JP2023044164A - 半導体記憶装置、および半導体記憶装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気的特性の向上を図ることができる半導体記憶装置、および半導体記憶装置の製造方法を提供することである。【解決手段】実施形態の半導体記憶装置は、積層体と、柱状体とを備える。前記柱状体は、絶縁コアと、チャネル層と、メモリ膜とを含む。前記積層体に含まれる複数の導電層は、複数の第1導電層と、前記複数の第1導電層の上方に位置した1つ以上の第2導電層とを含む。前記チャネル層は、前記複数の第1導電層と前記絶縁コアとの間に位置した第1部分と、前記第1部分の膜厚に比べて5nm以上大きい、あるいは、2倍以上の膜厚を持つ第2部分とを含む。前記第2部分は、前記第1方向で、前記絶縁コアの上端よりも下方まで延びているとともに、前記1つ以上の第2導電層のなかの最上の第2導電層についての上面よりも下方まで延びている。【選択図】図4
Description
本発明の実施形態は、半導体記憶装置、および半導体記憶装置の製造方法に関する。
メモリセルが3次元に積層されたNAND型フラッシュメモリが知られている。
本発明が解決しようとする課題は、電気的特性の向上を図ることができる半導体記憶装置、および半導体記憶装置の製造方法を提供することである。
実施形態の半導体記憶装置は、積層体と、柱状体とを備える。前記積層体は、複数の導電層と複数の絶縁層とを含む。前記複数の導電層と前記複数の絶縁層とは、第1方向に1層ずつ交互に積層されている。前記柱状体は、前記積層体内を前記第1方向に延びており、絶縁コアと、前記複数の導電層と前記絶縁コアとの間に位置したチャネル層と、前記複数の導電層と前記チャネル層との間に位置したメモリ膜とを含む。前記複数の導電層は、前記チャネル層との交差部分にメモリセルトランジスタが形成される複数の第1導電層と、前記複数の第1導電層の上方に位置し、前記チャネル層との交差部分に選択トランジスタが形成される1つ以上の第2導電層とを含む。前記チャネル層は、前記複数の第1導電層と前記絶縁コアとの間に位置した第1部分と、前記第1部分の上方に位置し、前記第1方向とは交差する第2方向における膜厚が前記第1部分の前記第2方向における膜厚に比べ5nm以上大きい、あるいは、2倍以上である第2部分とを含む。前記第2部分は、前記第1方向で、前記絶縁コアの上端よりも下方まで延びているとともに、前記1つ以上の第2導電層のなかの最上の第2導電層についての上面よりも下方まで延びている。
以下、実施形態の半導体記憶装置、および半導体記憶装置の製造方法を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。以下の説明において、末尾に区別のための数字または英字を伴った参照符号が付された構成要素は、互いに区別されなくてもよい場合、末尾の数字または英字が省略される場合がある。
「平行」、「直交」、または「同じ」とは、それぞれ「略平行」、「略直交」、または「略同じ」である場合を含み得る。「接続」とは、機械的な接続に限定されず、電気的な接続を含み得る。すなわち「接続」とは、複数の要素が直接に接続される場合に限定されず、複数の要素が別の要素を間に介在させて接続される場合を含み得る。「環状」とは、円環状に限定されず、矩形状や三角形状の環状を含み得る。「隣り合う」とは、複数の要素が接している場合に限定されず、複数の要素が互いに離れている場合(例えば複数の要素の間に別の要素が介在する場合)を含み得る。
先に、X方向、Y方向、Z方向、およびR方向について定義する。X方向およびY方向は、後述するシリコン基板21の表面(図3参照)に沿う方向である。X方向は、後述するワード線WL(図3参照)が延びた方向である。Y方向は、X方向とは交差する(例えば直交する)方向である。Y方向は、後述するビット線BL(図3参照)が延びた方向である。Z方向は、X方向およびY方向とは交差する(例えば直交する)方向である。Z方向は、シリコン基板21の厚さ方向である。以下の説明では、Z方向においてシリコン基板21から後述する積層体30に向かう方向を「上」、その反対方向を「下」と称する場合がある。ただしこれら表現は、便宜上のものであり、重力方向を規定するものではない。R方向は、後述する柱状体40(図4参照)の径方向である。R方向は、X方向およびY方向に沿う平面上の方向であり、Z方向とは交差する(例えば直交する)方向である。Z方向は、「第1方向」の一例である。R方向は、「第2方向」の一例である。
(第1実施形態)
<1.半導体記憶装置の構成>
まず、第1実施形態の半導体記憶装置1の構成について説明する。以下に説明する図面では、説明と関連しない絶縁部の図示が省略されている場合がある。一部の図面では、図面を見やすくするため、断面を示すハッチングが部分的に省略されている場合がある。
<1.半導体記憶装置の構成>
まず、第1実施形態の半導体記憶装置1の構成について説明する。以下に説明する図面では、説明と関連しない絶縁部の図示が省略されている場合がある。一部の図面では、図面を見やすくするため、断面を示すハッチングが部分的に省略されている場合がある。
図1は、半導体記憶装置1の構成の一部を示すブロック図である。半導体記憶装置1は、例えば、不揮発性の半導体記憶装置であり、NAND型フラッシュメモリである。半導体記憶装置1は、例えば、外部装置(以下「ホスト装置」と称する)と接続可能であり、ホスト装置の記憶空間として使用される。半導体記憶装置1は、例えば、メモリセルアレイ11、コマンドレジスタ12、アドレスレジスタ13、制御回路(シーケンサ)14、ドライバモジュール15、ロウデコーダモジュール16、およびセンスアンプモジュール17を有する。
メモリセルアレイ11は、複数のブロックBLK0~BLK(k-1)(kは1以上の整数)を含む。ブロックBLKは、データを不揮発に記憶する複数のメモリセルトランジスタの集合である。ブロックBLKは、データの消去単位として使用される。メモリセルアレイ11には、複数のビット線および複数のワード線が設けられている。各メモリセルトランジスタは、1本のビット線と、1本のワード線とに関連付けられている。
コマンドレジスタ12は、半導体記憶装置1がホスト装置から受信するコマンドCMDを保持する。コマンドCMDは、例えば、メモリセルアレイ11に対する書き込み動作、読み出し動作、または消去動作などを制御回路14に実行させる命令を含む。
アドレスレジスタ13は、半導体記憶装置1がホスト装置から受信するアドレス情報ADDを保持する。アドレス情報ADDは、例えば、ブロックアドレスBA、ページアドレスPA、およびカラムアドレスCAを含む。ブロックアドレスBA、ページアドレスPA、およびカラムアドレスCAは、それぞれ、ブロックBLK、ワード線、およびビット線の選択に使用される。
制御回路14は、半導体記憶装置1の動作を制御する回路である。例えば、制御回路14は、コマンドレジスタ12に保持されたコマンドCMDに基づいて、ドライバモジュール15、ロウデコーダモジュール16、およびセンスアンプモジュール17などを制御して、メモリセルアレイ11に対する書き込み動作、読み出し動作、および消去動作などを実行する。
ドライバモジュール15は、電圧生成回路を含み、書き込み動作、読み出し動作、または消去動作などで使用される電圧を生成する。ドライバモジュール15は、例えば、アドレスレジスタ13に保持されたページアドレスPAに基づいて、選択されたワード線に対応する信号線に、生成した電圧を印加する。
ロウデコーダモジュール16は、アドレスレジスタ13に保持されたブロックアドレスBAに基づいて、対応するメモリセルアレイ11内の1つのブロックBLKを選択する。ロウデコーダモジュール16は、例えば、選択されたワード線に対応する信号線に印加された電圧を、選択されたブロックBLK内の選択されたワード線に転送する。
センスアンプモジュール17は、書き込み動作において、半導体記憶装置1がホスト装置から受信する書き込みデータDATに応じて、各ビット線に所望の電圧を印加する。センスアンプモジュール17は、読み出し動作において、ビット線の電圧に基づいて各メモリセルに記憶されたデータ値を判定し、判定結果を読み出しデータDATとしてホスト装置に転送する。
<2.メモリセルアレイの構成>
<2.1 メモリセルアレイの電気的構成>
次に、メモリセルアレイ11の電気的構成について説明する。
図2は、メモリセルアレイ11の一部の等価回路を示す図である。図2は、メモリセルアレイ11に含まれる1つのブロックBLKを示している。ブロックBLKは、複数(例えば4つ)のストリングユニットSU0~SU3を含む。
<2.1 メモリセルアレイの電気的構成>
次に、メモリセルアレイ11の電気的構成について説明する。
図2は、メモリセルアレイ11の一部の等価回路を示す図である。図2は、メモリセルアレイ11に含まれる1つのブロックBLKを示している。ブロックBLKは、複数(例えば4つ)のストリングユニットSU0~SU3を含む。
各ストリングユニットSUは、ビット線BL0~BLm(mは1以上の整数)にそれぞれ関連付けられた複数のNANDストリングNSを含んでいる。各NANDストリングNSは、例えば、複数のメモリセルトランジスタMT0~MTn(nは1以上の整数)、1つ以上のドレイン側選択トランジスタSTD、および1つ以上のソース側選択トランジスタSTSを含む。
各NANDストリングNSにおいて、メモリセルトランジスタMT0~MTnは、直列接続されている。各メモリセルトランジスタMTは、制御ゲートおよび電荷蓄積部を含む。メモリセルトランジスタMTの制御ゲートは、ワード線WL0~WLnのいずれかに接続されている。各メモリセルトランジスタMTは、ワード線WLを介して制御ゲートに印加された電圧に応じて電荷蓄積部に電荷が蓄積され、データを不揮発に保持する。
ドレイン側選択トランジスタSTDのドレインは、当該NANDストリングNSに対応するビット線BLに接続されている。ドレイン側選択トランジスタSTDのソースは、直列接続されたメモリセルトランジスタMT0~MTnの一端に接続されている。ドレイン側選択トランジスタSTDの制御ゲートは、ドレイン側選択ゲート線SGD0~SGD3のいずれかに接続されている。ドレイン側選択トランジスタSTDは、ドレイン側選択ゲート線SGDを介して、ロウデコーダ11と電気的に接続されている。ドレイン側選択トランジスタSTDは、対応するドレイン側選択ゲート線SGDに所定の電圧が印可された場合に、NANDストリングNSとビット線BLとを接続する。
ソース側選択トランジスタSTSのドレインは、直列接続されたメモリセルトランジスタMT0~MTnの他端に接続されている。ソース側選択トランジスタSTSのソースは、ソース線SLに接続されている。ソース側選択トランジスタSTSの制御ゲートは、ソース側選択ゲート線SGSに接続されている。ソース側選択トランジスタSTSは、ソース側選択ゲート線SGSを介して、ロウデコーダ11と電気的に接続されている。ソース側選択トランジスタSTSは、ソース側選択ゲート線SGSに所定の電圧が印可された場合に、NANDストリングNSとソース線SLとを接続する。
同一のブロックBLKにおいて、メモリセルトランジスタMT0~MTnの制御ゲートは、それぞれ対応するワード線WL0~WLnに共通接続されている。ストリングユニットSU0~SU3内のドレイン側選択トランジスタSTDの制御ゲートは、それぞれ対応する選択ゲート線SGD0~SGD3に共通接続されている。ソース側選択トランジスタSTSの制御ゲートは、選択ゲート線SGSに共通接続されている。メモリセルアレイ11において、ビット線BLは、各ストリングユニットSUで同一のカラムアドレスが割り当てられたNANDストリングNSによって共有されている。
<2.2 メモリセルアレイの物理的構成>
次に、メモリセルアレイ11の物理的構成について説明する。
図3は、メモリセルアレイ11の一部を示す斜視断面図である。メモリセルアレイ11は、例えば、シリコン基板21、半導体層22、導電層23、絶縁層24、積層体30、複数の柱状体40、複数のコンタクト81、および複数のビット線BLを含む。
次に、メモリセルアレイ11の物理的構成について説明する。
図3は、メモリセルアレイ11の一部を示す斜視断面図である。メモリセルアレイ11は、例えば、シリコン基板21、半導体層22、導電層23、絶縁層24、積層体30、複数の柱状体40、複数のコンタクト81、および複数のビット線BLを含む。
<2.2.1 下部構造体>
シリコン基板21は、半導体記憶装置1のベースとなる基板である。シリコン基板21の少なくとも一部は、X方向およびY方向に沿う板状に形成されている。シリコン基板21は、例えば、シリコンを含む半導体材料により形成されている。シリコン基板21は、「基板」の一例である。
シリコン基板21は、半導体記憶装置1のベースとなる基板である。シリコン基板21の少なくとも一部は、X方向およびY方向に沿う板状に形成されている。シリコン基板21は、例えば、シリコンを含む半導体材料により形成されている。シリコン基板21は、「基板」の一例である。
半導体層22は、シリコン基板21上に設けられている。半導体層22は、X方向およびY方向に沿う層状である。半導体層22は、半導体記憶装置1の製造工程でメモリホールMH(図6参照)の深掘りを抑制するストッパー層である。半導体層22は、ポリシリコンのような半導体材料により形成されている。半導体記憶装置1は、半導体層22に代えて、ストッパー層として機能する絶縁層を有してもよい。
導電層23は、半導体層22上に設けられている。導電層23は、X方向およびY方向に沿う層状である。導電層23は、タングステンのような導電材料により形成されている。導電層23には、柱状体40の下端部が接続される。導電層23は、ソース線SLとして機能する。
絶縁層24は、導電層23上に設けられている。絶縁層24は、X方向およびY方向に沿う層状である。絶縁層24は、シリコン酸化物のような絶縁材料により形成されている。
<2.2.2 積層体>
次に、積層体30について説明する。積層体30は、絶縁層24上に設けられている。積層体30は、例えば、複数の導電層31と、複数の絶縁層32とを含む。複数の導電層31および複数の絶縁層32は、Z方向に1層ずつ交互に積層されている。
次に、積層体30について説明する。積層体30は、絶縁層24上に設けられている。積層体30は、例えば、複数の導電層31と、複数の絶縁層32とを含む。複数の導電層31および複数の絶縁層32は、Z方向に1層ずつ交互に積層されている。
導電層31は、X方向およびY方向に沿う板状に形成されている。各導電層31は、例えば、タングステンのような導電材料で形成された本体部と、本体部の表面に設けられたバリア膜とを含む。バリア膜は、例えば、窒化チタン膜、または窒化チタンとチタンとの積層構造膜である。
複数の導電層31のうちシリコン基板21から最も離れた1つ以上(例えば複数)の導電層31は、ドレイン側選択ゲート線SGDとして機能する。本実施形態では、複数の導電層31のうちシリコン基板21から最も離れた2つの導電層31は、ドレイン側選択ゲート線SGDとして機能する。ドレイン側選択ゲート線SGDは、X方向またはY方向で並ぶ複数の柱状体40に対して共通に設けられている。ドレイン側選択ゲート線SGDとチャネル層42との交差部分は、上述したドレイン側選択トランジスタSTD(図2参照)として機能する。以下では、説明の便宜上、複数(例えば2つ)のドレイン側選択ゲート線SGDのなかでシリコン基板21から最も離れたドレイン側選択ゲート線SGDを「第1ドレイン側選択ゲート線SGD11」と称する。同様に、複数(例えば2つ)のドレイン側選択ゲート線SGDのなかで、第1ドレイン側選択ゲート線SGD11の次にシリコン基板21から離れたドレイン側選択ゲート線SGDを「第2ドレイン側選択ゲート線SGD12」と称する。ドレイン側選択ゲート線SGDは、「第2導電層」の一例である。第1ドレイン側選択ゲート線SGD11は、「第1層」の一例である。第2ドレイン側選択ゲート線SGD12は、「第2層」の一例である。
複数の導電層31のうちシリコン基板21に最も近い1つ以上(例えば複数)の導電層31は、ソース側選択ゲート線SGSとして機能する。本実施形態では、複数の導電層31のうちシリコン基板21に最も近い2つの導電層31は、ソース側選択ゲート線SGSとして機能する。ソース側選択ゲート線SGSは、X方向またはY方向で並ぶ複数の柱状体40に対して共通に設けられている。ドレイン側選択ゲート線SGDソース側選択ゲート線SGSとチャネル層42との交差部分は、上述したソース側選択トランジスタSTS(図2参照)として機能する。
複数の導電層31のうちドレイン側選択ゲート線SGDまたはソース側選択ゲート線SGSとして機能する導電層31に挟まれた残りの導電層31は、ワード線WLとして機能する。本実施形態では、ワード線WLとチャネル層42との交差部分は、メモリセルトランジスタMT(図2参照)として機能する。メモリセルトランジスタMTについては、詳しく後述する。ワード線WLは、X方向およびY方向で並ぶ複数の柱状体40に対して共通に設けられている。ワード線WLは、「第1導電層」の一例である。
絶縁層32は、Z方向で隣り合う2つの導電層31の間に設けられ、当該2つの導電層31を絶縁する層間絶縁膜である。絶縁層32は、X方向およびY方向に沿う板状に形成されている。絶縁層32は、シリコン酸化物のような絶縁材料により形成されている。
積層体30は、さらに絶縁層39を含む。絶縁層39は、最上位の導電層31(シリコン基板21から最も離れた導電層31)の上に設けられる。絶縁層39は、X方向およびY方向に沿う板状に形成されている。絶縁層39は、シリコン酸化物のような絶縁材料により形成されている。
<2.2.3 柱状体>
次に、柱状体40について説明する。
複数の柱状体40は、X方向およびY方向に沿う面において、互いに間隔を空けて配置されている。複数の柱状体40は、例えば、Y方向における異なる位置でそれぞれX方向に延びる複数の列RWに分かれて配置されている。複数の列RWのなかでY方向の端から偶数番の列RW2に含まれる複数の柱状体40は、複数の列RWのなかでY方向の端から奇数番の列RW1に含まれる複数の柱状体40に対してX方向にずれて配置されている。複数の柱状体40の各々は、積層体30内をZ方向に延びている。柱状体40は、「メモリピラー」と称されてもよい。
次に、柱状体40について説明する。
複数の柱状体40は、X方向およびY方向に沿う面において、互いに間隔を空けて配置されている。複数の柱状体40は、例えば、Y方向における異なる位置でそれぞれX方向に延びる複数の列RWに分かれて配置されている。複数の列RWのなかでY方向の端から偶数番の列RW2に含まれる複数の柱状体40は、複数の列RWのなかでY方向の端から奇数番の列RW1に含まれる複数の柱状体40に対してX方向にずれて配置されている。複数の柱状体40の各々は、積層体30内をZ方向に延びている。柱状体40は、「メモリピラー」と称されてもよい。
図4は、メモリセルアレイ11の一部を示す断面図である。柱状体40は、円柱状または逆円錐台形状である。柱状体40は、Z方向に延びており、積層体30、絶縁層24、および導電層23を貫通している。柱状体40の下端部は、半導体層22に入り込んでいる。柱状体40は、例えば、多層膜41と、チャネル層42と、絶縁コア43、キャップ部44とを有する。
多層膜41は、チャネル層42の外周側に設けられている。多層膜41は、R方向で、複数の導電層31とチャネル層42との間に位置する。多層膜41は、「メモリ膜」の一例である。多層膜41は、例えば、トンネル絶縁膜51、チャージトラップ膜52、およびブロック絶縁膜53を含む。
トンネル絶縁膜51は、R方向で、チャネル層42とチャージトラップ膜52との間に位置する。トンネル絶縁膜51は、例えばチャネル層42の外周面に沿う環状に形成され、チャネル層42に沿ってZ方向に延びている。トンネル絶縁膜51は、柱状体40の大部分に亘るようにZ方向に延びている。トンネル絶縁膜51は、チャネル層42とチャージトラップ膜52との間の電位障壁である。トンネル絶縁膜51は、シリコン酸化物、または、シリコン酸化物とシリコン窒化物とを含む。
チャージトラップ膜52は、トンネル絶縁膜51の外周側に設けられている。チャージトラップ膜52は、トンネル絶縁膜51とブロック絶縁膜53との間に位置する。別の観点で見ると、チャージトラップ膜52は、複数の導電層31とチャネル層42との間に位置する。チャージトラップ膜52は、柱状体40の大部分に亘るようにZ方向に延びている。チャージトラップ膜52は、多数の結晶欠陥(捕獲準位)を有し、これら結晶欠陥に電荷を捕獲可能な機能膜である。チャージトラップ膜52は、例えばシリコン窒化物により形成されている。チャージトラップ膜52のなかで各ワード線WLと隣り合う部分は、「電荷蓄積部」の一例である。
ブロック絶縁膜53は、チャージトラップ膜52の外周側に設けられている。ブロック絶縁膜53は、R方向で、複数の導電層31とチャージトラップ膜52との間に位置する。ブロック絶縁膜53は、バックトンネリングを抑制する絶縁膜である。バックトンネリングは、ワード線WLからチャージトラップ膜52へ電荷が戻る現象である。ブロック絶縁膜53は、柱状体40のZ方向の大部分に亘るようにZ方向に延びている。ブロック絶縁膜53は、例えば、シリコン酸化膜または金属酸化物膜などの複数の絶縁膜が積層された積層構造膜である。金属酸化物の一例は、アルミニウム酸化物である。ブロック絶縁膜53は、シリコン窒化物またはハフニウムオキサイドのような高誘電率材料(High-k材料)を含んでもよい。
チャネル層42は、多層膜41の内側に設けられている。チャネル層42は、環状に形成されるとともに、柱状体40の全長(全高)に亘るようにZ方向に延びている。多層膜41のなかでソース線SLと同じ高さに位置する部分は除去されている。これにより、チャネル層42の下端部は、ソース線SLに接してソース線SLと接続されている。チャネル層42は、ポリシリコンのような半導体材料で形成されている。チャネル層42は、不純物がドープされていてもよい。チャネル層42に含まれる不純物は、例えば、カーボン、リン、ボロン、ゲルマニウムからなる群から選択されるいずれかである。チャネル層42は、ワード線WLに電圧が印加される場合に、チャネルを形成してビット線BLとソース線SLとを電気的に接続する。本実施形態では、チャネル層42は、第1部分61と、第2部分62と、第3部分63とを有する。
第1部分61は、チャネル層42の薄膜部である。第1部分61は、第2部分62および第3部分63よりも下方に位置する。第1部分61は、例えば環状であり、Z方向に延びている。第1部分61の少なくとも一部は、R方向で、複数のワード線WLと絶縁コア43との間に位置する。本実施形態では、第1部分61の一部(例えば上端部)は、R方向で、第2ドレイン側選択ゲート線SGD12と絶縁コア43との間に位置する。第1部分61の別の一部(例えば下端部)は、R方向で、複数のソース側選択ゲート線SGSと絶縁コア43との間に位置する。第1部分61は、Z方向においてチャネル層42の大部分を占めており、チャネル層42の本体部を形成している。第1部分61の下端部は、ソース線SLに接してソース線SLと接続されている。
図5は、図4中に示されたメモリセルアレイ11のF5-F5線に沿う断面図である。Z方向において各ワード線WLと同じ高さには、柱状体40に隣り合うワード線WLの端部、ブロック絶縁膜53、チャージトラップ膜52、トンネル絶縁膜51、およびチャネル層42の第1部分61により、MANOS(Metal-Al-Nitride-Oxide-Silicon)型のメモリセルトランジスタMTが形成されている。
なお、メモリセルアレイ11は、電荷蓄積膜として、チャージトラップ膜52に代えて、フローティングゲート方式の電荷蓄積部(フローティングゲート電極)を有してもよい。フローティングゲート電極は、例えば、不純物を含むポリシリコンにより形成されている。ポリシリコンに含まれる不純物は、例えば、リンまたはボロンである。フローティングゲート電極は、ブロック絶縁膜53とトンネル絶縁膜51との間に設けられる。この場合、柱状体40に隣り合うワード線WLの端部、ブロック絶縁膜53、チャージトラップ膜52、トンネル絶縁膜51、およびチャネル層42の第1部分61により、フローティングゲート方式のメモリセルトランジスタMTが形成される。
図4に戻り、第2部分62について説明する。第2部分62は、チャネル層42の厚膜部である。第2部分62は、第1部分61および第3部分63よりも上方に位置する。第2部分62は、例えば環状であり、Z方向に延びている。R方向における第2部分62の膜厚T2は、R方向における第1部分61の膜厚T1よりも大きい。例えば、R方向における第2部分62の膜厚T2は、R方向における第1部分61の膜厚T1の2倍以上である。別の観点によれば、R方向における第2部分62の膜厚T2は、R方向における第1部分61の膜厚T1と比べて、5nm以上大きい。
本実施形態では、第2部分62は、チャネル層42の上端部を形成している。第2部分62の一部は、R方向で、絶縁層39とキャップ部44との間に位置する。第2部分62には、後述するコンタクト81がZ方向で接する。コンタクト81は、柱状体40に接続される下端81e2を有する。チャネル層42の第2部分62の内径D2(例えば、第2部分62の上端62e1の内径)は、コンタクト81の下端81e2の外径D1よりも小さい。第2部分62は、コンタクト81に接してコンタクト81に接続される。
本実施形態では、第2部分62の下端62e2は、絶縁コア43の上端43e1と比べて、シリコン基板21に近い。すなわち、第2部分62は、絶縁コア43の上端43e1よりも上方から、絶縁コア43の一部よりもシリコン基板21の近くまで延びている。第2部分62の一部は、R方向で、絶縁コア43と隣り合う。
本実施形態では、第2部分62の下端62e2は、第1ドレイン側選択ゲート線SGD11の上端(上面)31e1と比べて、シリコン基板21に近い。すなわち、第2部分62は、絶縁コア43の上端43e1よりも上方から、第1ドレイン側選択ゲート線SGD11の少なくとも一部よりもシリコン基板21の近くまで延びている。第2部分62の一部は、R方向で、第1ドレイン側選択ゲート線SGD11の少なくとも一部と絶縁コア43との間に位置する。第1ドレイン側選択ゲート線SGD11の上端31e1は、シリコン基板21とは反対側に向いた端であり、「第1端」の一例である。
さらに言えば、本実施形態では、第2部分62の下端62e2は、Z方向において第1ドレイン側選択ゲート線SGD11の下端(下面)31e2と同じ高さに位置するか、もしくは第1ドレイン側選択ゲート線SGD11の下端31e2よりもシリコン基板21の近くに位置する。すなわち、第2部分62は、絶縁コア43の上端43e1よりも上方から、第1ドレイン側選択ゲート線SGD11の下端31e2と同じ高さまで、または第1ドレイン側選択ゲート線SGD11の下端31e2よりもシリコン基板21の近くまで延びている。第1ドレイン側選択ゲート線SGD11の下端31e2は、シリコン基板21に向いた端であり、「第2端」の一例である。
第2部分62は、R方向の膜厚全体に亘り、第1部分61と膜質が同じである。「膜質が同じ」とは、例えば、膜に含まれる不純物の濃度が同じであることを意味する。この場合、不純物の濃度が同じとは、不純物の濃度の違いが2倍未満であることを意味する。すなわち「膜質が同じ」とは、例えば、第1部分61と第2部分62とのうち低い方の不純物の濃度が1×1020 atoms・cm-3である場合、第1部分61と第2部分62とうち高い方の不純物の濃度が2×1020 atoms・cm-3未満であることを意味する。これに代えて、「膜質が同じ」とは、例えば、膜に含まれる材料の粒径が同じであることを意味してもよい。この場合、粒径が同じとは、粒径の違いが30%以下であることを意味する。
第3部分63は、Z方向で、第1部分61と第2部分62との間に位置する。第3部分63は、第1部分61と第2部分62との間で膜厚が連続的に変化する部分である。第3部分63は、例えば環状であり、Z方向に延びている。R方向における第3部分63の膜厚T3は、R方向における第2部分62の膜厚T2よりも小さく、R方向における第1部分61の膜厚T1よりも大きい。
本実施形態では、第3部分63は、第2部分62から第1部分61に近付くに従い膜厚T3が徐々に薄くなる。第3部分63は、上方に位置するほど(Z方向で第2部分62に近いほど)膜厚T3の変化幅が大きい。「膜厚の変化幅」とは、Z方向で単位距離進むことに応じて変化するR方向の膜厚の量である。本実施形態では、第3部分63は、Z方向で第2部分62に近いほど膜厚T3が大きく変化する。第3部分63は、外周側の斜め上方に向いて凸である円弧状に形成されている。
次に、絶縁コア43について説明する。絶縁コア43は、チャネル層42の内側に設けられ、チャネル層42の内部の一部を埋めている。コ絶縁コア43は、シリコン酸化物のような絶縁材料で形成されている。絶縁コア43は、柱状体40の上端部を除いて柱状体40の大部分に亘るようにZ方向に延びている。絶縁コア43の上端43e1は、Z方向において第1ドレイン側選択ゲート線SGD11の上端31e1と同じ高さに位置するか、もしくは第1ドレイン側選択ゲート線SGD11の上端31e1よりも上方に位置する。
絶縁コア43は、第1部分71と、第2部分72とを有する。絶縁コア43の第1部分71は、チャネル層42の第1部分61の内周側に位置する。絶縁コア43の第1部分71の一部は、チャネル層42の第1部分61の内周面に沿う環状に形成され、内部に空間部(エアギャップ)Sを有する。ただし、空間部Sは必須ではない。一方で、絶縁コア43の第2部分72は、チャネル層42の第2部分62および第3部分63の内周側に位置し、チャネル層42の第2部分62および第3部分63の内周側を実密に埋めている。
キャップ部44は、絶縁コア43の上方に設けられている。キャップ部44は、アモルファスシリコンのような半導体材料で形成された半導体部である。キャップ部44は、不純物がドープされていてもよい。キャップ部44に含まれる不純物は、例えば、カーボン、リン、ボロン、ゲルマニウムからなる群から選択されるいずれかである。キャップ部44は、チャネル層42の第2部分62の内周側を埋めている。キャップ部44は、チャネル層42の第2部分62とともに、柱状体40の上端部を形成している。キャップ部44には、コンタクト81がZ方向で接する。
<2.2.4 上部構造体>
複数のコンタクト81の各々は、柱状体40上に設けられている。コンタクト81は、Z方向に延びており、ビット線BLと柱状体40のチャネル層42とを接続する。コンタクト81は、タングステンのような導電材料により形成されている。
複数のコンタクト81の各々は、柱状体40上に設けられている。コンタクト81は、Z方向に延びており、ビット線BLと柱状体40のチャネル層42とを接続する。コンタクト81は、タングステンのような導電材料により形成されている。
複数のビット線BLの各々は、コンタクト81の上に設けられている。ビット線BLは、コンタクト81を介して、柱状体40のチャネル層42に接続されている。これにより、ワード線WLとビット線BLとの組み合わせにより、3次元状に配置された複数のメモリセルトランジスタMTのなかから任意のメモリセルトランジスタMTを選択することができる。
<3.製造方法>
次に、半導体記憶装置1の製造方法の一例について説明する。
図6から図10は、半導体記憶装置1の製造方法を説明するための断面図である。まず、シリコン基板21上に、半導体層22、不図示の犠牲層、および絶縁層24が積層される。上記犠牲層は、例えばシリコン窒化物により形成されている。上記犠牲層は、後工程で導電層23に置換される絶縁層である。
次に、半導体記憶装置1の製造方法の一例について説明する。
図6から図10は、半導体記憶装置1の製造方法を説明するための断面図である。まず、シリコン基板21上に、半導体層22、不図示の犠牲層、および絶縁層24が積層される。上記犠牲層は、例えばシリコン窒化物により形成されている。上記犠牲層は、後工程で導電層23に置換される絶縁層である。
次に、図6中の(a)に示すように、絶縁層24上に、犠牲層101と、絶縁層32とが交互に積層される。犠牲層101は、シリコン窒化物のような絶縁材料により形成されている。犠牲層101は、後工程で導電層31に置換される絶縁層である。犠牲層101は、「中間層」の一例である。複数の犠牲層101のなかで最上位の犠牲層101S(シリコン基板21から最も遠い犠牲層101S)は、シリコン基板21とは反対側に向いた上端(上面)101e1と、シリコン基板21を向いた下端(下面)101e2とを有する。犠牲層101Sの上端101e1は、後工程で形成される第1ドレイン側選択ゲート線SGD11の上端31e1に対応する高さに位置する。犠牲層101の下端101e2は、後工程で形成される第1ドレイン側選択ゲート線SGD11の下端31e2に対応する高さに位置する。なお、犠牲層101が設けられることに代えて、導電層31と絶縁層32とが直接に交互に積層されてもよい。この場合、導電層31が「中間層」の一例に該当する。次に、犠牲層S上に絶縁層39が積層される。これにより、中間積層体30Aが形成される。
次に、図6中の(b)に示すように、中間積層体30Aに対してメモリホールMHが設けられる。メモリホールMHは、Z方向に延びた開口部である。メモリホールMHは、中間積層体30A、絶縁層24、および不図示の犠牲層をZ方向に貫通し、半導体層22の途中まで形成される。メモリホールMHは、「空間部」の一例である。次に、図6中の(c)に示すように、メモリホールMHの内面に、ブロック絶縁膜53の材料、チャージトラップ膜52の材料、トンネル絶縁膜51の材料が順に供給され、ブロック絶縁膜53、チャージトラップ膜52、トンネル絶縁膜51が順に形成される。
次に、図7中の(d)に示すように、メモリホールMHの内部に、チャネル層42の材料が供給され、トンネル絶縁膜51の内周面に沿う環状の半導体層111が形成される。R方向における半導体層111の膜厚T4は、R方向におけるチャネル層42の第2部分62の膜厚T2と同じである。
次に、図7中の(e)に示すように、半導体層111の内周側に、シリコン酸化物のような絶縁材料が供給され、環状の半導体層111の内部を埋める絶縁部112Aが形成される。そして、絶縁部112Aの上部が例えばエッチングにより除去される。本実施形態では、絶縁部112Aのなかで犠牲層101Sの下端101e2よりも上方の部分が除去される。これにより、環状の半導体層111の内部に絶縁部112が形成される。絶縁部112を形成する材料(例えばシリコン酸化物)は、「第1材料」の一例である。
次に、図7中の(f)に示すように、半導体層111の上面、メモリホールMHの内部に位置する半導体層111の内周面、および絶縁部112の上面に、シリコン窒化物のような絶縁材料が供給され、半導体層111の上面、メモリホールMHの内部に位置する半導体層111の内周面、および絶縁部112の上面に亘る保護膜113が設けられる。保護膜113を形成する材料(例えばシリコン窒化物)は、「第2材料」の一例である。第2材料は、第1材料とは異なる。保護膜113は、半導体層111の上部から犠牲層101Sの上端101e1よりもシリコン基板21に近い領域までを覆う。さらに言えば、本実施形態では、保護膜113は、半導体層111の上部から犠牲層101Sの下端101e2よりもシリコン基板21に近い領域までを覆う。
次に、図8中の(g)に示すように、保護膜113のなかで半導体層111の上面および絶縁部112の上面に位置する部分が、例えば反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)により除去される。これにより、絶縁部112を露出させる開口部113aが設けられた保護膜113が形成される。
次に、図8中の(h)に示すように、保護膜113の開口部113aを通じたエッチングにより、絶縁部112が除去される。そして、図8中の(i)に示すように、保護膜113が設けられた状態で、半導体層111に対するスリミングが行われる。これにより、半導体層111のなかでチャネル層42の第2部分62に対応する領域の膜厚を維持しつつ、半導体層111のなかでチャネル層42の第1部分61および第3部分63に対応する領域の薄膜化が行われる。これにより、第1部分61、第2部分62、および第3部分63を含むチャネル層42が形成される。
次に、図9中の(j)に示すように、例えばエッチングにより保護膜113が除去される。次に、図9中の(k)に示すように、チャネル層42の内周側に、シリコン酸化物のような絶縁材料が供給され、チャネル層42の内周側を埋める絶縁部43Aが形成される。そして、Z方向で絶縁コア43の上端43e1に対応する位置まで、絶縁部43Aの上部が例えばエッチングにより除去される。これにより、チャネル層42の内周側に絶縁コア43が形成される。次に、図9中の(l)に示すように、チャネル層42の内周側に、アモルファスシリコンのような半導体材料が供給され、キャップ部44が形成される。
次に、図10中の(m)に示すように、切断面Cにて切断が行われ、多層膜41の不要部分、チャネル層42の不要部分、キャップ部44の不要部分、絶縁層39の不要部分が除去されることで、中間積層体30Bおよび柱状体40が形成される。
次に、不図示の穴またはトレンチを通じてエッチング溶液が供給され、下部構造体において半導体層22と絶縁層24との間に設けられた犠牲層が除去される。このとき、徐々される犠牲層と同じ高さに位置する多層膜41の一部も除去される。そして、犠牲層が除去された空間に導電材料が供給され、導電層23(ソース線SL)が形成される。次に、不図示の穴またはトレンチを通じてエッチング溶液が供給され、中間積層体30Bに含まれる複数の犠牲層101が除去される。そして、複数の犠牲層101が除去された空間に、導電層31の材料が供給され、ワード線WL、ドレイン側選択ゲート線SGD、およびソース側選択ゲート線SGSが形成される。これにより、積層体30が形成される。その後、図10中の(n)に示すように、コンタクト81およびビット線BLなどが形成され、半導体記憶装置1が完成する。
<4.利点>
近年、半導体記憶装置の電気的特性のさらなる向上のため、チャネル層の薄膜化が検討されている。しかしながら、Z方向の全長に亘りチャネル層が薄膜である場合、次の事象が生じ得る。例えば、チャネル層の上端部で電気抵抗(チャネル抵抗)が大きくなる場合がある。チャネル層の電気抵抗が大きくなると、例えばデータの読み出し時にチャネル層を流れる電流(セル電流)が小さくなり、データの読み出し特性が低下する場合があり得る。これに代えて/加えて、ドレイン側選択ゲート線SGDと隣り合う部分でチャネル層が薄いと、データの消去動作においてゲート誘導ドレインリーク(GIDL:Gate-Induced Drain Leakage)によるホールの生成効率が低下し得る。この場合、データの消去動作の効率が低下し得る。さらに、これらに代えて/加えて、チャネル層の上端部の膜厚が薄いと、チャネル層の内周側に絶縁コア43を形成するエッチング時に、チャネル層の上端部の一部が破断し、中間積層体に含まれる犠牲層および絶縁層の一部が破損してしまうことがあり得る。この場合、半導体記憶装置の歩留まりが低下し得る。
近年、半導体記憶装置の電気的特性のさらなる向上のため、チャネル層の薄膜化が検討されている。しかしながら、Z方向の全長に亘りチャネル層が薄膜である場合、次の事象が生じ得る。例えば、チャネル層の上端部で電気抵抗(チャネル抵抗)が大きくなる場合がある。チャネル層の電気抵抗が大きくなると、例えばデータの読み出し時にチャネル層を流れる電流(セル電流)が小さくなり、データの読み出し特性が低下する場合があり得る。これに代えて/加えて、ドレイン側選択ゲート線SGDと隣り合う部分でチャネル層が薄いと、データの消去動作においてゲート誘導ドレインリーク(GIDL:Gate-Induced Drain Leakage)によるホールの生成効率が低下し得る。この場合、データの消去動作の効率が低下し得る。さらに、これらに代えて/加えて、チャネル層の上端部の膜厚が薄いと、チャネル層の内周側に絶縁コア43を形成するエッチング時に、チャネル層の上端部の一部が破断し、中間積層体に含まれる犠牲層および絶縁層の一部が破損してしまうことがあり得る。この場合、半導体記憶装置の歩留まりが低下し得る。
そこで本実施形態では、チャネル層42は、複数のワード線WLと絶縁コア43との間に位置した第1部分61(薄膜部)と、第1部分61に対してシリコン基板21とは反対側に位置し、R方向の膜厚が第1部分61のR方向の膜厚の2倍以上である第2部分62(厚膜部)とを含む。第2部分62は、Z方向で、絶縁コア43の一部よりもシリコン基板21の近くまで延びているとともに、ドレイン側選択ゲート線SGD(例えば第1ドレイン側選択ゲート線SGD11)の上端31e1よりもシリコン基板21の近くまで延びている。このような構成によれば、チャネル層42の上端部で電気抵抗が小さくなり、セル電流が増加する。また上記に代えて/加えて、ドレイン側選択ゲート線SGDと隣り合う部分にチャネル層42の厚膜部が存在すると、データの消去動作においてゲート誘導ドレインリークによるホールの生成効率が向上し得る。この場合、データの消去動作の効率が向上し得る。また上記に代えて/加えて、チャネル層42の上端部に厚膜部が存在すると、絶縁コア43を形成するエッチング時に、中間積層体30Aに含まれる犠牲層101および絶縁層32の一部が破損してしまうことが抑制され得る。この場合、半導体記憶装置1の歩留まりが向上し得る。
本実施形態では、チャネル層42の第2部分62は、Z方向で、ドレイン側選択ゲート線SGD(例えば第1ドレイン側選択ゲート線SGD11)の下端31eと同じ高さ、またはドレイン側選択ゲート線SGD(例えば第1ドレイン側選択ゲート線SGD11)の下端31eよりもシリコン基板21の近くまで延びている。このような構成によれば、ドレイン側選択ゲート線SGDと隣り合う多くの部分でチャネル層42が厚いため、データの消去動作においてゲート誘導ドレインリークによるホールの生成効率がさらに向上し得る。
本実施形態では、チャネル層42は、Z方向で第1部分61と第2部分62との間に位置し、第2部分62から第1部分61に近付くに従い徐々に膜厚T3が薄くなる第3部分63を含む。第3部分63は、Z方向で第2部分62に近いほど膜厚T3の変化幅が大きい。このような構成によれば、チャネル層42の第2部分62よりも下方に絶縁コア43の材料が入りやすくなり、チャネル層42の第1部分61の内周側に絶縁コア43を形成しやすくなる。これにより、必要な絶縁性をより確実に確保しやすくなる。
本実施形態では、半導体記憶装置1は、柱状体40に対してシリコン基板21とは反対側に位置し、柱状体40に接続されるコンタクト81をさらに備える。チャネル層42の第2部分62には、Z方向でコンタクト81が接する。このような構成によれば、コンタクト81がチャネル層42の第2部分62を介して第1部分61に接続されるため、コンタクト81とチャネル層42の第1部分61との間の電気抵抗をさらに小さくすることができる。これにより、セル電流がより増加し、データの読み出し特性がさらに向上し得る。
本実施形態では、チャネル層42の第2部分62は、環状に形成されている。コンタクト81は、柱状体40に接続される下端81e2を有する。チャネル層42の第2部分62の内径D2は、コンタクト81の下端81e2の外径D1よりも小さい。このような構成によれば、部品公差が存在する場合でも、コンタクト81がチャネル層42の第2部分62に接しやすくなる。これにより、コンタクト81とチャネル層42の第1部分61との間の電気抵抗をより確実に小さくすることができる。
本実施形態では、半導体記憶装置1の製造方法は、半導体層111に対して半導体層111の上部から犠牲層101Sの上端101e1よりもシリコン板21に近い領域までを覆う保護膜113を設け、保護膜113が設けられた状態で半導体層111のスリミングを行うことで、第1部分61と第2部分62とを含むチャネル層42を形成することを含む。このような構成によれば、Z方向における比較的長い領域に亘って第2部分62を形成しやすくなる。
<5.製造方法の変形例>
次に、上述した半導体記憶装置1の製造方法の変形例について説明する。本変形例では、絶縁部112および保護膜113を形成する材料が第1実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の工程は、第1実施形態の製造方法の工程と同じである。
次に、上述した半導体記憶装置1の製造方法の変形例について説明する。本変形例では、絶縁部112および保護膜113を形成する材料が第1実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の工程は、第1実施形態の製造方法の工程と同じである。
図11および図12は、半導体記憶装置1の製造方法の変形例を説明するための断面図である。本変形例の製造方法は、第1実施形態で説明した図7中の(d)の工程まで、第1実施形態の製造方法と同じである。このためここでは、第1実施形態で説明した図7中の(d)よりも後の工程について説明する。図11および図12中の(e´)、(f´)、(g´)、(h´)、(i´)、(k´)は、第1実施形態で説明した図7から図9中の(f)、(g)、(h)、(i)、(k)にそれぞれ対応する工程を示す。
図11中の(e´)に示すように、本変形例では、半導体層111の内周側に、シリコン窒化物のような絶縁材料が供給され、環状の半導体層111の内部を埋める絶縁部112A´が形成される。そして、絶縁部112A´の上部が例えばエッチングにより除去される。本実施形態では、絶縁部112A´のなかで犠牲層101Sの下端101e2よりも上方の部分が除去される。これにより、環状の半導体層111の内部に絶縁部112´が形成される。絶縁部112´を形成する材料(例えばシリコン窒化物)は、「第1材料」の一例である。
次に、図11中の(f´)に示すように、半導体層111の上面、メモリホールMHの内部に位置する半導体層111の内周面、および絶縁部112´の上面に、シリコン酸化物のような絶縁材料が供給され、半導体層111の上面、メモリホールMHの内部に位置する半導体層111の内周面、および絶縁部112´の上面に亘る保護膜113´が設けられる。保護膜113´を形成する材料(例えばシリコン酸化物)は、「第2材料」の一例である。第2材料は、第1材料とは異なる。
次に、図11中の(g´)に示すように、保護膜113´のなかで半導体層111の上面および絶縁部112´の上面に位置する部分が、例えば反応性イオンエッチング(RIE)により除去される。これにより、絶縁部112´を露出させる開口部113a´が設けられた保護膜113´が形成される。
次に、図12中の(h´)に示すように、保護膜113´の開口部113a´を通じたエッチングにより、絶縁部112´が除去される。そして、図12中の(i´)に示すように、保護膜113が設けられた状態で、半導体層111に対するスリミングが行われる。これにより、半導体層111のなかで第2部分62に対応する領域の膜厚を維持しつつ、半導体層111のなかで第1部分61および第3部分63に対応する領域の薄膜化が行われる。これにより、第1部分61、第2部分62、および第3部分63を含むチャネル層42が形成される。
ここで本変形例では、保護膜113´を除去する工程(第1実施形態の図9中の(j)に対応する工程)は行われない。そのため次に、図12中の(k´)に示すように、チャネル層42の内周側に、シリコン酸化物のような絶縁材料が供給され、チャネル層42の内周側を埋める絶縁部43A´が形成される。本変形例では、保護膜113´が残された状態でチャネル層42の内周側を埋める絶縁部43A´が形成される。そして、Z方向で絶縁コア43´の上端43e1´に対応する位置まで、保護膜113´の大部分および絶縁部43A´の上部が例えばエッチングにより除去される。これにより、チャネル層42の内周側に絶縁コア43´が形成される。その後の工程は、第1実施形態と同様である。
このような構成によれば、第1実施形態の製造方法と比べて、保護膜113´を除去する工程を省略することができる。これにより、半導体記憶装置1の製造性を高めることができる。本変形例では、完成品となる半導体記憶装置1において、保護膜113´の一部が残る。例えば、絶縁コア43´は、R方向でチャネル層42の第2部分62と隣り合う上端部91を有する。上端部91は、R方向において絶縁コア43の中央部に位置した絶縁体91aと、R方向で絶縁体91aとチャネル層42との間に位置した絶縁膜91bとを含む。絶縁体91aは、図12中の(k´)の工程で形成された絶縁部43A´の一部により形成される。絶縁膜91bは、図11中の(f´)の工程で形成された保護膜113´の一部により形成される。絶縁体91aと絶縁膜91bとは組成または特性が異なる。「組成が異なる」とは、例えば、含まれる不純物が異なることを意味する。「特性が異なる」とは、例えば、密度または膜ストレスが異なることを意味する。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、チャネル層42の第2部分62がさらに下方まで延びている点で第1実施形態とは異なる。以下に説明する以外の構成は、第1実施形態と同様である。
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、チャネル層42の第2部分62がさらに下方まで延びている点で第1実施形態とは異なる。以下に説明する以外の構成は、第1実施形態と同様である。
図13は、第2実施形態のメモリセルアレイ11Aの一部を示す断面図である。本実施形態では、チャネル層42の第2部分62の下端62eは、第2ドレイン側選択ゲート線SGD12の上端(上面)31e3と比べて、シリコン基板21に近い。すなわち、第2部分62は、絶縁コア43の上端43e1よりも上方から、第2ドレイン側選択ゲート線SGD12の少なくとも一部よりもシリコン基板21の近くまで延びている。第2部分62の一部は、R方向で、第2ドレイン側選択ゲート線SGD12の少なくとも一部と絶縁コア43との間に位置する。第2ドレイン側選択ゲート線SGD12の上端31e3は、シリコン基板21とは反対側に向いた端であり、「第3端」の一例である。
さらに言えば、本実施形態では、チャネル層42の第2部分62の下端62e2は、Z方向において第2ドレイン側選択ゲート線SGD12の下端(下面)31e4と同じ高さに位置するか、もしくは第2ドレイン側選択ゲート線SGD12の下端31e4と比べてシリコン基板21の近くに位置する。すなわち、第2部分62は、絶縁コア43の上端43e1よりも上方から、第2ドレイン側選択ゲート線SGD12の下端31e4と同じ高さまで、または第2ドレイン側選択ゲート線SGD12の下端31e4よりもシリコン基板21の近くまで延びている。このような構成によれば、データの消去動作においてゲート誘導ドレインリークによるホールの生成効率がさらに向上させることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、チャネル層42の第2部分62がさらに下方まで延びている点で第2実施形態とは異なる。以下に説明する以外の構成は、第2実施形態と同様である。
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、チャネル層42の第2部分62がさらに下方まで延びている点で第2実施形態とは異なる。以下に説明する以外の構成は、第2実施形態と同様である。
図14は、第3実施形態のメモリセルアレイ11Bの一部を示す断面図である。本実施形態では、積層体30に含まれる複数の導電層31は、ダミー線DLを含む。ダミー線DLは、Z方向で、ドレイン側選択ゲート線SGDと複数のワード線WLとの間に位置する。ダミー線DLは、セルトランジスタMTとして機能するトランジスタには接続されていない導電層を意味する。ダミー線DLは、ドレイン側選択ゲート線SGDに印加される電圧がワード線WLに伝わりにくいように、ドレイン側選択ゲート線SGDと複数のワード線WLとの間の緩衝部として機能する。
本実施形態では、チャネル層42の第2部分62の下端62e2は、ダミー線DLの上端31e5と比べて、シリコン基板21に近い。すなわち、第2部分62は、絶縁コア43の上端43e1よりも上方から、ダミー線DLの少なくとも一部よりもシリコン基板21の近くまで延びている。第2部分62の一部は、R方向で、ダミー線DLの少なくとも一部と絶縁コア43との間に位置する。
さらに言えば、本実施形態では、チャネル層42の第2部分62の下端62e2は、Z方向においてダミー線DLの下端31e6と同じ高さに位置するか、もしくはダミー線DLの下端31e6と比べてシリコン基板21の近くに位置する。すなわち、第2部分62は、絶縁コア43の上端43e1よりも上方から、ダミー線DLの下端31e6と同じ高さまで、またはダミー線DLの下端31e6よりもシリコン基板21の近くまで延びている。このような構成によれば、チャネル層42の電気抵抗をさらに小さくできる場合がある。
以上、いくつかの実施形態および変形例について説明した。ただし、実施形態および変形例は、上述した例に限定されない。例えば、1つの積層体30に含まれるドレイン側選択ゲート線SGDの個数、ワード線WLの個数、およびダミー線DLの個数は、上述した例に限定されない。
なお、半導体記憶装置1は、シリコン基板21を有しなくてもよい。半導体記憶装置1は、例えば、上述した積層体30および複数の柱状体40を含むアレイチップと、アレイチップとは別に形成された回路チップとを含み、上記回路チップに対して、上記アレイチップが上下反転されて貼り合わされたものでもよい。上記アレイチップは、例えば、メモリセルアレイ11を含む。上記回路チップは、例えば、コマンドレジスタ12、アドレスレジスタ13、制御回路(シーケンサ)14、ドライバモジュール15、ロウデコーダモジュール16、およびセンスアンプモジュール17を含む。この半導体記憶装置1では、上記アレイチップの貼り合せ面と、上記回路チップの貼り合せ面の対応する位置とに、結合金属が埋め込まれ、その結合金属を介して、上記メモリセルアレイのメモリセルアレイ11と上記回路チップを構成する基板に形成されたトランジスタ(例えば、ロウデコーダモジュール16やセンスアンプモジュール17を構成するトランジスタ)とが、電気的に接続される。この半導体記憶装置1では、シリコン基板21は剥離されて最終製品に存在しなくてもよい。このため、上述した説明において、「シリコン基板21とは反対側」を「上方」と読み替え、「シリコン基板21に近い側」を「下方」と読み替えてもよい。なお本出願における「上方」および「下方」とは、構成要素の位置関係を説明するための便宜上の表現であり、最終製品における上下方向(重力方向)を規定するものではない。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、半導体記憶装置は、積層体と、チャネル層とを備える。積層体に含まれる複数の導電層は、複数の第1導電層と、複数の第1導電層の上方に位置した1つ以上の第2導電層とを含む。チャネル層は、複数の第1導電層と絶縁コアとの間に位置した第1部分と、第1部分の上方に位置し、膜厚が第1部分の前記第2方向における膜厚に比べ5nm以上大きい、あるいは、2倍以上である第2部分とを含む。第2部分は、絶縁コアの上端よりも下方まで延びているとともに、1つ以上の第2導電層のなかの最上の第2導電層についての上面よりも下方まで延びている。このような構成によれば、電気的特性の向上を図ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…半導体記憶装置、21…シリコン基板(基板)、30…積層体、30A,30B…中間積層体、31…導電層、WL…ワード線(第1導電層)、SGD…ドレイン側選択ゲート線(第2導電層)、SGD11…第1ドレイン側選択ゲート線(第1層)、SGD12…第2ドレイン側選択ゲート線(第2層)、DL…ダミー線、32…絶縁層、40…柱状体、41…多層膜(メモリ膜)、42…チャネル層、43…絶縁コア、61…第1部分、62…第2部分、63…第3部分、81…コンタクト、111…半導体層、113,113´…保護膜。
Claims (9)
- 複数の導電層と複数の絶縁層とを含み、前記複数の導電層と前記複数の絶縁層とが第1方向に1層ずつ交互に積層された積層体と、
前記積層体内を前記第1方向に延びており、絶縁コアと、前記複数の導電層と前記絶縁コアとの間に位置したチャネル層と、前記複数の導電層と前記チャネル層との間に位置したメモリ膜とを含む、柱状体と、
を備え、
前記複数の導電層は、前記チャネル層との交差部分にメモリセルトランジスタが形成される複数の第1導電層と、前記複数の第1導電層の上方に位置し、前記チャネル層との交差部分に選択トランジスタが形成される1つ以上の第2導電層とを含み、
前記チャネル層は、前記複数の第1導電層と前記絶縁コアとの間に位置した第1部分と、前記第1部分の上方に位置し、前記第1方向とは交差する第2方向における膜厚が前記第1部分の前記第2方向における膜厚に比べ5nm以上大きい、あるいは、2倍以上である第2部分とを含み、
前記第2部分は、前記第1方向で、前記絶縁コアの上端よりも下方まで延びているとともに、前記1つ以上の第2導電層のなかの最上の第2導電層についての上面よりも下方まで延びている、
半導体記憶装置。 - 前記第2部分は、前記第1方向で、前記最上の第2導電層についての下面と同じ高さ、または前記下面よりも下方まで延びている、
請求項1に記載の半導体記憶装置。 - 前記1つ以上の第2導電層は、前記最上の第2導電層である第1層と、前記第1層の下方に位置した第2層とを含み、
前記第2部分は、前記第1方向で、前記第2層についての上面と同じ高さ、または前記第2層についての前記上面よりも下方まで延びている、
請求項1または請求項2に記載の半導体記憶装置。 - 前記第2部分は、前記第2方向の膜厚全体に亘り、前記第1部分と膜質が同じである、
請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の半導体記憶装置。 - 前記チャネル層は、前記第1方向で前記第1部分と前記第2部分との間に位置し、前記第2部分から前記第1部分に近付くに従い徐々に前記第2方向の膜厚が薄くなる第3部分を含み、
前記第3部分は、前記第1方向で前記第2部分に近いほど前記膜厚の変化幅が大きい、
請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の半導体記憶装置。 - 前記柱状体の上方に位置し、前記柱状体に接続されるコンタクトをさらに備え、
前記第2部分には、前記第1方向で前記コンタクトが接する、
請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の半導体記憶装置。 - 前記第2部分は、環状に形成されており、
前記コンタクトは、前記柱状体に接続される下端を有し、
前記第2部分の内径は、前記コンタクトの前記下端の外径よりも小さい、
請求項6に記載の半導体記憶装置。 - 前記絶縁コアは、前記第2方向で前記第2部分と隣り合う上端部を有し、
前記上端部は、前記第2方向において前記絶縁コアの中央部に位置した絶縁体と、前記第2方向で前記絶縁体と前記第2部分との間に位置した絶縁膜とを含み、
前記絶縁体と前記絶縁膜とは、組成または特性が異なる、
請求項1から請求項7のうちいずれか1項に記載の半導体記憶装置。 - 複数の中間層と複数の絶縁層とを第1方向に1層ずつ交互に積層して中間積層体を形成し、
前記中間積層体内を前記第1方向に延びた空間部を形成し、
前記空間部の内面にメモリ膜と半導体層とを順に積層し、
前記半導体層に対して、前記半導体層の上部から、前記複数の中間層のなかで最上の中間層についての上面よりも下方に位置する領域までを覆う保護膜を設け、
前記保護膜が設けられた状態で前記半導体層のスリミングを行うことで、第1部分と、前記第1部分の上方に位置し、前記第1方向とは交差する第2方向における膜厚が前記第1部分の前記第2方向における膜厚に比べ5nm以上大きい、あるいは、2倍以上である第2部分とを含むチャネル層を形成する、
ことを含む半導体記憶装置の製造方法。
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