JP3759145B2 - 炭化珪素半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、炭化珪素半導体基板を用いた半導体装置、特に、大電流用に使用される炭化珪素半導体パワーデバイスに関する。
パワーデバイスは大電流を流す半導体素子であり、高耐圧かつ低損失であることが望まれる。従来からシリコン(Si)半導体を用いたパワーデバイスが主流であったが、近年では、炭化珪素(SiC)半導体を用いたパワーデバイスが注目され、開発が進められている。炭化珪素半導体はシリコンに比べて1桁高い絶縁破壊電界を有するため、PN接合やショットキー接合の空乏層を薄くしても逆耐圧を維持できる。したがって、デバイス厚さを薄く、ドーピング濃度を高くすることができるために、炭化珪素は、オン抵抗が低く、高耐圧・低損失のパワーデバイスの材料として期待されている。
図9は、従来の炭化珪素半導体装置の例である二重注入型MOSFETの構造を示す断面図である。図9に示すように、従来の炭化珪素半導体装置では、低抵抗の炭化珪素からなる基板101の上に基板101より高抵抗な高抵抗層102がエピタキシャル成長されている。高抵抗層102の表層には選択的なイオン注入によってp型のウェル領域103が形成され、その内部にはイオン注入によって高濃度のn型のソース領域105と、ソース領域105に囲まれる領域に位置するp型のp+コンタクト領域104とが設けられている。
2つのウェル領域103によって挟まれる高抵抗層102の上からその2つのウェル領域103内におけるソース領域105の端部の上に亘って、熱酸化膜からなるゲート絶縁膜106が形成されている。ゲート絶縁膜106の上にはゲート電極109が形成されている。p+コンタクト領域104の上からその両端に位置するソース領域105の端部の上には、コンタクト領域104とオーミック接触するソース電極108が設けられている。さらに、基板101の裏面全面には、基板101とオーミック接触するドレイン電極107が設けられている。
高抵抗層102、p型ウェル領域103、p+コンタクト領域104およびソース領域105の上には層間絶縁膜110が堆積されている。層間絶縁膜110には、ソース電極108およびゲート電極109にそれぞれ到達するコンタクトホールが設けられており、層間絶縁膜110の上には、厚さ2μmのアルミニウムからなり、コンタクトホールを埋めるソース電極上部配線111およびゲート電極上部配線112が設けられている。以上のような構造は、例えば特許文献1に開示されている。
ところで、ソース電極108としては、ニッケルやニッケルシリサイドあるいはそれらの混合物が通常用いられる。これは、ニッケルやニッケルシリサイドがn型炭化珪素とオーミック接触しやすいという特性を有しているためである。この構造の例としては、非特許文献1に、n型の炭化珪素半導体のソース電極あるいはドレイン電極としてニッケルを用い、アルゴンや窒素など不活性ガス雰囲気中で900℃以上の熱処理を施すことによりオーミック特性を得る方法が開示されている。また、層間絶縁膜110としては、厚さ1μm程度の酸化シリコン膜が通常用いられる。酸化シリコンは絶縁破壊電圧が高く、また、CVDなどで容易に製膜できるからである。
しかしながら、上述した構成の半導体装置では、層間絶縁膜110を堆積したときに、ソース電極108を構成するニッケルと層間絶縁膜110である酸化シリコンとの密着性が悪く、ソース電極上の酸化シリコンが剥がれてしまうという不具合が生じていた。このような不具合に対して、例えば特許文献2には、ニッケルと酸化シリコンにレジストマスクを形成し、層間絶縁膜にヴィアホールを形成するためのエッチングを行う工程において、オーバーエッチングを行うことにより、レジストマスクの開口幅よりも大きな幅のヴィアホールを形成する。その後、同一のレジストマスクを用いてヴィアホールにニッケルをリフトオフすることにより、ヴィアホールの側壁とニッケル膜との間に隙間を設けている。
また、特許文献3には、酸化シリコンとニッケル配線との間にバリアメタルを設けることにより、ニッケル配線が剥がれることを防止する方法が開示されている。
特開平11−297712号公報 特開2002−093742号公報 特開平10−125620号公報 大野 俊之、「SiCにおける素子形成プロセス技術の現状」、電子情報通信学会論文誌、電子情報通信学会、1998年1月、第J81−C−II巻、第1号、p.128−133
しかしながら、ヴィアホールとソース電極との間に隙間を設ける方法では、この隙間に水分が吸収されやすく、また、機械的強度も低下するという不具合が生じてしまう。また、バリアメタルを設ける方法でも、ニッケル電極と基板との間にオーミック接合を形成するための1000℃程度での熱処理を層間絶縁膜を形成した後に行うことになり、コンタクトホール内で層間絶縁膜と接するニッケルが層間絶縁膜と反応してしまい、信頼性を損なうという不具合が生じてしまう。
本発明は、このような不具合を生じさせることなく電極と層間絶縁膜との間の密着性を向上させる手段を講ずることにより、信頼性の高い半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の炭化珪素半導体装置は、炭化珪素からなる半導体層と、前記半導体層の上に設けられた電極と、前記電極の上に設けられた層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜を貫通し、前記電極に到達する配線とを備え、前記電極は、前記半導体層に接する第1電極部と、前記第1電極部と前記層間絶縁膜とが直接接触しないように介在して設けられた第2電極部とを有し、前記第2電極部は、前記第1電極部よりも前記層間絶縁膜との間の密着性が良い金属からなる。
これにより、第2電極部を層間絶縁膜と接触させることができるため、第1電極部と層間絶縁膜との密着性が悪い場合でも、層間絶縁膜を剥離しにくくすることができ、割れも生じにくくすることができる。また、この構造では、電極と層間絶縁膜との間に隙間は生じないため、その隙間に水分が吸収されたり機械的強度が低下するといった不具合も生じない。
ここで、前記第2電極部は、前記第1電極部の上面および側面を覆っていることが好ましく、この場合には、層間絶縁膜と第1電極部とが一切接触しないため、密着性をさらに高めることができる。
前記第1電極部は、前記半導体層とオーミック接触していてもよい。
前記第1電極部は、Niを含んでいてもよい。これらの場合には、炭化珪素からなる半導体層と良好なオーミック接合を形成することができるため、低いコンタクト抵抗を実現することができる。
前記第2電極部は、Al、TiおよびCrのうちの少なくとも1つを含むことが好ましく、前記層間絶縁膜は酸化シリコンからなることが好ましい。この場合には、Al、TiおよびCrと酸化シリコンとの密着性は高いので、高い効果を得ることができる。
前記半導体層の上方にはゲート電極が設けられていてもよい。
前記第2電極部は前記ゲート電極と同一の材料からなっていてもよく、この場合には製造工程を増加させることなく、本発明の構造を得ることができる。
本発明の炭化珪素半導体装置は、二重注入型MOSFETであってもよい。この場合の具体的な構造では、前記半導体層は第1導電型の不純物を含む高抵抗層であって、前記半導体層の下面上に設けられ、前記半導体層よりも第1導電型の不純物濃度が高い半導体基板と、前記高抵抗層のうちの上部に設けられ、第2導電型の不純物を含む複数のウェル領域と、前記ウェル領域のうちの上部に設けられた第2導電型のコンタクト領域と、前記複数のウェル領域の上部のうち前記コンタクト領域の両側方に設けられた第1導電型のソース領域と、前記高抵抗層のうち前記複数のウェル領域の間に位置する領域の上方に設けられたゲート絶縁膜と、前記半導体基板の下面上に設けられたドレイン電極とをさらに備え、前記電極は前記コンタクト領域の上から前記ソース領域の一部の上に亘って設けられたソース電極であって、前記ゲート電極は前記ゲート絶縁膜の上に設けられている。
二重注入型MOSFETが蓄積型である場合には、前記高抵抗層のうちの上部には、蓄積チャネル層がさらに設けられ、前記ゲート絶縁膜は前記蓄積チャネル層の上に設けられている。
また、本発明の炭化珪素半導体装置は、トレンチ型MOSFETであってもよい。この場合の具体的な構造では、前記半導体層は第2導電型の不純物を含むベース層であって、前記半導体層の下面上に設けられ、第1導電型の不純物を含むドリフト層と、前記ドリフト層の下面上に設けられた半導体基板と、前記ベース層を貫通して前記ドリフト層に到達するトレンチと、前記トレンチの側面上に設けられたゲート絶縁膜と、前記ベース層のうちの上部に設けられた第2導電型のコンタクト領域と、前記ベース層の上部のうち前記コンタクト領域の両側方に設けられたソース領域と、前記半導体基板の下面上に設けられたドレイン電極とをさらに備え、前記電極は前記コンタクト領域の上から前記ソース領域の一部の上に亘って設けられたソース電極であって、前記ゲート電極は前記ゲート絶縁膜の上に設けられている。
また、本発明の炭化珪素半導体装置は、横型MOSFETであってもよい。この場合の具体的な構造では、前記半導体層は第2導電型の不純物を含むベース層であって、前記ベース層の下面上に設けられた半導体基板と、前記ベース層の上部に互いに離間して設けられた第1導電型のソース領域およびドレイン領域と、前記ベース層のうち前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に位置する領域の上に設けられたゲート絶縁膜とをさらに備え、前記電極は、前記ソース領域の上に設けられたソース電極または前記ドレイン領域の上に設けられたドレイン電極であって、前記ゲート電極は前記ゲート絶縁膜の上に設けられている。
また、本発明の炭化珪素半導体装置は、MESFETであってもよい。この場合の具体的な構造では、前記半導体層は、第1導電型の不純物を含むドリフト層であって、前記ドリフト層の下面上に設けられた半導体基板と、前記ドリフト層の上部に互いに離間して設けられた第1導電型のソース領域およびドレイン領域とをさらに備え、前記電極は、前記ソース領域の上に設けられたソース電極または前記ドレイン領域の上に設けられたドレイン電極であって、前記ゲート電極は、前記ドリフト層のうち前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に位置する領域の上に設けられている。
また、本発明の炭化珪素半導体装置は、静電誘導型トランジスタであってもよい。この場合の具体的な構造では、前記半導体層は、第1導電型の不純物を含み、メサを有するドリフト層であって、前記ドリフト層の下面上に設けられた半導体基板と、前記ドリフト層における前記メサの上部に設けられた第1導電型のソース領域とをさらに備え、前記電極は、前記ドリフト層における前記メサの上面上に、前記ソース領域と接して設けられたソース電極であって、前記ゲート電極は、前記ドリフト層における前記メサの側面上から前記メサの両側方に位置する部分までに亘って設けられている。
前記炭化珪素半導体装置はJFETであってもよい。この場合の具体的な構造では、前記半導体層は、第1導電型の不純物を含むドリフト層であって、前記ドリフト層の下面上に設けられた半導体基板と、前記ドリフト層の上部のうちの一部に設けられた第1導電型のソース領域と、前記ドリフト層の上部のうち前記ソース領域の両側方に、前記ソース領域と離間して設けられた第2導電型のゲート領域とをさらに備え、前記電極は、前記ソース領域の上に設けられたソース電極であって、前記ゲート電極は前記ゲート領域の上に設けられている。
本発明の炭化珪素半導体装置の製造方法は、炭化珪素からなる半導体層と前記半導体層の上に設けられ、第1電極部および第2電極部を有する電極と、前記半導体層および前記第2電極部のうちの少なくとも一部を覆う層間絶縁膜とを有する素子を備える炭化珪素半導体装置の製造方法であって、前記半導体層の上に、前記第1電極部を形成する工程(a)と、前記工程(a)の後に、前記第1電極部のうちの少なくとも一部を覆い、前記第1電極部よりも前記層間絶縁膜との密着性が良い金属からなる第2電極部を形成する工程(b)と、前記工程(b)の後に、前記半導体層および前記第2電極部のうちの少なくとも一部の上に、層間絶縁膜を形成する工程(c)と、前記工程(c)の後に、前記層間絶縁膜を貫通し、前記電極に到達するホールを形成する工程(d)と、前記工程(d)の後に、前記ホールを導体で埋めることにより、配線を形成する工程(e)とを備え、前記第2電極部は、前記第1電極部と前記層間絶縁膜とが直接接触しないように前記第1電極部と前記層間絶縁膜との間に介在する。
これにより、第2電極部を層間絶縁膜と接触させることができるため、この製造方法により得られた半導体装置では、第1電極部と層間絶縁膜との密着性が悪い材料から構成されていても、層間絶縁膜が剥離しにくくなり、割れも生じにくくなる。また、この製造方法により得られた半導体装置では、電極と層間絶縁膜との間に隙間は生じないため、その隙間に水分が吸収されたり機械的強度が低下するといった不具合も生じない。また、第1電極部と半導体層とをオーミック接触させるためには、第1電極部を形成した後に高温での熱処理を行う必要がある。従来では、層間絶縁膜を形成した後に電極を形成して熱処理を行う場合があり、この場合には、熱処理の際に、電極が層間絶縁膜と反応してしまうという不具合があった。しかしながら、本発明では、層間絶縁膜を形成する工程(c)の前に前記の熱処理をすましておくことができるため、このような不具合を回避することができる。
前記工程(b)では、前記第1電極部のうちの少なくとも一部を覆い前記半導体層の上方に延びる導体膜を形成した後に、前記導体膜のパターニングを行うことにより、前記第2電極部とゲート電極とを同時に形成することができる。このように第2電極部を形成すると、従来よりも工程数を増加させることなく、本発明の半導体装置を得ることができる。
前記工程(b)では、前記第1電極部の上面および側面を完全に覆う前記第2電極部を形成することが好ましく、この場合には、第1電極部と層間絶縁膜とが接触しないため、密着性をさらに高めることができる。また、層間絶縁膜にホールを形成するときに、第1電極部の上は第2電極部によって覆われているため、第1電極部が除去されるのを防止することができる。
前記第1電極部は、Niを含んでいてもよい。これらの場合には、炭化珪素からなる半導体層と良好なオーミック接触を形成することができるため、低いコンタクト抵抗を実現することができる。
前記第2電極部は、Al、TiおよびCrのうち少なくとも1つを含むことが好ましく、前記層間絶縁膜は酸化シリコンからなることが好ましい。この場合には、Al、TiおよびCrと酸化シリコンとの密着性は高いので、高い効果を得ることができる。
前記素子は、二重注入型MOSFET、トレンチ型MOSFET、横型MOSFET、MESFET、静電誘導型トランジスタ、またはJFETであってもよい。
本発明によると、炭化珪素層と電極との間のコンタクト抵抗を低く保つことができると同時に、電極と層間絶縁膜との間の密着性を向上させることができるため、信頼性の高い炭化珪素半導体装置を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下に、本発明に係る炭化珪素半導体装置の一例である二重注入型MOSFETについて図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る反転型の二重注入型MOSFETの構造を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の二重注入型MOSFETでは、n型ドーピング濃度が1×1018cm-3以上である低抵抗の炭化珪素基板1の上に、n型ドーピング濃度が1×1015cm-3〜1×1016cm-3の高抵抗層2が積層されている。高抵抗層2の表層には、p型ドーピング濃度が例えば1×1016cm-3から1×1017cm-3であるウェル領域3が設けられており、ウェル領域3の内部には、p型ドーピング濃度が1×1018cm-3以上のp+ コンタクト領域4と、n型ドーピング濃度が1×1019cm-3前後であるソース領域5とが設けられている。
+ コンタクト領域4と、p+ コンタクト領域4の両側方に位置するソース領域5の一部とには、p+ コンタクト領域4およびソース領域5とオーミック接触し、ニッケルとニッケルシリサイドからなる第1のソース電極8が設けられている。そして、第1のソース電極8の側面および上面を覆うように、アルミニウムからなる第2のソース電極9が積層されている。ここで、第2のソース電極9は、第1のソース電極8の上面を完全に覆っていなくてもよい。つまり、第1のソース電極8と層間絶縁膜11とが直接接触しないように、これらの間に介在していればよい。
第2のソース電極9の材質としては、層間絶縁膜11との密着性の良い金属が選択される。上述したように層間絶縁膜11が酸化シリコンである場合には、第2のソース電極9としてアルミニウム、チタンまたはクロムを用いることが好ましい。これら以外の材質であっても、第1のソース電極8よりも層間絶縁膜11との密着性が優れた材質であれば、本発明の効果を得ることができる。
炭化珪素基板1の裏面全面には、炭化珪素基板1とオーミック接触するニッケルからなるドレイン電極7が設けられている。
2つのウェル領域3に挟まれる高抵抗層2の上から、その2つのウェル領域3の中におけるソース領域5の端部の上までに亘って、ゲート絶縁膜6が設けられている。そして、ゲート絶縁膜6の上にはアルミニウムからなるゲート電極10が設けられている。
高抵抗層2、ウェル領域3、ソース領域5およびp+ コンタクト領域4の上には層間絶縁膜11が堆積されている。層間絶縁膜11には、第2のソース電極9およびゲート電極10にそれぞれ到達するコンタクトホール12が設けられている。そして、層間絶縁膜11の上には、コンタクトホール12を埋める、厚さ2μmのアルミニウムからなるソース電極上部配線13およびゲート電極上部配線14が設けられている。
図1に示すような半導体装置において、電流は、ソース電極上部配線13から第2のソース電極9および第1のソース電極8を通過してソース領域5に流れ、ゲート電極10の下に形成されるチャネルを通り、高抵抗層2および炭化珪素基板1を通ってドレイン電極7へと流れる。
次に、図1に示すような炭化珪素半導体装置の製造方法について、図2(a)〜(i)を参照しながら説明する。図2(a)〜(i)は、本発明の第1の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図である。
まず、図2(a)に示す工程で、(0001)面から<11−20>方向に向かって8°オフされた主面を有し、n型ドーピング濃度が1×1018cm-3〜5×1019cm-3の炭化珪素基板1を用意し、その上に、n型の高抵抗層2を10μm以上の厚さだけエピタキシャル成長させる。
次に、例えば、原料ガスとしてシラン(SiH4)とプロパン(C38)を、キャリアガスとして水素(H2)を、ドーパントガスとして窒素(N2)ガスを用いて熱CVDを行うことにより、炭化珪素基板1よりもドーピング濃度の低い高抵抗層2をエピタキシャル成長させる。例えば、600V耐圧のMOSFETを製造するのであれば、高抵抗層2のドーピング濃度は1×1015cm-3〜1×1016cm-3で、厚さを10μm以上にすることが望ましい。
次に、図2(b)に示す工程で、CVD法により、高抵抗層2の上に厚さ3μmのシリコン酸化膜からなる注入マスク(図示せず)を堆積し、フォトリソグラフィおよびドライエッチングによって、開口(図示せず)を形成する。その後、注入欠陥を低減するために基板を500℃以上の高温に保って、注入マスク(図示せず)の上から、アルミニウムまたはホウ素をイオン注入することにより、高抵抗層2の上部にp型のウェル領域3を形成する。ウェル領域3のドーピング濃度は通常1×1015cm-3前後から1×1017cm-3までの範囲であり、その深さはピンチオフしないように1μm前後とする。その後、注入マスクをふっ酸によって除去する。
続いて、基板上に、ウェル領域3の表層のうちの一部を露出する開口を有するマスク(図示せず)を形成し、p型イオンをイオン注入することにより、厚さ300nmでドーピング濃度が1×1018cm-3以上のp+ コンタクト領域4を形成する。このp+ コンタクト領域4の不純物濃度をウェル領域3よりも高濃度にすることにより、p+ コンタクト領域4と、後に形成する電極とがオーミック接触しやすくなる。その後、アルゴンなどの不活性ガス中において、1700℃前後の温度で30分間の活性化アニールを行う。
次に、図2(c)に示す工程で、基板上に、シリコン酸化膜からなる注入マスク(図示せず)を1μmの厚さで堆積し、フォトリソグラフィーおよびドライエッチングによって、ウェル領域3のうちp+ コンタクト領域4の周囲に位置する部分の上に開口(図示せず)を形成する。そして、注入欠陥を低減するために基板温度を500℃以上の高温に保った状態で窒素またはリンをイオン注入することにより、深さ300nmでドーピング濃度が1×1019cm-3のソース領域5を形成する。その後、注入マスクをふっ酸によって除去し、アルゴンなどの不活性雰囲気中において1700℃程度の温度で30分間の活性化アニールを行う。
次に、図2(d)に示す工程で、基板を石英管内に保持し、石英管内を1100℃の温度に保った状態でバブリングした酸素を流量2.5SLM(l/s)で導入して、3時間の熱酸化を行う。これにより、高抵抗層2の表面上に、ゲート絶縁膜6として厚さ約40nmのシリコン酸化膜を成長させる。
次に、図2(e)に示す工程で、基板の裏面上に、厚さ200nmのニッケルからなるドレイン電極7を蒸着する。さらに、フォトリソグラフィおよびフッ酸エッチングによってゲート絶縁膜6のうちの一部を除去することにより、p+ コンタクト領域4およびソース領域5の表面の一部を露出させる。その後、リフトオフ法により、p+ コンタクト領域4およびソース領域5の一部の両方に接触するニッケルからなる第1のソース電極8を形成する。
その後、第1のソース電極8およびドレイン電極7のオーミック性を得るために窒素などの不活性ガス雰囲気中において1000℃程度で2分間の熱処理を行う。この熱処理により、ニッケルが炭化珪素と反応して、ニッケルのうちの一部または全部がニッケルシリサイドとなる。
次に、図2(f)に示す工程で、基板上に、ゲート絶縁膜6および第1のソース電極8を覆う厚さ200nmのアルミニウム膜16を蒸着する。その後、アルミニウム膜16の上に、通常のフォトリソグラフィーを行うことにより、ゲート絶縁膜6および第1のソース電極8の上を覆うレジストパターン17を形成する。
ここで、第2のソース電極9を形成するフォトリソグラフィーの位置合わせ精度を考えると、第2のソース電極9は第1のソース電極8よりも少なくとも1μm以上広く作ることが好ましい。このようにすることによって、1μmの位置合わせずれがあっても、第1のソース電極8の上面および側面を第2のソース電極9で覆うことができる。
次に、図2(g)に示す工程で、塩素系ガスを用いたRIEによってアルミニウム膜16(図2(f)に示す)をパターニングする。これにより、ゲート絶縁膜6の上にゲート電極10を形成すると同時に、ゲート電極10と同一材料のアルミニウムからなり、第1のソース電極8の上面および側面を完全に覆う第2のソース電極9を形成する。
次に、図2(h)に示す工程で、基板上に、第2のソース電極9およびゲート電極10を覆う厚さ1μmのシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜11を形成する。その後、CF4 やCHF3 等のフッ化炭素系のガスを用いたRIEを行うことにより、層間絶縁膜11に第2のソース電極9およびゲート電極10に到達するコンタクトホール12を開口する。このとき、第2のソース電極9およびゲート電極10の材料であるアルミニウムがエッチングストッパーの役目を果たす。
次に、図2(i)に示す工程で、スパッタ法などを行うことにより、層間絶縁膜11の上に厚さ2μmのアルミニウム膜(図示せず)を形成する。その後、通常のウェットエッチングを行うことにより、アルミニウム膜をパターニングして、コンタクトホール12を埋めて層間絶縁膜11の上に延びる上部配線(ソース電極上部配線13およびゲート電極上部配線14)を形成する。ソース電極上部配線13は複数のセルのソース電極(図示せず)に接続し、ゲート電極上部配線14は複数のセルのゲート電極(図示せず)に接続する。
本実施形態では、第1のソース電極8をニッケルによって形成することにより、ソース領域5とのコンタクト抵抗を1×10-5Ω・cm2以下にすることができる。それと同時に、第2のソース電極9を第1のソース電極8と層間絶縁膜11との間に介在させることにより、密着性の悪い第1のソース電極8のニッケルと層間絶縁膜11のシリコン酸化膜とを接触させずにすむ。そして、第2のソース電極9を構成するアルミニウム、チタンまたはクロムは、シリコン酸化膜との密着性が高いため、層間絶縁膜11を剥離しにくくすることができ、割れも生じにくくすることができる。また、この構造では、第2のソース電極9と層間絶縁膜11との間に隙間は生じないため、その隙間に水分が吸収されたり機械的強度が低下するといった不具合も生じない。
また、第1のソース電極8とソース領域5とをオーミック接触させるためには、第1のソース電極8を形成した後に高温での熱処理を行う必要がある。従来では、層間絶縁膜を形成した後にソース電極を形成して熱処理を行う場合もあり、この場合には、熱処理の際に、ソース電極のニッケルが層間絶縁膜やゲート絶縁膜と反応してしまうという不具合があった。しかしながら、本発明では、層間絶縁膜11を形成する工程の前に前記の熱処理をすましておくことができるため、このような不具合を回避することができる。
また、第2のソース電極9をゲート電極10と同一の工程において形成することができるので、従来よりも工程数や製造コストが増加することもない。
また、アルミニウム膜16をパターニングして第2のソース電極9を形成する際には、第2のソース電極9となる領域の上がレジストパターン17によって覆われている。これにより、第2のソース電極9の表面がエッチャントにより腐食されたり汚染される可能性はない。
また、層間絶縁膜11にコンタクトホール12を形成するときに、第1のソース電極8の上が第2のソース電極9により覆われているため、第1のソース電極8が除去されるのを防止することができる。
なお、本実施形態では、ゲート電極10の材質としてアルミニウムを採用したが、本発明では他の金属材料を用いてもよい。具体的には、フッ化炭素系のガスによるRIEのエッチングレートが小さく、また酸化シリコン膜との密着性の良い金属が好ましく、例えば銅(Cu)であってもよい。一般的に、銅はRIEによるエッチングが困難であるので、例えば塩化第2鉄水溶液などをエッチャントとしたウェットエッチングを用いて成形すればよい。
また、本実施形態ではnチャネルMOSFETの例を示したが、本発明は、p型炭化珪素基板上に、p型高抵抗層をエピタキシャル成長し、n型のウェル領域を形成するpチャネルMOSFETにも適用することができる。この場合にも同様の効果が得られる。
(第2の実施形態)
上述の第1の実施形態では、反転型の二重注入型MOSFETを例に用いて説明したが、本実施形態では、蓄積型の二重注入型MOSFETを例に用いて説明する。図3は、本発明の第2の実施形態に係る蓄積型の二重注入MOSFETの構造を示す断面図である。
本実施形態において第1の実施形態と異なるのは、ゲート絶縁膜6と高抵抗層2およびウェル領域3との間に蓄積チャネル層15を設けた点である。炭化珪素半導体の熱酸化膜には炭素が残留するため、ゲート絶縁膜6と炭化珪素からなる高抵抗層2との界面には、欠陥が多数存在し、チャネル移動度が低い。しかしながら蓄積型のMOSFETの場合、反転型のMOSFETよりも界面から離れた領域で電流を流せるので、チャネル移動度が向上する。以下に詳細に説明する。
図3に示すように、本実施形態の二重注入型MOSFETでは、n型ドーピング濃度が1×1018cm-3以上である低抵抗の炭化珪素基板1の上に、n型ドーピング濃度が1×1015cm-3〜1×1016cm-3の高抵抗層2が積層されている。高抵抗層2の表層には、n型ドーピング濃度が1×1016cm-3〜5×1017cm-3であり、深さ0.2μm前後の蓄積チャネル層15が設けられている。このような蓄積チャネル層15は、高抵抗層2と同様の熱CVD等の方法によって、ウェル領域3を含む高抵抗層2の表層の全面に形成される。
また、高抵抗層2の表層のうちの一部には、p型ドーピング濃度が例えば1×1016cm-3から1×1018cm-3であるウェル領域3が設けられており、ウェル領域3の内部には、p型ドーピング濃度が1×1018cm-3以上のソース領域5と、ソース領域5に囲まれる領域に位置し、p型ドーピング濃度が1×1019cm-3前後であるp+ コンタクト領域4とが設けられている。
+ コンタクト領域4と、p+ コンタクト領域4の両側方に位置するソース領域5の一部とには、p+ コンタクト領域4およびソース領域5とオーミック接触し、ニッケルまたはニッケルシリサイドからなる第1のソース電極8が設けられている。そして、第1のソース電極8の側面および上面を覆うように、アルミニウムからなる第2のソース電極9が積層されている。ここで、第2のソース電極9は、第1のソース電極8の上面を完全に覆っていなくてもよい。つまり、第1のソース電極8と層間絶縁膜11とが直接接触しないように、これらの間に介在していればよい。
第2のソース電極9の材質としては、層間絶縁膜11との密着性の良い金属が選択される。上述したように層間絶縁膜11が酸化シリコンである場合には、第2のソース電極9としてアルミニウム、チタンまたはクロムを用いることが好ましい。これら以外の材質であっても、第1のソース電極8よりも層間絶縁膜11との密着性が優れた材質であれば、本発明の効果を得ることができる。
炭化珪素基板1の裏面全面には、炭化珪素基板1とオーミック接触するニッケルからなるドレイン電極7が設けられている。
2つのウェル領域3に挟まれる蓄積チャネル層15の上から、その2つのウェル領域3の一部の上に亘ってゲート絶縁膜6が設けられている。そして、ゲート絶縁膜6の上にはアルミニウムからなるゲート電極10が設けられている。
蓄積型チャネル層15およびウェル領域3の上には層間絶縁膜11が堆積されている。層間絶縁膜11には、第2のソース電極9およびゲート電極10にそれぞれ到達するコンタクトホール12が設けられている。そして、層間絶縁膜11の上には、コンタクトホール12を埋める、厚さ2μmのアルミニウムからなるソース電極上部配線13およびゲート電極上部配線14が設けられている。ソース電極上部配線13は複数のセルのソース電極(図示せず)に接続し、ゲート電極上部配線14は複数のセルのゲート電極(図示せず)に接続する。
図3に示すような半導体装置において、電流は、ソース電極上部配線13から第2のソース電極9および第1のソース電極8を通過してソース領域5に流れ、ゲート電極10の下の蓄積型チャネル層15を通り、高抵抗層2および炭化珪素基板1を通ってドレイン電極7へと流れる。
本実施形態では、第1の実施形態と同様の効果が得られるのに加えて、チャネル移動度のさらなる向上が可能となるため、オン抵抗をより低減させることができる。
なお、上述の説明では、蓄積チャネル層15としてn型のドーパントが一様に分布したものを例として用いたが、本実施形態では、そのかわりとして、極めて薄い高濃度のドープ層とアンドープ層とを積層したものを用いてもよい。その具体的な構造としては、10nmの厚みを有し、ドーピング濃度が5×1017cm-3〜5×1018cm-3のドープ層と、40nm前後の厚みを有し意図的なドーピングを行わないアンドープ層との積層がある。このような積層をチャネル層として用いると、ドープ層から供給されるキャリアが結晶性の高いアンドープ層を走行するので、移動度の向上という点でさらに効果的である。
また、本実施形態ではnチャネルMOSFETの例を示したが、本発明は、p型炭化珪素基板上に、p型高抵抗層をエピタキシャル成長し、n型のウェル領域を形成するpチャネルMOSFETにも適用することができ、この場合にも同様の効果が得られる。
(第3の実施形態)
本実施形態では、トレンチ型MOSFETについて説明する。図4は、本発明の第3の実施形態に係るトレンチMOSFETの構造を示す断面図である。
図4に示すように、本実施形態のトレンチ型MOSFETでは、(0001)面から8度オフされた主面を有し、低抵抗のn型4H−SiCからなる基板21の上に、n型SiCからなるドリフト層22と、p型SiCからなるベース層23とを有する半導体層34が設けられている。例えば、600V耐圧のMOSFETの場合、ドリフト層22のキャリア濃度を1×1015cm-3〜1×1016cm-3とし、厚みを6μm〜20μmにする。そして、ベース層23のキャリア濃度を5×1015cm-3〜1×1016cm-3とし、厚みを2μm〜5μmにする。
半導体層34の一部には、ベース層23を貫通し、ドリフト層22にまで到達するトレンチ35が設けられ、トレンチ35の底面および側壁上には、熱酸化膜からなる厚さ40nm程度のゲート絶縁膜26が形成されている。そして、ゲート絶縁膜26が表面に形成されたトレンチ35の内部を埋め、低抵抗のポリシリコンや金属からなるゲート電極27が形成されている。
そして、2つのトレンチ35の間に位置する各ベース層23の中央部には、濃度1×1019cm-3以上のP型不純物を含む深さ0.3μmのコンタクト領域25が設けられている。そして、コンタクト領域25の両側方には、トレンチ35内におけるゲート絶縁膜26に接し、濃度1×1018cm-3〜1×1020cm-3のN型不純物を含む、深さ0.3μmのソース領域24が設けられている。
コンタクト領域25の上からその両側方に位置するソース領域24の上に亘って、厚さ100nmのニッケルからなる第1の電極29が設けられている。ここで、第1の電極29を堆積した後に1000℃程度の温度でRTAを施すことによって、第1の電極29とソース領域24とをオーミック接触させることができる。また、コンタクト領域25に含まれるp型不純物の濃度を高くすることによって、第1の電極29のニッケルとコンタクト領域25とをオーミック接触させることができる。
そして、第1の電極29の上面のうちの端部から側面上にかけて、厚さ150nmのアルミニウムからなる第2の電極30が設けられている。ここで、第2の電極30は、第1の電極29と、その上方に位置する層間絶縁膜31とが直接接しないように、それらの間に介在していることが好ましい。もちろん、第1および第2の実施形態で述べたように、本実施形態の半導体装置においても、第2の電極30が第1の電極29のうちの上面の全体を覆っていてもよい。
第2の電極30の材質としては、層間絶縁膜31との密着性の良い金属が選択される。上述したように層間絶縁膜31が酸化シリコンである場合には、第2の電極30としてアルミニウム、チタンまたはクロムを用いることが好ましい。これら以外の材質であっても、第1の電極29よりも層間絶縁膜31との密着性が優れた材質であれば、本発明の効果を得ることができる。
そして、半導体層34の上には、第2の電極30とゲート電極27を覆う、CVD酸化膜からなる厚さ1.5μmの層間絶縁膜31が設けられている。層間絶縁膜31には、第2の電極30の上面に到達するコンタクトホール33が設けられ、そして、層間絶縁膜31の上には、コンタクトホール33を埋め、厚さ3μmのアルミニウムからなる上部配線32が設けられている。
なお、図4に示す断面には表れていないが、層間絶縁膜31にはゲート電極27に到達するコンタクトホール(図示せず)も設けられており、上部配線32によって層間絶縁膜31の上に設けられているゲート電極パッド(図示せず)と電気的に接続されている。
基板21の裏面上には、厚さ200nmのニッケルからなるドレイン電極28が形成されている。ここで、ドレイン電極28を設けた後に1000℃の温度でRTAを施すことにより、基板21とドレイン電極28とをオーミック接触させることができる。
本実施形態では、第1の電極29をニッケルによって形成することにより、ソース領域24とのコンタクト抵抗を1×10-5Ω・cm2以下にすることができる。それと同時に、第2の電極30を第1の電極29と層間絶縁膜31との間に介在させることにより、密着性の悪い第1の電極29のニッケルと層間絶縁膜31のシリコン酸化膜とを接触させずにすむ。そして、第2の電極30を構成するアルミニウム、チタンまたはクロムはシリコン酸化膜との密着性が高いため、層間絶縁膜31を剥離しにくくすることができ、割れも生じにくくすることができる。また、この構造では、第2の電極30と層間絶縁膜31との間に隙間は生じないため、その隙間に水分が吸収されたり機械的強度が低下するといった不具合も生じない。
(第4の実施形態)
本実施形態では、横型MOSFETについて説明する。図5は、本発明の第4の実施形態に係る横型MOSFETの構造を示す断面図である。
図5に示すように、本実施形態の横型MOSFETでは、(0001)面から8度オフされた主面を有し、低抵抗のn型4H−SiCからなる基板41の上に、キャリア濃度が1×1015cm-3〜1×1016cm-3で、5μmの厚みを有する、p型ベース層42が積層されている。
基板41の裏面上には、厚さ200nmのアルミニウムからなるベース電極57が設けられている。ここで、ベース電極57を設けた後に、1000℃程度の温度でRTAを施すことによって、基板41とベース電極57とをオーミック接触させることができる。
p型ベース層42のうちの表層には、n型の不純物濃度が1×1018cm-3以上であり、深さが0.3μmのソース領域44およびドレイン領域45が、互いに離間して設けられている。そして、ソース領域44とドレイン領域45との間におけるp型ベース層42には、ドレイン領域45と隣接するドリフト層43が設けられている。ドリフト層43は、1×1014cm-3〜1×1016cm-3のn型不純物濃度を有し、その深さはドレイン領域45と同程度である。ドリフト層43が設けられていることによって、ドレイン領域45近傍の電界の集中を緩和することができるため、耐圧を向上させることができる。
p型ベース層42のうちソース領域44とドレイン領域45との間に位置する領域の上から、ソース領域44の一部とドレイン領域45の一部との上までに亘って、厚さ40nmの熱酸化膜からなるゲート絶縁膜46が設けられている。ゲート絶縁膜46の上には、低抵抗のポリシリコン、金属または金属化合物からなるゲート電極47が設けられている。
ソース領域44の上には、厚さ100nmのニッケルからなる第1の電極48が設けられており、ドレイン領域45の上にも同様に、厚さ100nmのニッケルからなる第1の電極50が設けられている。ここで、第1の電極48, 50を形成した後に、1000℃程度のRTAを施すことによって、第1の電極48, 50とソース領域44およびドレイン領域45とをオーミック接触させることができる。
そして、第1の電極48の上面および側面上には、第1の電極48を覆うように厚さ150nmの第2の電極49が設けられており、第1の電極50の上面および側面上にも同様に、厚さ150nmの第2の電極51が設けられている。ここで、第2の電極49, 51は、第1の電極48, 50の上面を完全に覆っていなくてもよい。つまり、第1の電極48, 50と層間絶縁膜52とが直接接触しないように、これらの間に介在していればよい。
第2の電極49, 51の材質としては、層間絶縁膜52との密着性の良い金属が選択される。上述したように層間絶縁膜52が酸化シリコンである場合には、第2の電極49, 51としてアルミニウム、チタンまたはクロムを用いることが好ましい。これら以外の材質であっても、第1の電極48, 50よりも層間絶縁膜52との密着性が優れた材質であれば、本発明の効果を得ることができる。
p型ベース層42の上には、第2の電極49,51およびゲート電極47を覆い、厚さ1.5μmの酸化シリコンからなる層間絶縁膜52が設けられている。
層間絶縁膜52には、第2の電極49, 51およびゲート電極47に到達するコンタクトホール56a, 56b, 56cが設けられ、層間絶縁膜52の上には、各コンタクトホール56a, 56b, 56cを埋め、厚さ3μmのアルミニウムからなるソース電極パッド53、ゲート電極パッド55およびドレイン電極パッド54が設けられている。
本実施形態では、第1の電極48, 50をニッケルによって形成することにより、ソース領域44およびドレイン領域45との1×10-5Ω・cm2以下の低いコンタクト抵抗を実現することができる。それと同時に、第2の電極49, 51を第1の電極48, 50と層間絶縁膜52との間に介在させることにより、密着性の悪い第1の電極48, 50のニッケルと層間絶縁膜52のシリコン酸化膜とを接触させずにすむ。そして、第2の電極49, 51を構成するアルミニウム、チタンまたはクロムはシリコン酸化膜との密着性が高いため、層間絶縁膜52を剥離しにくくすることができ、割れも生じにくくすることができる。また、この構造では、第2の電極49, 50と層間絶縁膜52との間に隙間は生じないため、その隙間に水分が吸収されたり機械的強度が低下するといった不具合も生じない。
(第5の実施形態)
本実施形態では、MESFETについて説明する。図6は、本発明の第5の実施形態に係るMESFETの構造を示す断面図である。
図6に示すように、本実施形態のMESFETでは、(0001)面から8度オフされた主面を有し、低抵抗のn型4H−SiCからなる基板61の上に、キャリア濃度が1×1015cm-3〜1×1016cm-3で、5μm〜10μmの厚みを有するn型のドリフト層62が設けられている。
ドリフト層62のうちの表層には、n型の不純物濃度が1×1017cm-3であり、深さが0.3μmのソース領域63およびドレイン領域64が、互いに離間して設けられている。
ドリフト層62のうちソース領域63とドレイン領域64との間に位置する領域の上には、ドリフト層62とショットキー接触し、ニッケルからなる厚さ200nmのゲート電極69を形成する。ゲート電極69として、ニッケルの他にチタンを用いてもよい。仮に、炭化珪素の上にニッケル膜を形成した後に熱処理を施すと炭化珪素とニッケル膜とはオーミック接触する。本実施形態では、他の電極等のための熱処理を行った後にゲート電極69を形成して、その後には熱処理を施さないようにするため、ショットキー接触のままの状態が保たれる。
そして、ソース領域63の上には、厚さ100nmのニッケルからなる第1の電極65が設けられ、ドレイン領域64の上にも同様に、厚さ100nmのニッケルからなる第1の電極67が設けられている。ここで、第1の電極65, 67を形成した後に1000℃程度の温度でRTAを施すことによって、第1の電極65, 67とソース領域63およびドレイン領域64とをオーミック接触させることができる。
第1の電極65, 67およびゲート電極69の上面および側面上には、第2の電極66,68,70が設けられている。ここで、第2の電極66,68,70は、第1の電極65, 67およびゲート電極69の上面を完全に覆っていなくてもよい。つまり、第1の電極65, 67およびゲート電極69と層間絶縁膜71とが直接接触しないように、これらの間に介在していればよい。
第2の電極66,68,70の材質としては、層間絶縁膜71との密着性の良い金属が選択される。上述したように層間絶縁膜71が酸化シリコンである場合には、第2の電極66,68,70として、アルミニウム、チタンまたはクロムを用いることが好ましい。これら以外の材質であっても、第1の電極65, 67およびゲート電極69よりも層間絶縁膜71との密着性が優れた材質であれば、本発明の効果を得ることができる。
ドリフト層62の上には、第2の電極66,68,70を覆うように、厚さ1.5μmの酸化シリコンからなる層間絶縁膜71が設けられている。層間絶縁膜71には、第2の電極66,68,70に達するコンタクトホール75a, 75b, 75cが設けられ、層間絶縁膜71の上には、各コンタクトホール75a, 75b, 75cを埋め、厚さ3μmのアルミニウムからなるソース電極パッド72、ゲート電極パッド74およびドレイン電極パッド73が設けられている。
本実施形態では、第1の電極65, 67をニッケルによって形成することにより、ソース領域63およびドレイン領域64との1×10-5Ω・cm2以下の低いコンタクト抵抗を実現することができる。それと同時に、第2の電極66, 68, 70を第1の電極65, 67と層間絶縁膜71との間に介在させることにより、密着性の悪い第1の電極65, 67のニッケルと層間絶縁膜71のシリコン酸化膜とを接触させずにすむ。そして、第2の電極66, 68を構成するアルミニウム、チタンまたはクロムはシリコン酸化膜との密着性が高いため、層間絶縁膜71を剥離しにくくすることができ、割れも生じにくくすることができる。また、この構造では、第2の電極66, 68, 70と層間絶縁膜71との間に隙間は生じないため、その隙間に水分が吸収されたり機械的強度が低下するといった不具合も生じない。
なお、ゲート電極69はドリフト層62とオーミック接触させる必要はないため、ゲート電極69を層間絶縁膜71との密着性の悪いニッケル等の金属で形成しなくてもよい。しかし、他の材質で形成した場合にも、ゲート電極69が層間絶縁膜71と密着性が悪い材料からなる場合には、その上を第2の電極70によって覆うことにより、層間絶縁膜71の剥がれを防止することができる。
(第6の実施形態)
本実施形態では、静電誘導型トランジスタについて説明する。図7は、本発明の第6の実施形態に係る静電誘導型トランジスタの構造を示す断面図である。
図7に示すように、本実施形態の静電誘導型トランジスタでは、(0001)面から8度オフされた主面を有し、低抵抗のn型4H−SiCからなる基板81の上に、n型SiCからなるドリフト層82が積層されている。例えば、600V耐圧の静電誘導型トランジスタの場合には、ドリフト層82のキャリア濃度を1×1015cm-3〜1×1016cm-3とする。ドリフト層82には、RIEなどによって両側方をエッチングすることにより、メサ87が設けられている。メサ87におけるドリフト層82の厚さは6μm〜20μmであり、側方の領域において彫り込まれた深さは数μmである。
メサ87におけるドリフト層82の表層には、n型不純物濃度が1×1018cm-3であり、深さ0.3μmのソース領域83が設けられている。ソース領域83の表面上には、厚さ100nmのニッケルからなる第1のソース電極84が設けられている。第1のソース電極84を形成した後に、1000℃程度の温度でRTAを施すことによって、ソース領域83と第1のソース電極84とをオーミック接触させることができる。第1のソース電極84の上面上および側面上には、厚さ150nmの第2のソース電極85が設けられている。ここで、第2のソース電極85は、第1のソース電極84の上面を完全に覆っていなくてもよい。つまり、第1のソース電極84と層間絶縁膜88とが直接接触しないように、これらの間に介在していればよい。
ここで、第2のソース電極85の材質としては、層間絶縁膜88との密着性の良い金属が選択される。上述したように層間絶縁膜88が酸化シリコンである場合には、第2のソース電極85として、アルミニウムやチタン、クロムを用いることが好ましい。これら以外の材質であっても、第1のソース電極84よりも層間絶縁膜88との密着性が優れた材質であれば、本発明の効果を得ることができる。
ドリフト層82のうちメサ87の側壁となる部分の上からメサ87の側方に位置する平坦な領域の上に亘って、厚さ200nmのチタンからなるゲート電極86が設けられている。ゲート電極86は、ドリフト層82とショットキー接触している。ゲート電極86としてチタンを用いた場合には、ドリフト層82とショットキー接触しやすく、かつ、酸化シリコンからなる層間絶縁膜88との密着性も向上させることができる。しかし、本実施形態では、ゲート電極86として、チタンのかわりにニッケルを用いてもよい。
ドリフト層82の上には、第2のソース電極85およびゲート電極86を覆う、厚さ1.5μmの酸化シリコンからなる層間絶縁膜88が設けられている。層間絶縁膜88には、第2のソース電極85およびゲート電極86に到達するコンタクトホール78a, 78bが設けられ、層間絶縁膜88の上には、各コンタクトホール78a, 78bを埋め、厚さ3μmのアルミニウムからなるソース電極パッド89、ゲート電極パッド79が設けられている。
基板81の裏面上には、厚さ200nmのニッケルからなるドレイン電極80が設けられている。ここで、ドレイン電極80を形成した後に、1000℃程度の温度でRTAを施すことにより、基板81とドレイン電極80とをオーミック接触させることができる。
本実施形態では、第1のソース電極84をニッケルによって形成することにより、ソース領域83との1×10-5Ω・cm2以下の低いコンタクト抵抗を実現することができる。それと同時に、第2のソース電極85を第1のソース電極84と層間絶縁膜88との間に介在させることにより、密着性の悪い第1のソース電極84のニッケルと層間絶縁膜88のシリコン酸化膜とを接触させずにすむ。そして、第2のソース電極85を構成するアルミニウム、チタンまたはクロムはシリコン酸化膜との密着性が高いため、層間絶縁膜88を剥離しにくくすることができ、割れも生じにくくすることができる。また、この構造では、第2のソース電極85と層間絶縁膜88との間に隙間は生じないため、その隙間に水分が吸収されたり機械的強度が低下するといった不具合も生じない。
(第7の実施形態)
本実施形態では、JFETについて説明する。図8は、本発明の第7の実施形態に係るJFETの構造を示す断面図である。
図8に示すように、本実施形態のJFETでは、(0001)面から8度オフされた主面を有し、低抵抗のn型4H−SiCからなる基板91の上に、キャリア濃度が1×1015cm-3〜1×1016cm-3で、6μm〜20μmの厚みを有するドリフト層92が設けられている。
ドリフト層92の表層のうちの一部には、n型の不純物濃度が1×1018cm-3以上で、深さが0.1μmのソース領域93が形成されている。
ドリフト層92の表層のうちソース領域93の両側方に位置する領域には、キャリア濃度が1×1018cm-3〜1×1019cm-3であり、深さ0.3μmであるp型のゲート領域94が、ソース領域93と互いに離間して設けられている。
ソース領域93の上には、厚さ100nmのニッケルからなる第1の電極95が設けられている。ここで、第1の電極95を形成した後に、1000℃程度の温度で熱処理を行うことにより、ソース領域93と第1の電極95とをオーミック接触させることができる。第1の電極95の上面および側面上には、厚さ150nmのアルミニウムからなる第2の電極96が設けられている。ここで、第2の電極96は、第1の電極95の上面を完全に覆っていなくてもよい。つまり、第1の電極95と層間絶縁膜98とが直接接触しないように、これらの間に介在していればよい。
第2の電極96の材質としては、層間絶縁膜98との密着性の良い金属が選択される。上述したように層間絶縁膜98が酸化シリコンである場合には、第2の電極96として、アルミニウム、チタンまたはクロムを用いることが好ましい。これら以外の材質であっても、第1の電極95よりも層間絶縁膜98との密着性が優れた材質であれば、本発明の効果を得ることができる。
ゲート領域94の上には、厚さ100nmのアルミニウムからなるゲート電極97が設けられている。ゲート電極97の材質としてアルミニウムを用いた場合には、p型のゲート領域94とオーミック接触しやすくなる。また、ゲート電極97を形成した後に1000℃程度の温度でRTAを施すことによって、ゲート電極97とゲート領域94とをオーミック接触させることができる。
また、ドリフト層92の上には、第2の電極96およびゲート電極97の上を覆い、厚さ1.5μmの酸化シリコンからなる層間絶縁膜98が設けられている。
層間絶縁膜98には、第2の電極96およびゲート電極97に達するコンタクトホール100a, 100bが設けられ、層間絶縁膜98の上には、各コンタクトホール100a, 100bを埋める、厚さ3μmのアルミニウムからなるソース電極パッド99aおよびゲート電極パッド99bが設けられている。ゲート電極パッド99bおよびソース電極パッド99aや層間絶縁膜98の厚みは、ワイヤボンディングの時の衝撃によって素子にダメージを与えないような値に設定することが好ましい。
基板91の裏面上には、厚さ200nmのニッケルからなるドレイン電極90が設けられている。ここで、ドレイン電極90を形成した後に1000℃程度の温度でRTAを施すことによってドレイン電極90と基板91との間にオーミック接合を形成することができる。
本実施形態では、第1の電極95をニッケルによって形成することにより、ソース領域93との1×10-5Ω・cm2以下の低いコンタクト抵抗を実現することができる。それと同時に、第2の電極96を第1の電極95と層間絶縁膜98との間に介在させることにより、密着性の悪い第1の電極95のニッケルと層間絶縁膜98のシリコン酸化膜とを接触させずにすむ。そして、第2の電極96を構成するアルミニウム、チタンまたはクロムはシリコン酸化膜との密着性が高いため、層間絶縁膜98を剥離しにくくすることができ、割れも生じにくくすることができる。また、この構造では、第2の電極96と層間絶縁膜98との間に隙間は生じないため、その隙間に水分が吸収されたり機械的強度が低下するといった不具合も生じない。
本発明の炭化珪素半導体装置およびその製造方法は、炭化珪素層と電極との間のコンタクト抵抗を低く保つことができると同時に、電極と層間絶縁膜との間の密着性を向上させることができる点で、産業上の利用可能性は高い。
本発明の第1の実施形態に係る反転型の二重注入型MOSFETの構造を示す断面図である。 (a)〜(i)は、本発明の第1の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る蓄積型の二重注入型MOSFETの構造を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るトレンチMOSFETの構造を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る横型MOSFETの構造を示す断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るMESFETの構造を示す断面図である。 本発明の第6の実施形態に係る静電誘導型トランジスタの構造を示す断面図である。 本発明の第7の実施形態に係るJFETの構造を示す断面図である。 従来の炭化珪素半導体装置の例である二重注入型MOSFETの構造を示す断面図である。
符号の説明
1 炭化珪素基板
2 高抵抗層
3 ウェル領域
4 コンタクト領域
5 ソース領域
6 ゲート絶縁膜
7 ドレイン電極
8 第1のソース電極
9 第2のソース電極
10 ゲート電極
11 層間絶縁膜
12 コンタクトホール
13 ソース電極上部配線
14 ゲート電極上部配線
15 蓄積チャネル層
15 蓄積型チャネル層
16 アルミニウム膜
17 レジストパターン
21 基板
22 ドリフト層
23 ベース層
24 ソース領域
25 コンタクト領域
26 ゲート絶縁膜
27 ゲート電極
28 ドレイン電極
29 第1の電極
30 第2の電極
31 層間絶縁膜
32 上部配線
33 コンタクトホール
34 半導体層
35 トレンチ
41 基板
42 p型ベース層
43 ドリフト層
44 ソース領域
45 ドレイン領域
46 ゲート絶縁膜
47 ゲート電極
48 第1の電極
49 第2の電極
50 第1の電極
51 第2の電極
52 層間絶縁膜
53 ソース電極パッド
54 ドレイン電極パッド
55 ゲート電極パッド
56a, 56b, 56c コンタクトホール
57 ベース電極
61 基板
62 ドリフト層
63 ソース領域
64 ドレイン領域
65, 67 第1の電極
66,68,70 第2の電極
69 ゲート電極
71 層間絶縁膜
72 ソース電極パッド
73 ドレイン電極パッド
74 ゲート電極パッド
75a コンタクトホール
78a コンタクトホール
79 ゲート電極パッド
80 ドレイン電極
81 基板
82 ドリフト層
83 ソース領域
84 第1のソース電極
85 第2のソース電極
86 ゲート電極
87 メサ
88 層間絶縁膜
89 ソース電極パッド
90 ドレイン電極
91 基板
92 ドリフト層
93 ソース領域
94 ゲート領域
95 第1の電極
96 第2の電極
97 ゲート電極
98 層間絶縁膜
99a ソース電極パッド
99b ゲート電極パッド
100a コンタクトホール

Claims (21)

  1. 炭化珪素からなる半導体層と、
    前記半導体層の上に設けられた電極と、
    前記電極の上に設けられた層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜を貫通し、前記電極に到達する配線とを備え、
    前記電極は、前記半導体層に接する第1電極部と、前記第1電極部と前記層間絶縁膜とが直接接触しないように介在して設けられた第2電極部とを有し、
    前記第2電極部は、前記第1電極部よりも前記層間絶縁膜との間の密着性が良い金属からなる、炭化珪素半導体装置。
  2. 請求項1に記載の炭化珪素半導体装置であって、
    前記第2電極部は、前記第1電極部の上面および側面を覆っている、炭化珪素半導体装置。
  3. 請求項1または2に記載の炭化珪素半導体装置であって、
    前記第1電極部は、前記半導体層とオーミック接触する、炭化珪素半導体装置。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置であって、
    前記第1電極部は、Niを含む、炭化珪素半導体装置。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置であって、
    前記第2電極部は、Al、TiまたはCrのうちの少なくとも1つを含む、炭化珪素半導体装置。
  6. 請求項5に記載の炭化珪素半導体装置であって、
    前記層間絶縁膜は酸化シリコンからなる、炭化珪素半導体装置。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置であって、
    前記半導体層の上方にはゲート電極が設けられている、炭化珪素半導体装置。
  8. 請求項7に記載の炭化珪素半導体装置であって、
    前記第2電極部は前記ゲート電極と同一の材料からなる、炭化珪素半導体装置。
  9. 請求項7または8に記載の炭化珪素半導体装置であって、
    前記半導体層は第1導電型の不純物を含む高抵抗層であって、
    前記半導体層の下面上に設けられ、前記半導体層よりも第1導電型の不純物濃度が高い半導体基板と、
    前記高抵抗層のうちの上部に設けられ、第2導電型の不純物を含む複数のウェル領域と、
    前記ウェル領域のうちの上部に設けられた第2導電型のコンタクト領域と、
    前記複数のウェル領域の上部のうち前記コンタクト領域の両側方に設けられた第1導電型のソース領域と、
    前記高抵抗層のうち前記複数のウェル領域の間に位置する領域の上方に設けられたゲート絶縁膜と、
    前記半導体基板の下面上に設けられたドレイン電極とをさらに備え、
    前記電極は前記コンタクト領域の上から前記ソース領域の一部の上に亘って設けられたソース電極であって、
    前記ゲート電極は前記ゲート絶縁膜の上に設けられている、炭化珪素半導体装置。
  10. 請求項9に記載の炭化珪素半導体装置であって、
    前記高抵抗層のうちの上部には、蓄積チャネル層がさらに設けられ、
    前記ゲート絶縁膜は前記蓄積チャネル層の上に設けられている、炭化珪素半導体装置。
  11. 請求項7または8に記載の炭化珪素半導体装置であって、
    前記半導体層は第2導電型の不純物を含むベース層であって、
    前記半導体層の下面上に設けられ、第1導電型の不純物を含むドリフト層と、
    前記ドリフト層の下面上に設けられた半導体基板と、
    前記ベース層を貫通して前記ドリフト層に到達するトレンチと、
    前記トレンチの側面上に設けられたゲート絶縁膜と、
    前記ベース層のうちの上部に設けられた第2導電型のコンタクト領域と、
    前記ベース層の上部のうち前記コンタクト領域の両側方に設けられたソース領域と、
    前記半導体基板の下面上に設けられたドレイン電極とをさらに備え、
    前記電極は前記コンタクト領域の上から前記ソース領域の一部の上に亘って設けられたソース電極であって、
    前記ゲート電極は前記ゲート絶縁膜の上に設けられている、炭化珪素半導体装置。
  12. 請求項7または8に記載の炭化珪素半導体装置であって、
    前記半導体層は第2導電型の不純物を含むベース層であって、
    前記ベース層の下面上に設けられた半導体基板と、
    前記ベース層の上部に互いに離間して設けられた第1導電型のソース領域およびドレイン領域と、
    前記ベース層のうち前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に位置する領域の上に設けられたゲート絶縁膜とをさらに備え、
    前記電極は、前記ソース領域の上に設けられたソース電極または前記ドレイン領域の上に設けられたドレイン電極であって、
    前記ゲート電極は前記ゲート絶縁膜の上に設けられている、炭化珪素半導体装置。
  13. 請求項7または8に記載の炭化珪素半導体装置であって、
    前記半導体層は、第1導電型の不純物を含むドリフト層であって、
    前記ドリフト層の下面上に設けられた半導体基板と、
    前記ドリフト層の上部に互いに離間して設けられた第1導電型のソース領域およびドレイン領域とをさらに備え、
    前記電極は、前記ソース領域の上に設けられたソース電極または前記ドレイン領域の上に設けられたドレイン電極であって、
    前記ゲート電極は、前記ドリフト層のうち前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に位置する領域の上に設けられている、炭化珪素半導体装置。
  14. 請求項7または8に記載の炭化珪素半導体装置であって、
    前記半導体層は、第1導電型の不純物を含み、メサを有するドリフト層であって、
    前記ドリフト層の下面上に設けられた半導体基板と、
    前記ドリフト層における前記メサの上部に設けられた第1導電型のソース領域とをさらに備え、
    前記電極は、前記ドリフト層における前記メサの上面上に、前記ソース領域と接して設けられたソース電極であって、
    前記ゲート電極は、前記ドリフト層における前記メサの側面上から前記メサの両側方に位置する部分までに亘って設けられている、炭化珪素半導体装置。
  15. 請求項7または8に記載の炭化珪素半導体装置であって、
    前記半導体層は、第1導電型の不純物を含むドリフト層であって、
    前記ドリフト層の下面上に設けられた半導体基板と、
    前記ドリフト層の上部のうちの一部に設けられた第1導電型のソース領域と、
    前記ドリフト層の上部のうち前記ソース領域の両側方に、前記ソース領域と離間して設けられた第2導電型のゲート領域とをさらに備え、
    前記電極は、前記ソース領域の上に設けられたソース電極であって、
    前記ゲート電極は前記ゲート領域の上に設けられている、炭化珪素半導体装置。
  16. 炭化珪素からなる半導体層と前記半導体層の上に設けられ、第1電極部および第2電極部を有する電極と、前記半導体層および前記第2電極部のうちの少なくとも一部を覆う層間絶縁膜とを有する素子を備える炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体層の上に、前記第1電極部を形成する工程(a)と、
    前記工程(a)の後に、前記第1電極部のうちの少なくとも一部を覆い、前記第1電極部よりも前記層間絶縁膜との密着性が良い金属からなる第2電極部を形成する工程(b)と、
    前記工程(b)の後に、前記半導体層および前記第2電極部のうちの少なくとも一部の上に、層間絶縁膜を形成する工程(c)と、
    前記工程(c)の後に、前記層間絶縁膜を貫通し、前記電極に到達するホールを形成する工程(d)と、
    前記工程(d)の後に、前記ホールを導体で埋めることにより、配線を形成する工程(e)と
    を備え
    前記第2電極部は、前記第1電極部と前記層間絶縁膜とが直接接触しないように前記第1電極部と前記層間絶縁膜との間に介在する、炭化珪素半導体装置の製造方法。
  17. 請求項16に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記工程(b)では、前記第1電極部のうちの少なくとも一部を覆い前記半導体層の上方に延びる導体膜を形成した後に、前記導体膜のパターニングを行うことにより、前記第2電極部とゲート電極とを形成する、炭化珪素半導体装置の製造方法。
  18. 請求項16または17に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記工程(b)では、前記第1電極部の上面および側面を完全に覆う前記第2電極部を形成する、炭化珪素半導体装置の製造方法。
  19. 請求項16〜18のうちいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記第1電極部は、Niを含む、炭化珪素半導体装置の製造方法。
  20. 請求項16〜19のうちいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記第2電極部は、Al、TiまたはCrのうち少なくとも1つを含む、炭化珪素半導体装置の製造方法。
  21. 請求項20に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記層間絶縁膜は酸化シリコンからなる、炭化珪素半導体装置の製造方法。
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