JP2023069889A - 酸化膜の膜厚評価方法及び酸化膜付きシリコン基板の製造方法 - Google Patents

酸化膜の膜厚評価方法及び酸化膜付きシリコン基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】膜厚影響因子起因の酸化膜の膜厚を精度高く評価する酸化膜の膜厚評価方法を提供する。【解決手段】AFMで測定した表面粗さSa値が0.5nm以下のシリコン基板上の酸化膜の評価方法であって、酸化膜が形成された被評価基板と、基板表面の空間周波数が60~90/μmにおけるパワースペクトル密度の平均値が0.1nm3以下の基準基板を準備する工程と、被評価基板上の酸化膜の膜厚を測定する第一膜厚測定工程と、被評価基板及び基準基板上の酸化膜を除去する工程と、酸化膜を除去した被評価基板及び基準基板上に、同一条件で酸化膜を形成する工程と、被評価基板及び基準基板上の酸化膜の膜厚を測定する第二膜厚測定工程と、第二膜厚測定工程で取得した被評価基板及び基準基板上の酸化膜の膜厚から、第一膜厚測定工程で取得した被評価基板上の酸化膜における膜厚影響因子起因の膜厚の評価を行う工程を備える酸化膜の評価方法。【選択図】図1

Description

本発明は、酸化膜の膜厚評価方法及び酸化膜付きシリコン基板の製造方法に関する。
半導体デバイス用の単結晶シリコンウェーハの製造工程において、その主表面は研磨工程によって仕上げられる。さらに、シリコンウェーハ表面に研磨工程で付着した研磨剤と金属不純物を除去するために洗浄工程がある。この洗浄工程ではRCA洗浄と呼ばれる洗浄方法が用いられている。
このRCA洗浄とは、SC1(Standard Cleaning 1)洗浄、SC2(Standard Cleaning 2)洗浄、DHF(Diluted Hydrofluoric Acid)洗浄を、目的に応じて組み合わせて行う洗浄方法である。SC1洗浄とは、アンモニア水と過酸化水素水を任意の割合で混合したアルカリ性の洗浄液を用いた洗浄方法で、シリコンウェーハ表面のエッチングによって付着パーティクルをリフトオフさせ、さらにシリコンウェーハとパーティクルの静電気的な反発を利用して、シリコンウェーハへの再付着を抑えながらパーティクルを除去する洗浄方法である。また、SC2洗浄とは、塩酸と過酸化水素水を任意の割合で混合した洗浄液で、シリコンウェーハ表面の金属不純物を溶解除去する洗浄方法である。また、DHF洗浄とは、希フッ酸によってシリコンウェーハ表面の自然酸化膜を除去する洗浄方法である。さらに、強い酸化力を有するオゾン水洗浄も使用される場合があり、シリコンウェーハ表面に付着している有機物の除去や、DHF洗浄後のシリコンウェーハ表面の自然酸化膜形成を行っている。洗浄後のシリコンウェーハのパーティクルや表面粗さなどの表面品質は重要であり、目的に応じてこれらの洗浄を組み合わせて行われている。
半導体シリコンウェーハの表面には、MOS(Metal Oxide Semiconductor)キャパシタやトランジスタ等の半導体素子が形成される。これら半導体素子に形成されるゲート酸化膜等の絶縁膜は高い電界強度下で使用され、この絶縁膜としては形成が簡便なシリコン酸化膜が良く用いられる。
シリコン基板上の酸化膜の膜厚を評価する手法として、エリプソメーターを用いた測定が挙げられる。エリプソメーターとは、基板試料に偏光状態の光を入射させ入射光と反射光の偏光状態の変化を測定することで、位相差(Δデルタ)及び振幅比(Ψプサイ)を求めるものである。シリコン基板上のシリコン酸化膜を例にすると、入射光は最表面のシリコン酸化膜、及び、シリコン酸化膜とシリコン基板との界面で反射することで偏光状態が変化する。なお、エリプソメーターには、光源としてレーザーを用いる単波長タイプと、多数の波長成分を含み白色光源を用いる分光タイプが存在し、単波長タイプはある特定の波長(例えば633nm)に対するデルタとプサイを測定するのに対し、分光タイプは各波長に対するデルタとプサイを測定することができ、情報量の多い分光タイプを用いる方が精度よく膜厚を評価できることが知られている。
上述したようにエリプソメーターの測定により得られる情報は位相差及び振幅比であり、直接膜厚を求めることは出来ない。膜厚を求めるには基板試料に応じたモデルを作成し、このモデルから理論的に求められるデルタ及びプサイと、エリプソメーターの測定で得られたデルタとプサイとの比較を行う。なお、モデルの作成には試料の物性に応じた条件を設定することで行われ、設定される条件の項目には、基板及び膜の材質、各膜層の膜厚、基板及び膜の光学定数などがある。また、各項目の設定には、試料に応じた既知のリファレンス、誘電率の波長依存性を示し且つ複数のパラメータを有する所要の分散式等が通常用いられる。
さらに、上記比較に対して両者の相違する程度が最小となるように、分散式のパラメータ及びモデルの各膜層の膜厚などを変更するプロセスを行う(フィッティングともいう)。両者の相違は、通常、最小二乗法を用いた演算で求めており、フィッティングにより最小二乗法で得られた結果がある程度小さくなったと判断された場合、その時の分散式のパラメータの値から膜の屈折率及び消衰係数を求めるとともに、その時の膜厚を試料が有する膜の膜厚として特定することで、膜厚を求めることができる。なお、モデル作成やフィッティングなどは、コンピュータを用いて所要のプログラムに基づき、手動又は自動で行うことが一般的である。
試料表面に凹凸(粗さもしくはラフネスともいう)が存在する場合は、有効媒質近似という考え方を用いる場合もある(例えば、特許文献1等)。この手法は、粗さと空隙を一つの平面層と定義することで、最小二乗法の演算結果を良好にする手法である。また、有効媒質近似は、試料の膜表面にラフネスが存在する場合だけではなく、基板と膜との界面又は膜層間の界面にラフネスが存在する場合における界面層に対し適用される場合もある。さらに、有効媒質近似は、ラフネスの存在には関係なく、解析を行う上でのテクニックとして、屈折率の値を下げるために用いられることもある。当然、有効媒質近似を用いることで最小二乗法の演算結果も変化し、その結果膜厚の値も変化するため、作業者は有効媒質近似を用いるか否かを、例えば最小二乗法の演算結果から判断する必要がある。
特許文献2には、エリプソメーターで得られたシリコンウェーハ上の自然酸化膜の膜厚が、表面粗さに依って変化することが記載されている。具体的には、表面が粗いほど膜厚値も厚くなり、粗さと自然酸化膜の膜厚との相関関係から表面粗さを定量的に評価する方法が開示されている。また、シリコン基板上の表面粗さを評価する方法として、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)が知られている。粗さの指標としては、Ra値やSa値などの算術平均高さがよく用いられる。Raは基準長さにおける算術平均高さで2次元の粗さ指標、SaはRaを面に拡張したパラメータで3次元の粗さ指標である。
より詳細にラフネスを評価する方法として、スペクトル解析による空間周波数領域への変換を行うこともできる。この手法は、測定された表面プロファイルから特定波長の成分を抽出することができ、例えば、特定の空間波長とその波長での振幅強度に関するパラメーター、例えばPSD(Power Spectrum Density:パワースペクトル密度)で表現される。このようにPSD解析を行うことで、支配的に形成されている粗さの空間周波数を特定することができる。また、パーティクルカウンターにより得られるHaze値を、粗さの指標とすることができる。Hazeとは、いわゆる曇りとして表現されるものであり、シリコン表面の粗さの指標として広く用いられている。このHazeレベルが高いとは、ウェーハの面が粗いことを示す。
絶縁性が高い緻密なシリコン酸化膜はシリコンウェーハを熱酸化することで作製されるが、パーティクル付着等の観点から出荷時のシリコンウェーハには洗浄で形成した自然酸化膜が存在するため、熱酸化は自然酸化膜が形成されたシリコンウェーハに対し処理されることが多い。この際、熱酸化膜厚さは熱酸化前の自然酸化膜の膜質(膜厚や構造)に影響されることが知られている(特許文献3)。
近年、半導体集積回路の微細化、多層化に伴って、素子を構成する絶縁膜を含めた各種膜についてより一層の薄膜化が要求されている。この薄膜化により、極薄の絶縁膜即ちシリコン酸化膜を、面内あるいは基板間で均一にかつ再現性良く形成する必要がある。そのためには、シリコン酸化膜の品質に影響を与えるシリコンウェーハ出荷時の自然酸化膜の膜質、特に膜厚を制御することが求められる。一般的には自然酸化膜が厚いと、熱酸化膜の厚さも厚くなる。熱酸化膜を薄くしたい場合は自然酸化膜も薄い方が良く、熱酸化膜を厚くしたい場合は自然酸化膜も厚い方が良い。したがって、ある一定の範囲内で自然酸化膜厚さを再現性良く制御することが近年特に求められている。
特許文献3には、種々の条件で洗浄したシリコンウェーハと熱酸化後の酸化膜厚との関係について記載されている。具体的にはSC1洗浄液のNHOH濃度を高濃度にすると自然酸化膜中に含まれるOH基の量が多くなり熱酸化後の膜厚が厚くなること、自然酸化膜の構成(膜質)と熱酸化後の膜厚との相関関係を用いることで熱酸化後の膜厚を制御する方法が開示されている。
特開2005-283502号公報 特開平6-163662号公報 特許第6791453号公報
上述のように、シリコン基板上の自然酸化膜及び熱酸化膜の膜厚を制御することが求められている。一般的にシリコン基板の製造工程において、基板の表面粗さは研磨とその後の洗浄で形成される。研磨後の基板の洗浄にはSC1洗浄やフッ酸洗浄やオゾン水洗浄が用いられて、洗浄工程では主にエッチング作用のあるSC1洗浄で面が荒れることが知られている。
特許文献3には、SC1洗浄やオゾン水洗浄後の表面粗さRaについて記載されており、その値は0.06~0.12程度である。このようなRa値が近年使用されるシリコン基板のラフネス値である。
特許文献2には、基板の表面粗さがエリプソメーターで測定される自然酸化膜厚さに影響することが開示されているが、この際の表面ラフネス値はAFM測定のRa値で0.22~2.05nmであり、上述した表面粗さRa値0.06~0.12nmと比較すると非常に高い。
また、一般的に自然酸化膜の膜厚は約1nm程度と知られているが、特許文献2ではRa値が0.22nmでは自然酸化膜の膜厚は0.097nm、Ra値が1.23nmでは自然酸化膜の膜厚は1.586nm、Ra値が2.05nmでは自然酸化膜の膜厚は3.313nmと、全て膜厚が約1nmから大きくかけ離れている。このように特許文献2に記載の表面粗さや自然酸化膜の膜厚は、近年使用されるシリコン基板の表面の粗さや膜厚とは大きく異なる。この理由としては、特許文献2に記載の発明では、通常のシリコン基板の洗浄液では使用されないフッ酸と硝酸の混合液を用いて意図的に面を荒らす処理をしているためと考えられる。即ち、特許文献2に開示されている相関関係を用いて、例えばRaが0.06~0.12nmの範囲の粗さと自然酸化膜の厚さについて議論することは困難であり、例えばRa値で1nmを超えるような非常に荒れた場合に適用できると推定される。
ここで、特許文献3に記載されている、SC1洗浄のNHOH濃度を振った場合のAFMのRa値と分光エリプソ法で得られた熱酸化膜厚さに着目すると、NHOH濃度が高い水準の方がAFMのRa値が高く、熱酸化膜厚さも厚くなっている傾向が得られている(特許文献3の図9)。特許文献3では洗浄工程で形成される自然酸化膜(化学酸化膜)の構成(膜質)、例えばATR(Attenuated Total Reflectance)-FT(Fourier Transform)-IR(Infrared Spectoroscopy)法で測定されるOH基の量が熱酸化膜厚さと相関があることが開示されており、NHOH濃度が高い方がOH基の量が増加するため熱酸化膜が厚くなると記載されている。
しかし、上述のようにAFM測定で得られるRa値と、エリプソメーターで得られる熱酸化後の膜厚には相関があるようにも解釈できる結果でもある。このように、近年使用されるシリコン基板の製造工程で形成される基板の表面粗さなどの、酸化膜の膜厚に影響を与える因子(以下、単に「膜厚影響因子」という)が存在し、エリプソメーターで得られる自然酸化膜及び熱酸化膜の厚さに影響を与える可能性があることを本発明者らは見出したが、膜厚影響因子について記載されている公知文献はない。仮に、例えばRa値0.06~0.12nmのようなシリコン基板の製造工程で形成される基板の表面粗さが酸化膜厚さに影響を与える因子の一つであれば、自然酸化膜及び熱酸化膜の膜厚を制御する上で、上述の自然酸化膜の構成(膜質)と同じく重要な品質と考えることができる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、エリプソメーターで測定された被評価シリコン基板の膜厚値について、シリコン基板の製造工程で形成されるシリコン基板の表面粗さなどの、従来知られていなかった膜厚影響因子の影響を含んだ膜厚値かどうかを判定し、膜厚影響因子起因の膜厚を精度高く評価する酸化膜の膜厚評価方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、原子間力顕微鏡により測定した表面粗さのSa値が0.5nm以下のシリコン基板上の酸化膜の評価方法であって、評価を行う酸化膜が形成された被評価シリコン基板と、基板表面の空間周波数が60~90/μmにおけるパワースペクトル密度の平均値が0.1nm以下である基準シリコン基板とを準備する基板準備工程と、前記被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚をエリプソメーターで測定する第一膜厚測定工程と、前記被評価シリコン基板及び前記基準シリコン基板上の酸化膜を完全に除去する酸化膜除去工程と、前記酸化膜を除去した後の前記被評価シリコン基板及び前記基準シリコン基板上に、同一条件で酸化膜を形成する酸化膜形成工程と、前記酸化膜形成工程後の前記被評価シリコン基板上の酸化膜及び前記基準シリコン基板上の酸化膜の膜厚を、エリプソメーターで測定する第二膜厚測定工程と、前記第二膜厚測定工程で取得した前記被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚及び前記基準シリコン基板上の酸化膜の膜厚に基づいて、前記第一膜厚測定工程で取得した前記被評価シリコン基板上の前記酸化膜の膜厚全体における膜厚影響因子起因の膜厚の評価を行う膜厚評価工程とを備える酸化膜の膜厚評価方法を提供する。
このようなシリコン基板上の酸化膜の膜厚評価方法であれば、エリプソメーターで測定された被評価シリコン基板の膜厚値について、シリコン基板の表面粗さなどの膜厚影響因子の影響を含んだ膜厚値かどうかを判定し、膜厚影響因子起因の膜厚を精度高く評価することができる。
このとき、前記酸化膜除去工程において、フッ酸洗浄により酸化膜の除去を行う酸化膜の評価方法とすることができる。
フッ酸はシリコン基板上の自然酸化膜のみをエッチングできるため、安定して自然酸化膜のみを完全に除去でき、表面粗さもフッ酸洗浄前後で大きく変化しないため、表面粗さの影響を評価するために特に有効である。
このとき、前記酸化膜形成工程において、オゾン水洗浄又は過酸化水素水洗浄により酸化膜を形成する酸化膜の膜厚評価方法とすることができる。
オゾン水や過酸化水素水は強い酸化作用があり、約1nm程度の自然酸化膜を安定的に形成することができるため、より安定して膜厚影響因子起因の膜厚の評価を行うことができる。
このとき、前記被評価シリコン基板上の前記評価を行う酸化膜の膜厚を25nm以下とする酸化膜の膜厚評価方法とすることができる。
膜厚が25nm以下の場合、シリコン基板の表面粗さの影響がより顕著となるため、本発明ではこのような、より膜厚が薄い場合により精度高く評価を行うことができる。
このとき、前記酸化膜の膜厚における膜厚影響因子は、前記被評価シリコン基板の表面粗さを含み、前記膜厚評価工程において、前記第二膜厚測定工程で取得した前記被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚から、前記第二膜厚測定工程で取得した前記基準シリコン基板上の酸化膜の膜厚を差し引いた差分膜厚が0.02nm以上、0.20nm以下の場合に、前記第一膜厚測定工程で取得した前記被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚に前記被評価シリコン基板の表面粗さに起因した酸化膜の膜厚が含まれていると判定する酸化膜の膜厚評価方法とすることができる。
このような評価方法であれば、エリプソメーターで得られた膜厚値が、表面粗さの影響を受けているか否かをより精度高く判定することができる。
このとき、前記膜厚評価工程において、前記第一膜厚測定工程で取得した前記被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚から前記差分膜厚を差し引くことで、前記被評価シリコン基板の前記表面粗さの影響を除いた酸化膜の膜厚の評価を行う酸化膜の膜厚評価方法とすることができる。
このような評価方法であれば、表面粗さの影響を除いた酸化膜の膜厚を評価することができる。
このとき、前記表面粗さは空間周波数が60~90/μmの粗さ成分である酸化膜の膜厚評価方法とすることができる。
これにより、より精度高く表面粗さの影響の評価を行うことができる。空間周波数60~90/umの粗さ成分が酸化膜厚さに影響を与えるためである。
このとき、前記表面粗さはSC1洗浄で形成された粗さ成分である酸化膜の膜厚評価方法とすることができる。
このように本発明に係る膜厚評価方法では、特定の洗浄工程に起因した表面粗さの影響の評価をより精度高く行うことができる。空間周波数60~90/μmの粗さは、特にSC1洗浄で形成されるためである。
このとき、上記酸化膜の膜厚評価方法により評価した前記膜厚影響因子起因の膜厚に基づいてシリコン基板の酸化膜形成前の洗浄条件及び/又は酸化条件を設定し、前記洗浄条件及び/又は酸化条件を用いて前記シリコン基板の洗浄と前記シリコン基板上への酸化膜の形成を行い、酸化膜付きシリコン基板を製造する酸化膜付きシリコン基板の製造方法とすることができる。
これにより、より高精度に酸化膜の膜厚を制御して酸化膜付きシリコン基板を製造することができる。
本発明は、また、シリコン基板上に形成する酸化膜の膜厚の評価方法であって、酸化膜の膜厚における膜厚影響因子として前記シリコン基板の表面粗さを含み、前記シリコン基板の表面の空間周波数が60~90/μmにおけるパワースペクトル密度の平均値が0.15nm以上の場合に、前記シリコン基板上に形成する酸化膜の膜厚に、前記膜厚影響因子である前記シリコン基板の表面粗さに起因した酸化膜の膜厚が含まれると判定する酸化膜の膜厚評価方法を提供する。
このような本発明の酸化膜の膜厚評価方法によれば、エリプソメーターで測定された酸化膜の膜厚値について、迅速かつ極めて容易に基板の表面粗さの影響を受けているか否かを判定することができる。
以上のように、本発明に係る酸化膜の膜厚評価方法によれば、エリプソメーターで測定された被評価シリコン基板の膜厚値について、シリコン基板の製造工程で形成されるシリコン基板の表面粗さなどの、従来知られていなかった膜厚影響因子の影響を含んだ膜厚値かどうかを判定し、膜厚影響因子起因の膜厚を精度高く評価することができる。また、その表面粗さ等に起因する膜厚値を算出することにより、自然酸化膜及び熱酸化後の膜厚をより詳細に解析することができる。この解析結果を活用することで、シリコン基板上の酸化膜厚さを精度良く制御することができる。
本発明に係るシリコン基板上の酸化膜の膜厚評価方法の一例を示すフローチャートである。 シリコン基板の表面粗さと酸化膜厚との関係の調査に係るフローチャートを示す。 図2の粗化処理をCMP及びSC1洗浄で実施したシリコン基板の表面粗さ(Haze)と、自然酸化膜及び5nm酸化膜の厚さとの関係を示したグラフを示す。 図2の粗化処理を枚葉洗浄で実施したシリコン基板の表面粗さ(Haze)と自然酸化膜及び5nm酸化膜の厚さとの関係を示したグラフを示す。 図2の粗化処理を液組成NHOH:H:HO=1:1:10、洗浄温度80℃、洗浄時間0,3,6,12minで洗浄した後のHazeと自然酸化膜との関係を示したグラフを示す。 各サンプルのAFM測定結果とPSD曲線を示す。 SC1洗浄を変えて自然酸化膜の膜厚を変動させた場合の本発明に係る評価及び解析方法の一例を示す。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
上述のように、エリプソメーターで測定されたシリコン基板上の酸化膜の膜厚値について、シリコン基板の製造工程で形成される表面粗さなどの、従来知られていなかった膜厚影響因子の影響を含んだ膜厚値かどうかを判定し、膜厚影響因子起因の膜厚を精度高く評価する酸化膜の膜厚評価方法が求められていた。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、原子間力顕微鏡により測定した表面粗さのSa値が0.5nm以下のシリコン基板上の酸化膜の評価方法であって、評価を行う酸化膜が形成された被評価シリコン基板と、基板表面の空間周波数が60~90/μmにおけるパワースペクトル密度の平均値が0.1nm以下である基準シリコン基板とを準備する基板準備工程と、前記被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚をエリプソメーターで測定する第一膜厚測定工程と、前記被評価シリコン基板及び前記基準シリコン基板上の酸化膜を完全に除去する酸化膜除去工程と、前記酸化膜を除去した後の前記被評価シリコン基板及び前記基準シリコン基板上に、同一条件で酸化膜を形成する酸化膜形成工程と、前記酸化膜形成工程後の前記被評価シリコン基板上の酸化膜及び前記基準シリコン基板上の酸化膜の膜厚を、エリプソメーターで測定する第二膜厚測定工程と、前記第二膜厚測定工程で取得した前記被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚及び前記基準シリコン基板上の酸化膜の膜厚に基づいて、前記第一膜厚測定工程で取得した前記被評価シリコン基板上の前記酸化膜の膜厚全体における膜厚影響因子起因の膜厚の評価を行う膜厚評価工程とを備える酸化膜の膜厚評価方法により、エリプソメーターで測定された被評価シリコン基板の膜厚値について、シリコン基板の表面粗さなどの膜厚影響因子の影響を含んだ膜厚値かどうかを判定し、膜厚影響因子起因の膜厚を精度高く評価することができることを見出し、本発明を完成した。
本発明者らは、また、シリコン基板上に形成する酸化膜の膜厚の評価方法であって、酸化膜の膜厚における膜厚影響因子として前記シリコン基板の表面粗さを含み、前記シリコン基板の表面の空間周波数が60~90/μmにおけるパワースペクトル密度の平均値が0.15nm以上の場合に、前記シリコン基板上に形成する酸化膜の膜厚に、前記膜厚影響因子である前記シリコン基板の表面粗さに起因した酸化膜の膜厚が含まれると判定する酸化膜の膜厚評価方法により、エリプソメーターで測定された酸化膜の膜厚値について、迅速かつ極めて容易に基板表面の粗さの影響を受けているか否かを判定することができることを見出し、本発明を完成した。
以下、図面を参照して説明する。
本発明者らは、酸化膜形成における膜厚影響因子に関して鋭意検討を行った。その結果、ウェーハ製造工程で形成される粗さ、具体的には研磨工程、洗浄工程で形成される粗さや、酸化膜の膜質が、エリプソメーターで測定される自然酸化膜及び熱酸化膜の膜厚に影響を及ぼしていることを見出した。特に基板の表面粗さについては、ある特定の周波数帯のパワースペクトル密度(強度)の平均値が所定値以上になると、酸化膜の膜厚が厚くなることを見出した。
初めに、シリコン基板の製造工程で形成される様々な表面粗さと酸化膜の膜厚との関係について述べる。図2はその調査フローチャートである。用意したシリコン基板に対し、CMP加工条件、SC1洗浄条件を変え、粗さを形成する粗化処理を行い、複数水準のシリコン基板を準備した。次いでバッチ洗浄機にてフッ酸洗浄により酸化膜を完全に除去した後、オゾン水洗浄で自然酸化膜を形成した。どちらの水準もフッ酸洗浄にて粗化処理で形成された酸化膜が完全に除去され、その後のオゾン水洗浄で酸化膜が形成されているため、複数水準のシリコン基板において同一条件で酸化膜が形成されていると解釈できる。その後パーティクルカウンターによるHaze測定を行った後、一部のシリコン基板は膜厚5nm狙いで熱酸化を行い、分光エリプソメトリーにて自然酸化膜及び5nm狙いで形成した酸化膜の膜厚を評価した。
図3は、図2の粗化処理をCMP及びSC1洗浄で実施したシリコン基板の表面粗さ(Haze)と、自然酸化膜及び5nm狙いの酸化膜の膜厚との関係を示したグラフである。CMP水準(■)では、Haze値が10ppmを超えても自然酸化膜及び5nm狙いの酸化膜の膜厚は同等であったが、SC1洗浄水準(●)では、Hazeが高くなると自然酸化膜及び5nm狙いの酸化膜のどちらも厚くなる傾向が得られた。同一条件で酸化膜を形成していることから、膜厚はCMP水準のように同等になると推定されたが、SC1洗浄水準はそうではなかった。
さらに図4には、図2の粗化処理をフッ酸とオゾン水洗浄を組み合わせた枚葉洗浄で実施したシリコン基板の表面粗さ(Haze)と自然酸化膜及び5nm狙いの酸化膜の膜厚との関係を示す。また、粗化処理後のフッ酸洗浄及びオゾン水洗浄も、バッチ方式ではなく枚葉方式で実施した。この場合、バッチ方式のオゾン水洗浄とは酸化膜形成方法が異なるため、上述のSC1及びCMP水準と枚葉洗浄水準の膜厚との比較をすることは出来ないが、枚葉洗浄水準内におけるHazeの影響は議論することができる。その結果、枚葉洗浄水準はCMP水準と同じように、Hazeが変化しても自然酸化膜及び5nm狙いの酸化膜の膜厚は同等であった。以上の結果をまとめると、CMPと枚葉洗浄で形成される粗さは酸化膜の膜厚に影響を与えず、SC1洗浄で形成される基板の表面粗さは酸化膜の膜厚を厚くするように影響を及ぼすことが新たに分かった。
そこで、SC1洗浄水準について追加調査を行った結果について説明する。粗化処理のSC1洗浄を、液組成NHOH:H:HO=1:1:10、洗浄温度を80℃、洗浄時間を3,6,12minのバッチ洗浄で行い、フッ酸洗浄で酸化膜を完全に除去し、オゾン水洗浄を行った後の、自然酸化膜の膜厚とHaze値を示した結果が図5である。Ref.となる洗浄時間なし(0minとする)の自然酸化膜の膜厚1.207nmに対し、洗浄時間3minでは1.258nm、6minでは1.258nm、12minでは1.261nmとなった。洗浄時間3,6,12minの膜厚の平均値1.259nmと、洗浄なし(洗浄時間0min)の膜厚1.207nmの差分は0.052nmであることから、粗化処理のSC1洗浄起因の厚膜化量は約0.052nmと考えられる。Hazeは洗浄時間が長いほど高くなる傾向となったのに対し、洗浄時間3,6,12minの厚膜化量は同等であることを踏まえると、SC1洗浄で形成される特定の粗さ成分が膜厚の厚膜化挙動に影響を与え、3,6,12minの膜厚が同等なのは膜厚(厚膜化)に関与する粗さ成分が同等であることが考えられる。
これらを検証するため、代表的なCMP、SC1洗浄、枚葉洗浄水準の基板の表面粗さをAFM(原子間力顕微鏡)で評価した。観察視野は1μm×1μmで、三次元の算出平均高さSaの他に、表面プロファイルデータのスペクトル解析からPSD曲線を取得した。図6に、各サンプルのAFM測定結果とPSD曲線を示す。
初めにCMP水準に着目する。CMP水準では、図3でHaze値が最も小さい水準(CMP-1)と、最も大きい水準(CMP-2)を評価した。CMP-2では低周波数帯(1~10/μm)のパワースペクトル密度(強度)が非常に高く、主に低周波数側の粗さが支配的であった。AFM像もおおきなうねりのような像が得られており一致した。上述のようにCMPで形成される粗さは酸化膜厚に影響しないことから、この低周波数側の成分は酸化膜厚には影響しないと言える。
次にSC1洗浄水準に着目する。SC1洗浄水準では、液組成NHOH:H:HO=1:1:10、洗浄温度と洗浄時間を60℃/3min、80℃/3min、80℃/12minの3水準を評価した。これらは同一条件で酸化膜を形成すると、同じ厚さ分膜厚が厚くなる水準である。図6に示すように、全3水準ともCMP-2と比較して高周波数帯(10~100/μm)の粗さが支配的であり、これはAFM像で細かな粒状の粗さが得られていることと一致する。したがって、CMPとSC1洗浄では形成される粗さ成分(空間周波数帯)が大きく異なることが言える。
最後に枚葉洗浄水準に着目する。枚葉洗浄水準では図4でHaze値が最も小さい水準(枚葉洗浄-1)と最も大きい水準(枚葉洗浄-2)を評価した。枚葉洗浄水準のパワースペクトル密度(強度)は高周波数帯(10~100/μm)ではCMPとSC1洗浄の中間程度であった。
これらの粗さ評価結果と酸化膜の膜厚への影響を考察する。特にSC1洗浄-80℃/3minと枚葉洗浄-2の両者のSa値はどちらも0.108nmであるのに対し、SC1洗浄-80℃/3minでは酸化膜の膜厚が厚くなり、枚葉洗浄-2では厚くならない結果に着目する。両者のPSD曲線をみると、低周波数帯(1~10/μm)におけるパワースペクトル密度(強度)は同等であるのに対し、高周波数帯(特に50/μm以上)のパワースペクトル密度(強度)は、SC1洗浄-80℃/3minの方が枚葉洗浄-2よりも大きい。したがって、AFM像では両者に大きな違いは見られないが、PSD曲線からはSC1洗浄-80℃/3minの方がより高周波数帯の粗さが支配的であることが言える。さらに図示したSC1洗浄の3水準(60℃/3min、80℃/3min、80℃/12min)は全て同じ厚さ分(約0.05nm)厚くなることを踏まえると、空間周波数帯60~90/μm範囲のパワースペクトル密度(強度)は全3水準とも同等であり、かつ枚葉洗浄-2よりも高いことが分かる。したがって、この60~90/μm範囲の粗さ成分が自然酸化膜及び5nm酸化膜の膜厚に影響を与える粗さ成分であることが新たに明らかとなった。
なお、空間周波数帯が50/μm以下のパワースペクトル密度(強度)はSC1洗浄の3水準内で、
80℃/12min > 80℃/3min > 60℃/3min
の大小関係となり、Sa値の大小関係の、
80℃/12min > 80℃/3min > 60℃/3min
とも一致しており、この場合のSa値は強度が高い低周波数側の粗さ情報が支配的であることが、上述した枚葉洗浄-2とSC1洗浄-80℃/3minが同じSa値0.108nmにも関わらず、酸化膜の膜厚に差が出た要因と考えられる。
以上の結果をまとめると、空間周波数帯60~90/μmの粗さ成分であるパワースペクトル密度(強度)の平均値が閾値以上存在すると、酸化膜が厚くなると考えられる。ここでSC1洗浄の3水準の60~90/μm範囲のパワースペクトル密度(強度)の平均値を算出すると、SC1洗浄-60℃/3minでは0.16nm、SC1洗浄-80℃/3minでは0.18nm、SC1洗浄-80℃/12minでは0.17nmあった。一方、上述した酸化膜が厚くならない枚葉洗浄-2の平均値は0.11nmであった。したがって、60~90/μmのパワースペクトル密度(強度)の平均値0.15nmが閾値と考えられ、0.15nm以上のパワースペクトル密度(強度)の平均値が存在するシリコン基板上のシリコン酸化膜の膜厚には、基板の表面粗さが影響し、基板の表面粗さ起因の膜厚が含まれていると判定することができる。
以上の知見から、特定の表面粗さが酸化膜厚さに影響を与える因子(膜厚影響因子)の一つであると解釈することができる。ここで自然酸化膜及び熱酸化膜の膜厚影響因子としては、例えば、特許文献3に記載されている自然酸化膜(化学酸化膜)の構造とこれまで述べてきたシリコン基板の表面粗さの2つが挙げられる。したがって、自然酸化膜(化学酸化膜)の構造と基板の表面粗さを調整することで自然酸化膜及び熱酸化膜の膜厚を制御できると考えられる。さらに洗浄条件を変えて、自然酸化膜及び熱酸化膜を厚くするもしくは薄くしたい場合に、洗浄後のシリコン基板の膜厚が自然酸化膜の構造と基板の表面粗さのどちらの因子の影響をより強く受けているか解析することができれば、洗浄条件を決定する上で有用な知見となる。本発明に係る酸化膜の膜厚評価方法はこのような場合に非常に有効であり、その有効性を示す一例を、以下、具体的に説明する。
ここでは一例として、SC1洗浄条件を振って酸化膜の厚さを制御する例を示す。図7の(A)のようにシリコン基板に対しSC1洗浄を行った。洗浄条件は、液組成をNHOH:H:HO=1:1:10、洗浄時間を3minとし、洗浄温度を45,60,80℃の3水準とした。なお、それぞれの水準について複数の基板の処理を行った。次いで、各水準における半数のウェーハをフッ酸洗浄で自然酸化膜を除去した後、オゾン水洗浄を行い、同一条件で酸化膜を形成した。その後自然酸化膜の膜厚を分光エリプソメトリーで評価した。その結果図7の(B)に示すように、SC1洗浄後(■)は洗浄温度が高いほど膜厚が厚くなった。ここではSC1洗浄後(■)の膜厚について、洗浄温度が高温ほど厚くなる因子をより詳細に解析する。
初めにシリコン基板の表面粗さの影響を述べる。HF→O洗浄後(●)の膜厚はSC1洗浄無しは1.207nm、洗浄温度45℃は1.206nm、洗浄温度60℃は1.258nm、洗浄温度80℃は1.258nmとなった。SC1洗浄無しの1.207と洗浄温度45℃の1.206nmは同等の膜厚と解釈できる。対して洗浄温度60、80℃では、表面粗さ起因の膜厚が厚くなっていると解釈できる。表面粗さ起因の厚膜化量を算出すると、洗浄温度60℃では1.258nmと、SC1洗浄無し1.207nmとの差分が0.051nmとなり、洗浄温度80℃では1.258nmと、SC1洗浄無し1.207nmとの差分が0.051nmとなった。この0.051nmが粗さ起因の厚膜化量である。
次にSC1洗浄後(■)の洗浄温度60℃、80℃の膜厚から表面粗さ起因の厚膜化量0.051nmを差し引いた膜厚が、表面粗さの影響を除いた膜厚(▲)となる。洗浄温度45℃は粗さの影響がないため、考慮する必要がない。結果をみると、洗浄温度60℃では1.058nm、洗浄温度80℃では1.072nmと求まった。したがって、表面粗さの影響を除いた後でも洗浄温度が高い80℃の方が60℃よりも膜厚が厚いことから、この差は自然酸化膜の構造に起因すると解釈することができる。
表面粗さの影響の膜厚分を除いた後の、洗浄温度45℃に対する洗浄温度60℃、80℃の差分膜厚が自然酸化膜の構造に起因する膜厚と解釈すると、図7の(C)に示すように、SC1洗浄温度45℃に対する、洗浄温度60℃、80℃の場合の粗さ起因と構造起因の厚膜化量を区別することができる。洗浄温度60℃と80℃の粗さ起因の厚膜化量は同等であることから、洗浄条件を洗浄温度80℃にした場合には自然酸化膜の構造起因の膜厚が厚くなることで、洗浄後の全体の膜厚が厚くなることが新たに分かった。今回は粗さ起因の膜厚が飽和している例であるが、条件に依っては粗さと構造の厚膜化量が飽和していない場合も推定される。そのような場合において、このような評価方法で厚膜化する要因を理解しておくことで、酸化膜をより安定的に膜厚の制御性高く製造することが要求される場合には、今回例示したSC1洗浄温度60℃や80℃のように粗さ起因の厚膜化量を飽和させておくことで、膜厚影響因子が酸化膜の構造のみとなり、より膜厚の変動を小さくし製造することができる。以上の理由から、基板の表面粗さを考慮したシリコン基板上の酸化膜の膜厚評価方法は非常に有用である。
<第1の実施形態>
上述した内容を踏まえて、本発明に係る第1の実施形態に係る酸化膜の膜厚評価方法について詳細に説明する。図1は本発明に係るシリコン基板上の酸化膜の膜厚評価方法の一例を示すフローチャートである。
[酸化膜の膜厚評価方法]
本発明に係る第1の実施形態に係る酸化膜の膜厚評価方法は、原子間力顕微鏡により測定した表面粗さのSa値が0.5nm以下のシリコン基板上の酸化膜の評価方法であって、評価を行う酸化膜が形成された被評価シリコン基板と、基板表面の空間周波数が60~90/μmにおけるパワースペクトル密度の平均値が0.1nm以下である基準シリコン基板とを準備する基板準備工程と、被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚をエリプソメーターで測定する第一膜厚測定工程と、被評価シリコン基板及び基準シリコン基板上の酸化膜を完全に除去する酸化膜除去工程と、酸化膜を除去した後の被評価シリコン基板及び前記基準シリコン基板上に、同一条件で酸化膜を形成する酸化膜形成工程と、酸化膜形成工程後の被評価シリコン基板上の酸化膜及び基準シリコン基板上の酸化膜の膜厚を、エリプソメーターで測定する第二膜厚測定工程と、第二膜厚測定工程で取得した被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚及び基準シリコン基板上の酸化膜の膜厚に基づいて、第一膜厚測定工程で取得した被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚全体における膜厚影響因子起因の膜厚の評価を行う膜厚評価工程とを備える酸化膜の膜厚評価方法である。以下、各工程について詳細に説明する。
(基板準備工程)
初めに、図1のS1に示すように、評価対象の被評価シリコン基板と基準となるシリコン基板(以下、「基準シリコン基板」という)を用意する。どちらも導電型、直径、試料形態に制限はない。被評価シリコン基板上のシリコン酸化膜の種類にも制限はなく、例えば自然酸化膜、熱酸化膜、CVD酸化膜などがある。なお、被評価シリコン基板上の評価を行う酸化膜の膜厚は特に限定されないが、25nm以下とすることが好ましい。膜厚が25nm以下の場合、シリコン基板の表面粗さの影響がより顕著となるため、本発明ではこのような、より膜厚が薄い場合により精度高く評価を行うことができる。
ただし、表面粗さには制約がある。まず被評価シリコン基板の表面粗さはSa値で0.5nm以下である必要がある。この理由としては、Sa値が0.5nmより大きい場合は特許文献2のように自然酸化膜の膜厚値が1nmから大きく乖離してしまうためである。具体的には、SC1洗浄液の組成をNHOH:H:HO =1:1:1000と通常より希釈し、エッチング優勢にした薬液で意図的に表面を粗化したシリコン基板を2水準作製し、AFMで粗さSaと分光エリプソメトリーで自然酸化膜を評価したところ、Sa値0.65nmで膜厚3.34nm、Sa値1.05nmで膜厚5.12nmとなった。このようにSa値が0.5nmを超える粗さが存在すると、分光エリプソメトリーで算出される酸化膜厚が約1nmから大きく乖離するため、Sa値は0.5nm以下にする必要がある。なお、一般的なシリコンウェーハの研磨工程としては、DSP(両面研磨)後に表面側はCMP(片面研磨)が行われ、各研磨工程後に洗浄が行われる。一般的にCMP後のシリコンウェーハの表面のSa値は0.1nm以下、裏面(DSP面)のSa値は0.2~0.4nm程度であることから、通常のシリコン基板の製造工程において、Sa値が0.5nmを超えるような表面粗さは形成されない。少なくともDSP加工後に続けて、CMP加工後のウェーハであれば本発明の被評価シリコン基板とすることができる。このように、本発明ではSa値が0.5nm以下の表面粗さの被評価シリコン基板に適用することができる。
基準シリコン基板は、Sa値が0.5nm以下でかつ空間周波数帯60~90/μmの範囲のパワースペクトル密度(強度)の平均値が0.1nm以下である必要がある。空間周波数帯60~90/μmの範囲のパワースペクトル密度(強度)の平均値が0.1nmより大きいシリコン基板を基準シリコン基板とすると、表面粗さ由来の酸化膜の厚膜化分の切り分けが困難になるためである。上述したように、60~90/μmの粗さ成分はCMPや枚葉洗浄ではなくSC1洗浄で形成されることから、基準シリコン基板を用意する際には研磨後の洗浄条件を制限する必要がある。通常、研磨後は研磨粒子が多量に付着しており、洗浄工程が必須である。この際、スピン洗浄機(枚葉洗浄)でフッ酸とオゾン水を組み合わせた洗浄もしくはバッチ方式でフッ酸とオゾン水を組み合わせた洗浄を行うことで、60~90/μm範囲のパワースペクトル密度(強度)の平均値を0.1nm以下とすることができる。また、SC1洗浄を行う場合には、液組成NHOH:H:HO=1:1:10の場合では洗浄温度を45℃以下とすることで、パワースペクトル密度(強度)の平均値を0.1nm以下にすることができる。フッ酸とオゾン水洗浄とSC1を組み合わせた洗浄を行っても構わない。このようなフローで基準シリコン基板を用意することができる。この際、用意したシリコン基板のAFM測定を行い、60~90/μm範囲のパワースペクトル密度(強度)の平均値を0.1nm以下であることを確認することがより望ましい。
(第一膜厚測定工程)
次に、図1のS2に示すように、被評価シリコン基板の酸化膜厚さをエリプソメーターにて測定する。前述のようにエリプソメーターには、光源としてレーザーを用いる単波長タイプと、多数の波長成分を含み白色光源を用いる分光タイプが存在する。光源の制限はないが、精度よく膜厚を評価できる情報量の多い分光タイプを用いる方がより好ましい。また、エリプソメーターの測定方法は公知の方法で行うことができる。膜厚を求めるには基板試料に応じたモデルを作成する必要があり、このモデルの作成には試料の物性に応じた条件を設定することで行われ、設定される条件の項目には基板及び膜の材質、各膜層の膜厚、基板及び膜の光学定数などがある。特に光学定数などは既知の文献値を引用する必要があり、この際、文献値の報告例は複数存在する。したがって、本発明では第一膜厚測定工程及び後述の第二膜厚測定工程のモデル及び引用する光学定数を同一にすることがより望ましく、同一にすることでより精度よく膜厚を評価することができる。この際、第一膜厚測定で得られた膜厚は、上述した基板の表面粗さの影響を受けている可能性がある。そこで、後述する方法にて、この表面粗さ起因の膜厚が含まれているか検証、判定を行う。
(酸化膜除去工程)
続いてシリコン基板の表面粗さの影響を調査する。図1のS3に示すように、被評価シリコン基板と基準シリコン基板の酸化膜を完全に除去する。除去方法は特に限定されないが、フッ酸洗浄を行うことがより好ましい。フッ酸の作用としては、酸化膜はエッチングするがSiはエッチングしないため、簡便に安定して自然酸化膜のみを完全に除去することができ、しかも表面粗さもフッ酸洗浄前後で大きく変化しないため、特に表面粗さの影響を評価するために有効である。この際、フッ酸の濃度や洗浄時間などに制限はなく、完全に酸化膜が除去されればよい。例えば完全に酸化膜が除去された場合はベア面が露出するため、撥水面となる。対して表面に酸化膜が存在する場合は親水面となるため、洗浄後の面状態で酸化膜が除去されているか判断することができる。条件の一例は、例えば、フッ酸濃度が0.3~5.0wt%、温度が10~30℃、洗浄時間が60~360秒である。
(酸化膜形成工程)
次に、図1のS4に示すように、酸化膜が完全に除去された被評価シリコン基板と基準シリコン基板に対し、同一条件で酸化膜を形成する。このように同一条件で酸化膜を形成することで、後述の第二膜厚測定の結果から基板の表面粗さの影響を議論することができる。この際、酸化膜形成方法としては特に制限はないが、より好ましくはオゾン水もしくは過酸化水素水で基板表面を酸化することが好ましい。オゾン水や過酸化水素水は強い酸化作用があり、約1nm程度の自然酸化膜を簡便に安定的に形成することができるため、より安定して膜厚影響因子起因の膜厚への影響の評価を行うことができる。特にスピン洗浄及びバッチ洗浄機であれば、前述のフッ酸洗浄とその後のオゾン水もしくは過酸化水素水洗浄を1バッチで行うことができ、手間も少なくて済む。過酸化水素水より酸化作用が強く、安定しているオゾン水洗浄を行うことがより好ましい。この工程における被評価シリコン基板と基準シリコン基板との酸化膜の膜厚バラツキは、出来る限り小さい方が好ましいためである。
(第二膜厚測定工程)
次に、図1のS5に示すように、同一条件で酸化膜を形成した被評価シリコン基板と基準シリコン基板の酸化膜厚さを、エリプソメーターにて評価する。評価方法は第一膜厚測定と同じ方法を用いればよい。
(膜厚評価工程)
次に、図1のS6に示すように、第一膜厚測定工程で取得した被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚全体における膜厚影響因子起因の膜厚の評価を行う。
初めに第二膜厚測定結果の解釈について述べる。第二膜厚測定では同一条件で形成された酸化膜の膜厚を評価している。したがって、基板(各水準)間に表面粗さなどの膜厚影響因子起因の影響がなければ、両者は同等の膜厚になるはずである。厚膜化するように基板の表面粗さの影響を受けている場合は、被評価シリコン基板の膜厚の方が基準シリコン基板の膜厚よりも厚くなる。このような場合は、第一工程で取得した被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚には、被評価シリコン基板上の特定の表面粗さに起因した酸化膜の膜厚が含まれていると判定することができる。
このとき、具体的には、第二膜厚測定工程で取得した被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚から、第二膜厚測定工程で取得した基準シリコン基板上の酸化膜の膜厚を差し引いた差分膜厚が0.02nm以上、0.2nm以下の場合に、第一膜厚測定工程で取得した被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚に被評価シリコン基板の表面粗さに起因した酸化膜の膜厚が含まれていると判定することが好ましい。本発明者らが調査したところ、差分膜厚が0.02nm以下の場合はエリプソメーター測定のバラツキ起因の可能性も考えられるため、下限閾値を0.02nm以上とするとより精度が高くなる。また、洗浄条件を振った被シリコン基板を複数用意し、第二膜厚測定から得られる差分膜厚を算出したところ、その差分は最大でも0.2nmであったため、上限閾値を0.2nmとすることが現実的である。このように評価を行うこととすれば、エリプソメーターで得られた膜厚値が、特に、表面粗さの影響を受けているか否かを精度高く判定することができる。
さらに、第一膜厚測定工程で取得した前記被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚から、差分膜厚、すなわち表面粗さに起因した膜厚を差し引くことで、被評価シリコン基板の表面粗さの影響を除いた酸化膜の膜厚を算出、評価することができる。特に被評価シリコン基板が複数水準ある場合には、図7で示したような水準間のおける膜厚変動因子を相対的に評価することができる。
また、本発明に係る酸化膜の膜厚評価方法における上記表面粗さは、空間周波数が60~90/μmの粗さ成分とすることができる。空間周波数60~90/μmの粗さ成分が酸化膜厚さにより強い影響を与えるため、より精度高く表面粗さの影響の評価を行うことができる。また、上記表面粗さはSC1洗浄で形成された粗さ成分とすることができる。空間周波数60~90/μmの粗さ成分は特にSC1洗浄で形成されるためであり、特定の洗浄工程に起因した表面粗さの影響の評価をより精度高く行うことができる。
[酸化膜付きシリコン基板の製造方法]
上記の本発明に係る酸化膜の膜厚評価方法により評価した膜厚影響因子起因の膜厚に基づいてシリコン基板の酸化膜形成前の洗浄条件及び/又は酸化条件を設定し、この洗浄条件及び/又は酸化条件を用いてシリコン基板の洗浄とシリコン基板上への酸化膜の形成を行い、酸化膜付きシリコン基板を製造する酸化膜付きシリコン基板の製造方法が提供される。本発明に係る酸化膜の膜厚評価方法によれば、膜厚影響因子起因の厚膜化分を判別できるため、例えばシリコン基板の酸化膜の膜厚が自然酸化膜の構造と基板表面粗さのどちらの因子の影響をより強く受けているか解析することができ、この結果を利用して、自然酸化膜の構造、基板の表面粗さ及び/又は酸化条件を調整することで酸化膜の膜厚を精度高く制御して酸化膜付きシリコン基板を製造することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る第2の実施形態に係る酸化膜の膜厚評価方法について詳細に説明する。
[酸化膜の膜厚評価方法]
シリコン基板の表面の空間周波数が60~90/μmにおけるパワースペクトル密度の平均値が0.15nm以上の場合に、シリコン基板上に形成する酸化膜の膜厚に、膜厚影響因子であるシリコン基板の表面粗さに起因した酸化膜の膜厚が含まれると判定する酸化膜の膜厚評価方法が提供される。上述したように空間周波数帯60~90/μm範囲のパワースペクトル密度(強度)の平均値が0.15nm以上存在すると、エリプソメーターで測定される自然酸化膜の膜厚にシリコン基板の表面粗さ起因の膜厚が含まれる。したがって、シリコン基板のAFM測定を行い、表面プロファイルデータのスペクトル解析からPSD曲線を取得することで、膜厚影響因子であるシリコン基板の表面粗さに起因した酸化膜の膜厚が含まれるか否かを簡便に判定することができる。
以上説明したシリコン基板上の酸化膜評価方法であれば、エリプソメーターで得られる酸化膜の膜厚について、表面粗さなどの膜厚影響因子の影響を考慮した酸化膜の膜厚を評価することができる。さらに酸化膜の膜厚変動要因をシリコン基板の表面粗さと自然酸化膜の構造に区別することも可能であり、従来よりも精度高くにシリコン基板上の酸化膜の膜厚を評価することができる。
以下、実施例を挙げて本発明について具体的に説明するが、これは本発明を限定するものではない。
(実施例1)
被評価シリコン基板として、CMP研磨後に、枚葉洗浄、SC1洗浄で洗浄したシリコンウェーハを用意した。具体的な条件は表1の通りである。
Figure 2023069889000002
予め、水準0の基板に対し、観察視野1μm×1μmでAFM測定を行い、プロファイルデータのスペクトル解析から、PSD曲線を取得した。Saは0.0521nmと、0.5nm以下であり、空間周波数60~90/μmのパワースペクトル密度(強度)の平均値は0.081nmと、0.1nm以下であったことから、この水準0を基準シリコン基板とした。そして水準1~6を被評価シリコン基板とした。次いで被評価シリコン基板の第一膜厚測定を、J.A.Woollam社製分光エリプソメーターM-2000Vで実施した。その結果、水準1が1.033nm、水準2が1.109nm、水準3が1.121nm、水準4が1.169nm、水準5が1.114nm、水準6が1.109nmとなった。
次に被評価シリコン基板6水準と基準シリコン基板1水準の計7水準の基板に対し、0.5wt%のフッ酸洗浄を洗浄温度25℃、洗浄時間3minで酸化膜除去を行った。洗浄後の面状態が撥水面であることから、完全に酸化膜が除去されていることを確認した。次に上記の計7水準の基板を、濃度20ppmのオゾン水で洗浄温度25℃、洗浄時間3minで洗浄し、同一条件で表面に自然酸化膜を形成した。
続いてJ.A.Woollam社製分光エリプソメーターM-2000Vにて、計7水準のシリコン基板の第二膜厚測定を行った。その結果、水準0が1.199nm、水準1が1.202nm、水準2が1.248nm、水準3が1.250nm、水準4が1.291nm、水準5が1.206nm、水準6が1.202nmとなった。第二膜厚における各水準と水準0との差分膜厚を算出したところ、水準1が0.003nm、水準2が0.049nm、水準3が0.051nm、水準4が0.092nm、水準5が0.007nm、水準6が0.003nmとなった。水準1,5,6の差分膜厚は0.01nm以下であることから、水準1,5,6の第一膜厚には、表面粗さ起因の膜厚が含まれていないと判断した。水準2,3,4は、差分膜厚が0.02nm以上かつ0.20nm以下であることから、水準2,3,4の第一膜厚には、表面粗さ起因の膜厚が含まれていると判断した。
さらに第一膜厚から表面粗さの影響を除いた膜厚を算出した。水準2,3,4は、第一膜厚から第二膜厚における水準0との差分膜厚を差し引くことで算出した。例えば水準2で考えると、第一膜厚1.109nmから第二膜厚の差分膜厚0.049nmを差し引いた1.060nmが、第一膜厚から表面粗さの影響を除いた膜厚となる。なお、水準1,5,6は粗さの影響がないため、第一膜厚をそのまま採用し、第一膜厚から表面粗さの影響を除いた膜厚は第一膜厚と同じ値とした。このようにして計算した結果、第一膜厚から表面粗さの影響を除いた膜厚は、水準1が1.033nm、水準2が1.060nm、水準3が1.070nm、水準4が1.077nm、水準5が1.114nm、水準6が1.109nmとなった。
ここで水準1,2,3,4に着目すると、第一膜厚から表面粗さの影響を除いた膜厚の大小関係と第一膜厚の大小関係がどちらも、
水準4 > 水準3 > 水準2 > 水準1
となった。水準1,2,3,4はSC1洗浄条件を変えている水準であることから、洗浄条件に依って自然酸化膜の表面粗さと構造の両方が作用することで、第一膜厚の値が変動したことを突き止めた。
さらに表2には、水準1,2,3,4において、第一膜厚が最も薄い水準1に対して、水準2,3,4の膜厚が厚くなる要因について解析した結果を示す。ここでは、第二膜厚の水準1に対する差分膜厚を表面粗さ起因の膜厚(α)、第一膜厚から表面粗さの影響を除いた膜厚についての、水準2-4の水準1に対する差分膜厚を自然酸化膜の構造起因の膜厚(β)とした。
Figure 2023069889000003
その結果、αは水準2で0.046nm、水準3で0.048nm、水準4で0.089nmとなり、βは水準2で0.027nm、水準3で0.037nm、水準4で0.044nmとなった。さらにα/βを算出すると、水準2が1.703、水準3が1.297、水準4が2.022となった。この結果を考察すると、水準2と3はαの値がほぼ同等であることから、水準2,3は表面粗さ起因の膜厚が飽和していると考えられる。水準2より水準3の方が第一測定の膜厚が厚いのは、水準3の方が自然酸化膜の構造起因の膜厚が厚くなるためであると分かった。水準4はα/βが最も高く、これは液組成を1:1:10から1:1:100として、よりエッチング優勢な薬液になったことで、表面粗さ起因の膜厚が支配的になると考えられる。このように、洗浄条件を変えた際の膜厚変動要因を詳細に解析することができた。
(実施例2)
実施例2では、熱酸化膜の膜厚評価を行った。被評価シリコン基板として、CMP研磨後に、枚葉洗浄又はSC1洗浄で洗浄したシリコン基板を用意した。具体的な条件は表3の通りである。
Figure 2023069889000004
用意したシリコン基板について、膜厚5nm狙いで熱酸化を行った。その後、水準Aの基板に対し観察視野1μm×1μmでAFM測定を行い、プロファイルデータのスペクトル解析からPSD曲線を取得した。その結果、Saは0.011nmで0.5nm以下、空間周波数60~90/μmのパワースペクトル密度(強度)の平均値は0.094nmで0.1nm以下であったことから、この水準Aの基板を基準シリコン基板とし、水準B、C,D,Eの4水準の基板を被評価シリコン基板とした。
次いで被評価シリコン基板の第一膜厚測定を、J.A.Woollam社製分光エリプソメーターM-2000Vで実施した。その結果、水準Bが5.185nm、水準Cが5.269nm、水準Dが5.272nm、水準Eが5.318nmとなった。
次に、被評価シリコン基板4水準と基準シリコン基板1水準の計5水準の基板に対し、5wt%のフッ酸洗浄を、洗浄温度25℃、洗浄時間10minで行った。膜厚が厚いため、濃度と洗浄時間を実施例1から変更した。洗浄後の面状態が撥水面であることから、完全に酸化膜が除去されていることを確認した。次に濃度20ppmのオゾン水を用いて計5水準の基板を洗浄温度25℃、洗浄時間3minで洗浄し、同一条件で表面に自然酸化膜を形成した。
続いて、J.A.Woollam社製分光エリプソメーターM-2000Vにて、計5水準のシリコン基板の第二膜厚測定を行った。その結果、水準Aが1.201nm、水準Bが1.201nm、水準Cが1.249nm、水準Dが1.249nm、水準Eが1.285nmとなった。第二膜厚における各水準B,C,D,Eと水準Aとの差分膜厚を算出したところ、水準Bが0.000nm、水準Cが0.048m、水準Dが0.048nm、水準Eが0.084nmとなった。水準Bの差分膜厚は0.01nm以下であることから、水準Bの第一膜厚には表面粗さ起因の膜厚が含まれていないと判断した。水準C,D,Eは差分膜厚が0.02nm以上かつ0.20nm以下であることから、水準C,D,Eの第一膜厚には表面粗さ起因の膜厚が含まれていると判断した。
さらに、第一膜厚から表面粗さの影響を除いた膜厚を算出した。水準C,D,Eは第一膜厚から、第二膜厚における水準Aとの差分膜厚を差し引くことで算出した。水準Bは粗さの影響がないため、第一膜厚をそのまま採用し、第一膜厚から表面粗さの影響を除いた膜厚は第一膜厚と同じ値とした。このようにして計算した結果、第一膜厚から表面粗さの影響を除いた膜厚は、水準Bが5.185nm、水準Cが5.221nm、水準Dが5.224nm、水準Eが5.234nmとなった。
ここで水準B,C,D,Eに着目すると、第一膜厚から表面粗さの影響を除いた膜厚の大小関係と第一膜厚の大小関係がどちらも、
水準E> 水準D > 水準C > 水準B
となった。水準B,C,D,EはSC1洗浄条件を変えている水準であることから、洗浄条件に依って自然酸化膜の表面粗さと構造の両方が作用することで第一膜厚の値が変動したことを突き止めた。
さらに表4には、水準B,C,D,Eにおいて、第一膜厚が最も薄い水準Bに対して、水準C,D,Eの膜厚が厚くなる要因について解析した結果を示す。ここでは、第二膜厚の水準Bに対する差分膜厚を表面粗さ起因の膜厚(α)、第一膜厚から表面粗さの影響を除いた膜厚について、水準C,D,Eの水準Bに対する差分膜厚を自然酸化膜の構造起因の膜厚(β)とした。
Figure 2023069889000005
その結果、αは、水準Cで0.048nm、水準Dで0.048nm、水準Eで0.084nmとなり、βは、水準Cで0.036nm、水準Dで0.039nm、水準Eで0.049nmとなった。さらにα/βを算出すると、水準Cが1.333、水準Dが1.230、水準Eが1.714となった。このように、洗浄条件を変えた際の膜厚変動要因を詳細に解析することができた。
以上の通り、本発明の実施例によれば、シリコンウェーハの製造工程で形成されるウェーハ表面粗さなどの膜厚影響因子の影響を含んだ膜厚値かどうかを判定し、膜厚影響因子起因の膜厚を精度高く評価することができた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (10)

  1. 原子間力顕微鏡により測定した表面粗さのSa値が0.5nm以下のシリコン基板上の酸化膜の評価方法であって、
    評価を行う酸化膜が形成された被評価シリコン基板と、基板表面の空間周波数が60~90/μmにおけるパワースペクトル密度の平均値が0.1nm以下である基準シリコン基板とを準備する基板準備工程と、
    前記被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚をエリプソメーターで測定する第一膜厚測定工程と、
    前記被評価シリコン基板及び前記基準シリコン基板上の酸化膜を完全に除去する酸化膜除去工程と、
    前記酸化膜を除去した後の前記被評価シリコン基板及び前記基準シリコン基板上に、同一条件で酸化膜を形成する酸化膜形成工程と、
    前記酸化膜形成工程後の前記被評価シリコン基板上の酸化膜及び前記基準シリコン基板上の酸化膜の膜厚を、エリプソメーターで測定する第二膜厚測定工程と、
    前記第二膜厚測定工程で取得した前記被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚及び前記基準シリコン基板上の酸化膜の膜厚に基づいて、前記第一膜厚測定工程で取得した前記被評価シリコン基板上の前記酸化膜の膜厚全体における膜厚影響因子起因の膜厚の評価を行う膜厚評価工程とを備えることを特徴とする酸化膜の膜厚評価方法。
  2. 前記酸化膜除去工程において、フッ酸洗浄により酸化膜の除去を行うことを特徴とする請求項1に記載の酸化膜の評価方法。
  3. 前記酸化膜形成工程において、オゾン水洗浄又は過酸化水素水洗浄により酸化膜を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の酸化膜の膜厚評価方法。
  4. 前記被評価シリコン基板上の前記評価を行う酸化膜の膜厚を25nm以下とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の酸化膜の膜厚評価方法。
  5. 前記酸化膜の膜厚における膜厚影響因子は、前記被評価シリコン基板の表面粗さを含み、
    前記膜厚評価工程において、前記第二膜厚測定工程で取得した前記被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚から、前記第二膜厚測定工程で取得した前記基準シリコン基板上の酸化膜の膜厚を差し引いた差分膜厚が0.02nm以上、0.20nm以下の場合に、前記第一膜厚測定工程で取得した前記被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚に前記被評価シリコン基板の表面粗さに起因した酸化膜の膜厚が含まれていると判定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の酸化膜の膜厚評価方法。
  6. 前記膜厚評価工程において、前記第一膜厚測定工程で取得した前記被評価シリコン基板上の酸化膜の膜厚から前記差分膜厚を差し引くことで、前記被評価シリコン基板の前記表面粗さの影響を除いた酸化膜の膜厚の評価を行うことを特徴とする請求項5に記載の酸化膜の膜厚評価方法。
  7. 前記表面粗さは空間周波数が60~90/μmの粗さ成分であることを特徴とする請求項5又は6に記載の酸化膜の膜厚評価方法。
  8. 前記表面粗さはSC1洗浄で形成された粗さ成分であることを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の酸化膜の膜厚評価方法。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の酸化膜の膜厚評価方法により評価した前記膜厚影響因子起因の膜厚に基づいてシリコン基板の酸化膜形成前の洗浄条件及び/又は酸化条件を設定し、前記洗浄条件及び/又は酸化条件を用いて前記シリコン基板の洗浄と前記シリコン基板上への酸化膜の形成を行い、酸化膜付きシリコン基板を製造することを特徴とする酸化膜付きシリコン基板の製造方法。
  10. シリコン基板上に形成する酸化膜の膜厚の評価方法であって、
    酸化膜の膜厚における膜厚影響因子として前記シリコン基板の表面粗さを含み、前記シリコン基板の表面の空間周波数が60~90/μmにおけるパワースペクトル密度の平均値が0.15nm以上の場合に、前記シリコン基板上に形成する酸化膜の膜厚に、前記膜厚影響因子である前記シリコン基板の表面粗さに起因した酸化膜の膜厚が含まれると判定することを特徴とする酸化膜の膜厚評価方法。
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