JP2024007054A - 敷居位置決め装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】敷居の位置調整を従来よりも簡単に行うことができる技術を提供する。【解決手段】敷居位置決め装置100は、敷居1を支持して敷居の位置を調整するための一対の調整機構101と、一対の調整機構を制御する制御ユニット120と、敷居の傾斜を検出する傾斜検出部と、を備える。制御ユニットは、傾斜検出部の検出結果に基づく制御信号を無線で出力する第1制御部を有する。一対の調整機構の各々は、敷居の傾斜を変更可能な駆動部と、第1制御部から出力される制御信号を無線で受信し、受信した制御信号にしたがって駆動部の動作を制御する第2制御部と、を有する。【選択図】図5
Description
本発明は、敷居位置決め装置に関する。
日本では少子高齢化に伴い、建築現場等において、きつい、汚い、危険とされる作業に従事する施工作業者の減少が課題となっており、特に熟練作業者の減少が課題となっている。また、日本、北米、欧州をはじめとする先進国でも、少子高齢化に伴う施工作業者の減少が問題となっている。このため、作業者の人数が減少しても、これまで通りの施工数を処理できるよう、施工作業の効率化ならびに省力化が求められている。
エレベーターの据付作業には、塔内計測、レール据付、出入口据付、塔内機器据付、乗りかご組立、配線等、多種多様な作業がある。これらの据付作業の中で、出入口据付は、昇降路の開口部に開閉ドアを設置する作業である。出入口据付は、建屋の階床ごとに繰り返される作業であるうえ、長尺な部材や重量物を取り扱う作業であるため、労力と時間を要する。
エレベーターの出入口は、主に、敷居(シル)、三方枠およびドアポケットによって構成される。敷居は、出入口の基礎を担う部品である。敷居の据付作業では、昇降路を昇降する乗りかごと各階床の敷居との隙間を一定にすることや、開閉ドアを円滑に動かすために敷居を水平に据え付けることなど、6自由度の各方向で敷居の位置を精度良く調整することが求められる。ここで6自由度は、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向、ピッチ(Pitch)方向、ロール(Roll)方向、ヨー(Yaw)方向からなる6つの方向の自由度である。
敷居の据付作業において、敷居の位置を精度良く調整する場合、調整作業の効率化ならびに労力低減を支援する装置あるいは治具を使用することが考えられる。特許文献1には、エレベーター乗り場敷居調整治具、敷居調整方法に関する技術が記載されている。特許文献1に記載された技術では、エレベーターの乗り場の敷居の長手方向と仰角の調整を可能としたエレベーター乗り場敷居調整治具および敷居調整方法を提供することを課題としている。この課題に対して、特許文献1には、敷居の側面に固定し、上部および下部調整片のそれぞれに切欠きが形成された調整治具を備え、エレベーター昇降路の頂部から垂れ下げた芯出し線と上部および下部調整片のそれぞれの切欠きとの位置関係で敷居の水平方向と乗り場面との仰角の調整を行うことを特徴とするエレベーター乗り場敷居調整治具の構成が記載されている。
従来における敷居の位置調整作業では、昇降路内の壁面に事前に固定されたブラケットの上に敷居を仮固定し、昇降路の頂部から鉛直に下げた芯出し用のピアノ線や水準器を基準に、ブラケットあるいは敷居を作業者がハンマで打撃することにより、敷居の姿勢や位置を調整している。しかし、この手法においては、敷居の仮固定具合、ハンマの打撃位置、打撃角度、打撃力の加減などにより、敷居の移動方向、角度、移動量が変わってしまう。このため、作業者が意図したとおりに敷居の位置を調整することが困難であり、熟練した技能やノウハウが必要であった。また、未熟な作業者では、敷居の位置調整を終えるまでに何度もハンマで敷居を打撃することになり、作業に長い時間を要するという課題があった。
このような課題に関して、特許文献1に記載されたエレベーター乗り場敷居調整治具は、昇降路の頂部から垂れ下げた芯出し線であるピアノ線と、敷居調整治具の上部および下部調整片のそれぞれの切欠きとの位置関係を目視で確認しやすくするための指標板にすぎない。このため、特許文献1に記載されたエレベーター乗り場敷居調整治具を使用する場合でも、作業者は、ピアノ線と切欠きとの位置関係を目視で確認しながら敷居をハンマで打撃する必要がある。したがって、敷居の位置調整には熟練した技能が必要になる。
本発明の目的は、敷居の位置調整を従来よりも簡単に行うことができる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、たとえば、特許請求の範囲に記載された構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一つを挙げるならば、エレベーターの昇降路の開口部に設置される敷居を位置決めする敷居位置決め装置であって、敷居を支持して敷居の位置を調整するための一対の調整機構と、一対の調整機構を制御する制御ユニットと、一対の調整機構によって支持される敷居の傾斜を検出する傾斜検出部と、を備える。制御ユニットは、傾斜検出部の検出結果に基づく制御信号を無線で出力する第1制御部を有する。一対の調整機構の各々は、敷居の傾斜を変更可能な駆動部と、第1制御部から出力される制御信号を無線で受信し、受信した制御信号にしたがって駆動部の動作を制御する第2制御部と、を有する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一つを挙げるならば、エレベーターの昇降路の開口部に設置される敷居を位置決めする敷居位置決め装置であって、敷居を支持して敷居の位置を調整するための一対の調整機構と、一対の調整機構を制御する制御ユニットと、一対の調整機構によって支持される敷居の傾斜を検出する傾斜検出部と、を備える。制御ユニットは、傾斜検出部の検出結果に基づく制御信号を無線で出力する第1制御部を有する。一対の調整機構の各々は、敷居の傾斜を変更可能な駆動部と、第1制御部から出力される制御信号を無線で受信し、受信した制御信号にしたがって駆動部の動作を制御する第2制御部と、を有する。
本発明によれば、敷居の位置調整を従来よりも簡単に行うことができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本明細書および図面において、実質的に同一の機能または構成を有する要素については、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
はじめに、本明細書および図面で用いる座標系について図1を用いて説明する。
図1に示すように、エレベーターの昇降路6には開口部4が形成されている。開口部4は、エレベーターの出入口を形成するための開口である。開口部4は、四角形に形成されている。この前提において、X軸方向は開口部4の奥行き方向を示し、Y軸方向は開口部4の幅方向を示し、Z軸方向は開口部4の高さ方向を示している。開口部4の奥行き方向は、エレベーターの乗り場となる建屋床5の上に人が立って昇降路6を見たときの奥行き方向(前後方向)、すなわち人や荷物が出入りする方向に相当する。開口部4の幅方向は、エレベーターの乗り場ドアが開閉移動する方向(左右方向)に相当する。また、ロール(Roll)方向はX軸まわりの回転方向を示し、ピッチ(Pitch)方向はY軸まわりの回転方向を示し、ヨー(Yaw)方向はZ軸まわりの回転方向を示している。X軸方向およびY軸方向は、水平面に平行な二つの軸方向である水平二軸方向に相当し、Z軸方向は、水平面に直交する方向である鉛直方向に相当する。なお、図1を用いて説明した座標系の定義は、図1以外の図面にも適用される。
図1に示すように、エレベーターの昇降路6には開口部4が形成されている。開口部4は、エレベーターの出入口を形成するための開口である。開口部4は、四角形に形成されている。この前提において、X軸方向は開口部4の奥行き方向を示し、Y軸方向は開口部4の幅方向を示し、Z軸方向は開口部4の高さ方向を示している。開口部4の奥行き方向は、エレベーターの乗り場となる建屋床5の上に人が立って昇降路6を見たときの奥行き方向(前後方向)、すなわち人や荷物が出入りする方向に相当する。開口部4の幅方向は、エレベーターの乗り場ドアが開閉移動する方向(左右方向)に相当する。また、ロール(Roll)方向はX軸まわりの回転方向を示し、ピッチ(Pitch)方向はY軸まわりの回転方向を示し、ヨー(Yaw)方向はZ軸まわりの回転方向を示している。X軸方向およびY軸方向は、水平面に平行な二つの軸方向である水平二軸方向に相当し、Z軸方向は、水平面に直交する方向である鉛直方向に相当する。なお、図1を用いて説明した座標系の定義は、図1以外の図面にも適用される。
次に、敷居の設置状態と構成について、図1~図4を用いて説明する。
図1に示すように、敷居1は、複数のブラケット2を用いて開口部4に設置されている。開口部4は建屋の階床ごとに形成される。開口部4の左右には、それぞれ開口側部7が位置している。昇降路6は、建屋床5の上に立つ人から見て、開口部4の奥側に形成されている。昇降路6には2本の基準芯3が配置されている。各々の基準芯3は、敷居1を位置決めするときの基準位置を示すために、昇降路6の壁面11の近傍に配置されている。基準芯3には、直径0.5mm程度のピアノ線等の細い線材が用いられる。2本の基準芯3は、昇降路6の頂部から底部まで鉛直に吊り下げられている。Y軸方向における2本の基準芯3の間隔は、あらかじめ決められた間隔に設定されている。
図1に示すように、敷居1は、複数のブラケット2を用いて開口部4に設置されている。開口部4は建屋の階床ごとに形成される。開口部4の左右には、それぞれ開口側部7が位置している。昇降路6は、建屋床5の上に立つ人から見て、開口部4の奥側に形成されている。昇降路6には2本の基準芯3が配置されている。各々の基準芯3は、敷居1を位置決めするときの基準位置を示すために、昇降路6の壁面11の近傍に配置されている。基準芯3には、直径0.5mm程度のピアノ線等の細い線材が用いられる。2本の基準芯3は、昇降路6の頂部から底部まで鉛直に吊り下げられている。Y軸方向における2本の基準芯3の間隔は、あらかじめ決められた間隔に設定されている。
図2は、敷居とブラケットの配置を示す斜視図である。また、図3は、ブラケットの構成を示す拡大図であり、図4は、敷居の構成を示す上面図である。
図2に示すように、敷居1は、複数のブラケット2を用いて、昇降路6の壁面11(図1参照)または鉄骨(図示せず)に固定される。本実施形態においては、一例として、敷居1が3つのブラケット2を用いて昇降路6の壁面11に固定されるものとする。
図2に示すように、敷居1は、複数のブラケット2を用いて、昇降路6の壁面11(図1参照)または鉄骨(図示せず)に固定される。本実施形態においては、一例として、敷居1が3つのブラケット2を用いて昇降路6の壁面11に固定されるものとする。
ブラケット2は、開口部4の幅方向に所定の間隔をあけて3箇所に配置されている。ブラケット2は、2つのブラケット部品である壁側ブラケット2aおよび敷居側ブラケット2bによって構成されている。壁側ブラケット2aは、昇降路6の壁面11に固定されるブラケットであり、敷居側ブラケット2bは、敷居1に固定されるブラケットである。壁側ブラケット2aはL字形に形成され、敷居側ブラケット2bもL字形に形成されている。そして、壁側ブラケット2aと敷居側ブラケット2bは、互いに一片を重ね合わせた状態で、2つの締結具12によって締結されている。
締結具12は、たとえば、ボルト、ナットおよびワッシャによって構成される。図3に示すように、敷居側ブラケット2bには2つの長孔17が設けられている。長孔17は縦長に形成されている。また、敷居側ブラケット2bには、図示しない固定用孔が設けられている。この固定用孔は、敷居1の下面に締結具(図示せず)を用いてブラケット2の敷居側ブラケット2bを固定するための孔である。一方、壁側ブラケット2aには、図2に示すように、3つの長孔21と、3つの固定用孔22とが設けられている。長孔21および固定用孔22は、いずれも横長に形成されている。長孔21は、壁側ブラケット2aと敷居側ブラケット2bとを締結するための孔である。固定用孔22は、昇降路6の壁面11に壁側ブラケット2aを固定するための孔である。3つの長孔21のうち、上下2つの長孔21は、それぞれに対応する長孔17と重なり合うように配置されている。締結具12の軸部は、長孔17と長孔21とを貫通するように取り付けられている。壁側ブラケット2aと敷居側ブラケット2bとの相対的な取付位置は、長孔17の長手方向と長孔21の長手方向の双方向で調整可能になっている。
敷居1は、長尺状の部材である。敷居1には、図4に示すように、2本のガイド溝18と、複数のゴミ落とし孔14とが設けられている。2本のガイド溝18は、敷居1の長手方向に沿って互いに平行に形成されている。ガイド溝18は、エレベーターの出入口を開閉する乗り場ドア(不図示)の移動をガイドする溝である。ゴミ落とし孔14は、各々のガイド溝18の複数箇所に設けられている。ゴミ落とし孔14は、ガイド溝18に入り込んだゴミを落とすための孔である。
敷居1の上面には、2本の開口ケガキ線13が引かれている。開口ケガキ線13は、X軸方向およびY軸方向に平行な水平面内で敷居1の位置を調整するときに用いられる。具体的には、敷居1の位置は、各々の開口ケガキ線13の延長線上に基準芯3が位置するように調整される。このため、敷居1の長手方向における2本の開口ケガキ線13の間隔は、上述した2本の基準芯3の間隔に合わせて設定されている。
<第1実施形態>
(敷居位置決め装置の構成)
続いて、第1実施形態に係る敷居位置決め装置の構成について説明する。
図5は、第1実施形態に係る敷居位置決め装置の全体構成を示す斜視図である。
図5に示すように、敷居位置決め装置100は、主として、一対の調整機構101と、制御ユニット120と、を備えている。
(敷居位置決め装置の構成)
続いて、第1実施形態に係る敷居位置決め装置の構成について説明する。
図5は、第1実施形態に係る敷居位置決め装置の全体構成を示す斜視図である。
図5に示すように、敷居位置決め装置100は、主として、一対の調整機構101と、制御ユニット120と、を備えている。
一対の調整機構101は、敷居1を支持して敷居1の位置(据付位置)を調整するための機構である。一対の調整機構101は、開口部4の幅方向に並べて設置可能な構成になっている。一対の調整機構101は、開口部4の左右に位置する開口側部7に取り付けられる。一対の調整機構101は、X軸方向から見て左右対称の構造になっているが、基本的に同様の構成である。以下、調整機構101の構成について詳しく説明する。
(調整機構)
図6は、調整機構の構成を示す斜視図であり、図7は、調整機構の構成を示す側面図である。
図6および図7に示すように、調整機構101は、支持アーム102と、高さ調整部103と、前後傾斜調整部104と、ベースプレート105と、水平位置調整部106と、クランプ8と、を備えている。
図6は、調整機構の構成を示す斜視図であり、図7は、調整機構の構成を示す側面図である。
図6および図7に示すように、調整機構101は、支持アーム102と、高さ調整部103と、前後傾斜調整部104と、ベースプレート105と、水平位置調整部106と、クランプ8と、を備えている。
(支持アーム)
支持アーム102は、敷居1を載置した状態で支持する部材である。支持アーム102は、第1アーム部102aと、第2アーム部102bと、第3アーム部102cとを一体に有する。第1アーム部102aと第2アーム部102bは、互いに直角に配置されている。第1アーム部102aと第3アーム部102cは、互いに平行に配置されている。また、第2アーム部102bは、第1アーム部102aの一端部と第3アーム部102cの一端部とを接続している。第1アーム部102aは、第3アーム部102cよりも長く形成されている。第3アーム部102cは、敷居1を支持アーム102によって支持する場合に、敷居1が載置されるアーム部に相当する。
支持アーム102は、敷居1を載置した状態で支持する部材である。支持アーム102は、第1アーム部102aと、第2アーム部102bと、第3アーム部102cとを一体に有する。第1アーム部102aと第2アーム部102bは、互いに直角に配置されている。第1アーム部102aと第3アーム部102cは、互いに平行に配置されている。また、第2アーム部102bは、第1アーム部102aの一端部と第3アーム部102cの一端部とを接続している。第1アーム部102aは、第3アーム部102cよりも長く形成されている。第3アーム部102cは、敷居1を支持アーム102によって支持する場合に、敷居1が載置されるアーム部に相当する。
図6に示すように、第1アーム部102aにはアーム固定用長孔117が形成され、第2アーム部102bには敷居固定用長孔118が形成されている。アーム固定用長孔117は、支持アーム102をアーム支持プレート150に固定するための孔である。敷居固定用長孔118は、敷居1を第3アーム部102c上に固定するための孔である。アーム固定用長孔117は、第1アーム部102aの長手方向に長く形成され、敷居固定用長孔118は、第2アーム部102bの長手方向に長く形成されている。
支持アーム102は、アーム位置調整ノブ116によってアーム支持プレート150に取り付けられている。アーム支持プレート150は、アーム受け部150aを有するL字形のプレートである。アーム受け部150aは、支持アーム102の第1アーム部102aを下から受けて支持する部分である。アーム受け部150aにはネジ孔(不図示)が形成され、アーム位置調整ノブ116にはアーム受け部150aのネジ孔に噛み合う雄ネジ(不図示)が形成されている。アーム位置調整ノブ116の雄ネジは、支持アーム102のアーム固定用長孔117を通してアーム受け部150aのネジ孔に噛み合っている。このため、アーム位置調整ノブ116を締め付けると、第1アーム部102aがアーム受け部150aに固定される。つまり、アーム位置調整ノブ116を締め付けることで、支持アーム102をアーム支持プレート150に固定することができる。また、アーム位置調整ノブ116の締め付けを緩めた状態では、第1アーム部102aをアーム固定用長孔117の長軸方向に移動させることができる。つまり、アーム位置調整ノブ116の締め付けを緩めることで、X軸方向における支持アーム102の位置を調整することができる。このことから、開口部4の奥行き方向における支持アーム102の位置を調整するアーム位置調整機構は、アーム固定用長孔117、アーム支持プレート150およびアーム位置調整ノブ116によって構成されている。
一方、第2アーム部102bには、敷居仮固定具119が取り付けられている。敷居仮固定具119は、支持アーム102の第3アーム部102cに載置される敷居1を上から押さえることにより、敷居1を支持アーム102に固定する器具である。
敷居仮固定具119は、L字形のブラケット135と、敷居固定用ノブ136と、敷居固定用パッド137と、蝶ネジ138と、を備えている。ブラケット135は、蝶ネジ138によって第2アーム部102bに取り付けられている。ブラケット135には、図示しないネジ孔が形成されている。蝶ネジ138の雄ネジは、敷居固定用長孔118を通してブラケット135のネジ孔に噛み合っている。このため、蝶ネジ138を締め付けた状態では、ブラケット135が第2アーム部102bに固定される。また、蝶ネジ138を緩めた状態では、ブラケット135が敷居固定用長孔118の長軸方向、すなわち上下方向に移動可能となる。ここで、蝶ネジ138を緩めてブラケット135を上下方向に移動させると、敷居仮固定具119全体が上下方向に移動する。つまり、敷居仮固定具119は、支持アーム102に対する取り付け位置が上下方向に移動可能に構成されている。これにより、支持アーム102の第3アーム部102cに敷居1を載置する際は、敷居仮固定具119を上方に移動させて蝶ネジ138を締め付けることにより、第3アーム部102cと敷居固定用パッド137との間に広い空間を確保することができる。このため、支持アーム102に敷居1を載置する作業を容易に行うことができる。
図6に示すように、ブラケット135には複数の取付孔135aが設けられている。複数の取付孔135aは、互いに同じ内径を有するネジ孔である。複数の取付孔135aは、第3アーム部102cと対向する状態に配置されている。また、複数の取付孔135aは、第3アーム部102cの長手方向と平行な方向に所定の間隔をあけて配置されている。
敷居固定用ノブ136は、複数の取付孔135aの中から選択された1つの取付孔135aに取り付けられている。さらに詳述すると、敷居固定用ノブ136は、軸部136aを一体に有している。軸部136aには雄ネジが形成され、この雄ネジがブラケット135の取付孔135aに噛み合っている。また、軸部136aの下端側は、ブラケット135の下面側から下方に突き出している。
敷居固定用パッド137は、敷居固定用ノブ136の軸部136aの下端部に取り付けられている。敷居固定用パッド137は、第3アーム部102cに載置される敷居1を上から押さえて固定するためのパッドである。第3アーム部102cに載置される敷居1の幅方向(図5及び図6のX軸方向)において、敷居固定用パッド137が敷居1を押さえる位置は、複数の取付孔135aのうち、いずれの取付孔135aに敷居固定用ノブ136を取り付けるかによって変更可能である。つまり、敷居固定用パッド137による敷居1の押さえ位置は、敷居1の幅方向に変更可能な構成になっている。これにより、支持アーム102に載置される敷居1の幅が変更になった場合でも、敷居1の幅方向の中央部を敷居仮固定具119の敷居固定用パッド137で押さえることができる。
ここで、支持アーム102に敷居1を仮固定する方法について説明する。
敷居1は、図5に示すように、支持アーム102の第3アーム部102cの上面に載置され、その状態で敷居仮固定具119により支持アーム102に仮固定される。敷居1の仮固定とは、図1に示すように複数のブラケット2を用いて敷居1を昇降路6の壁面11または鉄骨に固定(本固定)する前に、敷居1を支持アーム102に固定しておくことをいう。敷居仮固定具119を用いた敷居1の仮固定は、次のような手順で行われる。
敷居1は、図5に示すように、支持アーム102の第3アーム部102cの上面に載置され、その状態で敷居仮固定具119により支持アーム102に仮固定される。敷居1の仮固定とは、図1に示すように複数のブラケット2を用いて敷居1を昇降路6の壁面11または鉄骨に固定(本固定)する前に、敷居1を支持アーム102に固定しておくことをいう。敷居仮固定具119を用いた敷居1の仮固定は、次のような手順で行われる。
まず、仮固定の作業を開始するときは、作業者は、蝶ネジ138を緩めてブラケット135を敷居固定用長孔118の上端側に寄せ、その状態で蝶ネジ138を締め付けてブラケット135を第2アーム部102bに固定しておく。次に、作業者は、図5のように第3アーム部102cの上に敷居1を載せる。次に、作業者は、蝶ネジ138を緩めてブラケット135を下方に移動させることにより、敷居固定用パッド137を敷居1の上面に接触させ、その状態で蝶ネジ138を締め付ける。
その後、作業者は、敷居固定用ノブ136を所定の方向に回すことで、敷居固定用パッド137を敷居1に押し付ける。これにより、敷居1が支持アーム102に仮固定される。なお、敷居固定用パッド137を敷居1に押し付ける前の段階では、作業者は、第3アーム部102c上で敷居1をX軸方向およびY軸方向に移動させることができる。
(高さ調整部)
高さ調整部103は、支持アーム102の高さを調整する部分である。高さ調整部103は、主に、アクチュエータ107と、摺動ステージ108と、制御ボックス113と、背板114と、一対のガイドシャフト115と、を備えている。
高さ調整部103は、支持アーム102の高さを調整する部分である。高さ調整部103は、主に、アクチュエータ107と、摺動ステージ108と、制御ボックス113と、背板114と、一対のガイドシャフト115と、を備えている。
アクチュエータ107は、支持アーム102の高さや、後述する敷居1の傾きを変更するための駆動部に相当する。本実施形態においては、一例として、アクチュエータ107が電動リニアアクチュエータによって構成されている。アクチュエータ107は、ロッド部107a、ケース部107bおよびモータ部107cを有する。
ロッド部107aは、モータ部107cの駆動に従って伸縮動作する。図6および図7においては、ロッド部107aを縮めた状態を示している。モータ部107cは、ジョイント部材151を介して上側プレート152に接続されている。制御ボックス113は、上側プレート152に取り付けられている。制御ボックス113の構成については後段で説明する。モータ部107cは、制御ボックス113から電力の供給を受けて駆動する。ケース部107bには、モータ部107cの駆動力をロッド部107aに伝達する機構が内蔵されている。ロッド部107aの先端(下端)は、ジョイント部材153を介して摺動ステージ108に接続されている。ケース部107bは、バンド154とボルト155を用いて中間プレート156に固定されている。中間プレート156は、図示しないボルトを用いて背板114に固定されている。
背板114は、縦長のプレートである。背板114には支持脚111が取り付けられている。支持脚111は、支持脚取付具161(図7)を用いて背板114に取り付けられている。支持脚111は、背板114の長手方向である上下方向に移動可能になっている。支持脚111は、ベースプレート105を建屋床5に接触させずに建屋床5から浮かせて開口側部7に取り付けたい場合に、敷居位置決め装置100の自重を支持脚111に乗せて調整機構101の姿勢を安定させるためのものである。
支持脚111を使用する場合は、支持脚111の下端部を建屋床5に接触させることになる。つまり、支持脚111は、建屋床5に接するように設置される。これにより、調整機構101全体を支持脚111で支持しながら、ベースプレート105を開口側部7に密着させ、クランプ8によってベースプレート105を開口側部7に固定することができる。
なお、支持脚111は、背板114ではなくベースプレート105に取り付けてもよい。また、ベースプレート105の下端部を建屋床5に接触させる場合は、支持脚111を使用しなくてもよい。支持脚111を使用しない場合は、背板114に支持脚111を取り付ける必要はない。すなわち、支持脚111は必要に応じて設けるようにすればよい。
背板114の上端部は上側プレート152に接続され、背板114の下端部は下側プレート157に接続されている。上側プレート152と下側プレート157は、互いに対向する状態に配置されている。一対のガイドシャフト115は、上側プレート152と下側プレート157とを連結する状態で互いに平行に配置されている。一対のガイドシャフト115は、摺動ステージ108の移動をガイドするシャフトである。
上記構成からなる高さ調整部103において、アクチュエータ107のロッド部107aがモータ部107cの駆動に従って伸縮動作すると、摺動ステージ108がガイドシャフト115にガイドされながら高さ方向(Z軸方向)に移動する。また、回転軸109およびアーム支持プレート150は、摺動ステージ108に接続されている。このため、アーム支持プレート150に支持アーム102を取り付けた状態で、アクチュエータ107の駆動により摺動ステージ108を移動させると、支持アーム102が摺動ステージ108と一緒に移動する。これにより、高さ調整部103は、アクチュエータ107の駆動によって支持アーム102の高さを調整することができる。
(前後傾斜調整部)
前後傾斜調整部104は、支持アーム102の傾斜を調整する傾斜調整部に相当する。本実施形態においては、開口部4の奥行き方向に対する支持アーム102の傾斜を前後傾斜調整部104によって調整可能な構成となっている。開口部4の奥行き方向に対する支持アーム102の傾斜は、Y軸まわりの支持アーム102の傾斜、言い換えるとピッチ方向における支持アーム102の傾斜である。前後傾斜調整部104は、摺動ステージ108に取り付けられている。前後傾斜調整部104は、回転軸109と、アーム支持プレート150と、一対の前後傾斜調整ノブ110と、ノブ支持プレート159と、を備えている。回転軸109は、Y軸方向に平行な軸である。回転軸109は、摺動ステージ108に取り付けられている。アーム支持プレート150は、回転軸109によって回転自在に支持されている。一対の前後傾斜調整ノブ110は、ノブ支持プレート159に取り付けられている。各々の前後傾斜調整ノブ110は、ノブ支持プレート159から上方に突き出す突き出し部110aを有している。突き出し部110aの上端部は、アーム支持プレート150のアーム受け部150aに下から突き当てられている。そして、前後傾斜調整ノブ110を回転させると、その回転量および回転方向に応じて、突き出し部110aの突き出し寸法が変化する構成になっている。
前後傾斜調整部104は、支持アーム102の傾斜を調整する傾斜調整部に相当する。本実施形態においては、開口部4の奥行き方向に対する支持アーム102の傾斜を前後傾斜調整部104によって調整可能な構成となっている。開口部4の奥行き方向に対する支持アーム102の傾斜は、Y軸まわりの支持アーム102の傾斜、言い換えるとピッチ方向における支持アーム102の傾斜である。前後傾斜調整部104は、摺動ステージ108に取り付けられている。前後傾斜調整部104は、回転軸109と、アーム支持プレート150と、一対の前後傾斜調整ノブ110と、ノブ支持プレート159と、を備えている。回転軸109は、Y軸方向に平行な軸である。回転軸109は、摺動ステージ108に取り付けられている。アーム支持プレート150は、回転軸109によって回転自在に支持されている。一対の前後傾斜調整ノブ110は、ノブ支持プレート159に取り付けられている。各々の前後傾斜調整ノブ110は、ノブ支持プレート159から上方に突き出す突き出し部110aを有している。突き出し部110aの上端部は、アーム支持プレート150のアーム受け部150aに下から突き当てられている。そして、前後傾斜調整ノブ110を回転させると、その回転量および回転方向に応じて、突き出し部110aの突き出し寸法が変化する構成になっている。
上記構成からなる前後傾斜調整部104において、一対の前後傾斜調整ノブ110を適宜回転させると、アーム支持プレート150が回転軸109を中心(支点)に回転する。このため、図7の左側の前後傾斜調整ノブ110の突き出し部110aによってアーム支持プレート150のアーム受け部150aを押し上げるように、一対の前後傾斜調整ノブ110の回転を操作すると、アーム支持プレート150は回転軸109を中心に時計回りに回転する。また、図7の右側の前後傾斜調整ノブ110の突き出し部110aによってアーム支持プレート150のアーム受け部150aを押し上げるように、一対の前後傾斜調整ノブ110の回転を操作すると、アーム支持プレート150は回転軸109を中心に反時計回りに回転する。したがって、アーム支持プレート150にアーム位置調整ノブ116を用いて支持アーム102を取り付けた状態で、一対の前後傾斜調整ノブ110の回転を適宜操作することにより、開口部4の奥行き方向(X軸方向)に対する支持アーム102の傾斜を調整することができる。
(ベースプレート)
ベースプレート105は、開口側部7に押し当てられるベース部材に相当する。ベースプレート105は、縦に長いL字形のプレートによって構成されている。ベースプレート105の内側2つの面105a(図6)は、開口側部7に対する押し当て面となっている。
ベースプレート105は、開口側部7に押し当てられるベース部材に相当する。ベースプレート105は、縦に長いL字形のプレートによって構成されている。ベースプレート105の内側2つの面105a(図6)は、開口側部7に対する押し当て面となっている。
(クランプ)
クランプ8は、ベースプレート105を開口側部7に固定する部材である。クランプ8を用いてベースプレート105を開口側部7に固定する場合、ベースプレート105は、開口側部7に密着した状態で取り付けられる。具体的には、ベースプレート105は、開口側部7の昇降路6側の角部にベースプレート105の内側の面105a(図6)が密着するように、ベースプレート105を開口側部7に押し当てた状態で、ベースプレート105と開口側部7とをクランプ8で挟み込むことにより、開口側部7に取り付けられる。これにより、ベースプレート105は、開口側部7に沿って縦向きに取り付けられる。
クランプ8は、ベースプレート105を開口側部7に固定する部材である。クランプ8を用いてベースプレート105を開口側部7に固定する場合、ベースプレート105は、開口側部7に密着した状態で取り付けられる。具体的には、ベースプレート105は、開口側部7の昇降路6側の角部にベースプレート105の内側の面105a(図6)が密着するように、ベースプレート105を開口側部7に押し当てた状態で、ベースプレート105と開口側部7とをクランプ8で挟み込むことにより、開口側部7に取り付けられる。これにより、ベースプレート105は、開口側部7に沿って縦向きに取り付けられる。
(水平位置調整部)
水平位置調整部106は、開口部4の幅方向における支持アーム102の位置(以下、「水平位置」ともいう。)を調整するアーム位置調整部に相当する。水平位置調整部106は、上下に対をなして配置されている。上側の水平位置調整部106は、上側プレート152に取り付けられ、下側の水平位置調整部106は、下側プレート157に取り付けられている。上下の水平位置調整部106は、Y軸方向から見て上下対称の構造になっているが、基本的に同様の構成である。以下、水平位置調整部106の構成について詳しく説明する。
水平位置調整部106は、開口部4の幅方向における支持アーム102の位置(以下、「水平位置」ともいう。)を調整するアーム位置調整部に相当する。水平位置調整部106は、上下に対をなして配置されている。上側の水平位置調整部106は、上側プレート152に取り付けられ、下側の水平位置調整部106は、下側プレート157に取り付けられている。上下の水平位置調整部106は、Y軸方向から見て上下対称の構造になっているが、基本的に同様の構成である。以下、水平位置調整部106の構成について詳しく説明する。
水平位置調整部106は、水平位置調整ノブ99と、水平シャフト112と、可動部材163と、を備えている。水平位置調整ノブ99は、支持アーム102の水平位置を調整するためのノブである。水平シャフト112の基端部はベースプレート105に固定されている。水平シャフト112は、ベースプレート105の長手方向と直交する方向に延在している。水平シャフト112は、可動部材163の移動をガイドするシャフトである。水平シャフト112の先端部には抜け止め部材164が取り付けられている。抜け止め部材164は、可動部材163が水平シャフト112から抜けないように可動部材163の移動範囲を制限する部材である。抜け止め部材164としては、Cリングを用いることができる。
可動部材163は、水平シャフト112に嵌合され、水平シャフト112に沿って移動する部材である。上側の可動部材163は2つのネジ165によって上側プレート152に固定され、下側の可動部材163も2つのネジ165によって下側プレート157に固定されている。可動部材163にはスリ割り部163aが設けられている。水平位置調整ノブ99は、可動部材163のスリ割り部163aに取り付けられている。水平位置調整ノブ99には雄ネジ部(不図示)が設けられ、可動部材163には雌ネジ部(不図示)が設けられている。そして、水平位置調整ノブ99は、上述した雄ネジ部と雌ネジ部の噛み合いにより、水平シャフト112を締め付けたり、この締め付けを緩めたりすることが可能となっている。
上記構成からなる上下一対の水平位置調整部106においては、水平位置調整ノブ99の締め付けを緩めることにより、水平シャフト112に沿って可動部材163を移動させることができる。これにより、上下の可動部材163と一体に、背板114、上側プレート152、下側プレート157、高さ調整部103、前後傾斜調整部104等を移動させることができる。このため、支持アーム102の水平位置を調整することができる。また、水平位置調整ノブ99を締め付けることにより、支持アーム102の水平位置を固定することができる。
(制御ユニット)
図5において、制御ユニット120は、敷居1に対して着脱可能なユニットである。制御ユニット120は、操作コントローラ121と、ユニットベース122と、高さ指標部材123と、を備えている。制御ユニット120は、一対の支持アーム102によって支持される敷居1に設置されるユニットである。操作コントローラ121には、一対の調整機構101を制御するための部品(後述)が組み込まれている。操作コントローラ121は、ユニットベース122に取り付けられている。ユニットベース122は、制御ユニット120のベースとなる板状の部材である。ユニットベース122は、Y軸方向から見て逆さU字形に形成されている。ユニットベース122は、敷居1に対して上から被せて取り付けられる。また、ユニットベース122は、図示しない止めネジを締め付けることにより、敷居1に固定することができるとともに、図示しない止めネジを緩めることにより、敷居1から取り外すことができる構成になっている。
図5において、制御ユニット120は、敷居1に対して着脱可能なユニットである。制御ユニット120は、操作コントローラ121と、ユニットベース122と、高さ指標部材123と、を備えている。制御ユニット120は、一対の支持アーム102によって支持される敷居1に設置されるユニットである。操作コントローラ121には、一対の調整機構101を制御するための部品(後述)が組み込まれている。操作コントローラ121は、ユニットベース122に取り付けられている。ユニットベース122は、制御ユニット120のベースとなる板状の部材である。ユニットベース122は、Y軸方向から見て逆さU字形に形成されている。ユニットベース122は、敷居1に対して上から被せて取り付けられる。また、ユニットベース122は、図示しない止めネジを締め付けることにより、敷居1に固定することができるとともに、図示しない止めネジを緩めることにより、敷居1から取り外すことができる構成になっている。
高さ指標部材123は、図8のように建屋床5に設置したレーザー墨出し器9から水平レーザー線10を出射した際に、図5に示す敷居1の上面から水平レーザー線10までの距離を計測するための部材である。レーザー墨出し器9と高さ指標部材123は、敷居1の設置高さを検出する高さ検出装置を構成する。高さ指標部材123は、縦長の板状の部材である。高さ指標部材123は、図示しない位置調整機構を介してユニットベース122に取り付けられている。位置調整機構は、レーザー墨出し器9から出射される水平レーザー線10が高さ指標部材123に照射されるように、高さ指標部材123の位置を調整する機構である。高さ指標部材123は、制御ユニット120とは別に敷居1に取り付けることも可能である。
図9は、第1実施形態に係る敷居位置決め装置のシステム構成を示す概略図である。
本明細書においては、説明の便宜上、昇降路6側から開口部4を見たときに左側に位置する調整機構101とその構成要素に、それぞれ「L」の符号を付記し、右側に位置する調整機構101とその構成要素に、それぞれ「R」の符号を付記する。
本明細書においては、説明の便宜上、昇降路6側から開口部4を見たときに左側に位置する調整機構101とその構成要素に、それぞれ「L」の符号を付記し、右側に位置する調整機構101とその構成要素に、それぞれ「R」の符号を付記する。
図9に示すように、操作コントローラ121は、マイコン141と、電源142と、傾斜センサ143と、切り替えスイッチ144と、ホールドスイッチ145と、操作部146と、完了ランプ149と、を備えている。「マイコン」は、「マイクロコンピュータ」の略称である(以下、同じ)。
これに対して、制御ボックス113Lは、マイコン171Lと、電源172Lと、切り替えスイッチ173Lと、操作つまみ174Lと、過負荷通知ランプ175Lと、を備えている。また、制御ボックス113Rは、マイコン171Rと、電源172Rと、切り替えスイッチ173Rと、操作つまみ174Rと、過負荷通知ランプ175Rと、を備えている。
まず、操作コントローラ121の構成について詳しく説明する。
マイコン141は、電源142から電力の供給を受けて動作するコンピュータである。マイコン141は、傾斜検出部の検出結果に基づく制御信号を無線で出力する第1制御部に相当する。マイコン141には、傾斜センサ143、切り替えスイッチ144、ホールドスイッチ145および操作部146から、それぞれ電気信号が入力される。また、マイコン141は、完了ランプ149の点灯および消灯を切り替えるための電気信号を完了ランプ149に出力する。
マイコン141は、電源142から電力の供給を受けて動作するコンピュータである。マイコン141は、傾斜検出部の検出結果に基づく制御信号を無線で出力する第1制御部に相当する。マイコン141には、傾斜センサ143、切り替えスイッチ144、ホールドスイッチ145および操作部146から、それぞれ電気信号が入力される。また、マイコン141は、完了ランプ149の点灯および消灯を切り替えるための電気信号を完了ランプ149に出力する。
電源142は、マイコン141の他に、傾斜センサ143、切り替えスイッチ144、ホールドスイッチ145、操作部146および完了ランプ149にも電力を供給する。
傾斜センサ143は、開口部4の幅方向に対する敷居1の傾斜を検出する傾斜検出部に相当する。開口部4の幅方向に対する敷居1の傾斜は、X軸まわりの敷居1の傾斜、言い換えるとロール方向における敷居1の傾斜である。傾斜センサ143は、ロール方向における敷居1の傾斜角度を検出可能なセンサである。ロール方向における敷居1の傾斜角度は、敷居1の上面が水平面と平行であるときにゼロになる。傾斜センサ143は、制御ユニット120に搭載されるセンサである。具体的には、傾斜センサ143は、操作コントローラ121の筐体内に配置されている。傾斜センサ143は、たとえば、3軸加速度センサによって構成される。傾斜センサ143の検出結果を示す電気信号はマイコン141に取り込まれる。傾斜センサ143の検出結果は、ロール方向における敷居1の傾斜角度を示す電気信号として、傾斜センサ143からマイコン141に送られる。これにより、マイコン141は、傾斜センサ143の検査結果に基づく制御信号を無線で出力する。マイコン141が出力する制御信号には、後述する指令値が含まれる。
切り替えスイッチ144は、敷居位置決め装置100の制御モードを切り替えるためのスイッチである。敷居位置決め装置100の制御モードには、マニュアル制御モードと自動水平制御モードとがある。制御モードの詳細については後段で説明する。作業者は、切り替えスイッチ144を操作することにより、敷居位置決め装置100の制御モードを、マニュアル制御モードおよび自動水平制御モードのいずれかに設定可能である。切り替えスイッチ144は、たとえば、スライドスイッチによって構成される。
ホールドスイッチ145は、アクチュエータ107L,107Rの動作を制御するためにマイコン141から出力される指令値をホールドするためのスイッチである。指令値を含む制御信号は、マイコン141から無線で出力される。作業者がホールドスイッチ145を操作して指令値をホールドした状態では、その後で作業者が操作部146を操作しても指令値は変わらない。
操作部146は、一対の調整機構101が備えるアクチュエータ107L,107Rを操作するための部分である。操作部146には、第1操作部としての操作つまみ147L,147Rと、第2操作部としての操作ボタン148L,148Rとが設けられている。第1操作部は、アクチュエータ107L,107Rを動作させるための操作部である。第2操作部は、アクチュエータ107L,107Rを微動させるための操作部である。以下、詳しく説明する。
操作つまみ147Lは、左側の調整機構101Lのアクチュエータ107Lを動作させるためのつまみである。操作つまみ147Rは、右側の調整機構101Rのアクチュエータ107Rを動作させるためのつまみである。操作つまみ147Lは、両方向(時計回り方向および反時計回り方向)に回転可能になっている。操作つまみ147Lは、作業者が操作つまみ147Lを回転させたときに、操作つまみ147Lの回転角度に応じた電気信号(例えば、電圧)を出力する。この点は、操作つまみ147Rについても同様である。
操作ボタン148Lは、アクチュエータ107Lの微動によって支持アーム102の高さや敷居1の傾きを微調整するために設けられたボタンである。操作ボタン148Rは、アクチュエータ107Rの微動によって支持アーム102の高さや敷居1の傾きを微調整するために設けられたボタンである。ここで「微動」とは、好ましくは、操作つまみ(147L,147R)を時計回り方向または反時計回り方向に10°回転させたときにアクチュエータ(107L,107R)が動作する量よりも少ない動作量を意味する。
操作ボタン148Lは、上下一対の押しボタンによって構成され、いずれか一方の押しボタンを作業者が押したときにアクチュエータ107Lを微動させるための電気信号を出力する。操作ボタン148Lを構成する上下一対の押しボタンのうち、たとえば上側の押しボタンはアクチュエータ107Lのロッド部107a(図6、図7)を縮める方向に微動させるためのボタンであり、下側の押しボタンはアクチュエータ107Lのロッド部107aを伸ばす方向に微動させるためのボタンである。以上の点は、操作ボタン148Rについても同様である。このような操作ボタン148L,148Rを制御ユニット120の操作コントローラ121に設けることにより、操作つまみ147L,147Rだけでアクチュエータ107L,107Rを動作させる場合に比べて、支持アーム102の高さや敷居1の傾きをより細かく調整することができる。また、支持アーム102の高さや敷居1の傾きに僅かなズレが生じている場合に、このズレを簡単に補正することができる。
完了ランプ149は、敷居1の傾き調整が完了したことを作業者に知らせるためのランプである。完了ランプ149の点灯および消灯は、マイコン141によって制御される。マイコン141は、傾斜センサ143によって検出される敷居1の傾斜角度がほぼゼロである場合に完了ランプ149を点灯させ、それ以外は完了ランプ149を消灯させる。
次に、制御ボックス113L,113Rの構成について詳しく説明する。なお、制御ボックス113L,113Rの基本的な構成は同様であるため、ここでは「L」と「R」の符号を付けずに制御ボックス113の構成を説明する。
マイコン171は、電源172から電力の供給を受けて動作するコンピュータである。マイコン171は、第1制御部から出力される制御信号を無線で受信し、受信した制御信号にしたがって駆動部の動作を制御する第2制御部に相当する。本実施形態においては、前述したとおり、第1制御部がマイコン141によって構成され、駆動部がアクチュエータ107によって構成されている。また、第1制御部としてのマイコン141から出力される制御信号には指令値が含まれている。マイコン171は、マイコン141から出力される制御信号を無線で受信し、受信した制御信号に含まれる指令値に従ってアクチュエータ107の駆動を制御する。マイコン171には、切り替えスイッチ173および操作つまみ174から、それぞれ電気信号が入力される。また、マイコン171は、過負荷通知ランプ175の点灯および消灯を切り替えるための電気信号を過負荷通知ランプ175に出力する。
電源172は、マイコン171の他に、切り替えスイッチ173、操作つまみ174および過負荷通知ランプ175にも電力を供給する。
切り替えスイッチ173は、アクチュエータ107を駆動源とする調整機構101の動作モードを切り替えるためのスイッチである。調整機構101の動作モードには、通常動作モードと単体動作モードとがある。通常動作モードは、操作コントローラ121のマイコン141から出力される制御信号を有効とし、この制御信号に基づいて調整機構101のアクチュエータ107を動作させるモードである。単体動作モードは、操作コントローラ121のマイコン141から出力される制御信号を無効とし、操作つまみ174の操作に従って調整機構101のアクチュエータ107を動作させるモードである。作業者は、切り替えスイッチ173を操作することにより、調整機構101の動作モードを、通常動作モードおよび単体動作モードのいずれかに設定可能である。切り替えスイッチ173は、たとえば、スライドスイッチによって構成される。
操作つまみ174は、調整機構101のアクチュエータ107を単体で動作させるためのつまみである。操作つまみ174は、両方向(時計回り方向および反時計回り方向)に回転可能になっている。操作つまみ174は、作業者が操作つまみ174を回転させたときに、操作つまみ174の回転角度に応じた電気信号(例えば、電圧)を出力する。
過負荷通知ランプ175は、アクチュエータ107に過負荷が加わった場合に、その旨を作業者に通知(報知)するためのランプである。アクチュエータ107の負荷は、アクチュエータ107のモータ部107cを駆動するときの負荷である。アクチュエータ107の負荷の大きさは、マイコン171が検出する。つまり、マイコン171は、アクチュエータ107の負荷を検出する負荷検出部を有する。また、マイコン171は、アクチュエータ107の負荷が所定値以上となったときに、アクチュエータ107に過負荷が加わったと判断する。アクチュエータ107に過負荷が加わる状況としては、たとえば、支持アーム102に支持された敷居1をブラケット2によって壁面11に固定した状態で、作業者が誤って操作部146や操作つまみ174を操作した場合などが考えられる。
マイコン141は、アクチュエータ107に過負荷が加わったことを感知すると、アクチュエータ107のモータ部107cを直ちに停止して、過負荷通知ランプ175を点灯させる。これにより、過負荷によるアクチュエータ107のダメージを抑制することができる。また、過負荷の発生を作業者に認識させることができる。
続いて、敷居位置決め装置100の制御モードについて詳しく説明する。以降の説明では、操作つまみ147(147L,147R)から出力される電気信号、操作ボタン148(148L,148R)から出力される電気信号、および操作つまみ174(174L,174R)から出力される電気信号を、それぞれ操作信号という。
図10は、敷居位置決め装置の制御モードをマニュアル制御モードに設定した場合の信号の流れを示す図である。
マニュアル制御モードは、左右の調整機構101L,101Rをそれぞれ独立して制御するモードである。具体的には、マイコン141は、操作つまみ147Lまたは操作ボタン148Lから操作信号を取り込むとともに、取り込んだ操作信号に基づく制御信号をマイコン171L宛に無線で出力する。そうすると、マイコン171Lは、マイコン141から出力された制御信号を無線で受信し、その制御信号に含まれる指令値に基づいてアクチュエータ107Lの動作を制御する。また、マイコン141は、操作つまみ147Rまたは操作ボタン148Rから操作信号を取り込むとともに、取り込んだ操作信号に基づく制御信号をマイコン171R宛に無線で出力する。そうすると、マイコン171Rは、マイコン141から出力された制御信号を無線で受信し、その制御信号に含まれる指令値に基づいてアクチュエータ107Rの動作を制御する。
マニュアル制御モードは、左右の調整機構101L,101Rをそれぞれ独立して制御するモードである。具体的には、マイコン141は、操作つまみ147Lまたは操作ボタン148Lから操作信号を取り込むとともに、取り込んだ操作信号に基づく制御信号をマイコン171L宛に無線で出力する。そうすると、マイコン171Lは、マイコン141から出力された制御信号を無線で受信し、その制御信号に含まれる指令値に基づいてアクチュエータ107Lの動作を制御する。また、マイコン141は、操作つまみ147Rまたは操作ボタン148Rから操作信号を取り込むとともに、取り込んだ操作信号に基づく制御信号をマイコン171R宛に無線で出力する。そうすると、マイコン171Rは、マイコン141から出力された制御信号を無線で受信し、その制御信号に含まれる指令値に基づいてアクチュエータ107Rの動作を制御する。
図11は、敷居位置決め装置の制御モードを自動水平制御モードに設定した場合の信号の流れを示す図である。
自動水平制御モードは、左右の調整機構101L,101Rのうち、いずれか一方をマスタ側(主動側)、他方をスレーブ側(従動側)として制御するモードである。本実施形態においては、一例として、右側の調整機構101Rをマスタ側とし、左側の調整機構101Lをスレーブ側とする。
自動水平制御モードでは、マスタ側となる右側の調整機構101Rについては、前述したマニュアル制御モードの場合と同様に、マイコン141は、操作つまみ147Rまたは操作ボタン148Rから操作信号を取り込むとともに、取り込んだ操作信号に基づく制御信号をマイコン171R宛に無線で出力する。また、マイコン171Rは、マイコン141から出力された制御信号を無線で受信し、その制御信号に含まれる指令値に基づいてアクチュエータ107Rの動作を制御する。一方、スレーブ側となる左側の調整機構101Lについては、マイコン141は、敷居1の傾斜角度を示す電気信号(以下、「傾斜検出信号」ともいう。)を傾斜センサ143から取り込むとともに、取り込んだ傾斜検出信号が示す敷居1の傾斜角度が0度、つまり敷居1が水平になるように、マイコン171L宛に制御信号を無線で出力する。また、マイコン171Lは、マイコン141から出力された制御信号を無線で受信し、その制御信号に含まれる指令値に基づいてアクチュエータ107Lの動作を制御する。これにより、X軸方向から見て敷居1を水平な状態に維持することができる。なお、傾斜センサ143によって検出される敷居1の傾斜角度は、X軸方向から見て敷居1が水平である場合に0度になる。
自動水平制御モードは、左右の調整機構101L,101Rのうち、いずれか一方をマスタ側(主動側)、他方をスレーブ側(従動側)として制御するモードである。本実施形態においては、一例として、右側の調整機構101Rをマスタ側とし、左側の調整機構101Lをスレーブ側とする。
自動水平制御モードでは、マスタ側となる右側の調整機構101Rについては、前述したマニュアル制御モードの場合と同様に、マイコン141は、操作つまみ147Rまたは操作ボタン148Rから操作信号を取り込むとともに、取り込んだ操作信号に基づく制御信号をマイコン171R宛に無線で出力する。また、マイコン171Rは、マイコン141から出力された制御信号を無線で受信し、その制御信号に含まれる指令値に基づいてアクチュエータ107Rの動作を制御する。一方、スレーブ側となる左側の調整機構101Lについては、マイコン141は、敷居1の傾斜角度を示す電気信号(以下、「傾斜検出信号」ともいう。)を傾斜センサ143から取り込むとともに、取り込んだ傾斜検出信号が示す敷居1の傾斜角度が0度、つまり敷居1が水平になるように、マイコン171L宛に制御信号を無線で出力する。また、マイコン171Lは、マイコン141から出力された制御信号を無線で受信し、その制御信号に含まれる指令値に基づいてアクチュエータ107Lの動作を制御する。これにより、X軸方向から見て敷居1を水平な状態に維持することができる。なお、傾斜センサ143によって検出される敷居1の傾斜角度は、X軸方向から見て敷居1が水平である場合に0度になる。
図12は、自動水平制御モードの処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、マイコン141は、操作つまみ147Rまたは操作ボタン148Rから操作信号を取り込む(ステップS11)。次に、マイコン141は、傾斜センサ143から傾斜検出信号を取り込む(ステップS12)。傾斜検出信号が示す敷居1の傾斜角度は、敷居1が水平状態からどちらの方向に傾くかによって正の値になる場合と負の値になる場合がある。
まず、マイコン141は、操作つまみ147Rまたは操作ボタン148Rから操作信号を取り込む(ステップS11)。次に、マイコン141は、傾斜センサ143から傾斜検出信号を取り込む(ステップS12)。傾斜検出信号が示す敷居1の傾斜角度は、敷居1が水平状態からどちらの方向に傾くかによって正の値になる場合と負の値になる場合がある。
次に、マイコン141は、傾斜検出信号が示す敷居1の傾斜角度と予め設定された閾値とを比較し、この比較結果に基づいて、マイコン171Lに与える指令値を変更(補正)する(ステップS13)。このとき、マイコン141は、傾斜センサ143によって検出された敷居1の傾斜角度の大きさに応じて指令値を変更する。具体的には、次のような手順で指令値を変更する。
まず、マイコン141は、敷居1の傾斜角度θが第1の閾値(±2°)を超えているかどうかを判断し(ステップS13a)、超えている場合はステップS13bに進み、超えていない場合はステップS13cに進む。
ステップS13bにおいて、マイコン141は、マイコン171Lに与える指令値を第1の補正値(±40)で変更する。具体的には、マイコン141は、敷居1の傾斜角度θが+2°を超えている場合は、マイコン171Lに与える指令値に40を加算する。また、マイコン141は、敷居1の傾斜角度θが-2°を超えている場合は、マイコン171Lに与える指令値から40を減算する。ここで述べた指令値の具体的な変更方法は、基本的に後述のステップS13d、S13f、S13gでも同様に適用される。
一方、ステップS13cにおいて、マイコン141は、敷居1の傾斜角度θが第2の閾値(±1°)を超えているかどうかを判断し、超えている場合はステップS13dに進み、超えていない場合はステップS13e進む。
ステップS13dにおいて、マイコン141は、マイコン171Lに与える指令値を第2の補正値(±20)で変更する。
一方、ステップS13eにおいて、マイコン141は、敷居1の傾斜角度θが第3の閾値(±0.5°)を超えているかどうかを判断し、超えている場合はステップS13fに進み、超えていない場合はステップS13g進む。
ステップS13fにおいて、マイコン141は、マイコン171Lに与える指令値を第3の補正値(±10)で変更する。また、ステップS13gにおいて、マイコン141は、マイコン171Lに与える指令値を第4の補正値(±0.1)で変更する。
以上が、ステップS13における指令値の変更手順である。
以上が、ステップS13における指令値の変更手順である。
その後、マイコン141は、マイコン171Lとマイコン171Rに対し、それぞれ指令値を無線で送信する(ステップS14)。このとき、マイコン141は、マスタ側のマイコン171Rに対しては、ステップS11で取り込んだ操作信号に基づく指令値を送信し、スレーブ側のマイコン171Lに対しては、ステップS13で変更した指令値を送信する。
次に、マイコン141は、ホールドスイッチ145が押されたかどうかを判断し(ステップS15)、押されていない場合は自動水平制御モードを維持すべくステップS11に戻り、押された場合は一連の処理を終える。
(敷居据付方法)
続いて、第1実施形態に係る敷居位置決め装置を用いた敷居据付方法について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。
続いて、第1実施形態に係る敷居位置決め装置を用いた敷居据付方法について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、作業者は、図8に示すように、あらかじめ墨入れされた逃げ墨15から規定の寸法だけ下に仕上げ線16を引く(ステップS1)。図8は、敷居据付前の開口部4を乗り場側から見た図である。逃げ墨15は、開口部4の脇の壁面に水平に引かれる線であり、施工完了後の床面から約1m上に引かれていることが多い。施工完了後の床面とは、コンクリート等の建屋床5の上に床材などを敷設することによって形成される床面である。その場合、作業者は、逃げ墨15から1m下に仕上げ線16を水平に引く。仕上げ線16の位置は、Z軸方向において敷居1の上面の高さを合わせるべき位置を示す。
次に、作業者は、図8に示すように、開口部4の手前の建屋床5にレーザー墨出し器9を置き、開口部4に向かって水平レーザー線10を照射させる(ステップS2)。その後、作業者は、Z軸方向における仕上げ線16と水平レーザー線10との間の距離Hを定規等で計測し、計測結果をメモ用紙や携帯端末などに記録しておく(ステップS3)。作業者が計測した距離Hは、敷居1の高さを調整する際に用いる。
続いて、作業者は、図2に示すように3つのブラケット2が取り付けられた敷居1を、昇降路6内に取り込む(ステップS4)。各々のブラケット2は、敷居1の位置決め作業に支障が生じない位置に取り付けられている。なお、昇降路6内には、固定された足場、あるいは、昇降移動可能な作業床が備えられている。
次に、作業者は、敷居位置決め装置100が備える一対の調整機構101を設置する(ステップS5)。このとき、作業者は、図5に示すように左右の開口側部7にそれぞれクランプ8によってベースプレート105を固定することにより、一対の調整機構101をそれぞれに対応する開口側部7に設置する。また、作業者は、調整機構101の支持アーム102が基準芯3と接触しないように、水平位置調整部106の位置調整機能を利用して、可動部材163が抜け止め部材164に接触する位置まで高さ調整部103を開口部4の中心寄りに引き出しておく。
次に、作業者は、ステップS4で取り込んだ敷居1を支持アーム102の第3アーム部102cに載置する(ステップS6)。敷居1を載置する際、作業者は、アーム位置調整ノブ116を緩めて支持アーム102を昇降路6側に引き出す。このように支持アーム102を引き出すと、支持アーム102の第3アーム部102cと開口部4との間に広い空間を確保することができる。このため、敷居1の第3アーム部102cに敷居1を載置しやすくなる。敷居1を載置した後、作業者は、先ほど引き出した支持アーム102を、高さ調整部103の動作に支障のない位置に戻しておく。また、作業者は、敷居1が支持アーム102から落下しないように、蝶ネジ138を緩めて敷居仮固定具119を下方に移動し、敷居固定用パッド137を敷居1の上面に接触させて蝶ネジ138を締め付ける。その後、作業者は、第3アーム部102c上で敷居1を移動できるように、敷居固定用ノブ136を適宜回して、敷居固定用パッド137を敷居1の上面に軽く接触させた状態にする。
次に、作業者は、敷居1の上面に制御ユニット120を設置する(ステップS7)。以上で敷居位置決め装置100の設置が完了する(図5参照)。以後、敷居1の位置決め作業に移行する。
まず、作業者は、開口部4の奥行き方向に対する支持アーム102の傾斜を前後傾斜調整部104によって調整する(ステップS8)。具体的には、作業者は、敷居1の上面に水準器を置き、水準器の気泡の位置を確認しながら、2つの前後傾斜調整ノブ110を適宜回転させる。そして、作業者は、開口部4の奥行き方向に対する支持アーム102の傾斜角度がゼロになるように、前後傾斜調整ノブ110の回転量を調整する。この調整作業は、一対の調整機構101で並行して行われる。
次に、作業者は、敷居位置決め装置100の各部の電源142、172(172L,172R)を入れた後、操作コントローラ121の切り替えスイッチ144を操作して自動水平制御モードを有効(ON)にする(ステップS9)。自動水平制御モードを有効にすると、上記図11を用いて説明したとおり、マイコン141は、傾斜センサ143からの傾斜検出信号に基づく制御信号をマイコン171Lに送り、マイコン171Lは、その制御信号に含まれる指令値に基づいてアクチュエータ107Lの動作を制御する。このため、X軸方向から見ると、敷居1は、左右の支持アーム102によって水平に支持された状態になる。
次に、作業者は、自動水平制御モードでマスタ側となる調整機構101Rに対応する操作つまみ147Rおよび操作ボタン148Rを適宜操作することにより、敷居1の高さを調整する(ステップS10)。その際、作業者は、まず、レーザー墨出し器9から高さ指標部材123に照射されている水平レーザー線10が、敷居1の上面からどの程度の距離だけ離れているかを、たとえば、高さ指標部材123に付された目盛を読み取ることによって測定する。次に、作業者は、高さ指標部材123を用いて測定した距離と、事前に記録しておいた距離H(図8参照)とを比較し、それらの距離の差がゼロになるように、操作つまみ147R、および/または、操作ボタン148Rを操作する。これにより、開口部4の高さ方向において、支持アーム102に支持されている敷居1の上面を仕上げ線16(図8参照)の位置に合わせることができる。また、敷居位置決め装置100の制御モードは自動水平制御モードになっているため、X軸方向から見て敷居1を水平な状態に維持して、敷居1の高さを調整することができる。
このように敷居1の高さが定まったら、作業者は、ホールドスイッチ145を操作して指令値をホールドする(ステップS11)。指令値をホールドすると、自動水平制御モードは無効(OFF)になり、アクチュエータ107L,107Rの動きは共に停止した状態になる。
以上述べた敷居1の位置決め作業により、ピッチ方向における敷居1の傾斜調整と、ロール方向における敷居1の傾斜調整と、敷居1の高さ調整とが完了する。このように敷居1の位置決め作業を完了した段階では、左右の支持アーム102によって敷居1が水平に支持された状態になる。また、左右の支持アーム102が有する第3アーム部102cの上面は、互いに同一の水平面に配置される。したがって、次のステップにおいて、左右の第3アーム部102c上で敷居1を移動させても、上述した敷居1の傾斜調整と高さ調整に狂いが生じることはない。
次に、作業者は、上記水平面上で敷居1の位置を調整する(ステップS12)。具体的には、作業者は、敷居1の側面に打刻されたポンチの位置と基準芯3の位置を合わせ、それと同時に敷居1と基準芯3との距離を所定の距離に合わせる。これにより、開口部4の幅方向(X軸方向)における敷居1の位置と、開口部4の奥行き方向(Y軸方向)における敷居1の位置と、ヨー方向における敷居1の傾きとが調整される。
以上で、敷居1の位置決めが完了する。
以上で、敷居1の位置決めが完了する。
次に、作業者は、上述のように位置決めされた敷居1がずれないように、敷居仮固定具119の敷居固定用ノブ136を締め付けることにより、敷居1を支持アーム102に仮固定する(ステップS13)。以降、敷居1の固定作業に移行する。
まず、作業者は、ブラケット2に取り付けられている締結具12や、敷居1にブラケット2を取り付けている締結具(不図示)を適宜緩めて、各々のブラケット2の壁側ブラケット2aを昇降路6の壁面11に密着させ、アンカーボルトあるいは溶接等によって壁側ブラケット2aを壁面11に固定する(ステップS14)。なお、壁面11をブラケット2によって鉄骨に固定する場合は、壁側ブラケット2aを鉄骨に密着させて固定することになる。
次に、作業者は、上述した締結具12と締結具(不図示)を締め付けることにより、敷居1に対して敷居側ブラケット2bを固定するとともに、壁側ブラケット2aに対して敷居側ブラケット2bを固定する(ステップS15)。以上で、敷居の固定作業が完了する。
その後、作業者は、敷居1から敷居位置決め装置100を取り外す(ステップS15)。敷居位置決め装置100の取り外し作業は、たとえば次のような手順で行われる。
まず、作業者は、蝶ネジ138を緩めてブラケット135を上方に移動することにより、敷居1の固定を解除する。次に、作業者は、ベースプレート105を手で押さえながらクランプ8を取り外す。次に、作業者は、敷居1に支持アーム102を強くぶつけないように注意しながら、敷居1および開口側部7から調整機構101を取り外す。以上の手順で作業者は左右の調整機構101を順に取り外す。次に、作業者は、敷居1から制御ユニット120を取り外す。
以上が、敷居1の据付方法の一連の流れとなる。
まず、作業者は、蝶ネジ138を緩めてブラケット135を上方に移動することにより、敷居1の固定を解除する。次に、作業者は、ベースプレート105を手で押さえながらクランプ8を取り外す。次に、作業者は、敷居1に支持アーム102を強くぶつけないように注意しながら、敷居1および開口側部7から調整機構101を取り外す。以上の手順で作業者は左右の調整機構101を順に取り外す。次に、作業者は、敷居1から制御ユニット120を取り外す。
以上が、敷居1の据付方法の一連の流れとなる。
以上説明したように、第1実施形態に係る敷居位置決め装置100は、敷居1を支持して敷居1の位置を調整するための一対の調整機構101と、一対の調整機構101を制御する制御ユニット120と、を備えている。これにより、敷居据付作業を行う作業者は、敷居1の位置調整時に敷居1の自重を支えておく必要がない。また、作業者は、敷居1の据付作業で困難であった敷居1の位置調整を、一対の調整機構101を用いて行うことができる。このため、作業者は、敷居1をハンマで打撃しなくても、敷居1の位置を精度良く調整することができる。これにより、敷居1の位置調整を従来よりも簡単に行うことができる。その結果、敷居据付作業に要する時間を短縮することができる。
また、第1実施形態に係る敷居位置決め装置100において、制御ユニット120は、傾斜センサ143の検出結果に基づく制御信号を無線で出力するマイコン141を有し、一対の調整機構101の各々は、敷居1の傾斜を変更可能なアクチュエータ107と、マイコン141から出力される制御信号を無線で受信し、受信した制御信号にしたがってアクチュエータ107の動作を制御するマイコン171と、を有する。つまり、制御ユニット120の操作コントローラ121に設けられたマイコン141と、各々の調整機構101の制御ボックス113に設けられたマイコン171とが無線で通信する構成になっている。これにより、制御ユニット120と制御ボックス113との間をケーブル等の配線で接続する必要がない。このため、支持アーム102の位置を可能な限り開口側部7に近い位置に寄せて調整機構101を設置することにより、開口部4の幅方向で作業者が通行できる範囲を広く確保することができる。また、有線による通信では、作業者がケーブル等に引っ掛かったり、ケーブル等の存在が作業の邪魔になったりするおそれがあるが、無線による通信では、そのようなおそれがない。よって、作業者は、安全に効率良く敷居1の据付作業を行うことができる。
また、第1実施形態においては、支持アーム102に載置した敷居1を敷居仮固定具119によって上から押さえる構成を採用している。これにより、たとえば敷居1のゴミ落とし孔14を利用して第3アーム部102cに敷居1を固定する場合は、ゴミ落とし孔14の位置を第3アーム部102cに合わせる必要があるが、第1実施形態によれば、そのような位置の制限がなく、敷居1を任意の位置で固定することができる。
また、第1実施形態において、制御ユニット120は、敷居1に対して着脱可能に構成され、傾斜センサ143は、制御ユニット120に搭載されている。これにより、敷居1に対して制御ユニット120と傾斜センサ143を別々に取り付ける場合に比べて、作業工数を削減することができる。
また、第1実施形態において、マイコン141は、傾斜センサ143によって検出された敷居1の傾斜角度の大きさに応じて指令値を変更する。これにより、指令値を一定量ずつ変更する場合に比べて、敷居1が水平状態に戻るまでの時間を短縮することができる。
<第2実施形態>
図14は、第2実施形態に係る敷居位置決め装置を昇降路側から見た斜視図である。
図14に示す敷居位置決め装置100Aは、鉄骨造の建屋で使用することを想定した構成になっている。鉄骨造の建屋では、昇降路6の開口部4付近に壁面がなく、左右の開口側部にL型のアングル材170が設置されている場合がある。つまり、昇降路6の開口側部7がアングル材170によって構成される場合がある。
図14は、第2実施形態に係る敷居位置決め装置を昇降路側から見た斜視図である。
図14に示す敷居位置決め装置100Aは、鉄骨造の建屋で使用することを想定した構成になっている。鉄骨造の建屋では、昇降路6の開口部4付近に壁面がなく、左右の開口側部にL型のアングル材170が設置されている場合がある。つまり、昇降路6の開口側部7がアングル材170によって構成される場合がある。
このような場合は、上記第1実施形態で用いたベースプレート105(図5)の代わりに、上下一対のマグネットベース132を用いるとよい。一対のマグネットベース132は、それぞれに対応する水平シャフト112の端部に取り付けられている。マグネットベース132が取り付けられる水平シャフト112の端部は、開口側部7を構成するアングル材170に接触する部分に相当する。マグネットベース132は、対象物に対して磁力で吸着可能な保持器具であって、磁力のオン(有効)とオフ(無効)をレバー132aの操作によって切り替え可能な構成になっている。この場合、対象物はアングル材170である。
上下一対のマグネットベース132を備える調整機構101を設置する場合は、各々のマグネットベース132の吸着面をアングル材170に接触させて、レバー132aの操作により磁力をオン状態とすることにより、アングル材170に調整機構101を固定することができる。また、アングル材170から調整機構101を取り外す場合は、各々のマグネットベース132の磁力をレバー132aの操作によってオフ状態とすることにより、アングル材170から簡単に調整機構101を取り外すことができる。これにより、クランプ8が不要になる。
また、昇降路6の開口側部7を構成するアングル材170にクランプ8を用いて調整機構101を固定する場合は、図15に示す構成のクランプ8を採用するとよい。
図15に示すように、クランプ8は、L字形のクランプベース81と、クランプベース81に嵌合するクランプアーム82と、クランプアーム82の先端部に取り付けられたクランプネジ軸83と、クランプネジ軸83を回転操作するためのレバー84と、クランプネジ軸83の端部に取り付けられたパッド85と、パッド85に対向する状態でクランプベース81に取り付けられたブロック86と、を備えている。
図15に示すように、クランプ8は、L字形のクランプベース81と、クランプベース81に嵌合するクランプアーム82と、クランプアーム82の先端部に取り付けられたクランプネジ軸83と、クランプネジ軸83を回転操作するためのレバー84と、クランプネジ軸83の端部に取り付けられたパッド85と、パッド85に対向する状態でクランプベース81に取り付けられたブロック86と、を備えている。
クランプアーム82の先端部にはネジ孔(不図示)が形成され、このネジ孔にクランプネジ軸83が噛み合っている。このため、レバー84を操作してクランプネジ軸83を回転させると、クランプネジ軸83の移動により、パッド85がブロック86に対して接近または離間する方向に移動する。ブロック86にはV溝87が形成されている。V溝87は、パッド85と対向する状態に配置されている。V溝87は、昇降路6の開口側部7を構成するアングル材170に嵌合可能な凹状の溝である。
上記構成からなるクランプ8を用いて調整機構101をアングル材170に固定する場合は、まず、調整機構101のベースプレート105をアングル材170に押し付ける。次に、クランプ8のレバー84を適宜操作することにより、パッド85とブロック86の間に、ベースプレート105とアングル材170を挟み込む。その際、ブロック86のV溝87をアングル材170の端縁部170a(図14参照)に嵌合させるとともに、パッド85をベースプレート105の外面に接触させる(図5参照)。この状態でレバー84を締め付けることにより、調整機構101をアングル材170に固定することができる。
<第3実施形態>
図16は、第3実施形態に係る敷居位置決め装置を昇降路側から見た斜視図である。
図16に示す敷居位置決め装置100Bは、上記第1実施形態の場合と比較して、支持アーム102に敷居1を固定するための構成が異なる。具体的には、敷居1が載置される支持アーム102の第3アーム部102cにマグネットベース181が取り付けられている。マグネットベース181は、対象物に対して磁力で吸着可能な保持器具であって、磁力のオン(有効)とオフ(無効)をレバー181aの操作によって切り替え可能な構成になっている。この場合、対象物は敷居1である。敷居1の底面は、磁気吸着可能な材料によって構成されている。
図16は、第3実施形態に係る敷居位置決め装置を昇降路側から見た斜視図である。
図16に示す敷居位置決め装置100Bは、上記第1実施形態の場合と比較して、支持アーム102に敷居1を固定するための構成が異なる。具体的には、敷居1が載置される支持アーム102の第3アーム部102cにマグネットベース181が取り付けられている。マグネットベース181は、対象物に対して磁力で吸着可能な保持器具であって、磁力のオン(有効)とオフ(無効)をレバー181aの操作によって切り替え可能な構成になっている。この場合、対象物は敷居1である。敷居1の底面は、磁気吸着可能な材料によって構成されている。
マグネットベース181は、第3アーム部102cの上面に載置された状態で蝶ネジ182により固定されている。第3アーム部102cには蝶ネジ182の雄ネジ部分を通すための孔(図示せず)が設けられている。蝶ネジ182の雄ネジ部分は、マグネットベース181の底面に設けられたネジ孔(図示せず)に噛み合っている。
上記のマグネットベース181を備える調整機構101では、第3アーム部102c上に固定されたマグネットベース181の上面に敷居1を載置し、その状態でレバー181aの操作によりマグネットベース181の磁力をオン状態とすることにより、支持アーム102に敷居1を固定することができる。これにより、敷居1の仮固定をレバー操作によって簡単に短時間で行うことができる。
<変形例等>
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例を含む。たとえば、上述した実施形態では、本発明の内容を理解しやすいように詳細に説明しているが、本発明は、上述した実施形態で説明したすべての構成を必ずしも備えるものに限定されない。また、ある実施形態の構成の一部を、他の実施形態の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、これを削除し、または他の構成を追加し、あるいは他の構成に置換することも可能である。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例を含む。たとえば、上述した実施形態では、本発明の内容を理解しやすいように詳細に説明しているが、本発明は、上述した実施形態で説明したすべての構成を必ずしも備えるものに限定されない。また、ある実施形態の構成の一部を、他の実施形態の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、これを削除し、または他の構成を追加し、あるいは他の構成に置換することも可能である。
たとえば、上記実施形態においては、開口部4の幅方向に対する敷居1の傾斜を検出する傾斜検出部(傾斜センサ143)を備えた構成となっているが、これに限らず、開口部4の奥行き方向に対する敷居1の傾斜を検出する傾斜検出部を備えた構成となっていてもよい。また、開口部4の幅方向に対する敷居1の傾斜を検出する傾斜検出部と、開口部4の奥行き方向に対する敷居1の傾斜を検出する傾斜検出部の両方を備えた構成となっていてもよい。そして、開口部4の奥行き方向に対する敷居1の傾斜を検出する傾斜検出部を備えた構成では、前後傾斜調整部104にアクチュエータ等の駆動部を設け、この駆動部の動作を、該傾斜検出部の検出結果に基づいて制御するシステム構成を採用してもよい。システム構成については、基本的に、図9と同様の構成を採用すればよい。
また、上記実施形態においては、アクチュエータ107に過負荷が加わったことを過負荷通知ランプ175の点灯で作業者に知らせる構成になっているが、これ以外にも、たとえば音で知らせてもよい。また、ランプと音を併用してもよい。
1…敷居、4…開口部、6…昇降路、7…開口側部、8…クランプ、86…ブロック、87…V溝、100,100A,100B…敷居位置決め装置、101…調整機構、102…支持アーム、107…アクチュエータ(駆動部)、119…敷居仮固定具、120…制御ユニット、132…マグネットベース、137…敷居固定用パッド、141…マイコン(第1制御部)、143…傾斜センサ(傾斜検出部)、147L,147R…操作つまみ(第1操作部)、148L,148R…操作ボタン(第2操作部)、171…マイコン(第2制御部)、181…マグネットベース
Claims (10)
- エレベーターの昇降路の開口部に設置される敷居を位置決めする敷居位置決め装置であって、
前記敷居を支持して前記敷居の位置を調整するための一対の調整機構と、
前記一対の調整機構を制御する制御ユニットと、
前記一対の調整機構によって支持される前記敷居の傾斜を検出する傾斜検出部と、を備え、
前記制御ユニットは、前記傾斜検出部の検出結果に基づく制御信号を無線で出力する第1制御部を有し、
前記一対の調整機構の各々は、前記敷居の傾斜を変更可能な駆動部と、前記第1制御部から出力される前記制御信号を無線で受信し、受信した前記制御信号にしたがって前記駆動部の動作を制御する第2制御部と、を有する
敷居位置決め装置。 - 前記一対の調整機構の各々は、前記敷居を載置した状態で支持する支持アームと、前記支持アームに載置される前記敷居を上から押さえる敷居仮固定具と、を有する
請求項1に記載の敷居位置決め装置。 - 前記敷居仮固定具は、前記支持アームに取り付けられるとともに、前記支持アームに対する取り付け位置が上下方向に移動可能に構成されている
請求項2に記載の敷居位置決め装置。 - 前記敷居仮固定具は、前記支持アームに載置される前記敷居を上から押さえて固定するための敷居固定用パッドを有し、前記敷居固定用パッドによる前記敷居の押さえ位置が前記敷居の幅方向に変更可能に構成されている
請求項2に記載の敷居位置決め装置。 - 前記制御ユニットは、前記敷居に対して着脱可能に構成され、
前記傾斜検出部は、前記制御ユニットに搭載されている
請求項1に記載の敷居位置決め装置。 - 前記制御ユニットは、前記一対の調整機構が備える前記駆動部を操作するための操作部を有し、
前記操作部は、前記駆動部を動作させるための第1操作部と、前記駆動部を微動させるための第2操作部と、を有する
請求項1に記載の敷居位置決め装置。 - 前記第1制御部は、前記駆動部の動作を制御するための指令値を前記制御信号に含めるとともに、前記傾斜検出部によって検出された前記敷居の傾斜角度の大きさに応じて前記指令値を変更する
請求項1に記載の敷居位置決め装置。 - 前記一対の調整機構の各々は、前記開口部の左右に位置する開口側部に押し当てられるベース部材と、前記ベース部材を前記開口側部に固定するクランプと、を有し、
前記クランプは、前記開口側部に嵌合可能なV溝が形成されたブロックを有する
請求項1に記載の敷居位置決め装置。 - 前記一対の調整機構の各々は、前記開口部の左右に位置する開口側部に接触する部分にマグネットベースを有し、前記マグネットベースの磁力によって前記調整機構を前記開口側部に固定可能に構成されている
請求項1に記載の敷居位置決め装置。 - 前記一対の調整機構の各々は、前記敷居を載置した状態で支持するための支持アームと、前記支持アームにおいて前記敷居が載置される部分に配置されたマグネットベースと、を有し、前記マグネットベースの磁力によって前記敷居を前記支持アームに固定可能に構成されている
請求項1に記載の敷居位置決め装置。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
JP2022108240A JP2024007054A (ja) | 2022-07-05 | 2022-07-05 | 敷居位置決め装置 |
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2022108240A JP2024007054A (ja) | 2022-07-05 | 2022-07-05 | 敷居位置決め装置 |
Publications (1)
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JP2024007054A true JP2024007054A (ja) | 2024-01-18 |
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ID=89358184
Family Applications (1)
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JP2022108240A Pending JP2024007054A (ja) | 2022-07-05 | 2022-07-05 | 敷居位置決め装置 |
Country Status (2)
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CN (1) | CN117342381A (ja) |
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2022
- 2022-07-05 JP JP2022108240A patent/JP2024007054A/ja active Pending
-
2023
- 2023-07-03 CN CN202310801105.6A patent/CN117342381A/zh active Pending
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Publication number | Publication date |
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CN117342381A (zh) | 2024-01-05 |
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