JP2014241426A - 半導体装置 - Google Patents

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佑紀 中野
Yuuki Nakano
佑紀 中野
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Abstract

【課題】SiCにおける不純物領域に対するコンタクト配線のオーミック接合を確保しつつ、コンタクト配線の接続信頼性を向上させることのできる半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置1において、SiCからなるエピタキシャル層3にN型不純物をドーピングすることによりソース領域13を形成する。ソース領域13には、ソース領域13とのコンタクト部分がポリシリコン層18を有し、ポリシリコン層18上にメタル層20を有するソース配線17をコンタクトさせる。N型不純物がドーピングされたSiC基板2の裏面22には、裏面22とのコンタクト部分にポリシリコン層24を有し、ポリシリコン層24上にメタル層26を有するドレイン配線23をコンタクトさせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、SiCが使用された半導体装置に関する。
近年、高耐圧、低オン抵抗を実現する次世代のパワーデバイス材料として、SiC(シリコンカーバイト:炭化ケイ素)の使用が検討されている。
また、パワーデバイスの微細化およびオン抵抗の低減のための構造として、トレンチゲート構造が知られている。たとえば、パワーMOSFETでは、トレンチゲート構造を採用したものが主流になりつつある。
図15は、従来のトレンチゲート型VDMOSFETを有するSiC半導体装置の模式断面図である。
半導体装置201は、半導体装置201の基体をなすN型のSiC基板202を備えている。SiC基板202のSi面(シリコン面)上には、SiC基板202よりもN型不純物が低濃度にドーピングされたSiC(シリコンカーバイト:炭化ケイ素)からなる、N型のエピタキシャル層203が積層されている。エピタキシャル層203の基層部は、エピタキシャル成長後のままの状態が維持された、N型のドレイン領域204をなしている。また、エピタキシャル層203には、ドレイン領域204上に、P型のボディ領域205がドレイン領域204に接して形成されている。
エピタキシャル層203には、ゲートトレンチ206がその表面217(Si面)から掘り下がって形成されている。ゲートトレンチ206は、ボディ領域205を層厚方向に貫通し、その最深部(底面216)がドレイン領域204に達している。
ゲートトレンチ206内には、ゲートトレンチ206の内面全域を覆うように、SiOからなるゲート絶縁膜207が形成されている。
そして、ゲート絶縁膜207の内側をN型不純物が高濃度にドーピングされたポリシリコン材料で埋め尽くすことにより、ゲートトレンチ206内にゲート電極208が埋設されている。
エピタキシャル層203の表層部には、ゲートトレンチ206に対してゲート幅と直交
する方向(図15における左右方向)の両側に、N型のソース領域209が形成されて
いる。ソース領域209は、ゲートトレンチ206に沿ってゲート幅に沿う方向に延び、その底部がボディ領域205に接している。
また、エピタキシャル層203には、その表面217から、ゲート幅と直交する方向におけるソース領域209の中央部を貫通し、ボディ領域205に接続されるP型のボディコンタクト領域210が形成されている。
エピタキシャル層203上には、SiOからなる層間絶縁膜211が積層されている。層間絶縁膜211上には、ソース配線212が形成されている。ソース配線212は、層間絶縁膜211に形成されたコンタクトホール213を介してソース領域209およびボディコンタクト領域210にコンタクトされるニッケルシリサイド層218と、ニッケルシリサイド層218上に形成されたアルミニウム層219とを有している。
SiC基板202の裏面(カーボン面:C面)には、ドレイン配線215が形成されている。ドレイン配線215は、SiC基板202にコンタクトされるニッケルシリサイド層220と、ニッケルシリサイド層220上に形成されたアルミニウム層221とを有している。
ソース配線212を形成するには、まず、スパッタ法により、エピタキシャル層203における不純物のドーピングされた領域(不純物領域)の表面(ソース領域209およびボディコンタクト領域210の表面)にNiが堆積される。次いで、Niを不純物領域にオーミック接合させるため、高温(たとえば、1000℃程度)の熱処理により、SiC中のSiとNiとを反応させてNiがシリサイド化される。これにより、ニッケルシリサイド層218が形成される。その後、スパッタ法により、ニッケルシリサイド層218上にAlが堆積される。これにより、アルミニウム層219が形成されて、ソース配線212が形成される。なお、ドレイン配線215もソース配線212と同様の方法により形成される。
特開2007−258465号公報
ニッケルシリサイド層218の形成時、ニッケルシリサイド層218の表面およびニッ
ケルシリサイド層218における不純物領域との界面近傍に、SiC中の残留カーボン(C)が析出して、Cが多く含有されるカーボン層が形成される。そして、カーボン層がメタルやSiCとの密着性に乏しいことから、アルミニウム層219とニッケルシリサイド層218との間、ニッケルシリサイド層218と不純物領域との間で層剥がれが生じやすい。このような不具合は、ドレイン配線215についても同様である。
本発明の目的は、SiCにおける不純物領域に対するコンタクト配線のオーミック接合を確保しつつ、コンタクト配線の接続信頼性を向上させることのできる半導体装置を提供することにある。
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、SiCからなる半導体層と、前記半導体層に不純物をドーピングすることにより形成された不純物領域と、前記半導体層上に形成され、前記不純物領域にコンタクトされるコンタクト配線とを含み、前記コンタクト配線は、前記不純物領域とのコンタクト部分にポリシリコン層を有し、前記ポリシリコン層上にメタル層を有している、半導体装置である。
この構成によれば、SiCからなる半導体層には、不純物のドーピングにより、不純物領域が形成されている。不純物領域には、コンタクト配線がコンタクトされている。コンタクト配線は、不純物領域とのコンタクト部分にポリシリコン層を有し、ポリシリコン層上にメタル層を有している。
ポリシリコンは、SiCにおける不純物がドーピングされた領域(不純物領域)との間に良好なオーミック接合を形成することができる。そのため、メタル層が不純物領域に直接にコンタクトされる構造に不可欠なシリサイド化を省略することができる。よって、ポリシリコン層の表面およびポリシリコン層における不純物領域との界面近傍でのカーボン層の発生を防止することができる。
その結果、ポリシリコン層とメタル層との間およびポリシリコン層と不純物領域との間での層剥がれを抑制することができる。よって、コンタクト配線の接続信頼性を向上させることができる。
また、請求項2記載の発明は、前記半導体層の表面から掘り下がったゲートトレンチと、前記半導体層において、前記ゲートトレンチの側方に形成された第1導電型のボディ領域と、前記ゲートトレンチの内面上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を介して前記ゲートトレンチに埋設されたゲート電極とを含み、前記不純物領域が、前記ボディ領域の表層部において、前記ゲートトレンチに隣接して形成された第2導電型のソース領域であり、前記コンタクト配線が、前記ソース領域にコンタクトされるソース配線である、請求項1に記載の半導体装置である。
この構成では、半導体層の表面から掘り下がって、ゲートトレンチが形成されている。半導体層において、ゲートトレンチの側方には、第1導電型のボディ領域が形成されている。ボディ領域の表層部には、ゲートトレンチに隣接して、第2導電型のソース領域が形成されている。このソース領域には、ソース配線がコンタクトされている。また、ゲートトレンチの底面および側面上には、ゲート絶縁膜が形成されている。また、ゲートトレン
チには、ゲート絶縁膜を介してゲート電極が埋設されている。
これにより、この半導体装置には、ゲート絶縁膜におけるゲートトレンチの側面上の部分(Oxide)を介してボディ領域(Semiconductor)にゲート電極(Metal)が対向するMOS(Metal Oxide Semiconductor)構造を有するトレンチゲート型VDMOSFET(Vertical Double Diffused MOSFET)が形成されている。
この半導体装置では、ソース領域が前記不純物領域であり、ソース配線が前記コンタクト配線である。すなわち、ソース配線が、ソース領域とのコンタクト部分にポリシリコン層を有する。そして、ポリシリコンがカバレッジ性に優れるため、コンタクトホールを埋め尽くすようにポリシリコン層を形成することにより、ソース配線のカバレッジ性を向上させることができる。その結果、ソース配線の接続信頼性を向上させることができる。
また、請求項3記載の発明は、前記半導体層の表層部に形成された第1導電型のボディ領域と、前記半導体層の表面上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成され、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記ボディ領域に対向するゲート電極とを含み、前記不純物領域が、前記ボディ領域の表層部に形成された第2導電型のソース領域であり、前記コンタクト配線が、前記ソース領域にコンタクトされるソース配線である、請求項1に記載の半導体装置である。
この半導体装置は、ゲート電極がトレンチに埋設される形態ではなく、ゲート電極が、半導体層表面に形成されたゲート絶縁膜の上に形成されていて、このゲート絶縁膜を挟んでボディ領域に対向する、いわゆるプレーナゲート型VDMOSFETである。
そして、この半導体装置では、ソース領域が前記不純物領域であり、ソース配線が前記コンタクト配線である。すなわち、ソース配線が、ソース領域とのコンタクト部分にポリシリコン層を有する。そして、ポリシリコンがカバレッジ性に優れるため、コンタクトホールを埋め尽くすようにポリシリコン層を形成することにより、ソース配線のカバレッジ性を向上させることができる。その結果、ソース配線の接続信頼性を向上させることができる。
また、請求項4記載の発明は、前記ポリシリコン層が、1019〜1021cm−3の濃度で不純物がドーピングされた高濃度ドープ層である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置である。
この構成では、ポリシリコン層が高濃度ドープ層であるため、コンタクト配線における抵抗値を低減することができる。
また、請求項5記載の発明は、前記ポリシリコン層と前記メタル層との間にチタンを含有する層が介在されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置である。
チタンを含有する材料は、ポリシリコン材料およびメタル材料のいずれに対しても優れた密着性を有する。そのため、ポリシリコン層とメタル層との間にチタンを含有する層が介在されている構成を有する半導体装置では、ポリシリコン層とメタル層との密着性を向上させることができる。その結果、コンタクト配線の接続信頼性を一層向上させることができる。
また、請求項6記載の発明は、前記メタル層が、Alを含有する層を有し、前記チタンを含有する層が、前記ポリシリコン層の側からTi層およびTiN層がこの順で積層された構造を有する、請求項5に記載の半導体装置である。
Alは、ポリシリコン層に導電性を付与するための不純物として利用することができるが、適当な量でポリシリコン層に混入しないと、ソース配線として利用されるポリシリコン層の抵抗値が不安定になる場合がある。
そこで、請求項6の構成では、Alを含有する層とポリシリコン層との間に、ポリシリコン層へのAlの拡散を防止するためのバリア層としてTiN層が介在されている。これにより、余分なAlがポリシリコン層に拡散しないので、ポリシリコン層の不純物濃度を安定させることができる。その結果、ポリシリコン層の抵抗値を安定させることができる。
また、前記ポリシリコン層には、請求項7に記載のように、B、P、Al、Nからなる群から選択される少なくとも一種の導電性不純物がドーピングされていてもよい。
ところで、前記ボディ領域および前記ソース領域の活性化や、前記ゲート絶縁膜の形成に際しては、SiCからなる半導体層を1200℃以上で加熱する場合があり、たとえば、SiCからなる半導体層の加熱に関する背景技術として、以下の知見が知られている(たとえば、特開2003−318388号公報)。
具体的には、SiCが採用された半導体装置として、たとえば、表層部に活性化イオン領域を有するSiC層と、SiC層の表面に形成されたゲート酸化膜と、ゲート酸化膜上に形成され、ゲート酸化膜を介してイオン領域と対向するゲート電極とからなるMOS(Metal Oxide Semiconductor)構造を有するMOSFETが知られている。
このようなMOS構造を作製するには、たとえば、まず、SiC層の表層部に不純物イオンが注入される。次いで、抵抗加熱炉内において、SiC層が加熱されることにより、注入されたイオンが活性化する。イオンの活性化後、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)装置内において、酸素含有ガスの供給により、SiC層の表面にゲート酸化膜が形成される。そして、スパッタ法により、ゲート酸化膜上にゲート電極が形成される。これにより、ゲート電極(Metal)−ゲート酸化膜(Oxide)−SiC層(Semiconductor)の層構造(MOS構造)が作製される。
SiC層内のイオンを活性化させるには、たとえば、1600〜1700℃の温度でアニール処理する必要がある。抵抗加熱炉では高温域までの加熱時間が長くなるため、イオン活性のための加熱中に、SiC層の表面からSiが昇華する、いわゆるSi抜けが生じ、SiC層の表面が荒れてしまう。その結果、SiC層とゲート酸化膜との界面が凸凹になり、MOSFETのチャネル移動度が低下する。
そこで、高周波誘導加熱炉を利用して高温域までの加熱時間を短縮することにより、SiC層の表面荒れを抑制し、その後、ゲート酸化炉を利用してゲート酸化膜を形成する手法が採用されている。
しかし、このような手法では、高周波誘導加熱炉およびゲート酸化炉の2つの装置が別途必要になるため、装置コストが増加するという不具合を生じる。
別の手法として、イオンの活性化に先立ってSiC層の表面にカーボン膜を形成し、このカーボン膜によってSi抜けを防止することにより、SiC層表面の平坦性を維持することが提案されている。
カーボン膜は、たとえば、SiC層表面にカーボンを含む膜を形成し、高周波誘導加熱
炉内においてカーボンを含む膜を加熱することにより、当該膜からカーボン以外の元素を
蒸発させて形成される。
しかしながら、本発明者らは、鋭意研究したところ、カーボン膜を形成するための加熱温度は、1000℃程度でよく、イオンを活性化させるための温度(1600〜1700℃)よりも低い。そのため、加熱温度を2段階制御する必要があるが、高周波誘導加熱炉を精密に温度制御することは困難であるという課題を見出した。
また、イオンの活性化後、カーボン膜は不要となる。この不要になったカーボン膜は、高周波誘導加熱炉とは別の装置において、酸化ガスにより酸化除去される。高周波誘導加熱炉内に酸化ガスを導入し、イオンの活性化に引き続いてカーボン膜を除去することも検討されるが、高周波誘導加熱炉の発熱体にはカーボン材料が使用されているため、酸化ガスが供給されると当該カーボン材料が酸化されてしまう。そのため、カーボン膜除去装置が別途必要不可欠であり、装置コストの増加が不可避であるという課題も見出した。
そこで、装置コストを増加させることなく、簡単な温度制御により、SiC層表面の荒れを抑制することのできる半導体装置の製造方法を提供する目的を達するために、下記の発明をした。
その発明とは、具体的には、表層部にイオンが注入されたSiC層の表面に有機材料膜を形成する工程と、前記有機材料膜の形成後、抵抗加熱炉内において、前記有機材料膜を加熱することにより、前記有機材料膜をカーボン膜に変質させる工程と、前記抵抗加熱炉内において、前記カーボン膜が形成された前記SiC層を加熱することにより、前記SiC層内のイオンを活性化する工程と、前記抵抗加熱炉内に酸素含有ガスを導入することにより、前記カーボン膜を酸化させて除去する工程と、前記カーボン膜の除去後、引き続き前記抵抗加熱炉内において、前記酸素含有ガスにより、前記SiC層の表面を酸化させて酸化膜を形成する工程とを含む、半導体装置の製造方法である。
この製造方法によれば、有機材料膜の形成後、抵抗加熱炉内において有機材料膜を加熱することにより、有機材料膜がカーボン膜に変質して、SiC層表面にカーボン膜が形成される。カーボン膜の形成後、SiC層内のイオンを活性化させるために、SiC層が加熱される。その後、抵抗加熱炉内に酸素含有ガスが導入されることにより、カーボン膜が酸化除去される。カーボン膜の除去後、引き続き抵抗加熱炉内において、酸素含有ガスにより、SiC層の表面が酸化されて酸化膜が形成される。
イオン活性のための加熱に先立って、SiC層の表面にカーボン膜が形成されるので、SiC層の加熱時に、SiC層表面からのSi抜けを防止することができる。そのため、SiC層表面の荒れを抑制することができ、SiC層表面の平坦性を維持することができる。その結果、SiC層と酸化膜との界面を滑らかにすることができるので、半導体装置のチャネル移動度を向上させることができる。
さらに、有機材料膜を加熱してカーボン膜に変質させる工程、SiC層を加熱してイオンを活性化させる工程、酸素含有ガスによりカーボン膜を酸化除去する工程およびSiC層の表面を酸化させて酸化膜を形成する工程からなる4工程を、1つの抵抗加熱炉内で連続して行なうことができる。カーボン膜を除去するための装置などを別途必要としないので、装置コストの増加を抑制することもできる。しかも、抵抗加熱炉を用いるので、カーボン膜を形成するための加熱温度およびイオンを活性化させるための加熱温度を、精密かつ簡単に制御することができる。
また、前記酸素含有ガスは、酸素および窒素を含有するガスであってもよい。酸化膜を形成するための酸素含有ガスが酸素および窒素を含有するガスであれば、半導体装置のチャネル移動度を一層向上させることができる。
なお、酸素および窒素を含有するガスとしては、たとえば、NO(一酸化窒素)、NO(一酸化二窒素)などを含有するガスを用いることができる。
また、前記SiC層の表面は、(0001)面、つまりSi面であることが好ましい。
上記のように、本発明者らは、SiCからなる半導体層の加熱に関する発明として、抵抗加熱炉を利用した発明をした。
したがって、前記ボディ領域および前記ソース領域の活性化、およびゲート絶縁膜を形成するときに、上記した抵抗加熱炉を利用した発明を適用すれば、本発明の作用効果に加えて、上記した抵抗加熱炉を利用した発明による作用効果を享受することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の模式断面図である。 図2Aは、図1に示す半導体装置の製造方法を説明するための模式断面図である。 図2Bは、図2Aの次の工程を示す図である。 図2Cは、図2Bの次の工程を示す図である。 図2Dは、図2Cの次の工程を示す図である。 図2Eは、図2Dの次の工程を示す図である。 図2Fは、図2Eの次の工程を示す図である。 図2Gは、図2Fの次の工程を示す図である。 図2Hは、図2Gの次の工程を示す図である。 図2Iは、図2Hの次の工程を示す図である。 図2Jは、図2Iの次の工程を示す図である。 図2Kは、図2Jの次の工程を示す図である。 図2Lは、図2Kの次の工程を示す図である。 図2Mは、図2Lの次の工程を示す図である。 図2Nは、図2Mの次の工程を示す図である。 図3(a)(b)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の模式平面図であって、図3(a)は全体図、図3(b)は内部拡大図をそれぞれ示す。 図4は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の模式断面図であって、図3(b)の切断線IV−IVでの切断面を示す。 図5Aは、図4に示す半導体装置の製造方法を説明するための模式断面図である。 図5Bは、図5Aの次の工程を示す図である。 図5Cは、図5Bの次の工程を示す図である。 図5Dは、図5Cの次の工程を示す図である。 図5Eは、図5Dの次の工程を示す図である。 図5Fは、図5Eの次の工程を示す図である。 図5Gは、図5Fの次の工程を示す図である。 図5Hは、図5Gの次の工程を示す図である。 図5Iは、図5Hの次の工程を示す図である。 図5Jは、図5Iの次の工程を示す図である。 図5Kは、図5Jの次の工程を示す図である。 図5Lは、図5Kの次の工程を示す図である。 図5Mは、図5Lの次の工程を示す図である。 図5Nは、図5Mの次の工程を示す図である。 図5Oは、図5Nの次の工程を示す図である。 図5Pは、図5Nの次の工程を示す図である。 図5Qは、図5Nの次の工程を示す図である。 図6は、抵抗加熱炉内における温度変化を示すグラフである。 図7は、図4に示す半導体装置の変形例を説明するための模式断面図である。 図8(a)(b)は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の模式平面図であって、図8(a)は全体図、図8(b)は内部拡大図をそれぞれ示す。 図9は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の模式断面図であって、図8(b)の切断線IX−IXでの切断面を示す。 図10Aは、図9に示す半導体装置の製造方法を説明するための模式断面図である。 図10Bは、図10Aの次の工程を示す図である。 図10Cは、図10Bの次の工程を示す図である。 図10Dは、図10Cの次の工程を示す図である。 図10Eは、図10Dの次の工程を示す図である。 図10Fは、図10Eの次の工程を示す図である。 図10Gは、図10Fの次の工程を示す図である。 図10Hは、図10Gの次の工程を示す図である。 図10Iは、図10Hの次の工程を示す図である。 図10Jは、図10Iの次の工程を示す図である。 図10Kは、図10Jの次の工程を示す図である。 図10Lは、図10Kの次の工程を示す図である。 図10Mは、図10Lの次の工程を示す図である。 図10Nは、図10Mの次の工程を示す図である。 図11は、図9に示す半導体装置の変形例を説明するための模式断面図である。 図12は、プレーナゲート型の半導体装置の模式断面図である。 図13Aは、図12の半導体装置の製造方法を説明する模式断面図である。 図13Bは、図13Aの次の工程を示す模式的な断面図である。 図13Cは、図13Bの次の工程を示す模式的な断面図である。 図13Dは、図13Cの次の工程を示す模式的な断面図である。 図13Eは、図13Dの次の工程を示す模式的な断面図である。 図13Fは、図13Eの次の工程を示す模式的な断面図である。 図13Gは、図13Fの次の工程を示す模式的な断面図である。 図13Hは、図13Gの次の工程を示す模式的な断面図である。 図13Iは、図13Hの次の工程を示す模式的な断面図である。 図13Jは、図13Iの次の工程を示す模式的な断面図である。 図13Kは、図13Jの次の工程を示す模式的な断面図である。 図13Lは、図13Kの次の工程を示す模式的な断面図である。 図14(a)(b)はコンタクト配線を撮影したSEM画像であって、図14(a)は実施例1のコンタクト配線、図14(b)は比較例1のコンタクト配線をそれぞれ示す。 図15は、従来のトレンチゲート型VDMOSFETを有するSiC半導体装置の模式断面図である。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の模式断面図である。
半導体装置1は、トレンチゲート型VDMOSFETの単位セルがマトリクス状に配置された構造を有している。なお、図1では、複数の単位セルのうちの一部が示されている。
半導体装置1は、半導体装置1の基体をなすSiC基板2を備えている。SiC基板2には、N型不純物が高濃度(たとえば、1e18〜1e21cm−3)にドーピングされている。SiC基板2は、その表面21(上面)がSi面であり、その裏面(下面)がC面である。
SiC基板2の表面21には、SiC基板2よりもN型不純物が低濃度にドーピングされたSiC(シリコンカーバイト:炭化ケイ素)からなる、N型のエピタキシャル層3が積層されている。Si面である表面21上に形成されるエピタキシャル層3は、Si面を成長主面として成長する。したがって、エピタキシャル層3の表面31は、Si面である。
エピタキシャル層3におけるSi面側の部分(表層部)とは反対のC面側の部分(基層部)は、その全域がエピタキシャル成長後のままの状態が維持された、N型のドレイン領域4をなしている。ドレイン領域4のN型不純物濃度は、たとえば、1e15〜1e17cm−3である。
一方、エピタキシャル層3の表層部には、P型のボディ領域5が形成されている。ボディ領域5は、ドレイン領域4に接している。ボディ領域5のP型不純物濃度は、たとえば、1e16〜1e19cm−3である。
エピタキシャル層3には、ゲートトレンチ6が表面31から掘り下がって形成されている。ゲートトレンチ6は、図1では図示しないが、一定の間隔を空けて複数形成され、それらが互いに平行をなして同一方向(図1の紙面に垂直な方向、以下、この方向を「ゲート幅に沿う方向」ということがある。)に延び、たとえば、ストライプ構造をなしている。
各ゲートトレンチ6は、互いに間隔を空けて対向し、それぞれが表面31に対して直交する平面状の側面7と、表面31に対して平行な部分を有する底面8とを有している。ゲートトレンチ6は、ボディ領域5を層厚方向に貫通し、その最深部(底面8)がドレイン領域4に達している。
ゲートトレンチ6の内面およびエピタキシャル層3の表面31には、ゲートトレンチ6の内面(側面7および底面8)全域を覆うように、SiOからなるゲート絶縁膜9が形成されている。ゲート絶縁膜9は、底面8上の部分(絶縁膜底部11)の厚さが、側面7上の部分(絶縁膜側部10)の厚さよりも小さい。たとえば、絶縁膜側部10の厚さに対する絶縁膜底部11の厚さの比(絶縁膜底部11の厚さ/絶縁膜側部10の厚さ)は、0.1〜0.8である。双方の厚さの具体的な大きさは、たとえば、絶縁膜側部10の厚さが400〜600Åであり、絶縁膜底部11の厚さが200〜300Åである。
そして、ゲート絶縁膜9の内側をN型不純物が高濃度にドーピングされたポリシリコン材料で埋め尽くすことにより、ゲートトレンチ6内にゲート電極12が埋設されている。
ボディ領域5の表層部には、ゲートトレンチ6に対してゲート幅と直交する方向(図1における左右方向)の両側に、N型のソース領域13が形成されている。ソース領域13は、ドレイン領域4のN型不純物濃度よりも高く、N型不純物が高濃度にドーピングされた領域である。ソース領域13のN型不純物濃度は、たとえば、1e18〜1e21cm−3である。ソース領域13は、ゲートトレンチ6に隣接する位置においてゲート幅に沿う方向に延び、その底部がエピタキシャル層3の表面31側からボディ領域5に接している。
また、エピタキシャル層3には、その表面31から、ゲート幅と直交する方向におけるソース領域13の中央部を貫通し、ボディ領域5に接続されるP型のボディコンタクト領域14が形成されている。ボディコンタクト領域14は、ボディ領域5のP型不純物濃度よりも高く、P型不純物が高濃度にドーピングされた領域である。ボディコンタクト領域14のP型不純物濃度は、たとえば、1e18〜1e21cm−3である。
すなわち、ゲートトレンチ6およびソース領域13は、ゲート幅と直交する方向に交互に設けられ、それぞれゲート幅に沿う方向に延びている。そして、ソース領域13上に、ソース領域13に沿って、ゲート幅と直交する方向に隣接するユニットセル間の境界が設定されている。ボディコンタクト領域14は、ゲート幅と直交する方向に隣接する2つのユニットセル間に跨って少なくとも1つ以上設けられている。また、ゲート幅に沿う方向に隣接するユニットセル間の境界は、各ユニットセルに含まれるゲート電極12が一定のゲート幅を有するように設定されている。
エピタキシャル層3上には、SiOからなる層間絶縁膜15が積層されている。層間絶縁膜15およびゲート絶縁膜9には、ソース領域13およびボディコンタクト領域14の表面を露出させるコンタクトホール16が形成されている。
層間絶縁膜15上には、ソース配線17が形成されている。ソース配線17は、コンタクトホール16を介してソース領域13およびボディコンタクト領域14にコンタクト(電気的に接続)されている。ソース配線17は、ソース領域13およびボディコンタクト領域14とのコンタクト部分にポリシリコン層18を有し、ポリシリコン層18上にメタル層20を有している。
ポリシリコン層18は、不純物がドーピングされたドープトポリシリコンを用いて形成されたドープ層であり、たとえば、1019〜1021cm−3の高濃度で不純物がドーピングされた高濃度ドープ層であることが好ましい。ポリシリコン層18をドープ層(高濃度ドープ層を含む)として形成するときの不純物としては、リン(P)やAs(ひ素)などのN型不純物、B(ホウ素)などのP型不純物を用いることができる。また、ポリシリコン層18は、コンタクトホール16を埋め尽くしている。そのようなポリシリコン層18の厚さは、コンタクトホール16の深さにより異なるが、たとえば、5000〜10000Åである。
メタル層20は、たとえば、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、それらの合金およびそれらを含有するメタル材料を用いて形成されている。メタル層20は、ソース配線17の最表層をなし、たとえば、金属ワイヤなどが接続(ボンディング)される。また、メタル層20の厚さは、たとえば、1〜5μmである。
ソース配線17において、ポリシリコン層18とメタル層20との間には、チタンを含有する中間層19が介在されている。中間層19は、チタン(Ti)を含有する層の単層もしくはその層を有する複数の層からなる。チタンを含有する層は、チタン、窒化チタンなどを用いて形成することができる。また、中間層19の厚さは、たとえば、200〜500Åである。
上記のようなポリシリコン層18、中間層19およびメタル層20を有するソース配線17は、ポリシリコン(ポリシリコン層18)、チタン(中間層19)、窒化チタン(中間層19)およびアルミニウム(メタル層20)が順に積層される積層構造(Po−Si/Ti/TiN/Al)であることが好ましい。
SiC基板2の裏面22には、ドレイン配線23が形成されている。ドレイン配線23は、SiC基板2にコンタクト(電気的に接続)されている。ドレイン配線23は、SiC基板2とのコンタクト部分にポリシリコン層24を有し、ポリシリコン層24上にメタル層26を有している。
ポリシリコン層24は、上記したポリシリコン層18を構成する材料と同様のものを用いて形成することができる。また、ポリシリコン層24の厚さは、たとえば、1000〜2000Åである。
メタル層26は、上記したメタル層20を構成する材料と同様のものを用いて形成することができる。メタル層26は、ドレイン配線23の最表層をなし、たとえば、SiC基板2がリードフレームのダイパッドにボンディングされるとき、ダイパッドに接合される。また、メタル層26の厚さは、たとえば、0.5〜1μmである。
ドレイン配線23において、ポリシリコン層24とメタル層26との間には、チタンを含有する中間層25が介在されている。中間層25は、上記した中間層19を構成する材料と同様のものを用いて形成することができる。
ゲート電極12には、層間絶縁膜15に形成されたコンタクトホール(図示せず)を介して、ゲート配線27がコンタクト(電気的に接続)されている。
ソース配線17とドレイン配線23との間(ソース−ドレイン間)に所定の電位差を発生させた状態で、ゲート配線27に所定の電圧(ゲート閾値電圧以上の電圧)が印加されることにより、ゲート電極12からの電界によりボディ領域5におけるゲート絶縁膜9との界面近傍にチャネルが形成される。これにより、ソース配線17とドレイン配線23との間に電流が流れ、VDMOSFETがオン状態となる。
図2A〜図2Nは、図1に示す半導体装置の製造方法を説明するための模式断面図である。
まず、図2Aに示すように、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法、LPE(Liquid Phase Epitaxy:液相エピタキシ)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy:分子線エピタキシ)法などのエピタキシャル成長法により、SiC基板2の表面21(Si面)上に、不純物をドーピングしながらSiC結晶が成長させられる。これにより、SiC基板2上に、N型のエピタキシャル層3が形成される。続いて、P型不純物が、エピタキシャル層3の表面31からエピタキシャル層3の内部にインプランテーション(注入)される。このときの注入条件は、P型不純物の種類により異なるが、たとえば、加速エネルギーが200〜400keVである。
これにより、図2Bに示すように、エピタキシャル層3の表層部に、P型不純物がインプランテーションされた領域(P型インプラ領域28)が形成される。P型インプラ領域28の形成により、エピタキシャル層3の基層部には、P型インプラ領域28と分離され、エピタキシャル成長後のままの状態を維持するドレイン領域4が形成される。
次いで、図2Cに示すように、CVD法により、エピタキシャル層3上にSiOからなるマスク29が形成される。続いて、マスク29がフォトレジスト(図示せず)を介してエッチングされることにより、ボディコンタクト領域14を形成すべき領域に開口30を有するパターンにパターニングされる。開口30の形成後、P型不純物が、エピタキシャル層3の表面31からエピタキシャル層3の内部にインプランテーション(注入)される。このときの注入条件は、P型不純物の種類により異なるが、たとえば、加速エネルギーが30〜200keVである。これにより、P型インプラ領域28の表層部に、P型不純物が高濃度でインプランテーションされた領域(P型インプラ領域32)が形成される。P型不純物の注入後、マスク29が除去される。
次いで、図2Dに示すように、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法により、エピタキシャル層3上にSiOからなるマスク33が形成される。続いて、マスク33がフォトレジスト(図示せず)を介してエッチングされることにより、ソース領域13を形成すべき領域に開口34を有するパターンにパターニングされる。開口34の形成後、N型不純物が、エピタキシャル層3の表面31からエピタキシャル層3の内部にインプランテーション(注入)される。このときの注入条件は、N型不純物の種類により異なるが、たとえば、加速エネルギーが30〜200keVである。N型不純物の注入後、マスク33が除去される。これにより、P型インプラ領域28の表層部に、N型不純物が高濃度でインプランテーションされた領域(N型インプラ領域35)が形成される。
次いで、図2Eに示すように、たとえば、1400〜2000℃でエピタキシャル層3が熱処理される。これにより、注入されたN型およびP型不純物が活性化して、エピタキシャル層3の表層部にボディ領域5が形成されるとともに、ボディ領域5の表層部にソース領域13およびボディコンタクト領域14が形成される。
次いで、図2Fに示すように、CVD法、熱酸化法などにより、エピタキシャル層3の表面31全域にSiOからなるマスク36が形成される。なお、マスク36は、CVD法を利用することにより、SiNなどで形成することもできる。
次いで、図2Gに示すように、マスク36がフォトレジスト(図示せず)を介してエッチングされることにより、ゲートトレンチ6を形成すべき領域に開口37を有するパターンにパターニングされる。
次いで、図2Hに示すように、SF6(六フッ化硫黄)およびO(酸素)を含む混合ガス(SF6/Oガス)が、開口37を介してエピタキシャル層3の表面31へ入射される。これにより、エピタキシャル層3が表面31(Si面)からドライエッチングされて、表面31に平行な部分(Si面)を有する底面8およびSi面に対して直交する側面7を有するゲートトレンチ6が形成される。ゲートトレンチ6の形成後、マスク36が除去される。
次いで、図2Iに示すように、熱酸化法により、ゲートトレンチ6の内面(側面7および底面8)およびエピタキシャル層3の表面31が酸化される。ゲートトレンチ6がSiCからなるエピタキシャル層3に形成されていることから、ゲートトレンチ6の内面の酸化は、Si面を有する底面8の酸化レートおよびSi面に直交する面である側面7の酸化レートが、関係式:底面8の酸化レート/側面7の酸化レート<0を満たす条件で進行する。これにより、底面8上の部分(絶縁膜底部11)の厚さが、側面7上の部分(絶縁膜側部10)の厚さよりも小さいゲート絶縁膜9が形成される。
次いで、図2Jに示すように、CVD法により、ドーピングされたポリシリコン材料がエピタキシャル層3上に堆積される。堆積されたポリシリコン材料は、エッチバック面がエピタキシャル層の表面31に対して面一になるまでエッチバックされる。これにより、ポリシリコン材料におけるゲートトレンチ6外の部分が除去されて、ゲートトレンチ6内に残存するポリシリコン材料からなるゲート電極12が形成される。
次いで、図2Kに示すように、CVD法により、エピタキシャル層3上にSiOからなる層間絶縁膜15が積層される。そして、層間絶縁膜15およびゲート絶縁膜9がパターニングされることにより、層間絶縁膜15およびゲート絶縁膜9にソース領域13およびボディコンタクト領域14を露出させるコンタクトホール16が形成される。
次いで、図2Lに示すように、CVD法により、ポリシリコン材料38がコンタクトホール16を埋め尽くすまで堆積される。
次いで、図2Mに示すように、堆積されたポリシリコン材料に対してN型またはP型不純物がインプランテーション(注入)される。このときの注入条件は、不純物の種類により異なるが、たとえば、加速エネルギーが10〜100keVである。これにより、不純物が高濃度にドーピングされたポリシリコン層18が形成される。
次いで、図2Nに示すように、スパッタ法、蒸着法などの方法により、ポリシリコン層18の表面にチタンおよび窒化チタンがこの順に堆積されて、中間層19が形成される。続いて、スパッタ法、蒸着法などの方法により、中間層19の表面にアルミニウムが堆積されて、メタル層20が形成される。そして、メタル層20、中間層19およびポリシリコン層18が所定の配線パターンにパターニングされることにより、ソース配線17が形成される。続いて、ゲート電極12に接続されるゲート配線27が形成される。その後、ソース配線17と同様の方法により、SiC基板2の裏面22に、ポリシリコン層24、中間層25およびメタル層26を有するドレイン配線23が形成される。
以上の工程を経て、図1に示す半導体装置1が得られる。
以上のように、半導体装置1によれば、ソース領域13およびボディコンタクト領域14にコンタクトされたソース配線17は、ソース領域13およびボディコンタクト領域14とのコンタクト部分にポリシリコン層18を有し、ポリシリコン層18上にメタル層20を有している。
ポリシリコンは、SiCにおける不純物がドーピングされた領域(不純物領域)との間に良好なオーミック接合を形成することができる。したがって、上記のようにCVD法によりポリシリコン材料38を堆積させて、ポリシリコン層18をソース領域13およびボディコンタクト領域14にコンタクトさせることにより、ポリシリコン層18とソース領域13およびボディコンタクト領域14との間にオーミック接合を形成することができる。
そのため、メタル層が不純物領域に直接にコンタクトされる構造に不可欠なシリサイド化を省略することができる。よって、ポリシリコン層18の表面およびポリシリコン層18におけるソース領域13およびボディコンタクト領域14との界面近傍でのカーボン層の発生を防止することができる。
その結果、ポリシリコン層18とメタル層20との間およびポリシリコン層18とソース領域13およびボディコンタクト領域14との間での層剥がれを抑制することができる。よって、ソース配線17の接続信頼性を向上させることができる。
また、ソース配線17は、層間絶縁膜15のコンタクトホール16を介して、ソース領域13およびボディコンタクト領域14にコンタクトされている。そして、ソース配線17では、カバレッジ性に優れるポリシリコン材料からなるポリシリコン層18がコンタクトホール16を埋め尽くす厚さで形成されている。そのため、ソース配線17のカバレッジ性を向上させることができる。その結果、ソース配線17の接続信頼性を一層向上させることができる。さらに、ポリシリコン層18上に形成されるメタル層20の平坦性を向上させることができる。その結果、金属ワイヤをボンディングするときのボンディング性(接合性)を向上させることができる。
また、ポリシリコン層18が、1019〜1021cm−3の高濃度で不純物がドーピングされた高濃度ドープ層であるため、ソース配線17の抵抗値を低減することができる。
また、ポリシリコン層18とメタル層20との間に、チタン層および窒化チタン層の積層構造からなる中間層19が介在されている。チタンを含有する材料は、ポリシリコン材料およびメタル材料のいずれに対しても優れた密着性を有する。そのため、ポリシリコン層18とメタル層20との密着性を向上させることができる。その結果、ソース配線17の接続信頼性をより一層向上させることができる。
なお、ドレイン配線23がポリシリコン層24、中間層25およびメタル層26を有することにより発現される作用および効果については、ソース配線17の場合と同様であるので、その記載を省略する。
図3(a)(b)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の模式平面図であって、図3(a)は全体図、図3(b)は内部拡大図をそれぞれ示す。
この半導体装置41は、SiCを用いたトレンチゲート型パワーVDMOSFET(個別素子)であり、たとえば、平面視正方形のチップ状である。チップ状の半導体装置41は、図3(a)の紙面における左右(上下)方向の長さが数mm程度である。
半導体装置41は、SiC基板42と、このSiC基板42上に形成され、平面視格子状のゲートトレンチ43により区画された多数の単位セル44とを有している。すなわち、SiC基板42上には、格子状ゲートトレンチ43の各窓部分に配置された直方体状の単位セル44がマトリクス状に整列している。各単位セル44は、たとえば、図3(b)の紙面における左右(上下)方向の長さが10μm以下であり、その中央には表面側からSiC基板42側へ掘り下がった平面視正方形状のソーストレンチ45が形成されている。
半導体装置41の表面には、ソースパッド46が形成されている。ソースパッド46は、四隅が外方へ湾曲した平面視略正方形状であり、半導体装置41の表面のほぼ全域を覆うように形成されている。このソースパッド46には、図3(a)の紙面における左右方向やや左寄りに、その一部が平面視略正方形状に除去された除去領域47が形成されている。
この除去領域47には、ゲートパッド48が配置されている。ゲートパッド48とソースパッド46との間には間隔が設けられており、これらは互いに絶縁されている。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の模式断面図であって、図3(b)の切断線IV−IVでの切断面を示す。
図4を参照して半導体装置41の断面構造を説明する。半導体装置41は、N型(たとえば、濃度が1e18〜1e21cm−3)のSiC基板42を備えている。このSiC基板42は、その表面49(上面)がSi面であり、その裏面50(下面)がC面である。
SiC基板42上には、SiC基板42よりも低濃度のN型(たとえば、濃度が1e15〜1e17cm−3)のSiCからなるエピタキシャル層51が積層されている。半導体層としてのエピタキシャル層51は、SiC基板42上に、いわゆるエピタキシャル成長によって形成されている。Si面である表面49上に形成されるエピタキシャル層51は、Si面を成長主面として成長させられる。したがって、成長により形成されるエピタキシャル層51の表面52は、SiC基板42の表面49と同様、Si面である。
エピタキシャル層51の表面52側(Si面側)には、P型のボディ領域53が広範囲にわたってウェル状に形成されていて、その濃度は、たとえば、1e16〜1e19cm−3である。また、エピタキシャル層51において、ボディ領域53よりもSiC基板42側(C面側)の領域は、エピタキシャル成長後のままの状態が維持された、N型のドレイン領域54(ドリフト領域)となっている。
ボディ領域53内には、その表面52側のほぼ全域にN型(たとえば、濃度が1e18〜1e21cm−3)のソース領域55と、このソース領域55よりもSiC基板42側(下方)にP型(たとえば、濃度が1e18〜1e21cm−3)のボディコンタクト領域56とが形成されている。ボディコンタクト領域56は、マトリクス状に多数形成されている。
そして、個々のボディコンタクト領域56を貫通するようにソーストレンチ45がボディコンタクト領域56と同数形成されており、ソーストレンチ45が形成された各ボディコンタクト領域56を取り囲むように、格子状のゲートトレンチ43が形成されている。これにより、エピタキシャル層51に、それぞれが電界効果トランジスタとして機能する単位セル44が多数形成されている。すなわち、単位セル44では、ボディコンタクト領域56がソーストレンチ45を取り囲むように形成されており、さらにそのボディコンタクト領域56を取り囲むようにボディ領域53が形成されている。そして、ボディ領域53におけるボディコンタクト領域56側の反対側は、ゲートトレンチ43の側面に露出している。また、単位セル44では、ゲートトレンチ43の深さ方向がゲート長方向であり、そのゲート長方向に直交する各単位セル44の周方向がゲート幅方向である。
ソーストレンチ45およびゲートトレンチ43は、その両方がエピタキシャル層51の表面52からボディ領域53を貫通してドレイン領域54に達しており、この実施形態では、それらの深さは同じである。また、ソーストレンチ45の側面59とゲートトレンチ43の側面57との距離Dは、たとえば、0.5〜3μmである。距離Dがこの範囲であれば、各単位セル44をオンしたときの抵抗値(オン抵抗)の上昇を抑制でき、ゲートトレンチ43の底部にかかる電界を緩和することができる。
ゲートトレンチ43は、その底部におけるゲート幅に直交する方向(隣接する単位セル44との対向方向)の両端角部61がドレイン領域54側へ向かって湾曲していて、互いに対向する側面57と底面58とが湾曲面を介して連続する断面U字状である。さらに、ソーストレンチ45も、ゲートトレンチ43同様、互いに対向する側面59と底面60とが湾曲面を介して連続する断面U字状である。これにより、単位セル44のターンオフ時に、ゲートトレンチ43の底部における両端角部61に加わる電界を、両端角部61以外の部分へ分散させることができるため、ゲート絶縁膜63における底面58上の部分の絶縁破壊を抑制することができる。
ゲートトレンチ43の内面には、その全域を覆うように、ゲート絶縁膜63が形成されている。ゲート絶縁膜63は、窒素を含有する酸化膜、たとえば、窒素および酸素を含有するガスを用いた熱酸化により形成される窒化酸化シリコン膜からなる。ゲート絶縁膜63における窒素含有量(窒素濃度)は、たとえば、0.1〜10%である。
そして、ゲート絶縁膜63の内側をN型不純物が高濃度にドーピングされたポリシリコン材料で埋め尽くすことにより、ゲートトレンチ43内にゲート電極66が埋設されている。
エピタキシャル層51上には、SiOからなる層間絶縁膜67が積層されている。層間絶縁膜67およびゲート絶縁膜63には、各単位セル44のソーストレンチ45およびソース領域55の表面を露出させるコンタクトホール68が形成されている。
層間絶縁膜67上には、ソース配線69が形成されている。ソース配線69は、各コンタクトホール68を介して、すべての単位セル44のソーストレンチ45に一括して入り込んでいて、各単位セル44において、ソーストレンチ45の底側から順にドレイン領域54、ボディコンタクト領域56およびソース領域55に接触している。つまり、ソース配線69は、すべての単位セル44に対して共通の配線となっている。そして、このソース配線69上には層間絶縁膜(図示せず)が形成されており、その層間絶縁膜(図示せず)を介して、ソース配線69がソースパッド46(図3(a)参照)に電気的に接続されている。一方、ゲートパッド48(図3(a)参照)は、当該層間絶縁膜(図示せず)上に引き回されたゲート配線(図示せず)を介して、ゲート電極66に電気的に接続されている。
また、ソース配線69は、エピタキシャル層51との接触側から順にポリシリコン層70、中間層71およびメタル層72を有している。
ポリシリコン層70は、不純物がドーピングされたドープトポリシリコンを用いて形成されたドープ層であり、たとえば、1e19〜1e21cm−3の高濃度で不純物がドーピングされた高濃度ドープ層である。ポリシリコン層70をドープ層(高濃度ドープ層を含む)として形成するときの不純物としては、N(窒素)、P(リン)、As(ひ素)などのN型不純物、Al(アルミニウム)、B(ホウ素)などのP型不純物を用いることができる。また、ポリシリコン層70の厚さは、たとえば、5000〜10000Åである
また、ポリシリコン層70は、この実施形態では、コンタクトホール68内に露出する単位セル44の表面全域を覆うように形成されていて、ソーストレンチ45内でドレイン領域54、ボディコンタクト領域56およびソース領域55に接触している。
ソース配線69におけるドレイン領域54、ボディコンタクト領域56およびソース領域55との接触層にポリシリコンを用いることにより、ソース配線69を、高濃度な不純物領域であるボディコンタクト領域56およびソース領域55の両方に対してオーミック接合させることができる。一方で、低濃度なドレイン領域54に対しては、半導体装置41に内在するボディダイオード73(ボディ領域53とドレイン領域54との接合により形成されるPNダイオード)の拡散電位よりも接合障壁の小さいヘテロジャンクション接合を形成することができる。
ところで、半導体装置41に内在するボディダイオード73に電流が流れると、ボディ領域53からドレイン領域54に移動した正孔(ホール)がドレイン領域54内で電子と再結合し、その際に生じる結合エネルギーによって、エピタキシャル層51におけるSiC結晶の欠陥が面内に広がる場合がある。この結晶欠陥は抵抗値が高いので、結晶欠陥がゲートトレンチ43側へ拡大すると、結晶欠陥が通常のトランジスタ動作の妨げとなって、オン抵抗が上昇するおそれがある。
これに対し、この実施形態のように、ポリシリコン層70とドレイン領域54との接触によりヘテロジャンクション接合が形成されていれば、ソース−ドレイン間に逆電圧がかかって、上記ボディダイオード73に電流が流れる状態になっても、ボディダイオード73側よりもヘテロジャンクション接合側に優先的に電流を流すことができる。その結果、SiCの結晶欠陥の拡大を防止することができ、オン抵抗の上昇を抑制することができる。
中間層71は、ポリシリコン層70上に積層されており、Ti(チタン)を含有する層の単層もしくはその層を有する複数の層からなる。Tiを含有する層は、Ti、TiN(窒化チタン)などを用いて形成することができる。また、中間層71の厚さは、たとえば、200〜500nmである。
メタル層72は、中間層71上に積層されており、たとえば、Al(アルミニウム)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)、Mo(モリブデン)、それらの合金およびそれらを含有するメタル材料を用いて形成されている。メタル層72は、ソース配線69の最表層をなしている。また、メタル層72の厚さは、たとえば、1〜5μmである。
上記のようなポリシリコン層70、中間層71およびメタル層72の組み合わせとしては、具体的には、Poly−Si(ポリシリコン層70)、Ti(中間層71)、TiN(中間層71)およびAl(メタル層72)が順に積層される積層構造(Poly−Si/Ti/TiN/Al)が例示できる。
SiC基板42の裏面50には、その全域を覆うようにドレイン電極74が形成されている。このドレイン電極74は、すべての単位セル44に対して共通の電極となっている
。ドレイン電極74としては、たとえば、SiC基板42側から順にTiおよびAlが積層された積層構造(Ti/Al)が例示できる。
ソースパッド46(ソース配線69)とドレイン電極74との間(ソース−ドレイン間)に所定の電位差を発生させた状態で、ゲートパッド48に所定の電圧(ゲート閾値電圧以上の電圧)が印加されることにより、ゲート電極66からの電界によりボディ領域53におけるゲート絶縁膜63との界面近傍にチャネルが形成される。これにより、ソース配線69とドレイン電極74との間に電流が流れ、VDMOSFETがオン状態となる。
図5A〜図5Qは、図4に示す半導体装置の製造方法を説明するための模式断面図である。
まず、図5Aに示すように、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法、
LPE(Liquid Phase Epitaxy:液相エピタキシ)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy:分子線エピタキシ)法などのエピタキシャル成長法により、SiC基板42の表面49(Si面)上に、不純物をドーピングしながらSiC結晶が成長させられる。これにより、SiC基板42上に、N型のエピタキシャル層51が形成される。
続いて、図5Bに示すように、P型不純物が、エピタキシャル層51の表面52からエピタキシャル層51の内部にインプランテーション(注入)される。このときの注入条件は、P型不純物の種類により異なるが、たとえば、加速エネルギーが200〜3000keVである。
次いで、図5Cに示すように、CVD法により、エピタキシャル層51上にSiOからなるマスク75が形成される。続いて、マスク75がフォトレジスト(図示せず)を介してエッチングされることにより、ボディコンタクト領域56を形成すべき領域に開口76を有するパターンにパターニングされる。開口76の形成後、P型不純物が、エピタキシャル層51の表面52からエピタキシャル層51の内部にインプランテーション(注入)される。このときの注入条件は、P型不純物の種類により異なるが、たとえば、加速エネルギーが30〜400keVである。P型不純物の注入後、マスク75が除去される。
次いで、図5Dに示すように、N型不純物が、エピタキシャル層51の表面52からエピタキシャル層51の内部にインプランテーション(注入)される。このときの注入条件は、N型不純物の種類により異なるが、たとえば、加速エネルギーが30〜400keVである。
次いで、図5Eに示すように、CVD法、熱酸化法などにより、エピタキシャル層51の表面52全域にSiOからなるマスク77が形成される。なお、マスク77は、CVD法を利用することにより、SiNなどで形成することもできる。続いて、マスク77がフォトレジスト(図示せず)を介してエッチングされることにより、ゲートトレンチ43およびソーストレンチ45を形成すべき領域に開口78を有するパターンにパターニングされる。開口78の形成後、たとえば、SF(六フッ化硫黄)およびO(酸素)を含む混合ガス(SF/Oガス)、SF、OおよびHBr(臭化水素)を含む混合ガス(SF/O/HBrガス)が、開口78を介してエピタキシャル層51の表面52へ入射される。これにより、エピタキシャル層51が表面52(Si面)からドライエッチングされて、ゲートトレンチ43およびソーストレンチ45が同時に形成される。それとともに、エピタキシャル層51に多数の単位セル44が形成される。
次いで、図5Fに示すように、ウェットエッチングにより、マスク77が除去される。
その後、図5Gに示すように、エピタキシャル層51の表面52全域に有機材料膜81が形成される。有機材料膜81は、カーボン(炭素)を含有する材料であり、たとえば、フォトレジストとして用いられる有機材料(たとえば、ポリイミドなど)などを適用することができる。このような有機材料膜81は、たとえば、スピンコータなどを用いて形成される。
有機材料膜81の形成後、SiC基板42が抵抗加熱炉82に装入される。抵抗加熱炉82としては、被加熱体がセットされる抵抗加熱炉82内の気密性を確保できるとともに、抵抗加熱炉82内に各種ガスを導入することができる装置であれば、特に制限されず、その加熱方式は、直接加熱方式、間接加熱方式のいずれであってもよい。
そして、SiC基板42が抵抗加熱炉82内にセットされた状態で、抵抗加熱炉82内に不活性ガス(たとえば、N、Arなど)が導入されるとともに、抵抗加熱炉82が昇温制御(第1の昇温制御)される。
この第1の昇温制御では、図6に示すように、加熱温度が、たとえば、35〜45分掛けて100℃から1000℃まで上昇するように制御され、上昇後、たとえば、5〜10分間、加熱温度が1000℃に保持(第1の温度保持)される。この昇温および温度保持により、有機材料膜81中のカーボン以外の元素が蒸発し、図5Hに示すように、有機材料膜81がカーボン膜83に変質する。したがって、エピタキシャル層51の表面52は、その全域がカーボン膜83に覆われる。
続いて、抵抗加熱炉82内を不活性雰囲気に維持したまま、抵抗加熱炉82がさらに昇温制御(第2の昇温制御)される。
この第2の昇温制御では、図6に示すように、加熱温度が、たとえば、30〜60分掛けて1000℃から1600℃まで上昇するように制御される。上昇後、たとえば、5〜10分間、加熱温度が1600℃に保持(第2の温度保持)される。この昇温および温度保持により、エピタキシャル層51の表層部に注入された個々のN型不純物およびP型不純物のイオンが活性化され、図5Iに示すように、注入された箇所に応じて、ボディ領域53、ソース領域55、ボディコンタクト領域56がそれぞれ形成される。また、エピタキシャル層51の基層部には、エピタキシャル成長後のままの状態を維持するドレイン領域54が形成される。
次いで、抵抗加熱炉82内を不活性雰囲気に維持したまま、抵抗加熱炉82が降温制御される。
降温制御では、図6に示すように、加熱温度が、たとえば、15〜30分掛けて1600℃から1300℃まで降下するように制限(降温制限)される。降温後、加熱温度が1300℃に保持(第3の温度保持)された状態で、抵抗加熱炉82内に、たとえば、5〜10分間、窒素・酸素含有ガスが導入される。窒素・酸素含有ガスの導入により、図5Jに示すように、カーボン膜83がガス中の酸素と反応して酸化除去される。導入される窒素・酸素含有ガスとしては、少なくともNO(一酸化二窒素)を含有するガスを用いることができ、NO(一酸化窒素)を含有していてもよい。さらにNOガスは、導入されるガスの総流量に対して30%以下、好ましくは、1〜30%の流量比で供給される。
その後、抵抗加熱炉82内に窒素・酸素含有ガスを同じ流量で導入しながら、さらに、たとえば、200〜240分間、加熱温度が1300℃に保持(第4の温度保持)される。これにより、エピタキシャル層51の表面52が酸化されて、図5Kに示すように、表面52全域を覆う窒化酸化シリコン膜(ゲート絶縁膜63)が形成される。
ゲート絶縁膜63の形成後、抵抗加熱炉82内に不活性ガス(たとえば、N、Arなど)が再度導入されるとともに、加熱温度が、1300℃から300℃まで降下するように制御される。降温後、SiC基板42が抵抗加熱炉82から取り出される。
次いで、図5Lに示すように、CVD法により、ドーピングされたポリシリコン材料84がエピタキシャル層51の上方から堆積される。ポリシリコン材料84の堆積は、少なくともゲートトレンチ43およびソーストレンチ45が埋め尽くされるまで続けられる。
その後、図5Mに示すように、堆積したポリシリコン材料84が、エッチバック面がエピタキシャル層51の表面52に対して面一になるまでエッチバックされる。
続いて、図5Nに示すように、ソーストレンチ45内に残存するポリシリコン材料84のみがドライエッチングにより除去される。これにより、ゲートトレンチ43内に残存するポリシリコン材料84からなるゲート電極66が形成される。
次いで、図5Oに示すように、CVD法により、エピタキシャル層51上にSiOからなる層間絶縁膜67が積層される。
そして、図5Pに示すように、層間絶縁膜67およびゲート絶縁膜63が連続してパターニングされることにより、層間絶縁膜67およびゲート絶縁膜63にコンタクトホール68が形成される。
次いで、図5Qに示すように、CVD法により、ポリシリコン材料がコンタクトホール68を埋め尽くすまで堆積される。この後、堆積されたポリシリコン材料に対してN型またはP型不純物がインプランテーション(注入)される。このときの注入条件は、不純物の種類により異なるが、たとえば、加速エネルギーが10〜100keVである。その後、たとえば、900℃で20分間不純物拡散が行なわれる。これにより、不純物が高濃度にドーピングされたポリシリコン層70が形成される。次いで、スパッタ法、蒸着法などの方法により、ポリシリコン層70の表面にTiおよびTiNがこの順に堆積されて、中間層71が形成される。続いて、スパッタ法、蒸着法などの方法により、中間層71の表面にAlなどの金属が堆積されて、メタル層72が形成される。これにより、ソース配線69が形成される。次いで、SiC基板42の裏面50に、ドレイン電極74が形成される。
この後、層間絶縁膜(図示せず)、ソースパッド46、ゲートパッド48などが形成されることにより、図4に示す半導体装置41が得られる。
以上のように、この半導体装置41によれば、第1の実施形態の半導体装置1と同様に、ソース配線69が、ソース領域55およびボディコンタクト領域56とのコンタクト部分にポリシリコン層70を有しているので、ソース配線69を、高濃度な不純物領域であるボディコンタクト領域56およびソース領域55の両方に対してオーミック接合させることができる。
そのため、半導体装置41の製造に際して、Alなどの金属のみからなる層が不純物領域に直接にコンタクトされる場合とは異なり、エピタキシャル層51の表面52にNi層を形成する工程を省略でき、さらにはそのようなNi層をシリサイド化する工程を省略することができる。よって、エピタキシャル層51の表面52でのカーボン層の発生を防止することができる。
その結果、ソース配線69とエピタキシャル層51との間での層剥がれを抑制することができる。よって、ソース配線69の接続信頼性を向上させることができる。
また、ソーストレンチ45に入り込んでドレイン領域54、ボディコンタクト領域56およびソース領域55に接触する層(ポリシリコン層70)が、カバレッジ性に優れるポリシリコンからなるので、ソース配線69のカバレッジ性を向上させることができる。その結果、ソース配線69の接続信頼性を一層向上させることができる。
また、ポリシリコン層70が、1019〜1021cm−3の高濃度で不純物がドーピングされた高濃度ドープ層であるため、ソース配線69の抵抗値を低減することができる。
また、ポリシリコン層70とメタル層72との間に、Ti層およびTiN層の積層構造からなる中間層71が介在されている。Tiを含有する材料は、ポリシリコン材料およびメタル材料のいずれに対しても優れた密着性を有する。そのため、ポリシリコン層70とメタル層72との密着性を向上させることができる。その結果、ソース配線69の接続信頼性をより一層向上させることができる。
また、この半導体装置41によれば、ゲートトレンチ43で取り囲まれる個々の単位セル44の中央にソーストレンチ45が形成されているので、ゲートトレンチ43の両端角部61付近における等電位線の密集を抑制することができる。その結果、ゲートトレンチ43の底部における両端角部61に加わる電界を緩和できるので、ゲート絶縁膜63における底面58上の部分の絶縁破壊を抑制することができる。
なお、ソーストレンチ45は、図7に示す半導体装置85のように、ゲートトレンチ43よりも深くてもよい。これにより、ゲートトレンチ43の底部における両端角部61に加わる電界を一層緩和することができる。
図8(a)(b)は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の模式平面図であって、図8(a)は全体図、図8(b)は内部拡大図をそれぞれ示す。図8(a)(b)において、図3(a)(b)に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付している。また、以下では、同一の参照符号を付した部分についての詳細な説明を省
略する。
この半導体装置86は、SiCを用いたプレーナゲート型パワーVDMOSFET(個別素子)であり、たとえば、平面視正方形のチップ状である。チップ状の半導体装置86は、図8(a)の紙面における左右(上下)方向の長さが数mm程度である。
半導体装置86は、SiC基板42と、このSiC基板42上に形成され、平面視格子状のゲート電極87により区画された多数の単位セル88とを有している。すなわち、SiC基板42上には、格子状ゲート電極87の各窓部分に配置された平面視正方形状の単位セル88がマトリクス状に整列している。各単位セル88は、たとえば、図3(b)の紙面における左右(上下)方向の長さが10μm以下であり、その中央には表面側からソース配線89が接続されている。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の模式断面図であって、図8(b)の切断線IX−IXでの切断面を示す。図9において、図4に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付している。また、以下では、同一の参照符号を付した部分についての詳細な説明を省略する。
図9を参照して半導体装置86の断面構造を説明する。半導体装置86は、N型(たとえば、濃度が1e18〜1e21cm−3)のSiC基板42と、SiC基板42上に積層されたエピタキシャル層51とを含んでいる。
エピタキシャル層51の表面52側(Si面側)には、ウェル状のP型のボディ領域90がマトリクス状に多数形成されていて、その濃度は、たとえば、1e16〜1e19cm−3である。また、エピタキシャル層51において、ボディ領域90よりもSiC基板42側(C面側)の領域は、エピタキシャル成長後のままの状態が維持された、N型のドレイン領域91(ドリフト領域)となっている。
個々のボディ領域90内には、N型(たとえば、濃度が1e18〜1e21cm−3)のソース領域92と、このソース領域92に取り囲まれたP型(たとえば、濃度が1e18〜1e21cm−3)のボディコンタクト領域93とが形成されている。
そして、隣接するボディ領域90に跨るように格子状のゲート電極87が形成されており、このゲート電極87とエピタキシャル層51との間にゲート絶縁膜94が介在されている。ゲート電極87は、ソース領域92とドレイン領域91との間に跨っていて、ボディ領域90の表面における反転層(チャネル)の形成を制御する。また、ゲート絶縁膜94は、窒素を含有する酸化膜、たとえば、窒素および酸素を含有するガスを用いた熱酸化により形成される窒化酸化シリコン膜からなる。ゲート絶縁膜94における窒素含有量(窒素濃度)は、たとえば、0.1〜10%である。
エピタキシャル層51上には、ゲート電極87を覆うように、SiOからなる層間絶縁膜95が積層されている。層間絶縁膜95およびゲート絶縁膜63には、ボディ領域90の中央領域にコンタクトホール96が形成されている。
層間絶縁膜95上には、ソース配線89が形成されている。ソース配線89は、すべてのコンタクトホール96に一括して入り込んでいて、各単位セル88において、ドレイン領域91、ボディコンタクト領域93およびソース領域92に接触している。つまり、ソース配線89は、すべての単位セル88に対して共通の配線となっている。そして、このソース配線89上には層間絶縁膜(図示せず)が形成されており、その層間絶縁膜(図示せず)を介して、ソース配線89がソースパッド46(図8(a)参照)に電気的に接続されている。一方、ゲートパッド48(図8(a)参照)は、当該層間絶縁膜(図示せず)上に引き回されたゲート配線(図示せず)を介して、ゲート電極87に電気的に接続されている。
また、ソース配線89は、エピタキシャル層51との接触側から順にポリシリコン層97、中間層98およびメタル層99を有している。
ポリシリコン層97は、不純物がドーピングされたドープトポリシリコンを用いて形成されたドープ層であり、たとえば、1e19〜1e21cm−3の高濃度で不純物がドーピングされた高濃度ドープ層である。ポリシリコン層97をドープ層(高濃度ドープ層を含む)として形成するときの不純物としては、N(窒素)、P(リン)、As(ひ素)などのN型不純物、Al(アルミニウム)、B(ホウ素)などのP型不純物を用いることができる。また、ポリシリコン層97の厚さは、たとえば、5000〜10000Åである。
また、ポリシリコン層97は、この実施形態では、コンタクトホール96内に露出する単位セル88の表面全域を覆うように形成されていて、ボディコンタクト領域93およびソース領域92に接触している。
ソース配線89におけるボディコンタクト領域93およびソース領域92との接触層にポリシリコンを用いることにより、ソース配線89を、高濃度な不純物領域であるボディコンタクト領域93およびソース領域92の両方に対してオーミック接合させることができる。
中間層98は、ポリシリコン層97上に積層されており、Ti(チタン)を含有する層の単層もしくはその層を有する複数の層からなる。Tiを含有する層は、Ti、TiN(窒化チタン)などを用いて形成することができる。また、中間層98の厚さは、たとえば、200〜500nmである。
メタル層99は、中間層98上に積層されており、たとえば、Al(アルミニウム)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)、Mo(モリブデン)、それらの合金およびそれらを含有するメタル材料を用いて形成されている。メタル層99は、ソース配線89の最表層をなしている。また、メタル層99の厚さは、たとえば、1〜5μmである。
上記のようなポリシリコン層97、中間層98およびメタル層99の組み合わせとしては、具体的には、Poly−Si(ポリシリコン層97)、Ti(中間層98)、TiN(中間層98)およびAl(メタル層99)が順に積層される積層構造(Poly−Si/Ti/TiN/Al)が例示できる。
SiC基板42の裏面50には、その全域を覆うようにドレイン電極74が形成されている。
ソースパッド46(ソース配線89)とドレイン電極74との間(ソース−ドレイン間)に所定の電位差を発生させた状態で、ゲートパッド48に所定の電圧(ゲート閾値電圧以上の電圧)が印加されることにより、ゲート電極87からの電界によりボディ領域90におけるゲート絶縁膜63との界面近傍にチャネルが形成される。これにより、ソース配線89とドレイン電極74との間に電流が流れ、VDMOSFETがオン状態となる。
図10A〜図10Nは、図9に示す半導体装置の製造方法を説明するための模式断面図である。図10A〜図10Nにおいて、図5A〜図5Qに示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付している。また、以下では、同一の参照符号を付した部分についての詳細な説明を省略する。
まず、図10Aに示すように、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法、LPE(Liquid Phase Epitaxy:液相エピタキシ)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy:分子線エピタキシ)法などのエピタキシャル成長法により、SiC基板42の表面49(Si面)上に、不純物をドーピングしながらSiC結晶が成長させられる。これにより、SiC基板42上に、N型のエピタキシャル層51が形成される。
続いて、図10Bに示すように、CVD法により、エピタキシャル層51上にSiOからなるマスク39が形成される。続いて、マスク39がフォトレジスト(図示せず)を介してエッチングされることにより、ボディ領域90を形成すべき領域に開口を有するパターンにパターニングされる。開口の形成後、P型不純物が、エピタキシャル層51の表面52からエピタキシャル層51の内部にインプランテーション(注入)される。このときの注入条件は、P型不純物の種類により異なるが、たとえば、加速エネルギーが200〜3000keVである。P型不純物の注入後、マスク39が除去される。
次いで、図10Cに示すように、CVD法により、エピタキシャル層51上にSiOからなるマスク40が形成される。続いて、マスク40がフォトレジスト(図示せず)を介してエッチングされることにより、ソース領域92を形成すべき領域に開口を有するパターンにパターニングされる。開口の形成後、N型不純物が、エピタキシャル層51の表面52からエピタキシャル層51の内部にインプランテーション(注入)される。このときの注入条件は、N型不純物の種類により異なるが、たとえば、加速エネルギーが30〜400keVである。N型不純物の注入後、マスク40が除去される。
次いで、図10Dに示すように、CVD法により、エピタキシャル層51上にSiOからなるマスク62が形成される。続いて、マスク62がフォトレジスト(図示せず)を介してエッチングされることにより、ボディコンタクト領域93を形成すべき領域に開口を有するパターンにパターニングされる。開口の形成後、P型不純物が、エピタキシャル層51の表面52からエピタキシャル層51の内部にインプランテーション(注入)される。このときの注入条件は、P型不純物の種類により異なるが、たとえば、加速エネルギーが30〜400keVである。P型不純物の注入後、マスク62が除去される。
その後、図10Eに示すように、エピタキシャル層51の表面52全域に有機材料膜81が形成される。
有機材料膜81の形成後、SiC基板42が抵抗加熱炉82に装入される。そして、SiC基板42が抵抗加熱炉82内にセットされた状態で、抵抗加熱炉82内に不活性ガス(たとえば、N、Arなど)が導入されるとともに、図5Hに示した工程と同様に、抵抗加熱炉82が昇温制御(第1の昇温制御)される(図6参照)。この昇温および温度保持により、有機材料膜81中のカーボン以外の元素が蒸発し、図10Fに示すように、有機材料膜81がカーボン膜83に変質する。
続いて、抵抗加熱炉82内を不活性雰囲気に維持したまま、図5Iに示した工程と同様に、抵抗加熱炉82がさらに昇温制御(第2の昇温制御)される(図6参照)。この昇温および温度保持により、エピタキシャル層51の表層部に注入された個々のN型不純物およびP型不純物のイオンが活性化され、図10Gに示すように、注入された箇所に応じて、ボディ領域90、ソース領域92、ボディコンタクト領域93がそれぞれ形成される。また、エピタキシャル層51の基層部には、エピタキシャル成長後のままの状態を維持するドレイン領域91が形成される。
次いで、抵抗加熱炉82内を不活性雰囲気に維持したまま、図5Jに示した工程と同様に、抵抗加熱炉82が降温制御される(図6参照)。この窒素・酸素含有ガスを導入する降温制御により、図10Hに示すように、カーボン膜83がガス中の酸素と反応して酸化除去される。
その後、抵抗加熱炉82内に窒素・酸素含有ガスを同じ流量で導入しながら、さらに、たとえば、200〜240分間、加熱温度が1300℃に保持(第4の温度保持)される(図6参照)。これにより、エピタキシャル層51の表面52が酸化されて、図10Iに示すように、表面52全域を覆う窒化酸化シリコン膜(ゲート絶縁膜94)が形成される。
ゲート絶縁膜94の形成後、抵抗加熱炉82内に不活性ガス(たとえば、N、Arなど)が再度導入されるとともに、加熱温度が、1300℃から300℃まで降下するように制御される。降温後、SiC基板42が抵抗加熱炉82から取り出される。
次いで、図10Jに示すように、CVD法により、ドーピングされたポリシリコン材料84がエピタキシャル層51の上方から堆積される。
その後、図10Kに示すように、堆積したポリシリコン材料84がドライエッチングにより除去される。これにより、ゲート電極87が形成される。
次いで、図10Lに示すように、CVD法により、エピタキシャル層51上にSiOからなる層間絶縁膜95が積層される。
そして、図10Mに示すように、層間絶縁膜95およびゲート絶縁膜94が連続してパターニングされることにより、層間絶縁膜95およびゲート絶縁膜94にコンタクトホール96が形成される。
次いで、図10Nに示すように、CVD法により、ポリシリコン材料がコンタクトホール96を埋め尽くすまで堆積される。この後、堆積されたポリシリコン材料に対してN型またはP型不純物がインプランテーション(注入)される。このときの注入条件は、不純物の種類により異なるが、たとえば、加速エネルギーが10〜100keVである。これにより、不純物が高濃度にドーピングされたポリシリコン層97が形成される。次いで、スパッタ法、蒸着法などの方法により、ポリシリコン層97の表面にTiおよびTiNがこの順に堆積されて、中間層98が形成される。続いて、スパッタ法、蒸着法などの方法により、中間層98の表面にAlなどの金属が堆積されて、メタル層99が形成される。これにより、ソース配線89が形成される。次いで、SiC基板42の裏面50に、ドレイン電極74が形成される。
この後、層間絶縁膜(図示せず)、ソースパッド46、ゲートパッド48などが形成されることにより、図9に示す半導体装置86が得られる。
以上のように、この半導体装置86によれば、第1の実施形態の半導体装置1と同様に、ソース配線89が、ソース領域92およびボディコンタクト領域93とのコンタクト部分にポリシリコン層97を有しているので、ソース配線89を、高濃度な不純物領域であるボディコンタクト領域93およびソース領域92の両方に対してオーミック接合させることができる。
そのため、半導体装置86の製造に際して、Alなどの金属のみからなる層が不純物領域に直接にコンタクトされる場合とは異なり、エピタキシャル層51の表面52にNi層を形成する工程を省略でき、さらにはそのようなNi層をシリサイド化する工程を省略することができる。よって、エピタキシャル層51の表面52でのカーボン層の発生を防止することができる。
その結果、ソース配線89とエピタキシャル層51との間での層剥がれを抑制することができる。よって、ソース配線89の接続信頼性を向上させることができる。
また、コンタクトホール96に入り込んでドレイン領域91、ボディコンタクト領域93およびソース領域92に接触する層(ポリシリコン層97)が、カバレッジ性に優れるポリシリコンからなるので、ソース配線89のカバレッジ性を向上させることができる。その結果、ソース配線89の接続信頼性を一層向上させることができる。
また、ポリシリコン層97が、1019〜1021cm−3の高濃度で不純物がドーピングされた高濃度ドープ層であるため、ソース配線89の抵抗値を低減することができる。
また、ポリシリコン層97とメタル層99との間に、Ti層およびTiN層の積層構造からなる中間層98が介在されている。Tiを含有する材料は、ポリシリコン材料およびメタル材料のいずれに対しても優れた密着性を有する。そのため、ポリシリコン層97とメタル層99との密着性を向上させることができる。その結果、ソース配線89の接続信頼性をより一層向上させることができる。
なお、図11に示すように、この半導体装置86には、第2の実施形態と同様に、ボディコンタクト領域93をソース領域92よりもSiC基板42側(下方)に形成し、個々のボディコンタクト領域56を貫通するソーストレンチ79を設けることにより、ソーストレンチ79内で、ドレイン領域91、ボディコンタクト領域93およびソース領域92にポリシリコン層97を接触させることができる。これにより、第2の実施形態と同じ作用効果を享受することができる。すなわち、ソース−ドレイン間に逆電圧がかかって、ボディダイオード80(ボディ領域90とドレイン領域91との接合により形成されるPNダイオード)に電流が流れる状態になっても、ボディダイオード80側よりもヘテロジャンクション接合側に優先的に電流を流すことができる。
次いで、抵抗加熱炉を利用したSiC半導体装置の製造方法の発明に関する実施形態を示しておく。
図12は、プレーナゲート型の半導体装置の模式断面図である。
半導体装置101は、プレーナゲート型VDMOSFETの単位セルがマトリクス状に配置された構造を有している。なお、図12では、複数の単位セルのうちの一部が示されている。
半導体装置101は、半導体装置101の基体をなすN型のSiC基板102を備えている。SiC基板102の表面121には、SiC基板102よりもN型不純物が低濃度にドーピングされたSiC(シリコンカーバイト:炭化ケイ素)からなる、N型のエピタキシャル層103が積層されている。エピタキシャル層103の表面131は、たとえば、SiCの(0001)面で構成されている。
エピタキシャル層103には、エピタキシャル成長後のままの状態が維持された、N型のドレイン領域104が形成されている。
また、エピタキシャル層103の表層部には、P型のボディ領域105が形成されている。ボディ領域105は、図12では図示しないが、一定の間隔を空けて複数形成され、それらが互いに平行をなして同一方向(図12の紙面に垂直な方向)に延び、たとえば、ストライプ状、マトリクス状(行列状)に配置されている。そして、互いに隣り合うボディ領域105の間において、ドレイン領域104が露出している。
ボディ領域105の表層部には、その周縁から間隔を空けて、N型のソース領域106が形成されている。
また、エピタキシャル層103の表面131には、ドレイン領域104、ボディ領域105およびソース領域106に跨るゲート絶縁膜107が形成されている。ゲート絶縁膜107は、SiOからなる。
そして、ゲート絶縁膜107上には、N型不純物が高濃度にドーピングされたポリシリコンからなるゲート電極108が形成されている。ゲート電極108は、ゲート絶縁膜107を介して、ドレイン領域104、ボディ領域105およびソース領域106に対向している。
エピタキシャル層103上には、SiOからなる層間絶縁膜109が積層されている。層間絶縁膜109上には、ソース配線111が形成されている。ソース配線111は、層間絶縁膜109に形成されたコンタクトホール110を介して、ボディ領域105およ
びソース領域106に電気的に接続されている。
ゲート電極108には、層間絶縁膜109に形成されたコンタクトホール(図示せず)を介して、ゲート配線112が電気的に接続されている。
SiC基板102の裏面には、ドレイン電極113が形成されている。
ソース配線111を接地し、ドレイン電極113に適当な大きさの正電圧を印加しつつ、ゲート電極108の電位を制御すると、ゲート電極108からの電界によりボディ領域105におけるゲート絶縁膜107との界面近傍にチャネルを形成することができる。これにより、ソース配線111とドレイン電極113との間に電流を流すことができる。
図13A〜図13Lは、図12の半導体装置の製造方法を説明する模式断面図である。 まず、図13Aに示すように、エピタキシャル成長法により、SiC基板102の表面121に、エピタキシャル層103が形成される。このとき、SiC基板102の成長主面(表面121)は、(0001)面である。SiC基板102の表面121が(0001)面であることにより、SiC基板102上にエピタキシャル成長によって形成されるエピタキシャル層103は、やはり(0001)面を主面として形成されることになる。したがって、SiC基板102の表面121に平行なエピタキシャル層103の表面131は、(0001)面となる。
次いで、公知のフォトリソグラフィ技術により、エピタキシャル層103の表面131に、ボディ領域105を形成すべき領域に対向する部分に開口115を有するフォトレジスト114が形成される。そして、フォトレジスト114上からエピタキシャル層103の表面131に対して、P型不純物のイオン(たとえば、ホウ素イオン)が入射される。これにより、図13Bに示すように、エピタキシャル層103の開口115から露出する部分の表層部に、P型不純物が注入される。
続いて、公知のフォトリソグラフィ技術により、エピタキシャル層103の表面131に、ソース領域106を形成すべき領域に対向する部分に開口117を有するフォトレジスト116が形成される。そして、フォトレジスト116上からエピタキシャル層103の表面131に対して、N型不純物のイオン(たとえば、ヒ素イオン)が入射される。これにより、図13Cに示すように、エピタキシャル層103の開口117から露出する部分の表層部(P型不純物の注入箇所よりも表面131側)に、N型不純物が注入される。
エピタキシャル層103の表層部への不純物イオン注入後、図13Dに示すように、エピタキシャル層103の表面131全域に有機材料膜118が形成される。有機材料膜118は、カーボン(炭素)を含有する材料であり、たとえば、フォトレジストとして用いられる有機材料(たとえば、ポリイミドなど)などを適用することができる。このような有機材料膜118は、たとえば、スピンコータなどを用いて形成される。
有機材料膜118の形成後、SiC基板102が抵抗加熱炉122に装入される。抵抗加熱炉122としては、被加熱体がセットされる抵抗加熱炉122内の気密性を確保できるとともに、抵抗加熱炉122内に各種ガスを導入することができる装置であれば、特に制限されず、その加熱方式は、直接加熱方式、間接加熱方式のいずれであってもよい。
そして、SiC基板102が抵抗加熱炉122内にセットされた状態で、抵抗加熱炉122内に不活性ガス(たとえば、N、Arなど)が導入されるとともに、抵抗加熱炉122が昇温制御(第1の昇温制御)される。
この第1の昇温制御では、図6に示すように、加熱温度が、たとえば、35〜45分掛けて100℃から1000℃まで上昇するように制御され、上昇後、たとえば、5〜10分間、加熱温度が1000℃に保持(第1の温度保持)される。この昇温および温度保持
により、有機材料膜118中のカーボン以外の元素が蒸発し、図13Eに示すように、有機材料膜118がカーボン膜119に変質する。したがって、エピタキシャル層103の表面131は、その全域がカーボン膜119に覆われる。
続いて、抵抗加熱炉122内を不活性雰囲気に維持したまま、抵抗加熱炉122がさらに昇温制御(第2の昇温制御)される。
この第2の昇温制御では、図6に示すように、加熱温度が、たとえば、30〜60分掛けて1000℃から1600℃まで上昇するように制御される。上昇後、たとえば、5〜10分間、加熱温度が1600℃に保持(第2の温度保持)される。この昇温および温度保持により、エピタキシャル層103の表層部に注入されたN型不純物およびP型不純物のイオンが活性化され、図13Fに示すように、エピタキシャル層103の表層部にボディ領域105およびソース領域106が形成される。また、エピタキシャル層103の基層部には、ボディ領域105と分離され、エピタキシャル成長後のままの状態を維持するドレイン領域104が形成される。
次いで、抵抗加熱炉122内を不活性雰囲気に維持したまま、抵抗加熱炉122が降温制御される。
降温制御では、図6に示すように、加熱温度が、たとえば、15〜30分掛けて1600℃から1300℃まで降下するように制限(降温制限)される。降温後、加熱温度が1300℃に保持(第3の温度保持)された状態で、抵抗加熱炉122内に、たとえば、5〜10分間、酸素含有ガスが導入される。酸素含有ガスの導入により、図13Gに示すように、カーボン膜119が酸素含有ガスの酸素と反応して酸化除去される。ただし、抵抗加熱炉122内に導入される酸素含有ガスとしては、酸素および窒素を含有するガスを用いることが好ましく、具体的には、NO(一酸化窒素)、NO(一酸化二窒素)などを含有するガスを用いることができる。
その後、抵抗加熱炉122内に酸素含有ガスを導入しながら、さらに、たとえば、200〜240分間、加熱温度が1300℃に保持(第4の温度保持)される。これにより、エピタキシャル層103の表面131が酸化されて、図13Hに示すように、表面131全域を覆う酸化膜120が形成される。
酸化膜120の形成後、抵抗加熱炉122内に不活性ガス(たとえば、N、Arなど)が再度導入されるとともに、加熱温度が、1300℃から300℃まで降下するように制御される。降温後、SiC基板102が抵抗加熱炉122から取り出される。
次いで、スパッタ法により、導電材料が成膜される。そして、公知のフォトリソグラフィおよびエッチング技術により、導電材料がパターニングされて、図13Iに示すように、酸化膜120上にゲート電極108が形成される。
その後、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法により、図13Jに示すように、エピタキシャル層103上に層間絶縁膜109が積層される。
そして、公知のフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術により、図13Kに示すように、層間絶縁膜109および酸化膜120にコンタクトホール110が形成される。酸化膜120の残存する部分は、ゲート絶縁膜107となる。
次いで、スパッタ法により、エピタキシャル層103上に、導電材料が成膜される。導電材料は、コンタクトホール110を埋め尽くし、層間絶縁膜109上に薄膜を形成するように付着(堆積)される。そして、公知のフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術により、層間絶縁膜109上の導電材料がパターニングされる。これにより、図13Lに示すように、ソース配線111が形成される。また、ゲート電極108と電気的に接続されるゲート配線112が形成される。さらに、SiC基板102の裏面にドレイン電極113が形成される。
以上の工程を経て、図12に示す半導体装置101が得られる。
上記の製造方法によれば、有機材料膜118の形成後、抵抗加熱炉122の第1の昇温制御により、抵抗加熱炉122内の有機材料膜118が加熱されてカーボン膜119に変質し、エピタキシャル層103の表面131にカーボン膜119が形成される。
カーボン膜119の形成後、抵抗加熱炉122内を不活性雰囲気に維持したまま、抵抗加熱炉122の第2の昇温制御により、エピタキシャル層103が加熱されてエピタキシャル層103内のN型不純物およびP型不純物のイオンが活性化される。
そして、抵抗加熱炉122内を不活性状態に維持したまま、降温制御(たとえば、1600℃から1300℃への降温)が実行される。その後、加熱温度が1300℃に保持(第3の温度保持)された状態で、酸素含有ガスが、たとえば、5〜10分間導入される。これにより、カーボン膜119が酸化除去されてエピタキシャル層103の表面131が露出する。
カーボン膜119の除去後、引き続き抵抗加熱炉122内に酸素含有ガスを導入しながら、抵抗加熱炉122が温度保持(第4の温度保持)されることにより、露出した表面131が酸化されて酸化膜120が形成される。
イオン活性のための加熱(第2の昇温制御)に先立って、エピタキシャル層103の表面131にカーボン膜119が形成されるので、エピタキシャル層103の加熱時に、表面131からのSi抜けを防止することができる。そのため、エピタキシャル層103の表面131の荒れを抑制することができ、表面131の平坦性を維持することができる。その結果、エピタキシャル層103とゲート絶縁膜107との界面を滑らかにすることができるので、半導体装置101のチャネル移動度を向上させることができる。
さらに、有機材料膜118を加熱してカーボン膜119に変質させる工程(第1の昇温制御)、エピタキシャル層103を加熱してイオンを活性化させる工程(第2の昇温制御)、酸素含有ガスによりカーボン膜119を酸化除去する工程(降温制限制御および第3の温度保持)およびSiC層の表面を酸化させて酸化膜を形成する工程(第4の温度保持)からなる4工程を、1つの抵抗加熱炉122で連続して行なうことができる。カーボン膜を除去するための装置などを別途必要としないので、装置コストの増加を抑制することもできる。しかも、抵抗加熱炉122を用いるので、第1の昇温制御、第2の昇温制御、降温制限制御および第3の温度保持、ならびに第4の温度保持を、精密かつ簡単に実行することができる。
また、酸化膜120の形成されるエピタキシャル層103の表面131が(0001)面であり、加熱炉内に導入される酸素含有ガスが酸素および窒素を含有するガスである。
たとえば、Oガス、HOガス(水蒸気)およびNOガスにより、SiC層の(0001)面を酸化させて酸化膜を形成した場合、そのSiC層を備えるMOSFETのチャネル移動度は、たとえば、それぞれ1〜5cm/V・s、5〜15cm/V・sおよび15〜25cm/V・sであり、NOガスの場合が最もチャネル移動度に優れる。
そして、この実施形態の半導体装置101では、エピタキシャル層103の(0001)面(表面131)をNOガスやNOガスにより酸化して酸化膜120を形成するので、半導体装置101のチャネル移動度を一層向上させることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、半導体装置1,41,85,86の各半導体部分の導電型を反転した構成が採用されてもよい。すなわち、半導体装置1において、P型の部分がN型であり、N型の部分がP型であってもよい。
また、半導体装置1において、ポリシリコン層を有するコンタクト配線は、ソース配線17およびドレイン配線23の一方のみでもよい。
また、半導体装置41,85,86において、ポリシリコン層を有するコンタクト配線を、ドレイン電極74に適用することもできる。
また、SiC基板2,42の表面21,49および裏面22,50の結晶面を反転した構成が採用されてもよい。すなわち、SiC基板2,42において、表面21,49がC面であり、裏面22,50がSi面であってもよい。
また、前述の実施形態では、本発明におけるコンタクト配線は、トレンチゲート型MOSFETのソース配線17,69およびドレイン配線23の形態、およびプレーナゲート型VDMOSFETのソース配線89の形態で示されたが、たとえば、ダイオード、サイリスタ、バイポーラトランジスタにおける不純物領域にコンタクトされる配線の形態に適用することもできる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
次に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。
実施例1
まず、ウエハ状のSiC基板(Cree社製)のSi面に、SiC結晶を成長させてSiCからなるエピタキシャル層を形成した。次いで、エピタキシャル層の表面(Si面)からN型不純物を30〜200keVの加速エネルギーで多段注入した。これにより、エピタキシャル層の表層部にN型の不純物領域(濃度1e20cm−3)を形成した。
次いで、CVD法により、エピタキシャル層の表面にSiOからなる絶縁膜を形成した。次いで、上記不純物領域が露出するように、絶縁膜にコンタクトホールを形成した。
次いで、CVD法により、ポリシリコン材料をコンタクトホール内に堆積することにより、ポリシリコン層を形成して、コンタクト配線を得た。
比較例1
コンタクトホールを形成する工程まで、実施例1と同様の工程を行なった。コンタクトホールの形成後、スパッタ法により、ニッケルをコンタクトホール内に堆積した。次いで、1000℃の熱処理を行なうことにより、ニッケルをシリサイド化させてニッケルシリサイド層を得た。最後に、スパッタ法により、ニッケルシリサイド層上にアルミニウムを堆積させることにより、アルミニウム層を形成して、コンタクト配線を得た。
1)走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)による撮影
実施例1および比較例1により形成されたコンタクト配線に対し、走査型電子顕微鏡を用いて電子線を走査した。電子線走査によって検出された情報を画像処理してSEM画像を得た。得られたSEM画像を図14(図14(a):実施例1、図14(b):比較例1)に示す。
2)層剥がれの有無
図14(a)(b)で示されるSEM画像を視認することにより、コンタクト配線における層剥がれの有無を確認した。
図14(a)によると、ポリシリコン層が不純物領域と密着しており、不純物領域に対してポリシリコン層が良好にコンタクトできていることが確認できた。これにより、実施例1では、コンタクト配線と不純物領域との間にオーミック接合を形成しつつ、コンタクト配線の接続信頼性を向上できることが確認された。
一方、図14(b)によると、ニッケルシリサイド層と不純物領域との間に空孔が生じており、これらの間での層剥がれが明確に確認された。すなわち、コンタクト配線と不純物領域との間にコンタクト不良が発生していることが確認された。
1 半導体装置
2 SiC基板(半導体層)
3 エピタキシャル層(半導体層)
5 ボディ領域
6 ゲートトレンチ
9 ゲート絶縁膜
12 ゲート電極
13 ソース領域
14 ボディコンタクト領域
17 ソース配線(コンタクト配線)
18 ポリシリコン層
19 中間層(チタンを含有する層)
20 メタル層
23 ドレイン配線(コンタクト配線)
24 ポリシリコン層
25 中間層(チタンを含有する層)
26 メタル層
41 半導体装置
42 SiC基板(半導体層)
43 ゲートトレンチ
51 エピタキシャル層(半導体層)
53 ボディ領域
55 ソース領域
56 ボディコンタクト領域
63 ゲート絶縁膜
66 ゲート電極
69 ソース配線(コンタクト配線)
70 ポリシリコン層
71 中間層(チタンを含有する層)
72 メタル層
85 半導体装置
86 半導体装置
87 ゲート電極
89 ソース配線(コンタクト配線)
90 ボディ領域
92 ソース領域
93 ボディコンタクト領域
97 ポリシリコン層
98 中間層(チタンを含有する層)
99 メタル層

Claims (7)

  1. SiCからなる半導体層と、
    前記半導体層に不純物をドーピングすることにより形成された不純物領域と、
    前記半導体層上に形成され、前記不純物領域にコンタクトされるコンタクト配線とを含み、
    前記コンタクト配線は、前記不純物領域とのコンタクト部分にポリシリコン層を有し、前記ポリシリコン層上にメタル層を有している、半導体装置。
  2. 前記半導体層の表面から掘り下がったゲートトレンチと、
    前記半導体層において、前記ゲートトレンチの側方に形成された第1導電型のボディ領域と、
    前記ゲートトレンチの内面上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜を介して前記ゲートトレンチに埋設されたゲート電極とを含み、
    前記不純物領域が、前記ボディ領域の表層部において、前記ゲートトレンチに隣接して形成された第2導電型のソース領域であり、
    前記コンタクト配線が、前記ソース領域にコンタクトされるソース配線である、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記半導体層の表層部に形成された第1導電型のボディ領域と、
    前記半導体層の表面上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成され、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記ボディ領域に対向するゲート電極とを含み、
    前記不純物領域が、前記ボディ領域の表層部に形成された第2導電型のソース領域であり、
    前記コンタクト配線が、前記ソース領域にコンタクトされるソース配線である、請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記ポリシリコン層が、1019〜1021cm−3の濃度で不純物がドーピングされ
    た高濃度ドープ層である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記ポリシリコン層と前記メタル層との間にチタンを含有する層が介在されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記メタル層が、Alを含有する層を有し、
    前記チタンを含有する層が、前記ポリシリコン層の側からTi層およびTiN層がこの順で積層された構造を有する、請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記ポリシリコン層には、B、P、Al、Nからなる群から選択される少なくとも一種の導電性不純物がドーピングされている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体装置。
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