本願の上記目的、特徴及び利点をより明確に理解することを可能にするために、以下では、添付の図面及び特定の実施形態を参照して、本願をさらに詳細に説明する。なお、本願の実施例及び実施例における特徴は、衝突することなく相互に組み合わせることができる。
以下の説明では、本願の十分な理解を容易にするために多くの具体的な詳細を説明するが、本願は、本明細書で説明した以外の他の方法で実施することもでき、したがって、本願の保護範囲は、以下に開示される特定の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図20に示すように、母線は、フレームワーク1と、複数のバスバー2と、複数の端子3とを含む。
具体的には、フレームワーク1は絶縁部材である。
図1~図9、図13及び図14に示すように、各バスバー2は、本体部21と、複数の接続部22とを含む。ここで、本体部21はフレームワーク1に埋め込まれ(図19及び図20に示すように)、かつ図1、図2、図4、図5、図7、図8、図13及び図14に示すように、フレームワーク1の周方向に沿って延び、図20に示すように、複数の接続部22は、本体部21に連結されてフレームワーク1から外方に突出し、モータステータ42の巻線の配線端部41を接続するために用いられる。
図16~図18に示すように、複数の端子3は、複数のバスバー2に連結され、電源を接続するために用いられる。
ここで、全てのバスバー2の本体部21はフレームワーク1の軸方向に沿って積層配置され(図16~図18に示すように)、かつ互いに離間しており(図21~図23に示すように)、図18及び図19に示すように、全てのバスバー2の接続部22はフレームワーク1の周方向に沿って間隔を置いて分布し、かつ全てのバスバー2の接続部のステータ巻線から離れた端面はフレームワーク1の軸方向に面一のままである。
本実施例にて提供される母線は、モータステータ42の複数の巻線の各配線端部41を複数のバスバー2の接続部22で接続することができ、かつバスバー2の良好な導電性を利用して、対応する配線端部41を直接連結することなく、対応する配線端部41の電気的接続を実現することができる。これにより配線の難易度が低減され、生産ラインの効率的かつ迅速な操作が容易になり、製品の生産効率の向上に有利である。
同時に、全ての接続部22がフレームワーク1の周方向に沿って間隔を置いて分布し、モータステータ42に周方向に沿って間隔を置いて分布している複数の巻線の配線端部41に対応し、かつ全ての接続部22のステータ巻線から離れた端面がフレームワーク1の軸方向に面一のままであることにより、モータステータ42の複数の巻線の各配線端部41は均一な形状及び寸法を保持することができる。このように各配線端部41の塗装剥離位置の制御が容易になるとともに、生産ラインにおける配線端部41と接続部22との溶接が容易になり、また溶接完了後の余分な線端の切断も容易になるので、生産効率を顕著に向上させ、生産周期を短縮させ、かつ製品の一貫性を向上させるのに有利である。
具体的には、母線は、フレームワーク1と、複数のバスバー2と、複数の端子3とを含む。フレームワーク1は、絶縁部材であり、射出成形により成形可能であり、複数のバスバー2及び複数の端子3に対して支持の役割を果たし、かつ隣接するバスバー2を隔離し、電気的絶縁の役割を果たす。複数のバスバー2は、いずれも導体であり、各バスバー2は、本体部21と、複数の接続部22とを含む。各バスバー2の複数の接続部22は、モータステータ42の複数の巻線のうち接続される必要がある配線端部41を接続するために用いられ、かつ本体部21を介してこれらの配線端部41の電気的接続を実現し、バス機能を実現する。
複数の端子3は複数のバスバー2に連結され、かつ端子3は対応するバスバーに一体成形により連結されてもよいし、別々に成形された後に対応するバスバーに取り付けられて接続を実現してもよい。各端子3は対応するバスバー2に接続された配線端部41と電気的接続を実現し、複数の端子3は電源に接続されて電気回路を形成し、モータステータ42の複数の巻線に電力を供給する。ここで、複数のバスバー2の本体部21はフレームワーク1の軸方向に沿って積層配置されることにより、複数の本体部21の径方向寸法は均一に保持することができる。このように、図16及び図17に示すように、端子3が接続された複数のバスバー2を簡単に積み重ねて配置するだけで、図18に示すように、全ての接続部22がフレームワーク1の周方向に沿って間隔を置いて分布し、かつ全ての接続部22のステータ巻線から離れた端面が軸方向に面一のままであり、かつ複数の端子3の位置が正確であることを保証し、そして一体射出成形によりフレームワーク1を加工すればよく、加工プロセスが比較的簡単であり、フレームワーク1の構造も比較的簡単である。
図20に示すように、製造された母線の全ての接続部22がフレームワーク1の周方向に沿って間隔を置いて分布し、図24に示すように、モータステータ42の複数の配線端部41の位置に対応するので、他の配線端部41との接続を可能にために他の配線端部41の位置まで延びることができることを保証するように、配線端部41の長さを長く確保する必要がない。このように配線端部41の長さを短くするとともに、配線中に配線端部41が絡まったり混同したりすることを効果的に防止することができ、それにより配線の難易度が低減される。また、図19に示すように、全ての接続部22のステータ巻線から離れた端面はフレームワーク1の軸方向に面一のままであり(即ち、全ての接続部22のステータ巻線から離れた端面はフレームワーク1の中心軸線に垂直な同一平面上に位置している)、このように、全ての巻線の配線端部41も面一のままであり、同じ長さを確保し、溶接を行い、溶接完了後に余分な線端を同じ位置で切断することにより、配線作業の高い一貫性を実現する。このようにすれば、人手による操作も機械による操作も容易であるため、生産ラインの生産効率を顕著に向上させるのに有利である。
一実施例では、バスバー2の材質は銅であり、銅の導電性が良好であり、かつ比較的安価である。具体的な一実施例では、バスバー2の材質はH65黄銅であり、プレス成形が容易であり、かつ十分な硬度を有する。
さらに、全てのバスバー2の接続部22のステータ巻線に近接する端面がフレームワーク1の軸方向に面一のままであることにより、全ての接続部22はフレームワーク1の軸方向に面一のままである。
全てのバスバー2の接続部22のステータ巻線に近接する端面もフレームワーク1の軸方向に面一のままであり(即ち、全ての接続部22のステータ巻線に近接する端面はフレームワーク1の中心軸線に垂直な同一平面上に位置している)、このように全ての接続部22はフレームワーク1の軸方向に面一のままであり、このように、配線中にエナメル線の外側のエナメルを同じ位置で剥がして溶接することができ、配線作業の一貫性をさらに向上させる。同時に、全ての接続部22を同一形状とすることができ、製品の規則性や一貫性が向上し、加工成形が容易になる。
さらに、図1、図4及び図7に示すように、少なくとも一部のバスバー2は、延在部23をさらに含む。ここで、延在部23は、本体部21の外周縁と接続部22との間に位置し、本体部21と接続部22とを接続するために用いられ、かつ延在部23は、全ての接続部22がフレームワーク1の軸方向に面一のままであるように、少なくとも一部がフレームワーク1の軸方向に沿って延びている(図12に示すように)。
少なくとも一部のバスバー2は延在部23を含み、延在部23の両端はそれぞれ本体部21及び接続部22に接続される。延在部23の少なくとも一部がフレームワーク1の軸方向に沿って延びるので、延在部23により、複数の接続部22のフレームワーク1の軸方向における面一を容易に実現することができ、かつ接続部22の形状及び寸法を必要に応じて合理的に設計することが容易になり、製品の構造を最適化するのに有利である。
ここで、具体的な一実施例では、一部のバスバー2のみが延在部23を含み、延在部23により、その接続部22は延在部23のない他のバスバー2の延在部23と面一のままである。図16、図17及び図18に示すように、U相バスバー251、V相バスバー252及びW相バスバー253に軸方向長さの異なる延在部23が設けられているが、中性バスバー24に延在部23が設けられておらず、3つの相バスバー2は、軸方向長さの異なる延在部23により、その接続部22が中性バスバー24の接続部22と軸方向に面一のままである。
具体的な一実施例では、全てのバスバー2がいずれも延在部23を含み、バスバー2の延在部23が軸方向に沿って異なる寸法で延びることなく、全ての接続部22が軸方向に面一のままであるようにしてもよい。
もちろん、バスバー2は延在部23を有しておらず、接続部22と本体部21との具体的な接続位置や、接続部22の形状及び寸法を合理的に設計することにより、全ての接続部22のフレームワーク1の軸方向における面一を直接実現してもよい。
具体的な一実施例では、図22及び図23に示すように、延在部23は、フレームワーク1に埋め込まれている。
延在部23がフレームワーク1に埋め込まれると、図20に示すように、接続部22のみがフレームワーク1に露出する。このように、母線の外観構造が比較的規則的であり、かつフレームワーク1が延在部23に対して良好な支持の役割を果たし、延在部23の変形やがたつきを効果的に防止することができ、それにより各接続部22の位置安定性を向上させ、生産ラインの作業に有利であり、生産効率をさらに向上させる。
さらに、図1、図4、図7及び図13に示すように、接続部22には、配線端部41に適合するストッパ溝26が設けられ、ストッパ溝26は配線端部41が挿通され(図24に示すように)かつ配線端部41に溶接連結されるのに適する。
接続部22にストッパ溝26が設けられており、配線作業時に配線端部41をストッパ溝26に通してから溶接操作を行う。このように、ストッパ溝26は配線端部41に対して良好な位置規制の役割を果たすことができ、配線端部41のがたつきや傾きを防止し、また配線端部41と接続部22との接触面積を増加させるのに有利であるため、溶接難易度を低減させ、生産効率をさらに向上させるのに有利である。
具体的には、図1、図4、図7及び図13に示すように、接続部22は、接続片222と、折り曲げ片223とを含む。ここで、図1、図4、図7及び図13に示すように、接続片222は本体部21に連結され、かつフレームワーク1の周方向に沿って延び、図1、図4、図7及び図13に示すように、折り曲げ片223は接続片222に連結されかつ折り曲げられて延び、かつ接続片222とU字状のストッパ溝26を囲む。
接続部22は、接続片222と、折り曲げ片223とを含む。接続片222と折り曲げ片223とがU字状のストッパ溝26を囲むことにより、ストッパ溝26は軸方向に両端が開口し、かつ周方向にさらに切欠きを有する構造を形成する(即ちストッパ溝26のフレームワーク1の軸方向端面への投影はU字状である)。このようにストッパ溝26のスペースを大きくするのに有利であり、配線端部41の迅速な通過が容易になり、溶接操作のスペースを大きくし、溶接操作の難易度を低減させるのにも有利である。
ここで、図1、図4、図7、図13に示すように、接続片222の厚さ方向及び折り曲げ片223の厚さ方向は、フレームワーク1の軸線方向に垂直である。
接続片222の厚さ方向及び折り曲げ片223の厚さ方向がいずれもフレームワーク1の軸線方向に垂直であり、このようにストッパ溝26の深さが大きくなり、ストッパ溝26と配線端部41との接触面積を増加させるのに有利であり、それにより溶接難易度のさらなる低減に有利であるだけでなく、溶接の接続強度の向上に有利である。
さらに、図18及び図20に示すように、全てのストッパ溝26のU字状開口部は同一回転方向を向いている。
全てのストッパ溝26のU字状開口部が同一回転方向(例えば、いずれも時計りに回転する方向、又はいずれも反時計りに回転する方向)を向いていることにより、母線の構造が比較的規則的であり、各バスバー2の加工成形を容易にするとともに、生産ライン操作時に母線を適切に回転させることにより、全ての配線端部41を各ストッパ溝26に同期して挿通させるのに有利であるので、生産効率のさらなる向上にも有利である。
ここで、図1、図4、図7及び図13に示すように、接続片222のフレームワーク1の周方向に沿う寸法は、折り曲げ片223と対向する部分のフレームワーク1の周方向に沿う寸法よりも大きい。
接続片222のフレームワーク1の周方向に沿う寸法が折り曲げ片223と接続片222の対向する部分のフレームワーク1の周方向に沿う寸法よりも大きいと、接続片222と折り曲げ片223とがJ字状に近い構造を形成し、このようにストッパ溝26の位置を合理的に設定することが容易になり、配線端部41の溶接操作により有利な操作スペースを提供する。
さらに、図1、図4、図7及び図13に示すように、接続部22は、フレームワーク1の径方向に沿って延びる延在片221をさらに含む。延在片221の径方向内端は本体部21に連結され、延在片221の径方向外端は接続部22の配線端部41を接続するための箇所に連結されている。
接続部22は延在片221をさらに含み、延在片221はフレームワーク1の径方向に沿って延び、かつその径方向内外両端はそれぞれ本体部21及び接続部22の配線端部41を接続するための箇所(具体的には接続片222)に接続される。このようにすれば、接続片222と本体部21との間の径方向距離を大きくすることができ、本体部21の径方向寸法を小さくして生産コストを低減するのに有利であるとともに、隣接する接続部22の間の距離を大きくするのに有利であるので、接続部22の形状及び寸法を合理的に設計し、製品の構造をさらに最適化するのに有利である。
さらに、図20及び図24に示すように、複数の端子3は、母線の周方向に沿って均一に配置されている。
複数の端子3が母線の周方向に沿って均一に分布しており、構造が比較的規則的であり、端子3が端子3間の距離を増加させるのに有利であり、各端子3同士の電気的絶縁性を保証し、かつ端子3が周方向に沿って均一に分布するという顧客の要求を満たす。もちろん、複数の端子3は、1つの領域に集中して分布してもよいし、他の方式で分布してもよい。
さらに、図18、図20及び図24に示すように、複数の接続部22は、本体部21の周方向に沿って均一に分布している。
複数の接続部22が本体部21の周方向に沿って均一に分布していることにより、バスバー2の構造が比較的規則的であり、加工成形が容易であり、かつ組立完了後の母線の全ての接続部22を周方向に沿って均一に分布させることができ、モータステータ42の巻線の配線端部41も一般に周方向に沿って均一に分布しているので、一対一の対応が保持される。
さらに、図19に示すように、全てのバスバー2の接続部22のフレームワーク1の軸方向に沿う両端は、フレームワーク1の軸方向両端面が位置する平面から突出していない。
全ての接続部22のフレームワーク1の軸方向に沿う両端がフレームワーク1の軸方向両端面が位置する平面から突出しておらず、接続部22がフレームワーク1の軸方向両端面に突出しているのに比べて、母線の軸方向高さフレームワーク1を小さくすることができ、母線の軸方向の占有スペースを少なくすることができるので、モータの軸方向長さを小さくし、モータの構造を最適化するのに有利である。
(実施例2)
実施例1との相違点は、実施例1に加えて、さらに、図16~図18に示すように、端子3が接続されたバスバー2が、一方の接続部22の延在片221を介して端子3に連結されている点である。
端子3が接続されたバスバー2にとって、前記バスバー2は、一方の接続部22の延在片221を介して前記端子3に連結されているので、バスバー2上に端子3を接続するための別の構造を設計する必要がなく、したがってバスバー2の構造が簡素化され、母線の径方向寸法が大きくなることもない。
もちろん、端子3は、バスバー2が直接折り曲げられて延びて形成されていてもよい。あるいは、端子3は、本体部21に直接接続され、接続部22から離間してもよい。
ここで、図1、図4、図7及び図13に示すように、延在片221は、フレームワーク1の軸線方向に垂直である。図2、図5、図8及び図10に示すように、端子3は、シート状を呈し、端子3が接続された延在片221の端子3の厚さ方向に沿う寸法a0は、同一のバスバー2の他の延在片221の端子3の厚さ方向に沿う寸法aよりも大きい。
延在片221がフレームワーク1の軸線方向に垂直であることは、バスバー2の軸方向寸法を小さくするのに有利である。端子3が接続された延在片221の前記端子3の厚さ方向に沿う寸法a0が、同一のバスバー2における他の延在片221の前記端子3の厚さ方向に沿う寸法aよりも大きいことは、前記延在片221と端子3との接触面積を増加させ、それにより端子3の接続強度や堅牢性を向上させ、端子3が変形する確率を低減するのに有利である。
さらに、図11に示すように、端子3は、L字状に折り曲げられる。具体的には、図10、図11及び図18に示すように、端子3は、フレームワーク1の軸線方向と平行な延在セグメント31と、延在片221と平行な接続セグメント32とを含み、接続セグメント32が延在片221に溶接連結されている。
端子3は、折り曲げられて設けられており、延在セグメント31と、接続セグメント32とを含む。延在セグメント31は、フレームワーク1の軸線方向に沿って延び、電源を接続するために用いられる。接続セグメント32は、延在片221と平行であり、かつ延在片221に溶接連結されており、このように端子3と延在片221との接触面積を増加させ、それにより端子3の接続強度や堅牢性を向上させ、端子3が変形する確率を低減する。
さらに、図10に示すように、端子3が接続された延在片221の対応する配線端部41を接続するための箇所のフレームワーク1の周方向に沿う寸法b0は、同一のバスバー2における配線端部41を接続するための他の箇所のフレームワーク1の周方向に沿う寸法bよりも大きい。
端子3が接続された延在片221の対応する配線端部41を接続するための箇所のフレームワーク1の周方向に沿う寸法b0は、前記バスバー2における配線端部41を接続するための他の箇所のフレームワーク1の周方向に沿う寸法bに対して、適宜大きくすることで、端子3と前記接続部22の配線端部41を接続するための箇所との間の周方向距離を増加させることができ、それにより逃げスペースを提供し、配線端部41の溶接操作を容易にする。
具体的には、接続片222の長さを適宜延長することにより、U字状のストッパ溝26と延在片221との間の距離が大きくなり、U字状のストッパ溝26を逃がすことができる。
具体的な一実施例では、図16~図18に示すように、全てのバスバー2は、中性バスバー24と、複数の相バスバー2とに分けられる。図18及び図22に示すように、複数の端子3は複数の相バスバー2に一対一で対応して一対一で接続されており、複数の相バスバー2の本体部21は、順次隣接して配置されており、図25に示すように、中性バスバー24の本体部21は、巻線に向かう位置に設けられている。
全てのバスバー2は、中性バスバー24と、相バスバー2とに分けられ、相バスバー2に接続された配線端部41(例えば一部の巻線の終端)からなる回路と、中性バスバー24に接続された配線端部41(例えば全ての巻線の始端)からなる回路とを多重並列接続して多相回路を形成することができる。相バスバー2に接続された配線端部41は、図1、図4、図7のように4つの接続部22のみと比較的少なく、中性バスバー24に接続された配線端部41は、図13のように12個の接続部22と比較的多く、したがって相バスバー2の接続部22の数も中性バスバー24の接続部22の数よりも少なくなると、図16~図18に示すように、複数の相バスバー2の本体部21を順次隣接して配置し、相バスバー2の接続部22の軸方向位置を変更し、その接続部22と中性バスバー24の軸方向位置とが面一であるようにすればよく、中性バスバー2の接続部22の軸方向位置を変更する必要がなく、加工の難易度を低減させ、生産効率を向上させるのに有利である。
さらに中性バスバー24の本体部21を巻線に向かう位置に設けると、図25に示すように、相バスバー2の接続部22を巻線に近い位置にずらすことができ、配線端部41と接続部22との距離を短くするのに有利であり、それにより配線端部41の長さを短くし、かつ配線端部41の溶接難易度を低減させる。
もちろん、バスバー2の配置方式は任意に変更可能である。
ここで、中性バスバー24の接続部22はその本体部21に直接連結されており(図13に示すように)、各相バスバーの接続部22はその本体部21と延在部23を介して連結されており(図1、図4及び図7に示すように)、延在部23はフレームワークの軸方向に沿って中性バスバー24に近づく方向に延び(図1、図4及び図7に示すように)、図19に示すように、相バスバーの接続部22と中性バスバー24の接続部22とはフレームワーク1の軸方向に面一のままである。
中性バスバー24の接続部22はその本体部21に直接連結されており、各相バスバーの接続部22はその本体部21と延在部23を介して連結されており、即ち、中性バスバー24は延在部23を有しておらず、複数の相バスバーのみが延在部23を含み、延在部23により中性バスバー24に近づく方向に延び、かつ複数の相バスバーの延在部23の軸方向長さが等しくなく、各相バスバーの接続部22が中性バスバー24の接続部22とフレームワーク1の軸方向に面一のままであるようにすることができる。このようにすれば、中性バスバー24の構造を効果的に簡素化しつつ、配線端部41と接続部22との間の距離をさらに短くするので、配線端部41の長さをさらに短くし、かつ配線端部41の溶接難易度をさらに低減させるのに有利である。
具体的には、図13に示すように、中性バスバー24の延在片221は、直線状であり、中性バスバー24の本体部21の外周縁に直接連結されている。図1、図4及び図7に示すように、相バスバーの延在片221も、直線状であり、その延在片221と相バスバーの本体部21との間に延在部23が設けられており、延在部23は、相バスバーの延在片221と中性バスバー24の延在片221とが面一のままであるように、中性バスバー24に近づく方向に軸方向に延びている。このようにすれば、相バスバーの接続部22と中性バスバー24の接続部22も面一のままである。
(実施例3)
図20に示すように、母線は、フレームワーク1と、複数のバスバー2と、複数の端子3とを含む。
具体的には、フレームワーク1は絶縁部材である。
図1~図9、図13及び図14に示すように、各バスバー2は、本体部21と、複数の接続部22とを含む。ここで、本体部21はフレームワーク1に埋め込まれ(図19及び図20に示すように)、かつ図1、図2、図4、図5、図7、図8、図13及び図14に示すように、フレームワーク1の周方向に沿って延び、図20に示すように、複数の接続部22は、本体部21に連結されてフレームワーク1から外方に突出し、モータステータ42の巻線の配線端部41を接続するために用いられる。
図16~図18に示すように、複数の端子3は、複数のバスバー2に連結され、電源を接続するために用いられる。
フレームワーク1は、環状ブラケット11と、複数の帯状ブラケット12とを含む。具体的には、図23に示すように、複数の帯状ブラケット12は、環状ブラケット11に一体的に連結されている。図21~図23に示すように、全てのバスバー2の本体部21は、環状ブラケット11内に埋め込まれている。図20に示すように、複数の帯状ブラケット12は、複数の端子3に一対一で対応しており、かつ図23及び図25に示すように、各端子3の一部は、対応する帯状ブラケット12内に埋め込まれている。
本実施例にて提供される母線は、モータステータ42の複数の巻線の各配線端部41を複数のバスバー2の接続部22で接続することができ、かつバスバー2の良好な導電性を利用して、対応する配線端部41を直接連結することなく、対応する配線端部41の電気的接続を実現することができる。これにより配線の難易度が低減され、生産ラインの効率的かつ迅速な操作が容易になり、製品の生産効率の向上に有利である。
具体的には、母線は、フレームワーク1と、複数のバスバー2と、複数の端子3とを含む。フレームワーク1は、絶縁部材であり、射出成形により成形可能であり、複数のバスバー2及び複数の端子3に対して支持の役割を果たし、かつ隣接するバスバー2を隔離し、電気的絶縁の役割を果たす。複数のバスバー2は、いずれも導体であり、各バスバー2は、本体部21と、複数の接続部22とを含む。各バスバー2の複数の接続部22は、モータステータ42の複数の巻線のうち接続される必要がある配線端部41を接続するために用いられ、かつ本体部21を介してこれらの配線端部41の電気的接続を実現し、バス機能を実現する。
複数の端子3は複数のバスバー2に連結され、かつ端子3は対応するバスバーに一体成形により連結されてもよいし、別々に成形された後に対応するバスバーに取り付けられて接続を実現してもよい。各端子3は対応するバスバー2に接続された配線端部41と電気的接続を実現し、複数の端子3は電源に接続されて電気回路を形成し、モータステータ42の複数の巻線に電力を供給する。
同時に、フレームワーク1は、環状ブラケット11と、帯状ブラケット12とを含む。環状ブラケット11は、複数のバスバー2を支持するとともに、複数のバスバー2同士の絶縁性を保証するために用いられる。複数の帯状ブラケット12は、複数の端子3を支持するとともに、端子3と他の構造との間の電気的絶縁性を保証するために用いられる。図23及び図25に示すように、環状ブラケット11と複数の帯状ブラケット12とが一体的に連結されているため、具体的には、射出成形中に一体成形することにより一体構造を形成することができるので、接続が比較的確実であり、本態様の帯状ブラケット12は、従来技術において絶縁部材を個別に成形して端子3に外挿する態様と比較して、端子3に対して良好な支持の役割及び位置規制の役割を果たすことができ、端子3のがたつきや変形を効果的に防止し、端子3の位置度、垂直度を良好に保証し、構造が堅固であるため、コントローラPINピンが端子3に挿入される際に、端子3の帯状ブラケット12に露出した部分は変形不良が発生しにくい。
具体的な一実施例では、帯状ブラケット12のフレームワーク1の軸線方向に沿う寸法cは、端子3のフレームワーク1の軸線方向に沿う寸法c0の半分以上である。
帯状ブラケット12のフレームワーク1の軸線方向に沿う寸法cが、端子3のフレームワーク1の軸線方向に沿う寸法c0の半分以上であると、帯状フレームワーク1が端子3を包む範囲が端子3の半分を超え、したがって端子3に対する支持の役割及び位置規制の役割を著しく向上させ、端子3の堅牢性及び使用信頼性を効果的に保証することができる。
さらに、端子3は、対応するバスバー2の一方の接続部22に連結されている。図20に示すように、フレームワーク1の中心軸線に垂直な平面への投影において、帯状ブラケット12は、端子3の厚さ方向において端子3に対して非対称に配置されており、かつ対応する接続部22に近接して配線端部41を接続するための箇所の寸法d1は、対応する接続部22から離れて配線端部41を接続するための箇所の寸法d2よりも小さい。
端子3は、対応するバスバー2の一方の接続部22に連結されていると、端子3は前記接続部22の配線端部41を接続するための箇所に近く、帯状ブラケット12が端子3を周方向に包み、配線端部41の溶接操作に支障をきたすおそれがあるため、図20に示すように、帯状ブラケット12を非対称に配置し、図20に示すように、配線端部41を接続するための前記箇所に近い箇所を相対的に薄く、配線端部41を接続するための前記箇所から遠い箇所を相対的に厚くし、このように端子3に対する確実な支持を保証しつつ、接続部22の配線端部41を接続するための箇所を逃がし、配線端部41の溶接操作にスペースを確保し、溶接操作の難易度を低減させるのに有利である。
さらに、図20に示すように、一方の帯状ブラケット12の端子3の厚さ方向に沿う寸法dは、他の帯状ブラケット12の端子3の厚さ方向に沿う寸法dと異なっている。
図20に示すように、一方の帯状ブラケット12の端子3の厚さ方向に沿う寸法は、他の帯状ブラケット12の端子3の厚さ方向に沿う寸法と異なっていることにより、3つの帯状ブラケット12は外観上完全に一致していない。このように組立誤り防止の役割を果たすことができ、各バスバー2の迅速な識別、さらに母線とステータ42の巻線との間の相対位置の位置決めが容易となり、生産効率のさらなる向上に有利である。
もちろん、複数の帯状ブラケット12の端子3の厚さ方向に沿う寸法は、全て一致していなくてもよく、組立誤り防止の役割を果たすこともできる。
具体的な一実施例では、図1、図4、図7及び図13に示すように、本体部21は、円弧状構造を呈する。
バスバー2の本体部21は、完全な環状ではなく、円弧状構造を呈する。このように同数の接続部22を有することを保証した上で、本体部21の周方向長さを小さくすることができ、原料の節約に有利であるとともに、折り曲げなどによる成形などの加工成形が容易となる。
具体的な一実施例では、図18、図20及び図24に示すように、端子3のフレームワーク1の軸方向端面への投影は長尺状を呈し、その投影の長手方向はフレームワーク1の径方向に沿って延びている。
端子3のフレームワーク1の軸方向端面への投影は長尺状を呈し、端子3は、一般に長尺状の薄肉板状を呈し、かつフレームワーク1の軸線方向に沿って延びているので、端子3のフレームワーク1の軸方向端面への投影は、端子3の横断面の形状と実質的に同じである。図20及び図24に示すように、該投影の長手方向はフレームワーク1の径方向に沿って延びており、母線の径方向スペースを合理的に利用し、端子3の径方向配置という顧客の要求を満たすことができる。
(実施例4)
図20に示すように、母線は、フレームワーク1と、複数のバスバー2と、複数の端子3とを含む。
具体的には、フレームワーク1は絶縁部材である。
図1~図9、図13及び図14に示すように、各バスバー2は、円弧状の本体部21と、複数の接続部22とを含む。ここで、本体部21は、フレームワーク1に埋め込まれ(図19及び図20に示すように)、かつ図1、図2、図4、図5、図7、図8、図13及び図14に示すように、フレームワーク1の周方向に沿って延び、複数の接続部22は、本体部21に連結されてフレームワーク1から外方に突出しており(図20に示すように)、かつ図24及び図25に示すように、複数の接続部22は、本体部21の周方向に沿って均一に分布しており、モータステータ42の巻線の配線端部41を接続する。全てのバスバー2は、中性バスバー24と、複数の相バスバーとに分けられる。
図16~図18に示すように、複数の端子3は、複数の相バスバーにそれぞれ設けられており、電源を接続するために用いられる。
ここで、中性バスバー24の本体部21、複数の相バスバーの本体部21は、フレームワークの軸方向に沿って順次積層配置され(図16~図18に示すように)かつ互いに離間しており(図21~図23に示すように)、全てのバスバー2の接続部22は、フレームワークの周方向に沿って均一に分布している。
さらに、各バスバー2の複数の接続部22は、その本体部21の切欠きから同一回転方向に沿って順次第x接続部22と記され、複数の相バスバーは、フレームワークの軸方向に沿って順次第y相バスバーと記され、かつ第1相バスバーは、中性バスバー24に隣接して配置されている。
中性バスバー24の第1接続部22と隣接する第1相バスバーとの間の軸心結線角度α、第1相バスバーの第1接続部22と隣接する第2相バスバーの第1接続部22との間の軸心結線角度βは、α=360°/(2×m×n)+360°×K/(m×n)、β=360°×P/(m×n)かつβ≠360°×Q/nを満たし、ここで、mは相バスバーの数であり、nは各相のステータ巻線の数であり、K∈[0,(m×n-1)]であり、P∈[0,(m×n-1)]であり、Q∈[1,m]である。
本実施例にて提供される母線は、モータステータ42の複数の巻線の各配線端部41を複数のバスバー2の接続部22で接続することができ、かつバスバー2の良好な導電性を利用して、対応する配線端部41を直接連結することなく、対応する配線端部41の電気的接続を実現することができる。これにより配線の難易度が低減され、生産ラインの効率的かつ迅速な操作が容易になり、製品の生産効率の向上に有利である。
同時に、中性バスバー24の本体部21、相バスバーの本体部21は、フレームワーク1の軸方向に沿って1つずつ積層配置されかつ互いに離間しており、かつ各相バスバーは周方向に設定された軸心結線角度に応じて回転してずれることで、母線の迅速な組立が容易になり、母線の生産効率が向上し、また全ての接続部22をフレームワーク1の周方向に沿って均一に分布させ、モータステータ42に周方向に沿って間隔を置いて分布している複数の巻線の配線端部41に対応し、迅速な配線を容易にする。
具体的には、母線は、フレームワーク1と、複数のバスバー2と、複数の端子3とを含む。フレームワーク1は、絶縁部材であり、射出成形により成形可能であり、複数のバスバー2及び複数の端子3に対して支持の役割を果たし、かつ隣接するバスバー2を隔離し、電気的絶縁の役割を果たす。複数のバスバー2は、いずれも導体であり、各バスバー2は、本体部21と、複数の接続部22とを含む。各バスバー2の複数の接続部22は、モータステータ42の複数の巻線のうち接続される必要がある配線端部41を接続するために用いられ、かつ本体部21を介してこれらの配線端部41の電気的接続を実現し、バス機能を実現する。
複数の端子3は、それぞれ複数の相バスバーに設けられており、かつ端子3は、対応する相バスバーと一体成形されていてもよいし、別々に成形された後に対応する相バスバーに取り付けられていてもよい。各端子3は対応するバスバー2に接続された配線端部41と電気的接続を実現し、複数の端子3は電源に接続されて電気回路を形成し、モータステータ42の複数の巻線に電力を供給する。ここで、本体部21は、完全な環状ではなく、フレームワーク1の周方向に沿って延びる円弧状を呈し、このように同数の接続部22を有することを保証した上で、本体部21の周方向長さを小さくすることができ、原料の節約に有利であるとともに、折り曲げなどによる成形などの加工成形が容易となるとともに、バスバー2を回転対称構造とせず、その本体部21の切欠きを参照物とすることができ、組立中のバスバー2の位置決めが容易となる。
さらに、全てのバスバー2は、中性バスバー24と、相バスバーとに分けられ、相バスバーに接続された配線端部41(例えば一部の巻線の終端)からなる回路と、中性バスバー24に接続された配線端部41(例えば全ての巻線の始端)からなる回路とを多重並列接続して多相回路を形成することができる。製造された母線の全ての接続部22がフレームワーク1の周方向に沿って均一に分布し、モータステータ42の複数の配線端部41の位置に対応するので、他の配線端部41との接続を可能にために他の配線端部41の位置まで延びることができることを保証するように、配線端部41の長さを長く確保する必要がなく、このように配線端部41の長さを短くするとともに、配線中に配線端部41が絡まったり混同したりすることを効果的に防止することができ、それにより配線の難易度が低減される。
ここで、全てのバスバー2の本体部21はフレームワーク1の軸方向に沿って積層配置されることにより、複数の本体部21の径方向寸法は均一に保持することができる。このように、図16及び図17に示すように、端子3が接続された複数のバスバー2を設定された積み重ね方式で配置するだけで、図18に示すように、全ての接続部22がフレームワーク1の周方向に沿って均一に分布し、かつ複数の端子3の位置が正確であることを保証し、そして一体射出成形によりフレームワーク1を加工すればよく、加工プロセスが比較的簡単であり、フレームワーク1の構造も比較的簡単である。
各バスバー2の複数の接続部22は、その本体部21の切欠きから同一回転方向に沿って順次第x接続部22と記され、例えば時計回り方向に沿って本体部21の切欠きから順次、第1接続部22、第2接続部22、第3接続部22であり、このように類推し、複数の相バスバーはフレームワーク1の軸方向に沿って順次第y相バスバーと記され、かつ第1相バスバーは中性バスバー24と位相を合わせて配置され、即ち、中性バスバー24の軸方向に最も近い相バスバーから順次、第1相バスバー、第2相バスバーであり、このように類推する。
具体的には、積み重ねる時にまず中性バスバー24を基準として、相バスバーを1つずつ積み重ね、第1相バスバーを積み重ねる際に、その第1接続部22と中性バスバー24の第1接続部22との間にαの軸心角度を生じさせ、そして第2相バスバーを積み重ね、その第1接続部22と第1相バスバーの第1接続部22との間にβの軸心角度を生じさせる。このとき第1相バスバーの複数の接続部22及び第2相バスバーの複数の接続部22は、それぞれ中性バスバー24の複数の隣接する2つの接続部22の間の周方向隙間を占めており、第3相バスバーひいては複数の相バスバーが存在する態様では、中性バスバー24は、接続部22間の周方向空隙が大きい部分が少なく、母線の周方向の接続部22は箇所によっては相対的に集中していたり、相対的に分散していたりするので、残りの相バスバーはその接続部22をこれらの周方向空隙に分布させ、組立完了後の全ての接続部22がフレームワーク1の周方向に沿って均一に分布することを保証すればよい。相バスバー2に接続された配線端部41は、図1、図4、図7のように4つの接続部22のみと比較的少なく、中性バスバー24に接続された配線端部41は、図13のように12個の接続部22と比較的多く、したがって相バスバーの接続部22の数も中性バスバー24の接続部22の数よりも少ないので、相バスバーを回転させる方の正確な制御が容易であり、視覚的な混同が生じる確率が低くなり、組立効率を向上させるのに有利である。
ここで、α=360°/(2×m×n)+360°×K/(m×n)、β=360°×P/(m×n)かつβ≠360°×Q/nである。m×nは母線に適合するステータのスロット数であり、即ちコイル巻線の総数であり、360°/(2×m×n)は、中性バスバー24の隣接する2つの接続部22の軸心結線角度の半分であり、360°×K/(m×n)及び360°×P/(m×n)は、中性バスバー2の隣接する2つの接続部22の軸心結線角度の整数倍であり、360°/nは、相バスバーの隣接する2つの接続部22の軸心結線角度の半分であり、360°×Q/nは、相バスバーの隣接する2つの接続部22の軸心結線角度の整数倍である。
このように、中性バスバー24の第1接続部22と第1相バスバーの第1接続部22との間の軸心結線角度がαであるとき、第1相バスバーの第1接続部22が中性バスバー24の任意の隣接する2つの接続部22の間に位置することを示し、次に第2相バスバーの第1接続部22が第1相バスバーの第1接続部22に対してβ回転し、第2相バスバーの各接続部22が中性バスバー24の隣接する2つの接続部22の間に位置することを保証しつつ、また第1相バスバーの一部の接続部22と周方向に重なることを回避し、それにより中性バスバー24の接続部22、第1相バスバーの接続部22、第2相バスバーの接続部22が周方向に互いにずれることが保証される。
なお、2つの接続部22の間の軸心結線角度とは、一方の接続部22の中心とフレームワークの中心軸線とを結ぶ垂直線と、他方の接続部22の中心とフレームワークの中心軸線とを結ぶ垂直線とのなす角度である。ここで、接続部22の中心とは、接続部22がステータ巻線の配線端部に対応する箇所の中心であり、即ち、母線の中心軸線に垂直な平面への投影において、接続部22の中心とステータ巻線の配線端部とが重なる。全ての接続部22の形状及び寸法が完全に一致する態様では、2つの接続部22の間の軸心結線角度とは、2つの接続部22の同一箇所とフレームワークの中心軸線の垂直線とのなす角度である。
具体的な一実施例では、バスバー2の材質は銅であり、銅の導電性が良好であり、かつ比較的安価である。具体的な一実施例では、バスバー2の材質はH65黄銅であり、プレス成形が容易であり、かつ十分な硬度を有する。
具体的な一実施例では、mは3である。
mが3であれば、バスバー2の数は4つであり、端子の数は3つであり、合理的な接続により3相モータを構成することができる。ここで3つのバスバー2は相バスバーであり、それぞれ同数の配線端部に連結され、それぞれU相バスバー251、V相バスバー252及びW相バスバー253を形成し、他方のバスバー2は中性バスバー24であり、全ての巻線の他方の配線端部に連結されている。ここで、中性バスバー24に隣接する第1相バスバーをW相バスバー253とし、そしてV相バスバー252及びU相バスバー251の順に定義し、中性バスバー24、W相バスバー253及びV相バスバー252の積み重ね完了後、中性バスバー24にはちょうどn個の空隙が残り、U相バスバー251のn個の接続部22に対応しているので、U相バスバー251のn個の接続部22を空隙位置に対応させて配置すればよい。
さらに、第2相バスバーの第1接続部22と第3相バスバーの第1接続部22との間の軸心結線角度γは、γ=360°×P/(m×n)かつγ≠360°×Q/nを満たす。
第2相バスバーの第1接続部22と第3相バスバーの第1接続部22との間の軸心角度はγであり、γ=360°×P/(m×n)かつγ≠360°×Q/nであるので、γ=βであり、第3相バスバーを積み重ねる工程と第2相バスバーを積み重ねる工程とが同じであるので、生産効率をさらに向上させるのに有利である。例えば、β=γ=30°、又はβ=γ=120°である。
具体的な一実施例では、Kは0である。
K=0であれば、α=360°/(2×m×n)であり、第1相バスバーの第1接続部22がちょうど中性バスバー24の最初の2つの接続部22の間の位置に位置し、このようにαの値が小さく、バスバー2の組立難易度をさらに低減させるのに有利であり、生産効率をさらに向上させるのに有利である。
もちろん、Kは1、2又は他の整数であってもよい。
具体的な一実施例では、P及びnは、P=nを満たす。
P=nであれば、β=360°/mかつβ≠360°×Q/nとなるので、βの算出方法が簡素化され、バスバー2の組立難易度をさらに低減させるのに有利であり、生産効率をさらに向上させるのに有利である。
もちろん、Pはnに等しくなくてもよい。
具体的な一実施例では、nは4である。
nは4であり、即ち各相のステータ巻線の数は4である。もちろん、nは4に限らず、1、2、3、5又はその他の数値であってもよい。
図1、図4、図7、図10及び図13に示すように、本体部21の両端はそれぞれ第1端211及び第2端212と記され、例えば全ての本体部21はいずれも時計回り方向に沿って延びて円弧状に形成されていれば、いずれかの本体部21の首端及び末端はそれぞれ第1端211及び第2端212と記され、第1端211に隣接する接続部22が第1接続部22であり、第2端212に隣接する接続部22が第nの接続部22である。バスバー2を積み重ねる過程で、いずれも前のバスバー2の本体部21の第1接続部22を参照物として、後に積み重ねられるバスバー2を回転させ、所望の軸心結線角度を迅速に得ることができる。
このようにすれば、積み重ね完了後に、第1相バスバーの第1接続部22と中性バスバー24の第1接続部22との間の軸心結線角度は180°/(m×n)となり、任意の隣接する2つの相バスバーの第1接続部22の間の軸心結線角度は360°/mとなり、このような配置方式が簡単であり、操作性に優れている。
例えば、m=3、n=P=4、K=0の場合、α=180°/(m×n)=15°、β=γ=360°/m=120°である。まず、図16に示すように、W相バスバー253の第1端211と中性バスバー24の第1端211との間の軸心結線角度が15°となるように、W相バスバー253を中性バスバー24上に積み重ねる。そして、図17に示すように、V相バスバー252の第1端211とW相バスバー253の第1端211との間の軸心結線角度が120°となるように、V相バスバー252をW相バスバー253上に積み重ねる。最後に、図18に示すように、U相バスバー251の第1端211とV相バスバー252の第1端211との間の軸心結線角度が120°となるように、U相バスバー251をV相バスバー252上に積み重ねる。
ここで、図1、図4、図7及び図13に示すように、複数の接続部22は、本体部21の周方向に沿って均一に分布しており、かつ第1接続部22と最後の接続部22とは本体部21の両端に位置している。
複数の接続部22が本体部21の周方向に沿って均一に分布していることにより、バスバー2の構造が比較的規則的であり、加工成形が容易であり、かつ組立完了後の母線の全ての接続部22を周方向に沿って均一に分布させることができる。モータステータの巻線の配線端部41も一般に周方向に沿って均一に分布しているので、一対一の対応が保持される。
同時に、第1接続部22と最後の接続部22とが本体部21の両端に位置しており、即ち本体部21は2つの接続部22の間の一部がちょうど欠落しており、本体部21と複数の接続部22との接続信頼性を保証しつつ、本体部21の長さを可及的に短くし、原料のさらなる節約に有利である。
例えば、図1、図4及び図7に示すように、接続部22の数が4つである場合、本体部21のラジアンは、270°であり、接続部22の数が6つである場合、本体部21のラジアンは、300°であり、図13に示すように、接続部22の数が12個である場合、本体部21のラジアンは、330°である。
また、該態様は、本体部21の両端に位置する2つの接続部22(即ち第1接続部22と最後の接続部22)を他の箇所の接続部22と明確に区別することができ、複数のバスバー2を積み重ねる際に、積み重ね効率をさらに向上させて組立効率をさらに向上させるために、参照物として用いることができる。
図1、図4、図7、図10及び図13に示すように、本体部21の両端はそれぞれ第1端211及び第2端212と記され、例えば全ての本体部21はいずれも時計回り方向に沿って延びて円弧状に形成されていれば、いずれかの本体部21の首端及び末端はそれぞれ第1端211及び第2端212と記され、第1端211に連結される接続部22が第1接続部22であり、第2端212に連結される接続部22が第nの接続部22である。バスバー2を積み重ねる過程で、いずれも前のバスバー2の本体部21の第1端211を参照物として、後に積み重ねられるバスバー2を回転させ、所望の軸心結線角度を迅速に得ることができる。
もちろん、本体部21の両端は適宜延長してもよい。
さらに、各相バスバーの接続部22の数はnであり、各端子は対応する相バスバーの第x接続部22に連結されており、x∈[2,n-1]である。
複数の端子3は、複数の相バスバーに一対一で対応している。各相バスバーの接続部22の数はnであり、n個の接続部22は各相のステータのn個のコイルをそれぞれ接続し、各端子は対応する相バスバーの第x接続部22に連結されており、xが2以上n-1以下であるため、端子に接続された接続部22は本体部21の切欠きの両側に位置する接続部22ではない。本体部21の両端に比べて、本体部21の他の箇所の強度が相対的に高く、変形が発生する確率が相対的に低いので、端子と相バスバーの本体部21の切欠きから離れた接続部22とを連結し、端子の位置度、垂直度をさらに向上させ、端子が変形する確率をさらに低下させるのに有利である。
具体的な一実施例では、xは2である。
xが2であれば、端子は対応する相バスバーの第2接続部22に連結され、このように相バスバーの第1接続部22は参照物として、相バスバーの位置の位置決めに用いられ、第2接続部22は端子の接続に用いられ、探しやすく、生産効率のさらなる向上に有利である。もちろん、xは2に限らず、他の数値であってもよい。
具体的な一実施例では、図20及び図24に示すように、複数の端子3は、母線の周方向に沿って均一に配置されている。
具体的な一実施例では、複数の端子3は母線の周方向に沿って不均一に配置されている。
複数の端子3が母線の周方向に沿って均一に分布しており、構造が比較的規則的であり、端子3が端子3間の距離を増加させるのに有利であり、各端子3同士の電気的絶縁性を保証し、かつ端子3が周方向に沿って均一に分布するという顧客の要求を満たす。あるいは、複数の端子3は母線の周方向に沿って不均一に配置され、例えば母線の1つの領域に集中して分布することにより、端子3が周方向に沿って不均一に分布するという顧客の要求を満たす。
ここで、図21及び図22に示すように、全ての本体部21の厚さtは等しい。
全ての本体部21の厚さtが等しいと、全てのバスバー2は同一の材料で製造することができ、原料の種類を減らすのに有利であり、加工成形が容易であり、コストの節約にも有利である。
具体的な一実施例では、本体部21の厚さは、0.7mm~1.0mmの範囲(例えば0.7mm、0.8mm、0.9mm、1.0mmなど)内である。
もちろん、全ての本体部21の厚さtは、必要に応じて調整してもよい。
ここで、隣接する本体部21間の間隔t2は等しい。
隣接する本体部21間の間隔が等しくなることで、母線の内部構造が規則的であり、かつ各バスバー2同士の電気的絶縁性が保証される。
具体的な一実施例では、隣接する本体部21間の間隔は、0.5mm~3mm(例えば0.5mm、1mm、2mm、3mmなど)である。
もちろん、隣接する本体部21間の間隔t2は、必要に応じて調整してもよい。
具体的な一実施例では、図21及び図22に示すように、複数のバスバー2の本体部21の軸方向両端面とフレームワーク1の軸方向両端面との間の間隔t1は、隣接する本体部21間の間隔t2よりも小さい。つまり、中性バスバー24とフレームワーク1の軸方向端面との間の間隔及びU相バスバー251とフレームワーク1の軸方向端面との間の間隔は等しく、t1とすると、t1<t2であり、このようにフレームワーク1の長手方向の高さを小さくするのに有利であり、それにより母線の長手方向の寸法をさらに小さくし、モータの軸方向の長さをさらに小さくするのに有利である。
もちろん、中性バスバー24とフレームワーク1の軸方向端面との間の間隔及びU相バスバー251とフレームワーク1の軸方向端面との間の間隔は、必要に応じて調整してもよい。
さらに、全ての本体部21の幅は等しい。
全ての本体部21の幅が等しく、即ち全ての本体部21のフレームワーク1の径方向に沿う寸法が等しく、このように、全てのバスバー2の本体部21がフレームワーク1の軸方向に沿って積み重ねられた後、全ての本体部21の内縁は同一円上に位置し、全ての本体部21の外縁も同一円上に位置するので、母線の構造が比較的規則的になり、各バスバー2の加工成形が容易であり、フレームワーク1の加工成形も容易である。
さらに、図1、図4及び図7に示すように、全ての相バスバーの本体部21は同じである。
全ての相バスバーの本体部21は同じであり、即ち、形状、寸法が完全に一致しているので、相バスバーの加工難易度を低減させ、生産効率を向上させるのに有利である。
さらに、図20に示すように、フレームワーク1の軸線に垂直な平面への投影において、全てのバスバー2の本体部21は、互いに重ね合わされて円環を形成している。
フレームワーク1の軸線に垂直な平面への投影において、全てのバスバー2の本体部21は互いに重ね合わされて円環を形成し、即ち、全てのバスバー2の本体部21の、フレームワーク1の軸線に垂直な平面への投影は、同一の円環内に位置する。各本体部21が切欠きを有するので、その投影は完全な円環ではなく、複数の本体部21の投影は重ね合わされた後に完全な円環を形成し、これは母線の強度を向上させるのに有利であり、バスバー2同士の回転ずれも容易になり、全ての接続部22がフレームワーク1の周方向に沿って均一に分布することを保証する。
(実施例5)
実施例3と実施例4とを組み合わせると、実施例5は実施例3と実施例4の技術的効果を有するので、ここでは説明を省略する。
換言すれば、実施例4に加えて、さらに、フレームワーク1は、環状ブラケット11と、複数の帯状ブラケット12とを含む。具体的には、図23に示すように、複数の帯状ブラケット12は、環状ブラケット11に一体的に連結されている。図21~図23に示すように、全てのバスバー2の本体部21は、環状ブラケット11内に埋め込まれている。図20に示すように、複数の帯状ブラケット12は、複数の端子3に一対一で対応しており、かつ図23及び図25に示すように、各端子3の一部は、対応する帯状ブラケット12内に埋め込まれている。
具体的な一実施例では、帯状ブラケット12のフレームワーク1の軸線方向に沿う寸法cは、端子3のフレームワーク1の軸線方向に沿う寸法c0の半分以上である。
さらに、端子3は、対応するバスバー2の一方の接続部22に連結されている。図20に示すように、フレームワーク1の中心軸線に垂直な平面への投影において、帯状ブラケット12は、端子3の厚さ方向において端子3に対して非対称に配置されており、かつ対応する接続部22に近接して配線端部41を接続するための箇所の寸法d1は、対応する接続部22から離れて配線端部41を接続するための箇所の寸法d2よりも小さい。
さらに、図20に示すように、一方の帯状ブラケット12の端子3の厚さ方向に沿う寸法dは、他方の帯状ブラケット12の端子3の厚さ方向に沿う寸法dと異なっている。
具体的な一実施例では、図18、図20及び図24に示すように、端子3のフレームワーク1の軸方向端面への投影は長尺状を呈し、その投影の長手方向はフレームワーク1の径方向に沿って延びている。
(実施例6)
実施例1又は実施例2と実施例5とを組み合わせると、実施例6は実施例1又は実施例2と実施例5の技術的効果を有するので、ここでは説明を省略する。
換言すれば、実施例1又は実施例2に加えて、さらに、フレームワーク1は、環状ブラケット11と、複数の帯状ブラケット12とを含む。具体的には、図23に示すように、複数の帯状ブラケット12は、環状ブラケット11に一体的に連結されている。図21~図23に示すように、全てのバスバー2の本体部21は、環状ブラケット11内に埋め込まれている。図20に示すように、複数の帯状ブラケット12は、複数の端子3に一対一で対応しており、かつ図23及び図25に示すように、各端子3の一部は、対応する帯状ブラケット12内に埋め込まれている。
具体的な一実施例では、帯状ブラケット12のフレームワーク1の軸線方向に沿う寸法cは、端子3のフレームワーク1の軸線方向に沿う寸法c0の半分以上である。
さらに、端子3は、対応するバスバー2の一方の接続部22に連結されている。図20に示すように、フレームワーク1の中心軸線に垂直な平面への投影において、帯状ブラケット12は、端子3の厚さ方向において端子3に対して非対称に配置されており、かつ対応する接続部22に近接して配線端部41を接続するための箇所の寸法d1は、対応する接続部22から離れて配線端部41を接続するための箇所の寸法d2よりも小さい。
さらに、図20に示すように、一方の帯状ブラケット12の端子3の厚さ方向に沿う寸法dは、他の帯状ブラケット12の端子3の厚さ方向に沿う寸法dと異なっている。
具体的な一実施例では、図1、図4、図7及び図13に示すように、本体部21は、円弧状構造を呈する。
さらに、各バスバー2の複数の接続部22は、その本体部21の切欠きから同一回転方向に沿って順次第x接続部22と記され、複数の相バスバーは、フレームワークの軸方向に沿って順次第y相バスバーと記され、かつ第1相バスバーは、中性バスバー24に隣接して配置されている。
中性バスバー24の第1接続部22と隣接する第1相バスバーとの間の軸心結線角度α、第1相バスバーの第1接続部22と隣接する第2相バスバーの第1接続部22との間の軸心結線角度βは、α=360°/(2×m×n)+360°×K/(m×n)、β=360°×P/(m×n)かつβ≠360°×Q/nを満たし、ここで、mは相バスバーの数であり、nは各相のステータ巻線の数であり、K∈[0,(m×n-1)]であり、P∈[0,(m×n-1)]であり、Q∈[1,m]である。
ここで、α=360°/(2×m×n)+360°×K/(m×n)、β=360°×P/(m×n)かつβ≠360°×Q/nである。m×nは母線に適合するステータのスロット数であり、即ちコイル巻線の総数であり、360°/(2×m×n)は、中性バスバー24の隣接する2つの接続部22の軸心結線角度の半分であり、360°×K/(m×n)及び360°×P/(m×n)は、中性バスバー2の隣接する2つの接続部22の軸心結線角度の整数倍であり、360°/nは、相バスバーの隣接する2つの接続部22の軸心結線角度の半分であり、360°×Q/nは、相バスバーの隣接する2つの接続部22の軸心結線角度の整数倍である。
具体的な一実施例では、mは3である。
さらに、第2相バスバーの第1接続部22と第3相バスバーの第1接続部22との間の軸心結線角度γは、γ=360°×P/(m×n)かつγ≠360°×Q/nを満たす。
具体的な一実施例では、Kは0である。
具体的な一実施例では、P及びnは、P=nを満たす。
具体的な一実施例では、nは4である。
ここで、図1、図4、図7及び図13に示すように、複数の接続部22は、本体部21の周方向に沿って均一に分布しており、かつ第1接続部22と最後の接続部22とは本体部21の両端に位置している。
さらに、各相バスバーの接続部22の数はnであり、各端子は対応する相バスバーの第x接続部22に連結されており、x∈[2,n-1]である。
具体的な一実施例では、xは2である。
(実施例7)
実施例1、実施例2又は実施例6との相違点は、本体部21が環状構造を呈する点である。
バスバー2の本体部21は完全な環状構造を呈し、バスバー2の強度向上、さらに母線の安定性や使用信頼性の向上に有利である。
具体的な一実施例では、図18、図20及び図24に示すように、端子3のフレームワーク1の軸方向端面への投影は長尺状を呈し、その投影の長手方向はフレームワーク1の径方向に沿って延びている。
端子3のフレームワーク1の軸方向端面への投影は長尺状を呈し、端子3は、一般に長尺状の薄肉板状を呈し、かつフレームワーク1の軸線方向に沿って延びているので、端子3のフレームワーク1の軸方向端面への投影は、端子3の横断面の形状と実質的に同じである。図20及び図24に示すように、該投影の長手方向はフレームワーク1の径方向に沿って延びており、母線の径方向スペースを合理的に利用し、端子3の径方向配置という顧客の要求を満たすことができる。
(実施例8)
実施例1、実施例2、実施例6又は実施例7との相違点は、端子3のフレームワーク1の軸方向端面への投影が長尺状を呈し、その投影の長手方向がフレームワーク1の周方向に沿って延びている点である。
端子3のフレームワーク1の軸方向端面への投影は長尺状を呈し、端子3は、一般に長尺状の薄肉板状を呈し、かつフレームワーク1の軸線方向に沿って延びているので、端子3のフレームワーク1の軸方向端面への投影は、端子3の横断面の形状と実質的に同じである。該投影の長手方向も、フレームワーク1の周方向に沿って延びることができ、母線の周方向スペースを合理的に利用し、端子3の周方向配置という顧客の要求を満たすことができ、かつ母線の径方向寸法を小さくするのに有利である。
上記いずれかの実施例では、具体的な一実施例では、図21及び図22に示すように、全ての本体部21の厚さtは等しい。
全ての本体部21の厚さが等しいと、全てのバスバー2は同一の材料で製造することができ、原料の種類を減らすのに有利であり、加工成形が容易であり、コストの節約にも有利である。
具体的な一実施例では、バスバー2の厚さtは、0.7mm~1.0mmの範囲(例えば0.7mm、0.8mm、0.9mm、1.0mmなど)内である。
具体的な一実施例では、図21及び図22に示すように、隣接する本体部21間の間隔t2は等しい。
隣接する本体部21間の間隔幅が等しくなることで、母線の内部構造が規則的であり、かつ各バスバー2同士の電気的絶縁性が保証される。
具体的な一実施例では、隣接する本体部21間の間隔幅t2は、0.5mm~3mm(例えば0.5mm、1mm、2mm、3mmなど)である。
具体的な一実施例では、図21及び図22に示すように、複数のバスバー2の本体部21の軸方向両端面とフレームワーク1の軸方向両端面との間の間隔t1は、隣接する本体部21間の間隔t2よりも小さい。つまり、中性バスバー24とフレームワーク1の軸方向端面との間の間隔及びU相バスバー251とフレームワーク1の軸方向端面との間の間隔は等しく、t1とすると、t1<t2であり、このようにフレームワーク1の長手方向の高さを小さくするのに有利であり、それにより母線の長手方向の寸法をさらに小さくし、モータの軸方向の長さをさらに小さくするのに有利である。
もちろん、中性バスバー24とフレームワーク1の軸方向端面との間の間隔及びU相バスバー251とフレームワーク1の軸方向端面との間の間隔は、必要に応じて調整してもよい。さらに、全ての本体部21の幅は等しい。
全ての本体部21の幅が等しく、即ち全ての本体部21のフレームワーク1の径方向に沿う寸法が等しく、このように、全てのバスバー2の本体部21がフレームワーク1の軸方向に沿って積み重ねられた後、全ての本体部21の内縁は同一円上に位置し、全ての本体部21の外縁も同一円上に位置するので、母線の構造が比較的規則的になり、各バスバー2の加工成形が容易であり、フレームワーク1の加工成形も容易である。
さらに、図1、図4及び図7に示すように、全ての相バスバーの本体部21は同じである。
全ての相バスバーの本体部21は同じであり、即ち、形状、寸法が完全に一致しているので、相バスバーの加工難易度を低減させ、生産効率を向上させるのに有利である。
さらに、図20に示すように、フレームワーク1の軸線に垂直な平面への投影において、全てのバスバー2の本体部21は、互いに重ね合わされて円環を形成している。
フレームワーク1の軸線に垂直な平面への投影において、全てのバスバー2の本体部21は互いに重ね合わされて円環を形成し、即ち、全てのバスバー2の本体部21の、フレームワーク1の軸線に垂直な平面への投影は、同一の円環内に位置する。各本体部21が切欠きを有するので、その投影は完全な円環ではなく、複数の本体部21の投影は重ね合わされた後に完全な円環を形成し、これは母線の強度を向上させるのに有利であり、バスバー2同士の回転ずれも容易になり、全ての接続部22がフレームワーク1の周方向に沿って均一に分布することを保証する。
具体的な一実施例では、図18に示すように、バスバー2の数は4つ、端子3の数は3つであり、ここで3つのバスバー2の接続部22の数は等しく、他方のバスバー2の接続部22の数は他の3つのバスバー2の接続部22の数の合計である。
バスバー2の数は4つ、端子3の数は3つであり、合理的な接続により三相モータを構成することができる。ここで3つのバスバー2は相バスバー2であり、それぞれ同数の配線端部41に連結されており、それぞれU相バスバー251(図1~図3に示すように)、V相バスバー252(図4~図6に示すように)及びW相バスバー253(図7~図10に示すように)が形成されている。他方のバスバー2は中性バスバー24(図13~図15に示すように)であり、全ての巻線の他方の配線端部41に連結されている。
もちろん、バスバー2の数は4つに限らず、3つ、5つなどであってもよい。
さらに、図19に示すように、フレームワーク1の端子3から離反した表面には係止フック13が設けられており、図25に示すように、モータステータ42を係止するために用いられる。
フレームワーク1の端子3から離反した表面に係止フック13が設けられ、ステータ42との係止嵌合を容易にし、溶接中に母線のがたつき、傾き、位置ずれなどの発生を防止し、生産効率のさらなる向上に有利である。
ここで、係止フック13の数は複数であってもよく、複数の係止フック13はフレームワーク1の周方向に沿って均一に分布しており、係止フック13とフレームワーク1とは射出成形により一体成形されていてもよい。
さらに、ステータ42にも射出成形された絶縁フレームが設けられているのが一般的であり、絶縁フレームに係止フック13に適合する係止溝を設けることができ、係止フック13は、図25に示すように、係止溝に直接挿入され、ステータ42との係止が実現される。
(実施例9)
図24及び図25に示すように、モータは、モータ本体4と、上記の実施例のいずれかに記載の母線とを含む。
具体的には、モータ本体4は、図26に示すように、ステータ42を含み、ステータ42に巻線が設けられており、巻線は2つの配線端部41を有し、母線の接続部22は、図25に示すように、配線端部41に連結されている。
本実施例にて提供されるモータは、上記実施例のいずれかに記載の母線を含むので、上記実施例のいずれかが有する有益な効果を全て有することになり、ここでは説明を省略する。
具体的な一実施例では、配線端部41と母線とは、抵抗溶接方式を用いて連結されている。もちろん、超音波溶接などの他の溶接方式又は他の固定接続方式を用いて連結されることもできる。
具体的な一実施例では、巻線の数は、図26及び図27に示すように、12個であり、12個の巻線は、図28に示すように、スター型接続方式を用いて接続されている。
12個の巻線が24個のジョイントを有し、スター型接続を用いて、12個の巻線の始端の12個の線端を接続し、かつC1、C4、C7、C10巻線の終端、C2、C5、C8、C11巻線の終端、C3、C6、C9、C12巻線の終端をそれぞれ接続する必要があるため、配線方式は非常に複雑である。本願の態様を採用することにより、その配線難易度を効果的に低減させることができ、配線方式が簡潔で堅固である。
もちろん、巻線の数は12個に限らず、8個、16個などであってもよく、巻線の接続方式は上記方式に限らず、三角形接続又はその他の方式であってもよい。
(実施例10)
車両は、車体と、車体に取り付けられた実施例9に記載のモータとを含む。
本実施例にて提供される車両は、実施例9のモータを含むので、上記実施例のいずれかが有する有益な効果を全て有することになり、ここでは説明を省略する。
以下では8P12S永久磁石モータを例に、詳細な説明を行う。
8P12S永久磁石モータの場合、図26に示すように、合計12個の歯を有し、各歯に巻回されて1つの巻線が形成されており、各巻線は1つの始端と1つの終端を有するので、12個の歯は合計24個の線端を有し、15°ごとに1つ、周方向に沿って均一に分布している。モータは、図28に示すように、4方向並列スター型接続を用いている。このような配線方式では、図27及び図28に示すように、12個の巻線の始端の12個の線端を接続し、かつC1、C4、C7、C10巻線の終端、及びC2、C5、C8、C11巻線の終端、及びC3、C6、C9、C12巻線の終端をそれぞれ接続する必要があり、配線形態が複雑である。したがって、簡潔で、堅固な構造が求められている。
本願は、8P12S型モータの配線要求を満たすことができ、かつ軸方向空間及び径方向空間の占有が少なく、配線が簡単で、構造が堅固であるなどの特徴を有する母線構造を設計することを目的とする。
ここで、母線は、絶縁フレームワーク1、中心点銅バー(即ち中性バスバー24)、U相銅バー(即ちU相バスバー251)、V相銅バー(即ちV相バスバー252)、W相銅バー(即ちW相バスバー253)及び3つの端子3を含む。絶縁フレームワーク1は、一体射出成形されており、銅バーと端子3とを支持し、かつ銅バー間を絶縁するために用いられ、絶縁フレームワーク1とモータステータ42のフレームワーク1とは係止固定される。中心点銅バーとU、V、W相銅バーは厚さが等しい銅バーであり、プレス、折り曲げなどの工程で作られ、本体領域は切欠きを有する円環であり、U型端子3(即ちU字状ストッパ溝26を有する接続部22)は、銅エナメル線(即ち配線端部41)と溶接するために、本体領域から突出している。3つの端子3は、周方向に沿って120°で分布しており、U、V、W相銅バーと抵抗溶接され、モータ巻線に電流が入力される。
具体的には、本モータは8P12Sモータであり、合計12歯である。各歯には、図26に示すように、1つの始端線端及び1つの終端線端を有する合計12個の巻線C1~C12が形成された銅線が巻回されている。モータ回路設計(図27に示すように)により、周方向に沿って30°で均一に分布している始端糸端を接続して導通させる必要があり、中心点接続と定義し、また周方向に沿って30°で均一に分布している終端糸端を3つに分け、C1、C4、C7、C10巻線終端を接続し、U相接続と定義し、C2、C5、C8、C11巻線終端を接続し、V相接続と定義し、C3、C6、C9、C12巻線終端を接続し、W相接続と定義する。
上記の接続要求を満たすために、中心点接続銅バー(図13及び図14に示すように)とU、V、W相銅バー(図10に示すように)が設計されている。中心点銅バーとU、V、W相銅バーは等厚の銅バーからプレスと折り曲げで成形されている。銅バーの厚さtは0.7~1.0mmの間であり、材料はH65黄銅であり、プレス成形が容易であり、かつ十分な硬度を有する。銅バーの端部はU字状溝として設計されており、エナメル線をU字状溝に入れてから、抵抗溶接を施すことが容易になる。
本モータの3つの端子3の幅方向は径方向に沿って配置されており、3つの端子3は互いに120°離れている。3つの端子3は、それぞれ3相銅バーと抵抗溶接されている。抵抗溶接の要求を満たすために、端子3の端部を折り曲げ(図11に示すように)、3相銅バーの溶接領域を広げる(図10に示すように)。
図16~図18に示すように、4層の銅バーを1層ずつ積み重ね、中心点銅バーを最下層に配置し、そしてW、V、Uの順に配置する。層と層との間隔は、0.5mm~3mmである(例えば0.5mm、1mm、2mm、3mmであり、この範囲に限らず、その他の数値であってもよいことは言うまでもない)。W層銅バーの第1U字状溝と中心点銅バーのいずれかの溝との間には、図16に示すように、15°の差があり、V、U銅バーに接続された端子3は、図17及び図18に示すように、W相端子3から120°離れている。積み重ねた後、一体射出成形を行い、射出成形後の形状を図20に示す。射出成形体は完全に3つの端子3を包み、端子3の位置度、垂直度がよく、構造が堅固であるため、コントローラpinピンが端子3に挿入される際に、端子3は変形不良が発生しにくい。
中心点銅バー、U、V、Wの三相銅バーが位置する高さが一致しないため、また銅バーのU字状溝箇所を、図3、図6及び図9に示すように、折り曲げ高さhで下方に折り曲げ、三相銅バーは、図19に示すように、高さhの不一致を除いて他の箇所は同じであり、折り曲げられた後に全てのU字状溝は同じ高さ位置にある。この設計の利点は、高さ方向のスペース占有が少なく、モータの軸方向長さを小さくするのに有利であり、エナメル線に残された線端の長さが等しく、塗装剥離位置の制御が容易であり、生産ラインにおける抵抗溶接が容易であり、溶接完了後の余分な線端の切断が容易であることである。
母線の配線方法は以下のとおりである。
中心点銅バーはC1~C12巻線の始端線端を接続し、
U相銅バーはC1、C4、C7、C10巻線の終端線端を接続し、
V相銅バーはC2、C5、C8、C11巻線の終端線端を接続し、
W相銅バーはC3、C6、C9、C12巻線の終端線端を接続する。
図10に示すように、U、V、W相銅バーの時計回りの第2接続部22は、端子3に溶接されている。
層間の高さの差は1mmであり、W相銅バーの第1U字状溝は中心点銅バーのいずれかのU字状溝と15°の差がある。
V相銅バーとW相銅バーの高さの差は1mmであり、端子3の周方向の差は120°である。
U相銅バーとV相銅バーの高さの差は1mmであり、端子3の周方向の差は120°である。
図19に示すように、フレームワーク1の端部は、6つのフックを設け、図25に示すように、ステータ42のフレームワーク1のスロットに引っ掛ける。
以上のように、エナメル線をこの母線構造に溶接することにより、上記配線の機能を果たすことができる。これにより、該母線は、以下の技術的効果を実現し、1)4層並列接続のスター型配線を満たす、2)環状フレームワーク(即ち環状ブラケット)と帯状フレームワーク(即ち帯状ブラケット)を一体射出成形し、構造が堅固であり、端子の位置度、垂直度がよく、ECUの取り付けに便利であり、取り付け時の端子の変形が小さい、3)銅バーのU字状溝は周方向に沿ってほぼ均一に分布し、かつ同じ高さに分布し、エナメル線の抵抗溶接に有利であり、生産ラインのエナメル線のストリッピング及び切断に便利である、4)母線の軸方向高さが小さく、モータの軸方向長さの最適化に有利である、5)母線はU字状溝のスタイルを採用し、エナメル線のU字状溝への入れに有利である、6)径方向のスペースを合理的に利用し、端子の径方向の分布が要求される製品の要求を満たす。
(実施例11)
図34、図44及び図45に示すように、母線本体は、フレームワーク2’と、複数のバスバー3’とを含む。
具体的には、図44及び図45に示すように、フレームワーク2’は絶縁部材であり、フレームワーク2’に複数の係止フック23’が設けられている。図36及び図44に示すように、少なくとも1つの係止フック23’に逃げ溝233’が開設されており、逃げ溝233’は係止フック23’が弾性変形するのに適するようにするために用いられる。
図44及び図45に示すように、各バスバー3’は、フレームワーク2’に埋め込まれた本体部31’と、本体部31’に連結されかつフレームワーク2’から外方に突出する複数の接続部32’とを含む。
本実施例にて提供される母線本体は、フレームワーク2’に複数の係止フック23’が設けられているので、母線とステータ4’との引っ掛け・嵌合が容易になり、さらに組立が容易になる。少なくとも1つの係止フック23’に逃げ溝233’が開設されているので、係止フック23’とステータ4’との組立中に弾性変形することを容易にし、係止フック23’とステータ4’との組立中に、引っ掛かり、干渉などの現象が発生する確率を低減し、それにより組立難易度を低減させ、組立効率を向上させる。同時に、逃げ溝233’を有する係止フック23’は、組立完了後に復帰変形し、ステータ4’との密着力が強くなるため、組立完了後の安定性の向上に有利である。
具体的には、母線本体は、フレームワーク2’と、複数のバスバー3’とを含み、フレームワーク2’は絶縁部材であり、射出成形により成形可能であり、複数のバスバー3’及び複数の端子1’に対して支持の役割を果たし、かつ隣接するバスバー3’を隔離し、電気的絶縁の役割を果たし、複数のバスバー3’は、いずれも導体であり、各バスバー3’は、本体部31’と、複数の接続部32’とを含み、各バスバー3’の複数の接続部32’は、モータステータ4’の複数の巻線のうち接続される必要がある配線端部を接続するために用いられ、かつ本体部31’を介してこれらの配線端部の電気的接続を実現し、バス機能を実現し、図46に示すように、複数の端子1’は複数のバスバー3’に連結されており、各端子1’は対応するバスバー3’に接続された配線端部と電気的接続を実現し、複数の端子1’は電源コンセント端子に接続されて電気回路を形成し、モータステータ4’の複数の巻線に電力を供給する。
具体的には、図35に示すように、係止フック23’は、固定部231’と、引っ掛け部232’とを含む。固定部231’はフレームワーク2’に連結され、引っ掛け部232’は固定部231’に連結されている。
ここで、図35に示すように、少なくとも1つの係止フック23’の引っ掛け部232’は、間隔を置いて設けられた複数の弾性係止部2321’を含み、隣接する弾性係止部2321’の間に逃げ溝233’が形成されている。
係止フック23’は、固定部231’と、引っ掛け部232’とを含み、固定部231’がフレームワーク2’に連結され、係止フック23’とフレームワーク2’との接続機能を実現する。引っ掛け部232’は固定部231’に連結され、ステータ4’に引っ掛けられ嵌合し、引っ掛け機能を実現するために用いられる。ここで、少なくとも1つの係止フック23’の引っ掛け部232’は複数の弾性係止部2321’を含み、複数の弾性係止部2321’は間隔を置いて設けられ、逃げ溝233’を形成し、組立中、隣接する弾性係止部2321’は押圧力を受けて互いに近づくことができ、それにより係止フック23’の寸法を縮小し、係止フック23’がステータ4’との引っ掛け・嵌合を迅速かつ円滑に実現しやすく、引っ掛け完了後、弾性係止部2321’が復帰変形し、ステータ4’に密着し、それにより接続強度が向上する。
いくつかの実施例では、図35に示すように、複数の弾性係止部2321’は並んで配置されている。
複数の弾性係止部2321’が並んで配置されており、構造が簡単であり、加工成形が容易である。また、係止フック23’は一方向に引っ掛けられており、組立過程において係止フック23’は主に幅方向の弾性変化として表現されるが、このときステータ4’上の対応する嵌合構造は、係止溝41’を設ければよく、ステータ4’の縁部に設けることができ、構造が簡単であり、組立も容易である。
別のいくつかの実施例では、複数の弾性係止部2321’は環状に配置されている。
複数の弾性係止部2321’が環状に配置されていると、係止フック23’が弾性スタッドの形態となり、複数の方向に引っ掛けられている場合には、組立過程において係止フック23’は主に太さの変化として表現される。このときステータ4’上の対応する嵌合構造は、係止孔を設ける必要があり、接続が比較的確実であり、係止フック23’が外れにくい。
さらに、図44に示すように、引っ掛け部232’の固定部231’に接続される一端は、固定部231’から突出し、かつフレームワーク2’に連結されている。
固定部231’のみがフレームワーク2’に連結されている態様と比較して、本態様では引っ掛け部232’もフレームワーク2’に連結されており、かつフレームワーク2’との接続方向が異なっており、これは係止フック23’とフレームワーク2’との接続面積を増加させるだけでなく、また係止フック23’とフレームワーク2’との接続作用力の方向を増加させるので、係止フック23’とフレームワーク2’との接続強度をさらに向上させ、係止フック23’の使用信頼性をさらに向上させ、係止フック23’の亀裂、破断又は脱落を効果的に防止する。
(実施例12)
母線本体は、フレームワーク2’と、複数のバスバー3’とを含む。
具体的には、図31、図35、図44及び図45に示すように、フレームワーク2’は、絶縁部材であり、フレームワーク2’は、環状ブラケット21’と、環状ブラケット21’に連結された複数の帯状ブラケット22’とを含む。
図44及び図45に示すように、各バスバー3’は、環状ブラケット21’内に埋め込まれた本体部31’と、本体部31’に連結されかつフレームワーク2’から外方に突出する複数の接続部32’とを含む。
ここで、図30、図31、図44及び図45に示すように、帯状ブラケット22’に端子1’の一部を収容するためのスロット221’が設けられている。図37及び図44に示すように、スロット221’に回避用切欠き223’が設けられ、回避用切欠き223’は端子1’の一端が折り曲げられて延びかつスロット221’から突出して接続部32’に連結されるためのものである。図44及び図45に示すように、帯状ブラケット22’に端子1’を支持するための少なくとも1つの支持嵌合面222’が設けられている。図44及び図45に示すように、少なくとも1つの支持嵌合面222’の少なくとも一部はスロット221’内に位置し、かつ接続部32’、支持嵌合面222’及びスロット221’の入口は環状ブラケット21’の軸方向に沿って順次配置されている。
本実施例にて提供される母線本体は、帯状ブラケット22’に支持嵌合面222’を増設することにより、端子1’にコンセント端子に向かう支持力を提供することができるので、端子1’がコンセント端子に突き合わせられる際に過大に変形することが防止され、組立難易度が低減され、さらに端子1’の組立歩留まりが向上する。
具体的には、母線本体は、フレームワーク2’と、複数のバスバー3’とを含む。フレームワーク2’は、絶縁部材であり、射出成形により成形可能であり、複数のバスバー3’及び複数の端子1’に対して支持の役割を果たし、かつ隣接するバスバー3’を隔離し、電気的絶縁の役割を果たし、複数のバスバー3’は、いずれも導体であり、各バスバー3’は、本体部31’と、複数の接続部32’とを含み、各バスバー3’の複数の接続部32’は、モータステータの複数の巻線のうち接続される必要がある配線端部を接続するために用いられ、かつ本体部31’を介してこれらの配線端部の電気的接続を実現し、バス機能を実現し、図46に示すように、複数の端子1’は複数のバスバー3’に連結され、各端子1’は対応するバスバー3’に接続された配線端部と電気的接続を実現し、複数の端子1’は電源コンセント端子に接続されて電気回路を形成し、モータステータの複数の巻線に電力を供給する。
ここで、フレームワーク2’は、環状ブラケット21’と、帯状ブラケット22’とを含み、環状ブラケット21’は、複数のバスバー3’を支持するとともに、複数のバスバー3’同士の絶縁性を保証するために用いられ、複数の帯状ブラケット22’は、複数の端子1’を支持するとともに、端子1’と他の構造との間の電気的絶縁性を保証するために用いられる。帯状ブラケット22’にスロット221’が開設され、スロット221’に回避用切欠き223’が設けられ、フレームワーク2’の成形完了後に、端子1’をスロット221’に直接差し込むことができ、組立が比較的容易であり、組立完了後に端子1’の両端はいずれもスロット221’外に位置し、それぞれ電源コンセント端子及び接続部32’を接続するために用いられる。接続部32’、支持嵌合面222’及びスロット221’の入口は、環状ブラケット21’の軸方向に沿って順次配置されているため、回避用切欠き223’により端子1’の一端が折り曲げられて延びかつスロット221’から突出し、さらに接続部32’に連結可能であるため、端子1’の両端は支持嵌合面222’の環状ブラケット21’の軸方向に沿う両側に位置し、端子1’と支持嵌合面222’との嵌合構造は端子1’上に段差構造を形成している。組立中に、支持嵌合面222’が端子1’の前記箇所に支持嵌合されることにより、このようにその後コンセント端子に挿着された際に、支持嵌合面222’よりも上方に位置する端子1’の箇所がフレームワーク2’の支持作用を受けることになり、端子1’が圧力を受けて過大に変形することを効果的に防止することができる。
同時に、端子1’が帯状ブラケット22’の支持嵌合面222’に接触嵌合すると、端子1’が所定の位置に組み立てられることを示し、それにより端子1’とフレームワーク2’との組立が実現され、組立方式が簡単で、操作が便利である。また、端子1’の対応箇所(端子1’の支持面131’と定義される)と支持嵌合面222’との嵌合は、組立過程において位置決めの役割も果たし、位置感を提供し、所定の位置に組み立てられるように提示することができ、組立難易度がさらに低減され、端子1’及びフレームワーク2’に対して一定の保護の役割を果たす。
さらに、支持嵌合面222’の数は、1つであってもよいし、複数であってもよく、端子1’の支持面131’の数に等しく、一対一で対応している。図44に示すように、支持嵌合面222’の数が1つである場合、支持嵌合面222’はスロット221’内に完全に位置してもよいし、一部がスロット221’内に位置し、一部がスロット221’外に位置してもよく、このときスロット221’の底壁は支持嵌合面222’の一部を形成し、支持嵌合面222’の他の部分は回避用切欠き223’を通ってスロット221’から突出する。支持嵌合面222’の数が複数である場合、スロット221’内に支持嵌合面222’を設けてもよいし、スロット221’外に複数の支持嵌合面222’を設けてもよく、例えば図44の支持嵌合面222’の下方に複数の段差を増設し、複数の支持嵌合面222’を形成する。
電源コンセント端子に一般的に差込孔が設けられており、端子1’との間には挿着嵌合方式が採用されており、端子1’が差込孔に挿入されると、端子1’と電源コンセント端子とが物理的に接触して電気的に接続されることが理解される。ここで、電源コンセント端子は、モータのコントローラに設けられることができる。
具体的には、端子1’の挿着部122’及び差込孔の形状は、必要に応じて設計することができる。
例えば、挿着部122’は通常の矩形板状構造(図38に示すように)であり、差込孔は対応する矩形孔である。
あるいは、挿着部122’に逃げ溝が開設されることにより、挿着部122’が並設されかつ互いに離間している2つの差込片を含むとともに、挿着部122’の幅方向の両側にバンプが設けられ、差込孔内に対応して溝又は支持点が設けられ、端子1’が電源コンセント端子に挿入する過程で、2つの差込片が弾性変形して互いに近づくことができ、端子1’の迅速な挿入を容易にし、差込片が所定の位置に挿入されると、バンプが対応する溝に引っ掛かったり、対応する支持点を越えて支持点に当接したりすることにより、端子1’が電源コンセント端子から外れることを効果的に防止することができる。
さらに、図33に示すように、スロット221’の端子1’の厚さ方向に沿う幅W’は、端子1’の厚さW1’よりも大きく構成されている。
スロット221’の端子1’の厚さ方向に沿う幅が端子1’の厚さよりも大きい場合、図32及び図33に示すように、端子1’とスロット221’とが隙間嵌めされることにより、端子1’が周方向及び径方向に変形しやすくなり、これにより端子1’が周方向及び径方向に変形する能力、即ち柔軟性を有するようになり、また端子1’とコンセント端子の開口部との正確な位置合わせを容易にし、端子1’とコンセント端子との組立ニーズを満たす。
さらに、図35、図44及び図45に示すように、スロット221’の入口にストッパ溝2211’が設けられ、図31及び図46に示すように、ストッパ溝2211’は端子1’の支持突起を収容するために用いられる。
スロット221’の入口にストッパ溝2211’が設けられ、端子1’に支持突起が対応して設けられ、組立中に支持突起がストッパ溝2211’内に埋め込まれ、端子1’が圧力を受けるとき、支持突起が支持の役割を果たすことができるので、端子1’が局所的な応力集中により座屈変形することを防止する。
具体的には、図44及び図45に示すように、ストッパ溝2211’はスロット221’の端子1’の幅方向に沿う少なくとも一方側に設けられている。
ストッパ溝2211’をスロット221’の端子1’の幅方向に沿う少なくとも一方側に設けると、支持突起も端子1’の幅方向の少なくとも一方側に設けられ、直接プレス成形により支持突起と端子1’とを一体成形することが容易となり、それにより端子1’の加工プロセスが簡素化される。さらに、スロット221’の端子1’の幅方向に沿う両側にストッパ溝2211’が対称的に設けられ、端子1’の幅方向の両側に支持突起が対称的に設けられているので、端子1’が受ける力の均一化に有利であり、それにより端子1’の安定性がさらに向上する。
ここで、図33に示すように、ストッパ溝2211’の端子1’の厚さ方向に沿う幅W2’は、端子1’の厚さW1’よりも大きく構成されている。
図33に示すように、支持突起が一般に端子1’と等厚で面一であるため、ストッパ溝2211’の端子1’の厚さ方向に沿う幅が端子1’の厚さよりも大きい場合、組立完了後に、支持突起とストッパ溝2211’とが隙間嵌めされ、このように端子1’の周方向及び径方向の変形を制限せず、端子1’が周方向及び径方向に変形する能力、即ち柔軟性を有することを保証し、また端子1’とコンセント端子の開口部との正確な位置合わせを容易にし、端子1’とコンセント端子との組立ニーズを満たす。
さらに、図33、図44及び図45に示すように、ストッパ溝2211’の端子1’の厚さ方向に沿う幅W2’は、スロット221’の端子1’の厚さ方向に沿う幅W’よりも小さく構成されている。
端子1’とスロット221’との間の端子1’の厚さ方向に沿う隙間を第1隙間226’とし、支持突起121’とストッパ溝2211’との間の端子1’の厚さ方向に沿う隙間を第2隙間227’とする。ストッパ溝2211’の端子1’の厚さ方向に沿う幅がスロット221’の端子1’の厚さ方向に沿う幅よりも小さいので、支持突起121’の厚さが端子1’の厚さに等しい場合、第2隙間227’の幅は、図33に示すように、第1隙間226’の幅よりも小さい。
第1隙間226’が比較的大きく、端子1’の周方向、径方向及び垂直上向きの方向における良好な変形に有利であり、第2隙間227’が比較的小さく、第2接続セグメント12’が圧力を受けたときの撓みによる座屈変形を防止するのに有利である。
いくつかの実施例では、図44及び図45に示すように、支持嵌合面222’は、環状ブラケット21’の軸線に垂直である。
支持嵌合面222’が環状ブラケット21’の軸線に垂直であれば、端子1’の支持面131’も環状ブラケット21’の軸線に垂直であり、このように、端子1’及び帯状ブラケット22’の構造がいずれも比較的規則的であり、加工成形が容易である。同時に、該態様では、支持嵌合面222’が端子1’に提供する支持力は端子1’とコンセント端子との突き合わせ方向と平行することができ、支持信頼性が高い。
別のいくつかの実施例では、支持嵌合面222’は環状ブラケット21’の軸線に対して傾斜して設けられている。
支持嵌合面222’は環状ブラケット21’の軸線に対して傾斜して設けられていてもよく、同様に端子1’が過度に変形することを防止するために、端子1’とコンセント端子との突き合わせ方向と平行な分力を提供することができる。
(実施例13)
実施例11と実施例12とを組み合わせると、実施例13は実施例11と実施例12の技術的効果を有するので、ここでは説明を省略する。
換言すれば、実施例12に加えて、さらに、図29、図44及び図45に示すように、少なくとも1つの帯状ブラケット22’には、補強突起224’を有する位置決めマーク部が設けられており、補強突起224’は環状ブラケット21’及び帯状ブラケット22’に連結されている。
さらに、図44及び図45に示すように、フレームワーク2’に複数の係止フック23’が設けられている。図31及び図44に示すように、少なくとも1つの係止フック23’に逃げ溝233’が開設され、逃げ溝233’は係止フック23’が弾性変形するのに適するようにするために用いられる。
具体的には、図35に示すように、係止フック23’は、固定部231’と、引っ掛け部232’とを含む。固定部231’はフレームワーク2’に連結され、引っ掛け部232’は固定部231’に連結されている。
ここで、図35に示すように、少なくとも1つの係止フック23’の引っ掛け部232’は、間隔を置いて設けられた複数の弾性係止部2321’を含み、隣接する弾性係止部2321’の間に逃げ溝233’が形成されている。
いくつかの実施例では、図35に示すように、複数の弾性係止部2321’は並んで配置されている。
別のいくつかの実施例では、複数の弾性係止部2321’は環状に配置されている。
さらに、図44に示すように、引っ掛け部232’の固定部231’に接続される一端は、固定部231’から突出し、かつフレームワーク2’に連結されている。
本願のいくつかの実施例では、さらに、図34、図44及び図45に示すように、フレームワーク2’の帯状ブラケット22’は環状ブラケット21’の径方向に沿って外向きに環状ブラケット21’から突出し、係止フック23’は帯状ブラケット22’に連結されている。
さらに、図44及び図45に示すように、係止フック23’は帯状ブラケット22’の径方向外側面に連結されている。
さらに、図44及び図47に示すように、係止フック23’の先端面234’は帯状ブラケット22’の径方向外側面に対して傾斜して設けられており、先端面234’は内側から外側に向かって係止フック23’の引っ掛け部232’に近づく方向に向かって傾斜して延びている。
上記実施例では、さらに、図47に示すように、複数の係止フック23’はステータ4’上の係止溝41’に引っ掛けられて嵌合するために用いられる。複数の係止フック23’のうちの一部に逃げ溝233’が開設されており、逃げ溝233’が開設されている係止フック23’を第1係止フックとし、他の係止フック23’を第2係止フックとする。
ここで、図36及び図37に示すように、第1係止フックの全幅B1’>係止溝41’の幅B3’>第2係止フックの全幅B2’である。
(実施例14)
母線は、実施例11又は実施例12又は実施例13に記載の母線本体と、複数の端子1’とを含む。複数の端子1’は、母線本体の複数のバスバー3’に連結され、端子1’の一端は接続部32’に連結され、端子1’の他端は、電源コンセント端子を接続するために用いられ、端子1’に支持面131’が設けられ、支持面131’は支持嵌合面222’に接触嵌合する。
本実施例にて提供される母線は、実施例11~実施例13のいずれかに記載の母線本体を含むので、上記実施例11~実施例13が有する有益な効果を全て有することになり、ここでは説明を省略する。
(実施例15)
モータ51’の母線用の端子1’(図38、図42及び図43に示すように)は、図30に示すように、第1接続セグメント11’と、支持セグメント13’と、第2接続セグメント12’とを含む。
具体的には、図30及び図39に示すように、支持セグメント13’の一端は第1接続セグメント11’に折り曲げられて連結されており、支持セグメント13’に少なくとも1つの支持面131’が設けられている。
第2接続セグメント12’は、支持セグメント13’の他端に折り曲げられて連結され、かつ第1接続セグメント11’から離れる方向に延びており、第1接続セグメント11’、支持セグメント13’、第2接続セグメント12’は第1接続セグメント11’の厚さ方向に沿って順次配置されている。
ここで、図30に示すように、支持面131’が支持されることに適して支持セグメント13’の少なくとも一部及び第2接続セグメント12’に支持力を提供するように、支持面131’は、第1接続セグメント11’の厚さ方向に沿って、支持セグメント13’の第2接続セグメント12’から離反した側に設けられている。
本実施例にて提供される端子1’は、支持セグメント13’を増設することにより、支持セグメント13’の支持面131’が受ける支持作用を利用して、端子1’にコンセント端子に向かう支持力を提供することができるので、端子1’がコンセント端子に突き合わせられる際に過大に変形することが防止され、組立難易度が低減され、さらに端子1’の組立歩留まりが向上する。
具体的には、端子1’は、第1接続セグメント11’と、支持セグメント13’と、第2接続セグメント12’とを含み、第1接続セグメント11’はバスバー3’の接続部32’に連結されるために用いられ、第2接続セグメント12’はコンセント端子に挿着連結されるために用いられ、支持セグメント13’は第1接続セグメント11’と第2接続セグメント12’との間に位置し、支持の役割を果たす。具体的には、支持セグメント13’は第1接続セグメント11’に折り曲げられて連結されており、第2接続セグメント12’にも折り曲げられて連結されており、第1接続セグメント11’、支持セグメント13’及び第2接続セグメント12’は第1接続セグメント11’の厚さ方向に沿って配置される。これにより、支持セグメント13’が位置する位置は端子1’上に段差構造を形成し、段差構造の一部の表面は支持面131’を形成し、組立中に、支持面131’は母線のフレームワーク2’に支持嵌合するので、このようにその後のコンセント端子との挿着時、フレームワーク2’の支持作用を受け、端子1’が圧力を受けて過大に変形することを効果的に防止することができる。
電源コンセント端子に一般的に差込孔が設けられており、端子1’との間には挿着嵌合方式が採用されており、端子1’が差込孔に挿入されると、端子1’と電源コンセント端子とが物理的に接触して電気的に接続されることが理解される。ここで、電源コンセント端子は、モータ51’のコントローラに設けられることができる。
具体的には、端子1’の挿着部122’及び差込孔の形状は、必要に応じて設計することができる。
例えば、挿着部122’は通常の矩形板状構造(図38に示すように)であり、差込孔は対応する矩形孔である。
あるいは、挿着部122’に逃げ溝が開設されることにより、挿着部122’が並設されかつ互いに離間している2つの差込片を含むとともに、挿着部122’の幅方向の両側にバンプが設けられ、差込孔内に対応して溝又は支持点が設けられ、端子1’が電源コンセント端子に挿入する過程で、2つの差込片が弾性変形して互いに近づくことができ、端子1’の迅速な挿入を容易にし、差込片が所定の位置に挿入されると、バンプが対応する溝に引っ掛かったり、対応する支持点を越えて支持点に当接したりすることにより、端子1’が電源コンセント端子から外れることを効果的に防止することができる。
本願のいくつかの実施例では、さらに、図31及び図40に示すように、第2接続セグメント12’には支持突起121’が設けられている。
第2接続セグメント12’に支持突起121’が設けられることにより、端子1’が圧力を受けるとき、支持突起121’が支持の役割を果たすことができるので、端子1’が局所的な応力集中により座屈変形することを防止する。
さらに、図31及び図40に示すように、支持突起121’は第2接続セグメント12’の幅方向の少なくとも一方側に設けられている。
支持突起121’を第2接続セグメント12’の幅方向の少なくとも一方側に設けることにより、端子1’と直接プレス成形により一体成形することが容易となり、それにより端子1’の加工工程が簡素化される。第2接続セグメント12’の幅方向の両側に支持突起121’が対称的に設けられているので、端子1’が受ける力の均一化に有利であり、それにより端子1’の安定性がさらに向上する。
本願のいくつかの実施例では、図30に示すように、支持面131’は第1接続セグメント11’と互いに平行である。
支持面131’が第1接続セグメント11’と互いに平行であり、構造が比較的規則的であり、加工成形が容易であり、母線のフレームワーク2’の加工成形も容易である。同時に、該態様では、支持面131’が受ける支持力はコンセント端子との突き合わせ方向と平行することができ、支持信頼性が高い。
さらに、図30及び図39に示すように、支持セグメント13’は少なくとも1つのL字形セグメントを含む。
支持セグメント13’が少なくとも1つのL字形セグメントを含むと、支持セグメント13’は、直角段差構造を呈し、支持面131’は第1接続セグメント11’と平行することができる。第1接続セグメント11’と第2接続セグメント12’とは一般に互いに垂直であるため、支持セグメント13’が1つのL字形セグメントを含む場合、端子1’は全体として二重L字形を呈し、安定し、構造が簡単であり、支持セグメント13’が2つのL字形セグメントを含む場合、端子1’は全体として三重L字形を呈し、支持セグメント13’がより多くのL字形セグメントを含む場合、同様であり、このように類推する。
本願の別のいくつかの実施例では、支持面131’は第1接続セグメント11’に対して傾斜して設けられている。
支持面131’は、第1接続セグメント11’に対して傾斜して設けられてもよく、同様に端子1’が過度に変形することを防止するために、コンセント端子との突き合わせ方向と平行な分力を提供することができる。
さらに、支持セグメント13’は、傾斜セグメントであってもよく、この場合支持面131’は第1接続セグメント11’に対して傾斜して設けられることができ、あるいは、支持セグメント13’は複数の傾斜セグメントを含んでもよく、支持面131’を有し、端子1’に対して支持の役割を果たすことができればよい。
上記いずれかの実施例では、図30及び図39に示すように、第1接続セグメント11’と第2接続セグメント12’は互いに垂直であり、第1接続セグメント11’に溶接面111’が設けられ、第2接続セグメント12’に挿着部122’が設けられている(図38、図42及び図43に示すように)。
第1接続セグメント11’と第2接続セグメント12’は互いに垂直であり、第1接続セグメント11’と第2接続セグメント12’にそれぞれ溶接面111’と挿着部122’が設けられているので、第1接続セグメント11’とバスバー3’の接続部32’との溶接連結と、第2接続セグメント12’とコンセント端子との挿着連結との両方が容易になる。
コンセント端子が端子1’に突き合わせられる方向を下向きの方向と定義すると、組立過程において、端子1’は溶接位置の拘束力のみを受け、端子1’を引き上げると、溶接点と引き上げ力の作用点が一直線上にないので、モーメント(力に力アームを乗じる)の作用が発生し、端子1’が引き上げ力を受けて変形しやすくなり(つまり、端子1’に上方に変形する能力を持たせる)、端子1’とコンセント端子との相対位置を合理的に調整することが容易になる。端子1’が下向きの圧力を受けると、支持面131’が上向きの支持作用を受けるので、端子1’が変形しにくくなり、端子1’の下向きの変形が防止される。
なお、コンセント端子のスロットは端子1’と締まり嵌めになっている。これにより、下向きの圧力を受けるとき、端子1’に大きな変形が生じてはならず、そうでなければ端子1’はコンセント端子のスロット内に挿入することができない。公差の影響により、コンセント端子のスロットを端子1’と突き合わせる際には、正確な位置決めを保証することができず、通常はコンセント端子又は端子1’にガイドを設けることにより、突き合わせを完了できることを保証するしかない。したがって、端子1’は垂直上向きの方向に変形する能力、即ち柔軟性を有し、端子1’とコンセント端子の開口部との正確な位置合わせが容易になり、端子1’とコンセント端子との組立ニーズを満たす。
いくつかの実施例では、さらに、図41に示すように、第1接続セグメント11’は、第2接続セグメント12’の支持セグメント13’に接続される一端に対して、母線の周方向に沿って傾斜して延びている。
本態様では、第1接続セグメント11’の延在方向は、第2接続セグメント12’の支持セグメント13’に接続される一端に対して、垂直に設けられているのではなく、母線の周方向に沿って傾斜して延びており、このように第1接続セグメント11’の長さを長くすることが容易になり、第1接続セグメント11’は母線の対応する接続部32’と十分な接触面を有することを保証して接続の信頼性を保証するとともに、端子1’が力を受けたときの力アームの長さを長くするのに有利であり、端子1’の柔軟変形能力を向上させるのに有利であり、支持セグメント13’の長さ及び形状を必要に応じて合理的に設計して製品性能を最適化するのに有利である。
(実施例16)
図29、図34及び図46に示すように、母線は、フレームワーク2’と、複数のバスバー3’と、実施例15に記載の複数の端子1’とを含む。
具体的には、図30、図44及び図45に示すように、フレームワーク2’は絶縁部材であり、フレームワーク2’に支持嵌合面222’が設けられている。
図30及び図31に示すように、各バスバー3’はフレームワーク2’に埋め込まれた本体部31’と、本体部31’に連結されかつフレームワーク2’から外方に突出する複数の接続部32’とを含む。
図30に示すように、複数の端子1’は複数のバスバー3’に連結され、端子1’の第1接続セグメント11’は接続部32’に連結されている。端子1’の第2接続セグメント12’は、電源コンセント端子を接続するために用いられ、端子1’の支持面131’は支持嵌合面222’に接触嵌合する。
本実施例にて提供される母線は、モータ51’のステータ4’の複数の巻線の各配線端部を複数のバスバー3’の接続部32’で接続することができ、かつバスバー3’の良好な導電性を利用して、対応する配線端部を直接連結することなく、対応する配線端部の電気的接続を実現することができるので、配線の難易度が低減され、生産ラインの効率的かつ迅速な操作が容易になり、製品の生産効率の向上に有利である。
具体的には、母線は、フレームワーク2’と、複数のバスバー3’と、複数の端子1’とを含み、フレームワーク2’は、絶縁部材であり、射出成形により成形可能であり、複数のバスバー3’及び複数の端子1’に対して支持の役割を果たし、かつ隣接するバスバー3’を隔離し、電気的絶縁の役割を果たし、複数のバスバー3’は、いずれも導体であり、各バスバー3’は、本体部31’と、複数の接続部32’とを含み、各バスバー3’の複数の接続部32’は、モータステータ4’の複数の巻線のうち接続される必要がある配線端部を接続するために用いられ、かつ本体部31’を介してこれらの配線端部の電気的接続を実現し、バス機能を実現し、複数の端子1’は複数のバスバー3’に連結され、各端子1’は対応するバスバー3’に接続された配線端部と電気的接続を実現し、複数の端子1’は電源コンセント端子に接続されて電気回路を形成し、モータ51’のステータ4’の複数の巻線に電力を供給する。
同時に、本態様の母線は上記実施例のいずれかに記載の端子1’を含むので、上記実施例のいずれかが有する有益な効果を全て有することになり、ここでは説明を省略する。
さらに、本実施例は実施例13の内容も含むので、実施例13が有する技術的効果を有することになり、ここでは説明を省略する。
換言すれば、さらに、図31、図35、図44及び図45に示すように、フレームワーク2’は、環状ブラケット21’と、環状ブラケット21’に一体的に連結された複数の帯状ブラケット22’とを含む。図46に示すように、全てのバスバー3’の本体部31’は環状ブラケット21’内に埋め込まれ、複数の帯状ブラケット22’は複数の端子1’に一対一で対応し、かつ各端子1’の第2接続セグメント12’の一部は対応する帯状ブラケット22’内に埋め込まれている。
さらに、図30、図31、図44及び図45に示すように、帯状ブラケット22’にスロット221’が設けられている。端子1’はスロット221’に挿着嵌合する。図37及び図44に示すように、スロット221’に回避用切欠き223’が設けられ、回避用切欠き223’は端子1’の支持セグメント13’及び第1接続セグメント11’を逃がすために用いられる。帯状ブラケット22’に少なくとも1つの支持嵌合面222’が設けられ、少なくとも1つの支持嵌合面222’の少なくとも一部はスロット221’内に位置する。
さらに、図32及び図33に示すように、端子1’とスロット221’とは隙間嵌めされる。
さらに、図35、図44及び図45に示すように、スロット221’の入口にストッパ溝2211’が設けられ、図31及び図46に示すように、ストッパ溝2211’は端子1’の支持突起121’を収容するために用いられる。
ここで、図33に示すように、支持突起121’とストッパ溝2211’とは隙間嵌めされる。
具体的には、図33に示すように、端子1’とスロット221’との間の端子1’の厚さ方向に沿う隙間を第1隙間226’とし、支持突起121’とストッパ溝2211’との間の端子1’の厚さ方向に沿う隙間を第2隙間227’とし、第2隙間227’の幅は第1隙間226’の幅よりも小さい。
さらに、図29、図44及び図45に示すように、少なくとも1つの帯状ブラケット22’には、補強突起224’を有する位置決めマーク部が設けられ、補強突起224’は環状ブラケット21’及び帯状ブラケット22’に連結されている。
本願のいくつかの実施例では、さらに、図44及び図45に示すように、フレームワーク2’に複数の係止フック23’が設けられている。図31及び図44に示すように、少なくとも1つの係止フック23’に逃げ溝233’が開設されており、逃げ溝233’は係止フック23’が弾性変形するのに適するようにするために用いられる。
具体的には、図35に示すように、係止フック23’は、固定部231’と、引っ掛け部232’とを含む。固定部231’はフレームワーク2’に連結され、引っ掛け部232’は固定部231’に連結されている。
ここで、図35に示すように、少なくとも1つの係止フック23’の引っ掛け部232’は間隔を置いて設けられた複数の弾性係止部2321’を含み、隣接する弾性係止部2321’の間に逃げ溝233’が形成されている。
いくつかの実施例では、図35に示すように、複数の弾性係止部2321’は並んで配置されている。
別のいくつかの実施例では、複数の弾性係止部2321’は環状に配置されている。
さらに、図44に示すように、引っ掛け部232’の固定部231’に接続される一端は、固定部231’から突出し、かつフレームワーク2’に連結されている。
本願のいくつかの実施例では、さらに、図34、図44及び図45に示すように、フレームワーク2’の帯状ブラケット22’は環状ブラケット21’の径方向に沿って外向きに環状ブラケット21’から突出し、係止フック23’は帯状ブラケット22’に連結されている。
さらに、図44及び図45に示すように、係止フック23’は帯状ブラケット22’の径方向外側面に連結されている。
さらに、図44及び図47に示すように、係止フック23’の先端面234’は帯状ブラケット22’の径方向外側面に対して傾斜して設けられており、先端面234’は内側から外側に向かって係止フック23’の引っ掛け部232’に近づく方向に向かって傾斜して延びている。
上記実施例では、さらに、図47に示すように、複数の係止フック23’はステータ4’上の係止溝41’に引っ掛けられて嵌合するために用いられる。複数の係止フック23’のうちの一部に逃げ溝233’が開設されており、逃げ溝233’が開設されている係止フック23’を第1係止フックとし、他の係止フック23’を第2係止フックとする。
ここで、図36及び図37に示すように、第1係止フックの全幅B1’>係止溝41’の幅B3’>第2係止フックの全幅B2’である。
(実施例17)
実施例16との相違点は、実施例16に加えて、端子が実施例14に記載の端子であることであり、実施例14の技術的効果を有することになり、ここでは説明を省略する。
具体的には、図38、図42及び図43に示すように、端子1’は、図30に示すように、第1接続セグメント11’と、支持セグメント13’と、第2接続セグメント12’とを含む。
具体的には、図30及び図39に示すように、支持セグメント13’の一端は第1接続セグメント11’に折り曲げられて連結されており、支持セグメント13’に少なくとも1つの支持面131’が設けられている。
第2接続セグメント12’は支持セグメント13’の他端に折り曲げられて連結されており、第2接続セグメント12’は第1接続セグメント11’から離れる方向に延びており、第1接続セグメント11’、支持セグメント13’、第2接続セグメント12’は第1接続セグメント11’の厚さ方向に沿って順次配置されている。
ここで、図30に示すように、支持面131’が支持されることに適して支持セグメント13’の少なくとも一部及び第2接続セグメント12’に支持力を提供するように、支持面131’は、第1接続セグメント11’の厚さ方向に沿って、支持セグメント13’の第2接続セグメント12’から離反した側に設けられている。
さらに、図31及び図40に示すように、第2接続セグメント12’に支持突起121’が設けられている。
さらに、図31及び図40に示すように、支持突起121’は第2接続セグメント12’の幅方向の少なくとも一方側に設けられている。
本願のいくつかの実施例では、図30に示すように、支持面131’は第1接続セグメント11’と互いに平行である。
さらに、図30及び図39に示すように、支持セグメント13’は少なくとも1つのL字形セグメントを含む。
本願の別のいくつかの実施例では、支持面131’は第1接続セグメント11’に対して傾斜して設けられている。
上記いずれかの実施例では、図30及び図39に示すように、第1接続セグメント11’と第2接続セグメント12’は互いに垂直であり、第1接続セグメント11’に溶接面111’が設けられ、第2接続セグメント12’に挿着部122’が設けられている(図38、図42及び図43に示すように)。
いくつかの実施例では、さらに、図41に示すように、第1接続セグメント11’は、第2接続セグメント12’の支持セグメント13’に接続される一端に対して、母線の周方向に沿って傾斜して延びている。
いくつかの実施例では、具体的には、図30、図31、図44及び図45に示すように、帯状ブラケット22’にスロット221’が設けられている。端子1’はスロット221’に挿着嵌合する。図37及び図44に示すように、スロット221’に回避用切欠き223’が設けられ、回避用切欠き223’は端子1’の支持セグメント13’及び第1接続セグメント11’を逃がすために用いられる。帯状ブラケット22’に少なくとも1つの支持嵌合面222’が設けられ、少なくとも1つの支持嵌合面222’の少なくとも一部はスロット221’内に位置する。
帯状ブラケット22’にスロット221’が開設され、スロット221’が回避用切欠き223’を有し、端子1’がフレームワーク2’の成形完了後に、スロット221’に直接挿入できることが保証され、端子1’の支持面131’が帯状ブラケット22’の支持嵌合面222’に接触嵌合すると、端子1’が所定の位置に組み立てられることを示し、それにより端子1’とフレームワーク2’との組立が実現され、組立方式が簡単で、操作が便利である。また、支持面131’と支持嵌合面222’とは、組立過程において位置決めの役割も果たし、位置感を提供し、所定の位置に組み立てられるように提示することができ、組立難易度がさらに低減され、端子1’及びフレームワーク2’に対して一定の保護の役割を果たす。
さらに、図32及び図33に示すように、端子1’とスロット221’とは隙間嵌めされる。
端子1’とスロット221’とが隙間嵌めされることにより、端子1’が周方向及び径方向に変形しやすくなり、これにより端子1’が周方向及び径方向に変形する能力、即ち柔軟性を有するようになり、また端子1’とコンセント端子の開口部との正確な位置合わせを容易にし、端子1’とコンセント端子との組立ニーズを満たす。
さらに、図35、図44及び図45に示すように、スロット221’の入口にストッパ溝2211’が設けられ、図31及び図46に示すように、ストッパ溝2211’は端子1’の支持突起121’を収容するために用いられる。
スロット221’の入口のストッパ溝2211’は端子1’の支持突起121’に支持嵌合し、端子1’に対して支持の役割を果たすことができるので、端子1’が局所的な応力集中により座屈変形することを防止する。
ここで、図33に示すように、支持突起121’とストッパ溝2211’とは隙間嵌めされる。
支持突起121’とストッパ溝2211’とが隙間嵌めされており、端子1’の周方向及び径方向の変形を制限せず、端子1’が周方向及び径方向に変形する能力、即ち柔軟性を有することを保証し、また端子1’とコンセント端子の開口部との正確な位置合わせを容易にし、端子1’とコンセント端子との組立ニーズを満たす。
具体的には、端子1’とスロット221’との間の端子1’の厚さ方向に沿う隙間を第1隙間226’とし、支持突起121’とストッパ溝2211’との間の端子1’の厚さ方向に沿う隙間を第2隙間227’とし、図33に示すように、第2隙間227’の幅は第1隙間226’の幅よりも小さい。
第1隙間226’が比較的大きく、端子1’の周方向、径方向及び垂直上向きの方向における良好な変形に有利であり、第2隙間227’が比較的小さく、第2接続セグメント12’が圧力を受けたときの撓みによる座屈変形を防止するのに有利である。
(実施例18)
モータ51’は、図47に示すように、モータ本体と、実施例14、16又は17に記載の母線とを含む。具体的には、モータ本体はステータ4’を含み、ステータ4’に巻線が設けられ、巻線が2つの配線端部を有する。母線の接続部32’は配線端部に連結されている。
本実施例にて提供されるモータ51’は、実施例14又は実施例16又は実施例17の母線を含むので、上記実施例のいずれかが有する有益な効果を全て有することになり、ここでは説明を省略する。
一実施例では、巻線の数は12個であり、12個の巻線はスター型接続方式を用いて接続されている。
12個の巻線が24個のジョイントを有し、スター型接続を用いて、12個の巻線の始端の12個の線端を接続し、かつ1、4、7、10巻線の終端、2、5、8、11巻線の終端、3、6、9、12巻線の終端をそれぞれ接続する必要があるため、配線方式は非常に複雑である。本願の態様を採用することにより、その配線難易度を効果的に低減させることができ、配線方式が簡潔で堅固である。もちろん、巻線の数は12個に限らず、9個、15個などであってもよい。巻線の接続方式は上記方式に限らず、三角形接続又はその他の方式であってもよい。
(実施例19)
電動パワーステアリングシステム5’は、図48に示すように、実施例18に記載のモータ51’と、モータ51’に電気的に接続される制御装置52’とを含む。
本実施例にて提供される電動パワーステアリングシステム5’は、実施例18のモータ51’を含むので、実施例18が有する有益な効果を全て有することになり、ここでは説明を省略する。
具体的には、制御装置52’は、車速センサ、電子制御ユニット(ECU、Electronic Control Unit、「走行用コンピュータ」、「車載用コンピュータ」などとも呼ばれる)などを含むが、これらに限定されない。
電動パワーステアリングシステム5’(Electric Power Steering、略してEPS)は、モータ51’に直接依存してアシストトルクを供給するパワーステアリングシステムであり、従来の油圧パワーステアリングシステムHPS(Hydraulic Power Steering)に比べて、EPSシステムが多くの利点を有することが理解される。EPSは主にトルクセンサ、車速センサ、モータ、減速機構、電子制御ユニット(ECU)などからなる。
(実施例20)
車両6’は、図49に示すように、車体61’と、実施例18に記載のモータ51’とを含み、モータ51’は車体61’に取り付けられている。
本実施例にて提供される車両6’は、実施例18のモータ51’を含むので、上記実施例18が有する有益な効果を全て有することになり、ここでは説明を省略する。
以下では8P12S永久磁石モータ51’を例に、具体例を紹介する。
8P12S永久磁石モータ51’は、可撓性端子1’を有する母線を含む。
母線はまず一体的に射出成形され、射出成形後の成形図は図44及び図45に示される。
ここで、図46に示すように、射出成形されたフレームワーク2’は、スロット221’を確保し、その後の端子1’の組立を容易にする。
フレームワーク2’の外輪に3つのフック(係止フック23’とも呼ばれる)が均一に分布しており、それぞれ第1フック、第2フック、第3フックと番号付けられる。ここで、第1フック、第2フックの中間に溝を開け、全幅をB1’とし、第3フックの中間に溝を開けず、全幅をB2’とする。母線を組み立てる際に、3つのフックを順次ステータ4’のフレームワークスロット(即ちステータ4’の係止溝41’)に引っ掛ける必要があり、ステータ4’のフレームワークスロットの幅はB3’である。ここで寸法B2’<B3’<B1’のように設計する。したがって、第3フックはスロットに干渉することなく容易に引っ掛けることができ、第1フックと第2フックはノッチに干渉し、側面押し変形により第1フックと第2フックの全体幅を狭くする必要があり、こうすれば溝に引っ掛けることができる。このような設計の利点は、第1フックと第2フックが溝に引っ掛けられた後、弾性力の作用により、第1フックと第2フックの側面とノッチ側面とが密着し、かつ一定の結合力を有するため、母線の組立は比較的堅固である。
このように設計しなければ、必ず以下の問題が生じる。3箇所のフックを係止溝41’にスムーズに引っ掛けるためには、フックの幅をノッチの幅よりも小さく設計し、即ちフックとノッチとの間を隙間嵌めにすることが一般的である。このように設計すると、1、隙間が大きすぎると、母線が緩みやすくなる、2、隙間が小さすぎると、フックとノッチの寸法公差と位置公差により、いずれか1つのフックが入りにくくなるという2つの問題が生じる。
図38、図42及び図43に示すように、端子1’の形状は二重L字形に設計されており、図46に示すように、母線のフレームワーク2’の確保されたノッチに組み立てられる。
端子1’を引き上げると、溶接点のみが端子1’を拘束するだけであり、溶接点と力の作用点は一直線上にない。したがって、モーメントの作用(力に力アームを乗じる)が形成され、端子1’が引き上げ力を受けて変形しやすくなる。
端子1’を押し下げると、フレームワーク2’の支持嵌合面222’は端子1’に対して支持の役割を果たし、端子1’が変形しにくいように保護する。また、端子1’の2箇所の支持突起121’は、端子1’が下向きの圧力を受けたときに、座屈変形しないように保護する。端子1’と母線のフレームワーク2’は、径方向及び周方向の両方で隙間嵌めとなっているので、この2つの方向の力による変形が容易である。
以上の設計により、端子1’は、垂直上向き、径方向及び周方向における変形が容易であり、垂直下向きにおける変形が困難となる。
この設計は、端子1’とコンセント端子との挿着時の力受け状況をシミュレートしたものである。コンセント端子のスロットは端子1’と締まり嵌めになっている。したがって、端子1’が垂直圧力を受けるとき、大きな変形が生じてはならない。公差の影響により、コンセント端子のスロットを端子1’と突き合わせる際には、正確な位置決めを保証することができず、コンセント端子又は端子1’にガイドを設けることにより、突き合わせを完了できることを保証するしかない。したがって、端子1’は周方向、径方向及び垂直上向きの方向に変形する能力、即ち柔軟性を有し、組立難易度を効果的に低減させ、組立歩留まりを向上させることができる。この設計はちょうど以上の組立要求を満たす。
本明細書の説明において、用語「第1」、「第2」、「第3」、「第4」、「第5」、「第6」、「第7」は説明の目的のみに使用され、特に明示的な規定及び限定がない限り、相対的重要性を示すか又は暗示するものとして理解することはできない。用語「接続」、「取り付け」、「固定」などは、一般的に理解されるべきであり、例えば、「接続」は、固定接続であってもよいし、取り外し可能な接続、又は一体的な接続であってもよく、直接連結してもよいし、中間媒体を介して間接連結してもよい。当業者にとっては、本願における上記の用語の具体的な意味は、特定の状況に応じて理解することができる。
本明細書の説明において、用語「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「具体的な実施例」などの説明は、該実施例又は例に関連して説明された特定の特徴、構造、材料、又は特性が本願の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上述の用語の概略的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を指すとは限らない。さらに、説明された特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の1つ又は複数の実施例又は例において適切な方法で組み合わされてもよい。
上記は、本願の好ましい実施例のみであり、本願を限定するものではなく、当業者にとって様々な変更及び修正が可能である。本願の精神及び原則の範囲内で行われた補正、同等の置換、改良などは、本願の保護の範囲内に含まれるものとする。