JP2023036377A - 半導体記憶装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワード線のデータリテンション特性の劣化を抑制する半導体記憶装置およびその製造方法を提供する。【解決手段】本実施形態による、半導体記憶装置は、第1絶縁膜と第1導電膜とが第1方向に交互に積層された第1積層体を備える。複数の第1柱状体は、第1積層体内を第1方向に延伸し、第1半導体部、および、該第1半導体部の外周面上に設けられた電荷捕獲膜を含む。第1分離部は、第1積層体の上層部を第1方向に貫通し、かつ第1方向に交差する第2方向に延び、第2絶縁膜と、該第2絶縁膜を介して配置される第3絶縁膜とを含み、第1積層体の上層部に含まれる第1導電膜を第1方向および第2方向に交差する第3方向に電気的に分離する。【選択図】図2A
Description
本実施形態は、半導体記憶装置およびその製造方法に関する。
NAND型フラッシュメモリ等の半導体記憶装置は、複数のメモリセルを3次元配置した立体型メモリセルアレイを有する場合がある。立体型メモリセルアレイの上部には、メモリストリングを選択するために複数の選択ゲートが設けられる。このような半導体記憶装置において、隣接する選択ゲート同士を電気的に分離するために、立体型メモリセルアレイの上方に分離部が設けられている。
メモリセルアレイのワード線を形成した後に分離部を形成する場合、分離部を介して水素等の不純物がワード線に浸入することがある。ワード線に浸入した不純物は、ワード線のデータリテンション特性を劣化させる恐れがある。
ワード線のデータ・リテンション特性の劣化を抑制する半導体記憶装置およびその製造方法を提供する。
本実施形態による、半導体記憶装置は、第1絶縁膜と第1導電膜とが第1方向に交互に積層された第1積層体を備える。複数の第1柱状体は、第1積層体内を第1方向に延伸し、第1半導体部、および、該第1半導体部の外周面上に設けられた電荷捕獲膜を含む。第1分離部は、第1積層体の上層部を第1方向に貫通し、かつ第1方向に交差する第2方向に延び、第2絶縁膜と、該第2絶縁膜を介して配置される第3絶縁膜とを含み、第1積層体の上層部に含まれる第1導電膜を第1方向および第2方向に交差する第3方向に電気的に分離する。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。図面は模式的または概念的なものであり、各部分の比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。明細書と図面において、既出の図面に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1Aは、第1実施形態に係る半導体記憶装置100を例示する模式斜視図である。図1Bは、積層体1を示す模式平面図である。図1Cは、半導体記憶装置100を示す模式平面図である。本明細書では、積層体1の積層方向を第1方向(Z方向)とする。第1方向と交差、例えば、直交する1つの方向を第2方向(X方向)とする。第1および第2方向にそれぞれに交差、例えば、直交する1つの方向を第3方向(Y方向)とする。Z方向に交差する面は、X-Y面である。図2Aは、半導体記憶装置100の模式断面図である。図2Bおよび図2Cのそれぞれは、3次元構造のメモリセルを例示する模式断面図である。
図1Aは、第1実施形態に係る半導体記憶装置100を例示する模式斜視図である。図1Bは、積層体1を示す模式平面図である。図1Cは、半導体記憶装置100を示す模式平面図である。本明細書では、積層体1の積層方向を第1方向(Z方向)とする。第1方向と交差、例えば、直交する1つの方向を第2方向(X方向)とする。第1および第2方向にそれぞれに交差、例えば、直交する1つの方向を第3方向(Y方向)とする。Z方向に交差する面は、X-Y面である。図2Aは、半導体記憶装置100の模式断面図である。図2Bおよび図2Cのそれぞれは、3次元構造のメモリセルを例示する模式断面図である。
図1A~図2Cに示すように、第1実施形態に係る半導体記憶装置100は、3次元構造のメモリセルを有した不揮発性メモリである。
半導体記憶装置100は、基体部3と、積層体1と、深いスリットST(板状部40)と、浅いスリットSHE(分離部50、51)と、複数の柱状体CL1とを含む。
基体部3は、基板30、絶縁膜31、導電膜32および半導体部33を含む。絶縁膜31は、基板30の上に設けられている。導電膜32は、絶縁膜31の上に設けられている。半導体部33は、導電膜32の上に設けられている。基板30は、例えば、シリコン基板である。シリコン(Si)の導電型は、例えば、p型である。基板30の表面領域には、例えば、素子分離領域30iが設けられている。素子分離領域30iは、例えば、シリコン酸化物を含む絶縁領域であり、基板30の表面領域にアクティブエリアAAを区画する。アクティブエリアAAには、トランジスタTrのソースおよびドレイン領域が設けられる。トランジスタTrは、不揮発性メモリの周辺回路(CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)回路)を構成する。絶縁膜31は、例えば、シリコン酸化物(SiO2)を含み、トランジスタTrを絶縁する。絶縁膜31内には、配線31aが設けられている。配線31aは、トランジスタTrと電気的に接続された配線である。導電膜32は、導電性金属、例えば、タングステン(W)を含む。半導体部33は、例えば、シリコンを含む。シリコンの導電型は、例えば、n型である。半導体部33の一部は、アンドープのシリコンを含んでいてもよい。
積層体1は、基板30の上方に設けられており、半導体部33のZ方向に位置する。積層体1は、第1積層体の例である。積層体1は、Z方向に沿って複数の導電膜11および複数の絶縁膜12を交互に積層して構成されている。導電膜11は、第1導電膜の例であり、絶縁膜12は、第1絶縁膜の例である。導電膜11は、導電性金属、例えば、タングステンまたは窒化チタン(TiN)を含む。絶縁膜12は、例えば、シリコン酸化物を含む。絶縁膜12は、導電膜11同士を絶縁する。導電膜11および絶縁膜12のそれぞれの積層数は、任意である。絶縁膜12は、例えば、エアギャップでもよい。積層体1と半導体部33の間には、例えば、絶縁膜1gが設けられている。絶縁膜1gは、例えば、シリコン酸化物(SiO2)を含む。絶縁膜1gは、シリコン酸化物よりも比誘電率が高い高誘電体を含んでいてもよい。高誘電体は、例えば、ハフニウム酸化物等の金属酸化物でもよい。
導電膜11は、少なくとも1つのソース側選択ゲートSGSと、複数のワード線WLと、少なくとも1つのドレイン側選択ゲートSGDとを含む。ソース側選択ゲートSGSは、ソース側選択トランジスタSTSのゲート電極である。ドレイン側選択ゲートSGDは、ドレイン側選択トランジスタSTDのゲート電極である。ソース側選択ゲートSGSは、積層体1の下部領域に設けられる。ドレイン側選択ゲートSGDは、積層体1の上部領域に設けられる。下部領域は、積層体1の基体部3に近い側の領域を、上部領域は、積層体1の基体部3から遠い側の領域を指す。ワード線WLは、ソース側選択ゲートSGSとドレイン側選択ゲートSGDとの間に設けられる。
複数の絶縁膜12のうち、ソース側選択ゲートSGSとワード線WLとを絶縁する絶縁膜12のZ方向の厚さは、例えば、ワード線WLとワード線WLとを絶縁する絶縁膜12のZ方向の厚さよりも厚くされてもよい。
半導体記憶装置100は、ソース側選択ゲートSGSとドレイン側選択ゲートSGDとの間に直列に接続された複数のメモリセルMCを有する。ソース側選択トランジスタSTS、メモリセルMCおよびドレイン側選択トランジスタSTDが直列に接続された構造は“メモリストリング”、もしくは“NANDストリング”と呼ばれる。メモリストリングは、例えば、コンタクトホールCH、VYを介して、ビット線BLに接続される。ビット線BLは、積層体1の上方に設けられ、Y方向に延びる。
積層体1内には、複数の深いスリットST、および、複数の浅いスリットSHEのそれぞれが設けられている。深いスリットSTは、積層体1の上端から基体部3にかけて積層体1をZ方向に貫通し、Z方向から見た平面視において積層体1内にX方向に延伸するように設けられている。板状部40は、深いスリットST内に設けられている(図1B)。板状部40には、例えば、シリコン酸化物等の絶縁物が用いられる。板状部40は、絶縁膜によって積層体1と電気的に絶縁されつつ、半導体部33と電気的に接続された導電膜を含んでいてもよい。浅いスリットSHEは、積層体1の上端から積層体1の上層部内における積層体1の途中までZ方向に設けられている。また、Z方向から見た平面視において、浅いスリットSHEは、X方向に延伸している。絶縁膜50、51は、浅いスリットSHE内に設けられている。浅いスリットSHEの構成については、後に詳述する。深いスリットSTおよび浅いスリットSHEは、Z方向に対して交差する面内(X-Y面)(Z方向から見た平面視)において、互いに略平行にX方向に延伸している。
図1Bに示すように、積層体1は、階段部分1sとメモリセルアレイ部分1mとを含む。階段部分1sは、積層体1の縁部に設けられている。メモリセルアレイ部分1mは、階段部分1sによって挟まれ、あるいは、囲まれている。深いスリットSTは、積層体1の一端の階段部分1sから、メモリセルアレイ部分1mを経て、積層体1の他端の階段部分1sまで設けられている。浅いスリットSHEは、少なくともメモリセルアレイ部分1mに設けられている。
図1Cに示すように、メモリセルアレイ部分1mは、セル領域(Cell)およびタップ領域(Tap)を含む。階段部分1sは、階段領域(Staircase)を含む。タップ領域は、例えば、セル領域と階段領域の間に設けられている。図1Cには図示しないが、タップ領域は、例えば、セル領域同士の間に設けられていてもよい。階段領域は、複数の配線37aが設けられる領域である。タップ領域は、配線37bおよび37cが設けられる領域である。配線37a~37cのそれぞれは、例えば、Z方向に延びる。配線37aは、それぞれ、例えば、導電膜11と電気的に接続される。配線37bは、例えば、導電膜32と電気的に接続される。配線37cは、例えば、配線31aと電気的に接続される。
図1Bに示す2つの板状部40によって挟まれた積層体1の部分は、ブロック(BLOCK)と呼ばれている。ブロックは、例えば、データ消去の最小単位を構成する。絶縁膜50は、ブロック内に設けられている。板状部40と絶縁膜50との間の積層体1は、フィンガと呼ばれている。ドレイン側選択ゲートSGDがフィンガごとに区切られている。このため、データ書き込みおよび読み出し時に、ドレイン側選択ゲートSGDによりブロック内の1つのフィンガを選択状態とすることができる。
図1Aに示すように、複数の柱状体CL1のそれぞれは、積層体1内に設けられたメモリホールMH内に設けられている。柱状体CL1は、第1柱状体の例である。各柱状体CL1は、Z方向に沿って積層体1の上端から積層体1を貫通し、積層体1内および半導体部33にかけて設けられている。
次に、図2Aは、図1CのA-A線における断面図であり、半導体記憶装置100をX方向から見た断面図である。図2Aに示すように、半導体記憶装置100は、導電膜11と絶縁膜12とが交互にZ方向に積層された積層体1と、積層体1内をZ方向に延伸している複数の柱状体CL1とを備えている。また、導電膜11と絶縁膜12との間には、ブロック膜11aが設けられている。導電膜11は第1導電膜の例であり、絶縁膜12は第1絶縁膜の例であり、柱状体CL1は第1柱状体の例であり、ブロック膜11aは第1保護膜の例である。柱状体CL1は、積層体1内においてZ方向に延伸しているコア層101、コア層101の外周面上に設けられた半導体ボディ102、半導体ボディ102の外周面上に設けられた電荷捕獲膜103、および、コア層101の上に設けられたキャップ層104を有する。半導体ボディ102は、第1半導体部の例である。半導体ボディ102は、半導体部33と電気的に接続されている。各フィンガからそれぞれ1つずつ選択された複数の柱状体CL1は、コンタクトホールCH、VYを介して1本のビット線BLに共通に接続される。コンタクトホールCH、VY内には、導電性金属、例えば、タングステン(W)または窒化チタン(TiN)が充填され、コンタクトプラグ90が形成される。すなわち、コンタクトホールCH、VYとキャップ層104とが電気的に接続され、半導体ボディ102とビット線BLとが電気的に接続される。なお、コンタクトホールCH、VYは、層間絶縁膜81により電気的に分離される。層間絶縁膜81は、例えば、シリコン酸化物を含む。柱状体CL1のそれぞれは、例えば、セル領域(Cell)に設けられている(図1C)。
次に、図2Bおよび図2Cを参照して、柱状体CL1を説明する。図2Bは、図2Aの領域Bを拡大して図示しており、図2Cは、図2BのC-C線における断面図を図示している。図2Bおよび図2Cに示すように、X-Y平面におけるメモリホールMHの形状は、例えば、円または楕円である。ブロック膜11aは、導電膜11と半導体ボディ102の間では、電荷捕獲膜103の一部を構成してもよい。ブロック膜11aは、例えば、金属酸化物またはシリコン酸化物である。金属酸化物の1つの例は、酸化アルミニウム(Al2O3)である。ブロック膜11aは、導電膜11から電荷捕獲膜103側への電荷のバックトンネリングを抑制する。
半導体ボディ102の形状は、例えば、底を有した筒状である。半導体ボディ102は、例えば、シリコンを含む。シリコンは、例えば、アモルファスシリコンを結晶化させたポリシリコンである。半導体ボディ102は、例えば、アンドープシリコンである。また、半導体ボディ102は、p型シリコンであってもよい。半導体ボディ102は、ドレイン側選択トランジスタSTD、メモリセルMCおよびソース側選択トランジスタSTSのそれぞれのチャネルとなる。
電荷捕獲膜103は、ブロック膜11a以外の部分のメモリホールMHの内壁と半導体ボディ102との間に設けられている。電荷捕獲膜103の形状は、例えば、筒状である。複数のメモリセルMCは、半導体ボディ102と、ワード線WLとなる導電膜11との間に記憶領域を有し、Z方向に積層されている。電荷捕獲膜103は、例えば、カバー絶縁膜103a、電荷捕獲部103b、および、トンネル絶縁膜103cを含む。半導体ボディ102、電荷捕獲部103b、および、トンネル絶縁膜103cのそれぞれはZ方向に延びている。以上のことから、複数の柱状体CL1のそれぞれは、積層体1内をZ方向に延伸する半導体ボディ102、および、半導体ボディ102の外周面上に設けられた電荷捕獲膜103を含んでいる。
カバー絶縁膜103aは、絶縁膜12と電荷捕獲部103bとの間に設けられている。カバー絶縁膜103aは、例えば、シリコン酸化物を含む。カバー絶縁膜103aは、犠牲膜(図示せず)を導電膜11に置換するとき(リプレース工程)、電荷捕獲部103bがエッチングされないように保護する。カバー絶縁膜103aは、リプレース工程において、導電膜11と電荷捕獲膜103との間から除去されてもよい。この場合、図2Bおよび図2Cに示すように、導電膜11と電荷捕獲膜103との間には、例えば、ブロック膜11aが設けられる。
電荷捕獲部103bは、ブロック膜11aおよびカバー絶縁膜103aとトンネル絶縁膜103cとの間に設けられている。電荷捕獲部103bは、例えば、シリコン窒化膜(SiN)を含み、膜中に電荷をトラップするトラップサイトを有する。電荷捕獲部103bのうち、ワード線WLとなる導電膜11と半導体ボディ102との間に挟まれた部分が電荷を捕獲してメモリセルMCの記憶領域を構成する。メモリセルMCの閾値電圧は、電荷捕獲部103bにおける電荷の有無、または、電荷捕獲部103bに捕獲された電荷の量によって変化する。これにより、メモリセルMCは情報を保持する。
トンネル絶縁膜103cは、半導体ボディ102と電荷捕獲部103bとの間に設けられている。トンネル絶縁膜103cは、例えば、シリコン酸化物、または、シリコン酸化物とシリコン窒化物とを含む。トンネル絶縁膜103cは、半導体ボディ102と電荷捕獲部103bとの間の電位障壁である。例えば、半導体ボディ102から電荷捕獲部103bへ電子を注入するとき(書き込み動作)に、および、半導体ボディ102から電荷捕獲部103bへ正孔を注入するとき(消去動作)に、電子および正孔が、それぞれトンネル絶縁膜103cは電位障壁を通過(トンネリング)する。
コア層101は、筒状の半導体ボディ102の内部スペースを埋め込む。コア層101の形状は、例えば、柱状である。コア層101は、例えば、シリコン酸化物を含み、絶縁性である。
なお、複数の柱状体CLHR(図1C)のそれぞれは、積層体1内に設けられたホールHR内に設けられている。ホールHRは、Z方向に沿って積層体1の上端から積層体1を貫通し、積層体1内および半導体部33内にかけて設けられている。柱状体CLHRは、シリコン酸化物を含む。柱状体CLHRのそれぞれは、柱状体CL1と同じ構成であってもよい。柱状体CLHRのそれぞれは、例えば、階段領域およびタップ領域に設けられている。柱状体CLHRは、リプレース工程において、階段領域およびタップ領域に形成される空隙を保持するための支持部材として機能する。また、半導体記憶装置100は、半導体部14をさらに含む。半導体部14は、積層体1と半導体部13との間に位置している。半導体部14の導電型は、例えば、n型であり、ソース側選択ゲートとして機能してもよい(図1A)。
再び図2Aを参照する。半導体記憶装置100は、積層体1の上層部をZ方向に貫通する浅いスリットSHEが設けられている。浅いスリットSHE内には、該内壁を被覆するバリア膜51と、バリア膜51を介して浅いスリットSHE内に充填された絶縁膜50とを含む。バリア膜51は、浅いスリットSHE内において積層体1の上層部を被覆する。バリア膜51は、積層体1の上層部と絶縁膜50とを分離する。バリア膜51は第2絶縁膜の例であり、絶縁膜50は第3絶縁膜の例である。バリア膜51および絶縁膜50は、分離部として浅いスリットSHE内に設けられている。従って、以下、バリア膜51および絶縁膜50は、分離部50、51とも呼ぶ。浅いスリットSHE内の分離部50、51は、積層体1の上層部の導電膜11を電気的に分離する。即ち、分離部50、51は、隣接するドレイン側選択ゲートSGDを電気的に分離するために設けられている。第1分離部としての分離部50、51は、積層体1の上層部をZ方向に貫通し、かつX方向に延びている。即ち、第1分離部は、バリア膜51、と、該バリア膜51を介して配置される絶縁膜50とを含んでおり、積層体1の上層部に含まれる導電膜11をY方向に電気的に分離する。
図2Dおよび図2Eを参照して、バリア膜51の機能について説明する。
図2Dは、図2Aにおける領域Cを拡大して示す断面図である。図2Eは、バリア膜51を有しない比較例を示す断面図である。
図2Dに示すように、浅いスリットSHEは、積層体1の上層部をZ方向に貫通する。浅いスリットSHEは、ドレイン側選択ゲートSGDとして機能する導電膜11と、ドレイン側選択ゲートSGDの直下の導電膜11とを貫通する。ドレイン側選択ゲートSGDの直下の導電膜11は、ダミーワード線DWLとなる。なお、ダミーワード線DWLのメモリセル(ダミーセル)には、データは記憶されない。浅いスリットSHEは、ダミーワード線DWLよりも下層の導電膜11まで貫通する場合がある。この場合、浅いスリットSHEが貫通したワード線WLは、結果的にダミーワード線DWLとなる。
図2Dに示すように、分離部50、51は、浅いスリットSHEの内壁をバリア膜51で被覆し、さらに浅いスリットSHE内に絶縁膜50を充填することにより形成される。導電膜11と絶縁膜50との間には、バリア膜51が設けられている。導電膜11とバリア膜51との間には、ブロック膜11aは設けられておらず、導電膜11はバリア膜51に直接接触している。
バリア膜51には、PRF(Permeation Reduction Factor)の値がシリコン酸化膜(SiO2)よりも大きい絶縁材料が用いられている。PRFとは、水素の浸入を抑制する性質を評価する値である。PRFがシリコン酸化膜よりも高い絶縁材料には、例えば、シリコン窒化膜(SiN)、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化ジルコニウム(ZrO2)等がある。従って、バリア膜51には、例えば、シリコン窒化膜(SiN)、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化ジルコニウム(ZrO2)等を用いればよい。バリア膜51の厚さは、例えば、3~10nmであり、浅いスリットSHE内を均一の厚さで被覆する。一方、絶縁膜50は、例えば、シリコン酸化膜等の低PRFの絶縁材料でよい。
上記のように、導電膜11と絶縁膜50との間、および、ブロック膜11aと絶縁膜50との間に、バリア膜51が存在する。このため、絶縁膜50から導電膜11およびブロック膜11aへの水素等の不純物の浸入が、バリア膜51により抑制される。
一方、図2Eに示す比較例では、導電膜11と絶縁膜50との間、および、ブロック膜11aと絶縁膜50との間に、バリア膜51が存在しない。このため、例えば、矢印Y1で示すように、絶縁膜50から導電膜11およびブロック膜11aへ水素等の不純物が浸入してしまう。水素等の不純物が、導電膜11およびブロック膜11a(ワード線WL)に浸入すると、メモリセルMCのデータ・リテンション(Data Retention)特性が劣化する。データ・リテンションとは、メモリセルMCに記憶したデータが失われるまでの時間である。
バリア膜51には、PRF(Permeation Reduction Factor)の値がシリコン酸化膜(SiO2)よりも大きい絶縁材料が用いられている。PRFとは、水素の浸入を抑制する性質を評価する値である。PRFがシリコン酸化膜よりも高い絶縁材料には、例えば、シリコン窒化膜(SiN)、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化ジルコニウム(ZrO2)等がある。従って、バリア膜51には、例えば、シリコン窒化膜(SiN)、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化ジルコニウム(ZrO2)等を用いればよい。バリア膜51の厚さは、例えば、3~10nmであり、浅いスリットSHE内を均一の厚さで被覆する。一方、絶縁膜50は、例えば、シリコン酸化膜等の低PRFの絶縁材料でよい。
上記のように、導電膜11と絶縁膜50との間、および、ブロック膜11aと絶縁膜50との間に、バリア膜51が存在する。このため、絶縁膜50から導電膜11およびブロック膜11aへの水素等の不純物の浸入が、バリア膜51により抑制される。
一方、図2Eに示す比較例では、導電膜11と絶縁膜50との間、および、ブロック膜11aと絶縁膜50との間に、バリア膜51が存在しない。このため、例えば、矢印Y1で示すように、絶縁膜50から導電膜11およびブロック膜11aへ水素等の不純物が浸入してしまう。水素等の不純物が、導電膜11およびブロック膜11a(ワード線WL)に浸入すると、メモリセルMCのデータ・リテンション(Data Retention)特性が劣化する。データ・リテンションとは、メモリセルMCに記憶したデータが失われるまでの時間である。
本実施形態によれば、上述のように、導電膜11およびブロック膜11a(ワード線WL)への水素等の不純物の浸入を、バリア膜51が抑制する。これにより、半導体記憶装置100のデータ・リテンション特性の劣化を抑制することができる。
次に、半導体記憶装置100の製造方法について説明する。
図3A~図12は、第1実施形態に係る半導体記憶装置100の製造方法の一例を示す模式図である。図3A~図12は、図1CのA-A線に相当する部分の断面図である。
まず、図3Aに示すように、絶縁膜12と犠牲膜11cとを交互にZ方向に積層して積層体1aを、図1Aの基体部3上に形成する。犠牲膜11cは、第1犠牲膜の例である。絶縁膜12には、例えば、シリコン酸化膜が用いられ、犠牲膜11cには、例えば、シリコン窒化膜が用いられる。
次に、リソグラフィ技術およびエッチング技術等を用いて、積層体1a内に複数のメモリホールMHを形成する。次に、メモリホールMHの内壁面に、電荷捕獲膜103、半導体ボディ102をこの順番で形成し、半導体ボディ102の内側にコア層101を埋め込む。さらに、コア層101の上にキャップ層104を形成する。これにより、メモリホールMH内に、コア層101、コア層101の外周面上に設けられた半導体ボディ102、半導体ボディ102の外周面上に設けられた電荷捕獲膜103、コア層101の上にキャップ層104を含む、複数の柱状体CL1が形成される。
次に、リソグラフィ技術およびエッチング技術等を用いて、積層体1a内に複数のメモリホールMHを形成する。次に、メモリホールMHの内壁面に、電荷捕獲膜103、半導体ボディ102をこの順番で形成し、半導体ボディ102の内側にコア層101を埋め込む。さらに、コア層101の上にキャップ層104を形成する。これにより、メモリホールMH内に、コア層101、コア層101の外周面上に設けられた半導体ボディ102、半導体ボディ102の外周面上に設けられた電荷捕獲膜103、コア層101の上にキャップ層104を含む、複数の柱状体CL1が形成される。
次に、図1A~図1Cを参照して説明した深いスリットSTが、積層体1aを貫通するように形成される。
次に、図3Bに示すように、深いスリットSTを介して、犠牲膜11cをリン酸溶液などで除去する。次に、Z方向に隣接する絶縁膜12の間の空間の内壁にブロック膜11aを形成する。
次に、図3Cに示すように、Z方向に隣接する絶縁膜12の間の空間に、導電性金属、例えば、タングステン(W)または窒化チタン(TiN)を埋め込む。これにより、Z方向に隣接する絶縁膜12の間の空間に導電膜11が埋め込まれる。導電膜11と絶縁膜12の間にはブロック膜11aが設けられる。このように、犠牲膜11cを導電膜11に置換する工程を、リプレース工程と呼ぶ。なお、複数の柱状体CL1は、図3A~図3Cを参照して説明したリプレース工程の後に形成してもよい。この場合、メモリホールMHは、リプレース工程まで、図示しない犠牲膜で充填されている。
次に、図4に示すように、積層体1の上にハードマスク60を形成する。ハードマスク60には、例えば、TEOS(TetraEthOxySilane)を用いて形成されたシリコン酸化膜が用いられる。
次に、図5に示すように、リソグラフィ技術を用いて、フォトレジスト層71をハードマスク60の上に形成する。フォトレジスト層71は、浅いスリットSHEの領域を露出するようにパターニングされる。
次に、フォトレジスト層71をマスクとして用いて、エッチング技術でハードマスク60を加工し、さらに、ハードマスク60をマスクとして用いて、エッチング技術で、絶縁膜12を加工する。これにより、図6に示すように、開口部A1を絶縁膜12に形成する。
次に、図7に示すように、フォトレジスト層71およびハードマスク60をマスクとして用いて、積層体1の上層部をZ方向に貫通する浅いスリットSHEを、RIE(Reactive Ion Etching)法等のエッチング技術で形成する。浅いスリットSHEの断面形状は、例えば、上面の幅が下面の幅よりも広いテーパー形状でよい。
次に、図8に示すように、浅いスリットSHEの内壁面をバリア膜51で被覆する。バリア膜51には、例えば、シリコン窒化膜、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化ジルコニウム等のシリコン酸化膜よりもPRFの高い材料が用いられる。バリア膜51の膜厚は、例えば、3~10nmであり、内壁面を略均一の厚さで被覆する。なお、バリア膜51は、積層体1の上面にも形成される。
次に、図9に示すように、浅いスリットSHE内においてバリア膜51の内側に絶縁膜50を形成する。絶縁膜50には、例えば、シリコン酸化膜等のバリア膜51よりもPRFの低い材料が用いられる。なお、絶縁膜50は、積層体1上のバリア膜51の上にも形成される。
次に、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法またはエッチング技術を用いて、積層体1およびバリア膜51の上に形成された絶縁膜50を研磨またはエッチングする。このとき、バリア膜51は、研磨ストッパまたはエッチングストッパとして機能し得る。これにより、図10に示す構造が得られる。バリア膜51は、浅いスリットSHE内において、積層体1の内壁を被覆し、絶縁膜50は、バリア膜51を介して浅いスリットSHE内に充填される。尚、浅いスリットSHE内の上方にある絶縁膜50は、幾分、除去されてもよい。ただし、浅いスリットSHE内の絶縁膜50の高さは、積層体1の最上層の導電膜11の上面の高さよりも高い位置にあることが好ましい。
次に、図11に示すように、CMP法またはエッチング技術を用いて、積層体1の上に形成されたバリア膜51を除去する。これにより、浅いスリットSHE内の絶縁膜50およびバリア膜51(分離部50、51)を残置させたまま、積層体1上の絶縁膜50およびバリア膜51を除去する。なお、積層体1上のバリア膜51自体は、メモリセルMC等のデバイスの電気的な特性に特に影響を与えない。従って、積層体1上のバリア膜51は残置させてもよい。この場合、バリア膜51は、外部からの水素等の不純物の侵入をさらに抑制することができる。
次に、図12に示すように、積層体1の上に層間絶縁膜81を形成する。層間絶縁膜81には、例えば、シリコン酸化物が用いられる。次に、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、層間絶縁膜81を加工してコンタクトホールCHを形成する。コンタクトホールCHは、キャップ層104の上面に到達する深さまで形成され、Z方向からの平面視では略扁円形または略扁楕円でよい。次に、コンタクトホールCHにチタン(Ti)、窒化チタン(TiN)またはタングステン(W)を充填してコンタクトプラグ90を形成し、これをCMP法で研磨する。
この後、コンタクトホールCH上にビアコンタクトを形成し、ビアコンタクトの上にビット線を形成する。これにより、ビット線は、コンタクトホールCH、ビアコンタクトを介して柱状体CL1に電気的に接続される。ビット線は、Z方向から見た平面視において絶縁膜50の延伸方向に対して略直交方向(Y方向)に延伸するように設けられる。その後、他の多層配線構造等を形成し、第1実施形態に係る半導体記憶装置100が完成する。
以上のように、第1実施形態によれば、導電膜11と絶縁膜50との間、および、ブロック膜11aと絶縁膜50との間に、バリア膜51が形成される。バリア膜51は、シリコン酸化膜よりもPRFにおいて高い材料で構成されているため、絶縁膜50から導電膜11およびブロック膜11aへの水素等の不純物の浸入を抑制することができる。これにより、メモリセルMCのデータ・リテンション特性の劣化を抑制することができる。
(第1実施形態の変形例)
図13は、第1実施形態の変形例による半導体記憶装置100の構成例を示す断面図である。本変形例では、絶縁膜50の内部にボイドV1がある。絶縁膜50の内部にボイドV1があっても、分離部50、51は第1実施形態の分離部と同様の機能することができる。また、バリア膜51は、絶縁膜50から導電膜11およびブロック膜11aへの水素等の不純物の浸入を抑制することができる。また、ボイドV1はエアギャップとしても機能し、分離部50、51の電気的な分離特性をより向上させる効果が得られる。本変形例のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。よって、本変形例においても第1実施形態と同様の効果が得られる。
図13は、第1実施形態の変形例による半導体記憶装置100の構成例を示す断面図である。本変形例では、絶縁膜50の内部にボイドV1がある。絶縁膜50の内部にボイドV1があっても、分離部50、51は第1実施形態の分離部と同様の機能することができる。また、バリア膜51は、絶縁膜50から導電膜11およびブロック膜11aへの水素等の不純物の浸入を抑制することができる。また、ボイドV1はエアギャップとしても機能し、分離部50、51の電気的な分離特性をより向上させる効果が得られる。本変形例のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。よって、本変形例においても第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第2実施形態)
図14は、第2実施形態による半導体記憶装置100の構成例を示す断面図である。第2実施形態による半導体記憶装置100は、絶縁膜50の内部に絶縁膜52がさらに設けられている。浅いスリットSHE(第1分離部)の内壁面には、バリア膜51が設けられ、バリア膜51の内側には、絶縁膜50が設けられている。さらに、浅いスリットSHE内の絶縁膜50の内側に絶縁膜52が充填されている。絶縁膜52は、第4絶縁膜の例である。絶縁膜52には、例えば、シリコン窒化膜(SiN)等の電荷を捕獲しやすい絶縁材料が用いられる。これにより、浅いスリットSHEの内部には、絶縁膜50(シリコン酸化膜)および絶縁膜52(シリコン窒化膜)が充填される。第2実施形態では、分離部は、50~52で構成される。浅いスリットSHEを挟んで隣接する導電膜11(ワード線WL)の間には、バリア膜51、絶縁膜50(シリコン酸化膜)、絶縁膜52(シリコン窒化膜)52、絶縁膜50(シリコン酸化膜)、バリア膜51がY方向に積層されることになる。従って、浅いスリットSHEを挟んで隣接する導電膜11の間には、絶縁膜50(シリコン酸化膜)、絶縁膜52(シリコン窒化膜)、絶縁膜50(シリコン酸化膜)からなるONO膜が存在する。
図14は、第2実施形態による半導体記憶装置100の構成例を示す断面図である。第2実施形態による半導体記憶装置100は、絶縁膜50の内部に絶縁膜52がさらに設けられている。浅いスリットSHE(第1分離部)の内壁面には、バリア膜51が設けられ、バリア膜51の内側には、絶縁膜50が設けられている。さらに、浅いスリットSHE内の絶縁膜50の内側に絶縁膜52が充填されている。絶縁膜52は、第4絶縁膜の例である。絶縁膜52には、例えば、シリコン窒化膜(SiN)等の電荷を捕獲しやすい絶縁材料が用いられる。これにより、浅いスリットSHEの内部には、絶縁膜50(シリコン酸化膜)および絶縁膜52(シリコン窒化膜)が充填される。第2実施形態では、分離部は、50~52で構成される。浅いスリットSHEを挟んで隣接する導電膜11(ワード線WL)の間には、バリア膜51、絶縁膜50(シリコン酸化膜)、絶縁膜52(シリコン窒化膜)52、絶縁膜50(シリコン酸化膜)、バリア膜51がY方向に積層されることになる。従って、浅いスリットSHEを挟んで隣接する導電膜11の間には、絶縁膜50(シリコン酸化膜)、絶縁膜52(シリコン窒化膜)、絶縁膜50(シリコン酸化膜)からなるONO膜が存在する。
次に、浅いスリットSHEおよびその内部構造による電界の緩和効果について説明する。半導体記憶装置100では、データの書き込み動作/消去動作を行う際に、選択トランジスタSTS、STDを介して、柱状体CL1に電界を印加する。これにより、データの書き込み動作/消去動作を行う柱状体CL1が選択される(選択ストリング)。例えば、図14において、柱状体CL1_Aを選択ストリングとして、柱状体CL1_Aに電界を印加する。一方、柱状体CL1_Bを非選択ストリングとして、柱状体CL1_Bには電界を印加しないものとする。
この場合、柱状体CL1_Aに対応するドレイン側選択トランジスタSTDのドレイン側選択ゲートSGDが高レベル電圧に立ち上がる。柱状体CL1_Bに対応するドレイン側選択トランジスタSTDのドレイン側選択ゲートSGDは低レベル電圧を維持する。これにより、柱状体CL1_Aと柱状体CL1_Bとの間において浅いスリットSHE内の分離部50~52には、ドレイン側選択ゲートSGDの高レベル電圧側と低レベル電圧側との間に電位差が生じる。このため、浅いスリットSHEは、ドレイン側選択ゲートSGDの高レベル電圧と低レベル電圧との電圧差に対する耐圧を保証するために、一定の幅W1以上(例えば、20nm以上)を確保する必要がある。
しかしながら、メモリセルアレイ部分1mの微細化にともない、浅いスリットSHEは、一定の幅をW1以上に確保できないおそれがある。この場合、浅いスリットSHEは、ドレイン側選択ゲートSGDの高レベル電圧と低レベル電圧との電圧差に対する耐圧を保証できない。また、浅いスリットSHEの幅が狭くなると、浅いスリットSHE内に絶縁膜50、52を十分に形成できないおそれもある。この場合にも、浅いスリットSHEは、ドレイン側選択ゲートSGDの高レベル電圧と低レベル電圧との電圧差に対する耐圧を保証できない。
さらに、浅いスリットSHEの底面の幅をW1以上に確保しようとすると、底面よりも広い浅いスリットSHEの上部が柱状体CL1に接触して、ドレイン側選択ゲートSGDの不良につながる可能性がある。
そこで、第2実施形態において、浅いスリットSHE内において、絶縁膜50(シリコン酸化膜)の内部に絶縁膜52(シリコン窒化膜)をさらに設けている。絶縁膜52は、例えば、シリコン窒化膜のように電荷を捕獲しやすい材料で構成されている。これにより、絶縁膜52は、電荷を捕獲し、選択ストリングのドレイン側選択ゲートSGDと非選択ストリングのドレイン側選択ゲートSGDとの間にある分離部50~52に生じる電界を緩和する。その結果、非選択ストリングと選択ストリングとの間の分離部50~52の耐圧を保証することができる。
図15Aおよび図15Bは、浅いスリットSHEとその両側に隣接する導電膜11(ワード線WL)のエネルギーバンド図である。図15Aおよび図15Bを参照して、絶縁膜52による非選択ストリングと選択ストリングとの間の電界の緩和効果をより詳細に説明する。
図15Aはデータ読み出し時におけるエネルギーバンド構造を示している。データ読み出し時においては、上記ように、選択ストリングのドレイン側選択ゲートSGDと非選択ストリングのドレイン側選択ゲートSGDとの間に位置する分離部50~52には電位差が生じる。例えば、選択ストリングのドレイン側選択ゲートSGDには高レベル電圧(VSGDA=5V)が印加され、非選択ストリングのドレイン側選択ゲートSGDには低レベル電圧(VSGDB=0V)が印加されるものとする。この場合、非選択ストリング側の絶縁膜50Bから選択ストリング側の絶縁膜50Aに向けて電子が移動する。すなわち、浅いスリットSHE内に、絶縁膜50Aから絶縁膜50Bへ流れるリーク電流が生じる。尚、絶縁膜50Aは、図14の分離部のうち左側にある絶縁膜50である。絶縁膜50Bは、図14の分離部のうち右側にある絶縁膜50である。
もし、絶縁膜52が設けられていない場合、リーク電流は、絶縁膜50Aから絶縁膜50Bへ流れやすい。特に、浅いスリットSHE、即ち、分離部50~52の幅がW1よりも狭い場合には、リーク電流は分離部50~52を通過しやすくなる。
一方、絶縁膜52が設けられている場合、図15Aに示すように、絶縁膜50Aと絶縁膜50Bとの間に位置する絶縁膜52が、このリーク電流によって移動する電子を捕獲する。
図15Bに示すように、絶縁膜52が電子を捕獲し、電子を蓄積することにより、絶縁膜52のエネルギー準位が上昇する。これにより、絶縁膜50Aと絶縁膜50Bとの間の電位差の勾配が緩やかになる。言い換えると、絶縁膜52に電子が蓄積することにより、絶縁膜50Aと絶縁膜50Bとの間のエネルギー障壁が上昇する。したがって、電子の移動が抑制され、リーク電流が抑制される。これにより、絶縁膜52は、分離部50~52の耐圧を上昇させることができる。
第2実施形態のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。よって、第2実施形態は、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。尚、絶縁膜52による電界を緩和する効果は、バリア膜51が無くとも生じる。絶縁膜50内に絶縁膜52が設けられていれば、分離部50~52の耐圧を高く維持する効果は得られる。なお、第2実施形態に係る分離部は、例えば、図9を参照して説明した工程の後に、浅いスリットSHE内の絶縁膜50にトレンチを形成し、このトレンチ内に絶縁膜52を埋め込むことにより形成することができる。
(第2実施形態の変形例)
図16は、第2実施形態の変形例による半導体記憶装置100の構成例を示す断面図である。本変形例では、絶縁膜52の内部にボイドV2がある。絶縁膜52の内部にボイドV2があっても、分離部50~52は、第1実施形態の分離部として機能することができる。また、バリア膜51は、絶縁膜50から導電膜11およびブロック膜11aへの水素等の不純物の浸入を抑制することができる。本変形例のその他の構成は、第2実施形態の対応する構成と同様でよい。よって、本変形例においても第2実施形態と同様の効果が得られる。また、ボイドV2はエアギャップとしても機能し、分離部50~52の電気的な分離特性をより向上させる効果が得られる。
図16は、第2実施形態の変形例による半導体記憶装置100の構成例を示す断面図である。本変形例では、絶縁膜52の内部にボイドV2がある。絶縁膜52の内部にボイドV2があっても、分離部50~52は、第1実施形態の分離部として機能することができる。また、バリア膜51は、絶縁膜50から導電膜11およびブロック膜11aへの水素等の不純物の浸入を抑制することができる。本変形例のその他の構成は、第2実施形態の対応する構成と同様でよい。よって、本変形例においても第2実施形態と同様の効果が得られる。また、ボイドV2はエアギャップとしても機能し、分離部50~52の電気的な分離特性をより向上させる効果が得られる。
(第3実施形態)
図17は、第3実施形態による半導体記憶装置100の構成例を示す断面図である。第3実施形態では、絶縁膜52の内部にさらに絶縁膜53が設けられている。浅いスリットSHE(第1分離部)の内壁面には、バリア膜51が設けられ、バリア膜51の内側には、絶縁膜50が設けられている。さらに、絶縁膜50の内側に絶縁膜52が設けられ、絶縁膜52のさらに内側に絶縁膜53が設けられている。絶縁膜53は、第5絶縁膜の例である。絶縁膜53には、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)等の絶縁膜52(SiN)よりも比誘電率の低い材料が用いられる。第3実施形態では、分離部は、50~53で構成される。
図17は、第3実施形態による半導体記憶装置100の構成例を示す断面図である。第3実施形態では、絶縁膜52の内部にさらに絶縁膜53が設けられている。浅いスリットSHE(第1分離部)の内壁面には、バリア膜51が設けられ、バリア膜51の内側には、絶縁膜50が設けられている。さらに、絶縁膜50の内側に絶縁膜52が設けられ、絶縁膜52のさらに内側に絶縁膜53が設けられている。絶縁膜53は、第5絶縁膜の例である。絶縁膜53には、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)等の絶縁膜52(SiN)よりも比誘電率の低い材料が用いられる。第3実施形態では、分離部は、50~53で構成される。
絶縁膜52は、第2実施形態と同様に、電荷を捕獲することで分離部の耐圧を上昇させることができる。したがって、第3実施形態においても、第2実施形態と同様の効果が得られる。
次に、絶縁膜53の機能について説明する。
第3実施形態の分離部は、絶縁膜52(シリコン窒化膜)の内部に形成された絶縁膜53(シリコン酸化膜)をさらに備える。絶縁膜53は、第2実施形態の絶縁膜52内に形成される。絶縁膜53は、例えば、シリコン酸化膜のように絶縁膜52(例えば、シリコン窒化膜)よりも比誘電率の低い材料で構成されている。従って、バリア膜51、絶縁膜50、絶縁膜52および絶縁膜53で構成される第3実施形態の分離部は、バリア膜51、絶縁膜50、絶縁膜52で構成される第2実施形態の分離部に比べて比誘電率が低い。これにより、第3実施形態の分離部に生じる電界が緩和されるため、分離部50、52、53の耐圧をより高く維持する効果が得られる。即ち、分離部は、選択ストリング側のドレイン側選択ゲートSGDと非選択ストリング側のドレイン側選択ゲートSGDとの間の電圧差をより良好に分離することができる。
第3実施形態のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。このため、第3実施形態においても第1実施形態と同様の効果が得られる。なお、第3実施形態は、第2実施形態と同様にバリア膜51を省略してもよい。絶縁膜50内に絶縁膜52、53が設けられていれば、第2および第3実施形態の効果は得られる。
なお、第3実施形態に係る分離部50~53は、次のように形成される。例えば、図9を参照して説明した工程の後に、浅いスリットSHEの絶縁膜50にトレンチを形成し、このトレンチ内に絶縁膜52を埋め込む。その後さらに、絶縁膜52内にトレンチを形成し、このトレンチ内に絶縁膜53を埋め込む。これにより、第3実施形態に係る分離部50~53は、形成される。
なお、第3実施形態に係る分離部50~53は、次のように形成される。例えば、図9を参照して説明した工程の後に、浅いスリットSHEの絶縁膜50にトレンチを形成し、このトレンチ内に絶縁膜52を埋め込む。その後さらに、絶縁膜52内にトレンチを形成し、このトレンチ内に絶縁膜53を埋め込む。これにより、第3実施形態に係る分離部50~53は、形成される。
(第3実施形態の変形例)
図18は、第3実施形態の変形例による半導体記憶装置100の構成例を示す断面図である。本変形例では、絶縁膜53の内部にボイドV3がある。絶縁膜53の内部にボイドV3があっても、浅いスリットSHEは分離部としての機能を果たすことができる。また、バリア膜51は、絶縁膜50から導電膜11およびブロック膜11aへの水素等の不純物の浸入を抑制することができる。本変形例のその他の構成は、第3実施形態の対応する構成と同様でよい。よって、本変形例においても第3実施形態と同様の効果が得られる。また、ボイドV3はエアギャップとしても機能し、分離部50、51の電気的な分離特性をより向上させる効果が得られる。
図18は、第3実施形態の変形例による半導体記憶装置100の構成例を示す断面図である。本変形例では、絶縁膜53の内部にボイドV3がある。絶縁膜53の内部にボイドV3があっても、浅いスリットSHEは分離部としての機能を果たすことができる。また、バリア膜51は、絶縁膜50から導電膜11およびブロック膜11aへの水素等の不純物の浸入を抑制することができる。本変形例のその他の構成は、第3実施形態の対応する構成と同様でよい。よって、本変形例においても第3実施形態と同様の効果が得られる。また、ボイドV3はエアギャップとしても機能し、分離部50、51の電気的な分離特性をより向上させる効果が得られる。
図19は、上記実施形態のいずれかを適用した半導体記憶装置の構成例を示すブロック図である。半導体記憶装置100は、データを不揮発に記憶することができるNAND型フラッシュメモリであり、外部のメモリコントローラ1002によって制御される。半導体記憶装置100とメモリコントローラ1002との間の通信は、例えば、NANDインターフェース規格をサポートしている。
図19に示すように、半導体記憶装置100は、例えばメモリセルアレイMCA、コマンドレジスタ1011、アドレスレジスタ1012、シーケンサ1013、ドライバモジュール1014、ロウデコーダモジュール1015、およびセンスアンプモジュール1016を備えている。
メモリセルアレイMCAは、複数のブロックBLK(0)~BLK(n)(nは1異常の整数)を含んでいる。ブロックBLKは、データを不揮発に記憶することが可能な複数のメモリセルの集合であり、例えばデータの消去単位として使用される。また、メモリセルアレイMCAには、複数のビット線および複数のワード線が設けられる。各メモリセルは、例えば1本のビット線と1本のワード線とに関連付けられている。メモリセルアレイMCAの詳細な構成については後述する。
コマンドレジスタ1011は、半導体記憶装置100がメモリコントローラ200から受信したコマンドCMDを保持する。コマンドCMDは、例えばシーケンサ1013に読み出し動作、書込み動作、消去動作等を実行させる命令が含んでいる。
アドレスレジスタ1012は、半導体記憶装置100がメモリコントローラ1002から受信したアドレス情報ADDを保持する。アドレス情報ADDは、例えばブロックアドレスBAdd、ページアドレスPAdd、およびカラムアドレスCAddを含んでいる。例えば、ブロックアドレスBA、ページアドレスPAdd、およびカラムアドレスCAddは、それぞれブロックBLK、ワード線、およびビット線の選択に使用される。
シーケンサ1013は、半導体記憶装置100全体の動作を制御する。例えば、シーケンサ1013は、コマンドレジスタ1011に保持されたコマンドCMDに基づいて、ドライバモジュール1014、ロウデコーダモジュール1015、およびセンスアンプモジュール1016等を制御して、読み出し動作、書き込み動作、消去動作等を実行する。
ドライバモジュール1014は、読み出し動作、書き込み動作、消去動作等で使用される電圧を生成する。そして、ドライバモジュール1014は、例えばアドレスレジスタ1012に保持されたページアドレスPAddに基づいて、選択されたワード線に対応する信号線に生成した電圧を印加する。
ロウデコーダモジュール1015は、複数のロウデコーダRDを備える。ロウデコーダRDは、アドレスレジスタ1012に保持されたブロックアドレスBAddに基づいて、対応するメモリセルアレイMCA内の1つのブロックBLKを選択する。そして、ロウデコーダRDは、例えば選択されたワード線に対応する信号線に印加された電圧を、選択されたブロックBLK内の選択されたワード線に転送する。
センスアンプモジュール1016は、書き込み動作において、メモリコントローラ200から受信した書き込みデータDATに応じて、各ビット線に所望の電圧を印加する。また、センスアンプモジュール1016は、読み出し動作において、ビット線の電圧に基づいてメモリセルに記憶されたデータを判定し、判定結果を読み出しデータDATとしてメモリコントローラ200に転送する。
以上で説明した半導体記憶装置100およびメモリコントローラ200は、それらの組み合わせにより1つの半導体装置を構成してもよい。このような半導体装置としては、例えばSDTMカードのようなメモリカードや、SSD(Solid State Drive)等が挙げられる。
図20は、メモリセルアレイMCAの回路構成の一例を示す回路図である。メモリセルアレイMCAに含まれた複数のブロックBLKのうち1つのブロックBLKが抽出されている。図39に示すように、ブロックBLKは、複数のストリングユニットSU(0)~SU(k)(kは1以上の整数)を含んでいる。
各ストリングユニットSUは、ビット線BL(0)~BL(m)(mは1以上の整数)にそれぞれ関連付けられた複数のNANDストリングNSを含んでいる。各NANDストリングNSは、例えばメモリセルトランジスタMT(0)~MT(15)、ならびに選択トランジスタST(1)およびST(2)を含んでいる。メモリセルトランジスタMTは、制御ゲートおよび電荷蓄積層を含み、データを不揮発に保持する。選択トランジスタST(1)およびST(2)のそれぞれは、各種動作時におけるストリングユニットSUの選択に使用される。
各NANDストリングNSにおいて、メモリセルトランジスタMT(0)~MT(15)は、直列接続される。選択トランジスタST(1)のドレインは、関連付けられたビット線BLに接続され、選択トランジスタST(1)のソースは、直列接続されたメモリセルトランジスタMT(0)~MT(15)の一端に接続される。選択トランジスタST(2)のドレインは、直列接続されたメモリセルトランジスタMT(0)~MT(15)の他端に接続される。選択トランジスタST(2)のソースは、ソース線SLに接続される。
同一のブロックBLKにおいて、メモリセルトランジスタMT(0)~MT(15)の制御ゲートは、それぞれワード線WL(0)~WL(7)に共通接続される。ストリングユニットSU(0)~SU(k)内のそれぞれの選択トランジスタST(1)のゲートは、それぞれ選択ゲート線SGD(0)~SGD(k)に共通接続される。選択トランジスタST(2)のゲートは、選択ゲート線SGSに共通接続される。
以上で説明したメモリセルアレイMCAの回路構成において、ビット線BLは、各ストリングユニットSUで同一のカラムアドレスが割り当てられたNANDストリングNSによって共有される。ソース線SLは、例えば複数のブロックBLK間で共有される。
1つのストリングユニットSU内で共通のワード線WLに接続された複数のメモリセルトランジスタMTの集合は、例えばセルユニットCUと称される。例えば、それぞれが1ビットデータを記憶するメモリセルトランジスタMTを含むセルユニットCUの記憶容量が、「1ページデータ」として定義される。セルユニットCUは、メモリセルトランジスタMTが記憶するデータのビット数に応じて、2ページデータ以上の記憶容量を有し得る。
なお、上記実施形態に係る半導体記憶装置100が備えるメモリセルアレイMCAは、以上で説明した回路構成で限定されない。例えば、各NANDストリングNSが含むメモリセルトランジスタMTならびに選択トランジスタST(1)およびST(2)の個数は、それぞれ任意の個数に設計され得る。各ブロックBLKが含むストリングユニットSUの個数は、任意の個数に設計され得る。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 半導体記憶装置、1、1a 積層体、11 導電膜、11a ブロック膜、11c 犠牲膜、12 絶縁膜、40 板状部、50 絶縁膜、51 バリア膜、52~53 絶縁膜、60 ハードマスク、71 フォトレジスト層、81 層間絶縁膜、90 コンタクトプラグ、101 コア層、102 半導体ボディ、103 電荷捕獲膜、104 キャップ層、A1 開口部、CH コンタクトホール、VY ビアコンタクト、V1~V3 ボイド(エアギャップ)、CL1 柱状体、SGD ドレイン側選択ゲート、SGS ソース側選択ゲート、SHE 浅いスリット、ST 深いスリット
Claims (9)
- 第1絶縁膜と第1導電膜とを交互に第1方向に積層した第1積層体と、
前記第1積層体内を前記第1方向に延伸している第1半導体部、および、前記第1半導体部の外周面上に設けられた電荷捕獲膜を含む複数の第1柱状体と、
前記第1積層体の上層部を前記第1方向に貫通し、かつ前記第1方向に交差する第2方向に延び、第2絶縁膜と、該第2絶縁膜を介して配置される第3絶縁膜とを含み、前記第1積層体の上層部に含まれる前記第1導電膜を前記第1方向および前記第2方向に交差する第3方向に電気的に分離する第1分離部とを備える、半導体記憶装置。 - 前記第2絶縁膜は、前記第1積層体の上層部を被覆し、前記上層部と前記第3絶縁膜とを分離している、請求項1に記載の半導体記憶装置。
- 前第1分離部は、前記積層体の前記上層部の前記第1導電膜を電気的に分離する、請求項1または請求項2に記載の半導体記憶装置。
- 前記第1導電膜と前記第1絶縁膜との間には、第1保護膜が設けられており、
前記第1導電膜と第2絶縁膜との間には、前記第1保護膜が設けられていない、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の半導体記憶装置。 - 前記第1導電膜と前記第3絶縁膜との間には、前記第2絶縁膜が設けられており、
前記第1導電膜は、前記第2絶縁膜と直接接触している、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半導体記憶装置。 - 前記第1分離部は、前記第3絶縁膜の内部に設けられた第4絶縁膜をさらに備える、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の半導体記憶装置。
- 前記第1分離部は、前記第4絶縁膜の内部に設けられた第5絶縁膜をさらに備える、請求項6に記載の半導体記憶装置。
- 前記第2絶縁膜は、シリコン窒化膜(SiN)、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化ジルコニウム(ZrO2)のいずれかを含む、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の半導体記憶装置。
- 第1絶縁膜と第1犠牲膜とを交互に第1方向に積層して第1積層体を形成し、
前記第1積層体内を前記第1方向に延伸する第1半導体部と該第1半導体部の外周面上に設けられた電荷捕獲膜とを含む複数の第1柱状体を形成し、
前記第1犠牲膜を第1導電膜に置換し、
前記第1積層体の上層部を前記第1方向に貫通するスリットを形成し、
前記スリットの内壁面を第2絶縁膜で被覆し、
前記スリット内において前記第2絶縁膜の内側に第3絶縁膜を形成することを具備する、半導体記憶装置の製造方法。
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