JP2023034498A - 積層体、積層体の製造方法、及び、タイヤ - Google Patents

積層体、積層体の製造方法、及び、タイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】接着安定性に優れる加硫ゴム同士の積層体、上記積層体の製造方法、及び、上記積層体を含むタイヤを提供する。【解決手段】加硫ゴムからなる第1層と、シアノアクリレート系接着剤の硬化物からなる接着層と、加硫ゴムからなる第2層と、センサーを含むセンサー層とをこの順に備える積層体であって、上記硬化物の軟化点が71℃以上である、積層体。【選択図】図1

Description

本発明は、積層体、積層体の製造方法、及び、タイヤに関する。
従来、加硫ゴム同士をシアノアクリレート系接着剤で貼り合わせた積層体が知られている(例えば、特許文献1)。
国際公開第2020/022160号
特許文献1では、タイヤのインナーライナーとセンサーユニットがシアノアクリレート系接着剤(瞬間接着剤)によって接着されている。この場合、タイヤの回転等によって、インナーライナーとセンサーユニットの間に断続的な負荷がかかる。
本発明者らは加硫ゴム同士をシアノアクリレート系接着剤で貼り合わせた積層体について検討したところ、上述したような断続的な負荷がかかった場合に加硫ゴムが剥がれてしまう場合があることを明らかにした。すなわち、接着安定性が不十分となる場合があることを明らかにした。
そこで、本発明は、上記実情を鑑みて、接着安定性に優れる加硫ゴム同士の積層体、上記積層体の製造方法、及び、上記積層体を含むタイヤを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、シアノアクリレート系接着剤として硬化後の軟化点が特定の範囲のものを使用することで、臨界的に接着安定性が向上することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) 加硫ゴムからなる第1層と、シアノアクリレート系接着剤の硬化物からなる接着層と、加硫ゴムからなる第2層と、センサーを含むセンサー層とをこの順に備える積層体であって、上記硬化物の軟化点が71℃以上である、積層体。
(2) 上記シアノアクリレート接着剤中のシアノアクリレートが、アルキルシアノアクリレートを含む、上記(1)に記載の積層体。
(3) 上記第1層中の加硫ゴムが、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムの加硫物である、上記(1)又は(2)に記載の積層体。
(4) 上記第2層中の加硫ゴムが、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレンゴム及びアクリロニトリル・ブタジエンゴムからなる群より選択される少なくとも1種の加硫物である、上記(1)~(3)のいずれかに記載の積層体。
(5) 上記第1層と、上記センサー層が保持された上記第2層とを、上記シアノアクリレート系接着剤を用いて貼り合わせることで、上記(1)~(4)のいずれかに記載の積層体を得る、積層体の製造方法。
(6) 上記シアノアクリレート系接着剤を用いて上記第1層と上記第2層とを貼り合わせる前に、上記第1層又は上記第2層の表面にトリクロロイソシアヌル酸を塗布する、上記(6)に記載の積層体の製造方法。
(7) 上記(1)~(4)のいずれかに記載の積層体を含む、タイヤ。
以下に示すように、本発明によれば、接着安定性に優れる加硫ゴム同士の積層体、上記積層体の製造方法、及び、上記積層体を含むタイヤを提供することができる。
図1は、本発明の積層体の一実施態様の断面図である。 図2は、本発明のタイヤの一実施態様の断面図である。 図3は、図1の一部の拡大図である。
以下に、本発明の積層体、本発明の積層体の製造方法、及び、本発明のタイヤについて説明する。
なお、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
各成分は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。ここで、各成分について2種以上を併用する場合、その成分について含有量とは、特段の断りが無い限り、合計の含有量を指す。
[積層体]
本発明の積層体は、
加硫ゴムからなる第1層と、シアノアクリレート系接着剤の硬化物からなる接着層と、加硫ゴムからなる第2層と、センサーを含むセンサー層とをこの順に備える積層体であって、上記硬化物の軟化点が71℃以上である、積層体である。
〔図面を用いた説明〕
最初に、図面を用いて本発明の積層体について説明する。
図1は、本発明の積層体の一実施態様の断面図である。
図1に示す積層体100は、加硫ゴムからなる第1層40と、シアノアクリレート系接着剤の硬化物(軟化点71℃以上)からなる接着層50と、加硫ゴムからなる第2層60と、センサーを含むセンサー層70とをこの順に備える積層体である。
以下、本発明の積層体を構成する各層について説明する。
〔第1層〕
上述のとおり、本発明の積層体は、加硫ゴムからなる第1層を備える。
加硫ゴムからなる第1層は、加硫ゴム(加硫したゴム)からなる層であれば特に制限されない。
上記加硫ゴムは特に制限されないが、具体例としては、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、芳香族ビニル・共役ジエンゴム、イソプレンゴム(IR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(例えば、臭素化ブチルゴム(BIIR)、塩素化ブチルゴム(CIIR))、クロロプレンゴム(CR)の加硫物などが挙げられる。上記芳香族ビニル-共役ジエン共重合体ゴムとしては、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、スチレン・イソプレンゴムなどが挙げられる。
上記加硫ゴムは、本発明の効果がより優れる理由から、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムの加硫物であることが好ましい。
〔接着層〕
上述のとおり、本発明の積層体は、シアノアクリレート系接着剤の硬化物からなる接着層を備える。ここで、上記硬化物の軟化点は71℃以上である。
<シアノアクリレート系接着剤>
シアノアクリレート系接着剤は、シアノアクリレートを含有する接着剤である。
上記シアノアクリレートは、シアノアクリル酸のエステルであれば特に制限されない。
上記シアノアクリレートは、本発明の効果がより優れる理由から、シアノアクリル酸のアルキルエステル(アルキルシアノアクリレート)であることが好ましい。
上記アルキルシアノアクリレートのアルキル基の炭素数は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる理由から、1~5であることが好ましく、1~3であることがより好ましく、1~2であることがさらに好ましく、2であることが特に好ましい。すなわち、アルキルシアノアクリレートは、本発明の効果がより優れる理由から、メチルシアノアクリレート又はエチルシアノアクリレートであることが好ましく、エチルシアノアクリレートであることがより好ましい。
シアノアクリレート系接着剤中のシアノアクリレートの含有量は、本発明の効果がより優れる理由から、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。シアノアクリレート系接着剤中のシアノアクリレートの含有量の上限は特に制限されず100質量%である。
<硬化物>
シアノアクリレート系接着剤は、通常、空気中の水分と反応して硬化(重合)する。
(軟化点)
シアノアクリレート系接着剤の硬化物の軟化点は71℃以上である。
上記硬化物の軟化点は、本発明の効果がより優れる理由から、80℃以上であることが好ましく、90℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることがさらに好ましく、110℃以上であることが特に好ましく、120℃以上であることが最も好ましい。上記硬化物の軟化点の上限は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる理由から、200℃以下であることが好ましく、190℃以下であることがより好ましく、180℃以下であることがさらに好ましく、170℃以下であることがさらに好ましく、160℃以下であることが特に好ましく、150℃以下であることが最も好ましい。
なお、上記軟化点は、JIS K7206に準じて測定されたビカット軟化温度である。
上記硬化物の軟化点を所望の範囲にする方法は特に制限されないが、例えば、アルキルシアノアクリレートのアルキル基の炭素数を調整する方法等が挙げられる。
〔第2層〕
上述のとおり、本発明の積層体は、加硫ゴムからなる第2層を備える。
加硫ゴムからなる第2層は、加硫ゴム(加硫したゴム)からなる層であれば特に制限されない。
上記加硫ゴムの具体例は上述した第1層と同じであるが、なかでも、本発明の効果がより優れる理由から、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレンゴム及びアクリロニトリル・ブタジエンゴムからなる群より選択される少なくとも1種の加硫物であることが好ましく、少なくとも天然ゴムを含むゴムの加硫物であることがより好ましく、天然ゴムとブタジエンゴムとの混合物の加硫物であることがさらに好ましい。加硫ゴムが天然ゴムを含むゴムの加硫物である場合、天然ゴムの含有量は、本発明の効果がより優れる理由から、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。
〔センサー層〕
上述のとおり、本発明の積層体は、センサー(検知器)を含むセンサー層を備える。
上記センサー層は、樹脂または金属により被覆された機械部品からなるのが好ましい。
上記センサー層は、筐体と電子部品とを含むものであることが好ましい。上記筐体は、中空構造を有し、その内部に電子部品を収容するのが好ましい。
上記電子部品は、情報を取得するためのセンサー、送信機、受信機、制御回路及びバッテリー当を含むように構成されるのが好ましい。
本発明の積層体がタイヤに使用される場合、上記センサーの具体例としては、内部温度を測定する温度センサー、内圧を測定する圧力センサー、トレッド部の摩耗量を検出するセンサー、等が挙げられる。
〔製造方法〕
本発明の積層体を製造する方法は特に制限されないが、例えば、上述した第1層と、上述した第2層とを、上述したシアノアクリレート系接着剤を用いて貼り合わせる方法が挙げられる。ここで、第2層にはセンサー層が保持されている。
上述した方法において、本発明の効果がより優れる理由から、シアノアクリレート系接着剤を用いて第1層と第2層とを貼り合わせる前に、第1層又は第2層の表面にトリクロロイソシアヌル酸(塩素化剤)を塗布するのが好ましい。トリクロロイソシアヌル酸は接着性を向上させる効果を有する。
第2層にセンサー層を保持する方法は特に制限されないが、第2層とセンサー層とを接着剤を用いて貼り合わせる方法、第2層として加硫ゴム製コンテナを使用して、その中にセンサー層(例えば、センサーを含む電子部品)を収容する方法、等が挙げられる。
[タイヤ]
本発明のタイヤは、上述した本発明の積層体を含むタイヤである。
以下、図面を用いて本発明のタイヤについて説明する。
図2は、本発明のタイヤ(空気入りタイヤ)の一実施態様の断面図である。
図2に示すタイヤ200は、トレッド部12と、ショルダー部14と、サイドウォール部16と、ビード部18とを主な構成部分として有する。
なお、以下の説明において、図2中に矢印で示すように、タイヤ幅方向とは、タイヤの回転軸(図示せず)と平行な方向をいい、タイヤ径方向とは、回転軸と直交する方向をいう。また、タイヤ周方向とは、回転軸を回転の中心となる軸として回転する方向をいう。
さらに、タイヤ内側とは、タイヤ径方向において図2中タイヤの下側、すなわちタイヤに所定の内圧を与える空洞領域Rに面するタイヤ内面側をいい、タイヤ外側とは、図2中タイヤの上側、すなわち、タイヤ内周面と反対側の、ユーザが視認できるタイヤ外面側をいう。図2の符号CLは、タイヤ赤道面のことであり、タイヤ赤道面CLとは、タイヤ200の回転軸に直交するとともに、タイヤ200のタイヤ幅の中心を通る平面である。
タイヤ200は、カーカス層20と、ベルト層22と、ベルト補助補強層24と、ビードコア28と、ビードフィラー30と、トレッド部12を構成するトレッドゴム層32と、サイドウォール部16を構成するサイドウォールゴム層34と、リムクッションゴム層36と、タイヤ内周面に設けられるインナーライナー42とを主に有する。インナーライナー42は加硫ゴムからなる。
ビード部18には、カーカス層20を折り返し、タイヤ200をホイールに固定するために機能する左右一対のビードコア28と、ビードコア28に接するようにビードフィラー30が設けられている。そのため、ビードコア28及びビードフィラー30は、カーカス層20の本体部20aと折り返し部20bとで挟み込まれている。
カーカス層20は、タイヤ幅方向に、トレッド部12に対応する部分から、ショルダー部14及びサイドウォール部16に対応する部分を経てビード部18まで延在してタイヤ200の骨格をなすものである。
カーカス層20は、補強コードが配列され、コードコーティングゴムで被覆された構成である。カーカス層20は、左右一対のビードコア28にタイヤ内側からタイヤ外側に折り返され、サイドウォール部16の領域で端部20eを成しており、ビードコア28を境とする本体部20aと折り返し部20bとから構成されている。すなわち、本実施態様においては、カーカス層20が1層、左右一対のビード部18間に装架されている。カーカス層20の数は1層に限定されるものではなく、構造及び用途に応じて複数層あってもよい。
また、カーカス層20は、1つのシート材で構成されても、複数のシート材で構成されてもよい。複数のシート材で構成する場合、カーカス層20は継部(スプライス部)を有することになる。
カーカス層20の有機繊維コードは、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、レーヨン又はナイロン等で形成されるものである。
カーカス層20のコードコーティングゴムとしては、天然ゴム(NR)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)から選ばれた1種類又は複数種類のゴムが好ましく用いられる。
タイヤ200のインナーライナー42には接着層52を介して加硫ゴム製コンテナ62が貼り合されている。接着層52はシアノアクリレート系接着剤の硬化物(軟化点71℃以上)からなる接着層である。加硫ゴム製コンテナ62にはセンサー72が収容されている。
図3は、図1の一部の拡大図である。
図2~3に示されるように、タイヤ200は、加硫ゴムからなる第1層(インナーライナー42)と、シアノアクリレート系接着剤の硬化物(軟化点71℃以上)からなる接着層52と、加硫ゴムからなる第2層(加硫ゴム製コンテナ62の一部)と、センサーを含むセンサー層(センサー72)とをこの順に備える積層体110を含むタイヤである。
上記タイヤは、空気入りタイヤであることが好ましく、空気、窒素等の不活性ガス及びその他の気体を充填することができる。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔積層体〕
<積層体の製造>
表1の第1層の欄に記載の加硫ゴム、及び、表1の第2層の欄に記載の加硫ゴムを準備した。なお、加硫ゴム(第2層)にはセンサーを含むセンサー層が保持されている。
準備した加硫ゴム(第1層)と加硫ゴム(第2層)とを表1の接着剤の欄に記載の接着剤を用いて貼り合わせた。
このようにして、加硫ゴムからなる第1層と、接着剤の硬化物からなる接着層と、加硫ゴムからなる第2層と、センサーを含むセンサー層とをこの順に備える各積層体を得た。
<90°ピール試験>
得られた各積層体について、90°ピール試験によって第1層から第2層を剥離して、剥離面の破壊状態を目視で確認した。
結果を表1に示す。MFは加硫ゴムの材料破壊を表し、CFは接着剤層の凝集破壊を表す。MFであれば接着性に優れると言える。
〔タイヤ〕
<タイヤの製造>
表1の第1層の欄に記載の加硫ゴムで形成されたインナーライナーを有するタイヤを準備した。また、表1の第2層の欄に記載の加硫ゴムで形成されたコンテナ(加硫ゴム製コンテナ)を準備した。なお、加硫ゴム製コンテナにはセンサーを含む電子部品が収容されている。
準備したタイヤのインナーライナーに表1の接着剤の欄に記載の接着剤を塗布し、加硫ゴム製コンテナを貼り合わせた。
このようにして、図2~3に示されるような、加硫ゴムからなる第1層(インナーライナー)と、接着剤の硬化物からなる接着層と、加硫ゴムからなる第2層(加硫ゴム製コンテナの一部)と、センサーを含むセンサー層(センサーを含む電子部品)とをこの順に備える積層体を含む各タイヤを得た。
<タイヤ走行試験>
得られた各タイヤをリムサイズ21×9.5Jのホイールに組み付け、ドラム試験機による走行試験(空気圧120kPa、最大負荷荷重に対して102%、走行速度時速81km、走行距離10,000km)を行った。走行試験後の加硫ゴム製コンテナの状態を目視で確認し、以下の基準で接着安定性を評価した。
結果を表1に示す。接着安定性の観点から、○又は△であることが好ましく、○であることがより好ましい。
○:インナーライナーと加硫ゴム製コンテナとの間の剥離がほとんど見られなかった。
△:インナーライナーと加硫ゴム製コンテナとの間の剥離が若干見られた。
×:インナーライナーと加硫ゴム製コンテナとの間の剥離が顕著に見られた。
Figure 2023034498000002
<加硫ゴム>
表1中、第1層及び第2層の欄に記載の加硫ゴムについては以下のとおりである。
・BIIR:臭素化ブチルゴム(加硫物)
・IIR:ブチルゴム(加硫物)
・NR/BR:天然ゴム/ブタジエンゴム=95/5(質量比)(加硫物)
・NR/SBR:天然ゴム/スチレン・ブタジエンゴム=40/60(質量比)(加硫物)
・CR:クロロプレンゴム(加硫物)
・NBR:アクリロニトリル・ブタジエンゴム(加硫物)
<接着剤>
表1中、接着剤の欄に記載の接着剤については以下のとおりである。
・接着剤1:シアノンSR、シアノアクリレート系接着剤(エチルシアノアクリレート)、高圧ガス工業株式会社製、硬化物の軟化点:145℃
・接着剤2:アロンアルファエクストラ2000、シアノアクリレート系接着剤(エチルシアノアクリレート)、東亞合成株式会社製、硬化物の軟化点:145℃
・接着剤3:アロンアルファ602PF、シアノアクリレート系接着剤、東亞合成株式会社製、硬化物の軟化点:110℃
・接着剤4:アロンアルファ802、シアノアクリレート系接着剤、東亞合成株式会社製、硬化物の軟化点:60℃
・接着剤5:アロンアルファ101、シアノアクリレート系接着剤(メチルシアノアクリレート)、東亞合成株式会社製、硬化物の軟化点:165℃
なお、表1中、軟化点の欄は、接着剤の硬化物の軟化点[℃]を示す。
表1から分かるように、硬化後の軟化点が71℃未満のシアノアクリレート系接着剤を用いた比較例1と比較して、硬化後の軟化点が71℃以上のシアノアクリレート系接着剤を用いた実施例1~9は、優れた接着安定性を示した。なかでも、硬化後の軟化点が120~160℃のシアノアクリレート系接着剤を用いた実施例1~2及び実施例4~8は、より優れた接着安定性を示した。
12 トレッド部
14 ショルダー部
16 サイドウォール部
18 ビード部
20 カーカス層
20a カーカス層20の本体部
20b カーカス層20の折り返し部
20e カーカス層20の端部
22 ベルト層
22a 内側ベルト層
22b 外側ベルト層
22e ベルト層22の端部
24 ベルト補助補強層
28 ビードコア
30 ビードフィラー
32 トレッドゴム層
34 サイドウォールゴム層
36 リムクッションゴム層
40 加硫ゴムからなる第1層
42 インナーライナー
50、52 接着層
60 加硫ゴムからなる第2層
62 加硫ゴム製コンテナ
70 センサーを含むセンサー層
72 センサーを含む電子部品
100、110 積層体
200 タイヤ(空気入りタイヤ)

Claims (7)

  1. 加硫ゴムからなる第1層と、シアノアクリレート系接着剤の硬化物からなる接着層と、加硫ゴムからなる第2層と、センサーを含むセンサー層とをこの順に備える積層体であって、前記硬化物の軟化点が71℃以上である、積層体。
  2. 前記シアノアクリレート接着剤中のシアノアクリレートが、アルキルシアノアクリレートを含む、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記第1層中の加硫ゴムが、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムの加硫物である、請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記第2層中の加硫ゴムが、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレンゴム及びアクリロニトリル・ブタジエンゴムからなる群より選択される少なくとも1種の加硫物である、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 前記第1層と、前記センサー層が保持された前記第2層とを、前記シアノアクリレート系接着剤を用いて貼り合わせることで、請求項1~4のいずれか1項に記載の積層体を得る、積層体の製造方法。
  6. 前記シアノアクリレート系接着剤を用いて前記第1層と前記第2層とを貼り合わせる前に、前記第1層又は前記第2層の表面にトリクロロイソシアヌル酸を塗布する、請求項6に記載の積層体の製造方法。
  7. 請求項1~4のいずれか1項に記載の積層体を含む、タイヤ。
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