JP6642155B2 - 包装袋 - Google Patents
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Description
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[2] A/Bの値が0.65以上である[1]に記載の包装袋。
[3] 取手穴は、持手部において1つ形成されるものである[1]又は[2]に記載の包装袋。
[4] 補強フィルムの厚みは、50μm以上である[1]〜[3]のいずれかに記載の包装袋。
[5] 補強フィルムの一部は、ヒートシール部によって、持手部に融着接合されており、ヒートシール部は、持手部の上下方向に延びる2本以上の縦シールラインと、持手部の左右方向に延びる2本以上の横シールラインとを有し、スリット群は、縦シールラインと、横シールラインによって周囲を囲われた領域に存在する[1]〜[4]のいずれかに記載に包装袋。
[6] スリット群は、持手部の上下方向の下方が頂点となる略V字型のスリットをさらに含む[1]〜[5]のいずれかに記載の包装袋。
[7] スリット群は、略V字型のスリットの頂点から上下方向の下方に向かって離間した位置に、上下方向に延びる直線状の分割用スリット又はミシン目をさらに含む[1]〜[6]のいずれかに記載の包装袋。
[8] スリット群は、仮留め部を2箇所以上有する[1]〜[7]のいずれかに記載の包装袋。
本発明は、梱包対象物を収容するための包装袋に関する。本発明の包装袋は、梱包対象物を収容するための収容空間を有する本体部と、本体部の上端側に設けられ、ガゼット部と非ガゼット部を有する持手部と、持手部に設けられ、互いに離間した複数のスリットとスリットの間に形成された仮留め部とを含むスリット群とを有し、仮留め部を破断させることで取手穴が形成されるフィルム製の包装袋である。本発明の包装袋は、持手部に積層された補強フィルムをさらに有し、補強フィルムの一部は持手部に融着接合されている。そして、補強フィルムと非ガゼット部の厚みの合計をAとし、補強フィルムとガゼット部の厚みの合計をBとした場合、A/Bの値が0.60よりも大きい。
本発明の包装袋は、上記構成を有するものであるため、梱包対象物を収容した状態で長時間持ち運ぶ際においても取手穴に挿入した全ての指への負荷を軽減することができる。
なお、厚みAは、補強フィルム1枚と、本体フィルム2枚の合計3枚分の厚みであり、厚みBは、補強フィルム1枚と、本体フィルム4枚の合計5枚分の厚みである。つまり、本体フィルム1枚の厚みをaとし、補強フィルム1枚の厚みをbとした場合、厚みAは、2a+bで表される厚みであり、厚みBは、4a+bで表される厚みである。厚みA及び厚みBは、上記積層部分の厚みであって、ヒートシール部以外の厚みである。
図3に示されるように、例えば補強フィルム50を持手部20の裏側に一枚貼り合わせた場合、ガゼットが構成されている部位ではフィルムが5層に重なることとなり、左右のガゼットの谷折部12の間の領域においてはフィルムが3層に重なることとなる。また、補強フィルム50が重なっていない右両側の領域では、フィルムが4層に重なることとなる。
第1及び第2の横シールライン62a、62bには、補強フィルム50が重なっていない左右両側の領域に、本体フィルム15が部分的に熱融着されていない間欠部63が設けられることが好ましい。第1の横シールライン62aの間欠部63と第2の横シールライン62bの間欠部63とは、上下方向に見てほぼ一直線上に位置している。また、補強フィルム50が重なっていない左右両側の領域では、第1の横シールライン62aと第2の横シールライン62bを結ぶ縦シールラインや、その他の熱融着部位は存在していない。このため、これらの間欠部63が設けられた部位は、包装袋100の本体部10内に外気を通過させる空気穴として機能する。このように持手部20に空気穴を設けることで、本体部10内の空気を外部へと逃がすことができる。このため、本体部10に対して圧力が加わった場合でも、内部の空気圧が高まることを防止し、本体部10やその他の部位が破裂することを回避できる。
すなわち、本発明においては、ヒートシール部は、持手部の上下方向に延びる2本以上の縦シールライン61と、持手部の左右方向に延びる2本以上の横シールライン62とを有し、スリット群30は、縦シールライン61と、横シールライン62によって周囲を囲われた領域に存在する。このようにスリット群30を縦シールライン61と、横シールライン62によって周囲を囲われた領域に設けることにより、取手穴40を形成する際に持手部20に対してある程度強い引張力や捻じれを加えても、持手部20が破損することを抑制することができる。
本発明の実施形態においては、仮留め部32を破断させると、スリット31によって囲われたフィルム部分がフラップ状に展開して取手穴40が形成され、このフィルム部分は持手部20に連結したまま残るようになっている。なお、仮留め部32をすべて破断させたときに、各スリット31に囲われたフィルム部位がくり貫かれて、持手部20から離脱するように各スリット31を配置してもよい。
また、スリット群30は、仮留め部32を2箇所以上有することが好ましい。仮留め部32を2箇所以上形成することにより、意図せずに仮留め部が破断して、不用意に取手穴40が開いてしまうことを抑制することができる。これにより、包装袋の製造工程や梱包対象物の収容時に、フラップ部が捲れ上がって、製造ライン上で目詰り等の操業トラブルを引き起こすことを防ぐことができる。
また、図4(a)に示された例において、略V字型のスリット31cをなす2つの直線状のスリットは、V字の頂点に相当する部位において離間している。ただし、略V字型のスリット31cをなす2つの直線状のスリットは連結していてもよい。また、略V字型のスリット31cは、持手部20の左右方向の中央に位置していることが好ましい。このため、持手部20を握ろうとしたときには、人手の中指や人差し指が略V字型のスリット31cに挿し込まれやすい。このように、持手部20のほぼ中央に略V字型のスリット31cを設けておくことで、スリット群30の中に手指を挿入しやすくなる。さらに、スリット群30の中に指先を挿し込んだときに、まず略V字型のスリット31cが開き、その後その周囲に存在する一又は複数の仮留め部32が破断する。その結果、片手であっても取手穴40を容易に形成できる。
さらに、内側スリット31bは直線状ではなく、左右方向に向かって延びる円弧状に形成されていてもよい。この円弧状の内側スリット31bは、上下方向の上方に向かって膨出する形状であってもよい。
厚み25μmの筒状の本体フィルム(LDPE(低密度ポリエチレン)とLLDPE(リニア低密度ポリエチレン)の混合樹脂フィルム)の左右両側にガゼットを対称的に折り込み、厚み90μmの補強フィルム(LDPE(低密度ポリエチレン)フィルム)を、持手部の左右方向の中央部に積層し、図2の通りにヒートシールをし、さらにスリット群を形成することで包装袋を作製した。図3における厚みAと厚みBを測定し、各厚みを表1に記載した。なお、図3においては、厚みAと厚みBを示す矢印が、重ね合わせたフィルムの間の空間も含む厚みとなっているが、実際は重ねあわせたフィルム間は密接しており、重ね合わされたフィルムの厚みの合計となっている。
本体フィルム及び補強フィルムの厚みを表1の通りに変更した以外は実施例1と同様にして包装袋を作製した。厚みAと厚みBは表1の通りであった。
本体フィルム及び補強フィルムの厚みは、厚さ計(東洋精機、PEACOCK DIGITAL GAUGE)を用いて測定した。
搬送時において、持手部が指に与える違和感について、実際に搬送作業を行って官能評価を実施した。具体的には、上記製造例で得られた包装袋を9袋準備し、3袋ずつ、それぞれ重量の異なるトレイットロールを充填した。その後、3名の判定者に3種の異なる重量となったトイレットロール入包装袋を1袋ずつ持たせ、手を変えずに30分間連続普通歩行をさせた。なお、判定者は、トイレットロール入包装袋を持つ際には、第2指〜第5指を取手穴に挿入し、各指の第1関節〜第2関節の間に負荷が掛かるようにトイレットロール入包装袋を持った。30分間の歩行中に指に係る負荷について、下記の評価基準で評価を行った。
○:歩行時に指にかかる違和感は全くない。
△:30分間の歩行で少し違和感を感じる。
×:30分間の歩行でかなり違和感を感じる。
11 山折部
12 谷折部
15 本体フィルム
20 持手部
30 スリット群
31 スリット
31a 外側スリット(第1のスリット)
31b 内側スリット(第2のスリット)
31c 略V字型のスリット
31d 分割用スリット
32 仮留め部
40 取手穴
50 補強フィルム
60 ヒートシール部
61 縦シールライン
62 横シールライン
63 間欠部
100 包装袋
Claims (7)
- 梱包対象物を収容するための収容空間を有する本体部と、
前記本体部の上端側に設けられ、ガゼット部と非ガゼット部を有する持手部と、
前記持手部に設けられ、互いに離間した複数のスリットと前記スリットの間に形成された仮留め部とを含むスリット群と、を有し、
前記仮留め部を破断させることで取手穴が形成されるフィルム製の包装袋であって、
前記包装袋は、前記持手部に積層された補強フィルムをさらに有し、
前記補強フィルムの一部は前記持手部に融着接合されており、
前記補強フィルムと非ガゼット部の厚みの合計をAとし、前記補強フィルムとガゼット部の厚みの合計をBとした場合、A/Bの値が0.60よりも大きく、
前記スリット群は、前記持手部の上下方向の下方が頂点となる略V字型のスリットを含む、包装袋。 - 前記A/Bの値が0.65以上である請求項1に記載の包装袋。
- 前記取手穴は、前記持手部において1つ形成されるものである請求項1又は2に記載の包装袋。
- 前記補強フィルムの厚みは、50μm以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装袋。
- 前記補強フィルムの一部は、ヒートシール部によって、前記持手部に融着接合されており、
前記ヒートシール部は、前記持手部の上下方向に延びる2本以上の縦シールラインと、前記持手部の左右方向に延びる2本以上の横シールラインとを有し、
前記スリット群は、前記縦シールラインと、前記横シールラインによって周囲を囲われた領域に存在する請求項1〜4のいずれか1項に記載に包装袋。 - 前記スリット群は、前記略V字型のスリットの頂点から前記上下方向の下方に向かって離間した位置に、前記上下方向に延びる直線状の分割用スリット又はミシン目をさらに含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装袋。
- 前記スリット群は、前記仮留め部を2箇所以上有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の包装袋。
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