JP2023055796A - 水性グラビアインキを使用した印刷物製造方法 - Google Patents

水性グラビアインキを使用した印刷物製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は水性グラビアインキを使用して、印刷速度を低下させることなく、レベリング性、濃度、発色などに優れ、印刷適性が良好に連続的に得ることができ、更には、良好な物性を発現する印刷物およびラミネート積層体を得ることができる印刷物製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】第1の基材上に、顔料およびバインダー樹脂を含む水性グラビアインキを使用する印刷物製造方法であって、前記インキは、印刷時に以下(1)~(3)を満たす、印刷物製造方法。(1)全顔料中有機顔料を50質量%以上含有する場合、前記インキ総質量中の全顔料濃度は、11~40質量%で含有し、全顔料とバインダー樹脂の比率(全顔料/バインダー樹脂)は、1~5である。(3)前記(1)において、前記インキの25℃における粘度は、10~70mPa・sである。【選択図】なし

Description

本発明は水性グラビアインキを使用した印刷物の製造方法に関する。より詳細には濃度、発色および生産性などに優れ、更にその積層体が良好な物性を発現することのできる、印刷物製造方法に関する。
従前より、環境保全、法規制、作業環境への課題を解決するための手段として印刷インキの水性化が検討されている。水性グラビアインキをはじめとする水性印刷インキは、インキ中の揮発成分を主に水とすることで、大気へ放出される有機溶剤(VOC)の量を大幅に削減することが可能であり、用途・市場の拡大が期待されている。特に、大量生産が可能なグラビア印刷への応用が検討されているが、水性グラビアインキは水が主な揮発成分であるゆえに有機溶剤を主として含む有機溶剤系グラビアインキに比べて乾燥エネルギーが必要であり、良好な印刷物を得るためには、印刷時の乾燥においてより多くの熱量を与える必要があった(特許文献1)。
有機溶剤系グラビアインキと水性グラビアインキを比較すると、化学便覧(化学便覧基礎編 改訂3版 日本化学会編 丸善株式会社 1984年)より、水の蒸発熱は2458kJ/kgであり、有機溶剤系グラビアインキで一般的に使用される酢酸エチル(蒸発熱
369kJ/kg)や、イソプロパノール(蒸発熱666kJ/kg)などと比べ、乾燥に必要な熱量が多いことがわかる。したがって水性グラビアインキを使用する際は、グラビア印刷機に備えられた乾燥機において印刷層を充分乾燥させるために印刷スピードを低下させなければならず、結果として単位時間当たりの印刷物生産量は有機溶剤系グラビアインキと比較して大幅に低下することが指摘されていた(特許文献2)。
通常、グラビア印刷を行う場合には、色相の調整のためや、単に2~3mのみテスト印刷するためにグラビア校正機を用いる場合があり、その後、印刷物生産用のグラビア印刷機(生産機ともいう)が用いられる。グラビア校正機では問題なく印刷できたとしても生産機で連続印刷を行う場合には上記問題点は顕著となる。
また水性グラビアインキは印刷時には、水などで希釈された状態で印刷される。この場合水性グラビアインキによってはその希釈率が異なり、希釈が多ければ揮発させる水分が多くなるばかりでなく顔料濃度も少なくなり、結果として残留水分や色相の未達など懸念があった。
上記のような生産性低下の対策として、グラビア版の版深またはスクリーン線数の調整により基材へのインキ転移量を減らして、インキからの揮発成分を減少させることで印刷速度を維持する試みがなされている(特許文献2)。しかしながら、印刷条件のみでの全て対処することは難しく、例えば温度・湿度・インキ性状その他の要因によっては、印刷速度等を維持できない場合や印刷不良が発生する場合があり、水性グラビアインキを安定的に連続印刷することは難しい場合があった。
一方では、濃度の低下を防ぐために特殊処理顔料および高沸点有機溶剤を併用した水性グラビアインキを用いて印刷する方法が開示されている(特許文献3)。しかしながら高沸点の有機溶剤を使用しているために連続印刷においては版かぶりなどの印刷不良や残留水分・残留溶剤などが懸念されていた。更には希釈に用いた水が多く使用された場合には印刷被膜が弱く、基材密着性やラミネートした場合の物性においての懸念があった。
従って、水性グラビアインキにおいて印刷速度を維持し、印刷物の濃度(色の濃さ)を維
持し、更に印刷適性がよいことを満たす印刷物製造方法は未だ確立されていない。
特開2002-178622号公報 特開2007-1084号公報 WO2017/047268号パンフレット
本発明は水性グラビアインキを使用して、印刷速度を低下させることなく、レベリング性、濃度、発色などに優れ、印刷適性が良好に連続的に得ることができ、更には、良好な物性を発現する印刷物およびラミネート積層体を得ることができる印刷物製造方法を提供することを目的とする。
発明者らは本願課題に対して鋭意検討を重ねた結果、以下に記載の印刷物製造方法を用いることで本願課題を解決できることを見出し、本願発明を成すに至った。
すなわち本発明は、第1の基材上に、連続印刷により、顔料およびバインダー樹脂を含む水性グラビアインキを使用して印刷層を形成する印刷物製造方法であって、前記インキは、印刷時に以下(1)~(3)を満たす、印刷物製造方法。
(1)全顔料中有機顔料を50質量%以上含有する場合、前記インキ総質量中の全顔料濃度は、11~40質量%で含有し、全顔料とバインダー樹脂の比率(全顔料/バインダー樹脂)は、1~5である。
(2)全顔料中無機顔料を50質量%超えて含有する場合、前記インキ総量中の全顔料濃度は、27~50質量%で含有し、全顔料とバインダー樹脂の比率(全顔料/バインダー樹脂)は、1.5~7である。
(3)前記インキの25℃における粘度は、10~70mPa・sである。
また、本発明は、全顔料中有機顔料を50質量%以上含有する場合、水性グラビアインキ総質量中の固形分は、20~40質量%である、上記印刷物製造方法に関する。
また、本発明は、全顔料中無機顔料を50質量%超えて含有する場合、水性グラビアインキ総質量中の固形分は、33~55質量%である、上記印刷物製造方法に関する。
また、本発明は、バインダー樹脂は、ポリウレタン樹脂を含む、上記印刷物製造方法に関する。
また、本発明は、水性グラビアインキは、沸点100℃以下の有機溶剤を、インキ総質量中に35質量%以下で含有する、上記印刷物製造方法に関する。
また、本発明は、連続印刷が、500m以上の連続印刷である、上記印刷物製造方法に関する。
また、本発明は、上記印刷物製造方法により製造されてなる印刷物に関する。
また、本発明は、上記印刷物の印刷層上に、更に接着剤層および第2の基材をこの順に有する積層体に関する。
本発明により、水性グラビアインキを使用して、印刷速度を低下させることなく、レベリング性、濃度、発色などに優れ、印刷適性が良好に連続的に得ることができ、更には、良好な物性を発現する印刷物およびラミネート積層体を得ることができる印刷物製造方法を提供することができた。
以下に本発明について実施形態を詳細に記載するが、以下に記載する実施形態または要件の説明は本発明における実施形態の一例であり、本発明はその趣旨を超えない限りこれらの内容に限定されない。
本発明は、顔料およびバインダー樹脂を含む水性グラビアインキを使用した、連続印刷による印刷物製造方法であって、前記インキは、印刷時に以下(1)~(3)を満たす、印刷物製造方法に関する。
(1)全顔料中有機顔料を50質量%以上含有する場合、前記インキ総質量中の全顔料濃度は、11~40質量%で含有し、全顔料とバインダー樹脂の比率(全顔料/バインダー樹脂)は、1~5である。
(2)全顔料中無機顔料を50質量%超えて含有する場合、前記インキ総量中の全顔料濃度は、27~50質量%で含有し、全顔料とバインダー樹脂の比率(全顔料/バインダー樹脂)は、1.5~7である。
(3)前記(1)および/または(2)において、前記インキの25℃における粘度は、10~70mPa・sである。
上記は、希釈調整前(納入された時点)での水性グラビアインキの仕様・特性値(スペック)でなく、印刷用に希釈・樹脂添加などで調整後、すなわち印刷時において上記範囲を同時に満たすことでその相乗効果により印刷適性および濃度並びに印刷物および積層体の特性を満たすものである。
なお本明細書において「水性グラビアインキ」とは印刷時における状態の水性グラビアインキを示す。「水性グラビアインキ」は「インキ」または「印刷インキ」と表記する場合があるが同義である。水性グラビアインキからなる印刷層は、単に「印刷層」「インキ層」または「インキ被膜」と表記する場合があるが同義である。
「連続印刷による」とはグラビア校正機を用いた1~2m程度の単なるテスト印刷でなく、印刷物を生産することのできる印刷機を用いた印刷であることを示す。連続印刷は500m以上であることが好ましく、1000m以上であることがなお好ましく、2000m以上であることが更に好ましい。また連続印刷は20000m以下であることが好ましく、10000m以下であることがなお好ましい。
(顔料)
顔料は有機顔料、無機顔料のいずれを使用してもよい。全顔料中有機顔料を50質量%以上含有する場合、全顔料のうち有機顔料を70質量%以上含有することが好ましく、80質量%以上含有することがなお好ましい。また、全顔料中無機顔料を50質量%超えて含有する場合、全顔料のうち無機顔料を70質量%以上含有することが好ましく、80質量%以上含有することがなお好ましい。なお、顔料としてはカラーインデックスに記載のC.I.ピグメントを適宜使用することができる。
(無機顔料)
無機顔料としては、以下の態様が好ましい。無機顔料は、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化クロム、シリカ、カーボンブラック、アルミニウム、マイカ(雲母)などが好適に挙げられる。着色力、隠ぺい力
、耐薬品性、耐候性の点から、白色顔料には酸化チタンが好ましい。アルミニウムは粉末またはペースト状であるが、取り扱い性および安全性の面からペースト状で使用するのが好ましい。
硫酸バリウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどの体質顔料も好適に用いられる。体質顔料の使用形態としては流動性、強度、光学的性質の改善のために増量剤として好適に使用される。
(有機顔料)
一方、有機顔料としては、一般のインキ、塗料および記録剤などに使用されている有機顔料や染料を挙げることができる。例えば、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、アゾメチンアゾ系、ジクトロピロロピロール系、イソインドリン系などが挙げられる。これらの顔料は単独で、または2種以上を併用することができる。
顔料は、水性グラビアインキの濃度・着色力を確保するのに十分な量、すなわち印刷時のインキの総質量中に11~50質量%の割合で含まれることが好ましい。全顔料中有機顔料を50質量%以上含有する場合、前記顔料濃度は11~40質量%である必要があり、11~30質量%であることが好ましく、11~20質量%であることがなお好ましい。全顔料中無機顔料を50質量%超えて含有する場合、顔料濃度は27~50質量%であることが必要であり、27~45質量%であることが好ましく、27~40質量%であることがなお好ましい。印刷物における発色および濃度(色の濃さ)を良好に保つためである。
(バインダー樹脂)
バインダー樹脂とは、インキに含まれる結着樹脂をいう。バインダー樹脂としては水性樹脂が好適に使用でき、水性とは水溶性またはエマルジョン状態をいう。水性樹脂としては水溶性樹脂およびエマルジョン樹脂から選ばれる少なくとも1種の水性樹脂を好適に挙げることができ、混合したものでもよい。水性樹脂の例としては、水性ポリウレタン樹脂、水性アクリル変性ウレタン樹脂、水性アクリル変性ウレタンウレア樹脂、水性アクリル樹脂、水性スチレン-アクリル酸共重合樹脂、水性スチレン-マレイン酸共重合樹脂、水性エチレン-アクリル酸共重合樹脂、水性ポリエステル樹脂、水性シェラック、水性ロジン変性マレイン酸樹脂、水性塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂、水性塩化ビニル-アクリル酸共重合樹脂、水性塩素化ポリプロピレン樹脂、水性ヒドロキシエチルセルロース樹脂、水性ヒドロキシプロピルセルロース樹脂、水性ブチラール樹脂などを好適に挙げることができる。これらの樹脂は、単独で、または2種以上を併用することができる。
中でも水性ポリウレタン樹脂、水性アクリル樹脂、水性スチレン-アクリル酸共重合樹脂、水性スチレン-マレイン酸共重合樹脂より選ばれる少なくとも一種の水性樹脂を含むことが好ましい。これらはバインダー樹脂総質量中に50質量%以上含むことが好ましく、70質量%以上含むことがなお好ましく、80質量%以上含むことが更に好ましい。特には水性ウレタン樹脂を含有することが好ましい。
(顔料/バインダー樹脂比に関して)
バインダー樹脂に対する顔料の質量比率(顔料/バインダー樹脂)は1~7の範囲に収める必要がある。詳しくは全顔料中有機顔料を50質量%以上含有する場合、前記質量比率(顔料/バインダー樹脂)は1~5の範囲である必要があり、1~4の範囲であることが好ましく、1.1~3の範囲であることがなお好ましい。全顔料中無機顔料を50質量%超えて含有する場合、前記比率は1.5~7の範囲である必要があり、2~5の範囲であることが好ましく、2.5~4の範囲であることがなお好ましい。この範囲に収めることで、良好な印刷適性、ラミネート強度が得られるためである。
本発明の水性グラビアインキにおける顔料とバインダー樹脂の含有量の合計は、印刷時の固形分にて、全顔料中有機顔料を50質量%以上含有する場合、インキ総質量中の固形分は20~40質量%で含むことが好ましく、20~30質量%であることがなお好ましい。一方、全顔料中無機顔料を50質量%超えて含有する場合、インキ総質量中の固形分は33~55質量%以上が好ましく、33~45質量%であることがなお好ましい。なお「固形分」とは組成物やインキ中における不揮発成分の総質量をいう。
(水性ポリウレタン樹脂)
基材への接着性や顔料分散性の観点から、バインダー樹脂は水性ポリウレタン樹脂含むことが好ましい。当該水性ポリウレタン樹脂は中和される酸価を有し、酸価が20~65mgKOH/gであることが好ましい。また、ガラス転移温度が-30~0℃であることが好ましい。ここでガラス転移温度とは動的粘弾性測定におけるTanδの極大値をいう。水酸基価としては1~15mgKOH/gであることが好ましい。
上記水性ポリウレタン樹脂としてはポリオール、ヒドロキシ酸およびポリイソシアネートにより合成されたポリウレタン樹脂である形態や、ポリオール、ヒドロキシ酸およびポリイソシアネートにより合成された末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとポリアミンにより鎖延長されたポリウレタンウレアを含むポリウレタン樹脂である形態が好ましい。
さらに裏刷りのラミネート用印刷インキの分野では、ラミネート強度(ラミネート加工により積層した基材層間の接着強度)の観点から、水溶性のポリウレタン樹脂およびポリウレタンウレア樹脂が好ましい。水溶性のポリウレタン樹脂およびポリウレタンウレア樹脂は、ポリオールとポリイソシアネートを反応させる際、樹脂内にカルボキシル基、スルホン基等のイオン性基を導入し、塩基性化合物を利用し中和することにより、水溶化させている。耐水性の観点からイオン性基としてはカルボキシル基が好ましい。
(ポリオール)
上記ポリオールとしては、後述のヒドロキシ酸は含まれない。当該ポリオールとしては、以下に限定されないが、例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、ダイマージオール、水素添加ダイマージオールなどが好適に挙げられる。これらのポリオールは、単独で用いても、2種以上併用してもよい。水性ポリウレタン樹脂はポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールおよびポリカーボネートポリオールより選ばれる少なくとも一種のポリオールからなる構成単位を含有することが好ましい。ポリオールの数平均分子量は500~5000であることが好ましい。
(ポリエーテルポリオール)
上記ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびこれらの共重合物を好適に挙げることができる。これらからなる構成単位は水性ポリウレタン樹脂であることが好ましい。水性ポリウレタン樹脂はポリエチレングリコール由来の構成単位を含有することが好ましく、水性ポリウレタン樹脂総質量中に0.1~25質量%含有することが好ましく、2~15質量%含有することがなお好ましく、2~10質量%含有することが更に好ましい。
(ポリエステルポリオール)
上記ポリエステルポリオールとしては、二塩基酸と分岐ジオールを含むジオールからなる構成単位を有する形態が好ましい。当該二塩基酸としては、セバシン酸、アジピン酸、コ
ハク酸などが好適に使用でき、分岐ジオールとしてはアルキレングリコールの炭素上に有する水素の少なくとも一つが置換基を有する形態のものをいう。具体的には、プロピレングリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオールより選ばれる少なくとも一種を、ジオール総質量中に50質量%以上含有することが好ましい。なおポリエステルポリオールの実施形態はこれらに限定されない。
(ポリカーボネートポリオール)
上記ポリカーボネートポリオールとしては、製造方法やポリカーボネートポリオールを構成するジオール種により限定されるものではないが、アルキレングリコールからなるジオールとカーボネート化合物とのエステル交換反応による重縮合物が好適に挙げられる。なお、ポリカーボネートポリオールは脂環族および/または脂肪族のポリカーボネートジオールであることが好ましい。
上記ジオールとしては、例えばエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、1,10-デカンジオール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、1,4-ブチンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどが好適であり、これらは単独または2種以上を混合して用いることができる。3-メチル-1,5-ペンタンジオールその他の分岐構造を有するジオール構造を有するポリカーボネートポリオールであることが好ましい。
当該カーボネート化合物は、特に限定されないが、ジアルキルカーボネート、ジアリールカーボネート、またはアルキレンカーボネートが挙げられる。カーボネート化合物の具体例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネートなどのジアルキルカーボネート、ジフェニルカーボネートなどのジアリールカーボネート、エチレンカーボネートなどのアルキレンカーボネートが挙げられる。
(ポリイソシアネート)
上記ポリイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートなどが好適に挙げられる。なおこれらは3量体となってイソシアヌレート環構造となっていても良い。
芳香族ジイソシアネートとしては、1,5-ナフチレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’-ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’-ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3-フェニレンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、ブタン-1,4-ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ジイソシアネートとしては、シクロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネート、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、m-テトラメチルキシリレンジイソシアネート、水素添加された4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート、
ダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等が挙げられる。
中でも好ましくはトリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体から選ばれる少なくとも一種である。これらのポリイソシアネートは単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
(ヒドロキシ酸)
上記ヒドロキシ酸は、以下に限定されないが、カルボキシルを含有するポリオールを利用することができる。例えば2,2-ジメチロールプロピオン酸、2,2-ジメチロール酪酸、2,2-ジメチロール吉草酸等のジメチロールアルカン酸などが好適に挙げられる。これらは単独または2種以上を混合して用いることができる。ヒドロキシ酸は水性ポリウレタン樹脂の製造工程の中で用いられ、得られたポリウレタン樹脂中にそのカルボキシル基が導入され、酸価を有する。未反応のカルボキシル基は中和されて水性化される。
(ポリアミン)
上記ポリアミンとして利用可能な化合物としては、各種公知のアミン類であり、例えば、2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2-ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2-ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジアミン、さらにダイマー酸のカルボ
キシル基をアミノ基に転化したダイマージアミン等などが好適に挙げられ、これらは単独または2種以上を混合して用いることができる。
(反応停止剤)
上記ポリアミンと併用して反応停止剤を使用することもできる。かかる反応停止剤としては、例えば、ジ-n-ジブチルアミンなどのジアルキルアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、トリ(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2-アミノ-2-エチル-1,3-プロパンジオール、N-ジ-2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N-ジ-2-ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、N-ジ-2-ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等の水酸基を有するアミン類、さらにグリシン、アラニン、グルタミン酸、タウリン、アスパラギン酸、アミノ酪酸、バリン、アミノカプロン酸、アミノ安息香酸、アミノイソフタル酸、スルファミン酸などのモノアミン型アミノ酸類が挙げられる。
(中和剤)
ポリウレタン樹脂の水性化のために、樹脂中のカルボキシル基を塩基性化合物で中和することが好ましい。塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ジエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、2-ジメチルアミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、モルホリン等が挙げられ、これらは1種、又
は2 種以上の組み合わせで用いられる。印刷物の耐水性、残留臭気等の点からアンモニ
アが好ましい。
(合成法)
ポリウレタン樹脂は、公知の方法により適宜製造される。例えば、イソシアネートに対し
て不活性でかつ親水性の有機溶剤を用いるアセトン法、溶剤を全く使用しない無溶剤合成法等が挙げられる。例えば特開2013-234214公報に記載の手法を適宜使用可能である。
(添加剤)
上記水性グラビアインキは添加剤を含有してもよく、かかる添加剤としては、顔料分散剤、顔料誘導体、中和剤、レベリング剤、消泡剤、ワックス、シランカップリング剤、防錆剤、防腐剤、可塑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、芳香剤、難燃剤などを挙げることができる。
(有機溶剤)
本発明の水性グラビアインキは、アルコール系有機溶剤などの有機溶剤を含むことが好ましい。中でも100℃以下のアルコール系有機溶剤含むことが好ましく、該当する例としては、メタノール(沸点65℃)、エタノール(沸点78℃)、n-プロパノール(以下NPAと記載する)(沸点97℃)、イソプロパノール(以下IPAと記載する)(沸点82℃)、2-ブタノール(沸点99℃)、t-ブタノール(沸点83℃)等が好適に挙げられる。ただしこれらに限定されない。
上記において、100℃以下のアルコール系有機溶剤を含むことでインキ被膜中にこれらの有機溶剤および水の含有量が減少し、インキと基材間の十分な密着性が得られ、ラミネートなどの後加工時においても不具合を生じさせることは少ない。かかるアルコール系有機溶剤の含有量は、印刷時のインキ総質量中に5~35質量%含有することが好ましく、8~30質量%含有することがなお好ましい。該当範囲において顔料に対する濡れを促しインキの転移性・濡れ広がり(レベリング性)にも効果的である。
水性グラビアインキは100℃を超える有機溶剤を5質量%以下で沸点が含む場合も好適であり、アルコール系有機溶剤、グリコール系有機溶剤、およびグリコールエーテル系有機溶剤が好適に挙げられる。かかる有機溶剤の例としては、n-ブタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノ-n-ヘキシルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-ヘキシルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn-プロピルエーテル、トリプロピレングリコールn-プロピルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、プロピレングリコールイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーエル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等が好適に挙げられる。
本発明の水性グラビアインキは、印刷時25℃おけるインキの粘度を適切な範囲に調整し印刷することで、良好なレベリング性、十分な印刷物濃度で印刷することができる。粘度範囲は10~70mPa・sである必要があり、20~60mPa・sであることが好ましい。上記粘度は例えば、B型粘度計で25℃において測定された粘度を採用できる。
(水性グラビアインキの製造)
上記インキ用原料を使用して、一般に使用される分散機、例えば、ローラーミル、ボールミル、ペブルミル、アトライター、サンドミルその他のビーズミルなどを用いて水性グラ
ビアインキを製造することができる。
例えば、有機顔料、水性ポリウレタン樹脂溶液および所定量のアルコール系有機溶剤を一定時間混合し、サンドミルにて20分程度分散後、更に水性ポリウレタン樹脂溶液を加えて粘度を調整して希釈前の濃縮インキを得て、そこへ水または水とアルコールの混合液を用いて上記粘度に希釈調整することで印刷に使用する水性グラビアインキを得ることができる。
本発明の印刷物に使用できる第1の基材および第2の基材はそれぞれ独立に例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ乳酸などのポリエステル、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂などのポリスチレン系樹脂、ナイロン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セロハン、紙、アルミなど、もしくはこれらの複合材料からなるフィルム状の基材、また、シリカ、アルミナあるいはアルミニウムなどの無機化合物をポリエチレンテレフタレート、ナイロンフィルムへ蒸着した蒸着基材などが挙げられる。
(水性グラビアインキの印刷)
印刷物は、上記水性グラビアインキを連続印刷によるグラビア印刷方式で、上記第1の基材に印刷することで製造することができる。上記方法にて製造された水性グラビアインキは、各色相に対応する印刷ユニットにインキを備えて各色の重ね印刷(連続印刷)が行われる。
(グラビア版)
グラビア印刷においてはグラビア版およびドクターブレードが使用される。かかるグラビア版は、彫刻法によるセルの形成方法と、腐蝕法(感光膜塗布-露光-現像-エッチング)によるセルの形成方法とがある。彫刻法によるセルの形成方法はセルが四角錐に形成されるのでハイライト部におけるインクの転移が良好である。腐蝕法でのハイライト部分はセルが小さいが深さは一定の凹部が形成されるので、セルの小さいハイライト部においてインクがセル内に詰まってしまうことに起因してインクの転移が彫刻法よりも劣っているが、最シャドウ部の性能が良好であるというメリットがある。
本発明において、モアレの発生を抑制するため、使用されるグラビア版は各色においてスクリーン角度(セルの並び方向線と版回転軸線との角度)が異なるように設定することが好ましい。特に限定されないが、版におけるスクリーン角度は15°~75°の間で設定され、各色間の版でスクリーン角度の差が5°~30°である事が好ましく、10°~30°である事がなお好ましい。更に好ましくは各色間でスクリーン角度の差が20°~30°である。
グラビア版は主に銅メッキ、クロムメッキを経て作成されるものが好ましく、コンベンショナル、網グラビア、レーザーなどいずれでも良いが、網グラビア、レーザーによる版が好ましい。セル形状としてはいずれの形状でもよく、版深としては5~40μmであることが好ましく、8~20μmであることがなお好ましい。インキに使用されるグラビア版のスクリーン線数としては、100~350線/インチであることが好ましく、150~300線/インチであることがなお好ましい。上記水性グラビアインキとの組み合わせの効果で生産性の高さや残留水分・残留溶剤の減量という特性を発揮できる。
(印刷速度)
本発明の印刷物は、印刷速度80~250m/分にて製造することが好ましく、100~250m/分にて製造することがなお好ましく、120~250m/分にて製造することが更に好ましい。
本発明の積層体は、本発明の印刷物製造方法による印刷物の印刷層上に、更に接着剤層、第2の基材を積層して得られる。接着剤層とは、ウレタン接着剤層、アンカーコート層、溶融樹脂層などを含み、接着機能を有する層であればこれらに限定されない。溶融樹脂としては低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂等が使用でき、接着剤としてはイミン系、イソシアネート系、ポリブタジエン系、チタネート系等が挙げられる。
積層体製造方法の具体例としてはラミネート加工がある。ラミネート加工法としては、1)印刷層上にアンカーコート剤を塗布後、溶融樹脂を重ねる同時にポリオレフィン等の第2の基材を積層する押し出しラミネート法、2)印刷層上にウレタン接着剤などの接着剤を塗布後、必要に応じて乾燥させて第2の基材と貼り合わせて積層するドライラミネート法等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。また、本発明における部および%は、特に注釈のない場合、質量部および質量%を表す。
(合成例1)
還流冷却管、滴下漏斗、ガス導入管、撹拌装置、及び温度計を備えた反応器中で窒素ガスを導入しながら、PC(HD)2000(1,6-ヘキサンジオール(HD)由来単位からなる数平均分子量2000のポリカーボネートジオール)235.6部、PEG2000(数平均分子量2000のポリエチレングリコール)10.7部、2,2-ジメチロールプロパン酸(DMPA)30.0部、及びメチルエチルケトン(MEK)250部を混合、撹拌しながらイソホロンジイソシアネート(IPDI)91.5部を1時間かけて滴下し、80℃で4時間反応させて末端イソシアネートプレポリマーとし、その後30℃まで冷却してからイソプロパノール(IPA)100部を加えて、末端イソシアネートプレポリマーの溶剤溶液を得た。得られた末端イソシアネートプレポリマーに対し、2-アミノエチルエタノールアミン(AEA)2.7部及びイソプロパノール150部を混合したものを室温で徐々に添加して、40℃で2時間反応させ、溶剤型ポリウレタン樹脂溶液を得た。次に、28%アンモニア水13.6部及びイオン交換水851部を上記溶剤型ポリウレタン樹脂溶液に徐々に添加して中和することにより水溶化し、さらにメチルエチルケトン及びイソプロパノールを減圧留去した後、水を加えて固形分調整を行い、粘度1500mPa・s、酸価35mgKOH/g、水酸基価4mgKOH/g、ガラス転移温度-22℃、重量平均分子量35,000である、固形分30%の水性ポリウレタン樹脂(PU01)溶液を得た。
合成例1においてPC(HD)2000を用いる代わりにPMPA2000を用い、表1に示す量を用いた以外は合成例1と同様の操作で、ポリウレタン樹脂(PU02)溶液を得た。なお、PMPA2000は、以下の化合物を示す。
PMPA2000:アジピン酸と3-メチル-1,5-ペンタンジオールの縮合物であるポリエステルポリオール(数平均分子量2000)
(実施例1)
銅フタロシアニン(トーヨーカラー株式会社製LIONOL BLUE FG-7400-G)13部、ポリウレタン樹脂(PU01)溶液20部、n-プロパノール5部、水20部を撹拌混合しサンドミルで分散処理した後、ポリウレタン樹脂(PU01)溶液10部、イソプロパノール7部、プロピレングリコールn-プロピルエーテル2部、水3部を撹拌混合し、藍色の水性グラビアインキC01を得た。さらに、このインキC01を水:イソプロパノール=1:1の希釈溶剤にて希釈し、表2の組成となるよう調整した。結果、顔料濃度は13質量%、顔料/バインダー樹脂は1.4、粘度45mPa・sであった
(実施例2~20および比較例1~10)
表2または表3に記載した原料および配合比率を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、水性グラビアインキC02~10、W01~10、CC01~05およびWW01~0
5をそれぞれ得た。
なお、表中における略称は以下を示す。
アクリル樹脂:BASF社製 ジョンクリル63(固形分30%)
酸化チタン:テイカ株式会社製 チタニックス JR-800
(印刷および評価)
上記において得られた水性グラビアインキC01~10(実施例)、W01~10(実施例)、CC01~05(比較例)およびWW01~05(比較例)を用いて以下のグラビア印刷および評価を行った。
(印刷)
上記の水性グラビアインキC01~10(実施例)、W01~10(実施例)、CC01~05(比較例)およびWW01~05(比較例)を用いて、グラビア印刷機の印刷ユニットに充填し、ポリプロピレン(OPP)基材(東洋紡株式会社製 パイレンP-2161 膜厚20μm)上に印刷速度100、150、200および250m/分でそれぞれ1000m連続印刷し、各インキに対する印刷物をそれぞれ得た。印刷に用いたグラビア版は版深13μm、スクリーン線数250線であるグラビア版を用いた。
(レベリング性)
上記印刷の印刷速度150m/分において得られた、水性グラビアインキC01~10(実施例)、W01~10(実施例)、CC01~05(比較例)およびWW01~05(比較例)の印刷物を用いて、レベリング性の評価を行った。評価は100%(ベタ)部に対して目視で行い、評価基準は以下の通りである。
(評価基準)
5(優):不規則な濃淡、ピンホール状の欠損が全くみとめられず、均一な膜を形成している
4(良):やや不規則な濃淡がみとめられるが、ピンホール状の欠損はみとめられない
3(可):不規則な濃淡がみとめられ、わずかにピンホール状の欠損がみとめられる
2(不可):ピンホール状の欠損がみとめられる
1(劣):ピンホール状の欠損があらゆるところにみとめられる
なお、実用上使用可能な評価は3、4および5である。
(濃度)
上記印刷の印刷速度150m/分において得られた、水性グラビアインキC01~10(実施例)、W01~10(実施例)、CC01~05(比較例)およびWW01~05(比較例)の印刷物を用いて、100%(ベタ)部の濃度値およびL*a*b*を測定した。測定にはX-rite eXact(X-rite社製)を使用した。測定パラメータは以下である。
色彩関連値:M0(フィルタなし)
濃度関連値:M0(フィルタなし)
イルミナント/観測者視野:D50/2°
濃度ステータス:ISOステータス E
濃度白色基準:絶対値
評価基準は以下の通りである。
(評価基準・藍(白台紙上)実施例1~10、比較例1~5)
5(良):シアン(C)濃度値が2.0以上
4(可):シアン(C)濃度値が1.5以上~2.0未満
3(不可):シアン(C)濃度値が1.5未満
(評価基準・白(黒台紙上)実施例11~20、比較例6~10)
5(良):L*値が70以上
4(可):L*値が65以上~70未満
3(不可):L*値が65未満
なお、実用上使用可能な評価は4および5である。
(残留溶剤)
上記印刷の印刷速度150m/分において得られた、水性グラビアインキC01~10(実施例)、W01~10(実施例)、CC01~05(比較例)およびWW01~05(比較例)の印刷物を用いて、印刷物に残存する有機溶剤の量を測定した。印刷物を密閉容器につめ30分加温したのち、密閉容器内に充填されている気体に含まれる有機溶剤を、ガスクロマトグラフィー(ジーエルサイエンス株式会社製)にて測定した。評価基準は以下の通りである。
(評価基準)
5(良):残存する有機溶剤量が0.5mg/m2未満
4(可):残存する有機溶剤量が0.5mg/m2以上~0.8mg/m2未満
3(不可):残存する有機溶剤量が0.8mg/m2以上~1.1mg/m2未満
2(劣):残存する有機溶剤量が1.1mg/m2以上
なお、実用上使用可能な評価は4および5である。
(限界速度)
上記印刷において得られた、水性グラビアインキC01~10(実施例)、W01~10(実施例)、CC01~05(比較例)およびWW01~05(比較例)の印刷物を用いて、良好な印刷物を得ることができる印刷速度の限界レベル(限界速度)を評価した。評価基準は以下の通りである。
(評価基準)
5(優):印刷速度250m/分における印刷物のインキ被膜に欠損や濃度低下がみとめられない
4(良):印刷速度250m/分における印刷物のインキ被膜には欠損や濃度低下がみとめられるが、200m/分における印刷物にはみとめられない
3(可):印刷速度200m/分における印刷物のインキ被膜には欠損や濃度低下がみとめられるが、150m/分における印刷物にはみとめられない
2(不可):印刷速度150m/分における印刷物のインキ被膜には欠損や濃度低下がみとめられるが、100m/分における印刷物にはみとめられない
1(劣):印刷速度100m/分における印刷物のインキ被膜に欠損や濃度低下がみとめられる
なお、実用上使用可能な評価は3、4および5である。
(印刷適性)
上記印刷において、上記の水性グラビアインキC01~10(実施例)、W01~10(実施例)、CC01~05(比較例)およびWW01~05(比較例)を、グラビア印刷機の印刷ユニットに充填し、印刷速度150m/分相当の回転速度で60分間、グラビア版を空転させたのちの版面の着色度合いを観察した。評価は目視で行い、評価基準は以下の通りである。
5(優):版かぶりがみとめられない(着色面積0%)
4(良):版かぶりがわずかにみとめられる(着色面積0%超~10%未満)
3(可):版かぶりがややみとめられる(着色面積10%以上~30%未満)
2(不可):版かぶりがみとめられる(着色面積30%以上~50%未満)
1(劣):版かぶりが広い範囲でみとめられる(着色面積50%以上)
なお、実用上使用可能な評価は3、4および5である。
(ラミネート強度)
上記印刷物にイソシアネート系アンカーコート剤(東洋モートン株式会社製 EL557A/B)を塗工後、低密度ポリエチレン「ノバテックLC600A」(日本ポリエチレン株式会社製)を押し出し、同時にポリエチレン基材(三井化学東セロ株式会社製 TUX-FCD 膜厚40μm)を貼り合わせてラミネート加工を行い、水性グラビアインキC01~10(実施例)、W01~10(実施例)、CC01~05(比較例)およびWW01~05(比較例)を用いた積層体をそれぞれ得た。該当の積層体を幅15mmに切出し、印刷された基材とインキ被膜の面で剥がし、引張試験機でラミネート強度の評価を行った。
(評価基準)
5(優):剥離強度が0.9N/15mm以上
4(良):剥離強度が0.7N/15mm以上~0.9N/15mm未満
3(可):剥離強度が0.5N/15mm以上~0.7N/15mm未満
2(不可):剥離強度が0.3N/15mm以上~0.5N/15mm未満
1(劣):剥離強度が0.3N/15mm未満
なお、実用上使用可能な評価は3、4および5である。
上記実施例より、水性グラビアインキ中の顔料比率および固形分比率を上げることで、十分な印刷物濃度を有し、かつ高い生産性(印刷速度)で印刷物を製造する方法を見出した。
また、インキ中の顔料濃度が高い場合でも版かぶり性などの印刷適性やラミネート積層体のラミネート強度維持することができた。
Figure 2023055796000001
Figure 2023055796000002
Figure 2023055796000003
本発明の印刷物製造方法は水性グラビアインキ、さらには水性フレキソインキに応用可能と思われる。

Claims (8)

  1. 第1の基材上に、連続印刷により、顔料およびバインダー樹脂を含む水性グラビアインキを使用して印刷層を形成する印刷物製造方法であって、前記インキは、印刷時に以下(1)~(3)を満たす、印刷物製造方法。
    (1)全顔料中有機顔料を50質量%以上含有する場合、前記インキ総質量中の全顔料濃度は、11~40質量%で含有し、全顔料とバインダー樹脂の比率(全顔料/バインダー樹脂)は、1~5である。
    (2)全顔料中無機顔料を50質量%超えて含有する場合、前記インキ総量中の全顔料濃度は、27~50質量%で含有し、全顔料とバインダー樹脂の比率(全顔料/バインダー樹脂)は、1.5~7である。
    (3)前記インキの25℃における粘度は、10~70mPa・sである。
  2. 全顔料中有機顔料を50質量%以上含有する場合、水性グラビアインキ総質量中の固形分は、20~40質量%である、請求項1に記載の印刷物製造方法。
  3. 全顔料中無機顔料を50質量%超えて含有する場合、水性グラビアインキ総質量中の固形分は、33~55質量%である、請求項1に記載の印刷物製造方法。
  4. バインダー樹脂は、ポリウレタン樹脂を含む、請求項1~3いずれかに記載の印刷物製造方法。
  5. 水性グラビアインキは、沸点100℃以下の有機溶剤を、インキ総質量中に35質量%以下で含有する、請求項1~4いずれかに記載の印刷物製造方法。
  6. 連続印刷が、500m以上の連続印刷である、請求項1~5いずれかに記載の印刷物製造方法。
  7. 請求項1~6いずれかに記載の印刷物製造方法により製造されてなる印刷物。
  8. 請求項7に記載の印刷物の印刷層上に、更に接着剤層および第2の基材をこの順に有する積層体。
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