JP4385978B2 - 半導体ウエーハの評価方法及び製造方法 - Google Patents

半導体ウエーハの評価方法及び製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウエーハの評価方法及び製造方法に関するものであり、より詳しくは半導体ウエーハ表面のマイクロラフネスの評価方法及び前記評価方法を用いた半導体ウエーハの製造方法に関する。
近年のデバイスの高集積化、高精度化によりシリコンウエーハへの要求品質はますます高度化しており、特にシリコンウエーハ表面の平坦度や表面粗さを改善することは、デバイスの電気特性を向上するために必要となっている。
すなわち、ウエーハ表面におけるマイクロラフネスが、デバイスの電気特性に影響を与えていることが分かってきており、例えば、マイクロラフネスが大きければ酸化膜耐圧は低下し、更にゲート酸化膜下チャンネルではマイクロラフネスが大きくなると電子の散乱が起こり電子の移動度は小さくなること等が知られている。特に、ウエーハ表面における空間波長が0.01〜5μm程度の凹凸であるヘイズについては、デバイスの電気特性の信頼性試験、特に酸化膜の経時絶縁破壊特性(TDDB)に影響を与えることが分かっている。
従って、今後のデバイスの電気特性を向上させるためには、シリコンウエーハのヘイズ等のマイクロラフネスを改善する必要があり、これらの改善方法が開示されている(例えば特許文献1)。
一方、ウエーハ表面における空間波長が数mm〜20mm程度の凹凸であるうねりについても、デバイス作製工程におけるフォトリソグラフィーや素子分離等において問題となる。これに対して、ウエーハ裏面の表面形状を測定し、そこからパワースペクトル密度を求め、その空間波長10mmのパワースペクトル密度を10μm以下とすることが開示されている(特許文献2)。
特許第3536618号公報 特許第3358549号公報
本発明の目的は、半導体ウエーハの製造時における研磨や洗浄を効果的に行なうために半導体ウエーハ表面のマイクロラフネスを短時間で簡易的に評価する半導体ウエーハの評価方法及び前記評価方法を用いた半導体ウエーハの製造方法を提供することにある。
上記目的達成のため、本発明は、半導体ウエーハの評価方法であって、少なくとも、予め半導体ウエーハ表面の垂直照射・高角度受光のヘイズ値及び斜角照射・低角度受光のヘイズ値のうち少なくとも一方を測定すると共に、該ウエーハの表面形状を測定し、該測定したウエーハの表面形状のデータをパワースペクトルに変換し、該パワースペクトルにおいて、空間波長1μmでのパワースペクトル密度と前記垂直照射・高角度受光ヘイズ値との相関関係及び空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度と前記斜角照射・低角度受光ヘイズ値との相関関係のうち少なくとも一方を求めておくことを特徴とする半導体ウエーハの評価方法を提供する。
このように、予め半導体ウエーハ表面の垂直照射・高角度受光のヘイズ値及び/又は斜角照射・低角度受光のヘイズ値を測定すると共に、該ウエーハの表面形状を測定し、これをパワースペクトルに変換し、該パワースペクトルにおいて、空間波長1μmでのパワースペクトル密度と垂直照射・高角度受光ヘイズ値との相関関係及び/又は空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度と斜角照射・低角度受光ヘイズ値との相関関係を求めておけば、特にウエーハの研磨、洗浄条件の影響が現れ易い空間波長におけるパワースペクトル密度と、より簡易的に測定できる前記ヘイズ値との相関関係が明らかとなり、これを研磨や洗浄を効果的に行なうためのウエーハの表面形状の定量的な評価に用いることができる。
なお、ここで垂直照射・高角度受光ヘイズ値とは、ウエーハ表面に垂直方向から試験光を照射し、ウエーハ表面から約80°の角度の方向に散乱された光を受光器により受光して計測した場合のヘイズ値であり、斜角照射・低角度受光ヘイズ値とは、ウエーハ表面から約45°の角度の方向から試験光を照射し、ウエーハ表面から約45°の角度の方向に散乱された光を受光器により受光して計測した場合のヘイズ値である。
この場合、半導体ウエーハ表面の垂直照射・高角度受光のヘイズ値及び斜角照射・低角度受光のヘイズ値のうち少なくとも一方を測定し、該ヘイズ値と前記相関関係とを用いて前記空間波長におけるパワースペクトル密度を算出することにより、該半導体ウエーハの表面形状を評価することが好ましい。
このように、半導体ウエーハ表面の垂直照射・高角度受光のヘイズ値及び斜角照射・低角度受光のヘイズ値のうち少なくとも一方を測定し、測定したヘイズ値と前記相関関係とを用いて前記空間波長におけるパワースペクトル密度を算出することにより、半導体ウエーハの表面形状を評価すれば、評価の度に表面形状を測定してこれをパワースペクトルに変換し、そこからパワースペクトル密度を求める場合と比較して、短時間で簡易的な表面形状の評価ができる。
また、前記ヘイズ値をパーティクルカウンターで測定することができる。
このように、ヘイズ値をパーティクルカウンターで測定することにより、従来の測定装置を用いて容易に測定を行なうことができる。
この場合、前記半導体ウエーハの表面形状を、原子間力顕微鏡法、触針法、光干渉法、位相シフト干渉法、光散乱トポグラフィ法のいずれかで測定することができる。
このように、半導体ウエーハの表面形状を、原子間力顕微鏡法、触針法、光干渉法、位相シフト干渉法、光散乱トポグラフィ法のいずれかで測定することにより、従来の測定装置を用いて容易かつ迅速に測定を行なうことができる。
また、本発明は、少なくとも、半導体インゴットをスライスして得られたウエーハを研磨した後に洗浄する半導体ウエーハの製造方法であって、上記のいずれかの方法により前記ウエーハの表面形状を評価し、該評価結果に応じて、研磨条件及び洗浄条件のうち少なくとも一方を調整することを特徴とする半導体ウエーハの製造方法を提供する。
このように、上記のいずれかの方法によりウエーハの表面形状を評価し、その評価結果に応じて、研磨条件及び/又は洗浄条件を調整すれば、特にウエーハの研磨、洗浄条件の影響が現れ易い空間波長と相関関係のあるヘイズ値に応じて、ウエーハ表面のマイクロラフネスを改善するために最適な研磨条件及び/又は洗浄条件に調整して、効果的に研磨及び/又は洗浄を行なって高品質の半導体ウエーハを製造することが可能となる。
この場合、垂直照射・高角度受光のヘイズの評価結果に応じて前記研磨条件及び斜角照射・低角度受光のヘイズの評価結果に応じて前記洗浄条件のうち少なくとも一方を調整することが好ましい。
このように、垂直照射・高角度受光のヘイズの評価結果に応じて研磨条件及び斜角照射・低角度受光のヘイズの評価結果に応じて洗浄条件のうち少なくとも一方を調整すれば、空間波長1μm及び/又は空間波長0.1μmにおけるパワースペクトル密度を効果的に減少させることができ、ウエーハ表面のマイクロラフネスを効果的に改善することが可能となる。
また、少なくとも垂直照射・高角度受光のヘイズ値が10ppb以下及び斜角照射・低角度受光のヘイズ値が2ppb以下になるように研磨条件及び洗浄条件の調整を行なうことが好ましい。
このように、少なくとも垂直照射・高角度受光のヘイズ値が10ppb以下及び斜角照射・低角度受光のヘイズ値が2ppb以下になるように研磨条件及び洗浄条件の調整を行なえば、ウエーハ表面のマイクロラフネスが十分に小さくなり、近年のデバイスの高集積化、高精度化により要求される電気特性を達成するのに十分なマイクロラフネスの小さい表面を有する半導体ウエーハを製造することが可能となる。
本発明に従い、予め半導体ウエーハ表面の垂直照射・高角度受光のヘイズ値及び/又は斜角照射・低角度受光のヘイズ値を測定すると共に、該ウエーハの表面形状を測定し、これをパワースペクトルに変換し、該パワースペクトルにおいて、空間波長1μmでのパワースペクトル密度と前記垂直照射・高角度受光ヘイズ値との相関関係及び/又は空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度と前記斜角照射・低角度受光ヘイズ値との相関関係を求めておけば、特にウエーハの研磨、洗浄条件の影響が現れ易い空間波長におけるパワースペクトル密度と、より簡易的に測定できる前記ヘイズ値との相関関係が明らかとなり、これを研磨や洗浄を効果的に行なうためのウエーハの表面形状の定量的な評価に用いることができる。
本発明者らは、半導体ウエーハの製造において、研磨条件の影響が現れ易い空間波長1μmでのパワースペクトル密度と垂直照射・高角度受光ヘイズ値とに相関関係があること、及び洗浄条件の影響が現れ易い空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度と斜角照射・低角度受光ヘイズ値とに相関関係があることを見出した。そして、従来ウエーハ表面のパワースペクトルを求めるには、ウエーハの表面形状を測定し、これをパワースペクトルに変換しなければならなかったが、表面形状の測定には時間が掛かるという問題点があることに鑑み、予めより簡易に測定できるヘイズ値についても測定し、これと上記所定の空間波長におけるパワースペクトル密度との相関関係を求めておくことに想到した。そうすれば、ウエーハの評価の度に表面形状を測定するのではなく、ヘイズ値のみを測定して、このヘイズ値から前記相関関係を用いて所定の空間波長でのパワースペクトル密度を算出すれば、ウエーハ表面のマイクロラフネスの評価が短時間で簡易的に行なえることに想到し、本発明を完成させた。
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明に係る半導体ウエーハの評価方法の一例を示す工程図である。
まず、表面形状のパワースペクトルとヘイズ値との相関関係を求めるための半導体ウエーハを用意する(工程A)。
この半導体ウエーハは、例えばCZ法やFZ法で育成された、シリコンや他の化合物半導体等の半導体インゴットをスライスし、従来法により面取り、ラッピング、エッチング、研磨、洗浄等の工程を適宜行なって得られたものであるが、特に限定はされない。
なお、従来の研磨工程では、エッチング工程等の後のウエーハ表面の平坦度を上げるために行う一次研磨(粗研磨)と、ヘイズを低減して鏡面を得ると共に、粗研磨で発生したスクラッチを除去するための仕上げ研磨とを行なうことができる。粗研磨においては、研磨布としてポリエステルフェルト(組織はランダムな構造)にポリウレタンを含侵させたアスカーC強度で80程度の比較的硬質なものを用い、研磨剤としてアルカリベースの水溶液にコロイダルシリカを含有したものを用いることができる。一方仕上げ研磨においては、研磨布として軟質な発泡ウレタンよりなるスエード調の人工皮革からなるものを用い、研磨剤としてアルカリベースの水溶液にコロイダルシリカを含有したものを用いることができる。
また、洗浄工程では、従来の薬品によるウエーハ表面の異物除去、純水によるリンスの組み合わせからなるRCA洗浄等の洗浄工程を用いることができる。例えばRCA洗浄の代表的な工程手順は次のように行なわれる。すなわち、1)SC−1洗浄(アンモニア:過酸化水素水:水=1:1:5〜7)、2)純水リンス、3)フッ酸洗浄、4)、純水リンス、5)SC−2洗浄(塩酸:過酸化水素水:水=1:1〜2:6〜8)、6)純水リンス、7)スピンドライ、である。純水リンス工程は複数回繰り返す場合もある。
次に、このように用意した半導体ウエーハ表面の垂直照射・高角度受光のヘイズ値及び/又は斜角照射・低角度受光のヘイズ値を測定する(工程B)。
このときの測定方法、測定装置については、垂直照射・高角度受光のヘイズ値及び/又は斜角照射・低角度受光のヘイズ値を測定できるものであれば特に限定されないが、測定装置としてパーティクルカウンターを用いれば、従来の測定装置により容易にヘイズ値の測定ができる。このようなパーティクルカウンターとしては、KLA−Tencor社製のSP−1が挙げられ、垂直照射・高角度受光のヘイズ値はこの装置に備えられたDNN(Dark−field Narrow Normal)モードで測定でき、斜角照射・低角度受光のヘイズ値はこの装置に備えられたDWO(Dark−field Wide Oblique)モードで測定できる。
以下、垂直照射・高角度受光のヘイズ値をDNN値、斜角照射・低角度受光のヘイズ値をDWO値と記載する場合がある。
次に、用意した半導体ウエーハの表面形状を測定する(工程C)。
この表面形状の測定方法は特に限定されないが、原子間力顕微鏡法、触針法、光干渉法、位相シフト干渉法、光散乱トポグラフィ法のいずれかで測定することができる。原子間力顕微鏡法で測定する場合には、例えば日立建機ファインテック社製の原子間力顕微鏡(AFM)を用いることができる。またその他の方法であっても、表面形状を測定できればよく、従来の測定装置を用いて容易に測定を行なうことができる。測定エリアとしては、例えば1μm×1μmとできるが、特に限定はされない。
次に、このように測定した表面形状をパワースペクトルに変換する(工程D)。
この場合、例えば測定した表面形状のデータを、イメージメトロロジ社製のソフトウェア「SPIP」によりフーリエ変換を用いて処理し、この処理により出力されたデータに2πd/N(Nはデータ数、dはサンプリング間隔)を掛けることにより、パワースペクトルに変換することができる。データ数は例えば100〜1000、サンプリング間隔は例えば0.01μmとできるが、特に限定はされない。
なお、工程Bのヘイズ値を測定する工程と、工程C〜Dの表面形状を測定し、これをパワースペクトルに変換する工程は、いずれを先に行なってもよい。また、次工程のために、ヘイズ値及びパワースペクトルのデータは、研磨条件や洗浄条件を変えて測定したものを複数用意する。このとき、研磨条件や洗浄条件を変えて測定を行なうために、一つのウエーハだけを用いてもよいし、複数のウエーハを用いてもよい。
次に、このように変換したパワースペクトルにおいて、空間波長1μmでのパワースペクトル密度と垂直照射・高角度受光ヘイズ値(DNN値)との相関関係及び/又は空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度と斜角照射・低角度受光ヘイズ値(DWO値)との相関関係を求める(工程E)。
例えば、研磨条件や洗浄条件を変えて測定して得た空間波長1μmでのパワースペクトル密度とDNN値とのデータの組を最小二乗法により一次関数で近似するなどして、これらの相関関数を求める。空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度とDWO値との相関関数も同様にして求める。本発明者らが見出したように、これらの値は相関関係を有するので、精度の高い相関関数が得られる。
そして、工程Aと同様にして表面形状を評価するための半導体ウエーハを用意し(工程F)、ウエーハ表面のDNN値及び/又はDWO値を測定し、これらのヘイズ値と、工程Eで求めた相関関係とを用いて空間波長1μm及び/又は0.1μmでのパワースペクトル密度を算出することにより、半導体ウエーハの表面形状を評価する(工程G)。
パワースペクトルにおいてこれらの空間波長の近傍は、特にウエーハの製造工程における研磨、洗浄条件の影響が現れ易い波長であるから、ヘイズ値との相関関係からこれらの空間波長でのパワースペクトル密度を求めれば、研磨や洗浄を効果的に行なうための、半導体ウエーハの表面のマイクロラフネスの定量的な評価が可能となる。
すなわち、従来のマイクロラフネスを表す平均粗さ(Ra)等の一般的なパラメータでは、マイクロラフネスの高さの情報しか含まれないので、表面状態が異なるウエーハであっても、それがパラメータに現れにくかった。一方、例えば従来のパーティクルカウンター等でヘイズ値を測る方法では、同一のウエーハを測定した場合でも、測定器毎に測定値の差が大きくなる場合があり、相対的評価しかできず定量化が難しかった。しかし本発明に係る評価方法であれば、定量化が可能なパワースペクトル密度との相関関係に基づいてヘイズ値を評価に用いるので、上記の定量化が難しいという問題も解消できる。そして、このように一度相関関係を求めておけば、評価の度に表面形状を測定してパワースペクトルを求める必要がなく、ヘイズ値の測定だけで所定の空間波長におけるパワースペクトル密度を求めることができるので、短時間で簡易的にウエーハの評価ができる。
次に、本発明に係る半導体ウエーハの製造方法について説明する。本発明に係る半導体ウエーハの製造方法は、少なくとも、半導体インゴットをスライスして得られたウエーハを研磨した後に洗浄する半導体ウエーハの製造方法であって、上記のいずれかの方法によりウエーハの表面形状を評価し、該評価結果に応じて、研磨条件及び/又は洗浄条件を調整することを特徴とするものである。
すなわち、上記のいずれかの方法によりウエーハ表面の表面形状を評価すれば、特に研磨、洗浄条件の影響が現れ易い所定の空間波長におけるパワースペクトル密度と相関関係があるDNN値、DWO値により定量的に評価を行なうことができるので、この評価結果に応じて、研磨条件及び/又は洗浄条件を調整すれば、ウエーハ表面のマイクロラフネスを改善するために最適な研磨条件及び/又は洗浄条件で半導体ウエーハを製造できる。
特に、垂直照射・高角度受光のヘイズの評価結果に応じて研磨条件を調整し、斜角照射・低角度受光のヘイズの評価結果に応じて洗浄条件を調整することが好ましい。研磨条件の影響は特にDNN値と相関関係のある空間波長1μmでのパワースペクトル密度に現れ易く、また洗浄条件の影響は特にDWO値と相関関係のある空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度に現れ易いからである。従って、各ヘイズの評価結果に応じて研磨、洗浄条件を調整すれば、各空間波長におけるパワースペクトル密度を効果的に減少させることができ、ウエーハ表面のマイクロラフネスを効果的に改善することが可能となる。
研磨条件の調整としては、例えば研磨布の表面粗さの調整や、研磨剤のpHの調整等が挙げられる。また、洗浄条件の調整としては、例えばRCA洗浄から2流体洗浄への変更、洗浄液の濃度や種類の変更等が挙げられる。
2流体洗浄とは、2種以上の流体を混合して、その混合流体をウエーハ表面に噴射して不純物の除去を行なうものであり、2流体洗浄によってヘイズを減少させることができる。例えば二酸化炭素が添加された超純水と窒素ガスとを混合し、この混合流体をウエーハ表面に噴射することによって、2流体洗浄を行なうことができる。このように二酸化炭素が添加された超純水を洗浄液として使用すれば、半導体ウエーハの表面と洗浄液との摩擦により発生する静電気を抑制することができる。また、気体として用いるガスとしては不活性ガスである窒素ガスが好適であるが、その他、空気やアルゴンガス等も用いることができる。また、洗浄液として超純水の代わりにアンモニア水と過酸化水素水と水との混合水溶液を用いれば、エッチング作用のある洗浄を行なうことができる。
また、少なくとも垂直照射・高角度受光のヘイズ値が10ppb以下及び斜角照射・低角度受光のヘイズ値が2ppb以下になるように研磨条件及び洗浄条件の調整を行なえば、近年のデバイスの高集積化、高精度化により要求される電気特性を達成するのに十分なマイクロラフネスの小さい表面を有する半導体ウエーハにできる。このような低いヘイズ値は、例えば前述の2流体洗浄を行なうことにより達成できるが、これを達成する方法については特に限定はされない。
以下に本発明の実施例をあげてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実験1)
CZ法で育成したシリコン単結晶インゴットをスライスし、従来法により面取り、ラッピング、エッチング、研磨、洗浄を行なって、直径300mmのシリコンウエーハを作製した。このときの研磨条件は従来の粗研磨、仕上げ研磨によるものであり、洗浄条件も従来のRCA洗浄によるものである。次に、このシリコンウエーハ表面のDNN値、DWO値を、パーティクルカウンターであるKLA−Tencor社製のSP−1のDNNモード、DWOモードで測定した。このとき、DNN値は約50ppb、DWO値は約12ppbであった。次に、その表面形状を、測定エリア1μm×1μm、高さレンジを1nmとして、日立建機ファインテック社製のAFMで測定し、測定した表面形状のデータを、イメージメトロロジ社製のソフトウェア「SPIP」によりフーリエ変換を用いて処理し、処理により出力されたデータに2πd/N(Nはデータ数、dはサンプリング間隔)を掛けることにより、パワースペクトルに変換した。なおデータ数は100個、サンプリング間隔は0.01μmとした。このようにして得たパワースペクトルAを図2に示す。このとき、空間波長1μmでのパワースペクトル密度は約2.0×10−3nmであり、空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度は約2.0×10−4nmであった。
(実験2)
次に、仕上げ研磨において研磨布の表面粗さを小さくし、研磨剤のpHを低くするように調整した以外は実験1と同様にシリコンウエーハを作製し、ヘイズ値をパーティクルカウンターにより測定したところ、DNN値は約15ppbに改善され、DWO値は約10ppbに改善された。次に、その表面形状をAFMで測定し、この測定データをパワースペクトルに変換した。このようにして得たパワースペクトルBを図2に示す。このとき、空間波長1μmでのパワースペクトル密度は約1.5×10−3nmに大幅に改善され、空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度は約1.5×10−4nmに改善された。
(実験3)
次に、実験2と同様に仕上げ研磨において研磨布の表面粗さを小さくし、研磨剤のpHを低くするように調整するとともに、さらに洗浄工程をRCA洗浄から2流体洗浄に変更した以外は実験1と同様にシリコンウエーハを作製した。なお、このときの2流体洗浄は、二酸化炭素が添加された超純水と、窒素ガスを混合し、この混合流体をウエーハ表面に噴射するものとした。このシリコンウエーハのヘイズ値をパーティクルカウンターにより測定したところ、DNN値は約7ppbに改善され、DWO値は約2ppbに大幅に改善された。次に、その表面形状をAFMで測定し、この測定データをパワースペクトルに変換した。このようにして得たパワースペクトルCを図2に示す。このとき、空間波長1μmでのパワースペクトル密度は約1.3×10−3nmに改善され、空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度は約4.0×10−5nmと大幅に改善された。
(相関係数の算出)
実験1〜実験3の結果に基づいて、対応するヘイズ値とパワースペクトル密度とをプロットしたグラフを作成した。このグラフを図3に示す。図3(a)は空間波長1μmでのパワースペクトル密度とDNN値の相関を示すグラフであり、図3(b)は空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度とDWO値の相関を示すグラフである。このように、各空間波長でのパワースペクトル密度とヘイズ値は相関関係を有していた。このデータを最小二乗法を用いて一次関数で近似することにより、空間波長1μmでのパワースペクトル密度をX(nm)、空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度をX(nm)とする場合に、X=2×10−5DNN+1.2×10−3、X=2×10−5DWO+7×10−6となる相関関数が求められた。
すなわち、実験1〜実験3の結果に基づいて、ヘイズ値と所定の空間波長でのパワースペクトル密度との相関関数を求めたので、この後のシリコンウエーハの評価を行なう際には、上記相関関数を用いることにより、ヘイズ値を測定するだけで、空間波長1μmでのパワースペクトル密度及び空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度を算出できる。
従って、DNN値の評価結果に応じて研磨条件を調整し、DWO値の評価結果に応じて洗浄条件を調整すれば、空間波長1μm、空間波長0.1μmにおけるパワースペクトル密度を効果的に減少させることができ、ウエーハ表面のマイクロラフネスを効果的に改善することが可能となる。特に、少なくともDNN値が10ppb以下、DWO値が2ppb以下になるように研磨条件、洗浄条件の調整を行なえば、ウエーハ表面のマイクロラフネスが十分に小さくなり、近年のデバイスの高集積化、高精度化により要求される電気特性を達成するのに十分なマイクロラフネスの表面を有する半導体ウエーハを製造することが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明に係る半導体ウエーハの評価方法の一例を示す工程図である。 実験1〜実験3において得られたシリコンウエーハの表面状態のパワースペクトルA、B、Cを示すグラフである。 (a)は空間波長1μmでのパワースペクトル密度とDNN値の相関を示すグラフであり、(b)は空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度とDWO値の相関を示すグラフである。

Claims (6)

  1. 半導体ウエーハの評価方法であって、少なくとも、予め半導体ウエーハ表面の垂直照射・高角度受光のヘイズ値及び斜角照射・低角度受光のヘイズ値のうち少なくとも一方を測定すると共に、該ウエーハの表面形状を測定し、該測定したウエーハの表面形状のデータをパワースペクトルに変換し、該パワースペクトルにおいて、空間波長1μmでのパワースペクトル密度と前記垂直照射・高角度受光ヘイズ値との相関関係及び空間波長0.1μmでのパワースペクトル密度と前記斜角照射・低角度受光ヘイズ値との相関関係のうち少なくとも一方を求めておき、半導体ウエーハ表面の垂直照射・高角度受光のヘイズ値及び斜角照射・低角度受光のヘイズ値のうち少なくとも一方を測定し、該ヘイズ値と前記相関関係とを用いて前記空間波長におけるパワースペクトル密度を算出することにより、該半導体ウエーハの表面形状を評価することを特徴とする半導体ウエーハの評価方法。
  2. 請求項1に記載の評価方法であって、前記ヘイズ値をパーティクルカウンターで測定することを特徴とする評価方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の評価方法であって、前記半導体ウエーハの表面形状を、原子間力顕微鏡法、触針法、光干渉法、位相シフト干渉法、光散乱トポグラフィ法のいずれかで測定することを特徴とする評価方法。
  4. 少なくとも、半導体インゴットをスライスして得られたウエーハを研磨した後に洗浄する半導体ウエーハの製造方法であって、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の方法により前記ウエーハの表面形状を評価し、該評価結果に応じて、研磨条件及び洗浄条件のうち少なくとも一方を調整することを特徴とする半導体ウエーハの製造方法。
  5. 請求項4に記載の製造方法であって、垂直照射・高角度受光のヘイズの評価結果に応じて前記研磨条件及び斜角照射・低角度受光のヘイズの評価結果に応じて前記洗浄条件のうち少なくとも一方を調整することを特徴とする製造方法。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の製造方法であって、少なくとも垂直照射・高角度受光のヘイズ値が10ppb以下及び斜角照射・低角度受光のヘイズ値が2ppb以下になるように研磨条件及び洗浄条件の調整を行なうことを特徴とする製造方法。
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