JP2023066317A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

Figure 2023066317000001
【課題】氷上グリップ性能を向上させたタイヤを提供すること。
【解決手段】本発明のタイヤ10は、陸部の少なくとも1つに、サイプユニット60を少なくとも1つ備え、一対のサイプを構成する、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bは、それぞれ、両端が前記陸部内で終端しており、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bは、タイヤ周方向に互いに対向して配置されるとともに、それぞれ、タイヤ幅方向に延びる長辺を有し、一方のサイプ6aは、長辺61aのタイヤ幅方向のいずれか一方側の端e1から、他方のサイプ6b側に近づくように延びる短辺62aを有し、他方のサイプ6bは、長辺61bのタイヤ幅方向の他方側の端e2から、一方のサイプ6a側に近づくように延びる短辺62bを有することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤに関する。
従来、剛性低下を抑制しつつサイプを高密度に配置することにより、氷上グリップ性能の向上を図ったタイヤが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2005-186827号
しかし、上記特許文献1では、剛性低下の抑制と、サイプを高密度に配置することとの両立は、十分ではなく、氷上グリップ性能にはなお改善の余地があった。
そこで、この発明の目的は、氷上グリップ性能を向上させたタイヤを提供することを目的とする。
本発明の要旨は、以下のとおりである。
タイヤのトレッド踏面に、少なくとも1つの陸部を有するタイヤであって、
前記陸部の少なくとも1つに、一対のサイプからなるサイプユニットを少なくとも1つ備え、
前記一対のサイプを構成する、一方のサイプ及び他方のサイプは、それぞれ、両端が前記陸部内で終端しており、
前記一方のサイプ及び前記他方のサイプは、タイヤ周方向に互いに対向して配置されるとともに、それぞれ、タイヤ幅方向に延びる長辺を有し、
前記一方のサイプは、前記長辺のタイヤ幅方向のいずれか一方側の端から、前記他方のサイプ側に近づくように延びる短辺を有し、
前記他方のサイプは、前記長辺のタイヤ幅方向の他方側の端から、前記一方のサイプ側に近づくように延びる短辺を有することを特徴とする、タイヤ。 本発明のタイヤによれば、氷上グリップ性能を向上させることができる。
本発明のタイヤにおいては、
前記一方のサイプ及び前記他方のサイプは、前記長辺どうしおよび前記短辺どうしが、互いに平行に延びるとともに、前記一方のサイプと前記他方のサイプは、タイヤ幅方向にオフセット配置されていることが好ましい。
これにより、エッジ成分による制動力及び駆動力を十分に発揮することができるとともに、陸部の接地圧分布の均一化を図ることができる。
本発明のタイヤにおいては、
前記一方のサイプ及び前記他方のサイプは、それぞれ、前記長辺と前記短辺とがなす、前記一方のサイプ及び前記他方のサイプが対向する側の角度が、90°以上であることが好ましい。
これにより、タイヤの生産性を向上させることができるとともに、接地圧段差が大きくなることを防ぎ、タイヤ周方向における制動力及び駆動力をより効果的に発揮させることができる。
本発明のタイヤにおいては、
前記一方のサイプ及び前記他方のサイプは、それぞれ、前記短辺がタイヤ周方向に沿って延びることが好ましい。
これにより、接地圧段差が大きくなることを防ぎ、タイヤ周方向における制動力及び駆動力をより効果的に発揮させることができる。
本発明のタイヤにおいては、
前記一方のサイプ及び前記他方のサイプは、互いに合同であることが好ましい。
これにより、陸部において、サイプユニットを均一かつ高い密度で配置しやすい。
本発明のタイヤにおいては、
前記一方のサイプ及び前記他方のサイプは、それぞれ、前記短辺の延在方向に沿う長さに対する、前記長辺の延在方向に沿う長さの比が、1~15であることが好ましい。
これにより、サイプ密度の過度の低下又は陸部剛性の過度の低下を抑制することができるとともに、タイヤ製造時にサイプを形成するブレードの耐久性を向上させることができる。
本発明のタイヤにおいては、
前記サイプユニットは、タイヤ幅方向に沿うタイヤ幅方向長さに対する、タイヤ周方向に沿うタイヤ周方向長さの比が、0.1~2.6であることが好ましい。
これにより、ブロック剛性をより十分に確保できるとともに、制駆動力に対するより十分な効果を得ることができる。
本発明のタイヤにおいては、
前記サイプユニットが、タイヤ周方向に隣接して複数配置されて、サイプユニット列を構成し、
前記サイプユニット列内の、前記複数の前記サイプユニットにおいて、複数の前記一対のサイプの、複数の前記一方のサイプの前記短辺は、タイヤ周方向に沿う同一直線上に延びるとともに、複数の前記他方のサイプの前記短辺は、タイヤ周方向に沿う同一直線上に延びることが好ましい。 これにより、陸部に、無駄な空隙を形成することなく、サイプユニットを均一かつ高い密度で複数配置しやすい。
本発明により、氷上グリップ性能を向上させたタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るタイヤのトレッド踏面を展開視した様子を概略的に示す図である。 図1のサイプユニットを拡大して示す図である。 図1におけるサイプユニットの配置について説明するための図である。 サイプユニットの配置の他の例について説明するための図である。 図1におけるブロック陸部の1つを拡大して示す図である。 図5(a)は、ブロック陸部の比較例を示す図であり、図5(b)は、ブロック陸部の比較例を示す図であり、図5(c)は、ブロック陸部の比較例を示す図であり、図5(d)は、ブロック陸部の実施例を示す図であり、図5(e)は、ブロック陸部の実施例を示す図であり、図5(f)は、ブロック陸部の実施例を示す図である。 図5に示した比較例及び実施例におけるブロック剛性及び実接地面積を示すグラフである。
以下、本発明に係るタイヤの実施形態について、図面を参照しながら例示説明する。各図において共通する構成要素には同一の符号を付している。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤのトレッド踏面を展開視した様子を概略的に示す、平面図である。
本明細書において、「トレッド踏面(1)」とは、リムに組み付けるとともに所定の内圧を充填したタイヤを、最大負荷荷重を負荷した状態で転動させた際に、路面と接触することになる、タイヤの全周に亘る外周面を意味する。
本明細書において、「トレッド端(TE)」とは、トレッド踏面(1)のタイヤ幅方向端を意味する。
ここで、「リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO (The European Tyre and Rim Technical Organization)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA (The Tire and Rim Association, Inc.)のYEAR BOOK等に記載されているまたは将来的に記載される、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す(すなわち、上記の「リム」には、現行サイズに加えて将来的に上記産業規格に含まれ得るサイズも含む。「将来的に記載されるサイズ」の例としては、ETRTOのSTANDARDS MANUAL 2013年度版において「FUTURE DEVELOPMENTS」として記載されているサイズを挙げることができる。)が、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、タイヤのビード幅に対応した幅のリムをいう。
また、「所定の内圧」とは、上記のJATMA YEAR BOOK等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける単輪の最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)をいい、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、タイヤを装着する車両ごとに規定される最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)をいうものとする。
「最大負荷荷重」とは、上記最大負荷能力に対応する荷重をいうものとする。
なお、ここでいう空気は、窒素ガス等の不活性ガスその他に置換することも可能である。
本明細書では、特に断りのない限り、溝、サイプ、ブロック陸部等の各要素の寸法は、後述の「基準状態」で測定されるものとする。「基準状態」とは、タイヤをリムに組み付け、上記所定の内圧を充填し、無負荷とした状態を指す。ここで、トレッド踏面における溝、サイプ、ブロック陸部等の各要素の寸法については、トレッド踏面の展開視において測定されるものとする。ここで、本明細書において、「トレッド踏面の展開視」とは、トレッド踏面を平面上に展開した状態でトレッド表面を平面視することを指す。
本明細書において、「溝幅」とは、上記基準状態において、トレッド踏面における溝の延在方向に垂直な断面において、トレッド踏面と平行な方向に測るものとする。溝幅は、トレッド踏面に垂直な方向に一定でもよいし変化してもよい。ただし、本明細書において、特に断りのない限り、「溝幅」は、トレッド踏面における溝幅を指すものとする。また、本明細書における「溝深さ」とは、上記基準状態において、トレッド踏面に垂直な方向に測るものとする。
本明細書において、「サイプ」とは、上記基準状態において、サイプ深さの50%以上の領域にわたって、サイプ幅が1mm以下となるものをいう。サイプ幅は、0.6mm以下であることが望ましい。ここで、「サイプ深さ」は、上記状態において、トレッド踏面に垂直な方向に測るものとし、「サイプ幅」は、上記基準状態において、トレッド踏面におけるサイプの延在方向に垂直な断面において、トレッド踏面と平行な方向に測るものとする。サイプ幅は、トレッド踏面に垂直な方向に一定でもよいし変化してもよい。
また、本明細書において、サイプの「短辺の延在方向に沿う長さ」及びサイプの「長辺の延在方向に沿う長さ」とは、サイプ幅方向の中心点を連続させた中心線の長さを指し、各サイプの各構成要素の距離等についても、特に断りのない限り、上記中心線を基準として、トレッド踏面の展開視において測定されるものとする。
本明細書では、便宜のため、タイヤ周方向一方側(図1の上側)を「タイヤ周方向CD1側」と称し、タイヤ周方向他方側(図1の下側)を「タイヤ周方向CD2側」と称する。
また、本明細書では、便宜のため、タイヤ幅方向一方側(図1の右側)を「タイヤ幅方向WD1側」と称し、タイヤ幅方向他方側(図1の左側)を「タイヤ幅方向WD2側」と称する。
本発明の一実施形態に係るタイヤ10は、トレッド踏面1に、少なくとも1つの陸部を有している。図1に示す例では、本実施形態のタイヤ10は、トレッド踏面1に、タイヤ周方向に延びる複数(図示例では4本)の周方向主溝2(2a、2b、2c及び2d)を有している。各周方向主溝2は、図1に示すように、タイヤ周方向に沿って略直線状に延びていてもよく、ジグザグ状又は波状等に周方向に延びていてもよい。
なお、各周方向主溝2の溝幅は、特に限定されないが、例えば4~15mmとすることができる。同様に、周方向主溝2の溝深さは、特に限定されないが、例えば6~20mmとすることができる。
また、本実施形態のタイヤ10は、トレッド踏面1に、周方向主溝2a、2b、2c及び2dと、トレッド端TEとによって区画される複数(図示例では5つ)の陸部3(3a、3b、3c、3d及び3e)が区画されている。
本実施形態において、各陸部3は、それぞれ、タイヤ周方向と交わる向きに延びる複数本の横溝4により、複数のブロック陸部5に区画されている。図1に示す例では、陸部3aは、横溝41によって区画され、タイヤ周方向に沿って配列された複数のブロック陸部51を有している。陸部3bは、横溝42によって区画され、タイヤ周方向に沿って配列された複数のブロック陸部52を有している。陸部3cは、横溝43によって区画され、タイヤ周方向に沿って配列された複数のブロック陸部53を有している。陸部3dは、横溝44によって区画され、タイヤ周方向に沿って配列された複数のブロック陸部54を有している。陸部3eは、横溝45によって区画され、タイヤ周方向に沿って配列された 複数のブロック陸部55を有している。
なお、各陸部3は、横溝によって区画されていないリブ状陸部とすることもできる。
なお、各横溝4の溝幅は特に限定されないが、例えば2~10mmとすることができる。同様に、各横溝4の溝深さは、特に限定されないが、例えば5~20mmとすることができる。
本実施形態において、陸部の少なくとも1つ、図示例では各ブロック陸部5には、一対のサイプ6a及び6b(以下、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6b、又は単にサイプ6a及び6bともいう)からなるサイプユニット60が少なくとも1つ配置されている。図1に示す例では、ブロック陸部52、53及び54には、それぞれサイプユニット60が12個ずつ配置され、ブロック陸部51及び55には、それぞれサイプユニット60が6個ずつ配置されている。
なお、本実施形態のタイヤ10のトレッド踏面1は、図1の例のものに限られず、一対のサイプ6a及び6bからなるサイプユニット60を有する限り、任意のトレッドパターンを有してよい。
本実施形態のタイヤ10におけるサイプユニット60について、図2を参照して詳しく説明する。図2は、図1のサイプユニット60を拡大して示す図である。
図2に示すように、一対のサイプからなるサイプユニット60を構成する、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bは、それぞれ、両端が陸部内(本実施形態においてはブロック陸部5内)で終端している。
本実施形態において、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bは、タイヤ周方向に互いに対向して配置されるとともに、それぞれ、タイヤ幅方向に延びる長辺を有している。本実施形態では、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bは、それぞれ、タイヤ幅方向一方側に向かうに従いタイヤ周方向一方側に向かうようにタイヤ幅方向に対して傾斜して延びる長辺を有している。より具体的に、図2に示すように、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bは、互いに離隔し、かつ、それぞれの少なくとも一部(本例では、一部)どうしが互いにタイヤ周方向に対向して配置されている。また、図2に示すように、一方のサイプ6aは、タイヤ幅方向WD2側からタイヤ幅方向WD1側に向かうに従い、タイヤ周方向CD1側に向かうように、タイヤ幅方向に対して傾斜して延びる長辺61aを有している。他方のサイプ6bは、タイヤ幅方向WD2側からタイヤ幅方向WD1側に向かうに従い、タイヤ周方向CD1側に向かうように、タイヤ幅方向に対して傾斜して延びる長辺61bを有している。このように、長辺61a及び61bは、いずれも、タイヤ幅方向WD1側に向かうに従い、タイヤ周方向CD1側に向かうように傾斜することによって、紙面右上がりに傾斜して延びている。
ここで、本明細書において、「タイヤ幅方向に延びる」とは、少なくともタイヤ幅方向成分を有して延びることをいう。すなわち、「タイヤ幅方向に延びる」とは、タイヤ幅方向に沿う向きに(すなわち、タイヤ幅方向に対して0°の角度で、タイヤ幅方向に対して傾斜せずに)延びていてもよく、タイヤ幅方向に対して傾斜して(すなわち、タイヤ幅方向に対して0°超の傾斜角度で、タイヤ幅方向に対して傾斜して)延びていてもよいことを、意味する。
なお、図示例では、長辺61a及び61bは、タイヤ幅方向に対する傾斜角度θ1及びθ2が同じ値であり、同じ傾斜角度にて傾斜しているが、異なる傾斜角度にて傾斜していてもよい。
一方のサイプ6aは、長辺61aのタイヤ幅方向のいずれか一方側(図示例ではタイヤ幅方向WD2側)の端e1から、他方のサイプ6b側に近づくように延びる短辺62aを有している。図2に示すように、短辺62aは、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bどうしが対向する側に向かって延び、長辺61aと折れ曲がり角度θ3を形成している。
他方のサイプ6bは、長辺61bのタイヤ幅方向の上記いずれか一方側に対する他方側(図示例では、タイヤ幅方向WD1側)の端e2から、一方のサイプ6a側に近づくように延びる短辺62bを有している。図2に示すように、短辺62bは、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bどうしが対向する側に向かって延び、長辺61bと折れ曲がり角度θ4を形成している。
なお、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bにおいて、長辺61a及び61bのタイヤ幅方向いずれか一方側の端のうち、上述の短辺62a及び62bが設けられていない側の端からは、短辺は延びていない。
以下、第1の実施形態のタイヤの構成による作用効果について説明する。
一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bは、それぞれ、両端が陸部内(本実施形態においてはブロック陸部5内)で終端していることによって、ブロック陸部5の端縁部においてサイプの開放端が形成されることを防止し、サイプ6a及び6bの端部周辺においては陸部が連結されたままの状態となるため、サイプがブロック陸部の端縁部まで開口している場合に比べて、ブロック陸部剛性を増大させることができる。そうすると、ブロック陸部5は、変形が抑制されて、接地面における浮き上がりが防止され、路面との実接地面積の増大を図ることができるため、氷上グリップ性能を向上させることができる。
また、本実施形態において、サイプ6a及び6bがタイヤ周方向に互いに対向して配置されるとともに、タイヤ幅方向一方側に向かうに従いタイヤ周方向一方側に向かうようにタイヤ幅方向に対して傾斜して延びる長辺61a及び61bを有していることによって、長辺のエッジ成分により、タイヤ周方向(前後方向)における制動力及び駆動力が十分に発揮されるだけでなく、タイヤ幅方向における横方向グリップ性能の向上にも寄与することができる。特に傾斜角度θ1及びθ2を45°以下とすることにより、サイプの長辺のタイヤ幅方向成分がタイヤ周方向成分と同等以上となり、安全上最も重要な制駆動力の向上に寄与することができる。
また、本実施形態において、サイプ6a及び6bは、長辺61a及び61bから、それぞれ互いに対向する側に延びる短辺62a及び62bを有することによって、タイヤ10の製造過程において、金型に、薄い金属板(ブレード)を用いてサイプを形成する場合、ブレードの長辺部分が倒れるような折れ曲がり変形に対して、短辺部分が支えとなり、ブレードの曲げ剛性を大幅に増大して、耐久性を向上させ、タイヤの生産性を向上させることができる。
以上の通り、本実施形態によれば、サイプ密度を保ちながら陸部剛性(ひいては、実接地面積)を増大させること、すなわち、陸部剛性とサイプの高密度配置との両立を実現することができ、氷上グリップ性能を向上させることができる。
以下、本実施形態のタイヤ10における、好適な構成や変形例等について、説明する。
本実施形態のタイヤ10において、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bのサイプ深さは特に限定されないが、氷上グリップ性能をより効果的に向上させる観点からは、3mm以上とすることが好ましく、例えば10mm以下としてよい。
本実施形態のタイヤ10において、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bは、長辺どうしおよび短辺どうしが、互いに平行に延びることが好ましい。図2に示すように、長辺61aと長辺61bとが、互いに平行に延びるとともに、短辺62aと短辺62bとが、互いに平行に延びている。加えて、本実施形態のタイヤ10において、一方のサイプ6aと他方のサイプ6bは、タイヤ幅方向にオフセット配置されていることが好ましい。図2において、サイプ6aと、サイプ6bとは、トレッド踏面1の展開視において、タイヤ周方向に沿って観た場合に、サイプ6a及びサイプ6bの、タイヤ幅方向における一部どうしが重なり合うとともに、タイヤ幅方向における位相をずらした(すなわち、タイヤ幅方向における一部は重なり合わない)配置となっている。
サイプ6a及びサイプ6bの長辺どうし及び短辺どうしを平行に配置することによって、長辺どうし及び短辺どうしのそれぞれにおいて、タイヤ周方向及びタイヤ幅方向の距離を一定にすることができるので、ブロック陸部5に、サイプユニット60を複数配置する際に、無駄な空隙を形成することなく、サイプユニット60を均一かつ高い密度で配置しやすい。加えて、一方のサイプ6aと他方のサイプ6bとをタイヤ幅方向にオフセット配置することによって、サイプユニット60を、トレッド踏面1の展開視において、タイヤ周方向に沿って観た場合に、一方のサイプ6aと他方のサイプ6bとをオフセット配置しない場合に比べて、タイヤ幅方向におけるより広い範囲にサイプが存在することになる。これにより、タイヤ幅方向のより広い範囲で、エッジ成分による制動力及び駆動力を十分に発揮することができるとともに、ブロック陸部5の接地圧分布の均一化を図ることができる。
なお、本実施形態のタイヤ10において、サイプ6a及びサイプ6bの、長辺61a及び61bは、それぞれ、タイヤ幅方向に対する傾斜角度θ1及びθ2が、0°以上45°以下で延びることが好ましく、0°超45°未満で延びることがより好ましい。傾斜角度θ1及びθ2を0°以上45°以下とすることによって、長辺のエッジ成分による、タイヤ周方向(前後方向)における制動力及び駆動力が十分に発揮される。傾斜角度θ1及びθ2を0°超とすることによって、タイヤ幅方向においてもエッジ効果が得られ、また、傾斜角度θ1及びθ2を45°未満とすることによって、長辺のエッジ成分による、タイヤ周方向(前後方向)における制動力及び駆動力がより十分に発揮される。
本実施形態のタイヤ10において、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bは、それぞれ、長辺61aと短辺62aとがなす、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bが対向する側の角度である、角度θ3、及び、長辺61bと短辺62bとがなす、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bが対向する側の角度である、角度θ4が、90°以上であることが好ましい。このような構成によれば、タイヤ10の製造過程において、金型に、ブレードを用いてサイプを形成する場合、ブレードの長辺部分が倒れるような折れ曲がり変形に対して、短辺がより効果的な支えとなり、ブレードの曲げ剛性をより増大して、より効果的に耐久性を向上させ、タイヤの生産性を向上させることができる。また、角度θ3及びθ4を90°以上とすることにより、長辺と短辺との頂点部分近傍の陸部部分が鋭角の角部を形成すること、すなわち局所的な低剛性部分を形成することを防ぎ、当該部周辺の変形を抑制して、接地圧段差が大きくなることを防ぎ、タイヤ周方向における制動力及び駆動力をより効果的に発揮させることができる。
また、角度θ3及びθ4は、150°以下であることが好ましい。角度θ3及びθ4を150°以下とすることによって、150°超とする場合よりも、短辺と長辺との間に適度な折れ曲がりが形成され、タイヤ製造時にサイプを形成するブレードの耐久性を向上させることができる。
また、本実施形態のタイヤ10において、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bは、それぞれ、短辺62a及び62bが、タイヤ周方向に沿って延びることが好ましい。なお、「タイヤ周方向に沿って延びる」とは、タイヤ周方向に平行である場合や、タイヤ周方向に対して極めて低角度で傾斜している場合(例えば、タイヤ周方向に対する傾斜角度が5°以下)を含むものとする。このような構成によれば、タイヤ周方向の入力に対して、制動力及び駆動力を発揮できるサイプを、より効率的に配置することができるとともに、短辺の方向が制駆動力の入力方向と略一致するため、入力方向に対してブロック陸部を分断することがなく、短辺周辺の陸部の剛性低下をより効果的に抑制することができる。また、このような構成によれば、氷表面上の水膜を除去することでサイプの長辺に溜まった水を、長辺端に設けたタイヤ周方向に沿って延びるサイプの短辺が、制動時の滑り方向であるタイヤ周方向に効率的に誘導して、排水を促すことができる。
なお、短辺62a及び62bがタイヤ周方向に沿って延びる場合において、短辺と長辺との間に適度な折れ曲がりを形成し、タイヤ製造時にサイプを形成するブレードの耐久性をより効果的に向上させるようにするとともに、長辺のエッジ成分による、タイヤ周方向(前後方向)における制動力及び駆動力が十分に発揮されるようにする観点からは、角度θ3及びθ4は、90°以上135°以下であることが好ましい。前述のように、長辺のタイヤ幅方向に対する傾斜角度を0~45°にすることで、安全上最も重要な制駆動性能に対して効果を最大に発揮できる。この角度を保ちながら短辺を概ね周方向に沿わせるには、長辺と短辺の折れ曲り角度が90~135°となる必要がある。なお、本実施形態のタイヤ10では、例えば、長辺61a及び61bの傾斜角度θ1及びθ2を30°、角度θ3及びθ4を120°としている。
本実施形態のタイヤ10において、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bは、互いに合同であることが好ましい。このような構成によれば、ブロック陸部5において、サイプユニット60を均一かつ高い密度で配置しやすい。
ここで、「合同」とは、鏡像も含めた合同であり、トレッド踏面視において、平行移動、回転移動及び/又は線対称移動により、互いに完全に重なり合うことをいう。
本実施形態のタイヤ10において、一方のサイプ6a及び他方のサイプ6bは、それぞれ、短辺62a及び62bの延在方向に沿う長さに対する、長辺61a及び61bの延在方向に沿う長さの比が、1~15であることが好ましい。図2において、短辺62aの延在方向に沿う長さL1に対する長辺61aの延在方向に沿う長さL2の比が、1~15であるとともに、短辺62bの延在方向に沿う長さL3に対する長辺61bの延在方向に沿う長さL4の比が、1~15であることが好ましい。このような構成によれば、短辺に対する長辺の長さの比が1以上であることにより、サイプ密度の過度の低下又は陸部剛性の過度の低下を抑制することができるとともに、短辺に対する長辺の長さの比が15以下であることにより、タイヤ製造時にサイプを形成するブレードの耐久性を向上させることができる。
なお、本実施形態のタイヤ10において、長辺61a及び61bの延在方向に沿う長さL2及びL4は、特に限定されないが、タイヤにおける氷上グリップ性能を十分に発揮させながら、ブロック陸部5の剛性を維持する観点及び多様なタイヤへの適用を可能とする観点からは、3~15mmとすることが好ましい。
また、本実施形態のタイヤ10において、短辺62a及び62bの延在方向に沿う長さL1及びL3についても、特に限定されないが、タイヤ製造時にサイプを形成するブレードの耐久性をより効果的に向上させるようにする観点からは、1mm以上とし、長辺61a及び61bの延在方向に沿う長さL2及びL4と同値未満とすることが好ましい。
また、本実施形態のタイヤ10において、サイプユニット60は、タイヤ幅方向に沿うタイヤ幅方向長さL5に対する、タイヤ周方向に沿うタイヤ周方向長さL6の比が、0.1~2.6であることが好ましい。ここで、「タイヤ幅方向に沿うタイヤ幅方向長さ」とは、タイヤ幅方向に平行な直線に沿うタイヤ幅方向長さであり、図2において、サイプ6aの中心線C1におけるタイヤ幅方向WD2側の端と、サイプ6bの中心線C2におけるタイヤ幅方向WD1側の端との間の距離を指す。「タイヤ周方向に沿うタイヤ周方向長さ」とは、タイヤ周方向に平行な直線に沿うタイヤ周方向長さであり、図2において、サイプ6aの中心線C1におけるタイヤ周方向CD1側の端と、サイプ6bの中心線C2におけるタイヤ周方向CD2側の端との間の距離を指す。当該比の値が0.1以上であることにより、サイプ間の周方向距離が狭くなりすぎず、ブロック剛性をより十分に確保できる。また、当該比の値が2.6以下であることにより、長辺61a及び61bの傾斜角度θ1、θ2が過大となったり、長辺61a及び61bのタイヤ幅方向長さが短くなり過ぎたりすることがなく、制駆動力に対するより十分な効果を得ることができる。
図3Aは、図1におけるサイプユニット60の配置について説明するための図である。本実施形態のタイヤ10において、図3Aに示すように、サイプユニット60が、タイヤ周方向に隣接して複数配置されて、サイプユニット列7を構成するとき、サイプユニット列7内の、複数(図示例では、3個)配置されたサイプユニット60では、タイヤ周方向に隣接して配置された複数の(本例では、全部の)短辺62aは、タイヤ周方向に沿う同一直線上(図3Aにおいては、タイヤ周方向に沿う仮想線Y1上)に延びるとともに、タイヤ周方向に隣接して配置された複数の(本例では、全部の)短辺62bは、タイヤ周方向に沿う同一直線上(図3Aにおいては、タイヤ周方向に沿う仮想線Y2上)に延びることが好ましい。なお、図3Aに示すように、隣接するサイプユニット60どうしは、互いに離隔し、かつ、タイヤ周方向に対向して配置されている。また、上記の「複数の短辺62a」及び「複数の短辺62b」とは、サイプユニット列7内に含まれる全ての「短辺62a」及び「短辺62b」を指している(図示例においては、短辺62aが3本及び短辺62bが3本)。このような構成によれば、タイヤ周方向に隣接して複数配置されたサイプユニット60の、タイヤ幅方向における位相が揃うことになるため、ブロック陸部5に、無駄な空隙を形成することなく、サイプユニット60を均一かつ高い密度で複数配置しやすい。
なお、図3Bは、サイプユニット60の配置の他の例について説明するための図である。図3Bに示すように、サイプユニット60´が、タイヤ周方向に隣接して複数配置されるとき、タイヤ周方向に隣接して複数配置されたサイプユニット60´において、タイヤ周方向に隣接して配置された複数の短辺62a´は、それぞれ、タイヤ周方向に沿って延びる仮想線Y3に平行に延びるとともに、タイヤ幅方向にオフセット配置されていてもよい。それとともに、タイヤ周方向に隣接して配置された複数の短辺62b´は、それぞれタイヤ周方向に沿って延びる仮想線Y3に平行に延びるとともに、タイヤ幅方向にオフセット配置されていてもよい。
本実施形態のタイヤ10において、各ブロック陸部5に配置されるサイプユニット60の個数及び密度は特に限定されない。上述のとおり、図1に示す例では、ブロック陸部52、53及び54には、それぞれサイプユニット60が12個ずつ配置され、ブロック陸部51及び55には、それぞれサイプユニット60が6個ずつ配置されている。
ブロック陸部5に配置されるサイプユニット60を構成する、一方のサイプ及び他方のサイプの総本数は、例えば、以下に述べるサイプ密度SDに基づいて定められてもよい。
以下、サイプ密度SDの算出方法について説明する。図4は、図1におけるブロック陸部53の1つを拡大して示す図である。図4に示すように、図1におけるブロック陸部53をブロック陸部5の典型例とするとき、ブロック陸部5内のサイプ6a(一方のサイプ)、6b(他方のサイプ)、6c(一方のサイプ)及び6d(他方のサイプ)の総本数をn(本)とし、サイプ6a、6b、6c及び6dのそれぞれのタイヤ幅方向長さをd(mm)(図4においては、サイプ6aのタイヤ幅方向長さをdとして示している)とし、サイプ6a、6b、6c及び6dのサイプ深さをh(mm)とするとき、d×hは、例えば150(mm)以下とすることができる。また、ブロック陸部5のタイヤ幅方向の最大長さをBW(mm)とすると、相当サイプ本数Nは、d×n/BWとして表される。ここで、相当サイプ本数Nとは、本実施形態のサイプ6a、6b、6c及び6dを、ブロック陸部5を完全に横切るように設けられた横断サイプ(相当サイプ)に換算した場合の本数である。さらに、ブロック陸部5の外輪郭面積(mm)を前記BW(mm)で除した相当陸部タイヤ周方向長さをBL(mm)とすると、平均サイプ間隔は、BL/(N+1)として表される。ここで、平均サイプ間隔は、本実施形態のサイプ6a、6b、6c及び6dを相当サイプに換算した場合における、相当サイプのブロック陸部5におけるタイヤ周方向における間隔である。サイプ密度SDは、平均サイプ間隔の逆数として以下の式で表わされる。
SD=(N+1)/BL=((d×n/BW)+1)/BL・・・(式1)
なお、ブロック陸部内の上記サイプの総本数n、上記サイプのそれぞれのタイヤ幅方向長さd、ブロック陸部のタイヤ幅方向の最大長さBW、及びブロック陸部の外輪郭面積は、トレッド踏面の展開視で計測した値とする。ブロック陸部の「外輪郭面積」とは、トレッド踏面の展開視にてブロック陸部の外輪郭で囲まれた面積をいい、従って、ブロック陸部内にサイプ、小穴、細溝等の非接地部分が配置されている場合であっても、当該サイプ、小穴、細溝等の面積を除外しない面積を意味する。
例えば、ブロック陸部5には、サイプ密度SDが0.15以上となるように、複数のサイプ6a、6b、6c及び6dが配置されていてもよい。これにより、陸部の剛性の低下を抑制しつつ、サイプ密度を増大させることができ、タイヤの氷上グリップ性能をより効果的に向上させることができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれだけに限定されるものではない。
供試タイヤ(比較例1~3及び実施例1~3)1~6について、接地面における浮き上がりの抑制効果を、有限要素法(FEM)により算出して求めた。各供試タイヤは、トレッドの踏面に、表1及び図5(a)~(f)に示すブロック陸部をそれぞれ備えている。表1及び図5に示した比較例及び実施例における結果を、グラフにより図6に示す。図6に示すように、グラフの横軸がブロック剛性(N/mm)であり、グラフの縦軸が剪断時の実接地面積(mm)である。
FEMによる予測計算は、ブロック陸部の外輪郭面積に乗用車用タイヤの標準的な接地圧230kPaを乗じた垂直荷重を負荷した条件で行い、ブロック剛性及び接地面積を評価した。
ブロック剛性については、タイヤ周方向の横変位が1mmとなる時の同方向の剪断入力値を求め、実接地面積については、タイヤ周方向の剪断入力が上記垂直荷重の0.3倍の時の、部分的に浮き上がりが生じた状態の残存接地面積で求めた。
図6の結果によれば、サイプ本数ひいてはサイプ密度が同一であっても(比較例1と実施例1、比較例2と実施例2、及び、比較例3と実施例3、それぞれの間)、実施例の方がブロック剛性及び実接地面積が大きく、ひいては、ブロック陸部の接地面における浮き上がりの抑制効果が大きくなることにより、氷上グリップ性能を向上できることがわかる。
Figure 2023066317000002
本発明に係る空気入りタイヤは、任意の種類の空気入りタイヤに利用できるものである
が、好適には乗用車タイヤ又はトラック・バス用タイヤに、さらに好適には冬用の乗用車タイヤ又は冬用のトラック・バス用タイヤに、利用できるものである。
1:トレッド踏面、 2、2a、2b、2c、2d:周方向主溝、 3、3a、3b、3c、3d、3e:陸部、 4、41、42、43、44、45:横溝、 5、51、52、53、54、55:ブロック陸部、 6a:サイプ(一方のサイプ)、 6b:サイプ(他方のサイプ)、 6c:サイプ(一方のサイプ)、 6d:サイプ(他方のサイプ)、 7:サイプ列、 10:タイヤ、 60、60´:サイプユニット、 61a、61b:長辺、 62a、62a´、62b、62b´:短辺、 C1、C2:中心線、 WD1、WD2:タイヤ幅方向、 CD1、CD2:タイヤ周方向、 TE:トレッド端、Y1、Y2、Y3:仮想線、 d:サイプのタイヤ幅方向長さ

Claims (8)

  1. タイヤのトレッド踏面に、少なくとも1つの陸部を有するタイヤであって、
    前記陸部の少なくとも1つに、一対のサイプからなるサイプユニットを少なくとも1つ備え、
    前記一対のサイプを構成する、一方のサイプ及び他方のサイプは、それぞれ、両端が前記陸部内で終端しており、
    前記一方のサイプ及び前記他方のサイプは、タイヤ周方向に互いに対向して配置されるとともに、それぞれ、タイヤ幅方向に延びる長辺を有し、
    前記一方のサイプは、前記長辺のタイヤ幅方向のいずれか一方側の端から、前記他方のサイプ側に近づくように延びる短辺を有し、
    前記他方のサイプは、前記長辺のタイヤ幅方向の他方側の端から、前記一方のサイプ側に近づくように延びる短辺を有することを特徴とする、タイヤ。
  2. 前記一方のサイプ及び前記他方のサイプは、前記長辺どうしおよび前記短辺どうしが、互いに平行に延びるとともに、前記一方のサイプと前記他方のサイプは、タイヤ幅方向にオフセット配置されている、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記一方のサイプ及び前記他方のサイプは、それぞれ、前記長辺と前記短辺とがなす、前記一方のサイプ及び前記他方のサイプが対向する側の角度が、90°以上である、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記一方のサイプ及び前記他方のサイプは、それぞれ、前記短辺がタイヤ周方向に沿って延びる、請求項1~3のいずれか一項に記載のタイヤ。
  5. 前記一方のサイプ及び前記他方のサイプは、互いに合同である、請求項1~4のいずれか一項に記載のタイヤ。
  6. 前記一方のサイプ及び前記他方のサイプは、それぞれ、前記短辺の延在方向に沿う長さに対する、前記長辺の延在方向に沿う長さの比が、1~15である、請求項1~5のいずれか一項に記載のタイヤ。
  7. 前記サイプユニットは、タイヤ幅方向に沿うタイヤ幅方向長さに対する、タイヤ周方向に沿うタイヤ周方向長さの比が、0.1~2.6である、請求項1~6のいずれか一項に記載のタイヤ。
  8. 前記サイプユニットが、タイヤ周方向に隣接して複数配置されて、サイプユニット列を構成し、
    前記サイプユニット列内の、前記複数の前記サイプユニットにおいて、複数の前記一対のサイプの、複数の前記一方のサイプの前記短辺は、タイヤ周方向に沿う同一直線上に延びるとともに、複数の前記他方のサイプの前記短辺は、タイヤ周方向に沿う同一直線上に延びる、請求項1~7のいずれか一項に記載のタイヤ。
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