JP6340247B2 - ジッパーテープ、ジッパーテープ付袋体、ジッパーテープ付袋体の物品収納方法、ジッパーテープ付袋体の製造方法、および、ジッパーテープ付袋体の製造装置 - Google Patents

ジッパーテープ、ジッパーテープ付袋体、ジッパーテープ付袋体の物品収納方法、ジッパーテープ付袋体の製造方法、および、ジッパーテープ付袋体の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、ジッパーテープ、ジッパーテープ付袋体、ジッパーテープ付袋体の物品収納方法、ジッパーテープ付袋体の製造方法、および、ジッパーテープ付袋体の製造装置に関する。
従来、袋体に詰め込んだ商品を展示した時や、輸送時、その他において、商品を収納した袋を故意に開封し、商品が改竄されることがある。
例えば、スーパーマーケットなどの小売店や充填業者などにおいて、袋体に商品を詰め、その後、袋体に封をした後、売り場で展示販売、もしくは小売店に搬入することがある。
ここで、袋体に商品を詰め、その後に封をするために、袋体を開閉する手段として、ヒートシール装置を必要とせず簡易に充填するという観点から、袋本体の互いに対向する面に接合されたジッパーテープを用いることがある。
ジッパーテープは、雄部材と雌部材とが着脱自在とされた構造であるため、袋体に封をする作業と開封する作業が簡易に行えるという有利な点があるものの、袋体に封をして一度収納した後に、袋体を開封して商品を容易に取り出せるという不利な点もある。そのため、商品の改竄防止という点からは、ジッパーテープ付き袋体は利用しにくい。
このようなジッパーテープ付袋体において、改竄防止のための機能を備えた構成が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載のものは、長手帯状の嵌合基部と、この嵌合基部の長手方向に沿って他部材が嵌合する渦巻き状の嵌合凹溝を有する係止部と、この係止部に接合し嵌合基部に連結する支持部とを備えた帯状係止部材がある。
この特許文献1では、一対の帯状係止部材が互いに嵌合することでジッパーテープとして機能する。係止部は、嵌合凹溝の一方の開口縁近傍に他部材と係合する内方に向けて突出する係合爪部を有する。支持部は、係止部との接合する位置が、係合爪部が他部材に係合する係合位置から嵌合基部に向けた垂線よりも、嵌合凹溝の他方の開口縁側に変位した位置に設けられている。支持部は、係止部が他部材と嵌合した状態から互いに離間する方向に引っ張り力を作用させて嵌合状態が解除される強度より小さい強度に形成される。
特許文献2に記載のものは、一方の帯状支持片が曲折枢動状態で袋の内部に向き、他方の帯状支持片が曲折枢動状態で袋の口を向くように、肉厚に形成された一縁側が袋に取り付けられている。袋を開けようとした際、対をなす帯状支持片が曲折枢動状態となってそれぞれのフックが互いに噛み合うようになり、改竄防止する構成が採られている。
特開2011−36642号公報 特開2012−41089号公報
上記特許文献1で示される改竄防止機能では、一対の帯状係止部材を一度嵌合した後に開封しようとすると、嵌合する係止部同士に剪断応力が作用して係合爪部が互いに咬み込む状態となり、開封しにくくなる。
しかし、特許文献1で示される改竄防止機能では、ジッパーテープが複雑な形状であるため、製造が困難であるとともに、搬送時に破損しないように注意が必要となる。また、特許文献1で示される改竄防止機能では、無理やりジッパーテープを開封しようとしてさらに強い力を加えると、係止部が損傷したり、支持部が切断されたりすることで開封できてしまうという不具合があった。つまり、特許文献1で示される改竄防止機能は、封入後に開封状態を判断するのみであって、改竄のために、開封自体を阻止するものではない。このように袋が開封されてしまったのでは、商品の改竄対策としては十分とはいえない。
また、特許文献2では、対をなす帯状支持片は、力の作用を受けていない静止状態で自由端側が袋から間隔を開けて離れている状態となっている。このことから、それぞれのフックを咬合させて封止する際に、力が作用して折曲枢動状態となり、適切にフックが咬合できなくなってしまうおそれがある。このため、部分的に咬合していないなど、咬合が十分でない場合には容易に開封されてしまい、改竄防止機能を発揮できないおそれがある。
本発明の目的は、物品の収納が容易で、かつ収納した物品の改竄を確実に防止できるジッパーテープ、ジッパーテープ付袋体、ジッパーテープ付袋体の物品収納方法、ジッパーテープ付袋体の製造方法、および、ジッパーテープ付袋体の製造装置を提供することにある。
本発明のジッパーテープは、一対の雄側鈎部および雌側鈎部が互いに咬合可能な咬合部と、前記咬合部にそれぞれ連設する一対の帯状基部とを備え、袋本体の内面に取り付けられるジッパーテープであって、前記雄側鈎部または前記雌側鈎部を有する帯状基部のうちの少なくとも一方において、前記帯状基部の長手方向の一縁が、前記咬合部の基端に隣接して形成された切断可能部によって切断可能な把持片部とされ、前記把持片部を含む前記帯状基部のうちの一方は、前記帯状基部のうちの他方に接合されないことを特徴とする。
この発明では、切断可能部で把持片部を帯状基部から切断可能としている。袋本体に取り付けられた状態で、切断可能部で把持片部を切除することにより、咬合部の咬合後に咬合が外されて袋本体が開封されることを防止でき、確実に改竄を防止することが可能となる。
ここで、切断可能部が設けられる位置の基端とは、切断可能部にて把持片部を切断した際の帯状基部の端部を実質的に把持できない長さ寸法となる位置である。
また、切断可能部としては、薄肉、目打ち部などである。これらの薄肉、目打ち部などは、ジッパーテープの押出成形、刃物を用いたテープの加工、レーザーによる加工などにより形成できる。そして、薄肉としては、帯状基部の少なくともいずれか一方の表面から後退した段差状に形成される構成の他、断面V字状に薄肉となる構成、凹面状に薄肉となる構成なども含む。
本発明のジッパーテープは、一対の雄側鈎部および雌側鈎部が互いに咬合可能な咬合部と、前記咬合部にそれぞれ連設する一対の帯状基部とを備え、袋本体の内面に取り付けられるジッパーテープであって、前記雄側鈎部または前記雌側鈎部を有する帯状基部の双方において、前記帯状基部の長手方向の一縁が、前記咬合部の基端に隣接して形成された切断可能部によって切断可能な把持片部とされ、前記把持片部を含む前記帯状基部の双方は、互いに接合されないことを特徴とする。
この発明では、切断可能部で把持片部を一対の帯状基部からそれぞれ切断可能としている。袋本体に取り付けられた状態で、切断可能部で把持片部を帯状基部から切除することにより、咬合部の咬合後に咬合が外されて袋本体が開封されることを防止でき、確実に改竄を防止することが可能となる。
本発明のジッパーテープは、一対の雄側鈎部および雌側鈎部が互いに咬合可能な咬合部と、前記咬合部にそれぞれ連設する一対の帯状基部とを備え、袋本体の内面に取り付けられるジッパーテープであって、前記雄側鈎部または前記雌側鈎部を有する帯状基部のうちのいずれか一方において、前記帯状基部の長手方向の一縁が、前記咬合部の基端に隣接して形成された切断可能部によって切断可能な把持片部とされ、前記把持片部を含む前記帯状基部のうちの一方は、前記帯状基部のうちの他方に接合されないことを特徴とする。
この発明では、切断可能部で一方の帯状基部から把持片部を切断可能としている。一方の帯状基部を咬合部から切断可能部にて切除される部分のみを袋本体に取り付けられない状態とすることで、咬合部を咬合後に一方の帯状基部から把持片部を切断可能部で切除することにより、袋本体を開封させようとすると、雄側鈎部および雌側鈎部が互いに噛み合う方向に開封力が作用し、咬合が外されて袋本体が開封されることを防止でき、確実に改竄を防止することが可能となる。
そして、本発明では、前記切断可能部は、前記把持片部が当該切断可能部で切断された状態で、前記咬合部が連設する位置から当該切断可能部までの帯状基部を把持不可能となる位置に設けられたことが好ましい。
この発明では、把持片部が切断可能部で切断された状態で、咬合部が連設する位置から切断可能部までの帯状基部を把持不可能となる位置に、把持片部を設けることで、咬合された咬合部を外すことが困難となり、確実に改竄を防止することが可能となる。
また、本発明では、前記咬合部は、複数対設けられたことが好ましい。
この発明では、咬合部を複数対設けることで、咬合力が増大し、確実に改竄を防止することが可能となる。
さらに、本発明では、前記帯状基部の少なくともいずれか一方には、前記複数の咬合部間に位置して設けられ、当該帯状基部における厚さ方向での曲げ応力より小さい応力で厚さ方向に屈曲可能な変形部が設けられていることが好ましい。
この発明では、帯状基部における切断前の把持片部を把持して咬合部の咬合を外す際、帯状基部が変形部で咬合を外す方向へ屈曲して咬合する雄側爪部および咬合雌側爪部が離間する方向に移動されて噛み合いを外す状態となり、咬合の解除が容易にできる。このことから、ジッパーテープを袋本体に取り付けた袋構成とした際の物品の収納作業が容易となる。
そして、本発明では、前記切断可能部に近接する咬合部以外の咬合部のうちの少なくともいずれか1つは、咬合する前記雌側鈎部または前記雄側鈎部に向けて突出し、前記帯状基部に対向する斜面を有する咬合雄側爪部または咬合雌側爪部を備え、前記咬合雄側爪部または前記咬合雌側爪部は、前記斜面の接線と、前記帯状基部の垂線とのなす角θが90°以下に形成されたことが好ましい。
この発明では、切断可能部に近接する咬合部以外の咬合部として、所定の角θで突出する形状、すなわち帯状基部に向けて折り返すように鈎形状に突出する咬合雄側爪部または咬合雌側爪部を設けることで、切断可能部で把持片部を切断した後の咬合部の咬合を外す際、咬合雄側爪部および咬合雌側爪部が強く噛み合う状態となり、咬合が外されることを確実に防止でき、確実に改竄を防止することが可能となる。
また、本発明では、前記切断可能部が設けられた帯状基部に連設する雄側鈎部または雌側鈎部は、咬合する前記雌側鈎部または前記雄側鈎部に向けて突出し、前記帯状基部に面する斜面を有する第一雄側爪部または第一雌側爪部を備え、前記第一雄側爪部または前記第一雌側爪部は、前記斜面の接線と、前記帯状基部の垂線とのなす角αが90°以上に形成されたことを特徴とする。
この発明では、咬合部の雄側鈎部または雌側鈎部に、所定の角αで突出する形状、すなわち、山形状に突出する第一の雄側爪部または第一の雌側爪部を設けることで、帯状基部における切断前の把持片部を把持して咬合部の咬合を外す際、咬合する雄側爪部および咬合雌側爪部が離間する方向に移動されて噛み合いを外す状態となり、咬合の解除が容易にできる。このことから、ジッパーテープを袋本体に取り付けた袋構成とした際の物品の収納作業が容易となる。
さらに、本発明では、前記第一雄側爪部を有した雄側鈎部または前記第一雌側爪部を有した雌側鈎部は、前記雌側鈎部または前記雄側鈎部に向けて突出し、前記帯状基部に面する斜面を有する第二雄側爪部または第二雌側爪部を備え、前記第二雄側爪部または前記第二雌側爪部は、前記斜面の接線と、前記帯状基部の垂線とのなす角βが90°以下に形成されたことが好ましい。
この発明では、咬合部の他方の雌側鈎部または前記雄側鈎部に、所定の角βで突出する形状、すなわち帯状基部に向けて折り返すように鈎形状に突出する第二雌側爪部または第二雄側爪部を設けることで、第一の雄側爪部または第一の雌側爪部との咬合と合わせて、第二雌側爪部または第二雄側爪部の咬合により咬合力をより増大でき、より改竄防止できる。
そして、本発明では、前記帯状基部は、前記咬合部が連設する側と反対側の面にリブが突設されたことが好ましい。
この発明では、帯状基部における咬合部が連設する側と反対側の面に、リブを突設することで、基材フィルムなどの他の部材に融着する際、リブが積極的に他の部材に当接して融着される状態となり、安定した融着性が得られる。
また、本発明では、前記切断可能部は、少なくとも前記咬合部が連設する側と反対側の面から後退した段差状に薄肉に形成されていることが好ましい。
この発明では、咬合部が連設する側と反対側の面から後退した段差状に切断可能部を薄肉に形成することで、基材フィルムなどの他の部材と融着した際、切断可能部が他の部材と融着されることを防止して、切断可能部の位置で把持片部を容易に切断することが可能となる。
本発明のジッパーテープ付袋体は、袋本体と、前記把持片部とされる前記帯状基部の長手方向の一縁が前記袋本体の開口側に対応する一縁になるように前記袋本体の内面に取り付けられる本発明のジッパーテープと、を具備したことを特徴とする。
この発明では、一対の帯状基部にそれぞれ切断可能部を介して把持片部を設けたジッパーテープを用いる。物品を袋本体に収納し、切断可能部で把持片部とともに袋本体を切断することで、咬合部の物品が収納された側とは反対側の端縁と袋本体の開口端とが略面一となる。このことにより、咬合部の咬合を外そうとしても、ジッパーテープの咬合部から袋本体の開口端までを把持することができないので、開封操作自体が不可能となる。そのため、物品の改竄が確実に防止される。
ここで、物品の改竄防止のために、物品が収納された袋本体の開口端をヒートシールや超音波シールなどで封止することも考えられる。しかし、小売店などでは、シール装置が準備されていないこともあり、シール装置を簡単に利用することができない環境にある。これに対して、本発明のようにジッパーテープを用いると、物品が収納された後で袋本体の開口端を閉じる際に、咬合部を咬合させるだけでよいので、シール装置を用いることなく、封止作業を容易に行うことができる。
そして、本発明では、前記ジッパーテープは、前記切断可能部によって前記把持片部が切除され、前記袋本体は、前記ジッパーテープの切断可能部に沿って切断されたことが好ましい。
この発明では、切断可能部から把持片部を切除するとともに、袋本体を切断可能部に沿って切断することで、咬合部の物品が収納された側とは反対側の端縁と袋本体の開口端とが略面一となって、ジッパーテープの咬合部から袋本体の開口端までを把持することができなくなる。このことにより、袋本体に物品を収納して咬合部を咬合させた後は、咬合を外すことができず、開封操作自体が不可能となって、物品の改竄が確実に防止される。
本発明のジッパーテープ付袋体は、袋本体と、前記把持片部とされる前記帯状基部の長手方向の一縁が前記袋本体の開口側に対応する一縁になるように前記袋本体の内面に取り付けられる本発明のジッパーテープと、を具備し、前記切断可能部が形成された一方の帯状基部のみ、前記咬合部の基端に対応する位置から前記袋本体の開口側に対応する一縁までが前記袋本体に取り付けられていないこと特徴とする。
この発明では、切断可能部で把持片部を切断していない状態では、切断可能部から把持片部を把持して咬合を外そうとすると、咬合する雄側鈎部および雌側鈎部が離間する方向に移動されて咬合が外れる状態となり、咬合が解除される。このことから、物品の収納作業者が、袋本体を開口して物品を収納する作業が容易となる。
そして、物品の収納後は、収納作業者が切断可能部で把持片部を切除することで、袋本体の開口側を把持して開封しようとした場合、一対の帯状基部がそれぞれ反対方向で咬合部を剪断する方向に移動する状態となる。このことにより、咬合部の雄側鈎部および雌側鈎部が互いに噛み合う状態となり、咬合を外すことができない。また、仮にジッパーテープの袋本体に取り付けられていない一縁側を把持して咬合を外そうとしても、咬合部の基端で把持片部が切断されて把持することができない。このため、袋本体に物品を収納して咬合部を咬合させ切断可能部で把持片部を切断した後は、開封操作自体が不可能となって、物品の改竄が確実に防止される。
そして、本発明では、前記切断可能部が設けられた帯状基部は、前記袋本体に融着される長手方向の両端部における融着部分より前記袋本体の内側に位置して、前記切断可能部から前記袋本体の開口側に対応する前記把持片部の一縁側まで切断され、もしくは肉薄に形成された切断部を有していることが好ましい。
この発明では、帯状基部の長手方向の両端部における袋本体との融着部分より内側の位置で、切断可能部から把持片部に切断もしくは薄肉となる切断部を設けることで、改竄防止のために切断可能部で把持片部を切断した切断片の長手方向の両端が切断部にて容易に切断され、切断可能部で把持片部を容易に切除できる。
ここで、融着部分とは、サイドシール部、溶断シール部の端部、熱圧着によるジッパーテープと袋本体との隙間の封止部分など、ジッパーテープの長手方向の端部と袋本体とが融着する部分である。
また、本発明では、前記把持片部が前記切断可能部で切除されたことが好ましい。
この発明では、切断可能部から把持片部を切除することで、物品を収納し咬合部を咬合した後は、袋本体の開口側を把持して開封しようとした場合、一対の帯状基部がそれぞれ反対方向で咬合部を剪断する方向に移動する状態となる。このことにより、咬合部の雄側鈎部および雌側鈎部が互いに噛み合う状態となり、咬合を外すことができない。このため、袋本体に物品を収納して咬合部を咬合させた後は、開封操作自体が不可能となって、物品の改竄が確実に防止される。
本発明のジッパーテープ付袋体の物品収納方法は、本発明のジッパーテープ付袋体内に物品を収納する物品収納方法であって、前記袋本体の開口を開け広げる開口工程と、前記開口工程で開口が広げられた袋本体内に前記物品を収納する収納工程と、前記収納工程後に前記ジッパーテープの咬合部を咬合させる咬合工程と、前記収納工程後に前記ジッパーテープの帯状基部における前記切断可能部から前記袋本体の開口側に対応する一縁側とともに前記切断可能部で前記把持片部を切除する切除工程と、を実施することを特徴とする。
この発明では、袋本体の開口を広げて物品を収納した後、咬合部を咬合するとともに、切断可能部から把持片部および袋本体の開口側を切断可能部の位置で切除する。このことにより、咬合部の物品が収納された側とは反対側の端縁と袋本体の開口端とが略面一となる。このため、物品を収納して咬合した後に咬合部の咬合を外そうとしても、ジッパーテープの咬合部から袋本体の開口端までを把持することができないので、開封操作自体が不可能となる。したがって、物品の改竄が確実に防止される。
ここで、開口工程の開口を開け広げる状態とは、咬合部が咬合していない状態で袋本体の開口を広げる状態の他、咬合部の少なくとも一部が咬合していない状態で咬合する部分を外しつつ袋本体の開口を広げる状態を含む。また、咬合工程および切除工程は、いずれを先行して実施することができる。
本発明のジッパーテープ付袋体の物品収納方法は、本発明のジッパーテープ付袋体内に物品を収納する物品収納方法であって、前記袋本体に取り付けられていない帯状基部に連設する把持片部を把持するとともに、前記把持された帯状基部に対向する他方の帯状基部が取り付けられた袋本体の開口側を把持して前記袋本体の開口を開け広げる開口工程と、前記開口工程で開口が広げられた袋本体内に前記物品を収納する収納工程と、前記収納工程後に前記ジッパーテープの咬合部を咬合させる咬合工程と、前記収納工程後に前記袋本体に取り付けられていない帯状基部における前記切断可能部から前記把持片部を切除する切除工程と、を実施することを特徴とする。
この発明では、袋本体の開口を広げて物品を収納した後、咬合部を咬合するとともに、切断可能部から把持片部を切除する。このことにより、物品を収納し咬合部を咬合した後は、袋本体の開口側を把持して開封しようとした場合、一対の帯状基部がそれぞれ反対方向で咬合部を剪断する方向に移動する状態となる。このため、咬合部の雄側鈎部および雌側鈎部が互いに噛み合う状態となり、咬合を外すことができない。また、仮にジッパーテープの袋本体に取り付けられていない一縁側を把持して咬合を外そうとしても、咬合部の基端で把持片部が切断されて把持することができない。したがって、袋本体に物品を収納して咬合部を咬合させ切断可能部で把持片部を切断した後は、開封操作自体が不可能となって、物品の改竄が確実に防止される。
ここで、開口工程の開口を開け広げる状態とは、咬合部が咬合していない状態で袋本体の開口を広げる状態の他、咬合部の咬合している部分を外して袋本体の開口を広げる状態を含む。また、咬合工程および切除工程は、いずれを先行して実施することができる。
本発明のジッパーテープ付袋体の製造方法は、基材フィルムが重ね合わされて形成される袋本体の内面に、本発明のジッパーテープを取り付けてジッパーテープ付袋体を製造する製造方法であって、前記切断可能部を介して前記把持片部が設けられた帯状基部を、前記把持片部が前記咬合部より前記袋本体の開口側に対応する位置で前記基材フィルムに配置させ、前記把持片部が設けられた一方の帯状基部は、前記咬合部が連設する位置より前記袋本体の内側に対応する領域のみ前記基材フィルムに取り付け、他方の帯状基部は、少なくとも前記咬合部より前記袋本体の開口側および内側に対応する領域で前記基材フィルムに取り付けることを特徴とする。
この発明では、ジッパーテープの切断可能部を介して把持片部が設けられた一方の帯状基部は、咬合部が連設する位置より袋本体の内側に対応する領域のみ基材フィルムに取り付け、他方の帯状基部は、少なくとも咬合部より袋本体の開口側および内側に対応する領域で基材フィルムに取り付けるので、一方の帯状基部の一縁側のみ基材フィルムに取り付けられていない状態となる。このことにより、袋本体の開口を把持し咬合を外して開口しようとすると、咬合部の雄側鈎部および雌側鈎部が互いに噛み合う状態となって咬合を外すことができなくなる。したがって、袋本体に物品を収納して咬合部を咬合させた後は、開封操作自体が不可能となって、物品の改竄が確実に防止されるジッパーテープ付袋体を製造できる。
そして、本発明では、前記ジッパーテープが取り付けられた基材フィルムを重ね合わせて前記袋本体を形成した後、前記ジッパーテープの長手方向の両端部における前記袋本体に融着された融着部分より前記袋本体の内側に位置して、前記切断可能部から前記把持片部を、前記袋本体の外面側から切断し、もしくは肉薄に潰して切断部を形成することが好ましい。
この発明では、ジッパーテープが取り付けられた袋本体の外面側から、ジッパーテープの長手方向の両端部における袋本体との融着部分より袋本体の内側の位置で、切断可能部から把持片部を切断、もしくは薄肉に潰して切断部を形成することで、改竄防止のために切断可能部で把持片部を切除する際、切断部にて容易に切断される。このことにより、切断可能部で把持片部を容易に切除でき、改竄防止機能を有したジッパーテープ付袋体における物品の収納作業性が向上する。
本発明のジッパーテープ付袋体の製造装置は、基材フィルムが重ね合わされて形成される袋本体の内面に、本発明のジッパーテープを取り付けてジッパーテープ付袋体を製造する製造装置であって、前記切断可能部を介して前記把持片部が設けられた帯状基部を、前記把持片部が前記咬合部より前記袋本体の開口側に対応する位置で前記基材フィルムに配置させる配置部と、前記把持片部が設けられた一方の帯状基部のみ、前記咬合部が連設する位置より前記袋本体の内側に対応する領域のみ前記基材フィルムに取り付ける片側取付部と、他方の帯状基部は、少なくとも前記咬合部より前記袋本体の開口側および内側に対応する領域で前記基材フィルムに取り付ける全面取付部と、を具備したことを特徴とする。
この発明では、ジッパーテープの薄肉部が設けられた一方の帯状基部は、咬合部が連設する位置より袋本体の内側に対応する領域のみ基材フィルムに取り付けられ、他方の帯状基部は、少なくとも咬合部より袋本体の開口側および内側に対応する領域で基材フィルムに取り付けられるので、一方の帯状基部の一縁側のみ基材フィルムに取り付けられていないジッパーテープ付袋体が製造される。このジッパーテープ付袋体は、袋本体の開口を把持し咬合を外して開口しようとすると、咬合部の雄側鈎部および雌側鈎部が互いに噛み合う状態となって咬合を外すことができなくなる。このため、袋本体に物品を収納して咬合部を咬合させた後は、開封操作自体が不可能となって、物品の改竄が確実に防止されるジッパーテープ付袋体を製造できる。
本発明の第一実施形態にかかる改竄防止用のジッパーテープ付袋体を示す断面図。 前記ジッパーテープ付袋体の正面図。 前記ジッパーテープ付袋体のジッパーテープ近傍を示す断面図。 前記ジッパーテープ付袋体を製造する製造装置を示す概略図。 前記ジッパーテープ付袋体に物品を収容する物品収納方法を説明する概念図で、(A)は開封工程を示す図、(B)は収納工程を示す図、(C)は咬合工程を示す図、(D)は切除工程を示す図。 前記ジッパーテープ付袋体に物品を収容する物品収納方法を説明する概念図で、(A)は収納前のジッパーテープ付袋体の要部を示す図、(B)は開封して物品を収納する状態を示す図、(C)は咬合して帯状基部の一縁側を切除した状態を示す図、(D)は開封を防止する状態を示す図。 前記ジッパーテープ付袋体の開封を説明する断面図。 前記ジッパーテープ付袋体の物品収納後(改竄防止袋)の開封を防止する状態を説明する断面図。 本発明の第二実施形態にかかる改竄防止袋を示す平面図。 前記改竄防止袋の断面図。 ジッパーテープ付袋体を製造する製造装置を示す概略図。 本発明のジッパーテープ付袋体である第三実施形態にかかる改竄防止袋を示す断面図。 前記改竄防止袋の正面図。 前記物品収納前のジッパーテープ付袋体のジッパーテープ近傍を示す断面図。 前記ジッパーテープ付袋体に物品を収容する物品収納方法を説明する概念図で、(A)は開封工程を示す図、(B)は収納工程を示す図、(C)は咬合して帯状基部の一縁側を切除する状態を示す図、(D)は物品収納後の改竄防止袋を示す図。 前記改竄防止袋の開口端側を示す断面図。 本発明の他の実施形態にかかる改竄防止用のジッパーテープ付袋体のジッパーテープ近傍を示す断面図。 本発明のさらに他の実施形態にかかる改竄防止用のジッパーテープ付袋体のジッパーテープ近傍を示す断面図。 本発明のさらに他の実施形態にかかる改竄防止用のジッパーテープ付袋体のジッパーテープ近傍を示す断面図。 本発明のさらに他の実施形態にかかる改竄防止用のジッパーテープ付袋体のジッパーテープ近傍を示す断面図。 本発明のさらに他の実施形態にかかる改竄防止用のジッパーテープ付袋体のジッパーテープ近傍を示す断面図。 本発明のさらに他の実施形態にかかる改竄防止用のジッパーテープ付袋体のジッパーテープ近傍を示す断面図。 本発明のさらに他の実施形態にかかる改竄防止用のジッパーテープ付袋体のジッパーテープ近傍を示す断面図。 本発明のさらに他の実施形態にかかる改竄防止用のジッパーテープ付袋体のジッパーテープ近傍を示す断面図。 本発明のさらに他の実施形態にかかる改竄防止用のジッパーテープ付袋体のジッパーテープ近傍を示す正面図。 物品収納前の前記改竄防止袋の変形例を示す正面図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。各実施形態の説明において同一符号を付した部材は説明を省略もしくは簡略にする。
[第一実施形態]
{改竄防止用のジッパーテープ付袋体の構成}
本発明の第一実施形態を図面に基づいて説明する。
改竄防止用のジッパーテープ付袋体1は、図1〜3に示すように、物品Gが収納された改竄防止袋2(図5(C),(D)参照)に専ら用いられるものであって、物品Gが収納される袋本体10と、袋本体10の互いに対向する内面に接合された改竄防止用のジッパーテープ20とを備える。袋本体10の改竄防止用のジッパーテープ20より物品収納側には、開封用切断部30が設けられている。
物品Gは、種々の商品を例示できるが、本実施形態では、大小2本のボトルG1,G2である。
(袋本体の構成)
袋本体10は、基材フィルム11が折り返して重ね合わされ、折り返す方向の両側に対応する重なり合う両縁部にサイドシール部10Aが形成されている。袋本体10は、折り返す方向の端部に対応する重なり合い一方向に延びた縁が、改竄防止用のジッパーテープ20を取り付ける開口端12となる。
袋本体10の内部には物品Gを収納する収納空間13が設けられている。袋本体10の開口端12とは反対側の底部にガゼット10Bが設けられている。
なお、本実施形態では、開口端12のみが開放可能な構成であれば、必ずしも、ガゼット10Bを設けることを要しない。例えば基材フィルム11を折り返したまま、または、底材を挿入したスタンディングパウチとしたり、ボトムシール部を設けたりしてもよい。また、基材フィルム11を折り返して重ね合わせて製袋する場合に限らず、2枚の基材フィルムを重ね合わせてサイドシール部10Aおよびボトムシール部を設けて製袋したり、背貼り部を設けて製袋したりしてもよい。
基材フィルム11としては、例えば、(直鎖状)低密度ポリエチレン(Linear Low Density Polyethylene:LLDPE)、ポリプロピレン(Polypropylene:PP)などの熱可塑性樹脂にて形成された単層または多層のフィルムを利用できる。多層のフィルムとしては、表基材に、二軸延伸したポリプロピレン(Oriented Polypropylene:OPP)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(OPET)、二軸延伸ナイロン(ONy)、キャストポリプロピレン(Cast Polypropylene:CPP)などを用いることができる。なお、多層フィルムとして、いわゆるガスバリアーや遮光などの目的で、アルミニウム蒸着やアルミニウム箔の積層など、無機系の層を備えた構成としてもよい。
また、基材フィルム11は、包装袋用材料であれば特に限定されないが、例えば厚み寸法が10μm以上200μm以下であることが好ましい。厚み寸法が10μm未満であると、シール強度、袋強度が弱くなる場合がある。
開封用切断部30は、物品Gを改竄防止袋2から取り出す際に用いるもので、袋本体10の両サイドシール部10Aにそれぞれ設けられた切欠30Aや、これらの切欠30A同士を接続した直線状切断部を例示できる。
なお、直線状切断部としては、ジッパーテープ20の雌側テープ部材21と雄側テープ部材22とにそれぞれ一体形成された直線カット部や、雌側テープ部材21や雄側テープ部材22から離れて設けられた直線カットフィルムや、レーザー加工、ミシン目加工等で形成された切断線を例示することができる。
(ジッパーテープの構成)
ジッパーテープ20の詳細な構成が図3に示されている。
図3において、改竄防止用のジッパーテープ20は、それぞれ開口端12と平行に配置された雌側テープ部材21および雄側テープ部材22を備えている。
これらの雌側テープ部材21と雄側テープ部材22とは、長手方向と直交する方向が幅方向(図3では上下方向)とされている。幅方向の一方の方向(上方)が開口端12側になり、幅方向の他方の方向(下方)が収納空間13側となる。第1実施形態では、雌側テープ部材21が図3の左側に配置され、雄側テープ部材22が図3の右側に配置される。
雌側テープ部材21は、雌側帯状基部211と、雌側帯状基部211の一面の幅方向における略中央のうち開口端12側に位置して連設された第一の雌側鈎部212と、この第一の雌側鈎部212の収納空間側に連設された第二の雌側鈎部213と、を備えて構成されている。
雌側帯状基部211は、平板状に形成されており、開口端12側の端縁は袋本体10の開口端12から離れている。
雌側帯状基部211は、第一の雌側鈎部212および第二の雌側鈎部213が設けられた側と反対側の面が袋本体10の内面に接合される接合面211Aとなっている。なお、雌側帯状基部211の袋本体10の内面との接合は、全面で行われているものでもよく、幅方向の両側で行われるものでもよく、あるいは、散点状に行われるものであってもよい。
第一の雌側鈎部212は、互いに対向する一対の雌構成部212Aを有する。これらの雌構成部212Aは、それぞれ雌側帯状基部211の平面から突出した突出部212Bと、これらの突出部212Bの先端に一体形成され互いに向かい合う方向にのみ突出した咬合雌側爪部としての雌側爪部212Cとを備えている。
第一の雌側鈎部212を構成する一対の雌側爪部212Cは、第一雄側爪部222Bおよび第二雄側爪部222Cにそれぞれ係合する斜面Sを有している。斜面Sの雌側帯状基部211の垂線Tに対する角度は、それぞれ90°未満、好ましくは、45°以上80°以下で、先端が雌側帯状基部211に向けて折り返すように形成されている。
互いに対向する雌構成部212Aの間の間隔と、雌構成部212Aのうち収納空間13側の雌構成部212Aと第二の雌側鈎部213との間隔とは、ほぼ同じでもよく、あるいは、異なるものでもよい。第二の雌側鈎部213は、雌側帯状基部211の平面から突出した突出部213Aと、この突出部213Aの先端から第一の雌側鈎部212(袋本体10の開口端12)側にのみ向けて突出した雌側鈎用爪部213Bとを有する。そして、互いに咬合する第一の雌側鈎部212および第一の雄側鈎部222と、第二の雌側鈎部213および第二の雄側鈎部223とが、それぞれ本発明の咬合部X,Yをそれぞれ構成する。
雌側鈎用爪部213Bは、雌側帯状基部211と対向する部分に斜面Lを有する。この斜面Lの雌側帯状基部211の垂線Tとのなす角のうち鋭角となる角θの角度は、90°以下、好ましくは、45°以上80°以下で、雌側鈎用爪部213Bの先端が雌側帯状基部211に向けて折り返すように形成されている。
第一の雌側鈎部212と第二の雌側鈎部213とは、雌側帯状基部211の平面からの高さ寸法がほぼ同じとされる。
雄側テープ部材22は、雌側帯状基部211に対向配置される雄側帯状基部221と、雄側帯状基部221の一面の幅方向における略中央のうち開口端12側に位置して連設され第一の雌側鈎部212と係脱可能に咬合する第一の雄側鈎部222と、この第一の雄側鈎部222の収納空間側に連設された第二の雄側鈎部223とを備えて構成されている。
雄側帯状基部221は、平板状に形成されており、開口端12側である一縁側は袋本体10の開口端12から離れている。
すなわち、雄側帯状基部221は、第一の雄側鈎部222および第二の雄側鈎部223が設けられた側と反対側の面の一部のみが袋本体10の内面に接合されている。雄側帯状基部221の袋本体10への接合領域Eは、第一の雄側鈎部222および第二の雄側鈎部223が設けられた領域を除いた領域であって収納空間13側の端縁(図3では下端縁)を含む領域である。なお、雄側帯状基部221の袋本体10の内面との接合は、雌側帯状基部211の場合と同様に、接合領域Eの全面で行われているものでもよく、接合領域Eの周縁で行われるものでもよく、あるいは、散点状に行われるものであってもよい。
第一の雄側鈎部222は、雄側帯状基部221の開口端12側に設けられるものであり、雄側帯状基部221の平面から突出した突出部222Aと、この突出部222Aの先端から収納空間13側と開口端12側とのそれぞれに向けて突出した第一雄側爪部222Bおよび第二雄側爪部222Cにより断面やじり状に形成されている。
これらの第一雄側爪部222Bおよび第二雄側爪部222Cは、それぞれ雌側爪部212Cに係止される。
第一雄側爪部222Bは、第二の雄側鈎部223とは反対側(開口端12側)に向いて突出され、開口端12側に位置する雌側爪部212Cに係合する斜面Mを有する。斜面Mの雄側帯状基部221の垂線Tとのなす角のうち鈍角となる角αの角度は、90°以上、好ましくは、100°以上135°以下で、第一雄側爪部222Bは断面山形状に形成されている。
第二雄側爪部222Cは、第二の雄側鈎部223側(収納空間13側)に向いて突出され、収納空間13側に位置する雌側爪部212Cに係合する斜面Nを有する。斜面Nの雄側帯状基部221の垂線Tとのなす角のうち鋭角となる角βの角度は、90°以下、好ましくは、45°以上80°以下で、第二雄側爪部222Cは先端が雄側帯状基部221に向けて折り返すように形成されている。
第二の雄側鈎部223は、雄側帯状基部221の平面から突出した突出部223Aと、この突出部223Aの先端から第一の雄側鈎部222とは反対側(収納空間13側)にのみ向けて突出し雌側鈎用爪部213Bと係止する咬合雄側爪部としての雄側鈎用爪部223Bとを有する。
雄側鈎用爪部223Bは、雌側鈎用爪部213Bの斜面Lと係合する斜面Lが形成されている。斜面Lの雄側帯状基部221の垂線Tとのなす角であって鋭角となる角θの角度は、90°以下、好ましくは、45°以上80°以下で、雄側鈎用爪部223Bは先端が雄側帯状基部221に向けて折り返すように形成されている。
第一の雄側鈎部222と第二の雄側鈎部223との雄側帯状基部221の底面からの高さ寸法は、ほぼ同じであるが、第一の雌側鈎部212および第二の雌側鈎部213との咬合可能に高さ寸法が異なるようにしてもよい。
雄側帯状基部221には、第一の雄側鈎部222の基端における開口端12側に位置して切断可能部としての薄肉部224が設けられている。薄肉部224は、雄側帯状基部221の表面からそれぞれ段差状に形成されている。なお、薄肉部224が設けられる位置は、第一の雄側鈎部222の基端から薄肉部224までの距離が、0.0mm以上2.0mm以下となる位置であり、これは、人の指で把持できない距離である。
大人、子供、男性、女性などや、年齢や健康状態などによって、手で物をつかむ強さに差異があるが、人の指で把持できない距離は、0.0mm以上2.0mm以下が普遍的な値となる。この距離が2.0mmを超えると、薄肉部224で切断して薄肉部224から開口端12側となる一縁側を切除した後でも、第一の雄側鈎部222の基端から切断された薄肉部224までの雄側帯状基部221の開口端12側を、多くの人に把持できることになり、咬合が解除されてしまうおそれがある。
そして、薄肉部224から開口端12側となる雄側帯状基部221の一縁側が、薄肉部224から切除される把持片部としての切断片225となる。なお、切断片225は、薄肉部224と同様の厚さ寸法でも可能であるが、薄肉部224の位置で確実に切断させるために、切断片225は、薄肉部224より厚肉に形成されていることが好ましい。
雄側帯状基部221には、袋本体10に融着される長手方向の両端部における融着部分であるサイドシール部10Aより袋本体10の内側に位置して、薄肉部224から袋本体10の開口端12側に対応する一縁までの領域で切断された切断部226(図2参照)が設けられている。切断部226は、切断されたものに限らず、肉薄に潰し形成されたものとしてもよい。
なお、袋構成によりサイドシール部10Aを有しない構成では、袋本体10に融着される融着部分としては、ジッパーテープ20の長手方向の端部と袋本体10との隙間を封止する目的で熱圧着した部分などが相当する。
このようなジッパーテープ20は、例えば、ポリオレフィン系樹脂を用いて形成されている。なお、ジッパーテープ20は、長手方向に対して折り曲げることで、その状態を保持する形状保形性を有して形成してもよい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレンまたは直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。特に、剛性が高く変形しにくいという観点から、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。ポリプロピレン系樹脂としては、ホモポリプロピレン(H−PP)、ブロックポリプロピレン(B−PP)、ランダムポリプロピレン(R−PP)、プロピレン−エチレン−ブテン1ランダム三元共重合体などが利用できる。
{ジッパーテープ付袋体の製造方法および製造装置}
ジッパーテープ付袋体1を製造するには、種々の方法を採用することができる。
例えば、雌側テープ部材21と雄側テープ部材22とをそれぞれ押出成形などによって成形しておく。そして、雌側テープ部材21と雄側テープ部材22とのそれぞれ所定の接合領域をそれぞれ基材フィルム11の両端縁にヒートシールしてジッパーテープ20を袋本体10に融着する。
その後、基材フィルム11を折り曲げてガゼット10Bを形成し、サイドシール部10Aをヒートシールで形成する。その後、袋本体10に開封用切断部30を設ける。
このように、ジッパーテープ付袋体1を製造する装置としては、例えば、図4に示す装置が利用できる。
この製造装置3は、いわゆる縦ピロー式で、雌側テープ部材21と雄側テープ部材22とを繰り出し、繰り出された基材フィルム11にそれぞれ配置させる配置部31と、雌側テープ部材21と雄側テープ部材22とを基材フィルム11に融着して取り付ける取付部32とを備えている。
配置部31は、薄肉部224が設けられた雄側帯状基部221を、薄肉部224が咬合部X,Yより袋本体10の開口端12側に対応する位置、すなわち基材フィルム11の繰り出し方向の両側に位置させ、切断片225が基材フィルム11の一縁側となるように配置させる。
取付部32は、基材フィルム11が巻かれる円筒フォーマ321と、送りベルト322と、雄側帯状基部221を接合領域Eでヒートシールするとともに、雌側帯状基部211の咬合部X,Yより開口端12側および収納空間13側をヒートシールするシールバー323と、切欠30Aを形成する打ち抜き部324と、サイドシール部10Aを形成するサイドシールバー325と、ガゼット10Bを形成する治具326と、を備えている。
{物品の収納方法}
次に、ジッパーテープ付袋体1に物品Gを収納する物品収納方法について、図面に基づいて説明する。
図5は、ジッパーテープ付袋体1に物品Gを収容する物品収納方法を説明する概念図で、(A)は開封工程を示す図、(B)は収納工程を示す図、(C)は咬合工程を示す図、(D)は切除工程を示す図である。図6は、ジッパーテープ付袋体1に物品Gを収容する物品収納方法を説明する概念図で、(A)は収納前のジッパーテープ付袋体1の要部を示す図、(B)は開封して物品Gを収納する状態を示す図、(C)は咬合して雄側帯状基部221の一縁側の切断片225を切除した状態を示す図、(D)は改竄防止袋2の開封を防止する状態を示す図である。図7は、ジッパーテープ付袋体1の開封を説明する断面図である。図8は、物品収納後の改竄防止袋2の開封を防止する状態を説明する断面図である。
ジッパーテープ付袋体1が製造されたら、小売店や充填業者などに搬送する。
小売店や充填業者などでは、図5(A)に示される通り、袋本体10の開口端12を開放する開口工程を実施する。この開放の際、図6(A)に示すように、咬合部X,Yが咬合している場合には、図7に示すように、切断片225を把持するとともに雌側帯状基部211の開口端12側を把持して、互いに離反する方向に力を作用させることで、咬合部X,Yの咬合が解除され、開放される。
この開口工程後、図5(B)および図6(B)に示される通り、袋本体10の収納空間13に物品Gを収納する収納工程を実施する。物品Gを収納する際には、袋本体10の開口端12が開放されたままとする。
収納工程の後、図5(C)に示される通り、物品Gが収納されたら、ジッパーテープ20の一端から他端に向けて咬合部X,Yを咬合させ、雌側テープ部材21と雄側テープ部材22とを互いに係合させる咬合工程を実施する。
具体的には、雌側テープ部材21と雄側テープ部材22とを互いに押し込むことにより、雌側テープ部材21の第一の雌側鈎部212および第二の雌側鈎部213に、雄側テープ部材22の第一の雄側鈎部222および第二の雄側鈎部223を嵌り込み、雌側テープ部材21と雄側テープ部材22とを互いに係合させる。
咬合工程後、図5(D)および図6(C)に示される通り、切断片225を把持して開口端12側に引っ張るようにして薄肉部224で切断して切除する切除工程を実施し、物品Gが収納空間13に収納された改竄防止袋2が完成する。
完成した改竄防止袋2を販売するために、売り場に展示、もしくは充填作業者から小売店に搬入する。
売り場にて、商品を改竄しようとする者が改竄防止袋2の袋本体10の開口端12の近傍を持って引っ張っても、ジッパーテープ20を開けることができない。
つまり、図6(D)および図8に示される通り、袋本体10の開口端12の近傍が引っ張られることで、雌側テープ部材21が開口端側に向けた方向Q1に引っ張られる。これに対して、雄側テープ部材22は、雄側帯状基部221の収納空間13側の一部の接合領域Eのみが袋本体10の内面に接合されるので、雌側テープ部材21とは反対側の方向Q2に引っ張られる。すると、雌側帯状基部211と雄側帯状基部221とに剪断させる方向に力が作用する。
この力により、雌側爪部212Cと第二雄側爪部222Cとが互いに噛み合う状態となるとともに、雌側鈎用爪部213Bと雄側鈎用爪部223Bとが互いに噛み合う状態となる。
なお、雄側帯状基部221の開口端12側の長さは、切断片225の切除により、雄側テープ部材22自体を把持することができない。
一方、袋本体10の収納空間13側からジッパーテープ20を開けようとしても開封できない。つまり、袋本体10の収納空間13側を把持して咬合を解除しようとした際、第一の雌側鈎部212と第一の雄側鈎部222と、および、第二の雌側鈎部213と第二の雄側鈎部223とが互いに離れる方向に動こうとする。この状態では、これらの雌側爪部212Cおよび第二雄側爪部222Cと、雌側鈎用爪部213Bおよび雄側鈎用爪部223Bとは、先端が折り返す鈎状に形成されているので、二箇所で咬合している状態で、互いに離れにくくなっており、強い力で袋本体10を引っ張る必要があり、袋本体10が破れたり、ジッパーテープ20が切れてしまい、改竄が防止される。
そして、売り場にて、物品Gが収納された改竄防止袋2を購入した消費者は、改竄防止用のジッパーテープ20自体を開けることができないので、物品Gを取り出すために、開封用切断部30により、袋本体10を切断する。
{第一実施形態の効果}
第一実施形態では、次の効果を奏することができる。
すなわち、上記第一実施形態では、袋本体10の内面に薄肉部224が設けられたジッパーテープ20を取り付けるに際して、薄肉部224が設けられた一方の雄側帯状基部221のみ、咬合部X,Yが連設する位置から袋本体10の開口端12側に対応する一縁側を取り付けず、接合領域Eのみ取り付ける構成としている。
このことにより、薄肉部224で雄側帯状基部221の切断片225を切断していない状態では、薄肉部224から袋本体10の開口端12側に対応する一縁側の切断片225を把持することで咬合が解除される。このため、ジッパーテープ付袋体1を小売店などに搬送する際に咬合部X,Yが咬合してしまっても、容易に開口させることができる。よって、物品Gを収納するまで咬合部X,Yの咬合を規制する部材を用いる必要がなく、誤って物品Gを収納してしまっても、切断片225を切除する前であれば収納し直すことができ、袋本体10を開口して物品Gを収納する作業が容易にできる。
そして、物品Gの収納後は、収納作業者が薄肉部224で雄側帯状基部221の切断片225を切除し、改竄防止袋2とする。このことで、袋本体10の開口端12側を把持して開封しようとした場合、雌側帯状基部211と雄側帯状基部221とに剪断させる方向に力が作用する。このことにより、雌側爪部212Cおよび第二雄側爪部222Cと、雌側鈎用爪部213Bと雄側鈎用爪部223Bとが互いに噛み合う状態となり、咬合を外すことができない。このため、袋本体10に物品Gを収納して咬合部X,Yを咬合させた後は、開封操作自体が不可能となって、物品Gの改竄を確実に防止できるジッパーテープ付袋体1を提供できる。
また、ジッパーテープ付袋体1として、咬合部X,Yが咬合しても、切断片225を切除する前であれば、咬合を解除できるので、製袋時に咬合部X,Yを咬合させてもよく、製袋が容易にできる。
そして、上記第一実施形態では、薄肉部224を設ける位置として、雄側帯状基部221の切断片225が薄肉部224で切断された状態で、咬合部X,Yが連設する位置から薄肉部224までの雄側帯状基部221を把持不可能となる位置としている。
このため、咬合された咬合部X,Yを外すことが困難となり、確実に改竄を防止できるジッパーテープ付袋体1を提供できる。
また、上記第一実施形態では、複数対の咬合部X,Yを設けている。
このため、咬合力が増大し、確実に改竄を防止できるジッパーテープ付袋体1を提供できる。
そして、上記第一実施形態では、薄肉部224に近接する咬合部Xとして、角βが90°以下で突出する形状、すなわち雌側帯状基部211または雄側帯状基部221に向けて折り返すように鈎形状に突出する雌側爪部212Cおよび第二雄側爪部222Cを設けている。
このため、薄肉部224で雄側帯状基部221の切断片225を切除した後の咬合部X,Yの咬合を外す際、雌側帯状基部211と雄側帯状基部221とに剪断させる方向に力が作用し、雌側爪部212Cおよび第二雄側爪部222Cが強く噛み合う状態となり、咬合が外されることを確実に防止でき、確実に改竄を防止できるジッパーテープ付袋体1を提供できる。
さらに、上記第一実施形態では、薄肉部224に近接する咬合部X以外の咬合部Yとして、角θが90°以下で突出する形状、すなわち雌側帯状基部211または雄側帯状基部221に向けて折り返すように鈎形状に突出する雌側鈎用爪部213Bおよび雄側鈎用爪部223Bとを設けている。
このため、改竄防止として切断片225を切除した後では、咬合部X,Yの咬合を外す際、雌側帯状基部211と雄側帯状基部221とに剪断させる方向に力が作用し、雌側鈎用爪部213Bおよび雄側鈎用爪部223Bが強く噛み合う状態となる。したがって、咬合部Xにおける雌側爪部212Cおよび第二雄側爪部222Cの噛み合いに加えて咬合力が増大し、咬合が外されることをより確実に防止でき、確実に改竄を防止できるジッパーテープ付袋体1を提供できる。
また、上記第一実施形態では、薄肉部224に近接する咬合部Xとして、角αが90°以上で突出する形状、すなわち山形状に突出する第一雄側爪部222Bを設けている。
このため、雄側帯状基部221における切断前の薄肉部224から一縁側の切断片225を把持して咬合部X,Yの咬合を外す際、咬合する第一雄側爪部222Bと雌側爪部212Cとが離間する方向に移動されて第一雄側爪部222Bが雌側爪部212Cを乗り越えるようにして、咬合が容易に外れる。したがって、物品Gを収納するまで咬合部X,Yの咬合を規制する部材を用いる必要がなく、物品Gを収納するためのジッパーテープ付袋体1を開口させることが容易にでき、物品Gの収納作業が容易にできる。
そして、上記第一実施形態では、薄肉部224として、咬合部X,Yが連設する側と反対側の面から後退した段差状に形成している。
このため、基材フィルム11に融着した際、薄肉部224が基材フィルム11と融着してしまうことを防止でき、薄肉部224を切断して切断片225を切除することが容易にでき、物品Gの収納作業が容易にできる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態を図面に基づいて説明する。
図9は、第二実施形態における改竄防止袋2を示す平面図である。図10は、改竄防止袋2の断面図である。
この第二実施形態では、第一実施形態における縦ピロー式の製袋方法に代え、三方製袋方法にて製造するものである。
{改竄防止袋の構成}
図9,10に示すように、第二実施形態の改竄防止袋2は、第一実施形態における改竄防止袋2におけるガゼット10Bに代えて、ボトムシール部10Cを設けたものである。
{ジッパーテープ付袋体の製造装置}
次に、上記第二実施形態の改竄防止袋2となるジッパーテープ付袋体1を製造する製造装置について図面を参照して説明する。
図11は、ジッパーテープ付袋体の製造装置を示す概念図である。
製造装置4は、図11に示すように、三方製袋方法で用いられるもので、基材フィルム11を繰り出すフィルム繰出装置41と、咬合したジッパーテープ20をそれぞれ繰り出す配置部としてのテープ操出装置42と、ジッパーテープ20を基材フィルム11にヒートシールする取付部としてのテープ接着装置43と、ボトムシール部10Cを形成するシールバー44と、ジッパーテープ20が押し潰された図示しない潰し部を形成するポイントシール装置45と、サイドシール部10Aを形成するサイドシールバー46と、二本のジッパーテープ20間で切断して並列に形成されるジッパーテープ付袋体1を切り分ける切断部47と、サイドシール部10Aの中間位置で切断し、ボトムシール部10Cとサイドシール部10Aとの三方がヒートシールされたジッパーテープ付袋体1を得るカッター部48と、を備えている。
[ジッパーテープ付袋体の製造方法]
次に、上記製造装置4を用いたジッパーテープ付袋体1の製造方法について説明する。
ジッパーテープ付袋体1の製造方法は、基材フィルム11を繰り出すフィルム繰出工程と、ジッパーテープ20を繰り出すテープ操出工程と、ジッパーテープ20を基材フィルム11に接着させるジッパーテープ取付工程と、基材フィルム11からジッパーテープ付袋体1を形成させる製袋工程と、などを実施する。
フィルム繰出工程で、基材フィルム11を長手方向で2枚に切断して重ね合わせ、この重ね合わせた基材フィルム11をジッパーテープ取付工程へ繰り出す。一方、テープ操出工程で、咬合されたジッパーテープ20を重ね合わされた基材フィルム11間に供給する。
この後、ジッパーテープ取付工程で、テープ接着装置43によりジッパーテープ20を基材フィルム11にヒートシールする。
そして、製袋工程で、シールバー44により基材フィルム11をヒートシールしてボトムシール部10Cを形成し、ポイントシール装置45により所定間隔で潰し部を形成し、さらにサイドシールバー46により潰し部の位置で基材フィルム11をヒートシールしてサイドシール部10Aを形成する。そして、切断部47により、二本のジッパーテープ20間で基材フィルム11を切断し、並列に形成されるジッパーテープ付袋体1を切り分ける。この後、カッター部48により、サイドシール部10Aの中間位置で切断し、ボトムシール部10Cとサイドシール部10Aとの三方がヒートシールされたジッパーテープ付袋体1を得る。
そして、小売店や充填業者などの収納方法を知っている者により、袋本体10に取り付けられていない切断片225と、雌側テープ部材21が取り付けられた袋本体10の開口端12側を持って開口させる。このことにより、ジッパーテープ20には剪断させる方向に力が掛からず、通常のジッパーテープ付袋体と同様に開口される。この開口端12からジッパーテープ付袋体1に物品Gを収納し、第一実施形態と同様に改竄防止袋2が完成する。
[第二実施形態の作用効果]
上記第二実施形態の三方製袋方法により製造したジッパーテープ付袋体1も同様に、薄肉部224で雄側帯状基部221の切断片225を切断していない状態では、薄肉部224から袋本体10の開口端12側に対応する一縁側の切断片225を把持することで咬合が解除される。このため、ジッパーテープ付袋体1を製袋する際に咬合したジッパーテープ20を取り付ける構成としても物品Gの収納ができ、また小売店などに搬送する際に咬合部X,Yが咬合してしまっても、容易に開口させることができる。よって、物品Gを収納するまで咬合部X,Yの咬合を規制する部材を用いる必要がなく、誤って物品Gを収納してしまっても、切断片225を切除する前であれば収納し直すことができ、袋本体10を開口して物品Gを収納する作業が容易にできる。
そして、物品Gの収納後は、収納作業者が薄肉部224で雄側帯状基部221の切断片225を切除し、改竄防止袋2とする。このことで、袋本体10の開口端12側を把持して開封しようとした場合、雌側帯状基部211と雄側帯状基部221とに剪断させる方向に力が作用する。このことにより、雌側爪部212Cおよび第二雄側爪部222Cと、雌側鈎用爪部213Bと雄側鈎用爪部223Bとが互いに噛み合う状態となり、咬合を外すことができない。このため、袋本体10に物品Gを収納して咬合部X,Yを咬合させた後は、開封操作自体が不可能となって、物品Gの改竄を確実に防止できるジッパーテープ付袋体1を提供できる。
また、ジッパーテープ付袋体1として、咬合部X,Yが咬合しても、切断片225を切除する前であれば、咬合を解除できるので、製袋時に咬合部X,Yを咬合させてもよく、製袋が容易にできる。
[第三実施形態]
{改竄防止袋の構成}
次に、本発明の第三実施形態を図面に基づいて説明する。
図12は、第三実施形態の改竄防止袋2を示す断面図である。図13は、改竄防止袋2を示す正面図である。
図12および図13において、改竄防止袋2は、物品Gと、物品Gが収納されたジッパーテープ付袋体1とを備えている。
{改竄防止用のジッパーテープ付袋体の構成}
図14は、第三実施形態のジッパーテープ付袋体1のジッパーテープ20近傍を示す断面図である。
図14において、改竄防止用のジッパーテープ付袋体1は、物品Gが収納された改竄防止袋2に専ら用いられるものであって、物品Gが収納される袋本体10と、袋本体10の互いに対向する内面に接合された改竄防止用のジッパーテープ20とを備える。袋本体10の改竄防止用のジッパーテープ20より物品収納側には、開封用切断部30が設けられている。また、袋本体10には、後述する直線カット部50(図15参照)に対応する位置に開封開始位置となるV字形のノッチ53(図15参照)が形成されている。
なお、第三実施形態では、袋本体10として多層の基材フィルム11としたが、第一実施形態および第二実施形態と同様に、単層でも多層でもよい。袋本体10の構成は、第一実施形態および第二実施形態と同様のため、説明を省略する。
(ジッパーテープの構成)
改竄防止用のジッパーテープ20は、それぞれ開口端12と平行に配置された雌側テープ部材21および雄側テープ部材22を備えている。
雌側テープ部材21は、雌側帯状基部211と、雌側帯状基部211の一面の幅方向における略中央に連設された雌側鈎部212と、を備えて構成されている。
雌側帯状基部211は、平板状に形成され、雌側鈎部212が設けられた側と反対側の面が袋本体10の内面に接合される接合面211Aとなっている。
雌側鈎部212は、互いに対向する一対の雌構成部212Aを有する。これらの雌構成部212Aは、それぞれ雌側帯状基部211の平面から突出した突出部212Bと、これらの突出部212Bの先端に一体形成され互いに向かい合う方向にのみ突出した咬合雌側爪部としての雌側爪部212Cとを備えている。
雌側鈎部212を構成する一対の雌側爪部212Cは、第一雄側爪部222Bおよび第二雄側爪部222Cにそれぞれ係合する斜面Sを有している。斜面Sの雌側帯状基部211の垂線Tに対する角度は、それぞれ90°未満、好ましくは、45°以上80°以下で、先端が雌側帯状基部211に向けて折り返すように形成されている。
また、雌側帯状基部211には、雌側鈎部212の基端の開口端12側に位置して薄肉部224が設けられている。薄肉部224は、雌側帯状基部211の表面からそれぞれ段差状に形成されている。なお、薄肉部224が設けられる位置は、雌側鈎部212の基端から薄肉部224までの距離が、0.0mm以上2.0mm以下となる位置である。
雄側テープ部材22は、雌側帯状基部211に対向配置される雄側帯状基部221と、雄側帯状基部221の一面の幅方向における略中央に連設された雌側鈎部212と係脱可能に咬合する雄側鈎部222と、を備えて構成されている。
雄側帯状基部221は、平板状に形成され、雄側鈎部222が設けられた側と反対側の面が袋本体10の内面に接合される接合面221Aとなっている。
雄側鈎部222は、雄側帯状基部221の平面から突出した突出部222Aと、この突出部222Aの先端から収納空間13側と開口端12側とのそれぞれに向けて突出した第一雄側爪部222Bおよび第二雄側爪部222Cにより断面やじり状に形成されている。
これらの第一雄側爪部222Bおよび第二雄側爪部222Cは、それぞれ雌側爪部212Cに係止される。
第一雄側爪部222Bは、開口端12側に向いて突出され、開口端12側に位置する雌側爪部212Cに係合する斜面Mを有する。斜面Mの雄側帯状基部221の垂線Tとのなす角のうち鈍角となる角αの角度は、90°以上、好ましくは、100°以上135°以下で、第一雄側爪部222Bは断面山形状に形成されている。
第二雄側爪部222Cは、収納空間13側に向いて突出され、収納空間13側に位置する雌側爪部212Cに係合する斜面Nを有する。斜面Nの雄側帯状基部221の垂線Tとのなす角のうち鋭角となる角βの角度は、90°以下、好ましくは、45°以上80°以下で、第二雄側爪部222Cは先端が雄側帯状基部221に向けて折り返すように形成されている。
また、雄側帯状基部221には、雄側鈎部222の基端の開口端12側に位置して薄肉部224が設けられている。薄肉部224は、雄側帯状基部221の表面からそれぞれ段差状に形成されている。なお、薄肉部224が設けられる位置は、第一の雄側鈎部222の基端から薄肉部224までの距離が、0.0mm以上2.0mm以下となる位置である。
そして、雌側帯状基部211および雄側帯状基部221の薄肉部224が、直線カット部50(図15参照)として機能する。
{物品の収納方法}
次に、ジッパーテープ付袋体1に物品Gを収納する物品収納方法について、図面に基づいて説明する。
図15は、ジッパーテープ付袋体1に物品Gを収容する物品収納方法を説明する概念図で、(A)は開封工程を示す図、(B)は収納工程を示す図、(C)は咬合して帯状基部の一縁側を切除する状態を示す図、(D)は物品収納後の改竄防止袋2を示す図である。図16は、改竄防止袋2の開口端12側を示す断面図である。
ジッパーテープ付袋体1が製造されたら、小売店などに搬送する。
小売店などでは、図15(A)に示される通り、袋本体10の開口端12を開放する開口工程を実施する。この開放の際、咬合部X,Yが咬合している場合には、開口端12側を把持して、互いに離反する方向に力を作用させることで、咬合部X,Yの咬合が解除され、開放される。
この開口工程後、図15(B)に示される通り、袋本体10の収納空間13に物品Gを収納する収納工程を実施する。この収納工程の後、ジッパーテープ20の一端から他端に向けて咬合部X,Yを咬合させ、雌側テープ部材21と雄側テープ部材22とを互いに係合させる咬合工程を実施する。
そして、咬合工程後、図15(C)に示される通り、直線カット部50の薄肉部224を一方のノッチ53から他方のノッチ53に向けて破断し、切断片225とともに袋本体10の開口端12側を切断予定線Rに沿って切断する切除工程を実施する。
これにより、図15(D)に示される通り、物品Gが収納空間13に収納された改竄防止袋2が完成する。
図15(D)に示される通り、切断予定線Rに沿って切断片225とともに袋本体10の開口端12側が切除された状態では、袋本体10の切断された端縁が改竄防止袋2の開口端12Aとなる。このため、図16に示すように、雌側帯状基部211および雄側帯状基部221や袋本体10の開口端12A側を人の指Fで把持できず、咬合を解除できなくなり、改竄防止袋2を開けることができない。
物品Gが収納された改竄防止袋2を購入した消費者は、物品Gを取り出すために、開封用切断部30により、袋本体10を切断すればよい。
{第三実施形態の効果}
このように、上記第三実施形態では、雌側帯状基部211および雄側帯状基部221に咬合部Xが連設する位置に近傍して薄肉部224をそれぞれ設けたジッパーテープ20を用いている。
このことにより、薄肉部224で切断して切断片225とともに袋本体10の開口端12側を切除することで、咬合部Xの物品Gが収納された側とは反対側の端縁である開口端12Aと袋本体10の開口端12Aとが略面一となる。このため、物品Gを収納して咬合した後に咬合部Xの咬合を外そうとしても、ジッパーテープ20の咬合部Xから袋本体10の開口端12Aまでを把持することができないので、開封操作自体が不可能となる。したがって、確実に改竄を防止できるジッパーテープ付袋体1を提供できる。
そして、上記第三実施形態では、物品Gを収納した後に直線カット部50で切断片225および袋本体10の開口端12側を切除する構成としている。
このことにより、第一実施形態および第二実施形態と同様に、ジッパーテープ付袋体1を小売店などに搬送する際に咬合部Xが咬合してしまっても、また製袋時に咬合したジッパーテープ20を取り付ける場合でも、容易に開口させることができる。よって、物品Gを収納するまで咬合部Xの咬合を規制する部材を用いる必要がなく、誤って物品Gを収納してしまっても、直線カット部50で切断する前であれば収納し直すことができ、袋本体10を開口して物品Gを収納する作業が容易にできる。
また、上記第三実施形態では、ジッパーテープ20と直線カット部50とを同じ材質で形成しているので、これらを一体に形成することができる。そのため、ジッパーテープ付袋体1を効率的に製造することができる。
[変形例]
なお、本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した材質、層構成などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した名称での記載は、本発明に含まれるものである。
例えば、薄肉部224は、段差状に形成する構成に限らず、例えば断面V字状に形成したり、断面U字状のような凹曲面状に形成したりしてもよい。また、いわゆるミシン目のように直線状に目打ちを形成して切断片225を切断可能な薄肉部224としてもよい。
例えば、第一実施形態および第二実施形態において、雄側帯状基部221に薄肉部224を設けたが、図17に示すように、雌側帯状基部211に薄肉部224を設けてもよい。さらに、雌側帯状基部211および雄側帯状基部221の双方に設けて、一方のみ接合領域Eのみで袋本体10に取り付けるようにしてもよい。
また、第一実施形態および第二実施形態において、例えば図18に示すように、咬合部Xのみ設ける構成としてもよい。さらに、図18に示される通り、雌側帯状基部211および雄側帯状基部221の双方に薄肉部224を設けてもよい。この場合、一方のみ接合領域Eのみで袋本体10に取り付けるようにしているので、改竄防止として袋本体10に取り付けられていない切断片225を切除すればよい。また、双方に薄肉部224を設けているので、第三実施形態のように、双方の薄肉部224を袋本体10の開口端12側とともに切除することで、改竄防止できる。
また、咬合部X,Yの形状は、適宜変更できる。
例えば、図19に示すように、開口端12側に咬合部Yが位置するように形成してもよい。この図19に示す構成では、開口端12側に向けて突出する雄側鈎用爪部223Bは、第一の雄側鈎部222の第一雄側爪部222Bと同様に、断面山形状に形成しておくことで、物品Gの収納のために容易に開封できるようにしておくことが好ましい。
また、咬合部Xとしては、一つの突出部222Aに、第一雄側爪部222Bおよび第二雄側爪部222Cを設けた断面やじり状に限らず、例えば図20に示すように、第一の雄側鈎部222を幅方向に沿って分割し、3対の雄側鈎部および雌側鈎部を設けた構成としてもよい。
そして、開封用切断部30としては、第一実施形態の袋本体10に設ける構成に限らず、例えば図20に示される通り、ジッパーテープ20の雌側テープ部材21と雄側テープ部材22とにそれぞれ一体形成され、肉厚部50Aの間に肉薄部50Bを有した直線カット部50としたり、雌側テープ部材21や雄側テープ部材22から離れて設けられた直線カットフィルムを用いたりしてもよい。
なお、開封用切断部30を必ずしも設けることを要しない。つまり、開封用切断部30がなくても、ハサミなどの刃物で、袋本体10を切断することで、物品Gの取り出しを行うことができる。
また、第一実施形態において、例えば図21〜23に示すように、咬合部X,Y間に位置して、開口工程時に帯状基部の咬合部X,Y間を折れ曲がりやすくするために、変形部60を設けてもよい。
すなわち、図21に示すように、帯状基部(雄側帯状基部221)の他の部位よりも薄肉に形成して、帯状基部(雄側帯状基部221)における厚さ方向での曲げ応力より小さい応力で厚さ方向に屈曲可能に変形部60を形成する。また、図22に示すように、厚さ寸法は他と変わらないものの、帯状基部(雄側帯状基部221)における厚さ方向での曲げ応力より小さい応力で厚さ方向に屈曲可能に、変形部60を屈曲成形してもよい。さらに、図23に示すように、変形部60を断面V溝状に形成し、帯状基部の他の部位よりも薄肉に形成して、帯状基部における厚さ方向での曲げ応力より小さい応力で厚さ方向に屈曲可能としてもよい。さらには、これら変形部60の部分を、帯状基部(雄側帯状基部221)より軟質の部材にて形成し、帯状基部(雄側帯状基部221)より曲げやすく構成してもよい。
また、ジッパーテープ20として、例えば図24に示すように、雌側帯状基部211および雄側帯状基部221における咬合部X,Yが連設された面と反対側の面に、リブ70を突設しておくとよい。これらリブ70は、袋本体10と取り付けられない切断片225の部分に設けておくことが好ましい。すなわち、反対側の帯状基部(雌側帯状基部211)を基材フィルム11にヒートシールする際に、治具が切断片225のリブ70にも当接して良好に治具の熱圧着力を作用させることができるためである。
そして、第一実施形態において、ジッパーテープ20に切断部226を設けて、切断片225を切断しやすくしたが、切断部226としては、例えば図25に示されるとおり、袋本体10の外面側から切断片225の両端部の領域を切断し、もしくは肉薄に潰して形成してもよい。
第三実施形態において、袋本体10の収納空間13側を摘んで開封しようとしても咬合を解除できないように、第一実施形態および第二実施形態のように複数の咬合部X,Yを設けた構成としてもよい。
なお、複数設けた咬合部X,Yとして、咬合部Xの第一雄側爪部222Bを第二雄側爪部222Cのように先端が折り返す形状とすることで、咬合力がより向上し、より改竄防止ができる。
そして、第三実施形態において、物品Gを収納した後に直線カット部50で切断片225および袋本体10の開口端12側を切除したが、例えば図26に示すように、あらかじめ切除しておいてもよい。
この図26に示す構成では、咬合部Xが誤って咬合してしまうことを防止するために、雌側鈎部212および雄側鈎部222間にフィルムAを介装しておく。そして、小売店や充填業者などでは、フィルムAを取り除くとともに、袋本体10の開口端12Aから収納空間13に物品Gを収納後、雌側鈎部212および雄側鈎部222を咬合させればよい。
本発明は、例えば、雑貨、食品、薬品、医療品等の各種物品の収納時に封止する改竄防止用のジッパーテープ、このジッパーテープを備えた改竄防止用のジッパーテープ付袋体、および、このジッパーテープ付袋体に物品が収納された改竄防止袋に利用することができる。
1……ジッパーテープ付袋体
2……ジッパーテープ付袋体である改竄防止袋
3,4…製造装置
10……袋本体
20……ジッパーテープ
31……配置部
32……取付部(片側取付部,全面取付部)
42……配置部としてのテープ操出装置
43……取付部としてのテープ接着装置
60……変形部
70……リブ
211……帯状基部である雌側帯状基部
212……雌側鈎部
212C…咬合雌側爪部としての雌側爪部
221……帯状基部である雄側帯状基部
222……雄側鈎部
222C…第二雄側爪部
223B…咬合雄側爪部としての雄側鈎用爪部
224……薄肉部
226……切断部
G……物品
G1,G2…物品であるボトル
T……垂線
X,Y…咬合部
L,M,N,S…斜面
θ,α,β…角

Claims (21)

  1. 一対の雄側鈎部および雌側鈎部が互いに咬合可能な咬合部と、前記咬合部にそれぞれ連設する一対の帯状基部とを備え、袋本体の内面に取り付けられるジッパーテープであって、
    前記雄側鈎部または前記雌側鈎部を有する帯状基部のうちの少なくとも一方において、
    前記帯状基部の長手方向の一縁が、前記咬合部の基端に隣接して形成された切断可能部によって切断可能な把持片部とされ
    前記把持片部を含む前記帯状基部のうちの一方は、前記帯状基部のうちの他方に接合されない
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  2. 一対の雄側鈎部および雌側鈎部が互いに咬合可能な咬合部と、前記咬合部にそれぞれ連設する一対の帯状基部とを備え、袋本体の内面に取り付けられるジッパーテープであって、
    前記雄側鈎部または前記雌側鈎部を有する帯状基部の双方において、
    前記帯状基部のそれぞれの長手方向の一縁が、前記咬合部の基端に隣接して形成された切断可能部によって切断可能な把持片部とされ
    前記把持片部を含む前記帯状基部の双方は、互いに接合されない
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  3. 一対の雄側鈎部および雌側鈎部が互いに咬合可能な咬合部と、前記咬合部にそれぞれ連設する一対の帯状基部とを備え、袋本体の内面に取り付けられるジッパーテープであって、
    前記雄側鈎部または前記雌側鈎部を有する帯状基部のうちのいずれか一方において、
    前記帯状基部の長手方向の一縁が、前記咬合部の基端に隣接して形成された切断可能部によって切断可能な把持片部とされ
    前記把持片部を含む前記帯状基部のうちの一方は、前記帯状基部のうちの他方に接合されない
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のジッパーテープにおいて、
    前記切断可能部は、前記把持片部が当該切断可能部で切断された状態で、前記咬合部が連設する位置から当該切断可能部までの帯状基部を把持不可能となる位置に設けられた
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のジッパーテープにおいて、
    前記咬合部は、複数対設けられた
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  6. 請求項5に記載のジッパーテープにおいて、
    前記帯状基部の少なくともいずれか一方には、前記複数の咬合部間に位置して設けられ、当該帯状基部における厚さ方向での曲げ応力より小さい応力で厚さ方向に屈曲可能な変形部が設けられている
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  7. 請求項5または請求項6に記載のジッパーテープにおいて、
    前記切断可能部に近接する咬合部以外の咬合部のうちの少なくともいずれか1つは、咬合する前記雌側鈎部または前記雄側鈎部に向けて突出し、前記帯状基部に対向する斜面を有する咬合雄側爪部または咬合雌側爪部を備え、
    前記咬合雄側爪部または前記咬合雌側爪部は、前記斜面の接線と、前記帯状基部の垂線とのなす角θが90°以下に形成された
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のジッパーテープにおいて、
    前記切断可能部が設けられた帯状基部に連設する雄側鈎部または雌側鈎部は、咬合する前記雌側鈎部または前記雄側鈎部に向けて突出し、前記帯状基部に面する斜面を有する第一雄側爪部または第一雌側爪部を備え、
    前記第一雄側爪部または前記第一雌側爪部は、前記斜面の接線と、前記帯状基部の垂線とのなす角αが90°以上に形成された
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  9. 請求項8に記載のジッパーテープにおいて、
    前記第一雄側爪部を有した雄側鈎部または前記第一雌側爪部を有した雌側鈎部は、前記雌側鈎部または前記雄側鈎部に向けて突出し、前記帯状基部に面する斜面を有する第二雄側爪部または第二雌側爪部を備え、
    前記第二雄側爪部または前記第二雌側爪部は、前記斜面の接線と、前記帯状基部の垂線とのなす角βが90°以下に形成された
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載のジッパーテープにおいて、
    前記帯状基部は、前記咬合部が連設する側と反対側の面にリブが突設された
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載のジッパーテープにおいて、
    前記切断可能部は、少なくとも前記咬合部が連設する側と反対側の面から後退した段差状に薄肉に形成されている
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  12. 袋本体と、
    前記把持片部とされる前記帯状基部の長手方向の一縁が前記袋本体の開口側に対応する一縁になるように前記袋本体の内面に取り付けられる請求項2に記載のジッパーテープと、
    を具備したことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  13. 請求項12に記載のジッパーテープ付袋体であって、
    前記ジッパーテープは、前記切断可能部によって前記把持片部が切除され、
    前記袋本体は、前記ジッパーテープの切断可能部に沿って切断された
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  14. 袋本体と、
    前記把持片部とされる前記帯状基部の長手方向の一縁が前記袋本体の開口側に対応する一縁になるように前記袋本体の内面に取り付けられる請求項1および請求項3から請求項11までのいずれか一項に記載のジッパーテープと、を具備し、
    前記切断可能部が形成された一方の帯状基部のみ、前記咬合部の基端に対応する位置から前記袋本体の開口側に対応する一縁までが前記袋本体に取り付けられていない
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  15. 請求項12から請求項14までのいずれか一項に記載のジッパーテープ付袋体において、
    前記切断可能部が設けられた帯状基部は、前記袋本体に融着される長手方向の両端部における融着部分より前記袋本体の内側に位置して、前記切断可能部から前記袋本体の開口側に対応する前記把持片部の一縁側まで切断され、もしくは肉薄に形成された切断部を有している
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  16. 請求項12から請求項15までのいずれか一項に記載のジッパーテープ付袋体において、
    前記把持片部が前記切断可能部で切除された
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  17. 請求項12に記載のジッパーテープ付袋体内に物品を収納する物品収納方法であって、
    前記袋本体の開口を開け広げる開口工程と、
    前記開口工程で開口が広げられた袋本体内に前記物品を収納する収納工程と、
    前記収納工程後に前記ジッパーテープの咬合部を咬合させる咬合工程と、
    前記収納工程後に前記ジッパーテープの帯状基部における前記切断可能部から前記袋本体の開口側に対応する一縁側とともに前記切断可能部で前記把持片部を切除する切除工程と、を実施する
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体の物品収納方法。
  18. 請求項14に記載のジッパーテープ付袋体内に物品を収納する物品収納方法であって、
    前記袋本体に取り付けられていない帯状基部に連設する把持片部を把持するとともに、前記把持された帯状基部に対向する他方の帯状基部が取り付けられた袋本体の開口側を把持して前記袋本体の開口を開け広げる開口工程と、
    前記開口工程で開口が広げられた袋本体内に前記物品を収納する収納工程と、
    前記収納工程後に前記ジッパーテープの咬合部を咬合させる咬合工程と、
    前記収納工程後に前記袋本体に取り付けられていない帯状基部における前記切断可能部から前記把持片部を切除する切除工程と、を実施する
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体の物品収納方法。
  19. 基材フィルムが重ね合わされて形成される袋本体の内面に、請求項1および請求項3から請求項11までのいずれか一項に記載のジッパーテープを取り付けてジッパーテープ付袋体を製造する製造方法であって、
    前記切断可能部を介して前記把持片部が設けられた帯状基部を、前記把持片部が前記咬合部より前記袋本体の開口側に対応する位置で前記基材フィルムに配置させ、
    前記把持片部が設けられた一方の帯状基部は、前記咬合部が連設する位置より前記袋本
    体の内側に対応する領域のみ前記基材フィルムに取り付け、
    他方の帯状基部は、少なくとも前記咬合部より前記袋本体の開口側および内側に対応する領域で前記基材フィルムに取り付ける
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体の製造方法。
  20. 請求項19に記載のジッパーテープ付袋体の製造方法であって、
    前記ジッパーテープが取り付けられた基材フィルムを重ね合わせて前記袋本体を形成した後、前記ジッパーテープの長手方向の両端部における前記袋本体に融着された融着部分より前記袋本体の内側に位置して、前記切断可能部から前記把持片部を、前記袋本体の外面側から切断し、もしくは肉薄に潰して切断部を形成する
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体の製造方法。
  21. 基材フィルムが重ね合わされて形成される袋本体の内面に、請求項1および請求項3から請求項11までのいずれか一項に記載のジッパーテープを取り付けてジッパーテープ付袋体を製造する製造装置であって、
    前記切断可能部を介して前記把持片部が設けられた帯状基部を、前記把持片部が前記咬合部より前記袋本体の開口側に対応する位置で前記基材フィルムに配置させる配置部と、
    前記把持片部が設けられた一方の帯状基部のみ、前記咬合部が連設する位置より前記袋本体の内側に対応する領域のみ前記基材フィルムに取り付ける片側取付部と、
    他方の帯状基部は、少なくとも前記咬合部より前記袋本体の開口側および内側に対応する領域で前記基材フィルムに取り付ける全面取付部と、
    を具備したことを特徴とするジッパーテープ付袋体の製造装置。
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