JP2022547797A - 生体成分用カセット、生体成分用キット及び生体成分処理システム - Google Patents

生体成分用カセット、生体成分用キット及び生体成分処理システム Download PDF

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Abstract

生体成分処理システム(22)は、液体を流通させるチューブ(16)と生体成分用カセット(10)とを有する生体成分用キット(12)、及び生体成分処理装置(14)を有する。生体成分用カセット(10)は、液体を流通させる流路(44)を内部に有し、且つ可撓性を有するシート状に形成されたカセット本体(40)を備える。カセット本体(40)は、液体の液位を検出させる液位被検出部(80)を備える。液位被検出部(80)の貯留空間(80a)の断面積は流路(44)の断面積よりも大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、生体成分が流通する流路を内部に有する生体成分用カセット、この生体成分用カセットを有する生体成分用キット、この生体成分用キット及び生体成分処理装置により構成される生体成分処理システムに関する。
再生医療では、生体の細胞(生体成分)を採取して培養し、培養した細胞を患者に投与する。細胞を培養する工程では、例えば特開2017-143775号公報に開示されているように、ケース内に中空糸を有する細胞培養容器(バイオリアクタ)を備えた細胞培養装置(生体成分処理装置)が使用される。この種の生体成分処理装置には、複数の医療用バッグ及びバイオリアクタを有する生体成分用キットがセットされ、細胞を含む液体を中空糸内に供給して細胞を中空糸の内周面に付着させた後、細胞培養容器に培地を供給することにより細胞を増殖させる。
ところで、この種の生体成分用キットは、複数の医療用バッグとバイオリアクタとの間で液体の複雑な経路を形成している。このため、作業者が生体成分処理装置に生体成分用キットをセットする作業に時間がかかり、また取り付け時にミスが生じ易いという課題がある。
ここで、硬質な生体成分用カセットに複数の経路を集約し、この生体成分用カセットを装置にセットする構成も考えられる。しかしながら、硬質な生体成分用カセットを適用すると、生体成分用カセット内の流路を流通する液体の状態(例えば、液位)の検出、又は生体成分用カセット内の流路の開閉等が困難となり、これらの構成を生体成分用カセットの外部に設けなくてはならない。この場合、生体成分用カセットのセットに加えて、カセットの外部において構成をセットする作業が生じ、作業効率が充分に向上しないことになる。
本発明は、上記の技術に関連するものであり、複数の経路を容易且つ正確に配置させ、且つ液体の状態を容易に検出可能とすることで、より使用性を高めることができる生体成分用カセット、生体成分用キット及び生体成分処理システムを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の第1の態様は、少なくとも生体成分を有する液体を流通させる流路を内部に有し、且つ可撓性を有するシート状に形成されたカセット本体を備える生体成分用カセットであって、前記カセット本体は、前記流路に連通し前記液体を一時的に貯留して前記液体の液位を検出させる液位被検出部を備え、前記液位被検出部は、前記液体を貯留した箇所の断面積が前記流路の断面積よりも大きい貯留空間を有する。
また前記の目的を達成するために、本発明の第2の態様は、少なくとも生体成分を有する液体を流通させるチューブと、前記チューブが接続される生体成分用カセットとを有する生体成分用キットであって、前記生体成分用カセットは、前記液体を流通させる流路を内部に有し、且つ可撓性を有するシート状に形成されたカセット本体を備え、前記カセット本体は、前記流路に連通し前記液体を一時的に貯留して前記液体の液位を検出させる液位被検出部を備え、前記液位被検出部は、前記液体を貯留した箇所の断面積が前記流路の断面積よりも大きい貯留空間を有する。
さらに前記の目的を達成するために、本発明の第3の態様は、少なくとも生体成分を有する液体を流通させるチューブと、前記チューブが接続される生体成分用カセットとを有する生体成分用キット、及び前記生体成分用キットがセットされる生体成分処理装置を有する生体成分処理システムであって、前記生体成分用カセットは、前記液体を流通させる流路を内部に有し、且つ可撓性を有するシート状に形成されたカセット本体を備え、前記カセット本体は、前記流路に連通し前記液体を一時的に貯留して前記液体の液位を検出させる液位被検出部を備え、前記液位被検出部は、前記液体を貯留した箇所の断面積が前記流路の断面積よりも大きい貯留空間を有し、前記生体成分処理装置は、前記生体成分用キットのセット状態で、前記液位被検出部に対向配置され、当該液位被検出部の液位を検出する液位センサを有する。
上記の生体成分用カセット、生体成分用キット及び生体成分処理システムは、複数の経路を容易且つ正確に配置させ、且つ液体の状態を容易に検出可能とすることで、より使用性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る生体成分用カセット及び生体成分用キットを適用した生体成分処理システムを示す説明図である。 生体成分用カセットの分解斜視図である。 生体成分用カセットの係止機構の部分拡大斜視図である。 カセット本体及びその周辺部を示す平面図である。 生体成分用キットの液体の経路を概略的に示す説明図である。 図6Aは、生体成分処理システムの超音波センサを概略的に示す図4のVIA-VIA線に対応した部位の断面図である。図6Bは、生体成分処理システムの静電容量センサを概略的に示す断面図である。 図7Aは、単独流路被開閉部及び単独クランプ構造の流路の開放状態を示す拡大斜視図である。図7Bは、単独流路被開閉部及び単独クランプ構造の流路の閉塞状態を示す拡大斜視図である。 図8Aは、複数流路被開閉部及び切換クランプ構造の流路の開放状態を示す拡大斜視図である。図8Bは、複数流路被開閉部及び切換クランプ構造の一方の流路の閉塞状態を示す拡大斜視図である。 生体成分処理システムの動作を示す第1説明図である。 生体成分処理システムの動作を示す第2説明図である。 生体成分処理システムの動作を示す第3説明図である。 生体成分処理システムの動作を示す第4説明図である。 生体成分処理システムの動作を示す第5説明図である。 生体成分処理システムの動作を示す第6説明図である。 他の実施形態の生体成分用カセット及びその周辺部を示す平面図である。 図16Aは、第1変形例に係る複数流路被開閉部及び切換クランプ構造を示す平面図である。図16Bは、第2変形例に係る複数流路被開閉部及び切換クランプ構造を示す平面図である。
以下、本発明について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る生体成分用カセット10(以下、単にカセット10という)は、図1に示すように、生体成分用キット12(以下、単にキット12という)の一部を構成し、生体成分処理装置14にセットされる。このカセット10は、キット12の複数の経路を集約しており、生体成分を含む液体、及び生体成分を処理するための液体を流通可能な構造体として使用される。
キット12は、カセット10の他に、複数の経路を構成する部材として複数のチューブ16、複数の医療用バッグ18、及び生体成分処理装置14に処理される処理部20を備える。キット12は、生体成分処理装置14の動作下に、カセット10及び各チューブ16を経由して、各医療用バッグ18に収容される複数種類の液体を流通させて、処理部20において液体を処理することで目的の製品を得るように構成される。
本実施形態に係るキット12は、再生医療において生体の細胞(生体成分)を増殖する増殖処理に使用される細胞増殖キットとなっており、処理部20には、細胞の播種、増殖がなされるバイオリアクタ21が適用される。また、キット12内で流動する液体としては、細胞を含む溶液(以下、細胞液という)、細胞の増殖のために供給される培地(培養液)、キット12内を洗浄する洗浄液、及び細胞を剥離する剥離液等があげられる。すなわち、キット12及び生体成分処理装置14は、バイオリアクタ21に細胞液を播種すると共に、培地を供給して細胞を培養した後、バイオリアクタ21から増殖した細胞を剥離して回収する生体成分処理システム22を構成している。以下、生体成分処理装置14を細胞増殖装置15ともいい、生体成分処理システム22を細胞増殖システム23ともいう。
生体の細胞は、特に限定されるものではないが、例えば、血液に含まれる細胞(T細胞等)、幹細胞(ES細胞、iPS細胞、間葉系幹細胞等)があげられる。培地も、生体の細胞に応じて適切なものが選択されればよく、例えば、緩衝塩類溶液(Balanced Salt Solution:BSS)を基本溶液として、種々のアミノ酸、ビタミン類及び血清等を加えて調製されたものがあげられる。また洗浄液も、特に限定されるものではなく、PBS(Phosphate Buffered Salts)、TBS(Tris-Buffered Saline)等の緩衝液、又は生理食塩水があげられる。また剥離液としては、例えば、トリプシン、EDTA液を適用することができる。
キット12の複数の医療用バッグ18には、細胞液を収容した細胞液バッグ18Aと、洗浄液を収容した洗浄液バッグ18Bと、培地を収容した培地バッグ18Cとが含まれる。さらに、キット12は、複数の医療用バッグ18として空のバッグを有し、この空のバッグには、増殖処理において廃棄される液体が流入する廃液バッグ18Dと、増殖処理において得られた細胞(及び他の液体)を回収する回収バッグ18Eとが含まれる。また医療用バッグ18には、剥離液を収容した剥離液バッグ18Fが別に用意される。剥離液バッグ18Fは、増殖処理の過程で、作業者により、先に接続された医療用バッグ18(例えば、細胞液バッグ18A)と交換される。
細胞液バッグ18A、洗浄液バッグ18B、培地バッグ18C等は、図示しない無菌接合装置を用いて、各々のチューブ16の端部と無菌的に接合される。又は各医療用バッグ18は、各々のチューブ16の端部に離脱不能に固着されており、キット12内の無菌性を確保する構造であってもよい。或いは、キット12が、チューブ16と各医療用バッグ18との間を着脱自在に接続する接続構造(不図示)を適用してもよい。
キット12のバイオリアクタ21は、特に限定されないが、表面積の大きい培養基材を用いることが好ましく、例えば、中空糸24を有する構造を適用するとよい。具体的には、バイオリアクタ21は、複数(例えば、1万本以上)の中空糸24と、複数の中空糸24を収容する主空間26aを有する円筒状の容器26とを備える。
複数の中空糸24は、その延在方向に沿って貫通する内腔(不図示)を有し、内腔を構成する中空糸24の内周面において細胞を接着させて培養する。各中空糸24は、容器26の軸方向に沿って収容され、両端部が図示しない保持壁により保持されている。内腔の直径は、例えば、200μm程度に形成され、保持壁の軸方向両側の端部空間26bに連通している。
また、各中空糸24は、当該中空糸24の外側(主空間26a)と内腔との間を連通する図示しない細孔を複数有する。各細孔は、細胞やタンパク質を透過させない一方で、溶液や低分子の物質を透過させることが可能な大きさに形成されている。細孔の直径は、例えば0.005μm~10μm程度に設定される。これにより、中空糸24の内周面に接着した細胞には、細孔を介して培地、所定のガス成分等が供給される。以下、主に中空糸24の内腔に液体を流通する構成をIC(intra capillary)ともいい、主に中空糸24の外側に液体を流通する構成をEC(extra capillary)ともいう。
中空糸24を構成する材料は、特に限定されず、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、セルロースアセテート、セルローストリアセテート、再生セルロース等の高分子材料があげられる。
容器26は、各中空糸24を略直線状に延在させて収容可能な軸方向長さを有する。容器26は、チューブ16にそれぞれ接続される4つの端子28(第1IC端子28a、第2IC端子28b、第1EC端子28c、第2EC端子28d)を備える。第1IC端子28aは容器26の一端に設けられ、一端側の端部空間26bに連通している。第2IC端子28bは容器26の他端に設けられ、他端側の端部空間26bに連通している。第1EC端子28cは、容器26の外周面上の他端側近傍位置に設けられ、他端寄りの主空間26aに連通している。第2EC端子28dは、容器26の外周面上の一端側近傍位置に設けられ、一端寄りの主空間26aに連通している。
キット12の複数のチューブ16は、細胞液バッグ18Aとカセット10間をつなぐ細胞液チューブ16A、洗浄液バッグ18Bとカセット10間をつなぐ洗浄液チューブ16B、培地バッグ18Cとカセット10間をつなぐ培地チューブ16C、廃液バッグ18Dとカセット10間をつなぐ廃液チューブ16D、回収バッグ18Eとカセット10間をつなぐ回収チューブ16E、バイオリアクタ21の第1IC端子28aとカセット10間をつなぐ第1ICチューブ16F、バイオリアクタ21の第2IC端子28bとカセット10間をつなぐ第2ICチューブ16G、バイオリアクタ21の第1EC端子28cとカセット10間をつなぐ第1ECチューブ16H、及びバイオリアクタ21の第2EC端子28dとカセット10間をつなぐ第2ECチューブ16Iを有する。
また、複数のチューブ16には、カセット10から突出すると共に、折り返してカセット10に再び接続される閉じたチューブ16が含まれる。このチューブ16としては、細胞増殖装置15の複数(4つ)のポンプ30にセットされる第1~第4ポンプ用チューブ16J~16Mと、細胞増殖装置15の気泡センサ32にセットされるセンサ用チューブ16Nとがある。
第1ECチューブ16Hの途中位置には、所定のガス成分を液体(培地)に混合するガス交換器29が設けられている。例えば、混合するガス成分としては、自然界の空気の混合比に近い成分(窒素N2:75%、酸素O2:20%、二酸化炭素CO2:5%)があげられる。
ガス交換器29の構造は、特に限定されず、バイオリアクタ21と同様に、複数の中空糸29bを容器29a内に設けたものを適用することができる。つまり、ガス交換器29は、第1ECチューブ16Hを流通する液体を中空糸29bの内腔に導き、この中空糸29b内の移動中に容器29a内(中空糸29bの外側の空間)に供給されたガス成分を、中空糸29bの細孔を介して液体に混合させる。
そして、キット12の一部品であるカセット10は、上記の各チューブ16が予め接合されることで、各医療用バッグ18の細胞液、洗浄液、培地、剥離液を、別の医療用バッグ18又はバイオリアクタ21に流通させる中継部として機能する。このカセット10は、細胞増殖装置15にキット12をセットする際に、細胞増殖装置15内の図示しないカセット配置部に取り付けられ、増殖処理におけるチューブ16の配線作業を簡略化させる。
図2に示すように、本実施形態に係るカセット10は、複数のチューブ16が直接接続される軟質なカセット本体40と、このカセット本体40を保持して細胞増殖装置15に固定される硬質なフレーム50とで構成されている。
カセット本体40は、略長方形を呈すると共に、可撓性を有する薄肉のシート状に形成されている。カセット本体40は、樹脂材料からなる2つの樹脂シート42を厚さ方向に重ねて接合(溶着)することで形成される。一対の樹脂シート42の接合では、溶着用の金型に形成された溝に沿うように当該一対の樹脂シート42間に気体を給排気することで、樹脂シート42がそれぞれ断面半円状に隆起した流路壁45となりその内側に流路44が形成される。樹脂シート42を構成する材料は、液体の圧力によって変形可能な柔軟性を有していれば、特に限定されず、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂等を適用するとよい。カセット本体40の表面にはエンボス加工が施され、微小な凹凸が形成されていてもよい。カセット本体40の外縁41には、複数のチューブ16と流路44の間を接続する複数のコネクタ60が設けられている。
一方、フレーム50は、カセット本体40よりも硬質な(弾性率が大きい)樹脂材料により構成され、カセット本体40を収容する収容空間52を有する薄い凹部形状に形成されている。このフレーム50を構成する材料も、特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスルホン、ポリアリレート、メタクリレート-ブチレン-スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂を適用するとよい。
フレーム50は、カセット本体40よりも一回り大きな略長方形状の覆い部54と、覆い部54の外周から覆い部54の直交方向に短く突出するサイド部56とを有する。サイド部56は、覆い部54の外周を全周にわたって周回している。フレーム50は、覆い部54と反対側でサイド部56に囲われた開口52aを介して収容空間52を開放しており、カセット本体40の一方の面を露出させる。サイド部56においてカセット本体40の各コネクタ60に対応する箇所には、各コネクタ60を配置及び保持する係止部70が設けられている。コネクタ60及び係止部70は、カセット本体40を係止する係止機構68を構成している。
図3に示すように、カセット本体40のコネクタ60は、カセット本体40にシールされる第1筒部62と、チューブ16に連結される第2筒部64と、第1筒部62と第2筒部64の間で径方向外側に突出するフランジ部66とを有する。また、コネクタ60の軸心には、第1筒部62、第2筒部64及びフランジ部66を貫通する連通孔60aが形成されている。
第1筒部62は、カセット本体40の2つの樹脂シート42のシール時に合わせてシールされることで、連通孔60aがカセット10の流路44に連通した状態でカセット本体40に溶着される。第1筒部62の外周面は、カセット10の流路44に対応するために、第2筒部64よりも小径に形成されている。また、チューブ16は、第2筒部64の内側に挿入されると共に、適宜の固着手段により第2筒部64に強固に固定される。フランジ部66は、コネクタ60の軸方向に所定の厚みを有し、且つコネクタ60の外周面を全周にわたって周回するリング状に形成されている。
一方、フレーム50の係止部70は、サイド部56を切り欠いた係止凹部72と、係止凹部72近傍のサイド部56からフレーム50の内側に突出する移動規制部74とを有する。係止凹部72は、フレーム50の開口52aと同方向に開放され、またコネクタ60(第2筒部64)に連結されたチューブ16を収容可能な円弧状(C字状)に形成されている。この係止凹部72は、収容されたチューブ16及びコネクタ60に対し強固に篏合するサイズに設定されている。
移動規制部74は、サイド部56の内面から内側に短く突出して、直交方向且つ相互に近接する方向に屈曲した一対のフック部76により構成されている。そして、移動規制部74は、サイド部56との間に形成される固定空間74aにコネクタ60のフランジ部66を収容させる。
コネクタ60は、フランジ部66が固定空間74aに配置されることで軸方向に沿った移動が規制される。またコネクタ60は、係止凹部72にチューブ16と共に収容されることで、係止部70(サイド部56)に適宜の係止力で係止されてフレーム50からのコネクタ60の抜けが抑止される。カセット本体40の各コネクタ60がフレーム50の各係止部70に保持されることで、カセット10は、カセット本体40とフレーム50が一体化した状態(まとまって取り扱い可能な状態)となる。
図2に戻り、以上の係止機構68は、略長方形状のカセット10の四辺にそれぞれ設けられる。つまり、カセット本体40は、四方の外縁41の各々にコネクタ60を備える一方で、フレーム50も、四方のサイド部56の各々に係止部70を備える。これによりフレーム50はシート状のカセット本体40を張った状態で保持して、流路44を面方向に沿って良好に延在させることができる。
フレーム50の覆い部54は、保持するカセット本体40の構成に対応して複数(4つ)の窓54a及び複数(5つ)の凸部54bを有する。複数の窓54aは、後記の流路被開閉部100の対向位置に設けられている。窓54aは、流路被開閉部100の構成(切り欠き102の形状)に応じた長方形状に形成されている。凸部54bは、後記の圧力被検出部48及び液位被検出部80の対向位置に設けられている。複数の凸部54bのうち1つの凸部54b1は、液位被検出部80に応じて略長方形状に形成されている。
そして、カセット10は、カセット本体40及びフレーム50が一体化され、且つカセット本体40の面方向を重力方向(上下方向)に沿った立位姿勢にして細胞増殖装置15内にセットされる。すなわち細胞増殖装置15内において、カセット10は、図4に示す上下の向きで細胞増殖装置15のカセット配置部に固定される。なお図4中のカセット10は、細胞増殖装置15に取り付けた状態における覆い部54側(細胞増殖装置15のタッチパネル134側)から見た姿勢であり、説明の便宜のためにフレーム50を省いてカセット本体40だけを図示している。
具体的には、カセット本体40の外縁41は、第1短辺41a(図中の左辺)、第2短辺41b(図中の右辺)、第1長辺41c(図中の上辺)、及び第2長辺41d(図中の下辺)により構成される。細胞液チューブ16A、洗浄液チューブ16B及び培地チューブ16Cは、第1長辺41cに接続されている。廃液チューブ16D、回収チューブ16E、第1ICチューブ16F、第2ICチューブ16G、第1ECチューブ16H及び第2ECチューブ16Iは、第2短辺41bに接続されている。
また図4及び図5に示すように、細胞増殖システム23は、セット状態で、カセット10の側方近傍位置に4つのポンプ30を配置する。細胞増殖装置15は、セット状態で、第1短辺41aの近傍に配置される第1ポンプ30aと、第1長辺41cの近傍に配置される第2ポンプ30b及び第3ポンプ30cと、第2長辺41dの近傍に配置される第4ポンプ30dとを有する。第1ポンプ30aは液体をIC用ルートに流動させ、第2ポンプ30bは液体をEC用ルートに流動させる。また、第3ポンプ30cはEC用ルートの液体を循環させ、第4ポンプ30dはIC用ルートの液体を循環させる。
このため、キット12(カセット10)は、第1ポンプ用チューブ16Jを第1短辺41a、第2ポンプ用チューブ16K及び第3ポンプ用チューブ16Lを第1長辺41c、第4ポンプ用チューブ16Mを第2長辺41dにそれぞれ接続している。第1~第4ポンプ用チューブ16J~16Mは、その円弧状に折り返す部分が第1~第4ポンプ30a~30dの円形状の被巻掛部に回り込むように配置される。第1~第4ポンプ30a~30dは、各々回り込んでいる第1~第4ポンプ用チューブ16J~16Mをしごくように回転することで、内部の液体に流動力を付与する。
さらに、細胞増殖システム23は、セット状態で、カセット本体40の第2長辺41dの近傍位置に気泡センサ32を配置する。このため、キット12は、センサ用チューブ16Nを第2長辺41dに接続し、このセンサ用チューブ16Nを気泡センサ32に対向配置させる。気泡センサ32は、特に限定されるものではないが、例えば、センサ用チューブ16Nを図示しない一対の検査用壁に挟み込んで、検査用壁間で超音波を透過させる超音波センサ等を適用することができる。
そして、細胞増殖システム23は、セット状態で、カセット10の側方近傍位置に複数の外側クランプ34を配置すると共に、カセット10の内側に複数の内側クランプ35を配置する。詳細には、複数の外側クランプ34は、セット状態で、細胞液チューブ16Aが配置される第1外側クランプ34aと、洗浄液チューブ16Bが配置される第2外側クランプ34bと、培地チューブ16Cが配置される第3外側クランプ34cとを含む。第1~第3外側クランプ34a~34cは、細胞増殖装置15の制御下に、各チューブ16を挟み込むことで各チューブ16の流路を閉塞する一方で、流路を開放した状態で各チューブ16を保持する。なお、複数の内側クランプ35の構成については、カセット本体40の構成と共に詳述する。
カセット10のフレーム50は、サイド部56の上辺及び右辺から各々延出して、サイド部56から所定間隔離れたチューブ16を保持する保持フレーム58を有する。上辺に設けられた保持フレーム58は、細胞液チューブ16A、洗浄液チューブ16B及び培地チューブ16Cを保持することで、各外側クランプ34によるチューブ16の流路の開閉を良好に実施可能とする。
カセット10(カセット本体40)は、上記の流路44を備える他に、流路44に連通する複数の圧力被検出部48、液位被検出部80、逆止弁部90、及び流路44と共に構成される複数の流路被開閉部100を備える。
カセット本体40の流路44は、細胞液チューブ16Aに連通する細胞液ポート路44a、洗浄液チューブ16Bに連通する洗浄液ポート路44b、培地チューブ16Cに連通する培地ポート路44c、廃液チューブ16Dに連通する廃液ポート路44d、回収チューブ16Eに連通する回収ポート路44e、第1ICチューブ16Fと第4ポンプ用チューブ16Mの他端を連通する第1ICポート路44f、第2ICチューブ16Gに連通する第2ICポート路44g、第1ECチューブ16Hと第3ポンプ用チューブ16Lの他端を連通する第1ECポート路44h、第2ECチューブ16Iに連通する第2ECポート路44i、第1ポンプ用チューブ16Jの一端と第2ポンプ用チューブ16Kの一端を連通する第1路44j、第1ポンプ用チューブ16Jの他端と液位被検出部80を連通する第2路44k、液位被検出部80と逆止弁部90を連通する第3路44l、逆止弁部90と連結点46aを連通する第4路44m、液位被検出部80とセンサ用チューブ16Nの一端を連通する第5路44n、センサ用チューブ16Nの他端と連結点46bを連通する第6路44o、第4ポンプ用チューブ16Mの一端と連結点46bを連通する第7路44p、連結点46bと連結点46cを連通する第8路44q、連結点46aと連結点46cを連通する第9路44r、連結点46aと連結点46dを連通する第10路44s、連結点46dと第2ポンプ用チューブ16Kの他端を連通する第11路44t、連結点46dと連結点46eを連通する第12路44u、及び連結点46eと第3ポンプ用チューブ16Lの一端を連通する第13路44vとを含む。
すなわち、連結点46aには、廃液ポート路44d、第4路44m、第9路44r、第10路44sが連結されている。連結点46bには、第6路44o、第7路44p、第8路44qが連結されている。連結点46cには、第2ICポート路44g、第8路44q、第9路44rが連結されている。連結点46dには、第10路44s、第11路44t、第12路44uが連結されている。連結点46eには、第2ECポート路44i、第12路44u、第13路44vが連結されている。また、第1路44jは、細胞液ポート路44a、洗浄液ポート路44b、培地ポート路44cがそれぞれ連結される図示しない合流点を有する。第2ICポート路44gも、回収ポート路44eが連結される図示しない合流点を有する。連結点46a~46e及び合流点は、連結される流路44同士が連通して、一の流路44の液体を他の流路44へ淀みなく流通させる。
以上の流路44を有する生体成分用カセット10は、増殖処理において中空糸24の内腔に液体を供給するIC用ルートと、中空糸24の外側(主空間26a)に液体を供給するEC用ルートとを一体に有している。IC用ルートは、主に、第1ICポート路44f、第2ICポート路44g、第2路44k~第9路44rによって構成される。またIC用ルートは、カセット本体40とバイオリアクタ21の間で液体を循環する循環回路を有し、カセット本体40内の循環回路は、第1ICポート路44f、第2ICポート路44g、第7路44p、第8路44qから構成されている。一方、EC用ルートは、主に、第1ECポート路44h、第2ECポート路44i、第10路44s~第13路44vによって構成される。またICEC用ルートは、カセット本体40とバイオリアクタ21の間で液体を循環する循環回路を有し、カセット本体40内の循環回路は、第1ECポート路44h、第2ECポート路44i、第13路44vから構成されている。
カセット本体40の複数の圧力被検出部48は、カセット本体40の平面視で、連設される流路44に対し面方向且つ略正円形状に広がって形成されている。各圧力被検出部48は、一対の樹脂シート42間に液体が流れる流通室48aを有し、流通室48aに流入した液体に基づき、樹脂シート42の面方向と直交する方向(カセット本体40の厚さ方向)に膨出及び復元する。各圧力被検出部48は、細胞増殖装置15に設けられた圧力センサ36に対向する位置に配置される。
細胞増殖装置15の圧力センサ36は、特に限定されず種々の構成を適用することができる。例えば、圧力センサ36は、カセット10のフレーム50(覆い部54)と協働して圧力被検出部48を挟み込み、液体により膨張した圧力被検出部48の変形量を検出する検出器(例えば、磁気センサ)を適用し得る。
一方、液位被検出部80は、カセット本体40内の一箇所に設けられ、液位被検出部80を流通する液体の液位を検出可能とする。液位被検出部80は、液体を一時的に貯留する貯留空間80aを内部(一対の樹脂シート42の間)に有する。貯留空間80aの上端には第2路44k(第1流路)、第3路44l(第2流路)が個別に連通している一方で、貯留空間80aの下端には第5路44n(第3流路)が連通している。
また液位被検出部80は、カセット本体40の正面視で、四隅が丸角の長方形状に形成されている。液位被検出部80の長手方向は、セット状態のカセット本体40の重力方向に沿っている。液位被検出部80の長手方向長さは、液位被検出部80の短手方向長さの2倍以上の長さに形成されていることが好ましい。
この液位被検出部80は、図6Aに示す断面視で、一対の樹脂シート42の溶着部分から滑らかに隆起する外周部82と、外周部82の内側で平坦状に形成された平坦部84とを有する。平坦部84は、一対の樹脂シート42の平行性を保つように構成されており、セット状態で平坦部84が液位センサ37に対向配置される。貯留空間80aにおいて液体を貯留した箇所の断面積は、流路44の断面積よりも充分に(例えば、2倍以上)大きい。このように構成された液位被検出部80は、貯留空間80aへの液体の流入量が流出量を上回ると液位が上昇する一方で、貯留空間80aからの液体の流入量が流出量を下回ると液位が低下する。
細胞増殖装置15に設けられる液位センサ37は、貯留空間80aの液位の上限位置を検出する上部センサ37aと、下限位置を検出する下部センサ37bとを含む。すなわち、細胞増殖システム23は、液体貯留時の上限位置と下限位置を検出することで、液位被検出部80に貯留される液体の量を調整しつつ、液体からエアを抜くように構成している。また上部及び下部センサ37a、37bは、セット状態で、平坦部84に対向しており、液位を安定的に検出することができる。液位センサ37の種類は、特に限定されないが、超音波センサ38(図6A参照)又は静電容量センサ39(図6B参照)を適用するとよい。
例えば図6Aに示すように、超音波センサ38は、液位被検出部80が配置される配置面15aに、超音波を出力する発振部38aと、超音波を検出する受信部38bとを備える。すなわち、超音波センサ38は、カセット10のフレーム50を利用した反射型が適用される。この場合、超音波センサ38は、発振部38aから発振した超音波を覆い部54(壁部)において反射させ、その反射波を受信部38bにて検出する。なお、配置面15a及び覆い部54は、カセット10のセットに伴いカセット本体40(一対の樹脂シート42の各々)が接触した状態を形成するように構成されている。
なお、カセット10は、液位被検出部80が覆い部54(凸部54b1)に予め接触した状態としていることが好ましい。また例えば、液位被検出部80を構成する樹脂シート42は、覆い部54に固着されていてもよい。また超音波センサ38は、液位被検出部80に接触するために配置面15aよりも突出した構成となっていてもよい。また覆い部54は、液位被検出部80に接触するために超音波センサ38の方向に突出してもよい。
或いは図6Bに示すように、静電容量センサ39は、液位被検出部80が配置される配置面15aに平板39aを備えると共に、平板39aに電気的に接続される交流電源39bを備える。つまり、カセット本体40の液位被検出部80はフレーム50及び細胞増殖装置15を介して接地されていると言えるので、交流電源39bから交流電力が供給された平板39aと液位被検出部80との間には静電容量が生じる。静電容量は、平板39aの対向箇所の貯留空間80aに液体がある場合と気体がある場合とで変化するので、静電容量センサ39はこの変化を検出することで、貯留空間80aに貯留される液体の液位を検出することができる。
なお、液位センサ37として静電容量センサ39を採用した場合には、液位被検出部80は配置面15aに触れずに若干離れて配置されてもよい。離れていても静電容量センサ39は、液体と気体の違いによる静電容量の変化を検出できるからである。また、液位被検出部80の表面(一方面、他方面)には、エンボス加工等が施され、微小な凹凸が形成されていてもよい。
図5に戻り、カセット本体40の逆止弁部90は、流体(液体及び気体)を第1方向(図5中の右方向)に流通させる一方で、第1方向と反対の第2方向(図5中の左方向)への流体の流通を遮断する機能を有する。逆止弁部90の構成は、特に限定されるものではないが、一対の樹脂シート42の間に弁構造(例えば、第1方向に向かって幅狭となる2枚の弁用シートを接合し、第1及び第2方向の両端部に開口を形成した構造)を重ねて構築することができる。
一方、複数の流路被開閉部100は、流路44の延在方向と直交する両側方(幅方向)の隣接位置に、切り欠き102(シート離間部101)を形成することで構成される。また本実施形態において、各流路被開閉部100は、第3路44l、第9路44r、第10路44sに設けられる単独流路被開閉部100aと、回収ポート路44eと第2ICポート路44gに跨って設けられる複数流路被開閉部100bとが含まれる。
単独流路被開閉部100aは、各流路44の両側方に第1切り欠き102a、第2切り欠き102bを形成して構成される。すなわち、単独流路被開閉部100aの各流路44は、シート離間部101(第1切り欠き102a、第2切り欠き102b)により樹脂シート42に対して当該流路44の外周面(円筒状の流路壁45)が全周にわたって離間している。第1及び第2切り欠き102a、102bは、それぞれ矩形状に形成され、流路44を構成する流路壁45を相互間で挟むように設けられている。第1切り欠き102aの幅方向(短手方向)長さは、第2切り欠き102bの幅方向長さよりも長い。また、第1切り欠き102a及び第2切り欠き102bの長手方向長さは同一に設定されている。なお、切り欠き102の形状は、特に限定されず、種々の形状を採用し得る。
細胞増殖装置15は、カセット10のセット状態で、複数の単独流路被開閉部100aの各々に、内側クランプ35を構成する単独クランプ構造110を配置する。以下、第3路44lに配置されるものを第1単独クランプ構造110a、第9路44rに配置されるものを第2単独クランプ構造110b、第10路44sに配置されるものを第3単独クランプ構造110cともいう。各単独クランプ構造110は、配置面15bに設けられる回転体112(回転部)と、配置面15bから短く突出する固定体114とを備える。
回転体112は、流路44及び第1切り欠き102aの双方に対向する円盤部112aと、円盤部112aの外周縁近傍に設けられた1つのピン112b(変位体)とを有する。円盤部112aは、細胞増殖装置15の制御下に中心点を基点に回転し、固定体114に対してピン112bを近接及び離間させる。ピン112bは、セット時に、固定体114からある程度離間した位置において第1切り欠き102aに挿入される。
固定体114は、第2切り欠き102bに挿入可能な直方形状のブロックに形成され、フレーム50のサイド部56より短い高さで突出している。この固定体114は、回転体112と協働することで、各流路44の開放及び閉塞を実現させる。すなわち、単独クランプ構造110は、回転体112の回転に伴いピン112bが固定体114に最も近接すると、ピン112bと固定体114との間で流路壁45を押し潰して流路44を閉塞する。
また、複数流路被開閉部100bは、平行に隣り合う2つの流路44(回収ポート路44e、第2ICポート路44g)を選択的に開閉させるため、第1切り欠き103a、第2切り欠き103b、第3切り欠き103cにより構成される。具体的に、第1切り欠き103aは、回収ポート路44eと第2ICポート路44gの間に設けられる。また第2切り欠き103bは、第2ICポート路44gの他の側方(第1切り欠き103aの反対側)に設けられ、第3切り欠き103cは、回収ポート路44eの他の側方(第1切り欠き103aの反対側)に設けられる。
複数流路被開閉部100bの各流路44も、シート離間部101(第1切り欠き103a、第2切り欠き103b、第3切り欠き103c)により樹脂シート42に対して当該流路44の外周面(円筒状の流路壁45)が全周にわたって離間している。第1~第3切り欠き103a~103cは、それぞれ矩形状に形成され、各流路44を構成する流路壁45を相互間に挟むように設けられている。第1切り欠き103aの幅方向(短手方向)長さは、第2及び第3切り欠き103b、103cの幅方向長さよりも若干長く形成される。また、第1~第3切り欠き103a~103cの長手方向長さは同一に設定されている。
一方、細胞増殖装置15は、カセット10のセット状態で、複数流路被開閉部100bに対し、内側クランプ35を構成する切換クランプ構造120を配置する。切換クランプ構造120は、配置面15bに設けられる回転体122と、配置面15bから突出する複数(2つ)の固定体124とを備える。
回転体122は、上記の回転体112と同様に、円盤部122aと、円盤部122aの外周縁近傍に設けられた1つのピン122b(変位体)とを有する。円盤部122aは、2つの流路44(回収ポート路44e、第2ICポート路44g)及び第1切り欠き103aにわたって対向配置される。円盤部122aは、細胞増殖装置15の制御下に中心点を基点に回転し、2つの固定体124に対してピン122bを近接及び離間させる。ピン122bは、セット時に第1切り欠き103aに挿入される。
2つの固定体124のうち一方は、第2切り欠き103bに挿入され、他方は第3切り欠き103cに挿入される。切換クランプ構造120は、ピン122bが一方の固定体124(例えば第2切り欠き103a第3切り欠き103c)に最も近接した際に、固定体124との間で流路壁45を押し潰すことで流路44(回収ポート路44e)を閉塞する。この際、反対の流路44(第2ICポート路44g)は開放される。また切換クランプ構造120は、ピン122bが他方の固定体124に最も近接した際に、第2ICポート路44gを閉塞する一方で、回収ポート路44eを開放する。
図1に戻り、キット12が取り付けられる細胞増殖装置15は、箱状の装置本体130と、キット12の各医療用バッグ18を保持するスタンド132とを備える。また、装置本体130の外面には、増殖処理を行う際の操作や表示を行うタッチパネル134(表示操作部)が設けられる。さらに、装置本体130の内部には、カセット10を立位姿勢で固定し、またバイオリアクタ21を適宜の高さ位置に保持するカセット配置部(不図示)と、細胞増殖システム23の動作を制御する制御部136とが設けられている。なお図示は省略するが、細胞増殖装置15は、細胞培養に要求される種々の条件を実現するための機能部を備え得ることは勿論である。例えば、細胞増殖装置15は、温度制御を実施して培養環境を37℃に保つ温度調整部を備えているとよい。
次に、細胞増殖システム23の増殖処理におけるチューブ16、カセット10の流路44の動作について説明する。
図1に示すように、細胞増殖システム23の増殖処理では、作業者が細胞増殖装置15内にカセット10を含むキット12の一部を挿入する。また作業者は、細胞増殖装置15のポンプ30、気泡センサ32、外側クランプ34にキット12の適宜のチューブ16を配置すると共に、内側クランプ35に流路被開閉部100を配置する。これにより、カセット10は、図4及び図5に示すように、その面方向が重力方向に沿った姿勢となって細胞増殖装置15にセットされる。さらに、キット12の各医療用バッグ18も、作業者によりスタンド132に吊り下げられる。
上記のセット後に、増殖処理では、図9に示すプライミング工程を実施する。プライミング工程において、細胞増殖装置15は、第2外側クランプ34bを開放する一方で、第1及び第3外側クランプ34a、34cを閉塞する。また、細胞増殖装置15は、第2及び第3単独クランプ構造110b、110cを開放する一方で、第1単独クランプ構造110aを閉塞し、さらに切換クランプ構造120では第2ICポート路44gを開放する一方で回収ポート路44eを閉塞する。
そして、細胞増殖装置15は、第1~第4ポンプ30a~30dを適宜動作させて、洗浄液バッグ18Bの洗浄液をバイオリアクタ21及び廃液バッグ18Dに流動させる。この際、細胞増殖システム23は、洗浄液バッグ18Bの洗浄液を、カセット10内で2つのルート(IC用ルート、EC用ルート)を通して各ルートに存在する気体を除去する。
IC用ルートにおいて、洗浄液は、洗浄液ポート路44b、第1路44j、第1ポンプ用チューブ16J、第2路44k、液位被検出部80、第5路44n、センサ用チューブ16N、第6路44o、第7路44p、第4ポンプ用チューブ16M、第1ICポート路44fを流動して、第1ICチューブ16Fを介してバイオリアクタ21の第1IC端子28aに供給される。そして、洗浄液は、バイオリアクタ21において中空糸24の内腔を通って中空糸24内のプライミングを行いつつ第2IC端子28b側に流動し、第2ICチューブ16Gを介してカセット10の第2ICポート路44gに戻る。カセット10に戻った洗浄液は、第4ポンプ30dの駆動下に、第2ICポート路44gから第8路44qを通って再び第7路44pに流動し、上記と同じ経路でバイオリアクタ21を循環する。またカセット10に戻った洗浄液は、第4ポンプ30dの駆動停止状態で、気体と共に、第9路44r、廃液ポート路44dを流動し、廃液チューブ16Dを介して廃液バッグ18Dに廃棄される。
一方、EC用ルートにおいて、洗浄液は、洗浄液ポート路44b、第1路44j、第2ポンプ用チューブ16K、第11路44t、第12路44u、第13路44v、第3ポンプ用チューブ16L、第1ECポート路44hを流動して、第1ECチューブ16Hを介してバイオリアクタ21の第1EC端子28cに供給される。第1ECチューブ16Hの流動時に、洗浄液はガス交換器29を通ることで適宜のガス成分が混じった状態となる。そして、洗浄液は、バイオリアクタ21において中空糸24の外側(主空間26a)を通って第2EC端子28d側に流動し、第2ECチューブ16Iを介してカセット10の第2ECポート路44iに戻る。カセット10に戻った洗浄液は、第3ポンプ30cの駆動下に、第2ECポート路44iから再び第13路44vに流動し、上記と同じ経路でバイオリアクタ21を循環する。またカセット10に戻った洗浄液は、第3ポンプ30cの駆動停止状態で、気体と共に、第12路44u、第10路44s、廃液ポート路44dを流動し、廃液チューブ16Dを介して廃液バッグ18Dに廃棄される。
以上のプライミング工程後に、増殖処理では、図10に示す培地置き換え工程を実施する。これにより、細胞増殖システム23は、バイオリアクタ21の中空糸24の内腔及び外側(主空間26a)を培地で満たす。なお細胞増殖システム23は、プライミング工程を実施せずに培地置き換え工程を最初に実施して、培地により気体を除去してもよい。
この培地置き換え工程において、細胞増殖装置15は、第3外側クランプ34cを開放する一方で、第1及び第2外側クランプ34a、34bを閉塞する。また、細胞増殖装置15は、第2及び第3単独クランプ構造110b、110cを開放する一方で、第1単独クランプ構造110aを閉塞し、さらに切換クランプ構造120では第2ICポート路44gを開放する一方で回収ポート路44eを閉塞する。そして、細胞増殖装置15は、第1~第4ポンプ30a~30dを適宜動作させて、培地バッグ18Cの培地をバイオリアクタ21及び廃液バッグ18Dに流動させる。
培地バッグ18Cの培地は、プライミング工程と同様にIC用ルート、EC用ルートを流動してバイオリアクタ21に供給される。すなわち培地は、培地チューブ16C及び培地ポート路44cを通る以外は、基本的にプライミング工程と同じルートを通る。これにより、バイオリアクタ21内のIC側及びEC側の両方を洗浄液から培地に置き換えることができる(よって、培地のルートの説明は省略する)。
培地置き換工程後、増殖処理では、図11に示す細胞の播種工程を実施する。播種工程において、細胞増殖システム23は、IC用ルートでバイオリアクタ21に細胞液を供給しつつ、EC用ルートに存在する培地を循環させてガス成分をバイオリアクタ21に供給する。詳細には、細胞増殖装置15は、第1外側クランプ34aを開放する一方で、第2及び第3外側クランプ34b、34cを閉塞する。また、細胞増殖装置15は、第3単独クランプ構造110cを開放する一方で、第1及び第2単独クランプ構造110a、110bを閉塞し、さらに切換クランプ構造120では第2ICポート路44gを開放する一方で回収ポート路44eを閉塞する。そして、細胞増殖装置15は、第1、第3、第4ポンプ30a、30c、30dを適宜動作させる。
IC用ルートにおいて、細胞液バッグ18Aから細胞液チューブ16Aを流動した細胞液は、カセット10において細胞液ポート路44a、第1路44j、第1ポンプ用チューブ16J、第2路44k、液位被検出部80、第5路44n、センサ用チューブ16N、第6路44o、第7路44p、第4ポンプ用チューブ16M、第1ICポート路44fを流動する。そして細胞液は、カセット10から第1ICチューブ16Fを介してバイオリアクタ21の第1IC端子28aに供給される。この細胞液は第2IC端子28b側に流動すると、第2ICチューブ16Gを介してカセット10の第2ICポート路44gに戻る。カセット10に戻った細胞液は、第4ポンプ30dの駆動下に、第2ICポート路44gから第8路44qを通って再び第7路44pに流動し、上記と同じ経路でバイオリアクタ21を循環する。また、細胞液の一部は、バイオリアクタ21の中空糸24の細孔を介してEC用ルート(主空間26a)に流れ込み、EC用ルートの培地と共に廃液バッグ18Dに流出する。
一方、EC用ルートでは、第2ポンプ30bが駆動停止し、第3ポンプ30cが駆動していることで、培地置き換え工程で供給された培地は、EC用ルートの循環回路を流動する。この場合、培地は、カセット10内で第13路44v、第3ポンプ用チューブ16L、第1ECポート路44hを流動し、第1ECチューブ16Hを介してバイオリアクタ21の第1EC端子28cに供給される。第1ECチューブ16Hの流動時に、培地は、ガス交換器29を通ることで適宜のガス成分が混じった状態となり、バイオリアクタ21において主空間26aから中空糸24の細孔を介して培地及びガス成分を細胞に供給する。また主空間26aの培地は、第2EC端子28d側から第2ECチューブ16Iを介してカセット10に戻る。カセット10に戻った培地は、第3ポンプ30cの駆動下に上記と同じ経路でバイオリアクタ21を循環する。
そして、播種工程では、細胞液バッグ18Aの細胞液を全て播種すると、図12に示すように、第1ポンプ30a及び第4ポンプ30dの動作を停止(細胞液の供給及び循環を停止)して、中空糸24の内周面に細胞を接着させる。この際、細胞増殖システム23は、第3単独クランプ構造110cにより第10路44sを閉塞し、第2ポンプ30bの動作停止を継続しつつ第3ポンプ30cを動作させてEC用ルートの培地を循環させる。これにより中空糸24の細胞に酸素供給を続ける。
播種工程後、増殖処理では、図10に戻り細胞の培養工程を実施する。培養工程において、細胞増殖システム23は、IC用ルート及びEC用ルートの両方から培地を供給してバイオリアクタ21内に播種された細胞を培養する。つまり、培養工程は、培地置き換え工程と同様のルートで培地の供給及び排出を行い、且つ他の工程に比べて長時間(例えば数日間)実施することにより、中空糸24の内周面の細胞を増殖させる。そのため、細胞増殖システム23は、IC用ルート及びEC用ルートにおいて、基本的に培地を循環することで、培地の供給量を抑えてコストの低廉化を図っている。なお、細胞増殖システム23は、IC用ルート及びEC用ルートのいずれか一方のみを用いて、バイオリアクタ21に培地を供給する構成でもよい。これによりコストの低廉化を一層促進することが可能となる。例えば、通常時には、第1ポンプ30aのみを動作させてIC用ルートからバイオリアクタ21に培地を供給するとよい。
具体的には、細胞増殖装置15は、第3外側クランプ34cを開放する一方で、第1及び第2外側クランプ34a、34bを閉塞する。また、細胞増殖装置15は、第2及び第3単独クランプ構造110b、110cを開放する一方で、第1単独クランプ構造110aを閉塞し、さらに切換クランプ構造120では第2ICポート路44gを開放する一方で回収ポート路44eを閉塞する。そして、細胞増殖装置15は、第1~第4ポンプ30a~30dを適宜動作させて、培地バッグ18Cの培地をバイオリアクタ21及び廃液バッグ18Dに流動させる。
この際、IC用ルートを介してバイオリアクタ21に供給(及び循環)される培地は、バイオリアクタ21内で中空糸24の内腔から外側(主空間26a)に移動することで、EC用ルートに流入する。EC用ルートでは、第2単独クランプ構造110bを開放していることから、EC用ルートにおいて増加した培地を適宜廃棄することができる。
そして、IC用ルートでは、液位被検出部80において培地の液位を検出し、バイオリアクタ21に供給する培地の供給量を調整している。ここで通常時に、細胞増殖装置15は、第1単独クランプ構造110aを閉塞することで、液位被検出部80は第2路44kから第5路44nに培地を流通させ、IC用ルートの循環回路に培地を適宜供給していく。
そして、液位被検出部80の貯留空間80aに空気が溜まり過ぎた(例えば、下部センサ37bが空気を検出した)際には、第1単独クランプ構造110aを開放し、また第1ポンプ30aによる液体の供給量を増やす。これにより第2路44kから貯留空間80aに流入する培地の量が貯留空間80aから第5路44nに流出する量よりも多くなり、培地の液位を上昇させて液位被検出部80から空気が抜ける。液位被検出部80の空気は、第3路44l、逆止弁部90、第4路44m、廃液ポート路44dを通ってカセット10から流出し、廃液チューブ16Dを介して廃液バッグ18Dに排出される。そして、液位被検出部80から空気が充分に抜ける(例えば、上部センサ37aが液体を検出する)と、第1単独クランプ構造110aを再び閉じると共に、第1ポンプ30aによる液体の供給量を戻す。
培養工程後、増殖処理では、図13に示す剥離工程を実施する。すなわち、細胞増殖システム23は、IC用ルートから剥離液を供給してバイオリアクタ21内で培養された(増殖した)細胞を剥離する。また剥離工程におけるEC用ルートでは、バイオリアクタ21との間でガス成分を含む培地を循環させる。
詳細には、細胞増殖システム23の作業者は、細胞液バッグ18Aを細胞液チューブ16Aから取り外して、剥離液バッグ18Fを接続する作業を行う。これによりキット12は、細胞液チューブ16Aを介して剥離液バッグ18Fからカセット10に剥離液を供給可能な状態となる。そのため、細胞増殖装置15は、第1外側クランプ34aを開放する一方で、第2及び第3外側クランプ34b、34cを閉塞する。また、細胞増殖装置15は、第3単独クランプ構造110cを開放する一方で、第1及び第2単独クランプ構造110a、110bを閉塞し、さらに切換クランプ構造120では第2ICポート路44gを開放する一方で回収ポート路44eを閉塞する。そして、細胞増殖装置15は、第1、第3、第4ポンプ30a、30c、30dを適宜動作させる。
IC用ルートにおいて、剥離液バッグ18Fから細胞液チューブ16Aを流動した剥離液は、カセット10において細胞液ポート路44a、第1路44j、第1ポンプ用チューブ16J、第2路44k、液位被検出部80、第5路44n、センサ用チューブ16N、第6路44o、第7路44p、第4ポンプ用チューブ16M、第1ICポート路44fを流動する。そして剥離液は、カセット10から第1ICチューブ16Fを介してバイオリアクタ21の第1IC端子28aに供給される。バイオリアクタ21において、剥離液は中空糸24の内腔を通る際に、中空糸24の内周面の細胞を剥離する。この剥離液は第2IC端子28b側に流動すると、第2ICチューブ16Gを介してカセット10の第2ICポート路44gに戻る。カセット10に戻った剥離液は、第4ポンプ30dの駆動下に、第2ICポート路44gから第8路44qを通って再び第7路44pに流動し、上記と同じ経路でバイオリアクタ21を循環する。また、剥離液の一部は、バイオリアクタ21の中空糸24の細孔を介してEC用ルート(主空間26a)に流れ込み、EC用ルートの培地と共に廃液バッグ18Dに流出する。
一方、EC用ルートでは、第2ポンプ30bが駆動停止し、第3ポンプ30cが駆動していることで、培養工程で供給された培地は、EC用ルートの循環回路を循環する。これにより剥離工程時も、中空糸24内の細胞に培地及びガス成分を供給する。
剥離工程後、増殖処理では、図14に示す回収工程を実施する。回収工程において、細胞増殖システム23は、IC用ルートに培地を供給することで剥離工程において剥離した細胞をバイオリアクタ21から流出させて回収バッグ18Eに導く。この際EC用ルートでも培地及びガス成分を供給する。
詳細には、細胞増殖装置15は、第3外側クランプ34cを開放する一方で、第1及び第2外側クランプ34a、34bを閉塞する。また、細胞増殖装置15は、第1~第3単独クランプ構造110a、110b、110cを閉塞し、さらに切換クランプ構造120では回収ポート路44eを開放する一方で第2ICポート路44gを閉塞する。そして、細胞増殖装置15は、第1~第4ポンプ30a~30dを適宜動作させて、培地バッグ18Cの培地をバイオリアクタ21に流動させ、またバイオリアクタ21の細胞を回収バッグ18Eに導く。
すなわち、IC用ルートでは、培地バッグ18Cから培地チューブ16Cを流動した培地は、カセット10において培地ポート路44c、第1路44j、第1ポンプ用チューブ16J、第2路44k、液位被検出部80、第5路44n、センサ用チューブ16N、第6路44o、第7路44p、第4ポンプ用チューブ16M、第1ICポート路44fを流動する。そして培地は、カセット10から第1ICチューブ16Fを介してバイオリアクタ21の第1IC端子28aに供給され、中空糸24の内腔の細胞を押し流す。細胞及び培地(以下、培養物という)は、第2IC端子28b側に流動すると、第2ICチューブ16Gを介してカセット10の第2ICポート路44gに戻る。カセット10内で切換クランプ構造120により第2ICポート路44gが閉塞されていることで、培養物は第2ICポート路44gの途中位置から回収ポート路44eに流動する。そして、培養物は、回収ポート路44eからカセット10の外部に排出され、回収チューブ16Eを介して回収バッグ18Eに流入する。
一方、EC用ルートでは、培地が培地ポート路44c、第1路44j、第2ポンプ用チューブ16K、第11路44t、第12路44u、第13路44v、第3ポンプ用チューブ16L、第1ECポート路44hを流動する。そして、培地は、第1ECチューブ16Hを通ることでガス成分が混じった状態となり、バイオリアクタ21において細胞にガス成分を供給しつつ、主空間26aから第2ECチューブ16Iを介してカセット10の第2ECポート路44iに戻る。カセット10に戻った培地は、第3ポンプ30cの駆動下に、第2ECポート路44iから再び第13路44vに流動し、上記と同じ経路でバイオリアクタ21を循環する。
以上の工程により、細胞増殖システム23は、バイオリアクタ21において培養した細胞を回収バッグ18Eに良好に貯留していくことができる。なお、液位被検出部80による液位検出に基づく制御(第1単独クランプ構造110aの開閉)は、培養工程で実施されることに限定されず、他の工程でも実施可能なことは勿論である。また、本発明は、上記の実施形態に限定されず、発明の要旨に沿って種々の改変が可能である。
例えば、図15に示すように、他の実施形態に係るカセット10Aは、流路44を流動する液体の状態を検出可能とする被検出部140を1以上(図15中では3つ)備えた構成でもよい。被検出部140は、例えば、液体に含まれる溶存酸素、溶存二酸化炭素、pH、グルコース、乳酸等のうちいずれか1つ(又は全部)を検出させる蛍光チップ(不図示)を備え、蛍光チップは一対の樹脂シート42のうち一方の内面に固着される。セット状態で、被検出部140には細胞増殖装置15の光学センサ150が対向配置される。一例として、被検出部140は、第2ECポート路44iに設けられ、第2ECポート路44iよりも大きな断面積を有するように構成される。なお被検出部140は、第2ICポート路44g等に設けられてもよい。
また、複数流路被開閉部100b及び切換クランプ構造120は、上記したように、相互に平行に延在する一対の流路44を閉塞する構成であった(図8A及び図8B参照)。しかしながらこの構成に限定されず、複数流路被開閉部100b及び切換クランプ構造120は、図16Aに示すように直交する流路44を閉塞する構成でもよく、図16Bに示すように3以上の流路44の開閉を実施可能な構成でもよい。
単独クランプ構造110、切換クランプ構造120は、ピン112b、122b(変位体)を回転させる構成に限定されず、例えば、変位体を直線方向に往復動させる構成でもよい。
さらに、流路被開閉部100は、流路44の側方の隣接位置に切り欠き102を1つ備えた構成でもよい。すなわち、切り欠き102が設けられていない樹脂シート42の接合箇所に固定体(不図示)が突出していれば可撓性を有する樹脂シート42が変形することで流路44の側方近傍位置に固定体を配置させることができる。よって切り欠き102に配置したピン112bが変位して固定体との間で流路44を挟み込むことで、流路44を閉塞することが可能となる。
上記の実施形態から把握し得る技術的思想及び効果について、以下に記載する。
本発明の第1の態様は、少なくとも生体成分を有する液体を流通させる流路44を内部に有し、且つ可撓性を有するシート状に形成されたカセット本体40を備える生体成分用カセット10、10Aであって、カセット本体40は、流路44に連通し液体を一時的に貯留して液体の液位を検出させる液位被検出部80を備え、液位被検出部80は、液体を貯留した箇所の断面積が流路44の断面積よりも大きい貯留空間80aを有する。
生体成分用カセット10、10Aは、可撓性を有し液体が流通する流路44を備えるカセット本体40に、液体の液位を検出させる液位被検出部80を備えることで、より使用性を高めることができる。すなわち、生体成分用カセット10、10Aは、作業者によって生体成分処理装置14にセットされる際に、複数の経路を容易且つ正確に配置させる。そして生体成分用カセット10、10Aは、セット時に、カセット本体40の液位被検出部80が装置の検出部(液位センサ37)に容易に配置され、カセット本体40内の液位を検出可能とする。従って、作業者の手間を大幅に軽減することができる。
また、生体成分用カセット10、10Aは、カセット本体40よりも硬質に形成され、カセット本体40を保持するフレーム50をさらに備え、フレーム50は、有底状の凹部形状に形成され、凹部(収容空間52)にカセット本体40を収容する。これにより、生体成分用カセット10、10Aは、液位被検出部80を有するカセット本体40をフレーム50によって保持することで、装置へのセットを一層容易化することができる。
また、フレーム50は、カセット本体40を面方向に張った状態で保持し、且つ液位被検出部80の対向位置に平坦状の壁部(覆い部54)を有する。これにより、フレーム50は、液位被検出部80を確実に支持して液位を変化させることができる。またフレーム50の壁部は、液位被検出部80の液位をより安定的に検出させることができる。
また、カセット本体40は、その面方向が重力方向に沿った姿勢で使用される。これにより、カセット本体40は、液位被検出部80内で重力方向に貯留される液体の液位をより良好に検出させることができる。
また、液位被検出部80は、長方形状に形成され、使用状態でその長手方向が重力方向に沿っている。これにより、液位被検出部80は、少ない容積でも液位の上昇又は下降をより検出させ易くすることができる。
また、液位被検出部80には、使用状態で貯留空間80aに液体を主に流入する第1流路(第2路44k)及び貯留空間80aから気体を流出する第2流路(第3路44l)が当該液位被検出部80の上端に連なっており、貯留空間80aから液体を流出する第3流路(第5路44n)が当該液位被検出部80の下端に連なっている。これにより、液位被検出部80は、貯留空間80aに流入した液体を第3流路から流出しつつ、液位被検出部80の上端から第2流路を通して、貯留空間80aに流入した気体を良好に排出することができる。
また、カセット本体40は、一対の樹脂シート42を接合してその間に流路44を有するように形成され、液位被検出部80は、カセット本体40の厚さ方向に沿った断面視で、一対の樹脂シート42が平坦状に延在すると共に相互に離間可能な平坦部84を有する。これにより、液位被検出部80は、生体成分処理装置14の液位センサ37に平坦部84を対向させることができ、液位をより良好に検出させることができる。
また、液位被検出部80の表面には、面方向に沿って複数の凹凸が形成されている。この凹凸により、液位被検出部80は、他の構成との貼り付きが防止され、例えばセット後の取外し時の作業が簡単化する。
また、液体は、生体成分である細胞を培養するための培地を含み、液位被検出部80は、貯留空間80aを介して培地を流通させると共に培地の液位を検出させる。これにより、生体成分用カセット10、10Aは、培地の供給量を容易に調整しつつ、気体が培地に含まれることを抑制することができる。
また、本発明の第2の態様は、少なくとも生体成分を有する液体を流通させるチューブ16と、チューブ16が接続される生体成分用カセット10、10Aとを有する生体成分用キット12であって、生体成分用カセット10、10Aは、液体を流通させる流路44を内部に有し、且つ可撓性を有するシート状に形成されたカセット本体40を備え、カセット本体40は、流路44に連通し液体を一時的に貯留して液体の液位を検出させる液位被検出部80を備え、液位被検出部80は、液体を貯留した箇所の断面積が流路44の断面積よりも大きい貯留空間80aを有する。生体成分用キット12は、作業者によって生体成分処理装置14にセットされる際に、複数の経路を容易且つ正確に配置させ、またカセット本体40の液位被検出部80が装置の検出部(液位センサ37)に容易に配置される。従って、生体成分用キット12は、より使用性を高めることができる。
また、生体成分用カセット10、10Aは、カセット本体40よりも硬質に形成され、カセット本体40を保持するフレーム50をさらに備え、フレーム50は、有底状の凹部形状に形成され、凹部(収容空間52)にカセット本体40を収容する。
また、カセット本体40は、その面方向が重力方向に沿った姿勢で使用される。
また、本発明の第3の態様は、少なくとも生体成分を有する液体を流通させるチューブ16と、チューブ16が接続される生体成分用カセット10、10Aとを有する生体成分用キット12、及び生体成分用キット12がセットされる生体成分処理装置14を有する生体成分処理システム22であって、生体成分用カセット10、10Aは、液体を流通させる流路44を内部に有し、且つ可撓性を有するシート状に形成されたカセット本体40を備え、カセット本体40は、流路44に連通し液体を一時的に貯留して液体の液位を検出させる液位被検出部80を備え、液位被検出部80は、液体を貯留した箇所の断面積が流路44の断面積よりも大きい貯留空間80aを有し、生体成分処理装置14は、生体成分用キット12のセット状態で、液位被検出部80に対向配置され、当該液位被検出部80の液位を検出する液位センサ37を有する。これにより、生体成分処理システム22は、液位被検出部80を有する生体成分用カセット10、10A及び生体成分用キット12を生体成分処理装置14に簡単にセットさせることができ、より使用性を高めることができる。
また、液位センサ37は、液位被検出部80に超音波を出力してその反射波を検出する超音波センサ38である。生体成分処理システム22は、液位被検出部80の液位を超音波センサ38により良好に検出することができる。
また、液位センサ37は、液位被検出部80の静電容量の変化を検出する静電容量センサ39である。生体成分処理システム22は、液位被検出部80の液位を静電容量センサ39により良好に検出することができる。
また、カセット本体40は、一対の樹脂シート42を接合してその間に流路44を有するように形成され、液位被検出部80は、カセット本体40の厚さ方向に沿った断面視で、一対の樹脂シート42が平坦状に延在すると共に相互に離間可能な平坦部84を有し、液位センサ37は、平坦部84の上部に対向する上部センサ37aと、平坦部84の下部に対向する下部センサ37bとを含む。平坦部84に対向する上部センサ37aと下部センサ37bにより、生体成分処理システム22は、液位被検出部80の液位を精度よく検出することができる。

Claims (16)

  1. 少なくとも生体成分を有する液体を流通させる流路を内部に有し、且つ可撓性を有するシート状に形成されたカセット本体を備える生体成分用カセットであって、
    前記カセット本体は、前記流路に連通し前記液体を一時的に貯留して前記液体の液位を検出させる液位被検出部を備え、
    前記液位被検出部は、前記液体を貯留した箇所の断面積が前記流路の断面積よりも大きい貯留空間を有する
    生体成分用カセット。
  2. 請求項1記載の生体成分用カセットにおいて、
    前記生体成分用カセットは、前記カセット本体よりも硬質に形成され、前記カセット本体を保持するフレームをさらに備え、
    前記フレームは、有底状の凹部形状に形成され、凹部に前記カセット本体を収容する
    生体成分用カセット。
  3. 請求項2記載の生体成分用カセットにおいて、
    前記フレームは、前記カセット本体を面方向に張った状態で保持し、且つ前記液位被検出部の対向位置に平坦状の壁部を有する
    生体成分用カセット。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の生体成分用カセットにおいて、
    前記カセット本体は、その面方向が重力方向に沿った姿勢で使用される
    生体成分用カセット。
  5. 請求項4記載の生体成分用カセットにおいて、
    前記液位被検出部は、長方形状に形成され、使用状態でその長手方向が前記重力方向に沿っている
    生体成分用カセット。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の生体成分用カセットにおいて、
    前記液位被検出部には、使用状態で前記貯留空間に前記液体を主に流入する第1流路及び前記貯留空間から気体を流出する第2流路が当該液位被検出部の上端に連なっており、前記貯留空間から前記液体を流出する第3流路が当該液位被検出部の下端に連なっている
    生体成分用カセット。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の生体成分用カセットにおいて、
    前記カセット本体は、一対の樹脂シートを接合してその間に前記流路を有するように形成され、
    前記液位被検出部は、前記カセット本体の厚さ方向に沿った断面視で、前記一対の樹脂シートが平坦状に延在すると共に相互に離間可能な平坦部を有する
    生体成分用カセット。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の生体成分用カセットにおいて、
    前記液位被検出部の表面には、面方向に沿って複数の凹凸が形成されている
    生体成分用カセット。
  9. 請求項1~7のいずれか1項に記載の生体成分用カセットにおいて、
    前記液体は、前記生体成分である細胞を培養するための培地を含み、
    前記液位被検出部は、前記貯留空間を介して前記培地を流通させると共に前記培地の液位を検出させる
    生体成分用カセット。
  10. 少なくとも生体成分を有する液体を流通させるチューブと、
    前記チューブが接続される生体成分用カセットとを有する生体成分用キットであって、
    前記生体成分用カセットは、前記液体を流通させる流路を内部に有し、且つ可撓性を有するシート状に形成されたカセット本体を備え、
    前記カセット本体は、前記流路に連通し前記液体を一時的に貯留して前記液体の液位を検出させる液位被検出部を備え、
    前記液位被検出部は、前記液体を貯留した箇所の断面積が前記流路の断面積よりも大きい貯留空間を有する
    生体成分用キット。
  11. 請求項10記載の生体成分用キットにおいて、
    前記生体成分用カセットは、前記カセット本体よりも硬質に形成され、前記カセット本体を保持するフレームをさらに備え、
    前記フレームは、有底状の凹部形状に形成され、凹部に前記カセット本体を収容する
    生体成分用キット。
  12. 請求項10又は11記載の生体成分用キットにおいて、
    前記カセット本体は、その面方向が重力方向に沿った姿勢で使用される
    生体成分用キット。
  13. 少なくとも生体成分を有する液体を流通させるチューブと、前記チューブが接続される生体成分用カセットとを有する生体成分用キット、
    及び前記生体成分用キットがセットされる生体成分処理装置を有する生体成分処理システムであって、
    前記生体成分用カセットは、前記液体を流通させる流路を内部に有し、且つ可撓性を有するシート状に形成されたカセット本体を備え、
    前記カセット本体は、前記流路に連通し前記液体を一時的に貯留して前記液体の液位を検出させる液位被検出部を備え、
    前記液位被検出部は、前記液体を貯留した箇所の断面積が前記流路の断面積よりも大きい貯留空間を有し、
    前記生体成分処理装置は、前記生体成分用キットのセット状態で、前記液位被検出部に対向配置され、当該液位被検出部の液位を検出する液位センサを有する
    生体成分処理システム。
  14. 請求項13記載の生体成分処理システムにおいて、
    前記液位センサは、前記液位被検出部に超音波を出力してその反射波を検出する超音波センサである
    生体成分処理システム。
  15. 請求項13記載の生体成分処理システムにおいて、
    前記液位センサは、前記液位被検出部の静電容量の変化を検出する静電容量センサである
    生体成分処理システム。
  16. 請求項13~15のいずれか1項に記載の生体成分処理システムにおいて、
    前記カセット本体は、一対の樹脂シートを接合してその間に前記流路を有するように形成され、
    前記液位被検出部は、前記カセット本体の厚さ方向に沿った断面視で、前記一対の樹脂シートが平坦状に延在すると共に相互に離間可能な平坦部を有し、
    前記液位センサは、前記平坦部の上部に対向する上部センサと、前記平坦部の下部に対向する下部センサとを含む
    生体成分処理システム。
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