JP5091063B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に炭化珪素(SiC)半導体を用いた電界効果トランジスタ(MOSFET)を備える電力用半導体装置の製造方法に関するものである。
炭化珪素(SiC)半導体を用いた半導体装置は、シリコン(Si)半導体で形成したものと比較して、高電圧、大電流、高温動作に優れているため、次世代の電力用半導体装置として開発が進められている。電力用縦型MOSFETは、大電流を実現するために、多数のMOSFETの単位セルを並列に接続した素子構造を採用することが一般的である。従来の半導体装置では、ソース領域およびコンタクト領域と、外部出力ソース電極とのコンタクトを取るため、それら領域の上に第1のコンタクトホールが形成される。第1のコンタクトホール内において、ソース領域およびコンタクト領域と、外部出力ソース電極との間には、オーミックコンタクトを取るためのシリサイド膜が形成される。また、多結晶(ポリ)シリコン膜からなるゲート電極と、外部出力ゲート電極とのコンタクトを取るため、その電極の上に第2のコンタクトホールが形成される。
オン抵抗を低減した大電力の半導体装置を実現するためには、SiCからなるソース領域およびp+コンタクト領域と外部出力ソース電極との間のコンタクト抵抗を、オーミックトンタクトを得るなどして十分下げることが重要である。従来、SiCに対するオーミックコンタクトを得るために、金属膜を成膜した後、アニールによって上述のシリサイド膜を形成する。金属膜には、例えばNi膜、シリサイド膜には、例えばNiSi膜が該当する。シリサイド膜を用いて、抵抗の低いオーミックコンタクトを得るためには、1000℃程度の高温アニールが必要である。
半導体装置のコンタクトを形成する従来の製造方法では、まず、写真製版技術で第1のコンタクトホールの部分にレジストの開口部を作成する。そして、レジストをマスクとして、層間酸化膜の酸化膜と反応するガスのプラズマを生成する反応性プラズマイオンエッチング(RIE)装置により、シリコン酸化膜などからなる層間酸化膜をエッチングする。このRIEエッチングにより、その層間酸化膜およびゲート酸化膜を開口する第1のコンタクトホールを形成する。そして、第1のコンタクトホールの中に金属膜、例えば、ニッケル(Ni)膜を形成した後、1000℃程度の高温アニールで、NiSiなどのシリサイド膜を形成する。その後、第1のコンタクトホールの形成手法と同様の手法で、第2のコンタクトホールを形成する。そして、第1,第2のコンタクトホールの中に金属膜、例えば、アルミニウム(Al)膜を成膜し、そのAl膜をエッチングによるパターン加工することにより、外部出力ソース電極と、外部出力ゲート電極とを形成する。
第1,2のコンタクトホールを別々に形成する理由について説明する。仮に、第1,第2のコンタクトホールを同時に形成したとすると、シリサイド膜を形成するためのNi膜を第1のコンタクトホール内に成膜する際に、そのNi膜が第2のコンタクトホール内にも成膜される。この状態で1000℃の高温アニールがなされると、Niが、第2のコンタクトホール下のポリシリコンからなるゲート電極中に拡散し、さらにその下の絶縁膜中まで達するようになる。その結果、基板へのリークや耐圧の低下などの不良が発生する不具合がある。特に、SiとNiは反応しやすいので、1000℃の高温アニールを行うと表面形状が凹凸となり、Niが拡散する。以上のような不具合がある一方、SiCに対して、低抵抗のオーミックコンタクトを得るためには、1000℃の高温アニールが必要である。そのため、従来の製造方法では、上述のように、第1,第2のコンタクトホールを別々に形成して、SiC上だけにNiSiを形成している。
しかしながら、従来の製造方法のように、第1,第2のコンタクトホールを別々に形成するためには、写真製版プロセスおよび層間酸化膜のRIEエッチングプロセスを2回行う必要があり、作成工程に必要な時間が長くかかっているという問題があった。一方、この工程を減らすために第1,第2のコンタクトホールを同時に形成すると、上述のようなNiなどの金属が拡散するという問題があった。
そのような問題を解決するため、特許文献1の発明では、SiCに比べてSiが酸化されやすい性質を利用して、ゲート電極形成後に酸化処理を行う。これにより、SiCからなるソース領域上部およびコンタクト領域上部に酸化膜が形成されるが、ポリSiからなるゲート電極上部には、その酸化膜よりも膜厚が厚い酸化膜が形成される。その後、第1,第2のコンタクトホールの形成を同時に進める。このとき、酸化膜の膜厚の差があるため、第1のコンタクトホール下のソース領域およびコンタクト領域を露出させるが、第2のコンタクトホール下のゲート電極を露出させない状態で、エッチングを停止することが可能となる。
その後、Ni膜を成膜して1000℃の高温アニールを行い、SiC上にNiSi膜を形成する。このとき、第2のコンタクトホール内のゲート電極と、Ni膜とは互いに直接接しないので、ゲート電極下の絶縁膜へのNiの拡散が抑制される。そして、第1,2のコンタクトホールを形成するのに必要なRIEエッチングは、1回だけあるため、従来のように、第1,第2のコンタクトホールを別々に形成する方法よりも、作成工程にかかる時間が短くなる。
特許第4013842号公報
層間酸化膜のシリコン酸化膜の従来のエッチングは、上述したようにRIEエッチングを用いる。通常、そのエッチング速度が変動しても、第1のコンタクトホールが確実に完全に開口するように、所望の部分の酸化膜が完全にエッチングされる時間の1.3倍程度の時間で、オーバーエッチング処理込みのエッチングを行う。層間酸化膜は1μm以上の膜厚であるのに対し、ゲート電極は0.5μm以下の膜厚である。そのため、ゲート電極を酸化する酸化膜は0.2μm以下にする必要がある。しかしながら、仮に、その酸化膜の膜厚を0.2μm以下にしたとしても、ゲート電極上の酸化膜と、SiC上の酸化膜は1.2倍程度の膜厚差しかない。
そのため、ゲート電極上に薄い酸化膜が残った状態でエッチングを停止するためには、個々のウェハ基板に対してエッチングレートを測定するなどの厳密な管理が必要になり、量産性が悪いという問題があった。また、ゲート電極上に酸化膜が薄く残っていれば、その酸化膜上にNiが成膜された状態で高温アニールを行っても、完全にシリサイド化される反応は防ぐことはできる。しかしながら、Niは多少なりとも拡散するため、耐圧の低下やリークの不良の原因となり、歩留まりが低下し、信頼性上も問題となるなどの問題点があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、量産性や歩留まりや信頼性を向上可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、(a)炭化珪素からなる第1の導電型の半導体層上部に、第2の導電型のベース領域を選択的に形成し、前記ベース領域の上部に、前記第1の導電型のソース領域および前記第2の導電型のベースコンタクト領域を選択的に形成し、前記半導体層と前記ソース領域とに挟まれた前記ベース領域上と、前記半導体層上とに、第1の絶縁膜を介して、多結晶シリコン膜からなるゲート電極を形成する工程を備える。そして、(b)前記工程(a)で形成された構造上に第2の絶縁膜を形成する工程と、(c)前記第1の絶縁膜および前記第2の絶縁膜をエッチングして、前記ソース領域表面および前記ベースコンタクト領域表面を部分的に露出する第1のコンタクトホールを形成すると同時に、前記第2の絶縁膜をエッチングして、前記半導体層上側の前記ゲート電極表面を部分的に露出する第2のコンタクトホールを形成する工程とを備える。そして、(d)酸素ガスを含む雰囲気下で、前記工程(c)で露出された前記ソース領域上部および前記ベースコンタクト領域上部を熱酸化して第1の酸化膜を形成するとともに、前記工程(c)で露出された前記ゲート電極上部を熱酸化して前記第1の酸化膜の膜厚よりも厚い第2の酸化膜を形成する工程と、(e)前記第2の酸化膜を残しつつ、前記第1のコンタクトホール内の前記第1の酸化膜を完全に除去する工程とを備える。そして、(f)前記工程(e)で形成された構造上に金属膜を成膜する工程と、(g)前記工程(f)後、第1のアニールによって、前記第1のコンタクトホールにより露出された前記ソース領域上部および前記ベースコンタクト領域上部にシリサイド膜を形成する工程とを備える。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、第1,第2のコンタクトホールを一度完全に開口させた後に、第2のコンタクトホール内に厚みのある酸化膜を形成する。第2のコンタクトホール内に金属膜を形成しても、その酸化膜により、金属がゲート電極に拡散するのを防ぐため、量産性や歩留まりや信頼性を向上した半導体装置が得られる。
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法を用いて形成された縦型MOSFETの構成を示す図である。図1(a)は、縦型MOSFETの単位セルのパターン配置を示す。図1(a)では、単位セルを縦横3×3だけ配列した構造を示しているが、実際には多数のセルが配置されている。以下、この単位セルの配列と、その周辺部とを、単位セル配列部20と、周辺部21と記すこともある。
図1(b)は、図1(a)のA−A’断面図である。図1(b)に示すように、上述のMOSFETは、SiC基板1と、ドリフト領域2と、ソース領域3と、ベース領域4と、p+コンタクト領域5と、ゲート酸化膜6と、ゲート電極7と、層間酸化膜8と、ドレイン電極9と、外部出力ソース電極10と、裏面接続電極11と、第1,第2のコンタクトホール12,13と、酸化膜14と、外部出力ゲート電極15と、シリサイド膜18とを備える。
SiC基板1は、例えば、高濃度のn型(以下、単にn+と記す場合がある)の半導体基板、例えば、ウェハが該当する。SiC基板1は、SiCからなり、シリコンよりバンドギャップの広いワイドバンドギャップを有する半導体基板である。SiC基板1上には、低濃度のn型(以下、単にn−と記すこともある)の半導体層であるドリフト領域2が形成されている。以下、本実施の形態では、このドリフト領域2は、SiC基板1上部にイオン注入して形成したものとして説明するが、SiC基板1上にエピタキシャル成長させて形成したものであってもよい。
ドリフト領域2の表層部の所定の領域に、n+型のソース領域(電流出力領域)3と、p型のベース領域4と、p+型のp+コンタクト領域5とが形成されている。p型のベース領域4は、ソース領域3を覆うドリフト領域2の表層部に選択的に形成される。ベース領域4の表面からの深さは、ソース領域3の表面からの深さよりも深く形成される。ソース領域3は、ベース領域4の表層部に選択的に形成される。また、ソース領域3の中央に、p+コンタクト領域5が形成される。p+コンタクト領域5は、外部出力ソース電極10とp型のベース領域4との電気的なコンタクトを取るためのものである。
ドリフト領域2の上に、ゲート酸化膜6を介して、例えば、ポリシリコン膜からなるゲート電極7が形成されている。ゲート電極7は、図1(a)に示すように、単位セル配列部20の周辺部21に形成された厚い酸化膜14の上まで延設されている。本実施の形態では、厚い酸化膜14には、例えば、酸化珪素膜を用いる。なお、ここで用いられる酸化膜14は、本発明を限定するものではなく、酸化膜14の代わりに他の絶縁膜を用いてもよい。なお、以下、簡単のため、ソース領域3およびp+コンタクト領域5からなる領域をSiC領域3,5と記すこともある。同様に、ドリフト領域2およびソース領域3およびベース領域4およびp+コンタクト領域5からなる領域を、SiC領域2〜5と記すこともある。
上述のゲート電極7を覆うように、例えば、酸化膜からなる層間酸化膜8が形成されている。SiC領域3,5と外部出力ソース電極10とのコンタクトを取るため、SiC領域3,5上の層間酸化膜8およびゲート酸化膜6をエッチング除去してなる第1のコンタクトホール12が開口されている。また、ドリフト領域2上に酸化膜14を介して形成されたゲート電極7と外部出力ゲート電極15とのコンタクトを取るため、当該ゲート電極7上の層間酸化膜8をエッチング除去してなる第2のコンタクトホール13が開口されている。
単位セル配列部20の層間酸化膜8上に、例えば、アルミニウム膜からなる外部出力ソース電極10が形成されている。外部出力ソース電極10は、第1のコンタクトホール12内で、n+型のソース領域3とp+コンタクト領域5とに電気的に接続されている。一方、周辺部21の層間酸化膜8上に、例えば、アルミニウム膜からなる外部出力ゲート電極15が形成されている。外部出力ゲート電極15は、第2のコンタクトホール13内で、ゲート電極7に電気的に接続されている。
SiC基板1の裏面上には、金属膜およびシリサイド膜からなるドレイン電極9が形成されている。本実施の形態では、ドレイン電極9の金属膜は、Ni膜であり、ドレイン電極のシリサイド膜は、NiSi膜であるものとする。そのドレイン電極9上には、例えば、Ni/Auの積層膜からなる裏面接続電極11が形成されている。外部出力ソース電極10と、裏面接続電極11の間に高電圧を印加しても、ゲート電極7に電圧を印加してない場合には、ゲート電極7直下のベース領域4にはチャネルが形成されないので電子は流れないオフ状態となる。ゲート電極7に正電圧を印加すると、ベース領域4上側にチャネルが形成され、ソース領域3から、チャネル領域(ベース領域4)−ドリフト領域2−SiC基板1−ドレイン電極9の経路で電子が流れるようになり、半導体装置はオン状態となる。このように、ゲート電極7に印加するゲート電圧により電流のオン・オフが制御できる。
次に、図2〜図8を用いて、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。まず、図2に係る工程について説明する。例えば、写真製版とイオン注入とにより、SiC基板1上にドリフト領域2を形成する。そして、炭化珪素からなるn型の半導体層であるドリフト領域2上部に、p型のベース領域4を選択的に形成するとともに、ベース領域4の上部に、n+型のソース領域3およびp導電型のベースコンタクト領域であるp+コンタクト領域5を選択的に形成する。ここで、n型の領域は、例えば、Nイオンを注入し、p型の領域は、例えば、Alイオンを注入して、1500℃以上の高温でアニールすることにより活性化して形成される。
次に、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、ドリフト領域2上に1μm程度の膜厚の酸化膜を形成し、その後、写真製版とエッチングとにより、単位セル配列部20側の当該酸化膜を除去する。こうして、周辺部21のドリフト領域2上に、酸化膜14が形成される。その後、酸素や水蒸気を含む雰囲気の1000℃程度の温度下で、単位セル配列部20のSiC領域2〜5の上部を酸化することにより、熱酸化膜のゲート酸化膜6を形成する。以下、ゲート酸化膜6は、熱酸化膜であるものとして説明するが、これに限ったものではなく、CVD法で形成した酸化膜でもよいし、それら酸化膜の組み合わせであってもよい。
次に、CVD法により、ゲート電極7となるポリシリコン膜を形成して、写真製版とエッチングとを行う。これにより、単位セル配列部20側において、ドリフト領域2とソース領域3とに挟まれたベース領域4上に、ゲート酸化膜6を介してゲート電極7を形成する。また、周辺部21側において、ドリフト領域2上に、酸化膜14を介してゲート電極7を形成する。こうして、図2に示すように、ドリフト領域2とソース領域3とに挟まれたベース領域4上と、ドリフト領域2上とに、ゲート酸化膜6および酸化膜14からなる第1の絶縁膜を介して、多結晶シリコン膜からなるゲート電極7を形成する。次に、図3に示すように、図2に係る工程で形成された構造上に、例えば、CVD法により、第2の絶縁膜である層間酸化膜8を形成する。
次に、写真製版とRIEエッチングとを行う。これにより、図4に示すように、ゲート酸化膜6および層間酸化膜8をエッチングして、n+型のソース領域3表面およびp+コンタクト領域5表面を部分的に露出する第1のコンタクトホール12を形成する。この形成と同時に、周辺部21の層間酸化膜8をエッチングして、ドリフト領域2上側のゲート電極7表面を部分的に露出する第2のコンタクトホール13を形成する。本実施の形態では、この工程において、第1,第2のコンタクトホール12,13を確実に開口させるため、これらを開口させるのに必要なエッチング時間の1.2倍以上の時間で、オーバーエッチング処理込みのエッチングを行う。
なお、SiC領域3,5や、ポリシリコン膜からなるゲート電極7をエッチングせずに、層間酸化膜8のみをエッチングするようにするためには、RIEのガス種と条件とを調整すればよい。こうすることで、第1,第2のコンタクトホール12,13下のSiC領域3,5や、ポリシリコン膜からなるゲート電極7は、上述のRIEエッチングにより、ほとんどエッチングされないようにすることができる。これにより、第1,第2のコンタクトホール12,13を再現性よく完全に開口させることができる。
次に、図5に係る工程を行う。この工程では、図4に係る工程で形成された構造を、酸素ガスを含む雰囲気、例えば、水蒸気を含む雰囲気下で、温度800℃で40分ほど酸化する。そうすると、ポリシリコンは酸化速度が速いので、第2のコンタクトホール13内のゲート電極7上部には、厚さ70nm程度の酸化膜16が形成される。一方、SiCはこのような低温ではほとんど酸化されないので、第1のコンタクトホール12内のSiC領域3,5上部には、酸化膜16の膜厚の1/10以下の極薄い第1の酸化膜(図示せず)が形成される。このように、本実施の形態では、酸素ガスを含む雰囲気下で、図4に係る工程で露出されたソース領域3上部およびp+コンタクト領域5上部を熱酸化して、第1の酸化膜を形成する。それとともに、図4に係る工程で露出されたゲート電極7上部を熱酸化して、第1の酸化膜の膜厚よりも厚い第2の酸化膜である酸化膜16を形成する。
それから、酸化膜16を残しつつ、第1のコンタクトホール12内の上述の第1の酸化膜を完全に除去する。本実施の形態では、SiC領域3,5上部の薄い第1の酸化膜を、例えば、HFなどを純水で希釈した溶液を用いたウェットエッチング法によりエッチングし、完全に除去する。なお、第2のコンタクトホール13内のゲート電極7上部の上述の酸化膜16は、上述の第1の酸化膜の膜厚よりも10倍以上厚く、また、酸化による酸化膜形成は膜厚の再現性がよい。そのため、酸化膜16を残しつつ、第1のコンタクトホール12内の上述の第1の酸化膜を完全に除去する上述の工程を再現性よく行うことができる。
次に、図6に示すように、図5に係る工程で形成された構造上に、金属膜を形成する。なお、この工程で形成される金属膜は、本実施の形態では、Ni膜17であるものとして説明するが、これに限ったものではなく、SiCとの間でシリサイド化反応する金属からなる膜であれば他の金属膜を用いてもよい。こうして、図6に示すように、Ni膜17を、例えば、スパッタ法で、膜厚が50nmとなるように、図5に係る工程で形成された構造全面上に成膜する。
その後、第1のアニールによって、第1のコンタクトホール12により露出されたソース領域3上部およびp+コンタクト領域5上部にシリサイド膜であるNiSi膜18を形成する。第1のアニールは、例えば、RTA(Rapid Thermal Annealing)法により、温度300〜800℃で行う。これにより、Ni膜17のNiと、これに接するSiC領域3,5上部のSiCとが反応して、NiSi膜18が形成される。
NiSi膜18を形成した後、図7に示すように、例えば、硫酸や塩酸を含む酸系の薬液で、NiSi膜18形成した構造を洗浄することにより、未反応のNi膜17を除去する。それから、SiC基板1の裏面にドレイン電極9を形成する。ドレイン電極9の形成は、まず、スパッタ法で、厚さが100nmのNi膜を成膜して形成する。本実施の形態では、未反応のNi膜17を除去した後、第2のコンタクトホール13内の酸化膜16を除去する。
それから、図7に係る構造に、例えば、RTA法で1000℃程度の第2のアニールを行う。このように、本実施の形態では、未反応のNi膜17を除去した後、第1のアニールの温度(300〜800℃)よりも高温(1000℃)の第2のアニールを行う。これにより、第1のコンタクトホール12内のNiSi膜18のコンタクト抵抗をさらに低下させることができる。また、SiC基板1の裏面に形成した上述のNi膜が、SiC基板1裏面と反応してNiSi膜も同時に形成され、これらの間にも低抵抗のオーミックコンタクトが実現される。こうして、SiC基板1の裏面に、Ni膜とNiSi膜とからなるドレイン電極9が形成される。
次に、図8に係る工程を行う。この工程では、まず、これまで形成した構造表面上に金属膜を形成する。この金属膜は、例えば、スパッタ法により形成された膜厚が3μmのアルミニウム膜を用いる。そして、この金属膜を、写真製版とエッチングとを行うことにより、外部出力ソース電極10と外部出力ゲート電極15とを形成する。
以上のような本実施の形態に係る半導体装置によれば、SiC領域3,5上の第1のコンタクトホール12と、ゲート電極7上の第2のコンタクトホール13とを同時に、それらの内部の絶縁膜が完全になくなるまでオーバーエッチングを行う。そのため、第1,第2のコンタクトホール12,13の形成に必要な写真製版とRIEエッチング工程が1回になるため、別々に行うよりも工程数が減る。これにより、量産性を向上させることができるとともに、作成コストおよびRIEエッチングに必要なエネルギーを低減させることができる。また、第2のコンタクトホール13内にNi膜17を形成しても、酸化膜16により、Niがゲート電極7に拡散するのを防ぐため、歩留まり向上させることができる。また、オーバーエッチングにより、第1,第2のコンタクトホール12,13を一度完全に開口させるため、エッチングレートが変動しても再現性よく第1,第2のコンタクトホール12,13を形成することができる。一方、第1,第2のコンタクトホール12,13形成後、酸化膜処理によってSiC領域3,5上には上述の第1の酸化膜が形成されるが、その膜厚は、これと同時に形成される酸化膜16の膜厚の1/10以下であり、薄膜である。そのため、第1の酸化膜の除去工程で、ゲート電極7上の厚い酸化膜16をほとんど残しながら、SiC領域3,5上の薄い第1の酸化膜のみを容易に再現性よく除去することができる。
また、本実施の形態では、Ni膜17をデポ形成した後に、300〜800℃の第1のアニール工程で、SiC領域3,5上にNiSi膜18を形成する。このように、低温でシリサイド膜を形成するため、ゲート電極7上の第2のコンタクトホール13内のNi膜17のNiは、酸化膜16がバリアとなってゲート電極7まで拡散しない。そして、次のエッチング工程で未反応のNi膜17を除去するので、ゲート電極7上の第2のコンタクトホール13内のNi膜17も除去される。この除去後に1000℃の第2のアニールを行うため、Niをゲート電極7に拡散させることなく、SiC領域3,5上のNiSi膜18の抵抗を下げることができる。こうして、低抵抗のNiSiオーミックコンタクトを形成することができる。これにより、量産性や歩留まりや信頼性を向上させた低オン抵抗の半導体装置が得られる。
なお、本実施の形態では、縦型のMOSFETの例で説明したが、ドレイン電極を表側に形成する横型のMOSFETにも、本発明に係る製造方法を適用することができる。
実施の形態1に係る半導体装置の構成を示す断面図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
符号の説明
1 SiC基板、2 ドリフト領域、3 ソース領域、4 ベース領域、5 p+コンタクト領域、6 ゲート酸化膜、7 ゲート電極、8 層間酸化膜、9 ドレイン電極、10 外部出力ソース電極、11 裏面接続電極、12 第1のコンタクトホール、13 第2のコンタクトホール、14,16 酸化膜、15 外部出力ゲート電極、17 Ni膜、18 NiSi膜、20 単位セル配列部、21 周辺部。

Claims (2)

  1. (a)炭化珪素からなる第1の導電型の半導体層上部に、第2の導電型のベース領域を選択的に形成し、前記ベース領域の上部に、前記第1の導電型のソース領域および前記第2の導電型のベースコンタクト領域を選択的に形成し、前記半導体層と前記ソース領域とに挟まれた前記ベース領域上と、前記半導体層上とに、第1の絶縁膜を介して、多結晶シリコン膜からなるゲート電極を形成する工程と、
    (b)前記工程(a)で形成された構造上に第2の絶縁膜を形成する工程と、
    (c)前記第1の絶縁膜および前記第2の絶縁膜をエッチングして、前記ソース領域表面および前記ベースコンタクト領域表面を部分的に露出する第1のコンタクトホールを形成すると同時に、前記第2の絶縁膜をエッチングして、前記半導体層上側の前記ゲート電極表面を部分的に露出する第2のコンタクトホールを形成する工程と、
    (d)酸素ガスを含む雰囲気下で、前記工程(c)で露出された前記ソース領域上部および前記ベースコンタクト領域上部を熱酸化して第1の酸化膜を形成するとともに、前記工程(c)で露出された前記ゲート電極上部を熱酸化して前記第1の酸化膜の膜厚よりも厚い第2の酸化膜を形成する工程と、
    (e)前記第2の酸化膜を残しつつ、前記第1のコンタクトホール内の前記第1の酸化膜を完全に除去する工程と、
    (f)前記工程(e)で形成された構造上に金属膜を成膜する工程と、
    (g)前記工程(f)後、第1のアニールによって、前記第1のコンタクトホールにより露出された前記ソース領域上部および前記ベースコンタクト領域上部にシリサイド膜を形成する工程とを備える、
    半導体装置の製造方法。
  2. (h)前記工程(g)後、未反応の前記金属膜を除去する工程と、
    (i)前記工程(h)後、前記第1のアニールよりも高温の第2のアニールを行う工程とをさらに備える、
    請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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