JP2023025372A - 貼合わせレンズ、レンズユニット、カメラモジュール、撮像システムおよび移動体 - Google Patents

貼合わせレンズ、レンズユニット、カメラモジュール、撮像システムおよび移動体 Download PDF

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Abstract

Figure 2023025372000001
【課題】レンズどうしを接着剤によって貼り合わせる際に、レンズ間に十分な量の接着剤を充填できるとともに接着剤が嵌合部に溢れ出しても所望の光学特性を得ることができる貼合わせレンズおよびこの貼合わせレンズを備えるカメラモジュール、撮像システムおよび移動体を提供する。
【解決手段】接着剤によりレンズ17,18どうしを貼り合わせるとともに、これらレンズの外周部のフランジ部17a,18aどうしを嵌合部60で嵌合し、嵌合部60の一部に、接着剤の余剰接着剤を逃して溜める逃げ空間70が設けられているので、レンズ間に十分な量の接着剤を充填できるとともに接着剤が嵌合部に溢れ出しても所望の光学特性を得ることができる
【選択図】図4

Description

本発明は、レンズどうしを接着剤で貼り合わせた貼合わせレンズおよびこの貼合わせレンズを備えるレンズユニット、このレンズユニットを備えるカメラモジュール、撮像システムおよび移動体に関する。
より少ないレンズ枚数で、色収差などの補正を行うために、異なるレンズのレンズ面を接着剤で貼合わせた貼合わせレンズが使われる場合がある(例えば、特許文献1参照)。貼合わせレンズでは、レンズ間の隙間や剥離が発生しないように十分な量(厚さ)の接着剤が必要である。
また、このような貼合わせレンズでは、レンズの外周部に設けられているフランジ部どうしを嵌合することによって、レンズどうしをそれらの光軸を一致させて貼り合わすことが行われている。
特開2017-37155号公報
ところで、貼合わせレンズにおいて、レンズ間の隙間や剥離が発生しないように十分な量の接着剤を使用すると、接着剤がレンズどうしの接着面を越えて、外周部のフランジ部どうしの嵌合部まで溢れ出す虞がある。
このように接着剤が嵌合部まで溢れ出すと、嵌合部の嵌合面間に接着剤が介在して、所望の光学特性が得られない場合が多い。例えば、嵌合部の嵌合面間に接着剤が不均一に介在すると、レンズが傾いて接着されてレンズチルトが発生する。また、嵌合部の嵌合面間に接着剤が均一に介在しても、貼合わせレンズの厚みが変化するため、レンズを設置する際の精度が悪化してしまい、その結果、所望の光学特性が得られなくなってしまう。
また、レンズ間に十分な量の接着剤が充填されていないと、レンズ間に空間が生じてしまい、接着剤界面で光の反射や屈折が生じることでゴーストが発生して、所望の光学特性が得られなくなってしまう。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、レンズどうしを接着剤によって貼り合わせる際に、レンズ間に十分な量の接着剤を充填できるとともに接着剤が嵌合部に溢れ出しても所望の光学特性を得ることができる貼合わせレンズおよびこの貼合わせレンズを備えるカメラモジュール、撮像システムおよび移動体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、接着剤によりレンズどうしを貼り合わせるとともに、これらレンズの外周部のフランジ部どうしを嵌合部で嵌合した貼合わせレンズであって、
前記嵌合部の一部に、前記接着剤の余剰接着剤を逃して溜める逃げ空間が設けられていることを特徴とする。
本発明においては、レンズのフランジ部どうしを嵌合する嵌合部の一部に、接着剤の余剰接着剤を逃して溜める逃げ空間が設けられているので、レンズ間に十分な量の接着剤を充填した場合に、余剰接着剤が嵌合部まで溢れ出しても、当該余剰接着剤は逃げ空間に流入して溜められるので、レンズ間に隙間なく十分な量の接着剤を充填してゴーストの発生を防止できとともに余剰接着剤は嵌合部の嵌合面間に介在しないので、レンズチルトは発生することがない。したがって、所望の光学特性を得ることができる。
本発明の前記構成において、前記逃げ空間は、前記レンズの周方向に所定間隔で複数設けられていてもよい。
このような構成によれば、レンズの周方向に所定間隔で複数設けられた逃げ空間に余剰接着剤が分散して溜められるので、余剰接着剤をスムーズに逃げ空間に溜めることができる。
また、本発明の前記構成において、複数の前記逃げ空間は、前記レンズの中心に対して点対称に配置されていてもよい。
このような構成によれば、レンズの中心に対して点対称に逃げ空間が配置されているので、余剰接着剤を逃げ空間に均一な量で溜めることができる。
また、本発明の前記構成において、複数の前記逃げ空間は、全て同一容積となっていてもよい。
このような構成によれば、複数の逃げ空間が全て同一容積となっているので、当該逃げ空間を一部に設ける嵌合部をレンズの周方向に均一に配置できる。よって、レンズのフランジ部どうしをバランスよく嵌合できる。
また、本発明は、前記貼合わせレンズを有するレンズユニット、当該レンズユニットを有するカメラモジュール、当該カメラモジュールを有する撮像システム、および、撮像システムを搭載して成る移動体も提供する。このようなレンズユニット、カメラモジュール、撮像システムおよび移動体によっても上述した貼合わせレンズと同様の作用効果を得ることができる。なお、「移動体」とは、移動できる物体の全てを指し、例えば車両等を挙げることができる。
本発明によれば、レンズどうしを接着剤によって貼り合わせる際に、レンズ間に十分な量の接着剤を充填できるとともに余剰接着剤が嵌合部に溢れ出しても、当該余剰接着剤は逃げ空間に流入して溜められるので、所望の光学特性を得ることができる。
本発明の実施形態に係るレンズユニットを示す概略断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る貼合わせレンズを示すもので、物体側のレンズの下面図である。 同、(a)は図2におけるA-A線に沿う概略断面図、(b)は(a)におけるX円部の拡大図である。 同、(a)は図2におけるB-B線に沿う概略断面図、(b)は(a)におけるX円部の拡大図である。 本発明の第2の実施形態に係る貼合わせレンズを示す要部の概略断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る貼合わせレンズ示す要部の概略断面図である。 本発明の実施形態に係るカメラモジュールの概略断面図である。 本発明の実施形態に係るカメラモジュールを備える撮像システム(車載システム)が搭載される移動体としての車両の概略図である。 図8に示す撮像システムを構成する撮像装置の構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明するが、本実施形態は、国連の提唱する持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献する。
なお、以下で説明する本実施形態のレンズユニットは、特に車載カメラ等のカメラモジュール用のものであり、例えば、自動車の外表面側に固定して設置され、配線は自動車内に引き込まれてディスプレイやその他の装置に接続される。また、図1、図3~図7において複数のレンズおよびスペーサについてはハッチングを省略している。
図1は、第1の実施形態の貼合わせレンズ30を有するレンズユニット11を示している。このレンズユニット11は、例えば、車載カメラ用のものであり、自動車の外側に少なくともレンズユニット11の物体側の端部(図1では上端部)を露出して設置される。
レンズユニット11は、円筒状の鏡筒12と、鏡筒12内に配置される複数(例えば、7つ)のレンズ13,14,15,16,17,18,19と、2つの絞り部材21,22と、2つの環状のスペーサ24A,24Bを備えている。このレンズユニット11を備える車載カメラは、レンズユニット11と、図示しないイメージセンサを有する基板と、当該基板を自動車等の車両に設置する図示しない設置部材とを備えるものである。
また、レンズ13はガラスレンズであり、レンズ14~19は樹脂レンズであるが、これに限定されない(例えば、レンズ13が樹脂レンズであっても構わない)。
また、レンズ13~19の表面には、必要に応じて、反射防止膜、親水膜、撥水膜等が設けられる。
鏡筒12に固定されて支持されている複数のレンズ13~19は、それぞれの光軸を一致させた状態に配置されており、1つの光軸Оに沿って各レンズ13~19が並べられた状態となって、撮像に用いられる1群のレンズ群Lを構成している。
また、レンズ17とレンズ18とは接着剤によって貼合わされた貼合わせレンズ30となっており、当該貼合わせレンズ30はレンズ17とレンズ18とを備えている。
2つの絞り部材21,22のうちの物体側(鏡筒12の一方の端部)から1番目の絞り部材21は、物体側から2番目のレンズ14とスペーサ24Aとの間に配置されている。物体側から2番目の絞り部材22は、物体側から6番目のレンズ18と7番目のレンズ19との間に配置されている。絞り部材21、22は透過光量を制限し、明るさの指標となるF値を決定する「開口絞り」またはゴーストの原因となる光線や収差の原因となる光線を遮光する「遮光絞り」である。
また、本実施の形態において、最も物体側に位置するレンズ13と鏡筒12との間にはシール部材としてのOリング26が介挿され、鏡筒12の内側のレンズ群L内に水や塵埃が侵入しないようにしている。この場合、レンズ13の外周面13aに、当該レンズ13の像側部分で径が小さくなった段差状の縮径部13bが設けられ、この縮径部13bにOリング26が装着されて、レンズ13の外周面13aと鏡筒12の内周面との間でOリング26が径方向で圧縮されることにより、鏡筒12の物体側端部が封止された状態となっている。
なお、レンズ13と鏡筒12との間に介挿されるシール部材は、Oリング26に限定されず、レンズ13と鏡筒12との間をシールできる環状体であればどのような形態であっても構わない。
また、鏡筒12は、その内側収容空間内にレンズ群Lが組み込まれて収容保持された状態で、その物体側の端部(図1において上端部)のカシメ部23が径方向内側に熱的にカシメられることにより、レンズ群Lの最も物体側に位置するレンズ13をこのカシメ部23により鏡筒12の物体側端部に光軸方向で固定する。この場合、安定したカシメを行なえるように、カシメ部23が圧接されるガラスレンズ13の部位は平面状に斜めにカットされた平坦部13cとして形成される。なお、第1レンズ13を鏡筒12の物体側端部に光軸方向で固定する手段は、このようなカシメ部23に限らない。例えば、鏡筒12が特に金属で形成される場合には、鏡筒12の物体側端部に螺合されるキャップによって第1レンズ13が鏡筒12の物体側端部に光軸方向で固定されてもよい。
また、鏡筒12の像側の端部(図1において下端部)には、レンズ群Lの最も像側に位置するレンズ19よりも径の小さい開口部を有する内側フランジ部25が設けられている。この内側フランジ部25とカシメ部23とにより、鏡筒12内にレンズ群Lを構成する複数のレンズ13~19、絞り部材21,22、およびスペーサ24A,24Bが光軸方向で保持固定されている。
本実施形態において、貼合わせレンズ30は、図3に示すように、物体側の凹レンズ17と、像側の凸レンズ18とを接着剤で貼り合わせたものであり、これらレンズ17,18は樹脂レンズで構成されている。なお、以下では凹レンズ17を単にレンズ17と、凸レンズ18を単にレンズ18と称する場合がある。
なお、凹レンズ17と凸レンズ18とを貼り合す際は、凹レンズ17を下にし、凸レンズ18を上にして貼り合わせ作業を行う。つまり、図3に示す状態と上下を反転させて貼合わせ作業を行う。
凹レンズ17は、像側が凹面31とされ、物体側が凸面36とされている。また、凹レンズ17は、所望のレンズ機能を有するレンズ部17bとその外周縁の外側に形成された円環状のフランジ部17aとを備えている。また、凹レンズ17と凸レンズ18の貼り合わせに際しては、凹レンズ17の凹面31を上にして、この凹面31に接着剤を注入するようになっている。
凸レンズ18は、光が通過する物体側の凸面41と像側の凸面46とを備えている。また、凸レンズ18は、所望のレンズ機能を有するレンズ部18bと、その外周に形成された円環状のフランジ部18aとを備えている。
なお、凹レンズ17の像側の凹面31と凸レンズ18の物体側の凸面41はレンズ機能を有する範囲として有効径rを有する。
これら凹レンズ17と凸レンズ18とを貼り合わせる際には、凹レンズ17の像側の凹面31に凸レンズ18の物体側の凸面41を接着剤により接合する。
この場合に、凹レンズ17の凹面31と凸レンズ18の凸面41との間が接着層51となる。なお、図3においては、接着剤を図示していないが、接着層51には、接着剤が充填された状態となっている。また、接着層51を形成する接着剤は後述する嵌合部60まで径方向外側に拡がっている。
レンズ17のフランジ部17aとレンズ18のフランジ部18aとは嵌合している。すなわちまず、図3(b)に示すように、フランジ部17aには、像側の面に凹部52と凸部53とが径方向に隣接して設けられている。凹部52はフランジ部17aの周方向に沿って溝状に形成され、凸部53はフランジ部17aの周方向に沿って突状に形成されている。また、凹部52と凸部53との間には、フランジ部17aの径方向に対して傾斜する傾斜面54がフランジ部17aの周方向に沿って形成されている。この傾斜面54は像側(図3において下側)に向かうほど径方向外側に向かうように傾斜している。
また、フランジ部18aには、物体側の面に凸部55と凹部56とが径方向に隣接して設けられている。凸部55はフランジ部18aの周方向に沿って突状に形成され、凹部56はフランジ部18aの周方向に沿って溝状に形成されている。また、凸部55凹部56との間には、フランジ部18aの径方向に対して傾斜する傾斜面57がフランジ部18aの周方向に沿って形成されている。この傾斜面57は像側(図3において下側)に向かうほど径方向外側に向かうように傾斜している。また、この傾斜面57と前記傾斜面54とはほぼ等しい角度で傾斜している。
そして、フランジ部17aの凹部52とフランジ部18aの凸部55とを凹凸嵌合するとともに、フランジ部18aの凹部56とフランジ部17aの凸部53を凹凸嵌合し、さらに、フランジ部17aの傾斜面54とフランジ部18aの傾斜面57とを互いに当接することによって、フランジ部17aとフランジ部18aとが嵌合している。
凹凸嵌合する凹部52と凸部55、凹凸嵌合する凹部56と凸部53および互いに当接する傾斜面54,57によって嵌合部60が構成され、当該嵌合部60によってレンズ17のフランジ部17aとレンズ18のフランジ部18aとは嵌合している。
また、前記嵌合部60の一部に、レンズ17,18を接着する接着剤の余剰接着剤を逃して溜める逃げ空間70が設けられている。
すなわち、図2および図4(a),(b)に示すように、フランジ部17aに設けられている凸部53の内周面には、凹所71が形成されており、この凹所71を形成することによって、フランジ部17aに設けられている凹部52の一部が径方向外側に拡がっている。
そして、凹所71と、フランジ部17aに設けられている凹部52の拡がっている部分と、フランジ部18aに設けられている傾斜面57とによって囲まれた空間が逃げ空間70となっている。
この逃げ空間70に、凹部52と凸部55との間まで拡がって接着層51を形成する空隙51kの径方向外側の開口が接続されている。したがって、レンズ17,18を接着する接着剤の余剰接着剤は前記空隙51kから逃げ空間70に流入する。
このような逃げ空間70は、図2に示すように、レンズ17,18の周方向に所定長さ(周方向の長さ)でかつ所定間隔で複数(本実施形態では6つ)設けられるとともに、レンズ17,18の中心に対して点対称に配置されている。
6つの逃げ空間70うち、1つの逃げ空間70A(70)は、他の5つの逃げ空間70に比して周方向の長さが長くなっているが、径方向の深さは浅くなっており、5つの逃げ空間70それぞれと同一容積となっている。したがって、1つの逃げ空間70Aおよび5つの逃げ空間70は、レンズ17,18の中心に対して点対称に配置されているとともに、全て同一容積となっている。なお、1つの逃げ空間70Aは、レンズ17を樹脂により射出形成する場合のゲートに対応した位置に配置されている。
本実施形態の貼合わせレンズ30によれば、レンズ17,18のフランジ部17a,18aどうしを嵌合する嵌合部60の一部に、接着剤の余剰接着剤を逃して溜める逃げ空間70が設けられているので、レンズ17,18間に十分な量の接着剤を充填した場合に、余剰接着剤が嵌合部60まで溢れ出しても、当該余剰接着剤は逃げ空間70に流入して溜められるので、レンズ17,18間に隙間なく十分な量の接着剤を充填してゴーストの発生を防止できとともに余剰接着剤が嵌合部60の嵌合面間(凸部53の先端面と凹部56の底面と間、および傾斜面54,55間)に介在しないので、レンズチルトは発生することがない。したがって、所望の光学特性を得ることができる。
また、逃げ空間70,70Aは、レンズ17,18の周方向に所定間隔で複数設けられているので、これら逃げ空間70,70Aに余剰接着剤が分散して溜められる。したがって、余剰接着剤をスムーズに逃げ空間70,70Aに溜めることができる。
さらに、レンズ17,18の中心に対して点対称に逃げ空間70,70Aが配置されているので、余剰接着剤を逃げ空間70,70Aに均一な量で溜めることができる。
また、複数の逃げ空間70,70Aは、点対称でかつ全て同一容積となっているので、当該逃げ空間70,70Aを一部に設ける嵌合部60をレンズ17,18の周方向に均一に配置できる。よって、レンズ17,18のフランジ部17a,18aどうしをバランスよく嵌合できる。
なお、本実施形態では、フランジ部17aに設けられている凸部53の内周面に凹所71を形成することによって、逃げ空間70を設けたが、これに代えてまたは加えて、フランジ部18aに設けられている凸部55の外周面に凹所を形成することによって、逃げ空間を設けてもよい。
図5は第2の実施形態の貼合わせレンズを示す要部の拡大断面図、図6は第3の実施形態の貼合わせレンズを示す要部の拡大断面図である。
第2の実施形態の貼合わせレンズ30Aでは、貼り合わされたレンズ17A,18Aの間の接着層より径方向外側でかつ、フランジ部どうしの嵌合部60Aより径方向内側において、接着剤溜り80が環状に設けられている場合に、この接着剤溜り80の径方向外側に、さらに逃げ空間70Aを設けた構成となっている。その他の構成は実施形態の貼合わせレンズ30と同様である。つまり、逃げ空間70Aは、レンズ17A,18Aの周方向に所定間隔で複数設けられるとともに、レンズ17A,18Aの中心に対して点対称に配置され、さらに、複数の逃げ空間70Aは、全て同一容積となっている。
本変形例では、逃げ空間70Aは、レンズ18Aのフランジ部に設けられている凸部55Aの内周面に凹所71Aを形成することによって設けられている。
第2の実施形態では、第1の実施形態の貼合わせレンズ30と同様の効果を得ることができる他、余剰接着剤がレンズ17A,18Aどうしの間の接着層を越えると当該余剰接着剤は接着剤溜り80に流入するが、接着剤溜り80の径方向外側に逃げ空間70Aが設けられているので、余剰接着剤が接着剤溜り80からさらに溢れた場合でも、当該余剰接着剤を逃げ空間70Aに流入させて溜めることができる、という効果を得ることができる。
第3の実施形態の貼合わせレンズ30Bでは、貼り合わされたレンズ17B,18Bの間の接着層より径方向外側でかつ、フランジ部どうしの嵌合部60Bより径方向内側において、接着剤溜り81が環状に設けられている場合に、この接着剤溜り81の径方向外側に、さらに逃げ空間70Bを設けた構成となっている。その他の構成は実施形態の貼合わせレンズ30と同様である。つまり、逃げ空間70Bは、レンズ17B,18Bの周方向に所定間隔で複数設けられるとともに、レンズ17B,18Bの中心に対して点対称に配置され、さらに、複数の逃げ空間70Bは、全て同一容積となっている。
本変形例では、逃げ空間70Bは、レンズ17Bのフランジ部に設けられている凸部53Aの内周面に凹所71Bを形成することによって設けられている。
第3実施形態では、第1の実施形態の貼合わせレンズ30と同様の効果を得ることができる他、第1変形例と同様に、余剰接着剤がレンズ17B,18Bどうしの間の接着層を越えると当該余剰接着剤は接着剤溜り81に流入するが、接着剤溜り81の径方向外側に逃げ空間70Bが設けられているので、余剰接着剤が接着剤溜り81からさらに溢れた場合でも、当該余剰接着剤を逃げ空間70Bに流入させて溜めることができる、という効果を得ることができる。
図7は、以上のような構成を成すレンズユニット11を有する本実施形態のカメラモジュール300の概略断面図である。図示のように、カメラモジュール300は、外装部品である上ケース(カメラケース)301と、レンズユニット11を保持するマウント(台座)302とを備えている。また、カメラモジュール300は、シール部材303およびパッケージセンサ(撮像素子;イメージセンサ)304を備えている。
上ケース301は、鏡筒12の外周面に鍔状に設けられるフランジ部27に係合されるとともに、レンズユニット11の物体側の端部を露出させて他の部分を覆う部材である。
なお、上ケース301は、フランジ部27より物体側の鏡筒12の外周面に鍔状に設けられたフランジ部28に係合されてもよい。
マウント302は、上ケース301の内部に配置されており、レンズユニット11の雄ねじ11aと螺合する雌ねじ302aを有する。シール部材303は、上ケース301の内面とレンズユニット11の鏡筒12の外周面との間に介挿された部材であり、上ケース301の内部の気密性を保持するための部材である。
パッケージセンサ304は、レンズ19と対向してマウント302の内部に配置されており、かつ、レンズユニット11により形成される物体の像を受光する位置に配置されている。また、パッケージセンサ304は、CCDやCMOS等を備えており、レンズユニット11を通じて集光されて到達する光を電気信号に変換する。変換された電気信号は、カメラにより撮影された画像データの構成要素であるアナログデータやデジタルデータに変換される。
図8には、図7に示すカメラモジュール300を含む撮像装置250を備える車載システム(撮像システム)が搭載される移動体としての車両240が概略的に示されている。図示のように、撮像装置250は車両240に搭載することができ、図8は、車両240における撮像装置250の搭載位置を例示する配置例である。車両240に搭載される撮像装置250は、車載カメラと呼ぶこともでき、車両240の種々の場所に設置することができる。例えば、第1の撮像装置250aは、車両240が走行する際の前方を監視するカメラとして、フロントバンパーまたはその近傍に配置されてもよい。また、前方を監視する第2の撮像装置250bは、車両240の車室内のルームミラー(Inner Rearview Mirror)の近傍に配置されてもよい。第3の撮像装置250cは、運転者の運転状況を監視するカメラとしてダッシュボード上またはインスツルメントパネル内等に配置されてもよい。第4の撮像装置250dは、車両240の後方モニター用に車両240の後部に設置されてもよい。撮像装置250a、250bはフロントカメラと呼ぶことができる。第3の撮像装置250cは、インカメラと呼ぶことができる。第4の撮像装置250dはリアカメラと呼ぶことができる。撮像装置250は、これらに限られず、左後ろ側方を撮像する左サイドカメラおよび右後ろ側方を撮像する右サイドカメラ等、種々の位置に設置される撮像装置を含む。
撮像装置250により撮像された画像の画像信号は、車両240内の情報処理装置242および/または表示装置243等に出力され得る。これらの情報処理装置242および表示装置243は、撮像装置250と共に車載システムを構成する。車両240内の情報処理装置242は、撮像装置250により取得される画像信号を処理し、画像を認識して運転者の運転を支援する装置を含む。また、情報処理装置242は、例えば、ナビゲーション装置、衝突被害軽減ブレーキ装置、車間距離制御装置、および、車線逸脱警報装置等を含むが、これらに限定されない。表示装置243は、情報処理装置242により処理されて出力される画像を表示するが、撮像装置250から直接に画像信号を受信することもできる。また、表示装置243は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、および、無機ELディスプレイを採用し得るが、これらに限定されない。表示装置243は、リアカメラ等の運転者から視認しづらい位置の画像を撮像する撮像装置250から出力された画像信号を、運転者に対して表示することができる(乗員への情報を出力できる)。
図9には、図8に示す車載システムを構成する撮像装置の構成が示される。図示のように、実施形態に係る撮像装置250は、制御部252と、記憶部254と、前述した図5に示すカメラモジュール300を備える。
制御部252は、カメラモジュール300を制御するとともに、カメラモジュール300の撮像素子304から出力される電気信号を処理する。この制御部252は例えばプロセッサとして構成されてもよい。また、制御部252は1つ以上のプロセッサを含んでもよい。プロセッサは、特定のプログラムを読み込ませて特定の機能を実行する汎用のプロセッサ、および、特定の処理に特化した専用のプロセッサを含んでもよい。専用のプロセッサは、特定用途向けIC(Integrated Circuit)を含んでもよい。特定用途向けICは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)とも称される。プロセッサは、プログラマブルロジックデバイスを含んでもよい。プログラマブルロジックデバイスは、PLD(Programmable Logic Device)とも称される。PLDは、FPGA(Field-Programmable Gate Array)を含んでもよい。制御部252は、1つ以上のプロセッサが協働するSoC(System-on-a-Chip)、および、SiP(System In a Package)のいずれかであってもよい。
記憶部254は、撮像装置250の動作に係る各種情報またはパラメータを記憶する。記憶部254は、例えば半導体メモリ等で構成されてもよい。記憶部254は、制御部252のワークメモリとして機能してもよい。記憶部254は、撮像画像を記憶してもよい。記憶部254は、制御部252が撮像画像に基づく検出処理を行なうための各種パラメータ等を記憶してもよい。記憶部254は制御部252に含まれてもよい。
前述したように、カメラモジュール300は、レンズユニット11を介して結像する被写体像を撮像素子304で撮像し、撮像した画像を出力する。カメラモジュール300で撮像された画像は、撮像画像とも称される。
撮像素子304は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサまたはCCD(Charge Coupled Device)等で構成されてよい。撮像素子304は、複数の画素が並ぶ撮像面を有する。各画素は、入射した光量に応じて電流または電圧で特定される信号を出力する。各画素が出力する信号は、撮像データとも称される。
撮像データは、全ての画素についてカメラモジュール300で読み出され、撮像画像として制御部252に取り込まれてもよい。全ての画素について読み出された撮像画像は、最大撮像画像とも称される。撮像データは、一部の画素についてカメラモジュール300で読み出され、撮像画像として取り込まれてもよい。言い換えれば、撮像データは、所定の取り込み範囲の画素から読み出されてもよい。所定の取り込み範囲の画素から読み出された撮像データは、撮像画像として取り込まれてもよい。所定の取り込み範囲は、制御部252によって設定されてもよい。カメラモジュール300は、制御部252から所定の取り込み範囲を取得してもよい。撮像素子304は、レンズユニット11を介して結像する被写体像のうち所定の取り込み範囲の画像を撮像してもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、本発明において、レンズ、鏡筒などの形状は、前述した実施形態の形状に限定されない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、前述した実施の形態の一部または全部を組み合わせてもよく、あるいは、前述した実施の形態のうちの1つから構成の一部が省かれてもよい。
12 鏡筒
17,18,17A,18A,17B,18B レンズ
17a,18a フランジ部
30,30A,30B 貼合わせレンズ
60,60A,60B 嵌合部
70,70A,70B 逃げ空間
300 カメラモジュール
240 車両(移動体)
L レンズ群
O 光軸

Claims (8)

  1. 接着剤によりレンズどうしを貼り合わせるとともに、これらレンズの外周部のフランジ部どうしを嵌合部で嵌合した貼合わせレンズであって、
    前記嵌合部の一部に、前記接着剤の余剰接着剤を逃して溜める逃げ空間が設けられていることを特徴とする貼合わせレンズ。
  2. 前記逃げ空間は、前記レンズの周方向に所定間隔で複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の貼合わせレンズ。
  3. 複数の前記逃げ空間は、前記レンズの中心に対して点対称に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の貼合わせレンズ。
  4. 複数の前記逃げ空間は、全て同一容積となっていることを特徴とする請求項2または3に記載の貼合わせレンズ。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の貼合わせレンズを含むレンズ群と、当該レンズ群を収容保持する鏡筒とを有することを特徴とするレンズユニット。
  6. 請求項5項に記載のレンズユニットと、前記レンズユニットの前記レンズ群を通じて集光される光を電気信号に変換する撮像素子とを備えることを特徴とするカメラモジュール。
  7. 請求項6に記載のカメラモジュールと、前記カメラモジュールを制御するとともに前記カメラモジュールの撮像素子から出力される電気信号を処理する制御部とを有する撮像装置と、
    前記撮像装置により取得される画像信号を処理する処理装置と、
    前記処理装置により処理されて出力される画像を表示する表示装置と、
    を有することを特徴とする撮像システム。
  8. 請求項7に記載の撮像システムを搭載し、前記表示装置により乗員への情報を出力することを特徴とする移動体。
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