JP2023058081A - 姿勢矯正装具 - Google Patents

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Abstract

【課題】矯正力を良好に発揮できる姿勢矯正装具を提供する。【解決手段】矯正装具1は、対象者Mの胴部に装着される胴ベルト14と、胴ベルト14に固定端12Lbを有し、装着時に対象者Mの前面側から左肩部および背部を経て前面に引き回される第1肩ベルト12Lと、胴ベルト14に固定端12Rbを有し、装着時に対象者Mの前面側から右肩部および背部を経て前面に引き回される第2肩ベルト12Rと、を備える。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年6月10日に日本シグマックス株式会社発行のMEDIAIDスタイルケアカタログにて公開。
特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年9月8日~令和3年10月12日に日本シグマックス株式会社から販売先への出荷により公開。 令和3年9月20日~令和3年10月12日に日本シグマックス株式会社の販売先から契約販売店への配荷により公開。 令和3年9月および令和3年10月に日本シグマックス株式会社の販売先から契約販売店への配荷により公開。 令和3年9月および令和3年10月に日本シグマックス株式会社の販売先から契約先への配荷により公開。
特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年9月27日に日本シグマックス株式会社発行のMEDIAIDスタイルケア ミニ冊子 背中ストレッチにて公開。 令和3年9月27日にhttps://www.mediaid-online.jp/SHOP/7520.htmlにて公開。 令和3年9月27日にhttps://mediaid.sigmax.co.jp/special/stylecare/にて公開。
特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年9月28日にhttps://twitter.com/mediaid_sigmaxにて公開。 令和3年9月28日にhttps://www.instagram.com/mediaid_sigmax/にて公開。 令和3年9月28日にhttps://www.sigmax.co.jp/news/4950/にて公開。 令和3年9月28日にhttps://www.sigmax.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/09/20210928%E3%80%90%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%80%9110%E6%9C%881%E6%97%A5%E7%99%BA%E5%A3%B2-%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%89%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B1%E3%82%A2.pdfにて公開。 令和3年9月28日にhttps://www.sigmax.co.jp/news/4954/にて公開。
特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年9月28日にhttps://www.sigmax.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/09/20210928%E3%80%90%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%80%9110%E6%9C%881%E6%97%A5%E6%94%BE%E6%98%A0%E9%96%8B%E5%A7%8B-%E5%A5%B3%E5%84%AA%E3%83%BB%E9%BB%92%E8%B0%B7%E5%8F%8B%E9%A6%99%E3%81%8C%E5%87%BA%E6%BC%94-%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%89%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B1%E3%82%A2%E6%96%B0CM.pdfにて公開。 令和3年9月28日にhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000254.000002354.htmlにて公開 令和3年9月28日にhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000258.000002354.htmlにて公開。 令和3年9月28日にhttps://www.youtube.com/watch?v=9mgLgDzljMgにて公開。 令和3年9月28日にMEDIAID スタイルケア 発売PRイベントにて公開。 令和3年9月28日にhttps://www.youtube.com/watch?v=oAx6parJyqgにて公開。 令和3年10月1日にhttps://youtu.be/aYE1HiCanlIにて公開。
特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年10月1日にhttps://youtu.be/FNGgb1skvUEにて公開。 令和3年10月1日に株式会社日本経済新聞社発行の日経MJ2021年10月1日付,第7面にて公開。 令和3年10月1日にhttps://tver.jp/にて公開。 令和3年10月1日にhttps://cu.ntv.co.jp/にて公開。 令和3年10月1日にhttps://douga.tv-asahi.co.jp/catchupにて公開。 令和3年10月1日にhttps://cu.tbs.co.jp/にて公開。 令和3年10月1日にhttps://video.tv-tokyo.co.jp/にて公開。 令和3年10月1日にhttps://fod.fujitv.co.jp/s/plus7/にて公開。 令和3年10月1日にhttps://dizm.mbs.jp/にて公開。 令和3年10月1日にhttps://www.asahi.co.jp/smp/genre/redelivered.htmlにて公開。 令和3年10月1日にhttps://www.tv-osaka.co.jp/ip4/portal/video/にて公開。 令和3年10月1日にhttps://ktv-smart.jp/pc/series/index.php?key1=1780にて公開。 令和3年10月1日にhttps://www.ytv.co.jp/mydo/にて公開。 令和3年10月1日にhttps://gyao.yahoo.co.jp/にて公開。 令和3年10月1日に日本テレビにて放送のZIP!のテレビCMにて公開。
特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年10月5日に北海道テレビにて放送のグッド!モーニングのテレビCMにて公開。 令和3年10月6日に九州朝日放送にて放送のANNニュースのテレビCMにて公開。 令和3年10月7日に株式会社集英社発行のLEE 2021年11月号,P.142~143にて公開。
本発明は、上半身に装着する姿勢矯正装具に関する。
猫背や巻き肩といった上半身の不良姿勢を改善し、正しい姿勢を維持させるための姿勢矯正ベルトが知られている(例えば特許文献1,2参照)。この姿勢矯正ベルトは、装着時に背中に当接する背当部と、基端が背当部に縫い付けられ、肩部に掛けられつつ前方に引き回される左右の肩ベルトと、背当部の下端に固定されて胸部又は腹部に巻き付けられる胸ベルトを備える。肩ベルトがその延在方向に一様に伸縮性を有することで、肩部に弾性による引っ張り力を付与し、姿勢を矯正するものである。
特開2011-62245号公報 特開2019-129997号公報
このような姿勢矯正ベルトは、装着時に肩ベルトが背中側から肩掛けされつつ伸縮し、その伸縮が戻る力で姿勢矯正するという矯正原理を有する。このため、矯正力を感じ難い場合にその伸縮力を強めるために肩ベルトを引っ張ると、肩部を前に巻き込む方向(つまり不良姿勢の方向)に力が作用してしまう。すなわち、装着後は伸縮が戻ることである程度の矯正力を感じることができるものの、装着過程で矯正とは逆向きの力が作用するため、使用者に違和感を与えやすい点で改善の余地があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、矯正力を良好に発揮できる姿勢矯正装具を提供することにある。
本発明のある態様の姿勢矯正装具は、対象者の胴部に装着される胴ベルトと、胴ベルトに固定端を有し、装着時に対象者の前面側から左肩部および背部を経て前面に引き回される第1肩ベルトと、胴ベルトに固定端を有し、装着時に対象者の前面側から右肩部および背部を経て前面に引き回される第2肩ベルトと、を備える。
本発明の別の態様の姿勢矯正装具は、装着時に対象者の背部に当接する背当部と、背当部に固定端を有し、装着時に下方から上方に延び、対象者の前面側から左肩部および背部を経て前面に引き回される第1肩ベルトと、背当部に固定端を有し、装着時に下方から上方に延び、対象者の前面側から右肩部および背部を経て前面に引き回される第2肩ベルトと、を備える。
本発明の別の態様の姿勢矯正装具は、対象者の姿勢を矯正するための左右の肩ベルトを備える。各肩ベルトは、装着時に先端部を引っ張った際に肩部を後方に引く力を作用させる配置構造と、延在方向に沿って伸縮性が異なる部位を含む伸縮構造と、を備える。
本発明によれば、矯正力を良好に発揮できる姿勢矯正装具を提供できる。
実施形態に係る矯正装具の装着態様を表す図である。 矯正装具の構成を表す図である。 矯正装具の装着方法を表す図である。 矯正装具の装着状態を表す図である。 矯正装具の装着による作用を模式的に示す図である。 矯正装具の装着による作用を模式的に示す図である。 変形例に係る矯正装具の構成を表す図である。 矯正装具の装着状態を斜め後方からみた図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施形態およびその変形例について、ほぼ同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
本実施形態の姿勢矯正装具(以下、単に「矯正装具」という)は、対象者(使用者)である人の上半身に装着され、猫背や巻き肩などの不良姿勢を改善する。矯正装具の装着時に不良姿勢に誘導するような違和感を与えないよう、装着時における引っ張り力が肩部の後方に向けて作用するように肩ベルトの構造および配置構成が定められる。また、矯正装具の装着時に腋窩を圧迫して不快感を与えないよう、肩ベルトの配置構成が定められている。以下、その詳細について説明する。
図1は、実施形態に係る矯正装具の装着態様を表す図である。図1(A)は斜め前方からみた図であり、図1(B)は斜め後方からみた図である。なお、以下の説明では、矯正装具を装着する対象者からみた方向を基準に上下、左右、前後の位置関係を表現する。
矯正装具1は、対象者Mの背中(背部)に当接する背当部10、左右の肩部に掛けられる一対の肩ベルト(左肩ベルト12L、右肩ベルト12R)、および胴部(胸部又は腹部)に巻き付けられる胴ベルト14を備える。左肩ベルト12Lが「第1肩ベルト」に該当し、右肩ベルト12Rが「第2肩ベルト」に該当する。以下において両者を特に区別しない場合には「肩ベルト12」と総称する。
左肩ベルト12Lは、胴ベルト14の左側部後方に固定端12Lbを有し、対象者Mの前面側から左肩部、背部および右側部を経て前面に引き回される。右肩ベルト12Rは、胴ベルトの右側部後方に固定端12Rbを有し、対象者Mの前面側から右肩部、背部および左側部を経て前面に引き回される。すなわち、左右の肩ベルト12は、それぞれ対象者Mの左右の肩部に引っ掛けられて背当部10において交差し、個別に前方に引き回される。そして、両者の自由端である先端部が胴部前面側で面ファスナーにより接続されることで、矯正装具1が対象者Mの上半身に安定に装着される。
図2は、矯正装具1の構成を表す図である。図2(A)は内側面を示し、図2(B)は外側面を示す。
矯正装具1は、その中心線Lに対して概ね対称な構造を有する。胴ベルト14は、左右に延在する長尺状のベルト本体16を有する。ベルト本体16は、胴部への装着時に体にフィットするよう全体的に柔軟な素材(生地)からなる。ベルト本体16の一端側の内側面には面ファスナー18のフック面18aが設けられ、他端側の外側面には面ファスナー18のループ面18bが設けられている。胴ベルト14は、この面ファスナー18を用いて対象者の胴部に容易に着脱できる。
胴ベルト14と一体に背当部10が設けられている。背当部10は、左右の肩甲骨の間に位置して後ろ身頃を形成し、下方に向けて末広がりとなる形状を有する。背当部10の下端縁が胴ベルト14の上端縁に沿って縫い付けられている。背当部10は、背部への装着時に体にフィットするよう柔軟であり、通気性に優れたメッシュ素材(生地)からなる。背当部10の上部には、非伸縮の当て布によるベルト挿通部20が設けられている。
ベルト挿通部20は、概略八角形状の当て布の上下左右の4辺を背当部10に縫い付けて構成され、残りの4辺が斜め方向に開口する。このような構成により、ベルト挿通部20は、肩ベルト12を斜めに挿通しつつ支持できる。ベルト挿通部20は、矯正装具1における肩ベルト12の延在方向をガイドし、またおおよその位置決めをするためのガイド部としても機能する。
肩ベルト12は、長尺状のストラップであり、その延在方向に沿って伸縮性が異なる部位を含む。左肩ベルト12Lは、その基端部が胴ベルト14に縫い付けられて固定端12Lbとなり、先端部が自由端12Lfとなっている。固定端12Lbは、胴ベルト14の左側領域のやや中心寄りに位置する。
左肩ベルト12Lは、肩部と当接する肩部当接部22と、背部に当接する背当対応部24を有する。左肩ベルト12Lは、固定端12Lbから上方に延出し、肩部当接部22の位置で下方に折り返してベルト挿通部20に斜めに挿通される。左肩ベルト12Lは、ベルト挿通部20を左上から右下へ貫通し、中心線Lに対して右側の領域に延出する。
一方、右肩ベルト12Rは、その基端部が胴ベルト14に縫い付けられて固定端12Rbとなり、先端部が自由端12Rfとなっている。固定端12Rbは、胴ベルト14の右側領域のやや中心寄りに位置する。
右肩ベルト12Rは、肩部と当接する肩部当接部22と、背部に当接する背当対応部24を有する。背当対応部24は、背当部10に挿通される部分である。右肩ベルト12Rは、固定端12Rbから上方に延出し、肩部当接部22の位置で下方に折り返してベルト挿通部20に斜めに挿通される。右肩ベルト12Rは、ベルト挿通部20を右上から左下へ貫通し、中心線Lに対して左側の領域に延出する。左肩ベルト12Lと右肩ベルト12Rは、ベルト挿通部20において交差する。すなわち、両肩ベルト12が背当部10を経由するところ、その交差ポイントにおいて最も近接することとなる。
左肩ベルト12Lにおける固定端12Lbの近傍には、当て布によるベルト挿通部26Lが設けられている。ベルト挿通部26Lは、長方形状の非伸縮の当て布を左肩ベルト12Lに縫い付けて構成され、右肩ベルト12Rの先端寄りの位置を挿通しつつ支持する。ベルト挿通部26Lは「第1挿通部」として機能する。
一方、右肩ベルト12Rにおける固定端12Rbの近傍には、当て布によるベルト挿通部26Rが設けられている。ベルト挿通部26Rは、長方形状の非伸縮の当て布を右肩ベルト12Rに縫い付けて構成され、左肩ベルト12Lの先端寄りの位置を挿通しつつ支持する。ベルト挿通部26Rは「第2挿通部」として機能する。
このように、矯正装具1において複数のベルト挿通部20,26L,26Rを設けることで、長尺な肩ベルト12がばらけることなく、矯正装具1においてその概形を維持できる。すなわち、対象者Mが迷うことなく矯正装具1を装着できるようになる。
左肩ベルト12Lにおいて、肩部当接部22および背当対応部24は非伸縮部位30(図中の非着色部参照)とされ、非伸縮素材が採用されている。固定端12Lbと肩部当接部22との間には、伸縮素材からなる伸縮部位32(図中の着色部参照)が含まれる。伸縮部位32は、非伸縮部位30よりも伸縮性(柔軟性)に優れている。本実施形態では、背部に対向する非伸縮部位30が比較的大きく、図示のように、背当部10のやや上方からベルト挿通部26Rのやや下方までの範囲に設定されている。
右肩ベルト12Rにおいても同様に、肩部当接部22および背当対応部24は非伸縮部位30とされている。固定端12Rbと肩部当接部22との間には、伸縮部位32が含まれる。背部に対向する非伸縮部位30が比較的大きく、背当部10のやや上方からベルト挿通部26Lのやや下方までの範囲に設定されている。なお、非伸縮部位30および伸縮部位32が人体に与える作用については後述する。
左肩ベルト12Lの先端側には伸縮部位32が設けられ、その内側面に面ファスナー34のフック面34aが設けられている。一方、右肩ベルト12Rの先端側にも伸縮部位32が設けられ、その外側面に面ファスナー34のループ面34bが設けられている。この面ファスナー34により、左肩ベルト12Lと右肩ベルト12Rとを胴部の前面側で着脱できる。
図3は、矯正装具1の装着方法を表す図である。図3(A)~図3(C)は、その装着過程を示す。
矯正装具1を装着する際には、まず、面ファスナーを全て取り外した状態で対象者Mの両肩を左右の肩ベルト12に通し、背当部10および胴ベルト14の内側面を背部に当てた状態で胴ベルト14を前面側に引き回す(図3(A))。そして、胴ベルト14の両端を面ファスナー18により接続する。このとき、胴ベルト14は、概ね対象者Mのへその高さに位置することとなる。
続いて、背筋を伸ばした状態で左右の肩ベルト12を前方に引き回す(図3(B)。このとき、左右の肩ベルト12が伸長しつつ両肩を後方に付勢することとなる(詳細後述)。背当部10が背中を押さえつつ、左右の肩ベルト12が両肩を適度な弾性力により後方に引くため、矯正装具1の装着過程から対象者Mの姿勢を矯正する方向の力が作用する。そして、左右の肩ベルト12の先端部(自由端)を面ファスナー34により接続する(図3(C)。これにより、矯正装具1による矯正力を保持することができる。
図4は、矯正装具1の装着状態を表す図である。図4(A)は側面図であり、図4(B)は背面図である。
対象者Mが矯正装具1を装着した状態において、肩ベルト12の非伸縮部位30が肩部の上面と背面中央(背当部10の上部で交差する位置)に位置する。肩ベルト12は、その固定端(12Lb,12Rb)が対象者Mの側部中心Lsよりやや後方に位置し、前面側から肩部に掛け渡され、背面を経て前面側に引き回されている。
より詳細には、左肩ベルト12Lの固定端12Lbが、胴ベルト14において左側部中心Lfと背部中心Lbとの間に配置される。左肩ベルト12Lは、その固定端12Lbを起点に対象者Mの左肩部、背部および右側部を経て前面に引き回される。一方、右肩ベルト12Rの固定端12Rbが、胴ベルト14において右側部中心Lrと背部中心Lbとの間に配置される。右肩ベルト12Rは、その固定端12Rbを起点に対象者Mの右肩部、背部および左側部を経て前面に引き回される。
対象者Mの上半身と肩ベルト12の伸縮性との関係は、以下のとおりである。すなわち、肩甲上腕関節前方から肩甲骨上縁付近にかけて非伸縮部位30が配置される。それにより、矯正装具1が対象者Mとの接触面で圧迫力をかけ、肩部を後方に引く十分な力を作用させる。また、肩甲骨上縁付近から肩甲骨内側縁付近にかけて伸縮部位32が配置される。それにより、矯正装具1が対象者の肩甲骨の動きに追従し易くしている。
また、肩甲骨内側縁付近から体側部にかけて非伸縮部位30が配置される。それにより、接触面で圧迫力をかけ、背部の湾曲を改善する力を作用させる。肩ベルト12を引っ張った際、引いた力が逃げないようにしている。さらに、体側部からベルト先端部(体前面)にかけて伸縮部位32が配置される。それにより、矯正装具1が対象者Mの胸部もしくは腹部の動きに追従し易くしている。
図5および図6は、矯正装具1の装着による作用を模式的に示す図である。図5は本実施形態の構成に対応し、図5(A)は側面図、図5(B)は平面図である。図6(A)~(C)は比較例1~3に対応する側面図である。
本実施形態の矯正装具1では、肩ベルト12の固定端12bが、対象者Mの側部中心Lsと背部中心Lbとの間に位置する(図5(A))。より具体的には、左右の肩ベルト12の各固定端12bが、上腕骨頭の中心Pよりも後方に位置し、かつ胴ベルト14における背部中心Lbよりも前方に位置する。このため、左右の肩ベルト12の各自由端12fを引っ張った際に、肩部を後方に引く力を十分に確保できる(白矢印参照)。
また、同時に左右の肩ベルト12の交差ポイントPx(左右の肩ベルト12が最も近接する位置)において背部を前方に押圧する力が作用する(黒矢印参照)。特に、交差ポイントPxが上腕骨頭の中心Pよりも下方に位置する、つまり両位置の高さが異なることで、肩部を後方に引く力と背部を前方に押圧する力による回転モーメントが生じ(点線矢印参照)、より効果的に不良姿勢を改善することができる(図5(A),(B))。
さらに、胴ベルト14は、みぞおちよりも下方に位置する(胴ベルト14の下端がほぼ臍部の高さになる)。左右の肩ベルト12の各固定端12bは、背当部10において各肩ベルト12が最も近接する位置(本実施形態では交差する位置)よりも下方に位置する(図2(A),図4(B)参照)。各固定端12bは、みぞおちよりも下方に位置する。これにより、腋窩の圧迫も防止又は抑制できる。
これに対し、比較例1では、肩ベルト12の固定端12b(12Lb,12Rb)が、対象者Mの背部中心を超えて左右反対側に位置する(図6(A))。このため、腋窩を圧迫し易い。一方、比較例2では、肩ベルト12の固定端12bが、対象者Mの側部中心よりも前方に位置する(図6(B))。具体的には、固定端12bが上腕骨頭の中心Pよりも前方に位置する。このため、肩部を後方に引く力が小さく、十分な矯正効果が得られ難い。比較例3では、肩ベルト12の固定端12bが、対象者Mのみぞおちよりも高い位置にある(図6(C))。このため、腋窩を圧迫し易い。言い換えれば、本実施形態の構成を採用することで、矯正装具1の矯正力を装着時から違和感なく良好に発揮させることができる。
以上に説明したように、本実施形態の矯正装具1によれば、姿勢改善のための矯正力の確保と、身体の動きに対する追従性とを両立させることが可能となる。本実施形態では、肩ベルトの伸縮が戻る力で姿勢矯正するという従来の原理のみにとどまらず、矯正装具の装着過程から肩部を後方に引く力を発生させるよう、肩ベルトの固定端の位置および延在方向(ベルトのライン)を工夫した。また、肩ベルト12の固定端12bの位置を肩部の上腕骨頭の中心よりも後方、かつ背部中心よりも前方に位置するようにしたことで、腋窩の圧迫を防止または抑制できる。その結果、不良姿勢に誘導される違和感や腋窩の圧迫による違和感を与えることなく、矯正装具1の矯正力を装着時から良好に発揮させることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
[変形例]
図7は、変形例に係る矯正装具の構成(外側面)を表す図である。
矯正装具101は、背当部110、一対の肩ベルト112(左肩ベルト112L、右肩ベルト112R)、および胴ベルト14を備える。矯正装具101では、左肩ベルト112Lと右肩ベルト112Rとが互いに交差しない構成を有する。
左右の肩ベルト112は、左肩ベルト112Lに面ファスナー34のループ面34bが設けられ、右肩ベルト112Rにフック面34aが設けられている点を除き、上記実施形態の肩ベルト12と同様の構成を有する。左右の肩ベルト112の固定端の位置は、上記実施形態と同様である。
背当部110には、その上端部の左右に一対のカン115(115L,115R)が設けられている。そして、左右の肩ベルト112が、カン115にてそれぞれ同側に折り返される。すなわち、左肩ベルト112Lがカン115Lに挿通されて左側へ折り返され、右肩ベルト112Rがカン115Rに挿通されて右側へ折り返される。すなわち、両肩ベルト112が背当部110を経由するところ、それぞれが折り返される高さ位置で最も近接することとなる。
図8は、矯正装具101の装着状態を斜め後方からみた図である。
矯正装具101の装着時において、左肩ベルト112Lは、その固定端を起点に対象者の左肩部、背部および左側部を経て前面に引き回される。一方、右肩ベルト112Rは、その固定端を起点に対象者の右肩部、背部および右側部を経て前面に引き回される。
各肩ベルト112の固定端は、両肩ベルト112が最も近接する位置よりも下方に位置し、また、みぞおちの高さよりも下方に位置する。各固定端は、装着時に肩部の上腕骨頭の中心よりも後方、かつ胴ベルト14における背部中心よりも前方に位置する。このような構成によっても上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本変形例では、左右一対のカン115を設け、左右の肩ベルト112がそれぞれ折り返される構成を示したが、一つのカンにより左右の肩ベルトを折り返せるようにしてもよい。すなわち、他の変形例では、対象者の背部に一つのカンを配置し、その左側部分に左肩ベルトを引っ掛け、右側部分に右肩ベルトを引っ掛ける構成を採用してもよい。
上記実施形態では、肩ベルト12がその延在方向に沿って非伸縮部位30と伸縮部位32を含み、非伸縮部位30については実質的に伸縮性を有しない素材(非伸縮素材)を採用する例を示した。変形例においては、非伸縮部位30について小さな伸縮性を有する素材(低伸縮素材)を採用してもよい。すなわち、非伸縮部位30を伸縮部位32よりも伸縮性が低い部位として構成してもよい。
上記実施形態では、矯正装具が肩ベルトとは別に背当部を有する構成を例示した。他の変形例においては、独立した背当部を有しない構成とすることもできる。例えば、左右の肩ベルトが背部で交差する構造とし、その交差部が背当て機能を有するものであってもよい。あるいは、左右の肩ベルトが背部において交差することなく、単純に、左肩ベルトは背部および左側部を経由して前面側に引き回され、右肩ベルトは背部および右側部を経由して前面側に引き回されるようにしてもよい。その場合、背部において左右の肩ベルトを引き寄せるストラップなどの連結部を設けてもよい。
上記実施形態では、矯正装具1としてサポータの形態を例示した。変形例においては、同様の機能を有する衣服、調整ベルトその他の形態の矯正装具としてもよい。
上記実施形態では、肩ベルト12の固定端12bの胴ベルト14への固定を縫着によるものとしたが、ボタン、ファスナー、フック、クリップその他の固定手段により固定してもよい。
上記実施形態では、背当部10を下方に向けて末広がりとなるように比較的大きく構成する例を示した。変形例においては、背当部10の下半部が大きく開口する構成を採用してもよい。背当部と胴ベルトとをストラップにより上下に接続する構成としてもよい。
上記実施形態では、肩ベルト12とは別に胴ベルト14を設ける構成を例示した。変形例においては、左右の肩ベルトが対象者の前面側から背当部を経由した後、前面側において連結されることで「胴ベルト」の機能を兼ねるものとしてもよい。それにより、胴ベルトを省略することもできる。
なお、本発明は上記実施例や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施例や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施例や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
1 矯正装具、10 背当部、12 肩ベルト、12L 左肩ベルト、12Lb 固定端、12Lf 自由端、12R 右肩ベルト、12Rb 固定端、12Rf 自由端、12b 固定端、14 胴ベルト、16 ベルト本体、18 面ファスナー、20 ベルト挿通部、22 肩部当接部、24 背当対応部、26L ベルト挿通部、26R ベルト挿通部、30 非伸縮部位、32 伸縮部位、34 面ファスナー、101 矯正装具、110 背当部、112L 左肩ベルト、112R 右肩ベルト、115 カン、M 対象者。

Claims (13)

  1. 対象者の胴部に装着される胴ベルトと、
    前記胴ベルトに固定端を有し、装着時に対象者の前面側から左肩部および背部を経て前面に引き回される第1肩ベルトと、
    前記胴ベルトに固定端を有し、装着時に対象者の前面側から右肩部および背部を経て前面に引き回される第2肩ベルトと、
    を備えることを特徴とする姿勢矯正装具。
  2. 前記第1肩ベルトの固定端が、前記左肩部の上腕骨頭の中心よりも後方に位置し、
    前記第2肩ベルトの固定端が、前記右肩部の上腕骨頭の中心よりも後方に位置するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の姿勢矯正装具。
  3. 各肩ベルトの固定端が、前記胴ベルトにおける背部中心よりも前方に位置することを特徴とする請求項2に記載の姿勢矯正装具。
  4. 各肩ベルトが最も近接する位置が、左右の上腕骨頭の中心よりも下方に位置することを特徴とする請求項2又は3に記載の姿勢矯正装具。
  5. 装着時に対象者の背部に当接する背当部を備え、
    各肩ベルトが、前記背当部を経由することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の姿勢矯正装具。
  6. 各肩ベルトの固定端が、前記背当部において各肩ベルトが最も近接する位置よりも下方に位置することを特徴とする請求項5に記載の姿勢矯正装具。
  7. 各肩ベルトの固定端が、装着時に対象者のみぞおちの高さ又はそれよりも下方に位置することを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の姿勢矯正装具。
  8. 各肩ベルトが、その延在方向に沿って伸縮性が異なる部位を含むことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の姿勢矯正装具。
  9. 各肩ベルトは、肩部と当接する肩部当接部に非伸縮部位を含み、前記固定端と前記肩部当接部との間に伸縮部位を含むことを特徴とする請求項8に記載の姿勢矯正装具。
  10. 装着時に対象者の背部に当接する背当部を備え、
    各肩ベルトは、前記背当部に対応する背当対応部に非伸縮部位を含み、前記背当対応部と前記肩部当接部との間に伸縮部位を含むことを特徴とする請求項9に記載の姿勢矯正装具。
  11. 前記第1肩ベルトの固定端に近接する位置に設けられ、前記第2肩ベルトの先端部を挿通可能な第1挿通部と、
    前記第2肩ベルトの固定端に近接する位置に設けられ、前記第1肩ベルトの先端部を挿通可能な第2挿通部と、
    を備えることを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の姿勢矯正装具。
  12. 装着時に対象者の背部に当接する背当部と、
    前記背当部に固定端を有し、装着時に下方から上方に延び、対象者の前面側から左肩部および背部を経て前面に引き回される第1肩ベルトと、
    前記背当部に固定端を有し、装着時に下方から上方に延び、対象者の前面側から右肩部および背部を経て前面に引き回される第2肩ベルトと、
    を備えることを特徴とする姿勢矯正装具。
  13. 対象者の姿勢を矯正するための左右の肩ベルトを備える姿勢矯正装具であって、
    各肩ベルトは、
    装着時に先端部を引っ張った際に肩部を後方に引く力を作用させる配置構造と、
    延在方向に沿って伸縮性が異なる部位を含む伸縮構造と、
    を備えることを特徴とする姿勢矯正装具。
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