JP2002039735A - 芯計測装置 - Google Patents

芯計測装置

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JP2002039735A
JP2002039735A JP2000229655A JP2000229655A JP2002039735A JP 2002039735 A JP2002039735 A JP 2002039735A JP 2000229655 A JP2000229655 A JP 2000229655A JP 2000229655 A JP2000229655 A JP 2000229655A JP 2002039735 A JP2002039735 A JP 2002039735A
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reference rod
core
misalignment
inclinometer
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JP2000229655A
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Hiromi Shimoda
浩美 下田
Yoshiro Matsui
芳郎 松井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】計測装置の調整の手間を省き、計測に熟練を必
要とせず、迅速かつ容易に芯計測を可能とする。 【解決手段】第1の位置3と第2の位置20間に亘って
設置する直線状に形成された基準棒17と、この基準棒
17の一側に取り付けられ、その基準棒17一側の傾斜
量を測定する傾斜計16とを備え、この傾斜計16によ
る傾斜量および離間した第1の位置3と第2位置20間
の距離に基づいて第1の位置3と第2位置20間の芯ず
れ量を計測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉛直方向または水
平方向に離間した2個所において第1の基準位置からの
垂直芯に対する第2の位置の芯ずれ量を計測するための
芯計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原子炉炉内構造物の各機器の据付
工事における据付芯の計測方法の一つとしては、アライ
メントテレスコープを使用する光学的な方法を用いてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術におけるアライメントテレスコープを用いた光学的な
方法では、その水平レベルの調整および計測に高度の熟
練が必要であり、個人差による計測誤差も生じていた。
【0004】また、従来の光学的な方法では、装置の設
置作業、計測作業に時間がかかるため、装置の設置から
計測およびデータ評価の迅速さおよび省力化に欠けてい
た。さらに、計測する機器が人の重量で容易に歪んでし
まう機器の場合には、計測者が計測時に立つ位置を予め
規定したり、別途計測用の足場を設置するなどの対処を
施さなければならないという課題があった。
【0005】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
で、計測装置の調整の手間を省き、計測に熟練を必要と
せず、迅速かつ容易に芯計測を可能とするとともに、個
人差による計測誤差のない信頼性の高い芯計測装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明では、離間した第1の位置と
第2の位置との間の距離が既知であって、その第1と第
2の位置間に亘って設置する直線状に形成された基準棒
と、この基準棒の一側に取り付けられ、その基準棒の傾
斜量を測定する傾斜計とを備え、この傾斜計による傾斜
量および前記第1と第2位置間の距離に基づいて前記第
1と第2位置間の芯ずれ量を計測することを特徴とす
る。
【0007】請求項1記載の発明によれば、傾斜量およ
び第1と第2位置間の距離に基づいて三角関数による演
算で第1と第2位置間の芯ずれ量を計測することができ
る。すなわち、第1と第2位置間の芯ずれ量をr、第1
と第2位置間の距離をL、傾斜量をθとすると、
【数1】r=L・tanθ の計算式で芯ずれ量を求めることができる。これによ
り、計測装置の調整の手間を省き、計測に熟練を必要と
せず、迅速かつ容易に芯計測が可能であるとともに、個
人差による計測誤差をなくすことができる。
【0008】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
芯計測装置において、傾斜計は、直角に2方向の傾斜量
を同時に測定し、これらの傾斜量に基づいて第1と第2
位置間の芯ずれ量および芯ずれ方向を求めることを特徴
とする。
【0009】請求項2記載の発明において、芯ずれの量
と方向を求める場合には、直角2方向(一方向をX,そ
れと直角方向をYとする)の傾斜量を同時に測定するこ
とにより上記の計算式より、X方向の芯ずれ量:a、Y
方向の芯ずれ量:bを求め、芯ずれの方向と芯ずれの量
をZとすると、このZはX方向とY方向の芯ずれ量の合
成ベクトルにより求める。
【0010】この場合、一つの例として計測装置一側に
おいて直角2方向の傾斜計の一方向(横方向)をX軸、
それに直交する縦方向のY軸との交点を基準棒の一方か
ら他方に延長した芯ずれ量0とし、X軸においては交点
より右側を+、左側を−、Y軸においては交点より先側
を+、手前側を−と設定することで、芯ずれの方向と芯
ずれの量Zを求める計算式を次に示す。
【0011】
【数2】
【0012】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
芯計測装置において、第1の位置と第2の位置は、鉛直
方向および水平方向のいずれかに離間し、基準棒の設置
方向に合わせて傾斜計の取付角度を変えることを特徴と
する。
【0013】請求項3記載の発明によれば、鉛直方向お
よび水平方向のいずれかに基準棒を設置した場合でも、
その基準棒の設置方向に合わせて傾斜計の取付角度を変
えることにより対応することができるので、汎用性を高
めることができる。
【0014】請求項4記載の発明では、請求項1記載の
芯計測装置において、基準棒は、それ自体の長さを調節
可能な長さ調整機構を具備していることを特徴とする。
【0015】請求項4記載の発明によれば、長さ調整機
構を具備したことにより、計測装置のセッティングが容
易になる。
【0016】請求項5記載の発明では、請求項1または
4記載の芯計測装置において、基準棒は、少なくとも一
側にセンタリング機構を具備していることを特徴とす
る。
【0017】請求項5記載の発明によれば、基準棒の少
なくとも一側にセンタリング機構を設けたことにより、
基準棒を第1と第2の位置間に亘って設置する場合、自
動的に芯合わせすることができる。
【0018】請求項6記載の発明では、請求項1ないし
5のいずれかに記載の芯計測装置において、第1の位置
および第2の位置における基準棒の設置部にアダプタを
設けたことを特徴とする。
【0019】請求項6記載の発明によれば、基準棒の設
置部にアダプタを設けたことにより、計測の基準方位を
設定することができる。
【0020】請求項7記載の発明では、請求項1または
2記載の芯計測装置において、傾斜計にコンピュータを
接続し、前記傾斜計の計測データを前記コンピュータの
専用プログラムで処理することを特徴とする。
【0021】請求項7記載の発明によれば、傾斜計の計
測データをコンピュータの専用プログラムで処理するこ
とにより、短時間で計測結果が得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0023】図1は本発明に係る芯計測装置の一実施形
態を原子炉圧力容器内に搬入して制御棒駆動機構(以
下、CRDという)穴と炉心支持板間に設置した状態を
示す断面図である。
【0024】また、図1は原子力発電所における新設プ
ラントの炉内構造物の据付工事において、原子炉圧力容
器内に炉内構造物である炉心シュラウド据付後に炉心支
持板の据付を行う時点を示している。そして、本実施形
態では、互いに離間したCRD穴(第2の位置)と炉心
支持板の孔(第1の位置)との芯計測を実施する場合に
適用している。
【0025】図1に示すように、原子炉圧力容器1の内
部に据え付けられた炉心シュラウド2内の炉心支持板3
の芯計測位置(マスターホール)に図示しない天井クレ
ーンにより芯計測装置4の上部に取り付けられた吊具5
を用いて芯計測装置4を吊り下げ、炉心支持板3の孔に
予め取り付けられた上部アダプタ6のキー溝に合わせて
芯計測装置4を設置する。
【0026】この芯計測装置4にはケーブルおよびエア
ホースが接続され、これらケーブルおよびエアホースを
通して芯計測装置4の機能に必要な電力および圧縮空気
が供給される。そして、上記ケーブルおよびエアホース
は、芯計測装置4と接続されているケーブルダクト7に
収納している。このケーブルダクト7は保持部材8に保
持され、この保持部材8はオペレーションフロア9上に
設置された手摺10に固定されている。
【0027】また、芯計測装置4と接続されているケー
ブルおよびエアホースは、オペレーションフロア9上に
設置された遠隔操作盤11に電気的および機械的に接続
されている。そして、芯計測装置4により芯計測を行う
ための形態として傾斜計からの信号は、遠隔操作盤11
に組み込まれた信号変換器を介してコンピュータ、例え
ばパソコン12に入力されて処理される。
【0028】図2は図1の芯計測装置をCRD穴と炉心
支持板間に設置した状態を示す断面図、図3は図2の上
部アダプタのキー溝へのピンの係合状態を示す要部拡大
図である。
【0029】図2および図3に示すように、炉心支持板
3の芯計測位置の孔(第1の基準位置)に事前に挿着さ
れた上部アダプタ6は、炉心支持板3に設置されている
ガイドピン13に合わせて計測基準方位が決定されてお
り、その上部アダプタ6に形成されたキー溝6aに芯計
測装置4に付設したフランジ14のピン15を係合させ
て位置決めする。このとき、炉心支持板3の据付方位と
芯計測装置4上部のフランジ14の上面に取り付けられ
た傾斜計16の測定方位(直角2方向)とが合致する。
【0030】芯計測装置4は、全体が直線状に形成され
た基準棒17を有し、この基準棒17は基準棒上部18
および基準棒下部19から構成されとともに、CRD穴
20(第2の位置)と炉心支持板3の孔(第1の位置)
との間に亘って設置される。
【0031】CRD穴20には下部アダプタ21が挿着
され、この下部アダプタ21と基準棒下部19の下部ハ
ウジング22との間にボールベアリング23が介装さ
れ、このボールベアリング23により芯計測装置4の全
体の荷重を受け、後述する芯計測装置4下部のセンタリ
ングをスムーズにしている。
【0032】次に、図2および図4に基づいて芯計測装
置4のセンタリング機構について説明する。
【0033】まず、基準棒下部19の下端側に設けられ
た下部センタリング機構24について説明する。
【0034】図2に示すように、下部センタリング機構
24は、基準棒下部19の下部ハウジング22内部に固
定された支持板25を有し、この支持板25の底面にエ
アシリンダ26が固着されている。このエアシリンダ2
6の操作ロッドには、円錐状に形成された楔27が取り
付けられ、エアシリンダ26を駆動させることによりそ
の操作ロッドが上下動して楔27が上下に移動する。
【0035】そして、エアシリンダ26は、オペレーシ
ョンフロア9に設置された遠隔操作盤11の電磁弁を開
閉することにより、ケーブルダクト7内のエアダクトを
通して圧縮空気が供給され、これにより楔27が上下の
動作を行う。
【0036】一方、楔27の上下移動範囲内における下
部ハウジング22には、楔27の上下動に伴って下部ハ
ウジング22から下部アダプタ21内周面側に突出可能
なロッド28が径方向3個所に均等に配設され、これら
ロッド28の突出方向先端にはボールベアリングが取り
付けられている一方、その後端にはローラが取り付けら
れている。
【0037】なお、ロッド28と下部ハウジング22と
の間には、図示しないスプリングが具備され、楔27の
位置が下がるとこのスプリングの付勢力によりロッド2
8が下部ハウジング22の内側へ戻るように構成されて
いる。
【0038】次に、下部センタリング機構24の作用を
説明する。
【0039】遠隔操作盤11の電磁弁を開閉することに
より、ケーブルダクト7内のエアダクトを通して圧縮空
気を供給してエアシリンダ26を駆動させる。このエア
シリンダ26を駆動させて円錐状の楔27を上方にスラ
イドさせると、径方向3個所に均等に配設されたロッド
28を下部アダプタ21内周面側に張り出すことによ
り、基準棒下部19が下部アダプタ21の内周側にセン
タリングされる。
【0040】一方、この下部センタリングを解除する場
合には、エアシリンダ26からエアを抜き、円錐状の楔
27を下方にスライドさせると、径方向3個所に均等に
配設されたロッド28を上記スプリングの付勢力により
下部ハウジング22内に戻すことにより行う。
【0041】ここで、ロッド28の後端にはローラが取
り付けられているので、楔27の接触部に対して円滑な
動作を行う一方、ロッド28の先端にボールベアリング
を取り付けたことにより、このボールベアリングで下部
アダプタ21と接触固定される。
【0042】次に、図2および図4に基づいて上部セン
タリング機構30について説明する。
【0043】図2に示すように、上部センタリング機構
30は、基準棒上部18のフランジ14の底面に固定さ
れた円筒状のガード31を有する一方、基準棒上部18
内には支持板32が固定され、この支持板32の底面に
エアシリンダ33が固着されている。このエアシリンダ
33の操作ロッド34下端には、プレート35が固着さ
れ、このプレート35が基準棒上部18の径方向に形成
された開口部36内から外周方向に張り出している。
【0044】また、プレート35の外周上面には、円筒
状に形成された楔37が固定され、この楔37の外周側
には3個のボール38が周方向に等間隔に配設され、こ
れらのボール38は、ガード31により所定の位置から
ずれないように保持されている。そして、楔37と基準
棒上部18との間にはスライド軸受39が介挿され、こ
のスライド軸受39により楔37がスライド軸受39に
対して円滑にスライドできるようにしている。
【0045】したがって、エアシリンダ33を駆動させ
ることにより、その操作ロッド34が上下方向に移動し
てプレート35が開口部36内を上下に移動する。この
プレート35が開口部36内を上下に移動すると、楔3
7が上下にスライドして周方向に等間隔に配設された3
個のボール38をガード31の外周側に突出させる。
【0046】さらに、フランジ14の凹部14aには傾
斜計16が設置され、この傾斜計16には水密カバー4
0が被着され、さらにこれらは鉛シールド板41により
覆われている。
【0047】次に、上部センタリング機構30の作用を
説明する。
【0048】下部センタリング機構24と同様にケーブ
ルダクト7内のエアダクトを通して圧縮空気を供給して
エアシリンダ33を駆動させる。このエアシリンダ33
を駆動させることにより、その操作ロッド34が上方に
移動してプレート35が開口部36内を上方に移動す
る。
【0049】このプレート35が開口部36内を上方に
移動すると、楔37が上方にスライドして周方向に等間
隔に配設された3個のボール38をガード31の外周側
に突出させ、3個のボール38を上部アダプタ6に押し
付けて固定する。これにより、基準棒上部18が上部ア
ダプタ6の内周側にセンタリングされる。
【0050】ここで、上部センタリング機構30に供給
する圧縮空気は、当初低い圧力とし、上部アダプタ6へ
は非常に弱い力で押し付けて仮固定の状態としておく。
【0051】一方、この上部センタリング機構30を解
除する場合には、エアシリンダ33からエアを抜き、円
筒状の楔37を下方にスライドさせると、周方向に等間
隔に配設された3個のボール38を上部アダプタ6から
離反させ、ガード33内に収納させることにより行う。
【0052】次に、基準棒17の長さ調節機構を図2お
よび図5に基づいて説明する。
【0053】図2に示すように、長さ調節機構45は、
基準棒上部18と基準棒下部19との接続部に設けら
れ、基準棒上部18内には支持板46が固定され、この
支持板46の底面に駆動手段であるモータ47が固着さ
れている。このモータ47の出力軸は、ボールねじ48
に構成されている。
【0054】一方、基準棒下部19の内部には、ボール
ねじ48と螺合するねじ座49が固定されており、モー
タ47を回転駆動してボールねじ48を回転させると、
ねじ座49を介して基準棒下部19が基準棒上部18に
対して上下動することで、基準棒17全体としての長さ
を調節する。
【0055】また、基準棒上部18の内面と基準棒下部
19の外周面との接合部には、スライド軸受50が介挿
され、このスライド軸受50により基準棒下部19が基
準棒上部18に対して上下動する際に周方向の回転およ
び倒れを防止している。
【0056】次に、芯計測装置4の全体的な取付順序を
説明する。
【0057】まず、炉心支持板3の芯計測位置(マスタ
ーホール)に図示しない天井クレーンにより芯計測装置
4の上部に取り付けられた吊具5を用いて芯計測装置4
を吊り下げ、炉心支持板3の孔に予め取り付けられた上
部アダプタ6のキー溝6aに合わせて芯計測装置4を設
置する。したがって、芯計測装置4は、CRD穴20と
炉心支持板3の孔との間に亘って設置される。
【0058】次いで、遠隔操作盤11の電磁弁を開閉す
ることにより、ケーブルダクト7内のエアダクトを通し
て圧縮空気を供給してエアシリンダ26を駆動させる。
このエアシリンダ26を駆動させて円錐状の楔27を上
方にスライドさせると、径方向3個所に均等に配設され
たロッド28を下部アダプタ21内周面側に張り出すこ
とにより、基準棒下部19が下部アダプタ21の内周側
にセンタリングされる。
【0059】なお、基準棒上部18が仮固定の状態で基
準棒17の長さ調節機構45により芯計測装置4上部の
微調整を行う。つまり、芯計測装置4の設置時は基準棒
17の長さを多少長めにしておき、次に長さ調節機構4
5におけるモータ47を回転駆動させることにより基準
棒上部18を下降させる。
【0060】さらに、基準棒上部18のフランジ14下
面に設置されたタッチセンサ51で上部アダプタ6との
接触を感知すると、モータ47は駆動を停止する。この
時、フランジ14中央に取り付けてある傾斜計16の下
面と上部アダプタ6を設置した炉心支持板3の上面は同
一レベルとなる。
【0061】芯計測装置4上部の微調整が完了した後、
基準棒上部18の上部センタリング機構30に供給する
圧縮空気を所定の圧力まで上昇させ、エアシリンダ33
および楔37の動作によりボール38が外側へ張り出し
て基準棒17が上部アダプタ6の内側に本固定される。
以上で芯計測装置4のセッティングを終了する。
【0062】なお、図1に示すようにオペレーションフ
ロア9において傾斜計16からの計測信号は、遠隔操作
盤11の信号変換器を介してパソコン12に出力されて
おり、このパソコン12では、X−Y方向の傾斜、基準
位置であるCRD穴20に対する炉心支持板3の穴の芯
ずれ量および芯ずれの方向が即座に計測、評価できるよ
うにプログラムしてある。
【0063】次に、図6および図7に基づいて芯ずれ量
および芯ずれ方向の計算方法を説明する。芯ずれ量と芯
ずれ方向を求める計算式を次に示す。
【0064】図6において上下の位置間の芯ずれ量を求
める場合、基準棒下部から上方に延長した鉛直芯からの
芯ずれ量:r、測定間距離:L、基準棒上面の傾斜量:
θとすると、
【数3】r=L・tanθ
【0065】図6において、例えばCRD穴20と炉心
支持板3との間隔Lが既知であるので、芯計測装置4の
傾斜計16の計測結果を傾斜量θとすると、求める基準
点Aに対する測定点Bの芯ずれ量rはr=L・tanθ
で計算される。なお、図6において、Cは基準点Aから
の鉛直線である。
【0066】傾斜計16の出力は、X方向およびY方向
にそれぞれ傾斜量が出力されるので、測定点BのX方向
およびY方向の芯ずれ量を計算することができる。
【0067】図7において、芯ずれの量と方向を求める
場合 直角2方向(一方向をX,それと直角方向をYとする)
の傾斜量を同時に測定することにより上記の計算式よ
り、X方向の芯ずれ量:a、Y方向の芯ずれ量:bを求
め、芯ずれの方向と芯ずれの量をZとするとZはX方向
とY方向の芯ずれ量の合成ベクトルにより求める。
【0068】この場合、一つの例として芯計測装置4上
面において直角2方向の傾斜計16の一方向(横方向)
をX軸、それに直交する縦方向のY軸との交点を基準棒
下部19から上方に延長した鉛直芯すなわち芯ずれ量0
とし、X軸においては交点より右側を+、左側を−、Y
軸においては交点より先側を+、手前側を−と設定する
ことで芯ずれの方向と芯ずれの量Zを求める計算式を次
に示す。
【0069】
【数4】
【0070】すなわち、図7において、X方向の芯ずれ
量をX+方向にa、Y方向の芯ずれ量をY+方向にbと
した場合、合成の芯ずれ量ZはZ=(a+b
1/2となり、芯ずれ方向はaとbの合成ベクトルとな
る。
【0071】ここで、傾斜計16を基準棒17の軸芯に
対し水平・垂直に誤差が全く生じないように取り付ける
のは困難であるため、基準棒17に傾斜計16を取り付
けた後、校正治具に設置して基準芯に対する誤差を確認
しておき、実際の計測値に反映するようにしておくのが
望ましい。
【0072】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0073】以上のように本実施形態では、計測個所に
上部アダプタ6および下部アダプタ21をそれぞれ設置
し測定の基準方位を設定する。そこに基準棒17を設置
し、基準棒17上下の上部センタリング機構30および
下部センタリング機構24により基準棒17をセンタリ
ングして固定する。この時、荷重は基準棒下部19のボ
ールベアリング23で受ける。上部に取り付けた傾斜計
16で基準棒上側の直角2方向の傾斜量と測定間距離を
パソコン12で処理することにより、基準棒上下の芯ず
れの量および方向を測定することができる。
【0074】したがって、本実施形態は、芯ずれ量を計
測しようとする距離が既知の2個所間に基準棒17を設
置し、基準棒上部18に取り付けた傾斜計16により傾
斜量を精密に測定することで三角関数による演算により
芯ずれ量および芯ずれの方向を求めるものである。これ
により、計測装置の調整の手間を省き、計測に熟練を必
要とせず、迅速かつ容易に芯計測が可能であるととも
に、個人差による計測誤差をなくすことができる。
【0075】また、基準棒17を上下の2測定位置間に
設定する場合において、設置穴と基準棒17は芯を合わ
せなければならないので、基準棒17自体に下部センタ
リング機構24および上部センタリング機構30を具備
している。これにより、自動的に芯を合わせることがで
きる。
【0076】さらに、傾斜計16の計測データをパソコ
ン12の専用プログラムで処理することにより、人の接
近により歪み易い機器でも容易に設置することができ、
遠隔操作でコンピュータ処理により短時間で芯計測デー
タが得られる。そして、遠隔操作により芯計測を行うの
で、作業環境の影響を受けることなく計測が可能とな
り、作業者の作業環境の改善に寄与するものである。
【0077】また、図2においてフランジ14に設置さ
れている傾斜計16上部に水密カバー40を被着したこ
とにより、本計測装置の水中での使用が可能となる。
【0078】そして、放射線照射に弱い傾斜計16の周
囲を鉛シールド板41で覆ったことにより、放射線当量
率の高い環境においても本計測装置使用が可能となる。
【0079】さらに、基準棒17の設置部に上部アダプ
タ6および下部アダプタ21をそれぞれ設置したことに
より、計測の基準方位を設定することができる。
【0080】なお、本実施形態では、基準棒17を鉛直
方向に設置した場合について説明したが、これに限らず
水平方向などにも設置した場合についても適用すること
ができる。この場合には、基準棒17の設置方向に合わ
せて傾斜計16の取付角度を変えるようにすればよい。
これにより、汎用性を高めることができる。
【0081】また、本実施形態では、下部センタリング
機構24および上部センタリング機構30の双方を取り
付けるようにしたが、これに限らず少なくとも一方を取
り付けるようにしてもよい。
【0082】図8は本発明に係る芯計測装置の他の実施
形態における基準棒下部を示す拡大断面図である。
【0083】本実施形態では、基準棒下部19aの先端
が円錐形に形成されている。このように基準棒下部19
aの先端を円錐形に形成したことにより、下部アダプタ
21または直接CRD穴20にセンタリングすることが
できるので、構造を簡素化することができる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、傾
斜量および第1と第2位置間の距離に基づいて三角関数
による演算で第1と第2位置間の芯ずれ量を計測するこ
とにより、芯計測を迅速かつ容易に実施することがで
き、人的な省力化に寄与するとともに、個人差による計
測誤差のない安定した計測データが得られることによ
り、計測精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る芯計測装置の一実施形態を原子炉
圧力容器内に搬入して制御棒駆動機構穴と炉心支持板間
に設置した状態を示す断面図。
【図2】図1の芯計測装置をCRD穴と炉心支持板間に
設置した状態を示す断面図。
【図3】図2の上部アダプタのキー溝へのピンの係合状
態を示す要部拡大図。
【図4】図2の上部センタリング機構をボールの中心位
置から上方を見た断面図。
【図5】図2の基準棒の長さ調節機構をスライド軸受中
間位置から上方を見た断面図。
【図6】本実施形態による芯ずれの量を測定する原理
図。
【図7】本実施形態による直角2方向を同時計測した時
の芯ずれの量と芯ずれの方向を求める原理図。
【図8】本発明に係る芯計測装置の他の実施形態におけ
る基準棒下部を示す拡大断面図。
【符号の説明】
1 原子炉圧力容器 2 炉心シュラウド 3 炉心支持板 4 芯計測装置 5 吊具 6 上部アダプタ 7 ケーブルダクト 8 保持部材 9 オペレーションフロア 10 手摺 11 遠隔操作盤 12 パソコン 13 ガイドピン 14 フランジ 15 ピン 16 傾斜計 17 基準棒 18 基準棒上部 19 基準棒下部 20 CRD穴(第2の位置) 21 下部アダプタ 22 下部ハウジング 23 ボールベアリング 24 下部センタリング機構 25 支持板 26 エアシリンダ 27 楔 28 ロッド 30 上部センタリング機構 31 ガード 32 支持板 33 エアシリンダ 34 操作ロッド 35 プレート 36 開口部 37 楔 38 ボール 39 スライド軸受 40 水密カバー 41 鉛シールド板 45 長さ調節機構 46 支持板 47 モータ 48 ボールねじ 49 ねじ座 50 スライド軸受 51 タッチセンサ A 基準点 B 測定点 C 基準点からの鉛直線 L 測定間距離 θ 傾斜量 r A点に対する芯ずれ量 0 基準棒下部から延長した鉛直芯 a X方向の芯ずれ量 b Y方向の芯ずれ量 Z aとbの合成ベクトル(芯ずれの量と方向)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離間した第1の位置と第2の位置との間
    の距離が既知であって、その第1と第2の位置間に亘っ
    て設置する直線状に形成された基準棒と、この基準棒の
    一側に取り付けられ、その基準棒の傾斜量を測定する傾
    斜計とを備え、この傾斜計による傾斜量および前記第1
    と第2位置間の距離に基づいて前記第1と第2位置間の
    芯ずれ量を計測することを特徴とする芯計測装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の芯計測装置において、直
    角に2方向の傾斜量を同時に測定し、これらの傾斜量に
    基づいて第1と第2位置間の芯ずれ量および芯ずれ方向
    を求めることを特徴とする芯計測装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の芯計測装置において、第
    1の位置と第2の位置は、鉛直方向および水平方向のい
    ずれかに離間し、基準棒の設置方向に合わせて傾斜計の
    取付角度を変えることを特徴とする芯計測装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の芯計測装置において、基
    準棒は、それ自体の長さを調節可能な長さ調整機構を具
    備していることを特徴とする芯計測装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または4記載の芯計測装置にお
    いて、基準棒は、少なくとも一側にセンタリング機構を
    具備していることを特徴とする芯計測装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の芯
    計測装置において、第1の位置および第2の位置におけ
    る基準棒の設置部にアダプタを設けたことを特徴とする
    芯計測装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または2記載の芯計測装置にお
    いて、傾斜計にコンピュータを接続し、前記傾斜計の計
    測データを前記コンピュータの専用プログラムで処理す
    ることを特徴とする芯計測装置。
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