JP2023047601A - 敷居位置決め装置および敷居据付方法 - Google Patents

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Toshiaki Hatano
大介 松家
Daisuke Matsuka
雅人 伊藤
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Abstract

【課題】敷居の位置調整を従来よりも簡単に行うことができる技術を提供する。【解決手段】エレベーターの昇降路の開口部に設置される敷居を位置決めする敷居位置決め装置である。この敷居位置決め装置は、敷居を載置した状態で支持する支持アームと、支持アームの高さを調整する高さ調整部と、開口部の奥行き方向に対する支持アームの傾斜を調整する傾斜調整部と、を有する、一対の調整機構を備える。一対の調整機構は、開口部の幅方向に並べて設置可能に構成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、敷居位置決め装置および敷居据付方法に関する。
日本、北米、欧州をはじめとする先進国では、少子高齢化に伴う施工作業者の減少が問題となっている。この問題は、エレベーターの据付業界においても例外ではない。このため、作業者の人数が減少しても、これまで通りの施工数を処理できるよう、施工作業の効率化ならびに省力化が求められている。
エレベーターの据付作業には、塔内計測、レール据付、出入口据付、塔内機器据付、乗りかご組立等、多種多様な作業がある。これらの据付作業の中で、出入口据付は、建屋に形成された昇降路の開口部を塞ぐ作業である。このため、施工作業の安全面を考慮すると、出入口据付を迅速に終えることが望ましい。しかし、出入口据付は、建屋の階床ごとに繰り返される作業であるうえ、長尺な部材や重量物を取り扱う作業であるため、労力と時間を要する。
エレベーターの出入口は、主に、敷居(シル)、三方枠およびドアポケットによって構成される。敷居は、出入口の基礎を担う部品である。敷居の据付作業では、昇降路を昇降する乗りかごと各階床の敷居との隙間を一定にすることや、エレベーターの乗り場ドアを円滑に動かすために敷居を水平に据え付けることなど、6自由度の各方向で敷居の位置を精度良く調整することが求められる。ここで6自由度は、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向、ピッチ(Pitch)方向、ロール(Roll)方向、ヨー(Yaw)方向からなる6つの方向の自由度をいう。
敷居の据付作業において、敷居の位置を精度良く調整する場合、調整作業の効率化ならびに労力低減を支援する装置あるいは治具を使用することが考えられる。特許文献1には、エレベーター乗り場敷居調整治具、敷居調整方法に関する技術が記載されている。特許文献1に記載された技術では、エレベーターの乗り場の敷居の長手方向と仰角の調整を可能としたエレベーター乗り場敷居調整治具および敷居調整方法を提供することを課題としている。この課題に対して、特許文献1には、敷居の側面に固定し、上部および下部調整片のそれぞれに切欠きが形成された調整治具を備え、エレベーター昇降路の頂部から垂れ下げた芯出し線と上部および下部調整片のそれぞれの切欠きとの位置関係で敷居の水平方向と乗り場面との仰角の調整を行うことを特徴とするエレベーター乗り場敷居調整治具の構成が記載されている。
特開2014-28672号公報
従来における敷居の位置調整作業では、昇降路内の壁面に事前に固定されたブラケットの上に敷居を仮固定し、昇降路の頂部から鉛直に下げた芯出し用のピアノ線や水準器を基準に、ブラケットあるいは敷居を作業者がハンマで打撃することにより、敷居の姿勢や位置を調整している。しかし、この手法においては、敷居の仮固定具合、ハンマの打撃位置、打撃角度、打撃力の加減などにより、敷居の移動方向、角度、移動量が変わってしまう。このため、作業者が意図したとおりに敷居の位置を調整することが困難であり、熟練した技能やノウハウが必要であった。また、未熟な作業者では、敷居の位置調整を終えるまでに何度もハンマで敷居を打撃することになり、作業に長い時間を要するという課題があった。
このような課題に関して、特許文献1に記載されたエレベーター乗り場敷居調整治具は、昇降路の頂部から垂れ下げた芯出し線であるピアノ線と、敷居調整治具の上部および下部調整片のそれぞれの切欠きとの位置関係を目視で確認しやすくするための指標板にすぎない。このため、特許文献1に記載されたエレベーター乗り場敷居調整治具を使用する場合でも、敷居の位置調整には熟練した技能が必要になる。
本発明の目的は、敷居の位置調整を従来よりも簡単に行うことができる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、たとえば、特許請求の範囲に記載された構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一つを挙げるならば、エレベーターの昇降路の開口部に設置される敷居を位置決めする敷居位置決め装置である。この敷居位置決め装置は、敷居を載置した状態で支持する支持アームと、支持アームの高さを調整する高さ調整部と、開口部の奥行き方向に対する支持アームの傾斜を調整する傾斜調整部と、を有する、一対の調整機構を備える。一対の調整機構は、開口部の幅方向に並べて設置可能に構成されている。
本発明によれば、敷居の位置調整を従来よりも簡単に行うことができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。
昇降路の開口部に敷居を設置した状態を示す斜視図である。 敷居とブラケットの配置を示す斜視図である。 ブラケットの構成を示す拡大図である。 敷居の構成を示す上面図である。 第1実施形態に係る敷居位置決め装置の全体構成を示す斜視図である。 調整機構の構成を示す斜視図である。 調整機構の構成を示す側面図である。 傾斜調整部によって支持アームの傾斜を調整するメカニズムを説明する図である。 調整機構の支持アームによって敷居を支持した状態を斜め上方から見た図である。 調整機構の支持アームによって敷居を支持した状態を斜め下方から見た図である。 制御ユニットの構成を示す斜視図である。 基準芯指標部材の構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係る敷居位置決め装置のシステム構成を示す概略図である。 マニュアル制御モードを適用したときの制御ループを示す図である。 自動水平制御モードを適用したときの制御ループを示す図である。 第1実施形態に係る敷居位置決め装置を用いた敷居据付方法を説明するためのフローチャートである。 敷居据付前の開口部を乗場側から見た図である。 敷居を支持アームで支持する前の敷居位置決め装置を昇降路側から見た斜視図である。 敷居を支持アームに載置するために支持アームを昇降路側に引き出した状態を示す斜視図である。 第2実施形態に係る敷居位置決め装置を昇降路側から見た図である。 第2実施形態に係る敷居位置決め装置のシステム構成を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本明細書および図面において、実質的に同一の機能または構成を有する要素については、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
はじめに、本明細書および図面で用いる座標系について図1を用いて説明する。
図1に示すように、エレベーターの昇降路6には開口部4が形成されている。開口部4は、エレベーターの出入口を形成するための開口である。開口部4は、四角形に形成されている。この前提において、X軸方向は開口部4の奥行き方向を示し、Y軸方向は開口部4の幅方向を示し、Z軸方向は開口部4の高さ方向を示している。開口部4の奥行き方向は、エレベーターの乗り場となる建屋床5の上に人が立って昇降路6を見たときの奥行き方向(前後方向)、すなわち人や荷物が出入りする方向に相当する。開口部4の幅方向は、エレベーターの乗り場ドアが開閉移動する方向(左右方向)に相当する。また、ロール(Roll)方向はX軸まわりの回転方向を示し、ピッチ(Pitch)方向はY軸まわりの回転方向を示し、ヨー(Yaw)方向はZ軸まわりの回転方向を示している。X軸方向およびY軸方向は、水平面に平行な二つの軸方向である水平二軸方向に相当し、Z軸方向は、水平面に直交する方向である鉛直方向に相当する。なお、図1を用いて説明した座標系の定義は、図1以外の図面にも適用される。
次に、敷居の設置状態と構成について、図1~図4を用いて説明する。
図1に示すように、敷居1は、複数のブラケット2を用いて開口部4に設置されている。開口部4は建屋の階床ごとに形成される。開口部4の左右には、それぞれ開口側部7が位置している。昇降路6は、建屋床5の上に立つ人から見て、開口部4の奥側に形成されている。昇降路6には2本の基準芯3が配置されている。各々の基準芯3は、敷居1を位置決めするときの基準位置を示すために、昇降路6の壁面11の近傍に配置されている。基準芯3には、直径0.5mm程度のピアノ線等の細い線材が用いられる。2本の基準芯3は、昇降路6の頂部から底部まで鉛直に吊り下げられている。Y軸方向における2本の基準芯3の間隔は、あらかじめ決められた間隔に設定されている。
図2は、敷居とブラケットの配置を示す斜視図である。また、図3は、ブラケットの構成を示す拡大図であり、図4は、敷居の構成を示す上面図である。
図2に示すように、敷居1は、複数のブラケット2を用いて、昇降路6の壁面11(図1参照)または鉄骨(図示せず)に固定される。本実施形態においては、一例として、敷居1が3つのブラケット2を用いて昇降路6の壁面11に固定されるものとする。
ブラケット2は、開口部4の幅方向に所定の間隔をあけて3箇所に配置されている。ブラケット2は、2つのブラケット部品である壁側ブラケット2aおよび敷居側ブラケット2bによって構成されている。壁側ブラケット2aは、昇降路6の壁面11に固定されるブラケットであり、敷居側ブラケット2bは、敷居1に固定されるブラケットである。壁側ブラケット2aはL字形に形成され、敷居側ブラケット2bもL字形に形成されている。そして、壁側ブラケット2aと敷居側ブラケット2bは、互いに一片を重ね合わせた状態で、2つの締結具12によって締結されている。
締結具12は、たとえば、ボルト、ナットおよびワッシャによって構成される。図3に示すように、敷居側ブラケット2bには2つの長孔17が設けられている。長孔17は縦長に形成されている。また、敷居側ブラケット2bには、図10に示すように、固定用孔23が設けられている。固定用孔23は、敷居1の下面に締結具24を用いてブラケット2の敷居側ブラケット2bを固定するための孔である。一方、壁側ブラケット2aには、図2に示すように、3つの長孔21と、3つの固定用孔22とが設けられている。長孔21および固定用孔22は、いずれも横長に形成されている。長孔21は、壁側ブラケット2aと敷居側ブラケット2bとを締結するための孔である。固定用孔22は、昇降路6の壁面11に壁側ブラケット2aを固定するための孔である。3つの長孔21のうち、上下2つの長孔21は、それぞれに対応する長孔17と重なり合うように配置されている。締結具12の軸部は、長孔17と長孔21とを貫通するように取り付けられている。壁側ブラケット2aと敷居側ブラケット2bとの相対的な取付位置は、長孔17の長手方向と長孔21の長手方向の双方向で調整可能になっている。
敷居1は、長尺状の部材である。敷居1には、図4に示すように、2本のガイド溝18と、複数のゴミ落とし孔14とが設けられている。2本のガイド溝18は、敷居1の長手方向に沿って互いに平行に形成されている。ガイド溝18は、エレベーターの出入口を開閉する乗り場ドア(不図示)の移動をガイドする溝である。ゴミ落とし孔14は、各々のガイド溝18の複数箇所に設けられている。ゴミ落とし孔14は、ガイド溝18に入り込んだゴミを落とすための孔である。
敷居1の上面には、2本の開口ケガキ線13が引かれている。開口ケガキ線13は、X軸方向およびY軸方向に平行な水平面内で敷居1の位置を調整するときに用いられる。具体的には、敷居1の位置は、各々の開口ケガキ線13の延長線上に基準芯3が位置するように調整される。このため、敷居1の長手方向における2本の開口ケガキ線13の間隔は、上述した2本の基準芯3の間隔に合わせて設定されている。
<第1実施形態>
(敷居位置決め装置の構成)
続いて、第1実施形態に係る敷居位置決め装置の構成について説明する。
図5は、第1実施形態に係る敷居位置決め装置の全体構成を示す斜視図である。
図5に示すように、敷居位置決め装置100は、主として、一対の調整機構101と、制御ユニット120と、を備えている。
一対の調整機構101は、敷居1の据付位置を調整するための機構である。一対の調整機構101は、開口部4の幅方向に並べて設置可能な構成になっている。一対の調整機構101は、開口部4の左右に位置する開口側部7に取り付けられる。一対の調整機構101は、X軸方向から見て左右対称の構造になっているが、基本的に同様の構成である。以下、調整機構101の構成について詳しく説明する。
(調整機構)
図6は、調整機構の構成を示す斜視図であり、図7は、調整機構の構成を示す側面図である。
図6および図7に示すように、調整機構101は、支持アーム102と、高さ調整部103と、前後傾斜調整部104と、ベースプレート105と、水平位置調整部106と、を備えている。
(支持アーム)
支持アーム102は、敷居1を載置した状態で支持する部材である。支持アーム102は、第1アーム部102aと、第2アーム部102bと、第3アーム部102cとを一体に有する。第1アーム部102aと第2アーム部102bは、互いに直角に配置されている。第1アーム部102aと第3アーム部102cは、互いに平行に配置されている。また、第2アーム部102bは、第1アーム部102aの一端部と第3アーム部102cの一端部とを接続している。第1アーム部102aは、第3アーム部102cよりも長く形成されている。第3アーム部102cは、敷居1を支持アーム102によって支持する場合に、敷居1が載置されるアーム部に相当する。
第1アーム部102aにはアーム固定用長孔117が形成され、第3アーム部102cには敷居固定用長孔118が形成されている。アーム固定用長孔117は、支持アーム102をアーム支持プレート150に固定するための孔である。敷居固定用長孔118は、敷居1を第3アーム部102cに固定するための孔である。アーム固定用長孔117は、第1アーム部102aの長手方向に長く形成され、敷居固定用長孔118は、第3アーム部102cの長手方向に長く形成されている。
支持アーム102は、アーム位置調整ノブ116によってアーム支持プレート150に取り付けられている。アーム支持プレート150は、アーム受け部150aを有するL字形のプレートである。アーム受け部150aは、支持アーム102の第1アーム部102aを下から受けて支持する部分である。アーム受け部150aにはネジ孔(不図示)が形成され、アーム位置調整ノブ116にはアーム受け部150aのネジ孔に噛み合う雄ネジ(不図示)が形成されている。アーム位置調整ノブ116の雄ネジは、支持アーム102のアーム固定用長孔117を通してアーム受け部150aのネジ孔に噛み合っている。このため、アーム位置調整ノブ116を締め付けると、第1アーム部102aがアーム受け部150aに固定される。つまり、アーム位置調整ノブ116を締め付けることで、支持アーム102をアーム支持プレート150に固定することができる。また、アーム位置調整ノブ116の締め付けを緩めた状態では、第1アーム部102aをアーム固定用長孔117の長軸方向に移動させることができる。つまり、アーム位置調整ノブ116の締め付けを緩めることで、X軸方向における支持アーム102の位置を調整することができる。このことから、開口部4の奥行き方向における支持アーム102の位置を調整するアーム位置調整機構は、アーム固定用長孔117、アーム支持プレート150およびアーム位置調整ノブ116によって構成されている。
(高さ調整部)
高さ調整部103は、支持アーム102の高さを調整する部分である。高さ調整部103は、主に、アクチュエータ107と、摺動ステージ108と、アクチュエータ電源113と、背板114と、一対のガイドシャフト115と、を備えている。本実施形態においては、一例として、アクチュエータ107が電動リニアアクチュエータによって構成されている。アクチュエータ107は、ロッド部107a、ケース部107bおよびモータ部107cを有する。
ロッド部107aは、モータ部107cの駆動に従って伸縮動作する。モータ部107cは、ジョイント部材151を介して上側プレート152に接続されている。アクチュエータ電源113は、上側プレート152に取り付けられている。モータ部107cは、図示しない配線を介してアクチュエータ電源113に電気的に接続され、その配線を通してアクチュエータ電源113からモータ部107cに電力が供給される構成になっている。ケース部107bには、モータ部107cの駆動力をロッド部107aに伝達する機構が内蔵されている。ロッド部107aの先端(下端)は、ジョイント部材153を介して摺動ステージ108に接続されている。ケース部107bは、バンド154とボルト155を用いて中間プレート156に固定されている。中間プレート156は、図示しないボルトを用いて背板114に固定されている。
背板114は、縦長のプレートである。背板114には支持脚111が取り付けられている。支持脚111は、支持脚取付具161を用いて背板114に取り付けられている。支持脚111は、背板114の長手方向である上下方向に移動可能になっている。支持脚111は、ベースプレート105を建屋床5に接触させずに建屋床5から浮かせて開口側部7に取り付けたい場合に、敷居位置決め装置100の自重を支持脚111に乗せて調整機構101の姿勢を安定させるためのものである。
支持脚111を使用する場合は、支持脚111の下端部を建屋床5に接触させることになる。つまり、支持脚111は、建屋床5に接するように設置される。これにより、調整機構101全体を支持脚111で支持しながら、ベースプレート105を開口側部7に密着させ、クランプ8によってベースプレート105を開口側部7に固定することができる。
なお、支持脚111は、背板114ではなくベースプレート105に取り付けてもよい。また、ベースプレート105の下端部を建屋床5に接触させる場合は、支持脚111を使用しなくてもよい。支持脚111を使用しない場合は、背板114などに支持脚111を取り付ける必要はない。すなわち、支持脚111は必要に応じて設けるようにすればよい。
背板114の上端部は上側プレート152に接続され、背板114の下端部は下側プレート157に接続されている。上側プレート152と下側プレート157は、互いに対向する状態に配置されている。一対のガイドシャフト115は、上側プレート152と下側プレート157とを連結する状態で互いに平行に配置されている。一対のガイドシャフト115は、摺動ステージ108の移動をガイドするシャフトである。
上記構成からなる高さ調整部103において、ロッド部107aがモータ部107cの駆動に従って伸縮動作すると、摺動ステージ108がガイドシャフト115にガイドされながら高さ方向(Z軸方向)に移動する。また、回転軸109およびアーム支持プレート150は、摺動ステージ108に接続されている。このため、アーム支持プレート150に支持アーム102を取り付けた状態で、アクチュエータ107の駆動により摺動ステージ108を移動させると、支持アーム102が摺動ステージ108と一緒に移動する。これにより、高さ調整部103は、アクチュエータ107の駆動によって支持アーム102の高さを調整することができる。
(前後傾斜調整部)
前後傾斜調整部104は、開口部4の奥行き方向に対する支持アーム102の傾斜を調整する傾斜調整部に相当する。開口部4の奥行き方向に対する支持アーム102の傾斜は、Y軸まわりの支持アーム102の傾斜、言い換えるとピッチ方向における支持アーム102の傾斜である。前後傾斜調整部104は、摺動ステージ108に取り付けられている。前後傾斜調整部104は、回転軸109と、アーム支持プレート150と、一対の前後傾斜調整ノブ110と、ノブ支持プレート159と、を備えている。回転軸109は、Y軸方向に平行な軸である。回転軸109は、摺動ステージ108に取り付けられている。アーム支持プレート150は、回転軸109によって回転自在に支持されている。一対の前後傾斜調整ノブ110は、ノブ支持プレート159に取り付けられている。各々の前後傾斜調整ノブ110は、ノブ支持プレート159から上方に突き出す突き出し部110aを有している。突き出し部110aの上端部は、アーム支持プレート150のアーム受け部150aに下から突き当てられている。そして、前後傾斜調整ノブ110を回転させると、その回転量および回転方向に応じて、突き出し部110aの突き出し寸法が変化する構成になっている。
上記構成からなる前後傾斜調整部104において、一対の前後傾斜調整ノブ110を適宜回転させると、アーム支持プレート150が回転軸109を中心(支点)に回転する。このため、たとえば図8に示すように、左側の前後傾斜調整ノブ110の突き出し部110aによってアーム支持プレート150のアーム受け部150aを押し上げるように、一対の前後傾斜調整ノブ110の回転を操作すると、アーム支持プレート150は時計回りに回転する。また、図示はしないが、右側の前後傾斜調整ノブ110の突き出し部110aによってアーム支持プレート150のアーム受け部150aを押し上げるように、一対の前後傾斜調整ノブ110の回転を操作すると、アーム支持プレート150は反時計回りに回転する。したがって、アーム支持プレート150にアーム位置調整ノブ116を用いて支持アーム102を取り付けた状態で、一対の前後傾斜調整ノブ110の回転を適宜操作することにより、開口部4の奥行き方向(X軸方向)に対する支持アーム102の傾斜を調整することができる。
(ベースプレート)
ベースプレート105は、開口側部7に固定されるベース部材に相当する。ベースプレート105は、縦に長いL字形のプレートによって構成されている。ベースプレート105は、開口側部7に密着させた状態で取り付けられる。具体的には、ベースプレート105は、開口側部7の昇降路6側の角部にベースプレート105の内側の面105a(図6参照)が密着するように、ベースプレート105を開口側部7に押し当てた状態で、ベースプレート105と開口側部7とをクランプ8で挟み込むことにより、開口側部7に取り付けられる。これにより、ベースプレート105は、開口側部7に沿って縦向きに取り付けられる。
(水平位置調整部)
水平位置調整部106は、開口部4の幅方向における支持アーム102の位置(以下、「水平位置」ともいう。)を調整するアーム位置調整部に相当する。開口部4の幅方向において、支持アーム102の位置を調整する主な目的は、敷居1に設けられるゴミ落とし孔14の位置に支持アーム102の敷居固定用長孔118の位置を合わせるためである。敷居1の長手方向におけるゴミ落とし孔14の位置は、敷居1の型式や型番などによって異なる場合がある。このため、型式や型番などが異なる敷居1を取り扱う場合でも、水平位置調整部106によって支持アーム102の位置を適宜調整することにより、共通の調整機構101で対応可能になる。ただし、開口部4の幅方向における支持アーム102の位置調整は、上述した目的以外で実施することもある。
水平位置調整部106は、上下に対をなして配置されている。上側の水平位置調整部106は、上側プレート152に取り付けられ、下側の水平位置調整部106は、下側プレート157に取り付けられている。上下の水平位置調整部106は、Y軸方向から見て上下対称の構造になっているが、基本的に同様の構成である。以下、水平位置調整部106の構成について詳しく説明する。
水平位置調整部106は、水平位置調整ノブ99と、水平シャフト112と、可動部材163と、を備えている。水平位置調整ノブ99は、支持アーム102の水平位置を調整するためのノブである。水平シャフト112の基端部はベースプレート105に固定されている。水平シャフト112は、ベースプレート105の長手方向と直交する方向に延在している。水平シャフト112は、可動部材163の移動をガイドするシャフトである。水平シャフト112の先端部には抜け止め部材164が取り付けられている。抜け止め部材164は、可動部材163が水平シャフト112から抜けないように可動部材163の移動範囲を制限する部材である。抜け止め部材164としては、Cリングを用いることができる。
可動部材163は、水平シャフト112に嵌合され、水平シャフト112に沿って移動する部材である。上側の可動部材163は2つのネジ165によって上側プレート152に固定され、下側の可動部材163も2つのネジ165によって下側プレート157に固定されている。可動部材163にはスリ割り部163aが設けられている。水平位置調整ノブ99は、可動部材163のスリ割り部163aに取り付けられている。水平位置調整ノブ99には雄ネジ部(不図示)が設けられ、可動部材163には雌ネジ(不図示)が設けられている。そして、水平位置調整ノブ99は、上述した雄ネジ部と雌ネジ部の噛み合いにより、水平シャフト112を締め付けたり、この締め付けを緩めたりすることが可能となっている。
上記構成からなる上下一対の水平位置調整部106においては、水平位置調整ノブ99の締め付けを緩めることにより、水平シャフト112に沿って可動部材163を移動させることができる。これにより、上下の可動部材163と一体に、背板114、上側プレート152、下側プレート157、高さ調整部103、前後傾斜調整部104等を移動させることができる。このため、支持アーム102の水平位置を調整することができる。また、水平位置調整ノブ99を締め付けることにより、支持アーム102の水平位置を固定することができる。
ここで、敷居1と支持アーム102の仮固定方法について、図9および図10を用いて説明する。
図9は、調整機構の支持アームによって敷居を支持した状態を斜め上方から見た図であり、図10は、調整機構の支持アームによって敷居を支持した状態を斜め下方から見た図である。
図9および図10に示すように、敷居1は、支持アーム102の第3アーム部102cの上面に載置されている。また、敷居1は、敷居仮固定具119によって支持アーム102に仮固定されている。敷居1の仮固定とは、図1に示すように複数のブラケット2を用いて敷居1を昇降路6の壁面11または鉄骨に固定(本固定)する前に、敷居1を支持アーム102に固定しておくことをいう。敷居仮固定具119は、ゴミ落とし孔14と敷居固定用長孔118とを通して敷居1を支持アーム102の第3アーム部102cに固定する固定具に相当する。敷居仮固定具119は、敷居1と第3アーム部102cとを上下方向から挟み込むように締め付けることにより、敷居1を支持アーム102に仮固定する。敷居仮固定具119のネジ軸(不図示)は、敷居1のゴミ落とし孔14と第3アーム部102cの敷居固定用長孔118とに通されている。ゴミ落とし孔14は、敷居1の長手方向を長軸方向とする長孔であり、敷居固定用長孔118は、敷居1の短手方向に沿う方向を長軸方向とする長孔である。このため、敷居仮固定具119を締め付けずに敷居1を第3アーム部102cに載置した状態では、それぞれに長孔であるゴミ落とし孔14および敷居固定用長孔118の寸法範囲内で、敷居1をX軸方向とY軸方向に自由に移動させることができる。
(制御ユニット)
図11は、制御ユニットの構成を示す斜視図である。
図11に示すように、制御ユニット120は、敷居1に対して着脱可能なユニットである。制御ユニット120は、制御基板121と、操作部122と、傾斜センサ123と、制御用電源124と、ユニットベース125と、高さ指標板127と、を備えている。ユニットベース125は、制御ユニット120のベースとなる板状の部材であり、Y軸方向から見てU字形に形成されている。制御基板121、操作部122、傾斜センサ123、制御用電源124および高さ指標板127は、ユニットベース125上に取り付けられている。ユニットベース125は、敷居1に対して上から被せて取り付けられる。また、ユニットベース125には止めネジ126が装着され、この止めネジ126を締め付けることにより、ユニットベース125が敷居1に固定される構成になっている。また、制御ユニット120は、止めネジ126を緩めることにより、敷居1から取り外すことができる。
制御基板121は、上述した一対の調整機構101が備えるアクチュエータ107の駆動を制御するための回路基板である。制御基板121には、制御部121a(図13参照)として機能するCPU等の演算素子や、各種信号の入出力用のコネクタ、電源取り込み用のコネクタなどを含む、様々な電子部品が実装されている。制御基板121は、複数の基板支持ロッド167を介してユニットベース125に取り付けられている。また、制御基板121は、図示しない電源配線を介して制御用電源124に電気的に接続されている。また、制御基板121は、図示しない信号配線を介して、操作部122、傾斜センサ123およびアクチュエータ107に電気的に接続されている。
操作部122は、高さ調整部103のアクチュエータ107を操作するためのもので、3つの操作ノブ128a,128b,128cを有している。また、操作部122は、上部パネル168aと、下部パネル168bとを有している。上部パネル168aと下部パネル168bは、基板169を介して対向する状態に配置されている。上部パネル168aと基板169との間には上部スペーサ171によって隙間が設けられ、下部パネル168bと基板169との間には下部スペーサ172によって隙間が設けられている。また、下部パネル168bは、ユニットベース125の上面に取り付けられている。
操作ノブ128aは、昇降路6側から開口部4を見たときに左側に位置する調整機構101のアクチュエータ107を操作するためのノブである。操作ノブ128aは、双方向に回転可能に設けられている。そして、作業者が操作ノブ128aを回転させると、操作ノブ128aの回転方向および回転量に応じた操作信号が、操作ノブ128aから制御部121aに送られる。制御部121aは、操作ノブ128aからの操作信号に基づいて、左側の調整機構101のアクチュエータ107を制御する。具体的には、制御部121aは、操作ノブ128aから受け取った操作信号に基づく駆動信号を、左側の調整機構101のアクチュエータ107に送信する。これにより、左側の調整機構101のアクチュエータ107のロッド部107aは、制御部121aから送信される駆動信号に従って進退移動する。
操作ノブ128bは、一対の調整機構101の動作を制御するための制御モードを切り替えるためのノブである。制御モードについては後段で説明する。操作ノブ128bは、双方向に回転可能に設けられている。そして、作業者が操作ノブ128bを第1の方向(たとえば、時計回り方向)に回転させると、操作ノブ128bから制御部121aに第1のモード切替信号が送られ、この第1のモード切替信号に従って制御部121aが制御モードを自動水平制御モードに切り替える仕組みになっている。また、操作ノブ128bを第2の方向(たとえば、反時計回り方向)に回転させると、操作ノブ128bから制御部121aに第2のモード切替信号が送られ、この第2のモード切替信号に従って制御部121aが制御モードをマニュアル制御モードに切り替える仕組みになっている。
操作ノブ128cは、昇降路6側から開口部4を見たときに右側に位置する調整機構101のアクチュエータ107を操作するためのノブである。操作ノブ128cは、双方向に回転可能に設けられている。そして、作業者が操作ノブ128cを回転させると、操作ノブ128cの回転方向および回転量に応じた操作信号が、操作ノブ128cから制御部121aに送られる。制御部121aは、操作ノブ128cからの操作信号に基づいて、右側の調整機構101のアクチュエータ107を制御する。具体的には、制御部121aは、操作ノブ128cから受け取った操作信号に基づく駆動信号を、右側の調整機構101のアクチュエータ107に送信する。これにより、右側の調整機構101のアクチュエータ107のロッド部107aは、制御部121aから送信される駆動信号に従って進退移動する。
なお、操作ノブ128a,128b,128cの並び順や配置は、図11に示す例に限定されるものではなく、必要に応じて変更可能である。
傾斜センサ123は、開口部4の幅方向に対する敷居1の傾斜を検出する傾斜検出部に相当する。開口部4の幅方向に対する敷居1の傾斜は、X軸まわりの敷居1の傾斜、言い換えるとロール方向における敷居1の傾斜である。傾斜センサ123は、ロール方向における敷居1の傾斜角度を検出可能なセンサである。ロール方向における敷居1の傾斜角度は、敷居1の上面が水平面と平行であるときにゼロになる。傾斜センサ123は、基板169の上面に取り付けられている。基板169の上面は、敷居1に制御ユニット120を取り付けた場合に、敷居1の上面と平行に配置される。傾斜センサ123は、たとえば、3軸加速度センサによって構成される。傾斜センサ123の検出結果は制御部121aに送られる。傾斜センサ123の検出結果は、ロール方向における敷居1の傾斜角度を示す傾斜検出信号として、傾斜センサ123から制御部121aに送られる。
制御用電源124は、制御基板121に実装された電子部品に電力を供給するとともに、制御基板121を介して操作部122や傾斜センサ123に電力を供給する。
高さ指標板127は、敷居1の高さを調整するときに指標となる部材である。高さ指標板127は、L字プレート175と受け部材176とを用いてユニットベース125に取り付けられている。L字プレート175は、ユニットベース125の上面に取り付けられている。高さ指標板127は、ユニットベース125の上面から垂直に起立する状態で、L字プレート175に取り付けられている。高さ指標板127には、制御ユニット120を敷居1に取り付けた場合に、敷居1の上面を基準(ゼロ)とした高さ寸法を目視で確認できるように目盛(不図示)が付されている。この目盛は、高さ指標板127の主面に付される。高さ指標板127の主面は、レーザー墨出し器9から出射される水平レーザー線10(図17参照)が照射される面である。
高さ指標板127は、支持アーム102に支持される敷居1の上面から水平レーザー線10までの距離を計測可能なものである。また、レーザー墨出し器9と高さ指標板127は、敷居1の設置高さを検出する高さ検出装置を構成するものである。受け部材176は、高さ指標板127の下端部を受けて支持する部材である。高さ指標板127の取付部分には、位置調整ノブ177が取り付けられている。位置調整ノブ177は、高さ指標板127の位置をZ軸方向で調整するためのノブである。この位置調整ノブ177を備えることにより、レーザー墨出し器9から出射される水平レーザー線10が高さ指標板127に照射されるように、高さ指標板127の位置を調整することができる。高さ指標板127は、制御ユニット120とは別に敷居1に取り付けることも可能である。
図12は、基準芯指標部材の構成を示す斜視図である。
図12に示すように、基準芯指標部材130は、基準芯3の位置に合わせて敷居1を位置決めするために、敷居1に取り付けて使用される部材である。基準芯指標部材130は、1つの敷居1に2つずつ取り付けられる。2つの基準芯指標部材130は、X軸方向から見て左右対称の構造になっているが、基本的に同様の構成である。以下、基準芯指標部材130の構成について詳しく説明する。
基準芯指標部材130は、一方のガイド溝18と敷居1の側面1aとを跨ぐように敷居1の上面側に嵌め入れられ、止めネジ131によって敷居1に固定できるようになっている。基準芯指標部材130には、基準芯3を合わせるための切り欠き部132と、開口ケガキ線13を合わせるための窓部133と、通し孔134とが設けられている。切り欠き部132は、基準芯3の位置を基準に敷居1の位置を合わせるための指標部となる。窓部133は、長孔によって構成されている。窓部133を構成する長孔は、敷居1の長手方向と直交する向きに配置される。敷居1に基準芯指標部材130を取り付ける場合、作業者は、窓部133を通して開口ケガキ線13の位置を目視で確認し、窓部133の幅方向(長孔の短軸方向)の中心に開口ケガキ線13が位置するように、基準芯指標部材130の取付位置を調整する。通し孔134は、敷居1に対する基準芯指標部材130の着脱作業において、基準芯指標部材130が誤って昇降路6の底部へと落下しないよう、落下防止用の紐や鎖などを基準芯指標部材130に取り付けるための孔である。
上記構成からなる2つの基準芯指標部材130をそれぞれに対応する開口ケガキ線13の位置に合わせて敷居1に取り付けることにより、各々の基準芯指標部材130における切り欠き部132のコーナー部が、基準芯3に合わせるべき指標位置となる。したがって、2つの基準芯指標部材130のいずれにおいても、図12に示すように、切り欠き部132のコーナー部に基準芯3が接するように敷居1の位置を調整することにより、水平面内で敷居1を位置決めすることができる。
図13は、第1実施形態に係る敷居位置決め装置のシステム構成を示す概略図である。
本明細書においては、説明の便宜上、昇降路6側から開口部4を見たときに左側に位置する調整機構101とその構成要素に、それぞれ「L」の符号を付記し、右側に位置する調整機構101とその構成要素に、それぞれ「R」の符号を付記する。
図13に示すように、制御ユニット120においては、操作部122から制御部121aに上記操作信号および上記モード切替信号が入力されるとともに、傾斜センサ123から制御部121aに上記傾斜検出信号が入力される。また、制御部121aは、左側の調整機構101Lのアクチュエータ107Lに上記駆動信号を与えるとともに、右側の調整機構101Rのアクチュエータ107Rにも上記駆動信号を与える。つまり、制御部121aは、左右のアクチュエータ107L,107Rに上記駆動信号を個別に与える。
また、左側の調整機構101Lにはエンコーダ129Lが設けられ、右側の調整機構101Rにはエンコーダ129Rが設けられている。エンコーダ129Lは、アクチュエータ107Lのロッド部107aを進退移動させたときのロッド変位量を検出し、その検出結果である変位検出信号を制御部121aに向けて出力するセンサである。同様に、エンコーダ129Rは、アクチュエータ107Rのロッド部107aを進退移動させたときのロッド変位量を検出し、その検出結果である変位検出信号を制御部121aに向けて出力するセンサである。制御部121aは、アクチュエータ107Lに駆動信号を与えた場合に、アクチュエータ107Lのロッド部107aが目標位置まで移動したか否かを、エンコーダ129Lからの変位検出信号に基づいて判断する。同様に、制御部121aは、アクチュエータ107Rに駆動信号を与えた場合に、アクチュエータ107Rのロッド部107aが目標位置まで移動したか否かを、エンコーダ129Rからの変位検出信号に基づいて判断する。つまり、本実施形態においては、左右のアクチュエータ107L,107Rを制御する方式として、フィードバック制御を採用している。なお、左右の調整機構101L,101Rと制御ユニット120との間の通信は、有線および無線のどちらで実現してもよい。
続いて、敷居位置決め装置100の制御モードについて説明する。制御モードには、マニュアル制御モードと自動水平制御モードとがある。
図14は、マニュアル制御モードを適用したときの制御ループを示す図である。
マニュアル制御モードは、左右の調整機構101L,101Rをそれぞれ独立して制御するモードである。具体的には、操作ノブ128aから制御部121aに操作信号が送られると、この操作信号に基づく駆動信号が制御部121aからアクチュエータ107Rに送られる。このとき、アクチュエータ107Rのロッド変位量に関する変位検出信号がエンコーダ129Rから制御部121aに送られ、その変位検出信号に基づいて制御部121aがアクチュエータ107Rの動作を制御する。同様に、操作ノブ128cから制御部121aに操作信号が送られると、この操作信号に基づく駆動信号が制御部121aからアクチュエータ107Lに送られる。このとき、アクチュエータ107Lのロッド変位量に関する変位検出信号がエンコーダ129Lから制御部121aに送られ、その変位検出信号に基づいて制御部121aがアクチュエータ107Lの動作を制御する。
図15は、自動水平制御モードを適用したときの制御ループを示す図である。
自動水平制御モードは、左右の調整機構101L,101Rのうち、いずれか一方をマスタ側(主動側)、他方をスレーブ側(従動側)として制御するモードである。本実施形態においては、一例として、右側の調整機構101Rをマスタ側とし、左側の調整機構101Lをスレーブ側としている。
自動水平制御モードでは、マスタ側となる右側の調整機構101Rについては、前述したマニュアル制御モードの場合と同様に、操作ノブ128aから送られる操作信号に従って制御部121aがアクチュエータ107Rの動作を制御する。一方、スレーブ側となる左側の調整機構101Lについては、傾斜センサ123から送られる傾斜検出信号に基づいて制御部121aがアクチュエータ107Lの動作を制御する。具体的には、ロール方向における敷居1の傾斜角度を傾斜センサ123によって検出し、この検出結果である傾斜検出信号を制御部121aに取り込む。そして、制御部121aは、傾斜検出信号が示す敷居1の傾斜角度が0度になるように、左側の調整機構101Lのアクチュエータ107Lに駆動信号を送る。これにより、X軸方向から見て敷居1を常に水平な状態に維持することができる。なお、傾斜検出信号が示す敷居1の傾斜角度は、X軸方向から見て敷居1が水平である場合に0度になる。
(敷居据付方法)
続いて、第1実施形態に係る敷居位置決め装置を用いた敷居据付方法について、図16のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、作業者は、図17に示すように、あらかじめ墨入れされた逃げ墨15から規定の寸法だけ下に仕上げ線16を引く(ステップS1)。図17は、敷居据付前の開口部4を乗り場側から見た図である。逃げ墨15は、開口部4の脇の壁面に水平に引かれる線であり、施工完了後の床面から約1m上に引かれていることが多い。施工完了後の床面とは、コンクリート等の建屋床5の上に床材などを敷設することによって形成される床面である。その場合、作業者は、逃げ墨15から1m下に仕上げ線16を水平に引く。仕上げ線16の位置は、Z軸方向において敷居1の上面の高さを合わせるべき位置を示す。
次に、作業者は、図17に示すように、開口部4の手前の建屋床5にレーザー墨出し器9を置き、開口部4に向かって水平レーザー線10を照射させる(ステップS2)。その後、作業者は、Z軸方向における仕上げ線16と水平レーザー線10との間の距離Hを定規等で計測し、計測結果をメモ用紙や携帯端末などに記録しておく(ステップS3)。作業者が計測した距離Hは、敷居1の高さを調整する際に用いる。
続いて、作業者は、図2に示すように3つのブラケット2が取り付けられた敷居1を、昇降路6内に取り込む(ステップS4)。各々のブラケット2は、敷居1の位置決め作業に支障が生じない位置に取り付けられている。なお、昇降路6内には、固定された足場、あるいは、昇降移動可能な作業床が備えられている。
次に、作業者は、敷居位置決め装置100が備える一対の調整機構101を設置する(ステップS5)。このとき、作業者は、図18に示すように、左右の開口側部7にそれぞれクランプ8によってベースプレート105を固定することにより、一対の調整機構101をそれぞれに対応する開口側部7に設置する。また、作業者は、調整機構101の支持アーム102が基準芯3と接触しないように、水平位置調整部106の位置調整機能を利用して、可動部材163が抜け止め部材164に接触する位置まで高さ調整部103を開口部4の中心寄りに引き出しておく。
次に、作業者は、ステップS4で取り込んだ敷居1を支持アーム102の第3アーム部102cに載置する(ステップS6)。このとき、作業者は、必要に応じて、図19に示すように、アーム位置調整ノブ116の締め付けを一旦緩めて、支持アーム102を昇降路6側に引き出す。このように支持アーム102を引き出すと、支持アーム102の第3アーム部102cと開口部4との間に空間26を確保することができる。このため、敷居1の第3アーム部102cに敷居1を載置しやすくなる。支持アーム102に敷居1を載置した後、作業者は、上述のように引き出した支持アーム102を元の位置に戻しておく。また、作業者は、図9および図10で示したように、敷居仮固定具119を用いて敷居1を支持アーム102に仮付けする。このとき、作業者は、敷居仮固定具119のネジ軸(不図示)を、敷居1のゴミ落とし孔14と第3アーム部102cの敷居固定用長孔118とに通すようにして、敷居仮固定具119を取り付ける。また、作業者は、第3アーム部102c上で敷居1を移動できるように、敷居仮固定具119を少し遊びがある程度に緩く止めておく。
次に、作業者は、敷居1の上面に制御ユニット120を設置する(ステップS7)。以上で敷居位置決め装置100の設置が完了する(図5参照)。以後、敷居1の位置決め作業に移行する。
まず、作業者は、開口部4の奥行き方向に対する支持アーム102の傾斜を前後傾斜調整部104によって調整する(ステップS8)。具体的には、作業者は、敷居1の上面に水準器を置き、水準器の気泡の位置を確認しながら、2つの前後傾斜調整ノブ110を適宜回転させる。そして、作業者は、開口部4の奥行き方向に対する支持アーム102の傾斜角度がゼロになるように、前後傾斜調整ノブ110の回転量を調整する。この調整作業は、一対の調整機構101で並行して行われる。
次に、作業者は、敷居位置決め装置100の各部の電源113,124を入れた後、操作部122で操作ノブ128bを操作して自動水平制御モードを有効(ON)にする(ステップS9)。自動水平制御モードを有効にすると、上記図15を用いて説明したとおり、傾斜センサ123からの傾斜検出信号に基づいて制御部121aがアクチュエータ107Lの動作を制御する。このため、X軸方向から見ると、敷居1は、左右の支持アーム102によって水平に支持された状態になる。
次に、作業者は、操作部122で操作ノブ128aを操作することにより、左右の高さ調整部103を動作させて敷居1の高さを調整する(ステップS10)。その際、作業者は、まず、レーザー墨出し器9から高さ指標板127に照射されている水平レーザー線10が、敷居1の上面からどの程度の距離だけ離れているかを、高さ指標板127に付された目盛を読み取ることによって測定する。次に、作業者は、高さ指標板127を用いて測定した距離と、事前に記録しておいた距離L(図17参照)とを比較し、それらの距離の差がゼロになるように操作ノブ128aを操作する。これにより、開口部4の高さ方向において、支持アーム102に支持されている敷居1の上面を仕上げ線16(図17参照)の位置に合わせることができる。また、制御モードは自動水平制御モードになっているため、X軸方向から見て敷居1を水平な状態に維持して、敷居1の高さを調整することができる。
このように敷居1の高さが定まったら、作業者は、操作ノブ128bを操作して自動水平制御モードを無効(OFF)にする(ステップS11)。これにより、アクチュエータ107L,107Rの動きが共に停止した状態になる。
以上述べた敷居1の位置決め作業により、ピッチ方向における敷居1の傾斜調整と、ロール方向における敷居1の傾斜調整と、敷居1の高さ調整とが完了する。このように敷居1の位置決め作業を完了した段階では、左右の支持アーム102によって敷居1が水平に支持された状態になる。また、左右の支持アーム102が有する第3アーム部102cの上面は、互いに同一の水平面に配置される。したがって、次のステップにおいて、左右の第3アーム部102c上で敷居1を移動させても、上述した敷居1の傾斜調整と高さ調整に狂いが生じることはない。
次に、作業者は、上記水平面上で敷居1の位置を調整する(ステップS12)。具体的には、作業者は、敷居1の位置調整を行うための指標として、図5および図12に示すように、敷居1の所定位置(左右の開口ケガキ線13上)に基準芯指標部材130を取り付ける。次に、作業者は、左右の支持アーム102によって支持されている敷居1を、第3アーム部102c上で適宜移動させることにより、左右の基準芯指標部材130の切り欠き部132をそれぞれに対応する基準芯3を接触させる。これにより、開口部4の幅方向(X軸方向)における敷居1の位置と、開口部4の奥行き方向(Y軸方向)における敷居1の位置と、ヨー方向における敷居1の傾きとが調整される。
以上で、敷居1の位置決めが完了する。
次に、作業者は、上述のように位置決めされた敷居1がずれないように、敷居仮固定具119を締め込むことにより、敷居1を支持アーム102に仮固定する(ステップS13)。以降、敷居1の固定作業に移行する。
まず、作業者は、ブラケット2に取り付けられている締結具12や、敷居1にブラケット2を取り付けている締結具24を適宜緩めて、各々のブラケット2の壁側ブラケット2aを昇降路6の壁面11に密着させ、アンカーボルトあるいは溶接等によって壁側ブラケット2aを壁面11に固定する(ステップS14)。なお、壁面11をブラケット2によって鉄骨に固定する場合は、壁側ブラケット2aを鉄骨に密着させて固定することになる。
次に、作業者は、上述した締結具12,24を締め付けることにより、敷居1に対して敷居側ブラケット2bを固定するとともに、壁側ブラケット2aに対して敷居側ブラケット2bを固定する(ステップS15)。以上で、敷居の固定作業が完了する。
その後、作業者は、敷居1から敷居位置決め装置100を取り外す(ステップS15)。敷居位置決め装置100の取り外し作業は、たとえば次のような手順で行われる。
まず、作業者は、敷居仮固定具119を取り外す。次に、作業者は、アーム位置調整ノブ116の締め付けを緩める。次に、作業者は、ベースプレート105を手で押さえながらクランプ8を取り外す。次に、作業者は、敷居1に支持アーム102を強くぶつけないように注意しながら、敷居1および開口側部7から調整機構101を取り外す。以上の手順で作業者は左右の調整機構101を順に取り外す。次に、作業者は、敷居1から制御ユニット120を取り外す。
以上が、敷居1の据付方法の一連の流れとなる。
以上説明したように、第1実施形態に係る敷居位置決め装置100は、一対の調整機構101を備えている。また、各々の調整機構101は、敷居1を載置した状態で支持する支持アーム102と、支持アーム102の高さを調整する高さ調整部103と、開口部4の奥行き方向に対する支持アーム102の傾斜を調整する前後傾斜調整部104と、を有している。このため、敷居据付作業を行う作業者は、高さ調整部103および前後傾斜調整部104の各調整機能を利用して、敷居1の位置を調整することができる。これにより、敷居1の位置調整を従来よりも簡単に行うことができる。その結果、敷居据付作業に要する時間を短縮することができる。また、昇降路6の壁面11にブラケット2を固定する段階では、すでに敷居1の上下左右の位置が定まっているため、ブラケット2を壁面11に押し当てた場所で固定すればよい。このため、従来必要であったブラケット2の取り付け箇所用のケガキ作業が不要になる。さらに、第1実施形態に係る敷居位置決め装置100では、一対の調整機構101が、開口部4の幅方向に並べて設置可能に構成されている。これにより、たとえば雨水を通すための溝などが建屋床5に形成されている場合でも、建屋床5の凹凸状態に左右されることなく、敷居位置決め装置100を使用することができる。
また、第1実施形態においては、一対の調整機構101を左右の開口側部7に取り付ける構成になっている。このため、開口部4を出入りする作業者から見て調整機構101が邪魔になりにくいという利点がある。
また、第1実施形態において、一対の調整機構101の各々は、開口部4の幅方向における支持アーム102の位置を調整する水平位置調整部106を有している。このため、敷居1のゴミ落とし孔14の位置に支持アーム102の敷居固定用長孔118の位置が合うように、支持アーム102の位置を調整することができる。
また、第1実施形態において、高さ調整部103は、支持アーム102の高さを変えるためのアクチュエータ107を有し、敷居位置決め装置100はさらに、開口部4の幅方向に対する敷居1の傾斜を検出する傾斜センサ123と、この傾斜センサ123の検出結果に基づいてアクチュエータ107を制御する制御部121aと、を有している。これにより、敷居1の上面に水準器などを設置しなくても、敷居1を水平な姿勢に維持しながら敷居1の高さを調整することができる。
また、第1実施形態において、高さ検出装置は、水平レーザー線10を出射するレーザー墨出し器9と、このレーザー墨出し器9から出射される水平レーザー線10が照射され、支持アーム102に支持される敷居1の上面から水平レーザー線10までの距離を測定可能な高さ指標板127と、を有している。これにより、高さ指標板127を用いて敷居1の高さを確認しながら、高さ調整部103によって敷居1の高さを調整することができる。
また、第1実施形態において、一対の調整機構101の各々は、開口部4の奥行き方向における支持アーム102の位置を調整するアーム位置調整機構(アーム固定用長孔117、アーム支持プレート150、アーム位置調整ノブ116)を有している。これにより、支持アーム102に敷居1を載置しやすいように、支持アーム102の位置を調整することができる。
また、第1実施形態に係る敷居位置決め装置100は、敷居1のゴミ落とし孔14と支持アーム102の敷居固定用長孔118とを通して敷居1を第3アーム部102cに固定する敷居仮固定具119を備えている。これにより、位置決め作業中に敷居1が支持アーム102から脱落することを防止できる。また、位置決め完了後の敷居1の位置ずれを抑制できる。
また、第1実施形態において、一対の調整機構101の各々は、開口側部7に固定されるベースプレート105と、建屋床5に接するように設置される支持脚111と、を有している。これにより、ベースプレート105を建屋床5から浮かせて取り付ける場合でも、調整機構101の設置作業を容易に行うことができる。また、調整機構101を設置した後も、調整機構101の姿勢を安定させることができる。
また、第1実施形態に係る敷居位置決め装置100は、高さ調整部103のアクチュエータ107を操作するための操作部122と、操作部122からの操作信号に基づいてアクチュエータ107を制御する制御部121aと、を有している。これにより、敷居1の高さを手作業で調整する必要がなくなる。
また、第1実施形態に係る敷居据付方法においては、敷居位置決め装置100を用いて敷居1を位置決めした後、ブラケット2を用いて敷居1を建屋の壁面11に固定する。これにより、敷居1とブラケット2との位置的な干渉を招くことなく、敷居1を位置決めすることができる。
<第2実施形態>
図20は、第2実施形態に係る敷居位置決め装置を昇降路側から見た図である。
第2実施形態に係る敷居位置決め装置140Aは、一対の調整機構141L,141Rを備えている。一対の調整機構141L,141Rは、上述した一対の調整機構101と比較して、制御ボックス142,144と操作ノブ143,145を備える点を除いて、同様の機構を有する。このため、各々の調整機構141L,141Rに関する詳細な説明は省略する。なお、操作ノブ143,145は操作部として機能する。
第2実施形態に係る敷居位置決め装置140Aは、上記第1実施形態に係る敷居位置決め装置100と比較して、敷居1の上面に設置していた制御ユニット120がなくなった代わりに、左側の調整機構141Lに制御ボックス142と操作ノブ143を組み込み、右側の調整機構141に制御ボックス144と操作ノブ145を組み込んだ点が異なる。また、図20に示していないが、たとえば、制御ボックス142には、左側の調整機構141Lが備えるアクチュエータを制御する制御部が内蔵され、制御ボックス144には、右側の調整機構141Rが備えるアクチュエータを制御する制御部が内蔵されている。
図21は、第2実施形態に係る敷居位置決め装置のシステム構成を示す概略図である。
図21に示すように、左側の調整機構141Lと右側の調整機構141Rは、互いに独立したシステム構成になっている。具体的に述べると、左側の調整機構141Lは、上述した制御ボックス142に内蔵された制御部142aを有している。制御部142aは、操作ノブ143からの操作信号に基づいてアクチュエータ147Lを制御する。電源113Lは、制御部142a、アクチュエータ147Lおよびエンコーダ148Lに、それぞれ電力を供給する。一方、右側の調整機構141Rは、上述した制御ボックス144に内蔵された制御部144aを有している。制御部144aは、操作ノブ145からの操作信号に基づいてアクチュエータ147Rを制御する。電源113Rは、制御部144a、アクチュエータ147Rおよびエンコーダ148Rに、それぞれ電力を供給する。
ここで、上記第1実施形態に係る敷居位置決め装置100では、敷居1に設置される制御ユニット120に傾斜センサ123が設けられているが、第2実施形態に係る敷居位置決め装置140Aは傾斜センサ123を備えていない。そのため、ロール方向における敷居1の傾斜を調整する場合、作業者は、敷居1の上面に水準器を設置し、水準器の気泡の位置を目視で確認しながら、左右の操作ノブ143,145を操作することになる。
このように第2実施形態に係る敷居位置決め装置140Aは、敷居1の上面に制御ユニット120を設置しない構成である。このため、上記第1実施形態に係る敷居位置決め装置100では、制御ユニット120と左右の調整機構101とを有線で通信する場合に、配線を引き回す必要があるが、第2実施形態に係る敷居位置決め装置140Aでは、そのような配線が不要になる。したがって、第2実施形態に係る敷居位置決め装置140Aによれば、装置の設置や取り回しが簡単になる。
<変形例等>
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例を含む。たとえば、上述した実施形態では、本発明の内容を理解しやすいように詳細に説明しているが、本発明は、上述した実施形態で説明したすべての構成を必ずしも備えるものに限定されない。また、ある実施形態の構成の一部を、他の実施形態の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、これを削除し、または他の構成を追加し、あるいは他の構成に置換することも可能である。
たとえば、上記第1実施形態においては、調整機構101の高さ調整部103に電動のアクチュエータ107を用いたが、これを手動操作に置き換えてもよい。また、高さ調整部103は、調整ノブ付きのボールネジによって摺動ステージ108を上下に移動させる構成になっていてもよい。また、上記第1実施形態においては、前後傾斜調整部104の構成として、作業者の手動操作によって2つの前後傾斜調整ノブ110を回転させることにより、回転軸109を中心にアーム支持プレート150を回転させる構成になっているが、前後傾斜調整部104を電動によって動作させる構成を採用してもよい。
また、支持アーム102のアーム固定用長孔117の長手寸法を図6に示す長さよりも長くし、X軸方向に対する支持アーム102の可動域を広げることも可能である。このようにアーム固定用長孔117を長くした場合は、支持アーム102を乗り場側に押し込むことができる。これにより、昇降路6から支持アーム102を退避させることができるため、開口部4と基準芯3との間に障害物がなくなる。よって、開口部4と基準芯3との間に敷居1を挿入する作業がしやすくなる。
また、上記第1実施形態においては、1つのベースプレート105を1つのクランプ8で開口側部7に固定しているが、これに限らず、1つのベースプレート105を複数(たとえば、2つ)のクランプ8で開口側部7に固定してもよい。
1…敷居、2…ブラケット、3…基準芯、4…開口部、5…建屋床、6…昇降路、7…開口側部、9…レーザー墨出し器(高さ検出装置)、10…水平レーザー線、11…壁面、14…ゴミ落とし孔、100,140A…敷居位置決め装置、101,141L,141R…調整機構、102…支持アーム、102c…第3アーム部(アーム部)、103…高さ調整部、104…前後傾斜調整部(傾斜調整部)、105…ベースプレート(ベース部材)、106…水平位置調整部(アーム位置調整部)、107,147L,147R…アクチュエータ、111…支持脚、116…アーム位置調整ノブ(アーム位置調整機構)、117…アーム固定用長孔(アーム位置調整機構)、118…敷居固定用長孔(長孔)、119…敷居仮固定具(固定具)、121a,142a,144a…制御部、122…操作部、123…傾斜センサ(傾斜検出部)、127…高さ指標板(高さ検出装置)、143,145…操作ノブ(操作部)、150…アーム支持プレート(アーム位置調整機構)

Claims (10)

  1. エレベーターの昇降路の開口部に設置される敷居を位置決めする敷居位置決め装置であって、
    前記敷居を載置した状態で支持する支持アームと、前記支持アームの高さを調整する高さ調整部と、前記開口部の奥行き方向に対する前記支持アームの傾斜を調整する傾斜調整部と、を有する、一対の調整機構を備え、
    前記一対の調整機構は、前記開口部の幅方向に並べて設置可能に構成されている
    敷居位置決め装置。
  2. 前記一対の調整機構は、前記開口部の左右に位置する開口側部に取り付けられる
    請求項1に記載の敷居位置決め装置。
  3. 前記一対の調整機構の各々は、前記開口部の幅方向における前記支持アームの位置を調整するアーム位置調整部を有する
    請求項1に記載の敷居位置決め装置。
  4. 前記高さ調整部は、前記支持アームの高さを変えるためのアクチュエータを有し、
    前記開口部の幅方向に対する前記敷居の傾斜を検出する傾斜検出部と、
    前記傾斜検出部の検出結果に基づいて前記アクチュエータを制御する制御部と、を有する
    請求項1に記載の敷居位置決め装置。
  5. 前記敷居の設置高さを検出する高さ検出装置を備え、
    前記高さ検出装置は、水平レーザー線を出射するレーザー墨出し器と、前記レーザー墨出し器から出射される水平レーザー線が照射され、前記支持アームに支持される前記敷居の上面から前記水平レーザー線までの距離を測定可能な高さ指標板と、を有する
    請求項1に記載の敷居位置決め装置。
  6. 前記一対の調整機構の各々は、前記開口部の奥行き方向における前記支持アームの位置を調整するアーム位置調整機構を有する
    請求項1に記載の敷居位置決め装置。
  7. 前記敷居は、ゴミ落とし孔を有し、
    前記支持アームは、前記敷居が載置されるアーム部に長孔を有し、
    前記ゴミ落とし孔と前記長孔とを通して前記敷居を前記アーム部に固定する固定具を備える
    請求項1に記載の敷居位置決め装置。
  8. 前記一対の調整機構の各々は、前記開口部の左右に位置する開口側部に固定されるベース部材と、建屋床に接するように設置される支持脚と、を有する
    請求項1に記載の敷居位置決め装置。
  9. 前記高さ調整部は、前記支持アームの高さを変えるためのアクチュエータを有し、
    前記高さ調整部の前記アクチュエータを操作するための操作部と、
    前記操作部からの操作信号に基づいて前記アクチュエータを制御する制御部と、を有する
    請求項1に記載の敷居位置決め装置。
  10. 請求項1に記載の敷居位置決め装置を用いた敷居据付方法であって、
    前記敷居位置決め装置を用いて前記敷居を位置決めした後、ブラケットを用いて前記敷居を建屋の壁面または鉄骨に固定する
    敷居据付方法。
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