JPWO2016114303A1 - ジッパーテープ及びジッパーテープ付袋体 - Google Patents

ジッパーテープ及びジッパーテープ付袋体 Download PDF

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JPWO2016114303A1 JP2016569479A JP2016569479A JPWO2016114303A1 JP WO2016114303 A1 JPWO2016114303 A1 JP WO2016114303A1 JP 2016569479 A JP2016569479 A JP 2016569479A JP 2016569479 A JP2016569479 A JP 2016569479A JP WO2016114303 A1 JPWO2016114303 A1 JP WO2016114303A1
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芳典 南波
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Abstract

雄側帯状基部(21A)、雄部(21B)及び雄側鉤部(21C)を有する雄部材21と、雌側帯状基部(22A)、雄部(21B)に係合可能な雌部(22B)及び雄側鉤部(21C)に係合可能な雌側鉤部(22C)を有する雌部材(22)と、を備える。雄部材(21)と雌部材(22)とを係合させた状態において、雌側帯状基部(22A)の一方の幅方向の長さが雄側帯状基部(21A)よりも一端側に突出して長く延長され、この延長された雌側帯状基部(22A)に連続する雌側鉤部(22C)の鉤領域が雌側帯状基部(22A)の延長された側に向いている。

Description

本発明は、ジッパーテープ及びジッパーテープ付袋体に関する。
従来、薬品や食品などを包装する袋体において、ジッパーテープが取り付けられた各種袋体が知られている。
このようなジッパーテープ付き袋体において、カットテープにより開封し、雄雌咬合により再封止可能とした構成が知られている(例えば、特許文献1,2)。
特許文献1に記載の従来例は、ジッパーテープの帯状基部にカットテープを設けたもので、袋本体のサイドシール部の位置に開封開始部及び易開封構造を設けた構成が採られている。
特許文献2に記載の従来例は、ジッパーテープの帯状基部の端部に、カットテープを剥離可能に設けた構成が採られている。
特許第4526884号公報 特許第4908228号公報
外部からの押圧等による内圧への耐性を向上させる1つの方法として、雄部と雌部との係合状態をより強固とすることが考えられる。
しかしながら、強固に係合させる構成とした場合、被包装物を取り出すため、あるいは被包装物を袋に充填する際に、係合状態を解除するのに大きな力を要し、開封作業が困難となるという課題が生じる。
本発明の目的は、高い係合性と易開封性との相反する双方が得られるジッパーテープ及びジッパーテープ付袋体を提供することにある。
本発明のジッパーテープは、雄側帯状基部、前記雄側帯状基部に連続する雄部、及び、前記雄部に並行に設けられ、前記雄側帯状基部に連続する雄側鉤部を有する雄部材と、雌側帯状基部、前記雌側帯状基部に連続し前記雄部に係合可能な雌部、及び、前記雌部に並行に設けられ、前記雌側帯状基部に連続し前記雄側鉤部に係合可能な雌側鉤部を有する雌部材と、を備え、前記雄部材と前記雌部材とを係合させた状態において、前記雄側帯状基部又は前記雌側帯状基部の一方の幅方向の長さが、前記雄側帯状基部又は前記雌側帯状基部の他方よりも、幅方向の一端側に突出して長く延長され、前記幅方向の一端側に突出して長く延長された帯状基部に連続する前記雄側鉤部又は前記雌側鉤部のいずれか一方の鉤領域は、前記延長された帯状基部の延長された側に向いていることを特徴とする。
本発明のジッパーテープでは、雄部材と雌部材とを係合させた状態において、延長された帯状基部を有する雄部又は雌部の当該延長された一端側を鉤領域が向く方向に引っ張るとともに、雄部又は雌部の他方を鉤領域が向く方向とは反対側の方向に引っ張る。すると、延長された帯状基部の一端部と、延長されていない帯状基部の他端部とが帯状基部の平面内で互いに離れる方向に力(せん断力)がかかる。これにより、幅方向の一端側に突出して長く延長された帯状基部に連続する雄側鉤部又は雌側鉤部のいずれか一方の鉤領域が前記延長された帯状基部の延長された側に向いているため、互いに係合する雄側鉤部と雌側鉤部との鉤領域同士が強く係合するとともに、雄部及び雌部の係合により、強固な係合状態が得られる。
これに対して、雄部材と雌部材とを係合させた状態において、延長された帯状基部を有する雄部又は雌部の当該延長された一端側と、延長されていない帯状基部の前記延長された一端側と対向する端部とを互いに引っ張り、あるいは、雄部材と雌部材の一方の延長された帯状基部の一端部と、雄部材と雌部材の他方の延長されていない帯状基部の一端部とを互いに離れる方向に引っ張ると、互いに係合する雄部と雌部との係合が解除されるとともに、雄側鉤部と雌側鉤部との鉤領域同士の係合が解除される。これにより、容易に雄部材と雌部材との係合を解除できる。
ここで、「並行に設けられ」とは、雄部と雄側鉤部とがそれぞれ長手方向が交差することなく並んで配置されることをいい、同様に、雌部と雌側鉤部とがそれぞれ長手方向が交差することなく並んで配置されることをいう。つまり、「並行」とは、雄部と雌部とが係合可能とされ、雄側鉤部と雌側鉤部とが係合可能とされるものであれば、厳密な意味での平行に限定されるものではない。
本発明のジッパーテープ付袋体は、本発明のジッパーテープの前記雄部材又は雌部材の延長された基部の延長された部位の前記雄部又は前記雌部がある方と、延長されていない他の雄部材又は雌部材の前記雄部又は前記雌部が無い方とが、袋本体に接合している。
即ち、本発明のジッパーテープ付袋体は、袋本体と、前記袋本体に取り付けられるジッパーテープとを備え、前記ジッパーテープは、雄側帯状基部、前記雄側帯状基部に連続する雄部、及び、前記雄部に並行に前記雄側帯状基部に連続する雄側鉤部を有する雄部材と、雌側帯状基部、前記雌側帯状基部に連続し前記雄部に係合可能な雌部、及び、前記雌部に並行に前記雌側帯状基部に連続し前記雄側鉤部に係合可能な雌側鉤部を有する雌部材と、を備え、前記雄部材と前記雌部材とを係合させた状態において、前記雄側帯状基部又は前記雌側帯状基部の一方の幅方向の長さが、前記雄側帯状基部又は前記雌側帯状基部の他方よりも、幅方向の一端側に突出して長く延長され、前記幅方向の一端側に突出して長く延長された帯状基部に連続する前記雄側鉤部又は前記雌側鉤部のいずれか一方の鉤領域は、前記延長された帯状基部の延長された側に向いており、前記雄部材又は雌部材の延長された基部の延長された部位が前記雄部又は前記雌部のある方の面で、延長されていない他の雄部材又は雌部材の前記雄部又は前記雌部の無い方の面で、前記袋本体に接合していることを特徴とする。
本発明のジッパーテープ付袋体の、雄部材と雌部材と接合部分で挟まれた領域を切断等により離間させることで、ジッパーテープ付袋体を開封させた後、雄部材と雌部材とを係合させた状態において、被包装物が袋本体内部に収納されていると、延長された帯状基部の一端部と、延長されていない帯状基部の他端部とが帯状基部の平面内で互いに離れる方向に力(せん断力)がかかる。
本発明のジッパーテープ付袋体は、幅方向の一端側に突出して長く延長された帯状基部に連続する前記雄側鉤部又は前記雌側鉤部のいずれか一方の鉤領域が前記延長された帯状基部の延長された側に向いているため、互いに係合する雄側鉤部と雌側鉤部との鉤領域同士が強く係合するとともに、雄部及び雌部の係合により、強固な係合状態が得られる。
これに対して、本発明のジッパーテープ付袋体を開封させる場合は、雄部材と雌部材とを係合させた状態において、延長された帯状基部を有する雄部又は雌部の当該延長された一端側と、延長されていない帯状基部の前記延長された一端側と対向する端部とを互いに引っ張り、あるいは、雄部材と雌部材の一方の延長された帯状基部の一端部と、雄部材と雌部材の他方の延長されていない帯状基部の一端部とを互いに離れる方向に引っ張るため、互いに係合する雄部と雌部との係合が解除されるとともに、雄側鉤部と雌側鉤部との鉤領域同士の係合が容易に解除される。
本発明のジッパーテープ付袋体は、ジッパーテープが袋本体の側面を構成する一方の壁面に接合しているため、雄部材と雌部材との係合を解かずに被包装物を袋本体に充填させた後、袋本体の上端部を接合させ、被包装物をジッパーテープ付袋体に封止することができる。
本発明では、前記雄部材と前記雌部材とを係合させた状態において、前記雌側帯状基部の幅方向の長さが、前記雄側帯状基部よりも、幅方向の一端側に突出して長く延長された構成が好ましい。
この構成では、雌側帯状基部の延長された部分を引っ張ることで、雄側帯状基部と雌側帯状基部とに確実に力(せん断力)を生じさせて、高い封止性を得ることができる。
本発明では、前記雄部材と前記雌部材とは、前記延長された帯状基部の延長された側から、前記雄部及び前記雌部並びに前記雄側鉤部及び前記雌側鉤部をこの順に係合可能に配置された構成が好ましい。
この構成により、本発明のジッパーテープの雄部材又は雌部材の延長された基部の延長された部位の雄部又は雌部がある方と、延長されていない他の雄部材又は雌部材の雄部又は雌部が無い方とが袋本体に接合することができ、雄部材と雌部材との係合を解かずに被包装物を袋本体に充填させた後、袋本体の上端部を接合させ、被包装物をジッパーテープ付袋体に封止することができる。
本発明では、前記雄部材及び前記雌部材のうちの少なくともいずれか一方に、前記雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部のうち少なくとも一方と分離する帯状分離部を有する構成とすることもできる。
この構成とすることでジッパーテープ付袋体を長手方向に沿って、直線的に引裂かれるように、その引裂き方向を一定の方向性をもって誘導することができる。
ここで、雄側帯状基部及び雌側帯状基部の少なくともいずれか一方からの帯状分離部の分離とは、これらの帯状基部と帯状分離部との界面の界面剥離、帯状分離部の凝集剥離、帯状分離部の層間剥離、さらには、帯状基部の一部を破壊や切断して分離する破断等を含むが、帯状分離部の帯状基部からの剥離面の切りかす低減の点から、帯状基部と帯状分離部との界面の界面剥離、帯状分離部の層間剥離が好ましく、樹脂構成の設計の観点から帯状基部と帯状分離部との界面の界面剥離が特に好ましい。
帯状分離部と雄側帯状基部との接合あるいは帯状分離部と雌側帯状基部との接合は、例えば、接着剤による方法、共押出成形等による一体成型による方法等により達成される。
この構成では、雄部材又は雌部材を取り付けるための被取付材に帯状分離部を設けることで、この帯状分離部とともに被取付材が雄部材又は雌部材から剥がれることになる。そのため、被取付材の帯状分離部に沿った破断を容易に行うことができる。帯状分離部と帯状基部との接合は、特に、ジッパーテープ付袋体を引裂いて袋を開封する際の開封感にムラをなくし、一定の開封感を得る観点からは、共押出成形等による一体成型による方法が特に好ましい。
本発明では、前記帯状分離部は、前記延長された帯状基部のうち前記雄部又は雌部が形成されている側の面に設けられている構成とすることもできる。
この構成では、帯状分離部が帯状基部から分離しやすくなり、さらに、帯状分離部に帯状基部を設ける場合の成形安定性を向上させることができる。
本発明では、前記帯状分離部は、前記延長されていない帯状基部のうち前記雄部又は前記雌部が形成されている側の面に設けられている構成とすることもできる。
この構成では、帯状分離部に帯状基部を設ける場合の成形安定性を向上させることができる。
本発明では、前記帯状分離部は、前記帯状基部が延長されていない側の帯状基部の端部に隣接して設けられている構成とすることもできる。
ここで、帯状基部の端部に隣接しているとは、帯状基部の端面に連続して帯状分離部に設けられていることや、帯状基部の雄部又は雌部が形成されていない側の面に隣接し、帯状分離部の端面が帯状基部の端面より雄部又は雌部が設けられていない側に突出して設けられている場合を含む。
この構成では、帯状分離部の一部を含んで構成された開封開始部を設ける場合、この開封開始部の加工が容易となる。
本発明では、前記雄部及び前記雌部は、複数対設けられている構成とすることもできる。
この構成では、雄部と雌部との係合を強固なものにでき、より高い封止性が得られる。
本発明では、前記雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部のうちの少なくともいずれか一方は、前記雄部及び前記雌部に並行に設けられた補助部を有している構成とすることもできる。
この構成では、互いに係合する雄部及び雌部に大きな力が作用し、雄部及び雌部が変形して係合が解除してしまうことを、補助部が雌部に当接することで、防止し、より高い封止性が得られる。
本発明では、前記補助部は、複数対設けられている構成とすることもできる。
この構成では、雄部と雌部を補強するための効果が大きなものとなり、より高い封止性を得ることができる。
本発明では、前記雄部及び前記雌部は、軟質の樹脂にて形成され、前記補助部は、硬質の樹脂にて形成されている構成とすることもできる。
この構成では、雄部及び雌部よりも補助部が硬いので、雄部及び雌部が変形しても、補助部によって、雄部と雌部との係合状態が確実に維持される。
本発明のジッパーテープ付袋体は、前記雄部材と袋本体との接合部分と、前記雌部材と袋本体との接合部分とで挟まれた領域に弱め部分を備えた構成が好ましい。
この構成により、雄部材と雌部材との係合を解かずに被包装物を袋本体に充填し、充填後に当該弱め部分を切断等により離間させることで、本発明のジッパーテープ付袋体を開封させることができる。
ここで、弱め部分とは、袋本体を開封するための機構であれば、特に限定されず、例えば、袋本体に設けた切り取り線、袋本体の開封時の切断を誘導する薄肉部、袋本体を引裂く引裂き紐、帯状分離部等を好適に用いることができる。
弱め部分として、帯状分離部を用いる場合は、帯状分離部の袋本体と接する面に融点の低い樹脂からなるヒートシール層を設けたり、接着剤層を設けたりすることで、袋本体と接合でき、ジッパーテープ付袋体の開封時に帯状分離部と袋本体との間で剥離が生じてしまうことを有効に回避できる。
また、帯状分離部は雄部材及び前記雌部材のうちの少なくともいずれか一方に、前記雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部のうち少なくとも一方に設けた構成とすることもできるが、雄部材及び前記雌部材と接合せず、独立して設けることもできる。
本発明のジッパーテープ付袋体では、雄部材と袋本体との接合部分と、雌部材と袋本体との接合部分とで挟まれた領域に設けられた弱め部分を切断等して、袋本体を開封する。そのため、開封時に袋本体の上端部分が切断等されないから、袋本体の上端部分に、例えば、商標を印刷したり、把持部等を設けたりすることができ、袋本体の上端部分を有効に活用できる。特に、被包装物として液体や紛体等、ドッグフード等の粒状体を収納した場合には、袋本体の上端部分に把持部を設けることで、被包装物の運搬が容易となる。
特に、本発明のジッパーテープ付袋体の、雄部材と雌部材と接合部分で挟まれた領域を切断等により離間させることで、ジッパーテープ付袋体を開封させ、雄部材と雌部材とを係合させた後、被包装物を袋本体内部に収納した状態で、前記把持部を持つと延長された帯状基部の一端部と、延長されていない帯状基部の他端部とが帯状基部の平面内で互いに離れる方向に力(せん断力)がかかるが、幅方向の一端側に突出して長く延長された帯状基部に連続する前記雄側鉤部又は前記雌側鉤部のいずれか一方の鉤領域が前記延長された帯状基部の延長された側に向いているため、互いに係合する雄側鉤部と雌側鉤部との鉤領域同士が強く係合するとともに、雄部及び雌部の係合により、強固な係合状態が得られ、運搬時に雄部材と雌部材との係合が解除されることを好適に抑制できる。
ここで、把持部は手で持つことができれば、形態は特に限定されるものではなく、例えば、1以上の孔状の持ち手を上端に設けることや、袋本体の上端部分に紐を通して持ち手とすること、袋上端部に樹脂又は金属等でできた持ち手部材を接合させること等で好適に持ち手を作ることができる。
本発明のジッパーテープ付袋体では、前記弱め部分は、前記雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部のうちの少なくともいずれか一方に、前記雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部のうち少なくとも一方と分離するとともに前記袋本体に取り付けられた帯状分離部を備えた構成が好ましい。
この構成では、袋本体に帯状分離部が設けられているので、帯状分離部が雄部材又は雌部材から剥がれる際に、帯状分離部の長手方向に沿って袋本体が帯状に引き裂かれる。袋本体の帯状に引き裂かれた部分に沿って開口される。そして、雄部材と雌部材とを外し、被包装物を袋本体から取り出す。これにより、袋本体の開封を容易に行うことができる。
ここで、前述の通り、帯状基部からの帯状分離部の分離とは、帯状基部と帯状分離部との界面の界面剥離、帯状分離部の凝集剥離、帯状分離部の層間剥離、さらには、帯状基部の一部を破壊や切断して分離する破断等を含む。
なお、帯状分離部と帯状基部とは、独立して設けられていても構わないが、ジッパーテープ付袋体の製造効率の改善の観点から、帯状分離部は帯状基部に接合して設けられていてもよい。この場合、帯状分離部と帯状基部との接合は、例えば、接着剤による方法、共押出成形等による一体成型による方法等により達成される。ジッパーテープ付袋体を引裂いて袋を開封する際の開封感にムラをなくし、一定の開封感を得る観点からは、帯状分離部と帯状基部との接合は共押出成形等による一体成型による方法が特に好ましい。
本発明のジッパーテープ付袋体では、前記袋本体は、互いに重ね合わされる基材フィルムを備え、前記基材フィルムの前記ジッパーテープの長手方向の両側に前記基材フィルムが接合された接合部が設けられ、前記帯状分離部は、前記雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部と独立又は一体として設けられ、前記接合部の少なくともいずれか一方には、前記帯状分離部の一部を含んで構成される開封開始部と、前記開封開始部から前記袋本体を開封する易開封構造とが設けられている構成が好ましい。
この構成では、開封開始部から帯状分離部で袋本体を引き裂き開封する場合であっても、帯状分離部と接する雄側帯状基部や雌側帯状基部や一方の基材フィルムを引きちぎる必要がなくなり、小さな力で開封を実施することができる。
本発明のジッパーテープ付袋体では、前記易開封構造は、袋本体を引き裂き開封することを容易にする構造であれば、特に限定されないが、例えば、前記接合部において、雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部のうちの少なくともいずれか一方に対して、穴明部分を設ける構造、又は前記基材フィルムのいずれか一方及び当該基材フィルムに隣接する前記雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部のうちの少なくともいずれか一方に弱め線を設ける構造とすることで袋本体を引き裂き開封することを容易にできる。
本発明のジッパーテープ付袋体では、前記袋本体は、前記雄部材又は前記雌部材が設けられた部分を挟んで被包装物が収納される部分とは反対側の端部に把持部が設けられている構成が好ましい。
この構成では、袋本体を把持する把持部があるので、重い被包装物が収納されたジッパーテープ付袋体を落とすことなく、持つことができる。
本発明のジッパーテープは、帯状基部と、前記帯状基部にそれぞれ設けられる雄部及び雌部、並びに雄側鉤部及び雌側鉤部とを備え、前記帯状基部を屈曲させた状態において、前記雄部と前記雌部とが係合可能とされ、前記雄側鉤部と前記雌側鉤部とが係合可能とされていることを特徴とする。
本発明のジッパーテープでは、雄部と雌部とを係合させ、かつ、雄側鉤部と雌側鉤部とを係合させた状態において、帯状基部の雄部又は雌部の一方が設けられた部分を雄側鉤部又は雌側鉤部の一方の鉤領域が向く方向に引っ張るとともに、雄部又は雌部の他方が設けられた部分を前記鉤領域が向く方向とは反対側の方向に引っ張る。すると、雄側鉤部と雌側鉤部との鉤領域同士が強く係合するとともに、雄部及び雌部の係合により、強固な係合状態が得られる。
これに対して、前述とは逆方向に帯状基部を引っ張り、あるいは、帯状基部の屈曲された領域の近い箇所を互いに離れる方向に引っ張ると、雄部と雌部との係合が解除されるとともに、雄側鉤部と雌側鉤部との鉤領域同士の係合が解除される。
本発明では、帯状基部を雄側と雌側との2種類設けることを要しないので、ジッパーテープを製造する際の部品点数を減少させることができる。
なお、本発明のジッパーテープにおいて、前記帯状基部を屈曲した箇所を向いた前記鉤領域を有する鉤部と反対側の鉤部が設けられた帯状基部の領域が袋体のフィルムに接合可能であることが好ましい。
本発明のジッパーテープ付袋体は、袋本体と、前記袋本体に取り付けられるジッパーテープとを備え、前記ジッパーテープは、帯状基部と、前記帯状基部にそれぞれ設けられる雄部及び雌部、並びに雄側鉤部及び雌側鉤部とを備え、前記帯状基部を屈曲させた状態において、前記雄部と前記雌部とが係合可能とされ、前記雄側鉤部と前記雌側鉤部とが係合可能とされ、前記帯状基部は屈曲した状態で前記袋本体に接合され、前記帯状基部の前記袋本体に接合していない側に設けられた前記雄側鉤部又は前記雌側鉤部のいずれか一方の鉤領域は、前記帯状基部の屈曲領域に向いていることを特徴とする。
本発明のジッパーテープ付袋体では、ジッパーテープ付袋体を開封させた後、雄部と雌部とを係合させ、かつ、雄側鉤部と雌側鉤部とを係合させた状態において、被包装物が袋本体内部に収納されていると、帯状基部の屈曲領域を境に互いに対向される部分に互いに離れる方向の力(せん断力)がかかる。
本発明では、屈曲領域には、帯状基部の屈曲した点だけでなく、前記帯状基部の屈曲により湾曲した領域一体が含まれる。
本発明のジッパーテープ付袋体では、帯状基部の袋本体に接合していない側に設けられた雄側鉤部又は雌側鉤部のいずれか一方の鉤領域が帯状基部の屈曲領域に向いている。そのため、帯状基部の屈曲領域を境に互いに対向する部分に働く力によって、雄側鉤部と雌側鉤部との鉤領域同士が強く係合するとともに、雄部と雌部との係合により、強固な係合状態が得られる。
これに対して、雄部と雌部とを係合させ、かつ、雄側鉤部と雌側鉤部とを係合させた状態において、本発明のジッパーテープ付袋体を開封させるには、帯状基部のうち屈曲領域に近い部分を互いに引っ張ると、雄部と雌部との係合が解除されるとともに、雄側鉤部と雌側鉤部との鉤領域同士の係合が容易に解除される。
本発明のジッパーテープ付袋体は、ジッパーテープが袋本体の側面を構成する一方の壁面に接合しているため、雄部と雌部との係合並びに雄側鉤部と雌側鉤部との係合を解かずに被包装物を袋本体に充填させた後、袋本体の上端部を接合させ、被包装物をジッパーテープ付袋体に封止することができる。
本発明では、前記帯状基部を屈曲させた状態で、前記雄側鉤部と前記雌側鉤部とは、前記雄部と前記雌部を挟んで前記帯状基部の屈曲領域とは反対側に設けられている構成とすることもできる。
本発明では、前記雌側鉤部の鉤領域は、前記雌部が設けられた側に向いている構成とすることもできる。
この構成により、前記雌部が設けられた帯状基部の領域が袋体のフィルムに接合された後、被包装物が袋本体内部に収納されることにより生じたせん断力に対し、雄側鉤部と雌側鉤部との鉤領域同士が強く係合できるため、強固な係合状態が得られる。
本発明では、前記帯状基部が屈曲された状態で前記帯状基部のうち互いに対向する前記雄部が設けられた部分と前記雌部が設けられた部分との間に前記帯状基部と分離する帯状分離部が設けられている構成とすることもできる。
この構成とすることで、ジッパーテープ付袋体を長手方向に沿って、直線的に引裂かれるように、その引裂き方向を一定の方向性をもって誘導することができる。
ここで、帯状基部からの帯状分離部の分離とは、前述の通り、界面剥離、凝集剥離、層間剥離、さらには、破断等を含む。
帯状分離部と雌側帯状基部との接合は、例えば、接着剤による方法、共押出成形等による一体成型による方法等により達成される。
本発明では、前記帯状基部は、前記雄部及び前記雌部に並行に設けられた補助部を有している構成とすることもできる。
この構成では、互いに係合する雄部及び雌部に大きな力が作用した場合、雄部及び雌部が変形すると補助部に当接するため、雄部及び雌部が変形して係合が解除してしまうことが防止され、より高い封止性が得られる。
本発明では、前記帯状基部の前記袋本体に接合していない側に前記雌部が設けられている構成とすることもできる。
この構成では、帯状基部のうち雄部及び雌部より屈曲領域に近接する部分を互いに離隔すると、袋本体が接合されていない雌部が容易に変形することになり、雄部と雌部との会合が容易に解除される。
本発明では、前記帯状基部が屈曲された状態で前記帯状基部のうち互いに対向する前記雄部が設けられた部分と前記雌部が設けられた部分との間に弱め部分を有する構成とすることもできる。
この構成により、雄部と雌部との係合並びに雄側鉤部と雌側鉤部との係合を解かずに被包装物を袋本体に充填し、充填後に当該弱め部分を切断等により離間させることで、本発明のジッパーテープ付袋体を開封させることができる。
ここで、弱め部分とは、袋本体を開封するための機構であれば、特に限定されず、例えば、袋本体に設けた切り取り線、袋本体の開封時の切断を誘導する薄肉部、袋本体を引裂く引裂き紐、帯状分離部等を好適に用いることができる。
本発明では前記弱め部分は、前記帯状基部と分離するとともに前記袋本体に取り付けられた帯状分離部を備えた構成とすることもできる。
この構成では、袋本体に帯状分離部が設けられているので、帯状分離部が帯状基部から剥がれる際に、帯状分離部の長手方向に沿って袋本体が帯状に引き裂かれる。袋本体の帯状に引き裂かれた部分に沿って開口される。そして、雄材と雌部との係合を解除し、雄側鉤部と雌側鉤部との係合を解除して、被包装物を袋本体から取り出す。これにより、袋本体の開封を容易に行うことができる。
ここで、帯状基部からの帯状分離部の分離とは、前述の通りであり、帯状基部と帯状分離部との界面の界面剥離、帯状分離部の凝集剥離、帯状分離部の層間剥離、さらには、帯状基部の一部を破壊や切断して分離する破断等を含む。
本発明では、前記袋本体は、互いに重ね合わされる基材フィルムを備え、前記基材フィルムの前記ジッパーテープの長手方向の両側に前記基材フィルムが接合された接合部が設けられ、前記帯状分離部は、前記帯状基部と独立又は一体として設けられ、前記接合部の少なくともいずれか一方には、前記帯状分離部の一部を含んで構成される開封開始部と、前記開封開始部から前記袋本体を開封する易開封構造とが設けられている構成とすることもできる。
この構成では、開封開始部から帯状分離部で袋本体を引き裂き開封する場合であっても、帯状分離部と接する帯状基部や一方の基材フィルムを引きちぎる必要がなくなり、小さな力で開封を実施することができる。
本発明では、前記易開封構造は、前記帯状基部に対して、穴明部分を設ける構造、又は前記基材フィルムのいずれか一方及び当該基材フィルムに隣接する前記帯状基部に弱め線を設ける構造とすることで袋本体を引き裂き開封することを容易にできる。
本発明では、前記袋本体は、前記雄部又は前記雌部が設けられた部分を挟んで被包装物が収納される部分とは反対側の端部に把持部が設けられている構成とすることもできる。
この構成では、袋本体を把持する把持部があるので、重い被包装物が収納されたジッパーテープ付袋体を落とすことなく、持つことができる。
本発明の第一実施形態にかかるジッパーテープ付袋体の正面図。 ジッパーテープ付袋体の要部断面図。 雄部材と雌部材との係合状態を示す断面図。 ジッパーテープ付袋体の一部を示す斜視図。 開封開始部の要部を示す斜視図。 雄部と雌部とを外す状態を示す要部断面図。 被包装物が収納された状態のジッパーテープ付袋体の断面図。 雄部と雌部との係合状態を示す要部断面図。 本発明の第二実施形態にかかるジッパーテープ付袋体の要部断面図。 被包装物が収納された状態のジッパーテープ付袋体の断面図。 本発明の第三実施形態にかかるジッパーテープ付袋体の要部断面図。 図10とは異なる形状のジッパーテープ付袋体の要部断面図。 本発明の第四実施形態にかかるジッパーテープ付袋体の雄部材と雌部材との係合状態を示す断面図。 本発明の第五実施形態にかかるジッパーテープ付袋体の正面図。 開封開始部付近の構成を示す模式図。 本発明の第五実施形態にかかるジッパーテープ付袋体の正面図。 開封開始部付近の構成を示す模式図。 本発明の第七実施形態にかかるジッパーテープ付袋体の要部断面図。 本発明の第八実施形態にかかるジッパーテープ付袋体の要部断面図。 本発明の第九実施形態にかかるジッパーテープ付袋体の要部断面図。 本発明の第十実施形態にかかるジッパーテープ付袋体の要部断面図。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ここで、各実施形態の説明において、同一構成要素は同一符号を付して説明を省略もしくは簡略にする。なお、本発明のジッパーテープ及びジッパーテープ付袋体は、下記の実施形態に限定されるものではない。
[第一実施形態]
図1から図7には第一実施形態のジッパーテープ付袋体が示されている。
第一実施形態では、ジッパーテープ付袋体として、食品、薬品、医療品、文具、雑貨などの各種物品を包装する袋体を例示するが、用途はこれらに限定されるものではない。
(ジッパーテープ付袋体の基本構造)
図1にはジッパーテープ付袋体1の正面が示されている。
図1において、ジッパーテープ付袋体1は、平面視で矩形状とされ被包装物P(図6参照)を収納可能な袋本体10と、袋本体10の内面に接合、例えばヒートシールされたジッパーテープ20と、を備えている。本実施形態では、袋本体10がジッパーテープ20の被取付材である。
(袋本体の構成)
袋本体10は、基材フィルム11A,11B(図1では、11Aのみ示す)が重ね合わされ、重なり合う両縁に一対のサイドシール部12が形成されている。重ね合わされた基材フィルム11A,11Bのサイドシール部12とは直交する端縁部にトップシール部13が形成されている。本実施形態では、袋本体10のトップシール部13とは反対側の端縁にボトムシール部14が形成されている。
袋本体10のトップシール部13よりボトムシール部14側にジッパーテープ20がトップシール部13の端縁と平行に取り付けられている。
トップシール部13には把持部として孔状の持ち手13Aが2つ設けられている。
持ち手13Aは、基材フィルム11A,11Bに形成された平面長円状の孔部である。なお、孔部の形状は平面長円状に限定されるものではなく、平面円形、平面矩形状、平面三角形状等であってもよく、孔の数も1以上で好適に把持することができる。
基材フィルム11A,11Bとしては、例えば、(直鎖状)低密度ポリエチレン(Linear Low Density Polyethylene:LLDPE)、ポリプロピレン(Polypropylene:PP)などの熱可塑性樹脂にて形成された単層又は多層のフィルムを利用できる。多層のフィルムとしては、表基材に、二軸延伸したポリプロピレン(Oriented Polypropylene:OPP)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(OPET)、二軸延伸ナイロン(ONy)、キャストポリプロピレン(Cast Polypropylene:CPP)などを用いることができる。なお、多層フィルムとして、いわゆるガスバリアーや遮光などの目的で、アルミニウム蒸着やアルミニウム箔の積層など、無機系の層を備えた構成としてもよい。
また、基材フィルム11A,11Bは、包装袋用材料であれば特に限定されないが、例えば厚み寸法が10μm以上200μm以下であることが好ましい。厚み寸法が10μm未満であると、シール強度、袋強度が弱くなる場合がある。一方、厚み寸法が200μmを超えると、袋の開封がしにくくなる場合がある。
(ジッパーテープの構成)
ジッパーテープ20の要部断面が図2に示されている。
図1及び図2に示される通り、ジッパーテープ20は、互いに係脱可能とされた雄部材21及び雌部材22を備えている。
雄部材21と雌部材22とは、ともに基材フィルム11Aの内側面にヒートシールや接着等の適宜な方法で接合されている。
雄部材21は、長尺状の雄側帯状基部21Aと、雄側帯状基部21Aに連続する雄部21Bと、雄部21Bに並行であって雄側帯状基部21Aに連続する雄側鉤部21Cとを有する。
雄側帯状基部21Aは、一方の平面が基材フィルム11Aと接合される接合面とされ、基材フィルム11Aと接合される面とは反対側の面に雄部21Bと雄側鉤部21Cとがそれぞれ突出して形成されている。これらの雄部21B及び雄側鉤部21Cは、それぞれ雄側帯状基部21Aの長手方向(図2の紙面貫通方向)に沿って形成されている。雄側鉤部21Cは雄部21Bよりトップシール部13より離れた位置(ボトムシール部14に近い位置)に設けられている。
雌部材22は、長尺状の雌側帯状基部22Aと、雌側帯状基部22Aから突出して設けられ雄部21Bと係脱可能な雌部22Bと、雌側帯状基部22Aから突出して設けられ雄側鉤部21Cと係脱可能な雌側鉤部22Cとを有する。
雄部材21と雌部材22とを係合させた状態において、雌側帯状基部22Aの一方の幅方向(トップシール部13へ向かう方向)の長さは、雄側帯状基部21Aの一方の幅方向の長さより長く、雌側帯状基部22Aの他方の幅方向(ボトムシール部14へ向かう方向)の長さは、雄側帯状基部21Aの他方の幅方向の長さと同じである。つまり、雌側帯状基部22Aは雄側帯状基部21Aよりも、幅方向の一端側に突出して長く延長されている。
雌側帯状基部22Aの延長された部分のうち一端側部は雌側帯状基部22Aが雄側帯状基部21Aと接合された基材フィルム11Aと接合される接合面とされる。基材フィルム11Aと接合される面と同じ面に雌部22Bと雌側鉤部22Cとがそれぞれ突出して形成されている。
これらの雌部22B及び雌側鉤部22Cは、それぞれ雌側帯状基部22Aの長手方向(図2の紙面貫通方向)に沿って形成されている。雌側鉤部22Cは雌部22Bよりトップシール部13より離れた位置に設けられている。雌側帯状基部22Aのうち雌部22B及び雌側鉤部22Cが突出した面とは反対側の面は、基材フィルム11Bとは接合されていない。
雌側帯状基部22Aのうち基材フィルム11Aとの接合面と雌部22Bとの間には、雌側帯状基部22Aと分離し基材フィルム11Aに取り付けられた帯状分離部としてのカットテープ5が設けられている。ここで、雌側帯状基部22Aからのカットテープ5の分離とは、雌側帯状基部22Aとカットテープ5との境界の界面剥離、カットテープ5の凝集剥離、カットテープ5の層間剥離等を含む。カットテープ5と雌側帯状基部22Aとの接合は、例えば、接着剤による方法、共押出成形等による一体成型による方法等により達成される。
カットテープ5は、袋本体10の平面視で、雄部材21と袋本体10との接合部分と、雌部材22と袋本体10との接合部分とで挟まれた領域に設けられた弱め部分であり、雌側帯状基部22Aと分離した際には、基材フィルム11Aをジッパーテープ20の長手方向と平行に破断するものである。
基材フィルム11Aと雌側帯状基部22Aとの重合部分のうちカットテープ5に近い端縁とカットテープ5の一端縁との間及びカットテープ5の他端縁と雄側帯状基部21Aのトップシール部13側の端縁との間には、それぞれ空隙部Sが形成されていてもよい。これにより、ジッパーテープ20と袋本体10とを接合する際に発生する溶融樹脂が側方に広がっても、空隙部Sがあるので、カットテープ5とジッパーテープ20とが一体化してしまうことの防止が期待できる。そのため、カットテープ5とともに袋本体10の基材フィルム11Aを容易に切断することができる。なお、空隙部Sの寸法は特に限定されないが、例えば、0.5mm以上5.0mm以下の範囲であれば、好適に上記の効果を奏することが期待される。
図3には、雄部材21と雌部材22との係合状態が示されている。
図3において、雄部21Bは、雄側帯状基部21Aの平面から壁状に突出する首領域21B1と、首領域21B1から雄側帯状基部21Aの幅方向の一側(図3の上方)に向けて長手方向に沿って突出し断面三角形状の爪領域21B2と、首領域21B1から雄側帯状基部21Aの幅方向の他側に向けて長手方向に沿って突出し断面が釣り針形状の鉤領域21B3とを有する。
雄側鉤部21Cは、雄部21Bの鉤領域21B3が突出する方向に突出し、断面が釣り針形状の雄側鉤領域21C1を有する。雄側鉤領域21C1はボトムシール部14(図3の下方)に向いて形成されている。
雌部22Bは、雌側帯状基部22Aの平面から壁状に突出する一対の突出領域22B1と、突出領域22B1から互いに折り返すように内側に向けて突出する断面釣り針形状の鉤領域22B2とを有する。
雌側鉤部22Cは、雌部22Bの鉤領域22B2が突出する方向に突出し、断面が釣り針形状の雌側鉤領域22C1を有している。雌側鉤領域22C1は雄側鉤領域21C1とは反対側、つまり、雌側帯状基部22Aの延長された側(図3の上方)に向いて形成されている。
雄部21Bの爪領域21B2は、雌部22Bのボトムシール部14側(図3の下方)に向けて突出する鉤領域22B2に係脱可能な構成となっている。また、雄部21Bの鉤領域21B3は、雌部22Bの鉤領域22B2に係脱可能な構成となっている。
雄部21Bの爪領域21B2は、首領域21B1から突出する先端点Mが爪領域21B2の断面三角形状の首領域21B1に面する底面の垂線上に位置する。先端点Mにおける雄側帯状基部21Aの平面に平行な水平線Lに対して爪領域21B2の斜辺Nのなす角θは、不用意な開封を防止しつつ、開封性が損なわれることを防止して係合解除時の良好な手感触を提供するために、0°以上90°未満の鋭角である。
このようなジッパーテープ20は、例えばポリオレフィン系樹脂を用いて形成されている。なお、ジッパーテープ20は、長手方向に対して折り曲げることで、その状態を保持する形状保形性を有するように形成してもよい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。特に、伸びにくいポリプロピレン系樹脂が好ましい。ポリプロピレン系樹脂としては、ホモポリプロピレン(H−PP)、ブロックポリプロピレン(B−PP)、ランダムポリプロピレン(R−PP)、プロピレン−エチレン−ブテン1ランダム三元共重合体などが利用できる。
図1において、サイドシール部12のうちジッパーテープ20の長手方向の両側は接合部120とされている。これらの接合部120のうち一方(図1では左側)には、タブ状の開封開始部61と、開封開始部61から袋本体10を引き裂き開封する方向に隣接した易開封構造としての弱め線62とが設けられている。
カットテープ5は、その一端部が開封開始部61に配置され、他端が他方の接合部120に配置される。
カットテープ5は、延伸したポリエチレンテレフタレート(OPET)、延伸したポリプロピレン(OPP)、延伸した高密度ポリエチレン(HDPE)等から構成されるようにすればよい。
図4A及び図4Bには開封開始部付近の構成が示されている。図4Aには、ジッパーテープ付袋体1の一部が示され、図4Bには、開封開始部の要部が示されている。
図4A及び図4Bにおいて、開封開始部61は、カットテープ5の一部と、基材フィルム11A,11Bと及び雌側帯状基部22Aにそれぞれ形成されたC形形状の切込部分60とを有する。ここで、開封開始部61において、切込部分60の形状は特に制限はなく、C形形状に加えて、半円形状の任意の形状とすることができる。
基材フィルム11Aの切込部分60と、カットテープ5の一部と、雌側帯状基部22Aの切込部分60と、基材フィルム11Bの切込部分60とが積層接着等されており、これらにより開封開始部61が形成されることになる。
接合部120において、サイドシール部12を貫通して開封開始部61が形成されるように、基材フィルム11A、基材フィルム11B、カットテープ5、雌側帯状基部22Aを貫通したカット処理が施されると同時に、弱め線62が形成されるように、基材フィルム11Bと雌側帯状基部22Aをカットするハーフカット処理が施されている。つまり、カット処理は、複数のフィルムが積層されて形成される袋体の全てのフィルムを貫通させるのに対し、ハーカット処理は、複数のフィルムが積層されて形成される袋体の一部のフィルムをカットすることである。
弱め線62は、ジッパーテープ付袋体1のハーフカット処理することにより形成されるものであり、切込部分60と隣接又は隙間を介して配置されるものであれば、その形状は特に限定されない。
開封開始部61を摘んでカットテープ5を引っ張ることにより、カットテープ5によって基材フィルム11Aが直線状に引き裂かれる。この際、基材フィルム11Bには弱め線62が形成されているため、引き裂かれる際に、弱め線62のハーフカットされた部分が破断され、その破断された基材フィルム11Bの残り62Aが開封開始部61に付着する。
カットテープ5と基材フィルム11Aとはヒートシールや接着剤を用いる等の方法により互いに接合させることで、ジッパーテープ付袋体1の開封時にカットテープ5と基材フィルム11Aとの間で剥離が生じることを回避できる。
前記カット処理で生じる切込部分60と前記ハーフカット処理で生じる弱め線62とは隣接して配置されていても良く、切込部分60と弱め線62との間に隙間を介して配置されていても良い。第一実施形態では、弱め線62は、平面が切込部分60と連続した円弧状に形成されている。
開封開始部61を掴んでジッパーテープ付袋体1を開封する際に、当該隙間を形成するジッパーテープ付袋体1のフィルムが容易にちぎれることで、ジッパーテープ付袋体1を小さな力で開封することが期待できる。
(ジッパーテープ付袋体の使用方法)
次に、第一実施形態のジッパーテープ付袋体1の使用方法を図5から図7に基づいて説明する。
まず、使用者がこのジッパーテープ付袋体1から被包装物を最初に取り出すにあっては、開封開始部61の先端を引っ張る。開封開始部61を引っ張ると、基材フィルム11A、カットテープ5、雌側帯状基部22A及び基材フィルム11Bが同時に引っ張られることになる。すると、カットテープ5が雌側帯状基部22Aから剥離されるとともに、ジッパーテープ付袋体1の基材フィルム11Aがカットテープ5により直線状に破断される。
図5には雄部材21と雌部材22とを外す状態が示されている。図5において、袋本体10に予め収納された被包装物を取り出すため、あるいは、袋本体10に被包装物を新たに収納するために、雄側帯状基部21Aと雌側帯状基部22Aとの幅方向の一側の縁(図5の上端縁)を互いに離間する矢印方向に引っ張る。
これにより、雄部21Bの爪領域21B2及び雌部22Bの鉤領域22B2が外れる方向に移動され、爪領域21B2の先端及び雄部21Bの先端が雌部22Bの鉤領域22B2の先端を滑動する。
同様に、雄側鉤部21Cの雄側鉤領域21C1と雌側鉤部22Cの雌側鉤領域22C1とが外れる方向に移動されて外れ、小さな力で容易に開封できる。
図6には雄部材21と雌部材22とが係合され、かつ、被包装物が収納された状態のジッパーテープ付袋体1が示されている。
被包装物Pが収納されたジッパーテープ付袋体1を持ち手13Aで把持すると、被包装物Pの重さにより、雄部材21に重力が働く下方に力が働き、雌部材22に上方に向く力が働く。
これにより、図7の想像線に示される通り、雌側帯状基部22Aの上端部と、雄側帯状基部21Aの下端部とに帯状基部の平面内で互いに離れる方向に力(せん断力)がかかる。すると、雌側帯状基部22Aと雄側帯状基部21Aとに力がかかるため、互いに係合する雄側鉤部21Cと雌側鉤部22Cとの鉤領域同士が強く係合する(図7の想像線参照)。さらに、雄部21Bの鉤領域21B3と雌部22Bの鉤領域22B2とが強く係合する。つまり、雄部材21及び雌部材22の係合により、強固な係合状態が得られ、ジッパーテープ20が誤って開放されにくい。
(第一実施形態の効果)
(1)雄部材21と雌部材22とを係合させた状態において、雌側帯状基部22Aの一方の幅方向の長さが雄側帯状基部21Aよりも一端側に突出して長く延長され、この延長された雌側帯状基部22Aに連続する雌側鉤部22Cの鉤領域が雌側帯状基部22Aの延長された側に向いている構成とした。そのため、雌側帯状基部22Aの延長された一端側を鉤領域が向く方向に引っ張るとともに、雄部材21の雄側帯状基部21Aを逆方向に引っ張ると、雌側帯状基部22Aと雄側帯状基部21Aとが帯状基部平面内で互いに離れる方向にせん断力がかかる。従って、互いに係合する雄側鉤部21Cと雌側鉤部22Cとの鉤領域同士が強く係合するとともに、雄部21B及び雌部22Bの係合により、強固な係合状態が得られる。これに対して、雌側帯状基部22Aと雄側帯状基部21Aとの一端部同士を互いに離れる方向に引っ張ると、雄部21Bと雌部22Bとの係合が解除されるとともに、雄側鉤部21Cと雌側鉤部22Cとの鉤領域同士の係合が解除される。
(2)雌側帯状基部22Aの延長された部分に対して雄側鉤部21C及び雌側鉤部22Cが雄部21B及び雌部22Bより離れて配置されているため、当該延長された部分を引っ張った際に、雌側帯状基部22Aの面内からずれたとしても、雄側鉤部21Cと雌側鉤部22Cとは面内で確実に係合する力が働くことになり、強固な係合状態が得られる。
(3)雌部材22に雌側帯状基部22Aと分離する帯状分離部としてカットテープ5を設けたから、カットテープ5とともに袋本体10の基材フィルム11Aが雌部材22から剥がれるので、カットテープ5が取り付けられる袋本体10、その他の被取付材の破断を容易に行うことができる。
(4)カットテープ5は、雌側帯状基部22Aのうち雌部22Bが形成されている側の面に設けられているから、カットテープ5が雌側帯状基部22Aから分離しやすくなり、さらに、カットテープ5を雌側帯状基部22Aに設ける場合の成形安定性を向上させることができる。
(5)被包装物Pを収納可能な袋本体10に前述の構成のジッパーテープ20を取り付けたから、ジッパーテープ付袋体1を持つと、被包装物Pの重さにより、雌側帯状基部22Aの延長された一端側に鉤領域が向く方向に引っ張られるとともに、雄部21Bを鉤領域が向く方向とは反対側の方向に引っ張られるので、ジッパーテープ20が誤って開放されることがなくなり、袋が強固に係合される。
(6)袋本体10に前述の構成のジッパーテープ20を取り付けたから、袋本体10の開封を容易に行うことができる。
(7)基材フィルム11A,11Bの接合部120の一方に、カットテープ5の一部を含んで構成される開封開始部61と、開封開始部61から袋本体10を引き裂き開封する方向に隣接した易開封構造とが設けられているので、カットテープ5で袋本体10を引き裂き開封する場合であっても、カットテープ5と接する雄側帯状基部21Aや雌側帯状基部22Aを引きちぎる必要がなくなり、小さな力で開封を実施することができる。
(8)易開封構造は、基材フィルム11Bに設けられた弱め線62であるため、易開封構造を簡易な構成で実現できる。
(9)袋本体10の端部に持ち手13Aが設けられているので、重い被包装物Pが収納されたジッパーテープ付袋体1を落とすことなく、持つことができる。
(10)雄部21Bの爪領域21B2は、首領域21B1から突出する先端点Mが首領域21B1から突出する当該爪領域の底面の垂線上に位置し、かつ、先端点Mにおける雄側帯状基部21Aの平面に平行な平行線に対して当該爪領域の斜辺のなす角θが鋭角であるため、雄部21B及び雌部22Bの係合を爪領域21B2が突出する側から解除する際、雄側帯状基部21A及び雌側帯状基部22Aを離間する方向に移動させると、雄側帯状基部21Aが大きく屈曲する状態となる。そのため、雄部21Bの鉤領域21B3と雌部22Bの鉤領域22B2との係合を、強く設定して係合性を高めたとしても、爪領域21B2が突出する側から係合を解除する場合には、断面が鋭角三角形となる爪領域21B2が雌部22Bの鉤領域22B2を乗り超えるようにして外れることとなり、容易に係合を解除できる。したがって、高い係合性と易開封性との相反する双方の特性を提供できる。
[第二実施形態]
図8及び図9には本発明の第二実施形態が示されている。
第二実施形態は、第一実施形態とは袋本体の形状が異なるもので、他の構成は第一実施形態と同じである。
図8は第二実施形態にかかるジッパーテープ付袋体の要部を示し、図9は被包装物が収納された状態のジッパーテープ付袋体の断面を示す。
図8において、ジッパーテープ付袋体2は、被包装物Pを収納する袋本体16と、袋本体16の内面に接合されたジッパーテープ20と、を備えている。
袋本体16は、ジッパーテープ20の幅方向に沿った両側に、折り線により内方に織り込まれる対向した一対の側面部16Aを有するガゼット形状である。
袋本体16は基材フィルム11A,11Bを備えて構成されており、このうち基材フィルム11Aに第一実施形態のジッパーテープ20が取り付けられている。
第二実施形態では、袋本体16にはトップシール部が設けられておらず、基材フィルム11A,11Bの上端部には、それぞれ紐状の取手部16Bが取り付けられている。なお、第二実施形態では、後述する第七実施形態や第八実施形態で示される通り、突出部233やガイド部材234を雌側帯状基部22Aに設けるものでもよい。
以上の構成のジッパーテープ付袋体2では、図9に示される通り、袋本体16に被包装物Pが収納されると、雄側帯状基部21Aの下端部に下方に向かう力が働き、雌側帯状基部22Aの延長された部分である上端部に上方に向かう力が働く。この状態では、第一実施形態と同様に、雌側帯状基部22Aと雄側帯状基部21Aとに力(せん断力)がかかるため、互いに係合する雄側鉤部21Cと雌側鉤部22Cとの鉤領域同士が強く係合する。
第二実施形態では、第一実施形態の(1)〜(10)と同様の効果を奏することができる他、次の効果を奏することができる。
(11)袋本体16をガゼット折りにした形状としたので、袋本体16の収納スペースが大きくなり、多くの被包装物Pを収納することができる。
[第三実施形態]
図10及び図11には本発明の第三実施形態が示されている。
第三実施形態は、第一実施形態とはカットテープ5の取付位置が異なるもので、他の構成は第一実施形態と同じである。
図10において、ジッパーテープ付袋体3は、袋本体10と、袋本体10の内面に接合されたジッパーテープ20と、袋本体10に設けられたカットテープ5とを備えている。
第三実施形態では、カットテープ5は、雄側帯状基部21Aのトップシール部13側(図10の上方)の端縁に隣接して設けられている。カットテープ5は、雄側帯状基部21Aとともに基材フィルム11Aの内面に接合されている。カットテープ5の一端部に第一実施形態の開封開始部61と同様の開封開始部が設けられている。第三実施形態の開封開始部はカットテープ5の一部と基材フィルム11Aとで形成される。
なお、第三実施形態では、図11に示される通り、カットテープ5の一端部が雄側帯状基部21Aの端部の下に入り込む構成であってもよい。
第三実施形態では、第一実施形態の(1)(2)(5)〜(10)と同様の効果を奏することができる他、次の効果を奏することができる。
(12)カットテープ5は、帯状基部が延長されていない側である雄側帯状基部21Aの端部に隣接して設けられているから、カットテープ5に開封開始部61を設ける場合、この開封開始部61の加工が容易となる。
[第四実施形態]
図12には本発明の第四実施形態が示されている。
第四実施形態は、第一実施形態とは雄部材及び雌部材の構成が異なるもので、他の構成は第一実施形態と同じである。
図12において、ジッパーテープ付袋体4は、袋本体10と、袋本体10の内面に接合されたジッパーテープ70とを備えている。なお、図12では、袋本体10の基材フィルム11Aのみを図示しており、カットテープ5の図示を省略している。
ジッパーテープ70は、互いに係脱可能とされた雄部材71及び雌部材72を備えている。
雄部材71と雌部材72とは、第一実施形態の雄部材21と雌部材22と同様に、基材フィルム11Aの内側面にヒートシールや接着等の適宜な方法で接合されている(図2参照)。
雄部材71は、雄側帯状基部21Aと、雄側帯状基部21Aに連続する2つの雄部21Bと、雄部21Bに並行であって雄側帯状基部21Aに連続する雄側鉤部21Cと、雄側帯状基部21Aに連続し雄部21Bの間に配置される補助部71Aとを有する。
雌部材72は、雌側帯状基部22Aと、雌側帯状基部22Aから突出して設けられた2つの雌部22Bと、雌側帯状基部22Aから突出して設けられた雌側鉤部22Cとを有する。
補助部71Aは、隣合う雌部22Bの間に配置されているものであり、断面が台形状である。なお、補助部71Aの断面形状は、台形状に限定されるものではなく、他の形状、例えば、矩形状であってもよい。
補助部71Aは、雌部22Bの変形を阻止するものであり、雌部22Bが変形した際に、雌部22Bに当接する。
図12では、補助部71Aが1つのみ配置されているが、第四実施形態では、補助部71Aを複数配置するものでもよい。補助部71Aの配置される位置は雌部22Bの近傍であればよい。
第四実施形態では、第一実施形態の(1)〜(10)と同様の効果を奏することができる他、次の効果を奏することができる。
(13)雄部21B及び雌部22Bは、複数対設けられているから、開封時の力が大きくなることなく、雄部21Bと雌部22Bとの係合を強固なものにでき、開封性をあまり損なわずに、より高い係合性が得られる。
(14)雄側帯状基部21Aには、雌部22Bが変形した際に当接可能に設けられた補助部71Aが雄部21Bに並列に設けられているから、雄部21B及び雌部22Bに大きな力が作用して雄部21B及び雌部22Bが変形しようとしても、その変形を補助部71Aで阻止される。そのため、雄部21Bと雌部22Bとが変形して外れることが防止されることになり、より高い係合性が得られる。
(15)補助部71Aが複数対設けられると、雄部21Bと雌部22Bを補強するための効果が大きなものとなり、より高い係合性を得ることができる。
[第五実施形態]
図13及び図14には本発明の第五実施形態が示されている。
第五実施形態は、第一実施形態とは易開封構造の構成が異なるもので、他の構成は第一実施形態と同じである。
図13において、ジッパーテープ付袋体5Aは、袋本体10と、袋本体10の内面に接合されたジッパーテープ20とを備えている。
袋本体10のサイドシール部12のうちジッパーテープ20の長手方向の両側は、接合部120とされている。
接合部120には、開封開始部61と、開封開始部61から袋本体10を引き裂き開封する方向に隣接した易開封構造としての穴明部分63とが設けられている。
図14において、開封開始部61は、第一実施形態と同様に、C形形状の切込部分60を有するものであり、切込部分60により開封開始部61が形成される。
穴明部分63は、雌側帯状基部22Aに形成された切込部分60と連続しており、その形状は、円形である。なお、穴明部分63の形状は円形に限定されるものではなく、楕円形、矩形、三角形、その他の形状であってもよい。
第五実施形態では、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
[第六実施形態]
図15及び図16には本発明の第六実施形態が示されている。
第六実施形態は、第一実施形態とは弱め線の形状が異なるもので、他の構成は第一実施形態と同じである。
図15において、ジッパーテープ付袋体5Bは、袋本体10と、袋本体10の内面に接合されたジッパーテープ20とを備えている。
接合部120には、開封開始部61と、開封開始部61から袋本体10を引き裂き開封する方向に隣接した易開封構造としての弱め線62とが設けられている。
図16において、開封開始部61は、第一実施形態と同様に、C形形状の切込部分60を有する。
開封開始部61が形成されるように、基材フィルム11A、基材フィルム11B、カットテープ5、雌側帯状基部22Aを貫通したカット処理が施されている。弱め線62が形成されるように、雌側帯状基部22Aと基材フィルム11Bとをカットするハーフカット処理が施されている。
第六実施形態では、弱め線62は、第一実施形態とは異なり、切込部分60の開口端に対向した直線であり、切込部分60から離れて配置されている。なお、弱め線62を切込部分60と連続して形成したものでもよい。
第六実施形態では、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
[第七実施形態]
図17には本発明の第七実施形態が示されている。
第七実施形態は、第一実施形態とは帯状基部の構成が異なるもので、他の構成は第一実施形態と同じである。
図17において、ジッパーテープ付袋体5Cは、袋本体10と、袋本体10に取り付けられるジッパーテープ80とを備えて構成される。
ジッパーテープ80は、帯状基部23と、帯状基部23にそれぞれ設けられる雄部21B及び雌部22B、並びに雄側鉤部21C及び雌側鉤部22Cとを備えている。
第七実施形態は、第一実施形態とは異なり、帯状基部23は、1つの部材から形成されており、帯状基部23を屈曲して形成された屈曲領域230と、屈曲領域230にそれぞれ接続された雄側板部231及び雌側板部232とを備える。雄側板部231と雌側板部232とは互いに対向配置されている。ここで、屈曲領域230は、帯状基部23の湾曲した点だけでなく、雄側板部231と雌側板部232とを接続する湾曲部分を含む。
雄側板部231の雌側板部232に対向する部分には、雄部21Bと雄側鉤部21Cとが形成され、雌側板部232の雄側板部231に対向する部分には、雌部22Bと雌側鉤部22Cとが形成されている。なお、図17では、雄部21Bと雌部22Bとは互いに係合され、かつ、雄側鉤部21Cと雌側鉤部22Cとが互いに係合されている状態が示されているが、これらの係合は解除可能である。
雄側鉤部21Cと雌側鉤部22Cとは、雄部21B及び雌部22Bを挟んで屈曲領域230とは反対側、つまり、帯状基部23の開口端側に配置されている。
雌側鉤部22Cの鉤領域は、雌部22Bが設けられた側、つまり、屈曲領域230に向いており、雄側鉤部21Cの鉤領域は、雄部21Bが設けられた側とは反対側に向いている。
帯状基部23のうち雄側板部231は基材フィルム11Aに接合されており、雌側板部232は、基材フィルム11Bに接合されることなく、袋本体10の内部に露出される。
雄側板部231のうち雌側板部232と対向する面には、帯状分離部としてのカットテープ5が設けられている。
カットテープ5と帯状基部23との接合は、例えば、接着剤による方法、共押出成形等による一体成型による方法等により達成される。
雄側板部231に形成された突出部233は、カットテープ5が基材フィルム11Aと雄側板部231とを切断した袋本体10を開封する際に、カットテープが基材フィルム11A等を引き裂く方向を正常な方向に修正するためのものである。つまり、突出部233は、雄側板部231に比べて厚肉としている。これにより、たとえ、基材フィルム11A等の引き裂かれる方向が曲がってしまい、雄側板部231の一部が引き裂かれてしまったとしても、突出部233によって、雄側板部231がそれ以上引き裂かれてしまうのを防ぐとともに、基材フィルム11Aの引き裂き方向を、正常な方向に戻すことができるようにしてある。
突出部233の形状は上記目的を達成できるものであれば、特に限定されない。図17では、突出部233の形状が半円状に形成されているが、矩形状に形成されるものでもよい。また、図17では、突出部233はカットテープ5のボトムシール側に設けられているが、カットテープ5のトップシール側に設けられるものでもよい。さらに、突出部233の数は、1つに限定されるものではなく、カットテープ5の両側に沿って2つ配置されるものでもよい。さらに、図17では、突出部233の高さ寸法は、カットテープ5の厚み寸法より小さいが、突出部233の高さ寸法とカットテープ5の厚み寸法とを同じにしてもよく、カットテープ5の厚み寸法が突出部233の高さ寸法より小さいものであってもよい。また、カットテープ5には、突出部233とは反対側の端縁に、その長手方向沿ってガイド部材(図示せず)を設けてもよい。なお、ガイド部材に用いる樹脂材料は、帯状基部23と異なるものであってもよい。
ここで、帯状基部23からのカットテープ5の分離には、帯状基部23及び基材フィルム11Aの一部をカットテープ5の幅寸法Wに沿って、破壊や切断して分離する破断を含む。
接合部120には、カットテープ5の一部を含んで構成される開封開始部61と、開封開始部61から袋本体10を開封する易開封構造としての穴明部分63又は弱め線62が設けられている(図14及び図16参照)。
図17では、雄部21B及び雌部22Bは、一対図示されているが、第七実施形態では、雄部21B及び雌部22Bが複数対設けられるものでもよい。
さらに、雄部21B及び雌部22Bに並行に補助部(図示せず)を帯状基部23に設ける構成としてもよい。これにより、互いに係合する雄部21B及び雌部22Bに大きな力が作用し、雄部21B及び雌部22Bが変形して係合が解除してしまうことを、補助部が雌部22Bに当接することで、防止できる。
次に、第七実施形態のジッパーテープ付袋体5Cの使用方法を説明する。
まず、使用者がこのジッパーテープ付袋体5Cから被包装物を最初に取り出すにあっては、ジッパーテープ付袋体5Cをカットテープ5により直線状に破断する。
袋本体10に予め収納された被包装物を取り出すため、あるいは、袋本体10に被包装物を新たに収納するために、帯状基部23のうちカットテープ5で破断された部分の両側端縁を互いに離間する方向に引っ張る。これにより、雄部21Bの爪領域及び雌部22Bの鉤領域が外れる方向に移動される。同様に、雄側鉤部21Cの雄側鉤領域と雌側鉤部22Cの雌側鉤領域とが外れる方向に移動されて外れ、小さな力で容易に開封できる(図5参照)。
被包装物が収納されたジッパーテープ付袋体5Cを持ち手13Aで把持すると、被包装物の重さにより、雄側板部231に重力が働く下方に力が働き、雌側板部232に上方に向く力が働く。これにより、雌側板部232の上端部と、雄側板部231の下端部とに帯状基部23の平面内で互いに離れる方向に力(せん断力)がかかる。すると、互いに係合する雄側鉤部21Cと雌側鉤部22Cとの鉤領域同士が強く係合し、雄部21Bの鉤領域21B3と雌部22Bの鉤領域22B2とが強く係合する。
従って、第七実施形態では、第一実施形態、その他の実施形態と同様の効果を奏することができる他、次の効果を奏することができる。
(16)帯状基部23に雄部21B及び雌部22B、並びに雄側鉤部21C及び雌側鉤部22Cをそれぞれ設け、帯状基部23を屈曲させた状態において、雄部21Bと雌部22Bとが係合可能とされ、雄側鉤部21Cと雌側鉤部22Cとが係合可能とされているから、第一実施形態と同様に、高い係合性と易開封性との相反する双方が得られる他、帯状基部を雄側と雌側との2種類設けることを要しないので、ジッパーテープを製造する際の部品点数を減少させることができる。
[第八実施形態]
図18には本発明の第八実施形態が示されている。
第八実施形態は、第一実施形態とはカットテープ5の取付位置が異なるもので、他の構成は第一実施形態と同じである。
図18において、ジッパーテープ付袋体5Dは、袋本体10と、袋本体10に取り付けられるジッパーテープ20とを備え、ジッパーテープ20は、互いに係脱可能とされた雄部材21及び雌部材22を備えている。
雄部材21の雄側帯状基部21Aのうち雌側帯状基部22Aに対向する部分にカットテープ5が設けられている。カットテープ5は、雄部21Bを挟んで雄側鉤部21Cとは反対側に配置されている。
カットテープ5は雄側帯状基部21Aから分離するものであり、雄側帯状基部21Aからのカットテープ5の分離には、雄側帯状基部21A及び基材フィルム11Aの一部を破壊や切断して分離する破断を含む。
基材フィルム11Aと雌側帯状基部22Aとの重合部分のうちカットテープ5に近い端縁とカットテープ5の一端縁との間には、空隙部Sが形成されていてもよい。この空隙部Sにより、ジッパーテープ20と袋本体10とを接合する際に発生する溶融樹脂が側方に広がっても、カットテープ5とジッパーテープ20とが一体化してしまうことがなく、カットテープ5とともに袋本体10を容易に切断することができる。空隙部Sの寸法は限定されないが、例えば、0.5mm以上5.0mm以下とすることで、好適に上記効果を得ることが期待できる。
なお、第八実施形態においても、雄側帯状基部21A又は雌側帯状基部22Aに突出部233を形成するものでもよい。さらに、カットテープ5には、突出部233とは反対側の端縁に、その長手方向沿ってガイド部材234を設けてもよい。突出部233とガイド部材234により、カットテープ5を雄側帯状基部22Aから直線上に分離することができる。なお、ガイド部材234に用いる樹脂材料は、帯状基部23と異なるものであってもよい。
第八実施形態の突出部233は、第七実施形態と同様に、その形状や取付位置は限定されるものではない。
第八実施形態では、第一実施形態と同様の効果を奏することができる。
[第九実施形態]
図19には本発明の第九実施形態が示されている。
第九実施形態は、第一実施形態とは、雄側帯状基部21Aと雌側帯状基部22Aとに厚肉部を設けた点が異なるもので、他の構成は第一実施形態と同じである。
図19において、ジッパーテープ付袋体5Eは、袋本体10と、袋本体10に取り付けられるジッパーテープ20Eとを備え、ジッパーテープ20Eは、互いに係脱可能とされた雄部材21E及び雌部材22Eを備えている。
雄部材21Eは、雄側帯状基部21Aのトップシール部13側の端部に独立又は一体に形成された第一厚肉部211を備えている。第一厚肉部211は、雄側帯状基部21Aの他の部分より厚く形成されており、基材フィルム11Aに接合されている。
雌部材22Eは、雌側帯状基部22Aのトップシール部13側の端部に独立又は一体に形成された第二厚肉部221を備えている。第二厚肉部221は、雌側帯状基部22Aの他の部分より厚く形成されており、基材フィルム11Aに接合されている。
雌側帯状基部22Aのうち第二厚肉部221と雌部22Bとの間にカットテープ5が設けられている。
第一厚肉部211と第二厚肉部221との断面形状は、図19では、矩形状であるが、本実施形態に限定されるものではなく、矩形状の他、例えば、三角形状や五角形状等の多角形状、凹面形状、凸面形状等の曲面形状等でも好適に用いることができる。
カットテープ5と第一厚肉部211との間及びカットテープ5と第二厚肉部221との間には、空隙部Sが形成されている。そのため、ジッパーテープ20Eと袋本体10とを接合する際に発生する溶融樹脂が側方に広がっても、空隙部Sがあるので、カットテープ5とジッパーテープ20Eとが一体化してしまうことを防止できる。
第九実施形態では、第一実施形態と同様の効果を奏することができる他、次の効果を奏することができる。
(17)雄側帯状基部21Aに第一厚肉部211を形成したので、カットテープ5が基材フィルム11Aを引き裂く際に、基材フィルム11Aの引き裂かれる方向が雄部21B側に向かってしまうことの防止が期待できる。また、第一厚肉部211があることで、雄側帯状基部21Aの接合の基材フィルム11Aへの接合を効率的に行うことも期待できる。
(18)雌側帯状基部22Aに第二厚肉部221を形成したので、カットテープ5が基材フィルム11Aを引き裂く際に、基材フィルム11Aの引き裂かれる方向がトップシール部13側に向かってしまうことの防止が期待できる。また、第二厚肉部221があることで、雌側帯状基部22Aの基材フィルム11Aへの接合を効率的に行うことも期待できる。
[第十実施形態]
図20には本発明の第十実施形態が示されている。
第十実施形態は、第八実施形態とは、雄側帯状基部21Aと雌側帯状基部22Aとに厚肉部を設けた点が異なるもので、他の構成は第八実施形態と同じである。
図20において、ジッパーテープ付袋体5Fは、袋本体10と、袋本体10に取り付けられるジッパーテープ20Fとを備え、ジッパーテープ20Fは、互いに係脱可能とされた雄部材21F及び雌部材22Fを備えている。
雄部材21Fは、雄側帯状基部21Aのカットテープ5と雄部21Bとの間で独立又は一体に形成された第一厚肉部213を備えている。
雌部材22Fは、雌側帯状基部22Aのトップシール部13側の端部に独立又は一体に形成された第二厚肉部224を備えている。第二厚肉部224は、雌側帯状基部22Aの他の部分より厚く形成されており、基材フィルム11Aに接合されている。
第一厚肉部213と第二厚肉部224との断面形状は、図20では、矩形状であるが、本実施形態に限定されるものではなく、矩形状の他、例えば、三角形状や五角形状等の多角形状、凹面形状、凸面形状等の曲面形状等でも好適に用いることができる。
カットテープ5と第二厚肉部224との間には、空隙部Sが形成されている。空隙部Sにより、ジッパーテープ20Fと袋本体10とを接合する際に発生する溶融樹脂が側方に広がっても、カットテープ5とジッパーテープ20Fとが一体化してしまうことを防止できる。
第十実施形態では、第八実施形態と同様の効果を奏することができる他、次の効果を奏することが期待できる。
(19)雄側帯状基部21Aに第一厚肉部213を形成したので、カットテープ5が雄側帯状基部21Aを破断し、基材フィルム11Aを引き裂く際に、基材フィルム11Aの引き裂かれる方向が雄部21B側に向かってしまうことの防止が期待できる。また、第一厚肉部213があることで、雄側帯状基部21Aの接合の基材フィルム11Aへの接合を効率的に行うことも期待できる。
(20)雌側帯状基部22Aに第二厚肉部224を形成したので、カットテープ5が雄側帯状基部21Aを破断し、基材フィルム11Aを引き裂く際に、基材フィルム11Aの引き裂かれる方向がトップシール部13側に向かってしまうことの防止が期待できる。また、第二厚肉部224があることで、雌側帯状基部22Aの基材フィルム11Aへの接合を効率的に行うことも期待できる。
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、雄部材21と雌部材22とを係合させた状態において、雌側帯状基部22Aの一方の幅方向の長さが雄側帯状基部21Aよりも一端側に突出して長く延長され、この延長された雌側帯状基部22Aに連続する雌側鉤部22Cの鉤領域22C1が雌側帯状基部22Aの延長された側に向いている構成としたが、本発明では、雄部材21と雌部材22との配置位置を逆にし、雄側帯状基部21Aの一方の幅方向の長さが雌側帯状基部22Aよりも一端側に突出して長く延長され、この延長された雄側帯状基部21Aに連続する雌側鉤部22Cの鉤領域が雄側帯状基部21Aの延長された側に向いている構成としてもよい。
さらに、前記各実施形態では、雄部21Bは、雄側帯状基部21Aの平面から壁状に突出する首領域21B1と、首領域21B1から雄側帯状基部21Aの幅方向の一側に向けて長手方向に沿って突出し断面三角形状の爪領域21B2と、首領域21B1から雄側帯状基部21Aの幅方向の他側に向けて長手方向に沿って突出し断面が釣り針形状の鉤領域21B3とを有する構成としたが、本発明では、雄部の断面形状をボトムシール部14側とトップシール部13側とで対称構造としてもよい。
また、ジッパーテープ20,70が取り付けられる被取付材は、袋本体10,16に限定されるものではなく、例えば、所定の形状を保持できる合成樹脂製の包装容器についても適用できる。
前記各実施形態では、弱め部分を帯状分離部としてのカットテープ5としたが、本発明では、カットテープ5の態様に限定されるものではない。つまり、弱め部分とは、袋本体を開封するための機構を指し、例えば、袋体に設けた切り取り線、袋体を引裂く引裂き紐等、帯状分離部以外の構成でも好適に用いることができる。
前記各実施形態は、被包装物Pが重い場合についての説明であったが、本発明では、ジッパーテープ付袋体1,2,3,4の内圧が外部からの押圧等により高まった場合についても、適用できる。つまり、ジッパーテープ付袋体1,2,3,4の内圧が高まると、前記各実施形態と同様に、雄側帯状基部21Aと雌側帯状基部22Aとに力(せん断力)が働く。これにより、互いに係合する雄側鉤部21Cと雌側鉤部22Cとの鉤領域同士が強く係合するとともに、雄部21Bと雌部22Bとの係合により、強固な係合状態が得られることになり、ジッパーテープ20,70が誤って開放されにくい。
1,2,3,4,5A,5B,5C,5D…ジッパーテープ付袋体、5…カットテープ(帯状分離部:弱め部分)、10,16…袋本体、11A,11B…基材フィルム、12…サイドシール部、13…トップシール部、13A…持ち手(把持部)、14…ボトムシール部、20,70,80…ジッパーテープ、21,71…雄部材、22,72…雌部材、21A…雄側帯状基部、22A…雌側帯状基部、21B…雄部、21B2…爪領域、22B…雌部、21C…雄側鉤部、22C…雌側鉤部、61…開封開始部、62…弱め線(易開封構造)、63…穴明部分(易開封構造)、120…接合部、P…被包装物

Claims (29)

  1. 雄側帯状基部、前記雄側帯状基部に連続する雄部、及び、前記雄部に並行に設けられ、前記雄側帯状基部に連続する雄側鉤部を有する雄部材と、
    雌側帯状基部、前記雌側帯状基部に連続し前記雄部に係合可能な雌部、及び、前記雌部に並行に設けられ、前記雌側帯状基部に連続し前記雄側鉤部に係合可能な雌側鉤部を有する雌部材と、を備え、
    前記雄部材と前記雌部材とを係合させた状態において、前記雄側帯状基部又は前記雌側帯状基部の一方の幅方向の長さが、前記雄側帯状基部又は前記雌側帯状基部の他方よりも、幅方向の一端側に突出して長く延長され、
    前記幅方向の一端側に突出して長く延長された帯状基部に連続する前記雄側鉤部又は前記雌側鉤部のいずれか一方の鉤領域は、前記延長された帯状基部の延長された側に向いている
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  2. 請求項1に記載のジッパーテープにおいて、
    前記雄部材と前記雌部材とを係合させた状態において、前記雌側帯状基部の幅方向の長さが、前記雄側帯状基部よりも、幅方向の一端側に突出して長く延長された
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のジッパーテープにおいて、
    前記雄部材と前記雌部材とは、前記延長された帯状基部の延長された側から、前記雄部及び前記雌部並びに前記雄側鉤部及び前記雌側鉤部をこの順に係合可能に配置された
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のジッパーテープにおいて、
    前記雄部材及び前記雌部材のうちの少なくともいずれか一方に、前記雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部のうち少なくとも一方と分離する帯状分離部を有する
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  5. 請求項4に記載のジッパーテープにおいて、
    前記帯状分離部は、前記延長された帯状基部のうち前記雄部又は前記雌部が形成されている側の面に設けられている
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  6. 請求項4に記載のジッパーテープにおいて、
    前記帯状分離部は、前記延長されていない帯状基部のうち前記雄部又は前記雌部が形成されている側の面に設けられている
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  7. 請求項4に記載のジッパーテープにおいて、
    前記帯状分離部は、前記帯状基部が延長されていない側の帯状基部の端部に隣接して設けられている
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  8. 帯状基部と、前記帯状基部にそれぞれ設けられる雄部及び雌部、並びに雄側鉤部及び雌側鉤部とを備え、前記帯状基部を屈曲させた状態において、前記雄部と前記雌部とが係合可能とされ、前記雄側鉤部と前記雌側鉤部とが係合可能とされている
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  9. 請求項8に記載のジッパーテープにおいて、
    前記帯状基部を屈曲させた状態で、前記雄側鉤部と前記雌側鉤部とは、前記雄部と前記雌部を挟んで前記帯状基部の屈曲領域とは反対側に設けられている
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  10. 請求項9に記載のジッパーテープにおいて、
    前記雌側鉤部の鉤領域は、前記雌部が設けられた側に向いている
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  11. 請求項8から請求項10までのいずれか1項に記載のジッパーテープにおいて、
    前記帯状基部が屈曲された状態で前記帯状基部のうち互いに対向する前記雄部が設けられた部分と前記雌部が設けられた部分との間に前記帯状基部と分離する帯状分離部が設けられている
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載のジッパーテープにおいて、
    前記雄部及び前記雌部は、複数対設けられている
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  13. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のジッパーテープにおいて、
    前記雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部のうちの少なくともいずれか一方は、前記雄部及び前記雌部に並行に設けられた補助部を有している
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  14. 請求項8から請求項12までのいずれか1項に記載のジッパーテープにおいて、
    前記帯状基部は、前記雄部及び前記雌部に並行に設けられた補助部を有している
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  15. 請求項13又は請求項14に記載のジッパーテープにおいて、
    前記補助部は、複数対設けられている
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  16. 請求項13から請求項15までのいずれか1項に記載のジッパーテープにおいて、
    前記雄部及び前記雌部は、軟質の樹脂にて形成され、
    前記補助部は、硬質の樹脂にて形成されている
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  17. 袋本体と、前記袋本体に取り付けられるジッパーテープとを備え、
    前記ジッパーテープは、
    雄側帯状基部、前記雄側帯状基部に連続する雄部、及び、前記雄部に並行に前記雄側帯状基部に連続する雄側鉤部を有する雄部材と、
    雌側帯状基部、前記雌側帯状基部に連続し前記雄部に係合可能な雌部、及び、前記雌部に並行に前記雌側帯状基部に連続し前記雄側鉤部に係合可能な雌側鉤部を有する雌部材と、を備え、
    前記雄部材と前記雌部材とを係合させた状態において、前記雄側帯状基部又は前記雌側帯状基部の一方の幅方向の長さが、前記雄側帯状基部又は前記雌側帯状基部の他方よりも、幅方向の一端側に突出して長く延長され、
    前記幅方向の一端側に突出して長く延長された帯状基部に連続する前記雄側鉤部又は前記雌側鉤部のいずれか一方の鉤領域は、前記延長された帯状基部の延長された側に向いており、
    前記雄部材又は雌部材の延長された基部の延長された部位が前記雄部又は前記雌部のある方の面で、延長されていない他の雄部材又は雌部材が前記雄部又は前記雌部の無い方の面で、前記袋本体に接合している
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  18. 請求項17に記載のジッパーテープ付袋体において、
    前記雄部材と袋本体との接合部分と、前記雌部材と袋本体との接合部分とで挟まれた領域に弱め部分を有する
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  19. 請求項18に記載のジッパーテープ付袋体において、
    前記弱め部分は、前記雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部のうちの少なくともいずれか一方に、前記雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部のうち少なくとも一方と分離するとともに前記袋本体に取り付けられた帯状分離部を備えた
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  20. 請求項19に記載のジッパーテープ付袋体において、
    前記袋本体は、互いに重ね合わされる基材フィルムを備え、前記基材フィルムの前記ジッパーテープの長手方向の両側に前記基材フィルムが接合された接合部が設けられ、
    前記帯状分離部は、前記雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部と独立又は一体として設けられ、
    前記接合部の少なくともいずれか一方には、前記帯状分離部の一部を含んで構成される開封開始部と、前記開封開始部から前記袋本体を開封する易開封構造とが設けられている
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  21. 請求項20に記載のジッパーテープ付袋体において、
    前記易開封構造は、前記雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部のうちの少なくともいずれか一方に対して、穴明部分を設ける構造、又は前記基材フィルムのいずれか一方及び当該基材フィルムに隣接する前記雄側帯状基部及び前記雌側帯状基部のうちの少なくともいずれか一方に弱め線を設ける構造である
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  22. 請求項17から請求項21までのいずれか1項に記載のジッパーテープ付袋体において、
    前記袋本体は、前記雄部材又は前記雌部材が設けられた部分を挟んで被包装物が収納される部分とは反対側の端部に把持部が設けられている
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  23. 袋本体と、前記袋本体に取り付けられるジッパーテープとを備え、
    前記ジッパーテープは、
    帯状基部と、前記帯状基部にそれぞれ設けられる雄部及び雌部、並びに雄側鉤部及び雌側鉤部とを備え、前記帯状基部を屈曲させた状態において、前記雄部と前記雌部とが係合可能とされ、前記雄側鉤部と前記雌側鉤部とが係合可能とされ、
    前記帯状基部は屈曲した状態で前記袋本体に接合され、
    前記帯状基部の前記袋本体に接合していない側に設けられた前記雄側鉤部又は前記雌側鉤部のいずれか一方の鉤領域は、前記帯状基部の屈曲領域に向いている
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  24. 請求項23に記載のジッパーテープ付袋体において、
    前記帯状基部の前記袋本体に接合していない側に前記雌部が設けられている
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  25. 請求項23又は請求項24に記載のジッパーテープ付袋体において、
    前記帯状基部が屈曲された状態で前記帯状基部のうち互いに対向する前記雄部が設けられた部分と前記雌部が設けられた部分との間に弱め部分を有する
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  26. 請求項25に記載のジッパーテープ付袋体において、
    前記弱め部分は、前記帯状基部と分離するとともに前記袋本体に取り付けられた帯状分離部を備えた
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  27. 請求項26に記載のジッパーテープ付袋体において、
    前記袋本体は、互いに重ね合わされる基材フィルムを備え、前記基材フィルムの前記ジッパーテープの長手方向の両側に前記基材フィルムが接合された接合部が設けられ、
    前記帯状分離部は、前記帯状基部と独立又は一体として設けられ、
    前記接合部の少なくともいずれか一方には、前記帯状分離部の一部を含んで構成される開封開始部と、前記開封開始部から前記袋本体を開封する易開封構造とが設けられている
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  28. 請求項27に記載のジッパーテープ付袋体において、
    前記易開封構造は、前記帯状基部に対して、穴明部分を設ける構造、又は前記基材フィルムのいずれか一方及び当該基材フィルムに隣接する前記帯状基部に弱め線を設ける構造である
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  29. 請求項23から請求項28までのいずれか1項に記載のジッパーテープ付袋体において、
    前記袋本体は、前記雄部又は前記雌部が設けられた部分を挟んで被包装物が収納される部分とは反対側の端部に把持部が設けられている
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
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