JP2023075887A - 水素分離フィルター及び水素分離フィルターの製造方法 - Google Patents

水素分離フィルター及び水素分離フィルターの製造方法 Download PDF

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智也 小暮
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Abstract

Figure 2023075887000001
【課題】従来よりも低温での水素精製を可能にする水素分離フィルター及びその製造方法を提供する。
【解決手段】水素分離フィルターは、多孔質基材と、前記多孔質基材上に形成された第1の材料含む格子拡張層と、前記格子拡張層上に形成された、Pd、V、Ta、Ti、Nb、及びこれらの合金からなる群から選択される第2の材料を含む水素解離透過層と、を含み、前記第1の材料及び前記第2の材料は同じ結晶構造を有し、前記第1の材料と同じ組成及び同じ結晶構造を有する第1バルク材料の格子定数a1,バルクと、前記第2の材料と同じ組成及び同じ結晶構造を有する第2バルク材料の格子定数a2,バルクは、下記式(1):
1.03a2,バルク≦a1,バルク≦1.15a2,バルク (1)
を満たす。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素分離フィルター及び水素分離フィルターの製造方法に関する。
水素の精製方法として、金属膜を用いた膜分離法が知られている。特許文献1には、多孔性金属基材及び多孔性金属基材の細孔を被覆するセラミックス多孔体を備える多孔性フィルターの表面にパラジウム薄膜又はパラジウム合金薄膜を形成することにより得られる水素分離膜が記載されている。
特開2017-124364号公報
水素を選択的に透過させることができる金属としてパラジウム(Pd)、バナジウム(V)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、及びニオブ(Nb)がある。これらの金属は水素雰囲気中で脆化しやすく、これを抑制するために高温(例えば約400℃)で使用される。しかし、高温下での水素精製は多量のエネルギーを要する。
そこで、従来よりも低温での水素精製を可能にする水素分離フィルター及びその製造方法を提供する。
本発明は、以下の態様を包含する。
[項1]
多孔質基材と、
前記多孔質基材上に形成された第1の材料含む格子拡張層と、
前記格子拡張層上に形成された、Pd、V、Ta、Ti、Nb、及びこれらの合金からなる群から選択される第2の材料を含む水素解離透過層と、
を含む水素分離フィルターであって、
前記第1の材料及び前記第2の材料が、同じ結晶構造を有し、
前記第1の材料と同じ組成及び同じ結晶構造を有する第1バルク材料の格子定数a1,バルクと、前記第2の材料と同じ組成及び同じ結晶構造を有する第2バルク材料の格子定数a2,バルクが、下記式(1):
1.03a2,バルク≦a1,バルク≦1.15a2,バルク (1)
を満たす、水素分離フィルター。
[項2]
前記第2の材料の、前記格子拡張層と前記水素解離透過層の間の界面に対して垂直な結晶面の面間隔から求めた格子定数aが、下記式(2):
2,バルク<a (2)
を満たす、項1に記載の水素分離フィルター。
[項3]
前記第2の材料の、前記格子拡張層と前記水素解離透過層の間の界面に対して垂直な結晶面の面間隔から求めた格子定数aが、下記式(3):
1.5≦[(a-a2,バルク)/a2,バルク]×100≦3.6 (3)
を満たす、項1に記載の水素分離フィルター。
[項4]
前記格子拡張層と前記水素解離透過層の間の界面における、前記界面に対して垂直な結晶面の面間隔から求められる前記第2の材料の格子定数a2,界面、及び前記水素解離透過層の表面における、前記界面に対して垂直な結晶面の面間隔から求められる前記第2の材料の格子定数a2,表面が、下記式(4):
0.98≦a2,表面/a2,界面≦1 (4)
を満たす、項1~3のいずれか一項に記載の水素分離フィルター。
[項5]
前記水素解離透過層が、10~350nmの範囲内の厚さを有する、項1~4のいずれか一項に記載の水素分離フィルター。
[項6]
前記第1の材料が、Ag、Au、又はAlであり、
前記第2の材料がPdである、項1~5のいずれか一項に記載の水素分離フィルター。
[項7]
前記第1の材料がAgである、項6に記載の水素分離フィルター。
[項8]
前記格子拡張層及び前記水素解離透過層が、合計で、多孔質基材の細孔径の7倍を超える厚みを有する、項1~7のいずれか一項に記載の水素分離フィルター。
[項9]
前記水素分離フィルターが、前記多孔質基材と前記格子拡張層の間に、第3の材料を含む水素放出層をさらに含み、
前記第3の材料の水素との結合エネルギーが230~270kJ/molHである、項1~5のいずれか一項に記載の水素分離フィルター。
[項10]
前記第3の材料が、前記第1の材料及び前記第2の材料と同じ結晶構造を有する、項9に記載の水素分離フィルター。
[項11]
前記第3の材料と同じ組成及び同じ結晶構造を有する第3バルク材料の格子定数a3,バルクが、下記式(5):
0.8a1,バルク≦a3,バルク≦1.0a1,バルク (5)
を満たす、項10に記載の水素分離フィルター。
[項12]
前記第1の材料が、Agであり、
前記第2の材料がPdであり、
前記第3の材料が、Cu又はNiである、項9~11のいずれか一項に記載の水素分離フィルター。
[項13]
前記第1の材料が、Nb、W、又はMoであり、
前記第2の材料が、Vであり、
前記第3の材料が、Feである、項9~11のいずれか一項に記載の水素分離フィルター。
[項14]
項1~13のいずれか一項に記載の水素分離フィルターの製造方法であって、
1×10-6~1×10-4Paの範囲内の圧力下で、蒸着法により多孔質基材上に第1の材料及び第2の材料を順に堆積させることを含む、方法。
[項15]
項9~12のいずれか一項に記載の水素分離フィルターの製造方法であって、
ポリエチレングリコールを20~40ppmの範囲内の濃度で含有する銅めっき液を用いた無電解めっき法により、前記多孔質基材上に第3の材料としてCuを堆積させて、水素放出層を形成することと、
蒸着法により、前記水素放出層上に第1の材料を堆積させて格子拡張層を形成し、
蒸着法により、前記格子拡張層上に第2の材料を堆積させて水素解離透過層を形成することと、
を含む、方法。
本発明の水素分離フィルターにより、従来よりも低温での水素精製が可能となる。
図1は、実施形態に係る水素分離フィルターの概略断面図である。 図2は、変形形態に係る水素分離フィルターの概略断面図である。 図3は、実施例1~5においてAg層及びPd層を形成したときのチャンバー圧力に対して、チャンバーの排気に要した時間及び水素分離フィルターの水素分離係数をプロットしたグラフである。 図4は、実施例6~10において用いた無電解めっき液のポリエチレングリコール濃度に対して、Cu成膜速度及び水素分離フィルターの水素分離係数をプロットしたグラフである。
以下、適宜図面を参照して実施形態を説明する。以下の説明で参照する図面において、同一の部材又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する場合がある。説明の都合上、図面中の各部の寸法比率及び形状が誇張され、実際の寸法比率及び形状とは異なる場合がある。また、本願において、記号「~」を用いて表される数値範囲は、記号「~」の前後に記載される数値のそれぞれを下限値及び上限値として含む。本願において「垂直」とは正確な垂直だけではなく実質的な垂直も含み、「平行」とは正確な平行だけではなく実質的な平行も含む。また、本願において「~上に」は、文脈上特に明記されていない限り、「直接的に~上に」及び「間接的に~上に」の両方を包含する。
I 実施形態
図1に示される実施形態に係る水素分離フィルター1は、多孔質基材20と、多孔質基材20上に形成された格子拡張層40と、格子拡張層40上に形成された水素解離透過層60と、を含む。本実施形態において、格子拡張層40は多孔質基材20上に直接的に形成されてよく、水素解離透過層60は格子拡張層40上に直接的に形成されてよい。
多孔質基材20は、例えば、金属、金属酸化物、又は樹脂から形成されてよく、耐久性が高いことから金属酸化物から形成されてよい。金属酸化物の例として、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、及びゼオライトが挙げられる。特に酸化アルミニウムは安価であるため好ましい。多孔質基材20は、平板状、円筒型状等の任意の形状を有してよい。
多孔質基材20は、水素が通過可能な細孔を有する。細孔は、格子拡張層40及び水素解離透過層60により閉塞される。細孔は、例えば、1~100nmの範囲内の平均直径を有してよい。細孔径が上記範囲内であることにより、多孔質基材20が十分な水素透過性を有するとともに、格子拡張層40及び水素解離透過層60を過度に厚くすることなく格子拡張層40及び水素解離透過層60により細孔を閉塞することが容易となる。また、細孔径は、水素解離透過層60と格子拡張層40の合計厚さの1/7倍以下であってよい。ここで、多孔質基材20の細孔径分布は、JIS R 1655:2003に準じる水銀圧入法により求めることができる。水銀圧入法とは、圧力をかけて水銀を開気孔に浸入させ、開気孔に浸入した水銀の体積とその時加えた圧力値の関係を求め、その結果に基づき、開気孔を円柱状と仮定してWashburnの式から開気孔の径を算出する方法である。
多孔質基材20は、30~50%の範囲内の気孔率を有してよい。それにより多孔質基材20が十分な機械的強度を有しつつ十分な水素透過性を有することができる。
格子拡張層40は、第1の材料を含み、又は第1の材料から本質的になり、又は第1の材料からなる。水素解離透過層60は、第2の材料を含み、又は第2の材料から本質的になり、又は第2の材料からなる。本願において、「含む」は、追加の成分を含み得ることを意味し、「からなる」及び「から本質的になる」を包含する。「から本質的になる」は、格子拡張層40又は水素解離透過層60の機能に実質的に悪影響を及ぼさない追加の成分を含み得ることを意味する。「からなる」は、記載される材料のみを含むことを意味するが、不可避の不純物を含むことを除外しない。
水素解離透過層60に含まれる第2の材料は、Pd、V、Ta、Ti、Nb、及びこれらの合金からなる群から選択される。水素解離透過層60は、表面64において水素分子を解離吸着して水素原子を生成させる。水素原子は水素解離透過層60中を拡散して格子拡張層40と水素解離透過層60の間の界面62に到達し、格子拡張層40内をさらに拡散して格子拡張層40と多孔質基材20の間の界面42において再結合して水素分子となり、格子拡張層40から放出される。水素分子は、多孔質基材20を通って水素分離フィルター1から排出される。それにより、水素分離フィルター1は水素を選択的に透過することができる。特に、Pdは、300℃以下の低温でも高い水素解離透過性を有することから第2の材料として好適である。
格子拡張層40に含まれる第1の材料は、第2の材料と同じ結晶構造を有する。また、格子拡張層40中の第1の材料と水素解離透過層60中の第2の材料は、同じ結晶配向を有してよい。
第1の材料と同じ組成及び同じ結晶構造を有する第1バルク材料は、格子定数a1,バルクを有し、第2の材料と同じ組成及び同じ結晶構造を有する第2バルク材料は、格子定数a2,バルクを有し、格子定数a1,バルク及び格子定数a2,バルクは、下記式(1):
1.03a2,バルク≦a1,バルク≦1.15a2,バルク (1)
を満たす。なお、第1の材料と第2の材料が立方晶以外の結晶構造を有する場合は、第1の材料と第2の材料の同じ結晶軸の格子定数が式(1)を満たす。ここで、バルク材料とは、自立した、すなわち他の部材により支持されていない、完全に緩和した材料を意味する。第1の材料及び第2の材料が、同じ結晶構造を有するとともに式(1)を満たす組成を有することにより、水素解離透過層60中の第2の材料の格子定数aを、第2バルク材料の格子定数a2,バルクよりも大きくすることができる。
例えば、第2の材料が面心立方格子(fcc)構造を有するPdである場合、第1の材料はfcc構造を有するAl、Au、又はAgであってよく、特に比較的安価で且つ酸化しにくい点でAgが好ましい。第2の材料が体心立方格子(bcc)構造を有するVである場合、第1の材料はbcc構造を有するMo、W、又はNbであってよい。第2の材料がbcc構造を有するTaである場合、第1の材料はbcc構造を有するV、Mo、W、又はNbであってよい。なお、これらの金属のバルク材料の格子定数を表1に示す。
Figure 2023075887000002
水素解離透過層60中の第2の材料の格子定数aは、下記式(2):
2,バルク<a (2)
を満たす。特に、第2の材料の格子定数aは、下記式(3):
1.5≦[(a-a2,バルク)/a2,バルク]×100≦3.6 (3)
を満たしてよい。
ここで、第2の材料の格子定数aは、格子拡張層40と水素解離透過層60の間の界面62に対して垂直な結晶面の面間隔から求めた格子定数を指す。詳細には、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、水素解離透過層60の表面64及びその近傍、格子拡張層40と水素解離透過層60の間の界面62及びその近傍、並びにこれらの中間位置における第2の材料の電子線回折パターンを得、各電子線回折パターンに基づき、格子拡張層40と水素解離透過層60の間の界面62に対して垂直な結晶面の面間隔から格子定数を求め、得られた値の平均値を求めることにより、第2の材料の格子定数aを求めることができる。上記式(2)は、水素解離透過層60中の第2の材料の結晶格子が、完全に緩和した状態と比べて、少なくとも界面62と平行な方向に拡張していることを示している。水素解離透過層60中の第2の材料の結晶格子は、界面62と垂直な方向にも拡張していてもよい。従来は、低温下で水素解離透過層の結晶格子内を水素が拡散すると、結晶格子が拡張と縮小を繰り返し、その結果脆化が引き起こされていた。しかし、本実施形態の水素分離フィルター1では、水素解離透過層60の結晶格子が拡張されていることにより、水素拡散による結晶格子の拡張と縮小が抑制され、それにより低温下での水素解離透過層60の脆化が抑制される。そのため、本実施形態の水素分離フィルター1は、従来よりも低温での水素精製を可能にする。
また、格子拡張層40と水素解離透過層60の間の界面62における第2の材料の格子定数a2,界面と、水素解離透過層60の表面64における第2の材料の格子定数a2,表面は、下記式(4):
0.98≦a2,表面/a2,界面≦1 (4)
を満たしてよい。また、[(a2,表面-a2,バルク)/a2,バルク]×100、及び[(a2,界面-a2,バルク)/a2,バルク]×100は、1.5~3.6の範囲内であってよい。
ここで、界面62における第2の材料の格子定数a2,界面は、界面62及びその近傍において界面62に対して垂直な結晶面の面間隔から求めた格子定数を指す。表面64における第2の材料の格子定数a2,表面は、表面64及びその近傍において界面62に対して垂直な結晶面の面間隔から求めた格子定数を指す。これらはTEMを用いて得た電子線回折パターンから求めることができる。上記式(4)は、水素解離透過層60の全体にわたって第2の材料の結晶格子が拡張されていることを表し、これにより水素解離透過層60の全体の水素脆化が抑制される。
格子拡張層40及び水素解離透過層60は、合計で、多孔質基材20の細孔径の7倍を超える厚みを有してよい。それにより、格子拡張層40及び水素解離透過層60により細孔を確実に閉塞することができ、水素分離フィルター1が良好な水素分離性能を有することができる。水素分離フィルター1の原料費及び製造時間の節減の観点から、格子拡張層40及び水素解離透過層60の合計厚さは、700nm以下であってよい。また、原料費及び製造時間の節減と水素分離性の両立の観点から、水素解離透過層60は、10~350nmの範囲内の厚さを有してよい。
本実施形態に係る水素分離フィルター1は、多孔質基材20上に蒸着法により第1の材料を堆積させて格子拡張層40を形成し、次いで、格子拡張層40上に蒸着法により第2の材料を堆積させて水素解離透過層60を形成することにより製造することができる。蒸着法は、めっき法と比べて多孔質基材20の細孔を閉塞するために必要な堆積量が小さく、稀少で高価な金属である第2の材料の使用量を低減できる点で利点がある。また、CVD法と比べて形成された層中への不純物の混入が少ない点、及びスパッタ法と比べて装置が安価である点でも、蒸着法は有利である。
蒸着装置の成膜室の排気にはクライオポンプを用いることが好ましい。蒸着は、1×10-6~1×10-4Paの範囲内の圧力下で行ってよい。1×10-6Pa以上の圧力であれば、成膜室の排気に時間がかかりすぎることがないため、水素分離フィルター1を良好な生産性で製造することが可能となる。また、成膜室を1×10-4Pa以下の圧力とすることにより、格子拡張層40及び水素解離透過層60が有する欠陥が十分に少なく、それにより水素分離フィルター1が良好な水素分離性能を有することができる。
II 変形形態
本発明は、上記の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができる。例えば、上記実施形態では、格子拡張層40は多孔質基材20上に直接的に形成されているが、図2に示すように、格子拡張層40と多孔質基材20の間に水素放出層80が形成されていてもよい。すなわち、格子拡張層40は、多孔質基材20上に間接的に形成されていてもよい。
図2に示される変形形態に係る水素分離フィルター3は、多孔質基材20と、多孔質基材20上に間接的に形成された格子拡張層40と、格子拡張層40上に形成された水素解離透過層60と、多孔質基材20と格子拡張層40の間に形成された水素放出層80と、を含む。本変形形態において、水素放出層80は多孔質基材20上に直接的に形成されてよく、格子拡張層40は水素放出層80上に直接的に形成されてよく、水素解離透過層60は格子拡張層40上に直接的に形成されてよい。
多孔質基材20、格子拡張層40、水素解離透過層60は、上述した実施形態におけるものと同様であるため、説明は省略する。なお、本変形形態において、多孔質基材20の細孔は、水素放出層80、格子拡張層40、及び水素解離透過層60により閉塞される。そのため、格子拡張層40及び水素解離透過層60のみにより多孔質基材20の細孔を閉塞する上記の実施形態と比べて、格子拡張層40及び水素解離透過層60の合計厚さを低減することができる。
水素放出層80は、第3の材料を含み、又は第3の材料から本質的になり、又は第3の材料からなる。第3の材料は、水素との結合エネルギーが230~270kJ/molHの範囲内である材料である。それにより、水素放出層80の表面82(多孔質基材20と水素放出層80の間の界面82)において、水素原子を再結合させて水素放出層80から放出することが可能となる。
例えば、第3の材料は、Cu、Ni、Rh、Pd、Ir、Pt、Fe、Co、Ru、及びこれらの合金からなる群から選択される。これらの金属の水素との結合エネルギーを、結晶構造及び格子定数とともに表2に示す。
Figure 2023075887000003
また、第3の材料は、第1の材料及び第2の材料よりも安価な材料であってよい。上述のように、本変形形態に係る水素分離フィルター3では、水素放出層80、格子拡張層40、及び水素解離透過層60により多孔質基材20の細孔を閉塞する。そのため、格子拡張層40及び水素解離透過層60のみにより多孔質基材20の細孔を閉塞する上記の実施形態に係る水素分離フィルター1と比べて、格子拡張層40及び水素解離透過層60の合計厚さを低減することができる。第1の材料及び第2の材料よりも安価な第3の材料で水素放出層80を形成することにより、水素分離フィルター3の原料費を低減することができる。
第3の材料は、第1の材料及び第2の材料と同じ結晶構造を有してよい。また、第3の材料と同じ組成及び同じ結晶構造を有する第3バルク材料の格子定数a3,バルクが、下記式(5):
0.8a1,バルク≦a3,バルク≦1.0a1,バルク (5)
を満たしてよい。それにより、第1バルク材料の格子定数a1,バルクと第2バルク材料の格子定数a2,バルクの違いによる応力を補償することができる。
例えば、第1の材料がAgであり、第2の材料がPdである場合は、第3の材料はCu又はNiであってよく、特にCuであってよく、第1の材料がNb、W、又はMoであり、第2の材料がVである場合は、第3の材料はFeであってよい。
格子拡張層40、水素解離透過層60、及び水素放出層80は、合計で、多孔質基材20の細孔径の7倍を超える厚みを有してよい。それにより、格子拡張層40、水素解離透過層60、及び水素放出層80により細孔を確実に閉塞することができ、水素分離フィルター3が良好な水素分離性能を有することができる。水素分離フィルター3の原料費及び製造時間の節減の観点から、格子拡張層40、水素解離透過層60、及び水素放出層80の合計厚さは、700nm以下であってよい。また、水素分離フィルター3の原料費及び製造時間の節減と水素分離性の両立の観点から、水素解離透過層60は、10~350nmの範囲内の厚さを有してよい。
水素放出層80は、単層構造を有してもよいし、2層以上の層を含む多層構造を有してもよい。
水素分離フィルター3は、以下のようにして水素を選択的に透過させることができる。水素解離透過層60の表面64において水素分子が解離吸着して水素原子が生成する。水素原子は、水素解離透過層60、格子拡張層40、及び水素放出層80内を拡散し、水素放出層80と多孔質基材20の間の界面82において再結合して水素分子となり、水素放出層80から放出される。水素分子は多孔質基材20を通って水素分離フィルター3から排出される。
本変形形態に係る水素分離フィルター3は、無電解めっき法により多孔質基材20上に第3の材料を堆積させて水素放出層80を形成するステップと、蒸着法により水素放出層80上に第1の材料を堆積させて格子拡張層40を形成するステップと、蒸着法により格子拡張層40上に第2の材料を堆積させて水素解離透過層60を形成するステップと、を含む方法により製造することができる。なお、この方法において、格子拡張層40を形成するステップ及び水素解離透過層60を形成するステップを併せて、多孔質基材20上に間接的に第1の材料及び第2の材料を順に堆積させるステップともいうことができる。
水素放出層80を形成するステップにおいて、第3の材料の種類に応じて任意の無電解めっき法を用いてよい。無電解めっきのための触媒を多孔質基材20に事前に付与してもよい。無電解めっき法は一般に蒸着法よりも成膜速度が速いため、変形形態に係る水素分離フィルター3は、上述した実施形態に係る水素分離フィルター1と比べて、より短い製造時間で製造することが可能である。
第3の材料がCuである場合、無電解めっきに用いる銅めっき液は、硫酸銅、ホルムアルデヒド、及びポリエチレングリコールを含有してよい。銅めっき液は、銅めっき液の総重量を基準として20~40ppmの範囲内の濃度でポリエチレングリコールを含有してよい。ポリエチレングリコールの濃度を20ppm以上とすることにより、水素分離フィルター3が良好な水素分離性能を有することができる。ポリエチレングリコールの濃度が40ppm以下であれば、Cuの成膜速度が十分に速いため、水素分離フィルター3を良好な生産性で製造することが可能となる。
格子拡張層40及び水素解離透過層60の蒸着法による形成方法は、上述した実施形態に係る水素分離フィルター1における方法と同様であるため、詳細な説明は省略する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
I 多孔質基材、格子拡張層、及び水素解離透過層をこの順で備える水素分離フィルター
(1)水素分離フィルターの作製
実施例1-5
アルミナを主成分とするポーラスセラミックス基材(西村陶業株式会社製N-99EP、平均細孔径100nm、気孔率35%、以下単に「基材」という)を、蒸着装置の成膜室内に置いた。成膜室には、Ag及びPdの蒸着セルが設けられ、ロータリーポンプ及びクライオポンプが接続されていた。チャンバーをロータリーポンプで約40Paまで排気し、次いで、クライオポンプで表3に記載の圧力まで排気した。基材上にAgを蒸着してAg層を形成し、その後Ag層上にPdを蒸着してPd層を形成した。こうして水素分離フィルターを作製した。Ag層とPd層の合計厚さは約700nmであった。
比較例
Ag層を形成せず、基材上に直接、約700nmの厚さを有するPd層を形成したこと以外は実施例4と同様にして、水素分離フィルターを作製した。
(2)格子定数の測定
実施例1-5の水素分離フィルターについて、Pd層とAg層の間の界面及びその近傍、Pd層の表面及びその近傍、並びにこれらの中間位置における、Pd層の電子線回折パターンを、TEMを用いて得た。これらの電子線回折パターンから、各位置におけるAg層とPd層の間の界面に対して垂直なPd(110)面の面間隔を求めた。これらの面間隔を用いて、Ag層とPd層の界面におけるPdの格子定数aPd,界面、Pd層の表面におけるPdの格子定数aPd,表面、並びに中間位置における格子定数を求め、これらの平均値apdを求めた。また、比aPd,表面/aPd,界面を計算した。比較例の水素分離フィルターについても同様にして、基材とPd層の界面におけるPdの格子定数aPd,界面、Pd層の表面におけるPdの格子定数aPd,表面、並びに中間位置における格子定数を求め、これらの平均値apdを求めた。さらに、比aPd,表面/aPd,界面を求めた。結果を表3中に示す。
実施例1-5において、格子定数apdはバルクのPdの格子定数apd,バルク(0.38898nm)よりも大きかった。一方、比較例においては、格子定数apdはバルクのPdの格子定数apd,バルクと略等しかった。この結果は、Ag層上にPd層を形成することにより、Ag層とPd層の間の界面に対して平行な方向にPdの結晶格子が拡張されることを示している。また、実施例1-5において、[(apd-apd,バルク)/apd,バルク]×100、[(apd,表面-apd,バルク)/apd,バルク]×100、及び[(apd,界面-apd,バルク)/apd,バルク]×100は、1.5~3.6の範囲内であった。
実施例1-5において、比aPd,表面/aPd,界面は0.98~1の範囲内であり、Pd層の全体にわたりPdの結晶格子が十分に拡張されていたことが示された。
(3)Pd層の空隙の評価
オージェ電子分光分析により、実施例1-5及び比較例の水素分離フィルターの表面元素マッピング像を取得した。いずれの水素分離フィルターにおいてもPdのみが検出され、Ag又はAlのいずれも検出されなかった。これらの結果から、いずれの水素分離フィルターにおいても、Pd層が空隙を有しないことが確認された。
(4)水素分離性能評価
実施例1-5及び比較例の水素分離フィルターを100℃に加熱し、水素と窒素の混合ガス(水素1%)を透過させた。水素分離フィルターを透過する前の混合ガス中の水素濃度C、及び水素分離フィルターを透過した後の混合ガスの水素濃度Cを測定し、下記式に基づき、水素分離係数Sを算出した。結果を表3中に示す。
S=(C/(1-C))/(C/(1-C))
実施例1-5の水素分離フィルターの水素分離係数は、比較例の水素分離フィルターの水素分離係数よりも大きかった。この結果は、Pdの結晶格子の拡張によりPd層の脆化が抑制され、それにより100℃という低い温度下での水素分離性能が向上したことを示唆している。
(5)成膜条件と水素分離性能及び生産性の関係
図3は、Ag層及びPd層を形成したときのチャンバー圧力に対して、チャンバーの排気に要した時間及び水素分離フィルターの水素分離係数をプロットしたグラフである。チャンバー圧力が1×10-4Pa以下の場合に特に高い水素分離係数が得られた。一方、チャンバー圧力が1×10-6Pa以上の場合に十分に短い時間でチャンバーの排気が完了した。この結果から、1×10-6~1×10-4Paの範囲内の圧力下で蒸着を行うことが製造上有利である。
Figure 2023075887000004
II 多孔質基材、水素放出層、格子拡張層、及び水素解離透過層をこの順で備える水素分離フィルター
(1)水素分離フィルターの作製
実施例6-10
i)無電解めっきによるCu成膜速度の測定
アルミナを主成分とするポーラスセラミックス基材(西村陶業株式会社製N-99EP、平均細孔径100nm、気孔率35%、以下単に「基材」という)を塩化スズ水溶液に浸漬し、次いで純粋で洗浄した。次に、基材を塩化パラジウム水溶液に浸漬し、次いで純粋で洗浄した。これにより、基材にパラジウム触媒が付与された。
硫酸銅、ホルムアルデヒド、及びポリエチレングリコール(PEG)を含有する無電解めっき液を調整した。無電解めっき液中のPEGの濃度は、表4に記載の通りとした。パラジウム触媒が付与された基材を、無電解めっき液に所定の時間浸漬して、基材上にCuを堆積させた。Cuの堆積前後の重量の差を浸漬時間で割ることによりCuの成膜速度を求めた。結果を表4中に示す。
ii)水素分離フィルターの作製
i)と同様にして、パラジウム触媒が付与された基材を用意した。i)で用いためっき液に、パラジウム触媒が付与された基材を所定の時間浸漬して、基材上にCuを堆積させてCu層を形成した。
Cu層を形成した基材を蒸着装置の成膜室内に置いた。成膜室には、Ag及びPdの蒸着セルが設けられ、ロータリーポンプ及びクライオポンプが接続されていた。チャンバーをロータリーポンプで約40Paまで排気し、次いで、クライオポンプで1×10-4Paの圧力まで排気した。Cu層上にAgを蒸着してAg層を形成し、Ag層上にPdを蒸着してPd層を形成した。こうして水素分離フィルターを作製した。Cu層、Ag層、及びPd層の合計厚さは約700nmであった。
(2)格子定数の測定
実施例6-10の水素分離フィルターについて、Pd層とAg層の間の界面及びその近傍、Pd層の表面及びその近傍、並びにこれらの中間位置における、Pd層の電子線回折パターンを、TEMを用いて得た。これらの電子線回折パターンから、各位置におけるAg層とPd層の間の界面に対して垂直なPd(110)面の面間隔を求めた。これらの面間隔から、各位置におけるPdの格子定数を求め、これらの平均値apdを得た。実施例
6-10のいずれにおいても、格子定数apdはバルクのPdの格子定数apd,バルク(0.38898nm)の約1.03倍であった。
(3)水素分離性能評価
実施例6-10の水素分離フィルターの水素分離性能を、実施例1-5と同様にして表化した。結果を表4中に示す。
(4)PEG濃度と水素分離性能及び生産性の関係
図4は、無電解めっき液のPEG濃度に対して、Cu成膜速度及び水素分離フィルターの水素分離係数をプロットしたグラフである。PEG濃度が20ppm以上の場合に特に高い水素分離係数が得られた。また、PEG濃度が40ppm以下の場合、Cuの成膜速度が十分に速かった。この結果から、20~40ppmの範囲内の濃度でPEGを含有する無電解銅めっき液を用いることが製造上有利であることが示された。
Figure 2023075887000005
1:水素分離フィルター、20:多孔質基材、40:格子拡張層、60:水素解離透過層、62:格子拡張層と水素解離透過層の間の界面、64:水素解離透過層の表面、80:水素放出層

Claims (15)

  1. 多孔質基材と、
    前記多孔質基材上に形成された第1の材料を含む格子拡張層と、
    前記格子拡張層上に形成された、Pd、V、Ta、Ti、Nb、及びこれらの合金からなる群から選択される第2の材料を含む水素解離透過層と、
    を含む水素分離フィルターであって、
    前記第1の材料及び前記第2の材料が、同じ結晶構造を有し、
    前記第1の材料と同じ組成及び同じ結晶構造を有する第1バルク材料の格子定数a1,バルクと、前記第2の材料と同じ組成及び同じ結晶構造を有する第2バルク材料の格子定数a2,バルクが、下記式(1):
    1.03a2,バルク≦a1,バルク≦1.15a2,バルク (1)
    を満たす、水素分離フィルター。
  2. 前記第2の材料の、前記格子拡張層と前記水素解離透過層の間の界面に対して垂直な結晶面の面間隔から求めた格子定数aが、下記式(2):
    2,バルク<a (2)
    を満たす、請求項1に記載の水素分離フィルター。
  3. 前記第2の材料の、前記格子拡張層と前記水素解離透過層の間の界面に対して垂直な結晶面の面間隔から求めた格子定数aが、下記式(3):
    1.5≦[(a-a2,バルク)/a2,バルク]×100≦3.6 (3)
    を満たす、請求項1に記載の水素分離フィルター。
  4. 前記格子拡張層と前記水素解離透過層の間の界面における、前記界面に対して垂直な結晶面の面間隔から求められる前記第2の材料の格子定数a2,界面、及び前記水素解離透過層の表面における、前記界面に対して垂直な結晶面の面間隔から求められる前記第2の材料の格子定数a2,表面が、下記式(4):
    0.98≦a2,表面/a2,界面≦1 (4)
    を満たす、請求項1~3のいずれか一項に記載の水素分離フィルター。
  5. 前記水素解離透過層が、10~350nmの範囲内の厚さを有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の水素分離フィルター。
  6. 前記第1の材料が、Ag、Au、又はAlであり、
    前記第2の材料がPdである、請求項1~5のいずれか一項に記載の水素分離フィルター。
  7. 前記第1の材料がAgである、請求項6に記載の水素分離フィルター。
  8. 前記格子拡張層及び前記水素解離透過層が、合計で、多孔質基材の細孔径の7倍を超える厚みを有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の水素分離フィルター。
  9. 前記水素分離フィルターが、前記多孔質基材と前記格子拡張層の間に、第3の材料を含む水素放出層をさらに含み、
    前記第3の材料の水素との結合エネルギーが230~270kJ/molHである、請求項1~5のいずれか一項に記載の水素分離フィルター。
  10. 前記第3の材料が、前記第1の材料及び前記第2の材料と同じ結晶構造を有する、請求項9に記載の水素分離フィルター。
  11. 前記第3の材料と同じ組成及び同じ結晶構造を有する第3バルク材料の格子定数a3,バルクが、下記式(5):
    0.8a1,バルク≦a3,バルク≦1.0a1,バルク (5)
    を満たす、請求項10に記載の水素分離フィルター。
  12. 前記第1の材料が、Agであり、
    前記第2の材料がPdであり、
    前記第3の材料が、Cu又はNiである、請求項9~11のいずれか一項に記載の水素分離フィルター。
  13. 前記第1の材料が、Nb、W、又はMoであり、
    前記第2の材料が、Vであり、
    前記第3の材料が、Feである、請求項9~11のいずれか一項に記載の水素分離フィルター。
  14. 請求項1~13のいずれか一項に記載の水素分離フィルターの製造方法であって、
    1×10-6~1×10-4Paの範囲内の圧力下で、蒸着法により多孔質基材上に第1の材料及び第2の材料を順に堆積させることを含む、方法。
  15. 請求項9~12のいずれか一項に記載の水素分離フィルターの製造方法であって、
    ポリエチレングリコールを20~40ppmの範囲内の濃度で含有する銅めっき液を用いた無電解めっき法により、前記多孔質基材上に第3の材料としてCuを堆積させて、水素放出層を形成することと、
    蒸着法により、前記水素放出層上に第1の材料を堆積させて格子拡張層を形成し、
    蒸着法により、前記格子拡張層上に第2の材料を堆積させて水素解離透過層を形成することと、
    を含む、方法。
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