JP2022548798A - 歯科バイオフィルムの処置のための歯磨剤組成物 - Google Patents

歯科バイオフィルムの処置のための歯磨剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2022548798A
JP2022548798A JP2022518833A JP2022518833A JP2022548798A JP 2022548798 A JP2022548798 A JP 2022548798A JP 2022518833 A JP2022518833 A JP 2022518833A JP 2022518833 A JP2022518833 A JP 2022518833A JP 2022548798 A JP2022548798 A JP 2022548798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zinc
composition
dentifrice composition
fluoride
dentifrice
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2022518833A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7414973B2 (ja
Inventor
ロス、ストランド
リー、シャオシャオ
シ、ユンミン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Procter and Gamble Co
Original Assignee
Procter and Gamble Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Procter and Gamble Co filed Critical Procter and Gamble Co
Publication of JP2022548798A publication Critical patent/JP2022548798A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7414973B2 publication Critical patent/JP7414973B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/19Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing inorganic ingredients
    • A61K8/27Zinc; Compounds thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/19Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing inorganic ingredients
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/19Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing inorganic ingredients
    • A61K8/20Halogens; Compounds thereof
    • A61K8/21Fluorides; Derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/19Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing inorganic ingredients
    • A61K8/25Silicon; Compounds thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/33Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing oxygen
    • A61K8/36Carboxylic acids; Salts or anhydrides thereof
    • A61K8/365Hydroxycarboxylic acids; Ketocarboxylic acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/40Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing nitrogen
    • A61K8/44Aminocarboxylic acids or derivatives thereof, e.g. aminocarboxylic acids containing sulfur; Salts; Esters or N-acylated derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q11/00Preparations for care of the teeth, of the oral cavity or of dentures; Dentifrices, e.g. toothpastes; Mouth rinses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2800/00Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
    • A61K2800/20Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of the composition as a whole
    • A61K2800/30Characterized by the absence of a particular group of ingredients
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2800/00Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
    • A61K2800/40Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of particular ingredients
    • A61K2800/48Thickener, Thickening system

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Abstract

歯垢バイオフィルムを処置するための、亜鉛イオン、グリシン、及びフッ化物イオン源を、特に第一スズイオン源の不在下で含む歯磨剤組成物が提供される。

Description

本発明は、バイオフィルム形成を阻害するのに役立つか、又はバイオフィルムを破壊するのに役立つ改善された有効性を有する歯磨剤組成物に関する。
歯垢(歯科バイオフィルムとしても知られている)は、歯表面上に常に形成される粘着性で無色の細菌の堆積物である。歯垢は、一般に、細菌及び細胞外ポリマー物質(いわゆる「EPS」)で構成される。EPSは、バイオフィルム微生物が埋め込まれている微生物起源のバイオポリマーである。J.Bacteriol.2007,189(22):7945。唾液、食物、及び液体が組み合わさって、歯と歯肉が接触する場所に集まるこれらの堆積物を生成する。歯垢の蓄積は、歯肉炎を含む齲蝕及び歯周(歯肉)疾患につながり得る不十分な口腔衛生における主要な要因である。歯磨剤組成物が、歯垢を阻止及び制御するのに役立つ1つのやり方は、亜鉛イオン源などの抗菌剤を活用することによるものである。しかしながら、欠点又は製剤の課題は、抗菌剤と製剤成分との意図しない反応性、及び歯磨剤マトリックスの環境である。これは、オキシ水酸化物種の酸化分解、加水分解、吸着、又は沈殿を含むことができ、これらのいずれも、抗菌剤の生物学的利用能に影響を与える場合がある。亜鉛含有歯磨剤を配合することの別の問題は、収斂性、亜鉛イオンに対する感覚刺激的に不快な作用である。したがって、歯上の歯垢形成を阻止するのに役立ち、同時に、低減された収斂性を有する歯磨剤製剤を提供するという継続的な必要性が存在する。
J.Bacteriol.2007,189(22):7945
本発明は、歯磨剤組成物中の亜鉛イオン源とグリシンとの組み合わせがバイオフィルムEPS構築物の破壊及び不安定化に役立つという驚くべき発見に基づく。更に驚くべきことに、バイオフィルム内への亜鉛イオンの浸透深さ及び/又は浸透速度は、グリシンと組み合わせて使用される場合に増加されることが見出されている。更に、グリシンの使用は、口腔衛生の利益を送達するための製品コンプライアンス及び使用習慣を確実にするであろう、亜鉛の関連する収斂性及び金属味を低減する感覚体験を改善する。
本発明の利点は、バイオフィルムEPS構築物を不安定化及び破壊して、有効性を最適化するためのバイオフィルムへの活性物質の送達及び浸透を支援することを意図する、特に第一スズの不在下で、亜鉛イオン及びグリシンを含有する歯磨剤組成物である。
本発明の別の利点は、不安定化された歯科バイオフィルム(低減された厚さ、細胞容積、及び増加した多孔性)の結果として、エナメル質再石灰化サイクルを支援するための歯表面へのフッ化物イオンの改善された送達につながる。
本発明の更に別の利点は、歯磨剤組成物が、より良好な感覚体験を消費者に提供するように、低減された収斂性を提供することができることである。
本発明のまた別の利点は、相安定性製剤である。
本発明の一態様は、a)組成物の0.1重量%~0.5重量%の亜鉛イオンと、b)組成物の0.1重量%~6.0重量%のグリシン若しくはその塩、又はこれらの組み合わせと、c)組成物の0.05重量%~0.5重量%のフッ化物イオンと、を含む、歯磨剤組成物を提供する。好ましくは、歯磨剤組成物は、第一スズイオン源を実質的に含まない。
本発明の別の態様は、本発明の組成物で歯をブラッシングするステップを含む、歯科バイオフィルムを処置する方法を提供する。
本発明の更に別の態様は、本発明の歯磨剤組成物で歯をブラッシングするステップを含む、バイオフィルム厚さを低減し、かつ歯のエナメル質上の歯垢形成を阻止又は軽減する方法を提供する。
本発明のこれらの並びに他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明から当業者には明らかとなろう。
本明細書は、本発明を特定して指摘し明確に特許請求する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は、添付図面についての以下の説明からより良く理解されると考えられる。
ヒドロキシアパタイト(「HA」)ディスクが取り付けられた口腔スプリントの斜視図である。 内部に溝を有するHAディスクの斜視図である。 内部にバイオフィルムを有する溝の断面図の概略図である。
定義
本明細書で使用するとき、「a」及び「an」などの冠詞は、特許請求の範囲において使用されるときは、特許請求されている又は記載されるもののうちの1つ以上を意味するものと理解される。
本明細書で使用するとき、用語「含む(comprising)」とは、特に言及したもの以外のステップ、及び成分を付加することができることを意味する。この用語は、「からなる(consisting of)」及び「から本質的になる(consisting essentially of)」を包含する。本発明の組成物は、本明細書に記載される本発明の必須要素及び制限事項、並びに本明細書に記載されるあらゆる追加若しくは任意選択的成分、構成成分、ステップ、又は制限事項を含み、これらからなり、かつこれらから本質的になることができる。
本明細書で使用するとき、「好ましい(preferred)」、「好ましくは(preferably)」という語、及びその変形は、一定の条件下において一定の利益をもたらす本発明の実施形態に関する。しかしながら、同じ又は他の状況下においては、他の実施形態が好ましい場合もある。更に、1つ以上の好ましい実施形態の詳細説明は、他の実施形態が有用でないことを示すものではなく、本発明の範囲から他の実施形態を排除することを意図するものではない。
本明細書で使用するとき、「実質的に含まない(substantially free)」という用語は、意図的な量のその材料が組成物に添加されないか、又は材料の量が組成物の0.05%、0.01%、若しくは0.001%未満であることを指す。本明細書で使用するとき、「本質的に含まない(essentially free)」という用語は、記載の材料が組成物に意図的に添加されたものではないこと、又は好ましくは分析によって検出可能な濃度では存在しないことを意味する。すなわち、指された材料が、意図的に添加されたその他の材料のうちの1つの不純物としてのみ存在する、組成物を包含することを意味する。本明細書で使用するとき、「含まない(free)」という用語は、合理的に検出可能な量の材料が組成物中に存在しないことを指す。
本明細書で使用するとき、用語「歯磨剤」とは、特に指定がない限り、口腔の表面を洗浄するために使用する、ペースト、ゲル、粉末、タブレット、又は液体の製剤を意味する。好ましくは、本発明の歯磨剤組成物は、単相組成物である。歯磨剤の一例は、練り歯磨きである(歯をブラッシングするための)。本明細書で使用するとき、「歯」という用語は、天然歯、及び人工歯又は歯科補綴物を指す。
全ての百分率、部及び比率は、別途指定されない限り、本発明の組成物の総重量に基づく。列挙されている成分に関するとき、こうした重量は全て、活性レベルに基づき、このため、別途指定されない限り、市販の材料に含まれている可能性のある溶媒又は副生成物を含まない。
別途指定されない限り、本明細書で言及される全ての測定は、25℃(すなわち、室温)で行われる。
歯磨剤組成物
驚くべきことに、歯磨剤組成物中の亜鉛イオン(すなわち、抗菌剤)及びグリシン(中性アミノ酸)は、歯科バイオフィルムの処置に特に有用であることが発見されている。具体的には、驚くべき発見は、バイオフィルムの厚さが大幅に低減され、したがって、グリシンと組み合わせたときに、バイオフィルムへの亜鉛イオンの浸透が著しく改善されることである。理論に束縛されるものではないが、中性アミノ酸は、カルボン酸基及びアミン基の両方を含有する。亜鉛イオンは、アミノ酸上のこれらの化学部分に強く結合して、バイオフィルム内への亜鉛イオンの浸透に好ましい影響を及ぼし得ると考えられる。
また驚くべきことに、グリシンと配合されたとき、バイオフィルム内への亜鉛イオンの浸透深さ及び/若しくは浸透速度が増加し得ること、又は著しく増加し得ることも見出されている。要するに、歯磨剤組成物中にグリシンが亜鉛イオン源と組み合わせて存在すると、歯肉上のバイオフィルム内の細菌の有害作用を媒介する際に、当該組成物の有効性を支援する。
一態様では、本発明は、(a)組成物の0.1重量%~0.5重量%の亜鉛イオンと、b)組成物の0.1重量%~6.0重量%のグリシン若しくはその塩、又はこれらの組み合わせと、c)組成物の0.05重量%~0.5重量%のフッ化物イオンと、を含む、歯磨剤組成物に関する。
好ましくは、本発明の歯磨剤組成物は、第一スズイオン源を実質的に含まず、より好ましくは本質的に含まず、更により好ましくは第一スズイオン源を含まない。
亜鉛イオン源
本発明の歯磨剤組成物は、組成物の0.1重量%~1重量%の亜鉛イオンを含む。すなわち、歯磨剤組成物は、組成物の0.1重量%~1重量%の亜鉛イオンを提供するのに十分な亜鉛イオンの供給源を含む。好ましくは、亜鉛イオンは、組成物の約0.1重量%~0.5重量%の量で存在する。例えば、歯磨剤組成物は、組成物の重量で、約1000ppm、又は約1500ppm、又は約2000ppm、又は約2500ppm、又は約3000ppm、又は約3500ppm、又は約4000ppmの可溶性亜鉛イオンを含んでもよい。
酸化亜鉛又は炭酸亜鉛などの不溶性又は微溶性の亜鉛化合物をこの亜鉛源として使用することができる。ただし、好ましい亜鉛源は、塩化亜鉛又は硫酸亜鉛などの可溶性亜鉛源である。より好ましい亜鉛源は、クエン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、乳酸亜鉛及びグリシン酸亜鉛など、亜鉛がすでに塩又はその他の錯体の形態で好適なキレート化剤と結合しているものである。特に好ましい亜鉛イオン源は、クエン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、乳酸亜鉛、及びこれらの組み合わせである。
本発明の歯磨剤組成物は、クエン酸塩、グルコン酸塩、乳酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるキレート剤を含む。キレート剤の供給源は、それらの遷移金属塩、アルカリ金属塩、又はアルカリ土類金属塩であり得る。
好ましくは、亜鉛イオンとキレート剤とのモル比は、1.5:1以下、好ましくは、1.5:1~0.2:1である。例えば、歯磨剤組成物中の亜鉛イオンとキレート剤とのモル比は、約1.5:1、又は約1.4:1、又は約1.3:1、又は約1.2:1、又は約1.1:1、又は約1:1、又は約0.9:1、又は約0.8:1、又は約0.7:1、又は約0.6:1、又は約0.5:1、又は約0.4:1、又は約0.3:1、又は約0.2:1であり得る。
いくつかの例では、亜鉛イオン源は、クエン酸亜鉛、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、乳酸亜鉛、リン酸亜鉛、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの好ましい例では、歯磨剤組成物は、クエン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、乳酸亜鉛、及びこれらの組み合わせから選択される亜鉛イオンの供給源及びキレート剤を含んでもよい。
グリシン
本発明の歯磨剤組成物は、グリシンを含む。グリシンは、その遊離形態又は好適な塩形態で存在し得る。好適な塩としては、提供される量及び濃度において生理学的に許容可能であると考えられる薬学的に許容可能な塩であることが当該技術分野で知られている塩が挙げられる。
好ましくは、グリシンは、組成物の約0.1重量%~約6重量%の量で存在する。好ましくは、グリシンは、組成物の約0.5重量%~約5重量%、より好ましくは、約0.8重量%~約4重量%の量で存在する。
驚くべきことに、亜鉛含有製剤中にグリシンを存在させると、バイオフィルムへの亜鉛イオンの浸透深さ及び/又は浸透速度を増加させるのに役立つことが発見されている。更に、グリシンの使用は、口腔衛生の利益を送達するための製品コンプライアンス及び使用習慣を確実にするであろう、亜鉛の関連する収斂性及び金属味を低減することによって、感覚体験を改善する。更に、理論に束縛されるものではないが、グリシンの存在は、不安定化された歯科バイオフィルムの結果として、エナメル質再石灰化サイクルを更に支援することができる歯表面へのフッ化物イオン源の改善された送達に更につながり得る。
フッ化物イオン
好ましくは、歯磨剤組成物は、抗齲蝕剤としてフッ化物イオン源を含む。フッ化物イオンの好適な例は、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸(「MFP」)ナトリウム、フッ化インジウム、フッ化アミン、フッ化亜鉛、及びこれらの混合物を含む供給源から選択され得る。好ましくは、フッ化物源は、フッ化ナトリウム、フッ化第一スズ、MFP、及びこれらの組み合わせから選択される。フッ化物イオン源は、抗齲蝕効果を提供するために、組成物の0.0025重量%~5重量%、又は0.05重量%~4重量%、又は0.1重量%~2重量%、又は好ましくは、0.2重量%~1.5重量%の量で存在し得る。特定の例では、フッ化物イオン源は、25ppm~25,000ppm、一般的には少なくとも500ppm~1600ppm、例えば1100ppm又は1450ppmの濃度のフッ化物イオン濃度を組成物中に提供するのに十分な量で存在し得る。フッ化物の適切な濃度は、具体的な用途によって異なる。一般のユーザーのための練り歯磨きは、典型的には、約1000ppm~1500ppmを有し、小児用練り歯磨きは幾分少ない。
その他の活性剤
本発明の歯磨剤組成物は、任意選択的に、好ましくは、組成物の0.035重量%以上、0.05重量%~2重量%、0.1重量%~1重量%の量で存在する他の抗菌剤も含み得る。これらの他の抗菌剤の例としては、例えば、ハロゲン化ジフェニルエーテル、フェノール及びその同族体を含むフェノール化合物、モノアルキル及びポリアルキル並びに芳香族ハロフェノール、レゾルシノール及びその誘導体、キシリトール、ビスフェノール化合物及びハロゲン化サルチルアニリド、安息香酸エステル並びにハロゲン化カルバニリドなどの非カチオン性抗菌剤を挙げることができる。他の有用な抗菌剤は、エンドグリコシダーゼ、パパイン、デキストラナーゼ、ミュータナーゼ、及びこれらの組み合わせを含む酵素である。
pH
本発明の歯磨剤組成物のpHは、pH5.0~10.5、好ましくは、5.5~8.0、より好ましくは、6.0~7.8であり得る。いくつかの好ましい例では、歯磨剤組成物のpHは、pH5.5~8.5であり得る。代替的に、歯磨剤組成物は、6~9、又は6.5~8のpHを有し得る。いくつかの例では、pHは、5.5~7.8、代替的にpH6.0~pH7.5、例えば、pH7.7、又はpH7.6、又はpH7.5、又はpH7.4、又はpH7.3、又はpH7.2、又はpH7.1、又はpH7.0、又はpH6.9、又はpH6.8、又はpH6.7、又はpH6.6、又はpH6.5、又はpH6.4、又はpH6.3、又はpH6.2、又はpH6.1、又はpH6.0、又はpH5.9、又はpH5.8、又はpH5.7、又はpH5.6、又はpH5.5である。
pHは、典型的に、1グラムの歯磨剤組成物(例えば、練り歯磨き)を3グラムの脱イオン水に混合し、次いで、周囲条件下で較正される、業界で受け入れられたpHプローブでpHを評価することによって、1:3のペースト:水の比を使用して測定される。pHは、自動温度補償(ATC)プローブを用いてpHメータによって測定する。明確にするために、分析方法は、調製されたばかりのときの歯磨剤組成物を試験することを記載しているが、本発明を特許請求する目的のために、pHは、製品の合理的なライフサイクル(製品が店舗から購入され、ユーザーの自宅に持ち込まれたときを含むが、これらに限定されない)中の任意の時点で測定され得る。
各使用後には、水で電極から試料溶液を洗い流す必要がある。余分な水は、キムワイプ又は同等物などのティッシュで拭き取って除去する。電極を使用していないときには、pH7の緩衝液又は電極保管液に電極の先端を浸漬させた状態を維持する。機器の詳細は以下のとおりである。
pHメータ:pH0.01又は0.001単位で読み取りが可能なメータ。
電極:Orion Ross Sure-Flowコンビネーション:ガラス体-VWR#34104-834/Orion#8172BN又はVWR#10010-772/Orion#8172BNWP。
エポキシ体-VWR#34104-830/Orion#8165BN又はVWR#10010-770/Orion#8165BNWP。
セミミクロエポキシ体-VWR#34104-837/Orion#8175BN又はVWR#10010-774/Orion#3175BNWP。
Orion PerpHectコンビネーション:VWR#34104-843/Orion#8203BNセミミクロガラス体。
ATCプローブ:Fisher Scientific,Cat.#13-620-16。
pH調整剤
本明細書における歯磨剤組成物は、任意選択的に、有効量のpH調整剤を含み得、代替的にpH調整剤はpH緩衝剤である。本明細書で使用するとき、pH調整剤は、歯磨剤組成物のpHを上記のpH範囲に調整するために使用することができる剤を指す。pH調整剤としては、塩酸、アルカリ金属水酸化物、水酸化アンモニウム、有機アンモニウム化合物、炭酸塩、セスキ炭酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩、イミダゾール、及びこれらの混合物が挙げられる。
特定のpH調整剤としては、リン酸一ナトリウム(リン酸ナトリウム一塩基性)、リン酸三ナトリウム(リン酸ナトリウム三塩基性十二水和物又はTSP)、安息香酸ナトリウム、安息香酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカリ金属炭酸塩、炭酸ナトリウム、イミダゾール、ピロリン酸塩、直鎖及び環状の両形態のピロリン酸塩、グルコン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸が挙げられる。
増粘剤
本発明の歯磨剤組成物は、増粘系を含み得る。好ましくは、歯磨剤組成物は、組成物の0.1重量%~5重量%、好ましくは、0.8重量%~3.5重量%、より好ましくは、1重量%~3重量%、更にまたより好ましくは、1.3重量%~2.6重量%の増粘剤を含む。
好ましくは、増粘剤は、増粘ポリマー、増粘シリカ、又はこれらの組み合わせを含む。更により好ましくは、増粘剤が増粘ポリマーを含む場合、増粘ポリマーは、荷電カルボキシメチルセルロース、非イオン性セルロース誘導体、直鎖硫酸化多糖類、天然ガム、少なくともポリカルボキシル化エチレン骨格を含むポリマー、及びこれらの組み合わせから選択される。
一例では、増粘シリカは、超微粒子を得るために酸で不安定化することによって、ケイ酸ナトリウム溶液から得られる。市販されている一例は、Huber Engineered MaterialsのZEODENT(登録商標)ブランドのシリカ(例えば、ZEODENT(登録商標)103、124、113、115、163、165、167)である。
好ましくは、直鎖硫酸化多糖類は、カラギーナン(カラギーニンとしても知られている)である。カラギーナンの例としては、κ-カラギーナン、ι-カラギーナン、λ-カラギーナン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
一例では、CMCは、アルカリ及びモノクロロ酢酸又はそのナトリウム塩で処理することによって、セルロースから調製される。異なる種は、商業上、粘度によって特徴付けられる。市販されている一例は、Ashland Special Ingredients製のAqualon(商標)ブランドのCMC(例えば、Aqualon(商標)7H3SF;Aqualon(商標)9M3SF Aqualon(商標)TM9A;Aqualon(商標)TM12A)である。
好ましくは、天然ガムは、カラヤガム、アラビアガム(アカシアガムとしても知られている)、トラガカントガム、キサンタンガム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。より好ましくは、天然ガムは、キサンタンガムである。キサンタンガムは、細菌キサントモナス・カメストリス(Xanthomonas camestris)によって分泌される多糖類である。一般に、キサンタンガムは、それぞれ2:2:1のモル比でグルコース、マンノース、及びグルクロン酸を含む、五糖繰り返し単位から構成される。(モノマーの)化学式は、C354929である。一例では、キサンタンガムは、CP Kelco Inc(Okmulgee,US)製である。
好ましくは、非イオン性セルロース又はその誘導体は、50,000~1,300,000ダルトンの平均分子量範囲、好ましくは、300~4,800の平均重合度を有する。より好ましくは、非イオン性セルロース又はその誘導体は、ヒドロキシエチルセルロース(「HEC」)である。
好ましくは、少なくともポリカルボキシル化エチレン骨格を含むポリマーは、30,000~1,000,000ダルトンの分子量を有する無水マレイン酸とメチルビニルエーテルとのコポリマー、アクリル酸のホモポリマー、及びマレイン酸とアクリル酸又はメタクリルとのコポリマーからなる群から選択される。
無水マレイン酸とメチルビニルエーテルとのコポリマーは、Gantrez AN139(M.W.500,000ダルトン)、Gantrez AN119(M.W.250,000ダルトン)、又はS-97医薬品グレード(M.W.70,000ダルトン)のうちの少なくとも1つであり、アクリル酸のホモポリマー、及びマレイン酸とアクリル酸又はメタクリル酸とのコポリマーは、Acusol445、Acusol445N、Accusol531、Acusol463、Acusol448、Acusol460、Acusol465、Acusol490、Sokalan CP5、Sokalan CP7、Sokalan CP45、又はSokalan CP12S、並びに(v)これらの組み合わせのうちの1つである。
一例では、GANTREZ(商標)シリーズのポリマーは、30,000ダルトン~1,000,000ダルトンの分子量(M.W.)を有する無水マレイン酸とメチルビニルエーテルとのコポリマーである。これらのコポリマーは、例えば、GANTREZ(商標)AN139(M.W.500,000ダルトン)、AN119(M.W.250,000ダルトン)及びS-97医薬品グレード(M.W.70,000ダルトン)として、Ashland Chemicals(Kentucky,USA)から入手可能である。
別の実施例では、ACUSOL(商標)及びSOKALANシリーズのポリマーには、アクリル酸のホモポリマー、及びマレイン酸とアクリル酸又はメタクリル酸とのコポリマーが含まれる。その例は、約2,000~約1,000,000の分子量(M.W.)を有するマレイン酸とアクリル酸との0:1000~1000:0コポリマーである。これらのコポリマーは、Dow Chemicals(Michigan,USA)からACUSOL(商標)445及び445N、ACUSOL(商標)531、ACUSOL(商標)463、ACUSOL(商標)448、ACUSOL(商標)460、ACUSOL(商標)465、ACUSOL(商標)497、ACUSOL(商標)490として、またBASF(New Jersey,USA)からSokalan(登録商標)CP5、Sokalan(登録商標)CP7、Sokalan(登録商標)CP45、及びSokalan(登録商標)CP12Sとして市販されている。
別の例では、架橋ポリアクリル酸(PAA)ポリマーは、アクリル酸の合成高分子量ポリマーの総称である。これらは、アリルエーテルペンタエリスリトール、スクロースのアリルエーテル、又はプロピレンのアリルエーテルで架橋された、アクリル酸のホモポリマーであってもよい。また、中性pHの水溶液では、PAAはアニオン性ポリマーであり、すなわちPAAの側鎖の多くがそのプロトンを失い、負電荷を獲得する。Carbopol(登録商標)、Pemulen(登録商標)及びNoveon(登録商標)などのCarbopol(登録商標)型ポリマーは、ポリアルケニルエーテル又はジビニルグリコールで架橋されたアクリル酸のポリマーである。Carbomerのコマーシャルコード、例えば940(商標)は、ポリマーの分子量及び特定の構成成分を示す。
保湿剤
本明細書における歯磨剤組成物は、組成物の0重量%~70重量%、又は15重量%~55重量%の量で存在する湿潤剤を含み得る。湿潤剤は、歯磨剤組成物の空気への曝露による硬化を回避し、ある特定の湿潤剤はまた、歯磨剤組成物に所望の甘味風味を付与することができる。湿潤剤の好適な例としては、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、キシリトール、トリメチルグリシン、及びこれらの混合物を挙げることができる。他の例としては、他の食用多価アルコールを挙げることができる。いくつかの例では、保湿剤は、ソルビトール、グリセリン、水、及びこれらの組み合わせから選択される。好ましい例では、湿潤剤はソルビトールである。別の好ましい例では、湿潤剤はグリセリンである。一例では、組成物は、組成物の10重量%~66重量%、代替的に30重量%~55重量%の保湿剤を含む。

水は、その多くの利点により、歯磨剤組成物中の担体材料として一般的に使用される。例えば、水は加工助剤として有用であり、口腔に対して害がなく、練り歯磨きの迅速な発泡を助ける。水は、そのものが成分として添加され得、又は例えば、ソルビトール及びラウリル硫酸ナトリウムなどの他の一般的な原料中に担体として存在し得る。
いくつかの例では、本明細書における歯磨剤組成物は、組成物の10重量%~70重量%、又は好ましくは、15重量%~30重量%の総含水量を含み得る。本明細書で使用するとき、「総含水量」という用語は、別個に添加された、又は他の原材料のための溶媒若しくは担体として、歯磨剤組成物中に存在する水の総量を意味するが、ある特定の無機塩の結晶化に伴う水として存在し得るものを除く。好ましくは、水はUSP水である。
代替的に、他の例では、本明細書における歯磨剤組成物は、組成物の0重量%~5重量%の総含水量を含み得る。例えば、歯磨剤組成物は、水を実質的に含まなくてもよく、好ましくは水を含まなくてもよい。
界面活性剤
任意選択的に、しかし好ましくは、歯磨剤組成物は、界面活性剤を含む。界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、両性、双性イオン性、カチオン性の界面活性剤、又はこれらの組み合わせから選択され得、好ましくは、界面活性剤はアニオン性であり、より好ましくは、アニオン性界面活性剤はラウリル硫酸ナトリウム(SLS)である。双性イオン性界面活性剤の例は、コカミドプロピルベタインである。歯磨剤組成物は、1つ、2つ、又はそれ以上の界面活性剤を含み得る。組成物は、全組成物の0.1重量%~20重量%、好ましくは、1重量%~10重量%の濃度の界面活性剤を含み得る。
研磨剤
歯磨剤組成物は、有効量の研磨剤を含む。研磨剤の例としては、カルシウム含有研磨剤、シリカ、又はこれらの組み合わせが挙げられる。カルシウム含有研磨剤を含有する場合、カルシウム含有研磨剤は、好ましくは、炭酸カルシウム、リン酸ニカルシウム、リン酸三カルシウム、オルトリン酸カルシウム、メタリン酸カルシウム、ポリリン酸カルシウム、カルシウムオキシアパタイト、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。シリカの場合、好ましくは、シリカは、例えば、Huber Engineered Materials製のZEODENT(登録商標)シリーズのもの(例えば、ZEODENT(登録商標)103、124、113、115、163、165、167)などの沈殿シリカ(例えば、超微粒子を得るために酸で不安定化することによるケイ酸ナトリウム溶液)である。これらのシリカ(例えば、合成非晶質シリカ)の一部は、研磨及び増粘の機能の両方を発揮することができるが、本明細書では、本発明の目的のために「研磨剤」という用語に含まれることが認められる。好ましくは、歯磨剤組成物は、組成物の1重量%~35重量%、より好ましくは、5重量%~25重量%の研磨剤を含む。
着香剤
本明細書における歯磨剤組成物は、組成物の0.01重量%~5重量%、好ましくは、0.1重量%~2重量%の着香剤を含み得る。歯磨剤組成物中で使用され得る好適な着香剤の例としては、米国特許第8,691,190号、Haught,J.C.、第7欄の61行目~第8欄の21行目に記載されているものが挙げられる。いくつかの例では、着香剤は、サリチル酸メチル、メントール、オイゲノール、及びシネオールから選択され得る。いくつかの例では、歯磨剤組成物は、サリチル酸メチル、メントール、オイゲノール、及びシネオールを含まないか又は実質的に含まない着香混合物を含み得る。
甘味剤
本明細書における歯磨剤組成物は、甘味剤を含み得る。甘味剤は、一般に、組成物の0.005重量%~5重量%の濃度で歯磨剤組成物中に存在する。甘味剤の好適な例としては、サッカリン、デキストロース、スクロース、ラクトース、キシリトール、麦芽糖、果糖、アスパルテーム、シクラミン酸ナトリウム、D-トリプトファン、ジヒドロカルコン、アセスルファム、スクラロース、ネオテーム、及びこれらの混合物が挙げられる。甘味剤の他の好適な例は、米国特許第8,691,190号、Haught,J.C.、第9欄の18行目~第10欄の18行目に記載されている。
着色剤
本明細書における歯磨剤組成物は、組成物の0.001重量%~0.01重量%の量で存在する着色剤を含み得る。着色剤は、水溶液、好ましくは、1%着色剤水溶液の形態であってもよい。着色剤の好適な例としては、顔料、パール剤(pealing agent)、充填剤粉末、タルク、雲母、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、オキシ塩化ビスマス、酸化亜鉛、及び歯磨剤組成物に視覚的変化を生み出すことができる他の材料を挙げることができる。他の好適な例としては、二酸化チタン(TiO)を挙げることができる。二酸化チタンは、組成物に不透明度を加え、一般に、組成物の0.25重量%~5重量%の濃度で歯磨剤組成物中に存在する白色粉末である。
他の成分
本発明の歯磨剤組成物は、当業者に既知の通常及び従来の補助構成成分を含むことができる。任意選択的成分としては、例えば、抗歯垢剤、抗知覚過敏剤、ホワイトニング及び酸化剤、抗炎症剤、抗結石剤、キレート剤、歯質剤(tooth substantive agent)、鎮痛剤、及び麻酔剤が挙げられるが、これらに限定されない。歯磨剤組成物のための選択された構成成分は、互いに、化学的かつ物理的に適合するものでなければならないことが理解されよう。
以下の実施例及び説明は、本発明の範囲内にある実施形態を更に明らかにする。これらの実施例は単に例示することが目的であり、これらの多くの変形例が本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく可能であることから、本発明の制限として解釈されるべきではない。
実施例A:実施例1~5
実施例1は、リン酸塩緩衝液の参照であるのに対して、実施例2~5は、歯磨剤組成物である。これらは、処方者によって選択される従来の方法によって好適に調製され得る。実施例2及び実施例4は、比較製剤である一方、実施例3及び実施例5は、本発明による本発明の製剤である。実施例3及び実施例5は、それぞれ、フッ化物イオン源、亜鉛イオン源(クエン酸亜鉛、又は乳酸亜鉛)、及びグリシンと共に作製される。並行して、比較製剤の実施例2及び実施例4は、グリシンなしで作製される。組成物は全て、指定の比率での表1の構成成分の混和によって調製される。
Figure 2022548798000001
実施例B:バイオフィルム構築物、バイオフィルム内の抗菌剤の浸透及び内毒素中和について測定するためのアッセイ
以下のアッセイには、(1)バイオフィルムEPSマトリックスの不安定化、及び標識したEPSバイオフィルムが発した蛍光を測定することによる歯科バイオフィルムの厚さを評価し、(2)共局在率の測定を介して、亜鉛イオンと細菌との浸透効率を評価するために、本発明の発明の歯垢組成物のためのインサイツでの(in situ)歯垢バイオフィルム及び対照を使用する。
アッセイの詳細を以下に説明する。
(a)バイオフィルム増殖のための基質
インサイツでのバイオフィルムの増殖にはヒドロキシアパタイト(「HA」)ディスクを使用する。HAディスクは、各ディスクに3つの平行な溝(すなわち、2つの側方溝の幅200μm、深さ200μm、中央溝の幅500μm及び深さ500μm)を有するように設計される。対象の口にディスクを取り付けるとき、一般に歯垢が蓄積する傾向がありクリーニングが困難な領域である、歯間の隣接歯間間隙を模倣するように、これらの溝を垂直に維持する。このモデルは、溝からのそのままの状態での歯垢の収集を可能にする。HAディスクは、Shanghai Bei’erkang biomedicine limited company(Shanghai,China)によって製造される。
(b)スプリントの着用
ヒト対象は、スプリントを着用する。各対象は、48時間後に少なくとも9枚のHAディスクを確実に利用可能にするために、スプリント上に最大12枚までのHAディスクを装着する。このようなスプリント及びHAディスクの非限定的な例を図1に示す。図1を参照すると、デバイス(1)は、複数のHAディスク(2a~2d)を保持する。特定の例では、図2を参照すると、HAディスク(201)は、3本の平行な溝(203)を有する(2本の側方溝(203a及び203c)は、幅300μm及び深さ300μmであるが、中間溝(203b)(2つの側面溝の間にある)は、幅500μm及び深さ500μmである)。中間溝は、HAディスクがヘッド対ヘッドの比較目的のため、2つの同一のハーフディスクに、より容易に分離することができるように、2つの側方溝よりも広くかつ深く設計されている。図3は、内部にバイオフィルム(2005)を有する溝(2003)の断面図の概略図である。HAディスクの更なる詳細は、米国特許出願公開第2017/0056531号(例えば、段落[0019]~[0020])に記載されている。
図3には示されていないが、ディスクは、歯間の歯間空間に後退が生じるように位置付けられ得る(この位置は歯垢を生じやすいため(クリーニングの困難さなどを考慮して))。対象は、食事中にのみスプリントを取り外し(不透明な容器内に湿った状態でスプリントを保存する)、口腔衛生処置を実施する。その後すぐに、スプリントを再び着用する。対象は、飲用時にはストローを使用するように求められる。
(c)HAディスクからのインサイツバイオフィルムの放出
全てのHAディスクは、48時間でピンセットによってスプリントから除去される。ピンセットを使用して、HAチップの縁部を保持し、HAディスクをPBS(リン酸緩衝生理食塩水)溶液を含有する2mL遠心管に移す。ディスクを移す前には、毎回ピンセットを十分に洗浄する(水、75%アルコール、及び次いで脱イオン水)。
(d)練り歯磨き上清の調製
15グラムの脱イオン水を5グラムの練り歯磨き(実施例1~5のいずれか1つを使用)に添加する。完全に撹拌した後、混合物を12,000RPMで20分間遠心分離する。上清を使用の1日前に調製し、4℃で保管する。
(e)共焦点レーザー走査顕微鏡検査
HAディスクをスプリントから除去した後。様々な本発明の組成物及び比較組成物によるエクスビボ処置に、HAディスクを使用する。対象の上清で処置し、微生物蛍光プローブ及び第一スズ蛍光プローブ(例えば、米国特許出願公開第2018/0072944(A1)号、Shi et al.に記載されている)で標識した後、溝内のバイオフィルムを、共焦点レーザー走査顕微鏡(「CLSM」)(以下に記載される)によって測定する。
(f)ディスクの調製
HAディスクをPBS溶液ですすぎ、各HAディスクをピンセットで半分に分割し2つにする。その後、各ハーフディスクを500~1000μLのPBS溶液に1分間静置する。各ディスクを、PBS溶液又は練り歯磨き上清のいずれかによって2分間処理する。各ディスクをピンセットで保持し、1mLのPBS溶液中で前後に10回揺り動かして洗浄し、次いでこの洗浄サイクルを繰り返す。次いで、各ディスクを500~1000μLのPBS溶液に5分間静置する。
PBS及び/又は口腔ケア組成物(例えば、練り歯磨き)の上清で処置し、特定の蛍光プローブで標識した後、溝内のバイオフィルムを共焦点レーザー走査顕微鏡(CLSM)によって測定する。
(g)蛍光プローブ染色及び顕微鏡
「イオン蛍光プローブ」は、1種類のイオンに特異的に結合し、ある特定の波長で蛍光を発する蛍光プローブを意味する。近年では、生化学及び環境研究におけるそれらの潜在的な用途のために、イオンの新しい高選択性蛍光プローブの開発に大きな重点が置かれている。光誘起電子/エネルギー伝達(PET)、分子内電荷移動(ICT)、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)などを含む、イオンの光学的検出のために、多くの種類のシグナル伝達機構が提案され、利用されている。これらの蛍光プローブのいくつかは蛍光バイオイメージングにも適用することができるが、これは、細胞損傷をほとんど引き起こさず、生細胞の高速空間分析で高感度である。具体的には、分析物の存在下及び不在下で異なる波長での2つの発光強度の同時記録をもたらすFRET撮像は、分子レベルで複雑な生物学的プロセスを可視化するための簡易的な方法を提供している。この技術は、バイオフィルム及び人体におけるイオンの生理学的機能又は病因の研究に好適であるように思われる。
共局在率の測定を介した、亜鉛イオンと細菌との亜鉛浸透効率。バイオフィルムを標識するのに好適な亜鉛蛍光プローブの非限定的な例としては、以下の化合物のうちのいずれか1つを挙げることができる。
2-(2(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ジアミノスピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン)、(b)2-(2(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ビス(エチルアミノ)-2’,7’-ジメチルスピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン)、(c)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ビス(ジエチルアミノ)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン、(d)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ビス(ジエチルアミノ)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン、(e)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ビス(フェニルアミノ)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン;(f)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ジ(ピロリジン-1-イル)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン、(g)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ジアミノ-2’,7’-ジエチルスピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン、(h)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-2’,7’-ジブチル-3’,6’-ビス(ジエチルアミノ)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン)-3-オン、(i)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ジモルホリノスピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン、(j)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ジ(ピペリジン-l-イル)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン、(k)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-1’,2’,3’,4’,8’,9’,10’,11’-オクタヒドロスピロ[イソインドリン-1,6’-ピラノ[3,2-g:6,6-g’]ジキノリン]-3-オン、(l)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-1’,2’,3’,4’,10’,11’,12’,13’-オクタヒドロスピロ[イソインドリン-1,7’-ピラノ[2,3-f:6,5-f’]ジキノリン]-3-オン、(m)2-(2(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-2’,7’-ジメチル-3’,6’-ジ(ピペリジン-l-イル)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン)、及び(n)2-(2(ビス((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ビス(ジエチルアミノ)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン)。
一般に、これらの亜鉛蛍光プローブは、アミド部分を介して2-メチル1H-ピロールに連結された蛍光色素分子としてローダミンB誘導体部分を含有する。更なる詳細は、国際公開第2016/041138(A1)号に記載されている。
「微生物蛍光プローブ」は、バイオフィルムの微生物と結合し、ある特定の波長で蛍光を発する蛍光プローブを意味する。そのようなプローブの1つのクラスとしては、蛍光標識されたオリゴヌクレオチド、好ましくはrRNA指向性オリゴヌクレオチドが挙げられる。非限定的な例としては、SYTO(商標)ブランドの染料が挙げられる。1つの特定の例は、SYTO(登録商標)9緑色蛍光核酸染色であり、励起は485(DNA)及び486(RNA)であり、発光は498(DNA)及び501(RNA)で検出される。
処理及び浸漬後、各ハーフディスクを、暗所で30分間、Syto-9プローブと一緒にZnプローブで(5μMのSyto-9及び5μMのZnプローブを含有する)染色する。SYTO-9/Zn染料染色した試料について、以下のパラメータを使用する:λex=488nm/560nm、λem=500/580nm、20倍対物レンズ、及び表面細菌の底部から60μmにわたってステップサイズ=3μmで走査する。
蛍光標識されたカルシウムプローブは、Ca2+との結合時に蛍光の増加を示す分子である。バイオフィルムは、カルシウム蛍光プローブで標識する。バイオフィルムを標識するのに好適なカルシウム蛍光プローブの例は、以下の化合物のうちのいずれか1つ以上であり得る:
(a)Fluo-3(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光染色、
(b)Fluo-3(商標)、五カリウム塩、細胞不透過性蛍光染色、
(c)Fluo-4(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光染色、
(d)Fluo-4(商標)、五カリウム塩、細胞不透過性蛍光染色、
(e)Fluo-4 Direct(商標)カルシウムアッセイキット、
(f)Mag-Fluo-4(商標)、四カリウム塩、細胞不透過性蛍光染色、及び
(g)Fluo-5F(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光染色。
これらのプローブのうちの1つ以上は、ThermoFisher Scientific Company(Waltham,MA)から入手可能であり得る。
Fluo-3(商標)を使用して、Ca2+シグナル伝達の空間動態を撮像する。バイオフィルムは、溶解プローブをバイオフィルムに直接添加することによって、カルシウムプローブのAM(商標)エステル形態で処理することができる。Fluo-3(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光プローブは、共焦点顕微鏡、フローサイトメトリー、及びマイクロプレートスクリーニング用途(吸収/発光最大値約506/526nm)を使用して、細胞内及び細胞外カルシウム染色に使用する。Concanavalin A(商標)(Con A)、Alexa Fluor(登録商標)594Conjugateは、バイオフィルムの染色EPSの信頼性が高い代替物であることが報告されている。Con AのAlexa Fluor(登録商標)594Conjugateは、Alexa Fluor(登録商標)594染料の明るい赤色蛍光を示す(吸収/発光最大値約590/617nm)。Concanavalin A(商標)、Alexa Fluor(登録商標)594Conjugateは、バイオフィルムのEPS部に富むα-マンノピラノシル及びα-グルコピラノシル残基と選択的に結合する。
1つの具体的な例は、Concanavalin A(商標)、Fluorescein Conjugate(商標)であり、励起は494nmであり、最大発光は518nmで検出される。これらのEPS蛍光プローブは、広く利用可能であり、EPSの位置及び/又は量を定量的に判定するためのそれらの使用方法の手順詳細も同様である。
バイオフィルムを標識するのに好適なEPS蛍光プローブの例は、以下の化合物のうちのいずれか1つであり得る:
(a)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)350Conjugate(商標)、
(b)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)488Conjugate(商標)、
(c)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)594Conjugate(商標)、
(d)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)633Conjugate(商標)、
(e)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)647Conjugate(商標)、
(f)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Fluorescein Conjugate(商標)、
(g)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Oregon Green(登録商標)488Conjugate(商標)、
(h)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)tetramethylrhodamine Conjugate(商標)、
(i)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Texas Red(登録商標)Conjugate(商標)。
これらのプローブのうちの1つ以上は、ThermoFisher Scientific Company(Waltham,MA)から入手可能であり得る。
処理及び浸漬後、各ハーフディスク試験片を、暗所で30分間、Concanavalin A(商標)、Alexa Fluor(登録商標)594Conjugateプローブ(5uM Fluo-3(商標)+5uM Con-A(商標)を含有する)と一緒にFluo-3(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光プローブの染料混合溶液で染色する。染色後、各試験片を、500~1000uLのPBS溶液に浸漬して、2分間静置する。
(h)共焦点レーザー走査顕微鏡検査
Leica(商標)TCS SP8 AOBS分光共焦点顕微鏡を使用する。共焦点システムは、Leica(商標)DM6000B直立顕微鏡及びLeica(商標)DMIRE2反転顕微鏡からなる。直立スタンドは、スライド載置した標本を含む用途に使用されるが、37℃のインキュベーションチャンバ及びCO富化付属品を有する反転スタンドには、生細胞向けの用途がある。この顕微鏡は、交換可能なレーザー走査ヘッド、及びそれ自体の電気モータ駆動段階に加えて、焦点(Z)平面における急速撮像を容易にする、ガルバノメータ駆動型高精度Zステージを共有する。更に当該顕微鏡は、落射蛍光に加えて、明視野、偏光光及び微分干渉コントラストを含む様々な透過光コントラスト法に対応しており、5倍、20倍、40倍、63倍(油浸及び乾燥)並びに100倍(油浸)Leica(商標)対物レンズを装備している。
レーザー走査及び検出システムについて説明する。TCS SP8 AOBS共焦点システムには、4とおりのレーザー(1つのダイオード、1つのアルゴン及び2つのヘリウムネオンレーザー)が供給され、これにより電磁スペクトルのUV、可視及び近赤外範囲内の広範な蛍光色素を励起させることが可能である。レーザー走査ヘッドに音響光学的調整可能フィルタ(AOTF)、音響光学ビームスプリッタ(AOBS)及び4つのプリズム分光光度計検出器を組み込むという設計により、3とおりの蛍光色素の同時励起及び検出が可能である。正立顕微鏡も、透過光検出器を有しており、透過光画像を蛍光記録上に重ね合わせることが可能である。
Leica(商標)共焦点ソフトウェアLAS AF3.3.0を使用する。共焦点は、デュアルモニターを装備した標準Pentium PC及びLeica(商標)共焦点ソフトウェアを操作することを介して制御する。Leica共焦点ソフトウェアLAS AF3.3.0(Leica Lasertechnik GmbH,Heidelberg,Germanyから入手可能)は、3Dの再構成及び測定、生理学的記録及び分析、タイムラプス、蛍光色素の共局在、FRAP及びFRETなどの光退色技術、スペクトル不混合及び多色回復(multicolour restoration)を含む、多次元での一連の画像の取得、処理及び分析のためのインターフェースを提供する。
(i)画像分析
Zn分析;SYTO-9/Zn染料で染色した試料を選んで、赤色及び緑色の画素の重複効率(overlap efficiency)を定量化する。ソフトウェアを使用して、「緑色」の細菌プローブの画素重複及び「赤色」の亜鉛プローブの画素重複を特定し、次いでこの値を、黒色以外の全ての画素(重複していない第一スズプローブを含む)で除算して、細菌中の亜鉛の共局在率を算出する。一般に、この共局在率が高くなるほど、当該口腔ケア製品は、より効率的に亜鉛を細菌に送達する。
Ca:EPS;Fluo-3(商標)/Con-A(商標)染色試験片について、両方の蛍光チャネルを選んで、緑色の画素(カルシウム)と赤色の画素(EPS)との蛍光強度比を定量化し、Con-A(商標)蛍光チャネルを選んで、バイオフィルムの厚さを測定する。これによって、各試験片のCon-A(商標)蛍光チャネルの6つの選択されたフィールドを判断する。これらの分野は、観察者の一般検査後の試料全体を代表するものとみなされる。距離は、フィールドの厚さを測定する、バイオフィルムの表面からその基部までを測定し、続いて、対応する試験片のバイオフィルムの平均厚さを計算する。
結果:対象を本発明の組成物の実施例3(すなわち、クエン酸亜鉛+2%のグリシン)、実施例5(すなわち、乳酸亜鉛+2%のグリシン)、比較組成物の実施例2(すなわち、クエン酸亜鉛のみ)、比較組成物の実施例4(すなわち、乳酸亜鉛のみ)、市販製品組成物の実施例6(すなわち、Colgate Total(商標)Whole Mouth Health,Daily Repair、クエン酸亜鉛/酸化亜鉛+アルギニンを含有する)、及び陰性対照としての対照(PBS)で処理する。結果を表2に提供する。
Figure 2022548798000002
実施例6は、市販製品組成物(Colgate Total(商標)Whole Mouth Health,Daily Repair)である。
データを考察する。表2を参照すると、インサイツでの歯垢バイオフィルム内の亜鉛の蛍光強度、並びに様々な実施例(2~5)及び練り歯磨き製剤(商品化された例)について測定した平均バイオフィルム厚さが提供されている。表2の第1の列は、重要な活性物質を有する製品を特定する。続いて、各製品は、上記の表1に記載の実施例(すなわち、実施例2~5)を含み、並びに1つの商品化された製品実施例6を含む。とりわけ、実施例6は、亜鉛イオン源としてクエン酸亜鉛及び酸化亜鉛、並びに1.5%のアルギニン---塩基性アミノ酸を含有する。表2の第2の列は、歯科バイオフィルム厚さを示す。バイオフィルム厚さが薄いほど、組成物はより効果的である。第3の列は、亜鉛浸透(%)を示す。百分率が高いほど、バイオフィルムへの亜鉛浸透はより効果的である。第4の列及び第5の列は、それぞれ、実施例中に存在する総亜鉛量(ppm)及び可溶性亜鉛量(ppm)を示す。可溶性亜鉛量は、実施例を3倍の水に希釈したときに測定する。
引き続き表2を参照して、実施例1(「Ex1」)のリン酸塩緩衝液(「PBS」)を陰性対照として使用する。したがって、実施例1は、カルシウム(「Ca」)/EPSの蛍光比、及び歯科バイオフィルム厚さへの影響の両方において、最も効果が低い(他の組成物と比較して)。本発明の実施例3は、比較例2と比較して、バイオフィルム厚さの大幅な低減、及び亜鉛浸透の大幅な増加を示す。同様に、本発明の実施例5は、比較例4と比較して、バイオフィルム厚さの大幅な低減、及び亜鉛浸透の大幅な増加を示す。とりわけ、本発明の実施例3及び実施例5(2%のグリシンのみを含有する)は、かなり多量の亜鉛イオン、及びかなり多量のアミノ酸アルギニン(1.5%)を含有する市販製品実施例6と比較しても、バイオフィルム厚さの大幅な低減を示す。
実施例C:消費者感覚試験
消費者感覚試験は、本発明の実施例3及び5対比較例2及び4に対する消費者の選好を測定するために実施される。
18名の訓練された感覚パネリストは、製品の独自性、すなわち、ブランド、成分などを認識していない一連の試験製品の使用について指示される。彼らは、ランダムなブラッシング順序で対にした比較製品(2対3、4対5)を使用して歯をブラッシングするように求められる。各割り当てられた練り歯磨きをOral B Navigatorブラシ上に分配し、制御した2分間ブラッシングしてもらい、各パネリストは、標準的な質問票に1~5の等級スコアで感覚属性(すなわち、収斂性に関する)を記録する。表3は、実施例2~5の平均ランク付けを示す。クエン酸亜鉛/乳酸亜鉛へのグリシンの添加は、90%の信頼レベルで歯磨剤の顕著な収斂性を大幅に低減することを明確に示すことができる。
Figure 2022548798000003
高度に収斂性5、軽度の収斂性3、収斂性なし0
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
相互参照される又は関連する任意の特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。

Claims (14)

  1. 歯磨剤組成物であって、
    a)前記組成物の0.1重量%~0.5重量%の亜鉛イオンと、
    b)前記組成物の0.1重量%~6.0重量%のグリシン若しくはその塩、又はこれらの組み合わせと、
    c)前記組成物の0.05重量%~0.5重量%のフッ化物イオンと、
    を含み、
    前記歯磨剤組成物が第一スズイオン源を実質的に含まない、歯磨剤組成物。
  2. クエン酸塩、グルコン酸塩、乳酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるキレート剤を更に含む、請求項1に記載の歯磨剤組成物。
  3. 前記亜鉛イオンと前記キレート剤とのモル比が、1.5:1以下、好ましくは、1.5:1~0.2:1である、請求項1又は2に記載の歯磨剤組成物。
  4. 前記亜鉛イオンが、クエン酸亜鉛、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、乳酸亜鉛、リン酸亜鉛、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される亜鉛イオン源によって提供され、より好ましくは、前記亜鉛イオン源が、クエン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、乳酸亜鉛、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  5. 前記組成物が、5.0~10.5、好ましくは、5.5~8.0、より好ましくは、6.0~7.8の範囲のpHを有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  6. 前記組成物が、第一スズイオン源を本質的に含まず、好ましくは第一スズイオン源を含まない、請求項1~5のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  7. 前記フッ化物イオンが、フッ化ナトリウム、フッ化インジウム、フッ化アミン、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化亜鉛、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるフッ化物イオン源によって提供され、好ましくは、前記フッ化物イオン源が、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  8. 前記グリシンが、0.2%~5%、好ましくは、0.5%~4%の濃度で存在する、請求項1~7のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  9. 前記組成物が、前記組成物の0.01重量%~5重量%の増粘系を更に含み、前記増粘系が、増粘ポリマー、増粘シリカ、又はこれらの組み合わせから選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  10. 歯科バイオフィルム内の亜鉛浸透が、50%超、及び好ましくは、60%超、及びより好ましくは、70%超である、請求項1~9のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  11. 前記組成物が、前記組成物の1重量%~35重量%、より好ましくは、5重量%~25%重量%の研磨剤を更に含み、前記研磨剤が、カルシウム含有研磨剤、シリカ研磨剤、又はこれらの組み合わせから選択され、より好ましくは、前記研磨剤が、シリカ研磨剤である、請求項1~10のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  12. 前記組成物が、前記組成物の1重量%~60重量%、好ましくは、25重量%~55重量%の保湿剤を更に含み、好ましくは、前記保湿剤が、ポリオールであり、より好ましくは、前記ポリオールが、ソルビトール、グリセリン、又はこれらの組み合わせから選択される、請求項1~11のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  13. 対象における歯垢バイオフィルムの処置のための、亜鉛イオン及びフッ化物イオンを含有する歯磨剤組成物を作製するためのグリシン又はその塩の使用。
  14. 対象における歯垢バイオフィルムを処置する方法であって、請求項1~12のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物を使用して前記対象の歯をブラッシングすることを含み、好ましくは、前記ブラッシングすることが、少なくとも1日1回、より好ましくは、少なくとも1日2回行われる、方法。
JP2022518833A 2019-09-30 2019-09-30 歯科バイオフィルムの処置のための歯磨剤組成物 Active JP7414973B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/CN2019/109434 WO2021062623A1 (en) 2019-09-30 2019-09-30 Dentifrice compositions for treatment of dental biofilm

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022548798A true JP2022548798A (ja) 2022-11-21
JP7414973B2 JP7414973B2 (ja) 2024-01-16

Family

ID=75161724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022518833A Active JP7414973B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 歯科バイオフィルムの処置のための歯磨剤組成物

Country Status (9)

Country Link
US (1) US11813343B2 (ja)
EP (1) EP4037637A1 (ja)
JP (1) JP7414973B2 (ja)
CN (1) CN114466640A (ja)
AU (1) AU2019468928B2 (ja)
BR (1) BR112022004344A2 (ja)
CA (1) CA3155865A1 (ja)
MX (1) MX2022003869A (ja)
WO (1) WO2021062623A1 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4339432A (en) * 1979-06-20 1982-07-13 Lever Brothers Company Oral mouthwash containing zinc and glycine
WO1986000004A1 (en) * 1984-06-11 1986-01-03 Godfrey Science & Design, Inc. Improvement in the flavor of zinc supplements for oral use
JPH0665034A (ja) * 1991-12-11 1994-03-08 Unilever Nv 口内洗剤組成物
EP0740932A1 (en) * 1995-05-03 1996-11-06 Unilever N.V. Clear gel-type dentifrices
WO2005092277A1 (en) * 2004-03-25 2005-10-06 Unilever N.V. Oral composition
CN108888770A (zh) * 2018-07-30 2018-11-27 郑州兰茜生物工程有限公司 一种健齿固齿抗菌消炎的口腔保健剂及其制备方法
CN108939079A (zh) * 2018-07-30 2018-12-07 郑州兰茜生物工程有限公司 一种清热解毒抗菌消炎的口腔保健剂及其制备方法

Family Cites Families (51)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3935305A (en) 1972-10-04 1976-01-27 Colgate-Palmolive Company Toothpaste
JPS6043324B2 (ja) 1977-10-20 1985-09-27 ライオン株式会社 口腔用組成物
US4425325A (en) * 1979-06-20 1984-01-10 Lever Brothers Company Oral compositions
JPH0636613B2 (ja) 1984-11-26 1994-05-11 ソニー株式会社 色同期回路
EP0311260B1 (en) 1987-09-14 1994-12-28 The Procter & Gamble Company Oral compositions
US5281410A (en) 1991-10-23 1994-01-25 The Proctor & Gamble Company Methods of reducing plaque and gingivitis with reduced staining
DK176196B1 (da) 1997-10-07 2007-01-08 Ejvind Jersie Pedersen Mundhygejnepræparat til behandling af halitosis samt anvendelse af et chelat omfattende en metaliondel og en aminosyredel som en komponent i præparatet
US6846478B1 (en) 1998-02-27 2005-01-25 The Procter & Gamble Company Promoting whole body health
BR9910981A (pt) 1998-06-09 2004-08-03 William J Embro Composição e uso da mesma para o tratamento de irritações e infeções epidérmicas
US6309835B1 (en) 1999-05-27 2001-10-30 Koninkiijke Philips Electronics N.V. Methods for quantitating the efficacy of oral care products
US8283135B2 (en) 2000-06-30 2012-10-09 The Procter & Gamble Company Oral care compositions containing combinations of anti-bacterial and host-response modulating agents
US20030157145A1 (en) 2002-01-24 2003-08-21 Kalili Tom K. Fluoridated products
US20090202453A1 (en) 2004-08-03 2009-08-13 Hindustan Lever Limited Oral Composition
US20060134020A1 (en) * 2004-12-21 2006-06-22 Robinson Richard S Anti-caries oral care composition with a chelating agent
US20090186090A1 (en) 2007-04-30 2009-07-23 Colgate-Palmolive Oral Care Composition to Reduce or Eliminate Dental Sensitivity
MX337701B (es) 2008-02-08 2016-02-15 Colgate Palmolive Co Composiciones que contienen aminoacido basico y sal carbonato soluble.
MX364537B (es) 2008-02-08 2019-04-30 Colgate Palmolive Co Producto para el cuidado oral y métodos de uso y fabricación del mismo.
MX2010004903A (es) 2008-02-08 2010-05-27 Colgate Palmolive Co Producto para el cuidado oral y metodos de uso y fabricacion del mismo.
EP2249786B1 (en) 2008-02-08 2017-07-19 Colgate-Palmolive Company Oral care product and methods of use and manufacture thereof
MY156511A (en) 2008-02-08 2016-02-26 Colgate Palmolive Co Compositions and devices
BRPI0907109A2 (pt) 2008-02-08 2016-05-03 Colgate Palmolive Co lenço dental e método
US20110104081A1 (en) 2009-11-03 2011-05-05 Douglas Craig Scott Oral Compositions for Treatment of Dry Mouth
ES2548988T3 (es) 2010-03-31 2015-10-22 Colgate-Palmolive Company Composición para el cuidado bucal
KR101722490B1 (ko) 2010-06-04 2017-04-04 (주)아모레퍼시픽 잇몸질환 예방에 효과적인 폴리감마글루탐산 함유 구강용 조성물
CN103153272A (zh) 2010-07-19 2013-06-12 宝洁公司 包含精油化合物的衍生物的组合物以及在个人护理产品中的用途
SG187622A1 (en) 2010-08-18 2013-03-28 Colgate Palmolive Co Oral care product and methods of use and manufacture thereof
PL2621466T3 (pl) 2010-10-01 2018-11-30 The Procter & Gamble Company Kompozycje do pielęgnacji jamy ustnej o ulepszonej słodkości
BR112013010519A2 (pt) 2010-10-27 2016-07-05 Colgate Palmolive Co composição de higiene oral compreendendo arginina e carbonato de cálcio
CN103764102B (zh) 2011-09-08 2018-05-29 荷兰联合利华有限公司 牙齿再矿化洁牙剂
CN105530910B (zh) 2012-12-03 2018-09-18 加巴国际控股有限公司 口腔护理组合物
EP2928440B2 (en) 2012-12-05 2019-12-18 Colgate-Palmolive Company Fluoride-stable zinc containing oral care compositions
CN104822360B (zh) 2012-12-06 2017-11-14 高露洁-棕榄公司 表面活性剂体系用于含锌组合物
KR20150095701A (ko) 2012-12-19 2015-08-21 콜게이트-파아므올리브캄파니 아연 아미노산 할라이드를 포함하는 구강 관리 조성물
WO2014134463A1 (en) 2013-02-28 2014-09-04 University Of Tennessee Research Foundation Methods and compositions for preventing and treating tooth erosion
JP2016516778A (ja) 2013-04-10 2016-06-09 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー ポリオルガノシルセスキオキサン粒子を含有する口腔ケア組成物
WO2015084321A1 (en) 2013-12-03 2015-06-11 Colgate-Palmolive Company Oral care compositions
WO2016041138A1 (en) 2014-09-16 2016-03-24 The Procter & Gamble Company Zinc fluorescent probe
CN107106447B (zh) 2014-12-26 2021-01-22 高露洁-棕榄公司 口腔护理组合物及使用方法
EP3223772B1 (en) 2014-12-26 2018-11-28 Colgate-Palmolive Company Low water dentifrice compositions
US20180153778A1 (en) 2015-04-23 2018-06-07 Colgate-Palmolive Company Calcium-Based Dentifrices for Enhanced Uptake of Active Ingredients
CA2981092C (en) 2015-04-29 2023-08-22 Colgate-Palmolive Company Oral care compositions comprising potassium nitrate
RU2704312C2 (ru) 2015-05-01 2019-10-28 Колгейт-Палмолив Компани Композиции в виде средства для чистки зубов с низким содержанием воды
CN106075545A (zh) 2016-06-15 2016-11-09 湖州科达化工燃料有限公司 一种具有抗菌止血功效的软组织用粘合剂
CA3023643A1 (en) * 2016-06-24 2017-12-28 Colgate-Palmolive Company Zinc lactate and stannous ion oral care composition
US10280444B2 (en) 2016-09-09 2019-05-07 The Procter & Gamble Company Method of quantitating sorption of stannous by microbial cells of a biofilm
US20180072944A1 (en) 2016-09-15 2018-03-15 The Procter & Gamble Company Stannous Fluorescent Probe
CA3053879C (en) 2017-03-03 2021-12-07 The Procter & Gamble Company Dentifrice compositions for treatment of dental biofilm
BR112020017915B1 (pt) 2018-03-29 2022-02-08 The Procter & Gamble Company Composições para higiene bucal para promover a saúde das gengivas
JP7058341B2 (ja) 2018-03-29 2022-04-21 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 歯肉健康を促進するための口腔ケア組成物
JP7058342B2 (ja) 2018-03-29 2022-04-21 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 歯肉健康を促進するための口腔ケア組成物
BR112020016315B1 (pt) 2018-03-29 2022-01-11 The Procter & Gamble Company Composições para tratamento bucal para promover a saúde das gengivas

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4339432A (en) * 1979-06-20 1982-07-13 Lever Brothers Company Oral mouthwash containing zinc and glycine
WO1986000004A1 (en) * 1984-06-11 1986-01-03 Godfrey Science & Design, Inc. Improvement in the flavor of zinc supplements for oral use
JPH0665034A (ja) * 1991-12-11 1994-03-08 Unilever Nv 口内洗剤組成物
EP0740932A1 (en) * 1995-05-03 1996-11-06 Unilever N.V. Clear gel-type dentifrices
WO2005092277A1 (en) * 2004-03-25 2005-10-06 Unilever N.V. Oral composition
CN108888770A (zh) * 2018-07-30 2018-11-27 郑州兰茜生物工程有限公司 一种健齿固齿抗菌消炎的口腔保健剂及其制备方法
CN108939079A (zh) * 2018-07-30 2018-12-07 郑州兰茜生物工程有限公司 一种清热解毒抗菌消炎的口腔保健剂及其制备方法

Non-Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
ANTI-BACTERIAL TOOTHPASTE, IPER, 2012年6月, MINTEL GNPD [ONLINE], JPN6023012409, ISSN: 0005023032 *
DAY & NIGHT CARE ADVANCED PROTECTION TOOTHPASTE WITH SWISS HERB & ZINC MINERAL, LION CORPORATION, 20, JPN6023012411, ISSN: 0005023030 *
TOOTHPASTE REPACKAGING, UNILEVER, 2007年5月, MINTEL GNPD [ONLINE], JPN6023012407, ISSN: 0005023034 *
TOOTHPASTE WITH FLUORIDE, DENTAID, 2011年8月, MINTEL GNPD [ONLINE], JPN6023012410, ISSN: 0005023031 *
TOOTHPASTE, UNILEVER, 2001年1月, MINTEL GNPD [ONLINE], JPN6023012408, ISSN: 0005023033 *

Also Published As

Publication number Publication date
JP7414973B2 (ja) 2024-01-16
US11813343B2 (en) 2023-11-14
AU2019468928B2 (en) 2024-02-29
AU2019468928A1 (en) 2022-03-17
CA3155865A1 (en) 2021-04-08
MX2022003869A (es) 2022-04-18
US20210093526A1 (en) 2021-04-01
CN114466640A (zh) 2022-05-10
EP4037637A1 (en) 2022-08-10
BR112022004344A2 (pt) 2022-05-31
WO2021062623A1 (en) 2021-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7058341B2 (ja) 歯肉健康を促進するための口腔ケア組成物
JP7058342B2 (ja) 歯肉健康を促進するための口腔ケア組成物
JP2021516247A (ja) 歯肉健康を促進するための口腔ケア組成物
JP2021516688A (ja) 歯肉健康を促進するための口腔ケア組成物
US20240108561A1 (en) Dentifrice compositions comprising bicarbonate salt and neutral amino acid
JP7414973B2 (ja) 歯科バイオフィルムの処置のための歯磨剤組成物
US11622925B2 (en) Dentifrice compositions for treatment of dental biofilm
JP7411788B2 (ja) 第一スズイオン源、中性アミノ酸、及びポリホスフェートを含む口腔ケア組成物
US20230329983A1 (en) Dentifrice compositions comprising bicarbonate salt

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230328

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230621

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230828

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230927

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7414973

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150