JP2023112235A - 膜厚測定装置用の標準サンプル群、その製造方法及び標準サンプル群を用いた膜厚測定装置の管理方法 - Google Patents

膜厚測定装置用の標準サンプル群、その製造方法及び標準サンプル群を用いた膜厚測定装置の管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 酸化膜の膜厚が非常に薄い場合であっても安定して精度よく酸化膜を測定して膜厚測定装置の管理を行うことができる標準サンプル群、該標準サンプル群を製造する方法、及び、前記標準サンプル群を用いて膜厚測定装置の管理を行う方法を提供することを目的とする。【解決手段】 膜厚測定装置用の標準サンプル群であって、異なる表面粗さを有する複数のシリコン基板を含み、前記複数のシリコン基板は、それぞれ表面に異なる膜厚のオゾン酸化膜を備えるものであることを特徴とする膜厚測定装置用の標準サンプル群。【選択図】図1

Description

本発明は、膜厚測定装置用の標準サンプル群、その製造方法及び標準サンプル群を用いた膜厚測定装置の管理方法に関する。
半導体デバイス用の単結晶シリコンウェーハの製造工程において、その主表面は研磨工程において仕上げられる。さらに、シリコンウェーハ表面に研磨工程で付着した研磨剤と金属不純物を除去するために洗浄工程がある。この洗浄工程ではRCA洗浄と呼ばれる洗浄方法が用いられている。
このRCA洗浄とは、SC1(Standard Cleaning 1)洗浄、SC2(Standard Cleaning 2)洗浄、DHF(Diluted Hydrofluoric Acid)洗浄を、目的に応じて組み合わせて行う洗浄方法である。SC1洗浄とは、アンモニア水と過酸化水素水を任意の割合で混合したアルカリ性の洗浄液を用いた洗浄方法で、シリコンウェーハ表面のエッチングによって付着パーティクルをリフトオフさせ、さらにシリコンウェーハとパーティクルの静電気的な反発を利用して、シリコンウェーハへの再付着を抑えながらパーティクルを除去する洗浄方法である。SC2洗浄とは、塩酸と過酸化水素水を任意の割合で混合した洗浄液で、シリコンウェーハ表面の金属不純物を溶解除去する洗浄方法である。DHF洗浄とは、希フッ酸によってシリコンウェーハ表面の自然酸化膜を除去する洗浄方法である。さらに、強い酸化力を有するオゾン水洗浄も使用される場合があり、シリコンウェーハ表面に付着している有機物の除去やDHF洗浄後のシリコンウェーハ表面の自然酸化膜形成を行っている。洗浄後のシリコンウェーハのパーティクルや表面粗さなどの表面品質は重要であり、目的に応じてこれらの洗浄を組み合わせて行われている。
半導体シリコンウェーハの表面には、MOS(Metal Oxide Semiconductor)キャパシタやトランジスタ等の半導体素子が形成される。これら半導体素子に形成されるゲート酸化膜等の絶縁膜は高い電界強度下で使用され、この絶縁膜としては形成が簡便なシリコン酸化膜が良く用いられる。
シリコン基板上の酸化膜の膜厚を評価する手法として、エリプソメーターが挙げられる。エリプソメーターとは、基板試料に偏光状態の光を入射させ、入射光と反射光の偏光状態の変化を測定することで、位相差(Δ:デルタ)及び振幅比(Ψ:プサイ)を求めるものである。シリコン基板上のシリコン酸化膜を例にすると、入射光は最表面のシリコン酸化膜及びシリコン酸化膜とシリコン基板との界面で反射することで偏光状態が変化する。なお、エリプソメーターには、光源としてレーザーを用いる単波長タイプと多数の波長成分を含み白色光源を用いる分光タイプが存在する。短波長タイプは、ある特定の波長(例えば633nm)に対するデルタとプサイを測定する方法である。一方、分光タイプは各波長に対するデルタとプサイを測定することができ、情報量の多い分光タイプを用いる方が精度よく膜厚を評価できることが知られている(例えば、特許文献1)。
上述したように、エリプソメーターの測定により得られる情報は位相差及び振幅比であり、直接膜厚を求めることは出来ない。膜厚を求めるには、基板試料に応じたモデルを作成し、このモデルから理論的に求められるデルタ及びプサイと、エリプソメーターの測定で得られたデルタとプサイとの比較を行う。なお、モデルの作成には試料の物性に応じた条件を設定することで行われ、設定される条件の項目には、基板及び膜の材質、各膜層の膜厚、基板及び膜の光学定数などがある。また、各項目の設定には、試料に応じた既知のリファレンス、誘電率の波長依存性を示し且つ複数のパラメータを有する所要の分散式等が通常用いられる。
さらに、上記比較に対して、両者の相違する程度が最小となるように、分散式のパラメータ及びモデルの各膜層の膜厚などを変更するプロセスを行う(フィッティングともいう)。両者の相違は、通常、最小二乗法を用いた演算で求めており、フィッティングにより最小二乗法で得られた結果がある程度小さくなったと判断された場合、その時の分散式のパラメータの値から膜の屈折率及び消衰係数を求めるとともに、その時の膜厚を試料が有する膜の膜厚として特定することで、膜厚を求めることができる。なお、モデル作成やフィッティングなどはコンピュータを用いて所要のプログラムに基づき、手動又は自動で行うことが一般的である。
特許文献2には、エリプソメーターで得られたシリコンウェーハ上の自然酸化膜の膜厚が、表面粗さに依って変化することが記載されている。具体的には、表面が粗いほど膜厚値も厚くなり、粗さと自然酸化膜の膜厚との相関関係から表面粗さを定量的に評価する方法が開示されている。
シリコン基板上の表面粗さを評価する方法として、AFM(Atomic Force Microscope)が知られている。粗さの指標としては、Ra値やSa値などの算出平均高さがよく用いられる。Raは基準長さにおける算出平均高さで2次元の粗さ指標、SaはRaを面に拡張したパラメータで3次元の粗さ指標である。また、パーティクルカウンターにより得られるHaze値を、粗さの指標とすることができる。Hazeとはいわゆる曇りとして表現されるものであり、シリコン表面の粗さの指標として広く用いられており、このHazeレベルが高いとはウェーハの面が粗いことを示す。
絶縁性が高い緻密なシリコン酸化膜は、シリコンウェーハを熱酸化することで作製される。パーティクル付着等の観点から出荷時のシリコンウェーハには洗浄で形成した自然酸化膜が存在するため、熱酸化は自然酸化膜が形成されたシリコンウェーハに対し処理されることが多い。この際、熱酸化膜厚さは、熱酸化前の自然酸化膜の膜質(膜厚や構造)に影響されることが知られている。
近年、半導体集積回路の微細化、多層化に伴って、素子を構成する絶縁膜を含めた各種膜についてより一層の薄膜化が要求されている。この薄膜化により、極薄の絶縁膜即ちシリコン酸化膜を面内あるいは基板間で均一にかつ再現性良く形成する必要がある。そのためには、シリコン酸化膜の品質に影響を与えるシリコンウェーハ出荷時の自然酸化膜の膜質、特に膜厚を制御することが求められる。一般的には、自然酸化膜が厚いと熱酸化膜の厚さも厚くなる。熱酸化膜を薄くしたい場合は自然酸化膜も薄い方が良く、熱酸化膜を厚くしたい場合は自然酸化膜も厚い方が良い。したがって、ある一定の範囲内で自然酸化膜厚さを再現性良く制御することが、近年特に求められている。特許文献3には、種々の条件で洗浄したシリコンウェーハと熱酸化後の酸化膜厚との関係について記載されている。具体的には、SC1洗浄液のNHOH濃度を高濃度にすると自然酸化膜中に含まれるOH基の量が多くなり熱酸化後の膜厚が厚くなること、自然酸化膜の構成(膜質)と熱酸化後の膜厚との相関関係を用いることで熱酸化後の膜厚を制御する方法が開示されている。
このように、近年では、洗浄条件によって自然酸化膜や熱酸化後の膜厚が僅かに変化することが明らかになっている。例えば、特許文献3の図6にはNHOH濃度に対する分光エリプソメトリーの熱酸化膜が開示されており、低濃度側は約5.10nm、高濃度側は約5.15nmでその差は0.05nmである。即ち、このような膜厚が薄いサンプルにおいて、僅かな膜厚差を精度良く評価する要求が高まっている。このような要求に伴い、エリプソメーターに代表される膜厚評価装置(膜厚測定装置)の管理もより重要になってきている。
一般的に、膜厚測定装置の管理には例えば酸化膜付きのシリコン基板が用いられ、その酸化膜厚は薄くとも25nm程度で、さらに厚い場合もある。したがって、一般的な装置管理としては、少なくとも25nm以上の酸化膜厚付きのシリコン基板の膜厚を取得し、過去に取得した膜厚値と比較し同等であれば妥当性のある膜厚評価ができていると判断することができる。必要に応じて統計学的手法を用いることで、より詳細にその妥当性を評価できる。
このように、膜厚が25nm以上と厚い場合には従来手法で装置を管理することができる。言い換えれば、例えば厚さ約1nmの自然酸化膜や厚さ5nm程度の極薄熱酸化膜を測定する際には、たとえ厚さ25nm以上の膜厚値に妥当性が得られたとしても、厚さ1nmや5nm程度の極薄酸化膜の膜厚に妥当性があるとは判断できない。さらに、市販されている膜厚測定装置の膜厚値の保証下限値が厚さ1nmや5nmよりも厚い、例えば厚さ25nm程度の膜厚値であることも、厚さ約1nmや5nmの極薄熱酸化膜を精度良く測定すること、及び、装置管理が困難であることを示しており、膜厚が厚い場合の装置管理しかできないのが現状である。
特開2005-283502号公報 特開平6-163662号公報 特許第6791453号公報 特許第4192410号公報
上述のように、厚さ1nm程度の自然酸化膜や5nm程度の極薄熱酸化膜の膜厚を測定する際に、得られた膜厚値の妥当性を検証できる装置管理方法が求められている。特に、膜厚がより薄い1nmの場合においてより強く求められている。このような装置管理方法として、膜厚が約1nmの自然酸化膜付きのSi基板を用意し、膜厚測定を行う度に用意したSi基板の膜厚を膜厚測定装置にて取得し、過去に取得した膜厚値と比較する方法が容易に想像できるが、本発明者らが行ったところ、特に膜厚が1nm程度と薄い場合では放置時間が長いほど膜厚値が大きくなる傾向となり、過去の膜厚値との比較を行っても測定装置の妥当性について確証を得ることは出来なかった。この理由としては、大気中での放置に依って厚さ約1nmの自然酸化膜が成長したことで、膜厚が厚くなったためと推察される。恐らく空気中の水分や酸素が酸化種となり、自然酸化膜中を拡散し、酸化膜と基板との界面に到達し酸化反応が進行したと考えられる。このように膜厚が薄い酸化膜、特に厚さ1nm程度の自然酸化膜は放置時間が長いほど、膜厚が厚くなることから、1水準の標準サンプルでは妥当性のある装置管理を行うことはできない。
また、特許文献4には、ゲート酸化膜が約10nm(100Å)の場合の放置時間の影響について開示されている。この場合、酸化膜上の付着物により見かけ上酸化膜が厚く見積もられることが記述されている。しかしながら、膜厚値の放置時間依存性を取得するのは大変手間が掛かる。さらに、特許文献4の図6には、放置時間が異なる多数のサンプルのゲート酸化膜厚の補正後の膜厚値が示されているが、その値は約9.7nm(97Å)から約10nm(100Å)となっており、その差は約0.3nmである。この0.3nmは上述の0.05nmよりも非常に大きく、洗浄水準間の僅かな膜厚差を検出できるとは考えにくい。
そこで、本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、酸化膜の膜厚が非常に薄い場合であっても安定して精度よく酸化膜を測定して膜厚測定装置の管理を行うことができる標準サンプル群、該標準サンプル群を製造する方法、及び、前記標準サンプル群を用いて膜厚測定装置の管理を行う方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、様々な表面粗さを有する自然酸化膜付きのSi基板と、エリプソメーターで測定される自然酸化膜の膜厚との関係について鋭意調査を行ったところ、SC1洗浄で形成される表面粗さが所定以上存在すると酸化膜が僅かに厚くなること、また、オゾン水洗浄で形成される自然酸化膜は所定時間放置後も均一酸化が進むことを見出し、本発明を完成させた。
即ち、膜厚測定装置用の標準サンプル群であって、異なる表面粗さを有する複数のシリコン基板を含み、前記複数のシリコン基板は、それぞれ表面に異なる膜厚のオゾン酸化膜を備えるものである膜厚測定装置用の標準サンプル群を提供する。
このような膜厚測定装置用の標準サンプル群であれば、膜厚が非常に薄い場合であっても安定して精度よく酸化膜の膜厚を測定可能なものであり、膜厚測定装置の妥当性を判断し、膜厚測定装置の状態の管理を安定して行うことができる標準サンプル群となる。
このとき、前記異なる表面粗さを有する複数のシリコン基板は、それぞれ表面粗さが異なる3枚以上のシリコン基板とすることができる。
表面粗さを3水準以上用意すれば、その膜厚の大小関係から測定装置から出力される膜厚値の妥当性をより安定して、詳細、高精度に評価できるものとなる。
本発明は、また、膜厚測定装置用の標準サンプル群の製造方法であって、同一の表面品質を有する複数のシリコン基板を用意し、該複数のシリコン基板のそれぞれについてSC1洗浄条件を変えてSC1洗浄を行い、それぞれ表面粗さが異なる複数のシリコン基板を作製し、前記表面粗さが異なる複数のシリコン基板の表面に前記SC1洗浄により形成されたSC1酸化膜を、フッ酸洗浄により除去しベア面を露出させ、前記ベア面が露出した前記表面粗さが異なる複数のシリコン基板を同一条件でオゾン水洗浄することによりオゾン酸化膜を形成し、それぞれ異なる膜厚のオゾン酸化膜を有する複数のシリコン基板とすることにより標準サンプル群を製造する膜厚測定装置用の標準サンプル群の製造方法を提供する。
このような膜厚測定装置用の標準サンプル群の製造方法によれば、膜厚が非常に薄い場合であっても安定して精度よく酸化膜を測定可能であり、膜厚測定装置の管理を安定して精度よく行うことが可能な標準サンプル群を製造できる。
このとき、前記表面粗さとして、レーザー散乱式パーティクルカウンターで測定したHaze値又は原子間力顕微鏡で測定したSa値若しくはSq値のいずれかを指標とすることができる。
このような粗さ指標であれば、酸化膜厚さに影響を与える粗さ成分を含んだ表面粗さをより好適に評価でき、特にレーザー散乱式パーティクルカウンターを用いれば、迅速かつ簡便に評価できる。
このとき、前記SC1洗浄条件は、SC1薬液濃度、洗浄温度又は洗浄時間のいずれか1つ以上とすることができる。
このような条件を変えることで、SC1洗浄のエッチング挙動を制御し、僅かに膜厚が異なる標準サンプル群を容易に作製することができる。
このとき、前記膜厚測定装置はエリプソメーターとすることができる。
本発明はエリプソメーターを用いる場合により好適である。
さらに、膜厚測定装置を用いて標準サンプルの酸化膜の膜厚を測定し、前記測定結果に基づいて前記膜厚測定装置を管理する膜厚測定装置の管理方法であって、前記標準サンプルとして、上記標準サンプル群又は上記膜厚測定装置用の標準サンプル群の製造方法により製造された標準サンプル群を用い、前記標準サンプル群の前記オゾン酸化膜の膜厚測定結果に基づいて前記膜厚測定装置を管理することができる。
このような膜厚管理方法であれば、膜厚が非常に薄い極薄酸化膜の膜厚範囲の管理を行う場合であっても、膜厚測定装置の妥当性を安定して精度よく判断可能であり、装置状態の管理を安定して行うことができる。特に、標準サンプル群の放置時間の影響を受けずに僅かな膜厚差を安定して精度よく評価でき、この評価結果に基づき膜厚測定装置から出力される膜厚値の妥当性を判断することができる。
このとき、前記膜厚測定結果に基づいて前記膜厚測定装置を管理する際に、前記標準サンプル群の各々の膜厚測定結果の大小関係を比較することができる。
オゾン水で形成された自然酸化膜であるオゾン酸化膜は均一に酸化が進行するため、サンプル群内の膜厚の大小関係は維持されることから、このような管理方法がより望ましい。
このとき、前記膜厚測定装置をエリプソメーターとすることができる。
本発明は、エリプソメーターを用いた場合により好適に膜厚を管理することができる。
以上のように、本発明の膜厚測定装置用の標準サンプル群は、膜厚が非常に薄い場合であっても安定して精度よく酸化膜の膜厚を測定可能なものであり、膜厚測定装置の妥当性を判断し、膜厚測定装置の状態の管理を行うことができるものとなる。また、本発明の膜厚測定装置用の標準サンプル群の製造方法は、上記のような膜厚測定装置用の標準サンプル群を製造することが可能となる。さらに、本発明の管理方法であれば、膜厚が非常に薄い極薄酸化膜の膜厚範囲の管理を行う場合であっても、膜厚測定装置の妥当性を安定して精度よく判断可能であり、装置状態の管理を安定して行うことができる。
膜厚測定装置用の標準サンプル群の作製方法に係るフローチャートである。 ベア面のシリコン基板にSC1洗浄温度を変えて洗浄した際のHaze増加量とエッチング量を示したグラフである。 SC1洗浄、HF洗浄、オゾン水洗浄を行った場合(A)とSC1洗浄のみを行った場合(B)の、サンプル作製1日後と3か月後の膜厚評価結果を示したグラフである。 SC1洗浄、HF洗浄、オゾン水洗浄を行った場合(A)とSC1洗浄のみを行った場合(B)の、SC1洗浄温度35℃を基準とした場合の各洗浄温度との差分膜厚を示したグラフである。 ウェーハ表面粗さと酸化膜厚との関係を調査したフローチャートである。 図5の粗化処理をCMP及びSC1洗浄で実施したシリコン基板の表面粗さ(Haze)と、自然酸化膜(A)、及び、5nm熱酸化膜(B)との関係を示したグラフである。 図5の粗化処理を枚葉洗浄で実施したシリコン基板の、表面粗さ(Haze)と自然酸化膜(A)、及び、5nm酸化膜(B)との関係を示したグラフである。 図5の粗化処理を液組成NHOH:H:HO=1:1:10、洗浄時間を3min、洗浄温度を35~80℃としてバッチ洗浄で行った後の、自然酸化膜(オゾン酸化膜)の膜厚とSC1洗浄前後のHaze悪化量(ΔHaze値)を示したグラフである。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本明細書において、単に「自然酸化膜」というときには、シリコン基板を大気中に放置したときに形成される酸化膜のほか、研磨加工時に形成される酸化膜や、シリコン基板の洗浄により形成された酸化膜(化学酸化膜と言われることもある)を含むものとする。このような自然酸化膜をさらに膜質(構造)の違いに基づいて区別するときには、例えばオゾン水洗浄処理によるものであれば「オゾン酸化膜」、SC1洗浄処理によるものであれば「SC1酸化膜」などという。後述のように、「オゾン酸化膜」や「SC1酸化膜」は膜質(構造)が異なることがわかっている。
上述のように、酸化膜の膜厚が非常に薄い場合であっても精度よく酸化膜を測定する膜厚測定装置の管理方法、その管理を行うための標準サンプル群及びその製造方法を提供することが求められていた。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、膜厚測定装置用の標準サンプル群であって、異なる表面粗さを有する複数のシリコン基板を含み、前記複数のシリコン基板は、それぞれ表面に異なる膜厚のオゾン酸化膜を備えるものである膜厚測定装置用の標準サンプル群により、膜厚が非常に薄い場合であっても安定して精度よく酸化膜の膜厚を測定可能なものであり、膜厚測定装置の妥当性を判断し、膜厚測定装置の状態の管理を行うことができる標準サンプル群となることを見出し、本発明を完成した。
本発明者らは、また、膜厚測定装置用の標準サンプル群の製造方法であって、同一の表面品質を有する複数のシリコン基板を用意し、該複数のシリコン基板のそれぞれについてSC1洗浄条件を変えてSC1洗浄を行い、それぞれ表面粗さが異なる複数のシリコン基板を作製し、前記表面粗さが異なる複数のシリコン基板の表面に前記SC1洗浄により形成されたSC1酸化膜を、フッ酸洗浄により除去しベア面を露出させ、前記ベア面が露出した前記表面粗さが異なる複数のシリコン基板を同一条件でオゾン水洗浄することによりオゾン酸化膜を形成し、それぞれ異なる膜厚のオゾン酸化膜を有する複数のシリコン基板とすることにより標準サンプル群を製造する膜厚測定装置用の標準サンプル群の製造方法により、膜厚が非常に薄い場合であっても安定して精度よく酸化膜を測定可能であり、膜厚測定装置の管理を安定して精度よく行うことが可能な標準サンプル群を製造できることを見出し、本発明を完成した。
以下、図面を参照して説明する。
まず、シリコンウェーハの製造工程で形成される様々なウェーハ表面粗さと、酸化膜の膜厚との関係について述べる。図5はその調査フローチャートである。用意したシリコン基板に対し、CMP加工条件、SC1洗浄条件を変え、粗さを形成する粗化処理を行った。次いでバッチ洗浄機にてフッ酸洗浄により酸化膜を完全に除去した後、オゾン水洗浄で酸化膜を形成した。CMP水準と、SC1洗浄水準のいずれも、フッ酸洗浄にて粗化処理時に形成された酸化膜が完全に剥離され、その後のオゾン水洗浄で形成されたオゾン酸化膜が形成されているため、同一手法で酸化膜が形成されていると解釈できる。次に、パーティクルカウンターによるHaze測定を行った。その後、一部のウェーハは膜厚5nm狙いで熱酸化を行い、分光エリプソメトリーにて自然酸化膜(オゾン酸化膜)及び5nm狙いの熱酸化膜(以下、「5nm熱酸化膜」という)の膜厚を評価した。
図6は、各水準のHazeに対する自然酸化膜(A)及び5nm熱酸化膜(B)の膜厚を示した結果である。CMP水準(■)はHaze値が10ppmを超えても自然酸化膜及び5nm酸化膜の膜厚は同等であったが、SC1洗浄水準(●)はHazeが高くなると自然酸化膜及び5nm熱酸化膜のどちらも厚くなる傾向が得られた。同一手法で酸化膜を形成していることから、膜厚はCMP水準のように同等になると推定されたが、SC1洗浄水準はそうではなかった。
さらに、図7には、粗化処理工程を、フッ酸洗浄とオゾン水洗浄を1サイクルとし、繰り返し枚葉洗浄で行ったときの、自然酸化膜(A)及び5nm熱酸化膜(B)の膜厚を示した。粗化処理後のフッ酸洗浄及びオゾン水洗浄もバッチ方式ではなく枚葉方式で実施したため、バッチ方式のオゾン水洗浄とは酸化膜形成方法が異なる。したがって、上述のSC1水準及びCMP水準と枚葉洗浄水準の膜厚との比較をすることは出来ないが、枚葉洗浄水準内におけるHazeの影響は議論することができる。その結果、枚葉洗浄水準はCMP水準と同じように、Hazeが変化しても自然酸化膜及び5nm熱酸化膜の膜厚は同等であった。
以上の結果をまとめると、CMPと枚葉洗浄で形成される粗さは酸化膜の膜厚に影響を与えず、SC1洗浄で形成される粗さは酸化膜の膜厚を厚くすることが新たに分かった。
そこで、SC1洗浄水準ついて追加調査を行った結果を説明する。粗化処理を、液組成NHOH:H:HO=1:1:10、洗浄時間を3min、洗浄温度を35~80℃としてバッチ洗浄で行い、フッ酸洗浄で酸化膜を完全に除去し、オゾン水洗浄を行った後の、自然酸化膜(オゾン酸化膜)の膜厚とSC1洗浄前後のHaze悪化量(ΔHaze値)を示したグラフが図8である。SC1温度35℃から60℃までに着目すると、温度が高いほどΔHaze値も増加し、自然酸化膜の膜厚も厚くなる傾向が得られている。これは、上述したウェーハ表面粗さの影響を受けて膜厚が厚くなっている。次に、60℃と80℃に着目すると、エッチング反応が進行しやすい高温の80℃の方がΔHaze値は増加していたが、自然酸化膜の膜厚は同等であった。所定値以上の粗さが形成されると、この表面粗さによる自然酸化膜の厚膜化効果は飽和することが分かる。即ち、温度80℃の方が60℃よりも表面粗さとしては粗いが、膜厚を厚くする特定の粗さ成分は同等であると解釈できる。
以上の知見から、ウェーハ表面粗さが酸化膜厚さに影響を与える因子であると解釈することができる。
本発明では、この酸化膜の厚さを増大させる粗さ成分を意図的に形成し、僅かに酸化膜の膜厚が異なる複数のサンプルを標準サンプル群として用いることで、従来では困難であった僅かな膜厚差を安定的に精度良く評価し、この評価結果に基づき膜厚測定装置の管理を行うことを目的としている。以下にその詳細を述べる。なお、本発明に係る標準サンプル群は極めて薄い酸化膜の膜厚の場合の評価、管理等を行う場合に特に有利なものであるが、膜厚が大きい場合についても適用可能であり、1nm程度の薄い酸化膜の場合のみに限定されない。
(標準サンプル群)
本発明に係る標準サンプル群は、異なる表面粗さを有する複数のシリコン基板を含むものであり、複数のシリコン基板は、それぞれ表面に異なる膜厚のオゾン酸化膜を備えるものである。このような本発明に係る標準サンプル群は、膜厚が非常に薄い場合であっても安定して精度よく酸化膜の膜厚を測定可能なものであり、膜厚測定装置の妥当性を判断し、膜厚測定装置の状態の管理を行うことができる標準サンプル群である。このような標準サンプル群の各水準間の膜厚を相対的に比較することで、膜厚測定装置から得られた膜厚の絶対値を指標とする必要がない。また、オゾン水で形成された酸化膜は所定時間放置後も均一に酸化を進行させることができるものであり、長期間にわたって使用可能である。
このような本発明に係る標準サンプル群において、異なる表面粗さを有する複数のシリコン基板は、それぞれ表面粗さが異なる3枚以上のシリコン基板であることが好ましい。表面粗さを3水準以上用意すれば、その膜厚の大小関係から測定装置から出力される膜厚値の妥当性をより安定して、詳細、高精度に評価できるものとなる。
表面粗さを表す指標は特に限定されないが、レーザー散乱式パーティクルカウンターで測定したHaze値、原子間力顕微鏡で測定したSa値、Sq値などを指標として採用することができる。このような表面粗さ指標であれば、酸化膜厚さに影響を与える粗さ成分を含んだ粗さをより好適に評価できる。特にレーザー散乱式パーティクルカウンターを用いれば、迅速かつ簡便に評価できる。
なお、本発明に係る標準サンプル群に係る有利な効果の詳細については、後述の膜厚測定装置の管理方法の説明において、図3,4等を参照しながら説明する。
(標準サンプル群の製造方法)
次に図1を参照しながら、膜厚測定装置の管理に用いる標準サンプル群の製造方法を述べる。初めに複数のシリコン基板を用意する。この際、導電型、直径、試料形態に制限はない。用意するシリコン基板の表面粗さについては表面粗さが小さなものが好ましく、例えばSa値で0.5nm以下のものがより好ましい。この理由としては、Sa値が0.5nm以下の粗さのものであれば、分光エリプソメトリーで算出される酸化膜厚が約1nm程度の値で安定するからである。なお、一般的なシリコンウェーハの研磨工程としては、DSP(両面研磨)後に表面側のCMP(片面研磨)が行われ、各研磨工程後に洗浄が行われる。一般的に、CMP後のシリコンウェーハの表面のSa値は0.1nm以下、裏面(DSP面)のSa値は0.2~0.4nm程度であることから、少なくともDSP加工後、CMP加工後のウェーハであれば、本発明の標準サンプル群の作製に好ましい。さらにSa値がより小さいCMP加工後の方がより好ましい。
次に、用意した複数のシリコン基板に対し、洗浄条件を変えてSC1洗浄を行う。SC1洗浄で形成される表面粗さは酸化膜厚さを僅かに厚くするため、僅かに膜厚が異なるサンプル群を作製するためにSC1洗浄を行う。洗浄条件としては、SC1の薬液濃度、洗浄温度、洗浄時間のいずれか1つ以上を変えることが望ましい。これらは、現実的な操業においても変更しやすい条件であるためである。例えば薬液濃度であれば、NHOH:H:HO=1:1:5~1:1:100の範囲で調整しても良い。また、例えば洗浄温度であれば、30~60℃の範囲で調整してもよい。図8に示したように、例えばSC1温度が40℃、50℃、60℃とすると、僅かにオゾン酸化膜の膜厚が異なる標準サンプル群とすることができる。また、例えば洗浄時間であれば、0.5~10分の範囲で調整しても良い。これらの条件変更に依って薬液のエッチング挙動が変化する。その結果、シリコン基板の表面粗さが変化し、膜厚測定装置で得られる自然酸化膜の膜厚値が粗さに応じて僅かに異なる。このとき、より好ましくは3水準(条件)以上で、それぞれ表面粗さが異なる3枚以上のサンプルを作製することがより好ましい。3枚以上であればサンプル間の大小関係を評価することができる。
なお、本発明者らが調査したところ、ウェーハ表面粗さによるオゾン酸化膜の厚膜化効果が飽和する条件やその厚膜化量は液組成や洗浄時間に依存し変化することから、予め上述(図5~8)のような基礎調査を行い、この基礎調査結果を踏まえて、標準サンプル群のSC1洗浄条件を決定する方がより好ましい。
また、表面粗さを表す指標は特に限定されないが、レーザー散乱式パーティクルカウンターで測定したHaze値、原子間力顕微鏡で測定したSa値、Sq値などを指標として採用することができる。このような表面粗さ指標であれば、酸化膜厚さに影響を与える粗さ成分を含んだ粗さをより好適に評価できる。特にレーザー散乱式パーティクルカウンターを用いれば、迅速かつ簡便に評価できる。
一例として、図2に、ベア面のシリコンウェーハに対し、薬液濃度NHOH:H:HO=1:1:10、洗浄時間3minとし、洗浄温度を35~55℃で振ってSC1洗浄を行った場合の表面粗さとエッチング量を示した。表面粗さはレーザー散乱式パーティクルカウンターSP3で取得したHaze値を指標とし、洗浄後の増加量(ΔHaze)を算出した。この値が大きいほど面が荒れて表面粗さが大きくなっていることを示す。エッチング量は、SOIウェーハ(Si層/SiO層/Si基板)を用いて、洗浄前後のSi層厚さの差分をエッチング量とした。その結果、Hazeとエッチング量どちらもSC1洗浄温度が高いほど増加する傾向となった。これは、高温の方がよりエッチング反応が進んだことでエッチング量が増加し、その結果、粗さ指標のHazeも増加したと解釈できる。このようにSC1洗浄条件を変えることでエッチング挙動が変化し、その結果形成される粗さが変化することが分かる。
次に、SC1洗浄後のシリコン基板に対し、フッ酸洗浄で酸化膜を完全に除去してベア面を露出させる。その後、ベア面が露出した表面粗さが異なる複数のシリコン基板を同一条件でオゾン水洗浄することによりオゾン酸化膜を形成し、それぞれ異なる膜厚のオゾン酸化膜を有する複数のシリコン基板とすることにより標準サンプル群を製造する。オゾン水で形成されたオゾン酸化膜はSC1洗浄で形成されたSC1酸化膜よりも厚く、所定時間放置後も均一に酸化が進行するため、粗さ形成のためのSC1洗浄後にフッ酸洗浄で酸化膜を完全に除去し、その後オゾン水洗浄でオゾン酸化膜を形成する。なお、酸化膜が完全に除去できれば、フッ酸洗浄条件に制限はなく、例えば条件の一例としては、フッ酸濃度が0.3~5.0wt%、温度が10~30℃、洗浄時間が30~360秒とすることが出来る。用いるオゾン水の濃度は3~25ppmの範囲で、温度は10~30℃、洗浄時間は30~360秒である。なお、バッチ式の洗浄機を用いる場合は、これら一連の洗浄を1バッチで実施することで、手間が少なくなる。以上が標準サンプル群の製造方法である。
(膜厚測定装置の管理方法)
次に、本発明に係る標準サンプル群を用いた膜厚測定装置の管理方法を述べる。本発明に係る膜厚測定装置の管理方法は、膜厚測定装置を用いて標準サンプルの酸化膜の膜厚を測定し、測定結果に基づいて膜厚測定装置を管理する膜厚測定装置の管理方法である。標準サンプルとして、上記のような本発明に係る標準サンプル群又は本発明に係る標準サンプル群の製造方法により製造された標準サンプル群を用い、標準サンプル群のオゾン酸化膜の膜厚測定結果に基づいて、膜厚測定装置を管理する。特に、標準サンプル群の各々の膜厚測定結果の大小関係を比較することで、より精度高く安定して膜厚測定装置の管理を行うことが可能である。なお、本発明に係る膜厚測定装置の管理方法が適用できる膜厚測定装置は特に限定されないが、エリプソメーターを用いる場合により好適である。
ここでは、オゾン水洗浄でオゾン酸化膜を形成する理由を述べるため、前述の条件即ち、SC1洗浄条件を振ったSC1洗浄、HF洗浄、オゾン水洗浄を行った本発明の標準サンプル群の他に、SC1洗浄条件を振ったSC1洗浄のみを行い、HF洗浄とオゾン水洗浄を実施しなかったサンプル群(以下、「対照サンプル群」という)も用意した。
どちらも表面粗さを形成するSC1洗浄条件は同じで、HF洗浄、オゾン水洗浄の有無が異なる。HF洗浄及びオゾン水洗浄はSC1洗浄のように面を荒らさないことから、両者のサンプル群は、同一のSC1洗浄水準間では表面粗さが同等で自然酸化膜を形成する洗浄手法が異なると解釈できる。具体的には本発明の標準サンプル群はオゾン水洗浄で形成された自然酸化膜であるオゾン酸化膜、もう一方の対照サンプル群はSC1洗浄で形成された自然酸化膜であるSC1酸化膜となり、膜質(構造)が異なるものである。さらにSC1洗浄のみでは、洗浄温度(洗浄条件)が異なるため、SC1洗浄のみの対照サンプル群の各水準間でも膜質が異なると解釈できる。対して、オゾン水洗浄まで行った本発明の標準サンプル群は同一条件のオゾン水洗浄を行っているため、膜質は同等と解釈される。
以上を整理すると、両者のサンプル群を各サンプル群内で比較すると、オゾン水洗浄まで行った標準サンプル群は、SC1洗浄温度が異なるため水準間内の表面粗さが異なり、同一条件のオゾン水洗浄を行っているため水準間内の酸化膜の膜質は同じである。SC1洗浄のみの対照サンプル群は、SC1洗浄温度が異なるため水準間内の表面粗さが異なり、さらに同一条件のオゾン水洗浄を行っていないため、SC1洗浄温度に影響を受け、酸化膜(SC1酸化膜)の膜質も異なると解釈される。また、同一のSC1洗浄水準間で両者のサンプル群を比較すると、SC1洗浄条件が同一であることから、表面粗さが同等で酸化膜の膜質が異なると解釈することができる。
これらのサンプル群(本発明に係る標準サンプル群、対照サンプル群)について、膜厚測定装置である分光エリプソメーターにて自然酸化膜の膜厚を評価した。この際、経時変化を調査するため、サンプル作製日を基準として1日後と3か月後に測定を行った。その結果を図3に示した。初めにサンプル作製1日後の測定結果を見ると、本発明のSC1洗浄、HF洗浄、オゾン水洗浄を行った標準サンプル群(A)と、SC1洗浄のみの対照サンプル群(B)のどちらも、SC1洗浄温度が高いほど僅かに膜厚が高くなる傾向となった。より詳細には、オゾン水洗浄まで行った標準サンプル群では、SC1洗浄温度が35℃では1.281nm、55℃では1.313nmとなり両者の差分膜厚は0.032nmであった。対してSC1洗浄のみの対照サンプル群では、SC1洗浄温度が35℃では1.052nm、55℃では1.111nmとなり両者の差分膜厚は0.059nmとなった。オゾン水洗浄まで行った標準サンプル群の膜厚差は、前述のサンプル群内の比較のように表面粗さが異なり膜質は同じであることから、表面粗さのみの影響を受けていると解釈できる。対して、SC1洗浄のみの対照サンプル群の膜厚差は、前述のサンプル群内の比較のように表面粗さと膜質の両方が異なるため、膜質と表面粗さの両方の影響を受けていると解釈される。したがって、影響因子が二つのSC1洗浄のみの対照サンプル群の方が、オゾン酸化膜を形成した標準サンプル群よりも膜厚差が大きくなっている。
また、実際の膜厚値は、オゾン水洗浄まで実施した標準サンプル群の方が、SC1洗浄のみの対照サンプル群よりも厚くなっているのも、自然酸化膜の形成方法の違いと解釈され、より酸化力が強いオゾン水を用いた方がより酸化反応が進行しやすくなり、膜厚が厚くなっていると考えられる。
次にサンプル作製3か月後の測定結果を見ると、どちらのサンプル群も3か月後の方が1日後よりも膜厚が厚くなる傾向となった。これは放置期間中に大気中の酸化種が自然酸化膜中を拡散し、酸化膜とシリコン基板界面に到達した酸化種が酸化反応を進行させたためである。図3(A),(B)の第2主軸には、同一のSC1洗浄水準で3か月後と1日後の差分膜厚を示した。サンプル群間で差分膜厚を比較すると、SC1洗浄のみの対照サンプル群の方が、SC1洗浄、HF洗浄、オゾン水洗浄を行った本発明の標準サンプル群よりも差分膜厚が大きく、酸化がより進行していた。SC1洗浄のみの対照サンプル群の方がサンプル作製1日後の自然酸化膜厚が薄いため、大気中の酸化種が基板界面に到達しやすくなり酸化が進行しやすくなったためである。このように所定放置時間後の厚膜化量が放置前の自然酸化膜の膜厚に依存することから、特に約1nmの自然酸化膜の膜厚が大気放置で厚くなる主な原因は酸化反応であると判断できる。特許文献4に記載の付着物の影響も完全には否定できないが、もし付着物が主な原因であるならば、放置前の自然酸化膜の膜厚には依存せず、同等膜厚だけ厚くなるはずである。恐らく、特許文献4で開示されている膜厚の10nmは1nmよりも十分厚いため、放置したとしても酸化種が基板界面に到達することはなく、付着分が主な原因になっていると推察される。
次に、前述の差分膜厚をサンプル群間で比較すると、本発明のオゾン水洗浄までの標準サンプル群はSC1洗浄温度に依存せず約0.05nmとなり均一に酸化が進行していたが、SC1洗浄のみの対照サンプル群は約0.15~0.20nmの範囲で大きく変動し、不均一に酸化が進行していた。さらにSC1洗浄のみの対照サンプル群内の水準間を比較すると、3か月後はSC1洗浄温度40℃が最も膜厚が薄かった。1日後では35℃が最も膜厚が薄かったことから、水準間の膜厚の大小関係の逆転も発生していた。
したがって、本発明のオゾン洗浄まで行った標準サンプル群の方が所定時間放置したとしても酸化による厚膜化量を小さくすることができ、さらに酸化を均一に進行させることで、僅かな膜厚差であっても、所定時間放置後もサンプル水準間の膜厚の大小関係が維持されることが分かる。以上より、本発明では最終的な自然酸化膜を、放置時間の影響を受けにくいオゾン水で形成させたオゾン酸化膜とする必要がある。
さらに詳細に水準間の比較を行った。図4には、サンプル作製1日後に最も膜厚が薄かったSC1洗浄温度35℃を基準とした場合の差分膜厚を、サンプル作製1日後と3か月後で算出した結果である。図4(A)に示すように、本発明のオゾン水洗浄までの標準サンプル群では放置時間に依存せず、SC1洗浄温度が高い方が差分膜厚も大きくなり、同じ洗浄温度における差分膜厚の絶対値も同等であった。この結果から、0.01nm程度の僅かな膜厚差も検出できていることがわかり、膜厚測定装置にて膜厚を評価する際に、本発明の標準サンプル群の膜厚を評価し、同等の差分膜厚が得られれば、評価したいサンプル間の膜厚差が0.01nmであっても有意差であると判断することができる。このように本発明の標準サンプル群を用いて膜厚測定装置の管理を行えば、従来では管理困難であった特に膜厚が薄い約1nmの膜厚結果に対しても信頼性を担保することができる。
対してSC1洗浄のみのサンプル群では図4(B)に示すように、特にSC1洗浄温度40,45℃では膜厚の大小関係が逆転しているため、差分膜厚が負になっていた。さらにSC1洗浄温度50,55℃の差分膜厚値は正の値にはなっているが、その差分膜厚値には大きな乖離があり、例えば55℃では1日後で0.059nmであるのに対し、3か月後で0.036nmとなり、その差分は0.023nmであった。この結果からのみでは、このような膜厚差が膜厚測定装置起因なのか洗浄条件起因なのか判断することが難しい。したがって、このように放置時間の影響で膜厚の大小関係が逆転するようなサンプル群は、装置管理には適さない。
しかし、本発明の標準サンプル群の測定結果から、0.023nmの差は装置起因の影響は小さく、洗浄条件と放置時間起因によるものであると判断することができる。さらに、3か月放置後も使用可能であることから、長期間同じサンプルを使用することで標準サンプルを新たに作製する手間もなく、安定して装置管理を行うことができる。仮に、本発明の標準サンプル群の膜厚評価結果が大きく異なる場合、例えば膜厚の大小関係が逆転した場合には装置点検を行い異常がないか確認を行い、適宜修理を行った後再度膜厚を評価して本発明の標準サンプル群の膜厚(水準間の膜厚差)と同等の結果になるか確認を行うことで、装置を管理することができる。
このような膜厚測定装置用の標準サンプル群、その製造方法及び標準サンプル群を用いた管理方法であれば、例えば約1nm程度の膜厚が非常に薄い場合であっても、安定して精度よく酸化膜厚を評価することができる。さらに膜厚測定装置管理における異常も検知することができる。
以下、実施例を挙げて本発明について具体的に説明するが、これは本発明を限定するものではない。
(実施例1~5)
標準サンプル群用のシリコン基板として、CMP研磨及びフッ酸とオゾン水を組みあわせた枚葉洗浄を行った直径300mmのシリコンウェーハを複数枚用意した。初めにKLA製レーザー散乱式パーティクルカウンターSP3にて、洗浄前のHaze値を取得した。次にバッチ洗浄機にて後述の洗浄条件にてSC1洗浄、フッ酸洗浄、オゾン水洗浄の順番で洗浄を行った。SC1洗浄条件はNHOH:H:HO=1:1:10、洗浄時間3分とし、洗浄温度を35,40,45,50,55℃とした。フッ酸洗浄は0.5wt%、洗浄温度25℃、洗浄時間3min、オゾン水洗浄は20ppm、洗浄温度25℃、洗浄時間3minとした。次にオゾン水洗浄後のシリコンウェーハのHazeを、レーザー散乱式パーティクルカウンターSP3にて評価した。その後、洗浄前後のHaze増加量を算出したところ、SC1洗浄温度35℃で0.0067ppm、40℃で0.0093ppm、45℃で0.0106ppm、50℃で0.0142ppm、55℃で0.0201ppmとなり、エッチング反応が進行しやすい高温ほどHaze増加量が大きく、面が荒れていることを確認した。
次に、J.A.Woollam社製分光エリプソメーターM-2000Vにて、自然酸化膜(オゾン酸化膜)の膜厚を評価した。この際、サンプル作製1日後と3か月後で膜厚を評価した。結果は表1に示す通りであり、1日後の時点ではSC1洗浄温度が高いほど膜厚が僅かに厚くなる傾向が得られ、SC1洗浄温度35℃の場合との差分膜厚値は、SC1洗浄温度40℃で0.001nm、45℃で0.007nm、50℃で0.020nm、55℃で0.032nmとなり、少なくとも0.01nmの膜厚差を検出できていることを確認した。続いて3か月後時点で評価した結果を見ると、放置期間での自然酸化により膜厚3か月後の方が1日後よりも厚くなっているが、各SC1洗浄温度水準内での差分膜厚は全水準で約0.05nm程度と同等であった。さらに1日後同様にSC1洗浄温度が高いほど膜厚が僅かに厚くなる傾向が得られ、SC1洗浄温度35℃との差分膜厚値は、SC1洗浄温度40℃で0.002nm、45℃で0.006nm、50℃で0.021nm、55℃で0.035nmとなり、概ね1日後と同じ値となった。以上の結果より3か月後においても0.01nmの膜厚差を検出できており、装置状態に不具合がないことを確認できた。
(比較例1~5)
実施例と同じ直径300mmのシリコンウェーハを複数枚用意した。初めにKLA製レーザー散乱式パーティクルカウンターSP3にて洗浄前のHaze値を取得した。次にバッチ洗浄機にて後述の洗浄条件にてSC1洗浄のみを行った。SC1洗浄条件はNHOH:H:HO=1:1:10、洗浄時間3分とし、洗浄温度を35,40,45,50,55℃とした。次にSC1洗浄後のシリコンウェーハのHazeを、レーザー散乱式パーティクルカウンターSP3にて評価した。その後、洗浄後のHaze増加量を算出したところ、SC1洗浄温度35℃で0.0071ppm、40℃で0.0091ppm、45℃で0.0108ppm、50℃で0.0141ppm、55℃で0.0204ppmとなり、エッチング反応が進行しやすい高温ほどHaze増加量が大きく、面が荒れていることを確認した。
次に、J.A.Woollam社製分光エリプソメーターM-2000Vにて自然酸化膜(SC1酸化膜)の膜厚を評価した。この際、サンプル作製1日後と3か月後で膜厚を評価した。結果は表1に示す通りであり、作製1日後の時点ではSC1洗浄温度が高いほど膜厚が僅かに厚くなる傾向が得られ、SC1洗浄温度35℃との差分膜厚値は、SC1洗浄温度40℃で0.007nm、45℃で0.026nm、50℃で0.035nm、55℃で0.059nmとなり、少なくとも0.01nmの膜厚差を検出できていることを確認した。続いて3か月後時点で評価した結果を見ると、放置期間での自然酸化により3か月後の方が1日後よりも厚くなっており、各SC1水準内での差分膜厚は0.157~0.204nmの範囲で大きく変動していた。さらにSC1洗浄温度35℃の方がSC1洗浄温度40,45℃よりも膜厚が厚くなっており、作製1日後で見られたSC1洗浄温度が高いほど膜厚が僅かに厚くなる傾向とはならなかった。SC1洗浄温度35℃との差分膜厚値は、SC1洗浄温度40℃で-0.022nm、45℃で-0.021nm、50℃で0.018nm、55℃で0.036nmとなり、作製1日後と比較すると大きく異なり、特にSC1洗浄温度40℃、45℃の差分膜厚は負になっていた。比較例1-5のみの結果では、作製3か月後に得られた結果について、サンプル起因なのか装置起因なのか、測定値の妥当性についても判断することは出来なかった。
なお、今回は実施例と比較例の評価を同時期に実施していたため、実施例の結果からエリプソメトリー装置には異常はなく、比較例で得られたサンプルの放置期間による測定膜厚地のバラツキの原因は、サンプル起因であることが分かった。具体的には、SC1洗浄で形成された自然酸化膜(SC1酸化膜)は薄いため放置期間中に酸化が進行しやすく、均一に酸化が進まなかったことで膜厚の大小関係が逆転したと判断した。
Figure 2023112235000002
以上の通り、本発明の実施例によれば、薄い酸化膜の膜厚測定を行う装置の管理を、安定して精度高く行うことができることができた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (9)

  1. 膜厚測定装置用の標準サンプル群であって、
    異なる表面粗さを有する複数のシリコン基板を含み、
    前記複数のシリコン基板は、それぞれ表面に異なる膜厚のオゾン酸化膜を備えるものであることを特徴とする膜厚測定装置用の標準サンプル群。
  2. 前記異なる表面粗さを有する複数のシリコン基板は、それぞれ表面粗さが異なる3枚以上のシリコン基板であることを特徴とする請求項1に記載の膜厚測定装置用の標準サンプル群。
  3. 膜厚測定装置用の標準サンプル群の製造方法であって、
    同一の表面品質を有する複数のシリコン基板を用意し、該複数のシリコン基板のそれぞれについてSC1洗浄条件を変えてSC1洗浄を行い、それぞれ表面粗さが異なる複数のシリコン基板を作製し、
    前記表面粗さが異なる複数のシリコン基板の表面に前記SC1洗浄により形成されたSC1酸化膜を、フッ酸洗浄により除去しベア面を露出させ、
    前記ベア面が露出した前記表面粗さが異なる複数のシリコン基板を同一条件でオゾン水洗浄することによりオゾン酸化膜を形成し、それぞれ異なる膜厚のオゾン酸化膜を有する複数のシリコン基板とすることにより標準サンプル群を製造することを特徴とする膜厚測定装置用の標準サンプル群の製造方法。
  4. 前記表面粗さとして、レーザー散乱式パーティクルカウンターで測定したHaze値又は原子間力顕微鏡で測定したSa値若しくはSq値のいずれかを指標とすることを特徴とする請求項3に記載の膜厚測定装置用の標準サンプル群の製造方法。
  5. 前記SC1洗浄条件は、SC1薬液濃度、洗浄温度又は洗浄時間のいずれか1つ以上とすることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の膜厚測定装置用の標準サンプル群の製造方法。
  6. 前記膜厚測定装置はエリプソメーターであることを特徴とする請求項3~5のいずれか一項に記載の膜厚測定装置用の標準サンプル群の製造方法。
  7. 膜厚測定装置を用いて標準サンプルの酸化膜の膜厚を測定し、前記測定結果に基づいて前記膜厚測定装置を管理する膜厚測定装置の管理方法であって、
    前記標準サンプルとして、請求項1若しくは2に記載の標準サンプル群又は請求項3~6のいずれか一項に記載の膜厚測定装置用の標準サンプル群の製造方法により製造された標準サンプル群を用い、前記標準サンプル群の前記オゾン酸化膜の膜厚測定結果に基づいて前記膜厚測定装置を管理することを特徴する膜厚測定装置の管理方法。
  8. 前記膜厚測定結果に基づいて前記膜厚測定装置を管理する際に、前記標準サンプル群の各々の膜厚測定結果の大小関係を比較することを特徴とする請求項7に記載の膜厚測定装置の管理方法。
  9. 前記膜厚測定装置をエリプソメーターとすることを特徴とする請求項7又は8に記載の膜厚測定装置の管理方法。
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