JP2023051198A - チャック付き紙容器 - Google Patents

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満 武士田
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Abstract

【課題】チャック付き紙容器90がテーブル等に載置される際に、底部73の外周部の近傍がテーブル等と接触し、底部73の内部はテーブル等と接触しないので、その載置の状態が安定するチャック付き紙容器90を提供する。【解決手段】チャック付き紙容器90の底部73は、底面部731と底部がわ突出部75を含み、前記底面部731は、下がわから見て凹形状となっており、前記底部がわ突出部75は、前記底面部731と接合される。【選択図】図11A

Description

本開示は、立体形状を有し、自立性を備えた紙容器であり、チャックテープの雄型と雌型の嵌合部が解離されて、チャックテープが開口されて、内容物を取り出すことができる。そして、使用後にはチャックテープの雄型と雌型の嵌合部が結合して再封できるチャック付き紙容器に関する。
従来、チャック付き紙容器として、特許文献1のような技術が開示されている。すなわち、直方体形状の紙容器の上部にチャックが設けられており、内容物を取り出す際にはチャックを開けて、内容物の取り出しが終了したらチャックを閉じることができる。
上記の技術により、内容物の保護や、紙容器転倒時の内容物の零れを防止できる。また、紙容器であることから、内容物を消費後の容器の減容化や、廃棄が容易である。
特許文献1に記載されたチャック付き紙容器においては、底部がわ突出部が底面部に接合されている。しかし、底部がわ突出部が底部に接合される際に、底部がわ突出部と底面部が接合されて形成される形状が適切でないと、チャック付き紙容器がテーブル等に載置された場合に、安定せずに倒れる虞れがあった。
特開2005-178833号公報
本開示は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その課題は、チャック付き紙容器において、その底部がわ突出部が底面部に接合される際に、底部がわ突出部と底面部が適切な形状で接合されるので、テーブル等に載置された場合に、安定するチャック付き紙容器を提供することである。
上記の課題は、本開示の以下の実施形態により解決することができる。
すなわち、本開示のチャック付き紙容器90は、
紙基材層782を含む積層シート78からなるブランク板10が組み上げられるチャック付き紙容器90において、
前記ブランク板10は、少なくとも表がわブランク板10bと裏がわブランク板10aを含み、
前記チャック付き紙容器90の上部に、前記表がわブランク板10bと前記裏がわブランク板10aとが重ね合わせて接合される上部重ね合わせ板34、及び前記上部重ね合わせ板34の下がわに連設される天面板33とからなる天部71と、
前記上部重ね合わせ板34の左右両がわに連設される天部の側部板41と、
前記天部71の左右両がわに連設される天部がわ突出部74と、
前記天部71の下がわに備わる胴部72と、
前記胴部72の下がわに備わる底部73と、
前記上部重ね合わせ板34及び前記天部の側部板41の上縁部21若しくは前記上縁部21の近傍を、横断する上部シール部53と、
前記上部シール部53の下がわに位置し、前記上部重ね合わせ板34及び前記天部の側部板41を横断する易開封加工線51と、
前記易開封加工線51の下がわに位置し、前記上部重ね合わせ板34及び前記天部の側部板41を横断するチャックテープ61と、を備え、
前記底部73は、底面部731と底部がわ突出部75を含み、
前記底面部731は、下がわから見て凹形状となっており、
前記底部がわ突出部75は、前記底面部731と接合されている。
また、本開示のチャック付き紙容器90は、
前記底部がわ突出部75の底部がわシール代37と、前記底面部731の底部がわシール代37とが接合されていてもよい。
また、本開示のチャック付き紙容器90は、
前記底部がわ突出部75の先端がわで、前記底面部731と接合されていてもよい。
また、本開示のチャック付き紙容器90は、
前記底部がわ突出部75は、チャック付き紙容器90の幅方向において、外がわから内がわに向かうにつれて上方向になる傾斜を有してもよい。
また、本開示のチャック付き紙容器90は、
前記底部がわ突出部75は、チャック付き紙容器90の幅方向において、下がわから見て凸形状であってもよい。
また、本開示のチャック付き紙容器90は、
前記底部がわ突出部75は、チャック付き紙容器90の幅方向において、下がわから見て凹形状であってもよい。
また、本開示のチャック付き紙容器90は、
前記底部がわ突出部75と、前記底面部731との間隔は、チャック付き紙容器90の幅方向において、前記底部73の底部がわ突出部75の折り曲げ部79から、前記底部がわ突出部75と前記底面部731との接合箇所と間の中間領域で最大となってもよい。
また、本開示のチャック付き紙容器90は、
前記底部がわ突出部75の先端部の近傍に、チャック付き紙容器90の前後方向に延在する先端折り曲げ部751を有してもよい。
上述した本開示の実施形態によれば、チャック付き紙容器90の底部がわ突出部75が底面部731に接合される際に、底部がわ突出部75と底面部731とが適切な形状で接合されるので、テーブル等に載置された場合に、安定するチャック付き紙容器90を提供することができる。
第一の実施形態のチャック付き紙容器90の製造に用いる裏がわブランク板10aの展開図である。 第一の実施形態のチャック付き紙容器90の製造に用いる表がわブランク板10bの展開図である。 図1A、図1Bに示したブランク板10を用いてチャック付き紙容器90を作製する際の中間段階の紙容器(平面状態)91の形状を示す正面図である。 図1A、図1Bに示したブランク板10を用いてチャック付き紙容器90を作製する際の中間段階の紙容器(起函状態)92の形状を示す斜視図である。 図1A、図1Bに示したブランク板10を用いて作製したチャック付き紙容器90の斜視図である。 図4に示したチャック付き紙容器90の側面図である。 図4に示したチャック付き紙容器90の平面図である。 図4に示したチャック付き紙容器90の正面図である。 図4に示したチャック付き紙容器90の底部73の加工の説明図である。 図4に示したチャック付き紙容器90の底面図である。 第一実施形態のチャック付き紙容器90の図6に記載の断面位置B-Bにおける底部がわ突出部75の折り曲げ部79の付近の拡大断面図である。 第一実施形態のチャック付き紙容器90の図6に記載の断面位置B-Bにおける底部73の断面図である。 第二実施形態のチャック付き紙容器90の図6に記載の断面位置B-Bにおける底部73の断面図である。 第三実施形態の第一の態様チャック付き紙容器90の図6に記載の断面位置B-Bにおける底部73の断面図である。 第三実施形態の第二の態様チャック付き紙容器90の図6に記載の断面位置B-Bにおける底部73の断面図である。 上部シール部が切除されたチャック付き紙容器93の斜視図である。 天部71が開口されたチャック付き紙容器94の斜視図である。 ブランク板10の一態様の積層シート78の断面図である。 ブランク板10の他の態様の積層シート78の断面図である。 ブランク板10のさらに他の態様の積層シート78の断面図である。 ブランク板10のさらに他の態様の積層シート78の断面図である。 ブランク板10とチャックテープ61との接合部の一態様の拡大断面図ある。(図2 断面位置A-A参照)。 ブランク板10とチャックテープ61との接合部の他の態様の拡大断面図である。(図2 断面位置A-A参照)。 第三実施形態のチャック付き紙容器90の製造に用いる裏がわブランク板10aの展開図である。 第三実施形態のチャック付き紙容器90の製造に用いる表がわブランク板10bの展開図である。 図16A、図16Bに示したブランク板10を用いてチャック付き紙容器90を作製する際の中間段階の紙容器(平面状態)91の形状を示す正面図である。 第三実施形態のチャック付き紙容器90の底面図である。 比較例のチャック付き紙容器80の図6に記載の断面位置B-Bにおける底部873の断面図である。 第四実施形態のチャック無し紙容器97の斜視図である。
以下、本開示について図面を用いながら説明する。但し、本開示はこれら具体的に示された形態や、各種の具体的に記載された構造に限定されるものではない。
なお、各図においては、分かり易くする為に、部材の大きさや比率を変更または誇張して記載することがある。また、見やすさの為に説明上不要な部分や繰り返しとなる符号は省略することがある。
また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は、実施の形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。
本開示のチャック付き紙容器90のブランク板10は、少なくとも基材の紙が積層され、また少なくとも最内層としてポリエチレンなどの熱接着性樹脂が積層された積層シート78を用いて、外形を矩形状に形成するとともに、ブランク板10の中に設けられた各種の折り曲げ線により、チャック付き紙容器90の形成に必要な各部の形成板が区画されて構成されている。
<本開示の第一実施形態>
<ブランク板>
本実施形態のチャック付き紙容器90のブランク板10を、図1A、図1Bに示す。図1Aは裏がわブランク板10aを表し、図1Bは表がわブランク板10bを表す。なお、裏がわブランク板10aと表がわブランク板10bの2枚を、合わせてブランク板10と記述する。
また特段の説明がない限り、後述されるブランク板10の各構成要素において、各符号の添え字のaは裏がわブランク板10aの要素を示し、添え字のbは表がわブランク板10bの要素を示す。添え字のaとbの両方がある要素において、添え字がない符号は、aとbの両方を含むことがある。
ここで、図1Aの裏がわブランク板10aの図面の下がわである裏がわ上縁部21aが、チャック付き紙容器90の上がわとなる。また、図1Bの表がわブランク板10bの図面の上がわである表がわ上縁部21bが、チャック付き紙容器90の上がわとなる。
図1A、図1Bとも、図面の表面がわが、チャック付き紙容器90を組み立てた際の外面がわとなり、裏面がわが内面がわとなる。
図1A、図1Bは、夫々の上縁部21a、21bを基準にして、線対称となっており、裏がわブランク板10aと表がわブランク板10bの内面同士を、位置を合わせて重ね合わせると、各構成要素(後述する各形成板、線、シール部、チャックテープ接合部など)は重なり合う。
位置を合わせて重ねられた上述の裏がわブランク板10aと表がわブランク板10bが接合されて、図2のような中間段階のチャック付き紙容器(平面状態)91が作製されて、さらに図3のような中間段階のチャック付き紙容器(起函状態)92が作製されて、チャック付き紙容器90の完成に向けて手順が進んでいくが、この製造方法については、後述する。
今後特段の記述がない場合は、図1Bを参照として、表がわブランク板10bの上下左右を示すものとする。裏がわブランク板10aについても、その上縁部21aを上がわとして説明する。従って図1Aでは、上下が逆となる。チャック付き紙容器90においても、その上縁部21がわを上がわとし、下縁部26がわを下がわとする。
なお、図4に、形成されたチャック付き紙容器90が示されており、上がわから順次、天部71、胴部72、底部73で構成されており、上述の上がわを天部がわと、下がわを底部がわと称することもある。また、天部71に設けられた各構成要素の上下方向を説明する際に、天部がわとの記載は上縁部21がわを示し、底部73に設けられた各構成要素の上下方向を説明する際に、底部がわとの記載は下縁部26がわを示すこともある。なお、今後特段の説明がない場合は、図4を参照に、表がわ壁面板31bを正面として、チャック付き紙容器90の表がわ、裏がわ、左がわ、右がわ、上がわ、下がわを示すものとする。本開示以外、例えば比較例のチャック付き紙容器80においても同様とし、詳しくは後述する。
上述のように、裏がわブランク板10aと表がわブランク板10bは、上下にほぼ線対称の形状であるので、ブランク板10の説明については、表がわブランク板10bで説明する。また、裏がわブランク板10aと表がわブランク板10bとは、材質(層構成)、製造方法も同じである。
本実施形態のチャック付き紙容器90の表がわブランク板10bは、少なくとも基材の紙を積層し、少なくとも最内層としてポリエチレンなどの熱可塑性樹脂を積層した積層シート78を用いて、外形を略矩形状に形成している。図1Bを参照にして、上がわを表がわ上縁部21b、左右の両がわを表がわ側縁部11b、下がわを表がわ下縁部26bとする。また、表がわブランク板10bは、その幅方向の中央部を通る鉛直線を対称線として左右対称な形状である。なお、積層シート78については、後ほど説明する。
表がわブランク板10bには、表がわ上縁部21bがわから順次、横断方向に存在する表がわ第一横折り曲げ線22b、表がわ第二横折り曲げ線23b、表がわ第三横折り曲げ線24b、表がわ第四横折り曲げ線25bが設けられている。それらの表がわ横折り曲げ線22b、23b、24b、25bは、おのおのが表がわ上縁部21b及び表がわ下縁部26bに平行であることが望ましい。
表がわブランク板10bには、左がわから順次、縦断する表がわ第一縦折り曲げ線12bと、表がわ第二縦折り曲げ線13bと、表がわ第二縦折り曲げ線13bと、表がわ第一縦折り曲げ線12bが設けられている。すなわち、各々の表がわブランク板10bの側縁部11bに近い方の縦折り曲げ線が表がわ第一縦折り曲げ線12bであり、表がわブランク板10bの側縁部11bに遠い方の縦折り曲げ線が表がわ第二縦折り曲げ線13bである。それらの表がわ縦折り曲げ線12b、13bは、表がわブランク板10bの側縁部11bに略平行であることが望ましい。
さらに、表がわ天部がわ斜め折り曲げ線17b、表がわ底部がわ斜め折り曲げ線18b、が、それぞれ左右に一対で設けられており、チャック付き紙容器90の形成に必要な各部の形成板が区画されて構成されている。
表がわ天部がわ斜め折り曲げ線17bは、表がわ第二縦折り曲げ線13bと、表がわ第二横折り曲げ線23bとの交点である、表がわ第二天部交点Fbを起点としている。さらに、表がわ天部がわ斜め折り曲げ線17bは、上記の表がわ第二天部交点Fbと、表がわ第一縦折り曲げ線12bと表がわ第一横折り曲げ線22bとの交点である表がわ第一天部交点Ebとを結び、さらに表がわ側縁部11bまで延伸している。そして、表がわ側縁部11bと表がわ天部がわ斜め折り曲げ線17bの交点が、表がわ天部がわ斜め折り曲げ線17bの終点である。
表がわ底部がわ斜め折り曲げ線18bは、表がわ第二縦折り曲げ線13bと、表がわ第三横折り曲げ線24bとの交点である、表がわ第二底部交点Hbを起点としている。さらに、表がわ底部がわ斜め折り曲げ線18bは、上記の表がわ第二底部交点Hbと、表がわ第一縦折り曲げ線12bと表がわ第四横折り曲げ線25bとの交点である表がわ第一底部交点Gbとを結び、さらに表がわ側縁部11bまで延伸している。そして、表がわ側縁部11bと表がわ底部がわ斜め折り曲げ線18bの交点が、表がわ底部がわ斜め折り曲げ線18bの終点である。
なお、表がわ天部がわ斜め折り曲げ線17bは、表がわ第二天部交点Fbとは接せずに、近傍に位置してもよい。さらに、表がわ底部がわ斜め折り曲げ線18bは、表がわ第二底部交点Hbとは接せずに、近傍に位置してもよい。
また、表がわ天部がわ斜め折り曲げ線17bは、表がわ第一天部交点Ebとは接せず、その近傍は存在しなくてもよい。あるいは、表がわ天部がわ斜め折り曲げ線17bは、表がわ第一天部交点Ebと表がわ側縁部11bとの間は、存在しなくてもよい。さらに、表がわ底部がわ斜め折り曲げ線18bは、表がわ第一底部交点Gbとは接せず、その近傍は存在しなくてもよい。あるいは、表がわ底部がわ斜め折り曲げ線18bは、表がわ第一底部交点Gbと表がわ側縁部11bとの間は、存在しなくてもよい。
上記の各々の表がわの斜め折り曲げ線と各々の交点とが、接せずに近傍に位置することにより、充分な折り曲げ性能を有しつつ、なおかつ特定な箇所に折り曲げ線の過度な集中がなく、表がわブランク板10bの積層シートの強度の低下を防ぐことができる。
表がわブランク板10bの左右の両がわの側縁部11bには、表がわ側縁部がわシール代36bが表がわ第一縦折り曲げ線12bを介して形成されている。
また、表がわブランク板10bの下がわに位置する表がわ下縁部26bには、表がわ底部がわシール代37bが、表がわ第四横折り曲げ線25bを介して形成されている。
また、表がわブランク板10bには、その最も上がわに位置する表がわ上縁部21bより下がわ方向に順次、各部の形成板が設けられている。
主要部について説明すると、表がわ上縁部21bの中央領域の下がわに、表がわ上部重ね合わせ板34bが設けられている。その表がわ上部重ね合わせ板34bの下がわに、表がわ第一横折り曲げ線22bを介して、表がわ天面板33bが連設されている。その表がわ天面板33bの下がわに、表がわ第二横折り曲げ線23bを介して、表がわ壁面板31bが連設されている。その表がわ壁面板31bの下がわに、表がわ第三横折り曲げ線24bを介して、表がわ底面板35bが連設されている。
また、表がわ上部重ね合わせ板34bの左右の両がわの外方には、表がわ第二縦折り曲げ線13bを介して、表がわ天部の側部板41bが連設されている。
また、表がわ天面板33bの左右の両がわの外方には、表がわ第二縦折り曲げ線13bを介して、表がわ天部がわ突出部代38bが連設されている。
また、表がわ壁面板31bの左右の両がわの外方には、表がわ第二縦折り曲げ線13bを介して、表がわ側面板32bが連設されている。
また、表がわ底面板35bの左右の両がわの外方には、表がわ第二縦折り曲げ線13bを介して、表がわ底部がわ突出部代43bが連設されている。
また、それぞれの表がわ天部の側部板41bの下がわに、表がわ第一横折り曲げ線22bを介して、表がわ天部がわ突出部代38bが連設されている。その表がわ天部がわ突出部代38bの下がわに、表がわ第二横折り曲げ線23bを介して、表がわ側面板32bが連設されている。その表がわ側面板32bの下がわに、表がわ第三横折り曲げ線24bを介して、表がわ底部がわ突出部代43bが連設されている。
上記の表がわ底面板35bと、その左右両がわの表がわ底部がわ突出部代43bの下がわに、底部がわシール代37bが連設されている。
上記の表がわ天部の側部板41bと、表がわ天部がわ突出部代38bと、表がわ側面板32bと、表がわ底部がわ突出部代43bとの左右の外がわには、表がわ第一縦折り曲げ線12bを介して、表がわ側縁部がわシール代36bが連設されている。
本実施形態のブランク板10への折り曲げ線を付与する加工(罫線加工)は、積層シート78が完成してから罫線加工して、その後にチャック付き紙容器90を製造する機械に積層シートを供給する。あるいは、罫線加工はチャック付き紙容器90を製造する機械にて実施してもよい。
罫線加工の方法としては、プラテン方式、ロータリーダイ方式など公知の方法から、適切な方法が採用される。また、罫線加工を実施する前に、積層シート78をシート断ちしてもよい。あるいは、積層シート78はロール状で罫線加工の工程に供給されてもよい。
また、積層シート78を打ち抜いて、ブランク板10を製造する打ち抜き工程について説明する。前記打ち抜き工程は、プラテン方式、ロータリーダイ方式など公知の方法から、適切な方法が選択される。ロール状の積層シート78から直接にブランク板10を形成してもよく、一度枚葉にシート断ちしてから、打ち抜いてもよい。また、罫線加工と打ち抜き加工の順番は問わない。同時に加工してもよい。
また、所定のロール幅にスリットしたロール状の積層シート78を、チャック付き紙容器90を製造する機械に供給し、ロール状の積層シート78の横断方向に切断し、ブランク板10が作製されてもよい。
なお、裏がわブランク板10aは、表がわブランク板10bと、線対称で同一形状である。言い替えれば、ブランク板の層構成が逆になっているほぼ同一形状のブランク板である。
図2は、図1A、図1Bに示したブランク板10を用いてチャック付き紙容器90を製造する際の、中間段階のチャック付き紙容器(平面状態)91の形状を示す正面図である。最上部が図1Bに示した表がわブランク板10bの上縁部21bであり、その裏がわには、裏がわブランク板10aが備えられている。裏がわブランク板10aは目視できないが、透視とすると表がわブランク板10bとほぼ同一形状となる。
なお、図2では、裏がわブランク板10aと表がわブランク板10bが重なっており、各構成要素は、製造上のバラツキの範囲で、図面を透視すると同じ位置関係であるので、表がわの表記及び添え字を、説明の際に省略することがある。
上部重ね合わせ板34及び表がわ天部の側部板41には、上述の2枚のブランク板10が互いに重なり合う所定の位置に、横断方向の密封手段としての上部シール部53、易開封加工線51、およびチャックテープ接合部52とが、上縁部21がわから順次に設けられている。
上部シール部53は、上部重ね合わせ板34及びそれぞれの天部の側部板41の上縁部21、若しくは上縁部21と間隔を保ち近傍に設けられる。なお、上部シール部53が上縁部21に略平行であると、上部シール部53の長さを短くすることができ、かつブランク板10に無駄が生じない。
横断方向の密封手段としての上部シール部53は、相対することになる表がわ上部シール部53bと裏がわ上部シール部53aとが接合されて形成される。その接合は、チャック付き紙容器90の上縁部21、若しくは上縁部21の近傍を、全幅に渡って横断するように接合されるため、チャック付き紙容器90の密閉が保たれる。
また、易開封加工線51は、上縁部21に略平行であることが望ましい。そのような形態では、易開封加工線51の切断が容易になる。また、易開封加工線51の長さを短くすることができる。
さらに、チャックテープ接合部52は、上縁部21に略平行であることが望ましい。そのような形態では、チャックテープ61の開閉及び、内容物の取り出しが容易となる。また、チャックテープ61の長さを短くすることができる。
<易開封加工線>
易開封加工線51について説明する。表がわ上部重ね合わせ板34b及び左右両がわの表がわ天部の側部板41bには、開封手段としての表がわ易開封加工線51bが設けられてもよい。易開封加工線51bが設けられることで、鋏などの道具を使用しなくても、チャック付き紙容器90を開封できる。
図2に示したように、表がわ易開封加工線51bは、表がわブランク板10bの一方の表がわ側縁部11bから他方の表がわ側縁部11bまで繋がっており、表がわ上部シール部53bとチャックテープ61の間に存在する。
なお、易開封加工線51の端部のどちらかにノッチ77が設けられてもよく、本実施形態では右がわの側縁部11にノッチ77が設けられている。また、ノッチ77は左がわの側縁部11に設けられてもよい。あるいは左右の両方の側縁部11にノッチ77が設けられてもよい。ノッチ77が設けられることにより、初期の開封が容易になる。
易開封加工線51を一方の側縁部(ここでは右がわ)11がわから切断し、他方の側縁部(ここでは左がわ)11まで至ることで、上部重ね合わせ板34及び表がわ天部の側部板41が横断的に切除されて、あわせて上部シール部53が切除されて、チャックテープ61が露出する。
なお、開封手段の易開封加工線51に、断続的なハーフカット線又は直線状のハーフカット線を使用する場合は、通常の刃物による方法で形成してもよいが、レーザ光照射による方法、超音波を利用する方法、ダイヤモンドカットと呼ばれる方法を使用することにより、より精度と安定性に優れたハーフカット線を形成することができる。
また、易開封加工線51は、幅を有する帯状であってもよい。また、易開封加工線51は複数設けられてもよい。複数設けることにより、易開封加工線51の切断が逸脱することを防ぐことができる。
さらに、易開封加工線51が加工線として設けられずに、開封予定線が印刷によって表示されてもよい。その場合は、当該箇所が鋏などの刃物で開封されてもよい。また、その印刷の位置は、図1A、図1Bに示された易開封加工線51の位置に印刷されてもよい。
<チャックテープ>
チャックテープ61は、雄型チャックテープ61mと雌型チャックテープ61fとが、それぞれ押出成形にて成形されており、雄型チャックテープ嵌合部63mと、雌型チャックテープ嵌合部63fとが嵌合されている。
<チャックテープの接合手順>
チャック付き紙容器90の組み立ての手順は後ほど説明するが、その手順のうち、ここではチャックテープ61の接合手順を説明する。
チャックテープ接合部52は、この場合、チャック付き紙容器90を組み立てる際のチャックテープ61の接合予定部である。
裏がわブランク板10aと表がわブランク板10bとが重ね合わされて、側縁部がわシール代36同士、及び上部シール部53同士がヒートシールされる。
その際に、予め雄型チャックテープ61mと雌型チャックテープ61fとが、雄型チャックテープ嵌合部63mと、雌型チャックテープ嵌合部63fとで嵌合されたチャックテープ61がこの部分に挿入される。そして、同時に2枚のブランク板10の外面がわからチャックテープ接合部52が加熱、加圧される。そして、ブランク板10とチャックテープ61とが、ヒートシールされる。(図15A、図15B参照)。
なお、チャックテープ61のブランク板10への接合は、上記のようなヒートシールに限らず、接着剤や接着テープなど、その他の方法にて接合されてもよい。
このような方法でチャックテープ61がヒートシールされることにより、雄型チャックテープ61mと雌型チャックテープ61fとを別々にチャックテープ接合部52にヒートシールする方法と比較して、ヒートシールの位置ずれが少なくなり、また、取り付け工程が簡略化されるので、生産効率よくチャックテープ61を取り付けることができる。
<ブランク板の積層シート>
ブランク板10に用いる積層シート78は、前述したように、少なくとも紙基材層782を積層し、少なくとも最内層の熱可塑性樹脂層783としてポリエチレンなどの熱可塑性樹脂を積層した積層シート78を用いる。また、中間層には必要に応じて、水蒸気や酸素やその他の物質のバリア層785や、強度向上層などを設けることができる。
また、本実施形態のチャック付き紙容器90に絵柄等の印刷層を設ける場合、通常は紙基材層782の表面に印刷するが、仮に紙基材層782の印刷適性が良くない場合は、例えば、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどに絵柄等の印刷層を設け、そのフィルムを紙基材層782の外がわのいずれかの層に積層することもできる。
紙基材層782について説明する。紙基材層782は、剛性があり、且つ、折り曲げ線などで折り曲げた時、割れの生じにくい紙が好ましいが、特に限定はされずチャック付き紙容器90に充填される内容物に応じて、耐水性(サイズ度)なども考慮して適するものを適宜に選定して使用することができる。
具体例として、上質紙、カップ原紙、ミルクカートン原紙などを好適に使用することができ、その坪量は、80g/m2以上、320g/m2以下の範囲が適切である。
最内層、及び必要に応じて最外層、中間層に用いられる熱可塑性樹脂層(シーラント層)について説明する。熱可塑性樹脂層(シーラント層)の樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)のほか、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、シングルサイト触媒を用いて重合したエチレン・α-オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・メタクリル酸のランダム共重合体(EMAA)、エチレン・アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、アイオノマー、そして、ポリプロピレン及びその共重合体、ポリエステル系樹脂などを使用することができ、これらの中から、充填される内容物や、保管及び使用される条件に応じて、適するものを適宜に選定して使用することができる。
上記の熱可塑性樹脂のうち、特にエチレン・アクリル酸メチル共重合体(EMA)及びエチレン・メタクリル酸のランダム共重合体(EMAA)は、押し出しコートなどの加工時の熱安定性、各種の基材に対する接着性、低温ヒートシール性などに優れると共に、薄膜形成性にも優れているので、厚みをそれほど必要としない最外層の熱可塑性樹脂層を、例えば、6μm以上、10μm以下のような比較的薄い厚さで押し出しコートして積層することも容易であり、プラスチック材料の使用比率を低減できると同時に、コスト面でもメリットを得ることができる。
以上のような最内層、及び必要に応じて最外層、中間層の熱可塑性樹脂層(シーラント層)は、その積層面に必要に応じてアンカーコート、コロナ処理、フレーム(火炎)処理などの易接着性処理を施した後、その上に樹脂を押し出しコートして積層できるほか、熱可塑性樹脂を予めフィルム状に製膜しておいて、そのフィルムを公知のドライラミネート又は押し出しラミネート(サンドイッチラミネート)などで貼り合わせて積層することができる。
積層シート78の中間層にバリア層785を積層する場合、バリア層785としては、アルミニウム箔などの金属箔のほか、アルミニウム、シリカ、アルミナなどの金属又は無機酸化物を二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルム)、二軸延伸ナイロンフィルム(ONyフィルム)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)などの基材フィルムに、厚み20nm以上、100nm以下に蒸着した蒸着フィルムなどを使用することができる。あるいは、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと表記することがある。)フィルム、ナイロンMXD6の二軸延伸フィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、そして、ポリ塩化ビニリデンの塗膜層を設けたPETフィルム、ONyフィルム、OPPフィルムなどを使用することができる。
このようなバリア層785は、通常、紙基材層782の内がわの面に積層することが、そのバリア性を効果的に利用できる点で好ましいが、バリア層785にアルミニウムなどの金属箔や金属蒸着フィルムを使用した場合は、そのメタリック感をデザインにも利用するため、紙基材層782の外がわの面に積層することもできる。バリア層785の積層は、公知のドライラミネート又は押し出しラミネート(サンドイッチラミネート)などにより容易に積層することができる。
本実施形態のチャック付き紙容器90のブランク板10の積層シート78の層構成を例示する。積層シート78の断面図を、図14A、図14B、図14C、図14Dに示す。
図14Aは、3層からなるブランク板10の積層シート78の断面図であり、その層構成は、以下の通りであり、「/」は互いに隣接する層同士の境界を意味する。
(外面がわ) 最外層の熱可塑性樹脂層781 / 紙基材層782 /
最内層の熱可塑性樹脂層783 (内面がわ)
図14Bは、2層からなるブランク板10の積層シート78の断面図であり、その層構成は、以下の通りである。
(外面がわ) 紙基材層782 / 最内層の熱可塑性樹脂層783 (内面がわ)
図14Aに示した3層からなるブランク板10から、最外層の熱可塑性樹脂層781を除外した層構成である。
また、ブランク板10にバリア性(水蒸気、酸素、保香性など)を要求する場合は、バリア層785を備えることができる。図14Cは、5層ならなるブランク板10の積層シート78の断面図であり、その層構成は、以下の通りである。
(外面がわ) 最外層の熱可塑性樹脂層781 / 紙基材層782 / 中間の接着層 784 / バリア層785 / 最内層の熱可塑性樹脂層783 (内面がわ)
図14Dは、4層からなるブランク板10の積層シート78の断面図であり、その層構成は、以下の通りである。
(外面がわ) 紙基材層782 / 中間の接着層 784 / バリア層785 /
最内層の熱可塑性樹脂層783 (内面がわ)
図14Cに示した5層からなるブランク板10から、最外層の熱可塑性樹脂層781を除外した層構成である。
上記の各積層シート78の各層間の接合は、公知のドライラミネート、押出コーティング、接着剤などにより行われる。なお、各層間の接合のための層は、厚さが薄いため、示していないことがある。
<チャック付き紙容器の作製>
チャック付き紙容器90のブランク板10から、中間段階のチャック付き紙容器(平面状態)91が作製され、さらに中間段階のチャック付き紙容器(起函状態)92が作製され、そして内容物が充填されたチャック付き紙容器90の包装体が完成させられるまでの手順の概要を説明する。
<中間段階のチャック付き紙容器(平面状態)の作製>
上述の2枚のブランク板10が重ね合された際に、チャックテープ接合部52同士が重なる位置に、予め雄型チャックテープ61mと雌型チャックテープ61fとが嵌合されたチャックテープ61が挿入され、2枚のブランク板10のそれぞれの外面がわからチャックテープ接合部52が加熱、加圧されヒートシールされる。
次いで上部シール部53の内面同士がヒートシールされ、ブランク板10の側縁部11に隣接したそれぞれの側縁部がわシール代36の内面同士がヒートシールされる。そして、中間段階のチャック付き紙容器(平面状態)91は、下縁部26が開口する袋状に形成される。
また、易開封加工線51の各端部(両がわの側縁部と接する箇所)にノッチ77が設けられてもよい。なお、ノッチ77は、どちらか一箇所の端部に設けてもよい。
チャック付き紙容器90は、実際の製造の際には特に限定はされないが、生産性をよくするため、紙容器の組み立てと、内容物の充填と、各接合箇所のシールとをインラインで行う装置を用いてもよい。
その装置において、ロール状に巻き上げられた長尺の印刷済み積層シート78を繰り出して、紙容器が横につながった形式で、折り曲げ線の加工、及びチャックテープ61の挿入及びヒートシール、側縁部がわシール代36のヒートシール、上部シール部53のヒートシール、ノッチ77の打ち抜きなどを行ってもよい。
なお、所望のチャック付き紙容器90が得られるならば、上記工程の順番以外でも構わない。
ここで、本実施形態のチャック付き紙容器90の上部重ね合わせ板34の形状と、天部の側部板41の形状を、図2を参照にして説明する。
上部重ね合わせ板34の左右両がわには天部の側部板41が連設されている。ここではこれらの3枚の形成板を合わせて、天部フラップ45と称する。天部フラップ45には、上縁部21がわから順次に、上部シール部53、易開封加工線51、チャックテープ61が設けられており、チャックテープ61の下がわには、第一横折り曲げ線22が位置している。
ところで、中間段階のチャック付き紙容器(平面状態)91において、チャックテープ61とブランク板10が接合された箇所である、チャックテープ61の接合箇所の拡大断面図を図15A、図15Bに示す。その切断箇所は、図2の断面位置A-Aに示されている。ここでは、ブランク板10は、図14Dの4層の積層シート78で例示する。
図15Aでは、表がわブランク板10bに表がわチャックテープ61bとして、雌型チャックテープ61fが接合されている。雌型チャックテープ61fは、ブランク板10に接合される雌型チャックテープ体部62fと、雄型チャックテープ61mと嵌合する凹部を有する雌型チャックテープ嵌合部63fを含んでいる。
また、裏がわブランク板10aに裏がわチャックテープ61aとして、雄型チャックテープ61mが接合されている。雄型チャックテープ61mは、ブランク板10に接合される雄型チャックテープ体部62mと、雌型チャックテープ61fと嵌合する凸部を有する雄型チャックテープ嵌合部63mを含んでいる。
図15Bでは、表がわブランク板10bに表がわチャックテープ61bとして、雄型チャックテープ61mが接合されている。雄型チャックテープ61mは、ブランク板10に接合される雄型チャックテープ体部62mと、雌型チャックテープ61fと嵌合する凸部を有する雄型チャックテープ嵌合部63mを含んでいる。
また、裏がわブランク板10aに裏がわチャックテープ61aとして、雌型チャックテープ61fが接合されている。雌型チャックテープ61fは、ブランク板10に接合される雌型チャックテープ体部62fと、雄型チャックテープ61mと嵌合する凹部を有する雌型チャックテープ嵌合部63fを含んでいる。
なお、表がわブランク板10bに、雄型チャックテープ61mが接合されるか、あるいは雌型チャックテープ61fが接合されるかは、チャック付き紙容器90の要求性能や、チャック付き紙容器90の製造装置の仕様などにより、適宜選定される。
<中間段階のチャック付き紙容器(起函状態)の作製>
この中間段階のチャック付き紙容器(平面状態)91の底部73の開口部からマンドレルが差し込まれて、上部重ね合わせ板34が残されて、その下がわの天面板33が、第一横折り曲げ線22により前後に広げられて、上部重ね合わせ板34と天部の側部板41とからなる天部フラップ45が上方向に起立させられる。
ここで、胴部72の稜部72dの折り曲げ加工を確実に行うために、胴部72の内がわ及び/又は外がわから、稜部72dの近傍(当接を含む)に補助部材を接触させてもよい。
上部重ね合わせ板34の下がわに天面板33を含む天部71と、さら胴部72が続き、底部73が略矩形状に開口する中間段階のチャック付き紙容器(起函状態)92が形成される。この段階では図3のように、上部重ね合わせ板34は、上方向に起立している。
なお、設計では胴部72の水平断面の形状及び底部73の開口の形状は、矩形状を想定しているが、紙を主体とした柔軟性がある積層シート78からなるチャック付き紙容器90であるため、完全な矩形状とならない場合を含め、略矩形状としている。
<チャック付き紙容器の成形・充填>
次に、上方向に起立する上部重ね合わせ板34が、背面がわ(裏がわ天面板33aがわ)に折り曲げて寝かされて、左右両がわに突出する天部がわ突出部74が、側面板32の方向に折り曲げられて、胴部72に接合される。
この際に、天部がわ突出部74の折り曲げ部76が折り曲げられるが、そのために折り曲げ部76の折り曲げ加工を確実に行うために、天部71の内がわ及び/又は外がわから、折り曲げ部76の近傍(当接を含む)に補助部材を接触させてもよい。
天部がわ突出部74が胴部72に接合される方法は、接着剤(ホットメルト等)を使用する方法、接着テープを使用する方法、機械的に接合する方法(係合させるもの、接合具を用いるもの)などでもよい。また、ブランク板10の最外層に熱可塑性樹脂層(シーラント層)が備えられる場合は、その熱可塑性樹脂層(シーラント層)がヒートシールされる方法がある。後述する底部がわ突出部の接合も、同様な方法が用いられる。
<チャック付き紙容器の底部の形成>
上記のように形成された中間段階のチャック付き紙容器(起函状態)92の底部73が上に向けられて、開口する底部73から内容物が充填される。次いで、表裏両がわの壁面板31の下がわの部分の第三横折り曲げ線24が、外がわから見て山折りされる。なお、これ以降の折り曲げ線の折り方の説明では、「外がわから見て」の記述は省略することがある。
同時に表裏かつ左右両がわの側面板32の下がわの部分の第三横折り曲げ線24が、谷折りされる。なお、既に表裏両がわの側縁部がわシール代36の内面同士が合わされて接合されており、裏がわ(裏がわ側面板32aがわ)に倒されているので、表裏かつ左右両がわの側面板32の下がわの部分の第三横折り曲げ線24は容易に折り曲げられる。このようにすると、表裏両がわの底面板35は、壁面板31と略垂直に折り曲げられて、略一枚の平面状となるので、安定した底面部731が形成される。
そして、底面板35の左右両がわに備わる底部がわ突出部代43は、その内側に存在する底部がわ斜め折り曲げ線18が山折りされて、内面同士が対向するが接合はされずに、胴部72の下部にて左右の外がわ方向に突出する。そして、表裏両がわの第四横折り曲げ線25が谷折りされると、底部がわシール代37は起立して、左右方向に伸びる平面の形状となる。そして、表がわ底部がわシール代37bの内面と、裏がわ底部がわシール代37aの内面とが、重ね合わされて、表裏両がわの底部がわシール代37の外がわから、加熱されたヒーターバーにより加熱、加圧されると、両者は接合されて、内容物が充填されたチャック付き紙容器90が密封される。なお、ここではヒーターバーによるヒートシールを例示したが、超音波シール、高周波シール等、その他の公知のシール方法でもよい。
接合された底部がわシール代37は、裏がわ天面板33aに近づくように、裏がわに倒される。ここで、底部がわシール代37の底部がわ突出部代43と隣接する領域と、底部がわ斜め折り曲げ線18にて折り曲げられた底部がわ斜め底部がわ突出部代43と、側縁部がわシール代36の底部がわ突出部代43と隣接する領域とが重ね合わされており、それらが底部がわ突出部75を形成している。底部がわ突出部75は、複数の積層シート78が重ねられているものの、平面的になっており、底部がわ突出部75の折り曲げ部79で、折り曲げることは可能である。(図8、図9参照)。
底部がわ突出部75が、底部がわ突出部75の折り曲げ部79にて、底面部731がわに近接するように、内がわに折り曲げられる。さらに、底部がわ突出部75と底面部731とが接合されて底部73が形成される。そして、内容物が充填されたチャック付き紙容器90の包装体が完成する。
底部がわ突出部75と底面部731との接合方法の例示として、ホットメルト、エマルジョン系接着剤、ゴム系接着剤等、各種接着剤を用いてもよい。また、ブランク板10の積層シート78の最外層に設けられる熱可塑性樹脂層同士が、ヒートシールされてもよい。
ここで、底部がわ突出部75と底面部731とが接合される箇所を詳しく説明する。第四横折り曲げ線25で折り曲げられた底部がわシール代37同士が接合されており、より詳しくは、表がわ底部がわシール代37b同士で接合される。
接合された表裏両がわが底部がわシール代37は、2枚の積層シート78が接合されているので、強度(剛性)を有する。したがって、底面部731と底部がわ突出部75との接合は強固であり、底部73は保形性が優れるので、変形しにくい。
なお、チャック付き紙容器90がテーブル(作業台、棚、その他チャック付き紙容器90が載置される物の代表としている。)に載置される場合に、チャック付き紙容器90の自立安定性を高めるには、底部73の外周部が主体となりテーブルに接していることが望ましく、底部73の外周部より中央部寄りの内部では接していないことが望ましい。なおここでは、外周部には、底面部731の周辺部にある第三横折り曲げ線24や、底部がわ突出部75の折り曲げ部79の近傍も含んでいる。
底部73の内部がテーブルに触れて、チャック付き紙容器90が傾いている状態、すなわち外周部が浮いている箇所が多くなる状態では、チャック付き紙容器90の載置状態が不安定となり、転倒する虞れが高まる。
したがって、底部73の内部は外周部より下側から見て凹んでいることが望ましく、言い換えれば正面から透視した場合は、底部73の内部は外周部より上がわに位置することが望ましい。同様にチャック付き紙容器90の側面から透視した場合も、底部73の内部は外周部より上がわに位置することが望ましく、その形状については正面から透視した場合と同様なので、説明については、正面から透視した場合で行う。
底部73の内部が外周部より上がわに位置する形状については、底部73が形成される工程で加工される。
図8は、内容物が充填されて、次に底部がわシール代37がヒートシールされて、裏がわ(裏がわ底面板35aがわ)に倒された状態を示している。左右両がわの底部がわ突出部75は、底部がわ突出部75の折り曲げ部79を介して底面部731と連設されている。この状態では、左右両がわの底部がわ突出部75と底面部731とは、略平面状となっている。積層シート78の重ね合わされてる枚数、端面の段差、罫線部の凹凸などは生じているものの、底部がわ突出部75の折り曲げ部79の折り曲げが可能であることから、略平面状としている。
折り曲げ部79が谷折りされて、底部がわ突出部75が底面部731に近寄る。その加工の前に、先に底面部731の内部、特に中央部付近が上がわ方向に押し上げられる。なお、加工方法によっては、底部73が上向きの状態で加工されることがあり、その場合は押し下げる動作となるが、本明細書では、チャック付き紙容器90を基準とした方向で説明する。
底面部731が上がわ方向に押し上げられことで、底面部731は下がわから見て凹形状に変形する。この加工を以降、凹形状加工とする。但し、凹形状加工が行われる前に、既に底面部731が所望の形状(凹形状)になっている場合があり、その場合は凹形状加工が実施されなくてもよい。
あるいは、底部がわ突出部75が底面部731に近づけられる加工の際に、その加工に伴い底面部731が凹形状に変形することがあり、その場合も凹形状加工が実施されなくてもよい。
そして、底部がわ突出部75が接合される前に、下がわから見て凸形状になるように、底部がわ突出部75が曲げ加工されてから、底面部731にホットメルトで接合される。図10は、図6に記載の断面位置B-Bで底部73の折り曲げ部79の近傍の拡大断面図である。図11Aは、図6に記載の断面位置B-Bで底部73の断面図である。底面部731と底部がわ突出部75の接合は、底部の接合部732で接合されている。なお、底部がわ突出部75の曲げ加工は、既にその形状が所望の形状(凸形状)になっている場合があり、その際は曲げ加工はされなくてもよい。
充分に深く凹形状にされた底面部731に、底部がわ突出部75は折り曲げ部79で深く折り曲げられて接合される。そのため、底部がわ突出部75と側面板32とがなす角度は直角より小さくなる。さらに、底部がわ突出部75が、内側になるにつれて上方へ向かう形状となり、底部73がわの外周部より下がわへは、はみ出さない形状となる。そして、底部73は、外周部が内部よりも下がわに位置する形状となるために、チャック付き紙容器90がテーブルに載置された際に、安定する。
また、硬い底部がわシール代37が、逆方向(背中合わせ)の凸形状が合わされて接合されることから、形状が固定されやすい。ここでは、それぞれが外がわに凸形状であり、底部がわ突出部75の折り曲げ部79の位置と、底部がわ突出部75の先端近傍の接合部732との中間領域に、最も間隔が広い箇所が存在する。そのような形状で、接合されることから、底部がわ突出部75の形状が保たれやすい。
図4は、本実施形態のチャック付き紙容器90を示す斜視図である。図5は、図4に示したチャック付き紙容器90の側面図である。図6は、図4に示したチャック付き紙容器90の平面図である。図7は、図4に示したチャック付き紙容器90の正面図である。図9は、図4に示したチャック付き紙容器90の底面図である。
図4に示したチャック付き紙容器90は、外形を略直方体形状に形成したものであり、その胴部72の稜部72dを備えている。なお、紙を主体とした柔軟性がある積層シート78からなるチャック付き紙容器90であるため、完全な直方体形状とならないので、略直方体形状としている。
<チャック付き紙容器の取り出しのための開口動作>
完成した内容物入りチャック付き紙容器90の包装体の天部71を、内容物を取り出すために開口するまでの手順を説明する。
まず、胴部72に接合されている天部がわ突出部74が引き剥がされる。そして天部がわ突出部74が上方に持ち上げられることで、天部がわ側部板41が立ち上がり、それにあわせて上部重ね合わせ板34も立ち上がる。そして、天部がわ側部板41と、上部重ね合わせ板34とは、ほぼ同一面をなる。ほぼ同一面となった上部重ね合わせ板34と天部がわ側部板41とを合わせて、以前に説明したように天部フラップ45と呼ぶ。
そして、易開封加工線51が、一方(ここでは右がわ)の側縁部11がわに設けられたノッチ77より、使用者の手指により開封が開始されて、他方(ここでは左がわ)の側縁部11に至るまで切断される。そして、上部シール部53が切除される。この段階では、まだチャックテープ61は解離されておらず、図12に示す形状となっており、この形状を上部シール部が切除されたチャック付き紙容器93と呼ぶ。
また、天部フラップ45が易開封加工線51で切断されて、第一横折り曲げ線22のがわに残された部分を切除後天部フラップ46と呼ぶ。
次に、表がわ易開封加工線51bと表がわチャックテープ61bの間の表がわ開封掴み代57bと、裏がわ易開封加工線51aと裏がわチャックテープ61aの間の裏がわ開封掴み代57aとを、それぞれ使用者の手指で掴み、チャック付き紙容器90の外がわ方向に拡げることにより、易開封加工線51にて露出したチャックテープ61が開口させられる。図13に天部71が開口したチャック付き紙容器90を示す。
このチャックテープ61の開口動作の際に、チャックテープ61のそれぞれのブランク板10の側縁部11の近傍の端部は、それぞれの側縁部がわシール代36まで略全幅に渡って開口する。但し、側縁部がわシール代36は、剥離されない。このように、チャックテープ61の雄型チャックテープ61mと雌型チャックテープ61fが解離することで、取り出し用開口部56が形成される。
<本開示の第二実施形態>
本実施形態では、チャック付き紙容器90の底部がわ突出部75の形状が異なるが、他の形状、材質等は第一実施形態と同様である。
図11Bは、図6に記載の断面位置B-Bでの底部73の断面図である。底部がわ突出部75は、底面部731との接合の際に、下がわから見て凹形状となっている。底部の接合部732の位置は、第一実施形態と同様である。
このような形態では、底部がわ突出部75の下がわの位置が、テーブルからより離れた位置となる。
<本開示の第三実施形態の第一の態様>
本態様では、図16A、図16Bに示したブランク板10が準備される。表がわブランク板10bには、下がわに、表がわ底部がわ突出部の先端折り曲げ線19bが設けられている。
表がわ底部がわ突出部の先端折り曲げ線19bは、表がわ底部がわ斜め折り曲げ線18bの上の一点から、下がわ方向に表がわ下縁部26bまで鉛直に伸びるており、また表がわ第一底部がわ突出部の先端折り曲げ線191bを含んでいる。さらに、上記と同じ一点から、水平方向に外方向に近いがわの表がわ側縁部11bまで、水平に伸びる表がわ第二底部がわ突出部の先端折り曲げ線192bも含んでいる。
なお、同様に裏がわブランク板10aにも、裏がわ底部がわ突出部の先端折り曲げ線19aが存在し、その形状は表がわ底部の突出部の先端折り曲げ線19bと同様である。
図17に、中間段階のチャック付き紙容器(平面状態)が示されており、下がわに表がわ底部の突出部先端折り曲げ線19bが存在している。さらに加工を進め、形成されたチャック付き紙容器90の底面図を図18に示す。底部がわ突出部75の先端がわに先端折り曲げ部751が存在する。
底部がわ突出部75が接合される前に、下がわから見て凸形状になるように、第一実施形態と同様に、底部がわ突出部75が曲げ加工されてから、底面部731にホットメルトで接合される。図11Cは、図6に記載の断面位置B-Bで底部73の断面図である。底面部731と底部がわ突出部75とは、底部の接合部732で接合されている。
なお、底部がわ突出部75の先端折り曲げ部751は、下がわから見て谷折りされている。また、底部の接合部732は、先端折り曲げ部751よりも先端がわに存在している。あるいは、図示はしていないが、先端折り曲げ部751を跨いで、底部がわ突出部75の基端がわの領域まで伸長してもよい。
底部がわ突出部75が底面部731に、底部の接合部732にて接合される際に、底部がわ突出部75の折り曲げ部751が設けられることで、以下のような効果が生じる。もし、底部がわ突出部75と底面部731とが、底部の接合部732で密着しにくい形状であった場合は、それらの接合が不完全になる虞れがある。その場合には、底部がわ突出部75の先端折り曲げ部751が適切に折り曲がることで、底部がわ突出部75と底面部731とが沿うように変形して、密着しやすくなるので、それらの接合が安定する。なお、底部がわ突出部75の先端折り曲げ部751は、状態により適宜に谷折りされてもよく、あるいは山折りされてもよい。あるいは折り曲げられなくてもよい。
<本開示の第三実施形態の第二の態様>
本態様では、底部がわ突出部75の曲げ加工による形状が異なる以外は、本実施形態の第一の態様と、ブランク板10の形状や、チャック付き紙容器90の作製方法は同様である。
底部がわ突出部75が接合される前に、下がわから見て凹形状になるように、第二実施形態と同様に、底部がわ突出部75が曲げ加工されてから、底面部731にホットメルトで接合される。図11Dは、図6に記載の断面位置B-Bで底部73の断面図である。底面部731と底部がわ突出部75とは、底部の接合部732で接合されている。なお、底部がわ突出部75の先端折り曲げ部751は、下がわから見て谷折りされており、底部の接合部732は、先端折り曲げ部751よりも先端がわに存在している。
<本開示の第四実施形態>
これまで、記述してきた各実施形態のチャック付き紙容器90では、天部71にチャックテープ61が備えられていた。しかしながら、本開示では、チャックテープ61を備えていない紙容器でも可能である。チャックテープを備えていない紙容器である、チャック無し紙容器97を図20に示す。本実施形態の紙容器は、図4に示された第一実施形態のチャック付き紙容器90を基本として、それからチャックテープ61が省かれた紙容器である。
本実施形態では、チャックテープ61の有無は異なるが、ブランク板10の形状、材質等は第一実施形態と同様である。作製方法は、チャックテープの接合工程を除いて、第一実施形態と同様である。さらに、形成されたチャック付き紙容器90の底部73の形状は、第一実施形態と同様である。
本実施形態のチャック付き紙容器90の底部73は、第二実施形態、及び第三実施形態等の形状を適用することができる。
上述した本実施形態によれば、チャック付き紙容器90の底部がわ突出部75が底面部731に接合される際に、底部がわ突出部75と底面部731とが適切な形状で接合されるので、テーブル等に載置された場合に安定する、チャック無し紙容器97を提供することができる。
以下に、実施例を挙げて本開示の実施形態を更に具体的に説明する。
<実施例1>
実施例1では、本実施形態に相当する図1A、図1Bのブランク板10を用いて、図4に示したチャック付き紙容器90を作製した。
図1A、図1Bの2枚のブランク板10を準備して、その内面同士が位置を合わされて重ね合され、図2のように、対向する両がわの側縁部がわシール代36がヒートシールされ、また、上部シール部53もヒートシールされた。あわせてチャックテープ61もヒートシールされた。そのようにして、底部がわシール代37が未シールである中間段階のチャック付き紙容器(平面状態)91が作製された。
ブランク板10の積層シート78は、下記の構成とした。図14Dにその積層シート78の断面図を示すが、絵柄等印刷層は図示していない。
(外面がわ)
絵柄等印刷層(紙基材層782の外面にグラビア印刷) /
紙基材層782(液体紙容器用原紙150g/m2 日本製紙) /
中間の接着層784(EMAA 20μm 三井・ダウポリケミカル
N0908N) /
バリア層785(シリカ蒸着PET 12μm 大日本印刷
IB-PET-UBP) /
最内層の熱可塑性樹脂層783(LDPE 40μm 日本ポリエチレン
LC520)
(内面がわ)
上記の積層シート78の製造方法について説明する。
まず、ロール状の紙基材層782が繰り出され、所定の位置に、所定の絵柄や文字がグラビア印刷されて、再びロール状に巻き上げられた。
次の工程で、上記のロール状の紙基材層782が繰り出され、紙基材層782の内面がわに、バリア層785(シリカ蒸着PET 12μm)が、溶融した中間の接着層784(EMAA 20μm)を中間に介在させて、押出ラミネート(サンドイッチラミネート)により積層された。
次に、バリア層785の紙基材層782の反対がわ(内面がわ)に、押出ラミネートにより、最内層の熱可塑性樹脂層783(LDPE 40μm)が形成されて、再びロール状に巻き上げられた。
また、各接合層間には接合力を向上させるための、必要に応じてアンカーコート処理、コロナ処理、フレーム処理(火炎処理)などを実施してもよい。あるいは、溶融した樹脂にオゾン処理などをしてもよい。
次に、ロール状の積層シート78が繰り出されて、罫線加工、及び打ち抜き加工などが施されて、ブランク板10が完成した。
チャック付き紙容器90の上部重ね合わせ板34及び天部の側部板41の内面に、ヒートシールされて取り付けられるチャックテープ61は、雄型チャックテープ61m及び雌型チャックテープ61fとも、ヒートシールされるチャックテープ体部62が2層の層構成である。
そのチャックテープ61は、チャック付き紙容器90にヒートシールされる面の樹脂層がLLDPEで形成され、その反対がわの面の樹脂層がMDPEで形成され、また、雄型チャックテープ嵌合部63m及び雌型チャックテープ嵌合部63fの嵌合部は、いずれもLLDPEで形成されたもので、チャックテープ体部62の幅がいずれも7mmのものを用いた。
裏がわブランク板10a及び表がわブランク板10bの寸法は、縦250mm、横189mmの矩形状で、周囲の端縁部にシール代として、両がわの側縁部11には幅7mmの側縁部がわシール代36が設けられた。
また、下がわの下縁部26にはそれぞれ幅が10mmの底部がわシール代37を設けられた。
また、上部重ね合わせ板34及び天部の側部板41の上縁部21には、幅3mmの上部シール部53のシール代が設けられた。
ブランク板10には、上縁部21から下がわ方向に順次、上部重ね合わせ板34、第一横折り曲げ線22、天面板33、第二横折り曲げ線23、壁面板31、第三横折り曲げ線24、底面板35がこの順に設けられた。
また、上部重ね合わせ板34の両がわの外方には、第二縦折り曲げ線13を介して、天部の側部板41が設けられた。さらに、天面板33の両がわの外方には、第二縦折り曲げ線13を介して、天部がわ突出部代38が設けられた。また、壁面板31の両がわの外方には、第二縦折り曲げ線13を介して、側面板32が設けられた。さらに、底面板35の両がわの外方には、第二縦折り曲げ線13を介して、底部がわ突出部代43が設けられた。
そして、上部重ね合わせ板34及び天部の側部板41には、2枚のブランク板10の内面同士の位置が合わされて重ね合された際に、上縁となる上縁部21から6mm下方の位置に、図2のように容器の開封手段として易開封加工線51が、チャック付き紙容器90の横断方向に、積層シート78の紙基材層782の印刷と共に設けられた。易開封加工線51は、断続的なハーフカット線として設けられた。
また、易開封加工線51の下がわで、上部重ね合わせ板34及び天部の側部板41の内面に、チャック付き紙容器90を横断する方向に、チャックテープ61がヒートシールされた。ここで、易開封加工線51とチャックテープ61との間隔は、5mmであった。
また、上述した方法で、2枚のブランク板10の接合とチャックテープ61のヒートシール、側縁部がわシール代36のヒートシール、及び上部シール部53のヒートシールを行った後、重なり合う易開封加工線51の右がわの側縁部11がわにノッチ77が設けられ、底部がわシール代37が未シール状態の中間段階のチャック付き紙容器(平面状態)91が作製された。
次いで、この中間段階のチャック付き紙容器(平面状態)91が、未シール状態の底部がわシール代37の開口部からマンドレルが差し込まれて、上部重ね合わせ板34が残されて、その下がわの天面板33が第一横折り曲げ線22により前後に広げられて、上部重ね合わせ板34が上方向に起立させられた。
上部重ね合わせ板34の下に天面板33による天部71と、さらに水平方向の断面(底面に略平行な平面)が略矩形状の胴部72が続き、底部73が略矩形状に開口する中間段階のチャック付き紙容器(起函状態)92が形成された。(図3参照)。
そして、重ね合わされた上部重ね合わせ板34が、裏がわ天面板33aがわに折り曲げられた。その後、天部71の左右両がわに連設された天部がわ突出部74が、胴部72へ接合された。その接合にはホットメルトが用いられた。
天部がわ突出部74が胴部72へ接合される際に、天部がわ突出部74の折り曲げ部76を介した、天部71と天部がわ突出部74とが成す角度を略直角に折り曲げた。但し、天部がわ突出部74が胴部72へ接合された後の折り曲げ部76は、直角に近い鈍角なることもあった。
上記のように形成された中間段階のチャック付き紙容器(起函状態)92の底部73が上に向けられて、開口する底部73からスナック菓子が充填された。次いで、表裏両がわの壁面板31の下がわの部分の第三横折り曲げ線24が、山折りされた。
同時に、表裏及び左右両がわの側面板32の下がわの部分の第三横折り曲げ線24が、谷折りされた。そして、底面板35の左右両がわに備わる底部がわ突出部代43は、その内側に存在する底部がわ斜め折り曲げ線18が山折りされて、胴部72の下部にて左右の外がわ方向に突出した。そして、表裏両がわの底面板35は、壁面板31と略垂直に折り曲げられて、略一枚の平面状となった。
そして、表裏両がわの第四横折り曲げ線25が谷折りされると、底部がわシール代37は起立して、左右方向に伸びる平面の形状となった。そして、表がわ底部がわシール代37bの内面と、裏がわ底部がわシール代37aの内面とが重ね合わされて、表裏両がわの底部がわシール代37の外がわから、加熱されたヒーターバーにより加熱、加圧された。そして、両者は接合されて、内容物が充填されたチャック付き紙容器90が密封された。
次に、接合された底部がわシール代37は、裏がわ天面板33aに近づくように、後ろがわに倒された。
そして、底面部731の内部、特に中央部付近が上がわ方向に、押し部材にて押し上げられて、底面部731は下がわから見て凹形状に変形した。
次に、底部がわ突出部75が底面部731に接合された際に、下がわから見て凸形状になるように、底部がわ突出部75が曲げ加工されてから、底面部731にホットメルトで接合された。そして、完成後の略直方体形状のチャック付き紙容器90の寸法が、幅が95mm、高さが120mm、奥行きが80mmとなるように形成した。このようにして、スナック菓子が充填された本実施例のチャック付き紙容器90の包装体が作製された。
<実施例2>
本実施例では、底部がわ突出部75の形状が異なる以外は、実施例1と同様であった。本実施例の底部の形状は、第二実施形態で記述した形状であった。
本実施例では、底部がわ突出部75が下がわ見て凹形状となっており、底面部731の凹形状と沿いやすくなっていた。そのため、底部の接合部732は、接合しやすい形状となっていた。さらに、底部がわ突出部75の内部の下がわは、テーブルから距離を保ちやすい形状であった。
<実施例3>
本実施例では、底部がわ突出部75の形状が異なる以外は、実施例1と同様であった。本実施例の底部73の形状は、第三実施形態の第一の態様で記述した形状であった。
本実施例では、底部がわ突出部75の先端折り曲げ部751が存在するために、その先端折り曲げ部751が折り曲がることで、底面がわ突出部75と底面部731が沿い、それらの接合が安定した。
<実施例4>
本実施例では、底部がわ突出部75の形状が異なる以外は、実施例1と同様であった。本実施例の底部73の形状は、第三実施形態の第二の態様で記述した形状であった。
本実施例では、底部がわ突出部75の先端折り曲げ部751が存在するために、その先端折り曲げ部751が折り曲がることで、底面がわ突出部75と底面部731が沿い、それらの接合が安定した。
<実施例5>
本実施例では、チャックテープ61が省かれたこと以外は、実施例1と同様であった。底部73の形状は、実施例1と同様であった。
<比較例>
比較例のチャック付き紙容器80では、底面部876が凹形状加工しておらず、さらに、底面部876に接合される底部がわ突出部875は、底部873の下方向に、はみ出していた。
図19は、図6に記載の断面位置B-Bでの底部873の断面図である。なお、図6は本開示のチャック付き紙容器90の図面であるが、説明のために比較例に流用している。底面部876は、ほぼ平面であり、底部がわ突出部875と底面部876とは、底部の接合部877で接合されていた。底部がわ突出部875は、内がわに向かうにつれて、下方向に向くように傾いていた。底部873では、周辺部よりも内部のほうが下がわに位置していた。ここで、比較例の説明を行う際に使用する符号は、本開示と区別するために、80番代又は800番代としている。
<評価>
実施例1から5と、比較例のサンプルを各200個が作製された。内容物にはスナック菓子が充填された。
完成した実施例1から5と、比較例のチャック付き紙容器の包装体がテーブルに置かれた。実施例1から5のチャック付き紙容器90では、テーブルに安定して載置された。
比較例のチャック付き紙容器80は、テーブルと底部がわ突出部875が強く当たり、すなわち底部873の内部がテーブルに接触しており、チャック付き紙容器80は傾いて載置されており、安定性が欠けた。
実施例1から5のサンプルでは、天部の側部板41に初期開封手段として設けられたノッチ77と、上部重ね合わせ板34と天部の側部板41に設けられた易開封加工線51により、使用者が容易に易開封加工線51の上部シール部53を切り取ることができた。
次に、表がわ易開封加工線51bと表がわチャックテープ61bの間の表がわ開封掴み代57bと、裏がわ易開封加工線51aと裏がわチャックテープ61aの間の裏がわ開封掴み代57aとを、使用者が手指で掴み、チャック付き紙容器の外がわ方向に拡げた。そして、チャックテープ61を解離することができて、そのため充分な大きさの取り出し用開口部56が確保できた。
上記のようにチャックテープ61が解離された実施例1から5のチャック付き紙容器90の包装体について、内容物の取り出し適性、およびチャックテープ61による再封性をテストした。
チャックテープ61の嵌合が容易に解離されて、チャック付き紙容器90の上部が略全幅に渡って開口され、取り出し用開口部56が形成された。その取り出し用開口部56を経て、内部に充填されたスナック菓子を容易に取り出すことができた。
また、内容物の一部を取り出した後に、実施例1から5のチャック付き紙容器90の包装体は、容易にチャックテープ61が再嵌合されて、再封された。そして、残りの内容物は適切に保存された。
さらに、本開示のチャック付き紙容器90は、チャック付き紙容器90の全体の質量に対する紙の質量比率は、紙容器としての基準である51質量%以上を充分に満たすものであった。
10 ブランク板
10a 裏がわブランク板
10b 表がわブランク板
11 側縁部
12 第一縦折り曲げ線
13 第二縦折り曲げ線
14 第二縦折り曲げ仮想線
15 天部がわ突出部折り曲げ線
17 天部がわ斜め折り曲げ線
18 底部がわ斜め折り曲げ線
19 底部がわ突出部の先端折り曲げ線
191 第一底部がわ突出部の先端折り曲げ線
192 第二底部がわ突出部の先端折り曲げ線
21 上縁部
22 第一横折り曲げ線
23 第二横折り曲げ線
24 第三横折り曲げ線
25 第四横折り曲げ線
26 下縁部
31 壁面板
32 側面板
33 天面板
34 上部重ね合わせ板
35 底面板
36 側縁部がわシール代
37 底部がわシール代
38 天部がわ突出部代
41 天部の側部板
43 底部がわ突出部代
51 易開封加工線
52 チャックテープ接合部
53 上部シール部
56 取り出し用開口部
57 開封掴み代
61 チャックテープ
63 チャックテープ嵌合部
71 チャック付き紙容器の天部
72 チャック付き紙容器の胴部
72d 胴部の稜部
73 チャック付き紙容器の底部
731 底面部
732 底部の接合部
74 天部がわ突出部
75 底部がわ突出部
751 底部がわ突出部の先端折り曲げ部
76 天部がわ突出部の折り曲げ部
77 ノッチ
78 積層シート
781 最外層の熱可塑性樹脂層
782 紙基材層
783 最内層の熱可塑性樹脂層
784 中間の接着層
785 バリア層
79 底部がわ突出部の折り曲げ部
80 比較例のチャック付き紙容器
873 チャック付き紙容器の底部
875 底部がわ突出部
876 底面部
877 底部の接合部
90 本開示のチャック付き紙容器
91 本開示の中間段階のチャック付き紙容器(平面状態)
92 本開示の中間段階のチャック付き紙容器(起函状態)
93 本開示の上部シール部が切除されたチャック付き紙容器
94 本開示の天部が開口されたチャック付き紙容器
97 本開示のチャック無し紙容器

A チャックテープ接合箇所の拡大断面図の切断位置
B チャック付き紙容器の断面位置

E 第一天部交点(第一縦折り曲げ線と第一横折り曲げ線との交点)
F 第二天部交点(第二縦折り曲げ線と第二横折り曲げ線との交点)
G 第一底部交点(第一縦折り曲げ線と第四横折り曲げ線との交点)
H 第二底部交点(第二縦折り曲げ線と第三横折り曲げ線との交点)

Claims (8)

  1. 紙基材層を含む積層シートからなるブランク板が組み上げられるチャック付き紙容器において、
    前記ブランク板は、少なくとも表がわブランク板と裏がわブランク板を含み、
    前記チャック付き紙容器の上部に、前記表がわブランク板と前記裏がわブランク板とが重ね合わせて接合される上部重ね合わせ板、及び前記上部重ね合わせ板の下がわに連設される天面板とからなる天部と、
    前記上部重ね合わせ板の左右両がわに連設される天部の側部板と、
    前記天部の左右両がわに連設される天部がわ突出部と、
    前記天部の下がわに備わる胴部と、
    前記胴部の下がわに備わる底部と、
    前記上部重ね合わせ板及び前記天部の側部板の上縁部若しくは前記上縁部の近傍を、横断する上部シール部と、
    前記上部シール部の下がわに位置し、前記上部重ね合わせ板及び前記天部の側部板を横断する易開封加工線と、
    前記易開封加工線の下がわに位置し、前記上部重ね合わせ板及び前記天部の側部板を横断するチャックテープと、を備え、
    前記底部は、底面部と底部がわ突出部を含み、
    前記底面部は、下がわから見て凹形状となっており、
    前記底部がわ突出部は、前記底面部と接合されるチャック付き紙容器。
  2. 前記底部がわ突出部の底部がわシール代と、前記底面部の底部がわシール代とが接合される請求項1に記載のチャック付き紙容器。
  3. 前記底部がわ突出部の先端がわで、前記底面部と接合される請求項1または2に記載のチャック付き紙容器。
  4. 前記底部がわ突出部は、チャック付き紙容器の幅方向において、外がわから内がわに向かうにつれて上方向になる傾斜を有する請求項1から3のいずれか一項に記載のチャック付き紙容器。
  5. 前記底部がわ突出部は、チャック付き紙容器の幅方向において、下がわから見て凸形状である請求項1から4のいずれか一項に記載のチャック付き紙容器。
  6. 前記底部がわ突出部は、チャック付き紙容器の幅方向において、下がわから見て凹形状である請求項1から5のいずれか一項に記載のチャック付き紙容器。
  7. 前記底部がわ突出部と、前記底面部との間隔は、チャック付き紙容器の幅方向において、底部の底部がわ突出部の折り曲げ部から、前記底部がわ突出部と前記底面部との接合箇所と間の中間領域で最大となる請求項1から6のいずれか一項に記載のチャック付き紙容器。
  8. 前記底部がわ突出部の先端部の近傍に、チャック付き紙容器の前後方向に延在する先端折り曲げ部を有する請求項1から7のいずれか一項に記載のチャック付き紙容器。
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