JP2023132538A - レンズユニット、カメラモジュール、撮像システムおよび移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1レンズと第2レンズとの間(レンズ面間)への水蒸気の侵入を防止できるレンズユニット、カメラモジュール、撮像システムおよび移動体提供する。【解決手段】最も物体側に位置する第1レンズ13と、当該第1レンズ13に像側で隣接する第2レンズ14の光軸方向において対向するフランジ面13S,14Sどうしが第1接着剤31によって接着され、接着されるフランジ面13S,14Sどうしの間の光軸方向の隙間が光軸直交方向外側ほど長くなっており、この隙間に接着剤30が充填されている。【選択図】図2
Description
本発明は、特に自動車等の車両に搭載される車載カメラを構成するレンズユニット、カメラモジュール、撮像システムおよび撮像システムを搭載した移動体に関する。
従来から、自動車に車載カメラを搭載し、駐車をサポートしたり、画像認識により衝突防止を図ったりすることが行なわれており、さらにそれを自動運転に応用する試みもなされている。また、このような車載カメラ等のカメラモジュールは、一般に、複数のレンズが光軸に沿って並べられて成るレンズ群と、このレンズ群を収容保持する鏡筒(バレル)と、レンズ群の少なくとも一個所のレンズ間に配置される絞り部材とを有するレンズユニットを備える(例えば、特許文献1参照)。
また、特に車載カメラ用のレンズユニットでは、少なくとも一部が車外に設置される場合、防水および防塵のため、図8に示すように、鏡筒102の内側収容空間S内にレンズ群Lが組み込まれて収容保持された状態で、レンズ群Lの最も物体側に位置する第1レンズ100と鏡筒102との間にOリング104が介挿され、鏡筒102の内側のレンズ群L内に水や塵埃が侵入しないようにしている。この場合、例えば、第1レンズ100の外周側面に、該レンズ100の像側部分で径が小さくなった段差状の縮径部100bが設けられ、この縮径部100bにOリング104が装着されて、第1レンズ100の外周側面と鏡筒102の内周面との間でOリング104が径方向で圧縮されることにより、鏡筒102の物体側端部が封止された状態となっている。
さらに、前記第1レンズ100のフランジ面と、当該第1レンズ100に像側で隣接する第2レンズ101のフランジ面との間に接着剤Jを塗布して、第1レンズ100と第2レンズ101との間に密閉構造を形成することによって、第1レンズ100のレンズ面100aの曇りの発生を防止している。
ところで、上述したようにOリングによって防水対策を行なっても、湿気(水蒸気)は様々な経路を通じてレンズユニット内に侵入し得る。この水蒸気が第1レンズと第2レンズとの間に侵入するのを防止するために、第1レンズのフランジ面と第2レンズのフランジ面とを接着剤によって接着して密閉構造を形成しているが、水蒸気は時間の経過にともなって接着剤に少しずつ透湿していき、第1レンズと第2レンズとの間(レンズ面間)Kに入ってしまう。このレンズ面間Kに入った水蒸気が温度変化等によって結露して、第1レンズのレンズ面(像側を向くレンズ面)に付着して当該第1レンズが曇ると、視認性が低下してしまう。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、第1レンズと第2レンズとの間(レンズ面間)への水蒸気の侵入を防止できるレンズユニット、カメラモジュール、撮像システムおよび移動体提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明レンズユニットは、複数のレンズが当該レンズの光軸に沿って並べられたレンズ群と、このレンズ群を収容保持する鏡筒とを備えたレンズユニットであって、
複数のレンズのうち、最も物体側に位置する第1レンズと、当該第1レンズに像側で隣接する第2レンズの光軸方向において対向するフランジ面どうしが接着剤によって接着され、
接着される前記フランジ面どうしの間の光軸方向の隙間が光軸直交方向外側ほど長くなっており、前記隙間に前記接着剤が充填されていることを特徴とする。
複数のレンズのうち、最も物体側に位置する第1レンズと、当該第1レンズに像側で隣接する第2レンズの光軸方向において対向するフランジ面どうしが接着剤によって接着され、
接着される前記フランジ面どうしの間の光軸方向の隙間が光軸直交方向外側ほど長くなっており、前記隙間に前記接着剤が充填されていることを特徴とする。
ここで、第1レンズがガラスレンズであり、第2レンズが樹脂(プラスチック)レンズである場合、使用する接着剤の線膨張係数をα3、ガラスレンズの線膨張係数をα1、樹脂レンズの線膨張係数をα2とすると、α3>α2>α1となるように、接着剤を選定するのが好ましい。
本発明においては、接着されるフランジ面どうしの間の光軸方向の隙間が光軸直交方向外側ほど長くなっており、この隙間に接着剤が充填されているので、充填されてなる接着剤層の層厚(光軸方向の長さ)は光軸直交方向外側ほど厚くなる。第1レンズおよび第2レンズは熱を受けると、光軸直交方向に膨張・収縮するが、線膨張係数の差によって、膨張・収縮の大きさが異なり、しかも光軸直交方向外側ほど膨張・収縮の差が大きくなって、接着剤層に光軸直交方向外側ほど大きな応力が発生するが、接着剤層は層厚(光軸方向の長さ)が光軸直交方向外側ほど厚くなっているので、前記応力を緩和することできる。このため、比較的密度が高く高硬度の接着剤を使用しても第1レンズと第2レンズのフランジ面どうしを確実に接着することができるので、第1レンズと第2レンズとの間(レンズ面間)への水蒸気の侵入を防止できる。
また、本発明の前記構成において、前記第1レンズの前記フランジ面が光軸と直交し、前記第2レンズの前記フランジ面が光軸直交方向外側ほど前記第1レンズの前記フランジ面から離れるように光軸に対して傾斜していてもよい。
このような構成によれば、対向するフランジ面間の接着剤層の層厚(光軸方向の長さ)が、光軸直交方向外側に向かうにしたがって連続的に厚くなるので、接着剤層に発生する応力を、光軸直交方向外側に向かうにしたがって滑かに緩和することできる。
また、本発明の前記構成において、前記第2レンズの前記フランジ面が、光軸直交方向外側ほど前記第1レンズの前記フランジ面から光軸方向に離間するような階段状に形成されていてもよい。
このような構成によれば、対向するフランジ面間の接着剤層の層厚(光軸方向の長さ)が光軸直交方向外側に向かうにしたがって、階段状に厚くなるので、階段を構成する段差面の段差および長さ(光軸直交方向の長さ)を適宜調整することによって、接着剤の使用量を適切に調整することができるという利点やエッジがあるため接着剤が垂れにくい利点がある。
また、本発明の前記構成において、前記接着剤がエポキシ系接着剤であってもよい。
このような構成によれば、エポキシ系接着剤は、アクリル系接着剤やオレフィン系接着剤等の低透湿性樹脂よりも、さらに湿気を通し難いので、第1レンズと第2レンズとの間(レンズ面間)への水蒸気の侵入をより確実に防止できる。
また、本発明は、前記レンズユニットを有するカメラモジュール、当該カメラモジュールを有する撮像システム、および、撮像システムを搭載して成る移動体も提供する。このようなカメラモジュール、撮像システムおよび移動体によっても上述したレンズユニットと同様の作用効果を得ることができる。なお、「移動体」とは、移動できる物体の全てを指し、例えば車両等を挙げることができる。
本発明によれば、第1レンズと第2レンズとの間(レンズ面間)への水蒸気の侵入を防止できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明するが、本実施形態は、国連の提唱する持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」の、「9.1 すべての人々に安価で公平なアクセスに重点を置いた経済発展と人間の福祉を支援するために、地域・越境インフラを含む質の高い、信頼でき、持続可能かつ強靭(レジリエント)なインフラを開発する。」に貢献する。
なお、以下で説明する本実施形態のレンズユニットは、特に車載カメラ等のカメラモジュール用のものであり、例えば、自動車の外表面側に固定して設置され、配線は自動車内に引き込まれてディスプレイやその他の装置に接続される。また、図1~図5および図8において複数のレンズおよびスペーサについてはハッチングを省略している。
なお、以下で説明する本実施形態のレンズユニットは、特に車載カメラ等のカメラモジュール用のものであり、例えば、自動車の外表面側に固定して設置され、配線は自動車内に引き込まれてディスプレイやその他の装置に接続される。また、図1~図5および図8において複数のレンズおよびスペーサについてはハッチングを省略している。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態のレンズユニット11を示している。このレンズユニット11は、例えば、車載カメラ用のものであり、自動車の外側に少なくともレンズユニット11の物体側の端部(図1では上端部)を露出して設置される。
図1は、第1の実施形態のレンズユニット11を示している。このレンズユニット11は、例えば、車載カメラ用のものであり、自動車の外側に少なくともレンズユニット11の物体側の端部(図1では上端部)を露出して設置される。
レンズユニット11は、円筒状の鏡筒12と、鏡筒12内に配置される複数(例えば、6つ)のレンズ13,14,15,16,17,18と、3つの絞り部材20,21,22と、1つの環状のスペーサ24を備えている。このレンズユニット11を備える車載カメラは、レンズユニット11と、図示しないイメージセンサを有する基板と、当該基板を自動車等の車両に設置する図示しない設置部材とを備えるものである。
また、最も物体側に位置する第1レンズ13はガラスレンズであり、レンズ14~18は樹脂レンズであるが、これに限定されない(例えば、レンズ13が樹脂レンズであっても構わない)。
また、レンズ13~18の表面には、必要に応じて、反射防止膜、親水膜、撥水膜等が設けられる。
また、最も物体側に位置する第1レンズ13はガラスレンズであり、レンズ14~18は樹脂レンズであるが、これに限定されない(例えば、レンズ13が樹脂レンズであっても構わない)。
また、レンズ13~18の表面には、必要に応じて、反射防止膜、親水膜、撥水膜等が設けられる。
鏡筒12に固定されて支持されている複数のレンズ13~18は、それぞれの光軸を一致させた状態に配置されており、1つの光軸Оに沿って各レンズ13~18が並べられた状態となって、撮像に用いられる1群のレンズ群Lを構成している。
また、レンズ16とレンズ17とは接着剤によって貼合わされた貼合わせレンズとなっている。
また、レンズ16とレンズ17とは接着剤によって貼合わされた貼合わせレンズとなっている。
3つの絞り部材20,21,22のうちの物体側(鏡筒12の一方の端部)から1番目の絞り部材20は、物体側から2番目の第2レンズ14とスペーサ24との間に配置されている。物体側から2番目の絞り部材21は、スペーサ24と物体側から4番目のレンズ16との間に配置されている。物体側から3番目の絞り部材22は、物体側から5番目のレンズ17と6番目のレンズ18との間に配置されている。
絞り部材20,21、22は透過光量を制限し、明るさの指標となるF値を決定する「開口絞り」またはゴーストの原因となる光線や収差の原因となる光線を遮光する「遮光絞り」である。
絞り部材20,21、22は透過光量を制限し、明るさの指標となるF値を決定する「開口絞り」またはゴーストの原因となる光線や収差の原因となる光線を遮光する「遮光絞り」である。
また、本実施の形態において、最も物体側に位置する第1レンズ13と鏡筒12との間にはシール部材としてのOリング26が介挿され、鏡筒12の内側のレンズ群L内に水や塵埃が侵入しないようにしている。この場合、レンズ13の外周面13aに、当該レンズ13の像側部分で径が小さくなった段差状の縮径部13bが設けられ、この縮径部13bにOリング26が装着されて、レンズ13の外周面13aと鏡筒12の内周面との間でOリング26が径方向で圧縮されることにより、鏡筒12の物体側端部が封止された状態となっている。
なお、レンズ13と鏡筒12との間に介挿されるシール部材は、Oリング26に限定されず、レンズ13と鏡筒12との間をシールできる環状体であればどのような形態であっても構わない。
なお、レンズ13と鏡筒12との間に介挿されるシール部材は、Oリング26に限定されず、レンズ13と鏡筒12との間をシールできる環状体であればどのような形態であっても構わない。
また、鏡筒12は、その内側収容空間内にレンズ群Lが組み込まれて収容保持された状態で、その物体側の端部(図1において上端部)のカシメ部23が径方向内側に熱的にカシメられることにより、レンズ群Lの最も物体側に位置するレンズ13をこのカシメ部23により鏡筒12の物体側端部に光軸方向で固定する。この場合、安定したカシメを行なえるように、カシメ部23が圧接されるガラスレンズ13の部位は平面状に斜めにカットされた平坦部13cとして形成される。なお、第1レンズ13を鏡筒12の物体側端部に光軸方向で固定する手段は、このようなカシメ部23に限らない。例えば、鏡筒12が特に金属で形成される場合には、鏡筒12の物体側端部に螺合されるキャップによって第1レンズ13が鏡筒12の物体側端部に光軸方向で固定されてもよい。
また、鏡筒12の像側の端部(図1において下端部)には、レンズ群Lの最も像側に位置するレンズ18よりも径の小さい開口部を有する内側フランジ部25が設けられている。この内側フランジ部25とカシメ部23とにより、鏡筒12内にレンズ群Lを構成する複数のレンズ13~18、絞り部材20,21,22、およびスペーサ24が光軸方向で保持固定されている。
また、本実施形態では、図1および図2に示すように、複数(6つ)のレンズ13~18のうち、最も物体側に位置する第1レンズ13と、当該第1レンズ13に像側で隣接する第2レンズ14の光軸方向において対向するフランジ面13S,14Sどうしが接着剤30によって接着されている。
フランジ面13S,14Sは円環面状に形成されており、フランジ面14Sがフランジ面13Sより光軸直交方向外側に延出しており、この延出した部分だけフランジ面14Sの方がフランジ面13Sより光軸直交方向の長さが長くなっている。
また、本実施形態では、接着されるフランジ面13S,14Sどうしの間の光軸方向の隙間が光軸直交方向外側ほど長くなっている。
すなわちまず、フランジ面13Sは全面が光軸Оと直交する平坦面となっている。一方、フランジ面14Sは、接着される傾斜面14S1と当接面14S2と外側面14S3とを備えている。
傾斜面14S1はフランジ面13Sに接着される面であり、光軸直交方向外側ほど第1レンズ13のフランジ面13Sから像側(図1および図2において下側)に離れるように光軸Оに対して傾斜している。当接面14S2は、傾斜面14S1より光軸直交方向内側に設けられた光軸Оと直交する平坦面である。外側面14S3は、傾斜面14S1より光軸直交方向外側において、傾斜面14S1から平行に延出し、さらに光軸直交方向に延出するように設けられた屈曲する2面によって構成されている。
第2レンズ14の当接面14S2に、第1レンズ13のフランジ面13Sの光軸直交方向の端部が当接することによって、第1レンズ13の光軸方向の位置決めがなされている。
また、第1レンズ13のフランジ面13Sと第2レンズ14のフランジ面14Sの傾斜面14S1との間の隙間に接着剤30が充填されている。
接着剤30は低透湿性樹脂であるエポキシ系接着剤であるが、アクリル系接着剤やオレフィン系接着剤等の低透湿性樹脂であってもよい。
フランジ面13S,14Sは円環面状に形成されており、フランジ面14Sがフランジ面13Sより光軸直交方向外側に延出しており、この延出した部分だけフランジ面14Sの方がフランジ面13Sより光軸直交方向の長さが長くなっている。
また、本実施形態では、接着されるフランジ面13S,14Sどうしの間の光軸方向の隙間が光軸直交方向外側ほど長くなっている。
すなわちまず、フランジ面13Sは全面が光軸Оと直交する平坦面となっている。一方、フランジ面14Sは、接着される傾斜面14S1と当接面14S2と外側面14S3とを備えている。
傾斜面14S1はフランジ面13Sに接着される面であり、光軸直交方向外側ほど第1レンズ13のフランジ面13Sから像側(図1および図2において下側)に離れるように光軸Оに対して傾斜している。当接面14S2は、傾斜面14S1より光軸直交方向内側に設けられた光軸Оと直交する平坦面である。外側面14S3は、傾斜面14S1より光軸直交方向外側において、傾斜面14S1から平行に延出し、さらに光軸直交方向に延出するように設けられた屈曲する2面によって構成されている。
第2レンズ14の当接面14S2に、第1レンズ13のフランジ面13Sの光軸直交方向の端部が当接することによって、第1レンズ13の光軸方向の位置決めがなされている。
また、第1レンズ13のフランジ面13Sと第2レンズ14のフランジ面14Sの傾斜面14S1との間の隙間に接着剤30が充填されている。
接着剤30は低透湿性樹脂であるエポキシ系接着剤であるが、アクリル系接着剤やオレフィン系接着剤等の低透湿性樹脂であってもよい。
また、本実施形態では、第1レンズ13がガラスレンズ、第2レンズ14が樹脂(プラスチック)レンズであり、これらを接着する接着剤の線膨張係数をα3、ガラスレンズの線膨張係数をα1、樹脂レンズの線膨張係数をα2とすると、α3>α2>α1となるように、接着剤30が選定されている。
第1レンズ13と第2レンズ14とを接着剤30によって接着する場合、これらを鏡筒12に組み込む前に、接着する。この場合、専用の組立治具を使用する。まず組立治具に第2レンズ14をフランジ面14Sが上方を向くようにセットした後、当該フランジ面14Sの傾斜面14S1に適量の接着剤30を塗布する。
次に、前記組立治具に第1レンズ13をフランジ面13Sが下方を向くようにして挿入し、第1レンズ13のフランジ面13Sの光軸直交方向の端部を第2レンズ14の当接面14S2に当接する。これによって第1レンズ13と第2レンズ14とは光軸が一致するとともに、接着剤30はフランジ面13Sと傾斜面14S1との間において光軸直交方向に拡がっていき、フランジ面13Sと傾斜面14S1とが互いに接着される。
次に、第1レンズ13と第2レンズ14とを組み立てて成るサブアッシを鏡筒12に組み込む。なお、サブアッシを組み込む前に第1レンズ13の縮径部13bにシール部材としてのOリング26を外嵌する。また、前記サブアッシは他のレンズ15,16,17,18、3つの絞り部材20,21,22、1つの環状のスペーサ24を鏡筒12に組み込んだ後に、鏡筒12に物体側から挿入し、物体側の端部(図1において上端部)のカシメ部23を径方向内側に熱的にカシメることによって、鏡筒12に固定される。
このように本実施形態では、接着されるフランジ面13Sとフランジ面14Sの傾斜面14S1と間の光軸方向の隙間が光軸直交方向外側ほど長くなっており、この隙間に接着剤30が充填されているので、充填されてなる接着剤層の層厚(光軸方向の長さ)は光軸直交方向外側ほど厚くなる。第1レンズ13および第2レンズ14は熱(熱衝撃)を受けると、光軸直交方向に膨張・収縮するが、線膨張係数の差によって、膨張・収縮の大きさが異なり、しかも光軸直交方向外側ほど膨張・収縮の差が大きくなって、接着剤層に光軸直交方向外側ほど大きな応力が発生するが、接着剤層は層厚(光軸方向の長さ)が光軸直交方向外側ほど厚くなっているので、前記応力を緩和することできる。このため、比較的密度が高く高硬度のエポキシ系接着剤等の接着剤を使用しても第1レンズ13と第2レンズ14のフランジ面13S,14S(傾斜面14S1)どうしを確実に接着することができるので、第1レンズ13と第2レンズ14との間(レンズ面間)Kへの水蒸気の侵入を防止できる。
また、第1レンズ13のフランジ面13Sが光軸Оと直交し、第2レンズ14のフランジ面14Sの傾斜面14S1が光軸直交方向外側ほど第1レンズ13のフランジ面13Sから離れるように光軸Оに対して傾斜しているので、接着剤層の層厚(光軸方向の長さ)が、光軸直交方向外側に向かうにしがって連続的に厚くなり、このため、接着剤層に発生する応力を、光軸直交方向外側に向かうにしたがって滑かに緩和することできる。
さらに、フランジ面13Sと傾斜面14S1とを接着する接着剤30が、アクリル系接着剤やオレフィン系接着剤等の低透湿性樹脂よりも、さらに湿気を通し難いエポキシ系接着剤であるので、第1レンズ13と第2レンズ14との間(レンズ面間)Kへの水蒸気の侵入をより確実に防止できる。
さらに、フランジ面13Sと傾斜面14S1とを接着する接着剤30が、アクリル系接着剤やオレフィン系接着剤等の低透湿性樹脂よりも、さらに湿気を通し難いエポキシ系接着剤であるので、第1レンズ13と第2レンズ14との間(レンズ面間)Kへの水蒸気の侵入をより確実に防止できる。
なお、本実施形態では、第2レンズ14のフランジ面14Sに傾斜面14S1を設けたが、これとは逆に、第2レンズ14のフランジ面14Sの全面を光軸Оと直交する平坦面とし、第1レンズ13のフランジ面13に傾斜面を設けてもよい。この場合、傾斜面は、光軸直交方向外側ほど第2レンズ14のフランジ面14Sから物体側(図1および図2において上側)に離れるように光軸Оに対して傾斜すればよい。
また、第2レンズ14のフランジ面14Sの傾斜面14S1と第1レンズ13のフランジ面13の傾斜面との双方を設けてもよい。
また、第2レンズ14のフランジ面14Sの傾斜面14S1と第1レンズ13のフランジ面13の傾斜面との双方を設けてもよい。
(第2の実施形態)
図3は第2の実施形態のレンズユニットの要部を示す断面図である。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、第1レンズ13のフランジ面13Sと第2レンズ14のフランジ面14Sが接着剤30によって接着されている。
第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、第2レンズ14のフランジ面14Sが、光軸直交方向外側ほど第1レンズ13のフランジ面13Sから光軸方向に離間するような階段状に形成されている点である。
図3は第2の実施形態のレンズユニットの要部を示す断面図である。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、第1レンズ13のフランジ面13Sと第2レンズ14のフランジ面14Sが接着剤30によって接着されている。
第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、第2レンズ14のフランジ面14Sが、光軸直交方向外側ほど第1レンズ13のフランジ面13Sから光軸方向に離間するような階段状に形成されている点である。
具体的には、第2レンズ14の対向するフランジ面14Sは、4つの段差面14Sa、14Sb、14Sc、14Sdと、当接面14Seとを備えている。
段差面14Saは、第1レンズ13のフランジ面13Sから光軸方向像側(図3において下側)に最も離間し、かつ光軸Оと直交する平坦面である。段差面14Saは、光軸直交方向外側に延出しており、延出した部分はフランジ面13Sと対向していない。
段差面14Sbは、段差面14Saより1段光軸方向物体側(図3において上側)に高く、かつ光軸Оと直交する平坦面である。
段差面14Scは、段差面14Sbより1段光軸方向物体側に高く、かつ光軸Оと直交する平坦面である。
段差面14sdは、段差面14Scより1段光軸方向物体側に高く、かつ光軸Оと直交する平坦面である。
当接面14Seは、段差面14Sdより1段光軸方向物体側に高く、かつ光軸Оと直交する平坦面である。
これら段差面間の高さの差は、ほぼ等しくなっているが、異なっていてもよい。また、段差面14Saと当接面14Seとの光軸直交方向の長さはほぼ等しく、段差面14Sbと段差面14Scとの光軸直交方向の長さはほぼ等しくなっているが、段差面の光軸直交方向の長さは異なっていてもよい。
段差面14Saは、第1レンズ13のフランジ面13Sから光軸方向像側(図3において下側)に最も離間し、かつ光軸Оと直交する平坦面である。段差面14Saは、光軸直交方向外側に延出しており、延出した部分はフランジ面13Sと対向していない。
段差面14Sbは、段差面14Saより1段光軸方向物体側(図3において上側)に高く、かつ光軸Оと直交する平坦面である。
段差面14Scは、段差面14Sbより1段光軸方向物体側に高く、かつ光軸Оと直交する平坦面である。
段差面14sdは、段差面14Scより1段光軸方向物体側に高く、かつ光軸Оと直交する平坦面である。
当接面14Seは、段差面14Sdより1段光軸方向物体側に高く、かつ光軸Оと直交する平坦面である。
これら段差面間の高さの差は、ほぼ等しくなっているが、異なっていてもよい。また、段差面14Saと当接面14Seとの光軸直交方向の長さはほぼ等しく、段差面14Sbと段差面14Scとの光軸直交方向の長さはほぼ等しくなっているが、段差面の光軸直交方向の長さは異なっていてもよい。
第2レンズ14の当接面14Seに、第1レンズ13のフランジ面13Sの光軸直交方向の端部が当接することによって、第1レンズ13の光軸方向の位置決めがなされている。
また、第1レンズ13のフランジ面13Sと第2レンズ14のフランジ面14Sとの間の隙間に接着剤30が充填されている。
接着剤30は低透湿性樹脂であるエポキシ系接着剤であるが、アクリル系接着剤やオレフィン系接着剤等の低透湿性樹脂であってもよい。
また、第1レンズ13のフランジ面13Sと第2レンズ14のフランジ面14Sとの間の隙間に接着剤30が充填されている。
接着剤30は低透湿性樹脂であるエポキシ系接着剤であるが、アクリル系接着剤やオレフィン系接着剤等の低透湿性樹脂であってもよい。
また、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、第1レンズ13がガラスレンズ、第2レンズ14が樹脂(プラスチック)レンズであり、これらを接着する接着剤の線膨張係数をα3、ガラスレンズの線膨張係数をα1、樹脂レンズの線膨張係数をα2とすると、α3>α2>α1となるように、接着剤30が選定されている。
なお、第1レンズ13と第2レンズ14とを接着剤30によって接着する場合、第1の実施形態と同様にして行う。
なお、第1レンズ13と第2レンズ14とを接着剤30によって接着する場合、第1の実施形態と同様にして行う。
このように本実施形態では、第2レンズ14のフランジ面14Sが、光軸直交方向外側ほど第1レンズ13のフランジ面13Sから光軸方向に離間するような階段状に形成され、フランジ面13S,14S間の隙間に接着剤30が充填されているので、充填されてなる接着剤層の層厚(光軸方向の長さ)は光軸直交方向外側に向かうにしたがって、階段状に厚くなる。したがって、第1の実施形態と同様に、比較的密度が高く高硬度の接着剤を使用しても第1レンズ13と第2レンズ14のフランジ面13S,14Sどうしを確実に接着することができるので、第1レンズ13と第2レンズ14との間(レンズ面間)Kへの水蒸気の侵入を防止できる。
また、対向するフランジ面13S,14S間の接着剤層の層厚(光軸方向の長さ)が光軸直交方向外側に向かうにしたがって、階段状に厚くなるので、階段を構成する段差面14Sa、14Sb、14Sc、14Sdの段差および長さ(光軸直交方向の長さ)を適宜調整することによって、接着剤30の使用量を適切に調整することができる。
さらに、フランジ面13S,14Sを接着する接着剤30が、アクリル系接着剤やオレフィン系接着剤等の低透湿性樹脂よりも、さらに湿気を通し難いエポキシ系接着剤であるので、第1レンズ13と第2レンズ14との間(レンズ面間)Kへの水蒸気の侵入をより確実に防止できる。
さらに、フランジ面13S,14Sを接着する接着剤30が、アクリル系接着剤やオレフィン系接着剤等の低透湿性樹脂よりも、さらに湿気を通し難いエポキシ系接着剤であるので、第1レンズ13と第2レンズ14との間(レンズ面間)Kへの水蒸気の侵入をより確実に防止できる。
なお、本実施形態では、第2レンズ14のフランジ面14Sを階段状に形成したが、これとは逆に、第1レンズ13のフランジ面13を階段状に形成してもよい。また、第2レンズ14のフランジ面14Sと第1レンズ13のフランジ面13Sの双方を階段状に形成してもよい。
(第3の実施形態)
図4は第3の実施形態のレンズユニットの要部を示す断面図である。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、第1レンズ13のフランジ面13Sと第2レンズ14のフランジ面14Sが接着剤30によって接着されている。
第3の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、フランジ面13Sがフランジ面14Sより光軸直交方向外側に延出しており、この延出した部分だけフランジ面13Sの方がフランジ面14Sより光軸直交方向の長さが長くなっている点である。
図4は第3の実施形態のレンズユニットの要部を示す断面図である。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、第1レンズ13のフランジ面13Sと第2レンズ14のフランジ面14Sが接着剤30によって接着されている。
第3の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、フランジ面13Sがフランジ面14Sより光軸直交方向外側に延出しており、この延出した部分だけフランジ面13Sの方がフランジ面14Sより光軸直交方向の長さが長くなっている点である。
また、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、接着されるフランジ面13S,14Sどうしの間の光軸方向の隙間が光軸直交方向外側ほど長くなっている。
フランジ面13Sは全面が光軸Оと直交する平坦面となっている。一方、フランジ面14Sは、接着される傾斜面14S1と当接面14S2とを備えている。
傾斜面14S1は接着される面であり、光軸直交方向外側ほど第1レンズ13のフランジ面13Sから像側(図4において下側)に離れるように光軸Оに対して傾斜している。当接面14S2は、傾斜面14S1より光軸直交方向内側に設けられた光軸Оと直交する平坦面である。
フランジ面13Sは全面が光軸Оと直交する平坦面となっている。一方、フランジ面14Sは、接着される傾斜面14S1と当接面14S2とを備えている。
傾斜面14S1は接着される面であり、光軸直交方向外側ほど第1レンズ13のフランジ面13Sから像側(図4において下側)に離れるように光軸Оに対して傾斜している。当接面14S2は、傾斜面14S1より光軸直交方向内側に設けられた光軸Оと直交する平坦面である。
第2レンズ14の当接面14S2に、第1レンズ13のフランジ面13Sの光軸直交方向の端部が当接することによって、第1レンズ13の光軸方向の位置決めがなされている。
また、第1レンズ13のフランジ面13Sと第2レンズ14のフランジ面14Sの傾斜面14S1との間の隙間に接着剤30が充填されている。
接着剤30は低透湿性樹脂であるエポキシ系接着剤であるが、アクリル系接着剤やオレフィン系接着剤等の低透湿性樹脂であってもよい。
なお、第1レンズ13と第2レンズ14とを接着剤30によって接着する場合、第1の実施形態と同様にして行う。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、第2レンズ14のフランジ面14Sに傾斜面14S1を形成したが、第1レンズ13のフランジ面13Sに傾斜面を形成してもよく、さらに、第2の実施形態にように、フランジ面14Sおよび/またはフランジ面13Sを階段状に形成してもよい。
また、第1レンズ13のフランジ面13Sと第2レンズ14のフランジ面14Sの傾斜面14S1との間の隙間に接着剤30が充填されている。
接着剤30は低透湿性樹脂であるエポキシ系接着剤であるが、アクリル系接着剤やオレフィン系接着剤等の低透湿性樹脂であってもよい。
なお、第1レンズ13と第2レンズ14とを接着剤30によって接着する場合、第1の実施形態と同様にして行う。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、第2レンズ14のフランジ面14Sに傾斜面14S1を形成したが、第1レンズ13のフランジ面13Sに傾斜面を形成してもよく、さらに、第2の実施形態にように、フランジ面14Sおよび/またはフランジ面13Sを階段状に形成してもよい。
図5は、以上のような構成を成すレンズユニット11を有する本実施形態のカメラモジュール300の概略断面図である。図示のように、カメラモジュール300は、外装部品である上ケース(カメラケース)301と、レンズユニット11を保持するマウント(台座)302とを備えている。また、カメラモジュール300は、シール部材303およびパッケージセンサ(撮像素子;イメージセンサ)304を備えている。
上ケース301は、鏡筒12の外周面に鍔状に設けられるフランジ部25に係合されるとともに、レンズユニット11の物体側の端部を露出させて他の部分を覆う部材である。マウント302は、上ケース301の内部に配置されており、レンズユニット11の雄ねじ11aと螺合する雌ねじ302aを有する。シール部材303は、上ケース301の内面とレンズユニット11の鏡筒12の外周面との間に介挿された部材であり、上ケース301の内部の気密性を保持するための部材である。
パッケージセンサ304は、赤外線カットフィルタ99と対向してマウント302の内部に配置されており、かつ、レンズユニット11により形成される物体の像を受光する位置に配置されている。また、パッケージセンサ304は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を備えており、レンズユニット11を通じて集光されて到達する光を電気信号に変換する。変換された電気信号は、カメラにより撮影された画像データの構成要素であるアナログデータやデジタルデータに変換される。
図6には、図5に示すカメラモジュール300を含む撮像装置250を備える車載システム(撮像システム)が搭載される移動体としての車両240が概略的に示されている。図示のように、撮像装置250は車両240に搭載することができ、図5は、車両240における撮像装置250の搭載位置を例示する配置例である。車両240に搭載される撮像装置250は、車載カメラと呼ぶこともでき、車両240の種々の場所に設置することができる。例えば、第1の撮像装置250aは、車両240が走行する際の前方を監視するカメラとして、フロントバンパーまたはその近傍に配置されてもよい。また、前方を監視する第2の撮像装置250bは、車両240の車室内のルームミラー(Inner Rearview Mirror)の近傍に配置されてもよい。第3の撮像装置250cは、運転者の運転状況を監視するカメラとしてダッシュボード上またはインスツルメントパネル内等に配置されてもよい。第4の撮像装置250dは、車両240の後方モニター用に車両240の後部に設置されてもよい。撮像装置250a、250bはフロントカメラと呼ぶことができる。第3の撮像装置250cは、インカメラと呼ぶことができる。第4の撮像装置250dはリアカメラと呼ぶことができる。撮像装置250は、これらに限られず、左後ろ側方を撮像する左サイドカメラおよび右後ろ側方を撮像する右サイドカメラ等、種々の位置に設置される撮像装置を含む。
撮像装置250により撮像された画像の画像信号は、車両240内の情報処理装置242および/または表示装置243等に出力され得る。これらの情報処理装置242および表示装置243は、撮像装置250と共に車載システムを構成する。車両240内の情報処理装置242は、撮像装置250により取得される画像信号を処理し、画像を認識して運転者の運転を支援する装置を含む。また、情報処理装置242は、例えば、ナビゲーション装置、衝突被害軽減ブレーキ装置、車間距離制御装置、および、車線逸脱警報装置等を含むが、これらに限定されない。表示装置243は、情報処理装置242により処理されて出力される画像を表示するが、撮像装置250から直接に画像信号を受信することもできる。また、表示装置243は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、および、無機ELディスプレイを採用し得るが、これらに限定されない。表示装置243は、リアカメラ等の運転者から視認しづらい位置の画像を撮像する撮像装置250から出力された画像信号を、運転者に対して表示することができる(乗員への情報を出力できる)。
図7には、図6に示す車載システムを構成する撮像装置の構成が示される。図示のように、実施形態に係る撮像装置250は、制御部252と、記憶部254と、前述した図5に示すカメラモジュール300を備える。
制御部252は、カメラモジュール300を制御するとともに、カメラモジュール300の撮像素子304から出力される電気信号を処理する。この制御部252は例えばプロセッサとして構成されてもよい。また、制御部252は1つ以上のプロセッサを含んでもよい。プロセッサは、特定のプログラムを読み込ませて特定の機能を実行する汎用のプロセッサ、および、特定の処理に特化した専用のプロセッサを含んでもよい。専用のプロセッサは、特定用途向けIC(Integrated Circuit)を含んでもよい。特定用途向けICは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)とも称される。プロセッサは、プログラマブルロジックデバイスを含んでもよい。プログラマブルロジックデバイスは、PLD(Programmable Logic Device)とも称される。PLDは、FPGA(Field-Programmable Gate Array)を含んでもよい。制御部252は、1つ以上のプロセッサが協働するSoC(System-on-a-Chip)、および、SiP(System In a Package)のいずれかであってもよい。
記憶部254は、撮像装置250の動作に係る各種情報またはパラメータを記憶する。記憶部254は、例えば半導体メモリ等で構成されてもよい。記憶部254は、制御部252のワークメモリとして機能してもよい。記憶部254は、撮像画像を記憶してもよい。記憶部254は、制御部252が撮像画像に基づく検出処理を行なうための各種パラメータ等を記憶してもよい。記憶部254は制御部252に含まれてもよい。
前述したように、カメラモジュール300は、レンズユニット11を介して結像する被写体像を撮像素子304で撮像し、撮像した画像を出力する。カメラモジュール300で撮像された画像は、撮像画像とも称される。
撮像素子304は、例えば、CMOSイメージセンサまたはCCD等で構成されてよい。撮像素子304は、複数の画素が並ぶ撮像面を有する。各画素は、入射した光量に応じて電流または電圧で特定される信号を出力する。各画素が出力する信号は、撮像データとも称される。
撮像データは、全ての画素についてカメラモジュール300で読み出され、撮像画像として制御部252に取り込まれてもよい。全ての画素について読み出された撮像画像は、最大撮像画像とも称される。撮像データは、一部の画素についてカメラモジュール300で読み出され、撮像画像として取り込まれてもよい。言い換えれば、撮像データは、所定の取り込み範囲の画素から読み出されてもよい。所定の取り込み範囲の画素から読み出された撮像データは、撮像画像として取り込まれてもよい。所定の取り込み範囲は、制御部252によって設定されてもよい。カメラモジュール300は、制御部252から所定の取り込み範囲を取得してもよい。撮像素子304は、レンズユニット11を介して結像する被写体像のうち所定の取り込み範囲の画像を撮像してもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、本発明において、レンズ、鏡筒などの形状等は、上述した実施形態に限定されない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上述した実施形態の一部または全部を組み合わせてもよく、あるいは、上述した実施形態のうちの1つから構成の一部が省かれてもよい。
11 レンズユニット
12 鏡筒
13 第1レンズ
13S フランジ面
14 第2レンズ
14S フランジ面
30 接着剤
300 カメラモジュール
L レンズ群
O 光軸
12 鏡筒
13 第1レンズ
13S フランジ面
14 第2レンズ
14S フランジ面
30 接着剤
300 カメラモジュール
L レンズ群
O 光軸
Claims (7)
- 複数のレンズが当該レンズの光軸に沿って並べられたレンズ群と、このレンズ群を収容保持する鏡筒とを備えたレンズユニットであって、
複数のレンズのうち、最も物体側に位置する第1レンズと、当該第1レンズに像側で隣接する第2レンズの光軸方向において対向するフランジ面どうしが接着剤によって接着され、
接着される前記フランジ面どうしの間の光軸方向の隙間が光軸直交方向外側ほど長くなっており、前記隙間に前記接着剤が充填されていることを特徴とするレンズユニット。 - 前記第1レンズの前記フランジ面が光軸と直交し、前記第2レンズの前記フランジ面が光軸直交方向外側ほど前記第1レンズの前記フランジ面から離れるように光軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
- 前記第2レンズの前記フランジ面が、光軸直交方向外側ほど前記第1レンズの前記フランジ面から光軸方向に離間するような階段状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のレンズユニット。
- 前記接着剤がエポキシ系接着剤であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のレンズユニット。
- 請求項1~4のいずれか1項に記載のレンズユニットと、前記レンズユニットの前記レンズ群を通じて集光される光を電気信号に変換する撮像素子とを備えることを特徴とするカメラモジュール。
- 請求項5に記載のカメラモジュールと、前記カメラモジュールを制御するとともに前記カメラモジュールの撮像素子から出力される電気信号を処理する制御部とを有する撮像装置と、
前記撮像装置により取得される画像信号を処理する処理装置と、
前記処理装置により処理されて出力される画像を表示する表示装置と、
を有することを特徴とする撮像システム。 - 請求項6に記載の撮像システムを搭載し、前記表示装置により乗員への情報を出力することを特徴とする移動体。
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