JP3202305B2 - 鏡面ウエーハの製造方法及び検査方法 - Google Patents

鏡面ウエーハの製造方法及び検査方法

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JP3202305B2 JP6118692A JP6118692A JP3202305B2 JP 3202305 B2 JP3202305 B2 JP 3202305B2 JP 6118692 A JP6118692 A JP 6118692A JP 6118692 A JP6118692 A JP 6118692A JP 3202305 B2 JP3202305 B2 JP 3202305B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超LSIから超々LS
Iのような高集積度の半導体デバイス(以下デバイスと
言う。)を製造するための、表面の平坦性に優れ、かつ
加工変質層や潜傷の存在しない鏡面ウエーハ製造方法
及びその検査方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景技術】Si単結晶からなるウエーハは、通
常CZ法又はFZ法等により引上げ製造されたSi単結
晶棒を、その棒の引上中心軸を回転軸として円筒研磨
し、続いて同引上軸に対し垂直方向の一定幅を規則的に
切断して円板状のスライスを得た後、このスライスを更
に面取り、ラッピング、エッチング、熱処理、鏡面研磨
等の諸工程を経て製造される。これらの加工工程はウエ
ーハ製品の規格に対応して条件が設定される。この場
合、必要に応じて更に別の工程を追加したり加工順序を
変更することがあるが、鏡面研磨は常に最終段階で行わ
れる。このようにして製造されたウエーハは、その後洗
浄及び乾燥され、製品としての諸検査を受けた後に出荷
される。
【0003】上記鏡面研磨は、1次研磨から2次、3次
研磨等の数段階の条件変更された研磨工程をもって構成
され、その最終段階の研磨を仕上研磨と称している。と
ころで、現在の主流をなす鏡面研磨方法は、研磨材(砥
粒)及び研磨布による機械的研磨と、エッチング性の加
工液による化学的研磨とを複合させたいわゆるメカノケ
ミカル研磨法と呼ばれるものであり、その一方のみの原
理による研磨は行われていない。その理由は、従来のデ
バイス製造用に供されるウエーハの品質及び生産性はこ
の方法によるもので満足されているからである。
【0004】例えば、2段階による鏡面研磨を行う場
合、その第1段階として、粒子径が30〜70nmの比
較的粗大なコロイダルシリカ研磨材を懸濁させたアルカ
リ性研磨液を用い、高い研磨圧力による速い研磨速度
(約1〜2μm/分)で、所定の最終取り代近くまで研
磨して平坦な表面を得る。次に第2段階として、研磨材
を10〜30nmの細かい粒子径のものに切替えると同
時に、圧力を下げて1〜10分の短時間、1μm前後の
ソフト研磨を仕上研磨として行う。
【0005】あるいは、研磨材及び研磨液の各条件をほ
ぼ一定に保ちながら、研磨布及び研磨作業の機械的条件
を段階的に変更する方法もある。
【0006】仕上研磨を終了したウエーハは、所定の方
法による洗浄を経て乾燥し、ウエーハ製品としての様々
の検査を受ける。ウエーハ製品としての品質検査は、そ
の電気的特性の外、光学的方法による外観不良やパーテ
ィクルの存在の有無、鏡面部の平坦度や面粗さの測定
等、主としてウエーハ表面部分の状態を検査する外、表
面汚染不純物の分析のような汚染物測定が中心であり、
デバイス製造上で問題となるウエーハ内部、特に表面近
傍に存在する結晶欠陥や加工歪のようなものに対する検
査は、部分的にしか為されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、デバイスの高
集積度化は留まるところなく進行し、超LSIから超々
LSIの世代に入るとともに、その素材であるウエーハ
製品に対する品質要求も当然のように厳しくなりつつあ
る。すなわち、超LSIの最小パターン寸法は1μm中
心であるが、超々LSIにおいては0.25μm中心と
なり、このパターン微細化の進行に合せて、ウエーハ製
品の鏡面はより高度な平坦度と高度の結晶品質であるこ
とが要求される。
【0008】この結晶品質の主要部分は単結晶棒の引上
げ時において決定されるが、以後のウエーハ製造のため
の加工工程でも大きな影響を受ける。その第1の影響
は、同加工工程で結晶が被った不純物汚染に起因する表
面や内部欠陥の発生であり、その第2の影響は、主とし
て機械的な加工工程において形成され、しかも入念な処
理によっても除去し得なかった、微細な加工変質層や潜
傷の存在である。
【0009】第1の影響は、結晶本来の品質と複合し、
デバイスを製造する過程で直接的に現れるので、その解
明や対策はウエーハ供給者のみならず、使用者側におい
ても良く研究されている。すなわち、結晶本来の品質或
いは前記第1の影響に基づくとみられるウエーハの表面
部や内部に形成される酸化誘起積層欠陥(Oxidat
ion Induced Stacking Faul
ts:以下OSFと言う。)又はその他の微小欠陥は、
セコエッチング液やジルトルエッチング液による表面処
理によって目にみえる形で浮き彫りにすることにより、
顕微鏡で検査することができる。この場合、ウエーハの
ごく表面に存在する結晶欠陥自身はこれらのエッチング
液処理で容易に除去されてしまうが、ウエーハが表面か
らエッチングされる過程において、結晶中の欠陥部分の
エッチング速度と他の非欠陥部分のエッチング速度が異
なるため、光の波長程度の凹凸がピットやヒロックとし
て観察される。
【0010】これに対し、第2の影響によりウエーハ内
部に形成された加工変質層は、基板結晶の電気的特性に
悪影響を与えるだけではなく、デバイス作製の熱処理工
程で、転位やパーティクルの発生源となり、極端な場合
はウエーハ破断の原因ともなる。従って、ウエーハ製品
の製造工程は、この加工変質層が完全に除去されるよう
に工程が工夫され、その検査は電子顕微鏡やX線を応用
するものや、斜め研磨法による試料体の光学顕微鏡によ
る観察等によって行われている。
【0011】しかしこの第2の影響部分、加工変質層の
存在については、それ自身がOSF発生源となるという
説があるものの、いまだ充分に解明されているとは言い
難く、前述のような第1の影響部分に内包して同時処理
され、独立した課題として取り上げられることは少ない
のが現状である。
【0012】発明者等はこの問題に着目し、ウエーハに
おける結晶欠陥の発生原因を様々の検査方法により検討
した結果、この欠陥の成因は必ずしも結晶本来の品質
や、前記第1の影響によるもののみでなく、これまでの
加工変質層の検査方法では発見することができなかっ
た、第2の影響部分、すなわち潜在的な加工変質層若し
くは潜傷(以下これを潜傷と言う。)の存在も関与して
いるとの知見を得た。
【0013】そこで発明者等は、このような潜傷の検査
方法や、その潜傷を無くすための方法を鋭意研究した結
果、従来法に優る鋭敏な検査方法と、同検査方法によっ
ても潜傷等が検出されない鏡面ウエーハ製造方法を完
成するに至った。
【0014】
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、以下
の発明を主要な構成とするものである。本発明は、Si
単結晶からなる鏡面ウエーハを製造するための最終の仕
上研磨において、前記鏡面ウエーハを、50重量%のフ
ッ化水素酸、70重量%の硝酸、及び純酢酸各々の混合
容積比で1:(1〜10):(1〜5)の範囲にあるエ
ッチング液に浸漬して前記鏡面ウエーハの鏡面からの深
さで0.5〜15μmの範囲内をエッチングし、このエ
ッチング処理を受けた鏡面ウエーハの鏡面を微分干渉顕
微鏡により観察しこの観察により潜傷の存在が認められ
なくなるまで研磨材(砥粒)を含まない化学的研磨液及
び研磨布により鏡面ウエーハの研磨を行うことを特徴と
する鏡面ウエーハの製造方法を提供するものである。
【0016】さらに本発明は、Si単結晶からなる鏡面
ウエーハを、50重量%のフッ化水素酸、70重量%の
硝酸、及び純酢酸各々の混合容積比で1:(1〜1
0):(1〜5)の範囲にあるエッチング液に浸漬して
同ウエーハ表面からの深さで0.5〜15μmの範囲を
エッチングし、このエッチング処理を受けたウエーハの
鏡面部を微分干渉顕微鏡により観察する各工程を有する
検査方法を提供するものである。
【0017】以下、本発明について説明する。所定の方
法により製造されたウエーハからデバイスを製造する工
程において、ウエーハはしばしば800〜1200℃前
後の熱処理を受ける。その際Si結晶中に存在する不純
物や欠陥がウエーハの表面近傍で析出すると、それを核
として結晶欠陥や転位を発生し、デバイスの特性に対し
悪影響を及ぼす。
【0018】この結晶欠陥の中で特に注目されているの
は、ウエーハからデバイスを製造するプロセスにおける
熱酸化処理で発生するOSFである。熱酸化処理がデバ
イス製造に不可欠のプロセスであることから、ウエーハ
製品に対してはOSF発生の有無を予測するための検査
が行われる。その方法は、ウエーハを酸素含有雰囲気中
で1100〜1200℃で約1時間の加熱処理をした
後、フッ酸で酸化膜を除去し、その鏡面部をセコエッチ
ング液又はジルトルエッチング液により処理した後、通
常の光学顕微鏡で観察するものである。
【0019】このOSFの発生は、結晶内部に存在する
不純物や欠陥あるいは表面汚染物質に起因するものと、
機械研磨時における損傷に起因するものとがあるとされ
ているが、その成因を区別することは困難である。しか
しながら、前述のように現状のウエーハ製品について
は、このような加工時における損傷は徹底的に除去する
ように各工程が組まれている。
【0020】しかし発明者等は、現状のウエーハ製品の
加工時における損傷が完全に除去されているかどうかに
ついて疑問を持ち、従来の鏡面研磨法により製造された
ウエーハの鏡面部に対して種々のエッチング液による処
理を施しながら、その表面を検査する方法について検討
した。
【0021】その結果、他のエッチング液によっては検
出されないが、本発明で使用の混酸エッチング液によっ
てある条件範囲で表面処理したウエーハ鏡面部を微分干
渉顕微鏡で観察するとき、通常の光学顕微鏡や光学式表
面粗さ計では観察できないスクラッチ状の歪像を観察す
ることができた。
【0022】この歪像は、同混酸エッチング液により当
初のウエーハ鏡面からの深さで0μm以上で約15μm
までのエッチングを行いながら、その面粗さを表面粗さ
計(WYKO TOPO 3D)で測定する時、大体1
0〜100nmの値で測定される。しかし、約15μm
以上のエッチング深さに達すると、その粗さは大きなう
ねり状の波に変化し、当初の鏡面において観察される歪
像は不鮮明になってくる。
【0023】他方、ウエーハ鏡面とは反対側のCW面
(鏡面加工を受けていない面)の初期観察像は上記鏡面
の場合とは明らかに異なっており、しかも、混酸エッチ
ング処理の過程ではその観察像は殆ど変化しない。従っ
て、このウエーハ鏡面側で観察される前記スクラッチ状
の歪像は、明らかにメカノケミカル研磨の際に生じたも
のであり、通常の検査方法では観察できない、鏡面の表
面層より数10nm以下の深さで存在する歪像(潜傷)
であると推測された。
【0024】また、この潜傷が発生する原因について発
明者等が色々と検討した結果、鏡面研磨工程において、
研磨剤に含まれている研磨材(砥粒)によってSi表面
が引っ掻かれることによって生じるものであろうとの推
論に達した。
【0025】そこで、研磨材を含まないケミカルエッチ
ング性研磨液と研磨布のみを使用し、本発明の潜傷検査
方法により潜傷の発生状況を観察しつつ仕上研磨を行っ
たところ、前記方法により潜傷の検出されないウエーハ
製造が可能であることが確認された。しかも、このウエ
ーハは従来のウエーハに比べてOSFの発生が抑制され
たものであることが確認され、本発明の課題は解決され
た。
【0026】
【作用】従来の鏡面研磨工程におけるメカノケミカル研
磨法では、平均粒子径で数10nmのコロイダルシリカ
を砥粒としてアルカリ液に懸濁された研磨剤と研磨布を
併用するが、一般に、物体を摺り合せると摩擦面に発熱
や凝着などを生じるで、柔らかい研磨布面で拭った場合
でも、それに付着した砥粒が研磨面に存在する水和膜を
擦する際にそれを突き破り、鏡面上に砥粒サイズとほぼ
同レベルの新たな機械的損傷やスクラッチを発生させて
いたものと考えられる。ただし、このような微細な損傷
(潜傷)は、従来の検査方法によっては検出されなかっ
たものと考えられる。
【0027】ところで、Siのエッチングは、まずその
表面が酸化剤の作用により酸化され、この酸化物にフッ
化水素酸が作用して溶解する反応を繰り返すという模型
で説明することができる。たとえば、エッチング液とし
てよく知られているセコエッチング液やジルトルエッチ
ング液を例にとると、前者にはK2Cr27、後者には
CrO3と、いずれも強力な酸化剤が配合され、残余が
フッ化水素酸と水で構成される。なお、前者は〈10
0〉方位結晶のエッチングに、後者は〈111〉方位結
晶のエッチングに適するとされるが、特に区別しないで
使用する場合もある。
【0028】一方、本発明で採用のエッチング液は酸化
剤が硝酸であり、これにフッ化水素酸の外、酢酸を加え
たものである。従って、何等の前処理(例えば熱酸化処
理)を受けていない共通のウエーハの鏡面に、各種のエ
ッチング液を作用させた場合に現れるエッチング作用の
相違点は、ウエーハ表面に対する酸化膜形成の仕方、及
び同酸化膜の溶解の仕方の差に基づくものであろうこと
は容易に想像される。
【0029】すなわち、従来のエッチング液の場合は、
先ず酸化膜がマクロな形で形成され、このような微細な
損傷部を一度に酸化して隠蔽してしまうことが考えられ
る。これに対し、本発明で採用のエッチング液では、硝
酸本来の酸化剤としての性質に加え、その濃度や酢酸に
よる一種の緩衝効果が作用して、鏡面の表層部より極め
てミクロな形の酸化膜形成とその溶解が反復されるの
で、鏡面からの深さで0.5〜15μm位までのエッチ
ング処理の進行においても、このような表面の微細な傷
は抹消されずに存続し、その像が微分干渉顕微鏡により
観察されるものと考えられる。
【0030】また、この像が通常の光学顕微鏡では観察
されず、微分干渉顕微鏡のある特定条件の視野において
のみ観察されるのは、後者装置の目的が鏡面部の微細な
凹凸を観察することにあり、そのために偏光装置を使用
しているからである。
【0031】さらに、このような潜傷の発生は、研磨材
(砥粒)に基づくものであろうとの推論から、本発明の
ように研磨剤における砥粒を排除した研磨液のみによる
仕上研磨工程を追加した結果、問題の潜傷は消滅した。
しかも、このようなウエーハにおいては、加工傷が原因
とみられるOSFの発生が従来のウエーハの場合に比べ
て減少することが確認された。
【0032】
【実施例】
実施例1及び実施例2 先ず、ウエーハ鏡面の潜傷の検査方法について試験し
た。ここで、表1に示すように、No.1〜8の8種類
の各種電気的特性を有するウエーハを用意した。これら
のウエーハは、CZ法によるSi単結晶棒より製造さ
れ、直径125mmで、通常のメカノケミカル研磨法に
より鏡面加工されたウエーハである。また、表2に示す
ような組成の混酸エッチング液(実施例1、2)と、比
較例としてセコエッチング液(比較例1)及びジルトル
エッチング液(比較例2)を調製した。そして、これら
4種のエッチング液を使用し、上記各電気的特性を有す
るウエーハについて、鏡面よりの取り代が3μmになる
ような条件でエッチングを施し、その後エッチングされ
た鏡面部を通常の光学顕微鏡、及び微分干渉顕微鏡(N
IDECK IM−8A)による50倍倍率で観察し
た。
【0033】この結果、通常の光学顕微鏡では全ての場
合について像の実質的な変化は観察されなかった。一
方、微分干渉顕微鏡で観察した場合、実施例1及び実施
例2のエッチング液による処理では、各種ウエーハ共通
に、エッチング後にはスクラッチ状の歪像が観察され、
変化が認められた。しかし、比較例1及び比較例2のエ
ッチング液による処理では、どのウエーハにおいても、
エッチング前の表面状態とエッチング後の表面状態では
鏡面像の実質的な変化は認められなかった。これらの観
察結果を表3に示す。
【0034】 表1 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 試料ウエーハ 引上軸の方位 導電型 抵抗率(Ωcm) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− No.1 〈100〉 P型 0.03〜 0.05 No.2 〈100〉 P型 15.0 〜18.0 No.3 〈100〉 N型 0.02〜 0.05 No.4 〈100〉 N型 14.5 〜17.5 No.5 〈111〉 P型 0.05〜 0.08 No.6 〈111〉 P型 15.5 〜19.0 No.7 〈111〉 N型 0.02〜 0.05 No.8 〈111〉 N型 15.5 〜18.5 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0035】 表2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 実施例2 比較例1 比較例2 (混酸エッチ1) (混酸エッチ2) (セコエッチ) (ジルトルエッチ) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− HF 1.0リットル HF 1.0リットル HF 1.0リットル HF 1.0リットル HNO3 3.0リットル HNO3 6.0リットル H2O 0.5リットル H2O 1.5リットル CH3COOH 1.5リットル CH3COOH 2.5リットル K2Cr2O7 25g CrO3 500g −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− HF:濃度50wt.% HNO3:濃度70wt.% CH3COOH:濃度100wt.%
【0036】 表3 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 試料ウエーハ 実施例1 実施例2 比較例1 比較例2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− No.1 変化あり 変化あり 変化なし 変化なし No.2 変化あり 変化あり 変化なし 変化なし No.3 変化あり 変化あり 変化なし 変化なし No.4 変化あり 変化あり 変化なし 変化なし No.5 変化あり 変化あり 変化なし 変化なし No.6 変化あり 変化あり 変化なし 変化なし No.7 変化あり 変化あり 変化なし 変化なし No.8 変化あり 変化あり 変化なし 変化なし −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0037】実施例3 実施例1で使用したのと同じ、結晶方位〈100〉でP
型及びN型の各種抵抗率を有する4種のウエーハについ
て、エッチング代による影響を試験した。すなわち、こ
れらのウエーハに対し、実施例1と同じ混酸を使用し
て、その取り代が0.5、3.0、6.0、10、1
5、20μmになるよう設定してそれぞれエッチング
し、その過程でのスクラッチ像の変化を観察した。
【0038】この結果、スクラッチ像はそのすべての場
合において観察されたが、エッチング代の深まりととも
にスクラッチ線の像はぼやけてくる。ちなみに、その面
粗さを表面粗さ計(WIKO TOPO 3D)で測定
したところ、当初の鏡面の粗さが10nm以下の小さな
波であったものが、3μmエッチングで10〜50nm
に、10μmエッチングでは50〜100nmとエッチ
ング面の凹凸は拡大され、20μmエッチングでは10
0〜500nmの大きなうねり状の波に変化した。従っ
て、このような表面粗さの拡大現象や、エッチング代を
多くとることによる作業上の無駄を考慮すると、エッチ
ング代は0.5〜15μmの範囲が適切であると考えら
れる。
【0039】実施例4 通常のメカノケミカル研磨方法により製造されたウエー
ハについて、上記検査方法による観察を行って潜傷の存
在を確認し、同潜傷を除去するための試験を行った。先
ず、結晶方位〈100〉のP型及びN型で抵抗率14〜
18ΩcmのSi単結晶棒より、所定の工程により鏡面
研磨加工された直径125mmの従来品としてのウエー
ハを製造し、これを比較例3とした。
【0040】鏡面加工の条件は次の通りとした。研磨布
は、1次及び2次をベロア型、3次をスエード型とする
硬度80〜60、圧縮率5〜15、弾性圧縮率70〜8
0の範囲のものを使用した。また研磨材はコロイダルシ
リカで平均粒子径30〜15nm、アルカリ液としてN
aOH濃度1〜0.3wt.%の水溶液について、3段
階の条件に分け、各段階について約10分の研磨を行っ
た。ウエーハは、研磨機1回の処理単位6枚を1ロット
とし、P型及びN型のウエーハ各3ロットを製造した。
【0041】この比較例3のP型及びN型ウエーハ各1
ロット/6枚について、実施例2で使用の混酸により5
μm深さに達するエッチング処理を施し、微分干渉顕微
鏡で鏡面部を検査したところ、全数のウエーハについて
スクラッチ状の潜傷を検出した。
【0042】次に、実施例4として、上記比較例3の方
法で製造したP型、N型の各2ロット/12枚に対し、
次の条件による鏡面研磨を追加した。すなわち、研磨布
はポリウレタンのスエード型で硬度が80、圧縮率1
5、弾性圧縮率90のものを使用し、研磨材を含まない
0.2wt.%のNaOH水溶液により約30分の研磨
を行った。その後、各ロット/6枚のウエーハについ
て、実施例2で使用の混酸により5μm深さに達するエ
ッチング処理を施した後、微分干渉顕微鏡によりその表
面のスクラッチの有無を検査した。その結果、どのウエ
ーハにおいてもスクラッチ像はほぼ消滅していることが
観察された。
【0043】実施例5 前記比較例3で残されたP型及びN型の各6枚のウエー
ハと、実施例4で残されたP型及びN型の各6枚のウエ
ーハについて、酸素含有雰囲気中において1100℃で
100分の熱処理を行った後、セコエッチング液で処理
し、400倍の顕微鏡で鏡面部に析出したOSFを測定
した。このOSFの測定は、ウエーハ鏡面部の5点視野
より計測された平均値である。表4は、各6枚のウエー
ハのOSF検査値を更に平均した値を示す。表4の結果
から、潜傷が除去されたウエーハについては、OSFの
発生も抑制されていることが分かる。
【0044】 表4 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 導電型 抵抗率(Ωcm) 比較例3のウエーハ 実施例4のウエーハ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− P型 15.0 〜18.0 27個/cm2 6個/cm2 N型 14.5 〜17.5 33個/cm2 7個/cm2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0045】
【発明の効果】本発明における鋭敏な検査方法によって
も、潜傷等が検出されない鏡面ウエーハ製造方法を提
供することができる。また本発明によって、鏡面ウエー
ハの潜傷の有無を検知する鋭敏な検査方法を提供するこ
とができる。本発明によれば、OSFの発生が少ない高
度な結晶品質を有するシリコンウエーハを提供すること
が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−19483(JP,A) 特開 昭56−32116(JP,A) 特開 平1−17879(JP,A) 特開 平1−42823(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/304,21/306,21/308

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si単結晶からなる鏡面ウエーハを製造
    するための最終の仕上研磨において、前記鏡面ウエーハ
    を、50重量%のフッ化水素酸、70重量%の硝酸、及
    び純酢酸各々の混合容積比で1:(1〜10):(1〜
    5)の範囲にあるエッチング液に浸漬して前記鏡面ウエ
    ーハの鏡面からの深さで0.5〜15μmの範囲内をエ
    ッチングし、このエッチング処理を受けた鏡面ウエーハ
    の鏡面を微分干渉顕微鏡により観察し、この観察により
    潜傷の存在が認められなくなるまで研磨材(砥粒)を含
    まない化学的研磨液及び研磨布により鏡面ウエーハの研
    磨を行うことを特徴とする鏡面ウエーハの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記最終の仕上研磨は、研磨材(砥粒)
    を含む化学的研磨液及び研磨布による1段階以上の研磨
    工程を経た後に行うものである請求項1に記載の鏡面ウ
    エーハの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記最終の仕上研磨は、平面研削法によ
    る研削工程を経た後に行うものである請求項1に記載の
    鏡面ウエーハの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記化学的研磨液は、アルカリ金属の水
    酸化物を含む水溶液又はアルカリ金属の水酸化物及びア
    ンモニア水を含む水溶液である請求項1ないし請求項3
    のいずれか1項に記載の鏡面ウエーハの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記最終の仕上研磨は、前記鏡面ウエー
    ハの鏡面を微分干渉顕微鏡で観察することにより潜傷が
    認められなくなるまで行うものである請求項1ないし請
    求項4のいずれか1項に記載の鏡面ウエーハの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記研磨布は、基布の上にポリウレタン
    発泡層を設けたスエード型、又は基布にポリウレタン樹
    脂を含浸発泡及び硬化処理して得られる不織布型のもの
    であって、その研磨布表面部の特性値は、硬度(JIS
    K−6301)40〜80、圧縮率(JIS L−10
    96)2〜20、弾性圧縮率(JIS L−1096)
    60〜99の範囲となるものである請求項1ないし請求
    項5のいずれか1項に記載の鏡面ウエーハの製造方法。
  7. 【請求項7】 Si単結晶からなる鏡面ウエーハを、5
    0重量%のフッ化水素酸、70重量%の硝酸、及び純酢
    酸各々の混合容積比で1:(1〜10):(1〜5)の
    範囲にあるエッチング液に浸漬して前記鏡面ウエーハの
    鏡面からの 深さで0.5〜15μmの範囲内をエッチン
    グし、このエッチング処理を受けた鏡面ウエーハの鏡面
    を微分干渉顕微鏡により観察して潜傷の有無を検査する
    各工程を有する鏡面ウエーハの検査方法。
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