JP2022547798A - プライミング方法及び生体成分処理システム - Google Patents
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Abstract
生体成分処理システム(22)は、中空糸(24)の内腔(24a)に液体を流通可能なIC用ルート(44A)と、中空糸(24)の外側の主空間(26a)に液体を流通可能なEC用ルート(44B)とを備える。また生体成分処理システム(22)は、IC用ルート(44A)及びEC用ルート(44B)の液体の流通状態を制御する制御部(136)を備える。制御部(136)は、プライミング時に、IC用ルート(44A)及びEC用ルート(44B)の両方に液体を流通しつつ、内腔(24a)を流通する液体と、主空間(26a)を流通する液体との間に差圧を発生させて、中空糸(24)から気体を流出させる。【選択図】図5
Description
本発明は、処理部に液体を流通させて当該処理部内の気体を排出するプライミング方法及び生体成分処理システムに関する。
再生医療では、生体の細胞(生体成分)を採取して培養し、培養した細胞を患者に投与する処置がなされる。細胞を培養する増殖処理では、例えば、特開2017-143775号公報に開示されているように、ケース内に中空糸を有する細胞培養容器(処理部)を用いた細胞培養システム(生体成分処理システム)が使用される。生体成分処理システムは、細胞を含む液体を中空糸の内腔に供給して中空糸の内周面に細胞を播種し、その後に処理部(中空糸の内外)に培地を送り込むことで細胞を培養する。
この種の生体成分処理システムは、細胞の増殖を行う前に、中空糸を含む処理部内の空気(気体)を抜くために、所定の液体(生理食塩水等のプライミング液、又は培地)を処理部に流通させるプライミングを実施している。従来のプライミングでは、例えば、中空糸の内腔に液体を流通させた後、中空糸の外側に液体を流通させる処理を行っている。
しかしながら、処理部において、内腔を構成する内周面にコーティングが形成された中空糸を適用している場合には、内腔を囲う膜構造内で流体が滞留し易くなる。このため、上記のプライミングを実施しても、膜構造から空気が抜け難いという課題がある。
本発明は、上記の技術に関連するものであり、中空糸から気体を容易且つ確実に排出することができるプライミング方法及び生体成分処理システムを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の第1の態様は、内腔を構成する内周面にコーティングが形成された中空糸と、前記中空糸を内部空間に収容した容器とを有する処理部に、液体を導入することで前記中空糸内の気体を排出するプライミング方法であって、前記処理部には、前記内腔に前記液体を流通可能な内部用ルートと、前記中空糸の外側の前記内部空間に前記液体を流通可能な外部用ルートとが接続されており、プライミング時に、前記内部用ルート及び前記外部用ルートの両方に前記液体を流通しつつ、前記内腔を流通する前記液体と、前記内部空間を流通する前記液体との間に差圧を発生させて、前記中空糸から前記気体を流出させる。
また前記の目的を達成するために、本発明の第2の態様は、内腔を構成する内周面にコーティングが形成された中空糸と、前記中空糸を内部空間に収容した容器とを有する処理部を有する生体成分処理システムであって、前記処理部に接続され、前記内腔に液体を流通可能な内部用ルートと、前記処理部に接続され、前記中空糸の外側の前記内部空間に前記液体を流通可能な外部用ルートと、前記内部用ルート及び前記外部用ルートの前記液体の流通状態を制御する制御部とを備え、前記制御部は、プライミング時に、前記内部用ルート及び前記外部用ルートの両方に前記液体を流通しつつ、前記内腔を流通する前記液体と、前記内部空間を流通する前記液体との間に差圧を発生させて、前記中空糸から前記気体を流出させる。
上記のプライミング方法及び生体成分処理システムは、中空糸から気体を容易且つ確実に排出することができる。
以下、本発明について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る生体成分処理システム22は、図1に示すように、生体成分を含む液体、及び生体成分を処理する液体を流動可能な生体成分用キット12(以下、単にキット12という)と、キット12がセットされる生体成分処理装置14とを備える。また、キット12は、液体の複数の経路を集約して生体成分処理装置14にセットされる生体成分用カセット10(以下、単にカセット10という)を有している。
本発明の第1実施形態に係る生体成分処理システム22は、図1に示すように、生体成分を含む液体、及び生体成分を処理する液体を流動可能な生体成分用キット12(以下、単にキット12という)と、キット12がセットされる生体成分処理装置14とを備える。また、キット12は、液体の複数の経路を集約して生体成分処理装置14にセットされる生体成分用カセット10(以下、単にカセット10という)を有している。
キット12は、カセット10の他に、複数の経路を構成する部材として複数のチューブ16、複数の医療用バッグ18及び処理部20を備える。キット12は、生体成分処理装置14の動作下に、カセット10及び各チューブ16を経由して、各医療用バッグ18に収容される複数種類の液体を流通させて、処理部20において液体を処理することで目的の製品を得るように構成される。
本実施形態に係る生体成分処理システム22は、再生医療において生体の細胞(生体成分)を増殖する増殖処理を行うものであり、キット12の処理部20には、細胞増殖用のバイオリアクタ21が適用される。また、キット12内で流動する液体としては、細胞を含む溶液(以下、細胞液という)、細胞の増殖のために供給される培地(培養液)、キット12内を洗浄する洗浄液、及び細胞を剥離する剥離液等があげられる。すなわち、生体成分処理装置14は、キット12のセット状態で、バイオリアクタ21に細胞液を播種し、さらに培地を供給して細胞を培養した後、バイオリアクタ21から増殖した細胞を剥離して回収する増殖処理を行う。以下では、生体成分処理装置14を細胞増殖装置15ともいい、生体成分処理システム22を細胞増殖システム23ともいう。
生体の細胞は、特に限定されるものではないが、例えば、血液に含まれる細胞(T細胞等)、幹細胞(ES細胞、iPS細胞、間葉系幹細胞等)があげられる。培地も、生体の細胞に応じて適切なものが選択されればよく、例えば、緩衝塩類溶液(Balanced Salt Solution:BSS)を基本溶液として、種々のアミノ酸、ビタミン類及び血清等を加えて調製されたものがあげられる。また洗浄液も、特に限定されるものではなく、PBS(Phosphate Buffered Salts)、TBS(Tris-Buffered Saline)等の緩衝液、又は生理食塩水があげられる。また剥離液としては、例えば、トリプシン、EDTA液を適用することができる。
キット12の複数の医療用バッグ18には、細胞液を収容した細胞液バッグ18Aと、洗浄液を収容した洗浄液バッグ18Bと、培地を収容した培地バッグ18Cとが含まれる。さらに、キット12は、複数の医療用バッグ18として空のバッグを有し、この空のバッグには、増殖処理において廃棄される液体が流入する廃液バッグ18Dと、増殖処理において得られた細胞(及び他の液体)を回収する回収バッグ18Eとが含まれる。また医療用バッグ18には、剥離液を収容した剥離液バッグ18Fが別に用意される。剥離液バッグ18Fは、増殖処理の過程で、作業者により、先に接続された医療用バッグ18(例えば、細胞液バッグ18A)と交換される。
細胞液バッグ18A、洗浄液バッグ18B、培地バッグ18C等は、図示しない無菌接合装置を用いて、各々のチューブ16の端部と無菌的に接合される。又は、各医療用バッグ18は、各々のチューブ16の端部に離脱不能に固着されており、キット12内の無菌性を確保する構造であってもよい。あるいは、キット12が、チューブ16と各医療用バッグ18との間を着脱自在に接続する接続構造(不図示)を適用してもよい。
キット12のバイオリアクタ21は、特に限定されないが、表面積の大きい培養基材を用いることが好ましく、本実施形態では中空糸24を適用している。具体的には、バイオリアクタ21は、複数(例えば、1万本以上)の中空糸24と、複数の中空糸24を収容する主空間26a(内部空間)を有する円筒状の容器26とを備える。
複数の中空糸24は、容器26の軸方向に沿って収容され、その両端部が容器26の図示しない保持壁により保持されている。図2に示すように、各中空糸24は、膜構造25(中空糸膜)により内腔24aを囲った構成となっている。内腔24aは、中空糸24を延在方向に沿って貫通している。内腔24aの直径は、例えば、200μm程度に形成され、保持壁の軸方向両側の端部空間26bに連通している。
膜構造25は、厚さ方向に延在する細孔25aを多数有する多孔質体に構成されている。各細孔25aは、中空糸24の外側(主空間26a)と内腔24aとの間を連通し、細胞やタンパク質の透過を規制する一方で、溶液や低分子の物質を透過させることが可能な大きさに形成されている。細孔25aの直径は、例えば0.005μm~10μm程度に設定される。
中空糸24の膜構造25を構成する材料は、特に限定されず、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、セルロースアセテート、セルローストリアセテート、再生セルロース等の高分子材料があげられる。
また中空糸24は、内腔24aを囲う膜構造25の内周面にコーティング27を有する。コーティング27は、中空糸24内に導入された細胞の播種を促進させる機能を有し、膜構造25の内周面全体(又は細孔25a内の一部)に塗布されている。コーティング27は、膜構造25の細孔25aに応じて複数の孔を有し、中空糸24の内腔24aと外側との連通を確保している。コーティング27を構成する材料は、特に限定されるものではないが、例えば、フィブロネクチン、ラミニン、ビトロネクチン、コラーゲン、テネイシン、フィブリノゲン、ゼラチン、ポリリジン等があげられる。
以上の中空糸24は、コーティング27に接着した細胞に対し細孔25aを介して培地や所定のガス成分等を供給する。以下、細胞増殖システム23において、主に中空糸24の内腔24aに液体を流通する構成をIC(intra capillary)ともいい、主に中空糸24の外側に液体を流通する構成をEC(extra capillary)ともいう。
図1に示すように、容器26は、各中空糸24を略直線状に延在させて収容可能な軸方向長さを有する。容器26は、チューブ16にそれぞれ接続される4つの端子28(第1IC端子28a、第2IC端子28b、第1EC端子28c、第2EC端子28d)を備える。第1IC端子28aは容器26の一端に設けられ、一端側の端部空間26bに連通している。第2IC端子28bは容器26の他端に設けられ、他端側の端部空間26bに連通している。第1EC端子28cは、容器26の外周面上の他端側近傍位置に設けられ、他端寄りの主空間26aに連通している。第2EC端子28dは、容器26の外周面上の一端側近傍位置に設けられ、一端寄りの主空間26aに連通している。
バイオリアクタ21は、細胞増殖装置15にセットした状態で、細胞増殖装置15により垂直方向(垂直面に沿う方向:縦方向)、水平方向(水平面に沿う方向:横方向)又は容器26の軸回りに回転可能に固定されることが好ましい。これにより、バイオリアクタ21内の空気を4つの端子28のいずれかに容易に誘導させることが可能となる。
キット12の複数のチューブ16は、細胞液バッグ18Aとカセット10間をつなぐ細胞液チューブ16A、洗浄液バッグ18Bとカセット10間をつなぐ洗浄液チューブ16B、培地バッグ18Cとカセット10間をつなぐ培地チューブ16C、廃液バッグ18Dとカセット10間をつなぐ廃液チューブ16D、回収バッグ18Eとカセット10間をつなぐ回収チューブ16E、バイオリアクタ21の第1IC端子28aとカセット10間をつなぐ第1ICチューブ16F、バイオリアクタ21の第2IC端子28bとカセット10間をつなぐ第2ICチューブ16G、バイオリアクタ21の第1EC端子28cとカセット10間をつなぐ第1ECチューブ16H、及びバイオリアクタ21の第2EC端子28dとカセット10間をつなぐ第2ECチューブ16Iを含む。
第1ECチューブ16Hの途中位置には、所定のガス成分を液体(培地)に混合するガス交換器29が設けられている。例えば、混合するガス成分としては、自然界の空気の混合比に近い成分(窒素N2:75%、酸素O2:20%、二酸化炭素CO2:5%)があげられる。
ガス交換器29の構造は、特に限定されず、バイオリアクタ21と同様に、複数の中空糸29bを容器29a内に設けたものを適用することができる。つまり、ガス交換器29は、第1ECチューブ16Hを流通する液体を中空糸29bの内腔に導き、この中空糸29b内の移動中に容器29a内(中空糸29bの外側の空間)に供給されたガス成分を、中空糸29bの細孔を介して液体に混合させる。
キット12の一部品であるカセット10は、上記の各チューブ16が予め接合されることで、各医療用バッグ18の細胞液、洗浄液、培地、剥離液を、別の医療用バッグ18又はバイオリアクタ21に流通させる液体の経路の中継部として機能する。このカセット10は、細胞増殖装置15にキット12をセットする際に、細胞増殖装置15内の図示しないカセット配置部に取り付けられ、増殖処理におけるチューブ16の配線作業を簡略化させる。
図3に示すようにカセット10は、複数のチューブ16が直接接続される軟質なカセット本体40と、このカセット本体40を保持して細胞増殖装置15に固定される硬質なフレーム50とで構成されている。
カセット本体40は、略長方形を呈すると共に、可撓性を有する薄肉のシート状に形成されている。カセット本体40は、樹脂材料からなる2つの樹脂シート42を厚さ方向に重ねて接合(溶着)することで形成される。一対の樹脂シート42の接合では、溶着用の金型に形成された溝に沿うように当該一対の樹脂シート42間に気体を給排気することで、樹脂シート42がそれぞれ断面半円状に隆起した流路壁となりその内側に流路44が形成される。樹脂シート42を構成する材料は、液体の圧力によって変形可能な柔軟性を有していれば、特に限定されず、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂等を適用するとよい。カセット本体40の表面にはエンボス加工が施され、微小な凹凸が形成されていてもよい。カセット本体40の外縁41には、複数のチューブ16と流路44の間を接続する複数のコネクタ60が設けられている。
また、カセット本体40内には、流路44に連通する複数の圧力被検出部48、液位被検出部80及び逆止弁部90が設けられる。さらに、カセット本体40は、所定の流路44を開閉可能とする流路被開閉部100(複数の切り欠き102)を複数箇所に備える。
一方、フレーム50は、カセット本体40よりも硬質な(弾性率が大きい)樹脂材料により構成され、カセット本体40を収容する収容空間52を有する薄い凹形状に形成されている。このフレーム50を構成する材料も、特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスルホン、ポリアリレート、メタクリレート-ブチレン-スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂を適用するとよい。
フレーム50は、カセット本体40よりも一回り大きな略長方形状の覆い部54と、覆い部54の外周から覆い部54の直交方向に短く突出するサイド部56とを有する。サイド部56は、覆い部54の外周を全周にわたって周回している。フレーム50は、覆い部54と反対側でサイド部56に囲われた開口52aを介して収容空間52を開放しており、カセット本体40の一方の面を露出させる。また、フレーム50は、サイド部56の上辺及び右辺から各々延出して、サイド部56から所定間隔離れたチューブ16を保持する保持フレーム58を有する。サイド部56においてカセット本体40の各コネクタ60に対応する箇所には、各コネクタ60を配置及び保持する係止部70が設けられている。
コネクタ60及び係止部70は、略長方形状のカセット10の四辺にそれぞれ設けられる。これによりフレーム50はシート状のカセット本体40を張った状態で保持して、流路44を面方向に沿って良好に延在させる。
細胞増殖システム23は、キット12(カセット10を含む)を細胞増殖装置15にセットした状態で、図4に示すような液体(細胞液、洗浄液、培地等)の経路を形成する。またセット状態で、カセット10の側方近傍位置には4つのポンプ30(第1~第4ポンプ30a~30d)が配置される。第1~第4ポンプ30a~30dは、カセット10から突出する各ポンプ用チューブ16J~16Mをしごくように回転することで、内部の液体に流動力を付与する。
さらに、細胞増殖システム23は、セット状態で、センサ用チューブ16Nが気泡センサ32に対向配置される。細胞液チューブ16A、洗浄液チューブ16B、培地チューブ16Cには、内部流路を開閉する外側クランプ34が配置される。具体的には、細胞液チューブ16Aに第1外側クランプ34aが配置され、洗浄液チューブ16Bに第2外側クランプ34bが配置され、培地チューブ16Cに第3外側クランプ34cが配置される。
またセット状態のカセット10内では、各圧力被検出部48に対し各圧力センサ36がそれぞれ対向し、液位被検出部80に対し液位センサ37が対向する。各流路被開閉部100(切り欠き102)には、内側クランプ35がそれぞれ配置される。
カセット10(カセット本体40)内の流路44は、詳細な説明は省略するが、第1及び第2ICチューブ16F、16Gと共に中空糸24の内腔24aに液体を供給するIC用ルート44A(内部用ルート)と、第1及び第2ECチューブ16H、16Iと共に中空糸24の外側(主空間26a)に液体を供給するEC用ルート44B(外部用ルート)とを構成している。特に、バイオリアクタ21のプライミング時には、外側クランプ34及び内側クランプ35の各々が適宜開放又は閉塞されることで、キット12全体としてのIC用ルート44A及びEC用ルート44Bは、概略的に、図5に示すような形態を呈する。
詳細には、IC用ルート44Aは、洗浄液バッグ18Bから第1ポンプ30aの下流の所定位置α(図4も参照)まで液体を供給可能なIC供給回路44A1と、所定位置αの下流側でバイオリアクタ21との間で液体を循環可能なIC循環回路44A2と有する。
すなわち、IC供給回路44A1は、第1ポンプ30aの駆動下に、洗浄液バッグ18B内の液体(洗浄液)をIC循環回路44A2に供給する。このIC供給回路44A1の途中位置には、第1ポンプ30aが配置される他に、気泡センサ32、圧力センサ36、液位被検出部80等が配置される(図4も参照)。
IC循環回路44A2は、第4ポンプ30dが配置され、またバイオリアクタ21の第1IC端子28a、第2IC端子28bに接続される。従って、IC循環回路44A2内の液体が、第4ポンプ30dの駆動下に中空糸24の内腔24a内に流通する。またIC循環回路44A2の所定位置β(図4も参照)には、廃液バッグ18Dにつながる廃液ルート44Cが接続されている。従って、IC循環回路44A2を循環する液体は、廃液ルート44Cに設けられたIC廃液用クランプ35a(内側クランプ35)の開放状態で、廃液ルート44Cを介して廃液バッグ18Dに排出される。
一方、EC用ルート44Bは、洗浄液バッグ18Bから第2ポンプ30bの下流の所定位置γ(図4も参照)まで液体を供給可能なEC供給回路44B1と、所定位置γの下流側でバイオリアクタ21との間で液体を循環可能なEC循環回路44B2と有する。
EC供給回路44B1は、第2ポンプ30bの駆動下に、洗浄液バッグ18B内の液体(洗浄液)をEC循環回路44B2に供給する。一方、EC循環回路44B2は、第3ポンプ30cが配置され、またバイオリアクタ21の第1EC端子28c、第2EC端子28dに接続される。従って、EC循環回路44B2内の液体は、第3ポンプ30cの駆動下に容器26の主空間26a内を流通する。またEC循環回路44B2の所定位置δには廃液ルート44Cが接続されている。従って、EC循環回路44B2を循環する液体は、廃液ルート44Cに設けられたEC廃液用クランプ35b(内側クランプ35)の開放状態で、廃液ルート44Cを介して廃液バッグ18Dに排出される。
なお、細胞増殖システム23は、プライミング時に使用する液体(換言すれば、IC供給回路44A1、EC供給回路44B1につながる医療用バッグ18)について特に限定されるものではない。例えば、細胞増殖システム23は、培地バッグ18Cに接続され、プライミング液として培地を使用する構成でもよい。
図1に戻り、キット12が取り付けられる細胞増殖装置15は、箱状の装置本体130と、キット12の各医療用バッグ18を保持するスタンド132とを備える。また、装置本体130の外面には、増殖処理を行う際の操作や表示を行うタッチパネル134(表示操作部)が設けられる。さらに、装置本体130の内部には、カセット10を立位姿勢で固定し、またバイオリアクタ21を適宜の高さ位置に保持するカセット配置部(不図示)と、細胞増殖システム23の動作を制御する制御部136とが設けられている。
制御部136は、図示しないプロセッサ、メモリ、入出力インタフェースを有するコンピュータに構成されている。制御部136は、メモリに記憶されたプログラム(不図示)をプロセッサが実行することで、細胞の増殖処理において、ポンプ30、外側クランプ34、内側クランプ35等を適宜動作させる。特に、制御部136は、キット12内のプライミングにおいて、後記の処理フローを実施することで、中空糸24の膜構造25(細孔25a)内から空気を充分に排出させる。
本実施形態に係る細胞増殖システム23は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、増殖処理の動作及びプライミング方法について説明する。
図1に示すように、細胞増殖システム23の増殖処理では、作業者が細胞増殖装置15内にカセット10を含むキット12の一部を挿入すると共に、キット12の各医療用バッグ18をスタンド132に吊り下げる。また作業者は、細胞増殖装置15のポンプ30、気泡センサ32、外側クランプ34にキット12の適宜のチューブ16を配置する。さらにカセット10のセットにおいて、内側クランプ35に流路被開閉部100が配置され、圧力センサ36に圧力被検出部48が配置され、液位センサ37に液位被検出部80が配置される。これにより、細胞増殖システム23には、図4に示す経路が構築される。
上記のセット後に、増殖処理では、図6Aに示すように、プライミング工程、培地置き換え工程、播種工程、培養工程、剥離工程及び回収工程を順次実施する。またプライミング工程では、バイオリアクタ21を含むキット12内の空気を充分に抜くために、図6Bに示す処理フロー(プライミング方法)を行う。
プライミング工程において、細胞増殖システム23は、まずIC用ルート44Aに洗浄液を流通させる動作を行う(ステップS1:ICプライミングステップ)。具体的には図7に示すように、制御部136は、第2外側クランプ34bを開放すると共に、第1ポンプ30a及び第4ポンプ30dを適宜の速度で回転させる一方で、第2ポンプ30b、第3ポンプ30cを駆動停止状態とする。これにより洗浄液バッグ18Bの洗浄液は、IC用ルート44A(IC供給回路44A1、IC循環回路44A2)を介してバイオリアクタ21に供給される。バイオリアクタ21内において、IC用ルート44Aを流通する洗浄液は、中空糸24の内腔24aに流入し中空糸24内の空気を除去し、バイオリアクタ21の外部(IC循環回路44A2)に空気を排出する。このとき、細胞増殖システム23は、バイオリアクタ21を垂直方向に回転させて、第2IC端子28bを下端に、第1IC端子28aを上端に配置することで、IC内の空気を除去するとよい。
また制御部136は、ICプライミングステップにおいて、廃液ルート44CのIC廃液用クランプ35aを開放する。これにより、IC用ルート44Aに存在した空気が洗浄液と共に、IC循環回路44A2から廃液ルート44Cを介して廃液バッグ18Dに排出される。
次に、細胞増殖システム23は、EC用ルート44Bに洗浄液を流通させる動作を行う(ステップS2:ECプライミングステップ)。具体的には図8に示すように、制御部136は、第2外側クランプ34bの開放を維持しつつ、第2ポンプ30b及び第3ポンプ30cを適宜の速度で回転させる一方で、第1ポンプ30a、第4ポンプ30dを駆動停止状態とする。これにより洗浄液バッグ18Bの洗浄液は、EC用ルート44B(EC供給回路44B1、EC循環回路44B2)を介してバイオリアクタ21に供給される。バイオリアクタ21内において、EC用ルート44Bを流通する洗浄液は、容器26の主空間26aに流入して空気を除去し、バイオリアクタ21の外部(EC循環回路44B2)に空気を排出する。このとき、細胞増殖システム23は、バイオリアクタ21を水平方向に回転させて、EC内の空気を除去するとよい。細胞増殖システム23は、バイオリアクタ21を垂直方向、及び水平方向に回転をさせることで、空気抜きを促してもよい。
また制御部136は、ECプライミングステップにおいて、廃液ルート44CのEC廃液用クランプ35bを開放する。これにより、EC用ルート44Bに存在した空気が洗浄液と共に、EC循環回路44B2から廃液ルート44Cを介して廃液バッグ18Dに排出される。
さらに、細胞増殖システム23は、IC用ルート44A及びEC用ルート44Bの両方の洗浄液を流通させ、且つこの際に両ルート間に差圧を生じさせる動作を行う(ステップS3:差圧発生ステップ)。この際、制御部136は、図9に示すように、第1ポンプ30a及び第2ポンプ30bを駆動停止状態とする一方で、IC循環回路44A2の第4ポンプ30d、及びEC循環回路44B2の第3ポンプ30cを回転させる。
そして、制御部136は、第4ポンプ30dによるIC循環回路44A2の洗浄液の流動速度よりも、第3ポンプ30cによるEC循環回路44B2の洗浄液の流動速度を早くする制御を行う。例えば、制御部136は、IC循環回路44A2の洗浄液の流動速度を25ml/minに設定し、EC循環回路44B2の洗浄液の流動速度を250ml/minに設定する。このIC循環回路44A2を流れる洗浄液と、EC循環回路44B2を流れる洗浄液との間の速度差により、IC循環回路44A2とEC循環回路44B2が接する(境界となっている)中空糸24において洗浄液の差圧が生じる。
ここで図2に示すように、中空糸24は、膜構造25の内周面に形成されたコーティング27により膜構造25(細孔25a)内の空気が抜け難くなっている。しかしながら、本実施形態に係る細胞増殖システム23は、中空糸24の外側の主空間26aに対して内腔24aの圧力が低くなっている(差圧が発生している)ことで、洗浄液が細孔25aに浸透し易くなっている。従って、膜構造25内の空気には、差圧により内腔24a側に移動する力が働く。特に、IC循環回路44A2の洗浄液の流動速度と、EC循環回路44B2の洗浄液の流動速度の違いによる差圧は、膜構造25からコーティング27を剥がす程の移動力を洗浄液や空気に与えないので、コーティング27を良好に維持することができる。
IC循環回路44A2の流動速度に対するEC循環回路44B2の流動速度の比率(速度比)は、特に限定されないが、例えば5倍~15培程度に設定されるとよい。速度比が5倍未満の場合には、IC循環回路44A2とEC循環回路44B2の間の差圧が小さく、EC循環回路44B2からIC循環回路44A2に空気が移動する作用に時間を要するようになる。一方、速度比が15倍以上の場合には、IC循環回路44A2とEC循環回路44B2の間の差圧が大きくなり過ぎて、EC循環回路44B2からIC循環回路44A2に空気が移動する際に膜構造25内のコーティング27を剥がす可能性がある。
その後、細胞増殖システム23は、ステップS3の実施によりIC用ルート44Aに排出された空気を洗浄液と共にIC循環回路44A2から排出する動作を行う(ステップS4:排出ステップ)。このステップS4は、ステップS1と同様に(図7も参照)、制御部136は、第2外側クランプ34bを開放すると共に、第1ポンプ30a及び第4ポンプ30dを適宜の速度で回転させる一方で、第2ポンプ30b、第3ポンプ30cを駆動停止状態とする。また制御部136は、IC廃液用クランプ35aを開放することで、IC循環回路44A2から廃液ルート44Cを開通する。このとき、細胞増殖システム23は、バイオリアクタ21が垂直方向に回転させて、第2IC端子28bを下端に、第1IC端子28aを上端に配置することで、IC内の空気を除去するとよい。
これにより、IC循環回路44A2は、洗浄液バッグ18B(IC供給回路44A1)から洗浄液が供給されつつ、中空糸24の膜構造25から排出された空気及び洗浄液を廃液ルート44Cに導くことができる。そして、廃液ルート44Cに流通した洗浄液及び空気は、廃液バッグ18Dにスムーズに排出される。
ステップS4の後、細胞増殖システム23は、プライミング工程を終了するか否かを判定する(ステップS5:判定ステップ)。この判定ステップにおいて、例えば制御部136は、プライミング工程の実施時間やステップS3、S4の実施回数をカウントする。そして、制御部136は、カウント内容が所定の閾値以下であれば(ステップS5:NO)、ステップS3に戻って以降の処理フローを繰り返す。一方、カウント内容が所定の閾値を上回っていれば(ステップS5:YES)、バイオリアクタ21から空気が抜けたものと判断してプライミング工程を終了する。
図6Aに戻り、細胞増殖システム23は、プライミング工程終了後に培地置き換え工程を実施して、所定のチューブ16、バイオリアクタ21、カセット本体40の流路44等に培地バッグ18Cの培地を導き、培地で満たす。そして細胞増殖システム23は、培地置き換え工程後に播種工程を実施する。この際、細胞増殖システム23は、細胞液バッグ18Aの細胞液を、IC用ルート44Aを介してバイオリアクタ21の中空糸24(内腔24a)に供給しつつ、EC用ルート44Bに存在する培地を循環させてガス成分をバイオリアクタ21に供給する。この播種工程において中空糸24内のコーティング27が良好に保たれているため、コーティング27に対し細胞をスムーズに接着させることができる。
さらに、細胞増殖システム23は、播種工程後に細胞を培養する培養工程を行う。培養工程では、IC用ルート44A及びEC用ルート44Bの両方から培地を供給して中空糸24内で細胞を培養する。この培養工程は、他の工程に比べて長時間(例えば数日間)実施することにより、コーティング27上で細胞を増殖させる。なお、細胞増殖システム23は、培養工程においてIC用ルート44Aを用いずに、EC用ルート44Bから培地を供給する動作を行ってもよい。
また、培養工程後の剥離工程では、IC用ルート44Aから剥離液を供給してバイオリアクタ21内で培養された(増殖した)細胞を剥離する。剥離工程後の回収工程では、IC用ルート44Aに培地を供給することで剥離工程において剥離した細胞をバイオリアクタ21から流出させて回収バッグ18Eに導く。この際EC用ルート44Bでも培地及びガス成分を供給する。
以上の工程により、細胞増殖システム23は、バイオリアクタ21において培養した細胞を回収バッグ18Eに良好に貯留していくことができる。特に、細胞増殖システム23は、プライミング工程において中空糸24の膜構造25から空気を充分に抜くことが可能となり、空気が残ることによる細胞の増殖不良を回避することができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されず、発明の要旨に沿って種々の改変が可能である。例えば、細胞増殖システム23は、ICプライミングステップやECプライミングステップを行わずに、IC循環回路44A2やEC循環回路44B2に洗浄液を同時に供給し、IC循環回路44A2とEC循環回路44B2との間に差圧を生じさせる構成でもよい。
また上記の生体成分処理システム22(細胞増殖システム23)は、可撓性を有するカセット本体40(カセット10)をキット12に備えた構成であったが、キット12はカセット10を備えない構成でもよく、硬質なカセット10を適用してもよい。
本発明のプライミング方法及び生体成分処理システム22は、細胞の増殖処理を行う細胞増殖システム23に限定されず、中空糸24に対してプライミングを実施する種々のシステムに適用し得る。例えば、本発明のプライミング方法及び生体成分処理システム22は、血液の処理(濾過等)を行う血液処理システムに適用してもよい。
〔第2実施形態〕
第2実施形態に係る細胞増殖システム23Aは、図10に示すように、IC用ルート44AとEC用ルート44Bとの間に差圧を生じさせるために、EC供給回路44B1から液体(洗浄液)を供給し続ける点で、上記の細胞増殖システム23とは異なる。なお、細胞増殖システム23Aにおいて液体を動作させる構成は細胞増殖システム23と同一であり、制御部136Aによる制御のみが異なる。よって、以下、第2実施形態のプライミング方法について説明する。
第2実施形態に係る細胞増殖システム23Aは、図10に示すように、IC用ルート44AとEC用ルート44Bとの間に差圧を生じさせるために、EC供給回路44B1から液体(洗浄液)を供給し続ける点で、上記の細胞増殖システム23とは異なる。なお、細胞増殖システム23Aにおいて液体を動作させる構成は細胞増殖システム23と同一であり、制御部136Aによる制御のみが異なる。よって、以下、第2実施形態のプライミング方法について説明する。
細胞増殖システム23Aは、第1実施形態と同様にICプライミングステップ及びECプライミングステップを実施した後、第1実施形態と異なる動作の差圧発生ステップを実施する。差圧発生ステップにおいて、制御部136Aは、第2外側クランプ34b及びIC廃液用クランプ35aを開放する一方で、EC廃液用クランプ35bを閉塞する。また制御部136Aは、第1ポンプ30aを駆動停止状態とする一方で、IC循環回路44A2の第4ポンプ30d、EC供給回路44B1の第2ポンプ30b及びEC循環回路44B2の第3ポンプ30cを回転させる。
これにより、EC循環回路44B2は、第3ポンプ30cにより洗浄液を循環させつつ、EC供給回路44B1から洗浄液が供給される。そのため、IC循環回路44A2に対してEC循環回路44B2内の内圧が高まる。従って、細胞増殖システム23Aは、IC循環回路44A2とEC循環回路44B2が接する中空糸24において、主空間26aの洗浄液の圧力に対し内腔24aの洗浄液の圧力が低い(差圧が生じた)状態となる。その結果、主空間26aの洗浄液が細孔25aを介して内腔24a側に移動するようになり(図10中において液体の移動を点線で示す)、この際に膜構造25内の空気を内腔24aに排出することができる。このとき、細胞増殖システム23Aは、バイオリアクタ21を垂直方向に回転させて、第2IC端子28bを下端に、第1IC端子28aを上端に配置することで、IC内の空気を除去するとよい。
IC循環回路44A2は、IC廃液用クランプ35aが開放し且つ第4ポンプ30dにより洗浄液を循環させていることで、EC循環回路44B2からの洗浄液の移動量に応じて廃液ルート44C(廃液バッグ18D)に洗浄液を円滑に排出することができる。
なお、細胞増殖システム23Aの制御部136Aは、EC供給回路44B1からの洗浄液の供給に加えて、IC循環回路44A2の洗浄液の流動速度よりも、EC循環回路44B2の洗浄液の流動速度を早くする制御を行ってもよい。あるいは、EC供給回路44B1から洗浄液を供給する場合には、IC循環回路44A2の洗浄液の流動速度よりも、EC循環回路44B2の洗浄液の流動速度を遅くして(あるいは流動速度を同一にして)、洗浄液の差圧を調整する構成でもよい。
また、第2実施形態に係る細胞増殖システム23Aでは、差圧発生ステップでもIC循環回路44A2と廃液ルート44Cが接続され、空気を含む洗浄液を排出している。このためプライミング方法では、排出ステップを実施しない(差圧発生ステップと排出ステップを繰り返さない)構成でもよい。
〔第3実施形態〕
第3実施形態に係る細胞増殖システム23Bは、図11に示すように、IC循環回路44A2の内圧に対してEC循環回路44B2の内圧が低くなるように差圧を生じさせる点で、第1及び第2実施形態に係る細胞増殖システム23、23Aとは異なる。具体的には、細胞増殖システム23Bの制御部136Bは、第1実施形態と同様にICプライミングステップ及びECプライミングステップを実施した後、第1ポンプ30a及び第2ポンプ30bを駆動停止状態とし、第3ポンプ30cによるEC循環回路44B2の洗浄液の流動速度よりも、第4ポンプ30dによるIC循環回路44A2の洗浄液の流動速度を速くする制御を行う。EC循環回路44B2の流動速度に対するIC循環回路44A2の流動速度の比率(速度比)は、特に限定されないが、例えば5倍~15培程度に設定される。
第3実施形態に係る細胞増殖システム23Bは、図11に示すように、IC循環回路44A2の内圧に対してEC循環回路44B2の内圧が低くなるように差圧を生じさせる点で、第1及び第2実施形態に係る細胞増殖システム23、23Aとは異なる。具体的には、細胞増殖システム23Bの制御部136Bは、第1実施形態と同様にICプライミングステップ及びECプライミングステップを実施した後、第1ポンプ30a及び第2ポンプ30bを駆動停止状態とし、第3ポンプ30cによるEC循環回路44B2の洗浄液の流動速度よりも、第4ポンプ30dによるIC循環回路44A2の洗浄液の流動速度を速くする制御を行う。EC循環回路44B2の流動速度に対するIC循環回路44A2の流動速度の比率(速度比)は、特に限定されないが、例えば5倍~15培程度に設定される。
これにより、IC循環回路44A2とEC循環回路44B2の速度差により、中空糸24においてEC循環回路44B2の圧力よりもIC循環回路44A2の圧力が高い差圧が生じる。この差圧により、膜構造25内の空気が主空間26a側に移動するようになる。特に、EC循環回路44B2よりもIC循環回路44A2の圧力が高いことで、洗浄液の移動による内腔24aの内周面からのコーティング27の剥がれが抑えられ、コーティング27を良好に維持することができる。
〔第4実施形態〕
第4実施形態に係る細胞増殖システム23C(制御部136C)は、図12に示すように、差圧を生じさせるために、IC供給回路44A1から洗浄液を供給し続ける点で、上記の細胞増殖システム23、23A、23Bとは異なる。このようにIC供給回路44A1から洗浄液を供給し続ける構成では、EC循環回路44B2に対してIC循環回路44A2の内圧を容易に高めることができる。その結果、内腔24aの洗浄液が細孔25aを介して主空間26a側に移動するようになり(図12中において液体の移動を点線で示す)、この際に膜構造25内の空気を主空間26aに排出することができる。よって細胞増殖システム23Cも、EC用ルート44Bを介して処理部20(中空糸24の膜構造25)の空気を早期に排出することができる。
第4実施形態に係る細胞増殖システム23C(制御部136C)は、図12に示すように、差圧を生じさせるために、IC供給回路44A1から洗浄液を供給し続ける点で、上記の細胞増殖システム23、23A、23Bとは異なる。このようにIC供給回路44A1から洗浄液を供給し続ける構成では、EC循環回路44B2に対してIC循環回路44A2の内圧を容易に高めることができる。その結果、内腔24aの洗浄液が細孔25aを介して主空間26a側に移動するようになり(図12中において液体の移動を点線で示す)、この際に膜構造25内の空気を主空間26aに排出することができる。よって細胞増殖システム23Cも、EC用ルート44Bを介して処理部20(中空糸24の膜構造25)の空気を早期に排出することができる。
なお、本発明は、上記の各実施形態で説明した細胞増殖システム23、23A~23Cのプライミング方法の一部又は全部を取り出して、別の実施形態に組み込み得ることは勿論である。
上記の実施形態から把握し得る技術的思想及び効果について、以下に記載する。
本発明の第1の態様は、内腔24aを構成する内周面にコーティング27が形成された中空糸24と、中空糸24を内部空間(主空間26a)に収容した容器26とを有する処理部20に、液体を導入することで中空糸24内の気体を排出するプライミング方法であって、処理部20には、内腔24aに液体を流通可能な内部用ルート(IC用ルート44A)と、中空糸24の外側の内部空間に液体を流通可能な外部用ルート(EC用ルート44B)とが接続されており、プライミング時に、内部用ルート及び外部用ルートの両方に液体を流通しつつ、内腔24aを流通する液体と、内部空間を流通する液体との間に差圧を発生させて、中空糸24から気体を流出させる。
上記のプライミング方法では、中空糸24において内部用ルート(IC用ルート44A)から内腔24aに流通する液体と、外部用ルート(EC用ルート44B)から内部空間(主空間26a)に流通する液体との間に差圧が生じることにより、中空糸24から気体を容易且つ確実に流出させることができる。特に、中空糸24の内周面にコーティング27が形成されている構成でも、中空糸24の内腔24aと内部空間の差圧に基づき膜構造25内へ液体を浸透させて、中空糸24から気体を良好に排出させることが可能となる。
また、内部用ルート(IC用ルート44A)は、処理部20に対して液体を循環させる内部循環回路(IC循環回路44A2)と、内部循環回路に液体を供給する内部供給回路(IC供給回路44A1)とを有し、外部用ルート(EC用ルート44B)は、処理部20に対して液体を循環させる外部循環回路(EC循環回路44B2)と、外部循環回路に液体を供給する外部供給回路(EC供給回路44B1)とを有し、プライミング時には、内部循環回路を循環する液体と外部循環回路を循環する液体との間に差圧を発生させる。これにより、プライミング方法では、プライミングに使用する液体の量を抑えると共に、中空糸24から良好に気体を排出することができる。
また、差圧を発生させる際には、内部供給回路(IC供給回路44A1)及び外部供給回路(EC供給回路44B1)からの液体の供給を停止する一方で、内部循環回路(IC循環回路44A2)を循環する液体の流速と、外部循環回路(EC循環回路44B2)を循環する液体の流速との間に差を持たせる。これにより、プライミング方法では、IC循環回路44A2とEC循環回路44B2においてコーティング27の剥がれを抑制しつつ中空糸24から気体を抜くことが可能な差圧を簡単に発生させることができる。
また、プライミング時に、差圧を発生させる差圧発生ステップと、内部循環回路(IC循環回路44A2)又は外部循環回路(EC循環回路44B2)から廃液ルート44Cに液体及び気体を排出する排出ステップとを繰り返す。これにより、プライミング方法では、差圧発生ステップにおいて中空糸24から気体を容易に抜くことができ、その後の排出ステップにおいて、この気体を液体と共に廃液ルート44Cへ円滑に排出することができる。
また、内部循環回路(IC循環回路44A2)を流通する液体の流速と、外部循環回路(EC循環回路44B2)を流通する液体の流速との速度比は5倍~15培の範囲内に設定される。これにより、プライミング方法では、中空糸24の内腔24a側の内圧と、中空糸24の外側(主空間26a)の内圧との間に適切な差圧を生じさせることができる。その結果、プライミング時には、コーティング27の剥がれを一層抑制しつつ中空糸24から気体をより確実に抜くことができる。
また、差圧を発生させる際には、内部循環回路(IC循環回路44A2)及び外部循環回路(EC循環回路44B2)の両方で液体を循環しつつ、内部供給回路(IC供給回路44A1)から内部循環回路に液体を供給する、又は外部供給回路(EC供給回路44B1)から外部循環回路に液体を供給する。プライミング方法では、内部供給回路から内部循環回路に液体を供給する(又は外部供給回路から外部循環回路に液体を供給する)ことにより、内部用ルート及び外部用ルートのうち一方の内圧を容易に高めることができる。よって、中空糸24から気体を抜くことが可能な差圧を簡単に得ることが可能となる。
また、内部用ルート(IC用ルート44A)の内圧に対して外部用ルート(EC用ルート44B)の内圧を高めることで差圧を発生させて、中空糸24から内腔24aに気体を移動させる。これにより、プライミング方法では、中空糸24の気体を内腔24aに容易に移動させて、内部用ルートを介して排出することが可能となる。
また、外部用ルート(EC用ルート44B)の内圧に対して内部用ルート(IC用ルート44A)の内圧を高めることで差圧を発生させて、中空糸24から内部空間(主空間26a)に気体を移動させる。これにより、プライミング方法では、中空糸24の気体を内部空間に容易に移動させて、外部用ルートを介して排出することが可能となる。
また、処理部20は、中空糸24の内周面に細胞を付着させた後に、中空糸24に培地を供給して、中空糸24の内周面において細胞を増殖させるバイオリアクタ21であり、当該プライミング方法は、中空糸24に細胞を含む液体を供給する前に実施する。これにより、バイオリアクタ21は、プライミング方法の実施により、中空糸24から気体が排出された中空糸24において細胞を良好に増殖させることができる。
また、本発明の第2の態様は、内腔24aを構成する内周面にコーティング27が形成された中空糸24と、中空糸24を内部空間(主空間26a)に収容した容器26とを有する処理部20を含む生体成分処理システム22であって、処理部20に接続され、内腔24aに液体を流通可能な内部用ルート(IC用ルート44A)と、処理部20に接続され、中空糸24の外側の内部空間に液体を流通可能な外部用ルート(EC用ルート44B)と、内部用ルート及び外部用ルートの液体の流通状態を制御する制御部136とを備え、制御部136は、プライミング時に、内部用ルート及び外部用ルートの両方に液体を流通しつつ、内腔24aを流通する液体と、内部空間を流通する液体との間に差圧を発生させて、中空糸24から気体を流出させる。生体成分処理システム22は、中空糸24から気体を容易且つ確実に排出することができる。
Claims (10)
- 内腔を構成する内周面にコーティングが形成された中空糸と、前記中空糸を内部空間に収容した容器とを有する処理部に、液体を導入することで前記中空糸内の気体を排出するプライミング方法であって、
前記処理部には、
前記内腔に前記液体を流通可能な内部用ルートと、
前記中空糸の外側の前記内部空間に前記液体を流通可能な外部用ルートとが接続されており、
プライミング時に、前記内部用ルート及び前記外部用ルートの両方に前記液体を流通しつつ、前記内腔を流通する前記液体と、前記内部空間を流通する前記液体との間に差圧を発生させて、前記中空糸から前記気体を流出させる
プライミング方法。 - 請求項1記載のプライミング方法において、
前記内部用ルートは、前記処理部に対して前記液体を循環させる内部循環回路と、前記内部循環回路に前記液体を供給する内部供給回路とを有し、
前記外部用ルートは、前記処理部に対して前記液体を循環させる外部循環回路と、前記外部循環回路に前記液体を供給する外部供給回路とを有し、
前記プライミング時には、前記内部循環回路を循環する前記液体と前記外部循環回路を循環する前記液体との間に差圧を発生させる
プライミング方法。 - 請求項2記載のプライミング方法において、
前記差圧を発生させる際には、前記内部供給回路及び前記外部供給回路からの前記液体の供給を停止する一方で、前記内部循環回路を循環する前記液体の流速と、前記外部循環回路を循環する前記液体の流速との間に差を持たせる
プライミング方法。 - 請求項3記載のプライミング方法において、
前記プライミング時に、前記差圧を発生させる差圧発生ステップと、前記内部循環回路又は前記外部循環回路から廃液ルートに前記液体及び前記気体を排出する排出ステップとを繰り返す
プライミング方法。 - 請求項3又は4記載のプライミング方法において、
前記内部循環回路を流通する前記液体の流速と、前記外部循環回路を流通する前記液体の流速との速度比は5倍~15培の範囲内に設定される
プライミング方法。 - 請求項2~5のいずれか1項に記載のプライミング方法において、
前記差圧を発生させる際には、前記内部循環回路及び前記外部循環回路の両方で前記液体を循環しつつ、前記内部供給回路から前記内部循環回路に前記液体を供給する、又は前記外部供給回路から前記外部循環回路に前記液体を供給する
プライミング方法。 - 請求項1~6のいずれか1項に記載のプライミング方法において、
前記内部用ルートの内圧に対して前記外部用ルートの内圧を高めることで前記差圧を発生させて、前記中空糸から前記内腔に前記気体を移動させる
プライミング方法。 - 請求項1~6のいずれか1項に記載のプライミング方法において、
前記外部用ルートの内圧に対して前記内部用ルートの内圧を高めることで前記差圧を発生させて、前記中空糸から前記内部空間に前記気体を移動させる
プライミング方法。 - 請求項1~8のいずれか1項に記載のプライミング方法において、
前記処理部は、前記中空糸の内周面に細胞を付着させた後に、前記中空糸に培地を供給して、前記中空糸の内周面において前記細胞を増殖させるバイオリアクタであり、
当該プライミング方法は、前記中空糸に前記細胞を含む液体を供給する前に実施する
プライミング方法。 - 内腔を構成する内周面にコーティングが形成された中空糸と、前記中空糸を内部空間に収容した容器とを有する処理部を含む生体成分処理システムであって、
前記処理部に接続され、前記内腔に液体を流通可能な内部用ルートと、
前記処理部に接続され、前記中空糸の外側の前記内部空間に前記液体を流通可能な外部用ルートと、
前記内部用ルート及び前記外部用ルートの前記液体の流通状態を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、プライミング時に、前記内部用ルート及び前記外部用ルートの両方に前記液体を流通しつつ、前記内腔を流通する前記液体と、前記内部空間を流通する前記液体との間に差圧を発生させて、前記中空糸から気体を流出させる
生体成分処理システム。
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