JP2023034616A - 封入装置 - Google Patents

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恭平 高橋
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Abstract

【課題】カバーフィルムの初期位置決めに際し、従来構成と比較して、操作性、作業性および安全性の向上を実現し、また、カバーフィルムおよび装置内の汚損および異物の付着を防止し、カバーフィルムを無駄にすることなく、正確な位置決めが可能な封入装置を提供する。【解決手段】封入装置10は、カバーフィルム26が装着される装着部30と、カッター50と、封入部42と、装着部30とカッター50との間に設けられて、ホルダ28から引出されたカバーフィルム26を送り進めること及び送り戻すことが可能な送りローラ54と、送りローラ54の下流側においてカバーフィルム26の先端部26aを検出可能な第1センサ64と、制御部62とを備え、制御部62は、第1センサ64からの位置情報に基づいて、先端部26aがカッター50の切断位置よりも所定長さ分はみ出る位置にカバーフィルム26を引出し、カバーフィルム26を切断する制御を行う。【選択図】図6

Description

本発明は、封入装置に関する。
病理標本の作製に際しては、ヒトや動物等から採取した組織や細胞等の検体を、包埋して薄切りし、スライドガラス上に貼着して染色した後、当該検体上にカバーフィルムまたはカバーガラスを貼着して当該検体を封入する。これによって、顕微鏡観察のための病理標本が作製される。このとき、上記のスライドガラスに配置された検体上にカバーフィルムまたはカバーガラスを貼着して当該検体を封入する封入装置が知られている(特許文献1:特開2018-25512号公報参照)。
ここで、カバーフィルムによって検体を封入する封入装置では、特許文献1に例示されるように、リング状のホルダ(「カバーフィルムコア」等と呼称されることがあり、つまりは芯)に巻回された長尺のカバーフィルムが、送りローラを介して一定量ずつ定寸送りされつつカッターによって所定長さに切断されて、検体の封入を行う封入部に供給される。この構成によれば、封入に供するカバーフィルムの長さ(縦横の寸法)を均一にし、カバーフィルムを検体上に確実に貼着して封入することができる。
一方、ホルダに巻回されたカバーフィルムは、未使用時に汚損したり、埃等の異物が付着したりすることを防止するために、装置の運転が終了すると、使用者によってホルダごと装置から取外されて保管される。そのため、封入装置では、装置の運転を開始するに際しては、先ずホルダに巻回されたカバーフィルムを装置に装着し、次いでカバーフィルムをホルダから引出して、カバーフィルムの先端部をカッターの切断位置に合わせるカバーフィルムの「初期位置決め」が必要になる。この初期位置決めを実施することによって、封入運転が開始されると、カッターによって最初に切断されて封入部に供給されるカバーフィルムの長さを、2番目以降に切断されて封入部に供給されるカバーフィルムの長さに一致させることができ、封入に供する全てのカバーフィルムの長さを均一にすることができる。なお、初期位置決めに際し、切断されたカバーフィルムの先端部(以下、これを「カバーフィルム片」と表記する場合がある)は廃棄される。
特開2018-25512号公報
従来の封入装置では、カバーフィルムの初期位置決めを、使用者がカバーフィルムの先端位置を目視で確認しつつ、カバーフィルムの先端部がカッターの切断位置よりも所定長さ分はみ出る位置にカバーフィルムを引出し、次いで手でカッターを操作してカバーフィルムを切断することによって、カバーフィルムの先端部をカッターの切断位置に合わせる構成であった。
したがって、初期位置決めに係る全ての手順に対して使用者が係わる必要があり、取り扱いが不便で操作性が悪く、手間が掛かって作業性も悪かった。加えて、カバーフィルムおよび装置内が汚損したり、異物が付着したりするおそれがあった。また、カバーフィルムの先端位置を目視で調整することから、時間が掛かりやすく、また、カバーフィルムを引出し過ぎると、廃棄されるカバーフィルム片が必要以上に長くなって、カバーフィルムを無駄にしてしまうおそれがあった。さらに、使用者が手でカッターを操作することから、誤った操作により怪我をするおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、カバーフィルムの初期位置決めに際し、従来構成と比較して、操作性、作業性および安全性の向上を実現し、また、カバーフィルムおよび装置内の汚損および異物の付着を防止し、カバーフィルムを無駄にすることなく、正確な位置決めが可能な封入装置を提供することを目的とする。
本発明は、一実施形態として以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
本発明に係る封入装置は、ホルダに巻回されたカバーフィルムが前記ホルダを介して装着される装着部と、前記カバーフィルムを所定長さに切断するカッターと、所定長さに切断された前記カバーフィルムをスライドガラスに配置された検体上に貼着して前記検体を封入する封入部と、前記装着部と前記カッターとの間に設けられて、前記ホルダから引出された前記カバーフィルムを送り進めることおよび送り戻すことが可能な送りローラと、前記送りローラの下流側において前記カバーフィルムの先端部を検出可能な第1センサと、前記送りローラおよび前記カッターを駆動制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記カバーフィルムの初期位置決めに際し、前記カバーフィルムが前記送りローラの下流側に引出され、前記第1センサによって前記カバーフィルムの先端部が検出されると、前記第1センサからの前記カバーフィルムの先端部の位置情報に基づいて、前記送りローラを駆動させて前記カバーフィルムを送り進めまたは送り戻して、前記カバーフィルムの先端部が前記カッターの切断位置よりも所定長さ分はみ出る位置に前記カバーフィルムを引出し、次いで前記カッターを駆動させて前記カバーフィルムを切断する制御を行うことを特徴とする。
これによれば、第1センサからの位置情報に基づいてカバーフィルム26の先端位置を正確に把握でき、現在のカバーフィルムの引出し状態に応じて送りローラを駆動制御してカバーフィルムを送り進めまたは送り戻して、先端部がカッターの切断位置よりも所定長さ分はみ出る位置に正確に引出し、カッターを駆動させて切断して、カバーフィルムの先端位置をカッターの切断位置に合わせることができる。したがって、従来構成と比較して、取扱いが便利になって操作性が向上すると共に、時間および手間が掛からず作業性の向上を実現できる。また、初期位置決めを、開閉扉を閉じた状態で行うことができるようになり、カバーフィルムおよび封入装置内の汚損や異物の付着を防止して安全に位置決めを実行できる。そして、第1センサからの位置情報に基づいた正確な制御動作によって、カバーフィルムを無駄にすることなく、正確な位置決めができる。
また、使用者に、前記カバーフィルムの先端部が検出されたことを報知する報知部を備え、前記制御部は、前記カバーフィルムの初期位置決めに際し、前記カバーフィルムが前記送りローラの下流側に引出され、前記第1センサによって前記カバーフィルムの先端部が検出されると、前記報知部に報知させ、次いで使用者による入力情報を受けて、前記第1センサからの前記カバーフィルムの先端部の位置情報に基づいて、前記送りローラを駆動させて前記カバーフィルムを送り進めまたは送り戻して、前記カバーフィルムの先端部が前記カッターの切断位置よりも所定長さ分はみ出る位置に前記カバーフィルムを引出し、次いで前記カッターを駆動させて前記カバーフィルムを切断する制御を行うことが好ましい。これによれば、第1センサによってカバーフィルムの先端部が検出されると、使用者に報知する構成によって、使用者に対して、当該報知が行われるよう、カバーフィルムを適切に引出させることができる。また、使用者による入力情報を待って、制御部による初期位置決めが実行されることから、初期位置決めの実行を、所望のタイミングで開始させることができる。
また、前記第1センサは、前記送りローラの下流側における前記カバーフィルムの送り方向に対して直角になる面に、前記カバーフィルムを中心として一対に配設されていることが好ましい。これによれば、カバーフィルムの先端部の形状に関わらず、その先端部を確実に正確に検出できるようになる。
また、前記カッターには、前記カバーフィルムの初期位置決めに際して前記カバーフィルムが切断されたカバーフィルム片の付着を防止する切欠き部が、前記カッターの切断面を切欠いて設けられていることが好ましい。これによれば、カッターで切断されたカバーフィルム片がカッターの切断面に付着して、封入装置内に残留することを防止できる。
また、前記カッターの切断位置に隣接する下流側に、所定長さの隙間として設定される、前記カバーフィルムの初期位置決めに際して前記カバーフィルムが切断されたカバーフィルム片が落下する第1落下部が設けられていることが好ましい。初期位置決めの実行後、カバーフィルム片を速やかに落下させて除去することができる。
さらに、前記装着部と前記封入部との間に、前記ホルダから引出された前記カバーフィルムを支持する支持レーン部材が設けられ、前記支持レーン部材は、前記カッターの配置箇所において所定間隔の隙間を空けて上流側の第1支持レーン部材と下流側の第2支持レーン部材とに分割され、前記第1支持レーン部材と前記第2支持レーン部材との間の隙間が前記第1落下部であり、前記第2支持レーン部材には、前記第2支持レーン部材の分割面が下流側に切欠かれた第2落下部がさらに設けられていることが好ましい。これによれば、第1落下部に加えて第2落下部を設けることで、落下領域を広げて、カバーフィルム片をより落下させやすくすることができる。
また、前記カバーフィルムが前記送りローラに挿込まれたことを検出可能な第2センサが設けられ、前記制御部は、前記カバーフィルムの初期位置決めに際し、前記カバーフィルムが前記送りローラに挿込まれて、前記第2センサによって前記カバーフィルムが前記送りローラに挿込まれたことが検出されると、前記送りローラを駆動させて前記カバーフィルムを送り進めて、前記第1センサによって前記カバーフィルムの先端部が検出される位置に前記カバーフィルムを引出す制御を行うことが好ましい。これによれば、制御部によって送りローラを駆動させて、カバーフィルムを送りローラの下流側の第1センサによる検出可能領域に自動で引出すことができる。したがって、より手間を少なくして、操作性および作業性をさらに向上させることができる。また、カバーフィルムおよび封入装置内の汚損や異物の付着の防止効果をさらに向上させることができる。また、カバーフィルムを、第1センサがその先端部を検出し得るのに必要な長さ分だけ、且つ、その先端部を正確に認識し得る適切な方向に送り進めて引出すことができ、初期位置決め実行の準備を速やかに且つ正確に行うことができる。
また、前記送りローラを駆動させる駆動部としてモータが設けられ、前記制御部は、前記モータの回転数もしくは回転角度、および回転方向を制御することによって前記送りローラを駆動制御することが好ましい。これによれば、カバーフィルムを、ステッピングモータ、サーボモータ等に例示されるモータを介して設定された長さ分だけ正確に送って、先端部を切断位置よりも設定長さ分だけ確実に正確にはみ出させることができ、カバーフィルムを無駄にすることなく、確実に正確な位置決めができる。
本発明によれば、カバーフィルムの初期位置決めに際し、従来構成と比較して、操作性、作業性および安全性の向上を実現でき、また、カバーフィルムおよび装置内の汚損および異物の付着を防止し、カバーフィルムを無駄にすることなく、正確な位置決めができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る封入装置の例を示す概略図であって内部を一部視認可能にした正面図である。 図2は、図1に示す封入装置における装着部と封入部との間の構成をより詳細に示す斜視図である。 図3は、図1に示す封入装置における装着部と封入部との間の構成をより詳細に示す平面図である。 図4は、図2に示すカッターを構成する受け部を示す斜視図である。 図5は、図1に示す封入装置に係る封入運転時におけるカバーフィルムの状態を説明する説明図である。 図6は、図1に示す封入装置に係る制御機構の例を示すブロック図に、カバーフィルムの初期位置決め時におけるカバーフィルムの状態をあわせて示す説明図である。 図7は、カバーフィルムの先端部の形状の例を説明する説明図である。図7Aは、先端部が真っ直ぐな形状を示す。図7Bは、先端部が斜めな形状を示す。 図8は、図1に示す封入装置におけるカバーフィルムの初期位置決めに係る制御動作の例を説明するフローチャート図である。 図9は、本発明の第2実施形態に係る封入装置の例を示す概略図であって内部を一部視認可能にした正面図である。 図10は、図9に示す封入装置に係る制御機構の例を示すブロック図に、カバーフィルムの初期位置決め時におけるカバーフィルムの状態をあわせて示す説明図である。 図11は、図9に示す封入装置におけるカバーフィルムの初期位置決めに係る制御動作の例を説明するフローチャート図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態について詳しく説明する。図1は、第1実施形態に係る封入装置10の例を示す概略図であって内部を一部視認可能に示した正面図である。図1に示す封入装置10の上下方向は、重力方向に一致するものとする。なお、各実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
本実施形態に係る封入装置10は、スライドガラス12に配置された検体上にカバーフィルム26を貼着して当該検体を封入する装置である。封入装置10に適用される検体は既にスライドガラス12上に貼着されており、検体とスライドガラス12とが常時一体に取扱われることから、本願では、説明の都合上、検体を封入することを、「スライドガラス12を封入する」と表現する場合がある。また、単に「スライドガラス12」と表現する場合があるが、前提として検体が貼着されたスライドガラス12であることを意味する。また、病理標本作製の前工程としての「染色」に係る記載についても、同様に表現する場合がある。
先ず、外部構成として、封入装置10は、図1に示すように、装置10前面に電源スイッチ11、設定、運転操作その他の入力を行う操作部66である操作パネル、および使用者に情報を報知する報知部68である表示パネルを備えている。なお、本実施形態では、報知部68として、表示パネルの他に、装置10内部にブザー(不図示)を備えている。
続いて、内部構成として、封入装置10は、透徹剤が貯留された浸漬槽である開始槽16を備えている。病理標本作製の前工程として染色された検体が貼着されたスライドガラス12は、バスケット14に所定枚数(一例として、10枚または20枚)収容される。バスケット14は、フレーム14aによって、複数枚のスライドガラス12が、底面14bに対して直角となるように挿入されて、一定の間隔に並んで保持されるように構成されている。当該バスケット14ごと開始槽16内に収容されることによって、スライドガラス12が透徹剤に浸漬される。透徹剤は、キシレン等に例示される有機溶剤であって、検体の乾燥を防止したり、良好な染色状態を保持したり、カバーフィルム26に封入剤が塗布されている場合に、封入に際し、当該封入剤を溶かしたりする作用がある。
なお、開始槽16は封入装置10に対して着脱可能に構成されており、バスケット14(つまり、スライドガラス12)が収容された状態で、使用者によって装置10前面に設けられた開始槽扉17から封入装置10内の所定部位に搬入される。一方、封入装置10と染色装置(不図示)とを連結させて、当該染色装置において染色が行われた後、搬送機構(不図示)を介して封入装置10内に自動で搬入される構成でもよい。
また、封入装置10は、開始槽16からバスケット14を取出す取出しアーム18を備えている。取出しアーム18は、先端にバスケット14を把持する把持部18aを有すると共に、回動軸18bを中心として鉛直面内で回動可能に構成されている。取出しアーム18は、バスケット14を把持すると鉛直面内で90度回転して、開始槽16から取出したバスケット14を横転させる。その結果、スライドガラス12は、水平向きになって、上下方向に一定の間隔に並んでバスケット14に保持される。
また、封入装置10は、バスケット14を上下方向に昇降する昇降台20を備えている。横転したバスケット14は昇降台20に載置される。昇降台20は、バスケット14を待機位置Xまで上昇させる。
また、封入装置10は、横転したバスケット14からスライドガラス12を1枚ずつ押出す押しエジェクタ22を備えている。押しエジェクタ22は、待機位置Xにおいて水平向きになったスライドガラス12の厚さ面を押して、スライドガラス12をバスケット14内から押出し、水平テーブル24上の封入位置Yまで移動させる。当該封入位置Yにおいて、スライドガラス12に配置された検体上にカバーフィルム26が貼着されて、検体が封入される。
カバーフィルム26は、長尺(一例として、60m程度)の透明または半透明シート(一例として、樹脂製)であって、ホルダ28の周囲に巻回されていて、当該ホルダ28を介して装着部30に装着される。ホルダ28は、装着部30に自由に回転可能に装着される。これによって、ホルダ28を回転させてカバーフィルム26を引出せるようになっている。一例として、本実施形態では、水平に並んだ複数(図1では、2個)のローラ30aに、リング状のホルダ28が掛けられる構成となっているが、これに限定されない。ホルダ28から引出されたカバーフィルム26は、送りローラ54を介して斜め下方に送られ、カッター50によって所定長さに切断され、カバーローラ58を介して封入位置Yに送られ、封入部42に供給される(詳細は後述する)。
なお、本実施形態では、必須の構成ではないが、カバーフィルム26が、ホルダ28から封入位置Yに至るまでにバスケット14一個分のスライドガラス12を封入可能な長さ分確保されるよう、ホルダ28から送りローラ54に至るまでの間において複数(図1では、4個)のガイドローラ32を介して引回されている。これによって、仮に封入運転中にカバーフィルム26が終わりであること(カバーフィルム26がホルダ28から完全に引出されたこと)がセンサ(不図示、このセンサも必須の構成ではない)により検出されたとしても、少なくとも現在封入が行われているバスケット14に保持されたスライドガラス12については確実に検体を封入できるようになっている。したがって、開始槽16から取出された未封入の検体が空気に晒された状態で長時間放置されることがなくなり、検体の損傷を防止できる。
また、封入位置Yには、封入剤を滴下する分注ノズル34が設けられている。分注ノズル34はポンプおよび配管に接続され(何れも不図示)、これらポンプおよび配管を介して封入剤ボトル36から封入剤を吸い上げる。分注ノズル34の先端部は、封入位置Yに配置されたスライドガラス12の検体の上方に配置され、検体上に封入剤を滴下できるようになっている。なお、スライドガラス12から溢れた封入剤は、廃液トレー(不図示)を介して廃液ボトル40に溜められて廃棄される。
当該封入剤には、検体を挟んでカバーフィルム26とスライドガラス12とを貼着させる接着剤を含む薬剤が用いられる。または、本実施形態のように、カバーフィルム26に接着剤を含む薬剤が塗布されている場合には、当該接着剤を溶かす溶剤を含む薬剤が用いられる。この溶剤を含む薬剤には、透徹剤と同じ薬剤(一例として、キシレン等)が用いられてもよい。また、この溶剤を含む薬剤は、カバーフィルム26に塗布された「封入剤」と区別して「封入補助剤」と呼称される場合があるが、本願でいう「封入剤」は、前者の接着剤を含む薬剤、および、後者の溶剤を含む薬剤(封入補助剤)の両方を含む。
このようにして、封入位置Yにおいて、分注ノズル34によってスライドガラス12に配置された検体上に封入剤が滴下されると共に、所定長さに切断されたカバーフィルム26が封入位置Yに設けられた封入部42に供給されると、当該封入部42である貼付ローラによってスライドガラス12に配置された検体上にカバーフィルム26が押圧されて貼着されて、当該検体が封入される。
また、封入装置10は、スライドガラス12を、前述の押しエジェクタ22による押出し方向とは逆の方向に押戻す戻しエジェクタ44を備えている。戻しエジェクタ44は、封入位置Yにおいて封入が完了したスライドガラス12の厚さ面を押して、スライドガラス12を待機位置Xまで移動させ、バスケット14内の元の位置に収容する。
バスケット14内の全てのスライドガラス12について、封入が完了し、バスケット14内の元の位置に収容されると、バスケット14を載せた昇降台20が上昇して、待機位置Xの上方に設けられた収納部46内にバスケット14を収納する。
収納部46は開閉カバー45によって開閉可能に構成されており、使用者は、開閉カバー45を開けて、封入が完了したスライドガラス12を、バスケット14ごと収納部46内(すなわち封入装置10内)から搬出できるようになっている。
続いて、装着部30と封入部42との間の構成について詳しく説明する。図2は装着部30と封入部42との間の構成を示す斜視図であり、図3は装着部30と封入部42との間の構成を示す平面図である。ただし、図3は、視認しやすいように、カッター刃50a等の一部の構成を示していない。図4は、カッター50を構成する受け部50bを示す斜視図である。図5は、封入運転時におけるカバーフィルム26の状態を説明する説明図であって、カバーフィルム26がカッター50で切断された際の状態を示している。
装着部30と封入部42との間には、図2、3に示すように、斜め下方へ向かって引出されるカバーフィルム26を支持する支持レーン部材48が設けられている。支持レーン部材48は、途中で上流側の第1支持レーン部材48aと下流側の第2支持レーン部材48bとに分割され、第1支持レーン部材48aの分割面にカバーフィルム26を所定長さに切断するカッター50が設けられている。
カッター50は、駆動部52により駆動されるカッター刃50aと、切断時にカッター刃50aを受ける受け部50bとを有し、切断面50cが送りローラ54によるカバーフィルム26の送り方向(以下、単に「送り方向」と表記する場合がある)に対して直角になるように配設されている。これによって、カバーフィルム26を正方形または長方形に切断できるようになっている。
また、駆動部52は、制御部62によって駆動制御され、カッター刃50aは、制御部62によって駆動部52を介して駆動制御される構成となっている(図6参照)。なお、制御部62は、CPUおよびメモリから構成され、予め設定された動作プログラムおよび操作部66から入力される設定信号に基づいて動作する。
また、装着部30とカッター50との間には、駆動部56により駆動されて、カバーフィルム26を各ローラの間に挟んで送る一対の送りローラ54が設けられている。また、封入部42とカッター50との間には、駆動部60により駆動されて、カバーフィルム26を各ローラの間に挟んで送る一対のカバーローラ58が設けられている。これらの駆動部56、60は、制御部62によって駆動制御され、送りローラ54およびカバーローラ58は、制御部62によってそれぞれの駆動部56、60を介して駆動制御される構成となっている(図6参照)。
本実施形態では、送りローラ54を駆動させる駆動部56としてステッピングモータが設けられ、制御部62が、ステッピングモータの回転角度および回転方向を制御することによって送りローラ54を駆動制御する構成となっている。駆動部56の構成は限定されないが、本実施形態のように、駆動部56を、ステッピングモータ、サーボモータ等に例示されるモータとし、制御部62により、当該モータの回転数もしくは回転角度、および回転方向を制御する構成によって、カバーフィルム26を設定された長さ分だけ正確に送ることができる。
以上の構成によれば、封入運転に際し、ホルダ28から引出されたカバーフィルム26を送りローラ54によって送り進め、カッター刃50aと受け部50bとの間に挟まれる位置まで引出し、カッター刃50aを動作させてカバーフィルム26を先端部26aから所定長さに切断し、切断されたカバーフィルム26をカバーローラ58によって送り進め、封入部42に供給することができる(図5参照)。
封入運転開始時におけるカバーフィルム26の先端部26aは、後述の初期位置決めによって、カッター50の切断位置Z(カッター50の切断面50cに一致する位置)に合わせられている。したがって、カバーフィルム26を、ステッピングモータ、サーボモータ等に例示されるモータを介して設定された長さ分ずつ正確に定寸送りしつつカッター50で切断し、封入部42に供給する動作を繰返すことによって、バスケット14一個分の全てのスライドガラス12に対して同一寸法のカバーフィルム26で確実に貼着して封入することができる。
全てのバスケット14の封入が完了し、装置10の運転が終了すると、カバーフィルム26は、使用者によってホルダ28ごと装着部30から取外されて保管される。なお、装置10前面に設けられた開閉扉47によって、装着部30等が配設される装置10右側全体を開口できるようになっている。
続いて、カバーフィルム26の初期位置決めに係る構成および制御動作について説明する。前述の通り、カバーフィルム26の初期位置決めとは、封入運転開始前に、カバーフィルム26の先端部26aをカッター50の切断位置Zに合わせることである。図6は、封入装置10に係る制御機構を示すブロック図に、初期位置決め時におけるカバーフィルム26の状態をあわせて示す説明図であって、カバーフィルム26がカッター50で切断された際の状態を示している。図7は、カバーフィルム26の先端部26aの形状の例を説明する説明図である。図8は、カバーフィルム26の初期位置決めに係る制御動作の例を説明するフローチャート図である。
先ず、初期位置決めに係る構成として、図2、3、6に示すように、送りローラ54の下流側においてカバーフィルム26の先端部26aを検出可能な第1センサ64が設けられている。これによって、送りローラ54の下流側に引出されたカバーフィルム26の先端位置を把握することができる。第1センサ64の種類は限定されない。一例として、各種の光学センサ等を用いればよい。第1センサ64の位置および数も限定されない。一例として、本実施形態では、第1センサ64は、送りローラ54とカッター50との間において、第1支持レーン部材48aにカバーフィルム26を挟んで一対に取付けられている。これによって、仮にカバーフィルム26の先端部26aが、図7Aに示すように真っ直ぐな形状(すなわち、先端部26aが送り方向に対して直角である場合)でなく、図7Bに示すように斜めな形状(すなわち、先端部26aが送り方向に対して直角でない場合)であっても、カバーフィルム26の先端部26aを、その両側から確実に正確に検出できる。具体的には、先端部26aが斜めな形状のカバーフィルム26については、図7Bの破線で示す部位を先端部26aとして確実に検出し、通常の先端部26aが真っ直ぐな形状のカバーフィルム26と同じ手順で位置決めを行うことができる。
このように、第1センサ64が、カバーフィルム26の送り方向に対して直角になる面に、カバーフィルム26を中心として一対に配設されることで、カバーフィルム26の先端部26aの形状に関わらず、その先端部26aを確実に正確に検出できるようになる。
次に、図6、8等を参照して、初期位置決めに係る制御動作について説明する。封入装置10の使用を開始するにあたって、電源スイッチ11をONとした後、カバーフィルム26の初期位置決めに係る制御動作が開始される(START)。当該制御動作は、初期位置決めの準備段階(S001~S007)と初期位置決めの実行段階(S009~S013)とに分けられる。
先ず、初期位置決めの準備段階として、使用者が、開閉扉47を開け、カバーフィルム26が巻回されたホルダ28を装着部30に装着する(S001)。
次に、使用者が、ホルダ28からカバーフィルム26を引出し、ガイドローラ32を介して引回し(ガイドローラ32を設けない構成では、この手順は不要)、送りローラ54の下流側に引出す(S003)。このとき、送りローラ54は自由に回転可能となっており、使用者は、カバーフィルム26を一対の送りローラ54の間に挿込んで、その先端部26aを下流側に通過させることができる。
次に、第1センサ64が、送りローラ54の下流側に引出されたカバーフィルム26の先端部26aを検出する(S005)。これによって、封入装置10において初期位置決め実行の準備が整う。
次に、制御部62が、第1センサ64からの検出信号を受けて、報知部68に、カバーフィルム26の先端部26aが検出されたことを報知させる(S007)。
本実施形態では、本ステップS007による報知を、報知部68であるブザー(不図示)によるブザー音、および表示パネル(図1参照)による文字表示により行うが、報知部68の種類、位置、数、および報知手段は限定されず、公知の報知機器による公知の報知手段を任意に採用すればよい。一例として、表示手段を、音声ガイダンス等としてもよく、または、図形や記号等を表示してもよい。
なお、本実施形態のように、報知手段が文字表示や音声ガイダンス等の言語によるものである場合、カバーフィルム26の先端部26aが検出されたことをそのままの表現で報知してもよく、または、一例として、「初期位置決めの実行(S011)の準備が整ったこと(初期位置決めの実行が可能になったこと)」、「初期位置決めの実行を開始するための入力(S009)を促すこと」等を報知してもよい。本願の特許請求の範囲における「前記カバーフィルムの先端部26aが検出されたことを報知する」には、このような、カバーフィルム26の先端部26aが検出されたことによる作用効果を報知することを含む。
また、本ステップS007によれば、使用者に対して、カバーフィルム26を適切に引出させることができる。すなわち、仮にカバーフィルム26の引出しが不十分であったり、引出し方向が送り方向とずれていたりする場合、第1センサ64がカバーフィルム26の先端部26aを検出できず、いつまで経っても報知部68による報知(S007)が行われない。したがって、使用者は、報知部68による報知(S007)が行われるよう、カバーフィルム26を、第1センサ64がその先端部26aを検出し得るよう十分な長さ分で、且つ、その先端部26aを正確に検出し得るよう送り方向と一致する適切な向きに引出す。その結果、第1センサ64によってカバーフィルム26の先端部26aを確実に正確に検出でき、正確な位置決めが可能になる。
続いて、初期位置決めの実行段階として、使用者が、報知部68からの報知を受けて、開閉扉47を閉じ、操作部66において初期位置決めの実行(S011)を開始させるための入力を行う(S009)。したがって、本ステップS009によれば、制御部62による初期位置決めの実行(S011)を、所望のタイミングで開始させることができる。
本実施形態では、本ステップS009による入力を、操作部66である操作パネル(図1参照)により行うが、操作部66の種類、位置および数は限定されない。なお、報知部68および操作部66を、タッチパネル等として兼用する構成としてもよい。
次に、制御部62は、使用者による入力情報を受けて、第1センサ64からのカバーフィルム26の先端部26aの位置情報に基づいて、駆動部56を介して送りローラ54を駆動させてカバーフィルム26を送り進めまたは送り戻して、カバーフィルム26の先端部26aがカッター50の切断位置Zよりも所定長さ分はみ出る位置にカバーフィルム26を引出し、次いで駆動部52を介してカッター50を駆動させてカバーフィルム26を切断する制御を行う(S011)。これによって、初期位置決めが実行される。
ここでいう、第1センサ64からのカバーフィルム26の先端部26aの位置情報に基づく制御動作は、第1センサ64からの位置情報をリアルタイムで受けながら、カバーフィルム26の先端位置を把握する制御動作でもよく、または、第1センサ64によって一旦検出された位置情報を基準として、例えば、送りローラ54に係る駆動部56の駆動力(駆動部56をステッピングモータ、サーボモータ等に例示されるモータとした場合、当該モータの回転力)、駆動量(例えば、当該モータの回転数もしくは回転角度)、駆動方向(例えば、当該モータの回転方向)等から、カバーフィルム26が当該基準位置からどちらの方向にどの位離れたか、または再び近づいたかを把握することによって、カバーフィルム26の先端位置を把握する制御動作でもよい。勿論、何れか一方の制御動作だけでなく、両方の制御動作により初期位置決め(S011)が実行されてもよい。本願の特許請求の範囲における「前記第1センサからの前記カバーフィルムの先端部26aの位置情報に基づいて」には、第1センサ64からのリアルタイムの位置情報に基づくこと、および、カバーフィルム26が送りローラ54の下流側に引出された際の第1センサ64からの位置情報に基づく先端位置を基準とすること、の両方を含む。
本ステップS011によれば、第1センサ64からの位置情報に基づいてカバーフィルム26の先端位置を正確に把握でき、現在のカバーフィルム26の引出し状態に応じて送りローラ54を駆動制御してカバーフィルム26を送り進めまたは送り戻して、先端部26aがカッター50の切断位置Zよりも所定長さ分はみ出る位置に正確に引出し、カッター50を駆動させて切断することができる。
その結果、カバーフィルム26の先端部26aがカッター50の切断位置Zに揃って初期位置決めが完了し(S013)、カバーフィルム26初期位置決めに係る制御動作が終了する(END)。
したがって、使用者がカバーフィルム26の先端位置を目視で確認しつつ、手でカッター50を操作してカバーフィルム26を切断していた従来構成と比較して、取扱いが便利になって操作性が向上すると共に、時間および手間が掛からず作業性の向上を実現できる。また、初期位置決めを、開閉扉47を閉じた状態で行うことができるようになり、カバーフィルム26および封入装置10内の汚損や異物の付着を防止して安全に位置決めを実行できる。そして、第1センサ64からの位置情報に基づいた正確な制御動作によって、カバーフィルム26を無駄にすることなく、正確な位置決めができる。
また、カッター50の切断位置Zに対してカバーフィルム26の先端部26aをはみ出させる長さは、一例として、1mm~3mm程度とごく短く設定される。これに対して、本実施形態では、カバーフィルム26を、ステッピングモータ、サーボモータ等に例示されるモータを介して設定された長さ分だけ正確に送って、先端部26aを切断位置Zよりも上記のような設定長さ分だけ確実に正確にはみ出させることができ、カバーフィルム26を無駄にすることなく、確実に正確な位置決めができる。
以上のカバーフィルム26の初期位置決めによってカッター50で切断されたカバーフィルム片26bは、廃棄される。しかしながら、微細なカバーフィルム片26bが封入装置10内に残留すると、封入装置10の劣化や故障の原因となるおそれや、カバーフィルム26に付着したものが検体と共に封入されて、顕微鏡標本中に混入してしまうおそれがあることから、速やかに除去されることが好ましい。
これに対して、本実施形態では、図2、3に示すように、第1支持レーン部材48aと第2支持レーン部材48bとの間に所定長さの隙間48cを有することによって、カッター50で切断されたカバーフィルム片26bがこの隙間48cから落下する構成となっている。このように、カッター50の切断位置Zに隣接する下流側に、所定長さの隙間48cとして設定されるカバーフィルム片26bの落下部(本願では、この落下部を「第1落下部48c」と表記する)を設けることで、初期位置決めの実行後、カバーフィルム片26bを速やかに落下させて除去することができる。なお、カッター50の配置箇所は第1支持レーン部材48aの分割面に限定されず、支持レーン部材48が、カッター50の配置箇所において所定間隔の隙間を空けて上流側の第1支持レーン部材48aと下流側の第2支持レーン部材48bとに分割されていればよい。このように構成することで、上記の通り、第1支持レーン部材48aと第2支持レーン部材48bとの隙間48cが、第1落下部48cとされ、カバーフィルム片26bを落下させることができる。
また、本実施形態では、第2支持レーン部材48bの分割面が下流側に切欠かれた第2落下部48dがさらに設けられている。これによって、落下領域を広げることで、カバーフィルム片26bをより落下させやすくすることができる。なお、第1落下部48cおよび第2落下部48dの下方にはダストトレー(不図示)が配置されており、落下したカバーフィルム片26bが溜められて廃棄される。
さらに、本実施形態では、図4に示すように、カッター50の受け部50bにおいて、カッター50の切断面50cとなる面が切欠かれた切欠き部50dを有することよって、カッター50で切断されたカバーフィルム片26bがこの切断面50cに付着することを防止する構成となっている。仮にカバーフィルム片26bがカッター50の切断面50cに付着していると、封入運転の際のカッター50による切断時等にカバーフィルム26に付着するおそれが強く、検体と共に封入されて、顕微鏡標本中に混入してしまうおそれが強い。そこで、上記のように、カッター50の切断面50cを切欠いた切欠き部50dを設けることで、カバーフィルム片26bが当該切断面50cに付着することを防止し、第1落下部48cおよび第2落下部48dから速やかに落下させて除去することができる。
(第2実施形態)
続いて、本発明に係る第2実施形態について説明する。本実施形態については、主として第1実施形態と相違する箇所を説明する。図9は、本実施形態に係る封入装置10の例を示す概略図であって内部を一部視認可能に示した正面図である。図10は、本実施形態に係る封入装置10に係る制御機構を示すブロック図に、初期位置決め時におけるカバーフィルム26の状態をあわせて示す説明図であって、カバーフィルム26がカッター50で切断された際の状態を示している。図11は、本実施形態に係る封入装置10におけるカバーフィルム26の初期位置決めに係る制御動作の例を説明するフローチャート図である。
先ず、本実施形態に係る封入装置10は、図9、10に示すように、カバーフィルム26が送りローラ54に挿込まれたことを検出可能な第2センサ70が設けられている。第2センサ70の種類は限定されない。一例として、各種の光学センサ等を用いればよい。第2センサ70の配設場所および配設数も限定されない。
次に、図10、11を参照して、本実施形態に係る封入装置10におけるカバーフィルム26の初期位置決めに係る制御動作について説明する。本実施形態に係る封入装置10では、第2センサ70を備えることによって、第1実施形態に対してステップS003に係る制御動作が相違する。
具体的に、本実施形態に係るステップS003では、使用者が、ホルダ28からカバーフィルム26を引出し、ガイドローラ32を介して引回した後(ただし、ガイドローラ32を設けない構成では、第1実施形態と同様に、この手順は不要)、カバーフィルム26を一対の送りローラ54の間に挿込む(S003-1)。第1実施形態では、カバーフィルム26を送りローラ54の下流側に引出す必要があったが、本実施形態では、カバーフィルム26を送りローラ54に挿込むだけでよい。
その結果、次に、第2センサ70が、カバーフィルム26が送りローラ54に挿込まれたことを検出する(S003-2)。
その結果、次に、制御部62が、第2センサ70からの検出信号を受けて、駆動部56を介して送りローラ54を駆動させてカバーフィルム26を送り進めて、第1センサ64によってカバーフィルム26の先端部26aが検出される位置にカバーフィルム26を引出す制御を行う(S003-3)。
その結果、次に、第1実施形態と同様に、第1センサ64が、送りローラ54の下流側に引出されたカバーフィルム26の先端部26aを検出する(S005)。これによって、封入装置10において初期位置決め実行の準備が整う。以後、第1実施形態と同じ制御動作が続く。
本実施形態によれば、制御部62によって送りローラ54を駆動させて、カバーフィルム26を送りローラ54の下流側の第1センサ64による検出可能領域に自動で引出すことができる。したがって、使用者はカバーフィルム26の先端部26aを送りローラ54に挿込むだけでよく、第1実施形態と比較して、より手間を少なくして、操作性および作業性をさらに向上させることができる。また、カバーフィルム26および封入装置10内の汚損や異物の付着の防止効果をさらに向上させることができる。
また、カバーフィルム26を、第1センサ64がその先端部26aを検出し得るのに必要な長さ分だけ、且つ、その先端部26aを正確に認識し得る適切な方向に送り進めて引出すことができ、初期位置決め実行の準備を速やかに且つ正確に行うことができる。そして、第1センサ64からの位置情報に基づいてカバーフィルム26の先端位置を正確に把握して位置決めを行って、カバーフィルム26を無駄にすることなく、正確な位置決めができる。
以上、説明した通り、本発明に係る封入装置によれば、カバーフィルムの先端部をカッターの切断位置に合わせる初期位置決めを、従来構成と比較して、時間および手間を掛けずに安全に実行でき、作業性および操作性の向上を実現できる。また、カバーフィルムおよび封入装置内の汚損および異物の付着を防止し、カバーフィルムを無駄にすることなく、正確な位置決めができる。
なお、本発明は、前述の実施形態に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
10 封入装置
12 スライドガラス
14 バスケット
16 開始槽
26 カバーフィルム
26a 先端部
28 ホルダ
30 装着部
42 封入部
46 収納部
48 支持レーン部材
48c 第1落下部
48d 第2落下部
50 カッター
50c 切断面
50d 切欠き部
54 送りローラ
58 カバーローラ
62 制御部
64 第1センサ
66 操作部
68 報知部
70 第2センサ
X 待機位置
Y 封入位置
Z 切断位置

Claims (8)

  1. ホルダに巻回されたカバーフィルムが前記ホルダを介して装着される装着部と、
    前記カバーフィルムを所定長さに切断するカッターと、
    所定長さに切断された前記カバーフィルムをスライドガラスに配置された検体上に貼着して前記検体を封入する封入部と、
    前記装着部と前記カッターとの間に設けられて、前記ホルダから引出された前記カバーフィルムを送り進めることおよび送り戻すことが可能な送りローラと、
    前記送りローラの下流側において前記カバーフィルムの先端部を検出可能な第1センサと、
    前記送りローラおよび前記カッターを駆動制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記カバーフィルムの初期位置決めに際し、前記カバーフィルムが前記送りローラの下流側に引出され、前記第1センサによって前記カバーフィルムの先端部が検出されると、
    前記第1センサからの前記カバーフィルムの先端部の位置情報に基づいて、前記送りローラを駆動させて前記カバーフィルムを送り進めまたは送り戻して、前記カバーフィルムの先端部が前記カッターの切断位置よりも所定長さ分はみ出る位置に前記カバーフィルムを引出し、
    次いで前記カッターを駆動させて前記カバーフィルムを切断する制御を行うこと
    を特徴とする封入装置。
  2. 使用者に、前記カバーフィルムの先端部が検出されたことを報知する報知部を備え、
    前記制御部は、前記カバーフィルムの初期位置決めに際し、前記カバーフィルムが前記送りローラの下流側に引出され、前記第1センサによって前記カバーフィルムの先端部が検出されると、前記報知部に報知させ、
    次いで使用者による入力情報を受けて、前記第1センサからの前記カバーフィルムの先端部の位置情報に基づいて、前記送りローラを駆動させて前記カバーフィルムを送り進めまたは送り戻して、前記カバーフィルムの先端部が前記カッターの切断位置よりも所定長さ分はみ出る位置に前記カバーフィルムを引出し、
    次いで前記カッターを駆動させて前記カバーフィルムを切断する制御を行うこと
    を特徴とする請求項1記載の封入装置。
  3. 前記第1センサは、前記送りローラの下流側における前記カバーフィルムの送り方向に対して直角になる面に、前記カバーフィルムを中心として一対に配設されていること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の封入装置。
  4. 前記カッターには、前記カバーフィルムの初期位置決めに際して前記カバーフィルムが切断されたカバーフィルム片の付着を防止する切欠き部が、前記カッターの切断面を切欠いて設けられていること
    を特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の封入装置。
  5. 前記カッターの切断位置に隣接する下流側に、所定長さの隙間として設定される、前記カバーフィルムの初期位置決めに際して前記カバーフィルムが切断されたカバーフィルム片が落下する第1落下部が設けられていること
    を特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の封入装置。
  6. 前記装着部と前記封入部との間に、前記ホルダから引出された前記カバーフィルムを支持する支持レーン部材が設けられ、
    前記支持レーン部材は、前記カッターの配置箇所において所定間隔の隙間を空けて上流側の第1支持レーン部材と下流側の第2支持レーン部材とに分割され、
    前記第1支持レーン部材と前記第2支持レーン部材との間の隙間が前記第1落下部であり、
    前記第2支持レーン部材には、前記第2支持レーン部材の分割面が下流側に切欠かれた第2落下部がさらに設けられていること
    を特徴とする請求項5記載の封入装置。
  7. 前記カバーフィルムが前記送りローラに挿込まれたことを検出可能な第2センサが設けられ、
    前記制御部は、前記カバーフィルムの初期位置決めに際し、前記カバーフィルムが前記送りローラに挿込まれて、前記第2センサによって前記カバーフィルムが前記送りローラに挿込まれたことが検出されると、
    前記送りローラを駆動させて前記カバーフィルムを送り進めて、前記第1センサによって前記カバーフィルムの先端部が検出される位置に前記カバーフィルムを引出す制御を行うこと
    を特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の封入装置。
  8. 前記送りローラを駆動させる駆動部としてモータが設けられ、
    前記制御部は、前記モータの回転数もしくは回転角度、および回転方向を制御することによって前記送りローラを駆動制御すること
    を特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の封入装置。
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