JP2023032087A - コンベヤベルト用ゴム組成物及びコンベヤベルト - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、加工性、耐熱性、耐摩耗性が優れる、コンベヤベルト用ゴム組成物及びコンベヤベルトを提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、エチレン含有量が45質量%以上55質量%未満であるエチレン-プロピレン系の共重合ゴム1、及び、エチレン含有量が55質量%以上65質量%以下であるエチレン-プロピレン系の共重合ゴム2を含むゴム成分と、充填剤と、共架橋剤と、有機過酸化物と、老化防止剤とを含有し、共重合ゴム2に対する共重合ゴム1の質量比が、90/10~10/90である、コンベヤベルト用ゴム組成物、並びに、上記コンベヤベルト用ゴム組成物を用いて作製されたコンベヤベルトである。【選択図】なし
Description
本発明はコンベヤベルト用ゴム組成物及びコンベヤベルトに関する。
従来、コンベヤベルトに耐熱性を発現させるため、コンベヤベルト用ゴム組成物にはゴム成分としてエチレンプロピレンゴム(EPM)が使用されている(例えば特許文献1、2)。
近年、市場要求として耐熱性に加えて耐摩耗性が要求されるようになってきた。耐熱性及び耐摩耗性の向上はコンベヤベルトの長寿命化につながる。耐熱性及び耐摩耗性の向上により、寿命を迎えたコンベアベルト交換のためにベルトコンベアラインを停止する頻度が減り、生産性が向上することや、廃棄物となる寿命を迎えたコンベヤベルトの量を減らすことが出来る。
このようななか、本発明者は特許文献1、2を参考にしてゴム組成物を調製しこれを評価したところ、エチレン含有量が少ないEPMを含むゴム組成物から得られるゴムは耐熱性若しくは耐摩耗性が悪い場合(比較例1)があり、エチレン含有量が多いEPMを含むゴム組成物は加工性(特にロール加工性)が低い場合(比較例2)があることが分かった。
このように、EPMを含むゴム組成物には、EPM中のエチレン含有量が多いと耐摩耗性等は向上する一方、ゴム組成物の加工性が低下するという背反事象がある。
このように、EPMを含むゴム組成物には、EPM中のエチレン含有量が多いと耐摩耗性等は向上する一方、ゴム組成物の加工性が低下するという背反事象がある。
そこで、本発明は加工性、耐熱性、耐摩耗性が優れる、コンベヤベルト用ゴム組成物を提供することを目的とする。
また、本発明はコンベヤベルトを提供することも目的とする。
また、本発明はコンベヤベルトを提供することも目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ゴム組成物が、エチレン含有量の範囲が異なるエチレン-プロピレン系の共重合ゴム1,2を特定の量比で含むゴム成分と、充填剤と、共架橋剤と、有機過酸化物と、老化防止剤とを含有することによって所望の効果が得られることを見出し、本発明に至った。
本発明は上記知見等に基づくものであり、具体的には以下の構成により上記課題を解決するものである。
本発明は上記知見等に基づくものであり、具体的には以下の構成により上記課題を解決するものである。
[1]
エチレン含有量が45質量%以上55質量%未満であるエチレン-プロピレン系の共重合ゴム1、及び、エチレン含有量が55質量%以上65質量%以下であるエチレン-プロピレン系の共重合ゴム2を含むゴム成分と、充填剤と、共架橋剤と、有機過酸化物と、老化防止剤とを含有し、上記共重合ゴム2に対する上記共重合ゴム1の質量比(共重合ゴム1/共重合ゴム2)が、90/10~10/90である、コンベヤベルト用ゴム組成物。
[2]
上記充填剤は、窒素吸着比表面積が20~90m2/gであるカーボンブラックを含み、上記充填剤の含有量は、上記ゴム成分100質量部に対して40~100質量部である、[1]に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
[3]
上記共架橋剤が有機金属系化合物を含み、上記有機過酸化物に対する上記共架橋剤の質量比(共架橋剤/有機過酸化物)が、0.1~0.8である、[1]又は[2]に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
[4]
上記老化防止剤は、上記ゴム成分100質量部に対して、ベンズイミダゾール系化合物を2~8質量部、及び、スチレン化ジフェニルアミン系化合物を1~10質量部含む、[1]~[3]のいずれかに記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
[5]
上記共重合ゴム1及び上記共重合ゴム2がそれぞれ独立にエチレンプロピレンゴムを含む、[1]~[4]のいずれかに記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
[6]
[1]~[5]のいずれかに記載のコンベヤベルト用ゴム組成物を用いて作製されたコンベヤベルト。
エチレン含有量が45質量%以上55質量%未満であるエチレン-プロピレン系の共重合ゴム1、及び、エチレン含有量が55質量%以上65質量%以下であるエチレン-プロピレン系の共重合ゴム2を含むゴム成分と、充填剤と、共架橋剤と、有機過酸化物と、老化防止剤とを含有し、上記共重合ゴム2に対する上記共重合ゴム1の質量比(共重合ゴム1/共重合ゴム2)が、90/10~10/90である、コンベヤベルト用ゴム組成物。
[2]
上記充填剤は、窒素吸着比表面積が20~90m2/gであるカーボンブラックを含み、上記充填剤の含有量は、上記ゴム成分100質量部に対して40~100質量部である、[1]に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
[3]
上記共架橋剤が有機金属系化合物を含み、上記有機過酸化物に対する上記共架橋剤の質量比(共架橋剤/有機過酸化物)が、0.1~0.8である、[1]又は[2]に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
[4]
上記老化防止剤は、上記ゴム成分100質量部に対して、ベンズイミダゾール系化合物を2~8質量部、及び、スチレン化ジフェニルアミン系化合物を1~10質量部含む、[1]~[3]のいずれかに記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
[5]
上記共重合ゴム1及び上記共重合ゴム2がそれぞれ独立にエチレンプロピレンゴムを含む、[1]~[4]のいずれかに記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
[6]
[1]~[5]のいずれかに記載のコンベヤベルト用ゴム組成物を用いて作製されたコンベヤベルト。
本発明のコンベヤベルト用ゴム組成物は、加工性、耐熱性、耐摩耗性が優れる。
本発明のコンベヤベルトは、加工性、耐熱性、耐摩耗性が優れる。
本発明のコンベヤベルトは、加工性、耐熱性、耐摩耗性が優れる。
本発明について以下詳細に説明する。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートはアクリレートまたはメタクリレートを表す。
また、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、特に断りのない限り、各成分はその成分に該当する物質をそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。成分が2種以上の物質を含む場合、成分の含有量は、2種以上の物質の合計の含有量を意味する。
本明細書において、加工性、耐熱性、及び、耐摩耗性のうちの少なくとも1つがより優れることを、本発明の効果がより優れるということがある。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートはアクリレートまたはメタクリレートを表す。
また、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、特に断りのない限り、各成分はその成分に該当する物質をそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。成分が2種以上の物質を含む場合、成分の含有量は、2種以上の物質の合計の含有量を意味する。
本明細書において、加工性、耐熱性、及び、耐摩耗性のうちの少なくとも1つがより優れることを、本発明の効果がより優れるということがある。
[コンベヤベルト用ゴム組成物]
本発明のコンベヤベルト用ゴム組成物(本発明のゴム組成物)は、
エチレン含有量が45質量%以上55質量%未満であるエチレン-プロピレン系の共重合ゴム1、及び、エチレン含有量が55質量%以上65質量%以下であるエチレン-プロピレン系の共重合ゴム2を含むゴム成分と、充填剤と、共架橋剤と、有機過酸化物と、老化防止剤とを含有し、上記共重合ゴム2に対する上記共重合ゴム1の質量比(共重合ゴム1/共重合ゴム2)が、90/10~10/90である、コンベヤベルト用ゴム組成物である。
以下、本発明のゴム組成物に含有される各成分について詳述する。
本発明のコンベヤベルト用ゴム組成物(本発明のゴム組成物)は、
エチレン含有量が45質量%以上55質量%未満であるエチレン-プロピレン系の共重合ゴム1、及び、エチレン含有量が55質量%以上65質量%以下であるエチレン-プロピレン系の共重合ゴム2を含むゴム成分と、充填剤と、共架橋剤と、有機過酸化物と、老化防止剤とを含有し、上記共重合ゴム2に対する上記共重合ゴム1の質量比(共重合ゴム1/共重合ゴム2)が、90/10~10/90である、コンベヤベルト用ゴム組成物である。
以下、本発明のゴム組成物に含有される各成分について詳述する。
[ゴム成分]
本発明において、ゴム成分は、後述する共重合ゴム1及び共重合ゴム2を含む。
なお、本明細書において、エチレン-プロピレン系の共重合ゴムを「EPR」と称し、エチレンプロピレン(2元系)ゴムを「EPM」、エチレンプロピレンジエン(3元系以上)ゴムを「EPDM」と称する場合がある。EPRはEPM及びEPDMを含む概念である。
EPRは23℃条件下で固体であることが好ましい。
本発明において、ゴム成分は、後述する共重合ゴム1及び共重合ゴム2を含む。
なお、本明細書において、エチレン-プロピレン系の共重合ゴムを「EPR」と称し、エチレンプロピレン(2元系)ゴムを「EPM」、エチレンプロピレンジエン(3元系以上)ゴムを「EPDM」と称する場合がある。EPRはEPM及びEPDMを含む概念である。
EPRは23℃条件下で固体であることが好ましい。
[共重合ゴム1]
本発明において、共重合ゴム1は、エチレンとプロピレンとを少なくとも含むモノマーから形成され、エチレン含有量が共重合ゴム1中の45質量%以上55質量%未満である、共重合ゴム(EPR)である。
本発明において、共重合ゴム1は、エチレンとプロピレンとを少なくとも含むモノマーから形成され、エチレン含有量が共重合ゴム1中の45質量%以上55質量%未満である、共重合ゴム(EPR)である。
共重合ゴム1としては、例えば、EPM、EPDMが挙げられる。
共重合ゴム1は、本発明の効果がより優れるという観点から、EPMを含むことが好ましい。
共重合ゴム1は、本発明の効果がより優れるという観点から、EPMを含むことが好ましい。
[共重合ゴム1のエチレン含有量]
本発明において、共重合ゴム1のエチレン含有量は、共重合ゴム1中の45質量%以上55質量%未満である。共重合ゴム1のエチレン含有量が上記範囲であることによって本発明の効果が優れる。
共重合ゴム1のエチレン含有量は、本発明の効果がより優れるという観点から、共重合ゴム1中の50.0質量%以上52.0質量%以下であることが好ましい。
本発明において、共重合ゴム1のエチレン含有量は、共重合ゴム1中の45質量%以上55質量%未満である。共重合ゴム1のエチレン含有量が上記範囲であることによって本発明の効果が優れる。
共重合ゴム1のエチレン含有量は、本発明の効果がより優れるという観点から、共重合ゴム1中の50.0質量%以上52.0質量%以下であることが好ましい。
共重合ゴム1としてのEPDMが、第三成分(ジエン)として有することができる化合物は特に制限されない。例えば、5-エチリデン-2-ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4-ヘキサジエンのような非共役系ジエンが挙げられる。
上記第三成分の含有量は、本発明の効果がより優れるという観点から、EPR中の0~10.0質量%が好ましい。
上記第三成分の含有量は、本発明の効果がより優れるという観点から、EPR中の0~10.0質量%が好ましい。
本発明において、EPR(共重合ゴム1、2を含む)のエチレン含有量は、ASTM D 3900に基づき算出可能である。EPRのエチレン含有量は、カタログ値であってもよい。
(共重合ゴム1の重量平均分子量)
共重合ゴム1の重量平均分子量(Mw)は、本発明の効果がより優れるという理由から、100,000~450,000が好ましく、200,000~350,000がより好ましい。
共重合ゴム1の重量平均分子量(Mw)は、本発明の効果がより優れるという理由から、100,000~450,000が好ましく、200,000~350,000がより好ましい。
本発明において、EPR(共重合ゴム1、2を含む)のMwは、JIS K7252-3:2016「プラスチック-サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量分布の求め方-第3部:常温付近での方法」に準拠して得られた重量平均分子量である。
溶媒:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折率検出器(RI検出器)
標準物質:ポリスチレン
溶媒:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折率検出器(RI検出器)
標準物質:ポリスチレン
(共重合ゴム1の状態)
共重合ゴム1は、本発明の効果がより優れるという理由から、23℃の条件下において、固体であることが好ましい。
共重合ゴム1は、本発明の効果がより優れるという理由から、23℃の条件下において、固体であることが好ましい。
(共重合ゴム1のムーニー粘度)
共重合ゴム1の125℃におけるムーニー粘度は、本発明の効果がより優れるという理由から、20~50が好ましい。
共重合ゴム1の125℃におけるムーニー粘度は、本発明の効果がより優れるという理由から、20~50が好ましい。
本発明において、EPR(共重合ゴム1、2を含む)の125℃におけるムーニー粘度は、JIS K6300-1:2013に準じて、L形ロータを使用し、予熱時間1分、ロータの回転時間4分、試験温度125℃の条件で測定した粘度(ML1+4、125℃)を指す(以下同様)。
[共重合ゴム2]
本発明において、共重合ゴム2は、エチレンとプロピレンとを少なくとも含むモノマーから形成され、エチレン含有量が共重合ゴム1中の55質量%以上65質量%以下である、共重合ゴム(EPR)である。
本発明において、共重合ゴム2は、エチレンとプロピレンとを少なくとも含むモノマーから形成され、エチレン含有量が共重合ゴム1中の55質量%以上65質量%以下である、共重合ゴム(EPR)である。
共重合ゴム2としては、例えば、EPM、EPDMが挙げられる。
共重合ゴム2は、本発明の効果がより優れるという観点から、EPMを含むことが好ましい。
共重合ゴム2は、本発明の効果がより優れるという観点から、EPMを含むことが好ましい。
[共重合ゴム2のエチレン含有量]
本発明において、共重合ゴム2のエチレン含有量は、共重合ゴム1中の55~65質量%である。共重合ゴム2のエチレン含有量が上記範囲であることによって本発明の効果が優れる。
共重合ゴム2のエチレン含有量は、本発明の効果がより優れるという観点から、共重合ゴム1中の56.0質量%以上60.0質量%未満であることが好ましい。
本発明において、共重合ゴム2のエチレン含有量は、共重合ゴム1中の55~65質量%である。共重合ゴム2のエチレン含有量が上記範囲であることによって本発明の効果が優れる。
共重合ゴム2のエチレン含有量は、本発明の効果がより優れるという観点から、共重合ゴム1中の56.0質量%以上60.0質量%未満であることが好ましい。
共重合ゴム2としてのEPDMが、第三成分(ジエン)として有することができる化合物、第三成分の含有量は特に制限されない。例えば、上記共重合ゴム1と同様とできる。
(共重合ゴム2の重量平均分子量)
共重合ゴム2の重量平均分子量(Mw)は、本発明の効果がより優れるという理由から、100,000~200,000が好ましい。
共重合ゴム2の重量平均分子量(Mw)は、本発明の効果がより優れるという理由から、100,000~200,000が好ましい。
(共重合ゴム2の状態)
共重合ゴム2は、本発明の効果がより優れるという理由から、23℃の条件下において、固体であることが好ましい。
共重合ゴム2は、本発明の効果がより優れるという理由から、23℃の条件下において、固体であることが好ましい。
(共重合ゴム2のムーニー粘度)
共重合ゴム1の125℃におけるムーニー粘度は、本発明の効果がより優れるという理由から、20~50が好ましい。
共重合ゴム1の125℃におけるムーニー粘度は、本発明の効果がより優れるという理由から、20~50が好ましい。
共重合ゴム1及び共重合ゴム2の組み合わせは、本発明の効果がより優れるという理由から、共重合ゴム1及び共重合ゴム2がそれぞれ独立にエチレンプロピレンゴム(EPM)を含むことが好ましい。
[共重合ゴム1/共重合ゴム2の質量比]
本発明において、共重合ゴム2に対する共重合ゴム1の質量比(共重合ゴム1/共重合ゴム2)は、90/10~10/90である。質量比が上記範囲であることによって本発明の効果が優れる。
上記質量比は、本発明の効果がより優れるという理由から、75/25~25/75が好ましく、70/30~30/70がより好ましい。
上記質量比は、本発明の効果(特に破断時伸びの耐熱性)がより優れるという理由から、50/50~35/65が好ましく、45/55~40/60がより好ましい。
本発明において、共重合ゴム2に対する共重合ゴム1の質量比(共重合ゴム1/共重合ゴム2)は、90/10~10/90である。質量比が上記範囲であることによって本発明の効果が優れる。
上記質量比は、本発明の効果がより優れるという理由から、75/25~25/75が好ましく、70/30~30/70がより好ましい。
上記質量比は、本発明の効果(特に破断時伸びの耐熱性)がより優れるという理由から、50/50~35/65が好ましく、45/55~40/60がより好ましい。
[充填剤]
本発明のゴム組成物は、充填剤を含有する。
本発明のゴム組成物は充填剤を含有することによって、本発明の効果が優れる。また、充填剤を含有することによって、得られるゴムに、例えば補強性及び/又は難燃性を付与することができる。
本発明のゴム組成物は、充填剤を含有する。
本発明のゴム組成物は充填剤を含有することによって、本発明の効果が優れる。また、充填剤を含有することによって、得られるゴムに、例えば補強性及び/又は難燃性を付与することができる。
充填剤としては、例えば、カーボンブラック;炭酸カルシウム、クレー、シリカのような白色充填剤;水酸化アルミニウム、水酸化チタン、三酸化アンチモン等の金属系充填剤が挙げられる。
(カーボンブラック)
充填剤は、本発明の効果がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、カーボンブラックを含むことが好ましく、窒素吸着比表面積(N2SA)が20~90m2/gであるカーボンブラックを含むことがより好ましく、N2SAが20~60m2/gであるカーボンブラック(ソフトカーボン)を含むことが更に好ましく、N2SAが30~50m2/gであるカーボンブラック(ソフトカーボン)を含むことが特に好ましい。
充填剤は、本発明の効果がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、カーボンブラックを含むことが好ましく、窒素吸着比表面積(N2SA)が20~90m2/gであるカーボンブラックを含むことがより好ましく、N2SAが20~60m2/gであるカーボンブラック(ソフトカーボン)を含むことが更に好ましく、N2SAが30~50m2/gであるカーボンブラック(ソフトカーボン)を含むことが特に好ましい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、カーボンブラック表面への窒素吸着量をJIS K6217-2:2017「ゴム用カーボンブラック-基本特性-第2部:比表面積の求め方-窒素吸着法-単点法」にしたがって測定した値である。
カーボンブラックは、本発明の効果がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、HAF、FEF、GPF級カーボンブラックを含むことが好ましく、FEF、GPF級カーボンブラックを含むことがより好ましく、GPF級カーボンブラックを含むことが更に好ましい。
(充填剤の含有量)
充填剤の含有量は、本発明の効果がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、40~100質量部であることが好ましく、60~90質量部がより好ましく、65~80質量部が更に好ましく、65~75質量部がより更に好ましい。
充填剤の含有量は、本発明の効果がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、40~100質量部であることが好ましく、60~90質量部がより好ましく、65~80質量部が更に好ましく、65~75質量部がより更に好ましい。
(共重合ゴム1、2と充填剤との組み合わせ)
共重合ゴム2に対する共重合ゴム1の質量比(共重合ゴム1/共重合ゴム2)が45/55~35/65であり、充填剤がGPFカーボンブラックを含む場合、充填剤の含有量は、本発明の効果がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、65~75質量部であることが好ましい。
共重合ゴム2に対する共重合ゴム1の質量比(共重合ゴム1/共重合ゴム2)が45/55~35/65であり、充填剤がGPFカーボンブラックを含む場合、充填剤の含有量は、本発明の効果がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、65~75質量部であることが好ましい。
[共架橋剤]
本発明のゴム組成物は、共架橋剤を含有する。
共架橋剤は、官能基を複数有するモノマーを指す。
本発明のゴム組成物は共架橋剤を後述する有機過酸化物とともに含有することによって、共重合ゴム1、2を共架橋させることができる。
本発明のゴム組成物は、共架橋剤を含有する。
共架橋剤は、官能基を複数有するモノマーを指す。
本発明のゴム組成物は共架橋剤を後述する有機過酸化物とともに含有することによって、共重合ゴム1、2を共架橋させることができる。
共架橋剤としては、例えば、有機金属系化合物、有機系化合物(金属を含む物を除く)が挙げられる。
有機金属系化合物としては、例えば、マグネシウムジ(メタ)アクリレート、亜鉛ジメタクリレートのようなジ(メタ)アクリレート金属塩が挙げられる。
有機系化合物(金属を含む物を除く)としては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレートなどの(メタ)アクリレート系化合物、キノンジオキシム系化合物、ジアリル系化合物が挙げられる。
有機金属系化合物としては、例えば、マグネシウムジ(メタ)アクリレート、亜鉛ジメタクリレートのようなジ(メタ)アクリレート金属塩が挙げられる。
有機系化合物(金属を含む物を除く)としては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレートなどの(メタ)アクリレート系化合物、キノンジオキシム系化合物、ジアリル系化合物が挙げられる。
共架橋剤は、本発明の効果がより優れるという理由から、有機金属系化合物を含むことが好ましく、ジ(メタ)アクリレート金属塩を含むことがより好ましく、マグネシウムジ(メタ)アクリレートを含むことが更に好ましい。
(共架橋剤の含有量)
共架橋剤の含有量は、本発明の効果(例えば破断時伸びの耐熱性)がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、0.5~5.0質量部であることが好ましく、1.5~2.5質量部がより好ましい。
共架橋剤の含有量は、本発明の効果(例えば破断時伸びの耐熱性)がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、0.5~5.0質量部であることが好ましく、1.5~2.5質量部がより好ましい。
[有機過酸化物]
本発明のゴム組成物は、有機過酸化物を含有する。
本発明のゴム組成物は架橋剤としての有機過酸化物を上述の共架橋剤とともに含有することによって、共重合ゴム1、2を共架橋させることができる。
本発明のゴム組成物は、有機過酸化物を含有する。
本発明のゴム組成物は架橋剤としての有機過酸化物を上述の共架橋剤とともに含有することによって、共重合ゴム1、2を共架橋させることができる。
有機過酸化物は、-O-O-結合を有する有機物であれば特に限定されない。具体例としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、1,3-ビス(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(商品名「パーカドックス14-40」、化薬アクゾ社製)、4,4′-ジ(t-ブチルパーオキシ)バレリック酸n-ブチル、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン等が挙げられる。
有機過酸化物は、-O-O-結合を有する有機物と炭酸カルシウムとの混合物であってもよい。
有機過酸化物は、-O-O-結合を有する有機物と炭酸カルシウムとの混合物であってもよい。
(有機過酸化物の含有量)
有機過酸化物の含有量(有機過酸化物が-O-O-結合を有する有機物と炭酸カルシウムとの混合物である場合、これらの合計量)は、本発明の効果がより優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、1.0~8.0質量部であることが好ましく、4.0~6.0質量部がより好ましい。
なお、有機過酸化物が、-O-O-結合を有する有機物と炭酸カルシウムとの混合物である場合、有機過酸化物に含まれる炭酸カルシウムの含有量は、後述する充填剤の含有量に含まれない。
有機過酸化物の含有量(有機過酸化物が-O-O-結合を有する有機物と炭酸カルシウムとの混合物である場合、これらの合計量)は、本発明の効果がより優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、1.0~8.0質量部であることが好ましく、4.0~6.0質量部がより好ましい。
なお、有機過酸化物が、-O-O-結合を有する有機物と炭酸カルシウムとの混合物である場合、有機過酸化物に含まれる炭酸カルシウムの含有量は、後述する充填剤の含有量に含まれない。
(共架橋剤/有機過酸化物の質量比)
上記有機過酸化物に対する上記共架橋剤の質量比(共架橋剤/有機過酸化物)は、本発明の効果(例えば破断時伸びの耐熱性)がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、0.1~0.8であることが好ましく、0.3~0.6がより好ましく、0.35~0.45が更に好ましい。
上記有機過酸化物に対する上記共架橋剤の質量比(共架橋剤/有機過酸化物)は、本発明の効果(例えば破断時伸びの耐熱性)がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、0.1~0.8であることが好ましく、0.3~0.6がより好ましく、0.35~0.45が更に好ましい。
[老化防止剤]
本発明のゴム組成物は、老化防止剤を含有する。
老化防止剤としては、例えば、ベンズイミダゾール系化合物;スチレン化ジフェニルアミン系化合物のようなアミン系化合物が挙げられる。
本発明のゴム組成物は、老化防止剤を含有する。
老化防止剤としては、例えば、ベンズイミダゾール系化合物;スチレン化ジフェニルアミン系化合物のようなアミン系化合物が挙げられる。
(老化防止剤の含有量)
老化防止剤の含有量は、本発明の効果(例えば破断時伸びの耐熱性)がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、3.0~10.0質量部であることが好ましく、4.0~9.0質量部がより好まし、5.5~7.5質量部が更に好ましい。老化防止剤が2種以上である場合の2種以上の老化防止剤の合計含有量は、上記老化防止剤の含有量と同様である。
老化防止剤の含有量は、本発明の効果(例えば破断時伸びの耐熱性)がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、3.0~10.0質量部であることが好ましく、4.0~9.0質量部がより好まし、5.5~7.5質量部が更に好ましい。老化防止剤が2種以上である場合の2種以上の老化防止剤の合計含有量は、上記老化防止剤の含有量と同様である。
老化防止剤は、本発明の効果がより優れるという理由から、ベンズイミダゾール系化合物及び/又はスチレン化ジフェニルアミン系化合物を含むことが好ましく、ベンズイミダゾール系化合物及びスチレン化ジフェニルアミン系化合物を含むことがより好ましい。
(ベンズイミダゾール系化合物)
ベンズイミダゾール系化合物としては、例えば、2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトメチルベンズイミダゾール、2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩および2-メルカプトメチルベンズイミダゾールの亜鉛塩等が挙げられる。中でも、ベンズイミダゾール系化合物は、本発明の効果がより優れるという理由から、2-メルカプトベンズイミダゾール及び/又は2-メルカプトメチルベンズイミダゾールを含むことが好ましい。
ベンズイミダゾール系化合物としては、例えば、2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトメチルベンズイミダゾール、2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩および2-メルカプトメチルベンズイミダゾールの亜鉛塩等が挙げられる。中でも、ベンズイミダゾール系化合物は、本発明の効果がより優れるという理由から、2-メルカプトベンズイミダゾール及び/又は2-メルカプトメチルベンズイミダゾールを含むことが好ましい。
(ベンズイミダゾール系化合物の含有量)
老化防止剤がベンズイミダゾール系化合物を含む場合、ベンズイミダゾール系化合物の含有量は、本発明の効果(例えば破断時伸びの耐熱性)がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、2~8質量部であることが好ましく、3.0~5.0質量部がより好ましい。
老化防止剤がベンズイミダゾール系化合物を含む場合、ベンズイミダゾール系化合物の含有量は、本発明の効果(例えば破断時伸びの耐熱性)がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、2~8質量部であることが好ましく、3.0~5.0質量部がより好ましい。
(スチレン化ジフェニルアミン系化合物)
スチレン化ジフェニルアミン系化合物としては、例えば、下記式(I)~(VIII)で表される化合物が挙げられる。
スチレン化ジフェニルアミン系化合物としては、例えば、下記式(I)~(VIII)で表される化合物が挙げられる。
スチレン化ジフェニルアミン系化合物は、本発明の効果がより優れるという観点から、上記式(I)で表される化合物及び上記式(II)で表される化合物を含むことが好ましい。
(スチレン化ジフェニルアミン系化合物の含有量)
老化防止剤がスチレン化ジフェニルアミン系化合物を含む場合、スチレン化ジフェニルアミン系化合物の含有量は、本発明の効果(例えば破断時伸びの耐熱性)がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、1.0~10質量部であることが好ましく、1.0~3.5質量部がより好ましく、2.0~3.0質量部が更に好ましい。
老化防止剤がスチレン化ジフェニルアミン系化合物を含む場合、スチレン化ジフェニルアミン系化合物の含有量は、本発明の効果(例えば破断時伸びの耐熱性)がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、1.0~10質量部であることが好ましく、1.0~3.5質量部がより好ましく、2.0~3.0質量部が更に好ましい。
(ベンズイミダゾール系化合物/スチレン化ジフェニルアミン系化合物の質量比)
老化防止剤がベンズイミダゾール系化合物及びスチレン化ジフェニルアミン系化合物を含む場合、スチレン化ジフェニルアミン系化合物に対するベンズイミダゾール系化合物の含有量の質量比(ベンズイミダゾール系化合物/スチレン化ジフェニルアミン系化合物)は、本発明の効果がより優れるという理由から、1.0超2.0以下が好ましい。
老化防止剤がベンズイミダゾール系化合物及びスチレン化ジフェニルアミン系化合物を含む場合、スチレン化ジフェニルアミン系化合物に対するベンズイミダゾール系化合物の含有量の質量比(ベンズイミダゾール系化合物/スチレン化ジフェニルアミン系化合物)は、本発明の効果がより優れるという理由から、1.0超2.0以下が好ましい。
(共重合ゴム1、2と老化防止剤との組み合わせ)
共重合ゴム2に対する共重合ゴム1の質量比(共重合ゴム1/共重合ゴム2)が45/55~35/65であり、老化防止剤がベンズイミダゾール系化合物及びスチレン化ジフェニルアミン系化合物を含む場合、老化防止剤の全含有量(ベンズイミダゾール系化合物及びスチレン化ジフェニルアミン系化合物の合計含有量)は、本発明の効果(例えば破断時伸びの耐熱性)がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、4.0~9.0質量部であることが好ましく、5.5~7.5質量部がより好ましい。
共重合ゴム2に対する共重合ゴム1の質量比(共重合ゴム1/共重合ゴム2)が45/55~35/65であり、老化防止剤がベンズイミダゾール系化合物及びスチレン化ジフェニルアミン系化合物を含む場合、老化防止剤の全含有量(ベンズイミダゾール系化合物及びスチレン化ジフェニルアミン系化合物の合計含有量)は、本発明の効果(例えば破断時伸びの耐熱性)がより優れ、得られる加硫ゴムの初期伸びが優れるという理由から、上記ゴム成分100質量部に対して、4.0~9.0質量部であることが好ましく、5.5~7.5質量部がより好ましい。
(任意成分)
本発明のゴム組成物は、上記各成分のほかに、本発明の目的を損なわない範囲で、酸化亜鉛、ステアリン酸、パラフィンオイルのようなオイル等添加剤を更に含有できる。各添加剤の種類、その含有量は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜決めることができる。
本発明のゴム組成物は、上記各成分のほかに、本発明の目的を損なわない範囲で、酸化亜鉛、ステアリン酸、パラフィンオイルのようなオイル等添加剤を更に含有できる。各添加剤の種類、その含有量は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜決めることができる。
本発明のゴム組成物は、実質的に硫黄を含有しないことが好ましい態様の1つとして挙げられる。「実質的に硫黄を含有しない」とは、硫黄の含有量が、本発明のゴム組成物全量中の0~1.0質量%であることを指す。
本発明のゴム組成物の製造は、公知の条件および方法により行うことができる。例えば、上述した各成分を、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を用いて混合することによって、本発明のゴム組成物を製造することができる。
本発明のゴム組成物は、コンベヤベルト用のゴム組成物として使用することができる。
[コンベヤベルト]
次に、本発明のコンベヤベルトについて説明する。
本発明のコンベヤベルトは、本発明のゴム組成物を用いて作製されたコンベヤベルトである。その形状、製造方法等は公知のコンベヤベルトと同様である。
次に、本発明のコンベヤベルトについて説明する。
本発明のコンベヤベルトは、本発明のゴム組成物を用いて作製されたコンベヤベルトである。その形状、製造方法等は公知のコンベヤベルトと同様である。
本発明のコンベヤベルトにおけるいずれの構成部材に本発明のゴム組成物を適用するかは特に制限されない。本発明のコンベヤベルトを構成するゴムのすべて又は一部が本発明のゴム組成物によって形成されていればよい。
本発明のゴム組成物が、上記のとおり、加工性、耐熱性、耐摩耗性が優れることから、本発明のコンベヤベルトは、カバーゴム(上面カバーゴム及び/又は下面カバーゴム)が本発明のゴム組成物で作製されたことが好ましく、少なくとも上面カバーゴムが本発明のゴム組成物で作製されたことがより好ましい。
本発明のゴム組成物が、上記のとおり、加工性、耐熱性、耐摩耗性が優れることから、本発明のコンベヤベルトは、カバーゴム(上面カバーゴム及び/又は下面カバーゴム)が本発明のゴム組成物で作製されたことが好ましく、少なくとも上面カバーゴムが本発明のゴム組成物で作製されたことがより好ましい。
本発明のコンベヤベルトの具体的な構成としては、例えば、下記が挙げられる。なお、本発明のコンベヤベルトは添付の図面に制限されない。
本発明のコンベヤベルトの第1の実施形態を、図1を用いて説明する。
図1は、本発明のコンベヤベルトの一実施形態の断面図である。図1に示すように、本発明のコンベヤベルトの第1の実施形態は、布層1をコートゴム(接着ゴム)2で被覆して芯材層とし、その外周をカバーゴム3でカバーしたコンベヤベルト4である。カバーゴム3は本発明のゴム組成物で作製されることが好ましく、少なくとも上面カバーゴムが本発明のゴム組成物で作製されることがより好ましい。
図1のコンベヤベルト4は、布層1を芯材とするものであり、布層1の積層枚数、カバーゴム3の厚さやベルト幅等は使用目的に応じて適宜決定できる。
布層としては、例えば、ナイロン、ビニロン、ポリエステル等の合成繊維の織布よりなる帆布が挙げられる。
カバーゴム3の厚さT1、T2は通常の場合、1.5~20mm程度とできる。
図1は、本発明のコンベヤベルトの一実施形態の断面図である。図1に示すように、本発明のコンベヤベルトの第1の実施形態は、布層1をコートゴム(接着ゴム)2で被覆して芯材層とし、その外周をカバーゴム3でカバーしたコンベヤベルト4である。カバーゴム3は本発明のゴム組成物で作製されることが好ましく、少なくとも上面カバーゴムが本発明のゴム組成物で作製されることがより好ましい。
図1のコンベヤベルト4は、布層1を芯材とするものであり、布層1の積層枚数、カバーゴム3の厚さやベルト幅等は使用目的に応じて適宜決定できる。
布層としては、例えば、ナイロン、ビニロン、ポリエステル等の合成繊維の織布よりなる帆布が挙げられる。
カバーゴム3の厚さT1、T2は通常の場合、1.5~20mm程度とできる。
また、コートゴム2は、公知のコンベヤベルトに用いられているコートゴムを使用できる。上記コートゴムとして、例えば、天然ゴム(NR)、アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、エチレン-プロピレンゴム(EPT)、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)等をゴム成分とするゴム組成物が使用できる。
次に、本発明のコンベヤベルトの第2の実施形態を、図2を用いて説明する。
図2は、本発明のコンベヤベルトの他の一実施形態の断面図である。
図2に示すように、本発明のコンベヤベルトの第2の実施形態は、スチールコード5をクッションゴム(接着ゴム)6で被覆して芯材層とし、その外周をカバーゴム7でカバーしたコンベヤベルト8である。カバーゴム7は本発明のゴム組成物で作製されることが好ましく、少なくとも上面カバーゴムが本発明のゴム組成物で作製されることがより好ましい。
コンベヤベルト8は、例えば、直径0.2~0.4mm程度の素線を複数本撚り合わせた直径2.0~9.5mm程度のスチールコード5を50~230本程度並列させて芯材とすることができる。一般に、コンベヤベルト8の厚さTは10~50mm程度とできる。
また、クッションゴム6は、例えば、公知のスチールコンベヤベルトに用いられている亜鉛メッキスチールコードに接着可能な接着ゴムを使用できる。クッションゴムとして、具体的には例えば、天然ゴム(NR)、アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)等をゴム成分とするゴム組成物が使用できる。
図2は、本発明のコンベヤベルトの他の一実施形態の断面図である。
図2に示すように、本発明のコンベヤベルトの第2の実施形態は、スチールコード5をクッションゴム(接着ゴム)6で被覆して芯材層とし、その外周をカバーゴム7でカバーしたコンベヤベルト8である。カバーゴム7は本発明のゴム組成物で作製されることが好ましく、少なくとも上面カバーゴムが本発明のゴム組成物で作製されることがより好ましい。
コンベヤベルト8は、例えば、直径0.2~0.4mm程度の素線を複数本撚り合わせた直径2.0~9.5mm程度のスチールコード5を50~230本程度並列させて芯材とすることができる。一般に、コンベヤベルト8の厚さTは10~50mm程度とできる。
また、クッションゴム6は、例えば、公知のスチールコンベヤベルトに用いられている亜鉛メッキスチールコードに接着可能な接着ゴムを使用できる。クッションゴムとして、具体的には例えば、天然ゴム(NR)、アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)等をゴム成分とするゴム組成物が使用できる。
本発明のコンベヤベルトは、例えば、常法に従って、芯材となる布層、スチールコード、又は芯材層等を本発明のゴム組成物の未加硫のゴムシート間に配置し、加熱加圧して加硫することにより容易に製造できる。加硫条件は、通常例えば、120~180℃前後、0.1~4.9MPa程度で10~90分程度とできる。
本発明のコンベヤベルトは、上述した本発明のゴム組成物を用いて作製されるので、加工性、耐熱性、耐摩耗性が優れる。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし本発明はこれらに限定されない。
<ゴム組成物の製造>
下記第1表の各成分を同表に示す組成(質量部)で用いて、これらを撹拌機で混合し、各ゴム組成物を製造した。具体的にはまず、下記第1表に示す成分をバンバリーミキサーで140℃の条件下で混合して各ゴム組成物を製造した。
下記第1表の各成分を同表に示す組成(質量部)で用いて、これらを撹拌機で混合し、各ゴム組成物を製造した。具体的にはまず、下記第1表に示す成分をバンバリーミキサーで140℃の条件下で混合して各ゴム組成物を製造した。
<評価>
上記のとおり製造された各ゴム組成物を用いて以下の評価を行った。結果を第1表に示す。
上記のとおり製造された各ゴム組成物を用いて以下の評価を行った。結果を第1表に示す。
(加工性:ロール加工性)
本発明において加工性はロール加工性で評価された。
上記<ゴム組成物の製造>において上記混練ロール機で混合中におけるゴムシートのロールへの巻き付き状態を目視にて観察して加工性(ロール加工性)を以下の基準で評価した。
本発明において加工性はロール加工性で評価された。
上記<ゴム組成物の製造>において上記混練ロール機で混合中におけるゴムシートのロールへの巻き付き状態を目視にて観察して加工性(ロール加工性)を以下の基準で評価した。
・評価基準
◎:ゴムシートがロールに対して浮きがなく巻き付き、良好な混練加工ができ、加工性が特に優れる。
○:ゴムシートがロールに対して少々浮きがある状態で巻き付くが、問題なく混練加工ができ、加工性が非常に優れる
△:ゴムシートがロールに対して浮きがある状態で巻き付くが、混練加工可能であり、加工性がやや優れる
×:ゴムシートがロールに対して浮いてしまう為に巻き付かず、混練加工ができず、加工性が悪い。
◎:ゴムシートがロールに対して浮きがなく巻き付き、良好な混練加工ができ、加工性が特に優れる。
○:ゴムシートがロールに対して少々浮きがある状態で巻き付くが、問題なく混練加工ができ、加工性が非常に優れる
△:ゴムシートがロールに対して浮きがある状態で巻き付くが、混練加工可能であり、加工性がやや優れる
×:ゴムシートがロールに対して浮いてしまう為に巻き付かず、混練加工ができず、加工性が悪い。
<引張物性評価用サンプルの調製>
・初期の引張物性評価用サンプル
上記のとおり製造された各ゴム組成物を160℃のプレス成型機を用い、面圧3.0MPaの圧力下で45分間加硫して、厚さ2mmの加硫シートを作製した。このシートからJIS3号ダンベル状の試験片を打ち抜き、初期の引張物性評価用サンプルを得た。
・初期の引張物性評価用サンプル
上記のとおり製造された各ゴム組成物を160℃のプレス成型機を用い、面圧3.0MPaの圧力下で45分間加硫して、厚さ2mmの加硫シートを作製した。このシートからJIS3号ダンベル状の試験片を打ち抜き、初期の引張物性評価用サンプルを得た。
・老化(180℃×168時間)後の引張物性評価用サンプル
上記のとおり得られた初期の各引張物性評価用サンプルを180℃の条件下に168時間置く老化試験を行った。老化試験後に得られたサンプルを、「老化後の引張物性評価用サンプル」と称する。
上記のとおり得られた初期の各引張物性評価用サンプルを180℃の条件下に168時間置く老化試験を行った。老化試験後に得られたサンプルを、「老化後の引張物性評価用サンプル」と称する。
<引張試験>
上記のとおり得られた、各初期の引張物性評価用サンプル、及び、各老化後の引張物性評価用サンプルについて、23℃条件下において、引張速度500mm/分での引張試験をJIS K6251:2017に準拠して行い、上記各サンプルの、破断強度(TB)、破断時伸び(EB、単位%)を測定した。
上記のとおり得られた、各初期の引張物性評価用サンプル、及び、各老化後の引張物性評価用サンプルについて、23℃条件下において、引張速度500mm/分での引張試験をJIS K6251:2017に準拠して行い、上記各サンプルの、破断強度(TB)、破断時伸び(EB、単位%)を測定した。
(初期伸び)
各初期の引張物性評価用サンプルの破断時伸びの結果を、第1表の「初期伸び」欄に示す。初期の引張物性評価用サンプルの破断時伸び(初期EB)を以下の基準で評価した。
◎:初期EBが495%超であった場合、初期の破断時伸びが特に優れる。
○:初期EBが450%超495%以下であった場合、初期の破断時伸びが非常に優れる。
△:初期EBが330%超450%以下であった場合、初期の破断時伸びがやや優れる。
×:初期EBが330%以下であった場合、初期の破断時伸びが悪い。
各初期の引張物性評価用サンプルの破断時伸びの結果を、第1表の「初期伸び」欄に示す。初期の引張物性評価用サンプルの破断時伸び(初期EB)を以下の基準で評価した。
◎:初期EBが495%超であった場合、初期の破断時伸びが特に優れる。
○:初期EBが450%超495%以下であった場合、初期の破断時伸びが非常に優れる。
△:初期EBが330%超450%以下であった場合、初期の破断時伸びがやや優れる。
×:初期EBが330%以下であった場合、初期の破断時伸びが悪い。
[耐熱性の評価]
本発明において、後述する、耐熱性1(ΔTB)、耐熱性2(ΔEB)、及び、耐熱性3(老化後耐摩耗性)の評価結果を基に、耐熱性を総合的に以下の基準で評価した。
耐熱性1~耐熱性3がいずれも△以上であった場合、耐熱性が優れるものとする。耐熱性1~耐熱性3の評価において◎が多いほど場合、耐熱性がより優れ、耐熱性1、2の評価がいずれも◎であり且つ耐熱性2のΔEBが-10%以上であった場合、耐熱性が更に優れると評価した。
一方、耐熱性1~耐熱性3のうちいずれかが×であった場合、耐熱性が悪いと評価した。
本発明において、後述する、耐熱性1(ΔTB)、耐熱性2(ΔEB)、及び、耐熱性3(老化後耐摩耗性)の評価結果を基に、耐熱性を総合的に以下の基準で評価した。
耐熱性1~耐熱性3がいずれも△以上であった場合、耐熱性が優れるものとする。耐熱性1~耐熱性3の評価において◎が多いほど場合、耐熱性がより優れ、耐熱性1、2の評価がいずれも◎であり且つ耐熱性2のΔEBが-10%以上であった場合、耐熱性が更に優れると評価した。
一方、耐熱性1~耐熱性3のうちいずれかが×であった場合、耐熱性が悪いと評価した。
[耐熱性1(ΔTB)]TBの変化率(%)
上記のとおり測定された、初期及び老化後のTBの値を下記式に当てはめて、TBの変化率(ΔTB)を求め、以下の基準でΔTBを評価した。
ΔTB(%)=(初期TB-老化後TB)/初期TB×100
◎:ΔTBが-50%超(-50%よりも大きい)であった場合、耐熱性1が特に優れる。
○:ΔTBが-53%超-50%以下であった場合、耐熱性1が非常に優れる。
△:ΔTBが-55%超-53%以下であった場合、耐熱性1がやや優れる。
×:ΔTBが-55%以下であった場合、耐熱性1が悪い。
本発明において、ΔTBの評価が△以上であった場合、耐熱性1が優れるものとする。
上記のとおり測定された、初期及び老化後のTBの値を下記式に当てはめて、TBの変化率(ΔTB)を求め、以下の基準でΔTBを評価した。
ΔTB(%)=(初期TB-老化後TB)/初期TB×100
◎:ΔTBが-50%超(-50%よりも大きい)であった場合、耐熱性1が特に優れる。
○:ΔTBが-53%超-50%以下であった場合、耐熱性1が非常に優れる。
△:ΔTBが-55%超-53%以下であった場合、耐熱性1がやや優れる。
×:ΔTBが-55%以下であった場合、耐熱性1が悪い。
本発明において、ΔTBの評価が△以上であった場合、耐熱性1が優れるものとする。
[耐熱性2(ΔEB)]EBの変化率(%)
上記のとおり測定された、初期及び老化後のEBの値を下記式に当てはめて、EBの変化率(ΔEB)を求め、以下の基準でΔEBを評価した。
ΔEB(%)=(初期EB-老化後EB)/初期EB×100
◎:ΔEBが-21%超であった場合、耐熱性2が特に優れる。
○:ΔEBが-22%超-21%以下であった場合、耐熱性2が非常に優れる。
△:ΔEBが-28%超-22%以下であった場合、耐熱性2がやや優れる。
×:ΔEBが-28%以下であった場合、耐熱性2が悪い。
本発明において、ΔEBの評価が△以上であった場合、耐熱性2が優れるものとする。
上記のとおり測定された、初期及び老化後のEBの値を下記式に当てはめて、EBの変化率(ΔEB)を求め、以下の基準でΔEBを評価した。
ΔEB(%)=(初期EB-老化後EB)/初期EB×100
◎:ΔEBが-21%超であった場合、耐熱性2が特に優れる。
○:ΔEBが-22%超-21%以下であった場合、耐熱性2が非常に優れる。
△:ΔEBが-28%超-22%以下であった場合、耐熱性2がやや優れる。
×:ΔEBが-28%以下であった場合、耐熱性2が悪い。
本発明において、ΔEBの評価が△以上であった場合、耐熱性2が優れるものとする。
(耐摩耗性)
・耐摩耗性評価用サンプルの調製
上記のとおり製造された各ゴム組成物(未加硫)を160℃のプレス成型機を用い、面圧3.0MPaの圧力下で45分間加硫して、初期サンプル(直径16mm、厚さ6mm)を作製した。
・耐摩耗性評価用サンプルの調製
上記のとおり製造された各ゴム組成物(未加硫)を160℃のプレス成型機を用い、面圧3.0MPaの圧力下で45分間加硫して、初期サンプル(直径16mm、厚さ6mm)を作製した。
・老化(180℃×336時間)後の老化後サンプル
上記のとおり得られた初期サンプルを180℃の条件下に168時間置く老化試験を行った。老化試験後に得られた、耐摩耗性評価用のサンプルを「老化後サンプル」と称する。
上記のとおり得られた初期サンプルを180℃の条件下に168時間置く老化試験を行った。老化試験後に得られた、耐摩耗性評価用のサンプルを「老化後サンプル」と称する。
・摩耗試験
上記のとおり得られた初期サンプル、老化後サンプル用いて、JIS-K6264-2:2005に準じて、23℃条件下でDIN摩耗試験(A法)を行い、初期摩耗量、老化後摩耗量(mm3)を測定した。
上記のとおり得られた初期サンプル、老化後サンプル用いて、JIS-K6264-2:2005に準じて、23℃条件下でDIN摩耗試験(A法)を行い、初期摩耗量、老化後摩耗量(mm3)を測定した。
・耐摩耗性の評価基準
◎:初期摩耗量が120mm3以下であった場合、耐摩耗性が特に優れる。
○:初期摩耗量が120mm3超130mm3以下であった場合、耐摩耗性が非常に優れる。
△:初期摩耗量が130mm3超150mm3未満であった場合、耐摩耗性がやや優れる。
×:初期摩耗量が150mm3以上であった場合、耐摩耗性が悪い。
本発明において、初期摩耗量の評価が△以上であった場合、耐摩耗性が優れるものとする。
◎:初期摩耗量が120mm3以下であった場合、耐摩耗性が特に優れる。
○:初期摩耗量が120mm3超130mm3以下であった場合、耐摩耗性が非常に優れる。
△:初期摩耗量が130mm3超150mm3未満であった場合、耐摩耗性がやや優れる。
×:初期摩耗量が150mm3以上であった場合、耐摩耗性が悪い。
本発明において、初期摩耗量の評価が△以上であった場合、耐摩耗性が優れるものとする。
[耐熱性3(老化後耐摩耗性)]
上記のとおり測定された老化後摩耗量を基に、以下の基準で耐熱性3を評価した。
◎:老化後摩耗量が155mm3以下であった場合、耐熱性3が特に優れる。
○:老化後摩耗量が155mm3超170mm3以下であった場合、耐熱性3が非常に優れる。
△:老化後摩耗量が170mm3超180mm3未満であった場合、耐熱性3がやや優れる。
×:老化後摩耗量が180mm3以上であった場合、耐熱性3が悪い。
本発明において、老化後摩耗量の評価が△以上であった場合、耐熱性3が優れるものとする。
上記のとおり測定された老化後摩耗量を基に、以下の基準で耐熱性3を評価した。
◎:老化後摩耗量が155mm3以下であった場合、耐熱性3が特に優れる。
○:老化後摩耗量が155mm3超170mm3以下であった場合、耐熱性3が非常に優れる。
△:老化後摩耗量が170mm3超180mm3未満であった場合、耐熱性3がやや優れる。
×:老化後摩耗量が180mm3以上であった場合、耐熱性3が悪い。
本発明において、老化後摩耗量の評価が△以上であった場合、耐熱性3が優れるものとする。
第1表に示した各成分の詳細は以下のとおりである。
(共重合ゴム1)
・EPR1-1:エチレン含有量が51.5質量%であり、125℃におけるムーニー粘度が26であり、重量平均分子量が310,000である、エチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)。商品名「KEP-110」(KUMHO POLYCHEM社製)。23℃の条件下において固体である。EPR1-1は本発明における共重合ゴム1に該当する。
(共重合ゴム1)
・EPR1-1:エチレン含有量が51.5質量%であり、125℃におけるムーニー粘度が26であり、重量平均分子量が310,000である、エチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)。商品名「KEP-110」(KUMHO POLYCHEM社製)。23℃の条件下において固体である。EPR1-1は本発明における共重合ゴム1に該当する。
(共重合ゴム2)
・EPR2-1:エチレン含有量が59.0質量%であり、125℃におけるムーニー粘度が30であるエチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)。商品名「Dutral CO 054」(ロッテベルサリス社製)。23℃の条件下において固体である。EPR2-1は本発明における共重合ゴム2に該当する。
・EPR2-1:エチレン含有量が59.0質量%であり、125℃におけるムーニー粘度が30であるエチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)。商品名「Dutral CO 054」(ロッテベルサリス社製)。23℃の条件下において固体である。EPR2-1は本発明における共重合ゴム2に該当する。
・液状EPM:23℃条件下で、液状のエチレン・プロピレン共重合体。商品名「ルーカント HC-3000X」(三井化学社製)。エチレン含有量が73モル%(64質量%)であり、プロピレン含有量が27モル%であり、重量平均分子量が14,000であるエチレン・プロピレン共重合体。23℃の条件下において液状である。液状EPRはエチレン含有量が64質量%なので本発明における共重合ゴム1に該当する。
(充填剤)
・カーボンブラック1:HAF級カーボンブラック。窒素吸着比表面積78m2/g商品名「Vulcan 3D」(キャボットジャパン社製)
・カーボンブラック2:FEF級カーボンブラック。窒素吸着比表面積40m2/g商品名「シーストF」(東海カーボン社製)
・カーボンブラック3:GPF級カーボンブラック。窒素吸着比表面積35m2/g商品名「ニテロン#GN」(日鉄カーボン社製)
・カーボンブラック1:HAF級カーボンブラック。窒素吸着比表面積78m2/g商品名「Vulcan 3D」(キャボットジャパン社製)
・カーボンブラック2:FEF級カーボンブラック。窒素吸着比表面積40m2/g商品名「シーストF」(東海カーボン社製)
・カーボンブラック3:GPF級カーボンブラック。窒素吸着比表面積35m2/g商品名「ニテロン#GN」(日鉄カーボン社製)
(老化防止剤)
・老化防止剤1(ベンズイミダゾール系化合物):2-メルカプトメチルベンズイミダゾール。商品名「ノクラックMMB」(大内新興化学工業社製)
・老化防止剤2:スチレン化ジフェニルアミン系化合物。商品名「ノンフレックスLAS-P」(精工化学社製)下記構造の化合物の混合物。
・老化防止剤1(ベンズイミダゾール系化合物):2-メルカプトメチルベンズイミダゾール。商品名「ノクラックMMB」(大内新興化学工業社製)
・老化防止剤2:スチレン化ジフェニルアミン系化合物。商品名「ノンフレックスLAS-P」(精工化学社製)下記構造の化合物の混合物。
(共架橋剤)
・共架橋剤:商品名「ハイクロスGT」(精工化学社製)マグネシウムジメタクリレート
・共架橋剤:商品名「ハイクロスGT」(精工化学社製)マグネシウムジメタクリレート
(有機過酸化物)
・有機過酸化物:商品名「パーカドックス14-40」(化薬アクゾ社製)。ビス(tert-ブチルジオキシイソプロピル)ベンゼン(含有量37.5-42.5%)と炭酸カルシウム(含有量57.5-62.5%)の混合物。
・有機過酸化物:商品名「パーカドックス14-40」(化薬アクゾ社製)。ビス(tert-ブチルジオキシイソプロピル)ベンゼン(含有量37.5-42.5%)と炭酸カルシウム(含有量57.5-62.5%)の混合物。
・オイル:パラフィンオイル。商品名「SUNPAR2280」(日本サン石油社製)
第1表に示す結果から明らかなように、共重合ゴム2を含有しない比較例1は、耐熱性、耐摩耗性が悪かった。
共重合ゴム1を含有しない比較例2は、加工性が悪かった。
共重合ゴム1を含有せず、代わりにエチレン含有量が55質量%以上の液状EPMを含有する比較例3は、加工性が悪かった。
共重合ゴム1を含有しない比較例2は、加工性が悪かった。
共重合ゴム1を含有せず、代わりにエチレン含有量が55質量%以上の液状EPMを含有する比較例3は、加工性が悪かった。
これに対して、本発明のゴム組成物は、加工性、耐熱性、耐摩耗性が優れた。
本発明のゴム組成物は上述のとおり加工性、耐熱性、耐摩耗性が優れるので、本発明のゴム組成物を用いて作製されたコンベヤベルトは、生産性が優れ、長寿命であり、強靭性が優れると考えられる。
本発明のゴム組成物は上述のとおり加工性、耐熱性、耐摩耗性が優れるので、本発明のゴム組成物を用いて作製されたコンベヤベルトは、生産性が優れ、長寿命であり、強靭性が優れると考えられる。
1:布層
2:コートゴム
3、7:カバーゴム
4、8:コンベヤベルト
5:スチールコード
6:クッションゴム
2:コートゴム
3、7:カバーゴム
4、8:コンベヤベルト
5:スチールコード
6:クッションゴム
Claims (6)
- エチレン含有量が45質量%以上55質量%未満であるエチレン-プロピレン系の共重合ゴム1、及び、エチレン含有量が55質量%以上65質量%以下であるエチレン-プロピレン系の共重合ゴム2を含むゴム成分と、充填剤と、共架橋剤と、有機過酸化物と、老化防止剤とを含有し、前記共重合ゴム2に対する前記共重合ゴム1の質量比(共重合ゴム1/共重合ゴム2)が、90/10~10/90である、コンベヤベルト用ゴム組成物。
- 前記充填剤は、窒素吸着比表面積が20~90m2/gであるカーボンブラックを含み、前記充填剤の含有量は、前記ゴム成分100質量部に対して40~100質量部である、請求項1に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
- 前記共架橋剤が有機金属系化合物を含み、前記有機過酸化物に対する前記共架橋剤の質量比(共架橋剤/有機過酸化物)が、0.1~0.8である、請求項1又は2に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
- 前記老化防止剤は、前記ゴム成分100質量部に対して、ベンズイミダゾール系化合物を2~8質量部、及び、スチレン化ジフェニルアミン系化合物を1~10質量部含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
- 前記共重合ゴム1及び前記共重合ゴム2がそれぞれ独立にエチレンプロピレンゴムを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。
- 請求項1~5のいずれか1項に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物を用いて作製されたコンベヤベルト。
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