JP2023013840A - 乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員の上半身を、ソフトで、かつ、的確に拘束可能な乗員保護装置を提供すること。【解決手段】シート1に着座した乗員MPを保護するための乗員保護装置S。エアバッグ25と、折り畳まれたエアバッグを収納させて保持するとともに乗員の腰部の前方に配置される保持体10と、を備える。エアバッグが、膨張完了時に、乗員の上半身の前方において、上下方向に略沿うように左右方向側で並設されて、膨張完了時に上下方向に略沿って配置される後面28cによって左右の肩MSL,MSRをそれぞれ拘束可能とし、下端面を、乗員受止時に左右の大腿部MTL,MTRに支持される被支持面として構成される2つの拘束用膨張部28L,28Rを、有するとともに、膨張完了時における左右方向の中央の後端側であって2つの拘束用膨張部間に、前方に凹むような凹部36を形成するように、拘束用膨張部相互を、連結させている。【選択図】図11

Description

本発明は、シートに着座した乗員を保護するための乗員保護装置に関する。
従来、乗員保護装置としては、シートベルトにおいて装着時に乗員の腰部を拘束するラップベルトの領域に、折り畳まれたエアバッグを配置させ、エアバッグを、インフレーターからの膨張用ガスを内部に流入させて、乗員の前方を覆うように膨張させる構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。この従来の乗員保護装置では、エアバッグの膨張完了形状を、軸方向を左右方向に略沿わせた略三角柱状としており、このエアバッグの膨張完了時の下面を乗員の大腿部と当接させることにより、乗員の大腿部に支持された状態で、乗員の上半身と対向して配置される後面から構成される上半身拘束面により、乗員の胸部から頭部にかけてを拘束させる構成であった。
特開2020-66425公報
しかし、従来の乗員保護装置では、エアバッグの上半身拘束面は、略平面状とされていることから、上半身拘束面によって乗員の上半身を受け止める際に、胸部が上半身拘束面と接触することとなって、乗員の上半身をソフトに保護する点に、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、乗員の上半身を、ソフトで、かつ、的確に拘束可能な乗員保護装置を提供することを目的とする。
本発明に係る乗員保護装置は、シートに着座した乗員を保護するための乗員保護装置であって、
可撓性を有したシート体から構成される袋状として、折り畳まれて収納されるエアバッグと、
折り畳まれたエアバッグを収納させて保持するとともに、シートに着座した乗員の腰部の前方に配置される保持体と、
エアバッグに膨張用ガスを供給可能なインフレーターと、
を備える構成とされて、
エアバッグが、
膨張完了時に、乗員の上半身の前方において、上下方向に略沿うように、左右方向側で並設されて、膨張完了時に上下方向に略沿って配置される後面によって乗員の左右の肩をそれぞれ拘束可能とし、膨張完了時に前後方向に略沿って配置される下端面を、乗員受止時に乗員の左右の大腿部に支持される被支持面として構成される2つの拘束用膨張部を、有するとともに、
膨張完了時における左右方向の中央の後端側であって2つの拘束用膨張部間に、前方に凹むような凹部を形成するように、拘束用膨張部相互を、少なくとも1箇所で、連結させて構成されていることを特徴とする。
本発明の乗員保護装置では、エアバッグの膨張完了時において、乗員が上半身を下半身に近づけるように移動する際に、まず、上半身の前方において上下方向に略沿うように膨張している2つの拘束用膨張部が、それぞれ、上下方向に略沿うように配置される後面によって、乗員の左右の肩を拘束して、上半身の前方移動を抑制することとなる。また、本発明の乗員保護装置では、各拘束用膨張部は、膨張完了時に前後方向に略沿って配置される下端面を、乗員受止時に乗員の左右の大腿部に支持される被支持面としている。そのため、乗員が、各拘束用膨張部の後面によって左右の肩を拘束されつつ、上半身をさらに下半身に近づけるように移動することとなっても、各拘束用膨張部は、下端面を大腿部に支持されることから、乗員の左右の肩を安定して拘束することができる。また、本発明の乗員保護装置では、エアバッグは、膨張完了時における左右方向の中央の後端側であって2つの拘束用膨張部間に、前方に凹むような凹部を形成するように、拘束用膨張部を、少なくとも1箇所で、相互に連結させている構成である。すなわち、本発明の乗員保護装置では、エアバッグは、各拘束用膨張部によって左右の肩を拘束された状態で、相対的に前方に凹んでいる凹部を、乗員の胸部の前方に配置させるような構成であることから、左右の肩を拘束される際に、乗員の胸部が、エアバッグと強く接触することを抑制できる。
したがって、本発明の乗員保護装置では、乗員の上半身を、ソフトで、かつ、的確に拘束することができる。
また、本発明の乗員保護装置において、エアバッグに、2つの拘束用膨張部における膨張完了時の後下端側相互を連通させ、かつ、各拘束用膨張部への膨張用ガスの供給路とする連通膨張部を、配設させる構成とすれば、1つのインフレーターで、2つの拘束用膨張部を膨張させることができ、簡便な構成とすることが可能となって、好ましい。
上記構成の乗員保護装置において、拘束用膨張部相互を連結させる連結部位を、連通膨張部と、各拘束用膨張部の前縁相互を結合させる結合部位と、を備える構成すれば、拘束用膨張部が、膨張完了時に、結合部位によって、前縁相互を連結させて配置されることとなる。そのため、例えば、結合部位により、拘束用膨張部における上端側の前縁相互を連結させる構成とすれば、乗員拘束時に、後面側によって左右の肩を拘束された状態で、凹部内に進入する乗員の頭部を、前縁相互を連結されている拘束用膨張部の前上端側の領域によって、受け止めることも可能となって、好ましい。
また、拘束用膨張部相互を連結させる連結部位を、連通膨張部と、各拘束用膨張部の前縁側相互を連結させるテザーと、を備える構成してもよく、このような構成とすれば、拘束用膨張部は、膨張完了時に、前端側を、ある程度左右に離隔させた状態で、配置されることとなる。そのため、前縁相互を結合部位によって直接結合させる構成とする場合と比較して、拘束用膨張部間の離隔距離が大きくなり、エアバッグの膨張完了形状を、左右に幅広とすることができることから、保護エリアを左右で広く確保することができて、シートの斜め前方から衝撃力が作用した場合にも、斜め前方に向かって移動する乗員の肩を、拘束用膨張部によって的確に拘束することができる。また、テザーによって、拘束用膨張部の前縁側相互を連結させる構成とする場合、テザーの長さ寸法や配置位置を変更することによって、拘束用膨張部の離隔距離や凹部の凹み形状等を、容易に変更することができ、エアバッグの設計変更が容易となる。
さらに、拘束用膨張部相互を連結させる連結部位は、各拘束用膨張部において膨張完了時に相互に対向して配置される内壁部相互を上下前後の略中央となる位置で結合させる結合部位を、備える構成してもよい。
さらにまた、上記構成の乗員保護装置において、各拘束用膨張部を、膨張完了時の左右方向側から見た外形形状を下端面と後面とを略直交させるような略直角三角形状として、構成すれば、各拘束用膨張部を、前上縁側を有した略長方形状とする場合と比較して、容積の増大を抑制することができる。
本発明の一実施形態である乗員保護装置を搭載させたシートの斜視図である。 図1のシートの側面図である。 図1のシートの正面図であり、シートベルトが装着された状態を示す。 実施形態の乗員保護装置において使用されるエアバッグを単体で膨張させた状態を示す正面図である。 図4のエアバッグの背面図である。 図4のエアバッグの前後方向に沿った概略縦断面図である。 図4のエアバッグの前後方向に沿った概略横断面図であり、図6のVII-VII部位を示す。 図4のエアバッグを構成する基材を並べた平面図である。 実施形態の乗員保護装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態のシートの正面図である。 実施形態の乗員保護装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態のシートの側面図である。 実施形態の乗員保護装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態のシートの平面図である。 実施形態の乗員保護装置において、膨張を完了させたエアバッグにより乗員を拘束する状態を示す側面図である。 本発明の他の実施形態であるエアバッグを、単体で膨張させた状態を示す正面図である。 図13のエアバッグを構成する基材を並べた平面図である。 図13のエアバッグを使用した乗員保護装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態のシートの正面図である。 図13のエアバッグを使用した乗員保護装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態のシートの側面図である。 図13のエアバッグを使用した乗員保護装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態のシートの平面図である。 本発明のさらに他の実施形態であるエアバッグを使用した乗員保護装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態のシートの側面図である。 図18のエアバッグが膨張を完了させた状態のシートの平面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の乗員保護装置Sは、図1~3に示すように、車両のシート1に搭載されるもので、エアバッグ25を保持する保持体を構成するシートベルト7と、エアバッグ25と、エアバッグ25に膨張用ガスを供給するインフレーター17と、を備える構成とされている。シート1は、背もたれ部2と座部3とを備えている。なお、実施形態では、前後上下左右の方向は、特に断らない限り、シート1の前後上下左右の方向と一致している。
シートベルト7は、実施形態の場合、シート1に搭載されるもので、シート1に着座した乗員MPを拘束するためのベルト本体8と、ベルト本体8に取り付けられるタングプレート12と、タングプレート12を連結させるためのバックル13と、を備える構成とされている。ベルト本体8は、背もたれ部2内に配置される図示しないリトラクタの巻取軸に一端を係止され、他端側を、シート1における座部3の後端3b左方に配置されるアンカ部材14(図1,2参照)に係止されている。詳細には、ベルト本体8は、背もたれ部2の上端左縁側から外部に露出されるように配置されるもので、実施形態の場合、乗員MPの非着座状態においては、図1,2に示すように、エアバッグ25を保持させている保持体としてのラップベルト10を、背もたれ部2の前面に露出させるように、構成されている。詳細には、ラップベルト10は、乗員MPの非着座状態において、図1に示すように、背もたれ部2の左縁2a側において、上下方向に略沿うようにして、背もたれ部2の前面に露出されている。ベルト本体8は、ラップベルト10と、背もたれ部2内に収納されるショルダーベルト9と、を有し、乗員着座時においてタングプレート12をバックル13に連結させた状態で、アンカ部材14とバックル13との間において左右方向に略沿うように配置されるラップベルト10によって乗員MPの下半身MD(腰部MW)を拘束し、背もたれ部2の上端左縁側から延びつつバックル13にかけて斜めに配置されるショルダーベルト9によって乗員MPの上半身MU(肩MSから胸部MBにかけて)を拘束する構成とされている(図3参照)。そして、実施形態の場合、乗員着座時に、シート1に着座した乗員MPの腰部MWの前方に配置されるラップベルト10と、後述するカバー22と、が、折り畳まれたエアバッグ25を収納させて保持する保持体を、構成している。
インフレーター17は、シート1に搭載されるもので、詳細には、実施形態の場合、シート1における座面3aよりも下方となる位置に、配設されている。具体的には、インフレーター17は、図2に示すように、座部3より下方のシート1の背面側において軸方向を左右方向に略沿わせて配置される略円柱状のインフレーター本体18(詳細な図示省略)と、インフレーター本体18から延びてエアバッグ25に膨張用ガスを供給するパイプ部19と、を備えている。パイプ部19は、金属製として、インフレーター本体18から延びて、先端を、シート1の左方において、座部3と背もたれ部2との境界部位付近に位置させるように、配設されるもので、この先端を、クランプ20を利用して、エアバッグ25における後述する導管部50と接続させる構成とされている。
エアバッグ25は、シートベルト7のラップベルト10とカバー22とを保持体として、長尺状に折り畳まれて、周囲をカバー22に覆われつつラップベルト10に保持されるもので、具体的には、シートベルト7の装着時におけるラップベルト10の上面側に重ねられるようにして、周囲を、略筒状のカバー22に覆われて、ラップベルト10の領域に配置されている(図3参照)。換言すれば、実施形態では、エアバッグ25は、ラップベルト10とカバー22との間の隙間に、折り畳まれて収納される構成である。また、図1に示すような非装着状態においては、エアバッグ25は、背もたれ部2の前面に露出しているラップベルト10の背面側(背もたれ部2側)に、配置されている。カバー22は、エアバッグ25の展開膨張時に破断して、エアバッグ25を突出可能に構成されている。
エアバッグ25は、図4~7に示すように、バッグ本体26と、インフレーター17と接続されてバッグ本体26に膨張用ガスを流入させる導管部50と、バッグ本体26をラップベルト10に取り付けるための取付部52と、を備えている。
バッグ本体26は、2つの拘束用膨張部28L,28Rと、2つの拘束用膨張部28L,28Rにおける膨張完了時の後下端28b,28b側相互を連通させる連通膨張部40と、を備えている。
各拘束用膨張部28L,28Rは、膨張完了形状を略板状として、エアバッグ25の膨張完了時に、乗員MPの上半身MUの前方において、上下方向に略沿うように、左右方向側で並設されている。各拘束用膨張部28L,28Rは、膨張完了時に、後面28cを、上下方向に略沿って配置させ、下端面28dを、前後方向に略沿って配置させるように構成されて、膨張完了時の外形形状を、左右方向側から見て、下端面28dと後面28cと略直交させるような略直角三角形状として、構成されている(図10参照)。すなわち、各拘束用膨張部28L,28Rは、それぞれ、略直角三角形の板状とされるもので、実施形態の場合、外形形状を略同一とされている。各拘束用膨張部28L,28Rにおける膨張完了時の後面28cは、肩拘束面32L,32Rとして、乗員MPの左右の肩MSL,MSRをそれぞれ拘束可能に、構成されている。各拘束用膨張部28L,28Rにおける膨張完了時の下端面28dは、乗員受止時に乗員MPの左右の大腿部MTL,MTRに支持される被支持面33L,33Rを、構成している。実施形態の場合、各拘束用膨張部28L,28Rは、外形形状を略同一として、膨張完了時に左右の中央側に配置される内壁部29L,29Rと、左右の外側に配置される外壁部30L,30Rと、を有し、内壁部29L,29Rと外壁部30L,30Rとの外周縁相互を、それぞれ、結合(縫着)させることにより、膨張完了形状を略板状とされている。
連通膨張部40は、2つの拘束用膨張部28L,28Rにおける膨張完了時の後下端28b側相互を連通させ、かつ、各拘束用膨張部28L,28Rへの膨張用ガスの供給路を、構成している。具体的には、連通膨張部40は、エアバッグ25の膨張完了時に、乗員MPの腰部MWの前方において、左右方向に略沿った筒状に配置されるもので、左端40a側と右端40b側とを、それぞれ、各拘束用膨張部28L,28Rの後下端28bに連通されている。実施形態の場合、後述するごとく、連通膨張部40と拘束用膨張部28L,28Rとは、外形形状を同一とした内側パネル59と外側パネル55との外周縁相互を縫着(結合)させることにより、一体的に形成されており、バッグ本体26の膨張完了時に、各拘束用膨張部28L,28Rは、連通膨張部40との境界部位を屈曲されつつ、連通膨張部40に対して、上方に立ち上がるようにして、配置される構成である。連通膨張部40は、長さ寸法を、実施形態の場合、膨張完了時において、乗員MPの左右の大腿部MTL,MTRにおける左右方向側の幅寸法と略同等とするように、設定されている。連通膨張部40は、膨張完了時に上面側に配置される上壁部41と、下面側に配置される下壁部42と、を備える構成であり、下壁部42に、導管部50と連通される連通孔44を、左右方向側で2個並設させている。
また、実施形態では、各拘束用膨張部28L,28Rは、前縁28e,28e相互を、連結部位としての結合部位35によって、相互に連結されている。結合部位35は、実施形態の場合、前縁28e,28e相互を上下の略全域にわたって連結させるように、連続的に形成されている。具体的には、結合部位35は、各拘束用膨張部28L,28Rの前縁28e,28eを構成している縫合代の部位を、両端側の湾曲しているコーナ部を除いた直線状の領域の全域にわたって、相互に縫着させることにより、形成されている(図8参照)。すなわち、実施形態では、各拘束用膨張部28L,28Rは、後下端28b側と、前縁28e側と、を、連結部位としての連通膨張部40と結合部位35とによって、相互に連結されている。そして、実施形態の場合、バッグ本体26は、膨張完了形状を、乗員MP側となる後側を幅広として前側にかけて収束される略三角錐状として、構成されている(図4~7,9~11参照)。
そして、実施形態のバッグ本体26は、連通膨張部40及び結合部位35によって拘束用膨張部28L,28Rを相互に連結させることにより、膨張完了時における左右方向の中央の後端側であって、拘束用膨張部28L,28R間に、前方に凹むような凹部36を、有する構成とされている(図5,7参照)。実施形態では、拘束用膨張部28L,28Rが前縁28e,28e相互を上下の略全域にわたって結合されていることから、バッグ本体26は、膨張完了時の後方側から見た外形形状を、連通膨張部40側(下端26b側)を底辺とした略三角形状とされている。そして、凹部36は、連通膨張部40側を最も左右に幅広として、バッグ本体26の上端26a側にかけて収束するように、構成されている。すなわち、膨張を完了させたバッグ本体26を後方側から見た状態において、拘束用膨張部28L,28Rは、上端28a,28a側を接触させるように、上下方向に対して傾斜して配置されることとなる(図5参照)。また、実施形態の場合、バッグ本体26は、膨張完了時の上方側から見た状態で、前縁28e,28e相互を結合されて、前端28f,28f相互を接触させている拘束用膨張部28L,28Rを、後端28g,28g側で左右に離隔させるような略V字形状に配置させるように構成されている(図7参照)。すなわち、各拘束用膨張部28L,28Rは、前後方向に対して傾斜して配置される構成である。そして、この後端28g,28gを左右で離隔させつつ、前端28f,28f相互を接触させている拘束用膨張部28L,28R間の隙間が、凹部36を、構成している。この凹部36は、エアバッグ25の膨張完了時において、各拘束用膨張部28L,28Rの後面、すなわち、肩拘束面32L,32Rにより、乗員MPの左右の肩MSL,MSRを拘束した際に、乗員MPの胸部MBの前方に配置されることとなる。
そして、実施形態のバッグ本体26では、結合部位35により前縁28e側を相互に連結されている拘束用膨張部28L,28Rの上端28a側の部位が、乗員拘束時に、乗員MPの頭部MHを受け止める頭部保護部38を、構成している。実施形態では、バッグ本体26は、膨張完了時の上下方向側の幅寸法及び左右方向側の幅寸法を、膨張完了時の拘束用膨張部28L,28Rの後面28c側によって乗員MPの左右の肩MSL,MSRを拘束可能で、かつ、乗員MPの上半身MUの前方を、頭部MHを除いて覆い可能な寸法に、設定され、膨張完了時の前後方向側の幅寸法を、大腿部MTL,MTRの上面を前後の略全域にわたって(膝の近傍まで)前後に広く覆い可能な寸法に、設定されている(図10,11参照)。詳細には、実施形態では、バッグ本体26は、膨張完了時における拘束用膨張部28L,28Rの上端28aを、乗員MP(AM50ダミー相当)の頭部MHよりもわずかに下方に位置させるように、構成されている(図10参照)。
導管部50は、インフレーター17のパイプ部19と接続されるもので、バッグ本体26側に連結される元部50a側を閉塞させ、先端50b側を、パイプ部19と接続可能に開口させて構成されるもので、エアバッグ25の膨張完了時に、ラップベルト10に略沿うように左右方向に略沿って配置される構成である(図11参照)。この導管部50は、図4,5に示すように、元部50a側の領域を、膨張完了時のバッグ本体26における連通膨張部40の下面側に配置させており、この元部50a側において、連通孔44により、連通膨張部40と連通されている。導管部50は、先端50b側を、上述したごとく、クランプ20を用いて、インフレーター17のパイプ部19に接続される構成であり、実施形態では、導管部50の先端50b付近の領域は、外側面側を、押え片部15によって押えられる構成とされている(図1,2,10参照)。
バッグ本体26をラップベルト10に取り付ける取付部52は、導管部50の元部50a側の部位の下面側に配設されるもので、ラップベルト10に略沿うように左右方向に略沿って配設される筒状として、導管部50の元部50a側の下面側に縫着されて、ラップベルト10を挿通可能に構成されている(図4~7参照)。この取付部52にラップベルト10を挿通させることにより、エアバッグ25は、ラップベルト10に保持される構成である。
実施形態のエアバッグ25は、可撓性を有したシート体からなるもので、所定形状の基布の周縁相互を結合させて形成されている。実施形態の場合、エアバッグ25は、図8に示すように、バッグ本体26を構成する外側パネル55,内側パネル59と、導管部50を構成する2枚の導管部用パネル64,65と、取付部52を構成する取付部用パネル67と、から構成されている。これらの外側パネル55,内側パネル59,導管部用パネル64,65,取付部用パネル67は、実施形態の場合、それぞれ、ポリエステル糸やポリアミド糸等からなる可撓性を有した織布から形成されている。
外側パネル55は、各拘束用膨張部28L,28Rの外壁部30L,30Rと、連通膨張部40の下壁部42と、を構成している。内側パネル59は、各拘束用膨張部28L,28Rの内壁部29L,29Rと、連通膨張部40の上壁部41と、を構成している。外側パネル55は、各拘束用膨張部28L,28Rの外壁部30L,30Rを構成する外壁構成部56L,56Rの間に、連通膨張部40の下壁部42を構成する下壁構成部57を配置させて、外形形状を、外壁構成部56L,56Rの後縁56aaから下壁構成部57の後縁57bにかけてを一直線状とするように、構成されている。内側パネル59は、外形形状を外側パネル55と一致させて構成されるもので、外側パネル55と同様に、各拘束用膨張部28L,28Rの内壁部29L,29Rを構成する内壁構成部60L,60Rの間に、連通膨張部40の上壁部41を構成する上壁構成部61を配置させて、内壁構成部60L,60Rの後縁60aaから上壁構成部61の後縁61bにかけてを一直線状とするように、構成されている。そして、バッグ本体26は、外側パネル55と内側パネル59との対応する縁部相互(外周縁56a,60a相互、前縁57a,61a相互、及び、後縁57b,61b相互)を、結合させることにより、2つの拘束用膨張部28L,28Rと、拘束用膨張部28L,28R相互を連通させる連通膨張部40と、を有した袋状とされる。
導管部50を構成する導管部用パネル64,65は、外形形状を同一とした2枚から、構成されている。取付部52を構成する取付部用パネル67は、外形形状を略長方形状とされて、二つ折りされて短手方向側の縁部相互を結合させることにより、取付部52を構成することとなる。
実施形態の乗員保護装置Sでは、車両に搭載されたシート1にシートベルト7を装着しつつ乗員MPが着座した状態で、インフレーター17が作動すれば、インフレーター17から吐出される膨張用ガスが、導管部を経てバッグ本体26内に流入することとなり、バッグ本体26(エアバッグ25)が、カバー22を破断させるようにして、ラップベルト10から前上方に突出しつつ、図3の二点鎖線及び図9~11に示すように、膨張を完了させることとなる。
そして、実施形態の乗員保護装置Sでは、エアバッグ25の膨張完了時において、乗員MPが上半身MUを下半身MDに近づけるように移動する際に、まず、上半身MUの前方において上下方向に略沿うように膨張している2つの拘束用膨張部28L,28Rが、それぞれ、上下方向に略沿うように配置される後面28c,28c(肩拘束面32L,32R)によって、乗員MPの左右の肩MSL,MSRを拘束して、上半身MUの前方移動を抑制することとなる。また、実施形態の乗員保護装置Sでは、各拘束用膨張部28L,28Rは、膨張完了時に前後方向に略沿って配置される下端面28d,28dを、乗員受止時に乗員MPの左右の大腿部MTL,MTRに支持される被支持面33L,33Rとしている。そのため、乗員MPが、各拘束用膨張部28L,28Rの後面28c,28c(肩拘束面32L,32R)によって左右の肩MSL,MSRを拘束されつつ、上半身MUをさらに下半身MDに近づけるように移動することとなっても、各拘束用膨張部28L,28Rは、下端面28d,28dを大腿部MTL,MTRに支持されることから、乗員MPの左右の肩MSL,MSRを安定して拘束することができる。また、実施形態の乗員保護装置Sでは、エアバッグ25は、膨張完了時における左右方向の中央の後端側であって2つの拘束用膨張部28L,28R間に、前方に凹むような凹部36を形成するように、拘束用膨張部28L,28Rを、少なくとも1箇所で、相互に連結させている構成である。すなわち、実施形態の乗員保護装置Sでは、エアバッグ25は、各拘束用膨張部28L,28Rによって左右の肩MSL,MSRを拘束された状態で、相対的に前方に凹んでいる凹部36を、乗員MPの胸部MBの前方に配置させるような構成であることから、左右の肩MSL,MSRを拘束される際に、乗員MPの胸部MBが、エアバッグ25と強く接触することを抑制できる。
したがって、実施形態の乗員保護装置Sは、乗員MPの上半身MUを、ソフトで、かつ、的確に拘束することができる。
また、実施形態の乗員保護装置Sでは、エアバッグ25が、2つの拘束用膨張部28L,28Rにおける膨張完了時の後下端28b,28b側相互を連通させ、かつ、各拘束用膨張部28L,28Rへの膨張用ガスの供給路とする連通膨張部40を、有する構成である。そのため、1つのインフレーター17で、2つの拘束用膨張部28L,28Rを膨張させることができて、簡便な構成とすることができる。
また、実施形態の乗員保護装置Sでは、拘束用膨張部28L,28R相互を連結させる連結部位が、連通膨張部40と、各拘束用膨張部28L,28Rの前縁28e,28e相互を結合させる結合部位35と、を備える構成であり、拘束用膨張部28L,28Rが、膨張完了時に、結合部位35によって、前縁28e,28e相互を連結させて配置されることとなる。具体的には、実施形態の乗員保護装置Sでは、結合部位35は、拘束用膨張部28L,28Rの前縁28e,28e相互を、上下の略全域にわたって結合させるように、上下の略全域にわたって連続的に形成されている。すなわち、実施形態の乗員保護装置Sでは、拘束用膨張部28L,28Rは、上端28a側の前縁28e相互を連結させていることから、乗員拘束時に、後面28c,28c側によって左右の肩MSL,MSRを拘束された状態で、凹部36内に進入する乗員MPの頭部MHを、前縁28e相互を連結されている拘束用膨張部28L,28Rの前上端側(実施形態の場合、上端28a側)の領域(頭部保護部38)によって、受け止めることができる(図12参照)。なお、実施形態では、結合部位35は、拘束用膨張部28L,28Rの前縁28e側において、上下の略全域にわたって連続的に形成されているが、上下の一部のみに配置させる構成としてもよく、また、断続的に形成する構成としてもよい。
さらに、実施形態の乗員保護装置Sでは、各拘束用膨張部28L,28Rが、膨張完了時の左右方向側から見た外形形状を下端面28dと後面28cとを略直交させるような略直角三角形状として、構成されている。そのため、各拘束用膨張部を、前上縁側を有した略長方形状とする場合と比較して、容積の増大を抑制することができる。勿論、このような点を考慮しなければ、各拘束用膨張部を、略長方形板状に膨張させる構成としてもよい。
また、エアバッグ25Aとして、図13,15~17に示す構成のものを使用してもよい。エアバッグ25Aにおける導管部50と取付部52とは、前述のエアバッグ25における導管部50と取付部52と同一の構成である。このエアバッグ25Aのバッグ本体26Aでは、拘束用膨張部28AL,28ARの前縁相互を結合させる結合部位を設けず、各拘束用膨張部28AL,28ARは、前縁28e,28e側相互を、テザー70により連結される構成である。エアバッグ25Aにおけるバッグ本体26Aは、結合部位の代わりにテザー70を設ける以外は、前述のエアバッグ25におけるバッグ本体26と同一の構成であることから、同一の図符号の末尾に「A」を付して、詳細な説明を省略する。
テザー70は、長さ方向を左右方向に沿わせた略帯状とされるもので、実施形態の場合、左端70a側と右端70b側とを、各拘束用膨張部28AL,28ARの前縁28e側において上下の略中央となる位置に、それぞれ、結合させることにより、実施形態の場合、各拘束用膨張部28AL,28ARの前縁28e側における上下の略中央を連結させている。テザー70は、詳細には、各拘束用膨張部28L,28Rの前縁28e,28eを構成している縫合代の部位に、左端70a側と右端70b側とを縫着させている(図14の二点鎖線参照)。テザー70は、長さ寸法L1を、平らに展開した状態の連通膨張部40Aの長さ寸法L2以下に設定することが好ましく(図14参照)、実施形態の場合、テザー70は、長さ寸法L1を、平らに展開した状態の連通膨張部40Aの長さ寸法L2と略同一に設定されている。また、テザー70の幅寸法W1は、拘束用膨張部28AL,28ARの前縁28eの上下方向側の幅寸法W2の1/3程度に、設定されている(図14参照)。
このエアバッグ25Aでは、各拘束用膨張部28AL,28ARは、後下端28b側を連通膨張部40Aによって相互に連結されるとともに、前縁28e側の上下の略中央を、テザー70によって、相互に連結されている。そして、このエアバッグ25Aにおけるバッグ本体26Aは、連通膨張部40A及びテザー70によって拘束用膨張部28AL,28ARを相互に連結させることにより、膨張完了時における左右方向の中央の後端側であって、拘束用膨張部28AL,28AR間に、前方に凹むような凹部36Aを、有する構成とされている。このバッグ本体26Aでは、拘束用膨張部28AL,28ARは、前縁28e,28e側の上下の中央を、連通膨張部40Aと略同等の長さに設定されるテザー70によって、相互に連結されることから、拘束用膨張部28AL,28ARは、膨張完了時に、上下前後に略沿うようにして、前端28f,28fを上下の全域にわたって、左右で離隔させるように配置されることとなる。詳細には、拘束用膨張部28AL,28ARは、膨張完了時に、内壁部29AL,29ARを上下前後の中央付近で、相互に接触させるようにして、配置されることとなる(図13,15,17参照)。さらに詳細には、拘束用膨張部28AL,28ARは、上端28a,28a側を、連通膨張部40Aによって相互に連結されている後下端28b,28b側と比較して、僅かに左右で拡開させるように、膨張を完了させたバッグ本体26Aを前後方向側から見た状態において、上下方向に対して僅かに傾斜して、配置されることとなる(図13参照)。すなわち、このエアバッグ25Aでは、バッグ本体26Aは、前述のエアバッグ25におけるバッグ本体26のごとく、乗員の頭部を拘束する領域を備えていないが、逆に、前述のバッグ本体26と比較して、膨張完了形状を、左右方向側の幅寸法を上下前後で略一定として、左右に幅広とすることができる。
このような構成のエアバッグ25Aにおいても、膨張完了時において、乗員MPが上半身MUを下半身MDに近づけるように移動する際に、まず、上半身MUの前方において上下方向に略沿うように膨張している2つの拘束用膨張部28AL,28AR(図15~17参照)が、それぞれ、上下方向に略沿うように配置される後面28c(肩拘束面32AL,32AR)によって、乗員MPの左右の肩MSL,MSRを拘束して、上半身MUの前方移動を抑制することとなる。また、上記構成のエアバッグ25Aにおいても、各拘束用膨張部28AL,28ARは、膨張完了時に前後方向に略沿って配置される下端面28dを、乗員受止時に乗員MPの左右の大腿部MTL,MTRに支持される被支持面33AL,33ARとしている。そのため、乗員MPが、各拘束用膨張部28AL,28ARの後面28c(肩拘束面32AL,32AR)によって左右の肩MSL,MSRを拘束されつつ、上半身MUをさらに下半身MDに近づけるように移動することとなっても、各拘束用膨張部28AL,28ARは、下端面を大腿部に支持されることから、乗員の左右の肩を安定して拘束することができる。また、上記構成のエアバッグ25Aにおいても、各拘束用膨張部28AL,28ARによって左右の肩MSL,MSRを拘束された状態で、相対的に前方に凹んでいる凹部36Aが、乗員MPの胸部MBの前方に配置される構成であることから、左右の肩MSL,MSRを拘束される際に、乗員MPの胸部MBが、エアバッグ25Aと強く接触することを抑制できる。
また、上記構成のエアバッグ25Aでは、拘束用膨張部相互を連結させる連結部位が、連通膨張部40Aと、拘束用膨張部28AL,28ARの前縁28e,28e相互を連結させるテザー70と、を備える構成とされている。エアバッグ25Aをこのような構成とすれば、拘束用膨張部28AL,28ARは、膨張完了時に、前端28f,28f側を、ある程度左右に離隔させた状態で、配置されることとなる。そのため、前縁28e,28e相互を上下の略全域にわたって結合させている前述のエアバッグ25と比較して、拘束用膨張部28AL,28AR間の離隔距離が大きくなり、エアバッグ25Aの膨張完了形状を、前後に広い範囲で左右に幅広とすることができることから、保護エリアを左右で広く確保することができて、シートの斜め前方から衝撃力が作用した場合にも、斜め前方に向かって移動する乗員MPの肩MSL,MSRを、拘束用膨張部28AL,28ARによって的確に拘束することができる。また、実施形態のエアバッグ25Aでは、テザー70は、拘束用膨張部28AL,28ARの前縁28e,28e側の上下の略中央となる位置に配置される構成であるが、テザーの位置は、実施形態に限定されるものではない。テザーによって、拘束用膨張部の前縁側相互を連結させる構成とする場合、テザーの長さ寸法や配置位置を変更することによって、拘束用膨張部の離隔距離や凹部の凹み形状等を、容易に変更することができ、エアバッグの設計変更が容易となる。
さらに、エアバッグ25Bとして、図18,19に示すように、連結部位として、拘束用膨張部28BL,28BRにおける内壁部29BL,29BR相互を、上下前後の略中央となる位置で結合させる結合部位75を、設けた構成のものを、使用してもよい。結合部位75は、実施形態の場合、図19に示すように、間に補強布76を介在させた状態で、内壁部29BL,29BR相互を、縫合糸を用いて略円形に縫着させることにより、形成されている。このような構成のエアバッグ25Bにおいても、拘束用膨張部28BL,28BRを連通膨張部40Bと結合部位75とによって連結させることにより、バッグ本体26Bは、膨張完了時における左右方向の中央の後端側であって2つの拘束用膨張部28BL,28BR間に、前方に凹むような凹部36Bを、有することとなる(図19参照)。縫合糸を用いた縫着により連結部位を形成する場合、内部に流入した膨張用ガスのガス漏れを考慮すれば、拘束用膨張部の内壁部相互を直接縫着させずに、前述のエアバッグ25,25Aのごとく、拘束用膨張部の前縁側における縫合代の領域に、連結部位を形成することが、望ましい。勿論、連結部位は、縫合糸による縫着に限定されるものではなく、接着剤を用いた接着等によって、形成してもよい。なお、拘束用膨張部相互を、前後上下の略中央となる位置で、内壁部相互を直接連結させるように結合部位を設ける場合、構成が複雑になることを考慮しなければ、連通膨張部を配置させず、各拘束用膨張部に、それぞれ、別途膨張用ガスを流入させるような構成としてもよい。
なお、実施形態の乗員保護装置Sでは、エアバッグ25を保持する保持体が、シートベルト7において装着時に乗員MPの腰部MWを拘束するラップベルト10から、構成されていることから、エアバッグを保持するための保持体を別途設けなくともよく、構成部品の増大を抑制できる。なお、このような点を考慮しなければ、シートベルトとは別体として、装着時に乗員の腰部の前方に配置される保持体に、エアバッグを保持させる構成としてもよい。また、実施形態の乗員保護装置Sでは、シートベルト7とインフレーター17とが、シート1に搭載される構成とされている。そのため、シート1を前後で大きくスライドさせたり回転させたりして、車両に対して移動させた状態で使用する場合にも、シート1に着座した乗員MPを、エアバッグ25によって的確に保護することができる。勿論、本発明の乗員保護装置は、このような構成のシートに限定されるものではなく、リトラクタを車体側に設けたシートベルトにより乗員を拘束するタイプのシートに搭載することもできる。また、インフレーターも、車両のボディ側に取り付ける構成としてもよい。
1…シート、7…シートベルト、10…ラップベルト(保持体)、17…インフレーター、25,25A,25B…エアバッグ、28L,28R,28AL,28AR,28BL,28BR…拘束用膨張部、28b…後下端、28c…後面、28d…下端面,28e…前縁、29BL,29BR…内壁部、32L,32R…肩拘束面、33L,33R…被支持面、35…結合部位、36,36A,36B…凹部、38…頭部保護部、40,40A,40B…連通膨張部、50…導管部、52…取付部、70…テザー、75…結合部位、MP…乗員、MU…上半身、MH…頭部、MSL,MSR…肩、MB…胸部、MD…下半身、MTL,MTR…大腿部、S…乗員保護装置。

Claims (6)

  1. シートに着座した乗員を保護するための乗員保護装置であって、
    可撓性を有したシート体から構成される袋状として、折り畳まれて収納されるエアバッグと、
    折り畳まれた前記エアバッグを収納させて保持するとともに、前記シートに着座した乗員の腰部の前方に配置される保持体と、
    前記エアバッグに膨張用ガスを供給可能なインフレーターと、
    を備える構成とされて、
    前記エアバッグが、
    膨張完了時に、前記乗員の上半身の前方において、上下方向に略沿うように、左右方向側で並設されて、膨張完了時に上下方向に略沿って配置される後面によって前記乗員の左右の肩をそれぞれ拘束可能とし、膨張完了時に前後方向に略沿って配置される下端面を、乗員受止時に前記乗員の左右の大腿部に支持される被支持面として構成される2つの拘束用膨張部を、有するとともに、
    膨張完了時における左右方向の中央の後端側であって2つの前記拘束用膨張部間に、前方に凹むような凹部を形成するように、前記拘束用膨張部相互を、少なくとも1箇所で、連結させて構成されていることを特徴とする乗員保護装置。
  2. 前記エアバッグが、2つの前記拘束用膨張部における膨張完了時の後下端側相互を連通させ、かつ、前記各拘束用膨張部への膨張用ガスの供給路とする連通膨張部を、有する構成とされている請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 前記拘束用膨張部相互を連結させる連結部位が、前記連通膨張部と、前記各拘束用膨張部の前縁相互を結合させる結合部位と、を備えて構成されていることを特徴とする請求項2に記載の乗員保護装置。
  4. 前記拘束用膨張部相互を連結させる連結部位が、前記連通膨張部と、前記各拘束用膨張部の前縁側相互を連結させるテザーと、を備えて構成されていることを特徴とする請求項2に記載の乗員保護装置。
  5. 前記拘束用膨張部相互を連結させる連結部位が、前記各拘束用膨張部において膨張完了時に相互に対向して配置される内壁部相互を上下前後の略中央となる位置で結合させる結合部位を、備えて構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の乗員保護装置。
  6. 前記各拘束用膨張部が、膨張完了時の左右方向側から見た外形形状を、下端面と後面とを略直交させるような略直角三角形状として、構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の乗員保護装置。
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