JP2023054289A - ロール製品パッケージ - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、3倍巻12ロール入りのような更に重いロールが複数個入ったロール製品パッケージでは、持手部のシールラインで破れたり、開封用のミシン目が意図せずに破れたりするなどの問題があった。
(3)上記(1)又は(2)の構成において、前記非シール部の長さが、0.5~5.0mmである。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの構成において、前記持手部のフィルムの総厚み/前記複数個のロール製品の総重量が、0.06~0.13である。
図1及び図2に示すように、ロール製品パッケージ6は、包装袋1とその包装袋1内に収められている複数個のロール製品5とで構成される。包装袋1は複数個のロール製品5が収納できるチューブ状フィルムからなる本体部2と、本体部2の上端側に持手部3と、を備える。本体部2内には、ロール製品5が軸方向を上下にして1列に4個並べた段を3段重ねて収納されている。
図2、図3に示すように、持手部3には開封用のミシン目31が設けられており、このミシン目31は、横方向の略中央に設けられ、縦方向(上下方向)に延びている。ミシン目31は、切込み部と非切込み部が交互に連続的に繰り返されて形成されている。
持手部3には、ミシン目31を中心に横対称に、2つの指掛け穴33、34が設けられている。持手部3の指掛け穴33、34について、下にスリット部が形成され、上に折り返し部が形成され、指掛け穴33、34の折返し片が上に残るのが好ましい。
指掛け穴33、34の折返し片が上に残る場合、フィルムの厚みによって指への負荷が分散されるため、持ちやすいという利点がある。また指掛け穴33、34のスリット部が上に形成され、上が切れて、下に折返し片が残る場合、結合部がダメージを受けため、重さによって裂けやすくなってしまう。
指掛け穴33、34の上下方向の長さは、8~30mmが好ましく、より好ましくは10~25mm、さらい好ましくは15~20mmである。指掛け穴33、34の左右方向の長さは、10~50mmが好ましく、より好ましくは15~45mm、さらに好ましくは20~35mmである。指掛け部33、34がこの範囲であると製品を把持しやすい。
持手部3には、本体部2と持手部3と境界にはシールライン32a、持手部3の上辺近傍にはシールライン32bが設けられている。製造時にフィルムの破裂を避けるためにシールライン32a、シールライン32bに非シール部36a~36dを設けて通気部37、38を形成することにより、この通気部37、38を介して本体部2内の空気が外部へ導かれる。
図3に示すように、シールライン32aは、シール部Sと非シール部Tが交互に連続的に繰り返し設けられて構成されている。図では、シールライン32aのみで説明しているが、シールライン32bも同様に構成することができる。シール部Sは、熱溶着、超音波溶着などによって溶着することができる。
非シール部Tの長さ(幅方向)T1は、0.5~5.0mmであるのが好ましく、より好ましくは1.0~4.5mm、さらに好ましくは1.5~3.5mmである。非シール部Tの長さT1が、0.5mm未満の場合、ヒートシールの際に溶着のムラが発生し、溶着の弱い箇所や過加熱により溶融した箇所から破れてしまう。非シール部Tの長さT1が、6.0mmを超えると非シール部Tが起点となって持手部3のシールライン32aで破れてしまう。
通気部37、38を構成する空気抜き用の非シール部36a~36dの長さYは、5~25mmが好ましく、より好ましくは6~20mm、さらに好ましくは8~15mmである。5mm未満の場合、空気が抜けずに製造工程で圧縮された際に、シールライン32aで破れてしまう。25mmを超えると非シール部が起点となって破れてしまう。
図4及び図5に示すように、包装袋1の持手部3は、持手部3の中央側に縦方向に延びる開封用のミシン目31を備えることが好ましい。この様な開封用のミシン目31を備えることによって、包装袋1からロール製品5を取り出す場合に、開封用のミシン目31に沿って持手部3を縦方向(1)に引き裂いた後、左右どちらかの横方向、例えば(2)方向に力を作用させて取出し口35を形成し、ロール製品5を取出すことができる。
ミシン目31の強度は、切込み部の長さ、非切込み部の長さ、ボンド率で調整をすることができる。また、これら上記の値が同じであってもフィルムの厚みによって強度が変わる。ミシン目31の強度は、2500~6500gf/30mmであることが好ましく、より好ましくは2800~5500gf/30mm、さらに好ましくは3000~5000gf/30mmである。上記の範囲である場合、ミシン目を開封しやすい。
ミシン目31の強度の測定方法は、次の通りである。ミシン目がテンシロン万能試験機の引張方向と直交するように、かつ、チャック間を100mmとなるように、テンシロン万能試験機にセットする。フィルムサンプルの幅方向の寸法(テンシロン万能試験機の引張方向と直交する方向の寸法)は30mmに調整し、当該方向にミシン目(30mm)が、チャック間の中央にくるようにセットした。その後、100mm/minのスピードで引張り、ミシン目から破断するまで引張強度を測定した。6回測定し、平均値を算出した。
ミシン目31の全長が30mmに満たない場合、出来るだけ幅広く調整し、30mm幅へ換算した値を用いた。
ミシン目31のボンド率は、非切込み部/(切込み部+非切込み部)×100によって算出される。ミシン目31のボンド率は、15~90%が好ましく、より好ましくは25~80%、さらに好ましくは35~70%である。ミシン目のボンド率が、15%未満ではミシン目から意図せずに破れてしまい、90%を超えると開封しにくくなってしまう。
包装袋1を構成するフィルムの材質は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタラート(PET)などがあるが、特にはPEが好ましい。これらの材質は伸びが良好であるため、指掛け穴33、34での破れを低減できる。
フィルムの厚みは、35~70μmであるのが好ましく、より好ましくは38~65μm、さらに好ましくは45~60μmである。フィルムの厚みが、35μm未満では重さによって指掛け穴33、34から破れたり、ミシン目31の強度が低くなってミシン目31で破れたりしてしまう。フィルムの厚みが、70μmを超えるとヒートシールのムラによって溶着の弱い箇所や過加熱により溶融した箇所から破れてしまう。
フィルムの厚みはJIS P8118に準拠して、指掛け穴の切れ込み部を含まない箇所で測定する。
フィルムには、両面の少なくとも一方に印刷が施されていてもよく、包装袋1の外面及び内面のいずれでも印刷層を付与することができる。
包装袋1を構成するフィルムを補強するため、補強フィルムを積層することができる。この場合、補強フィルムの厚みは、70~120μmであるのが好ましく、より好ましくは75~105μm、さらに好ましくは85~95μmである。補強フィルムの厚みが、70μm未満では、指掛け穴33、34が破れてしまう。補強フィルムの厚みが120μmより大きいとヒートシールのムラによって溶着の弱い箇所や過加熱により溶融した箇所から破れてしまう。
持手部3の指掛け穴部33、34のフィルムの総厚みは、210~400μmであるのが好ましく、より好ましくは230~360μm、さらに好ましくは260~330μmである。持手部3の指掛け穴部33、34のフィルムの総厚みが210μm未満の場合、指掛け穴33、34が破れてしまう。持手部3の指掛け穴部33、34のフィルムの総厚みが400μmより大きいとヒートシールのムラによって 溶着の弱い箇所や過加熱により溶融した箇所から破れてしまう。
持手部3のフィルムの総厚みは、ガゼット折込部(フィルム厚み4枚分)に補強フィルム1枚を足した厚みとなる。
ロール製品5は、コアを含むロール1つ当たりの重量が180~380gであるのが好ましく、より好ましくは210~350g、さらに好ましくは230~310gであるのが良い。
フィルムを除く、複数個のロール製品の総重量(パック重量)が2000~4500gであるのが好ましく、より好ましくは2400~4100g、さらに好ましくは2800~3600gである。各ロール製品及び複数個のロール製品の総重量が上記よりも小さい場合、ロール製品の交換頻度が多くなる。
上記を超えるとミシン目31の強度/パック重量が小さくなって、ミシン目で破れたり、フィルム厚み/パック重量が小さくなって、指掛け穴が破れたりする。
ロール製品5の巻長は、1プライの場合110~220mが好ましく、より好ましくは120~210m、さらに好ましくは130~200mであり、2プライの場合50~110mであることが好ましく、より好ましくは60~100m、さらに好ましくは70~85mである。
ロール製品5のロール幅(シート幅)は、1プライ、2プライともに105~118mmであることが好ましく、より好ましくは107~117mm、さらに好ましくは110~116mmである。
ロール製品5の巻径は、1ブライ、2プライともに100~150mmであることが好ましく、より好ましくは105~145mm、より好ましくは110~130mmである。
ロール製品5のコアの重量は、1ブライ、2プライともに3.2~7.0g/個であることが好ましく、より好ましくは4.0~6.5g/個、さらに好ましくは5.0~6.0g/個である。
ミシン目31でフィルムが破れることを防ぐため、ミシン目31の強度とパック重量の比を規定する。具体的には、ミシン目31の強度/複数個のロール製品の総重量は、0.8~2.0であるのが好ましく、より好ましくは0.9~1.7、さらに好ましくは1.2~1.5である。ミシン目31の強度/複数個のロール製品の総重量が、0.8未満では重量に耐えられず、持ち運びの際にミシン目31で意図せずに破れてしまい、2.0を超えるとミシン目31の強度が高くなって開封性が劣ってしまい、又はパックの重量が低くなって交換頻度が多くなってしまう。
持手部3のシールライン32aでフィルムが破れるのを防ぐために、シールライン32aを構成するシール部Sと非シール部Tの比率を規定する。非シール部Tを設けることで、ヒートシールのムラによって溶着の弱い箇所や過加熱により溶融した箇所から破れることを防止できる。
シール部Sの長さS1/非シール部Tの長さT1は、0.2~7.0であるのが好ましく、より好ましくは0.5~4.0、さらに好ましくは1.0~3.0である。シール部Sの長さS1/非シール部の長さT1が0.2以下では接着面積が少なく持手部3のシールライン32で破れてしまい、7.0を超えるとヒートシールのムラによって溶着の弱い箇所や過加熱により溶融した箇所から破れてしまう。他のシールライン32bでも同様にシール部Sと非シール部Tを設ける。
持手部のフィルムの総厚み/複数個のロール製品の総重量が、0.06~0.013であるのが好ましく、より好ましくは0.07~0.11、さらに好ましくは0.08~0.10である。持手部のフィルムの総厚み/複数個のロール製品の総重量が、0.06未満では重量に耐えられず指掛け穴33、34が破れてしまい、0.013を超えるとフィルムが厚くなってヒートシールのムラによって溶着の弱い箇所や過加熱により溶融した箇所から破れてしまう。又、パック重量が小さくなって交換頻度が増えてしまう。ここでフィルムの厚みは多層フィルムからなる場合はフィルムの総厚みとなる。
包装袋1の寸法は、下記の通りである。
包装後のパッケージの高さ方向の寸法が、280mm~370mmが好ましく、より好ましくは290~360mm、さらに好ましくは300~350mmである。
包装後のパッケージの幅方向の寸法が、190mm~320mmが好ましく、より好ましくは200~280mm、さらに好ましくは220~250mmである。
包装後のパッケージの奥行方向の寸法が、190mm~320mmが好ましく、より好ましくは200~280mm、さらに好ましくは220~250mmである。
包装前のパッケージの高さ方向の寸法が、650mm~770mmが好ましく、より好ましくは670~750、さらに好ましくは690~730である。
包装前のパッケージの幅方向の寸法が、190mm~240mmが好ましく、より好ましくは198~232mm、さらに好ましくは205~225mmである。
上記の範囲である場合、製品の包装状態が良好になり、また製品を把持しやすい。
ポリエチレンフィルムを用いて、本実施例1~実施例21のロール製品パッケージを製造し、このロール製品パッケージについて評価を行った。条件、結果を表2に示す。評価はモニター20人により行った。
モニター20人が、各評価項目について、「よい」又は「悪い」を選択する方式で行った。評価基準は以下のとおりである。◎、○、△を合格とした。
◎:「よい」が18人以上20人以下のとき
○:「よい」が14人以上17人以下のとき
△:「よい」が10人以上13人以下のとき
×:「よい」が6人以上9人以下のとき
××:「よい」がいないか、1人以上5人以下のとき
<ロールの交換頻度の少なさ>
各トイレットロールに関して、1ロールを使い切るまでの期間を評価した。
<指掛け穴が破れないこと>
指掛け穴に指を入れ、ロール製品パッケージを1分間上下方向に往復して振った後の指掛け穴の破れにくさを評価した。
<ミシン目が意図せずに破れないこと>
指掛け穴に指を入れ、ロール製品パッケージを1分間上下方向に往復して振った後のミシン目の破れにくさを評価した。
<持手部のヒートシールが破れないこと>
指掛け穴に指を入れ、ロール製品パッケージを1分間上下方向に往復して振った後の持手部のヒートシール部の破れにくさを評価した。
<ミシン目の開封性>
ミシン目の左右部を両手の指で摘まんで左右方向に引っ張って開封する際の容易さを評価した。
<把持のしやすさ>
指掛け穴に指を通して把持した時の、容易さを評価した。
ポリエチレンフィルムを用いて、比較例1~比較例10のロール製品パッケージを製造し、このロール製品パッケージを評価した。条件、結果を表3に示す。
2 本体部
3 持手部
5 ロール製品
6 ロール製品パッケージ
31 ミシン目
32a、32b シールライン
33、34 指掛け穴
S シール部
T 非シール部
Claims (5)
- 本体部と、前記本体部の上端側に持手部と、を備える包装袋と、
前記包装袋の本体部に収納される複数個のロール製品と、を含むロール製品パッケージであって、
前記ロール製品が軸方向を上下にして1列に4個並べた段を3段重ねて前記本体部内に収納され、
前記包装袋は、フィルムから形成され、前記本体部と前記持手部の境界に設けられるシールラインを有し、
前記持手部は、横方向の略中央に設けられ、縦方向に延びる開封用のミシン目と、前記ミシン目を中心に横対称に設けられた2つの指掛け穴と、を有し、
前記シールラインは、シール部と非シール部が連続的に繰り返し設けられて構成され、
前記ロール製品は、コアを含むロール1つ当たりの重量が180g~380gであり、
前記複数個のロール製品の総重量が2000g~4500gであり、
前記ミシン目の強度/前記複数個のロール製品の総重量が、0.8~2.0であり、
前記シール部の長さ/前記非シール部の長さが、0.2~7.0である、ことを特徴とするロール製品パッケージ。 - 前記各シール部の長さが、1.0mm~6.0mmである、ことを特徴とする請求項1に記載のロール製品パッケージ。
- 前記各非シール部の長さが、0.5mm~5.0mmである、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロール製品パッケージ。
- 前記2つの指掛け穴の距離が、15mm~40mmである、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のロール製品パッケージ。
- 前記持手部のフィルムの総厚み/前記複数個のロール製品の総重量が、0.06~0.13である、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のロール製品パッケージ。
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