JP2023000178A - 合成皮革用工程紙、合成皮革の製造方法、及び合成皮革 - Google Patents

合成皮革用工程紙、合成皮革の製造方法、及び合成皮革 Download PDF

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Abstract

【課題】深いマット調の外観、及びより深い黒色の色合いを備える合成皮革を製造できる合成皮革用工程紙を提供すること。【解決手段】基材10と、前記基材10の上に設けられた剥離剤層30とを備え、前記剥離剤層30における前記基材10側とは反対側の表面30Sが、下記(1)及び下記(2)を満たす、合成皮革用工程紙100。(1)JIS Z 8741:1997に準拠した、鏡面光沢度が、20°グロス値で0.1%以上5.0%以下である。(2)JIS B 0601:2001に準拠した、最大高さ粗さRzの値から十点平均粗さRzjisの値を差し引いた値であるΔRzが、0以上、5.0以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、合成皮革用工程紙、合成皮革の製造方法、及び合成皮革に関する。
合成皮革は、合成皮革用工程紙を用いて製造される。合成皮革用工程紙は、基材と、剥離剤層とを有する。
合成皮革の製造方法としては、例えば、次のような方法が挙げられる。まず、合成皮革用工程紙の剥離剤層の上にウレタン樹脂又は塩化ビニル樹脂等の合成樹脂を主成分とする塗工液を塗布し、塗布した塗工液を乾燥させて樹脂層を形成する。必要に応じて樹脂層の上に、接着剤を介して基布をさらに貼合して合成皮革との積層物とする。最終的に、積層物における樹脂層から合成皮革用工程紙を剥離することにより合成皮革が製造される。このような合成皮革の製造方法においては、合成皮革用工程紙の剥離剤層の表面状態が合成皮革の表面に転写される。
例えば、特許文献1には、紙基材層と、紙基材層の上に設けられた電離放射線硬化樹脂層と、電離放射線硬化樹脂層の上に形成された剥離剤層とを備える合成皮革製造用離型紙が開示されている。特許文献1に記載の合成皮革製造用離型紙は、乾燥電離放射線硬化樹脂層中に、必須成分として、平均粒子径1μm以上30μm以下のフェノール系粒子を10質量%以上80質量%以下の範囲で含有する。
特許文献2には、紙基材層と、紙基材層の上に設けられた目止層と、目止層の上に形成された剥離剤層とを備える合成皮革製造用離型紙が開示されている。特許文献2に記載の合成皮革製造用離型紙の目止層は、必須成分として、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂と、シリコーン複合パウダーとを含有する。
特許文献3には、合成皮革等の樹脂製物品の製造に用いられる離型シート(工程紙)が開示されている。特許文献3に記載の離型シートは、基材層と、基材層の一方の面に配置された樹脂層と、を有する。特許文献3に記載の離型シートにおける樹脂層は、基材層とは反対側の面に、不規則な構造である凹凸構造を有しており、当該凹凸構造は、算術平均粗さ(Sa)が0.2μm以上0.6μm以下、かつ、最短の自己相関距離(Sal)が60μm以上200μm以下である。
特開2012-172279号公報 特開2012-251253号公報 特開2019-218658号公報
近年、消費者志向は多様化しており、より高級感を有する合成皮革として、深いマット調の外観、及びより深い黒色の色合いを兼ね備える質感が求められている。深いマット調の外観、及び深い黒色の色合いを兼ね備える質感は、光沢感が表れにくい深い黒色の質感である。このため、より高級感のある合成皮革を得るために、合成皮革用工程紙は、剥離剤層の表面特性をさらに改善する余地があった。
本発明の目的は、より高級感を有する合成皮革として、深いマット調の外観、及びより深い黒色の色合いを備える合成皮革を製造できる合成皮革用工程紙を提供することである。また、より高級感を有する合成皮革として、深いマット調の外観、及びより深い黒色の色合いを備える合成皮革の製造方法を提供することである。さらに、より高級感を有する合成皮革として、深いマット調の外観、及びより深い黒色の色合いを備える合成皮革を提供することである。
本発明の一態様によれば、基材と、前記基材の上に設けられた剥離剤層とを備え、前記剥離剤層における前記基材側とは反対側の表面が、下記(1)及び下記(2)を満たす、合成皮革用工程紙が提供される。
(1)JIS Z 8741:1997に準拠した、鏡面光沢度が、20°グロス値で0.1%以上5.0%以下である。
(2)JIS B 0601:2001に準拠した、最大高さ粗さRzの値から十点平均粗さRzjisの値を差し引いた値であるΔRzが、0μm以上、5.0μm以下である。
本発明の一態様に係る合成皮革用工程紙において、前記剥離剤層の表面が、さらに、下記(3)を満たすことが好ましい。
(3)ISO25178に準拠して測定される、算術平均高さSaが、1μm以上である。
本発明の一態様に係る合成皮革用工程紙において、前記剥離剤層が、(A)バインダー樹脂と、(B)フィラーとを含むことが好ましい。
本発明の一態様に係る合成皮革用工程紙において、前記(A)バインダー樹脂が、ポリビニルアルコールを含み、前記(B)フィラーが、でんぷん粒子を含むことが好ましい。
本発明の一態様に係る合成皮革用工程紙において、前記(A)バインダー樹脂が、シリコーン変性アクリル樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂、及びシリコーン変性アルキド樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂から選ばれる少なくとも1種の混合樹脂を含み、前記(B)フィラーが、シリカ粒子を含むことが好ましい。
本発明の一態様によれば、前述の本発明の一態様に係る合成皮革用工程紙における前記剥離剤層の上に、合成樹脂を含む塗工液を塗布する工程と、塗布された前記塗工液を乾燥して前記合成樹脂を含む合成皮革を形成する工程と、乾燥後、前記合成皮革用工程紙を前記合成皮革から剥離する工程と、を含む、合成皮革の製造方法が提供される。
本発明の一態様によれば、前述の本発明の一態様に係る合成皮革の製造方法によって得られた合成皮革であり、前記合成皮革の表面が下記(4)を満たす、合成皮革が提供される。
(4)JIS Z 8741:1997に準拠した、鏡面光沢度が、20°グロス値で0.1%以上5.0%以下である。
本発明の一態様によれば、前記合成皮革の表面が下記(5)を満たすことが好ましい。
(5)JIS Z 8781-4:2013に準拠した、L表色系における明度L値が、6.0以下である。
本発明の一態様によれば、高級感を有する合成皮革として、深いマット調の外観、及びより深い黒色の色合いを備える合成皮革を製造できる合成皮革用工程紙を提供できる。
本発明の一態様によれば、高級感を有する合成皮革として、深いマット調の外観、及びより深い黒色の色合いを備える合成皮革の製造方法を提供できる。
本発明の一態様によれば、高級感を有する合成皮革として、深いマット調の外観、及びより深い黒色の色合いを備える合成皮革を提供できる。
本発明の実施形態に係る工程紙の一例を模式的に表す断面図である。 本発明の実施形態に係る工程紙の他の一例を模式的に表す断面図である。
<合成皮革用工程紙>
以下、本発明の一例である合成皮革用工程紙の好ましい実施形態について説明する。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙は、基材と、基材の上に設けられた剥離剤層とを備え、剥離剤層における前記基材側とは反対側の表面が、下記(1)及び下記(2)を満たす合成皮革用工程紙である。
(1)JIS Z 8741:1997に準拠した、鏡面光沢度が、20°グロス値で0.1%以上5.0%以下である。
(2)JIS B 0601:2001に準拠した、最大高さ粗さRzの値から十点平均粗さRzjisの値を差し引いた値であるΔRzが、0μm以上、5.0μm以下である。
以下の説明において、剥離剤層における前記基材側とは反対側の表面を、単に、剥離剤層の表面と称する場合がある。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙が、上記(1)を満たすことで、剥離剤層の表面が適度な凹凸を備える。このため、剥離剤層の表面が上記(1)を満たす本実施形態に係る合成皮革用工程紙を用いることで、深いマット調の外観を有する合成皮革を得ることができる。
また、本実施形態に係る合成皮革用工程紙が、上記(2)を満たすことで、剥離剤層の表面における凹凸の最大高さと、平均高さとの差が小さくなり、剥離剤層の表面の凹凸の程度が均一に近い状態になる。このため、剥離剤層の表面が上記(2)を満たす本実施形態に係る合成皮革用工程紙を用いることで、より深い黒色の色合いを有する合成皮革を得ることができる。
したがって、上記(1)及び上記(2)の両者を満たす本実施形態に係る合成皮革用工程紙を用いることで、深いマット調の外観と、より深い黒色の色合いとの両者の特性を兼ね備える、より高級感を有する合成皮革が得られる。なお、本明細書中において、「より深い黒色の色合い」を、「漆黒性」という場合がある。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る合成皮革用工程紙の一例を模式的に表す断面図である。図1に示すように、合成皮革用工程紙100は、基材10と、剥離剤層30とを備えている。基材10の剥離剤層30が設けられている側の表面10Sは、微細な凹凸を備える粗面である。剥離剤層30は、基材10の粗面側の表面10Sの上に、直接、接して設けられている。剥離剤層30は、バインダー樹脂31とフィラー33とを含む剥離剤組成物35により形成されている。剥離剤層30の表面30Sは、前述の(1)及び(2)のいずれも満たしている。
図2は、本実施形態に係る合成皮革用工程紙の他の一例を模式的に表す断面図である。図2に示すように、合成皮革用工程紙200は、基材20と、剥離剤層40とを備えている。基材20の剥離剤層40が設けられている側の表面20Sは、図1に示す基材10の微細な凹凸を有する粗面である表面10Sよりも平滑である。剥離剤層40は、基材20の平滑な表面20Sの上に、直接、接して設けられている。剥離剤層40は、バインダー樹脂42とフィラー44とを含む剥離剤組成物46により形成されている。剥離剤層40の表面40Sは、前述の(1)及び(2)のいずれも満たしている。
以上、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る合成皮革用工程紙の一例を説明したが、本実施形態に係る合成皮革用工程紙は、これに限定されるものではない。本実施形態に係る合成皮革用工程紙は、剥離剤層の表面が、前述の(1)及び(2)のいずれも満たしていれば、種々の形態を採用し得る。
例えば、合成皮革用工程紙は、基材と、剥離剤層とが、直接、接していてもよい。また、合成皮革用工程紙は、基材と、剥離剤層との間に、中間層を有していてもよい。中間層としては、接着剤層等が挙げられる。また、例えば、剥離剤層はフィラーを含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。
[剥離剤層の表面特性]
本実施形態に係る合成皮革用工程紙の剥離剤層の表面特性について説明する。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙の剥離剤層の表面は、前述の(1)及び(2)を同時に満たす。例えば、基材の種類の選択、剥離剤層を形成するための剥離剤組成物の組成の調整などを組み合わせることによって、前述の(1)及び(2)を同時に満たす剥離剤層の表面が得られる。基材としては、微細な凹凸を備える粗面を有する基材を選択してもよく、微細な凹凸が少ない平滑な表面を有する基材を選択してもよい。剥離剤層は、剥離剤組成物が、例えば、(A)バインダー樹脂と(B)フィラーとを含む場合、剥離剤組成物中のフィラーの分散状態を調整してもよい。剥離剤組成物中のフィラーの分散状態を調整するにあたり、(A)バインダー樹脂と(B)フィラーとの組み合わせを選択すればよい。なお、本明細書中において、表面の粗さの指標に関する表面特性について、表面性状という場合がある。
(鏡面光沢度)
本実施形態に係る合成皮革用工程紙において、剥離剤層の表面の鏡面光沢度は、20°グロス値で、0.1%以上、5.0%以下である。本実施形態に係る合成皮革用工程紙において、鏡面光沢度は、JIS Z 8741:1997に準拠して測定される。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙において、剥離剤層の表面の鏡面光沢度は、20°グロス値で、0.1%以上であることが好ましく、0.3%以上であることがより好ましく、0.5%以上であることがさらに好ましい。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙において、剥離剤層の表面の鏡面光沢度は、20°グロス値で、3.0%以下であることが好ましく、2.5%以下であることがより好ましく、2.0%以下であることがさらに好ましく、1.5%以下であることがよりさらに好ましい。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙は、剥離剤層の表面における鏡面光沢度が、20°グロス値で、上記範囲であれば、本実施形態に係る合成皮革は、深いマット調の外観、及び漆黒性をより兼ね備えやすくなる。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙において、剥離剤層の表面の鏡面光沢度は、60°グロス値で、0.1%以上であることが好ましく、0.3%以上であることがより好ましく、0.5%以上であることがさらに好ましく、1.0%以上であることがよりさらに好ましい。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙において、剥離剤層の表面の鏡面光沢度は、60°グロス値で、5.0%以下であることが好ましく、4.0%以下であることがより好ましく、3.0%以下であることがさらに好ましく、2.5%以下であることがよりさらに好ましい。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙は、剥離剤層の表面における鏡面光沢度が、60°グロス値で、上記範囲であれば、本実施形態に係る合成皮革は、深いマット調の外観、及び漆黒性をより兼ね備えやすくなる。
(ΔRz)
本実施形態に係る合成皮革用工程紙において、剥離剤層の表面におけるΔRzは、0μm以上、5.0μm以下である。ΔRzの値は、小さいほうが、剥離剤層の表面の凹凸がより均一に近い状態になる。ΔRzは、JIS B 0601:2001に準拠して測定される最大高さ粗さRzの値と、JIS B 0601:2001に準拠して測定される十点平均粗さRzjisの値との差で表され、下記に示す数式1で表される。
ΔRz=Rz-Rzjis・・・(数式1)
本実施形態に係る合成皮革用工程紙において、剥離剤層の表面のΔRzは、4.5μm以下であることが好ましく、4.0μm以下であることがより好ましく、3.5μm以下であることがさらに好ましい。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙において、剥離剤層の表面のΔRzは、例えば、0.1μm以上であってもよく、0.3μm以上であってもよい。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙は、剥離剤層の表面におけるΔRzが、上記の上限値以下であれば、本実施形態に係る合成皮革は、深いマット調の外観、及び漆黒性をより兼ね備えやすくなる。
(Rz)
本実施形態に係る合成皮革用工程紙において、剥離剤層の表面におけるRzは、1μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましく、5μm以上であることがさらに好ましい。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙において、剥離剤層の表面におけるRzは、25μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、18μm以下であることがさらに好ましい。
(Rzjis)
本実施形態に係る合成皮革用工程紙において、剥離剤層の表面におけるRzjisは、1μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましく、5μm以上であることがさらに好ましい。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙において、剥離剤層の表面におけるRzjisは、20μm以下であることが好ましく、18μm以下であることがより好ましく、16μm以下であることがさらに好ましい。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙は、剥離剤層の表面におけるRz及びRzjisが、上記の範囲であれば、本実施形態に係る合成皮革は、深いマット調の外観、及び漆黒性をより兼ね備えやすくなる。
(Sa)
本実施形態に係る合成皮革用工程紙の剥離剤層の表面が、下記(3)を満たすことが好ましい。
(3)ISO25178に準拠して測定される、算術平均高さSaが、1μm以上である。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙の剥離剤層の表面が当該(3)を満たすことで、本実施形態に係る合成皮革は、深いマット調の外観、及び漆黒性をより兼ね備えやすくなる。算術平均粗さSaは、表面の平均面に対して、各点の高さの差の絶対値の平均を表し、面粗さの指標になるパラメータである。
算術平均高さSaは、1.5μm以上であることが好ましく、2.0μm以上であることがより好ましく、3.0μm以上であることがさらに好ましい。
算術平均高さSaの上限値は特に限定されず、例えば、6.0μm以下であることが好ましく、5.0μm以下であることがより好ましく、4.0μm以下であることがさらに好ましい。
(Ra)
本実施形態に係る合成皮革用工程紙の剥離剤層の表面は、JIS B 0601:2001に準拠して測定される、算術平均粗さRaが、0.3μm以上であることが好ましく、0.4μm以上であることがより好ましく、0.5μm以上であることがさらに好ましい。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙は、JIS B 0601:2001に準拠して測定される、算術平均粗さRaが、6μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましく、4μm以下であることがさらに好ましい。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙は、剥離剤層の表面における算術平均粗さRaが、上記の上限値以下であれば、本実施形態に係る合成皮革は、深いマット調の外観、及び漆黒性がより得られやすくなる。算術平均粗さRaは、平均面からの平均的な高低差の平均値を表し、線粗さの指標になるパラメータである。
次に、各層を構成する材料について説明する。
[1]基材
合成皮革用工程紙の基材としては、後述の剥離剤層を支持できるものであれば、特に限定されるものではない。また、上記(1)及び上記(2)を満たすことができれば、基材は特に限定されるものではない。
基材は、紙基材、樹脂フィルム等が挙げられる。
基材としては、例えば、紙基材と、ラミネート層とを備えるラミネート紙も挙げられる。ラミネート層は、紙基材に熱可塑性樹脂をラミネートすることで形成される。ラミネート層における熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂等が挙げられ、ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン等が挙げられる。
紙基材としては、例えば、上質紙、中質紙、グラシン紙、アート紙、クレーコート紙、キャストコート紙等が挙げられる。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム等が挙げられる。ポリエステルフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のフィルムが挙げられる。ポリオレフィンフィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のフィルムが挙げられる。
樹脂フィルムは、単層であってもよいし、同種又は異種の2層以上の樹脂フィルムからなる多層であってもよい。
これらの基材の中でも、強度及び入手が容易である観点から、基材は紙基材であることが好ましい。
基材の厚さは、特に限定されず、例えば、5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましい。基材の厚さは、例えば、300μm以下であることが好ましく、200μm以下であることがより好ましい。
[2]剥離剤層
剥離剤層は、剥離剤組成物から形成される。剥離剤層の表面が、前述の(1)及び(2)を満たすことができれば、剥離剤組成物の組成は特に限定されない。剥離剤層の表面が、前述の(1)及び(2)を満たすことを容易にする点で、剥離剤組成物は、(A)バインダー樹脂と、(B)フィラーとを含むことが好ましい。また、剥離剤組成物は、必要に応じて、(C)剥離剤をさらに含んでいてもよい。
((A)バインダー樹脂)
バインダー樹脂は、特に限定されず、工程紙の剥離剤層を形成するための剥離剤組成物に用いられる樹脂が用いられる。バインダー樹脂は、バインダー樹脂自身が剥離性を示す樹脂であってもよく、バインダー樹脂自身が剥離性を示さない樹脂であってもよい。バインダー樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
バインダー樹脂が、剥離性を示さないバインダー樹脂である場合、当該剥離性を示さないバインダー樹脂は、例えば、ポリビニルアルコール;水酸基含有アクリル酸エステル共重合体;ウレタン樹脂;アルキド樹脂;アミノ樹脂;エポキシ樹脂;フェノール樹脂;メラミン樹脂等が挙げられる。
バインダー樹脂として、剥離性を示さないバインダー樹脂を用いる場合、当該剥離性を示さないバインダー樹脂は、ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂であってもよい。バインダー樹脂として、水溶性樹脂を用いる場合、フィラー、及び添加剤等との親和性、分散性等が良好になり得るという観点、剥離性の観点などから、バインダー樹脂は、ポリビニルアルコールを用いることが好ましい。バインダー樹脂として、ポリビニルアルコールを採用することにより、合成皮革を繰り返し製膜しても剥離性が維持しやすくなる。以下、ポリビニルアルコールをPVAと称する場合がある。
バインダー樹脂として、PVAを用いる場合、PVAの種類は特に限定されない。PVAは、ポリ酢酸ビニルをけん化して得られる。PVAのけん化度は、PVA中の酢酸基の数と水酸基の数との合計数に対する水酸基の数の百分率で表される。PVAのけん化度及び重合度は特に限定されない。PVAのけん化度は、87%以上でもよく、98%以上でもよい。また、PVAのけん化度は、100%以下でもよく、99%以下でもよい。PVAの重合度は、500以上でもよく、1700以上でもよい。また、PVAの重合度は、2400以下でもよく、600以下でもよい。これらの中でも、剥離剤の目止効果などの観点から、PVAは、けん化度が98%以上であり、重合度が500以上であることが好ましい。PVAは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
バインダー樹脂自身が剥離性を示す樹脂である場合、例えば、低極性の樹脂が挙げられる。当該剥離性を示す低極性のバインダー樹脂は、ポリオルガノシロキサン;フルオロポリマー;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン;ポリブタジエン、ポリイソプレン等のジエン系ポリマー等が挙げられる。
また、該剥離性を示すバインダー樹脂は、化学修飾されることにより剥離性を付与されたバインダー樹脂も挙げられる。化学修飾されることにより剥離性を付与されたバインダー樹脂である場合、当該剥離性を付与されたバインダー樹脂において、化学修飾される樹脂成分としては、例えば、ポリビニルアルコール;水酸基含有アクリル酸エステル共重合体;ウレタン樹脂;アルキド樹脂;アミノ樹脂;エポキシ樹脂;フェノール樹脂;メラミン樹脂等が挙げられる。剥離性を示すバインダー樹脂は、非水溶性樹脂であってもよい。
化学修飾されることにより剥離性を付与された樹脂において、化学修飾する成分としては、例えば、官能基を有するポリオルガノシロキサン又はオルガノシロキサンオリゴマー;官能基を有するフルオロカーボン化合物;官能基を有する長鎖アルキル化合物が挙げられる。このうちの長鎖アルキル化合物としては、炭素数12以上のアルキル基を有する化合物が挙げられ、具体的には、例えば、ラウリル基、パルミチル基及びステアリル基等が挙げられる。
化学修飾する化合物の官能基としては、例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基、(メタ)アクリロイル基、チオール基及びアルコキシシリル基等が挙げられる。
化学修飾されることにより剥離性を付与された樹脂は、通常、シリコーン変性樹脂、フルオロ変性樹脂又は長鎖アルキル変性樹脂のように呼称される。例えば、シリコーン変性樹脂としては、ポリオルガノシロキサンで化学修飾されたアルキド樹脂(いわゆるシリコーン変性アルキド樹脂)、ポリオルガノシロキサンで化学修飾されたアクリル樹脂(いわゆるシリコーン変性アクリル樹脂)が挙げられる。これらの中でも、シリコーン変性された樹脂を採用することにより、合成皮革を繰り返し製膜しても変性成分が剥離剤層の表面にとどまるため剥離性が維持されやすくなる。
バインダー樹脂として、剥離性を示すバインダー樹脂と剥離性を示さないバインダー樹脂を併用で用いてもよい。この場合、フィラー等の添加との親和性、分散性等が良好になり得るという観点、剥離性が向上する観点等から、バインダー樹脂は、例えば、シリコーン変性アクリル樹脂とメラミン樹脂の混合樹脂、及びシリコーン変性アルキド樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂から選択される少なくとも1種の混合樹脂であることが好ましい。硬化剤成分としてメラミン樹脂を含むことから、剥離剤層が硬化して、剥離性が向上する。以下、シリコーン変性アクリル樹脂とメラミンとの混合樹脂を、シリコーン変性アクリル樹脂/メラミンと称する場合がある。また、シリコーン変性アルキド樹脂とメラミンとの混合樹脂を、シリコーン変性アルキド樹脂/メラミンと称する場合がある。
((B)フィラー)
フィラーは、剥離剤層の表面が、前述の(1)及び(2)を満たすことができれば、特に限定されない。フィラーの材質としては、例えば、シリカ粒子、アルミナ粒子、酸化チタン粒子、酸化亜鉛粒子、炭酸カルシウム粒子、水酸化マグネシウム粒子、水酸化アルミニウム粒子、カオリン粒子、タルク粒子、クレー粒子等の無機粒子;尿素樹脂、でんぷん粒子等の有機粒子が挙げられる。これらの中でも、剥離剤層の表面が、前述の(1)及び(2)を満たすことを容易にする点から、無機粒子として、シリカ粒子、及び有機粒子として、でんぷん粒子を採用することが好ましい。
フィラーの形状は、特に限定されず、球状であってもよく、不定形であってもよい。剥離剤層の表面が、前述の(1)及び(2)を満たすことを容易にする点から、フィラーの形状は、不定形であることが好ましい。
フィラーが、例えば、シリカ粒子である場合、シリカ粒子は、例えば、球状のシリカ粒子でもよく、不定形のシリカ粒子でもよい。前述の(1)及び(2)を満たすことを容易にする点から、シリカ粒子は、不定形のシリカ粒子であることが好ましい。不定形のシリカ粒子は、シリカの塊状体を破砕又は粉砕して得たシリカ粒子であってもよく、沈降法やゲル法などの湿式法による一次粒子の二次凝集により形成されたものであってもよい。シリカ粒子は、剥離剤組成物中の分散性等の点で、シリカ粒子の表面が有機基や官能基などで修飾されていてもよい。
フィラーが、例えば、でんぷん粒子である場合、でんぷん粒子は特に限定されない。でんぷん粒子の形状は、例えば、球状でもよく、天然でんぷん特有の不定形の形状でもよい。でんぷん粒子は、例えば、トウモロコシ、バレイショ、米、タピオカ等に由来するでんぷん粒子が挙げられる。また、エステル化、エーテル化、アセチル化等の変性したでんぷん粒子も挙げられる。これらの中でも、前述の(1)及び(2)を満たすことを容易にする点から、でんぷん粒子であることが好ましく、米由来のアセチル化したでんぷん粒子であることがより好ましい。
フィラーの平均粒子径は、体積基準で、50%累積時の微小粒子側から見た粒子径のメジアン径(D50)の値とする。平均粒子径(D50)は、フィラーが配合された剥離剤組成物を計測対象として、レーザー回折式粒度分布計により測定することができる。フィラーの平均粒子径(D50)は、1μm以上であることが好ましく、2μm以上であることがより好ましく、3μm以上であることがさらに好ましい。フィラーの平均粒子径(D50)は、10μm以下であることが好ましく、8μm以下であることがより好ましく、7μm以下であることがさらに好ましい。フィラーの平均粒子径(D50)が1μm以上であることで、剥離剤層の表面が、前述の(1)及び(2)を満たしやすくなる。フィラーの平均粒子径(D50)が10μm以下であることで、剥離剤層上に形成した合成皮革の剥離性を高めやすくなる。
((C)剥離剤)
剥離剤は、バインダー樹脂自身が剥離性を示さない場合に、好適に用いられる。剥離剤としては、例えば、剥離性の低分子又はオリゴマー成分が挙げられる。剥離剤は、具体的には、例えば、ワックス(炭化水素化合物);ポリオルガノシロキサン又はオルガノシロキサンオリゴマー;フルオロカーボン;長鎖アルキル化合物が挙げられ、さらに、これら剥離性の低分子又はオリゴマー成分のポリエーテル付加物及びポリエステル付加物等も挙げられる。剥離剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
剥離剤組成物は、バインダー樹脂、フィラー、及び必要に応じて用いられる剥離剤の他に、さらに、添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、例えば、硬化剤、架橋剤、反応開始剤及び触媒等が挙げられる。
剥離剤組成物は、有機溶剤を含む溶液の形態、又は水を分散媒とする分散液の形態で用いることが好ましい。
有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、n-ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。有機溶剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
剥離剤組成物の溶液の不揮発分濃度は、塗工適性及び乾燥性の観点で、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。剥離剤組成物の溶液の不揮発分濃度は、同様の観点で、60質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることがさらに好ましい。
剥離剤層は、剥離剤層の表面が、前述の(1)及び(2)を満たすことを容易にする点から、(A)バインダー樹脂と(B)フィラーとの組み合わせとして、バインダー樹脂が、ポリビニルアルコールを含み、フィラーが、でんぷん粒子を含むことが好ましい。
剥離剤層を形成する剥離剤組成物中のバインダー樹脂としてのポリビニルアルコールと、フィラーとしてのでんぷん粒子との割合は、バインダー樹脂100質量部に対して、フィラーの含有量が、65質量部以上であることが好ましく、70質量部以上であることがより好ましく、75質量部以上であることがさらに好ましく、80質量部以上であることがよりさらに好ましい。
剥離剤層を形成する剥離剤組成物中のバインダー樹脂としてのポリビニルアルコールと、フィラーとしてのでんぷん粒子との割合は、バインダー樹脂100質量部に対して、フィラーの含有量が、135質量部以下であることが好ましく、130質量部以下であることがより好ましく、125質量部以下であることがさらに好ましく、120質量部以下であることがよりさら好ましい。
また、剥離剤層は、剥離剤層の表面が、前述の(1)及び(2)を満たすことを容易にする点から、(A)バインダー樹脂と(B)フィラーとの組み合わせとして、バインダー樹脂が、シリコーン変性アクリル樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂、及びシリコーン変性アルキド樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂から選ばれる少なくとも1種の混合樹脂を含み、フィラーが、シリカ粒子を含むことも好ましい。
剥離剤層を形成する剥離剤組成物中のバインダー樹脂としてのシリコーン変性アクリル樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂、及びシリコーン変性アルキド樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂から選ばれる少なくとも1種の混合樹脂と、フィラーとしてのシリカ粒子との割合は、バインダー樹脂100質量部に対して、フィラーの含有量が、15質量部以上であることが好ましく、20質量部以上であることがより好ましい。
剥離剤層を形成する剥離剤組成物中のバインダー樹脂としてのシリコーン変性アクリル樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂、及びシリコーン変性アルキド樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂から選ばれる少なくとも1種の混合樹脂と、フィラーとしてのシリカ粒子との割合は、バインダー樹脂100質量部に対して、フィラーの含有量が、40質量部以下であることが好ましく、35質量部以下であることがより好ましい。
[合成皮革用工程紙の製造方法]
合成皮革用工程紙の製造方法は、特に限定されない。
合成皮革用工程紙の製造方法としては、例えば、剥離剤組成物を作製する工程と、剥離剤組成物を基材上に塗布して、塗膜を形成する工程とを有する。具体的には、次のような方法が挙げられる。
まず、剥離剤層を構成するための剥離剤組成物を作製する。次に、剥離剤組成物を基材上に塗布した後、加熱して塗膜を形成して、基材上に剥離剤層を設ける。
剥離剤組成物の塗布方法としては、例えば、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ロールナイフコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法、エアナイフ法等が挙げられる。
また、例えば、次のような方法も挙げられる。まず、剥離剤層を構成するための剥離剤組成物として、熱硬化性の成分を含む剥離剤層を構成するための剥離剤組成物を作製する。次に、剥離剤組成物を基材の上に塗布した後、加熱して乾燥させると共に硬化させて、基材上に剥離剤層を設ける。さらに、次のような方法も挙げられる。まず、剥離剤層を構成するための剥離剤組成物として、活性エネルギー線で反応する官能基を有する成分を含む剥離剤組成物を作製する。次に、剥離剤組成物を基材の上に塗布した後、活性エネルギー線の照射により塗膜を硬化させて、基材上に剥離剤層を設ける。なお、加熱と活性エネルギー線の照射とを併用して塗膜を硬化させてもよい。活性エネルギー線としては、例えば、紫外線及び電子線等が挙げられる。
基材の上に形成した塗膜を加熱する温度は、80℃以上、250℃以下であることが好ましく、100℃以上、230℃以下であることがより好ましい。
基材の上に形成した塗膜を加熱する時間は、15秒間以上、5分間以下であることが好ましく、20秒間以上、3分間以下であることがより好ましい。
基材の上に形成した塗膜を、乾燥時の加熱により硬化させてもよく、加熱以外の他の手段により硬化させてもよい。加熱以外の他の手段としては、例えば、活性エネルギー線の照射等が挙げられる。
例えば、上述のような製造方法の過程において、基材の選択、剥離剤組成物の組成等を調整することによって、合成皮革用工程紙における剥離剤層の表面が前述の(1)及び(2)の特性を満たす合成皮革用工程紙が得られる。
<合成皮革の製造方法>
次に、本発明の好ましい実施形態の一例である合成皮革の製造方法について説明する。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙は、合成皮革の製造工程で使用される。本実施形態に係る合成皮革用工程紙を使用して、合成皮革を製造する方法としては、例えば、以下の工程を有する方法が挙げられる。
本実施形態に係る合成皮革の製造方法は、本実施形態に係る合成皮革用工程紙における剥離剤層の上に、合成樹脂を含む塗工液を塗布する工程(工程1)と、塗布された塗工液を乾燥して合成樹脂を含む合成皮革を形成する工程(工程2)と、乾燥後、合成皮革用工程紙を合成皮革から剥離する工程(工程3)と、を含む。工程2は、塗布された塗工液を乾燥して合成樹脂層を形成し、合成樹脂層に接着剤を塗布した後、基布を貼り合わせて熟成する工程であってもよい。この場合、工程3は、熟成後、基布ともに合成皮革から合成皮革用工程紙を剥離する工程であってもよい。
本実施形態に係る合成皮革の製造方法において、合成樹脂を含む塗工液に含まれる合成樹脂としては、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂及びポリアミド樹脂等が挙げられる。合成樹脂は、合成皮革としての風合い及び耐久性の観点から、ウレタン樹脂であることが好ましい。また、漆黒性の高い合成皮革を得る観点から、合成樹脂を含む塗工液は黒色に着色されていることが好ましい。該塗工液は、合成樹脂自体が黒色に着色されていてもよく、合成樹脂を含む塗工液が黒色に着色されていてもよい。
具体的には、本実施形態に係る合成皮革用工程紙の剥離剤層上に、黒色ウレタン樹脂を含む塗工液を塗布する。塗布方法としては、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ロールナイフコート法、ブレードコート法、ダイコート法等が挙げられる。その後、塗布された塗工液を乾燥してウレタン樹脂層を形成した後、さらに接着剤を介して基布を貼合した後熟成させ、最終的に基布とともにウレタン樹脂層を合成皮革用工程紙から剥離して合成皮革を製造することができる。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙は、合成皮革の樹脂層に対する剥離力が、30mN/30mm以上、3000mN/30mm以下であることが好ましく、50mN/30mm以上、2000mN/30mm以下であることがより好ましく、60mN/30mm以上、1000mN/30mm以下であることがさらに好ましく、70mN/30mm以上、500mN/30mm以下であることがよりさらに好ましく、90mN/30mm以上、200mN/30mm以下であることがよりさらに好ましい。
合成皮革の樹脂層に対する、剥離剤層の剥離力が、上述の下限値以上であれば、合成皮革の樹脂層が剥離剤層から不意に剥がれることを抑制できる。合成皮革の樹脂層に対する、剥離剤層の剥離力が、上述の上限値以下であれば、合成皮革用工程紙を繰り返し使用した後でも、合成皮革から合成皮革用工程紙を安定して剥離でき、また、目的とする深いマット調かつ漆黒性を有する合成皮革を製造することができる。
<合成皮革>
次に、本発明の好ましい実施形態の一例である合成皮革について説明する。
本実施形態に係る合成皮革は、本実施形態に係る合成皮革用工程紙を使用し、本実施形態に係る合成皮革の製造方法によって得られる。本実施形態に係る合成皮革は、前記合成皮革の表面が下記(4)を満たす。また、本実施形態に係る合成皮革は、前記合成皮革の表面が下記(5)を満たすことが好ましい。
(4)JIS Z 8741:1997に準拠した、鏡面光沢度が、20°グロス値で0.1%以上5.0%以下である。
(5)JIS Z 8781-4:2013に準拠した、L表色系における明度L値が、6.0以下である。
本実施形態に係る合成皮革の表面は、上記(4)を満たすことで、深いマット調の外観とともに、漆黒性を有する。特に、上記(4)及び上記(5)を満たし、明度L値が、6.0以下であることで合成皮革の表面は、マット感を損なうことなく、より漆黒性を有しやすくなる。このため、本実施形態に係る合成皮革は、高級感を備えた合成皮革となる。
(鏡面光沢度)
本実施形態に係る合成皮革の表面の鏡面光沢度は、20°グロス値で、0%以上であることが好ましく、0.1%以上であることがより好ましい。
本実施形態に係る合成皮革の表面の鏡面光沢度は、20°グロス値で、1.0%以下であることが好ましく、0.5%以下であることがより好ましく、0.3%以下であることがさらに好ましい。
(明度L値)
本実施形態に係る合成皮革の表面の明度L値は、5.0以下であることが好ましく、4.5以下であることがより好ましく、4.0以下であることがさらに好ましく、3.5以下であることがよりさらに好ましく、3.0以下であることがさらになお好ましい。
本実施形態に係る合成皮革の表面の明度L値は、低いほど、漆黒性がより高まる。なお、本実施形態に係る合成皮革の表面の明度L値は、例えば、0以上であってもよく、0.1以上であってもよい。
本実施形態に係る合成皮革用工程紙を用いて製造した合成皮革は、例えば、靴、鞄、ソファ、ランドセル、及び車両の内装材等の各種用途に使用可能である。
本発明は、前記実施形態に限定されない。本発明は、本発明の目的を達成できる範囲での変形及び改良等を含むことができる。
以下に実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
各実施例及び各比較例の合成皮革用工程紙を作製するための原材料として、下記の原材料を準備した。
(バインダー樹脂)
「PVA」:PVA(クラレポバール22-98、クラレ社製)50質量部と、PVA(クラレポバール5-98、クラレ社製)50質量部との混合物。
「シリコーン変性アクリル樹脂/メラミン」:シリコーン変性アクリル樹脂とメラミンとの混合樹脂(X-62-9088、信越化学工業社製)。
「シリコーン変性アルキド樹脂/メラミン」:シリコーン変性アルキド樹脂とメラミンとの混合樹脂(テスファイン309、昭和電工社製)。
(フィラー)
「でんぷん粒子」:アセチル化した米由来でんぷんの粒子(マツタニキキョウ、松谷化学工業社製)。このでんぷん粒子の平均粒子径(D50)は、4.1μmであった。
「シリカ粒子A」:不定形のシリカ粒子(富士シリシア化学社製 サイリシア420)。シリカ粒子Aの平均粒子径(D50)は、3.1μmであった。
「シリカ粒子B」:不定形のシリカ粒子(富士シリシア化学社製 サイリシア470)。シリカ粒子Bの平均粒子径(D50)は、14.1μmであった。
なお、フィラーの平均粒子径(D50)は、レーザー回折式粒度分布計(Malvern Panalytical社製の製品名「マスターサイザー3000」)を用いて体積基準の粒度分布のメジアン値(体積粒度分布におけるD50)を測定して得た値である。
(剥離剤)
エマルションシリコーンKM-3951(信越化学工業社製)
(基材)
「基材A」:マットプラスゲンシ155.5G(片面クレーコート紙、日本製紙社製)。厚み194μm。なお、基材Aのクレーコート面の表面特性は、基材Bのキャストコート面の表面特性よりも粗面となっている。また、基材Aは、クレーコート面及び原紙面ともに、剥離剤層は設けられていない。
「基材B」:エスプリコートE(ST)165G(片面キャストコート紙、日本製紙社製)厚み194μm。なお、基材Bのキャストコート面の表面特性は、基材Aのクレーコート面の表面特性よりも平滑である。また、基材Bは、キャストコート面及び原紙面ともに、剥離剤層は設けられていない。
<実施例1>
[合成皮革用工程紙の作製]
PVA100質量部に対して、固形分比で、でんぷん粒子を80質量部となるように分散させ、剥離剤を固形分比で43.5質量部投入し、水で18質量%に希釈して剥離剤組成物塗工液Aを調製した。なお、剥離剤組成物塗工液Aには、前述の剥離剤(エマルションシリコーンKM-3951)が含まれている。
前述の基材Aの粗面(クレーコート面)の表面上に、乾燥後塗工量が5g/mとなるように、剥離剤組成物塗工液Aをマイヤーバーで塗工した。塗工後、180℃、1分で乾燥して、合成皮革用工程紙を作製した。
[合成皮革の作製]
(黒色ポリウレタン樹脂層塗工液の調製)
熱可塑性ポリウレタン樹脂(商品名:クリスボン7367SL、DIC社製)100質量部(固形分濃度:35質量%)、黒色顔料(商品名:UST-3794black、大日精化工業社製)15質量部(固形分濃度:15質量%)、メチルエチルケトン30質量部及びジメチルホルムアミド10質量部を混合し撹拌して、熱可塑性ポリウレタン樹脂と黒色顔料との固形分比(質量比)が100:6.4の黒色ポリウレタン樹脂層塗工液を調製した。
(接着剤層塗工液の調製)
ポリウレタン樹脂(商品名:クリスボン4010、DIC社製)100質量部(固形分濃度:50質量%)、アミン系触媒(商品名:クリスボンアクセルHM、DIC社製)3質量部(固形分濃度100質量%)、ジメチルホルムアミド5質量部及びトルエン10質量部を混合し撹拌して、接着剤層塗工液を調製した。接着剤層塗工液を使用する前にポリイソシアネート架橋剤(商品名:バーノックD-750、DIC社製)10質量部(固形分濃度:75質量%)を混合し、撹拌後、接着剤層塗工液を使用した。
(合成皮革の作製)
合成皮革用工程紙の剥離剤層の面に、黒色ポリウレタン樹脂層塗工液を、乾燥後の膜厚が15μmとなるようにアプリケーターにて塗工し、100℃で3分、乾燥させた。乾燥後の黒色ポリウレタン樹脂層の上に、接着剤であるポリウレタン樹脂(クリスボン4010、DIC社製)の接着剤層塗工液を、湿潤状態の膜厚で75μmとなるようにアプリケーターにて塗布した。塗布した接着剤層塗工液の塗工層上に、湿式基布を貼り合せてハンドローラーで圧着した後、100℃で5分、乾燥させた。その後、室温にて24時間静置した。静置後、合成皮革用工程紙の剥離剤層と、黒色ポリウレタン樹脂層との界面を引き剥がすことで合成皮革を作製した。
<実施例2>
前述の剥離剤組成物塗工液Aにおいて、PVA100質量部に対して、固形分比で、でんぷん粒子を100質量部となるように分散させた以外は、実施例1と同様にして、合成皮革用工程紙及び合成皮革を作製した。
<実施例3>
前述の剥離剤組成物塗工液Aにおいて、PVA100質量部に対して、固形分比で、でんぷん粒子を120質量部となるように分散させた以外は、実施例1と同様にして、合成皮革用工程紙及び合成皮革を作製した。
<実施例4>
[合成皮革用工程紙の作製]
シリコーン変性アクリル樹脂/メラミン100質量部を含むトルエン溶液中に対して、シリカ粒子Aを、固形分比で、30質量部となるように分散させて投入し、剥離剤組成物塗工液Bを調製した。なお、剥離剤組成物塗工液Bには、前述の剥離剤(エマルションシリコーンKM-3951)が含まれていない。
基材Bの平滑な面(キャストコート面)の表面上に、乾燥後塗工量が5g/mとなるように、剥離剤組成物塗工液Bをマイヤーバーで塗工した。塗工後、180℃、初期乾燥工程及びその直後に後乾燥工程の2工程で乾燥して、合成皮革用工程紙を作製した。
[合成皮革の作製]
実施例1の合成皮革用工程紙に代えて実施例4の合成皮革用工程紙を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例4の合成皮革を作製した。
<実施例5>
前述の剥離剤組成物塗工液Bにおいて、バインダー樹脂として、シリコーン変性アルキド樹脂/メラミンを使用した以外は、実施例4と同様にして、合成皮革用工程紙及び合成皮革を作製した。
<比較例1>
前述の剥離剤組成物塗工液Aにおいて、PVA100質量部に対して、固形分比で、でんぷん粒子を60質量部となるように分散させた以外は、実施例1と同様にして、合成皮革用工程紙及び合成皮革を作製した。
<比較例2>
前述の剥離剤組成物塗工液Aにおいて、でん粉粒子を、シリカ粒子Bに変更した以外は、実施例1と同様にして、合成皮革用工程紙及び合成皮革を作製した。
<比較例3>
前述の剥離剤組成物塗工液Bにおいて、シリカ粒子Aを、シリカ粒子Bに変更するとともに、含有量を13質量部に変更した以外は、実施例5と同様にして、合成皮革用工程紙及び合成皮革を作製した。
<比較例4>
前述の剥離剤組成物塗工液Bにおいて、シリカ粒子Aの含有量を、5質量部に変更した以外は、実施例5と同様にして、合成皮革用工程紙及び合成皮革を作製した。
[表面特性の評価]
各例で作成した合成皮革用工程紙の剥離剤層の表面、及び各例で作成した合成皮革用工程紙を用いて得られた合成皮革の表面について、下記に示す測定方法にしたがって、鏡面光沢度、及び表面性状を評価した。測定結果を表2に示す。得られた各例の合成皮革については、鏡面光沢度、及び算術表面高さSa以外の表面性状に加えて、L表色系における明度Lを測定した。
(鏡面光沢度)
グロスメーター(VG7000、日本電色工業社製)を用いて、合成皮革用工程紙の剥離剤層の表面及び合成皮革の表面の鏡面光沢度として、角度20°及び60°の光沢度を測定した。鏡面光沢度は、「JIS Z8741-1997の鏡面光沢度-測定方法」に準拠して測定した。
(Ra、Rz、Rzjis、ΔRz)
接触式表面粗さ計(SV3000S4、ミツトヨ社製)を用いて、JIS B0601:2001に準拠して、算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び十点平均粗さRzjisを測定した。また、Rzの値からRzjisの値を差し引いて、ΔRzを算出した。
(Sa)
形状測定レーザマイクロスコープ(VK-9700、キーエンス社製)を用いて、ISO25178に準拠して、算術平均高さSa測定した。この測定装置は、非接触式の測定装置である。
(L
測色計(カラコムシステム、大日精化工業社製)を用いて、JIS Z 8781-4:2013に準拠して、L*a*b*表色系における明度L*を測定した。
Figure 2023000178000002
Figure 2023000178000003
100,200…合成皮革用工程紙、10,20…基材、10S…表面(基材の表面),20S…表面(基材の表面)、30,40…剥離剤層、30S…表面(剥離剤層の表面),40S…表面(剥離剤層の表面)、31,42…バインダー樹脂、33,44…フィラー、35,46…剥離剤組成物。

Claims (8)

  1. 基材と、前記基材の上に設けられた剥離剤層とを備え、
    前記剥離剤層における前記基材側とは反対側の表面が、下記(1)及び下記(2)を満たす、
    合成皮革用工程紙。
    (1)JIS Z 8741:1997に準拠した、鏡面光沢度が、20°グロス値で0.1%以上5.0%以下である。
    (2)JIS B 0601:2001に準拠した、最大高さ粗さRzの値から十点平均粗さRzjisの値を差し引いた値であるΔRzが、0μm以上、5.0μm以下である。
  2. 前記剥離剤層の表面が、さらに、下記(3)を満たす、
    請求項1に記載の合成皮革用工程紙。
    (3)ISO25178に準拠して測定される、算術平均高さSaが、1μm以上である。
  3. 前記剥離剤層が、(A)バインダー樹脂と、(B)フィラーとを含む、
    請求項1又は請求項2に記載の合成皮革用工程紙。
  4. 前記(A)バインダー樹脂が、ポリビニルアルコールを含み、
    前記(B)フィラーが、でんぷん粒子を含む、
    請求項3に記載の合成皮革用工程紙。
  5. 前記(A)バインダー樹脂が、シリコーン変性アクリル樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂、及びシリコーン変性アルキド樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂から選ばれる少なくとも1種の混合樹脂を含み、
    前記(B)フィラーが、シリカ粒子を含む、
    請求項3に記載の合成皮革用工程紙。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の合成皮革用工程紙における前記剥離剤層の上に、合成樹脂を含む塗工液を塗布する工程と、
    塗布された前記塗工液を乾燥して前記合成樹脂を含む合成皮革を形成する工程と、
    乾燥後、前記合成皮革用工程紙を前記合成皮革から剥離する工程と、を含む、
    合成皮革の製造方法。
  7. 請求項6に記載の合成皮革の製造方法によって得られた合成皮革であり、
    前記合成皮革の表面が下記(4)を満たす、
    合成皮革。
    (4)JIS Z 8741:1997に準拠した、鏡面光沢度が、20°グロス値で0.1%以上5.0%以下である。
  8. 前記合成皮革の表面が下記(5)を満たす、
    請求項7に記載の合成皮革。
    (5)JIS Z 8781-4:2013に準拠した、L表色系における明度L値が、6.0以下である。
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