JP2023005683A - 炭化珪素半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェハの反りを抑制できる構造のSiC半導体装置およびその製造方法を提供する。【解決手段】層間絶縁膜9の表面にバリアメタル10baが形成され、SiC面には金属シリサイド層10aの上にバリアメタル10bbが形成された構造とする。そして、層間絶縁膜9上のバリアメタル10baとSiC面上のバリアメタル10bbとを平面状とせず、これらの間に段差が設けられるようにする。これにより、バリアメタル10bの残留応力の逃げ場ができるので、残留応力の影響を抑制でき、ウェハの反りを抑制することが可能な構造のSiC半導体装置にできる。【選択図】図2
Description
本発明は、炭化珪素(以下、SiCという)によって構成されるトレンチゲート構造の半導体素子を有するSiC半導体装置およびその製造方法に関するものである。
従来、特許文献1において、トレンチゲート構造のSiC半導体装置において、オン抵抗を増加させることなくセルピッチを小さくする技術が提案されている。具体的には、トレンチゲート構造を形成するためのトレンチ内部において、ゲート電極上に層間絶縁膜とTiやTiNで構成されるバリアメタルを埋め込み、その上部にソース電極を形成したSiC半導体装置とされている。このような構成とすることで、層間絶縁膜をSiC面上に出す必要がなくなるため、コンタクト開口時にセルピッチの制約を受けなくなり、セルピッチを小さくすることが可能となる。
特許文献1のSiC半導体装置では、バリアメタルの上にNi膜やTi膜で構成されるソース電極を形成し、さらにその上にAlSiからなるソース電極パッドを形成した構造となっている。Ni膜やTi膜は複数のトレンチゲート構造に跨がるように平面状に形成されている。
一般的に、TiやTiNなどの金属は残留応力が大きいため、残留応力に起因してウェハが反り、製造工程で搬送エラーを発生させる可能性がある。特に、6インチウェハなど、ウェハの径が大きい場合には反りが問題となる。
上記した特許文献1のSiC半導体装置では、トレンチ内にTiやTiNで構成されたバリアメタルが埋め込まれており、さらにその上部のNi膜の上にTi膜を形成した構造のソース電極としており、残留応力の大きい金属膜が多用されている。そして、ソース電極に備えられるNi膜やTi膜が平面状にウェハの一面に備えられた構造になっている。このため、反りによる製造上の課題が発生する。
本発明は上記点に鑑みて、ウェハの反りを抑制できる構造のSiC半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、トレンチゲート構造の半導体素子を有するSiC半導体装置であって、SiCで構成された第1または第2導電型の基板(1)と、基板の上に形成され、基板よりも低不純物濃度とされた第1導電型のドリフト層(2)と、ドリフト層の上に形成され、表層部にコンタクト領域(3a)が形成された第2導電型のチャネル層(3)と、チャネル層の上におけるコンタクト領域と異なる位置に形成され、ドリフト層よりも第1導電型不純物濃度が高くされた第1導電型領域(4)と、第1導電型領域およびチャネル層を貫通するゲートトレンチ(6)の内壁面を覆うゲート絶縁膜(7)と、ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極(8)と、を有するトレンチゲート構造と、ゲートトレンチ内においてゲート電極を覆う層間絶縁膜(9)と、コンタクト領域および第1導電型領域に電気的に接続された第1電極(10)と、基板の裏面側に形成された第2電極(11)と、を含んでいる。このような構成において、層間絶縁膜の上面と第1導電型領域の上面との間には段差が形成されることで凹部(12)が形成され、第1電極は、コンタクト領域および第1導電型領域の表面上に形成された金属シリサイド層(10a)と、金属シリサイド層の上および凹部内に形成されたバリアメタル(10b)と、バリアメタルの上に形成された電極層(10c)と、を有し、バリアメタルのうち凹部内に形成された第1バリアメタル(10ba)と金属シリサイド層の上に形成された第2バリアメタル(10bb)との間に段差が形成され、第1バリアメタルの上面よりも第2バリアメタルの上面の方が上方に位置している。
このように、凹部内、つまり層間絶縁膜の表面に第1バリアメタルが形成され、SiC表面には金属シリサイド層の上に第2バリアメタルが形成された構造としている。そして、層間絶縁膜上の第1バリアメタルとSiC面上の第2バリアメタルとを平面状とせず、これらの間に段差が設けられるようにしている。このため、バリアメタルの残留応力の逃げ場ができるので、残留応力の影響を抑制でき、ウェハの反りを抑制することが可能な構造のSiC半導体装置にできる。
また、請求項7に記載の発明は、トレンチゲート構造の半導体素子を有するSiC半導体装置の製造方法であって、SiCで構成された第1または第2導電型の基板(1)を用意し、該基板の上に低不純物濃度とされた第1導電型のドリフト層(2)を形成することと、ドリフト層の上に、表層部にコンタクト領域(3a)を有する第2導電型のチャネル層(3)を形成することと、チャネル層の上におけるコンタクト領域と異なる位置に、ドリフト層よりも第1導電型不純物濃度が高くされた第1導電型領域(4)を形成することと、第1導電型領域およびチャネル層を貫通するゲートトレンチ(6)を形成することと、ゲートトレンチの内壁面を覆うゲート絶縁膜(7)を形成することと、ゲート絶縁膜の上に、ゲート電極(8)を形成することと、ゲートトレンチ内においてゲート電極を覆う層間絶縁膜(9)を形成することと、コンタクト領域および第1導電型領域に電気的に接続される第1電極(10)を形成することと、基板の裏面側に第2電極(11)を形成することと、を含んでいる。
そして、ゲート電極を形成することでは、ゲート電極の上面が第1導電型領域の上面よりも凹んだリセス形状となるようにし、層間絶縁膜を形成することでは、層間絶縁膜が形成された状態でもリセス形状が残ってゲートトレンチ内に凹部(12)が形成されるようにしている。さらに、第1電極を形成することでは、凹部内を含めてコンタクト領域および第1導電型領域の表面上に金属膜(20)を形成したのち、熱処理を行うことで金属膜をシリサイド化反応させて、コンタクト領域および第1導電型領域の表面上に金属シリサイド層(10a)を形成することと、凹部上に残る金属膜を除去することと、金属膜を除去した凹部および金属シリサイド層の上にバリアメタル(10b)を形成することにより、凹部の上に第1バリアメタル(10ba)を形成すると共に、金属シリサイド層の上に、上面が第1バリアメタルの上面よりも上方に位置する第2バリアメタル(10bb)を形成することと、バリアメタルの上に電極層(10c)を形成することと、を含んでいる。
このような製造方法により、凹部内、つまり層間絶縁膜の表面に第1バリアメタルが形成され、SiC表面には金属シリサイド層の上に第2バリアメタルが形成された構造を製造できる。このようにして製造したSiC半導体装置は、層間絶縁膜上の第1バリアメタルとSiC面上の第2バリアメタルとが平面状にならず、これらの間に段差が設けられた構造になる。このため、バリアメタルの残留応力の逃げ場ができるので、残留応力の影響を抑制でき、ウェハの反りを抑制することが可能な構造のSiC半導体装置を製造できる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態について説明する。本実施形態にかかるSiC半導体装置について説明する。ここでは、トレンチゲート構造の半導体素子としてMOSFETが形成されたSiC半導体装置を例に挙げて説明する。
第1実施形態について説明する。本実施形態にかかるSiC半導体装置について説明する。ここでは、トレンチゲート構造の半導体素子としてMOSFETが形成されたSiC半導体装置を例に挙げて説明する。
本実施形態にかかるSiC半導体装置は、図1に示すトレンチゲート構造の縦型MOSFETを備えている。縦型MOSFETは、SiC半導体装置のうちのセル領域に形成されており、そのセル領域を囲むように外周耐圧構造が形成されることでSiC半導体装置が構成されているが、ここではSiC半導体装置のうちの縦型MOSFETのみ図示してある。なお、以下の説明では、図1の左右方向をSiC半導体装置の幅方向とし、上下方向をSiC半導体装置の厚み方向もしくは深さ方向として説明を行う。
SiC半導体装置には、SiCからなるn+型基板1が半導体基板として用いられている。n+型基板1の主表面上には、SiCからなるn-型ドリフト層2がエピタキシャル成長させられており、n-型ドリフト層2の上にチャネル層に相当するp型ベース領域3および第1導電型領域に相当するn+型ソース領域4が順に形成されている。
p型ベース領域3は、チャネル領域が形成される部分であり、n+型ソース領域4が配置された場所と異なる位置の表層部にp型不純物濃度が部分的に高くされたp型コンタクト領域3aが形成されている。n+型ソース領域4は、n-型ドリフト層2よりも高不純物濃度とされている。
また、p型ベース領域3およびn+型ソース領域4を貫通してn-型ドリフト層2に達するように、ゲートトレンチ6が形成されている。このゲートトレンチ6の側面と接するように上述したp型ベース領域3およびn+型ソース領域4が配置されている。ゲートトレンチ6は、SiC半導体装置の幅方向である図1の紙面左右方向を幅方向、紙面法線方向を長手方向、SiC半導体装置の厚み方向である図1の紙面上下方向を深さ方向とするライン状のレイアウトで形成されている。また、図1には1本しか示していないが、ゲートトレンチ6は、複数本が紙面左右方向に等間隔に配置されていてストライプ状とされている。
p型ベース領域3のうちゲートトレンチ6の側面に位置している部分は、縦型MOSFETの作動時にn+型ソース領域4とn-型ドリフト層2との間を繋ぐチャネル領域とされる。このチャネル領域を含むゲートトレンチ6の内壁面に、ゲート絶縁膜7が形成されている。また、ゲート絶縁膜7の表面にはドープドポリシリコンで構成されたゲート電極8が形成されている。ゲート電極8は、n型ドープもしくはp型ドープとされる。そして、これらゲート絶縁膜7およびゲート電極8の上に層間絶縁膜9が形成されることでトレンチゲート構造が構成されている。さらに、ゲートトレンチ6は、ゲート絶縁膜7とゲート電極8および層間絶縁膜9によって埋め尽くされておらず、後述する図2に示すバリアメタル10baが埋め込まれる形成されることで埋め込まれている。
より詳しくは、ゲートトレンチ6の入口を構成しているn+型ソース領域4の上面に対してゲート電極8の上面が低くなっており、これらの間に段差が構成されてゲート電極8が凹んだリセス形状とされている。そして、この段差を埋めるようにリセス形状内に層間絶縁膜9とバリアメタル10baが配置されることで、ゲートトレンチ6内が埋め込まれている。ゲート電極8の上に層間絶縁膜9が形成された状態でもリセス形状が残っていて、10~150nm、例えば70nm程度の深さの凹部12が形成されている。このため、バリアメタル10baは、そのリセス形状を構成する凹部12内に埋め込まれるように形成されている。つまり、バリアメタル10baの下面はn+型ソース領域4やp型コンタクト領域3aで構成されるSiC表面よりも下方に位置した状態になっている。そして、バリアメタル10baが凹部12内を埋め込むように形成され、好ましくはSiC表面よりも突き出して配置されている。バリアメタル10baは、後述するソース電極10の一部として形成されるが、層間絶縁膜9の上に形成されることで、ソース電極10のうち他の金属、具体的には後述する金属シリサイド層10aを構成する金属が層間絶縁膜9へ拡散することを抑制している。
また、層間絶縁膜9の上には第1電極に相当するソース電極10や図示しないゲート配線層などが形成されている。ソース電極10は、層間絶縁膜9のコンタクトホールを通じて、n+型ソース領域4およびp型ベース領域3のコンタクト領域と接触させられている。ゲート配線部は、図1とは別断面において、ゲート電極8と接触させられている。
ソース電極10は、図2に示すように、金属シリサイド層10a、バリアメタル10bおよび電極層10c等を有した構成とされている。
金属シリサイド層10aは、SiCとの間においてシリサイド化反応させられたオーミックコンタクト層である。この金属シリサイド層10aが形成されていることにより、ソース電極10とSiCとの間がコンタクト抵抗の低いオーミックコンタクトとされている。金属シリサイド層10aは、例えばNi(ニッケル)シリサイド、Ti(チタン)シリサイド、Ta(タンタル)シリサイド、W(タングステン)シリサイド、Mo(モリブデン)などの高融点金属系もしくは貴金属系のシリサイドによって構成されている。金属シリサイド層10aを構成する金属は1種類であっても良いし、複数種類とされていても良い。例えば、n型SiCとp型SiCとで金属シリサイド層10aを構成する金属の種類が異なっていても良い。ここでは、例えば金属シリサイド層10aをNiシリサイドによって構成している。金属シリサイド層10aの膜厚は任意であるが、10~100nm、例えば50nm程度とされている。
バリアメタル10bは、層間絶縁膜9上に形成された第1バリアメタルに相当するバリアメタル10baと金属シリサイド層10a上に形成された第2バリアメタルに相当するバリアメタル10bbを有した構成とされている。バリアメタル10baは、ソース電極10側から層間絶縁膜9およびゲート電極8への金属元素の拡散などを抑制する。バリアメタル10bbは、ソース電極10を構成する金属シリサイド層10aから電極層10cへの金属元素の拡散などを抑制する。金属シリサイド層10aがNiシリサイドとされる場合であれば、バリアメタル10baによりNiの層間絶縁膜9およびゲート電極8への拡散を抑制し、バリアメタル10bbによりNiの電極層10cへの拡散を抑制する。バリアメタル10bは、これらの役割を果たす金属、例えばTiもしくはTiN(窒化チタン)によって構成されている。バリアメタル10bは、図2では単層構造として図示しているが、図3に示すように、複数の金属、例えばTiとTiNの積層構造とされていても良い。
バリアメタル10baおよびバリアメタル10bbを同時に形成しているが、平面状に形成されておらず、両者の間に段差が形成されていて、バリアメタル10baの上面よりもバリアメタル10bbの上面が上方に位置した状態になっている。さらに、本実施形態の場合は、バリアメタル10baとバリアメタル10bbとが分離した状態になっている。バリアメタル10bの厚みは任意であるが、凹部12の深さと同等からそれ以上とされている。バリアメタル10bをTiとTiNの積層構造で構成する場合、Tiを30~100nm、例えば50nmとし、TiNを50~100nm、例えば100nmとしている。
電極層10cは、ソース電極10におけるパッド部を構成する部分である。ここでは、電極層10cを例えばAlSi等のAlを含む金属によって構成している。電極層10cは、金属シリサイド層10aやバリアメタル10bよりも厚く形成されている。なお、ここでは電極層10cを単層構造で記載しているが、表面にNi(ニッケル)やAu(金)めっきなどが施されることで積層構造とされていても良い。
さらに、n+型基板1の裏面側にはn+型基板1と電気的に接続された第2電極に相当するドレイン電極11が形成されている。このような構造により、nチャネルタイプの反転型のトレンチゲート構造の縦型MOSFETが構成されている。このような縦型MOSFETが複数セル配置されることでセル領域が構成されている。そして、このような縦型MOSFETが形成されたセル領域を囲むように図示しないガードリングなどによる外周耐圧構造が構成されることでSiC半導体装置が構成されている。
続いて、本実施形態のSiC半導体装置の製造方法について、図4に示すフローチャートおよび図5A~図5Hに示す製造工程中の断面図を参照して説明する。ただし、本実施形態のSiC半導体装置の製造方法のうちゲート電極8の形成工程以外については、公知となっているどのような工程によって行われても良いため、ここではゲート電極8の形成工程について主に説明し、他の工程については簡略して説明する。
まず、半導体基板として、SiCで構成されるウェハ状のn+型基板1を用意したのち、n+型基板1の主表面上にn-型ドリフト層2をエピタキシャル成長させる。そして、n-型ドリフト層2の上に、p型ベース領域3およびn+型ソース領域4をエピタキシャル成長もしくはイオン注入によって形成する。また、n+型ソース領域4の表面に図示しないマスクを形成し、p型不純物をイオン注入することでp型コンタクト領域3aを形成する。続いて、p型ベース領域3およびn+型ソース領域4の表面に図示しないマスクを配置し、マスクのうちのトレンチゲート構造の形成予定領域を開口させる。
その後、図4に示すゲートトレンチ6の形成工程を行う。例えば、上記したマスクを用いてRIE(Reactive Ion Etching)などの異方性エッチングを行うことにより、図5Aのようにゲートトレンチ6を形成している。そして、マスクを除去した後、図4に示すゲート絶縁膜7の形成工程を行う。例えば、CVD(chemical vapor deposition)によってシリコン酸化膜を形成したり、熱酸化を行って熱酸化膜を形成したりすることによってゲート絶縁膜7を形成している。
次に、ゲート電極8の形成工程として、図4に示すポリシリコン膜の形成工程とエッチバック工程を順に行うことで、図5Bのように、ゲートトレンチ6内にゲート電極8を形成する。すなわち、CVDなどによってゲートトレンチ6内を埋め込むようにゲート絶縁膜7の表面にポリシリコン膜を成膜したのち、ポリシリコン膜をドライエッチングによりエッチバックしてゲートトレンチ6の外側に形成された部分を除去する。このとき、ゲートトレンチ6内がゲート電極8によって埋め尽くされないように、ゲートトレンチ6内が凹んだ状態となるまでポリシリコン膜をエッチバックしている。
続いて、図4に示す層間絶縁膜9の形成工程を行うことで、図5Cのように、ゲート電極8上にゲートトレンチ6内を埋め込むように層間絶縁膜9を形成する。例えば、減圧CVD等によって層間絶縁膜9を形成することができる。そして、図4に示す層間絶縁膜9のエッチバック工程を行う。すなわち、図5Dのように、ゲート電極8上に層間絶縁膜9を残しつつSiC面を露出させ、かつ、凹部12が残ったリセス形状が構成されるように層間絶縁膜9をドライエッチングなどでエッチバックする。このときの凹部12の深さについては任意であるが、最終的に凹部12の深さが70nm程度となるようにする場合、この段階での凹部12の深さを100nm程度にしている。
そして、図4に示す金属膜の成膜工程および熱処理によるシリサイド形成工程を行う。具体的には、図5Eのように、金属シリサイド層10aを形成するための金属膜20を成膜する。ここでは、Niスパッタを行うことでNi膜を成膜している。このとき、ゲートトレンチ6内に凹部12が残っているため、金属膜20を成膜したときに、ゲートトレンチ6上とその外側とで金属膜20に段差が形成された状態になる。
そして、600~800℃、例えば700℃で熱処理を行うことにより、金属膜20を構成する金属とSiC中のSiとをシリサイド化反応させて、金属シリサイド層10aを形成する。これにより、SiC面上では金属シリサイド層10aが形成され、層間絶縁膜9上ではシリサイド化反応が起こらずに金属膜20が残る。
その後、図4に示す金属膜20の除去工程を行うことで、図5Fのように、層間絶縁膜9上に残った金属膜20を除去する。例えば、ウェットエッチングによって金属膜20を除去する。SiC面上でも、金属膜20がすべてシリサイド化反応しているとは限らず、金属シリサイド層10aの上に金属膜20が残っている場合がある。この場合、金属シリサイド層10aの上に残った金属膜20についても、同時に除去されることになる。なお、上記の熱処理によって金属シリサイド層10aを形成しているが、このときの熱処理の温度を高くすると、層間絶縁膜9中に金属膜20を構成する金属元素が拡散してしまう可能性がある。このため、上記の熱処理については800℃以下という比較的低温で抑え、金属膜20の除去工程の後に、それよりも高い温度となる900~1000℃、例えば950℃での高温アニールを行うことも可能である。このようにすれば、金属シリサイド層10aとSiCとのコンタクト抵抗の更なる低減を図ることが可能となる。
さらに、図4に示すバリアメタル10bの形成工程を行う。例えば、TiとTiNを順にスパッタすることでバリアメタル10bを形成しているが、例えば、TiやTiN等の単層膜や他の材料をスパッタしてバリアメタル10bを形成しても良い。これにより、図5Gのように、金属シリサイド層10aおよび層間絶縁膜9の上にバリアメタル10bが形成される。このとき、層間絶縁膜9と金属シリサイド層10aとの間に段差が形成された状態になっているため、その上に形成したバリアメタル10bも段差が引き継がれた状態になる。その後、図4に示す電極層10cの形成工程を行う。例えば、AlSi等をスパッタする。これにより、図5Hのように、バリアメタル10bの上に電極層10cが形成される。そして、図示しないマスクを用いて電極層10cおよびバリアメタル10bのパターニングすることで、ソース電極10が形成される。
最後に、n+型基板1の裏面側にドレイン電極11を形成するなどの工程を行う。これにより、図1に示した本実施形態にかかる縦型MOSFETを有するSiC半導体装置が完成する。
以上説明したように、本実施形態のSiC半導体装置では、層間絶縁膜9の表面にバリアメタル10baが形成され、SiC面には金属シリサイド層10aの上にバリアメタル10bbが形成されている。そして、層間絶縁膜9上のバリアメタル10baとSiC面上のバリアメタル10bbとを平面状とせず、これらの間に段差が設けられるようにしている。このため、バリアメタル10bの残留応力の逃げ場ができるので、残留応力の影響を抑制でき、ウェハの反りを抑制することが可能な構造のSiC半導体装置にできる。
特に、特許文献1のSiC半導体装置では、Ni膜とTi膜を順に形成しつつ、これらが両方共に平面状とされていることから、大きな残留応力が発生し、ウェハの反りを発生させる要因となる。これに対して、本実施形態では、層間絶縁膜9上にはバリアメタル10baが形成されているものの金属シリサイド層10aを形成する際に用いられる金属膜20は形成されておらず、SiC面上に金属シリサイド層10aが形成されているだけの構造となっている。このため、金属シリサイド層10aは平面状になっていないし、平面状の金属膜20も残っていないので、より残留応力の影響を抑制できる。
また、本実施形態のSiC半導体装置においては、以下の効果を得ることもできる。
(1)特許文献1のSiC半導体装置では、TiまたはTiNで構成されるバリアメタル、金属シリサイドを形成するためのNi膜、Ti膜を順にスパッタにより形成することになるため、スパッタ回数が多くなる。これに対して、本実施形態のSiC半導体装置では、金属シリサイド層10aを形成するための金属膜20とバリアメタル10bをスパッタで形成するだけで済む。スパッタは通常枚葉処理で行われるため、スパッタ回数はSiC半導体装置の製造コスト増加に繋がる。このため、本実施形態のSiC半導体装置のように、スパッタ回数を少なくできれば、SiC半導体装置の製造工程の簡略化が図れ、引いては製造コストの削減を図ることが可能となる。
(2)本実施形態では、バリアメタル10baとバリアメタル10bbとが分離されるようにしている。このため、残留応力が分断され、より残留応力の影響を抑制できる。なお、バリアメタル10baとバリアメタル10bbとが分離された場合、その段差部から金属シリサイド層10aが電極層10cと接する構造になる。しかしながら、この領域は金属シリサイド層10aの上面の面積と比較すれば十分に狭いため、金属シリサイド層10aの上面がバリアメタル10bbで覆われていれば、金属シリサイド層10a中に含まれる金属元素が電極層10c側に拡散することを抑制できる。
(第1実施形態の変形例)
第1実施形態では、バリアメタル10baとバリアメタル10bbとが分離された構造とされているが、図6に示すように、これらが繋がった構造になっていても良い。このように、バリアメタル10baとバリアメタル10bbとが繋がっていても、これらの間に段差が形成されていれば、残留応力の逃げ場を構成できる。このため、第1実施形態で示した効果を得ることができる。
第1実施形態では、バリアメタル10baとバリアメタル10bbとが分離された構造とされているが、図6に示すように、これらが繋がった構造になっていても良い。このように、バリアメタル10baとバリアメタル10bbとが繋がっていても、これらの間に段差が形成されていれば、残留応力の逃げ場を構成できる。このため、第1実施形態で示した効果を得ることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してゲート配線部の形成工程を示したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してゲート配線部の形成工程を示したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態では、縦型MOSFETと異なる場所に、例えばトレンチゲート構造の長手方向の先端においてゲート電極8と繋がるゲート配線部を形成する場合の形成工程について図7および図8A~図8Gを参照して説明する。なお、図8A~図8Gは、各工程の様子を示した断面図であるが、左図が縦型MOSFETの断面図、右図が縦型MOSFETと別の位置、例えばセル領域と外周耐圧構造との間に位置する繋ぎ領域に形成されるゲート配線部の断面図を示している。また、以下の説明において、第1実施形態と同じ名称の工程については、第1実施形態と同様の手法によって行っている。
まず、図7に示すゲートトレンチ6の形成工程、ゲート絶縁膜7の形成工程、ポリシリコン膜の形成工程を第1実施形態と同様の手法で行う。このとき、ゲート配線部が形成される位置においても、SiC面上にゲート絶縁膜7が形成され、その上にもポリシリコン膜が形成されることになる。続いて、エッチバック工程を行うことでポリシリコン膜をパターニングし、ゲートトレンチ6内にゲート電極8を形成すると共に、別の位置にゲート配線部の一部を構成するゲート配線層31を形成する。そして、図8Aのように、層間絶縁膜9の形成工程を行うことで、ゲート電極8上に、ゲートトレンチ6内を埋め込み、かつ、ゲート配線層31を覆うように層間絶縁膜9を形成する。さらに、図7に示す層間絶縁膜9のエッチバック工程を行う。このとき、縦型MOSFETが形成されるセル領域が開口し、セル領域以外を覆う図示しないマスクを層間絶縁膜9上に形成してからエッチバックを行うようにしている。これにより、図8Bのように、ゲート配線層31は層間絶縁膜9で覆われたままとしつつ、セル領域ではゲートトレンチ6内にのみ層間絶縁膜9が残るようにできる。
この後、図7に示す金属膜20の成膜工程および熱処理によるシリサイド形成工程、金属膜20の除去工程を行う。これにより、図8C、図8Dのように、層間絶縁膜9の上の金属膜20が除去され、SiC面上に金属シリサイド層10aが形成された状態になる。また、ゲート配線層31については、層間絶縁膜9で覆われていることから、その上の金属膜20が除去されても、層間絶縁膜9に覆われたままの状態になる。
そして、図7に示すゲート配線部のフォトリソグラフィ工程を行う。具体的には、フォトリソグラフィ工程にて、ゲート配線層31と対応する位置が開口した図示しないマスクを形成したのち、エッチングを行って、図8Eのように層間絶縁膜9にゲート配線層31に繋がるゲートコンタクトホール9aを開口させる。続いて、図7に示すバリアメタル10bの形成工程を行う。例えば、TiとTiNを順にスパッタすることでバリアメタル10bを形成している。このとき、図8Fのように、ゲートコンタクトホール9aを形成していることから、バリアメタル10bがゲート配線層31にも接するように形成される。
さらに、バリアメタル10bとして使用している金属がシリサイド化反応する材料である場合、図7に示す熱処理を行うと、ゲート配線層31とバリアメタル10bとの接触部にも金属シリサイドを形成してオーミックコンタクト層にできる。例えば、600~800℃、例えば700℃で熱処理を行う。これにより、バリアメタル10bを構成する金属とゲート配線層31を構成するポリシリコンとをシリサイド化反応させて金属シリサイド層を形成できる。これにより、例えばTiをバリアメタル10bの形成用と、ゲート配線層31とのオーミックコンタクト層の形成用として共用化できる。
また、TiNは、酸化させたりアニール処理したりすることでバリア性を高めることができる。そのため、バリアメタル10bとしてTiNを用いる場合、TiNを成膜した後に、試料を大気暴露してTiNを酸化させると好ましい。酸化させる際に、大気暴露であれば工程コストを増加させることなく酸化させることができる。また、上記した熱処理を行うことでTiNのアニール処理になる。これらにより、TiNのバリア性を高めることも可能となる。
その後、例えばAlSi等をスパッタすることで図7に示す電極層10cの形成工程を行う。これにより、図8Gのように、バリアメタル10bの上に電極層10cが形成される。そして、図示しないマスクを用いて電極層10cおよびバリアメタル10bのパターニングすることで、ソース電極10が形成されると共に、ゲート配線層31とそれに接するバリアメタル10bおよび電極層10cを含むゲート配線部が形成される。
最後に、n+型基板1の裏面側にドレイン電極11を形成するなどの工程を行う。これにより、本実施形態にかかる縦型MOSFETおよびゲート配線部を有するSiC半導体装置が完成する。
以上説明したように、縦型MOSFETにおけるソース電極10を形成する際のバリアメタル10bや電極層10cを用いてゲート配線部を構成することができる。そして、バリアメタル10bにシリサイド化反応する金属を用いていれば、熱処理を行うことでオーミックコンタクト層を得ることができる。また、バリアメタル10bにTiNを用いていれば、大気暴露や熱処理によってバリア性を高めることが可能となる。
(他の実施形態)
本開示は、上記した実施形態に準拠して記述されたが、当該実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
本開示は、上記した実施形態に準拠して記述されたが、当該実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
(1)例えば、上記実施形態では、トレンチゲート構造の縦型MOSFETの一例を挙げて説明したが、勿論、上記した縦型MOSFETを基本構造として、他の構成が備えられていても良い。例えば、トレンチゲート構造の下方にp型ディープ層を備えることで、トレンチゲート構造への等電位線のせり上がりを抑制して耐圧向上を図る構造など、様々な構造を備えることができる。
(2)また、上記各実施形態では、第1導電型をn型、第2導電型をp型としたnチャネルタイプの縦型MOSFETを例に挙げて説明したが、各構成要素の導電型を反転させたpチャネルタイプの縦型MOSFETとしても良い。また、上記説明では、トレンチゲート構造を有する半導体素子として縦型MOSFETを例に挙げて説明したが、同様のトレンチゲート構造を有するIGBTに対しても本発明を適用することができる。nチャネルタイプのIGBTの場合、上記各実施形態に対してn+型基板1の導電型をn型からp型に変更するだけであり、その他の構造や製造方法に関しては上記各実施形態と同様である。
1…n+型基板、2…n-型ドリフト層、3…p型ベース領域
3a…p型コンタクト領域、4…n+型ソース領域、6…ゲートトレンチ
7…ゲート絶縁膜、8…ゲート電極、9…層間絶縁膜、10…ソース電極
10a…金属シリサイド層、10b、10ba、10bb…バリアメタル
10c…電極層、11…ドレイン電極、12…凹部、20…ポリシリコン膜
31…ゲート配線層
3a…p型コンタクト領域、4…n+型ソース領域、6…ゲートトレンチ
7…ゲート絶縁膜、8…ゲート電極、9…層間絶縁膜、10…ソース電極
10a…金属シリサイド層、10b、10ba、10bb…バリアメタル
10c…電極層、11…ドレイン電極、12…凹部、20…ポリシリコン膜
31…ゲート配線層
Claims (9)
- トレンチゲート構造の半導体素子を有する炭化珪素半導体装置であって、
炭化珪素で構成された第1または第2導電型の基板(1)と、
前記基板の上に形成され、前記基板よりも低不純物濃度とされた第1導電型のドリフト層(2)と、
前記ドリフト層の上に形成され、表層部にコンタクト領域(3a)が形成された第2導電型のチャネル層(3)と、
前記チャネル層の上における前記コンタクト領域と異なる位置に形成され、前記ドリフト層よりも第1導電型不純物濃度が高くされた第1導電型領域(4)と、
前記第1導電型領域および前記チャネル層を貫通するゲートトレンチ(6)の内壁面を覆うゲート絶縁膜(7)と、前記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極(8)と、を有するトレンチゲート構造と、
前記ゲートトレンチ内において前記ゲート電極を覆う層間絶縁膜(9)と、
前記コンタクト領域および前記第1導電型領域に電気的に接続された第1電極(10)と、
前記基板の裏面側に形成された第2電極(11)と、を含み、
前記層間絶縁膜の上面と前記第1導電型領域の上面との間には段差が形成されることで凹部(12)が形成され、
前記第1電極は、前記コンタクト領域および前記第1導電型領域の表面上に形成された金属シリサイド層(10a)と、前記金属シリサイド層の上および前記凹部内に形成されたバリアメタル(10b)と、前記バリアメタルの上に形成された電極層(10c)と、を有し、前記バリアメタルのうち前記凹部内に形成された第1バリアメタル(10ba)と前記金属シリサイド層の上に形成された第2バリアメタル(10bb)との間に段差が形成され、前記第1バリアメタルの上面よりも前記第2バリアメタルの上面の方が上方に位置している、炭化珪素半導体装置。 - 前記第1バリアメタルと前記第2バリアメタルとの間が分離している、請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
- 前記第1バリアメタルと前記第2バリアメタルとの間とが繋がっている、請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
- 前記バリアメタルは、TiとTiNの積層構造とされている、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
- 前記半導体素子が形成されたセル領域と異なる位置に、前記ゲート電極と繋がるゲート配線部を有し、
前記ゲート配線部は、
前記セル領域と異なる位置において、前記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート配線層(31)と、
前記セル領域と異なる位置において、前記ゲート配線層を覆いつつ該ゲート配線層に繋がるゲートコンタクトホール(9a)が形成された前記層間絶縁膜の上に配置され、前記ゲートコンタクトホールを通じて前記ゲート配線層に接続された前記バリアメタルと、を有して構成されている、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。 - 前記バリアメタルは、TiとTiNの積層構造とされており、
前記ゲート配線部では、前記バリアメタルのうち前記ゲート配線層との接触部に前記Tiによる金属シリサイドが形成されている、請求項5に記載の炭化珪素半導体装置。 - トレンチゲート構造の半導体素子を有する炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
炭化珪素で構成された第1または第2導電型の基板(1)を用意し、該基板の上に低不純物濃度とされた第1導電型のドリフト層(2)を形成することと、
前記ドリフト層の上に、表層部にコンタクト領域(3a)を有する第2導電型のチャネル層(3)を形成することと、
前記チャネル層の上における前記コンタクト領域と異なる位置に、前記ドリフト層よりも第1導電型不純物濃度が高くされた第1導電型領域(4)を形成することと、
前記第1導電型領域および前記チャネル層を貫通するゲートトレンチ(6)を形成することと、
前記ゲートトレンチの内壁面を覆うゲート絶縁膜(7)を形成することと、
前記ゲート絶縁膜の上に、ゲート電極(8)を形成することと、
前記ゲートトレンチ内において前記ゲート電極を覆う層間絶縁膜(9)を形成することと、
前記コンタクト領域および前記第1導電型領域に電気的に接続される第1電極(10)を形成することと、
前記基板の裏面側に第2電極(11)を形成することと、を含み、
前記ゲート電極を形成することでは、前記ゲート電極の上面が前記第1導電型領域の上面よりも凹んだリセス形状となるようにし、
前記層間絶縁膜を形成することでは、前記層間絶縁膜が形成された状態でも前記リセス形状が残って前記ゲートトレンチ内に凹部(12)が形成されるようにし、
前記第1電極を形成することでは、
前記凹部内を含めて前記コンタクト領域および前記第1導電型領域の表面上に金属膜(20)を形成したのち、熱処理を行うことで前記金属膜をシリサイド化反応させて、前記コンタクト領域および前記第1導電型領域の表面上に金属シリサイド層(10a)を形成することと、
前記凹部上に残る前記金属膜を除去することと、
前記金属膜を除去した前記凹部および前記金属シリサイド層の上にバリアメタル(10b)を形成することにより、前記凹部の上に第1バリアメタル(10ba)を形成すると共に、前記金属シリサイド層の上に、上面が前記第1バリアメタルの上面よりも上方に位置する第2バリアメタル(10bb)を形成することと、
前記バリアメタルの上に電極層(10c)を形成することと、を含む、炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 前記ゲート絶縁膜を形成することでは、前記半導体素子が形成されるセル領域と異なる位置まで前記ゲート絶縁膜を形成し、
前記ゲート電極を形成することでは、ポリシリコン膜を成膜することにより、前記セル領域に前記ゲート電極を形成すると共に、前記セル領域と異なる位置にゲート配線層(31)を形成し、
前記層間絶縁膜を形成することでは、前記ゲート電極の上に前記層間絶縁膜を形成すると共に前記ゲート配線層を覆うように前記層間絶縁膜を形成し、
前記金属シリサイド層を形成することでは、前記ゲート配線層を前記層間絶縁膜で覆ったままとし、
前記金属膜を除去することでは、前記ゲート配線層を覆っている前記層間絶縁膜上に形成された前記金属膜も除去し、
前記金属膜を除去することの後に、前記セル領域において前記ゲートトレンチ内に前記層間絶縁膜を残すと共に、前記セル領域と異なる位置において前記層間絶縁膜に前記ゲート配線層と繋がるゲートコンタクトホール(9a)を形成することを行い、
前記バリアメタルを形成することでは、前記ゲートコンタクトホールを通じて前記バリアメタルを前記ゲート配線層に接触させる、請求項7に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 前記バリアメタルを形成することでは、前記バリアメタルをTiとTiNの積層構造で形成したのち、熱処理を行うことで前記Tiを前記ゲート配線層とシリサイド化反応させて、前記バリアメタルと前記ゲート配線層との接触部に金属シリサイドを形成することを含む、請求項8に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
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JP2021107756A JP2023005683A (ja) | 2021-06-29 | 2021-06-29 | 炭化珪素半導体装置およびその製造方法 |
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