JP2023026001A - 搬送ロボットと収納ラックとの接合構造 - Google Patents
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Abstract
Description
搬送ロボットは、いわゆる無人搬送車の一種であり、装置本体と、前進方向前面に取り付けられたレーザ距離センサーと、装置本体の上部に取り付けられた荷役プレートと、車輪やその駆動機構を含む走行部と、によって構成されている。
一方、収納ラックは四本の支持脚を備え、これら四本の支持脚によって、最下段の棚板と床面との間に、搬送ロボットが自由に出入りできるだけの空間が設けられている。そして、搬送ロボットは、荷役プレートによって収納ラック全体を持ち上げ、レーザ距離センサーによって壁面に対する角度を確認しながら走行部によって移動することで収納ラックを搬送できる。
ところが、搬送ロボットは、荷役プレート上に収納ラックを載せた状態のまま発進したり、停止したり、あるいは方向転換したりするため、収納ラックが、荷役プレート上面に対して少しずつ位置ずれを起こす場合がある。すると、搬送ロボット自体が、正確な位置に収納ラックを設置したと認識していても、実際には、収納ラックの設置位置がずれていることがある。
前記搬送ロボット60は、
装置本体61と、
前記装置本体61を走行させる走行部62と、
前記装置本体61の上部に取り付けられた昇降機構61aによって上下に昇降し、前記収納ラック70を上げ下ろしする荷役プレート63と、を備えており、
前記収納ラック70は、
複数の支持脚71と、
前記複数の支持脚71によって支持される棚板72と、を備えており、
前記棚板72は、前記荷役プレート63の上面に接する主棚板72を有し、
前記主棚板72における高さ位置は、前記荷役プレート63が最も低い状態に下げられた場合よりも高く、最も高い状態に上げられた場合よりも低く設定されており、
前記荷役プレート63の上面と前記主棚板72の下面のうち、一方には、他方に向けて突出する凸型部80が形成され、他方には、前記凸型部80の表面が接して合致する凹型部81が形成されており、
前記搬送ロボット60が前記収納ラック70における前記主棚板72の下方に配置されて、前記荷役プレート63が最も高い状態に上げられた場合に、前記凸型部80の表面が、前記凹型部81の表面に接して合致することを特徴とする。
前記凸型部80は、角錐型、円錐型、略半球型のいずれかであることを特徴とする。
さらに、凸型部80が角錐型である場合、凹型部81は、当該角錐型の凸型部80が合致する形状であって角と角が接して嵌まった状態となり、水平方向に位置ずれしにくくなるので、例えば搬送ロボット60が収納ラック70を載せた状態のまま発進したり、停止したり、あるいは方向転換した場合にも、収納ラック70が搬送ロボット60に対して更に位置ずれを起こしにくくなる。
一方、凸型部80が、円錐型又は略半球型である場合、凹型部81は、当該円錐型又は略半球型の凸型部80が合致する形状となるので、凸型部80と凹型部81とが合致しやすい。
前記凸型部80の表面に突起82が形成され、前記凹型部81の表面に、前記突起82が合致する穴83が形成されていることを特徴とする。
前記凸型部80のうち最も上方又は下方に位置する突端の部位は、前記収納ラック70の重心線上に位置していることを特徴とする。
前記荷役プレート63の上面と前記主棚板72の下面のうち、一方には、前記凸型部80が複数形成され、他方には、前記凹型部81が複数形成されていることを特徴とする。
前記搬送ロボット60が前記収納ラック70における前記主棚板72の下方に配置されて、前記荷役プレート63が最も高い状態に上げられた場合に、前記荷役プレート63の上面と前記主棚板72の下面が互いに接することを特徴とする。
手摺壁3における西側端部の西側には、横長のルーバー材が上下に連なる格子壁部4が設けられている。また、手摺壁3の下端部には、手摺壁3よりも前方及び側方に張り出す庇5が設けられている。
第一厚型壁体6は、上記の建築用パネル(建築用壁パネル)を四角筒状に組んで構築したものであり、この第一厚型壁体6自体には開口部が形成されていない。
第二厚型壁体7は、上記の建築用パネル(建築用壁パネル)を四角筒状に組んで構築したものである。そして、第二厚型壁体7には、複数の開口部7a,7bが形成されており、これら複数の開口部7a,7bから第二厚型壁体7の内部中空部を利用できるようになっている。当該内部中空部には、例えばライフライン設備として充電制御装置37や第一雨水タンク設備38が収納されている。第二雨水タンク設備39も、住宅1の北側外周に設置されている。
第一雨水タンク設備38及び第二雨水タンク設備39には、屋根からの雨水を貯留することができ、雑用水や中水として利用できる。ろ過装置を備えて、雨水を上水として利用してもよい。
第三厚型壁体8は、上記の建築用パネル(建築用壁パネル)を四角筒状に組んで構築したものであり、この第三厚型壁体8自体には開口部が形成されていない。
なお、手摺壁3における西側端部は、インナーテラス部9の外壁9aの正面に接続されている。そのため、バルコニー2は、インナーテラス部9を境界に、西側と東側に分割されている。なお、西側のバルコニー2を、以下、第一バルコニー2aと称し、東側のバルコニー2を、以下、第二バルコニー2bと称する。
すなわち、第二厚型壁体7を境にして東側と西側に位置する領域は、この第二厚型壁体7によって概略的に分けられることになる。例えば東側と西側の領域のうち、一方をプライベート性の強い領域とし、他方をパブリック性の強い領域とすれば、第二厚型壁体7による領域分けの特性が際立ち、住宅1における外観性を向上できるので好ましい。
第一ポーチ10の奥(北側)には、住宅1の玄関スペース21(玄関)が設けられている。
また、第一ポーチ10の床は、玄関スペース21(北側)から屋外(南側)に向かって下り勾配となるスロープ状に形成されている。そのため、屋外から玄関スペース21に向かうルート上のバリアフリー化が可能となり、人の通行や、車椅子での通行がしやすく、車両も駐車しやすい。
冷却ルーバー装置14は、保水した複数の冷却ルーバー材間を空気が流通したときの気化熱によって周囲の温度を下げるための装置であり、屋外から第一ポーチ10内に空気を取り込むのに合わせて第一ポーチ10内を冷却できるようになっている。
また、冷却ルーバー装置14に水を供給する給水源は、水道であってもよいし、雨水を利用してもよい。
第二ポーチ11の床面は、床タイルによって仕上げられており、第一ポーチ10の床面よりも高さ位置が高く設定されている。
また、第二ポーチ11の南側縁部には、第二ポーチ11と地面とを繋ぐポーチ階段15と、箱型に形成されて上面が開口した水盤16と、が設けられている。なお、ポーチ階段15も、第二ポーチ11と同様の床タイルによって仕上げられている。
第二ポーチ11とラウンジ17との間の開口部(出入口)には、扉が設けられている。本実施形態において扉は、自動ドアとされている。
また、ラウンジ17の床部17dには、第二植栽部56も設けられている。第二植栽部56にも植物PL2が植栽されている。
植物PL1,PL2は、住人や従業者における緑視率の向上に貢献する。
ラウンジ17の奥(北側)には、住宅1の玄関スペース21が設けられている。
すなわち、住宅1には、当該住宅1の1階を東西方向に貫通する連通空間Sが形成されており、この連通空間S内には、西側から、駐車スペースとしての第一ポーチ10、半屋外空間としてのラウンジ17、多目的スペースとしての大空間室18が連続して配置されている。
2階の天井には、複数の天窓17cが設けられており、上空からの採光が可能となっている。なお、本実施形態における複数の天窓17cは、嵌め殺し式とされているが、電動で開閉可能とされてもよい。
また、2階の天井には、図示はしないがシーリングファンが設けられており、ラウンジ17内に空気を送ったり、ラウンジ17内の空気を上昇させたりすることができる。
東側開口部18aは、第一厚型壁体6の北端部から収納室19の東側に位置する外周壁にかけて幅広に形成されている。
そして、このような東側開口部18aと、西側開口部13a、中央第一開口部17a、中央第二開口部17bは、開口幅が等しく設定されている。さらに、西側開口部13a、中央第一開口部17a、中央第二開口部17b、東側開口部18aは、上端部の高さ位置も等しく設定されている。また、下端部の高さ位置については、西側開口部13aは他よりも上方に位置しているが、中央第一開口部17a、中央第二開口部17b、東側開口部18aは、下端部の高さ位置も等しく設定されている。
この収納室19は、天井高が0.8~1.4メートルに設定された低天井収納空間である。この0.8m~1.4mの天井高とは、人が収納室19に入って、何とか作業ができる最低限の高さを確保するための高さ範囲であり、かつ、このように天井高を必要最小限に抑えることで、住宅1の高さが高くなることによって隣接する建物に及ぼす日照減少等の影響を極力少なくすることができる高さ範囲である。
サブ空間は、壁によってメイン空間と区切られない空間である。すなわち、大空間室18は、メイン空間と、このメイン空間と連続するサブ空間と、を有して平面視略L字型に形成されている。なお、サブ空間の南側に位置する壁には、複数の掃き出し窓と、これら複数の掃き出し窓の上方に位置する高窓が設けられた大開口部が形成されている。
小部屋20は、壁20a,20bによって大空間室18におけるメイン空間及びサブ空間と区切られており、大空間室18に付属している。一方の壁20aは、平面視においてL字型に形成され、メイン空間に面するとともに第二厚型壁体7に対向して設けられている。他方の壁20bは、第一厚型壁体6に対向して設けられている。
なお、大空間室18のうちメイン空間の天井は、部分的に天井高の高い折り上げ天井とされており、サブ空間や小部屋20の天井高よりも高く設定されている。
なお、テナントスペースとは、従業者が仕事を行う場所を指し、大空間室18のメイン空間だけでなく、サブ空間、収納室19、小部屋20もテナントスペースに含まれるものとする。さらに、大空間室18及び小部屋20には、平面視ロ字型の造作テーブル150やソファー、窓際のカウンターデスク等の家具が設置されている。
また、大空間室18のメイン空間における北側の壁面には、壁付けの複数の家具が設けられているが、これら複数の家具の間に位置する壁面には鏡18bが設けられている。大空間室18の内部の景色を鏡18bに映し出すことにより、大空間室18を更に広い空間に見せることができる。
住宅1における1階部分のうち住人用スペースとされた領域には、第一ポーチ10及びラウンジ17の北側に位置する上記の玄関スペース21が設けられている。
第一玄関開口部21aの建具には、引戸又は引き違い戸が採用され、第二玄関開口部21bの建具には、引戸が採用されている。
玄関スペース21の床面は、第一ポーチ10の床面よりも上方に位置するとともに、ラウンジ17の床面と連続し、ラウンジ17の床面と同様の床タイルによって仕上げられている。
玄関スペース21の西側には、集配スペース23が設けられている。
集配スペース23は、廊下24の延在方向(東西方向)他端部(西側端部)及び玄関スペース21に隣接して配置され、屋外に連通するビルトイン型の宅配ボックス22が設置されている。
宅配ボックス22は、ビルトイン型であるため、床や天井、四方の壁に囲まれた位置に設けられている。四方の壁のうち、北側の屋内側に位置する壁と、南側に位置して屋外(第一ポーチ10)に面する壁には、宅配物を出し入れするための開口部がそれぞれ形成されている。そして、屋内側の壁の開口部には屋内扉22aが設けられ、屋外側の壁の開口部には屋外扉22bが設けられている。
このような宅配ボックス22内には、屋内扉22aが設けられた開口部から、搬送ロボット60が進入可能となっている。
屋外扉22bは、屋内扉22aが閉められて施錠されているときのみ開閉可能となっている。また、屋外扉22bには、屋外側からのみ施解錠が可能なロック装置が設けられている。
さらに、宅配ボックス22内には、人や動物の存在を感知する赤外線センサーが設けられており、赤外線センサーが、人や動物を感知した場合は、屋内扉22aは解錠されないようになっている。また、赤外線センサーに代えて、若しくは赤外線センサーと併用して重量センサーが設けられてもよい。宅配ボックス22内に入っているはずの物品の重量データと、重量センサーによって計測された実際の重量との間に大きな誤差があると、屋内扉22aは解錠されないようになっている。
廊下24の延在方向他端部の北側壁面には、上下左右に複数の収納部を有する収納棚24aが設置されている。この収納棚24aは、洗面台23bと並設されている。
エレベーター251は、東西に開口する両面開口型のものが採用され、西側の開口部を開閉する第一扉251aと、東側の開口部を開閉する第二扉251bと、を備える。
エレベーター251及び階段252の西側部分は、エレベーターホール253とされており、エレベーター251は、住宅1の1階においては、エレベーターホール253側にのみ開口する。エレベーター251の収納庫27側には壁が設けられており、収納庫27からエレベーター251の籠内への直接の出入りはできないようになっている。つまり、収納庫27から廊下24を通り、階段252を回り込んでエレベーターホール253からエレベーター251の籠内に乗り込むようにする。
収納庫27は、自動運転が可能な搬送ロボット60の充電ポート60Pが設置されるとともに物品の収納に用いられる。充電ポート60Pが設置されているため、この収納庫27が、搬送ロボット60の基準の待機場所となる。なお、充電ポート60Pは、プラグをコンセントに差し込んで電力供給を受けることで搬送ロボット60への充電機能を有している。これにより、充電ポート60Pは、収納庫27以外の場所に設置することも可能となっている。そのため、搬送ロボット60の基準の待機場所を、例えば宅配ボックス22内やその他の場所に適宜変更することができる。
また、この収納庫27は、開口していない壁を介して上記の収納室19と東西に隣接し、当該収納室19と同様、天井高が0.8~1.4メートルに設定されている。
なお、収納庫27と廊下24との間の壁には、建具27a付きの出入口が形成され、開閉可能となっている。建具27aには、引戸が採用されている。
また、玄関スペースと集配スペースとの境界部分には、建具付きの出入口212aが形成された第二仕切壁212が配置されている。この第二仕切壁212は、天井までの高さに設定されており、出入口212aを閉塞しておけば、裏側の集配スペース23が見えないようになっている。なお、出入口212aを開閉する建具は、引き込み戸が採用されているが、引戸でもよいし、その他の開閉方式による建具を採用してもよい。
このような第一仕切壁211及び第二仕切壁212の廊下24側及び集配スペース23側の付近を、搬送ロボット60の一時待機場所WPとすることができる。本実施形態においては、収納棚23a及び洗面台23bの前方が一時待機場所WPとされている(図3参照)。
なお、エレベーター251は、住宅1の1.5階においては、水廻り室28側にのみ開口する。
なお、エレベーター251は、住宅1の2階においては、ホール29側にのみ開口し、住宅1の2.5階においては、主寝室30側にのみ開口する。
居室31の南側には、上記のバルコニー2及びインナーテラス部9が設けられている。インナーテラス部9は、居室31からバルコニー2側に突出した位置に配置されており、居室31と連続する屋内空間として用いられている。
第一バルコニー2aは、上記の格子壁部4の内側に位置しており、屋外からの空気を取り込みやすくなっている。なお、格子壁部4に替えて、冷却ルーバー装置を設置してもよいものとする。
また、第一バルコニー2aの西側には、上記の第二厚型壁体7が設けられており、更にその西側には、ドローンの発着場となるドローンポートDPが設けられている。
部屋32とホール29との間に位置する中間室32aには、トイレ及び洗面台が設けられている。この中間室32aは、部屋32の前室として用いられている。また、中間室32aとホール29との間に位置する壁に形成された開口部には、開閉可能な引戸32bが設けられている。さらに、中間室32aと部屋32との間に位置する壁に形成された開口部には、開閉可能な引戸32cが設けられている。住宅1は、セントラル換気システムを陽圧運転モードで稼働させることで、部屋32及び中間室32aが陰圧室として機能するように設計されている。すなわち、セントラル換気システムを陽圧運転モードで稼働させることで、部屋32内の空気が、ホール29側のスペースに流入することを抑制することができる。これにより、部屋32を療養室として利用できる。
すなわち、ポーチ屋根12の上方である屋外空間と吹抜部17Vとの間に設けられた壁33は、排気用壁33とされている。
このような厚型壁体は、外周壁の一部として、開口を有する外壁(例えば東側開口部18aが形成された壁など)よりも外方に位置して設けられている。
また、厚型壁体は、建物から敷地外に向かって突出し、上記の開口を有する外壁よりも開口が少なく、かつ厚さが厚く形成されている。さらに、平面視においては建物の間口方向と直交する方向に長く形成されている。
なお、本実施形態においては、第一厚型壁体6及び第三厚型壁体8を含む、住宅1の東西側面に位置する外周壁(東側開口部18aが形成された壁を除く)が、厚みが厚く形成されている。
また、玄関スペース21周りの壁と、小部屋20の一方の壁20aも、平面視において厚みが厚く形成されている。
以上のように構成された住宅1には、自動運転が可能な物品搬送用の搬送ロボット60が導入されている。住宅1に導入される搬送ロボット60の数は、1つでもよいし、複数でもよい。
搬送ロボット60は、上記のように、屋内扉22aが設けられた開口部から宅配ボックス22内に進入可能となっており、収納庫27が、基準の待機場所とされている。そのため、本実施形態における住宅1では、少なくとも、収納庫27、集配スペース23及び宅配ボックス22は、廊下24と同一の床レベルに設定されている。そして、このような搬送ロボット60は、図3に示すように、主に、収納庫27から、廊下24及び集配スペース23を通って、宅配ボックス22内に至るルートをメインの搬送ルートとしている。
また、メイン搬送ルート上に、搬送ロボット60が一時待機する一時待機場所WP(第一仕切壁211及び第二仕切壁212の廊下24側及び集配スペース23側の付近)が設定されている。
なお、充電ポート60Pは、メイン搬送ルートに沿って(メイン搬送ルート上に)配置されることが好ましいが、以下に説明する他の搬送ルートに沿って(他の搬送ルート上に)配置されてもよい。
すなわち、階間昇降スペース25(エレベーターホール253)及びエレベーター251の籠内は、廊下24と同一の床レベルであり、搬送ロボット60は、エレベーター251の籠内に進入可能となっている。
すなわち、玄関スペース21、ラウンジ17、大空間室18は、廊下24と同一又は略同一の床レベルとなっている。玄関スペース21と廊下24との間には、僅かな段差があってもよい。ただし、その段差は、搬送ロボット60が乗り越えられる程度の極めて低い段差であり、搬送ロボット60によって持ち上げられて搬送される収納ラック70(後述する)の、複数の支持脚71が引っ掛からない程度の極めて低い段差である。
すなわち、エレベーター251の籠内、踊り場と一体のエレベーターホール、水廻り室28は、同一の床レベルとなっている。
すなわち、エレベーター251の籠内、ホール29、居室31、部屋32、インナーテラス部9及び第一バルコニー2aは、同一の床レベルとなっている。
すなわち、エレベーター251の籠内、主寝室30、ウォークインクローゼット30aは、同一の床レベルとなっている。
また、一時待機場所WPは、メイン搬送ルート上だけでなく、例えば洗面脱衣所28aやインナーテラス部9、ウォークインクローゼット30a等、その他の場所に設定されてもよい。
本実施形態における搬送ロボット60は、図4,図5に示すように、物品が収納される収納ラック70を搬送する構成となっている。収納ラック70は、図1,図3に示すように、収納庫27内に複数用意されており、必要に応じて一つずつ、搬送ロボット60によって住宅1内の様々な場所に搬送されることとなる。
複数の収納ラック70のうち、少なくとも一つを空(カラ)の状態にしておき、その収納ラック70を宅配ボックス22内での荷物の受け渡しに用いることが好ましい。
また、搬送ロボット60は、収納庫27に設置された充電ポート60Pとセットで用いられる。
装置本体61の上部には、荷役プレート63を昇降させるための昇降機構61aが取り付けられている。
また、装置本体61の筐体には、充電ポート60Pの充電端子が接続される接続部が設けられている。
また、搬送ロボット60は、当該制御システムに登録されたスマートフォン等の情報端末からの情報入力を受けて、住宅1内の所望の位置まで走行して待機したり、収納ラック70のみを残置して収納庫27や別の場所に向かったりすることができる。すなわち、住人等のユーザーによる搬送ロボット60の遠隔操縦も可能となっている。
さらに、制御システムは、宅配ボックス22における屋内扉22aの開閉動作及びロック装置の施解錠や、エレベーター251における第一扉251a及び第二扉251bの開閉動作を制御可能となっている。これにより、搬送ロボット60は、宅配ボックス22内の出入りと、エレベーター251内の出入りが可能となるので、住宅1内での物品の自動搬送が可能となっている。
そして、複数の棚板72のうち、最下段の棚板72(すなわち、主棚板)が、搬送ロボット60の荷役プレート63の上面に接する。
なお、本実施形態においては、3枚の棚板72が用いられているが、これに限られるものではなく、最下段の棚板72のみ用いられてもよい。すなわち、収納ラック70自体が、複数の支持脚71と、1枚の棚板72(主棚板のみ)と、によって構成されるものとしてもよい。この場合、最下段の棚板72は、最上段の棚板72である、とも言える。また、棚板72の枚数は、2枚でもよいし、4枚以上でもよい。
なお、本実施形態における複数の仕切板73は、複数の側板74と直交する方向に配置されるとともに、複数の側板74との間に隙間73aを空けて配置されている。隙間73aが形成されることで、長尺かつ細い物品を収納スペースに収納することができる。
また、本実施形態における収納ラック70は、3枚の棚板72によって収納ラック70の上面を含む三段の収納スペースを備えた状態となっているが、上記のように、これに限られるものではなく、1枚以上の棚板72によって構成されていればよい。ただし、搬送ロボット60によって持ち上げられた状態での総高さ寸法が、収納庫27の天井高よりも低く、かつ、宅配ボックス22内の天井高よりも低く設定されているものとする。
収納ラック70が搬送ロボット60の荷役プレート63に対して位置ずれを起こさないようにするため、搬送ロボット60による収納ラック70の搬送時において、収納ラック70の下面は、搬送ロボット60の上面に接して合わせられた状態となる。
すなわち、搬送ロボット60における荷役プレート63の上面と、収納ラック70における最下段の棚板72(すなわち、主棚板)の下面のうち、一方には、他方に向けて突出する凸型部80が形成され、他方には、凸型部80の表面が接して合致する凹型部81が形成されている。そして、搬送ロボット60が収納ラック70における最下段の棚板72の下方に配置されて、荷役プレート63が最も高い状態に上げられた場合に、凸型部80の表面が、凹型部81の表面に接して合致する構成となっている。
本実施形態においては、図6に示すように、最下段の棚板72の下面に凸型部80が形成され、荷役プレート63の上面に凹型部81が形成されている。ただし、これに限られるものではなく、最下段の棚板72の下面に凹型部81が形成され、荷役プレート63の上面に凸型部80が形成されてもよい。
なお、凸型部80は、最下段の棚板72の下面に一体形成されるものとしてもよいし、着脱可能に設けられるものとしてもよい。
このような凸型部80の最も下方に位置する突端の部位は、収納ラック70の重心線上に位置している。
このように角錐型である場合、隣接する側面と側面との間には、必ず、角となる側辺(側稜)80aが生じることになる。
ただし、凸型部80が円柱や角柱などの柱型であると、当該柱型の突端面と、凹型部81の底面以外の平面とが接した場合に(すなわち、凸型部80が凹型部81に嵌まっていなくても)、収納ラック70を持ち上げることができてしまうため、凸型部80として、柱型は採用しない。また、直径や底面寸法の異なる柱型を積層させた形態も採用しないものとする。
また、穴の最も下方(最も深く)に位置する部分は、荷役プレート63の上面における中心部と同一直線上に位置している。
一方で、収納ラック70は、例えば人の接触や物品の収納・取り出しによって位置ずれが生じる場合があり、前回、搬送ロボット60に降ろされた場所と僅かに異なる場所に設置されていることがある。そのため、図示のように、凸型部80と凹型部81の位置がずれている場合がある。
なお、凸型部80の頂点である突端の部位が、凹型部81の範囲から完全に外れていると、凸型部80と凹型部81とが合致しにくい状態となる。そのため、基準の待機場所である収納庫27の床面や、一時待機場所WPの床面には、収納ラック70の設置位置を表示するマークが施してあることが好ましい。住人は、収納ラック70の設置位置をマークに合わせて調整しておくようにする。
図6(b)は、昇降機構61aによって荷役プレート63が上方に上げられ、凹型部81の表面に、凸型部80の表面がちょうど接した瞬間の態様を示している。この状態から更に荷役プレート63を上方に上げていくと、凸型部80の表面と凹型部81の表面とが接して滑動し、凸型部80が凹型部81に対して徐々に嵌まっていくことになる。
搬送ロボット60及び収納ラック70は、メイン搬送ルートを含む複数の搬送ルートを利用して物品の搬送を行うことができる。
また、一時待機場所WPに設定した、第一仕切壁211及び第二仕切壁212の裏側(廊下24側及び集配スペース23側)の場所に収納ラック70を待機させることができる。一時待機場所WPで収納ラック70を待機させておくと、例えば、第一仕切壁211及び第二仕切壁212の裏側にある収納棚23a,24aに物品を収納するときに利便性が高い。
すなわち、住人が、例えば宅配クリーニングサービスを利用しており、クリーニングされコート類を宅配ボックス22内で受け取った後、少なくとも収納ラック70を待機させておけば、収納棚23aのハンガーラックに、コート類を掛けて収納することができる。
また、普段は収納庫27の収納ラック70に収納されていた物品を、例えば車に積み込む際に、一時待機場所WPに待機させておけば、収納庫27から運び出すよりも格段に負担なく物品の積み込み作業を行うことができる。
なお、大空間室18が、テナントスペースや店舗、賃貸住宅として用いられて住人以外の他者が利用する場合、大空間室18の利用者は、他の搬送ルートを利用できないようにしてもよい。
また、ドローンポートDPで受け取った荷物を、第一バルコニー2aで収納ラック70に移し替えて、収納庫27やその他の場所に搬送することもできる。
住宅1の2階におけるエレベーター251から部屋32に向かう搬送ルートでは、例えば宅配便で送られてきた物品を搬送したり、収納庫27に備蓄していた物品を搬送したりすることができる。大空間室18に入るテナントのオーナーが住人自身であって、かつ、部屋32を執務室とする場合は、大空間室18と部屋32との間で搬送ロボット60を移動させてもよい。
なお、部屋32を療養室として利用する場合は、居室31で調理された料理を、搬送ロボット60及び収納ラック70で運んでもよい。
すなわち、収納ラック70の最下段の棚板72(すなわち、主棚板)における高さ位置は、荷役プレート63が最も低い状態に下げられた場合よりも高く、最も高い状態に上げられた場合よりも低く設定されているので、荷役プレート63を上下に昇降させることで、収納ラック70を床面に対して上げ下ろしすることができる。そして、荷役プレート63の上面と最下段の棚板72の下面のうち、一方には、他方に向けて突出する凸型部80が形成され、他方には、凸型部80の表面が接して合致する凹型部81が形成されており、搬送ロボット60が収納ラック70における最下段の棚板72の下方に配置されて、荷役プレート63が最も高い状態に上げられた場合に、凸型部80の表面が、凹型部81の表面に接して合致するので、搬送ロボット60が収納ラック70を上方に持ち上げた際に、凸型部80が凹型部81に嵌まって位置決めを行うことができ、搬送ロボット60に対して収納ラック70を常に定位置に収めることができる。さらに、このように凸型部80が凹型部81に嵌まるので、搬送ロボット60が、荷役プレート63上に収納ラック70を載せた状態のまま走行しても、収納ラック70が荷役プレート72に対して位置ずれを起こさないようにすることができる。これにより、搬送ロボット60が所定の設置場所で収納ラック70を降ろして設置するときに、収納ラック70を正確な位置に降ろすことができる。
さらに、凸型部80が角錐型である場合、凹型部81は、当該角錐型の凸型部80が合致する形状であって角と角が接して嵌まった状態となり、水平方向に位置ずれしにくくなるので、例えば搬送ロボット60が収納ラック70を載せた状態のまま発進したり、停止したり、あるいは方向転換した場合にも、収納ラック70が搬送ロボット60に対して更に位置ずれを起こしにくくなる。
一方、凸型部80が、円錐型又は略半球型である場合、凹型部81は、当該円錐型又は略半球型の凸型部80が合致する形状となるので、凸型部80と凹型部81とが合致しやすい。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。また、以下の各変形例において、上述の実施形態と共通する要素については、共通の符号を付し、説明を省略又は簡略する。
本変形例においては、図7に示すように、凸型部80の表面に突起82が形成され、凹型部81の表面に、突起82が合致する穴83が形成されている。なお、本変形例における凸型部80は、略半球型とされている。
凸型部80が角錐型でない場合、搬送ロボット60が旋回動作を行ったときに、収納ラック70がその動作に完全に追随しきれずに、又は勢いよく旋回してしまうことにより、位置ずれを起こす場合がある。そのような場合に、突起82が穴83に嵌まっていると、収納ラック70が、搬送ロボット60の旋回動作に追随できるようになる。
また、突起82の形状は、本変形例においては略半球型とされているが、角錐型や円錐型、円柱型であってもよい。
穴83の形状は、突起82が合致する形状としてもよいが、底面が正方形状とされて内側面も矩形状とされた角穴であってもよい。穴83が角穴である場合、穴深さが、突起82の突出寸法と略等しいか若しくは若干長ければよい。
本変形例においては、図示はしないが、荷役プレート63の上面と最下段の棚板72(すなわち、主棚板)の下面のうち、一方には、凸型部80が複数形成され、他方には、凹型部81が複数形成されている。
凹型部81の数は、凸型部80と同数とされる。また、位置関係も同じである。すなわち、本変形例においては、凹型部81の数も4つとされている。
凸型部80と凹型部81の数が同数で、かつ、上記のような正方形の角の位置関係に相当する配置の場合、搬送ロボット60の向きと収納ラック70の向きを、平面視において90度ずつ変えることが可能となっている。
21 玄関スペース
22 宅配ボックス
23 集配スペース
23a 収納棚
24 廊下
24a 収納棚
25 階間昇降スペース
251 エレベーター
253 エレベーターホール
27 収納室
60 搬送ロボット
60P 充電ポート
61 装置本体
61a 昇降機構
62 走行部
63 荷役プレート
70 収納ラック
71 支持脚
72 棚板
73 仕切板
73a 隙間
74 側板
75 手摺部
80 凸型部
80a 側辺
81 凹型部
82 突起
83 穴
Claims (6)
- 床面上を走行する搬送ロボットと、当該搬送ロボットによって搬送される物品収納用の収納ラックとの接合構造であって、
前記搬送ロボットは、
装置本体と、
前記装置本体を走行させる走行部と、
前記装置本体の上部に取り付けられた昇降機構によって上下に昇降し、前記収納ラックを上げ下ろしする荷役プレートと、を備えており、
前記収納ラックは、
複数の支持脚と、
前記複数の支持脚によって支持される棚板と、を備えており、
前記棚板は、前記荷役プレートの上面に接する主棚板を有し、
前記主棚板における高さ位置は、前記荷役プレートが最も低い状態に下げられた場合よりも高く、最も高い状態に上げられた場合よりも低く設定されており、
前記荷役プレートの上面と前記主棚板の下面のうち、一方には、他方に向けて突出する凸型部が形成され、他方には、前記凸型部の表面が接して合致する凹型部が形成されており、
前記搬送ロボットが前記収納ラックにおける前記主棚板の下方に配置されて、前記荷役プレートが最も高い状態に上げられた場合に、前記凸型部の表面が、前記凹型部の表面に接して合致することを特徴とする搬送ロボットと収納ラックとの接合構造。 - 請求項1に記載の搬送ロボットと収納ラックとの接合構造において、
前記凸型部は、角錐型、円錐型、略半球型のいずれかであることを特徴とする搬送ロボットと収納ラックとの接合構造。 - 請求項1又は2に記載の搬送ロボットと収納ラックとの接合構造において、
前記凸型部の表面に突起が形成され、前記凹型部の表面に、前記突起が合致する穴が形成されていることを特徴とする搬送ロボットと収納ラックとの接合構造。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の搬送ロボットと収納ラックとの接合構造において、
前記凸型部のうち最も上方又は下方に位置する突端の部位は、前記収納ラックの重心線上に位置していることを特徴とする搬送ロボットと収納ラックとの接合構造。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の搬送ロボットと収納ラックとの接合構造において、
前記荷役プレートの上面と前記主棚板の下面のうち、一方には、前記凸型部が複数形成され、他方には、前記凹型部が複数形成されていることを特徴とする搬送ロボットと収納ラックとの接合構造。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の搬送ロボットと収納ラックとの接合構造において、
前記搬送ロボットが前記収納ラックにおける前記主棚板の下方に配置されて、前記荷役プレートが最も高い状態に上げられた場合に、前記荷役プレートの上面と前記主棚板の下面が互いに接することを特徴とする搬送ロボットと収納ラックとの接合構造。
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