JP7244289B2 - レンズユニットおよびカメラモジュール - Google Patents

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Description

本発明は、特に自動車等の車両に搭載される車載カメラを構成するレンズユニットおよびカメラモジュールに関する。
近年、自動車に車載カメラを搭載し、駐車をサポートしたり、画像認識により衝突防止を図ったりすることが行なわれており、さらにそれを自動運転に応用する試みもなされている。また、このような車載カメラ等のカメラモジュールは、一般に、複数のレンズが光軸に沿って並べられて成るレンズ群と、このレンズ群を収容保持する鏡筒と、レンズ群の少なくとも一個所のレンズ間に配置される絞り部材とを有するレンズユニットを備える(例えば、特許文献1参照)。
図5には、従来のレンズユニット100の一例が示されている。図示のように、このレンズユニット100は、円筒状の鏡筒(バレル)120と、鏡筒120の内側収容空間S内に配置される複数のレンズ、例えば、最も物体側に位置される第1のレンズ130、第2のレンズ140、および、最も像側に位置される第3のレンズ150とを備える。鏡筒120に固定されて支持される複数のレンズ130,140,150は、それぞれの光軸を一致させた状態で配置されており、1つの光軸Oに沿って並べられることにより、フィルタ170を介したパッケージセンサ(撮像素子;図示せず)による撮像に用いられる一群のレンズ群Lを構成している。
そして、鏡筒120は、その内側収容空間S内にレンズ群Lが組み込まれて収容保持された状態で、その物体側の端部(図5において左端部)のカシメ部123が図5の(a)の状態から図5の(b)の状態へと径方向内側にカシメられることにより、レンズ群Lの最も物体側に位置される第1のレンズ130をこのカシメ部123で鏡筒120の物体側端部に固定する。この場合、カシメ部123は、径方向内側にカシメられることにより、第1のレンズ130の外周縁に設けられる傾斜した平坦部(平面部)130bに対して圧接される。
特開2013-231993号公報
ところで、このようなレンズユニット100では、第1のレンズ130の形状によっては、カシメられたカシメ部123が様々な問題を引き起こし得る。
例えば、広画角仕様に対応するために曲率が大きい(曲率半径が小さい)レンズを第1のレンズ130として使用する場合には、図5の(b)に示されるように、第1のレンズ130の物体側の球状の表面130aが大きな曲率を成して光軸O方向に(物体側へ向けて)膨出するようになるため、第1のレンズ130の表面130aからのカシメ部123の突出量は、曲率が小さいレンズを使用する場合と比べて大きくなる。これは、第1のレンズ130の曲率が小さくなればなるほど、第1のレンズ130の物体側の表面130aが平坦に近づくようになって第1のレンズ130の表面130aとカシメ部123の外面とが面一に近づくようになるが、逆に、第1のレンズ130の曲率が大きくなればなるほど、第1のレンズ130の表面130aとカシメ部123の外面との傾斜度合いの差が大きくなり、第1のレンズ130の表面130aとカシメ部123の外面との間の段差が大きくなるからである。そして、このように曲率が大きいレンズを第1のレンズ130として使用して第1のレンズ130の表面130aからのカシメ部123の突出量が大きくなってしまうと、例えば、レンズユニット100に対して高圧洗車試験を行なった際に、図6の(a)に示されるように、第1のレンズ130の表面130aに向けて噴射された水流200が第1のレンズ130の表面130aに衝突してから該表面130aに沿って勢いよく流れ、第1のレンズ130の表面130aから突出するカシメ部123の突出部123aに直接に水圧が作用するようになる。そのため、そのような水圧によってカシメ部123が変形または破損し、あるいは、水圧によってカシメ部123が第1のレンズ130の表面130aからめくれ上がって第1のレンズ130が鏡筒120から脱落してしまう虞もあり得る。
また、このような高圧洗車試験に伴う水流200は、カシメ部123の突出部123aの端縁で堰き止められることによって滞留して図6の(b)に示されるようにそこに水滴210を付着させ、この付着した水滴210が入射光と干渉して光学特性を悪化(解像度を劣化)させる虞もある。
また、第1のレンズ130の表面130aの外周部におけるこのようなカシメ部123の突出は、光学性能にも影響を及ぼし得る。例えば、広画角仕様に対応して第1のレンズ130の曲率を大くしても、第1のレンズ130の表面130aの外周部でカシメ部123の突出量が大きければ、レンズ外周部の光までをも光学系内に取り込む必要があるにもかかわらず、図7に示されるように外周の光線300がカシメ部123の突出部123aによってケラレ易くなり、それに伴って画角が制限されてしまう。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、レンズの形状に依らず、光学性能に対する鏡筒のカシメ部の影響を最小限に抑えることができるとともに、カシメ部の変形および破損も防止できるレンズユニットおよびカメラモジュールを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、複数のレンズが当該レンズの光軸に沿って並べられて成るレンズ群と、このレンズ群を収容する鏡筒とを備えるレンズユニットであって、
前記鏡筒は、前記レンズ群が組み込まれるようになっている内側収容空間と、径方向内側にカシメられることにより前記内側収容空間内に組み込まれる前記レンズ群の最も物体側に位置されるレンズを固定するためのカシメ部とを有し、
前記カシメ部は、前記レンズ群の最も物体側に位置される前記レンズの外周縁部に設けられる段差溝に対してカシメられることを特徴とする。
本発明においては、レンズ群の最も物体側に位置されるレンズの外周縁部に設けられる段差溝に対してカシメ部がカシメられるようになっているため、広画角仕様に対応するために曲率が大きい(曲率半径が小さい)レンズを最も物体側に位置されるレンズとして使用する場合であっても、該レンズの表面からカシメ部を突出させないようにすることが可能となる。したがって、例えばレンズユニットに対して高圧洗車試験を行なった場合であっても、高圧洗車試験に伴う噴射水流の水圧がカシメ部に直接に作用することがなく、そのため、そのような水圧によるカシメ部の変形または破損を防止でき、あるいは、水圧によってカシメ部がレンズの表面からめくれ上がってレンズが鏡筒から脱落してしまうことも回避できる。さらに、高圧洗車試験に伴う水流がカシメ部の端縁で堰き止められて滞留しそこに水滴を付着させるといった事態も招かないで済み、そのような水滴付着に伴う光学特性の悪化(解像度の劣化)も防止できる。
また、このように段差溝によってレンズの表面からカシメ部を突出させないようにすることができれば、光学性能に対する悪影響も回避できる。すなわち、例えば、広画角仕様に対応して最も物体側に位置されるレンズの曲率を大くしても、該レンズの表面の外周部でカシメ部を突出させないようにすることができるため、カシメ部による外周光線のケラレを防止でき、したがって、レンズ外周部の光を光学系内に確実に取り込んで所望の画角を確保することができる。
また、本発明によれば、カシメ部を薄肉化することによってではなく、レンズの外周縁部に段差溝を設けることにより、レンズ表面からのカシメ部の突出を防止しているため、カシメ部の所望の強度を確保できる。
このように、本発明によれば、最も物体側に位置されるレンズの外周縁部に設けられる段差溝に対してカシメ部をカシメるようにしているため、レンズの形状に依らず、光学性能に対するカシメ部の影響を最小限に抑えることができるとともに、カシメ部の変形および破損も防止できる。
なお、上記構成において、カシメ部のためのレンズ外周縁部の段差溝は、研磨加工、切削加工など任意の加工処理によって形成され得るが、レンズの有効径の外側に位置される必要がある。また、この場合、段差溝の形成に伴う入射光への影響、例えば段差溝に伴う屈折光の入射など(例えばゴースト現象)を回避するために、段差溝に墨塗りを施すことが好ましい。
本発明の上記構成において、段差溝は、カシメられたカシメ部をそれが最も物体側に位置されるレンズの表面から物体側に突出しないように収容する平面部として形成されることが好ましい。このような構成によれば、段差溝によってレンズの表面からカシメ部を確実に突出させないようにすることができ、前述した作用効果を確実ならしめることができる。この場合、カシメ部は、段差溝内に隙間なく嵌合されてその外表面がレンズの表面とほぼ面一になるように係止されること好ましい。
また、本発明の上記構成において、鏡筒は、カシメ部をその径方向外側から補強する補強体を有することが好ましい。このような補強体を設ければ、カシメ部が補強されるため、例えば前述した噴射水流に伴うカシメ部の変形および破損も確実に防止できる。なお、補強体は、どのような形態を成していてもよく、例えばその断面形状も矩形、円形など、任意の形状を採用できる。
また、本発明の上記構成において、補強体は、カシメ部の外周に設けられる装着溝に嵌着されてカシメ部をそれが拡開しないように外側から押圧する金属製のリングにより形成されることが好ましい。これによれば、補強体がカシメ部に対して機械的に安定した状態で保持されるとともに、補強効果を更に一層増強させることができる。なお、この場合、補強体は、装着溝に接着等により強固に固定されることが好ましい。
また、本発明は、上記構成のレンズユニットを備えるカメラモジュールも提供する。このような構成のカメラモジュールによっても前述したレンズユニットの作用効果を得ることができる。
本発明のレンズユニットおよびカメラモジュールによれば、最も物体側に位置されるレンズの外周縁部に設けられる段差溝に対してカシメ部をカシメるようにしているため、レンズの形状に依らず、光学性能に対するカシメ部の影響を最小限に抑えることができるとともに、カシメ部の変形および破損も防止できる。
本発明の一実施の形態に係るレンズユニットの概略断面図であり、(a)はカシメ部がカシメられていない状態、(b)はカシメ部がカシメられた状態を示す。 (a)は、図1のレンズユニットに対して高圧洗車試験を行なった際の噴射水流の流れを示す概略断面図、(b)は、図1のレンズユニットの第1のレンズの外周部における光線の入射経路(カシメ部による光線のケラレがないこと)を示す概略断面図である。 図1のレンズユニットを有する本発明の一実施の形態に係るカメラモジュールの概略断面図である。 カシメ部の外周に補強体を備えるレンズユニットの概略断面図である。 従来のレンズユニットの概略断面図であり、(a)はカシメ部がカシメられていない状態、(b)はカシメ部がカシメられた状態を示す。 (a)は、図5の従来のレンズユニットに対して高圧洗車試験を行なった際の噴射水流の流れを示す概略断面図、(b)は、そのような水流に伴うカシメ部での水滴の付着を示す概略断面図である。 図5の従来のレンズユニットの第1のレンズの外周部における光線の入射経路(カシメ部によって光線がケラレること)を示す概略断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
なお、以下で説明される本実施の形態のレンズユニットは、特に車載カメラ等のカメラモジュール用のものであり、例えば、自動車の外表面側に固定して設置され、配線は自動車内に引き込まれてディスプレイやその他の装置に接続される。また、図面の全体にわたってレンズについてはハッチングを省略している。
図1は、本発明の一実施の形態に係るレンズユニットを示している。図示のように、本実施の形態のレンズユニット11は、円筒状の鏡筒(バレル)12と、鏡筒12の段付きの内側収容空間S内に組み込み配置される複数のレンズ、例えば、最も物体側に位置される第1のレンズ13、第2のレンズ14、および、最も像側に位置される第3のレンズ15と、レンズ間に介挿される図示しない少なくとも1つの絞り部材とを備えている。絞り部材は透過光量を制限し、明るさの指標となるF値を決定する「開口絞り」またはゴーストの原因となる光線や収差の原因となる光線を遮光する「遮光絞り」である。また、このようなレンズユニット11を備える車載カメラは、レンズユニット11と、図示しないイメージセンサを有する基板と、当該基板を自動車等の車両に設置する図示しない設置部材とを備えるものである。
鏡筒12に固定されて支持されている複数のレンズ13,14,15は、それぞれの光軸を一致させた状態に配置されており、1つの光軸Oに沿って各レンズ13,14,15が並べられた状態となって、撮像に用いられる一群のレンズ群Lを構成している。なお、これらのレンズの表面には、必要に応じて、反射防止膜、親水膜、撥水膜等が設けられる。
鏡筒12の物体側の端部(図1において左端部)には環状のカシメ部23が設けられており、このカシメ部23を図1の(a)の状態から図1の(b)の状態へと径方向内側にカシメることによってこのカシメ部23によりレンズ群Lの最も物体側に位置される第1のレンズ13が鏡筒12の物体側の端部に固定されるようになっている。なお、本実施の形態において、鏡筒12は樹脂製であり、最も物体側に位置されるレンズ13はガラスレンズであり、その他のレンズ14,15は樹脂レンズであるが、これに限らない。
また、鏡筒12の像側の端部(図1において右端部)には、レンズ15よりも径の小さい開口部を有する内側フランジ部24が設けられている。この内側フランジ部24とカシメ部23とにより、鏡筒12内にレンズ群Lを構成する複数のレンズ13、14、15と前記絞り部材とが保持されている。
最も物体側に位置する第1のレンズ13の外周面には、当該レンズ13の像側部分に径が小さくなった縮径部13cが設けられ、当該縮径部13cにシール部材としてのOリング26が設けられ、レンズ13の外周面と鏡筒12の内周面との間を、鏡筒12の物体側端部で封止した状態となっている。これにより、レンズユニット11の物体側の端部から鏡筒12内に水や塵埃等の微粒子が浸入するのを防止している。
鏡筒12は、その内径が物体側から像側に向かって段階的に小さくなっている。これに対応して、レンズ13,14,15は、物体側から像側に向かうにつれて、外径が小さくなっている。基本的に、レンズ13,14,15それぞれの外径と、鏡筒12の各レンズ13,14,15が支持される部分それぞれの内径とは略等しくなっている。なお、鏡筒12の外周面には、鏡筒12を車載カメラに設置する際に用いられる外側フランジ部25が鏡筒12の外周面に鍔状に設けられている。
また、本実施の形態において、カシメ部23によって鏡筒12の物体側の端部に固定される第1のレンズ13は、広画角仕様に対応するために特に曲率が大きい(曲率半径が小さい)レンズとなっており、その物体側の球状表面13aが大きな曲率を成して光軸O方向に(物体側へ向けて)膨出している。また、この第1のレンズ13の外周縁部には環状の平面部(平坦部)13bが設けられており、この平面部13bは、鏡筒12のカシメ部23をカシメて変形させることによって第1のレンズ13を固定する際に安定したカシメが行なえるようにカシメ部23を圧接させるために利用される。このように平面部13aとカシメ部23とが面で圧接されることにより、強力な防水機能が担保されている。
また、本実施の形態において、このような平面部13bは、カシメられたカシメ部23をそれが第1のレンズ13の表面13aから物体側に突出しないように収容する段差溝として形成されている(図1の(b)参照)。カシメ部23のためのレンズ13の外周縁部のこの段差溝(平面部)13bは、研磨加工、切削加工など任意の加工処理によって形成され得るが、レンズ13の有効径の外側に位置される必要がある。また、この場合、段差溝(平面部)13bの形成に伴う入射光への影響、例えば段差溝13bに伴う屈折光の入射など(例えばゴースト現象)を回避するために、段差溝13bに墨塗りを施すことが好ましい。また、このような段差溝(平面部)13bに対して圧接されてカシメられるカシメ部23は、段差溝13b内に隙間なく嵌合されてその外表面が第1のレンズ13の表面13aとほぼ面一になるように係止されること好ましい。
また、図2は、図1のレンズユニット11を有する本実施の形態のカメラモジュール300の概略断面図である。図示のように、カメラモジュール300は、フィルタ100が装着されたレンズユニット11を含んで構成されている。
カメラモジュール300は、外装部品である上ケース(カメラケース)301と、レンズユニット11を保持するマウント(台座)302とを備えている。また、カメラモジュール300は、シール部材303およびパッケージセンサ(撮像素子)304を備えている。
上ケース301は、レンズユニット11の物体側の端部を露出させるとともに他の部分を覆う部材である。マウント302は、上ケース301の内部に配置されており、レンズユニット11の雄ねじ11aと螺合する雌ねじ302aを有する。シール部材303は、上ケース301の内面とレンズユニット11の鏡筒12の外周面12aとの間に介挿された部材であり、上ケース301の内部の気密性を保持するための部材である。
パッケージセンサ304は、マウント302の内部に配置されており、かつ、レンズユニット11により形成される物体の像を受光する位置に配置されている。また、パッケージセンサ304は、CCDやCMOS等を備えており、レンズユニット11を通じて集光されて到達する光を電気信号に変換する。変換された電気信号は、カメラにより撮影された画像データの構成要素であるアナログデータやデジタルデータに変換される。
以上説明したように、本実施の形態のレンズユニット11によれば、レンズ群Lの最も物体側に位置される第1のレンズ13の外周縁部に設けられる段差溝(平面部)13bに対してカシメ部23がカシメられるようになっているため、本実施の形態のように広画角仕様に対応するために曲率が大きい(曲率半径が小さい)レンズを第1のレンズ13として使用する場合であっても、該レンズ13の表面13aからカシメ部23を突出させないようにすることが可能となる。したがって、例えば図3の(a)に示されるようにレンズユニット11に対して高圧洗車試験を行なった場合であっても、高圧洗車試験に伴う噴射水流200の水圧がカシメ部23に直接に作用することがなく、そのため、そのような水圧によるカシメ部23の変形または破損を防止でき、あるいは、水圧によってカシメ部23がレンズ13の表面13aからめくれ上がってレンズ13が鏡筒12から脱落してしまうことも回避できる。さらに、高圧洗車試験に伴う水流200がカシメ部23の端縁で堰き止められて滞留しそこに水滴を付着させるといった事態も招かないで済み、そのような水滴付着に伴う光学特性の悪化(解像度の劣化)も防止できる。
また、このように段差溝13bによってレンズ13の表面13aからカシメ部23を突出させないようにすることができれば、光学性能に対する悪影響も回避できる。すなわち、本実施の形態のように広画角仕様に対応して第1のレンズ13の曲率を大くしても、該レンズ13の表面13aの外周部でカシメ部23を突出させないようにすることができるため、図3の(b)に示されるようにカシメ部23による外周光線300のケラレを防止でき、したがって、レンズ外周部の光を光学系内に確実に取り込んで所望の画角を確保することができる。
また、本実施の形態によれば、カシメ部23を薄肉化することによってではなく、レンズ13の外周縁部に段差溝13bを設けることにより、レンズ表面13aからのカシメ部23の突出を防止しているため、カシメ部23の所望の強度を確保できる。
なお、前述した実施の形態では、噴射水流200に伴うカシメ部23の変形や破損等も防止し得るように段差溝13bによってカシメ部23を第1のレンズ13の表面13aから突出させないようにしているが、カシメ部23の破損等は、カシメ部23を更に補強することによっても防止することができる。したがって、段差溝13bと組み合わせて、あるいは、段差溝13bとは無関係に(段差溝13bを伴わなくても)、カシメ部23を補強するための補強手段が鏡筒12に設けられることが好ましい。そのような補強手段の一例が図4に示されている。この図4では、段差溝13bが第1のレンズ13に設けられていないが、前述の実施の形態のように段差溝13bが設けられてもよい。
図4に示される補強手段は、カシメ部23をその径方向外側から補強する補強体90として鏡筒12に設けられる。具体的には、この補強体90は、カシメ部23の外周に設けられる環状の装着溝12bに嵌着されてカシメ部23をそれが拡開しないように外側から押圧する金属製のリングによって形成される。図4において、補強体90は、その断面形状が矩形に形成されているが、円形などの他の任意の断面形状を有していてもよい。また、このような補強体90は、装着溝12bに接着等により強固に固定されることが好ましい。
このような補強体90は、仮に前述したような段差溝13bが第1のレンズ13に設けられていない場合であっても、カシメ部23を強固に補強して、前述した噴射水流200に伴うカシメ部23の変形や破損等を防止できるだけでなく、その他の機械的な外力に対してもカシメ部23を保護することができる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、本発明において、レンズ、鏡筒などの形状は、前述した実施の形態に限定されない。また、前述した実施の形態において、第1のレンズには、段差溝に加えて、様々な機能部が設けられてもよい。例えば、第1のレンズの厚さが薄い場合などにおいてOリング26の弾力に耐えられるように(Oリング26の脱落を防止できるように)、Oリング26と接触する縮径部13cの外周面に像側へ向けて外径が大きくなるように傾斜するテーパ部を設け、さらには、第1のレンズと鏡筒との間に介挿されて縮径部から像側に突出するであろうOリング26の突出部位を逃がすための逃げ溝を鏡筒に設けてもよい。
11 レンズユニット
12 鏡筒
12b 装着溝
13,14,15 レンズ
13a 表面
13b 段差溝(平面部)
23 カシメ部
90 補強体
300 カメラモジュール
O 光軸
L レンズ群
S 内側収容空間

Claims (3)

  1. 複数のレンズが当該レンズの光軸に沿って並べられて成るレンズ群と、このレンズ群を収容する鏡筒とを備えるレンズユニットであって、
    前記鏡筒は、前記レンズ群が組み込まれるようになっている内側収容空間と、径方向内側にカシメられることにより前記内側収容空間内に組み込まれる前記レンズ群の最も物体側に位置されるレンズを固定するためのカシメ部とを有し、
    前記カシメ部は、前記レンズ群の最も物体側に位置される前記レンズの外周縁部に対してカシメられ、前記鏡筒は、前記カシメ部をそれが拡開しないように径方向で外側から押圧して補強する補強体を有することを特徴とするレンズユニット。
  2. 前記補強体は、前記カシメ部の外周に設けられる装着溝に嵌着される金属製のリングにより形成されることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
  3. 請求項1または2に記載のレンズユニットを備えることを特徴とするカメラモジュール。
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