JP2022551501A - 5-アミノウラシルの陽極酸化 - Google Patents

5-アミノウラシルの陽極酸化 Download PDF

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Abstract

本開示によれば、ピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9-テトラオールまたはその塩を製造する方法が提供される。また、本開示によれば、ピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9-テトラオールまたはその塩から、3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸またはその塩を製造する方法が提供される。また、本開示によれば、置換プテリジン化合物またはその塩を製造する方法が提供される。また、本開示によれば、置換プテリジン化合物またはその塩から、N置換された3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸を製造する方法が提供される。【選択図】図1

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年10月10日出願の米国仮特許出願第62/913、196号に基づく優先権を主張する。上記出願の開示内容の全体は、参照により本明細書中に援用される。
(技術分野)
本開示の分野は、一般に、陽極酸化化学に関する。
より詳細には、本開示は、5-アミノウラシルを陽極酸化して4,9-ジヒドロキシピリミド[4,5-g]プテリジン-2,7-ビス(オラート)カリウムを生成し、次いで、それを加水分解して、3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸を生成することに関する。3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸は、造影剤などの高価値製品の製造に使用される中間体である。
4,9-ジヒドロキシピリミド[4,5-g]プテリジン-2,7-ビス(オラート)、及び、3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸の製造方法は、当技術分野で既知である。問題となるのは、従来技術の方法は、有毒で環境的に有害な物質(環境負荷物質)を使用することである。
そのため、環境負荷の低減及び産業衛生上の問題を軽減する、4,9-ジヒドロキシピリミド[4,5-g]プテリジン-2,7-ビス(オラート)カリウム、及び、3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸の新しい製造方法が求められている。
米国特許第5,294,711号明細書 米国特許第2018/0010881号明細書
本開示のいくつかの態様では、ピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9-テトラオールの二価塩(化合物2)を製造する方法が提供される。本開示の方法は、下記の式に示すように、5-アミノピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(化合物1)を水性塩基の存在下で陽極酸化して、ピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9-テトラオール(化合物2a)を生成するステップ1aと、次いで、化合物2aを塩基で処理して、ピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9-テトラオールの二価塩である化合物2を生成するステップ1bと、を含む。
Figure 2022551501000002
上記の式中、Aは、1価の陽イオンである。
本開示のいくつかの態様では、置換プテリジン化合物またはその塩を製造する方法が提供される。本開示の方法は、下記の式に示すように、下記の化合物7を塩基及び溶媒の存在下で陽極酸化して、下記の化合物8を生成するステップ1aを含む。
Figure 2022551501000003
上記の式中、
及びRiiは、互いに独立して、
水素(ただし、その場合は、R及びRiiの一方のみが水素である)、
任意選択で置換されたアルキル;
任意選択で置換されたエステル;
任意選択で置換されたシクロアルキルまたは任意選択で置換されたヘテロシクロアルキル;
任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリール;
任意選択で置換されたアルコキシ;
任意選択で置換された-C(O)-アルキル;
任意選択で置換されたアミノ;
任意選択で置換されたポリオールエーテルまたは任意選択で置換されたポリエーテル;
ポリペプチド鎖(AA);及び
多糖鎖(PS)から選択される。
図1は、本開示による、3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸の製造方法を示す。図1はさらに、本開示による、3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸から、(2R,2´R)-2,2´-((3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボニル)ビス(アザンジイル))ビス(3-ヒドロキシプロパン酸)を製造する方法を示す。 図2は、3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸の製造方法の第1の従来技術を示す。図2はさらに、3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸から、(2R,2´R)-2,2´-((3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボニル)ビス(アザンジイル))ビス(3-ヒドロキシプロパン酸)を製造する方法の第1の従来技術を示す。 図3は、3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸の第2の従来技術を示す。 図4は、本開示による、置換ピラジン-2,5-ジカルボン酸の製造方法を示す。 図5は、本開示による、置換ピラジン-2,5-ジカルボン酸の製造方法を示す。 図6は、本開示による、置換ピラジン-2,5-ジカルボン酸の製造方法を示す。
本開示は、一般に、5-アミノウラシル(5-アミノピリミジン-2、4(1H、3H)-ジオン)(化合物1)の陽極酸化によって、ピリミド[4、5-g]プテリジン-2、4、7、9-テトラオールの塩(化合物2)を製造するための改良された方法に関する。いくつかの態様では、化合物2は、塩基性加水分解によって、高価値製品の製造における中間体として有用である3、6-ジアミノピラジン-2、5-ジカルボン酸(化合物3)に変換される。いくつかのこのような態様では、化合物3は、医用造影剤の製造における中間体として使用される。このような造影剤の1つは、例えば、これに限定しないが、腎機能の評価や、脈管構造(例えば、眼の血管系)の画像化に用いるための蛍光色素として有用な3、6-ジアミノピラジン-2、5-ジカルボン酸である。本開示による、化合物3の製造方法は、図1にステップ1及びステップ2として示す。本開示の特定の一態様は、化合物3から、(2R、2´R)-2、2´-((3、6-ジアミノピラジン-2、5-ジカルボニル)ビス(アザンジイル))ビス(3-ヒドロキシプロパン酸)(化合物6)を製造する方法に関するものであり、図1にステップ3及びステップ4として示す。
3、6-ジアミノピラジン-2、5-ジカルボン酸の製造方法の第1の従来技術を、図2にステップ1及びステップ2として示す。図2のステップ1では、3、6-ジアミノ-2、5-ピラジンジカルボニトリル(化合物7)を硫酸と接触させて、3、6-ジアミノピラジン-2、5-ジカルボキサミド(化合物8)を生成する。問題となるのは、この従来技術の方法は、特許文献1(米国特許第5、294、711号明細書)に教示されているような複雑な方法及び環境的に有害な方法によって一般的に製造される化合物7から開始されることである。特許文献1には、ジフェニルジスルフィドを有機溶媒(例えば、ジメトキシエタン、アセトニトリル、キシレン、クロロホルム、メタノール、またはベンゼン)中でシアン化水素と反応させて2、3-ジアミノ-3-(フェニルチオ)アクリロニトリル(「DAAN」)を生成し、次いで、DAANをクエン酸と接触させることによって化合物7に変換することが教示されている。図2のステップ2では、化合物8をKOHと接触させて、3、6-ジアミノピラジン-2、5-ジカルボン酸(化合物3)を生成する。図2はさらに、ヒドロキシベンゾトリアゾール(ラセミ化阻害剤:「HOBt」)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(カルボキシル活性化剤:「EDC」)、及び、N、N-ジイソプロピルエチルアミン(「i-PrNEt」、塩基)の存在下で、ジメチルホルムアミド(「DMF」)溶媒中で、化合物3をD-セリネート塩酸塩ベンジル(化合物4)と接触させて、2、2´-((3、6-ジアミノピラジン-2、5-ジカルボニル)ビス(アザンジイル))(2R、2´R)-ビス(3-ヒドロキシプロピオン酸)ジベンジル(化合物5)を製造する従来技術の方法を示す(ステップ3)。図2はさらに、エタノール/水溶媒中で化合物5をパラジウム触媒と接触させることによって化合物6を製造する従来技術の方法を示す(ステップ4)。
3、6-ジアミノピラジン-2、5-ジカルボン酸の製造方法の第2の従来技術を、図3にステップ1及びステップ2として示す。図3のステップ1では、水性KOH中で化合物1をフェロシアン化カリウム(KFe(CN))と接触させて、4、9-ジヒドロキシピリミド[4、5-g]プテリジン-2、7-ビス(オラート)カリウム(化合物9)を生成する。図3のステップ2では、化合物9を塩基性加水分解して、化合物3に変換する。問題となるのは、フェロシアン化カリウムは、人体に対する刺激性を有すること、酸と接触すると有毒なシアン化水素を放出すること、及び、水生生物に対する有害性に起因して環境有害物質として分類されていることである。図3の従来技術の方法は、例えば、「Oskar Baudisch, et al., The Oxidation of 5- Aminouracil, J. Biol. Chem., 71:497-499 (1927)」、「E.C. Taylor, et al., Pyrimidopteridines by Oxidative Self-condensation of Aminopyrindines, J. Am. Chem. Soc., 77, (8), 2243-2247 (1955)」、及び、「D. Kaminsky, et al., Some Congeners and Analogs of Dipyridamole, J. Med. Chem., 9, 610 (1966)」によって教示されている。
本出願人は、環境に優しく、かつ、有害な反応物の使用を回避することができる、ピリミド[4、5-g]プテリジン-2、4、7、9-テトラオール(化合物2a)及びその塩を製造するための陽極酸化プロセスを発見した。この反応プロセスは、図1にステップ1a及びステップ1bとして示され、一般に、下記の式に示すように、化合物1を水性塩基の存在下で陽極酸化して化合物2aを生成し、次いで、化合物2aを塩基で処理して化合物2を生成する。
Figure 2022551501000004
ここで、Aは、Hまたは1価のカチオンである。化合物1に基づく化合物2の収率は、少なくとも20%、少なくとも30%、または少なくとも40%、例えば、20%、25%、30%、35%、または40%である。
特定の理論に拘束されることを意図しないが、一説には、ステップ1の反応機構は下記の式に示すようになると考えられる。下記の式では、塩基としてKOHが示されている。
Figure 2022551501000005
カチオン(例えば、K)の数は、遊離酸に対する塩基の化学量論に関係する。塩の形態は、モノ、ジ、トリ、またはテトラであり得る。
本開示の範囲内の塩基は、カチオン及びアニオンを含み、また、無機塩基及び有機塩基を含む。無機塩基としては、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、及びアルミニウムの塩が挙げられる。非限定的な例として、リン酸一水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三カリウム、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸一水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸三アンモニウムなどのリン酸塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウムなどの酢酸塩;ギ酸カリウム、ギ酸ナトリウムなどのギ酸塩;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの炭酸塩;及び、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マンガン(II)、水酸化鉄、水酸化コバルト、水酸化ニッケル(II)、水酸化銅(II)、水酸化亜鉛、水酸化カドミウムなどのアルカリ金属水酸化物が挙げられる。有機塩基は、一般式:R-アミン(例えば、ROH)及びORで表され、式中のRはアルキル、アリールなどの有機部分である。有機塩基の例としては、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、及び環状アミン、例えば、ピリジン、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミン、2-ジエチルアミノエタノール、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、及びアルカリ金属アルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド)が挙げられる。いくつかの態様では、塩基は、アルカリ金属水酸化物塩基などの強塩基である。好適な塩基の非限定的な例としては、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが挙げられる。
いくつかの態様では、溶媒は、極性溶媒である。いくつかの態様では、溶媒は、極性プロトン性溶媒である。適切な極性プロトン性溶媒の非限定的な例としては、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、酢酸、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの態様では、溶媒は、水である。いくつかの態様では、溶媒は、極性溶媒である。いくつかの態様では、溶媒は、極性プロトン性溶媒である。適切な極性プロトン性溶媒の非限定的な例としては、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、酢酸、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの態様では、溶媒は、水である。いくつかの態様では、化合物2は、下記に示すような、化合物2aのカリウム塩である。
Figure 2022551501000006
4、9-ジヒドロキシピリミド[4、5-g]プテリジン-2、7-ビス(オラート)カリウム。
当技術分野で既知の電気化学セルは、一般に、本開示を実施するのに適しており、分割セルまたは非分割セルを含み得る。例えば、これに限定しないが、電気化学セルは分割フローセルであり得る。分割フローセルは、一般に、各電極から概ね等距離に配置された膜によって隔てられた互いに平行な2つの長方形の電極プレートを含む。電極パッケージは、一般的に、電極及び分離膜の両方を収容するように構成された化学的に安定的な不導体(例えば、ポリプロピレン)内に収容され、それによって、両方の電極上で別々の略均一な溶媒流を可能にする。溶媒流は、陽極液及び陰極液がそれぞれの区画中を循環する再循環ポンプシステムを形成することができる。反応温度を特定の設定範囲内に維持するために、任意選択で、熱交換器を組み込んでもよい。
他の構成では、膜または多孔質バリアを除去し、電解液が両電極間を自由に通過できるようにした非分割セルが使用され得る。
いくつかの態様では、間接的な電気化学的システムを使用することができる。例えば、これに限定しないが、鉄(II)錯体を、高い電流効率と程度(>90%)で、陽極的に鉄(III)に変換することができる。Fe(III)を含有する陽極溶液を化合物1と反応させることにより、化合物2またはその塩を生成することができる。
別の態様では、電気化学触媒系を使用することができる。例えば、これに限定しないが、Fe(II)の錯体を化合物2の存在下でFe(III)に陽極変換して化合物2またはその塩を生成し、より多くのFe(III)を生成するために陽極で再酸化するのに利用可能なFe(II)を再生成することができる。したがって、この反応は、Fe(II)では触媒的な反応となる。
いくつかの態様では、図1のステップ2に示すように、化合物2を水性塩基中で加水分解することにより、化合物3を生成することができる。反応スキームは下記の通りである。下記の式中、Aは、Hまたは1価のカチオンである。
Figure 2022551501000007
いくつかのこのような態様では、化合物2は、4、9-ジヒドロキシピリミド[4、5-g]プテリジン-2、7-ビス(オラート)カリウムである。いくつかの態様では、塩基は、NaOHやKOHなどの強塩基である。加水分解ステップによって、水溶液中で、化合物3が、塩基性カチオンの塩として生成される。いくつかのさらなる態様では、加水分解ステップの後、水溶液に酸を添加して、水溶液中で化合物3(二酸)を沈殿させ、スラリーを形成する。いくつかの態様では、酸は、例えば、これに限定しないが、HClなどの強酸である。固体の化合物3は、濾過や遠心分離などの当技術分野で既知の方法によって、スラリーから単離することができる。単離された化合物3は、任意選択で洗浄によってさらに精製され、また、任意選択で乾燥させられる。
いくつかの態様では、図1のステップ3に示すように、化合物3を溶媒中でNHR、酸塩(化合物4)と反応させて、それに対応するアミド(化合物5)を生成することができる。反応スキームは下記の通りである。
Figure 2022551501000008
アミン置換基を有する化合物(例えば、化合物4)と、カルボキシル置換基を有する化合物(例えば、化合物3)とをカップリングさせることによってアミドを生成する一般的な方法は、当業者に既知である。特に、特許文献2(米国特許第2018/0010881号明細書)(参照により、その全体が本明細書に組み込まれる)には、化合物:3、6-ジアミノ-N、N-ビス(D-セリン)-ピラジン-2、5-ジカルボキサミドを、以下のように生成する化合物が開示されている。ステップ1では、3、6-ジアミノ-N、N-ビス(O-ベンジル-(D)-セリンメチルエステル)-ピラジン-2、5-ジカルボキサミドを以下のように生成する。DMF(25mL)中の、3、6-ジアミノピラジン-2、5-ジカルボン酸ナトリウム(300mg、1.24mmol)、(D)-Ser(OBn)-OMe-HCl塩(647mg、2.64mmol)、HOBt-H2O(570mg、3.72mmol)、及び、EDC-HCl(690mg、3.60mmol)の混合物を、TEA(2mL)で処理した。得られた混合物を16時間撹拌し、濃縮した。混合物を濃縮して乾燥させ、残渣をEtOAc及び水で分配した。層を分離し、EtOAc溶液を飽和NaHCO及びブラインで洗浄した。溶液を無水NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮し、370mg(収率51%)のビスアミドを明るい黄色の粉末として得た:NMR(300MHz、CDCl3)δ8.47(d、J=8.74Hz、2H)、7.25~7.37(錯体m、10H)、5.98(bs、4H)、4.85(dt、J=8.7、3.3Hz、2H)、4.56(ABq、J=12.6、Hz、Av=11.9Hz、4H)、3.99(dのABqの1/2、J=8.7、3.3、Av不明瞭、2H)、3.76~3.80(ABq不明瞭の1/2、2H)、3.78(s、6H)。13C NMR(75MHz、CDCl)δ170.5(s)、165.1(s)、146.8(s)、138.7(s)128.6(d)、128.1(d)、127.8(d)、126.9(s)、73.5(t)、69.8(t)、53.0(q)、52.9(q)。LCMS(10分間にわたる0.1%TFA中で5~95%勾配アセトニトリル)、30mmカラムで単一ピーク保持時間=4.93分、(M+H)=581。ステップ2では、3、6-ジアミノ-N、N-ビス(O-ベンジル-(D)-セリン)-ピラジン-2、5-ジカルボキサミドを以下のように生成した。THF(10mL)中のステップ1からの生成物(370mg、0.64mmol)を、1.0Nの水酸化ナトリウム(2.5mL)で処理した。室温で30分間撹拌した後、TLCによって反応の完了を判定した。1.0NのHClを添加してpHを約2に調整し、得られた溶液をEtOAcで抽出(3×)した。層を組み合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、オレンジ色の泡状物質として353mg(収率100%)の二酸を得た:LCMS(10分間にわたる0.1%TFA中で5~95%勾配アセトニトリル)、保持時間=30mmカラムで4.41分、(M+H)=553。ステップ3では、3,6-ジアミノ-N、N-ビス(D-セリン)-ピラジン-2、5-ジカルボキサミドを以下のように生成した。メタノール(20mL)中のステップ2からの生成物(353mg、0.64mmol)に、5%のPd/C(300mg)及びギ酸アンモニウム(600mg)を添加した。得られた反応物を還流で2時間加熱した。反応物を室温に冷却し、セライトのプラグを通して濾過し、濃縮した。残渣をメタノール-エーテルから再結晶化し、191mg(収率80%)の実施例2の標記の化合物を黄色の泡状物質として得た:NMR(300MHz、DMSO-d6)δ8.48(d、J=6.9Hz、2H)、6.72(bs、4H)、3.95(見かけのカルテット、J=5.1Hz、2H)、3.60(ダブレットの見かけのABq);3.71を中心とするダウンフィールド群、J=9.9、5.1Hz、2H;3.48を中心とするアップフィールド群、J=209.9、6.3Hz、2H。13C NMR(75MHz、CDCl)δ172.9(s)、164.9(s)、147.0(s)、127.0(s)、62.9(d)、55.7(t)。LCMS(10分間にわたる0.1%TFA中の5~95%勾配アセトニトリル間)、単一ピーク保持時間=30mmカラムで1.45分、(M+H)=373。UV/vis(PBS中100μM)λabs=434nm。蛍光λex=449nm、λem=559nm。
当業者であれば、3、6-ジアミノピラジン-2、5-ジカルボキシレートを、(D)-Ser(OBn)-OMe-HCl塩以外のアミンと反応させることによって、化合物6の構造のアミドを生成できることを理解できるであろう。例えば、特許文献2にはさらに、(D)-Ser(OBn)-OMe-HCl塩アミンを、(L)-Ser(OBn)-OMe-HCl、ビス-2-(メトキシエチル)アミン、ラセミ(2、2-ジメチル-1、3-ジオキソラン-4-イル)メタナミン、tert-ブチル2-アミノエチルカルバメート、Asp(OBn)-OMe-p-TosH塩、2-OBn-β-セリン-OMe-HCl塩、m-dPEG24-アミン、3-アミノプロピオン酸p-トルエンスルホネートベンジル、4-アミノ-ブチレートHClエチル塩、3-アミノ-5-オキソ-フランHCl塩、3-ジメチル-β-アラニンエチルエステルHCl塩、エチル3-(3-ピリジル)-プロピオン酸HCl塩、または、メチル-2-O-ベンジル-3-アミノ-プロピオン酸HCl塩で置換したアミドの生成の例を提供している。
いくつかの態様では、溶媒は、極性溶媒である。いくつかの態様では、溶媒は、極性非プロトン性溶媒である。適切な溶媒の非限定的な例としては、テトラヒドロフラン、DMF、酢酸エチル、アセトニトリル、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの態様では、溶媒は、DMFである。
ステップ3の反応混合物は、ラセミ化阻害剤、例えば、これに限定しないが、HOBt、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、エチル2-シアノ-2-(ヒドロキシイミノ)アセテート、N-ヒドロキシスクシンイミド、または、ヒドロキシ-3、4-ジヒドロ-4-オキソ-1、2、3ベンゾトリアジンをさらに含み得る。ステップ3の反応混合物は、カップリング剤(例えば、カルボキシル基活性剤)、例えば、これに限定しないが、EDCまたはN、N´-ジシクロヘキシルカルボジイミドをさらに含み得る。ステップ3の反応混合物は、塩基、例えば、これに限定しないが、i-PrNEtやN-メチルモルホリンなどの有機アミン塩基をさらに含み得る。
いくつかの態様では、NHR、酸性塩は、ペプチド結合によって互いに連結された1以上の天然または非天然のα-アミノ酸を含むポリペプチド鎖である。ポリペプチド鎖(AA)は、ホモポリペプチド鎖またはヘテロポリペプチド鎖であり得、また、任意の適切な長さであり得る。例えば、いくつかの実施形態では、ポリペプチド鎖は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100個のα-アミノ酸、1~90個のα-アミノ酸、1~80個のα-アミノ酸、1~70個のα-アミノ酸、1~60個のα-アミノ酸、1~50個のα-アミノ酸、1~40個のα-アミノ酸、1~30個のα-アミノ酸、1~20個のα-アミノ酸、または、1~10個のα-アミノ酸であり得る。いくつかの態様では、ポリペプチド鎖(AA)のα-アミノ酸は、アスパラギン酸、アスパラギン、アルギニン、ヒスチジン、リジン、グルタミン酸、グルタミン、セリン、及びホモセリンから選択される。いくつかの態様では、ポリペプチド鎖(AA)のα-アミノ酸は、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、及びホモセリンから選択される。いくつかの態様では、ポリペプチド鎖(AA)は、単一のアミノ酸(例えば、アスパラギン酸またはセリン)を指す。いくつかの態様では、アミノ酸は、D-セリンである。
いくつかの態様では、NHR、酸塩は、NHRである。
このような態様では、各Rは、互いに独立して、
-(CH(CHCHO)(CHNR10CONR11(CH(CHCHO)20
-(CH(CHCHO)(CHNR12CSNR13(CH(CHCHO)21
-(CH(CHCHO)(CHCONR14(CH(CHCHO)22
-(CH(CHCHO)(CHNR15SO(CH(CHCHO)23
-(CH(CHCHO)(CHSONR16(CH(CHCHO)24
-(CH(CHCHO)(CHNR17CO(CH(CHCHO)25
-(CH(CHCHO)(CHNR18CO(CH(CHCHO)26
-(CH(CHCHO)(CHOC(O)NR19CO(CH(CHCHO)27
-(CHOR68、-CH(CHOH)69、-CH(CHOH)COH、-(CHCOH)COH、-(CHNR7071、-CH[(CHNHCHH、-CH[(CHNHCHOH、-CH(CHNHCHNR7273、-(CHCHO)74、-(CHCO(CHCHO)75
-(CH(CHCHO)(CHNR58C(O)NR59(CH(CHCHO)76
-(CH(CHCHO)(CHNR60C(S)NR61(CH(CHCHO)77
-(CH(CHCHO)(CHC(O)NR62(CH(CHCHO)78
-(CH(CHCHO)(CHS(O)NR63(CH(CHCHO)79
-(CH(CHCHO)(CHNR64S(O)(CH(CHCHO)80
-(CH(CHCHO)(CHNR65C(O)(CH(CHCHO)81
-(CH(CHCHO)(CHNR66C(O)O(CH(CHCHO)82
-(CH(CHCHO)(CHOC(O)NR67(CH(CHCHO)83
-(CHSOH、-(CHSO 、-(CHOSOH、-(CHSO 、-(CHNHSOH、-(CHNHSO 、-(CHPO、-(CHPO、-(CHPO 、-(CHOPO、-(CHOPO、または、-(CHOPOである。
、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R58、R59、R60、R61、R62、R63、R64、R65、R66、及びR67の各々は、互いに独立して、-Hまたは-CHである。
20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、及びR27の各々は、互いに独立して、
-H、-CH
-(CHNR28C(O)NR29(CH(CHCHO)38
-(CHNR30CSNR31(CH(CHCHO)39
-(CHC(O)NR32(CH(CHCHO)40
-(CHS(O)NR33(CH(CHCHO)41
-(CHNR34S(O)(CH(CHCHO)42
-(CHNR35C(O)(CH(CHCHO)43
-(CHNR36C(O)O(CH(CHCHO)44
-(CHOC(O)NR37(CH(CHCHO)45
-CO(AA)、または、-CONH(PS)である。
28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39、R40、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R47、及びR48の各々は、互いに独立して、-Hまたは-CHである。
68、R69、R70、R71、R72、R73、R74、R75、R76、R77、R78、R79、及びR80の各々は、互いに独立して、
-H、-CH
-(CHS(O)NR84(CH(CHCHO)81
-(CHNR85S(O)(CH(CHCHO)83
-(CHNR86C(O)(CH(CHCHO)85
-(CHNR86C(O)O(CH(CHCHO)87
-(CHOC(O)NR88(CH(CHCHO)87、または、
-(CHOC(O)NR88(CH(CHCHO)89である。
81、R82、R83、R84、R85、R86、R87、R88、及びR89の各々は、互いに独立して、-Hまたは-CHである。
AAは、上記に定義した通りである。
各(PS)は、互いに独立して、グリコシド結合によって互いに連結された1以上の単糖単位を含む硫酸化多糖鎖または非硫酸化多糖鎖である。多糖鎖(PS)は、任意の適切な長さであり得る。例えば、いくつかの実施形態では、多糖鎖は、1~100個の単糖単位、1~90個の単糖単位、1~80個の単糖単位、1~70個の単糖単位、1~60個の単糖単位、1~50個の単糖単位、1~40個の単糖単位、1~30個の単糖単位、1~20個の単糖単位、または、1~10個の単糖単位を含み得る。いくつかの態様では、多糖鎖(PS)は、ペントース単糖単位またはヘキソース単糖単位のいずれかからなるホモ多糖鎖である。別の態様では、多糖鎖(PS)は、ペントース単糖単位及びヘキソース単糖単位の一方または両方からなるヘテロ多糖鎖である。いくつかの態様では、多糖鎖(PS)の単糖単位は、グルコース、フルクトース、マンノース、キシロース、及びリボースからなる群から選択される。いくつかの態様では、多糖鎖(PS)は、単一の単糖単位(例えば、グルコースまたはフルクトース)を指す。
t及びuは、互いに独立して、1、2、3、4、または5である。
a、d、g、l、及びqの各々は、互いに独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
c、f、k、及びpの各々は、互いに独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
b、j、e、h、o、及びsの各々は、互いに独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100である。
各NHR部分は、任意選択で、保護基を含み得る。いくつかのこのような態様では、NHRは、保護基を有するペプチド結合によって互いに連結された1以上の天然または非天然のα-アミノ酸を含むポリペプチド鎖である。このような態様では、保護基は、好適には、これに限定しないが、ベンジル(「Bn」)、t-ブチル、メチル、またはp-メトキシベンジルであり得る。
いくつかの態様では、各NHRは、保護された単一のアミノ酸である。いくつかのこのような態様では、アミノ酸は、アスパラギン酸、アスパラギン、アルギニン、ヒスチジン、リジン、グルタミン酸、グルタミン、セリン、またはホモセリンである。いくつかのこのような態様では、アミノ酸は、アスパラギン酸またはセリンである。いくつかの態様では、アミノ酸は、Bn保護基を有するD-セリンである。
いくつかの態様では、化合物5は、下記の構造式で表される、2、2´-((3、6-ジアミノピラジン-2、5-ジカルボニル)ビス(アザンジイル))(2R、2´R)-ビス(3-ヒドロキシプロピオン酸)ジベンジルである。
Figure 2022551501000009
本開示の保護基の態様では、図1のステップ4に示すように、下記の式に示すように、化合物5から保護基を切断することによって、化合物6を生成することができる。
Figure 2022551501000010
いくつかの態様では、化合物6は、下記の構造式で表される、化合物6a、すなわち、(2R、2´R)-2、2´-((3、6-ジアミノピラジン-2、5-ジカルボニル)ビス(アザンジイル))ビス(3-ヒドロキシプロパン酸)である。
Figure 2022551501000011
いくつかの態様では、溶媒は、非極性溶媒である。いくつかの態様では、溶媒は、極性溶媒である。いくつかの態様では、溶媒は、極性プロトン性溶媒である。適切な極性プロトン性溶媒の非限定的な例としては、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、酢酸、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの態様では、溶媒は、エタノール及び水である。
脱保護試薬は、触媒、酸、塩基、または酸化剤であり得る。適切な脱保護試薬の選択は、保護基及び保護化合物の同一性に依存する。例えば、アミノ酸、ペプチド、及びポリペプチドなどのいくつかの化合物または部分は、強酸及び強塩基に対して不安定であり得る。このような態様では、脱保護触媒が、本開示の実施に適している。このような態様では、適切な触媒には、パラジウム、白金、コバルト、ロジウム、ニッケル、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、及びそれらの任意の組み合わせなどの触媒活性金属が含まれ得る。いくつかの態様では、パラジウム炭素(Pd-C)が、適切な脱保護触媒である。いくつかのさらなる態様では、脱保護は、水素の存在下で、触媒上で行われ得る。
いくつかの態様では、化合物5及び化合物6は、20000以下の分子量を有し得る。いくつかのこのような態様では、分子量は、15000、14000、13000、12000、11000、10000、9000、8000、7000、6000、5000、4500、4000、3500、3000、2500、2000、1500、1000、900、800、700、600、500、400、または300以下である。別の態様では、化合物5及び化合物6は、20000超の分子量を有し得る。いくつかの態様では、分子量は、好適には、約300~約1000、または約300~約750である。いくつかの態様では、化合物6は、約300~約600、または約300~約500の分子量を有する。
本開示は、置換プテリジン化合物8またはその塩、及び、置換ピラジン化合物9またはその塩を製造するための陽極プロセスを提供する。化合物8の反応スキームは下記の通りである。
Figure 2022551501000012
特定の理論に拘束されることなく、置換5-アミノウラシル化合物7の置換プテリジン化合物8への陽極酸化は、前述の開示された機構にしたがって進行する。ここで、R及びRiiで置換されるピリミジンヘテロ原子は、生成された三環プテリジンの架橋環に存在する原子ではないと考えられる。置換プテリジン化合物8の生成についてのいずれの理論においても、示された窒素ヘテロ原子の置換は、それらの窒素ヘテロ原子が陽極酸化反応における架橋環の生成に関与しないので、本開示の実施に適していると考えられる。化合物8は、ケト-エノール互変異性化前の機構で示された化合物に相当するが、一方の>NH部分がRで置換されて>NRが生成され、他方の>NH部分がRiiで置換されて>NRiiが生成される。「>」は、ヘテロ窒素原子の結合を指す。
化合物7などの置換5-アミノウラシル化合物の製造は、当業者に既知である。例えば、「Baraldi, P. G., et al., Design, "Synthesis, and Biological Activity of Hybrid Compounds between Uramustine and DNA Minor Groove Binder Distamycin A", J. Med. Chem. 2002, 45, 3630-3638」を参照されたい(この文献の内容の全体は、本明細書に組み込まれる)。例えば、複素環置換反応では、5-ニトロピリミジン-2、4(1H、3H)-ジオンを、還元剤の存在下で、溶媒中で、R脱離基及び/またはRii脱離基と反応させることによって、窒素ヘテロ原子をR及び/またはRiiで置換した5-ニトロピリミジン-2、4(1H、3H)-ジオンを生成することができる。いくつかの態様では、脱離基は、ハロゲンアニオン、例えばBrである。置換反応を下記に示す。
Figure 2022551501000013
溶媒としては、2-メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、酢酸プロピル(例えば、酢酸イソプロピル、iPrOAc)、アセトン、ジメチルスルホキシド、N、N-ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(CHCN)、N、N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン(NMP)、ヘキサメチルホスホラミド、炭酸プロピレンなどの極性非プロトン性溶媒が好適である。いくつかの態様では、溶媒は、DMFである。適切な還元剤は、当技術分野で既知である。いくつかの態様では、還元剤は、NaHである。置換された5-ニトロピリミジン-2、4(1H、3H)-ジオンを、Pd触媒などの適切な触媒の存在下で、水素で還元することによって、化合物7aを生成することができる。次いで、化合物7aを、本明細書の他の箇所に記載されているように、化合物8などの置換プテリジンに変換することができる。図4に示した特定の一態様では、5-ニトロピリミジン-2、4(1H、3H)-ジオン及び1-ブロモ-2-(2-メトキシエトキシ)エタンから、3、6-ビス((2-(2-メトキシエトキシ)エチル)アミノ)ピラジン-2、5-ジカルボン酸を製造することができる。
いくつかのこのような態様では、下記の式に示すように、化合物9を塩基と接触させることによって、化合物10またはその塩を生成することができる。
Figure 2022551501000014
陽極酸化反応、塩基、及び溶媒の条件は、本明細書の他の箇所に記載した通りである。
及びRiiは、互いに独立して、水素(ただし、その場合は、R及びRiiの一方のみが水素である)、任意選択で置換されたアルキル;任意選択で置換されたエステル;任意選択で置換されたシクロアルキルまたは任意選択で置換されたヘテロシクロアルキル;任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリール;任意選択で置換されたアルコキシ;任意選択で置換された-C(O)-アルキル;任意選択で置換されたアミノ;任意選択で置換されたポリオールエーテルまたは任意選択で置換されたポリエーテル;本明細書の他の箇所に記載したようなポリペプチド鎖(AA);及び本明細書の他の箇所に記載したような多糖鎖(PS)から選択される。いくつかの実施形態では、Rは、Hである。いくつかの実施形態では、RはHであり、Riiは任意選択で置換されたエステル、例えば酢酸エチルなどである。いくつかの実施形態では、RはHであり、Riiは任意選択で置換されたポリエーテル、例えば、2-(2-メトキシエトキシ)エタンまたはポリエチレングリコール(「PEG」)、例えば12PEGである。
本明細書中で使用するとき、「アルキル」は、炭素原子及び水素原子のみからなり、1~20個、1~10個、1~6個、または1~4個の炭素原子を有する一価の直鎖状または分岐状の飽和炭化水素部分を指す。アルキル基の例としては、これに限定しないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、n-ヘキシル、オクチル、ドデシルなどが挙げられる。アルキル基は、本明細書中に定義されるように、任意選択で置換され得る。
本明細書中で使用するとき、「シクロアルキル」は、単環式環または多環式環からなる炭素環部分を指す。シクロアルキルは、本明細書中に定義されるように、任意選択で置換され得る。シクロアルキル部分の例としては、これに限定しないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。多環式環構造としては、縮合及び架橋された二環式、縮合及び架橋された多環式、及びスピロ環式の炭化水素環系、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ピナン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、アダマンタン、及びノルボレンなどが挙げられる。シクロアルキルは、飽和であってもよいし、または部分的に不飽和であってもよい(例えば、シクロアルケニル)。
本明細書中で使用するとき、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、記載された全体の数のうちの示された数の環原子を有し、N、O、及びSから選択される1~5個のヘテロ原子を含有する飽和または部分的に不飽和の環系ラジカルを指し、窒素原子及び硫黄原子は任意選択で酸化され、窒素原子は任意選択で環原子として四級化される(例えば、3~12個の環原子を有し、少なくとも1つのヘテロ原子を含む3~12員のヘテロシクロアルキル、これは、C2-11ヘテロシクロアルキルと称され得る)。ヘテロシクロアルキルは、本明細書中に定義されるように、任意選択で置換され得る。「ヘテロシクロアルキル」環系は、単環式、または、縮合、架橋、もしくはスピロ環式の多環式(縮合二環式、架橋二環式、またはスピロ環式を含む)の環系であり得る。
本明細書中で使用するとき、「アリール」は、6~20個の炭素原子(C~C20)の一価の芳香族炭化水素ラジカルを指す。アリールは、飽和環、部分的不飽和環、または芳香族炭素環に縮合した芳香環からなる二環式ラジカルを含む。一般的なアリール基としては、これに限定しないが、ベンゼン(フェニル)、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、インデニル、インダニル、1、2-ジヒドロナフタレン、1、2、3、4-テトラヒドロナフチルなどに由来するラジカルが挙げられる。アリール基は、任意選択で、互いに独立して、本明細書に記載の1以上の置換基で置換される。いくつかの態様では、アリールは、アルキル、シクロアルキル、ハロゲン、またはハロアルキルで置換され得る。アルキルは、ヘテロ窒素に直接置換されてもよいし、またはアルキルまたは置換されたアルキルによってヘテロ窒素に連結されてもよい。
本明細書中で使用するとき、「ヘテロアリール」という用語は、N、O、及びSから選択される1~5個のヘテロ原子を含有するアリール環を指す。窒素原子及び硫黄原子は任意選択で酸化され、窒素原子は任意選択で四級化される。ヘテロアリール基は、ヘテロ原子を介して分子の残部に結合することができる。ヘテロアリール基は、任意選択で、互いに独立して、本明細書に記載の1以上の置換基で置換される。
本明細書中で使用するとき、「アルコキシ」は、構造:-ORの部分を指す。Rは、本明細書で定義されるアルキル部分である。アルコキシ部分の例としては、これに限定しないが、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシなどが挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「ハロアルキル」は、1以上の水素原子が同一または異なるハロゲンで置換された本明細書で定義されるアルキルを指す。一般的なハロアルキルとしては、-CHCl、-CHCF、-CHCCl、-CF、CHFなどが挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「-C(O)-アルキル」は、ヘテロ窒素とアミドを生成する任意選択で置換されたアルデヒド部分、すなわち、>N-C(O)-アルキルを指す。置換されたN-C(O)-アルキルの非限定的な例としては、アミド-オール、アミド-ジオール、アミド-ポリオール、及びそれらの誘導体が挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「ポリオールエーテル」及び「ポリエーテル」は、一般的な構造のものであり、ここで、ヘテロ窒素は、ポリオールエーテルまたはポリエーテルが結合している環原子を指す。
Figure 2022551501000015
上記の式中、Rは、任意選択で置換されたC1-4アルキルであり;Rは、任意選択で置換されたC1-4アルキルであり;Rは、任意選択で置換されたC1-4アルキルであり;Rは、任意選択で置換されたC1-4アルキルまたは水素である。xは、1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、または100であり、あるいは、それらから構築される任意の範囲、例えば、1~100、1~70、1~50、1~30、1~20、2~20、2~10、3~20、3~10、5~20、または5~10などである。いくつかの態様では、R~RはそれぞれCであり、RはHまたはC1-2である。一例では、ポリエーテルは、PEGである。いくつかの非限定的な態様では、分岐ポリオール及び分岐ポリエーテルは、下記に示す一般的な構造のものである。下記の式中、ヘテロ窒素は、ポリオールエーテルまたはポリエーテルが結合している環原子を指す。
Figure 2022551501000016
上記の式中、Rは、本明細書で定義した通りであり、yは、1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50であり、あるいは、それらから構築される任意の範囲、例えば、1~50、1~30、1~20、2~20、2~10、3~20、3~10、5~20、または5~10などである。非限定的な例としては、下記の構造が挙げられる。下記の式中、ヘテロ窒素は、ポリオールエーテルまたはポリエーテルが結合している環原子を指す。
Figure 2022551501000017
本明細書中で使用するとき、「ハロゲン」は、塩素、フッ素、臭素、及びヨウ素を指す。
本明細書中で使用するとき、「アミノ」は、R及びRのそれぞれが水素である構造-NRの部分を指し、「モノアルキルアミノ」は、R及びRの一方が水素であり、他方がアルキルである構造を指し、「ジアルキルアミノ」は、R及びRのそれぞれがアルキルである構造を指す。
本明細書中で使用するとき、「任意選択で置換される」とは、非置換、または特定の基で置換され得る部分を指す。置換基の例としては、これに限定しないが、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、オキソ、アミノ、モノアルキルアミノ、またはジアルキルアミノが挙げられる。
いくつかのこのような態様では、下記の式に示すように、化合物10またはその塩を、溶媒中でNHR酸塩(化合物4)と反応させて、化合物11またはその塩を生成することができる。
Figure 2022551501000018
R及びRii及び反応は、化合物3と化合物4との反応による化合物5の製造に関連して上記に定義した通りである。
本開示の態様では、各HNR部分は、保護基PGを含み、保護基は、下記の式に示すように、並びに、化合物5及び化合物6に関連して本明細書中の他の箇所で記載したように、切断されて化合物13またはその塩を生成する。
Figure 2022551501000019
実施例
実施例1
4,9-ジヒドロキシピリミド[4,5-g]プテリジン-2,7-ビス(オラート)カリウムを、下記の反応スキームにしたがって製造した。
Figure 2022551501000020
第1の(陽極)チャンバにおいて、ベルゼリウスビーカ(トール型、400mL)の内壁に、白金コーティングしたチタン製のエキスパンドメッシュスクリーンを取り付け、その上にファイトフェルト製の陽極を均一に配置して、内壁をライニングした。0.635cm(0.25インチ)チューブから形成されたステンレス鋼陰極を、pvcチューブから形成され、外径が約1.9cm(3/4インチ)、長さが約15.24cm(6インチ)であり、その一端が室温硬化型透明シリコーン(「RTV」)でシールされた、別個の(陰極)チャンバに配置した。RTVプラグの底部から約10.2cm(4インチ)の距離まで、等間隔で0.64cm(1/4インチ)の穴を開けて、チューブを穿孔した。テフロン(登録商標)織物で強化された(Rf[OCFCF(CFOCFCFSOH)、厚さ0.15mm(0.006インチ)のナフィオンN324膜を、その粗面を陰極に向けてpvc支持管に巻き付け、次いで、ナフィオンの露出面をRTVで汚染しないように注意しながら、シリコーンRTVでシールした。ナフィオン膜は、チューブを取り囲み、それにより、2つのチャンバ間の混合を防止するとともに、2つのチャンバ間の電荷移動を可能にするように構成されている。ナフィオン膜を、100mLメスシリンダに収容したKOH溶液中に浸漬させることにより(溶液を手動で混ぜて撹拌した)、前処理した。膜は、最初は元の直径の約1/2に収縮したが、その後、メスシリンダの壁に接触するまで膨張した。膜を0.5時間以上浸漬させた。その後、膜を取り出して、脱イオン水ですすいだ。膜は、プラスチック製の袋内に保存することによって、湿った状態を保った。セルは、グラファイトフェルト陽極の底部に約1.27cm(0.5インチ)の空間を有し、その空間内に磁気撹拌棒が配置されるように構成されている。陰極チャンバチューブは、ビーカ(陽極)アセンブリの中央に、三つ又のクランプに取り付けることによって吊り下げた。
組み立てられた2チャンバセルを、両チャンバがほぼ等しい水位で満たされるように、KOH水溶液(160mLの脱イオン水中の4.2gKOH)で満たした。5-アミノピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(5-アミノウラシル)(2.0g、0.0157mole)を陽極液に添加し、溶解させた。直流電源(Lambda、LG-532形)を接続し、攪拌を続けながら、2ファラデーの電荷が通過するまで、1.0A(5.6V)をセルに流した(0.9時間)。陽極液は、反応の過程で、(最初の黄色から)赤色に変化した。
陽極液及び陰極液を、それぞれ、逆相高速液体クロマトグラフィー(「reHPLC」)によって、所望の生成物の存在について分析した。陽極液は、多量の4,9-ジヒドロキシピリミド[4,5-g]プテリジン-2,7-ビス(オラート)カリウムの存在が確認された。陰極液は、検出可能な量の4,9-ジヒドロキシピリミド[4,5-g]プテリジン-2,7-ビス(オラート)カリウムを含まないことが分かった。
実施例2
下記の反応スキームにしたがって、4,9-ジヒドロキシピリミド[4,5-g]プテリジン-2,7-ビス(オラート)カリウムから、3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸を製造した。
Figure 2022551501000021
2つのテフロン(登録商標)製反応容器の各々に、0.5gの4,9-ジヒドロキシピリミド[4,5-g]プテリジン-2,7-ビス(オラート)カリウム、及び、10mLの脱イオン水中に0.3~0.4gの水酸化ナトリウムを含む溶液を入れた。容器をマイクロ波反応器に固定し、170°C、約100psigの圧力で1時間反応させた。容器を約50°Cまで冷却し、内容物を濾過して少量の固体残渣を除去した。明るい黄色の濾液を、大きな磁気撹拌棒を備えた250mLの丸底フラスコに移した。撹拌しながら濃縮HClでpHを約3に調整し、大量の赤色沈殿物を形成した。さらに数滴の酸を添加し、ガラスフリット上で濾過して固体を収集し、冷たい1NのHCl(1×10mL)、アセトニトリル(2×30mL)、及びジエチルエーテル(1×30mL)で洗浄し、吸引乾燥し、真空オーブンに移した。収集した固体を45~50°Cで一晩乾燥させ、0.48gの3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸(79%)を得た。C13NMR(DO/NaOD、外部TMS基準)δ132.35、147.32、171.68。
実施例3
5uの多孔質ポリプロピレンフリット分割器及び撹拌棒を備えたIKA ElectraSynPro-Divide 2コンパートメントセルの2つのセルコンパートメントの各々に、13.0mLの脱イオン水中の5-アミノウラシルカリウム塩(0.10g)を、6.5mL充填した。陽極は、網状発泡体カーボンであり、陽極室には熱電対が取り付けられていた。陰極は、ステンレス鋼であった。
酸化は、定電流条件(13mA)で100分間行い、この時点で、5-アミノウラシルの62%が消費された。主要生成物である、1,6-ジヒドロピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9(3H,8H)-テトロンをHPLCで定量し、消費された5-アミノウラシルに基づいて22%収率(7mg)で生成されることが分かった。
実施例4
陽極を同じ寸法の網状発泡体カーボン陽極と交換したこと以外は、実施例3の条件を繰り返した。反応の進行を5-アミノウラシルの32%転化率で確認し、11.2mgの1,6-ジヒドロピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9(3H,8H)-テトラオンが生成されることが分かった。
実施例5
実施例4の条件を繰り返したが、電極の極性は10秒ごとに反転させた。1,6-ジヒドロピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9(3H,8H)-テトラオンの収率は、消費された5-アミノウラシルの量に基づいて26%であった。
実施例6
実施例3の条件を繰り返したが、陽極液に27mgのフェロシアン化カリウムを添加した。1,6-ジヒドロピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9(3H,8H)-テトラオンの収率は、消費された5-アミノウラシルの量に基づいて39.2%であった。
実施例7
実施例3の条件を繰り返したが、実施例3で用いた電流制御条件の代わりに陽極電位制御条件を用いた。陽極電位は、Ago/AgCl基準に対して1.2Vに保持した。140分後,消費された5-アミノウラシル量に基づく定量的rpHPLC分析により求めたところ、1,6-ジヒドロピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9(3H,8H)-テトラオンの収率は41%であった。
実施例8
実施例3の条件を繰り返したが、陽極をガラス状炭素、グラファイト、または白金で置き換え、それぞれ独立した実験を行った。実施例3と同様の1,6-ジヒドロピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9(3H,8H)-テトラオンの収率が、評価した各陽極において得られた。
実施例9
多孔質ポリプロピレンフリット分液器を除去して非分割セルにしたこと以外は、実施例3の条件を繰り返した。1,6-ジヒドロピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9(3H,8H)-テトラオンの収率は、消費された5-アミノウラシル量に基づいて10%であった。
実施例10(予言的実施例):1,6-ビス(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-1,6-ジヒドロピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9(3H,8H)-テトロン(18)の製造。
図4に示すように、ステップ1において、5-ニトロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(14)を、「Baraldi, P.G., et al., J. Med. Chem., 2002, 45, 3630-3638」の3634ページの実験セクションに概説されている化合物4~9の合成の一般的手順にしたがって、1-ブロモ-2-(2-メトキシエトキシ)エタン(15)と反応させて、1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-5-ニトロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(16)を生成する。
図4に示すように、ステップ2において、ステップ1で引用した文献の3635ページに概説されている化合物10~15の合成の一般的手順の条件を実質的に用いて、2-メトキシエタノールなどの適切な溶媒中で、10%Pd水素または炭素を使用して、化合物16を、5-アミノ-1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(17)に還元する。
図4に示すように、ステップ3において、実施例1~9の条件を実質的に用いて、5-アミノ-1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(17)の電気化学的陽極酸化を行って、1,6-ビス-1,6-ジヒドロピリミジン[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9(3H,8H)-テトロン(18)を生成し、逆相高圧液体クロマトグラフィー、rpHPLC、または当技術分野で既知の沈殿技術を用いて単離する。
実施例11(予言的実施例):3,6-ビス((2-(2-メトキシエトキシ)エチル)アミノ)ピラジン-2,5-ジカルボン酸(20)の製造
図4にさらに示すように、実施例2の条件を実質的に用いて、1,6-ビス(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-1,6-ジヒドロピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9(3H,8H)-テトロン(18)を、3,6-ビス((2-(2-メトキシエトキシ)エチル)アミノ)ピラジン-2,5-ジカルボン酸(20)に変換する。
実施例12(予言的実施例):2,2´-(2,4,7,9-テトラオキソ-2,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリミド[4,5-g]プテリジン-1,6-ジイル)ジアセテートジエチル(24)の製造。
図5に示すように、ステップ1において、5-ニトロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(14)を、「Baraldi, P.G., et al., J. Med. Chem., 2002, 45, 3630-3638」の3634ページの実験セクションに概説されている化合物4-9の合成の一般的手順にしたがって、ブロモアセテートエチル(21)と反応させて、エチル2-(5-ニトロ-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロピリミジン-1(2H)-イル)アセテートエチル(22)を生成する。
図5に示すように、ステップ2において、ステップ1で引用した文献の3635ページに概説されている化合物10~15の合成の一般的手順の条件を実質的に用いて、2-メトキシエタノールなどの適切な溶媒中で、10%Pd水素または炭素を使用して、化合物22を、エチル2-(5-アミノ-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロピリミジン-1(2H)-イル)アセテート(23)に還元する。
図5に示すように、ステップ3において、実施例1~9の条件を実質的に用いて、エチル2-(5-アミノ-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロピリミジン-1(2H)-イル)アセテート(23)の電気化学的陽極酸化を行って、2,2´-(2,4,7,9-テトラオキソ-2,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリミジン[4,5-g]プテリジン-1,6-ジイル)ジアセテート(24)ジエチルを生成し、逆相高圧液体クロマトグラフィー、rpHPLC、または当技術分野で既知の沈殿技術を用いて単離する。
実施例13(予言的実施例):2,2´-((3,6-ジカルバモイルピラジン-2,5-ジイル)ビス(アザンジイル))ジアセテートジエチル(26)の製造
図5にさらに示すように、実施例2の条件を実質的に用いて、2,2´-(2,4,7,9-テトラオキソ-2,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリミジン[4,5-g]プテリジン-1,6-ジイル)ジアセテート(24)を、2,2´-((3,6-ジカルバモイルピラジン-2,5-ジイル)ビス(アザンジイル))ジアセテートジエチル(26)に変換する。
実施例14(予言的実施例):1,6-ジ(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35-ドデカオキサヘプタトリアコンタン-37-イル)-1,6-ジヒドロピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9(3H,8H)-テトラオン(30)の製造。
図6に示すように、ステップ1において、5-ニトロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(14)を、「Baraldi, P.G., et al., J. Med. Chem., 2002, 45, 3630-3638」の3634ページの実験セクションに概説されている化合物4-9の合成の一般的手順にしたがって、m-12PEG-ブロミド(27)と反応させて、1-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35-ドデカオキサヘプタトリアコンタン-37-イル)-5-ニトロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(28)を生成する。
図6に示すように、ステップ2において、ステップ1で引用した文献の3635ページに概説されている化合物10~15の合成の一般的手順の条件を実質的に用いて、2-メトキシエタノールなどの適切な溶媒中で、10%Pd水素または炭素を使用して、化合物28を、5-アミノ-1-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35-ドデカオキサヘプタトリアコンタン-37-イル)ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(29)に還元する。
図6に示すように、ステップ3において、実施例1~9の条件を実質的に用いて、5-アミノ-1-(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35-ドデカオキサヘプタトリアコンタン-37-イル)ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(29)の電気化学的陽極酸化を行って、1,6-ジ(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35-ドデカオキサヘプタトリアコンタン-37-イル)-1,6-ジヒドロピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9(3H,8H)-テトラオン(30)を生成し、逆相高圧液体クロマトグラフィー、rpHPLC、または当技術分野で既知の沈殿技術を用いて単離する。
実施例15(予言的実施例):3,6-ビス((2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35-ドデカオキサヘプタトリアコンタン-37-イル)-アミノ)ピラジン-2,5-ジカルボン酸(32)の製造
図6にさらに示すように、実施例2の条件を実質的に用いて、1,6-ジ(2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35-ドデカオキサヘプタトリアコンタン-37-イル)-1,6-ジヒドロピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9(3H,8H)-テトラオン(30)を、3,6-ビス((2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,32,35-ドデカオキサヘプタトリアコンタン-37-イル)-アミノ)ピラジン-2,5-ジカルボン酸(32)に変換する。
本明細書は、実施例を用いて、最良の実施の形態(ベストモード)を含む本発明の内容を開示し、かつ本発明を当業者が実施(任意の装置またはシステムの作製及び使用、並びに組み込まれた任意の方法の実施を含む)することを可能にしている。本発明の特許される技術範囲は、特許請求の範囲の請求項の記載によって定義され、当業者が想到可能な別の実施形態も含まれ得る。そのような別の実施形態は、各請求項の文言と相違しない構成要素を含む場合、または、各請求項の文言とは実質的に相違しない均等な構成要素を含む場合、その請求項の範囲内に含まれるものとする。

Claims (14)

  1. ピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9-テトラオールの二価塩である化合物2を製造する方法であって、
    下記の式に示すように、
    5-アミノピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンである化合物1を水性塩基の存在下で陽極酸化して、ピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9-テトラオールである化合物2aを生成するステップ1aと、
    次いで、前記化合物2aを塩基で処理して、ピリミド[4,5-g]プテリジン-2,4,7,9-テトラオールの二価塩である化合物2を生成するステップ1bと、を含む、方法。
    Figure 2022551501000022
    上記の式中、Aは、1価のカチオンである。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記ステップ1bの前記塩基は、KOHであり、
    前記化合物2は、下記の構造式で表される、4,9-ジヒドロキシピリミド[4,5-g]プテリジン-2,7-ビス(オラート)カリウムである、方法。
    Figure 2022551501000023
  3. 請求項1または2に記載の方法であって、
    前記ステップ1a及び前記ステップ1bは、電気化学セル内で行われる、方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、
    前記電気化学セルは、分割セルを含む、方法。
  5. 請求項3に記載の方法であって、
    前記電気化学セルは、非分割セルを含む、方法。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載の方法であって、
    下記の式に示すように、
    前記化合物2を塩基の存在下で加水分解して、3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸である化合物3を生成するステップをさらに含む、方法。
    Figure 2022551501000024
  7. 請求項6に記載の方法であって、
    下記の式に示すように、
    3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボン酸である前記化合物3を、HNRの酸性塩である化合物4と反応させて、下記の化合物5を生成するステップをさらに含む、方法。
    Figure 2022551501000025
    上記の式中、
    各NHRは、互いに独立して、
    (i)ペプチド結合によって互いに連結された1以上の天然または非天然のα-アミノ酸を含むポリペプチド鎖、または
    (ii)NH(R)(R)であり、
    各Rは、互いに独立して、
    -(CH(CHCHO)(CHNR10CONR11(CH(CHCHO)20
    -(CH(CHCHO)(CHNR12CSNR13(CH(CHCHO)21
    -(CH(CHCHO)(CHCONR14(CH(CHCHO)22
    -(CH(CHCHO)(CHNR15SO(CH(CHCHO)23
    -(CH(CHCHO)(CHSONR16(CH(CHCHO)24
    -(CH(CHCHO)(CHNR17CO(CH(CHCHO)25
    -(CH(CHCHO)(CHNR18CO(CH(CHCHO)26
    -(CH(CHCHO)(CHOC(O)NR19CO(CH(CHCHO)27
    -(CHOR68、-CH(CHOH)69、-CH(CHOH)COH、-(CHCOH)COH、-(CHNR7071、-CH[(CHNHCHH、-CH[(CHNHCHOH、-CH(CHNHCHNR7273、-(CHCHO)74、-(CHCO(CHCHO)75
    -(CH(CHCHO)(CHNR58C(O)NR59(CH(CHCHO)76
    -(CH(CHCHO)(CHNR60C(S)NR61(CH(CHCHO)77
    -(CH(CHCHO)(CHC(O)NR62(CH(CHCHO)78
    -(CH(CHCHO)(CHS(O)NR63(CH(CHCHO)79
    -(CH(CHCHO)(CHNR64S(O)(CH(CHCHO)80
    -(CH(CHCHO)(CHNR65C(O)(CH(CHCHO)81
    -(CH(CHCHO)(CHNR66C(O)O(CH(CHCHO)82
    -(CH(CHCHO)(CHOC(O)NR67(CH(CHCHO)83
    -(CHSOH、-(CHSO 、-(CHOSOH、-(CHSO 、-(CHNHSOH、-(CHNHSO 、-(CHPO、-(CHPO、-(CHPO 、-(CHOPO、-(CHOPO、または、-(CHOPOであり;
    、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R58、R59、R60、R61、R62、R63、R64、R65、R66、及びR67の各々は、互いに独立して、-Hまたは-CHであり;
    20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、及びR27の各々は、互いに独立して、
    -H、
    -CH
    -(CHNR28C(O)NR29(CH(CHCHO)38
    -(CHNR30CSNR31(CH(CHCHO)39
    -(CHC(O)NR32(CH(CHCHO)40
    -(CHS(O)NR33(CH(CHCHO)41
    -(CHNR34S(O)(CH(CHCHO)42
    -(CHNR35C(O)(CH(CHCHO)43
    -(CHNR36C(O)O(CH(CHCHO)44
    -(CHOC(O)NR37(CH(CHCHO)45
    -CO(AA)、または、-CONH(PS)であり;
    28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39、R40、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R47、及びR48の各々は、互いに独立して、-Hまたは-CHであり;
    68、R69、R70、R71、R72、R73、R74、R75、R76、R77、R78、R79、及びR80の各々は、互いに独立して、
    -H、
    -CH
    -(CHS(O)NR84(CH(CHCHO)81
    -(CHNR85S(O)(CH(CHCHO)83
    -(CHNR86C(O)(CH(CHCHO)85
    -(CHNR86C(O)O(CH(CHCHO)87
    -(CHOC(O)NR88(CH(CHCHO)87、または、
    -(CHOC(O)NR88(CH(CHCHO)89であり;
    81、R82、R83、R84、R85、R86、R87、R88、及びR89の各々は、互いに独立して、-Hまたは-CHであり;
    各(AA)は、互いに独立して、ペプチド結合によって互いに連結された1以上の天然または非天然のα-アミノ酸を含むポリペプチド鎖であり;
    各(PS)は、互いに独立して、グリコシド結合によって互いに連結された1以上の単糖単位を含む硫酸化多糖鎖または非硫酸化多糖鎖であり;
    t及びuは、互いに独立して、1、2、3、4、または5であり;
    a、d、g、l、及びqの各々は、互いに独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり;
    c、f、k、及びpの各々は、互いに独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり;
    b、j、e、h、o、及びsの各々は、互いに独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100であり;
    各NHR部分は、任意選択で、保護基を含む。
  8. 請求項7に記載の方法であって、
    前記NHRは、ベンジル保護基を含むD-セリンである、方法。
  9. 請求項7または8に記載の方法であって、
    前記各NHR部分は、保護基PGを含み、
    下記の式に示すように、
    前記保護基PGを切断して、下記の化合物6を生成するステップをさらに含む、方法。
    Figure 2022551501000026
  10. 請求項9に記載の方法であって、
    前記HNRは、D-セリンであり、
    前記化合物6は、下記の構造式で表される、(2R,2´R)-2,2´-((3,6-ジアミノピラジン-2,5-ジカルボニル)ビス(アザンジイル))ビス(3-ヒドロキシプロパン酸)である、方法。
    Figure 2022551501000027
  11. 置換プテリジン化合物またはその塩を製造する方法であって、
    下記の式に示すように、
    下記の化合物7を塩基及び溶媒の存在下で陽極酸化して、下記の化合物8を生成するステップ1aを含む方法。
    Figure 2022551501000028
    上記の式中、
    及びRiiは、互いに独立して、
    水素(ただし、その場合は、R及びRiiの一方のみが水素である)、
    任意選択で置換されたアルキル;
    任意選択で置換されたエステル;
    任意選択で置換されたシクロアルキルまたは任意選択で置換されたヘテロシクロアルキル;
    任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリール;
    任意選択で置換されたアルコキシ;
    任意選択で置換された-C(O)-アルキル;
    任意選択で置換されたアミノ;
    任意選択で置換されたポリオールエーテルまたは任意選択で置換されたポリエーテル;
    ポリペプチド鎖(AA);及び
    多糖鎖(PS)から選択される。
  12. 請求項11に記載の方法であって、
    下記の式に示すように、
    前記化合物8またはその塩を、溶媒の存在下で塩基と接触させて、下記のピラジン化合物9またはその塩を生成するステップ1bをさらに含む、方法。
    Figure 2022551501000029
  13. 請求項12に記載の方法であって、
    前記ピラジン化合物9またはその塩を、溶媒の存在下で塩基と接触させて、下記のピラジン化合物10またはその塩を生成するステップをさらに含む、方法。
    Figure 2022551501000030
  14. 請求項13に記載の方法であって、
    前記ピラジン化合物10またはその塩を、溶媒中でNHR酸塩である化合物4と反応させて、化合物11またはその塩を生成するステップをさらに含む、方法。
    Figure 2022551501000031
    上記の式中、
    各NHRは、互いに独立して、
    (i)ペプチド結合によって互いに連結された1以上の天然または非天然のα-アミノ酸を含むポリペプチド鎖、または
    (ii)NH(R)(R)であり、
    各Rは、互いに独立して、
    -(CH(CHCHO)(CHNR10CONR11(CH(CHCHO)20
    -(CH(CHCHO)(CHNR12CSNR13(CH(CHCHO)21
    -(CH(CHCHO)(CHCONR14(CH(CHCHO)22
    -(CH(CHCHO)(CHNR15SO(CH(CHCHO)23
    -(CH(CHCHO)(CHSONR16(CH(CHCHO)24
    -(CH(CHCHO)(CHNR17CO(CH(CHCHO)25
    -(CH(CHCHO)(CHNR18CO(CH(CHCHO)26
    -(CH(CHCHO)(CHOC(O)NR19CO(CH(CHCHO)27
    -(CHOR68、-CH(CHOH)69、-CH(CHOH)COH、-(CHCOH)COH、-(CHNR7071、-CH[(CHNHCHH、-CH[(CHNHCHOH、-CH(CHNHCHNR7273、-(CHCHO)74、-(CHCO(CHCHO)75
    -(CH(CHCHO)(CHNR58C(O)NR59(CH(CHCHO)76
    -(CH(CHCHO)(CHNR60C(S)NR61(CH(CHCHO)77
    -(CH(CHCHO)(CHC(O)NR62(CH(CHCHO)78
    -(CH(CHCHO)(CHS(O)NR63(CH(CHCHO)79
    -(CH(CHCHO)(CHNR64S(O)(CH(CHCHO)80
    -(CH(CHCHO)(CHNR65C(O)(CH(CHCHO)81
    -(CH(CHCHO)(CHNR66C(O)O(CH(CHCHO)82
    -(CH(CHCHO)(CHOC(O)NR67(CH(CHCHO)83
    -(CHSOH、-(CHSO 、-(CHOSOH、-(CHSO 、-(CHNHSOH、-(CHNHSO 、-(CHPO、-(CHPO、-(CHPO 、-(CHOPO、-(CHOPO、または、-(CHOPOであり;
    、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R58、R59、R60、R61、R62、R63、R64、R65、R66、及びR67の各々は、互いに独立して、-Hまたは-CHであり;
    20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、及びR27の各々は、互いに独立して、
    -H、-CH
    -(CHNR28C(O)NR29(CH(CHCHO)38
    -(CHNR30CSNR31(CH(CHCHO)39
    -(CHC(O)NR32(CH(CHCHO)40
    -(CHS(O)NR33(CH(CHCHO)41
    -(CHNR34S(O)(CH(CHCHO)42
    -(CHNR35C(O)(CH(CHCHO)43
    -(CHNR36C(O)O(CH(CHCHO)44
    -(CHOC(O)NR37(CH(CHCHO)45
    -CO(AA)、または、-CONH(PS)であり;
    28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39、R40、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R47、及びR48の各々は、互いに独立して、-Hまたは-CHであり;
    68、R69、R70、R71、R72、R73、R74、R75、R76、R77、R78、R79、及びR80の各々は、互いに独立して、
    -H、-CH
    -(CHS(O)NR84(CH(CHCHO)81
    -(CHNR85S(O)(CH(CHCHO)83
    -(CHNR86C(O)(CH(CHCHO)85
    -(CHNR86C(O)O(CH(CHCHO)87
    -(CHOC(O)NR88(CH(CHCHO)87、または、
    -(CHOC(O)NR88(CH(CHCHO)89であり;
    81、R82、R83、R84、R85、R86、R87、R88、及びR89の各々は、互いに独立して、-Hまたは-CHであり;
    各(AA)は、互いに独立して、ペプチド結合によって互いに連結された1以上の天然または非天然のα-アミノ酸を含むポリペプチド鎖であり;
    各(PS)は、互いに独立して、グリコシド結合によって互いに連結された1以上の単糖単位を含む硫酸化多糖鎖または非硫酸化多糖鎖であり;
    t及びuは、互いに独立して、1、2、3、4、または5であり;
    a、d、g、l、及びqの各々は、互いに独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり;
    c、f、k、及びpの各々は、互いに独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり;
    b、j、e、h、o、及びsの各々は、互いに独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100であり;
    各NHR部分は、任意選択で、保護基を含む。
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