JP2023053570A - 動物忌避組成物、動物忌避複合体及びその製造方法、並びに動物の忌避方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各種支持体にコーティングすることにより高い密着性を有する塗膜を形成でき、優れた忌避効果を実現できる動物忌避組成物、動物忌避複合体及びその製造方法、並びに動物の忌避方法の提供。【解決手段】2-メチルチアゾール、2-エチルチアゾール、2-ブロモチアゾール、4-メチルチアゾール、2,4-ジメチルチアゾール、2-メチル-2-チアゾリン、2-メチルチオ-2-チアゾリン、4-メチル-2-チアゾリン、2,4-ジメチル-2-チアゾリン、2,2-ジメチルチアゾリジン、チオモルホリン、2,5-ジメチル-2-チアゾリン及び5-メチル-2-チアゾリンから選択される少なくとも1種の動物忌避組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、動物忌避組成物、動物忌避複合体及びその製造方法、並びに動物の忌避方法に関する。
近年、従来の動物忌避剤の問題点を克服するために、チアゾリン類化合物に基づく、強力かつ馴化しない新たな動物忌避剤の開発が進められている(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照)。動物の嗅覚には、進化の過程で種にとって危険であると認識された対象(例えば、小動物及び草食動物にとっての捕食者)に由来する匂いを受容する特別な嗅覚システムが備わっている。前記チアゾリン類化合物は、この特別な嗅覚システムに受容される匂い分子であり、ネズミ、モグラ、ウサギ、シカ等の小動物、及び草食動物に対して極めて強力な忌避効果を示す上に、繰り返し嗅がせても馴化が全く起こらないという優れた性質を有している(例えば、特許文献1参照)。
一方、動物忌避製品としては、例えば、タブレット又はシート状(例えば、特許文献2参照)、パイプ状(例えば、特許文献3参照)などの様々な形態の製品が開発されている。
特許第5350496号公報 特許第5571974号公報 特表2020-533275号公報
Kobayakawa,K.,et al.,Nature,2007,450(7169):503-508.
前記チアゾリン類化合物は馴化が起こらないという優れた性質を有しており、強力かつ馴化しない新たな動物忌避剤として高い期待が寄せられている。しかしながら、前記チアゾリン類化合物は揮発性が高く、空気に触れる条件では変性し易いという性質を有することが、長期使用する上で弱点となっている。
上記特許文献3には忌避剤としてピレスロイドを含有する点滴灌漑パイプが開示されている。前記点滴灌漑パイプにおいては忌避剤であるピレスロイドはパイプ自体に練り込まれているが、揮発性液状のチアゾリン類化合物を特許文献3と同様に樹脂等の支持体に直接練り込んで成形しようとすると、成形温度が高いためにチアゾリン類化合物が揮発してしまうという課題が生じる。そこで、チアゾリン類化合物を含有する動物忌避組成物を支持体に塗布又は含浸させて支持体表面に塗膜を形成させようとしたところ、単に動物忌避剤を支持体に塗布又は含侵させただけでは、支持体から塗膜が容易に剥がれてしまい、目的の製剤を作製できず、忌避効果を維持できなかった。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、各種支持体にコーティングすることにより高い密着性を有する塗膜を形成でき、優れた忌避効果を実現できる動物忌避組成物、動物忌避複合体及びその製造方法、並びに動物の忌避方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 下記一般式(I)から(VI)で示される化合物から選択される少なくとも1種の動物忌避剤、熱可塑性樹脂、及び可塑剤を含有することを特徴とする動物忌避組成物である。
Figure 2023053570000001
ただし、前記一般式(I)から(VI)中、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、又は炭素数1~5のアルキルチオ基を示す。
<2> 前記一般式(I)で示される化合物が、2-メチルチアゾール、2-エチルチアゾール、2-ブロモチアゾール、4-メチルチアゾール、及び2,4-ジメチルチアゾールから選択されるいずれかの化合物であり、
前記一般式(II)又は(III)で示される化合物が、2-メチル-2-チアゾリン、2-メチルチオ-2-チアゾリン、4-メチル-2-チアゾリン、2,4-ジメチル-2-チアゾリン、及び2,2-ジメチルチアゾリジンから選択されるいずれかの化合物であり、
前記一般式(IV)で示される化合物が、チオモルホリンであり、
前記一般式(V)で示される化合物が、2,5-ジメチル-2-チアゾリン及び5-メチル-2-チアゾリンから選択されるいずれかの化合物である、前記<1>に記載の動物忌避組成物である。
<3> 前記熱可塑性樹脂が、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、オレフィン樹脂、生分解性樹脂、及びこれらの共重合体から選択される少なくとも1種を含む、前記<1>から<2>のいずれかに記載の動物忌避組成物である
<4> 前記可塑剤が、アジピン酸エステル系可塑剤及びフタル酸エステル系可塑剤の少なくともいずれかである、前記<1>から<3>のいずれかに記載の動物忌避組成物である。
<5> 前記動物忌避剤がマイクロカプセル化動物忌避剤である、前記<1>から<4のいずれかに記載の動物忌避組成物である。
<6> コーティング用である、前記<1>から<5>のいずれかに記載の動物忌避組成物である。
<7> 支持体と、該支持体表面に前記<1>から<6>のいずれかに記載の動物忌避組成物と、を有することを特徴とする動物忌避複合体である。
<8> 前記支持体が、オレフィン樹脂を含む、前記<7>に記載の動物忌避複合体である。
<9> 支持体上に、下記一般式(I)から(VI)で示される化合物から選択される少なくとも1種の動物忌避剤と、熱可塑性樹脂と、可塑剤とを含有する動物忌避組成物を付与することを特徴とする動物忌避複合体の製造方法である。
Figure 2023053570000002
ただし、前記一般式(I)から(VI)中、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、又は炭素数1~5のアルキルチオ基を示す。
<10> 前記支持体上に付与した動物忌避組成物を、前記動物忌避剤の沸点より30℃低い温度以下で加熱する、前記<9>に記載の動物忌避複合体の製造方法である。
<11> 前記<7>から<8>のいずれかに記載の動物忌避複合体を、動物を忌避させる空間に配置する工程を含むことを特徴とする動物の忌避方法である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、各種支持体にコーティングすることにより高い密着性を有する塗膜を形成でき、優れた忌避効果を実現できる動物忌避組成物、動物忌避複合体及びその製造方法、並びに動物の忌避方法を提供することができる。
図1Aは、比較例1における飼育前のチューブの状態を示す写真である。 図1Bは、比較例1における2日間飼育後のチューブの状態を示す写真である。 図2Aは、実施例1における飼育前のチューブの状態を示す写真である。 図2Bは、実施例1における2日間飼育後のチューブの状態を示す写真である。
(動物忌避組成物)
本発明の動物忌避組成物は、下記一般式(I)から(VI)で示される化合物から選択される少なくとも1種の動物忌避剤、熱可塑性樹脂、及び可塑剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
Figure 2023053570000003
ただし、前記一般式(I)から(VI)中、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、又は炭素数1~5のアルキルチオ基を示す。
<動物忌避剤>
本明細書において、「動物忌避剤」が適用可能である「動物」の種類については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、農作物、森林、家畜又は人家に被害をもたらす有害動物全般が挙げられる。前記動物としては、例えば、ネズミ、モグラ、ウサギ、イタチ、シカ、イノシシ、サル、ネコ、クマなどが挙げられる。
本明細書において「ネズミ」は、ネズミ目(げっ歯目)に属する動物であれば特に限定されない。前記ネズミ目には、ヤマアラシ亜目、ネズミ亜目、リス亜目などが含まれる。前記「ネズミ」としては、例えば、クマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミ、アカネズミ、ハタネズミ、タケネズミ、スナネズミ、リス、ヤマアラシ、デグー、ヌートリアなどが挙げられる。
本明細書において「シカ」は、シカ科に属する動物である。前記「シカ」としては、例えば、エゾシカ、ホンシュウジカ、キュウシュウジカ、ヤクジカ等のニホンジカ、キョンなどが挙げられる。
前記動物忌避剤は、下記一般式(I)から(VI)で示される化合物から選択される少なくとも1種を有効成分として含有する。
前記一般式(I)から(VI)で示される化合物は、例えば、揮発性を有し、動物の嗅覚によって知覚され得る化合物、更にその結果、動物に対して忌避行動を誘発し得る化合物が好ましい。前記一般式(I)から(VI)で示される化合物は、小動物や草食動物にとっての捕食者の尿に含まれる物質等を模した効果を有し、それ故、例えば、ネズミ、モグラ、ウサギ、シカ等の小動物又は草食動物に対して強力な忌避効果を示す。
Figure 2023053570000004
前記一般式(I)から(VI)において、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、又は炭素数1~5のアルキルチオ基を示す。
前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
前記炭素数1~6のアルキル基は1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基を意味し、炭素数1~4のアルキル基がより好ましい。
前記炭素数1~6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、tert-ブチル基、ペンチル基、1-メチルブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1,1-ジメチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、1-エチルプロピル基、ヘキシル基、1-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、4-メチルペンチル基、1,1-ジメチルブチル基、2,2-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、1-エチルブチル基、2-エチルブチル基又は1-エチル-2-メチルプロピル基などが挙げられる。これらの中でも、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1~4のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基が更に好ましく、メチル基が特に好ましい。
前記炭素数1~6のアルキル基は置換されていてもよく、置換基としては、例えば、ハロゲノ基などが挙げられる。前記ハロゲノ基としては、例えば、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基などが挙げられる。前記ハロゲノ基置換アルキル基としては、炭素数1~6のハロアルキル基が好適である。
前記炭素数1~6のハロアルキル基は、1~5個のハロゲノ基で置換された炭素数1~6のアルキル基を意味し、ハロゲノ基が2個以上である場合の各ハロゲノ基の種類は、同一又は異なっていてもよい。
前記炭素数1~6のハロアルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、1-フルオロエチル基、2-フルオロエチル基、2-クロロエチル基、2-ブロモエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチル基、1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル基、1-フルオロプロピル基、1,1-ジフルオロプロピル基、2,2-ジフルオロプロピル基、3-フルオロプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、4-フルオロブチル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、5-フルオロペンチル基、5,5,5-トリフルオロペンチル基、6-フルオロヘキシル基、6,6,6-トリフルオロヘキシル基などが挙げられる。
前記炭素数1~5のアルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基などが挙げられる。
上記一般式(I)又は(II)において、式中R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基)を示し、R及びRのいずれかが水素原子である場合は他方は水素原子ではない化合物又はその塩が挙げられる。
上記一般式(III)において、式中R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~6のアルキル基(例えば、メチル基)を示す化合物若しくはその塩が挙げられる。
上記一般式(I)~(III)において、式中Rが水素原子、ハロゲン原子(例えば、臭素原子)、炭素数1~6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基)又は炭素数1~5のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ基)を示し、式中Rが水素原子又は炭素数1~6のアルキル基(例えば、メチル基)を示し、式中Rが水素原子又は炭素数1~6のアルキル基(例えば、メチル基)を示す化合物若しくはその塩がより好ましい。
上記一般式(I)~(III)において、式中R、R及びRがそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基)を示す化合物若しくはその塩が更に好ましい。
上記一般式(IV)において、式中R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~6のアルキル基(例えば、メチル基)を示す化合物若しくはその塩が挙げられる。
上記一般式(V)において、式中R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~6のアルキル基(例えば、メチル基)を示す化合物若しくはその塩が挙げられる。
上記一般式(V)において、式中R及びRのいずれかが水素原子である場合は他方は水素原子ではない化合物又はその塩が更に好ましい。
上記一般式(VI)において、式中R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~6のアルキル基(例えば、メチル基)を示す化合物若しくはその塩が挙げられる。
上記一般式(I)で示される化合物としては、例えば、2-メチルチアゾール、2-エチルチアゾール、2-ブロモチアゾール、4-メチルチアゾール、2,4-ジメチルチアゾールなどが好適に挙げられる。
上記一般式(II)で示される化合物としては、例えば、2-メチル-2-チアゾリン、2-メチルチオ-2-チアゾリン、4-メチル-2-チアゾリン、2,4-ジメチル-2-チアゾリンなどが好適に挙げられる。
上記一般式(III)で示される化合物としては、例えば、チアゾリジン、2-メチルチアゾリジン、2,2-ジメチルチアゾリジン、4-メチルチアゾリジン、2,4-ジメチルチアゾリジンなどが好適に挙げられる。
上記一般式(IV)で示される化合物としては、例えば、チオモルホリンなどが好適に挙げられる。
上記一般式(V)で示される化合物としては、例えば、2,5-ジメチル-2-チアゾリン、5-メチル-2-チアゾリンなどが好適に挙げられる。
上記一般式(VI)で示される化合物としては、例えば、5-メチルチアゾリジンなどが好適に挙げられる。
上記一般式(I)から(VI)で示される化合物はその塩も含まれる。前記化合物の塩としては、製薬学的又は農業上、若しくは産業上許容されるものであればあらゆるものが含まれるが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;ジメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩等のアンモニウム塩;塩酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、硝酸塩等の無機酸塩;酢酸塩、メタンスルホン酸塩等の有機酸塩などが挙げられる。
また、上記動物忌避剤としては、食品添加物香料の中から選択されるチアゾリン系化合物を含むこともできる。
前記動物忌避剤には、上記に加えて忌避活性を有する更なる化合物を付加的に含んでもよい。そのような付加的に含まれてもよい化合物には、限定しないが、例えば、ネズミ忌避剤として従来から使用されている薄荷(はっか)、樟脳(しょうのう)などが挙げられる。
本発明の動物忌避組成物に含まれる動物忌避剤の含有量は、1×10-6質量%以上、1×10-5質量%以上、1×10-4質量%以上、1×10-3質量%以上、0.01質量%以上、0.1質量%以上、1質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、20質量%以上、若しくは50質量%以上、及び/又は50質量%以下、20質量%以下、10質量%以下、5質量%以下、1質量%以下、0.1質量%以下、0.01質量%以下、1×10-3質量%以下、1×10-4質量%以下、1×10-5質量%以下、若しくは1×10-6質量%以下であってもよい。
<動物忌避剤のマイクロカプセル化>
動物忌避剤のマイクロカプセルは、シェルと、該シェルの内部に動物忌避剤を含むコアとを有する。動物忌避剤をマイクロカプセル化することにより、動物忌避剤を単独で用いた場合よりも忌避効果の持続性を高めることができる。
マイクロカプセルのシェルの構成成分は、安定的に動物忌避剤を内包できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メラミン樹脂、メラミン-ホルムアルデヒド樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリメタクリレート樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、生分解性樹脂、シリカ、ゼラチン、アラビアゴム、寒天、セルロース、セルロース誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
動物忌避剤のマイクロカプセルを調製するためのマイクロカプセル化技術については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カプセル化される側の動物忌避剤を含む芯物質(コア)に膜材(シェル)を溶解してこれを不溶の分散媒中に分散させ、撹拌しながら分散媒に可溶の反応材を添加して分散粒子の表面で両者を反応させて芯物質を内包した高分子のカプセル膜を形成する界面重合法;分散粒子及び分散媒のどちらか一方のみから膜材が供給され分散粒子の表面でカプセル膜が形成されるIn situ重合法;1種のみの高分子で壁材を構成する単純コアセルベーション法、2種以上の高分子で壁材を構成する複合コアセルベーション法等のコアセルベーション法;液中硬化被覆法(オリフィス法)、液中乾燥法、噴霧・造粒法などが挙げられる。
前記マイクロカプセルの体積平均粒径は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5μm以上50μm以下ものを使用することが好ましい。
マイクロカプセル化動物忌避剤における動物忌避剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、上記動物忌避組成物に含まれる動物忌避剤の含有量と同様である。
<熱可塑性樹脂>
前記熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、オレフィン樹脂、生分解性樹脂、又はこれらの共重合体であることが好ましい。
<<塩化ビニル樹脂>>
塩化ビニル樹脂としては、塩化ビニルに由来する構造単位を含む(共)重合体が用いられる。即ち、塩化ビニルの単独重合体、又は、塩化ビニルと、他の単量体との共重合体を用いることができる。
前記塩化ビニル樹脂が、他の単量体に由来する構造単位を含む共重合体である場合、前記他の単量体に由来する構造単位の含有割合の下限は、5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましく、8質量%以上が更に好ましい。
前記他の単量体としては、例えば、ビニルエステル、ビニルエーテル、α,β-不飽和カルボン酸又はその塩、α,β-不飽和カルボン酸エステル、不飽和アミド、不飽和ニトリル、ヒドロキシル基含有ビニル化合物、アミノ基含有ビニル化合物、スルホン酸基含有ビニル化合物、芳香族ビニル化合物、塩化ビニリデンなどが挙げられる。
前記他の単量体としては、ビニルエステルが好ましく、シートの密着性の観点から、酢酸ビニル、即ち、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体が特に好ましい。
前記塩化ビニル樹脂としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、東ソー株式会社製リューロンペースト(登録商標)250、200、241、T80A、725、733、860、810、960、C38、750、751、850;株式会社カネカ製カネビニールペースト(登録商標)PSL-675、PSL-684、PQB-83、PCH-12、PCH-72、PCM-178;新第一塩ビ株式会社製ZEST(登録商標)P-21、PQB-83、PQ-83、PQB-93などが挙げられる。
上記塩化ビニル樹脂の平均重合度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1,000~3,300が好ましく、1,200~2,500がより好ましく、1,500~2,200が更に好ましい。
前記動物忌避組成物において、塩化ビニル樹脂は、粒状等の形態で分散していてよいし、有機溶剤が含まれる場合には、これに溶解されていてもよい。前者の場合、塩化ビニル樹脂の形状及び大きさは、特に限定されないが、平均粒子径は、好ましくは0.1μm~1.5μmである。また、この場合、粒状体は、塩化ビニル樹脂のみからなるものであってよいし、塩化ビニル樹脂と、可塑剤又は他の成分とからなるものであってもよい。
<<酢酸ビニル樹脂>>
酢酸ビニル樹脂としては、酢酸ビニルに由来する構造単位を含む(共)重合体が用いられる。即ち、酢酸ビニルの単独重合体、又は、酢酸ビニルと、他の単量体との共重合体を用いることができる。
前記酢酸ビニル樹脂が、他の単量体に由来する構造単位を含む共重合体である場合、前記他の単量体に由来する構造単位の含有割合の上限は、7質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
前記他の単量体としては、例えば、ビニルエステル、ビニルエーテル、α,β-不飽和カルボン酸又はその塩、α,β-不飽和カルボン酸エステル、不飽和アミド、不飽和ニトリル、ヒドロキシル基含有ビニル化合物、アミノ基含有ビニル化合物、スルホン酸基含有ビニル化合物、芳香族ビニル化合物、塩化ビニリデンなどが挙げられる。
前記他の単量体としては、ビニルエステルが好ましく、密着性の観点から、塩化ビニル、エチレンが好ましい。
前記酢酸ビニル樹脂としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、エチレン-酢酸ビニル樹脂(住化ケムテックス株式会社製、スミカフレックス951HQ)、酢酸ビニル-アクリル樹脂(日信化学工業株式会社製、ビニブラン1225)などが挙げられる。
<<オレフィン樹脂>>
オレフィン樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂、ポリペンテン樹脂、ポリシクロペンテン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリイソプレン樹脂、又はこれらの共重合体などが挙げられる。
前記オレフィン樹脂としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、ARTON(アートン)(登録商標)シリーズ(JSR株式会社製)、サーフレン(登録商標)シリーズ(三菱化学株式会社製)、ZEONOR(登録商標)シリーズ、ZEONEX(登録商標)(いずれも日本ゼオン株式会社製)などが挙げられる。
<<生分解性樹脂>>
生分解性樹脂としては、特に制限されず、生物由来の材料であってもよく、石油由来の材料であってもよい。このような生分解性樹脂として、例えば、脂肪族ポリエステル又はその誘導体、微生物産生ポリエステル、芳香族-脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリエステルカーボネート、脂肪族ポリエステルアミド、脂肪族ポリエステルエーテル、ポリアミノ酸、ポリビニルアルコール、デンプン;セルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体、キチン、キトサン、マンナン等の多糖類などが挙げられる。
上記脂肪族ポリエステル又はその誘導体としては、例えば、ポリ乳酸(PLA)、ポリブチレンサクシネート系樹脂、モノマー単位として3-ヒドロキシアルカン酸を含有するポリエステルなどが挙げられる。
上記ポリ乳酸(PLA)は、トウモロコシなどの植物を発酵して得られる乳酸を原料として製造され、そして微生物によって水と二酸化炭素に分解され、再び植物の育成を助けるという連鎖性を有することから、バイオリサイクル型として好ましく用いられる。
上記ポリブチレンサクシネート系樹脂の具体例としては、例えば、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリブチレンサクシネート・アジペート(PBSA)、ポリブチレンサクシネート・ラクタイドなどが挙げられる。
上記ポリブチレンサクシネート系樹脂として使用可能な製品(市販品)としては、例えば、三菱化学株式会社製ポリブチレンサクシネート系樹脂「BioPBS」(登録商標)(ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート等)、昭和電工株式会社製ポリブチレンサクシネート樹脂「ビオノーレ」(登録商標)、Shandong Fuwin New Material社製ポリブチレンサクシネート樹脂、BASF社製ポリブチレンアジペートテレフタレート系樹脂「エコフレックス」(登録商標)などが挙げられる。上記ポリブチレンサクシネート系樹脂は、生物由来の材料であってもよく、石油由来の材料であってもよい。
上記モノマー単位として3-ヒドロキシアルカン酸を含有するポリエステルの具体例としては、例えば、PHB〔ポリ(3-ヒドロキシブチレート)、又はポリ3-ヒドロキシ酪酸〕、PHBH〔ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(3-ヒドロキシ酪酸-co-3-ヒドロキシヘキサン酸)〕、PHBV〔ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバレレート)、ポリ(3-ヒドロキシ酪酸-co-3-ヒドロキシ吉草酸)〕、P3HB4HB〔ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-4-ヒドロキシブチレート)、ポリ(3-ヒドロキシ酪酸-co-4-ヒドロキシ酪酸)〕、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシオクタノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシオクタデカノエート)などが挙げられる。
上記脂肪族ポリエステル又はその誘導体の市販品としては、例えば、グリコール(ジオール)と多価カルボン酸との重縮合反応で得られる脂肪族ポリエステルに1,4-ブタンジオールとコハク酸から得られるPBS(例えば、ビオノーレ1000シリーズ(登録商標:昭和電工株式会社製)、BiOPBS FZシリーズ(登録商標:三菱化学株式会社製))、PBSにアジピン酸を共重合したPBSA(例えば、ビオノーレ3000シリーズ(登録商標:昭和電工株式会社製))、BiOPBS FDシリーズ(登録商標:三菱化学株式会社製))、エチレングリコールとコハク酸とから得られるポリエチレンサクシネート(PES)、ヒドロキシアルカン酸と多価カルボン酸とから得られる脂肪族ポリエステル共重合体のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)(中でも、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシヘキサノエート)(PHBH)(例えば、アオニレックス(登録商標:株式会社カネカ製))、脂肪族ポリエステルとテレフタル酸エステルの共重合体として1,4-ブタンジオールとアジピン酸とテレフタル酸との共重合体であるPBAT(例えば、エコフレックス(登録商標:ビー・エー・エス・エフ社製))、1,4-ブタンジオールとコハク酸とテレフタル酸の共重合体であるポリブチレンテレフタレートサクシネート(PBTS)(例えば、バイオマックス(登録商標:デュポン社製))、PLA(例えば、REVODE(登録商標:海正生物材料株式会社製)、Ingeo(登録商標:ネイチャーワークス社製))、ポリカプロラクトン(PCL)(例えば、CAPA6800(登録商標:パーストープ社製))などが挙げられる。
前記熱可塑性樹脂の含有量は、動物忌避組成物の全量に対して、0.01質量%以上、0.1質量%以上、1質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、20質量%以上、若しくは50質量%以上、及び/又は50質量%以下、20質量%以下、10質量%以下、5質量%以下、1質量%以下、0.1質量%以下、0.01質量%以下であってもよい。
<可塑剤>
可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、トリメリテート系可塑剤、直鎖状二塩基酸エステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、グリコールエステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、スルホン酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記フタル酸エステル系可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジ-n-オクチルフタレート、ジイソオクチルフタレート、ビス-2-エチルヘキシルフタレート、ジノニルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジデシルフタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、オクチルベンジルフタレート、ノニルベンジルフタレート、ジメチルシクロヘキシルフタレートなどが挙げられる。
前記アジピン酸エステル系可塑剤としては、例えば、アジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ビス(2-ブトキシエチル)などが挙げられる。
前記トリメリテート系可塑剤としては、例えば、トリ-n-オクチルトリメリテート、トリ-(2-エチルヘキシル)トリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、ジ-n-オクチル-n-デシルトリメリレートなどが挙げられる。
前記直鎖状二塩基酸エステル系可塑剤としては、例えば、ジ-2-エチルヘキシルアジペート、ジ-n-オクチルアジペート、ジ-n-デシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジ-2-エチルヘキシルアゼレート、ジ-n-オクチルアゼレート、ジブチルセバケート、ジ-2-エチルヘキシルセバケート、ジ-n-オクチルセバケートなどが挙げられる。
前記クエン酸エステル系可塑剤としては、例えば、トリ-n-ブチルシトレート、アセチルトリブチルシトレート、アセチルトリ-(2-エチルヘキシル)シトレート、プロペニルトリブチルシトレートなどが挙げられる。
前記ポリエステル系可塑剤としては、例えば、ポリ(プロピレングリコール、アジピン酸)エステル、ポリ(ブタンジオール、アジピン酸)エステル、ポリ(エチレングリコール、アジピン酸)エステル、ポリ(1,6-ヘキサンジオール、ブタンジオール、アジピン酸)エステル、ポリ(ブタンジオール、エチレングリコール、アジピン酸)エステル、ポリ(エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、アジピン酸)エステルなどが挙げられる。
前記グリコールエステル系可塑剤としては、例えば、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリプロピレングリコールジベンゾエートなどが挙げられる。
前記リン酸エステル系可塑剤としては、例えば、トリブチルホスフェート、トリヘキシルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリキシリルホスフェート、ブチルジキシレニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクロロエチルホスフェート、トリス(2-クロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3-ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3-ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(ブロモクロロプロピル)ホスフェート、ビス(2,3-ジブロモプロピル)-2,3-ジクロロプロピルホスフェート、ビス(クロロプロピル)モノオクチルホスフェートなどが挙げられる。
前記スルホン酸エステル系可塑剤としては、例えば、デカンスルホン酸フェニルエステル、ウンデカンスルホン酸フェニルエステル、ドデカンスルホン酸フェニルエステル、トリデカンスルホン酸フェニルエステル、テトラデカンスルホン酸フェニルエステル、ペンタデカンスルホン酸フェニルエステル、ペンタデカンスルホン酸クレジルエステル、ヘキサデカンスルホン酸フェニルエステル、ヘプタデカンスルホン酸フェニルエステル、オクタデカンスルホン酸フェニルエステル、ノナデカンスルホン酸フェニルエステル、イコサンデシルスルホン酸フェニルエステルなどが挙げられる。
前記エポキシ系可塑剤としては、例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化綿実油、液状エポキシ樹脂などが挙げられる。
上記可塑剤の中でも、熱可塑性樹脂との相溶性、及びコーティング性の観点から、フタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤がより好ましい。
前記可塑剤の含有量は、動物忌避組成物の全量に対して、0.01質量%以上、0.1質量%以上、1質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、20質量%以上、若しくは50質量%以上、及び/又は50質量%以下、20質量%以下、10質量%以下、5質量%以下、1質量%以下、0.1質量%以下、0.01質量%以下であってもよい。
<その他の成分>
本発明の動物忌避組成物は、その他の成分として、例えば、防虫剤、殺虫剤、殺菌剤、防カビ剤、香料、着色剤、及び/又は、製薬、農薬若しくは食品などの分野において製剤化に通常用いられる添加剤などが含まれてもよい。
前記添加剤としては、例えば、担体、界面活性剤、有機溶剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。
前記担体としては、例えば、シリカゲル、ケイ酸、カオリン、活性炭、ベントナイト、珪藻土、タルク、クレー、炭酸カルシウム、カーボンブラック等の無機物担体;シクロデキストリン、クラウン化合物、シクロファン、アザシクロファン、カリックスアレーン、ポルフィリン、フタロシアニン、サレン、又はこれらの誘導体、木粉、大豆粉、小麦粉、でんぷん等の有機物担体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記界面活性剤としては、例えば、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
前記陰イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、モノアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩などが挙げられる。これらの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン塩などが挙げられる。
前記非イオン界面活性剤としては、例えば、ノニルフェニルエーテル又は高級アルコールの酸化エチレン付加物に代表される、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーなどが挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、カルボベタイン、ヒドロキシスルホベタイン等のベタイン型;イミダゾリン型の両性界面活性剤などが挙げられる。
前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール;エチレングリコール、プロピレングリコール、又はこれらの重合物であるポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール;メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ジエチレングリコール、メチルカルビトール、カルビトール、ブチルカルビトール、プロピルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、グリセリン又はその誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の動物忌避組成物の製造方法としては、特に限定されず、例えば、前記動物忌避剤、前記熱可塑性樹脂、前記可塑剤、及び必要に応じて前記その他の成分を、ロール、ニーダ―、押出し機、万能撹拌機等により混合し、製造することができる。
得られた本発明の動物忌避組成物は、コーティング用に好適であり、後述するように、支持体上に付与することにより、本発明の動物忌避複合体が得られる。
(動物忌避複合体)
本発明の動物忌避複合体は、支持体と、該支持体表面に本発明の動物忌避組成物と、を有する。
<支持体>
前記支持体は、その形状、大きさ、構造、材質などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記支持体の形状としては、例えば、シート状、板状、チューブ状、パイプ状、不定形状などが挙げられる。
前記支持体の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
前記支持体の大きさとしては、点滴灌漑用動物忌避複合体の大きさに応じて適宜選択することができる。
前記支持体の材質としては、例えば、無機材料、有機材料、などが挙げられる。
前記無機材料としては、例えば、ガラス、石英、シリコン、酸化シリコン、酸化アルミニウム、SiO、金属(例えば、ステンレス鋼、鉄、銅等)などが挙げられる。
前記有機材料としては、例えば、木材、紙、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体;合成紙、布、不織布;ポリオレフィン樹脂、生分解性樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂又はこれらの共重合体などが挙げられる。
これらの中でも、有機材料が好ましく、ポリオレフィン樹脂、生分解性樹脂が好ましい。
前記オレフィン樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂、ポリプロピレン樹脂などが挙げられる。オレフィン樹脂からなる支持体は、動物忌避組成物からなる塗膜の密着性の点からコーティングが難しい素材であることが知られているが、本発明においては、問題なく使用することができる。
前記生分解性樹脂としては、特に制限されず、生物由来の材料であってもよく、石油由来の材料であってもよい。このような生分解性樹脂として、例えば、ポリ乳酸(ポリ-L-乳酸、ポリ-D-乳酸、L-乳酸とD-乳酸の共重合体、ポリL-乳酸とポリD-乳酸のステレオコンプレックスを含む)、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)、ポリエチレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート/テレフタレート)、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)、ポリ(ヒドロキシブチレート/ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ3-ヒドロキシブチレート、ポリグリコール酸、ポリビニルアルコール、修飾澱粉、酢酸セルロース、キチン、キトサンなどが挙げられる。
(動物忌避複合体の製造方法)
本発明の動物忌避複合体の製造方法は、支持体上に、上記一般式(I)から(VI)で示される化合物から選択される少なくとも1種の動物忌避剤と、熱可塑性樹脂と、可塑剤とを含有する動物忌避組成物を付与する。
前記支持体上に付与した動物忌避組成物を、前記動物忌避剤の沸点より30℃低い温度以下で加熱することが好ましい。具体的には、支持体上に付与した動物忌避組成物を80℃~130℃で1分間~10分間加熱することが好ましい。この加熱により、動物忌避剤が揮発することなく、熱可塑性樹脂と動物忌避剤と可塑剤との相溶性に優れた動物忌避組成物のゾルが支持体表面でゲル(塗膜)となり支持体と複合化することによって、塗膜の支持体との密着性が向上する。
本発明の動物忌避組成物を支持体に付与する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、刷毛塗り法、ブレードコート法、グラビアコート法、ロールコート法、カーテンフローコート法、バーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スリットダイコート法、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法などが挙げられる。
塗膜の形状、厚さや面積等の塗膜のサイズは、所望する忌避効果が得られる限り特に限定されない。塗膜は、連続した単一の領域として支持体に形成されてもよく、不連続な複数の領域として支持体に形成してもよい。
塗膜の平均厚さは、例えば、1μm以上5mm以下が好ましく、5μm以上3mm以下がより好ましく、10μm以上1mm以下が更に好ましく、50μm以上0.5mm以下が更により好ましく、100μm以上0.3mm以下が特に好ましい。塗膜が薄すぎると、所望する保持効果を得にくい場合があり、塗膜が厚すぎると、塗膜の柔軟性の乏しさに起因して、塗膜に割れや欠けが生じやすかったりする場合がある。
(動物の忌避方法)
本発明の動物の忌避方法は、本発明の動物忌避複合体を、動物を忌避させる空間に配置する工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
前記動物の忌避方法によると、動物を忌避させる空間に動物忌避複合体に含まれる動物忌避剤が徐放し、長期間に亘って動物を忌避させ、動物忌避複合体を噛むことを防止できたり、動物を忌避させる空間内への動物の侵入を防止することができる。
前記動物忌避組成物によると、前記動物忌避剤を不活性化せずに長期徐放することができる。
本明細書において「徐放」とは、物質が空間中に徐々に放出されることをいう。本明細書では、特に匂い物質が空気中に徐々に放散されることをいう。具体的には、通常の条件下において匂い物質が放散される速度よりも遅い速度で、匂い物質が空気中に自然放散されることをいう。例えば、希釈されていない原液の匂い物質又は通常用いられる溶媒で希釈された匂い物質よりも遅い速度で、空気中に放散されることをいう。忌避性の匂い物質が徐放される場合、周囲の空間では長期間に亘って匂い分子が存在することから動物はその空間を忌避し得る。
本明細書において「長期徐放」における「長期」とは、通常の条件下で匂い物質が放散され続ける期間よりも長いことを意味する。具体的には、希釈されていない原液の匂い物質又は通常用いられる溶媒中に希釈された匂い物質が同一条件下で放散され続ける期間よりも長いことを意味する。具体的な期間は匂い物質の種類によって異なるが、例えば、1時間以上、2時間以上、3時間以上、6時間以上、半日間以上、1日間以上、2日間以上、3日間以上、1週間以上、2週間以上、1か月以上、2か月以上、3か月以上、4か月以上、5か月以上、6か月以上、1年以上、2年以上、3年以上、5年以上、又は10年以上の期間が該当する。
本明細書において、「動物を忌避させる空間」とは、忌避させる動物の生息空間又は侵入する恐れのある空間を意味し、対象物が存在する空間、動物が生息する空間、動物の縄張りなどが該当する。
前記「動物を忌避させる空間」としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、田畑、果樹園、ビニールハウス、森林、家畜の飼育場、道路、高速道路、線路、空港、ゴルフ場、グラウンド、塵埃集積場、公園、庭、庭園、花壇、駐車場、建築物、家屋、工場、倉庫、店舗、商業施設、レストラン、厨房、洗面所、ベランダ、物置、床下、屋根裏、仕切り板、ネット、金網、フェンス、電柱、電線、通信ケーブル、掲示板などが挙げられる。
本発明の動物忌避複合体を、動物を忌避させる空間に配置する態様としては、動物忌避複合体を土壌の表面に配置してもよく、土壌中に埋設してもよく、一部を土壌中に埋設し、一部が土壌の表面に露出していてもよい。
対象物としては、具体的には、リンゴに代表される果樹の圃場の果樹の苗木、土壌、仕切り板、ネット、金網、フェンス、電柱、電線、通信ケーブル、掲示板、基材などが挙げられる。
本発明の動物忌避複合体は、特に限定しないが、例えば、1時間以上、2時間以上、3時間以上、6時間以上、半日間以上、1日間以上、2日間以上、3日間以上、1週間以上、2週間以上、1か月以上、2か月以上、3か月以上、4か月以上、5か月以上、6か月以上、1年以上、2年以上、3年以上、5年以上、若しくは10年以上、及び/又は10年以下、5年以下、3年以下、2年以下、1年以下、6か月以下、5か月以下、4か月以下、3か月以下、2か月以下、1か月以下、2週間以下、1週間以下、3日間以下、2日間以下、1日間以下、半日間以下、6時間以下、3時間以下、2時間以下、若しくは1時間以下の期間、使用することができる。
本発明の動物忌避複合体によって忌避の対象となる動物は、特に限定しない。例えば、農作物、森林、家畜又は人家に被害をもたらす有害動物が対象となる。前記有害動物としては、例えば、ネズミ、モグラ、ウサギ、イタチ、シカ、イノシシ、サル、ネコ、クマ等の動物;ハト、カラス等の鳥類;ヘビ等の爬虫類;アリ、ムカデ、バッタ、ゴキブリ等の昆虫類などが挙げられる。
本発明の動物忌避複合体は、動物忌避剤が有効な濃度で放散されるように使用することができる。本明細書において「有効な濃度」とは、動物忌避剤が対象とする動物を忌避させることが可能となる、匂い分子の空気中の濃度である。前記有効な濃度は、使用する忌避剤の種類及び忌避させる対象となる動物の組合せによって異なるが、例えば、0.01ppm以上、0.1ppm以上、0.2ppm以上、0.3ppm以上、0.4ppm以上、0.5ppm以上、1ppm以上、5ppm以上、若しくは10ppm以上、及び/又は10ppm以下、5ppm以下、1ppm以下、0.5ppm以下、0.4ppm以下、0.3ppm以下、0.2ppm以下、0.1ppm以下、若しくは0.01ppm以下であり得る。例えば、5ppm以上10ppm以下である。匂い分子の空気中の濃度は、使用条件下で直接測定することもできるが、測定が困難な屋外等の場合には密閉空間中で測定された値を参照値として使用することもできる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
<動物忌避剤>
以下の動物忌避剤を用意した。
・2MT2T:2-メチルチオ-2-チアゾリン、東京化成工業株式会社製
・マイクロカプセル化2MT2T(2MT2T-MC)
(実施例1~3及び比較例1)
<動物忌避組成物の調製>
表1に示す組成及び含有量に基づき、常法により、実施例1~3及び比較例1の動物忌避組成物を調製した。
<動物忌避複合体の作製>
次に、得られた各動物忌避組成物を、支持体としての灌漑用ポリエチレン製チューブ(厚さ0.15mm、外径16.5mm)の表面全面に、ヘラで均一にコーティングした。
各動物忌避組成物をコーティング後の各ポリエチレンチューブを120℃で4分間オーブンにて加熱した後、オーブンから取り出し、室温(25℃)で冷却し、実施例1~3及び比較例1の動物忌避複合体としてのポリエチレンチューブを作製した。
なお、ポリエチレンチューブは従来からコーティングが難しい素材であることが知られている。
次に、以下のようにして、「破断強度及び伸び率」、「密着性」、及び「忌避効果」を評価した。結果を表1に示した。
<破断強度及び伸び率>
JIS K6251:2017「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-引張特性の求め方」に基づき、実施例1~3及び比較例1の動物忌避組成物を用いて3号ダンベルを作製し、破断強度及び伸び率を測定した。
<密着性>
実施例1~3及び比較例1のチューブの表面に粘着テープ(3M社製、スコッチテープ)を貼り付け、垂直方向に勢いよく剥がした際のチューブの表面を観察し、下記の基準で密着性を評価した。なお、密着性の評価法はJIS K5400-8.5(JIS D0202)に準拠して行った。
[評価基準]
〇:チューブ表面の動物忌避組成物からなる塗膜の剥がれがなく、密着性が良好である
△:チューブ表面の動物忌避組成物からなる塗膜の剥がれが部分的に発生し、密着性がやや不十分である。
×:チューブ表面の動物忌避組成物からなる塗膜の剥がれがあり、密着性が不良である
<忌避効果>
マウス2頭を飼育している金網ゲージで通常飼育環境(室温)下、餌及び水有りにおいて、実施例1~3及び比較例1のチューブを5cmの長さに切断したものを夕方16時~朝8時まで入れ、延べ2日間飼育し、飼育前後のチューブの状態を確認し、下記の基準で忌避効果を評価した。なお、図1Aは、比較例1における飼育前のチューブの状態を示す写真である。図1Bは、比較例1における2日間飼育後のチューブの状態を示す写真である。図2Aは、実施例1における飼育前のチューブの状態を示す写真である。図2Bは、実施例1における2日間飼育後のチューブの状態を示す写真である。
[評価基準]
〇:チューブが齧られておらず忌避効果あり
△:チューブが齧られており忌避効果弱い
×:チューブが激しく齧られており忌避効果なし
Figure 2023053570000005
表1の結果から、実施例1~3の動物忌避組成物でコーティングしたチューブは、動物忌避剤を含まない比較例1に比べて、良好な塗膜の密着性及び忌避効果を有していた。特に、動物忌避剤である2MT2Tをマイクロカプセル化した動物忌避組成物をコーティングしたチューブは、塗膜の密着性及び忌避効果が高いことが明らかとなった(実施例1及び2)。
表1中の各成分の詳細については、以下のとおりである。
*PCH-72:カネビニールペーストPCH-72、株式会社カネカ製
・一般名:塩化ビニル・酢酸ビニル共重合物
・化学式:(CH-CHCl)(CH-CHOAc)
・成分及び含有量:(CH-CHCl)(CH-CHOAc)=99%以上
・酢酸ビニル=8%(残存モノマー成分)
*DOP:フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)
塩化ビニル樹脂用可塑剤として、最も広範囲に使用されている代表的な汎用可塑剤
分子式:C2438、分子量:391
*AC-322:株式会社アデカ製、Ba-Zn系塩ビ用安定剤
*BYK-307:BYK社製
シリコーン系表面調整剤

Claims (11)

  1. 下記一般式(I)から(VI)で示される化合物から選択される少なくとも1種の動物忌避剤、熱可塑性樹脂、及び可塑剤を含有することを特徴とする動物忌避組成物。
    Figure 2023053570000006
    ただし、前記一般式(I)から(VI)中、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、又は炭素数1~5のアルキルチオ基を示す。
  2. 前記一般式(I)で示される化合物が、2-メチルチアゾール、2-エチルチアゾール、2-ブロモチアゾール、4-メチルチアゾール、及び2,4-ジメチルチアゾールから選択されるいずれかの化合物であり、
    前記一般式(II)又は(III)で示される化合物が、2-メチル-2-チアゾリン、2-メチルチオ-2-チアゾリン、4-メチル-2-チアゾリン、2,4-ジメチル-2-チアゾリン、及び2,2-ジメチルチアゾリジンから選択されるいずれかの化合物であり、
    前記一般式(IV)で示される化合物が、チオモルホリンであり、
    前記一般式(V)で示される化合物が、2,5-ジメチル-2-チアゾリン及び5-メチル-2-チアゾリンから選択されるいずれかの化合物である、請求項1に記載の動物忌避組成物。
  3. 前記熱可塑性樹脂が、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、オレフィン樹脂、生分解性樹脂、及びこれらの共重合体から選択される少なくとも1種を含む、請求項1から2のいずれかに記載の動物忌避組成物。
  4. 前記可塑剤が、アジピン酸エステル系可塑剤及びフタル酸エステル系可塑剤の少なくともいずれかである、請求項1から3のいずれかに記載の動物忌避組成物。
  5. 前記動物忌避剤がマイクロカプセル化動物忌避剤である、請求項1から4のいずれかに記載の動物忌避組成物。
  6. コーティング用である、請求項1から5のいずれかに記載の動物忌避組成物。
  7. 支持体と、該支持体表面に請求項1から6のいずれかに記載の動物忌避組成物と、を有することを特徴とする動物忌避複合体。
  8. 前記支持体が、オレフィン樹脂を含む、請求項7に記載の動物忌避複合体。
  9. 支持体上に、下記一般式(I)から(VI)で示される化合物から選択される少なくとも1種の動物忌避剤と、熱可塑性樹脂と、可塑剤とを含有する動物忌避組成物を付与することを特徴とする動物忌避複合体の製造方法。
    Figure 2023053570000007
    ただし、前記一般式(I)から(VI)中、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、又は炭素数1~5のアルキルチオ基を示す。
  10. 前記支持体上に付与した動物忌避組成物を、前記動物忌避剤の沸点より30℃低い温度以下で加熱する、請求項9に記載の動物忌避複合体の製造方法。
  11. 請求項7から8のいずれかに記載の動物忌避複合体を、動物を忌避させる空間に配置する工程を含むことを特徴とする動物の忌避方法。

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