JP2023049709A - 滑り支持具およびパネル設置建物構造 - Google Patents

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元吾 西村
Gengo Nishimura
隆司 森田
Takashi Morita
啓一 齋藤
Keiichi Saito
茂樹 岡田
Shigeki Okada
勝浩 森川
Katsuhiro Morikawa
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Abstract

【課題】地震によるパネルの破損およびパネル間の目地の止水材の破損を抑制できる滑り支持具およびパネル設置建物構造を提供する。【解決手段】滑り支持具である上側固定部3は、プレキャスト腰壁パネル1の上部側を建物躯体である柱7に連結する。上側固定部3は、プレキャスト腰壁パネル1を、当該プレキャスト腰壁パネル1の面外方向および面内の鉛直方向について上記柱7に固定する一方、上記面内の水平方向について層間変形時の上記柱7の変位がプレキャスト腰壁パネル1へ伝達されるのを抑制する連結部35と、当該上側固定部3とプレキャスト腰壁パネル1の屋内側面との間の隙間に突出して上記屋内側面に接触する出入り調整部材30と、を備える。上記連結部35は、柱側固定具(躯体側固定具)31と上インサート締結部32と上締結部材33を備える。【選択図】図4

Description

この発明は、パネルの上部側を建物躯体に連結する滑り支持具およびこの滑り支持具を用いたパネル設置建物構造に関する。
特許文献1には、プレキャスト腰壁(PCa腰壁)の取付け方法が開示されている。この方法では、基礎の上面であって支柱の外側に位置して嵌合溝を支柱の配列方向に形成する。プレキャスト腰壁の下端に前記嵌合溝に嵌合する嵌合突部を形成する。プレキャスト腰壁の下部の内側面にフックを突設する。プレキャスト腰壁を支柱の外側において、その嵌合突部を前記嵌合溝に嵌合して立設し、プレキャスト腰壁の上部をボルト接合手段により支柱に仮保持する。次に、プレキャスト腰壁のフックにバールを掛けて、このバールによりプレキャスト腰壁の位置調整を行う。この調整後、プレキャスト腰壁の上部のボルト接合手段を本締めしてPCa腰壁を支柱に取付ける。
特開2008-240243号公報
しかしながら、上記従来のプレキャスト腰壁構造では、地震によって柱がプレキャスト腰壁パネルの面内の水平方向に変位すると、この柱の変位にプレキャスト腰壁パネルが引っ張られてプレキャスト腰壁パネルが破損するおそれがある。同様に、プレキャスト腰壁パネル間の隙間(目地)が変形すると、当該隙間に配置された止水材が破損するおそれもある。
この発明は、上記の事情に鑑み、地震によるパネルの破損およびパネル間の目地の止水材の破損を抑制できる滑り支持具およびパネル設置建物構造を提供することを課題とする。
この発明の滑り支持具は、パネルの上部側を建物躯体に連結する滑り支持具であって、
上記パネルを、当該パネルの面外方向および面内の鉛直方向について上記建物躯体に固定する一方、上記面内の水平方向について、上記建物躯体の層間変形時の変位が上記パネルへ伝達されるのを、当該パネルに対する滑りにより抑制する連結部と、
当該滑り支持具と上記パネルの屋内側面との間の隙間に突出して上記屋内側面に接触する出入り調整部材と、を備えることを特徴とする。
上記の構成であれば、上記連結部は、上記面内の水平方向について、上記建物躯体の層間変形時の変位が上記パネルへ伝達されるのを、当該パネルに対する滑りにより抑制するので、上記建物躯体の変位によってパネルが破損するのを抑制できる。同様に、パネル間の隙間の変形も抑制されるので、当該隙間に配置された止水材の破損も抑制することができる。また、上記出入り調整部材が当該滑り支持具と上記パネルの屋内側面との間の隙間に突出して上記屋内側面に接触するので、上記パネルの出入り量の誤差を上記出入り調整部材で解消することができる。また、上記出入り調整部材が上記屋内側面に接触するので、上記パネルに対する層間変形時の上記建物躯体(連結部)の変位(移動)の滑らかさが向上する。
上記滑り支持具において、上記出入り調整部材の先端部が球面形状を有してもよい。これによれば、層間変形時の上記出入り調整部材の上記パネルに対する滑りがより円滑になる。
上記連結部は、上記建物躯体に固定された躯体側固定具と、上記パネルの屋内側面の上部側に取り付けられたインサート締結部と、上記躯体側固定具と上記インサート締結部とを締結する締結部材と、を備えており、上記躯体側固定具は、上記締結部材が挿通されるルーズ孔を有しており、このルーズ孔が上記締結部材の外形よりも大きいことで、上記面内の水平方向について当該躯体側固定具の変位が許容されてもよい。
上記滑り支持具において、上記面内の水平方向について上記躯体側固定具の変位を許容する一方で上記面内の鉛直方向の移動を規制する長孔が形成された長孔付き板が、上記躯体側固定具に重ねられて、当該躯体側固定具に溶接により固定されてもよい。この溶接固定は、パネルの設置現場で行えばよいので、パネル設置建物構造において生じる誤差を現場で容易に解消することができる。
上記滑り支持具において、上記締結部材の頭部側と上記躯体側固定具との間の摩擦を軽減する滑り板材を備えてもよい。これによれば、上記パネルに対する滑りが適切に行われる。
また、この発明のパネル設置建物構造は、上記滑り支持具を上側の建物躯体に取り付け、当該滑り支持具でパネルの上部側を支持したパネル設置建物構造であって、上記出入り調整部材の先端部が上記パネルの上記屋内側面に設けられたパネル側滑り板部に接触することを特徴とする。
かかる構成のパネル設置建物構造であれば、上記パネルの面内の水平方向について、上記建物躯体の層間変形時の変位が上記パネルへ伝達されるのを、当該パネルに対して滑ることで抑制するので、上記建物躯体の変位によってパネルが破損するのを抑制できる。
上記のパネル設置建物構造において、上記パネルの下部側は、下側の建物躯体に取り付けられた下側固定部によって、当該パネルの面外方向および面内方向のいずれについても、上記建物躯体に固定されていてもよい。これによれば、上記パネルの下部側は、上記下側固定部によって、層間変形時でも、当該パネルの面外方向および面内方向について固定された状態が維持される。
上記のパネル設置建物構造において、上記下側固定部は、当該下側固定部と上記パネルの屋内側面との間の隙間に突出して上記屋内側面に接触する出入り調整部材を備えてもよい。これによれば、上記パネルの出入り量の誤差を上記出入り調整部材で解消することができる。
本発明であれば、地震によるパネルの破損およびパネル間の目地の止水材の破損を抑制できるという効果を奏する。
実施形態のパネル設置建物構造を示した概略の正面図である。 図1に示すパネル設置建物構造の概略の縦断面図である。 図1に示すパネル設置建物構造の下側固定部を示した概略の正面図である。 図1に示すパネル設置建物構造の上側固定部を示した図であって、同図(A)は概略の平面図、同図(B)は概略の正面図である。 図4に示す上側固定部の柱側固定具(躯体側固定具)を構成する部材を示した説明図である。 他の実施形態のパネル設置建物構造を示した図であって、同図(A)は概略の縦断面図、同図(B)は概略の正面図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1および図2に示すように、この実施の形態におけるパネル設置建物構造では、複数のプレキャスト腰壁パネル1が、コンクリート製の基礎(建物躯体)6上において鉄骨製の柱(建物躯体)7の屋外側に配置される。各プレキャスト腰壁パネル1の下部側は、下側固定部2によって、上記基礎6に連結されており、プレキャスト腰壁パネル1の上部側は、滑り支持具である上側固定部3によって、上記柱7に連結されている。
また、この実施形態では、基礎6は基礎本体とこの基礎本体上に設けられた上部フカシ部6aとからなる。プレキャスト腰壁パネル1は、上部フカシ部6a上に配置されており、当該プレキャスト腰壁パネル1の平坦な下面が柱7のベースプレート7aの上方に位置している。ベースプレート7aは、基礎6とともに作製されるコンクリート製の柱脚部61上に固定されている。
隣り合う2枚のプレキャスト腰壁パネル1間の目地には、止水材8が装着されている。また、プレキャスト腰壁パネル1の下部と基礎6の天端との間には、止水材9が配置されている。これら止水材8,9は、プレキャスト腰壁パネル1内に組み込まれたシーリング材、ガスケットの他、プレキャスト腰壁パネル1とは別途配置されたポリエチレンフォーム等からなる。なお、プレキャスト腰壁パネル1は、図2に示すように、コンクリート板でガスケット1Gが挟まれた構造を有しており、上記ガスケット1Gの下部側には、屋内側に略T字状に分岐する部分が形成されており、この分岐部分の先端は、土間コンクリート50側で露出している。この露出部位により、屋外から土間コンクリート50側への水の浸入が抑制されるようになっている。上記ガスケット1Gは、上記のような構造に限らない。例えば、プレキャスト腰壁パネル1の屋内側の面にガスケット1Gが貼付され、このガスケット1Gの下部側が屋外側に向かって傾斜状に折り曲げられた構造でもよい。上記折り曲げ部位により、屋外から土間コンクリート50側への水の浸入が抑制される。
上記下側固定部2は、プレキャスト腰壁パネル1を、当該プレキャスト腰壁パネル1の面外方向および面内方向のいずれについても基礎6に固定する。この下側固定部2は、例えば、基礎6の上部に埋設されたアンカー部20に固定されて基礎天端に位置する基礎側固定具21と、プレキャスト腰壁パネル1の屋内側面の下部側に取り付けられた下インサート締結部(インサートナット等)22と、基礎側固定具21と下インサート締結部22とを締結するワッシャ付きボルト等の下締結部材23と、を備えている。
上記アンカー部20は、基礎6の上部フカシ部6aに埋設された埋設部20aと、この埋設部20aの上部に溶接固定された水平板部20bとからなり、防錆のためのメッキ処理が施されている。上記水平板部20bの上面は、上部フカシ部6a上に露出されている。上記アンカー部20は、上部フカシ部6aがコンクリートによって作製される以前にセットされ、当該コンクリートの固化によって固定される。
上記基礎側固定具21は、例えば、等しい長さの二辺を有する等辺アングルからなる。この等辺アングルの一辺である下板部21aは、図3にも示すように、上記水平板部20bの上面に置かれ、等辺アングルにおける他の辺である立上板部21bは、プレキャスト腰壁パネル1の屋内側面に対面している。立上板部21bの中央側には、鉛直方向に長い長孔211が形成されている。
上記基礎側固定具21の立上板部21bの屋内側には、固定プレート24が縦配置で設けられている。この固定プレート24の中央部には、下締結部材23の螺子部が挿通できる大きさの円形の貫通孔が形成されている。また、下締結部材23の螺子部は、上記円形の貫通孔および長孔211に挿通され、この長孔211の高さの範囲において、下インサート締結部22に螺着されるので、下締結部材23における鉛直方向の締結位置の多少の誤差が許容される。この位置誤差が許容されて下インサート締結部22に下締結部材23が螺着された状態で、固定プレート24は、基礎側固定具21の立上板部21bに、溶接個所W1によって固定される。また、下板部21aは、アンカー部20の上記水平板部20bの上面上に溶接個所W2によって固定される。この溶接作業は、下締結部材23の上記螺着によって、基礎側固定具21の水平位置が決まった状態で行われる。
上側固定部(滑り支持具)3は、図4(A)および図4(B)に示すように、柱7の側面に固定された柱側固定具(躯体側固定具)31と、プレキャスト腰壁パネル1の屋内側面の上部側に取り付けられた上インサート締結部(インサートナット等)32と、柱側固定具31と上インサート締結部32とを締結するワッシャ付きボルト等の上締結部材33と、出入り調整部材30と、を備えている。
すなわち、滑り支持具である上側固定部3は、柱側固定具(躯体側固定具)31と上インサート締結部32と上締結部材33とからなる連結部35、および出入り調整部材30を備える。
プレキャスト腰壁パネル1の上部側は、上側固定部3によって、プレキャスト腰壁パネル1の面外方向および上記面内の鉛直方向について柱7に固定される。一方、上側固定部3は、上記面内の水平方向について、柱7の層間変形時の変位がプレキャスト腰壁パネル1へ伝達されるのを、当該プレキャスト腰壁パネル1に対する滑りにより抑制する。
柱側固定具31は、例えば、等しい長さの二辺を有する等辺アングルからなる。この等辺アングルにおける一方側板部31aは、柱7の側面に予め溶接により固定されている。また、上記等辺アングルにおける他方側板部31bは、プレキャスト腰壁パネル1の屋内側面に対面する。また、他方側板部31bの中央側には、図5にも示すように、上締結部材33が位置するルーズ孔311が形成されている。このルーズ孔311は、上締結部材33の外形よりも大きくされており、プレキャスト腰壁パネル1の面内の水平方向について柱側固定具31(柱7)の変位が許容されるとともに、上締結部材33等の取り付けにおいて生じる誤差も許容される。ルーズ孔311における横直線部分の長さは、例えば、53mm程度とされ、縦直線部分の長さは例えば、20mm程度とされる。
出入り調整部材30は、プレキャスト腰壁パネル1の出入りを調整する出入り調整機能を有する。出入り調整部材30は、他方側板部31bのねじ孔312に螺合された頭部付きボルトからなる。出入り調整部材30のボルト先端部301は、柱側固定具31の他方側板部31bの屋外側面とプレキャスト腰壁パネル1の屋内側面との間の隙間に突出している。
ボルト先端部301は、接触偏りや楔作用が生じないように球面形状に研削されている。一方、プレキャスト腰壁パネル1の屋内側面には、ボルト先端部301に接触して滑りを生じさせる金属製の滑り板部(パネル側滑り板部)11が貼り付けられている。プレキャスト腰壁パネル1の屋内側面はコンクリートからなっており、滑り板部11は上記コンクリート内に埋設された状態でボルト先端部301との接触面を露呈させている。なお、上インサート締結部32は、滑り板部11の配置域内で当該滑り板部11を貫通して設けられていてもよい。
また、上側固定部3は、柱側固定具31の屋内側面上に重ねられた長孔付き板36を有する。長孔付き板36は、上締結部材33が通される長孔361を有している。長孔361は水平方向に長くされており、柱側固定具31が上締結部材33に対してプレキャスト腰壁パネル1の面内の水平方向に移動するのを許容する一方で、プレキャスト腰壁パネル1が上締結部材33に対して上記面内の鉛直方向に移動するのを規制する。長孔361における直線縁部分の長さは、例えば、32mm程度とされる。
長孔付き板36の屋内側面上には、当該屋内側面に接するステンレス板37を備える。このステンレス板37には、上締結部材33の螺子部が通される円形貫通孔37aが形成されている。ステンレス板37は、上締結部材33の頭部側である押え板38と他方側板部31b側の上記長孔付き板36との間の摩擦を軽減する滑り板材である。
押え板38は、ステンレス板37と上締結部材33の頭部との間に備えられている。この押え板38には、上締結部材33の螺子部が通される円形貫通孔38aが形成されている。
長孔付き板36は、他方側板部31bに溶接個所W3によって固定される。この溶接作業は、上締結部材33の螺着状態で行われる。
上記の構成であれば、連結部35は、プレキャスト腰壁パネル1の面内の水平方向について、柱7の層間変形時の変位がプレキャスト腰壁パネル1へ伝達されるのを、当該プレキャスト腰壁パネル1に対する滑りにより抑制するので、柱7の変位によってプレキャスト腰壁パネル1が破損するのを抑制できる。同様に、プレキャスト腰壁パネル1間の隙間の変形も抑制されるので、当該隙間に配置された止水材8の破損も抑制することができる。また、出入り調整部材30が上側固定部3とプレキャスト腰壁パネル1の屋内側面との間の隙間に突出して上記屋内側面に接触するので、プレキャスト腰壁パネル1の出入り量の誤差を出入り調整部材30で解消することができる。
ここで、出入り調整部材30に代えて、上側固定部3とプレキャスト腰壁パネル1の屋内側面との間の隙間に、この隙間を埋める隙間プレートを配置した場合、この隙間プレートと他方側板部31bとの接触箇所で層間変形時の滑りが生じる。これに対し、出入り調整部材30を備える上側固定部3は、出入り調整部材30のボルト先端部301と滑り板部11との箇所で層間変形時の滑りが生じる。層間変形時のプレキャスト腰壁パネル1に対する柱7(柱側固定具31)の変位(移動)の滑らかさは、上記隙間プレートを用いる構造よりも、出入り調整部材30を備える上側固定部3の方が良好であった。
上締結部材33の締め付けトルクは、滑り板部11に対するボルト先端部301の接触圧に関係し、層間変形時における柱7の変位がプレキャスト腰壁パネル1に伝達される力(摩擦力)に影響を与えるので、異なる締め付けトルクによる締結状態で幾つかの層間変形追従試験(層間変形角R=1/120rad、R=1/60rad等)を行って適正トルクを求める。この試験では、締結部材33のスプリングワッシャが潰れる程度以上の締め付けトルクでも、プレキャスト腰壁パネル1に対する滑りを発生させて、プレキャスト腰壁パネル1の破損等を回避することができた。なお、この試験で用いた締結部材33は、球面形状のボルト先端部301を有するものであった。
基礎側固定具21は、この実施形態では、アンカー部20の上部に溶接により固定される。この溶接固定は、プレキャスト腰壁パネル1の設置現場で行えばよいので、プレキャスト腰壁設置構造において生じる誤差を現場で容易に解消することができる。
長孔付き板36は、この実施形態では、柱側固定具31に重ねられて、当該柱側固定具31に溶接により固定される。この溶接固定は、プレキャスト腰壁パネル1の設置現場で行えばよいので、プレキャスト腰壁設置構造において生じる誤差を現場で容易に解消することができる。
次に、プレキャスト腰壁設置構造の施工工程を簡単に説明する。建設敷地内に型枠を作製し、コンクリートを打設して、基礎6および柱設置用の柱脚部61を作製する。この施工例では、基礎6の基礎本体側の天端は柱脚部61の天端よりも低いが、基礎6の上部をなす上部フカシ部6a上に、プレキャスト腰壁パネル1が配置されており、当該プレキャスト腰壁パネル1の平坦な下面が柱7のベースプレート71の上方に位置できる。このため、プレキャスト腰壁パネル1の下面に段差加工をする必要がなく、施工効率が向上する。
基礎6等の作製・養生後、基礎6周りに足場を組んで、屋内側に入れた揚重機で柱7を建てていく。また、基礎6上には、止水材9の一部を構成する別途の止水材を設けておく。上記揚重機を用いて、プレキャスト腰壁パネル1を基礎6上に載せて、柱側固定具31を用い、プレキャスト腰壁パネル1を、柱7に締結部材33で仮固定する。止水材8をプレキャスト腰壁パネル1の小口に配置する。出入り調整部材30でプレキャスト腰壁パネル1の平面的な位置調整を行い、また、プレキャスト腰壁パネル1のレベルを調整する。締結部材33を本締めする。プレキャスト腰壁パネル1の下部側に下側固定部2を取り付ける。柱側固定具31および下側固定部2において現場溶接を行う。この現場溶接部を錆止め塗料またはメッキ用補修塗料でタッチアップする。プレキャスト腰壁パネル1の土間コンクリート50と接する面に、これらの接続を切る緩衝部材51を配置する。プレキャスト腰壁パネル1を型枠代わりに用いてコンクリートを打設し、土間側コンクリート50を作製する。
次に、他の実施形態を図6に基づいて説明していく。この実施形態のパネル設置建物構造は、建物躯体である下側鉄骨梁601と建物躯体である上側鉄骨梁602との間で屋外位置にコンクリート製の外壁パネル101が設置された構造である。外壁パネル101の下部側は、下側固定部2Aによって、下側鉄骨梁601に連結されている。
下側固定部2Aは、下側鉄骨梁601に溶接された台座部601aに固定された梁上固定具21Aと、外壁パネル101の屋内側面の下部側に取り付けられた下インサート締結部(インサートナット等)22と、基礎側固定具21と下インサート締結部22とを締結するワッシャ付きボルト等の下締結部材23と、を備えている。梁上固定具21Aは、例えば、等しい長さの二辺を有する等辺アングルからなる。この等辺アングルの一辺である下板部は、高さ調整ボルト付きの締結機構部26によって、下側鉄骨梁601側に固定されている。一方、等辺アングルにおける他の辺である立上板部は、外壁パネル101の屋内側面に対面している。また、梁上固定具21Aの立上板部の中央側に長孔が形成される点、固定プレートが配置される点については、下側固定部2と同じである。
ただし、下側固定部2Aは、ボルト等からなる出入り調整部材25を備えており、外壁パネル101の下部側の出入り調整が行えるようになっている。出入り調整部材25の先端側が接触する外壁パネル101の裏面部には金属製の滑り板101aが設けられる。
外壁パネル101の上部側は、滑り支持具である上側固定部3Aによって、上側鉄骨梁602に連結されている。上側固定部3Aは、上側固定部3と同様の構成を有するものであるが、上側鉄骨梁602の下面に溶接により固定される。また、上側固定部3Aの出入り調整部材30が接触する外壁パネル101の裏面部には金属製の滑り板部111が設けられている。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1 :プレキャスト腰壁パネル(パネル)
2 :下側固定部
2A :下側固定部
3 :上側固定部(滑り支持具)
3A :上側固定部(滑り支持具)
6 :基礎(建物躯体)
6a :上部フカシ部
7 :柱(建物躯体)
7a :ベースプレート
8 :止水材
9 :止水材
11 :滑り板部(パネル側滑り板部)
20 :アンカー部
20a :埋設部
20b :水平板部
21 :基礎側固定具
21A :梁上固定具
21a :下板部
21b :立上板部
22 :下インサート締結部
23 :下締結部材
24 :固定プレート
25 :出入り調整部材
26 :締結機構部
30 :出入り調整部材
31 :柱側固定具(躯体側固定具)
31a :一方側板部
31b :他方側板部
32 :上インサート締結部
33 :上締結部材
35 :連結部
36 :長孔付き板
37 :ステンレス板
37a :円形貫通孔
38 :押え板
38a :円形貫通孔
61 :柱脚部
71 :ベースプレート
101 :外壁パネル(パネル)
101a :滑り板
111 :滑り板部(パネル側滑り板部)
211 :長孔
301 :ボルト先端部
311 :ルーズ孔
312 :ねじ孔
361 :長孔
601 :下側鉄骨梁
602 :上側鉄骨梁
W1 :溶接個所
W2 :溶接個所
W3 :溶接個所

Claims (8)

  1. パネルの上部側を建物躯体に連結する滑り支持具であって、
    上記パネルを、当該パネルの面外方向および面内の鉛直方向について上記建物躯体に固定する一方、上記面内の水平方向について、上記建物躯体の層間変形時の変位が上記パネルへ伝達されるのを、当該パネルに対する滑りにより抑制する連結部と、
    当該滑り支持具と上記パネルの屋内側面との間の隙間に突出して上記屋内側面に接触する出入り調整部材と、を備えることを特徴とする滑り支持具。
  2. 請求項1に記載の滑り支持具において、上記出入り調整部材の先端部が球面形状を有することを特徴とする滑り支持具。
  3. 請求項1または請求項2に記載の滑り支持具において、上記連結部は、上記建物躯体に固定された躯体側固定具と、上記パネルの屋内側面の上部側に取り付けられたインサート締結部と、上記躯体側固定具と上記インサート締結部とを締結する締結部材と、を備えており、
    上記躯体側固定具は、上記締結部材が挿通されるルーズ孔を有しており、このルーズ孔が上記締結部材の外形よりも大きいことで、上記面内の水平方向について当該躯体側固定具の変位が許容されることを特徴とする滑り支持具。
  4. 請求項3に記載の滑り支持具において、上記面内の水平方向について上記躯体側固定具の変位を許容する一方で上記面内の鉛直方向の移動を規制する長孔が形成された長孔付き板が、上記躯体側固定具に重ねられて、当該躯体側固定具に溶接により固定されることを特徴とする滑り支持具。
  5. 請求項3または請求項4に記載の滑り支持具において、上記締結部材の頭部側と上記躯体側固定具との間の摩擦を軽減する滑り板材を備えることを特徴とする滑り支持具。
  6. 請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の滑り支持具を上側の建物躯体に取り付け、当該滑り支持具でパネルの上部側を支持したパネル設置建物構造であって、上記出入り調整部材の先端部が上記パネルの上記屋内側面に設けられたパネル側滑り板部に接触することを特徴とするパネル設置建物構造。
  7. 請求項6に記載のパネル設置建物構造において、上記パネルの下部側は、下側の建物躯体に取り付けられた下側固定部によって、当該パネルの面外方向および面内方向のいずれについても、上記建物躯体に固定されていることを特徴とするパネル設置建物構造。
  8. 請求項7に記載のパネル設置建物構造において、上記下側固定部は、当該下側固定部と上記パネルの屋内側面との間の隙間に突出して上記パネルの上記屋内側面に接触する出入り調整部材を備えることを特徴とするパネル設置建物構造。
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