JP2022532069A - Masp阻害化合物およびその使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、新規なマンノース結合レクチン(MBL)関連セリンプロテアーゼ(MASP)阻害化合物、ならびにその類似体および誘導体、その調製方法、疾患の治療および/または予防のための単独または組み合わせでの使用、ならびに疾患の治療および/または予防のための、特に腎臓および心臓血管ならびに虚血再灌流傷害の治療および/または予防のための医薬の製造のためのその使用に関する。

Description

本発明は、新規マンノース結合レクチン(MBL)関連セリンプロテアーゼ(MASP)阻害化合物、ならびにその類似体および誘導体、その調製方法、単独でのまたは組み合わせでの疾患の治療および/または予防のためのそれらの使用、ならびに疾患の治療および/または予防のための、特に腎臓障害および心臓血管障害および虚血再灌流傷害の治療および/または予防のための医薬の製造のためのそれらの使用に関する。
補体系はタンパク質、受容体および酵素の複雑なカスケードネットワークからなり、その多くは血流中を循環している。補体系は自然免疫の重要な構成要素であり、侵入する病原体に対する防御および死細胞およびウイルス感染細胞の除去に不可欠である。自然免疫応答と適応免疫応答の橋渡しを形成する。補体系の活性化は、敗血症および虚血再灌流傷害の病態、例えば心筋梗塞、虚血性腎障害または臓器移植後のものにも関与する。補体系には、レクチン経路、古典経路及び副経路(Dunkelberger and Song,Complement and its role in innate and adaptive immune responses.Cell Res.2010;20(1):34-50)の3つの分岐が同定されている。レクチン経路は血流中を循環しているレクチンの沈着によって活性化され、通常の条件下では、外来性および改変された炭水化物表面パターンをそれぞれ認識し、それらの表面を修飾することによって、侵入する病原体および死細胞に対する標識機能を有する。マンノース結合レクチン(MBL)、フィコリンおよびコレクチンは肝臓、腎臓および他の器官において産生されるこれらのレクチンの主要な代表である(Garredら、補体-MBLおよびそれ以降のマンノース結合レクチン経路を通る旅、Immunol Rev.2016;274(1):74-97)。それらの沈着に続いて、血流から本質的に2つの密接に関連するセリンプロテアーゼ、マンノース結合レクチン関連セリンプロテアーゼ1および2(MASP-1およびMASP-2)のチモーゲンがさらに動員され、これらはチモーゲンが互いに近接する複合体を形成する。現在の概念は、インビボ(in vivo)条件下では、動員後のMASP-1チモーゲンは自己活性化し、次いで切断によってMASP-2チモーゲンを活性化するというものである。活性化されたMASP-1はさらに補体因子C2をC2aとC2bに切断する。また、活性化されたMASP-2はC2と補体因子C4をC4aとC4bに切断し、C2aとともに補体因子C3転換酵素として働くC4bC2a複合体を形成する。C3転換酵素活性の構成と標的細胞表面への連続したC3沈着は、炎症メディエーターの生成と標的細胞溶解をもたらす共通の下流カスケードを活性化する3つの補体経路すべての収束点を表している。完全なヒト血清において、両方のMASP酵素の活性はC3転換酵素形成に必須である(Hejaら、MASP-2の排他的活性化因子としてのセリンプロテアーゼMASP-1の役割を明らかにする補体レクチン経路活性化の改訂されたメカニズム、Proc Natl Acad Sci USA.2012;109(26):10498-503)。
微小血管系は、炎症性および虚血性臓器障害時に決定的な役割を果たす。バリア機能、白血球輸送および凝固制御は、小血管における管腔内皮細胞表面の完全性に密接に依存している。管腔内皮表面は、その全体がグリコカリックスと呼ばれる膜に組み込まれた糖タンパク質、プロテオグリカン、糖脂質から伸びたグリコシル化伸長部の密なコートで覆われている。動物実験およびヒトの病理学から得られた試料の電子顕微鏡分析は、特に内皮グリコカリックスが敗血症のような炎症条件下と同様に虚血負荷時に急速かつ基本的に分解されることを示している。これらの変化は通常の条件下では検出できない血流への炭水化物残基の曝露をもたらす(総説についてはSieveら、血管疾患における内皮糖衣層の調節と機能、Vascul Pharmacol、2018;100:26-33を参照のこと)。特に細胞表面の他の変化に加えて、変化した炭水化物パターンは、レクチンを認識するパターンの沈着、続くC3沈着および細胞溶解の開始を引き起こすレクチン経路を活性化すると考えられる。MBLおよびC3沈着は、ヒトを含む種を超えて虚血および急性腎障害後に起こることが示された。レクチン経路活性化は、MBLおよびMASP-2の標的欠失が腎臓、心臓および腸の虚血再灌流損傷からマウスを保護したことから、再灌流損傷に特に関連があった(Moller-Kristensenら、マンナン結合レクチンは虚血性再灌流マウス腎臓上の構造を認識し、組織損傷に関与している、Scand J Immunol、2005;61(5):426-34;Schwaebleら、マンナン結合レクチン関連セリンプロテアーゼ-2の標的化は、心筋および消化管の虚血/再灌流傷害からの保護をもたらす、Proc Natl Acad Sci U S A.2011;108(18):7523-8)。さらに、腎臓において主に発現される別のMASP活性化レクチンであるコレクチン11の欠失は虚血性急性腎損傷に対して抵抗性のマウスを作製した(Farrarら、Collectin-11は、ストレス誘発L-フコースパターンを検出して、腎臓上皮損傷を誘発する、J Clin Invest、2016;126(5):1911-1925)。MASP-1およびMASP-2の選択的ペプチド阻害剤は、出発点としてヒマワリまたはグラスホッパーからの天然トリプシン阻害剤を使用するファージディスプレイライブラリーから同定されている。これらのペプチドはインビトロでレクチン経路依存性C3転換酵素形成を阻害することが示されている(Kocsisら、ファージディスプレイによる補体のレクチン経路の選択的阻害は、マンノース結合レクチン関連セリンプロテアーゼ(MASP)-1および-2に対する選択されたペプチドを表示します:レクチン経路活性化へのMASP-1の有意な寄与、J Immunol、2010;185(7):4169-78;Hejaら、単一特異性阻害剤は、マンナン結合レクチン関連セリンプロテアーゼ-1(MASP-1)の両方がレクチン経路の活性化に不可欠であり、MASP-2の構造的可塑性を明らかにすることを示す、J Biol Chem、2012;287(24):20290-300)。しかし、これらのペプチド阻害剤の医薬的有用性およびインビボ効力についての証拠は、まだ利用可能ではない。同様に、MASPチモーゲン相互作用を妨害するMASP-2に対する抗体が同定され、非定型溶血性尿毒症症候群および他の炎症性腎障害のための臨床開発に持ち込まれている(ClinicalTrials.gov Identifier:NCT03205995;NCT02682407;NCT03608033)。しかし、急性、特に虚血性臓器障害の予防または治療における有用性の臨床的証明はまだ欠けている。
WO2004/075837は、補体系の阻害による虚血再灌流傷害またはTAAA修復に関連する組織損傷によって引き起こされる罹患率および死亡率を減少させるための、抗MASP抗体、その機能的に等価なフラグメント、ならびにMASP結合ペプチドを開示する。補体系、主にレクチン経路に関連する疾患の治療のためのヒマワリMASP阻害剤-1(SFMI-1)およびヒマワリMASP阻害剤-2(SFMI-2)ならびにそれらの誘導体などの小ペプチドは、最初にWO2010/136831に記載された。
WO2015/054298は、MASP-1、MASP-2、またはMASP-3の活性を低下させることによって、被験体(subject)における視力を維持するか、または視力喪失を低下させるための方法、および被験体における光受容体細胞死を阻害するか、または低下させるための方法を開示する。WO2004/106384、WO2005/123128、WO2007/117996およびWO2014/144542は、MASP-2依存性補体活性化に関連する疾患の治療のための抗MASP-2抗体を開示する。
WO2004/075837 WO2010/136831 WO2015/054298 WO2004/106384 WO2005/123128 WO2007/117996 WO2014/144542
Garredら、補体-MBLおよびそれ以降のマンノース結合レクチン経路を通る旅、Immunol Rev.2016;274(1):74-97 Hejaら、MASP-2の排他的活性化因子としてのセリンプロテアーゼMASP-1の役割を明らかにする補体レクチン経路活性化の改訂されたメカニズム、Proc Natl Acad Sci USA.2012;109(26):10498-503 Sieveら、血管疾患における内皮糖衣層の調節と機能、Vascul Pharmacol、2018;100:26-33 Moller-Kristensenら、マンナン結合レクチンは虚血性再灌流マウス腎臓上の構造を認識し、組織損傷に関与している、Scand J Immunol、2005;61(5):426-34 Schwaebleら、マンナン結合レクチン関連セリンプロテアーゼ-2の標的化は、心筋および消化管の虚血/再灌流傷害からの保護をもたらす、Proc Natl Acad Sci U S A.2011;108(18):7523-8 Farrarら、Collectin-11は、ストレス誘発L-フコースパターンを検出して、腎臓上皮損傷を誘発する、J Clin Invest、2016;126(5):1911-1925 Kocsisら、ファージディスプレイによる補体のレクチン経路の選択的阻害は、マンノース結合レクチン関連セリンプロテアーゼ(MASP)-1および-2に対する選択されたペプチドを表示します:レクチン経路活性化へのMASP-1の有意な寄与、J Immunol、2010;185(7):4169-78 Hejaら、単一特異性阻害剤は、マンナン結合レクチン関連セリンプロテアーゼ-1(MASP-1)の両方がレクチン経路の活性化に不可欠であり、MASP-2の構造的可塑性を明らかにすることを示す、J Biol Chem、2012;287(24):20290-300
本発明の目的はMASP-1および/またはMASP-2酵素に対する阻害効果および他の有益な特性を有し、それらを以下に定義するMASP-1および/またはMASP-2関連障害の予防および/または治療のための効率的かつ安全な代替物として適切にする新規ペプチドを提供することであった。さらなる目的は、ヒトMASP-1および/またはMASP-2酵素および/またはラットMASP-1および/またはMASP-2酵素に対して改善された阻害効果を有する新規ペプチドを提供することであった。
本発明は一般に、MASP-1および/またはMASP-2酵素の阻害剤として作用するペプチド、ならびにそれらを作製および使用する方法に関する。
特に、本発明は、以下の構造式(I):
Figure 2022532069000001
〔式中、
は、式(IIa)
Figure 2022532069000002
[ここで、
*は、隣接するアミノ酸の末端アミノ基への結合を示し、
Aは、結合またはC-C-アルキレンであり、ここで、C-C-アルキレン中の1つのCH基は-O-または-S-と交換されていてもよく、C-C-アルキレンは、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、カルボキシ、アミノおよびハロゲンからなる群から選択される同一または異なるラジカルによって、最大で三置換され、
Bは、存在しないか、アリール、ヘテロアリール、C-C-シクロアルキルまたはC-C-ヘテロシクロアルキルであり、
ここで、アリール、ヘテロアリール、C-C-シクロアルキルおよびC-C-ヘテロシクロアルキルは、C-C-アルキル、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、カルボニル、カルボキシ、アミノおよびハロゲンの群から選択される同一または異なるラジカルによって、最大で三置換されることができ、
は、水素、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシルまたはC-C20-アルキルであり、ここで、C-C20-アルキルは、ヒドロキシル、カルボキシ、アミノおよびハロゲンからなる群から選択される同一または異なるラジカルによって、最大で三置換される]
の基を表し、
pは、0または1の整数を表し、
は、任意の天然アミノ酸または非天然アミノ酸を表し、ここで、任意の天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸はD-またはL-立体配置であることができ、
また、pが0であり、qが0と異なる場合、Xの末端アミノ基は、置換されていないか、アセチル化されているか、またはC-C20-アルキルで一置換もしくは二置換されており、
qは、0から5までの整数を表し、
は、I、L、M、VおよびAからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、またはL-N-メチルイソロイシン((N-Me)I)、allo-L-イソロイシン(allo-I)、L-シクロブチルアラニン(Cba)、L-ノルバリン(Nva)、L-2-アミノ酪酸(Abu)、(2S,3S)-2-[(3R)-3-アミノ-2-オキソピロリジン-1-イル]-3-メチルペンタン酸、(2S,3S)-2-[2-オキソピペラジン-1-イル]-3-メチルペンタン酸、(2S,3S)-2-[(3S)-2-オキソピペラジン-1-イル]-3-メチルペンタン酸、L-メチオニン-L-スルホキシド、L-メチオニン-スルホンおよびL-tert-ブチルグリシンからなるリストから選択される非天然アミノ酸を表すが、
一方で、L-立体配置の天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸のそれぞれは、D-立体配置の立体異性体で置き換えることができ、
および、pとqが共に0であり、rが1である場合、Xの末端アミノ基は置換されていないか、アセチル化されているか、またはC-C20-アルキルで一置換もしくは二置換されており、
rは、0または1の整数を表し、
は、天然アミノ酸Cを表すか、またはL-ペニシラミン(Pen)とL-N-メチルシステイン((N-Me)C)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
および、pおよびqおよびrがすべて0である場合、Xの末端アミノ基は、置換されていないか、アセチル化されているか、またはC-C20-アルキルで一置換もしくは二置換されており、
は、S、C、T、RもしくはKからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、またはallo-L-トレオニン(allo-T)、L-ホモセリン(hSer)およびL-オルニチン(Orn)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
は、天然アミノ酸RまたはN(5)-メチル-L-アルギニン((Me)R)を表し、
は、S、CもしくはTからなるリストから選択される天然アミノ酸、またはallo-L-トレオニン(allo-T)およびL-2,3-ジアミノプロピオン酸(Dap)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
は、L、FもしくはNからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、または2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、L-4-ブロモフェニルアラニン((4-ブロモ)F)、2,5-ジフルオロ-L-フェニルアラニン((2,5-ジフルオロ)F)、L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)、2-クロロ-L-フェニルアラニン((2-クロロ)F)、L-2-ブロモフェニルアラニン((2-ブロモ)F)、(S)-2-(アミノ)-1,6-ヘキサン二酸(AAD)、(2S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸、L-2-アミノ-4-シアノ酪酸(Cnba)、4-フルオロ-ロイシン((4-フルオロ)L)、(S)-(トリフルオロメチル)-L-システイン、(2S)-2-アミノ-3-(1-メチルシクロプロピル)プロパン酸、L-tert-ブチルグリシン((tBu)G)、3-(トリメチルシリル)-L-アラニン、2,5-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、2-アミノ-7-(tert-ブトキシ)-7-オキソヘプタン酸、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン((トリフルオロ)L)、2-メチル-L-フェニルアラニン((2-Me)F)、L-シクロブチルアラニン(Cba)、L-シクロペンチルアラニン(Cpa)、L-シクロプロピルメチルアラニン、L-トリフルオロメチルアラニン、L-ジフルオロメチルアラニン、2-フルオロ-L-フェニルアラニン((2-フルオロ)F)、(2S)-3-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-アミノプロパン酸、(2S)-3-(3-シアノーフェニル)―2-アミノプロパン酸、および(2S)-3-(インドール-4-イル)-2-(アミノ)プロパン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
は、天然アミノ酸Pを表すか、または(1S,2S,5R)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸、L-ヒドロキシプロリン(Hyp)、(3S)-モルホリン-3-カルボン酸(モルホリン-3-カルボキシリック)、L-ピペコリン酸(Pip)、(4aR,6aR,9S,11aS)-11-オキソ-2,3,4,4a,6a,7,8,9,11,11a-デカヒドロ-1H-ピリド[3,2-e]ピロロ[1,2-a]アゼピン-9-カルボン酸、トランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)及び(1R,2S,5S)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
は、天然アミノ酸Pを表すか、または2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、L-ヒドロキシプロリン(Hyp)、(2S,4S)-4-トリフルオロメチル-ピロリジン-2-カルボン酸((4-CF3)P)、(2S,4S)-4-フルオロプロリン((シス-4-フルオロ)P)、トランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)、(2S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸、L-トランス-3-ヒドロキシプロリン((3S-OH)P、(1R,3S,5R)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸、(6S)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸、rel-(1R,3R,5R,6R)-6-(トリフルオロメチル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸、(2S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸、(2S,3aS,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[b]-ピロール-2-カルボン酸、トランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)、(2S,4S)-4-フルオロプロリン((シス-4-フルオロ)P))、L-4,4-ジフルオロプロリン((ジフルオロ)P)、rel-(3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー1)およびrel-(3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー2)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
10は、天然アミノ酸Iを表すか、またはL-シクロペンチルグリシン(Cpg)、L-シクロヘキシルグリシン(Chg)、(S)-2-アミノ-3-エチル-ペンタン酸、3-クロロフェニルグリシン((3-クロロ-Ph)G)、L-tert-ブチルグリシン、allo-L-イソロイシン(allo-I)、L-シクロブチルグリシン、L-ノルバリン(Nva)および(2S)-2-(アミノ)-2-[(1S,3R)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]酢酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
11は、天然アミノ酸Cを表すか、またはL-N-メチルシステイン((N-Me)C)およびL-ペニシラミン(Pen)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
12は、天然アミノ酸Iを表すか、又はallo-L-イソロイシン(allo-I)、(S)-2-アミノ-2-シクロブチル酢酸(Cbg)、(2S,3S)-2-((アミノ)メチル)-3-メチルペンタン酸、L-フェニルグリシン(Phg)、2-[(1S,2S)-1-(アミノ)-2-メチルブチル]-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸、2-メチル-D-アロイソロイシン、L-ノルバリン(Nva)、L-2-アミノ酪酸(Abu)、L-tert-ブチルグリシン及びアミノイソ酪酸(Aib)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
および、uおよびtおよびsがすべて0のとき、X12の末端カルボキシル基は置換されていないか、またはアミド化されており、
13は、P、A、S、T、G、D、E、QもしくはNからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、またはN-メチル-グリシン((N-Me)G)、5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸、L-2-アミノ酪酸(Abu)、2-アミノイソ酪酸(Aib)、2-メチル-L-プロリン(2-Me)P、ヒドロキシプロリン(Hyp)、2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、トランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)、(2S,4S)-4-フルオロプロリン((シス-4-フルオロ)P)、L-4,4-ジフルオロプロリン((ジフルオロ)P)、L-シクロペンチルグリシン(Cpg)、(S)-2-アミノ-2-シクロブチル酢酸(Cbg)および(2S)-ピロリジン-2-イル酢酸(ベータ-ホモ-P)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表すが、
一方で、L-立体配置の天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸のそれぞれは、D-立体配置の立体異性体で置き換えることができ、
および、uおよびtが共に0であり、sが0とは異なっているとき、X13の末端カルボキシル基は置換されていないか、またはアミド化されており、
sは、0から3までの整数を表し、
14は、任意の天然アミノ酸または非天然アミノ酸を表すが、一方で任意の天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸はD-またはL-立体配置であることができ、
および、uが0であり、tが0とは異なっているとき、X14の末端カルボキシル基は置換されていないか、またはアミド化されており、
tは、0から4までの整数を表し、
15は、式(IIb)
Figure 2022532069000003
[ここで、
*は、隣接するアミノ酸の末端カルボキシル基への結合を示し、
は、結合またはC-C-アルキレンであり、ここで、C-C-アルキレン中の1つのCH基は-O-または-S-と交換されていてもよく、およびC-C-アルキレンは、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、カルボキシ、アミノおよびハロゲンからなる群から選択された同一または異なるラジカルによって、最大で三置換され、
は、存在しないか、またはアリール、ヘテロアリール、C-C-シクロアルキルまたはC-C-ヘテロシクロアルキルであり、
ここで、アリール、ヘテロアリール、C-C-シクロアルキルおよびC-C-ヘテロシクロアルキルは、C-C-アルキル、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、カルボニル、カルボキシ、アミノおよびハロゲンの群から選択される同一または異なるラジカルによって、最大で三置換されることができ、および
は、水素、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシルまたはC-C20-アルキルであり、ここで、C-C20-アルキルは、ヒドロキシル、カルボキシ、アミノおよびハロゲンからなる群から選択される同一または異なるラジカルによって最大で三置換される]
の基を表し、
uは、0または1の整数を表し、
ただし、X~X14の少なくとも1つは非天然アミノ酸である〕
を含み、本質的にそれからなり、またはそれからなり、単離および/または精製することができる、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供する。
本発明はさらに、以下の式(II)
Figure 2022532069000004
〔式中、
は、天然アミノ酸または非天然アミノ酸を表し、
qは、0または1の整数を表し、
は、天然アミノ酸Iを表し、
rは、0または1の整数を表し、
は、天然アミノ酸Cまたは非天然アミノ酸L-ペニシラミン(Pen)を表し、
は、天然アミノ酸Sを表し、
は、天然アミノ酸Rまたは非天然アミノ酸N(5)-メチル-L-アルギニン((Me)R)を表し、
は、天然アミノ酸Sを表し、
は、天然アミノ酸Lまたは非天然アミノ酸L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)を表し、
は、天然アミノ酸Pまたは非天然アミノ酸L-プロリン(3,4-H)を表し、
は、天然アミノ酸Pまたは非天然アミノ酸2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)を表し、
10は、天然アミノ酸Iを表し、
11は、L-N-メチルシステイン((N-Me)C)およびL-ペニシラミン(Pen)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
12は、天然アミノ酸Iを表し、
13は、天然アミノ酸Pを表し、
sは、0または1の整数を表し、
14は、D、QおよびEからなるリストから選択される天然アミノ酸を表し、
tは、0または1の整数を表し、
ここで、前記ペプチドのN末端は、置換されていないか、アセチル化されているか、またはC-C20-アルキルで一置換もしくは二置換されており、
前記ペプチドのC末端は置換されていないか、またはアミド化されており、および
前記ペプチドは、環化しており、好ましくはXおよびX11を結合する連結を介して環化されている〕
のペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供する。
本明細書で別段の定義がない限り、本出願で使用される科学用語および技術用語は、当業者によって一般に理解される意味を有するものである。一般に、本明細書に記載される化学、分子生物学、細胞および癌生物学、免疫学、微生物学、薬理学、ならびにタンパク質および核酸化学に関連して使用される命名法、ならびにそれらの技術は当技術分野で周知であり、一般に使用されるものである。
本明細書全体を通して、用語「含む(comprise)」または「含む(comprises)」もしくわ「含む(comprising)」などのその変形は、指定された整数(または構成要素)または整数(または構成要素)の群の包含を意味すると理解されるが、他の整数(または構成要素)または整数(または構成要素)の群の排除は意味しないと理解される。単数形「a」、「an」および「the」は文脈が別段明確に指示しない限り、複数形を含む。用語「含む(including)」および「含有する(containing)」は「含むが~に限定されない(including but not limited to)」を意味するために使用され、この表現は交換可能に使用することができる。特に、「ペプチドを含有する化合物」という表現は定義されたペプチド配列を含有し、ペプチドに共有結合したさらなる化学基または置換基、例えば、ペプチドまたは任意の他の化学基の薬力学的または薬物動態学的特性を増強するアミノ酸、脂肪酸、化学基を任意に含有することができる化合物を意味する。また、「ペプチドを含有する化合物」という表現は、ペプチドに共有結合したさらなる化学基または置換基を含まない、定義されたペプチド配列を明確に含むことも理解されるべきである。
本明細書中で使用される場合、以下の用語は特に明記しない限り、それらに帰する意味を有する。「から本質的になる(Essentially consisting of)」は、ペプチドが、比較されるペプチドと少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一であると理解される。
用語「タンパク質」、「ポリペプチド」および「ペプチド」は、好ましくはペプチド(アミド)結合によって、互いに連結された2つ以上のアミノ酸の配列を広く指すために互換的に使用される。ペプチド(アミド)結合は1つのアミノ酸のカルボキシル基が別のアミノ酸のアミノ基と反応する場合に形成される。用語「タンパク質」、「ポリペプチド」および「ペプチド」はアミノ酸のポリマーの特定の長さを示さず、ポリペプチドが組換え技術、化学合成または酵素合成を使用して産生されるか、または天然に存在するかどうかを意味または区別することも意図されないことをさらに理解されるべきである。さらに、ペプチドは、本出願の定義下でアミノ酸でない1つ以上の部分を含み得ることが理解されるべきである。これらの部分は、好ましくはペプチドのN末端およびC末端に存在する。
本明細書で使用される「アミノ酸」または「任意のアミノ酸」とはアミン(-NH)およびカルボキシル(-COOH)官能基を側鎖とともに含む有機化合物を指し、天然に存在するアミノ酸(α-L-アミノ酸など)、非天然アミノ酸(unnatural amino acids)、修飾アミノ酸(modified amino acids)、および非天然アミノ酸(non-natural amino acids)を含む、ありとあらゆるアミノ酸を指す。「天然アミノ酸」とは天然に見出されるものを含み、例えば、ペプチド鎖に結合して、膨大なタンパク質の構成単位を形成する23種のアミノ酸を含む。これらは主にL立体異性体であるが、細菌のエンベロープおよびいくつかの抗生物質にはD-アミノ酸が存在する。表2には標準的な遺伝暗号での20種のタンパク構成天然アミノ酸が列挙されている。「非標準的である(non-standard)」天然アミノ酸は、ピロリジン(メタン産生生物および他の真核生物に見出される)、セレノシステイン(多くの非真核生物ならびにほとんどの真核生物に存在する)、およびN-ホルミルメチオニン(細菌、ミトコンドリアおよび葉緑体における開始コドンAUGによってコードされる)である。
「非天然(Unnatural)」または「非天然(non-natural)」アミノ酸は天然に存在するか、または化学的に合成される非タンパク構成アミノ酸(すなわち、遺伝暗号に天然にコードされていないか、または見出されていないアミノ酸)である。140を超える天然アミノ酸が知られており、数千の組み合わせが考えられる。「非天然」アミノ酸の例にはβ-アミノ酸(βおよびβ)、ホモアミノ酸、プロリンおよびピルビン酸誘導体、3-置換アラニン誘導体、グリシン誘導体、環置換フェニルアラニンおよびチロシン誘導体、線状核アミノ酸、ジアミノ酸、D-アミノ酸、およびN-メチルアミノ酸が含まれる。非天然または非天然アミノ酸には修飾アミノ酸も含まれる。「修飾」アミノ酸には、アミノ酸に天然に存在しない基(単数)、基(複数)、または化学的部分を含むように化学的に修飾されたアミノ酸(例えば、天然アミノ酸)が含まれる。本発明によれば、好ましい非天然アミノ酸を表1に列挙する。表1はD-および/またはL-立体異性体として非天然アミノ酸を示すが、本発明による好ましい非天然アミノ酸は表1に列挙される非天然アミノ酸のD-およびL-立体異性体の両方である。
表1:好ましい非天然アミノ酸
Figure 2022532069000005
Figure 2022532069000006
Figure 2022532069000007
Figure 2022532069000008
Figure 2022532069000009
Figure 2022532069000010
より好ましい非天然アミノ酸は、N-メチル-アラニン (N-Me)A、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、(1R,3S,4S)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸、L-3-ブロモフェニルアラニン((3-ブロモ)F)、L-N,N-ジメチルアラニン((N,N-ジMe)A)、N,N-ジメチルグリシン((N,N-ジMe)G)、N-フェニルグリシン((N-Ph)G)、(R)-ピペリジン-3-カルボン酸、(S)-ピペリジン-3-カルボン酸、L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)、L-2-ピリジルアラニン(2-Pal)、L-3-ピリジルアラニン(3-Pal)、L-4-ピリジルアラニン(4-Pal)、3-(アミノメチル)安息香酸、3-アミノ-2,2-ジメチルプロピオン酸、3-アミノ-3-メチル酪酸、4-(アミノメチル)安息香酸、L-2-アミノ酪酸(Abu)、1-アミノシクロブタン-1-カルボン酸(ACBA)、6-アミノヘキサン酸(Ahx)、2-アミノイソ酪酸(Aib)、L-2-チエニルアラニン(ベータ-2-チエニルアラニン)、ベータ-アラニン(ベータ-A)、ベータ-プロリン(ベータ-P)、L-シトルリン(Cit)、L-2,4-ジアミノ酪酸(Dab)、L-2,3-ジアミノプロピオン酸(Dap)、ガンマ-アミノ酪酸(ガンマ-Abu)、L-3-メチルヒスチジン(3-Me)H)、L-ジヒドロオロチン酸(Hoo)、L-ノルロイシン(Nle)、N-メチル-L-プロリン((N-Me)P)、L-ノルバリン(Nva)、L-オルニチン(Orn)、L-ピペコリン酸(Pip)、(2S)-2[(アミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)]酢酸;2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、L-N-メチルシステイン((N-Me)C)、N(5)-メチル-L-アルギニン((Me)R)、L-ペニシラミン(Pen)およびトラネキサム酸(トラネキサミック)からなるリストから選択される。
最も好ましい非天然アミノ酸は、N-メチル-L-アラニン (N-Me)A、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、L-ノルロイシン(Nle)、L-ノルバリン(Nva)、L-オルニチン(Orn)、N(5)-メチル-L-アルギニン((Me)R)、L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)、2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、L-N-メチルシステイン((N-Me)C)およびL-ペニシラミン(Pen)からなるリストから選択される。
さらに、本発明によるペプチドは、本発明の定義下でアミノ酸ではない1つ以上の化学基を含み得ることが理解されるべきである。これらの化学基はペプチドのNおよび/またはC末端に存在することができ、式XおよびX15によって表される。本発明のペプチドのすべてのアミノ酸および化学基は、ペプチド(アミド)結合を介して結合されることを理解されるべきである。一般に、ペプチドはα-アミノ酸のα-アミノ基とカルボキシ基を連結することによって形成され、α-アミノ酸はα-ペプチド結合によって連結される。本発明によれば、ペプチド結合は、それぞれの天然または非天然アミノ酸中に存在する任意のカルボキシル基およびアミノ基によって形成することができる。例えば、α-アミノ基に加えて第2のアミノ基を含むα-アミノ酸(例えば、L-リジン)またはα-カルボキシ基に加えて第2のカルボキシ基を含むα-アミノ酸(例えば、L-アスパラギン酸およびL-グルタミン酸)は、追加のアミノ基またはカルボキシ基を介して連結することができる。
当業者の理解によれば、本明細書に開示されるペプチド配列は、α-ペプチド結合を介して連結されるアミノ酸の配列を表す。α-ペプチド結合ではないペプチド結合を介して連結されたアミノ酸は「*」でマークされている。「*」はアミノ酸の左側または右側のいずれかにあり、そのアミノ酸の追加のアミノ基または追加のカルボキシ基が、隣接するアミノ酸(例えば(*L)、(e*)、(*Dap)など)へのペプチド結合に使用されることを示す。
当業者の理解によれば、本明細書に開示されるペプチド配列は左から右に進み、配列の左端がペプチドの「N末端(N-terminus)」(「アミノ末端」、「N末端(N-terminal end)」)であり、配列の右端がペプチドの「C末端(C-terminus)」(「カルボキシ末端」、「C末端(C-terminal end)」)であることが示される。この用語N末端(アミノ末端、N末端)は、ペプチドが実際にN末端にアミノ基を含むかどうかにかかわらず適用される。この用語C末端(カルボキシ末端、C末端)は、ペプチドが実際にC末端にカルボキシ基を含むかどうかにかかわらず適用される。用語「末端アミノ基」は、N末端に存在する任意のアミノ基を意味し、用語「末端カルボキシル基」は、C末端に存在する任意のカルボキシル基を意味する。
本発明によれば、pが1を表す場合、N末端はXによって形成することができ。あるいは、qが少なくとも1を表し、pが0を表すとき、N-終端はXによって形成されることができる。あるいは、rが1を表し、pとqが両方とも0を表すとき、N-終端はXによって形成され得る。p、qおよびrがすべて0を表す場合、N末端は、線状ペプチドの場合にはXによって形成される。XおよびX11を結合する連結を介して環化され、およびp、qおよびrがすべて0を表す場合、ペプチドはN末端を含まない。
本発明によれば、uが1を表す場合、C末端はX15によって形成することができる。あるいは、tが少なくとも1の整数を表し、uが0を表すとき、C末端はX14によって形成され得る。あるいは、sが1を表し、tおよびuが両方とも0を表す場合、C末端はX13によって形成することができる。s、tおよびuがすべて0を表す場合、C末端はX12によって形成される。
本発明において、本明細書で使用される天然および非天然アミノアシル残基の名称は、好ましくは有機化学の命名法に関するIUPAC委員会およびα-アミノ酸の命名法(勧告、1974)、生化学、14(2)、(1975)に記載される生化学命名法に関するIUPAC-IUB委員会によって示唆される命名規則に従っている。
本明細書において、天然に存在するタンパク質構成アミノ酸は、通常、それらの従来の1文字略語によって指定される。あるいは、それらはまた、それらの3文字の略語(例えば、特に配列リストにおいて)によって、または以下の表2に示されるようなそれらのフルネームによって言及され得る:
表2:天然アミノ酸の標準的な略語
Figure 2022532069000011
タンパク質を構成しないまたは天然に存在しないアミノ酸の場合、それらがそれらのフルネーム(例えば、オルニチンなど)によって言及されない限り、しばしば使用される3~6文字コードが、以下の略語リスト(表3)に示されるような略語を含み、それらの残基について使用される。
本明細書で使用される用語「L-アミノ酸」はアミノ酸の「L」異性体形態を指し、逆に、用語「D-アミノ酸」は、アミノ酸の「D」異性体形態を指す。さらに、Ala/A、Arg/Rなどの大文字でL-アミノ酸を、およびala/a、arg/rなどの小文字でD-アミノ酸を示すことは、従来の方法である。
上記表2に示す形式、すなわち、Ala、Arg、Asn等および本明細書において一般に使用されている3文字のコードは、明示的に別段の指示がない限り、一般に、D-及びL-形態ならびにホモ-及びノル-形態を含むものとする。接頭辞「ノル(nor)」は1個の炭素原子とそれに付随する水素原子を除去することによって親化合物から誘導され得る構造類似体を指す。接頭辞「ホモ(homo)」は、相同系列における次に高いメンバーを示す。特定の異性体形態への言及は上記の大文字の接頭辞L-またはD-(例えば、D-Arg、L-Argなど)によって示される。したがって、ホモ形態またはノル形態への特定の言及はそれぞれの接頭辞(例えば、ホモ-Arg、ホモ-R、ノル-Arg、ノル-R、ホモ-Cys、ホモ-Cなど)によって明示的に示される。
用語「C-C-アルキル」とは、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状の飽和一価炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、ネオ-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、ヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチルまたは1,3-ジメチルブチル基、またはそれらの異性体を意味する。特に、前記基は1、2、3または4個の炭素原子(「C-C-アルキル」)、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル イソブチル、またはtert-ブチル基、より詳細には1、2または3個の炭素原子(「C-C-アルキル」)、例えば、メチル、エチル、n-プロピルまたはイソプロピル基を有する。特に好ましいのは、メチル、エチル、n-プロピルである。最も好ましいのはメチルである。
用語「C-C20-アルキル」とは、1~20個の炭素原子を有する直鎖状または分岐鎖状の飽和一価炭化水素基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル イソブチル、tert-ブチルまたはペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、オクチルおよびイソオクチル、ノニル、デシル、ドデシルまたはエイコシルを意味する。
用語「C-C-アルキレン」とは、1~4個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状の炭化水素架橋、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、(α-メチルエチレン、β-メチルエチレン、α-エチルエチレン、β-エチルエチレン、ブチレン、α-メチルプロピレン、β-メチルプロピレンおよびγ-メチルプロピレン)を意味する。
用語「C-C-アルキレン」とは、1~6個の炭素原子を有する直鎖状または分岐鎖状の炭化水素架橋、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、(α-メチルエチレン、β-メチルエチレン、α-エチルエチレン、β-エチルエチレン、ブチレン、α-メチルプロピレン、β-メチルプロピレン、γ-メチルプロピレン、α-エチルプロピレン、β-エチルプロピレン、γ-エチルプロピレン、ペンチレンおよびヘキシレンを意味する。
用語「C-C-シクロアルキル」とは、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を含有する飽和炭化水素環を意味する。前記C-C-シクロアルキル基は例えば、単環式炭化水素環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチル基、二環式炭化水素環、例えば、ビシクロ[4.2.0]オクチルまたはオクタヒドロペンタレニル、またはノルボランまたはアダマンタンなどの架橋またはケージ飽和環基、およびキュバンである。
用語「C-C-ヘテロシクロアルキル」とは、N、OおよびS系列からの1個または2個の同一または異なった環ヘテロ原子を含有する4、5、6または7を有する飽和複素環を意味し、前記ヘテロシクロアルキル基は、炭素原子のいずれか1個または存在する場合には窒素原子を介して分子の残りの部分に結合することができる。前記C-C-ヘテロシクロアルキル基は例えば、これらに限定されないが、4員環、例えばアゼチジニル、オキセタニルまたはチエタニル;または例えば、5員環、例えばテトラヒドロフラニル、1,3-ジオキソラニル、チオラニル、ピロリヂニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、1,1-ジオキシドチオラニル、1,2-オキサゾリジニル、1,3-オキサゾリジニルまたは1,3-チアゾリジニル;または例えば、6員環、例えばテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、ジチアニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、1,3-ジオキサニル、1,4-ジオキサニルまたは1,2-オキサジナニル(oxazinanyl);または例えば、7員環、たとえばアゼパニル、1,4-ジアゼパニルまたは1,4-オキサゼパニルであり得る。
用語「アリール」とは、6~10個の炭素原子を有する不飽和または部分的に不飽和の環を意味する。好ましいアリール基は、フェニルおよびナフチルである。
用語「ヘテロアリール」とは、5、6、8、9、10、11、12、13または14個の環原子(「5~14員ヘテロアリール」基)、特に5、6、9または10個の環原子を有する一価、単環式、二環式または三環式芳香族環を意味し、これは、系列:N、Oおよび/またはSからの少なくとも1個の環ヘテロ原子および任意に1個、2個または3個のさらなる環ヘテロ原子を含み、環炭素原子を介して、または任意に環窒素原子(原子価によって許容される場合)を介して結合される。前記ヘテロアリール基は例えば、5員ヘテロアリール基、例えばチエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリルまたはテトラゾリル;または例えば、6員ヘテロアリール基、例えばピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはトリアジニル;または例えば、三環式ヘテロアリール基、例えばカルバゾリル、アクリジニルまたはフェナジニル;または例えば、9員ヘテロアリール基、例えばベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリジニルまたはプリニル;または例えば、10員ヘテロアリール基、例えばキノリニル、キナゾリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キノキサリニルまたはプテリジニルであり得る。
一般に、特に言及しない限り、ヘテロアリールまたはヘテロアリーレン基は、その全ての可能な異性体形態、例えば:互変異性体および分子の残りの部分への結合点に関する位置異性体を含む。したがって、いくつかの例示的な非限定的な例では、用語ピリジニルとは、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イルおよびピリジン-4-イルを含み、または用語チエニルとは、チエン-2-イルおよびチエン-3-イルを含む。
配列のカルボキシ末端(C末端)に「-OH」部分または「-NH」部分のいずれかを組み込んだ配列が本明細書に開示されている。配列のC末端の「-OH」部分または「-NH」部分はそれぞれC末端にカルボキシ基またはアミド(-(C=O)-NH)基が存在することに対応するヒドロキシ基またはアミノ基を示す。本発明のそれぞれの配列において、C末端「-OH」部分はC末端「-NH」部分に置換されていてもよく、本発明では「アミド化C末端」とも呼ばれ、逆もまた同様である。しかしながら、前記代替物の中ではC末端「-OH」部分が好ましい。
用語「アセチル化された」(「Ac」とも略される)とは、ペプチドのN末端のアセチル化(ペプチドのN末端はアセチル化されている)によるN末端部分のアセチル保護を指す。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、
は、(1S,2S,4S)-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イル酢酸、(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)酢酸、2-(チオモルホリン)酢酸((2-チオモルホリン)アセチル)、2-(N-イソプロピル-N-メチルアミノ)酢酸、(S)-3-メチルバレリアン酸((S)-3-メチルペンタン酸)、2-(3-ピリジル)酢酸、2-(シクロヘキシルアミノ)酢酸(2-(シクロヘキシルアミノ)アセチル)、2-(ジエチルアミノ)酢酸(2-(ジエチルアミノ)アセチル)、2-(モルホリン)酢酸(2-(モルホリン)アセチル)、2-(N-メチル-N-シクロプロピルアミノ)酢酸(2-(N-メチル-N-シクロプロピルアミノ)アセチル)、2-(ピペリジン)酢酸(2-(ピペリジン)アセチル)、2-(ピロリジン)酢酸(2-(ピロリジン)アセチル)、2-ヒドロキシ酢酸(2-ヒドロキシアセチル)、2-ヒドロキシイソ酪酸(2-ヒドロキシイソブチリック)、3-(アミノメチル)安息香酸、3-メトキシプロピオン酸、4-(アミノメチル)安息香酸、4-メチルペンタン酸(4-メチルバレリック)、5-クロロチオフェン-カルボン酸、1-(アミノメチル)-シクロプロピル-1-カルボン酸(ACMP)、アジピン酸、(S)-アゼチジン-2-カルボン酸、安息香酸(ベンゾイック)、4-(3,5-ジメチル-1,2-オキサゾール-4-イル)-L-フェニルアラニン、シクロブタンカルボン酸(シクロブタンカルボキシリック)、2-(シクロブチル)酢酸(シクロブチルアセティック)、シクロブチル酢酸(シクロブチルアセティック)、シクロヘキシル酢酸(シクロヘキシルアセティック)、シクロヘキサンカルボン酸(シクロヘキシルカルボキシリック)、シクロペンタンカルボン酸、シクロペンチル酢酸(シクロペンチルアセティック)、シクロプロパンカルボン酸(シクロプロパンカルボキシリック)、シクロプロピル酢酸、D-(+)ビオチン、フマル酸、3-フェニルプロパン酸(ヒドロシンナミック)、イソ酪酸、イソバレリアン酸(イソバレリック)、L-(+)-乳酸(ラクティック)、フェニル酢酸、ピペリジン-4-イル酢酸、ピバル酸(ピバリック)、スベリン酸、tert-ブチル酢酸、テトラヒドロピラニル-4-酢酸、テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル酢酸及びトランス-2-(3-((t-ブトキシ)カルボニルアミノ)シクロヘキシル)酢酸)からなるリストから選択される化学基であり、
pは、0または1の整数を表し、
は、A、F、G、H、I、K、L、P、R、S、T、V、WおよびYからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、またはN-メチル-アラニン (N-Me)A、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、(1R、3S、4S)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸、L-3-ブロモフェニルアラニン((3-ブロモ)F)、L-N、N-ジメチルアラニン((N、N-ジMe)A)、N,N-ジメチルグリシン((N,N-ジMe)G)、N-フェニルグリシン((N-Ph)G)、(R)-ピペリジン-3-カルボン酸、(S)-ピペリジン-3-カルボン酸、L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)、L-2-ピリジルアラニン(2-Pal)、L-3-ピリジルアラニン(3-Pal)、L-4-ピリジルアラニン(4-Pal)、3-(アミノメチル)安息香酸、3-アミノ-2,2-ジメチルプロピオン酸、3-アミノ-3-メチル酪酸、4-(アミノメチル)安息香酸、L-2-アミノ酪酸(Abu)、1-アミノシクロブタン-1-カルボン酸(ACBA)、6-アミノヘキサン酸(Ahx)、2-アミノイソ酪酸(Aib)、L-2-チエニルアラニン(ベータ-2-チエニルアラニン)、ベータ-アラニン(ベータ-A)、ベータ-プロリン(ベータ-P)、L-シトルリン(Cit)、L-2,4-ジアミノ酪酸(Dab)、L-2,3-ジアミノプロピオン酸(Dap)、ガンマ-アミノ酪酸(ガンマ-Abu)、L-3-メチルヒスチジン(3-Me)H)、L-ジヒドロオロチン酸(Hoo)、L-ノルロイシン(Nle)、N-メチル-L-プロリン((N-Me))P)、L-ノルバリン(Nva)、L-オルニチン(Orn)、L-ピペコリン酸(Pip)、(2S)-2[(アミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)]酢酸およびトラネキサム酸(トラネキサミック)からなるリストから選択される天然アミノ酸を表し、
一方、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置の立体異性体で置き換えることができ、
qは、0から5までの整数を表し、
は、天然アミノ酸Iを表すか、またはL-N-メチルイソロイシン((N-Me)I)、allo-L-イソロイシン(allo-I)、L-シクロブチルアラニン(Cba)、L-ノルバリン(Nva)、L-2-アミノ酪酸(Abu)、(2S,3S)-2-[(3R)-3-アミノ-2-オキソピロリジン-1-イル]-3-メチルペンタン酸、(2S,3S)-2-[2-オキソピペラジン-1-イル]-3-メチルペンタン酸および(2S,3S)-2-[(3S)-2-オキソピペラジン-1-イル]-3-メチルペンタン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
一方、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置の立体異性体で置き換えることができ、
rは、0または1の整数を表し、
は、天然アミノ酸Cまたは非天然アミノ酸L-ペニシラミン(Pen)を表し、
は、S、C、T、RおよびKからなるリストから選択される天然アミノ酸を表し、
は、天然アミノ酸Rまたは非天然アミノ酸N(5)-メチル-L-アルギニン((Me)R)を表し、
は、天然アミノ酸Sを表すか、またはallo-L-トレオニン(allo-T)およびL-2,3-ジアミノプロピオン酸(Dap)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
は、LおよびNからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、または2,5-ジフルオロ-L-フェニルアラニン((2,5-ジフルオロ)F)、L-2-ブロモフェニルアラニン((2-ブロモ)F)、2-クロロ-L-フェニルアラニン((2-クロロ)F)、L-4-ブロモフェニルアラニン((4-ブロモ)F)、4-フルオロ-L-ロイシン((4-フルオロ)L)、L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)、L-tert-ブチルグリシン((tBu)G)、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン(((トリフルオロ)L)、(S)-2-(アミノ)-1,6-ヘキサン二酸(AAD)、(2S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸、L-2-アミノ-4-シアノ酪酸(Cnba)、(S)-(トリフルオロメチル)-L-システイン、(2S)-2-アミノ-3-(1-メチルシクロプロピル)プロパン酸、(2S)-3-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-アミノプロパン酸、2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、3-(トリメチルシリル)-L-アラニンおよび2-アミノ-7-(tert-ブトキシ)-7-オキソヘプタン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
は、天然アミノ酸Pを表すか、または(1S,2S,5R)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸、(1R,2S,5S)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸、トランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)、L-ヒドロキシプロリン(Hyp)、(3S)-モルホリン-3-カルボン酸(モルホリン-3-カルボキシリック)、L-ピペコリン酸(Pip)および(4aR,6aR,9S,11aS)-11-オキソ-2,3,4,4a,6a,7,8,9,11,11a-デカヒドロ-1H-ピリド[3,2-e]ピロロ[1,2-a]アゼピン-9-カルボン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
は、天然アミノ酸Pを表すか、または2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、(6S)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸、rel-(1R,3R,5R,6R)-6-(トリフルオロメチル)-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸、(2S,4S)-4-トリフルオロメチル-ピロリジン-2-カルボン酸((4-CF3)P)、(2S,3aS,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2-カルボン酸、(1R,3S,5R)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸、(2S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸、L-トランス-3-ヒドロキシプロリン((3S-OH)P、トランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)、L-ヒドロキシプロリン(Hyp)、(2S,4S)-4-フルオロプロリン((シス-4-フルオロ)P)、(3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー1)および(3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー2)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
10は、天然アミノ酸Iを表すか、または(2S)-2-(アミノ)-2-[(1S,3R)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]酢酸、3-クロロフェニルグリシン((3-クロロ-Ph)G)、(S)-2-アミノ-3-エチルペンタン酸、allo-L-イソロイシン(allo-I)、L-シクロヘキシルグリシン(Chg)、L-シクロペンチルグリシン(Cpg)、L-シクロブチルグリシン及びL-ノルバリン(Nva)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
11は、天然アミノ酸Cを表すか、またはL-N-メチルシステイン((N-Me)C)およびL-ペニシラミン(Pen)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
12は、天然アミノ酸Iを表すか、または2-[(1S,2S)-1-(アミノ)-2-メチルブチル]-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸、(S)-2-アミノ-2-シクロブチル酢酸(Cbg)、allo-L-イソロイシン(allo-I)、L-フェニルグリシン(Phg)、2-メチル-D-アロイソロイシンおよび(2S,3S)-2-((アミノ)メチル)-3-メチルペンタン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
および、uおよびtおよびsがすべて0の場合、X12の末端カルボキシル基は置換されていないかまたはアミド化されており、
13は、P、AおよびDからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、または2-メチル-L-プロリン(2-Me)P、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、トランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)、L-2-アミノ酪酸(Abu)、2-アミノイソ酪酸(Aib)、ヒドロキシプロリン(Hyp)および2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
一方、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置の立体異性体で置き換えることができ、
および、uおよびtが共に0であり、sが0とは異なっている場合、X13の末端カルボキシル基は置換されていないか、またはアミド化されており、
sは、0から3までの整数を表し、
14は、D、E、G、K、N、P及びQからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、または又は3-カルボキシフェニルアラニン((3-カルボキシ)F)、(2S)-2-アミノ-4-(ベンジルアミノ)-4-オキソブタンカルボン酸((N-ベンジル)D)、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、6-アミノヘキサン酸(Ahx)、(2S)-ピロリジン-2-イル酢酸(ベータ-ホモ-P)、L-2,3-ジアミノプロピオン酸(Dap)、L-オルニチン(Orn)およびトラネキサム酸(トラネキサミック)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
および、uが0であり、tが0とは異なっている場合、X14の末端カルボキシル基は置換されていないか、またはアミド化されており、
一方、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置の立体異性体で置き換えることができ、
tは、0から4までの整数を表し、
15は、(1R,3S)-3-(アミノ)シクロペンタンカルボン酸、(1S,3R)-3-(アミノ)シクロペンタンカルボン酸、(R)-4-アミノ-6-メチルヘプタン酸、(S)-(1-ピペリジン-3-イル)-酢酸、(S)-3-(1-ピロリジン-2-イル)-プロピオン酸、(S)-3-(2H-テトラゾール-5-イル)プロパン酸、(S)-ピロリジン-3-カルボン酸、5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-1-カルボン酸および(2S)-3-(トリアゾール-1-イル)-2-(アミノ)プロパン酸からなるリストから選択される化学基であり、
uは、0または1の整数を表し、
ただし、前記ペプチドは、少なくとも1つの非天然アミノ酸を含む。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで
は、(1R,3S,4S)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸、(2-チオモルホリン)酢酸、(N-イソプロピル-N-メチルアミノ)酢酸、2-(3-ピリジル)酢酸、2-(シクロヘキシルアミノ)酢酸、2-(ジエチルアミノ)酢酸、2-(モルホリン)酢酸、2-(ピペリジン)酢酸、2-(ピロリジン)酢酸、3-(アミノメチル)安息香酸、4-(アミノメチル)安息香酸、1-(アミノメチル)-シクロプロピル-1-カルボン酸(ACMP)、アゼチジン-2-カルボン酸、安息香酸、シクロブチル酢酸、シクロプロピル酢酸、フェニル酢酸、ピペリジン-4-イル酢酸、テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル酢酸、トラネキサム酸およびトランス-2-(3-((t-ブトキシ)カルボニルアミノ)シクロヘキシル)酢酸からなるリストから選択される化学基であり、
pは、0または1の整数を表し、
は、A、F、G、H、I、K、L、P、R、S、T、V、WおよびYからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、またはL-N,N-ジメチルアラニン((N,N-ジMe)A)、N-メチル-アラニン(N-Me)A、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、L-2-ピリジルアラニン(2-Pal)、L-3-ピリジルアラニン(3-Pal)、L-4-ピリジルアラニン(4-Pal)、L-2-アミノ酪酸(Abu)、6-アミノヘキサン酸(Ahx)、2-アミノイソ酪酸(Aib)、3-(アミノメチル)安息香酸、3-アミノ-2,2-ジメチルプロピオン酸、3-アミノ-3-メチル酪酸、4-(アミノメチル)安息香酸、ベータ-2-チエニルアラニン、(S)-ピロリジン-2-カルボン酸(ベータ-P)、L-シトルリン(Cit)、L-2,4-ジアミノ酪酸(Dab)、L-2,3-ジアミノプロピオン酸(Dap)、ガンマ-アミノ酪酸(ガンマ-Abu)、L-3-メチルヒスチジン(H(3-Me))、L-ジヒドロオロチン酸(Hoo)、L-ノルロイシン(Nle)、L-ノルバリン(Nva)、L-オルニチン(Orn)、L-ピペコリン酸(Pip)、N-メチル-L-プロリン((N-Me)P)、トラネキサム酸(トラネキサミック)、(1R,3S,4S)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸および(2S)-2[(アミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)]酢酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
一方、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置の立体異性体で置き換えることができ、
qは、0から5までの整数を表し、
は、天然アミノ酸Iであるか、またはL-N-メチルイソロイシン((N-Me)I)、L-シクロブチルアラニン(Cba)、L-ノルバリン(Nva)およびL-2-アミノ酪酸(Abu)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
一方、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置の立体異性体で置き換えることができ、
rは、0または1の整数を表し、
は、天然アミノ酸Cまたは非天然アミノ酸L-ペニシラミン(Pen)を表し、
は、SおよびTからなるリストから選択される天然アミノ酸を表し、
は、天然アミノ酸Rを表し、
は、天然アミノ酸Sまたは非天然アミノ酸allo-L-トレオニン(allo-T)を表し、
は、NおよびLからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、または2,5-ジフルオロ-L-フェニルアラニン((2,5-ジフルオロ)F)、L-2-ブロモフェニルアラニン((2-ブロモ)F)、2-クロロ-L-フェニルアラニン((2-クロロ)F)、4-フルオロ-L-ロイシン((4-フルオロ)L)、L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)、(S)-(トリフルオロメチル)-L-システイン、(2S)-2-アミノ-3-(1-メチルシクロプロピル)プロパン酸および2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、3-(トリメチルシリル)-L-アラニンからなるリストから選択される天然アミノ酸を表し、
は、天然アミノ酸Pを表すか、または(1S,2S,5R)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸および(4aR,6aR,9S,11aS)-11-オキソ-2,3,4,4a,6a,7,8,9,11,11a-デカヒドロ-1H-ピリド[3,2-e]ピロロ[1,2-a]アゼピン-9-カルボン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
は、天然アミノ酸Pを表すか、または2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、(2S,4S)-4-トリフルオロメチル-ピロリジン-2-カルボン酸((4-CF3)P)、(6S)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸、rel-(1R,3R,5R,6R)-6-(トリフルオロメチル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸、(2S,3aS,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2-カルボン酸、rel-(3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー1)およびrel-(3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー2)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
10は、天然アミノ酸Iを表すか、または(2S)-2-(アミノ)-2-[(1S,3R)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]酢酸、(S)-2-アミノ-3-エチル-ペンタン酸、L-シクロヘキシルグリシン(Chg)およびL-シクロペンチルグリシン(Cpg)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
11は、天然アミノ酸Cを表すか、またはL-N-メチルシステイン((N-Me)C)およびL-ペニシラミン(Pen)からなる一覧から選択される非天然アミノ酸を表し、
12は、天然アミノ酸Iを表すか、またはallo-L-イソロイシン(allo-I)、(S)-2-アミノ-2-シクロブチル酢酸(Cbg)および2-[(1S,2S)-1-(アミノ)-2-メチルブチル]-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
および、uおよびtおよびsがすべて0の場合、X12の末端カルボキシル基は置換されていないか、またはアミド化されており、
13は、PおよびDからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、または2-アミノイソ酪酸(Aib)、2-メチル-L-プロリン(2-Me)Pおよびトランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
一方、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置の立体異性体で置き換えることができ、
および、uとtが共に0であり、sが0とは異なる場合、X13の末端カルボキシル基は置換されていないか、またはアミド化されており、
sは、0から3までの整数を表し、
14は、D、Q、N、EおよびPからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、または3-カルボキシフェニルアラニン((3-カルボキシ)F)、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、(2S)-ピロリジン-2-イル酢酸(ベータ-ホモ-P)、L-2,3-ジアミノプロピオン酸(Dap)、L-オルニチン(Orn)およびトラネキサム酸(トラネキサミック)からなるリストから選択される天然アミノ酸を表し、
一方、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置の立体異性体で置き換えることができ、
および、uが0であり、tが0とは異なっている場合、X14の末端カルボキシル基は置換されていないか、アミド化されており、
tは、0から4までの整数を表し、
15は、(1R,3S)-3-(アミノ)シクロペンタンカルボン酸、(1S,3R)-3-(アミノ)シクロペンタンカルボン酸、(R)-4-アミノ-6-メチルヘプタン酸、(S)-(1-ピペリジン-3-イル)-酢酸、(S)-3-(1-ピロリジン-2-イル)-プロパン酸、(S)-3-(2H-テトラゾール-5-イル)プロパン酸、(S)-ピロリジン-3-カルボン酸、5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-1-カルボン酸および(2S)-3-(トリアゾール-1-イル)-2-(アミノ)プロピオン酸からなるリストから選択される化学基であり、
uは、0または1の整数を表し、
ただし、前記ペプチドは、少なくとも1つの非天然アミノ酸を含む。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、
pは、0の整数を表し、
は、AおよびGからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、またはN-メチル-L-アラニン(N-Me)A、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、L-ノルロイシン(Nle)、L-ノルバリン(Nva)およびL-オルニチン(Orn)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
qは、0または1の整数を表し、
は、天然アミノ酸Iを表し、
rは、0または1の整数を表し、
は、天然アミノ酸Cまたは非天然アミノ酸L-ペニシラミン(Pen)を表し、
は、天然アミノ酸Sを表し、
は、天然アミノ酸Rまたは非天然アミノ酸N(5)-メチル-L-アルギニン((Me)R)を表し、
は、天然アミノ酸Sを表し、
は、天然アミノ酸Lまたは非天然アミノ酸L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)を表し、
は、天然アミノ酸Pを表し、
は、天然アミノ酸Pまたは非天然アミノ酸2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)を表し、
10は、天然アミノ酸Iを表し、
11は、天然アミノ酸Cを表すか、またはL-N-メチルシステイン((N-Me)CおよびL-ペニシラミン(Pen)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
12は、天然アミノ酸Iを表し、
および、uおよびtおよびsがすべて0の場合、X12の末端カルボキシル基は置換されていないか、またはアミド化されており、
13は、天然アミノ酸Pを表し、
および、uおよびtが共に0であり、sが0とは異なっている場合、X13の末端カルボキシル基は置換されていないか、またはアミド化されており、
sは、0または1の整数を表し、
14は、D、QおよびEからなるリストから選択される天然アミノ酸を表し、
および、uが0であり、tが0とは異なっている場合、X14の末端カルボキシル基は置換されていないか、またはアミド化されており、
tは、0または1の整数を表し、
uは、0の整数を表し、
ただし、前記ペプチドは少なくとも1つの非天然アミノ酸を含む。
さらなる実施形態によれば、本発明は、以下の式(II)
Figure 2022532069000012
〔式中、
は、AおよびGからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、またはN-メチル-L-アラニン(N-Me)A、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、L-ノルロイシン(Nle)、L-ノルバリン(Nva)およびL-オルニチン(Orn)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
qは、0または1の整数を表し、
は、天然アミノ酸Iを表し、
rは、0または1の整数を表し、
は、天然アミノ酸Cまたは非天然アミノ酸L-ペニシラミン(Pen)を表し、
は、天然アミノ酸Sを表し、
は、天然アミノ酸Rまたは非天然アミノ酸N(5)-メチル-L-アルギニン((Me)R)を表し、
は、天然アミノ酸Sを表し、
は、天然アミノ酸Lまたは非天然アミノ酸L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)を表し、
は、天然アミノ酸Pまたは非天然アミノ酸L-プロリン(3,4-H)を表し、
は、天然アミノ酸Pまたは非天然アミノ酸2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)を表し、
10は、天然アミノ酸Iを表し、
11は、L-N-メチルシステイン((N-Me)C)およびL-ペニシラミン(Pen)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
12は、天然アミノ酸Iを表し、
13は、天然アミノ酸Pを表し、
sは、0または1の整数を表し、
14は、D、QおよびEからなるリストから選択される天然アミノ酸を表し、
tは、0または1の整数を表し、
ここで、前記ペプチドのN末端は置換されていないか、アセチル化されているか、またはC-C20-アルキルで一置換または二置換されており、
前記ペプチドのC末端は置換されていないか、またはアミド化されており、および
前記ペプチドは、XおよびX11を結合する連結を介して環化されている〕
のペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供する。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(II)のペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、アナログ、薬学的に許容される塩、溶媒和物または溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、
は、天然アミノ酸または非天然アミノ酸を表し、
qは、0または1の整数を表し、
は、天然アミノ酸Iを表し、
rは、0または1の整数を表し、
は、天然アミノ酸Cまたは非天然アミノ酸L-ペニシラミン(Pen)を表し、
は、天然アミノ酸Sを表し、
は、天然アミノ酸Rまたは非天然アミノ酸N(5)-メチル-L-アルギニン((Me)R)を表し、
は、天然アミノ酸Sを表し、
は、天然アミノ酸Lまたは非天然アミノ酸L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)を表し、
は、天然アミノ酸Pまたは非天然アミノ酸L-プロリン(3,4-H)を表し、
は、非天然アミノ酸2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)を表し、
10は、天然アミノ酸Iを表し、
11は、天然アミノ酸Cを表すか、またはL-N-メチルシステイン((N-Me)C)およびL-ペニシラミン(Pen)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
12は、天然アミノ酸Iを表し、
13は、天然アミノ酸Pを表し、
sは、0または1の整数を表し、
14は、D、QおよびEからなるリストから選択される天然アミノ酸を表し、
tは、0または1の整数を表し、
ここで、前記ペプチドのN末端は置換されていないか、アセチル化されているか、またはC-C20-アルキルで一置換または二置換されており、前記ペプチドのC末端は置換されていないか、またはアミド化されており、および
前記ペプチドは、XとX11を結合する連結を介して環化されている。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(II)のペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、
は、AおよびGからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、またはN-メチル-L-アラニン(N-Me)A、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、L-ノルロイシン(Nle)、L-ノルバリン(Nva)およびL-オルニチン(Orn)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
qは、0または1の整数を表し、
は、天然アミノ酸Iを表し、
rは、0または1の整数を表し、
は、天然アミノ酸Cまたは非天然アミノ酸L-ペニシラミン(Pen)を表し、
は、天然アミノ酸Sを表し、
は、天然アミノ酸Rまたは非天然アミノ酸N(5)-メチル-L-アルギニン((Me)R)を表し、
は、天然アミノ酸Sを表し、
は、天然アミノ酸Lまたは非天然アミノ酸L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)を表し、
は、天然アミノ酸Pまたは非天然アミノ酸L-プロリン(3,4-H)を表し、
は、非天然アミノ酸2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)を表し、
10は、天然アミノ酸Iを表し、
11は、天然アミノ酸Cを表すか、またはL-N-メチルシステイン((N-Me)C)およびL-ペニシラミン(Pen)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
12は、天然アミノ酸Iを表し、
13は、天然アミノ酸Pを表し、
sは、0または1の整数を表し、
14は、D、QおよびEからなるリストから選択される天然アミノ酸を表し、
tは、0または1の整数を表し、
ここで、前記ペプチドのN末端は置換されていないか、またはアセチル化されており、
前記ペプチドのC末端は置換されていないか、またはアミド化されており、および
前記ペプチドは、XおよびX11を結合する連結を介して環化されている。
特に、本発明は、式(I)のペプチドを含有する化合物、または式(II)のペプチドを含有する化合物を提供する。
本発明によれば、式(I)のペプチドおよび式(II)のペプチドには以下のX~X14の定義が適用され、式(I)のペプチドには位置XおよびX15の定義が適用される。
本発明によれば、Xは、存在する場合、本明細書の規定によれば、アミノ酸ではない化学基であり得る。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、2-シアノ安息香酸、(1S,2S,4S)-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イル酢酸、(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)酢酸、2-(チオモルホリン)酢酸((2-チオモルホリン)アセチル)、2-(N-イソプロピル-N-メチルアミノ)酢酸、(S)-3-メチルバレリアン酸((S)-3-メチルペンタン酸)、2-(3-ピリジル)酢酸、2-(シクロヘキシルアミノ)酢酸(2-(シクロヘキシルアミノ)アセチル)、2-(ジエチルアミノ)酢酸(2-(ジエチルアミノ)アセチル)、2-(モルホリン)酢酸(2-(モルホリン)アセチル)、2-(N-メチル-N-シクロプロピルアミノ)酢酸(2-(N-メチル-N-シクロプロピルアミノ)アセチル)、2-(ピペリジン)酢酸(2-(ピペリジン)アセチル)、2-(ピロリジン)酢酸(2-(ピロリジン)アセチル)、2-ヒドロキシ酢酸(2-ヒドロキシアセチル)、2-ヒドロキシイソ酪酸(2-ヒドロキシイソブチリック)、3-(アミノメチル)安息香酸、3-メトキシプロピオン酸、4-(アミノメチル)安息香酸、4-メチルペンタン酸(4-メチルバレリック)、5-クロロチオフェン-カルボン酸、1-(アミノメチル)-シクロプロピル-1-カルボン酸(ACMP)、アジピン酸、(S)-アゼチジン-2-カルボン酸、安息香酸(ベンゾイック)、4-(3,5-ジメチル-1,2-オキサゾール-4-イル)-L-フェニルアラニン、シクロブタンカルボン酸(シクロブタンカルボキシリック)、2-(シクロブチル)酢酸(シクロブチルアセティック)、シクロブチル酢酸(シクロブチルアセティック)、シクロヘキシル酢酸(シクロヘキシルアセティック)、シクロヘキサンカルボン酸(シクロヘキシルカルボキシリック)、シクロペンタンカルボン酸、シクロペンチル酢酸(シクロペンチルアセティック)、シクロプロパンカルボン酸(シクロプロパンカルボキシリック)、シクロプロピル酢酸、D-(+)ビオチン、フマル酸、3-フェニルプロパン酸(ヒドロシンナミック)、イソ酪酸、イソバレリアン酸(イソバレリック)、L-(+)-乳酸(ラクティック)、フェニル酢酸、ピペリジン-4-イル酢酸、ピバル酸(ピバリック)、スベリン酸、tert-ブチル酢酸、テトラヒドロピラニル-4-酢酸、テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル酢酸およびトランス-2-(3-((t-ブトキシ)カルボニルアミノ)シクロヘキシル)酢酸)からなるリストから選択される化学基を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、2-シアノ安息香酸、(1R,3S,4S)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸、(2-チオモルホリン)酢酸、(N-イソプロピル-N-メチルアミノ)酢酸、2-(3-ピリジル)酢酸、2-(シクロヘキシルアミノ)酢酸、2-(ジエチルアミノ)酢酸、2-(モルホリン)酢酸、2-(ピペリジン)酢酸、2-(ピロリジン)酢酸、3-(アミノメチル)安息香酸、4-(アミノメチル)安息香酸、1-(アミノメチル)-シクロプロピル-1-カルボン酸(ACMP)、アゼチジン-2-カルボン酸、安息香酸、シクロブチル酢酸、シクロプロピル酢酸、フェニル酢酸、ピペリジン-4-イル酢酸、テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル酢酸、トラネキサム酸およびトランス-2-(3-((t-ブトキシ)カルボニルアミノ)シクロヘキシル)酢酸からなる一覧から選択される化学基を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、上で定義した非天然アミノ酸、2-シアノ安息香酸、置換安息香酸またはフェニル酢酸から選択される化学基である。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、Hoo、ODDまたはAhxである。
本発明のさらなる実施形態によれば、pは、1の整数を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、pは、0の整数を表す。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、Xは、任意の天然アミノ酸を表すか、または非天然アミノ酸を表し、好ましくは表1に列挙される非天然アミノ酸からなるリストから選択され、一方で、L-立体配置におけるそれぞれの天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置における立体異性体によって置き換えることができる。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、A、F、G、H、I、K、L、P、R、S、T、V、WおよびYからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、またはN-メチル-アラニン(N-Me)A、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、(1R,3S,4S)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸、L-3-ブロモフェニルアラニン((3-ブロモ)F)、L-N,N-ジメチルアラニン((N,N-ジMe)A)、N,N-ジメチルグリシン((N,N-ジMe)G)、N-フェニルグリシン((N-Ph)G)、(R)-ピペリジン-3-カルボン酸、(S)-ピペリジン-3-カルボン酸、L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)、L-2-ピリジルアラニン(2-Pal)、L-3-ピリジルアラニン(3-Pal)、L-4-ピリジルアラニン(4-Pal)、3-(アミノメチル)安息香酸、3-アミノ-2,2-ジメチルプロピオン酸、3-アミノ-3-メチル酪酸、4-(アミノメチル)安息香酸、L-2-アミノ酪酸(Abu)、1-アミノシクロブタン-1-カルボン酸(ACBA)、6-アミノヘキサン酸(Ahx)、2-アミノイソ酪酸(Aib)、L-2-チエニルアラニン(ベータ-2-チエニルアラニン)、ベータ-アラニン(ベータ-A)、ベータ-プロリン(ベータ-P)、L-シトルリン(Cit)、L-2,4-ジアミノ酪酸(Dab)、L-2,3-ジアミノプロピオン酸(Dap)、ガンマ-アミノ酪酸(ガンマ-Abu)、L-3-メチルヒスチジン(3-Me)H)、L-ジヒドロオロチン酸(Hoo)、L-ノルロイシン(Nle)、N-メチル-L-プロリン((N-Me)P)、L-ノルバリン(Nva)、L-オルニチン(Orn)、L-ピペコリン酸(Pip)、(2S)-2[(アミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)]酢酸およびトラネキサム酸(トラネキサミック)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表すが、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸はD-立体配置の立体異性体で置き換えることができる。
本発明のさらなる実施形態によれば、XはAおよびGからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、またはN-メチル-L-アラニン(N-Me)A、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、L-ノルロイシン(Nle)、L-ノルバリン(Nva)およびL-オルニチン(Orn)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表すが、L-立体配置の天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸はD-立体配置の立体異性体で置き換えることができる。
さらなる実施形態によれば、Xは、AおよびGからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、またはN-メチル-L-アラニン(N-Me)A、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、L-ノルロイシン(Nle)、L-ノルバリン(Nva)およびL-オルニチン(Orn)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
さらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Aまたは非天然アミノ酸N-メチル-グリシン((N-Me)G)を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、pが0であり、qが0とは異なっている場合、Xの末端アミノ基は、置換されていないか、アセチル化されているか、またはC-C-アルキルで一置換もしくは二置換されており、好ましくはC-C20-アルキルで一置換されている。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、メチル化されている。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、アセチル化される。
本発明のさらなる実施形態によれば、qは、0の整数を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、qは、1の整数を表す。
さらなる実施形態によれば、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、XはI、L、M、VおよびAからなる一覧から選択される天然アミノ酸を表すか、またはL-N-メチルイソロイシン((N-Me)I)、allo-L-イソロイシン(allo-I)、L-シクロブチルアラニン(Cba)、L-ノルバリン(Nva)、L-2-アミノ酪酸(Abu)、(2S,3S)-2-[(3R)-3-アミノ-2-オキソピロリジン-1-イル]-3-メチルペンタン酸、(2S,3S)-2-[2-オキソピペラジン-1-イル]-3-メチルペンタン酸、(2S,3S)-2-[(3S)-2-オキソピペラジン-1-イル]-3-メチルペンタン酸、L-メチオニン-L-スルホキシド、L-メチオニン-スルホンおよびL-tert-ブチルグリシンからなるリストから選択される非天然アミノ酸を表すが、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸はD-立体配置の立体異性体で置き換えることができる。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Iを表すか、またはL-N-メチルイソロイシン((N-Me)I)、allo-L-イソロイシン(allo-I)、L-シクロブチルアラニン(Cba)、L-ノルバリン(Nva)、L-2-アミノ酪酸(Abu)、(2S,3S)-2-[(3R)-3-アミノ-2-オキソピロリジン-1-イル]-3-メチルペンタン酸、(2S,3S)-2-[2-オキソピペラジン-1-イル]-3-メチルペンタン酸および(2S,3S)-2-[(3S)-2-オキソピペラジン-1-イル]-3-メチルペンタン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表すが、一方、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置の立体異性体で置き換えることができる。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Iを表すか、またはL-N-メチルイソロイシン((N-Me)I)、L-シクロブチルアラニン(Cba)、L-ノルバリン(Nva)およびL-2-アミノ酪酸(Abu)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表すが、一方、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置の立体異性体で置き換えることができる。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Iを表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、pおよびqが両方とも0であり、rが1である場合、Xの末端アミノ基は、置換されていないか、アセチル化されているか、またはC-C20-アルキルで一置換もしくは二置換されており、好ましくはC-C-アルキルで一置換されている。
本発明のさらなる実施形態によれば、rは、0の整数を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、rは、1の整数を表す。
さらなる実施形態によれば、本発明は式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、Xは、天然アミノ酸Cを表すか、またはL-ペニシラミン(Pen)およびL-N-メチルシステイン((N-Me)C)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Cまたは非天然アミノ酸L-ペニシラミン(Pen)を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Cを表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、pおよびqおよびrがすべて0である場合、Xの末端アミノ基は、置換されていないか、アセチル化されているか、またはC-C-アルキルで一置換もしくは二置換されており、好ましくはC-C20-アルキルで置換されている。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、Xは、S、C、T、RまたはKからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、またはallo-L-トレオニン(allo-T)、L-ホモセリン(hSer)およびL-オルニチン(Orn)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、S、C、T、RおよびKからなるリストから選択される天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、SまたはTからなるリストから選択される天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Sを表す。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、Xは、天然アミノ酸Rまたは非天然アミノ酸N(5)-メチル-L-アルギニン((Me)R)を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Rまたは非天然アミノ酸N(5)-メチル-L-アルギニン((Me)R)を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Rを表す。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、Xは、S、CまたはTからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、またはallo-L-トレオニン(allo-T)およびL-2,3-ジアミノプロピオン酸(Dap)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Sを表すか、またはallo-L-トレオニン(allo-T)およびL-2,3-ジアミノプロピオン酸(Dap)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Sまたは非天然アミノ酸allo-L-トレオニン(allo-T)を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Sを表す。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、Xは、L、FまたはNからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、または2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、L-4-ブロモフェニルアラニン((4-ブロモ)F)、2,5-ジフルオロ-L-フェニルアラニン((2,5-ジフルオロ)F)、L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)、2-クロロ-L-フェニルアラニン((2-クロロ)F)、L-2-ブロモフェニルアラニン((2-ブロモ)F)、(S)-2-(アミノ)-1,6-ヘキサン二酸(AAD)、(2S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸、L-2-アミノ-4-シアノ酪酸(Cnba)、4-フルオロ-ロイシン((4-フルオロ)L)、(S)-(トリフルオロメチル)-L-システイン、(2S)-2-アミノ-3-(1-メチルシクロプロピル)プロパン酸、L-tert-ブチルグリシン((tBu)G)、3-(トリメチルシリル)-L-アラニン、2,5-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、2-アミノ-7-(tert-ブトキシ)-7-オキソヘプタン酸、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン((トリフルオロ)L)、2-メチル-L-フェニルアラニン((2-Me)F)、L-シクロブチルアラニン(Cba)、L-シクロペンチルアラニン(Cpa)、L-シクロプロピルメチルアラニン、L-トリフルオロメチルアラニン、L-ジフルオロメチルアラニン、2-フルオロ-L-フェニルアラニン((2-フルオロ)F)、(2S)-3-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-アミノプロパン酸、(2S)-3-(3-シアノフェニル)-2-アミノプロパン酸、2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチル-ペンタン酸、(2S)-2-アミノ-5-メチル-ヘキサン酸および(2S)-3-(インドール-4-イル)-2-(アミノ)プロパン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、LおよびNからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、または2,5-ジフルオロ-L-フェニルアラニン((2,5-ジフルオロ)F)、L-2-ブロモフェニルアラニン((2-ブロモ)F)、2-クロロ-L-フェニルアラニン ((2-クロロ)F)、L-4-ブロモフェニルアラニン((4-ブロモ)F)、4-フルオロ-L-ロイシン((4-フルオロ)L)、L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)、L-tert-ブチルグリシン((tBu)G)、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン((トリフルオロ)L)、(S)-2-(アミノ)-1,6-ヘキサン二酸(AAD)、(2S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸、L-2-アミノ-4-シアノ酪酸(Cnba)、(S)-(トリフルオロメチル)-L-システイン、(2S)-2-アミノ-3-(1-メチルシクロプロピル)プロパン酸、(2S)-3-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-アミノプロパン酸、2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、3-(トリメチルシリル)-L-アラニンおよび2-アミノ-7-(tert-ブトキシ)-7-オキソヘプタン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、NもしくはLからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、または2,5-ジフルオロ-L-フェニルアラニン((2,5-ジフルオロ)F)、L-2-ブロモフェニルアラニン((2-ブロモ)F)、2-クロロ-L-フェニルアラニン((2-クロロ)F)、4-フルオロ-L-ロイシン((4-フルオロ)L)、L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)、(S)-(トリフルオロメチル)-L-システイン、(2S)-2-アミノ-3-(1-メチルシクロプロピル)プロパン酸および2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、3-(トリメチルシリル)-L-アラニンからなるリストから選択される天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Lまたは非天然アミノ酸L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、非天然アミノ酸L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Lを表す。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、Xは、天然アミノ酸Pを表すか、またはL-プロリン(3,4-H)、(1S,2S,5R)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸、(1R,2S,5S)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸、L-ヒドロキシプロリン(Hyp)、(3S)-モルホリン-3-カルボン酸(モルホリン-3-カルボキシリック)、L-ピペコリン酸(Pip)、(4aR,6aR,9S,11aS)-11-オキソ-2,3,4,4a,6a,7,8,9,11,11a-デカヒドロ-1H-ピリド[3,2-e]ピロロ[1,2-a]アゼピン-9-カルボン酸、トランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)および(1R,2S,5S)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸からなるリストから選択される天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Pを表すか、またはL-プロリン(3,4-H)、(1S,2S,5R)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸、トランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)、L-ヒドロキシプロリン(Hyp)、(3S)-モルホリン-3-カルボン酸(モルホリン-3-カルボキシリック)、L-ピペコリン酸(Pip)および(4aR,6aR,9S,11aS)-11-オキソ-2,3,4,4a,6a,7,8,9,11,11a-デカヒドロ-1H-ピリド[3,2-e]ピロロ[1,2-a]アゼピン-9-カルボン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Pを表すか、またはL-プロリン(3,4-H)、(1S,2S,5R)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸および(4aR,6aR,9S,11aS)-11-オキソ-2,3,4,4a,6a,7,8,9,11,11a-デカヒドロ-1H-ピリド[3,2-e]ピロロ[1,2-a]アゼピン-9-カルボン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Pまたは非天然アミノ酸L-プロリン(3,4-H)を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Pを表す。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、Xは、天然アミノ酸Pを表すか、または2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、L-ヒドロキシプロリン(Hyp)、(2S,4S)-4-トリフルオロメチル-ピロリジン-2-カルボン酸((4-CF3)P)、(2S,4S)-4-フルオロプロリン((シス-4-フルオロ)P)、トランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)、(2S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸、L-トランス-3-ヒドロキシプロリン((3S-OH)P、(1R,3S,5R)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸、(6S)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸、rel-(1R,3R,5R,6R)-6-(トリフルオロメチル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸、(2S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸、(2S,3aS,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2-カルボン酸、トランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)、(2S,4S)-4-フルオロプロリン((シス-4-フルオロ)P)、L-4,4-ジフルオロプロリン((ジフルオロ)P)、rel-(3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー1)およびrel-(3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー2)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Pを表すか、または2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、(6S)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸、rel-(1R,3R,5R,6R)-6-(トリフルオロメチル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸、(2S,4S)-4-トリフルオロメチル-ピロリジン-2-カルボン酸((4-CF3)P)、(2S,3aS,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2-カルボン酸、(1R,3S,5R)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸、(2S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸、L-トランス-3-ヒドロキシプロリン((3S-OH)P、トランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)、L-ヒドロキシプロリン(Hyp)、(2S,4S)-4-フルオロプロリン((シス-4-フルオロ)P)、(3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー1)および(3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー2)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Pを表すか、または2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、(2S,4S)-4-トリフルオロメチル-ピロリジン-2-カルボン酸((4-CF3)P)、(6S)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸、rel-(1R,3R,5R,6R)-6-(トリフルオロメチル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸、(2S,3aS,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2-カルボン酸、rel-(3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー1)およびrel-(3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー2)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、天然アミノ酸Pまたは非天然アミノ酸2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは、非天然アミノ酸2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)を表す。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、X10は、天然アミノ酸Iを表すか、またはL-シクロペンチルグリシン(Cpg)、L-シクロヘキシルグリシン(Chg)、(S)-2-アミノ-3-エチル-ペンタン酸、3-クロロフェニルグリシン((3-クロロ-Ph)G)、L-tert-ブチルグリシン、allo-L-イソロイシン(allo-I)、L-シクロブチルグリシン、L-ノルバリン(Nva)および(2S)-2-(アミノ)-2-[(1S,3R)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]酢酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、X10は、天然アミノ酸Iを表すか、または(2S)-2-(アミノ)-2-[(1S,3R)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]酢酸、3-クロロフェニルグリシン((3-クロロ-Ph)G)、(S)-2-アミノ-3-エチル-ペンタン酸、allo-L-イソロイシン(allo-I)、L-シクロヘキシルグリシン(Chg)、L-シクロペンチルグリシン(Cpg)、L-シクロブチルグリシンおよびL-ノルバリン(Nva)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、X10は、天然アミノ酸Iを表すか、または(2S)-2-(アミノ)-2-[(1S,3R)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]酢酸、(S)-2-アミノ-3-エチル-ペンタン酸、L-シクロヘキシルグリシン(Chg)およびL-シクロペンチルグリシン(Cpg)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、X10は、天然アミノ酸Iを表す。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、X11は、天然アミノ酸Cであるか、またはL-N-メチルシステイン((N-Me)C)およびL-ペニシラミン(Pen)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、X11は、天然アミノ酸Cを表すか、またはL-N-メチルシステイン((N-Me)C)およびL-ペニシラミン(Pen)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、X11は、L-N-メチルシステイン((N-Me)C)およびL-ペニシラミン(Pen)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、X11は、非天然アミノ酸L-ペニシラミン(Pen)を表す。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、Xは非天然アミノ酸2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)を表し、X11は非天然アミノ酸L-N-メチルシステイン((N-Me)C)または非天然アミノ酸L-ペニシラミン(Pen)を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは非天然アミノ酸2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)を表し、X11は、非天然アミノ酸L-ペニシラミン(Pen)を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、Xは非天然アミノ酸2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)を表し、X11は、L-N-メチルシステイン((N-Me)C)およびL-ペニシラミン(Pen)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、X12は天然アミノ酸Iを表すか、またはallo-L-イソロイシン(allo-I)、(S)-2-アミノ-2-シクロブチル酢酸(Cbg)、(2S,3S)-2-((アミノ)メチル)-3-メチルペンタン酸、L-フェニルグリシン(Phg)、2-[(1S,2S)-1-(アミノ)-2-メチルブチル]-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸、2-メチル-D-アロイソロイシン、L-ノルバリン(Nva)、L-2-アミノ酪酸(Abu)、L-tert-ブチルグリシンおよびアミノイソ酪酸(Aib)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、X12は、天然アミノ酸Iを表すか、または2-[(1S,2S)-1-(アミノ)-2-メチルブチル]-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸、(S)-2-アミノ-2-シクロブチル酢酸(Cbg)、allo-L-イソロイシン(allo-I)、L-フェニルグリシン(Phg)、2-メチル-D-アロイソロイシンおよび(2S,3S)-2-((アミノ)メチル)-3-メチルペンタン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、X12は、天然アミノ酸Iを表すか、またはallo-L-イソロイシン(allo-I)、(S)-2-アミノ-2-シクロブチル酢酸(Cbg)および2-[(1S,2S)-1-(アミノ)-2-メチルブチル]-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、X12は、天然アミノ酸Iを表す。
本発明のさらに別の実施形態によれば、uおよびtおよびsがすべて0である場合、X12の末端カルボキシル基は置換されていないか、またはアミド化されている。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、X13は、P、A、S、T、G、D、E、QまたはNからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、またはN-メチル-グリシン((N-Me)G)、5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸、L-2-アミノ酪酸(Abu)、2-アミノイソ酪酸(Aib)、2-メチル-L-プロリン(2-Me)P、ヒドロキシプロリン(Hyp)、2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)、トランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)、(2S,4S)-4-フルオロプロリン((シス-4-フルオロ)P)、L-4,4-ジフルオロプロリン((ジフルオロ)P)、L-シクロペンチルグリシン(Cpg)、(S)-2-アミノ-2-シクロブチル酢酸(Cbg)および(2S)-ピロリジン-2-イル酢酸(ベータ-ホモ-P)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表すが、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置の立体異性体によって置き換えられ得る。
本発明のさらなる実施形態によれば、X13はP、AおよびDからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、または2-メチル-L-プロリン(2-Me)P、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、トランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)、L-2-アミノ酪酸(Abu)、2-アミノイソ酪酸(Aib)、ヒドロキシプロリン(Hyp)および2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表すが、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置の立体異性体によって置き換えられ得る。
本発明のさらなる実施形態によれば、X13はPまたはDからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、または2-アミノイソ酪酸(Aib)、2-メチル-L-プロリン(2-Me)Pおよびトランス-4-フルオロプロリン((トランス-4-フルオロ)P)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表すが、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置の立体異性体によって置き換えられ得る。
本発明のさらなる実施形態によれば、X13は、天然アミノ酸Pを表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、sは、0の整数を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、sは、1の整数を表す。
本発明のさらに別の実施形態によれば、uおよびtが両方とも0であり、sが0とは異なっている場合、X13の末端カルボキシル基は置換されていないか、またはアミド化されている。
本発明のさらなる実施形態によれば、tが0であり、sが1である場合、X13の末端カルボキシル基は置換されていないか、またはアミド化されている。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、X14は任意の天然アミノ酸または非天然アミノ酸を表すが、任意の天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置またはL-立体配置であり得る。
本発明のさらなる実施形態によれば、X14は、D、E、G、K、N、PおよびQからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、または3-カルボキシフェニルアラニン((3-カルボキシ)F)、(2S)-2-アミノ-4-(ベンジルアミノ)-4-オキソブタンカルボン酸((N-ベンジル)D)、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、6-アミノヘキサン酸(Ahx)、(2S)-ピロリジン-2-イル酢酸(ベータ-ホモ-P)、L-2,3-ジアミノプロピオン酸(Dap)、L-オルニチン(Orn)およびトラネキサム酸(トラネキサミック)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表すが、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸はD-立体配置の立体異性体によって置き換えられ得る。
本発明のさらなる実施形態によれば、X14は、D、Q、N、EおよびPからなるリストから選択される天然アミノ酸を表すか、または3-カルボキシフェニルアラニン((3-カルボキシ)F)、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、(2S)-ピロリジン-2-イル酢酸(ベータ-ホモ-P)、L-2,3-ジアミノプロピオン酸(Dap)、L-オルニチン(Orn)およぼトラネキサム酸(トラネキサミック)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表すが、L-立体配置の各天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸は、D-立体配置の立体異性体によって置き換えられ得る。
本発明のさらなる実施形態によれば、X14は、D、QまたはIからなるリストから選択される天然アミノ酸を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、X14は、天然アミノ酸Dを表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、X14におけるC末端「-OH」部分は、C末端「-NH」部分に置き換えられている。
本発明のさらなる実施形態によれば、qは、0の整数を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、qは、1の整数を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、sおよびtが整数1を表す場合、X14の末端カルボキシル基は置換されていないか、またはアミド化されている。
本発明のさらなる実施形態によれば、sおよびtが1の整数を表す場合、X14の末端カルボキシル基は置換されていない。
本発明によれば、X15は、存在する場合、アミノ酸ではない化学基であってもよい。
本発明のさらなる実施形態によれば、X15は、-NH、-NH-C-C-アルキル、(1R,3S)-3-(アミノ)シクロペンタンカルボン酸、(1S,3R)-3-(アミノ)シクロペンタンカルボン酸、(R)-4-アミノ-6-メチルヘプタン酸、(S)-(1-ピペリジン-3-イル)-酢酸、(S)-3-(1-ピロリジン-2-イル)-プロピオン酸、(S)-3-(2H-テトラゾール-5-イル)プロパン酸、(S)-ピロリジン-3-カルボン酸、5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-1-カルボン酸および(2S)-3-(トリアゾール-1-イル)-2-(アミノ)プロパン酸からなるリストから選択される化学基である。
本発明のさらなる実施形態によれば、X15は、-NHまたは-NH-C-C-アルキル、好ましくは-NHから選択される化学群である。
本発明のさらなる実施形態によれば、qは、0の整数を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、qは、1の整数を表す。
本発明のさらなる実施形態によれば、ペプチドのN末端は、置換されていないか、アセチル化されているか、またはC-C20-アルキルで一置換もしくは二置換されている。
本発明のさらなる実施形態によれば、ペプチドのN末端は、置換されていないか、アセチル化されているか、またはC-C-アルキルで一置換もしくは二置換されている。
本発明のさらなる実施形態によれば、ペプチドのN末端は、置換されていないか、またはアセチル化されている。
本発明のさらなる実施形態によれば、C末端は、置換されていないか、またはアミド化されている。
本発明のさらなる実施形態によれば、N末端およびC末端は置換されていない。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、それらは、実施例29、44、45、67、75、109、166、185、443および466からなる群より選択されるか、または実施例29、44、45、67、75、109、166、185、443、466および499からなる群より選択される。
式(I)または(II)のペプチドは、線状であるか、または環化されていることができる。本明細書で使用される用語「環化される」は、ポリペプチド分子の一部(例えば、Cys、(N-Me)CysまたはPen)がポリペプチド分子の別の部分(例えば、別のCys、(N-Me)CysまたはPen)に結合して、ジスルフィド架橋(-S-S-)または炭素-硫黄結合(例えば、(-CH-S-)もしくは(-(CH-S-))、硫黄-炭素結合(例えば、(-S-CH-)または(-S-(CH-))、炭素-硫黄-炭素結合(-CH-S-CH-)もしくは炭素-炭素結合(例えば、(-CH-CH-))のような他の類似の結合を形成することなどによって、閉環を形成する反応を指す。本発明によれば、ペプチドのX位とX11位との間の連結が好ましい。本発明によるペプチドの配列において、「+」が続くアミノ酸は、環状ペプチドを指し、ここで、アミノ酸は、閉鎖環を形成するジスルフィド架橋によって「+」が続く別のアミノ酸に連結される。あるいは、ポリペプチド分子の2つの連結された化学基が結合線によって示され得る。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、前記ペプチドは環化されている。
本発明のさらなる実施形態によれば、式(I)または式(II)のペプチドは、XおよびX11を結合する連結を介して環化される。
本発明のさらなる実施形態によれば、式(I)または式(II)のペプチドは、XおよびX11を結合する連結を介して環化され、ここで、XおよびX11は式-S-S-、-CH-S-、-S-CH-、-CH-CH-、-S-(CH-、-(CH-S-または-CH-S-CH-のリンカーを介して結合される。
本発明のさらなる実施形態によれば、式(I)または式(II)のペプチドは、XおよびX11を結合する連結を介して環化され、ここで、XおよびX11は式-S-S-のジスルフィド結合を介して結合される。
本発明のペチドは、繰り返し単位を特徴とする適切な水溶性ポリマーで置換することができる。適切なポリマーは、ポリアルキルオキシポリマー、ヒアルロン酸およびその誘導体、ポリビニルアルコール、ポリオキサゾリン、ポリ無水物、ポリ(オルトエステル)、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリオルガノホスファゼン、ポリシロキサン、ポリビニルピロリドン、ポリシアノアクリレート、およびポリエステルからなる群から選択され得る。
本発明のペチドは、少なくとも1つのポリエチレン基(PEG基)で置換することができる。少なくとも1つのPEG基は、好ましくはN末端および/またはC末端に結合している。PEG基はペプチドの化学基および/またはアミノ酸の任意の適切な官能基(例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、チオール基、好ましくはアミノ基またはカルボキシ基)に結合され得る。好ましくは、本発明によるペプチドは、N末端に結合した1つのPEG基またはC末端に結合した1つのPEG基を含む。より好ましくは、1つのPEG基がアミド結合を介してN末端またはC末端に結合される。
ペプチドのPEG化はそれらの溶解性を増強し、免疫原性を減少させ、安定性を改善し、および/または腎クリアランスを減少させることによって半減期を延ばすことができ、これは1980年代初期から周知の概念である(Caliceti P.、Veronese F.M.、Adv.Drug Deliv.Rev.2003、55、1261-1277)。いくつかの薬物について、これは成功して使用されているが、多くの例ではPEG化がこの概念がもはや適切ではない程度まで薬物物質の効力を低下させる(T.Peleg-Shulmanら、J.Med.Chem.、2004、47、4897-4904)。
本発明によるPEG基は、エチレンオキシドのオリゴマーまたはポリマーを形成するために、少なくとも2つのエチレンオキシド単位を含有する任意の基である。PEG基は、本発明のペプチドに共有結合され(PEG化)、それでPEG化ペプチドと呼ばれる。一般に、分子に対するこのタイプの修飾は、当技術分野で周知である。
PEG基は、相互接続部分、ポリマー部分、および末端基からなり得る。相互接続部分はC-C20アルキルから成ることができ、それはヘテロ原子または-O-、-S-、N(R)、C(O)、C(O)R、C(O)N(R)、N(R)C(O)、1つまたは複数のC-C-シクロアルキル、C-C-ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール(heteraryl)からなる群から選択される官能基によって中断されていてもよいか、または終端されていてもよく、ここで、Rは水素またはC-C-アルキルであり、これは、1つまたは複数の上記の原子または基によって中断されていてもよいか、または終端されていてもよく、これは、末端原子としてさらに水素を有する。ポリマー部分は、少なくとも2つのエチレンオキシド単位からなり、これは1つ以上のヘテロ原子または-O-、-S-、N(R)、C(O)、C(O)R、C(O)N(R)、N(R)C(O)、C-C-alkyl、C-C-シクロアルキル、C-C-ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールからなる群から選択される官能基によって任意に中断または終端されていてもよく、ここで、Rが水素またはC-C-アルキルである。
末端基は、ヘテロ原子またはOH、SH、N(R、C(O)R;COR、COOR、C(O)N(R)、N(R)C(O)NHから選択される官能基から構成され得、ここで、Rは、水素またはC-C-アルキルである。好ましい末端基は、COOHおよびC(O)NHである。
本発明によるPEGスペーサーの例は、1エチレングリコール単位(n=1;10原子)を有するPEG1(10原子)、2エチレングリコール単位(n=2;13原子)を有するPEG2(13原子)、3エチレングリコール単位(n=3;16原子)を有するPEG3(16原子)、4エチレングリコール単位(n=4;19原子)を有するPEG4(19原子)、5エチレングリコール単位(n=5;22原子)を有するPEG5(22原子)、6エチレングリコール単位(n=6;25原子)を有するPEG6(25原子)などを含む。
本明細書で定義されるPEG基は商業的供給者によって異なる名称で示されてもよく、これは本発明から異なる名称を有するそのような同一の化合物を除外しないことに留意されたい。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を提供し、ここで、前記ペプチドは、少なくとも1つのPEG基によって置換される。
本発明のさらなる実施形態によれば、ペプチドは、1つのPEG基によって置換されている。
本発明のさらなる実施形態によれば、ペプチドは1つのPEGグループによって置換されており、ここで、PEGグループは、好ましくはアミド結合を介して、C末端に結合している。
本発明のさらなる実施形態によれば、ペプチドは少なくとも1つのPEG基によって置換されているが、少なくとも1つ以上のPEG基は式(IIIa)
Figure 2022532069000013
〔式中、
*は、窒素原子または酸素原子への結合を示し、
Dは、C-C-アルキレンであり、
Yは、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、カルボキシ、カルボキサミドまたはアミノからなる群から選択され、
nは、2~15の整数を表す〕
の基であるか、または式(IIIb)
Figure 2022532069000014
〔式中、
*は、カルボニル基との結合を示し、
は、C-C-アルキレンであり、
は、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、カルボキシ、カルボキサミドまたはアミノからなる群から選択され、
mは、2~15の整数を表す〕
の基であるか、
またはTTDSである。
本発明のさらなる態様によれば、ペプチドは、少なくとも1つのPEG基によって置換されているが、PEG1(10原子)、PEG2(13原子)、PEG3(16原子)、PEG4(19原子)、PEG4-CHCOH(15原子)、PEG5(22原子)、PEG5-CHCOH(18原子)、PEG7(25原子)、PEG8(28原子)、PEG9(31原子)およびTTDSからなるリストから選択される少なくとも1つ以上のPEG基で置換されている。
本発明のペプチドは、少なくとも1つのC-C20脂肪酸を含むことができる。一般に、このような脂肪酸は、分枝状であっても環状であってもよい。少なくとも1つのC-C20脂肪酸は、好ましくはN-末端および/またはC-末端に結合される。C-C20脂肪酸はペプチドの化学基および/またはアミノ酸の任意の好適な官能基、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、チオール基、好ましくはアミノ基またはカルボキシ基に結合させることができる。好ましくは、本発明のペプチドは、N-末端に結合された1つのC-C20脂肪酸、またはC-末端に結合された1つのC-C20脂肪酸を含む。より好ましくは、1つのC-C20脂肪酸はN-末端またはC-末端に、アミド結合を介して結合される。XまたはX15によって形成される脂肪酸側鎖は、脂肪酸>Cであることが好ましく、脂肪酸≧C12であることがより好ましく、脂肪酸≧C14であることがさらに好ましい。XまたはX15によって形成される脂肪酸側鎖が、C12-C18脂肪酸、好ましくはC12-C16脂肪酸、またはC14-C18脂肪酸、またはC14-C16脂肪酸であることがさらに好ましい。最も好ましいのは、C16脂肪酸、例えば、パルミチン酸(パルミトイル、パーム)およびC18脂肪酸、例えば、1,18-オクタデカン二酸(ODD)である。
さらに、N末端またはC末端の部分は、特にアミノ末端またはカルボキシ末端がリンカーまたは別の化学的部分に結合している状況において、結合、例えば共有結合であってもよいことが理解される。
化学基、非天然アミノ酸または部分は、表3に示されるように本明細書中で省略され得る。
表3:化学基、非天然アミノ酸または配列中のさらなる部分に使用される略語/表現および命名法
Figure 2022532069000015
Figure 2022532069000016
Figure 2022532069000017
Figure 2022532069000018
Figure 2022532069000019
Figure 2022532069000020
Figure 2022532069000021
Figure 2022532069000022
Figure 2022532069000023
Figure 2022532069000024
本発明の式(I)または式(II)によるペプチドのいくつかの部分の定義において、いくつかのアミノ酸と関連して使用される用語「模倣体(mimetic)」は、例えばアルギニン模倣体、イソロイシン模倣体またはプロリン模倣体などのそれぞれのアミノ酸模倣体を表す。一般に、「タンパク質模倣体」は、いくつかの他のタンパク質の作用または活性を生物学的に模倣するペプチド、修飾ペプチド、または任意の他の分子などの分子を示す。特定のアミノ酸に関連して用語「模倣体」を使用することと関連して、前記「模倣体」はそれぞれのアミノ酸の作用または活性を生物学的に模倣する任意の他のアミノ酸、アミノ酸類似体、アミノ酸誘導体、アミノ酸結合体などを示す。
本発明によるプロリン模倣体は、特に(1S,2S,5R)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸、Hyp、モルホリン-3-カルボキシリック、Pip、(4aR,6aR,9S,11aS)-11-オキソ-2,3,4,4a,6a,7,8,9,11,11a-デカヒドロ-1H-ピリド[3,2-e]ピロロ[1,2-a]アゼピン-9-カルボン酸または(トランス-4-フルオロ)P、(1R,2S,5S)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸、Oic、Hyp、(4-CF3)P、(シス-4-フルオロ)P、3,3-ジメチル-1,3-アザシロリジン-5-カルボン酸、(3S-OH)P、(1R,3S,5R)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸、(6S)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸、rel-(1R,3R,5R,6R)-6-(トリフルオロメチル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸、(2S,3aS,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2-カルボン酸またはジフルオロプロリン、(3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー1)、(3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー2)および置換プロリンを含む。
本発明によるイソロイシン模倣体は、特に(N-メチル)-I、allo-Ile、Cba、Nva、Abu、Leu、Cpg、シクロヘキシル-Gly、(S)-2-アミノ-3-エチル-ペンタン酸、3-クロロ-Phg、allo-Ile、Chg、シクロブチルグリシン、allo-Ile、Cbg、(2S,3S)-2-((アミノ)メチル)-3-メチルペンタン酸)、Phg、2-[(1S,2S)-1-(アミノ)-2-メチルブチル]-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸、2-メチル-D-アロイソロイシン、Nva、AbuまたはAlaを含む。
本発明によるロイシン模倣体は、特に(tBu)A、(2-クロロ)F、(2-ブロモ)F、AAD、(2S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸、Cnba、(4-フルオロ)L、(S)-(トリフルオロメチル)-L-システイン、(2S)-2-アミノ-3-(1-メチルシクロプロピル)プロパン酸、Gly(tBu)、3-(トリメチルシリル)-L-アラニン、2,5-ジフルオロ-L-フェニルアラニン、2-アミノ-7-(tert-ブトキシ)-7-オキソヘプタン酸、5,5,5-トリフルオロ-L-ロイシン((トリフルオロ)L)、(2-Me)F、Cba、Cpa、シクロプロピルメチルアラニン、トリフルオロメチルアラニンまたはジフルオロメチルアラニン、(2-フルオロ)F、(2S)-3-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-アミノプロパン酸、(2S)-3-(3-シアノフェニル)-2-アミノプロパン酸、2-アミノ-5,5,5-トリフルオロ-4-メチル-ペンタン酸、(2S)-2-アミノ-5-メチル-ヘキサン酸または(2S)-3-(インドール-4-イル)-2-(アミノ)プロパン酸を含む。
本発明はさらに、記載されたペプチドの類似体および誘導体を含む。本発明によるペプチドまたはアミノ酸配列の「類似体」または「誘導体」という用語は、特に、前記配列に対して、少なくとも80%または少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、さらにより好ましくは少なくとも99%の同一性のアミノ酸配列を有し、および同じまたは同等の特性または活性を有する任意のアミノ酸配列を含む。配列同一性は、一般的な技術(例えば、視覚的比較)によって、または当該分野で一般的に使用される任意のコンピュータツールによって決定され得る。例としては、デフォルトパラメーターと共に使用されるBLASTプログラムが挙げられる。
本発明のペプチドまたはアミノ酸配列の類似体または誘導体は、1つ以上のアミノ酸の欠失もしくは挿入、または1つ以上のアミノ酸の置換、またはさらには選択的スプライシングさえ含む、本発明のペプチドの配列における突然変異または変異に由来する変化に起因し得る。これらの修飾のいくつかを組み合わせてもよい。好ましくは、本発明のアミノ酸配列の類似体はアミノ酸の配列に対しての保存的置換を含む。
本明細書中で使用される用語「保存的置換」は、1つ以上のアミノ酸が別の生物学的に類似した残基によって置換されることを示す。例としては、類似の特徴を有するアミノ酸残基、例えば、小アミノ酸、酸性アミノ酸、極性アミノ酸、塩基性アミノ酸、疎水性アミノ酸および芳香族アミノ酸の置換が挙げられる。例えば、アミノ酸の保存的置換が物理化学的性質によって分類される、以下の表4のスキームを参照のこと。I:中性、親水性;II:酸およびアミド;III:塩基性;IV:疎水性;V:芳香族、嵩高いアミノ酸、VI:中性または疎水性;VII:酸性;VIII:極性。
表4:物理化学的性質に従ってグループ分けしたアミノ酸
Figure 2022532069000025
ペプチド類似体または誘導体はまた、1つ以上のさらなる修飾(例えば、アミノ酸抱合体を形成するための別の化合物への接合)を含み得る。
そのような修飾は、代替的にまたは追加的に、本発明のペプチド中の1つ以上のアミノ酸残基、例えば、化学基XまたはPEG基のようなポリマー部分との関連で上記に定義された化学基の側鎖への接合から生じ得る。このような修飾は例えば、ペプチドのin vivo(例えば、血漿中)での溶解性および/または半減期、および/またはバイオアベイラビリティを増加させることができ、治療用タンパク質およびペプチドのクリアランス(例えば、腎クリアランス)を減少させることも知られている。適切な修飾は当業者に周知であり、特に、それに限定されないが、本発明のペプチドの1つ以上の側鎖のPEG化を含む。ここで、「PEG化」はポリエチレングリコール(PEG)構造を本発明のペプチドにカップリング(例えば、共有結合的に)させる作用を表す。当業者は例えばWO2015/200916A1(これは参照により本明細書に組み込まれる)から、それぞれの抱合体を形成するための小ペプチドのアミノ酸側鎖にカップリングするための可能なPEGをよく知っている。
特に断らない限り、本発明の全てのペプチドはTFA塩である。本発明は、本明細書で定義されるペプチドの薬学的に許容される塩および無塩形態(salt free forms)をさらに含む。ここで、薬学的に許容される塩は本発明のペプチドまたは化合物の塩または両性イオン形態を表し、それは、水または油溶性または分散性であり、過度の毒性、刺激、およびアレルギー反応を伴わずに疾患の治療に適しており、妥当な利益/リスク比と釣り合いがあり、それらの意図された用途に有効である。塩は化合物の最終的な単離および精製の間に、またはアミノ基を適切な酸と反応させることによって別々に調製され得る。代表的な酸付加塩には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、樟脳塩、樟脳スルホン酸塩、炭酸塩、ジグルコン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミサルフェート、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素塩、ヨウ化水素塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩(イセチオネート)、乳酸塩、マレイン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフチレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモエート、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、重炭酸塩、パラ-トルエンスルホン酸塩、およびウンデカン酸塩が含まれる。好ましい酸付加塩には、トリフルオロアセテート、ギ酸塩、塩酸塩、およびアセテートが含まれる。
また、本発明の化合物中のアミノ基は、メチル、エチル、プロピル、およびブチルの塩化物、臭化物、およびヨウ化物;ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミルの硫酸塩;デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステリルの塩化物、臭化物、およびヨウ化物;ならびに臭化ベンジルおよび臭化フェネチルで四級化することができる。治療上許容される付加塩を形成するために使用することができる酸の例には、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、およびリン酸などの無機酸、ならびにシュウ酸、マレイン酸、コハク酸、およびクエン酸などの有機酸が含まれる。薬学的に許容される塩は適切には例えば、酸付加塩および塩基性塩の中から選択される塩であり得る。酸付加塩の例には、塩化物塩、クエン酸塩および酢酸塩が含まれる。
塩基性塩の例には、カチオンがアルカリ金属カチオン(例えば、ナトリウムまたはカリウムイオン)、アルカリ土類金属カチオン(例えば、カルシウムまたはマグネシウムイオン)、ならびに置換アンモニウムイオン(例えば、N(R)(R)(R)(R型のイオン、ここで、R、R、RおよびRは互いに独立して、代表的には水素、置換されていてもよいC1-6-アルキルまたは置換されていてもよいC2-6-アルケニルを示す)から選択される塩が含まれる。関連するC1-6-アルキル基の例には、メチル、エチル、1-プロピルおよび2-プロピル基が含まれる。関連性のあるC2-6-アルケニル基の例には、エテニル、1-プロペニルおよび2-プロペニルが含まれる。ここで、カチオンがナトリウム、カリウムおよびカルシウムの中から選択される塩が好ましい。
薬学的に許容される塩の他の例は、「Remington's Pharmaceutical Sciences」、第17版、Alfonso R.Gennaro(編)、Mark Publishing Company、Easton、PA、USA、1985(およびそのより最近の版)、「Encyclopaedia of Pharmaceutical Technology」、第3版、James Swarbrick(編)、Informa Healthcare USA(Inc.)、NY、USA、2007に記載されている。また、適切な塩についての概説については、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use by Stahl and Wermuth(WileyVCH、2002)を参照されたい。他の適切な塩基性塩は、非毒性塩を形成する塩基から形成される。代表的な例としては、アルミニウム、アルギニン、ベンザチン、カルシウム、コリン、ジエチルアミン、ジオラミン、グリシン、リジン、マグネシウム、メグルミン、オラミン、カリウム、ナトリウム、トロメタミン、および亜鉛塩、好ましくはコリンが挙げられる。酸および塩基の半塩(Hemisalts)、例えば、半硫酸塩および半カルシウム塩を形成することもできる。
本発明は、本明細書で定義されるペプチドの溶媒和物をさらに含む。ここで、用語「溶媒和物」とは、溶質(例えば、本発明によるペプチドまたはその薬学的に許容される塩)と溶媒との間に形成される定義された化学量論の複合体をいう。これに関連して、溶媒は例えば、水、エタノールまたは別の薬学的に許容される、典型的には小分子有機種(例えば、酢酸または乳酸が挙げられるが、これらに限定されない)であり得る。問題の溶媒が水である場合、そのような溶媒和物は、通常、水和物と呼ばれる。
本発明の化合物は有用な薬理学的特性を有し、ヒトおよび動物における障害の予防および治療に使用することができる。
本発明の文脈において、用語「治療(treatment)」または「治療(treat)」は疾患、状態、障害、損傷または健康障害、そのような状態の発達、経過または進行および/またはそのような状態の症状の抑制、遅延、停止、改善、減弱、制限、減少、抑制、逆転または治癒を包含する(ここで、用語「治療(therapy)」は用語「治療(treatment)」と同義であると理解される)。
本発明の文脈において、用語「予防(prevention)」、「予防(prophylaxis)」または「予防(precaution)」は同義的に使用され、病気、状態、障害、傷害または健康障害、そのような状態の発生または進行、および/またはそのような状態の症状を罹患する、接触する、それらに苦しむ、または有するリスクの回避または減少を指す。
疾患、状態、障害、損傷または健康障害の治療または予防は、部分的にまたは完全に行われてもよい。
本発明の化合物は、心血管障害、心肺障害、腎障害、肺障害、線維性障害、血栓塞栓性障害、および炎症性障害の治療および/または予防に特に適している。
従って、本発明による化合物は例えば、心血管および心肺障害およびそれらの後遺症(sequels)、例えば炎症性心疾患、心筋炎、心内膜炎、心膜炎、心臓病変を伴うおよび伴わないリウマチ性発熱、急性リウマチ性心膜炎、急性リウマチ性心内膜炎、急性リウマチ性心筋炎、心内膜炎を伴うおよび伴わない慢性リウマチ性心疾患、弁膜炎、心膜炎、不安定狭心症および急性心筋梗塞などの虚血性心疾患、心房性および心室性不整脈および伝導障害、例えばグレードI~IIIの房室ブロック、上室性頻脈性不整脈、心房細動、心房粗動、心室細動、心室粗動、心室性頻脈性不整脈、トルサード・ド・ポワント頻脈(Torsade de pointes tachycardia)、心房性および心室性期外収縮、AV-接合部期外収縮、洞不全症候群、脳動脈の閉塞および狭窄による脳卒中(例えば血栓塞栓性、動脈硬化性、感染性、炎症性血管病変後の脳梗塞)の治療および/または予防のための、脳内または頭蓋内出血による脳卒中、動脈、細動脈及び毛細血管の疾患(例えば、血栓塞栓性、動脈硬化性、感染性及び炎症性血管病変、変形性動脈内膜炎又は閉塞性動脈内膜炎、動脈瘤解離)による末梢虚血性組織損傷(例えば、動脈硬化性壊疽)、静脈炎及び血栓性静脈炎の治療および/または予防のための、循環器系の術後障害、例えば、全身性炎症反応症候群、手術後の血管麻痺、心臓切開後症候群、術後低血圧及び心不全を予防するための、血栓溶解療法、経皮経管的血管形成術(PTA)、経皮的冠動脈形成術(PTCA)、バイパス手術並びに心臓、肺、肝臓及び腎臓移植後の虚血再灌流障害及び臓器機能不全の予防および治療のための、ならびに腎臓移植後の移植片機能遅延の治療および/または予防のための医薬に使用され得る。
本発明による化合物はさらに、MASP媒介性末端器官損傷を予防することによる、心原性ショック、敗血症性ショックおよびアナフィラキシーショックなどのショックの治療に適している。
さらに、本発明の化合物は抗炎症作用を有し、したがって敗血症(SIRS)、多臓器不全(MODS、MOF)、腎臓の炎症性障害、慢性腸炎症(IBD、クローン病、UC)、膵炎、腹膜炎、リウマチ障害、炎症性皮膚障害および炎症性眼障害の治療および/または予防のための抗炎症薬として使用することができる。
それらの活性プロフィールにより、本発明の化合物は、敗血症および全身性炎症反応症候群の心血管、肺、脳および腎臓の後遺症の治療および/または予防に特に適している。
本発明による化合物は、これらに限定されないが、バイパス手術、心臓弁手術、および大動脈瘤手術などの蘇生および外科的介入の文脈において、心臓および腎臓および他の器官への虚血および/または再灌流関連損傷の治療および/または予防に特に適している。
本発明による化合物はさらに、臓器または組織に対する虚血および/または再灌流関連の損傷を予防するために、ならびにまた、特に外科的介入のために、または移植医療の分野において、ヒトまたは動物起源の臓器、臓器部分、組織または組織部分の灌流および保存溶液のための添加剤として使用することもできる。
さらに、本発明による化合物は後天性溶血性貧血、溶血性尿毒症症候群、発作性夜間ヘモグロビン尿症[Marchiafava-Micheli]、凝固欠損、紫斑病および他の出血状態、播種性血管内凝固症候群[脱線維素症候群]、本態性(出血性)血小板血症、電撃性紫斑病、血栓性血小板減少性紫斑病、アレルギー性紫斑病、アレルギー性血管炎、リンパ球減少症および顆粒球増加症、ならびにサルコイドーシスを含むがこれらに限定されない、血液および造血器官および免疫系の疾患の治療および/または予防に適している。
さらに、本発明の化合物は、糖尿病の後遺症、例えば糖尿病の腎合併症、糖尿病性腎症、毛細血管内糸球体腎症、糖尿病の眼の合併症、糖尿病性網膜症、神経合併症、糖尿病性多発神経障害、および微小血管障害や壊疽などの循環器合併症の治療および/または予防に適している。
さらに、本発明の化合物は、多発性硬化症、髄膜炎および脳炎、細菌性およびウイルス性髄膜炎および脳炎、免疫後脳炎、炎症性多発神経障害、ならびに感染性および寄生虫性疾患における多発神経障害などの神経系の炎症性疾患の治療および/または予防に適している。
本発明による化合物はさらに、眼およびその付属器の疾患、例えば急性および亜急性虹彩毛様体炎、脈絡膜変性、脈絡網膜の炎症、感染性および寄生虫性疾患における脈絡網膜炎症、背景網膜症および網膜血管の変化、増殖性網膜症、黄斑変性症および後極、抹消網膜変性、乾性(非滲出性)および湿性(滲出性、血管新生)AMDを含む加齢黄斑変性症(AMD)、脈絡膜血管新生(CNV)、脈絡膜新生血管膜(CNVM)、嚢胞性黄斑浮腫(CME)、網膜上膜(ERM)および黄斑穿孔、近視に関連する脈絡膜血管新生、網膜色素線条症および網膜色素線条症、網膜剥離、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫(DME)、網膜色素上皮の萎縮性および肥厚性病変、網膜静脈閉鎖症、脈絡膜網膜静脈閉塞症、黄斑浮腫、網膜静脈閉鎖症に伴う黄斑浮腫、眼および付属器の術後障害、例えば白内障手術後の角膜症の治療および/または予防に適している。
さらに、本発明の化合物は、ウイルス性、細菌性、および真菌性肺炎、放射線性肺臓炎、塵肺症、アレルギー性肺胞炎、特定の有機性紛塵による気道疾患、例えば化学物質、ガス、煙霧および蒸気による農夫肺、気管支炎、肺臓炎および肺水腫、薬物誘発性間質性肺障害、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)および急性肺損傷(ALI)、肺の急性浮腫、線維症を伴う間質性肺疾患、リウマチ性肺疾患、他のびまん性結合組織障害における呼吸障害、例えば全身性エリテマトーデス、強皮症およびヴェゲナー肉芽腫症を含むがこれらに限定されない呼吸器系の疾患の治療および/または予防に適している。
さらに、本発明の化合物はインフルエンザウイルス(例えば、血清型H1N1、H5N1、H7N9の菌株によって引き起こされる)、およびコロナウイルス(例えば、SARS-CoV、重症急性呼吸器症候群(SARS)の病原体、MERS-CoV、中東呼吸器症候群(MERS)の病原体、およびCOVID-19パンデミックの病原体であるSARS-CoV-2)などのウイルス感染によって引き起こされるが、これらに限定されない、微小血管損傷、血栓症および連続する血栓塞栓事象の治療および/または予防に適している。
さらに、本発明の化合物は、クローン病および潰瘍性大腸炎などの非感染性腸炎および大腸炎、膵炎(急性アルコール性および薬物誘発性膵炎を含む)、胆嚢炎、炎症性肝疾患、肝腎症候群、肝臓の術後障害、例えば肝臓手術後、を含むが、これらに限定されない消化器系の疾患の治療および/または予防に適している。
それらの活性プロファイルにより、本発明の化合物は、急性腎不全、急性腎障害(AKI)、手術関連AKI、敗血症関連AKI、造影剤および化学療法誘発性AKI、腎臓の虚血および梗塞、血液透析および血液透析濾過との関連における過敏症などの合併症、膀胱炎、放射線膀胱炎、前立腺の炎症性疾患、および子宮内膜症を含むが、これらに限定されない泌尿生殖器系の疾患の治療および/または予防に特に適している。
本発明による化合物はさらに、限定されるものではないが、外傷の初期の合併症、外傷性無尿、挫滅症候群、挫滅後の腎不全、筋肉の外傷性虚血、外傷性脳損傷、電流、放射線および極端な周囲空気温度および圧力への曝露後、煙、火および炎への曝露後、毒性動物および植物との接触後の器官損傷を含む、火傷および損傷の後遺症の治療および/または予防に適している。
それらの活性プロフィールにより、本発明の化合物は炎症性皮膚疾患、例えば、皮膚エリテマトーデス、水疱性障害および天疱瘡サブタイプのような表皮剥離性皮膚疾患、乾癬、皮膚炎および湿疹のような丘疹扁平上皮障害、じん麻疹および紅斑の治療にさらに適している。
さらなる実施形態によれば、本発明は、疾患の予防および/または治療における使用のための、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、その薬学的に許容される塩または溶媒和物を含有する化合物を提供する。
さらなる実施形態によれば、本発明は、MASP関連障害の予防および/または治療における使用のための、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、その薬学的に許容される塩または溶媒和物を含有する化合物を提供する。
さらなる実施形態によれば、本発明は、MASP関連障害の予防および/または治療に使用のために、MASP-1および/またはMASP-2阻害剤として作用し、および/またはC3沈着を阻害する、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドを含有する化合物または誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を提供する。
さらなる実施形態によれば、本発明は、心血管および心肺障害、挫滅(shock)、炎症性障害、心血管、肺、脳および腎臓の敗血症の後遺症、虚血および/または再灌流関連の損傷、急性腎損傷、移植片保護および遅延した移植片機能、血液および造血器官および免疫系の疾患、糖尿病の後遺症、神経系の炎症性疾患、眼の疾患、皮膚の疾患、呼吸器系、消化器系または泌尿生殖器系の疾患、ならびに火傷および損傷の後遺症の予防および/または治療における使用のための、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、その薬学的に許容される塩または溶媒和物を含有する化合物を提供する。
さらなる実施形態によれば、本発明は、急性腎不全、急性腎損傷(AKI)、手術関連AKI、敗血症関連AKI、造影剤および化学療法誘発AKI、腎臓の虚血および梗塞、血液透析および血液透析濾過に関連する過敏症などの合併症、膀胱炎、放射線膀胱炎、前立腺の炎症性疾患、および子宮内膜症を含むが、これらに限定されない、泌尿生殖器系の疾患の予防および/または治療における使用のための、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、その薬学的に許容される塩または溶媒和物を含有する化合物を提供する。
本発明はさらに、本明細書中に定義される少なくとも1つのペプチド、誘導体もしくは類似体、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、上記に定義される複合体もしくは医薬組成物を、被験体またはそれを必要とする患者に投与することによって、被験体または患者において、上記に定義されるMASP関連障害を治療または改善する方法に関する。
本明細書で使用される場合、「患者」、「被験体」または「個体」という用語は互換的に使用され、ヒトまたは非ヒト動物のいずれかを指すことができる。これらの用語にはヒト、霊長類、家畜動物(例えば、ウシ、ブタ)、コンパニオン動物(例えば、イヌ、ネコ)およびげっ歯類(例えば、マウスおよびラット)などの哺乳類が含まれる。「哺乳類」という用語はヒト、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ハムスター、モルモット、ウサギ、家畜などの任意の哺乳類種を指す。
本発明によれば、本明細書で定義される少なくとも1つのペプチド、誘導体もしくは類似体、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または上記で定義される複合体は治療有効量で患者または被験体に投与され、ここで、本発明の化合物の「治療有効量」は本明細書で定義されるとおりのMASP関連障害を治療するのに十分な量の本発明の化合物を記載することを意味する。特定の実施形態では、治療有効量があらゆる医療に適用できる所望の利益/リスク比を達成する。
本発明は特に、以下の実施形態を含み、式(I)または式(II)で定義されるペプチドの置換基または部分は、独立して、以下に記載されるような意味を有し得る。
ペプチドまたはペプチドを含む化合物、または本明細書で定義されるその誘導体もしくは類似体、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または複合体もしくは医薬組成物(以下で定義される)は、以下、一般に「本発明のMASP阻害ペプチド」とも呼ばれる。
いくつかの実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドがMASP-1および/またはMASP-2、例えばヒトMASP-1および/またはMASP-2に結合する。特定の実施形態において、本発明のMASP阻害ペプチドは、ヒトMASP-1および/またはMASP-2に特異的に結合する。本明細書中で使用される場合、「特異的に結合する」は、サンプル中の他の薬剤よりも、所定のリガンドとの特異的結合剤の優先的相互作用をいう。例えば、所与のリガンドに特異的に結合する特異的結合剤は、適切な条件下で、サンプル中の他の成分との任意の非特異的相互作用の量または程度を超えて観察可能な量または程度で、所与のリガンドに結合する。適切な条件は、所与の特異的結合剤と所与のリガンドとの間の相互作用を可能にするものである。これらの条件はpH、温度、濃度、溶媒、インキュベーション時間などを含み、所与の特異的結合剤およびリガンド対の間で異なり得るが、当業者によって容易に決定され得る。いくつかの実施形態において、本発明のMASP阻害ペプチドはMASP阻害ペプチド参照化合物(例えば、本明細書中に提供されるMASP阻害ペプチド参照化合物のいずれか1つ)よりも高い特異性でMASP-1および/またはMASP-2に結合する。
したがって、本発明はさらに、MASP-1またはMASP-2に結合した、本明細書で定義される少なくとも1つのペプチドまたはペプチド、誘導体または類似体を含有する化合物を含む複合体に関する。
いくつかの実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドは、MASP-1および/またはMASP-2、特にヒトMASP-1および/またはMASP-2に対して特異的結合を示し、すなわち、選択されたMASP阻害ペプチド参照化合物よりも少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、200%、300%、400%、500%、700%、1000%、または10000%高い。
いくつかの実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドがMASP-1および/またはMASP-2、特にヒトMASP-1および/またはMASP-2に対して、選択されたMASP阻害ペプチド参照化合物よりも少なくとも約1、2、3、4、5倍、または少なくとも約10、20、50、または100倍高い特異的結合を示す。
いくつかの実施形態において、本発明のMASP阻害ペプチドは、選択されたMASP阻害ペプチド参照化合物よりも少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、200%、300%、400%、500%、700%、1000%、または10000%高い、MASP-1および/またはMASP-2に対する結合親和性を示す。
いくつかの実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドは、選択されたMASP阻害ペプチド参照化合物よりも少なくとも約1、2、3、4、5倍、または少なくとも約10、20、50、100、または1000倍高いMASP-1および/またはMASP-2に対する結合親和性を示す。
いくつかの実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドは、MASP-1および/またはMASP-2(例えば、ラットまたはヒトMASP-1および/またはMASP-2)活性の阻害を示す。いくつかの実施形態では、活性がインビトロまたはインビボ活性、例えば、本明細書に記載のインビトロまたはインビボ活性である。いくつかの実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドは、選択されたMASP阻害ペプチド参照化合物によって阻害されたMASP-1および/またはMASP-2活性の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、200%、300%、400%、500%、700%、1000%、または10000%を阻害する。
特定の実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドは、選択されたMASP阻害ペプチド参照化合物よりも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、または200倍大きいMASP-1および/またはMASP-2阻害を示す。
さらなる特定の実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドのMASP-1および/またはMASP-2阻害活性は、MASP-1および/またはMASP-2(例えば、ラットヒトMASP-1および/またはMASP-2)に対するIC50を測定することによって決定される。MASP-1および/またはMASP-2に対するIC50の決定は、本明細書に示される生化学的アッセイを用いて行うことができる。本発明のMASP阻害ペプチドは、<1,000nM、好ましくは≦500nM、より好ましくは≦300nM、より好ましくは≦250nM、より好ましくは≦200nM、より好ましくは≦150nM、より好ましくは≦100nM、より好ましくは≦75nM、より好ましくは≦50nM、より好ましくは≦45nM、より好ましくは≦40nM、より好ましくは≦35nM、より好ましくは≦30nMのMASP-1および/またはMASP-2に対するIC50を示すことが特に好ましい。
いくつかの実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドは、選択されたMASP阻害ペプチド参照化合物と比較して、MASP-1および/またはMASP-2(例えば、ラットまたはヒトMASP-1および/またはMASP-2)に対してより低いIC50(すなわち、より高い結合親和性)を有する。いくつかの実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドはMASP-1および/またはMASP-2競合結合アッセイにおいて、選択されたMASP阻害ペプチド参照化合物のそれよりも少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、200%、300%、400%、500%、700%、1000%または10000%低いIC50を有する。
いくつかの実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドは、選択されたMASP阻害ペプチド参照化合物のものよりも、少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、97%、98%、99%、または99%、100%、200%、300%、400%、500%、700%、1000%、または10000%超のヒトMASP-1および/またはMASP-2活性のインビトロ阻害を示す。
いくつかの実施形態において、本発明のMASP阻害ペプチドは、選択されたMASP阻害ペプチド参照化合物のものよりも、約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、97%、98%、99%、または99%を超える、100%、200%、300%、400%、500%、700%、1000%または10000%超のヒトMASP-1および/またはMASP-2活性のインビボ阻害を示す。
本明細書中で使用されるように、特定の実施形態において、「MASP-1および/またはMASP-2阻害活性」を有するMASP阻害ペプチドは、化合物が用量依存的および時間依存的様式で、インビトロまたは被験体(例えば、マウスまたはヒト)において、それに投与される場合(例えば、非経口経路によって、例えば、注射によって、または肺、鼻、舌下、舌、口腔、皮膚、経皮、結膜、視覚経路によって、またはインプラントもしくはステント経口投与として)、C3沈着を阻害する能力を有することを意味する。
いくつかの実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドは、C3沈着(例えば、ヒトC3沈着)の阻害を示す。いくつかの実施形態では、C3沈着の阻害は、インビトロまたはインビボ阻害によって決定される。いくつかの実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドは、選択されたMASP阻害ペプチド参照化合物によって阻害されたC3沈着の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、200%、300%、400%、500%、700%、1000%、または10000%を阻害する。
特定の実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドは、選択されたMASP阻害ペプチド参照化合物よりも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、または200倍大きいC3沈着の阻害を示す。
さらなる特定の実施形態において、本発明によるMASP阻害ペプチドのMASP-1および/またはMASP-2阻害活性は、インビトロまたは被験体(例えば、マウスまたはヒト)におけるC3沈着の阻害についてのそれらのIC50の計測によって決定される。C3-沈着についてのIC50の決定は、本明細書中に示されるC3ヒト沈着アッセイを用いて行うことができる。本発明のMASP阻害ペプチドは、<1,000nM、好ましくは≦500nM、より好ましくは≦300nM、より好ましくは≦250nM、より好ましくは≦200nM、より好ましくは≦150nM、より好ましくは≦100nM、より好ましくは≦75nM、より好ましくは≦50nM、より好ましくは≦45nM、より好ましくは≦40nM、より好ましくは≦35nM、より好ましくは≦30nMのC3沈着についてのIC50を示すことが特に好ましい。
いくつかの実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドは、選択されたMASP阻害ペプチド参照化合物のものよりも、少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、97%、98%、99%、または99%、100%、200%、300%、400%、500%、700%、1000%、または10000%超のC3沈着のインビトロ阻害を示す。
いくつかの実施形態では、本発明のMASP阻害ペプチドは、選択されたMASP阻害ペプチド参照化合物のものよりも、少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、97%、98%、99%、または99%、100%、200%、300%、400%、500%、700%、1000%、または10000%超のC3沈着のインビボ阻害を示す。
本発明によるペプチドはMASP阻害ペプチドとして作用し、その活性が、本発明の実施例による特異的アッセイおよび/またはインビボ研究の少なくとも1つに従って決定されることが特に好ましい。
それらの前述のMASP-1および/またはMASP-2阻害活性およびC3沈着の阻害活性のために、本発明のペプチドを含有する化合物または本発明のペプチド(それらの類似体、誘導体、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物、ならびに前述の複合体を含む)は、MASP-1および/またはMASP-2関連障害の予防および/または治療における使用に適している。
さらなる実施形態によれば、本発明はMASP-1および/またはMASP-2阻害剤として作用し、および/またはC3沈着を阻害する、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する化合物を提供する。
本発明の化合物は、必要に応じて、単独で、または他の活性化合物と組み合わせて使用することができる。本発明はさらに、本発明による化合物の少なくとも1つおよび、特に前述の疾患の治療および/または予防のための、1つ以上のさらなる活性化合物を含有する薬剤に関する。適切な組み合わせ活性化合物として、例えば、および好ましくは、以下のものを言及することができる:
・ 環状グアノシン一リン酸(cGMP)および/または環状アデノシン一リン酸(cAMP)の分解を阻害する化合物、例えばホスホジエステラーゼ(PDE)1、2、3、4および/または5の阻害剤、特にロフルミラストまたはレバミラストなどのPDE4阻害剤およびシルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィル、ユデナフィル、ダサンタフィル、アバナフィル、ミロデナフィルまたはロデナフィルなどのPDE5阻害剤;
・ グアニル酸シクラーゼのNO非依存性であるがヘム依存性の刺激物質、特にリオシグアト、ネロシグアト、ベルイシグアトおよびWO00/06568、WO00/06569、WO02/42301、WO03/095451、WO2011/147809、WO2012/004258、WO2012/028647およびWO2012/059549に記載の化合物;
・ グアニル酸シクラーゼのNO非依存性およびヘム非依存性の活性化因子、特にランカシグアト、BI703704、ならびにWO2012/139888、WO2001/019780およびWO2014/012934に記載の化合物;
・ プロスタサイクリン類似体およびIP受容体アゴニスト、例えば、および好ましくはイロプロスト、ベラプロスト、トレプロスチニル、エポプロステノール、NS-304、セレキシパグ、またはラリネパグ;
・ エンドセリン受容体アンタゴニスト、例えばおよび好ましくはボセンタン、ダルセンタン、アンブリセンタン、マシセンタンまたはシタクスセンタン;
・ バソプレシン受容体拮抗薬、例えばトルバプタン、コニバプタン、レルコバプタン;
・ ヒト好中球エラスターゼ(HNE)阻害剤、例えばおよび好ましくはシベレスタットまたはDX-890(Reltran);
・ シグナル伝達カスケードを阻害する化合物、特にチロシンキナーゼ阻害薬の群からの、例えばおよび好ましくは、ダサチニブ、ニロチニブ、ボスチニブ、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、セジラニブ、アキシチニブ、テラチニブ、イマチニブ、ブリバニブ、パゾパニブ、バタラニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、カネルチニブ、レスタウルチニブ、ペリチニブ、セマキサニブ、マシチニブ、又はタンデュチニブ;
・ ASK1キナーゼ阻害剤群からのシグナル伝達調節因子、例えばセロンセルチブ;
・ Rhoキナーゼ阻害剤、例えばおよび好ましくはファスジル、Y-27632、SLx-2119、BF-66851、BF-66852、BF-66853、KI-23095またはBA-1049;
・ 例として、ALK1-Smad1/5シグナル伝達経路の阻害剤、VEGFおよび/またはPDGFシグナル伝達経路の阻害剤、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、カリクレイン-キニン系の阻害剤またはスフィンゴシン-1-リン酸シグナル伝達経路の阻害剤の例および優先的阻害剤によって、血管壁の透過性を低下させる活性成分(浮腫形成);
・ コルチコステロイド、たとえばコルチゾン、コルチゾール、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロンまたはデキサメタゾン;
・ 例えば、補体系の阻害剤、特に補体C5a受容体のアンタゴニスト、抗C5抗体または5-HT1A受容体のアゴニストなど、酸化ストレス下の臓器への損傷を軽減する有効成分;
・ 転写因子Nrf2のモジュレーター、刺激因子およびエンハンサー、例えばCXA-10、オルチプラズ、フマル酸ジメチルまたはバルドキソロン;
・ アドレノメジュリンおよびアドレノメジュリン誘導体、例えばペグ化アドレノメジュリン、およびアドレノメジュリン安定剤、例えばアドレシズマブ;
・ 低酸素誘導因子プロリルヒドロキシラーゼ(HIF-PH阻害剤)を阻害する化合物、例えばモリダスタット、バダデュスタット、ロキサデュスタット、ダプロデュスタットまたはデシダスタット;
・ 細胞死およびアポトーシス経路の誘導を阻害する化合物、例えばQPI-1002;
・ C-Metアゴニストおよび肝細胞増殖因子模倣薬、例えばレファリン(refanalin);
・ アルカリホスファターゼと組換え型アルカリホスファターゼ;
・ 炎症反応およびT細胞増殖を阻害する化合物、例えばレルテシモドのようなCD28拮抗化合物;
・ Th17 T細胞の活性化を調節する化合物、例えばRORc/ROR-ガンマ転写因子のモジュレーター;
・ 例えば抗IL-17および抗IL-23抗体のTh17 T細胞反応に対抗する化合物、例えばイキセキズマブ、セクキヌマブ、ブロダルマブ、ウステキヌマブ、ゲセルクマブまたはPTG-200;
・ 抗血栓剤、例えば、好ましくは血小板凝集阻害剤、抗凝固剤または繊維素溶解促進性物質の群からの抗血栓剤;
・ 本発明の好ましい実施形態において、本発明の化合物は血小板凝集阻害剤、例えば、好ましくはアスピリン、クロピドグレル、チクロピジンまたはジピリダモールと組み合わせて投与される。
・ 本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物がトロンビン阻害剤、例えば、好ましくはキシメラガトラン、メラガトラン、ダビガトラン、ビバリルジンまたはクレキサンと組合せて投与される。
・ 本発明の好ましい実施形態において、本発明の化合物はGPIIb/IIIaアンタゴニスト、例えば、好ましくはチロフィバンまたはアブシキシマブと組み合わせて投与される。
・ 本発明の好ましい実施形態において、本発明による化合物は第Xa因子阻害剤、例えば、および好ましくはリバーロキサバン、アピキサバン、フィデキサバン、ラザキサバン、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス、DU-176b、PMD-3112、YM-150、KFA-1982、EMD-503982、MCM-17、MLN-1021、DX9065a、DPC906、JTV803、SSR-126512またはSSR-128428と組合せて投与される。
・ 本発明の好ましい実施形態において、本発明の化合物は、ヘパリンまたは低分子量(LMW)ヘパリン誘導体と組み合わせて投与される。
・ 本発明の好ましい実施形態において、本発明の化合物は凝固因子XIの直接阻害剤、凝固因子XI発現の阻害剤、および抗凝固因子XI抗体(例えば、キシソマブ3G3)と組み合わせて投与される;
・ 本発明の好ましい実施形態において、本発明の化合物はミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト、例えば、好ましくはスピロノラクトン、エプレレノンまたはフィネレノンと組み合わせて投与される。
・ 本発明の好ましい実施形態では、本発明による化合物が利尿薬、例えば、および好ましくはフロセミド、ブメタニド、トルセミド、ベンドロフルメチアジド、クロルチアジド、ヒドロクロルチアジド、ヒドロフルメチアジド、メチルクロチアジド、ポリチアジド、トリクロルメチアジド、クロルタリドン、インダパミド、メトラゾン、キネタゾン、アセタゾラミド、ジクロルフェナミド、メタゾラミド、グリセロール、イソソルビド、マンニトール、アミロライドまたはトリアムテレンと組合せて投与される。
・ 本発明の好ましい実施形態において、本発明の化合物はPPAR-ガンマアゴニスト、例えば、好ましくはピオグリタゾンまたはロシグリタゾンと組み合わせて投与される。
・ 本発明の好ましい実施形態において、本発明の化合物はPPAR-デルタアゴニスト、例えば、好ましくはGW501516またはBAY68-5042と組み合わせて投与される。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する少なくとも1つの化合物と、ホスホジエステラーゼの阻害剤、グアニル酸シクラーゼの刺激剤または活性化剤、IP受容体アゴニスト、ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト、利尿薬、PPAR-ガンマアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、コルチコステロイド、酸化ストレス下で器官への損傷を低減する活性成分、細胞死およびアポトーシス経路の誘導を阻害する化合物、炎症反応とT細胞増殖を阻害する化合物、抗血栓症、血小板凝集阻害剤、トロンビン阻害剤、GPIIb/IIIaアンタゴニスト、第Xa因子阻害剤、ヘパリンまたは低分子量(LMW)ヘパリン誘導体および凝固第XI因子の阻害剤からなる群より選択される1つ以上のさらなる活性成分と組み合わせて含む医薬組成物を提供する。
本発明はさらに、本明細書中に定義される少なくとも1つのペプチド、誘導体もしくは類似体、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、上記に定義される複合体もしくは医薬組成物、ならびに試薬、医療機器、説明書、またはそれらの任意の組み合わせから選択される少なくとも1つを含むキットオブパーツ組み合わせに関する。
本発明はさらに、ペプチド、その誘導体、類似体もしくは複合体、またはその医薬組成物の被験体への送達のための、本明細書に定義される少なくとも1つのペプチド、誘導体もしくは類似体、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、複合体または上記に定義される医薬組成物を含む医療機器に関する。
上記で定義した医薬組成物、キットオブパーツ組み合わせまたは医療機器は、特に本明細書で定義した障害または疾患の予防および/または治療における使用のためのものである。
本発明のMASP阻害ペプチドは、全身および/または局所活性を有することが可能である。この目的のために、それらは、例えば、経口、非経口、肺、鼻、舌下、舌、口腔、直腸、膣、皮膚、経皮、結膜、耳の経路を介して、またはインプラントもしくはステントとして、適切な様式で投与され得る。
これらの投与経路のために、本発明による化合物を適切な投与形態で投与することが可能である。
経口投与のために、本発明の化合物を、本発明の化合物を迅速におよび/または改変された様式で送達する当該分野で公知の投薬形態(例えば、錠剤(コーティングされていない、またはコーティングされた錠剤、例えば、遅延して溶解するか、または不溶性である腸溶性または制御放出コーティングを有する錠剤)、口腔内崩壊錠剤、フィルム/ウエハー、フィルム/凍結乾燥物、カプセル(例えば、硬または軟ゼラチンカプセル)、糖衣錠、顆粒、ペレット、粉末、エマルジョン、懸濁液、エアロゾルまたは溶液)に製剤することが可能である。本発明の化合物を、結晶および/または非晶質および/または溶解形態で前記剤形に組み込むことが可能である。
非経口投与は吸収段階(例えば、静脈内、動脈内、心臓内、脊髄内または腰部内)の回避により、または吸収の封入(例えば、筋肉内、皮下、皮内、経皮または腹腔内、眼内)により行うことができる。非経口投与に適した投与形態は、とりわけ、溶液、懸濁液、エマルジョン、凍結乾燥物または滅菌粉末の形態での注射および注入のための調製物である。
他の投与経路に適した例は、吸入のための医薬形態[とりわけ粉末吸入器、ネブライザー]、点鼻薬、点鼻溶液、鼻スプレー;舌、舌下または口腔投与のための錠剤/フィルム/ウエハー/カプセル;坐剤;点眼剤、眼軟膏、眼浴、眼挿入物、点眼剤、点耳剤、イヤースプレー、イヤーパウダー、イヤーリンス、イヤータンポン;膣カプセル、局所塗布、水性懸濁液(ローション、ミックスツラエ・アギタンダ(mixturae agitandae))、親油性懸濁液、エマルジョン、軟膏、クリーム、経皮治療系(例えばパッチ)、乳、ペースト、泡沫、散布粉末、インプラントまたはステントである。
さらなる実施形態によれば、本発明は、1つ以上の不活性、非毒性、薬学的に適切な賦形剤と組み合わせて、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明による化合物は、記載された投与形態に組み込むことができる。これは、それ自体公知の様式で、薬学的に適切な賦形剤と混合することによって達成され得る。薬学的に適切な賦形剤には、とりわけ、以下のものが含まれ、
・ 充填剤および担体(例えば、セルロース、微結晶セルロース(例えば、Avicel(登録商標))、ラクトース、マンニトール、デンプン、リン酸カルシウム(例えば、Di-Cafos(登録商標)))、
・ 軟膏基剤(例えば、石油ゼリー、パラフィン、トリグリセリド、ワックス、羊毛ワックス、羊毛ワックスアルコール、ラノリン、親水性軟膏、ポリエチレングリコール)、
・ 坐剤の基剤(例えば、ポリエチレングリコール、カカオバター、硬質脂肪)、
・ 溶媒(例えば、水、エタノール、イソプロパノール、グリセロール、プロピレングリコール、中鎖長トリグリセリド脂肪油、液体ポリエチレングリコール、パラフィン)、
・ 界面活性剤、乳化剤、分散剤または湿潤剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム)、レシチン、リン脂質、脂肪アルコール(例えば、Lanette(登録商標))、ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、Span(登録商標))、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例えば、Tween(登録商標))、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリド(例えば、Cremophor(登録商標))、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、グリセロール脂肪酸エステル、ポロキサマー(例えば、Pluronic(登録商標))、
・ 緩衝剤、酸及び塩基(例えば、リン酸塩、炭酸塩、クエン酸、酢酸、塩酸、水酸化ナトリウム溶液、炭酸アンモニウム、トロメタモール、トリエタノールアミン)、
・ 等張剤(グルコース、塩化ナトリウムなど)、
・ 吸着剤(高分散シリカなど)、
・ 増粘剤、ゲル形成剤、増粘剤および/または結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デンプン、カルボマー、ポリアクリル酸(例えば、Carbopol(登録商標));アルギネート、ゼラチン)、
・ 崩壊剤(例えば、変性デンプン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム(例えば、Explotab(登録商標))、架橋ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウム(例えば、AcDiSol(登録商標)))、
・ 流量調節剤、潤滑剤、流動促進剤および離型剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、高分散シリカ(例えば、Aerosil(登録商標)))、
・ 被覆材料(例えば、砂糖、セラック)および迅速に又は変性された方法で溶解するフィルム又は拡散膜のためのフィルム形成剤(例えば、ポリビニルピロリドン(例えば、Kollidon(登録商標))、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、例えば、Eudragit(登録商標))、
・ カプセル材料(例えばゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、
・ 合成ポリマー(例えば、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート(例えば、Eudragit(登録商標))、ポリビニルピロリドン(例えば、Kollidon(登録商標))、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコールおよびそれらのコポリマーおよびブロックコポリマー)、
・ 可塑剤(例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、トリアセチン、クエン酸トリアセチル、フタル酸ジブチル)、
・ 浸透促進剤、
・ 安定剤(例えば、酸化防止剤、例えば、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル)、
・ 防腐剤(例えば、パラベン、ソルビン酸、チオメルサール、塩化ベンザルコニウム、酢酸クロルヘキシジン、安息香酸ナトリウム)、
・ 着色剤(例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、二酸化チタン)、
・ 香料、甘味料、風味料及び/又は臭気マスキング剤。
さらに、本発明は、本明細書に定義される少なくとも1つのペプチド、誘導体もしくは類似体、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または上記に定義される複合体を含む医薬組成物に関する。
特に、本発明は、本明細書中に定義される少なくとも1つのペプチド、誘導体もしくは類似体、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または上記に定義される複合体を、1つ以上の薬学的に適切な賦形剤と従来的に一緒に含む医薬組成物、および本発明によるそれらの使用に関する。
本発明による医薬組成物は、少なくとも1つの追加の活性成分、例えば好ましくは本明細書で定義される障害または疾患の予防および/または治療において活性である追加の活性成分を含むことができる。
本明細書で定義される少なくとも1つのペプチド、誘導体もしくは類似体、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または上記で定義される複合体もしくは医薬組成物は、経腸的または非経口的(静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下、皮内および関節内注射および注入を含む)、経口的、膣内、腹腔内、直腸内、局所的または口腔内に投与することができる。それぞれの投与経路のための適切な製剤は当業者に周知であり、これらに限定されないが、ピル、錠剤、腸溶コーティング錠剤、フィルム錠剤、層錠剤、経口投与のための徐放性または徐放性製剤、プラスター、局所徐放性製剤、糖衣錠、ペッサリー、ゲル、軟膏、シロップ、顆粒、坐薬、エマルジョン、分散液、マイクロカプセル、マイクロ製剤、ナノ製剤、リポソーム製剤、カプセル、腸溶性コーティングカプセル、粉末、吸入粉末、微結晶製剤、吸入スプレー、散剤、点滴剤、点鼻薬、鼻スプレー、エアロゾル、アンプル、溶液、ジュース、懸濁液、注入溶液または注射溶液などが挙げられる。
さらなる実施形態によれば、本発明は、心臓血管および心臓肺障害、挫滅、炎症性障害、心臓血管、肺、脳および腎臓の敗血症の後遺症、虚血および/または再灌流関連の損傷、急性腎臓損傷、移植片保護および遅延した移植片機能、血液および血液形成器官および免疫系の疾患、糖尿病の後遺症、神経系の炎症性疾患、眼の疾患、皮膚の疾患、呼吸器系、消化器系または泌尿生殖器系の疾患、熱傷および外傷の後遺症の予防および/または治療における使用のための1つ以上の不活性、非毒性、薬学的に適切な賦形剤と組み合わせて、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物を提供する。
さらなる実施形態によれば、本発明は、心臓血管および心臓肺障害、挫滅、炎症性障害、心臓血管、肺、脳および腎臓の敗血症の後遺症、虚血および/または再灌流関連の損傷、急性腎臓損傷、移植片保護および遅延した移植片機能、血液および血液形成器官および免疫系の疾患、糖尿病の後遺症、神経系の炎症性疾患、眼の疾患、皮膚の疾患、呼吸器系、消化器系または泌尿生殖器系の疾患、熱傷および外傷の後遺症の予防および/または治療における使用のための、ホスホジエステラーゼの阻害剤、グアニル酸シクラーゼの刺激剤または活性化剤、IP受容体アゴニスト、ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト、利尿薬、PPAR-ガンマアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、コルチコステロイド、酸化ストレス下で器官への損傷を低減する活性成分、細胞死およびアポトーシス経路の誘導を阻害する化合物、炎症反応およびT細胞増殖を阻害する化合物、抗血栓剤、血小板凝集阻害剤、トロンビン阻害剤、GPIIb/IIIaアンタゴニスト、第Xa因子阻害剤、ヘパリンまたは低分子量(LMW)ヘパリン誘導体および凝固第XI因子の阻害剤からなる群より選択される1つ以上のさらなる活性成分と組み合わせて、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物を提供する。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物の有効量を投与することにより、または式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物の有効量を1つ以上の不活性、非毒性、薬学的に適切な賦形剤と組み合わせて投与することにより、ヒトおよび動物における心臓血管および心臓肺障害、挫滅、炎症性障害、心臓血管、肺、脳および腎臓の敗血症の後遺症、虚血および/または再灌流関連の損傷、急性腎臓損傷、移植片保護および遅延した移植片機能、血液および血液形成器官および免疫系の疾患、糖尿病の後遺症、神経系の炎症性疾患、眼の疾患、皮膚の疾患、呼吸器系、消化器系または泌尿生殖器系の疾患、熱傷および外傷の後遺症の治療および/または予防する方法を提供する。
本発明のMASP阻害ペプチドの適切な用量は、健全な医学的判断の範囲内で主治医によって決定され得る。任意の特定の被験体についての特定の治療有効用量レベルは、以下を含む種々の因子に依存する:a)治療される障害および障害の重篤度;b)使用される特定の化合物の活性;c)使用される特定の組成物、患者の年齢、体重、一般的な健康、性別および食事;d)投与の時間、投与経路、および使用される特定のヘプシジン類似体の排泄速度;e)治療の期間;f)使用されるMASP阻害ペプチドと組み合わせてまたは同時に使用される薬物、ならびに医学分野において周知の類似の因子。
特定の実施形態では、単回または分割投与で被験体または患者に投与される本発明のMASP阻害ペプチドの総日用量は、例えば、0.0001~300mg/kg体重/日または1~300mg/kg体重/日、または約0.0001~約100mg/kg体重/日、例えば、約0.0005~約50mg/kg体重/日、例えば、約0.001~約10mg/kg体重/日、例えば、約0.01~約1mg/kg体重/日であり、例えば、1~3回の用量などの1回以上の用量で投与することができる。一般に、本発明のMASP阻害ペプチドは連続的に(例えば、静脈内投与または別の連続薬物投与方法によって)投与され得るか、または特定の被験体について熟練した実施者によって選択される所望の投薬量および医薬組成物に依存して、間隔をおいて、典型的には規則的な時間隔で、被験体に投与され得る。規則的な投与投薬間隔には、例えば、1日1回、1日2回、2、3、4、5または6日毎に1回、週1回または2回、月1回または2回などが含まれる。
本発明は、医薬の製造のための、特に本明細書に定義される障害または疾患の予防および/または治療のための医薬の製造のための、本明細書に記載されるMASP阻害ペプチドの使用をさらに含む。
本発明は本発明のペプチド、それぞれ本明細書中に記載される、その誘導体もしくは類似体、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または複合体を製造するためのプロセスをさらに含む。製造方法は、本発明の実施例に示す工程を含む。
一般に、本発明のMASP阻害ペプチドは合成的に、または半組換え的に製造することができる。
さらなる実施形態によれば、本発明は、固相ペプチド合成を使用することによって、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、その薬学的に許容される塩または溶媒和物を含有する化合物を調製するための方法を提供する。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩または溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を調製するための方法であって、以下の工程を含む方法を提供する:
1. 0.2~1.0mmol/gのローディングを有する2-クロロトリチル型樹脂、または0.2~1.0mmol/gのローディングを有するWang型樹脂の使用、
2. 配列のc末端アミノ酸を樹脂上にロードし、
3. DMFまたはNMP中の15~25%ピペリジン溶液によるfmoc保護の除去、
4. 配列中の次のアミノ酸を、HBTU、HATUまたはDIC/Oxymaのようなカップリング試薬を3~8当量の化学量論を用いてカップリングし、
5. 配列が完了するまで工程3および4を繰り返し、
6. TFAおよびチオールスカベンジャーを含む開裂カクテルを用いた固体支持体からのペプチドの開裂、
7. 酸化条件(空気またはI2)下での配列中の2つのシステインの環化、
8. 逆相HPLCを用いた切断ペプチドの精製。
さらなる実施形態によれば、本発明は、式(I)または式(II)を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、単離および/または精製され得る、ペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩または溶媒和物または塩の溶媒和物を含有する化合物を調製するための方法であって、以下の工程を含む方法を提供する:
1. 0.2~1.0mmol/gのローディングを有する2-クロロトリチル型樹脂、または0.2~1.0mmol/gのローディングを有するWang型樹脂の使用、
2. 配列のc末端アミノ酸を樹脂上にロードし、
3. DMFまたはNMP中の15~25%ピペリジン溶液によるfmoc保護の除去、
4. 配列中の次のアミノ酸を、HBTU、HATUまたはDIC/Oxymaのようなカップリング試薬を3~8当量の化学量論を用いてカップリングし、
5. 配列が完了するまで工程3および4を繰り返し、
6. TFAおよびチオールスカベンジャーを含む開裂カクテルを用いた固体支持体からのペプチドの開裂、
7. 酸化条件(空気またはI2)下での配列中の2つのシステインの環化、
8. 逆相HPLCを用いた切断ペプチドの精製、
9. HCl塩への変換。
本明細書中に定義される少なくとも1つのペプチド、誘導体もしくは類似体、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、または本明細書中に定義される複合体はまた、生化学的アッセイ(例えば、MASP阻害剤に対する応答性を測定するための診断アッセイにおいて、またはMASP阻害剤結合に基づく任意の生化学的アッセイにおいて)において、生化学的薬剤として使用され得る。
本発明はまた、本発明によるMASP阻害ペプチドをエンコードする配列を含むポリ核酸ならびに本発明によるMASP阻害ペプチドをエンコードする配列を含むポリ核酸を含むベクターを含む。
本発明は、本発明の特定の実施形態に関連する以下の実施例によってさらに説明される。実施例は特に断らない限り、当業者に慣用的な周知の標準的技術を用いて実施した。以下の実施例は例示の目的のためだけのものであり、本発明の条件または範囲に関して完全に決定的であることを意図するものではない。したがって、それらは、本発明の範囲を限定するものとして決して解釈されるべきではない。
実施例
実験の項で使用した略語のリスト:
Å オングストローム
aq. 水性、水溶液
bar 圧力の単位
BPR 背圧抑制装置
conc 濃縮
d 二重線(NMR)
dd 二重線の二重線(NMR)
DCM ジクロロメタン
DEA ジエチルアミン
DIPEA N,N,-ジイソプロピルエチルアミン(Huenig`s base)
DMAP 4-ジメチルアミノピリジン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
dt 三重線の二重線(NMR)
EA 酢酸エチル
ee エナンチオマー過剰
ent エナンチオマー
eq 当量(s)
equiv 等価物(イオンクロマトグラフィー)
ESI エレクトロスプレーイオン化(質量分析)
Fmoc-OSu 1-{[(9H-フルオレン-9-イルメトキシ)カルボニル]オキシ}ピロリジン-2,5-ジオン
GC-MS 質量分析に連結したガスクロマトグラフィー
h 時間(s)
HATU O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム-ヘキサフルオロホスフェート
HPLC 高圧液体クロマトグラフィー
IC イオンクロマトグラフィー
ID 内径
L リットル
LC-MS 質量分析に連結した液体クロマトグラフィー
LiHMDS リチウムビス(トリメチルシリル)アミド
lit. 文献
m 多重線(NMR)
MALDI マトリックス支援レーザー脱離/イオン化(質量分析)
Me メチル
min 分(s)
mm ミリメートル
μm マイクロメートル(ミクロン)
M モル
MPLC 中圧液体クロマトグラフィー
MS 質量分析
MTBE tert-ブチルメチルエーテル
MTP マイクロタイタープレート
m/z 質量電荷比(質量分析)
nm ナノメートル
NMP N-メチル-2-ピロリドン
NMR 核磁気共鳴分光法
PBS リン酸緩衝生理食塩水
PE 石油エーテル
PEG ポリエチレングリコール
pos 陽性
ppm 百万分率
Pr プロピル
Psi ポンド/平方インチ(圧力)
q/quart 四重線(NMR)
qd 二重線の四重線(NMR)
quint 六重線(NMR)
rac ラセミ体
Rf 保持率(TLC)
RP 逆相(液体クロマトグラフィー用)
Rt 保持時間(クロマトグラフィー)
s 一重線(NMR)
s 秒(時間)
SPPS 固相ペプチド合成
t 三重項(NMR)
TBTU O(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート
tBu tert-ブチル
TEA トリエチルアミン
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
UPLC 超高速液体クロマトグラフィー
UV 紫外線
さらなる略語は、表2および3に見出すことができる。
分析LC-MS方法
方法1
MS装置型:ThermoFisherScientific LTQ-Orbitrap-XL;HPLC装置型:Agilent 1200SL;カラム:Agilent、POROSHELL 120、3×150mm、SB-C18 2.7μm;溶離液A:1L水+0.1%トリフルオロ酢酸;溶離液B:1Lアセトニトリル+0.1%トリフルオロ酢酸;グラディエント:0.0分2%B→1.5分2%B→15.5分98%B→18.0分98%B;オーブン:40℃;流量:0.75mL/分;UV検出:210nm
方法2
MS装置型:ThermoFisherScientific LTQ-Orbitrap-XL、HPLC装置型:Agilent 1200SL、カラム:Agilent、POROSHELL 120;3×150mm、SB-C18 2.7μm、溶離液A:1L水+0.1%トリフルオロ酢酸、溶離液B:1Lアセトニトリル+0.1%トリフルオロ酢酸、グラディエント:0.0分5%B→0.3分5%B→7.0分98%B→10分98%B、オーブン:40℃、流量:0.75mL/分、UV検出:210 nm
方法3
MS装置型:Waters TOF instrument;UPLC装置型:Waters Acquity I-CLASS;カラム:YMC、TRIART C18、75×1mm、3.0μm×12nm;溶離液A:1L水+0.01%ギ酸;溶離液B:1Lアセトニトリル+0.01%ギ酸;グラディエント:0.0分1%B→2.0分1%B→8.0分95%B→10.0分95%B;オーブン:50℃;流量:0.63mL/分;UV検出:210nm
方法4
MS装置型:Waters TOF instrument;UPLC装置型:Waters Acquity I-CLASS;カラム:YMC、TRIART C18、75×1mm、3.0μm、12nm;溶離液A:1L水+0.01%ギ酸;溶離液B:1Lアセトニトリル+0.01%ギ酸;グラディエント:0.0分1%B→1.0分1%B→15.0分50%B→18.0分95%B;オーブン:50℃;流量:0.63mL/分;UV検出:210nm
方法5
MS装置型:Waters TOF instrument、UPLC装置型:Waters Acquity I-CLASS、カラム:Waters、HSST3、2.1×50mm、C18 1.8μm、溶離液A:1L水+0.01%ギ酸、溶離液B:1Lアセトニトリル+0.01%ギ酸、グラジエント:0.0分2%B→0.5分2%B→7.5分95%B→10.0分95%B、オーブン:50℃、流量:1.00mL/分、UV検出:210nm
方法6
MS装置型: Waters Synapt G2S;UPLC装置型:Waters Acquity I-CLASS;カラム:Waters、BEH300、2.1x150mm、C18 1.7μm;溶出液A:1L水+0.01%ギ酸;溶出液B:1Lアセトニトリル+0.01%ギ酸;グラディエント:0.0分2%B→1.5分2%B→8.5分95%B→10.0分95%B;オーブン:50℃;流量:0.50mL/分;UV検出:220nm
方法7
MS装置型:Agilent 6410 Triple Quad;HPLC装置型:Agilent 1200;カラム:Gemini-NX C18 5μm 110Å 150×4.6mm;溶離液A:HO中の0.1%TFA;溶離液B:ACN中の0.1%TFA;グラディエント:0.0分20%B→20分50%B→20.1分90%B→23分90%B;オーブン温度:50℃;流量:1.0mL/分;UV検出:220nm
方法8
MS装置型:Agilent 6410 Triple Quad;HPLC装置型:Agilent 1200;カラム:Discovery BIO Wide Pore C18 5μm 300Å×4.6mm;溶離液A:HO中の0.1%TFA;溶離液B:ACN中の0.1%TFA;グラディエント:0.0分10%B→20分80%B→20.1分90%B→23分90%B;オーブン温度:50℃;流量:1.0mL/分;UV検出:220nm
方法9
装置:Waters ACQUITY SQD UPLC System;カラム:Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μm 50×1mm;溶離液A:1L水+0.25mL99%ギ酸、溶離液B:1Lアセトニトリル+0.25mL99%ギ酸;グラディエント:0.0分90%A→1.2分5%A→2.0分5%A;オーブン:50℃;流量:0.40mL/分;UV検出:210nm
方法10
MS装置:Thermo Scientific FT-MS;UHPLC装置:Thermo Scientific UltiMate 3000;カラム:Waters、HSST3、2.1×75mm、C18 1.8μm;溶離液A:1L水+0.01%ギ酸;溶離液B:1Lアセトニトリル+0.01%ギ酸;グラディエント:0.0分10%B→2.5分95%B;オーブン:50℃;流量:0.90mL/分;UV検出:210nm/最適積分経路210~300nm
方法11
MS装置:Agilent MS Quad 6150;HPLC:Agilent 1290;カラム:Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μm 50×2.1mm;溶離液A:1L水+0.25mLギ酸、溶離液B:1Lアセトニトリル+0.25mLギ酸;グラディエント:0.0分90%A→0.3分90%A→1.7分5%A→3.0分5%A オーブン:50℃;流量:1.20mL/分;UV検出:205~305nm。
方法12
装置:Waters ACQUITY SQD UPLC System;カラム:Waters Acquity UPLC HSST3 1.8μm 50x1mm;溶離液A:1L水+0.25mL99%ギ酸、溶離液B:1Lアセトニトリル+0.25mL99%ギ酸;グラディエント:0.0分95%A→6.0分5%A→7.5分5%A オーブン:50℃;流量:0.35mL/分;UV検出:210nm。
方法13
装置:Waters Single Quad MS System;Instrument Waters UPLC Acquity;カラム:Waters BEH 18 1.7μm 50×2.1mm;溶離液A:1L水+1.0mL(25%アンモニア)/L、溶離液B:1Lアセトニトリル;グラディエント:0.0分92%A→0.1分92%A→1.8分5%A→3.5分5%A;オーブン:50℃;流量:0.45mL/分;UV検出:210 nm。
方法14
MSシステム:Waters TOF instrument;UPLCシステム:Waters Acquity I-CLASS;カラム:Waters Acquity UPLCペプチドBEH C18 300Å、1.7μm 150×2.1mm;溶離液A:1l水+0.100ml99%ギ酸、溶離液B:1lアセトニトリル+0.100ml99%ギ酸;グラディエント:0.0分90%A→0.25分90%A→8.0分45%A→10.0分2%→12.0分2%A オーブン:50℃;流量:0.475ml/分;UV検出:210nm。
方法15
MS装置型:Agilent G6110A;HPLC装置型:Agilent 1200シリーズLC;UV DAD;カラム:Chromolith Flash RP-18e 25×2.0mm;移動相A:水中の0.0375%TFA(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.01875%TFA(V/V);グラディエント:0.01分5%B→0.80分95%B→1.20分95%B→1.21分5%B→1.5分5%B;流量:1.50mL/分;オーブン温度:50℃;UV検出:220nmおよび254nm。
MALDI方法
Bruker autoflex maX LRF MALDI MS Time-of-Flight (ToF-MS)system上で、Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization(MALDI)質量分析法を用いて、選択されたペプチドについて正確な質量測定を行った。マトリックスとしてα-シアノ-4-ヒドロキシケイ皮酸(CAS28166-41-8)を使用して、Bruker MALDI標的プレート上でサンプルを調製した。1.0mLのアセトニトリル-水(50/50または30/70)中のサンプルペプチド0.1~1.0mgの溶液、および0.05%トリフルオロ酢酸を含有する水中の50%アセトニトリル中のマトリックス(10mg/mL)のストック溶液を調製する。各溶液1.0uLをMALDI標的プレート上に置き、乾燥させる。次いで、サンプルは、分析の準備が整う。MALDI標的プレートに推奨されるサンプル調製物は、Brukerによって提供される文書に見出すことができる。
分析用イオンクロマトグラフィー法
方法:IC-定量
外部標準を使用したカチオンおよびアニオンの定量測定;装置:Thermo Scientific ICS 5000+;Capillary IC Columns:IonPac AS 11-HC und IonPac CS16;溶離液:グラディエント溶離液[H]+[OH]-;検出器:伝導性検出;可能なルーチンアニオン:酢酸塩、臭化物、クエン酸塩、塩化物、フッ化物、ギ酸塩、乳酸塩、メシレート、リン酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トリフルオロ酢酸塩;可能なルーチンカチオン:アンモニウム、バリウム、カルシウム、カリウム、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、コリン。
分析ガスクロマトグラフィー質量分析法
GC-MS方法1
装置:Thermo Scientific DSQII、Thermo Scientific Trace GC Ultra;カラム:Restek RTX-35MS,15m×200μm×0.33μm;ヘリウムを用いた一定流:1.20mL/分;オーブン:60℃;インレット:220℃;グラディエント:60℃、30℃/分→300℃(3.33分保持)。
NMR
選択された化合物のH-NMRデーターは、H-NMRピークリストの形態で列挙されている。ここで、各シグナルピークについて、ppmでのδ値が与えられ、続いて丸括弧で報告されるシグナル強度が与えられる。異なるピークからのδ値-シグナル強度対は、コンマによって分離される。したがって、ピークリストは、一般的な形式:δ1(強度1)、δ2(強度2)、.、δi(強度i)、.、δn(強度n)、で記述される。
鋭い信号の強度は、印刷されたNMRスペクトルにおける信号の高さ(cm)と相関する。他のシグナルと比較した場合、このデータは、シグナル強度の実際の比と相関させることができる。広い信号の場合、スペクトルに表示される最も強い信号と比較して、2つ以上のピーク、または信号の中心が、それらの相対強度と共に示される。H-NMRピークリストは古典的なH-NMR読取りに類似しており、したがって、通常、古典的なNMR解釈に列挙された全てのピークを含む。さらに、古典的な1H-NMRプリントアウトと同様に、ピークリストは、溶媒シグナル、特定の標的化合物の立体異性体に由来するシグナル、不純物のピーク、13Cサテライトピーク、および/またはスピニングサイドバンドを示すことができる。立体異性体のピーク、および/または不純物のピークは典型的には標的化合物のピークと比較して低い強度(例えば、>90%の純度)で示される。そのような立体異性体および/または不純物は特定の製造工程に典型的であり、したがって、それらのピークは「副生成物の指紋」に基づいて製造工程の再現を同定するのに役立ち得る。既知の方法(MestReC、ACDシミュレーション、または経験的に評価された期待値の使用)によって標的化合物のピークを計算する専門家は、必要に応じて、任意で追加の強度フィルターを使用して、表的化合物のピークを分離することができる。そのような操作は古典的な1H-NMR解釈におけるピークピッキングと同様である。ピークリストの形態でのNMRデータの報告の詳細な記載が刊行物「Citation of NMR Peaklist Data within Patent Applications」(参照、http://www.researchdisclosure.com/searching-disclosures, Research Disclosure Database Number 605005, 2014, 01 Aug 2014)に見出すことができる。ピークピッキングのルーチンでは、Research Disclosure Database Number 605005に記載されているように、パラメータ「最小の高さ」を1%と4%との間で調整することができる。しかし、化学構造および/または測定された化合物の濃度に応じて、以下のようになる。パラメータ「最小の高さ」<1%を設定するのが妥当。
調製実施例
一般的な合成方法
固相ペプチド合成(SPPS)は、自動ペプチド合成機を用いて、または手動で行われた。ペプチド合成は、典型的には0.1~1.0mmolのスケール範囲で行った。ペプチド合成を手動で行った場合、以下に記載する一般的な手順方法C、DおよびEを使用した。自動化ペプチド合成を、Symphony Xペプチド合成機(Gyros Protein Technologies)で行った。
Fmoc保護アミノ酸(またはFmocアミノ酸を調製するために使用される中間アミノ酸)は、Novabiochem、Bachem、Iris Biotech、Sigma-Aldrich、Alfa、Enamine、Amatek、Anichem、ACBR、ABC Laboratory、AP Bioscience、Combiblocks、ArZa Bioscience、Ark Pharm、Acroteinchem、Apollo Scientific、Biofine、Broadpharm、VWR、またはGyros Protein Technologies(フルオレニルメトキシカルボニル=Fmoc)、GL Biochem(Shanghai)Ltd、Chengdu Aminotp Pharmaceutical Technology Ltd、Suzhou Highfine Biotech Co.Ltd、WuXi AppTecから購入され、または他の中国のベンダーから供給された。いくつかの特別なfmoc保護アミノ酸を内部で合成し、これらの合成方法を本明細書に記載する。内部で合成されるfmocアミノ酸のいくつかも市販されている。Fmoc保護アミノ酸が市販されていなかったが、Boc保護(tert-ブチルオキシカルボニル=Boc)非天然アミノ酸が市販されていた場合には当技術分野で一般に使用されている方法を使用して、脱保護および再保護によってBoc保護アミノ酸からfmoc保護アミノ酸を調製した。本発明のペプチドの合成に使用される市販の非天然アミノ酸のCAS番号は、ほとんどの場合、表5に含まれている。ラセミアミノ酸(FmocまたはBoc)が購入された場合、当業者はエナンチオマーがキラルクロマトグラフィーを使用して分離され得ることを認識すべきであり、これは、実際にはペプチド合成の前にエナンチオマー的に純粋なアミノ酸を得るために行われたことがある。
以下の非天然アミノ酸は、本発明のペプチドを調製する際に使用されている。FmocまたはBoc保護されたアミノ酸は、市販の供給源(CAS番号が入手可能である)を介して得られるか、または本明細書中に記載される方法によって内部合成されたかのいずれかであった。表5は、ペプチド合成に使用した化学基/アミノ酸のCAS番号(右欄)およびペプチド中に存在する対応する化学基/アミノ酸(左欄)を示す。
表5:本発明の非天然アミノ酸および化学基の入手可能性
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Figure 2022532069000030
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Figure 2022532069000032
Figure 2022532069000033
Figure 2022532069000034
Figure 2022532069000035
固相樹脂は、Novabiochem、Bachem、Iris Biotech、Pcas Biomatrix、GL Biochem(Shanghai)Ltd、CEM、またはProtein Technologiesから購入した。樹脂ローディングは0.3~1.0mmol/gであった。ペプチドは、所望のC末端に応じて、2-クロロトリチル樹脂、Wang樹脂、またはRinkアミド型樹脂上で合成した。フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)保護基の開裂は、室温でジメチルホルムアミド中の20%ピペリジンを使用して達成された。各Fmoc切断工程を2回行った。8当量のFmoc-アミノ酸、8当量のDIC(ジイソプロピルカルボジイミド)(DMF中0.5M)および8当量のOxyma(シアノヒドロキシイミノ酢酸エチル)(DMF中0.5M)を用いて、自動合成機(Symphony X)上でアミノ酸をカップリングした。アミノ酸カップリングは、Symphony Xを使用した場合、室温および窒素雰囲気下で行った。高価なまたは自己調製されたfmoc-アミノ酸を使用した場合、3当量のFmoc-アミノ酸を使用して、3当量のDIC(DMF中0.5M)および3当量のOxyma(DMF中0.5M)と共にカップリングを手動で行った。各アミノ酸カップリング工程を2回行った(二重カップリング)。あるいは、ペプチドは、3当量のFmoc-アミノ酸、2.85当量のHBTU((2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロホスフェートベンゾトリアゾールテトラメチルウロニウム)(DMF中0.5M)、および6当量のDIPEA(DMF中0.5M)を使用して、SPPSによって手動で調製した。ニンヒドリン試験を用いてカップリング反応をモニターした。
トリフルオロ酢酸(TFA)/チオアニソール(TA)/1,2-エタンジチオール(EDT)(90:7:3)または92.5%TFA/2.5%EDT/2.5%TIS(トリイソプロピルシラン)/2.5%HOを用いてペプチドを完全に脱保護した。メチオニンを含むペプチドについては、ペプチドをTFA中の1.6%EDTおよび1.2%トリメチルシリルブロミドの溶液で室温で2時間処理して酸化されたメチオニンを還元した。
ジスルフィド環化:
ジスルフィド架橋は、0.5mg/mLの濃度で、0.1M重炭酸アンモニウム緩衝液(pH7.83)中でペプチドを一晩振盪することによって形成した。次に、溶液を凍結乾燥した。あるいは、ジスルフィド架橋はpH9.0に調整したアセトニトリル/水(しばしば3:7)の混合物中のペプチドを、1~3mg/mLの濃度で、固体重炭酸アンモニウム緩衝液で一晩振盪することによって形成された。あるいは、20℃で2分間、アセトニトリル/水(1:1)中1~1.3mg/mLの濃度で、ヨウ素(I)(MeOH中0.1M)で酸化し、続いてチオ硫酸ナトリウム(水中0.1M)で処理し、続いて凍結乾燥することによって、ジスルフィド架橋を調製した。
任意のアセチル化:
DMF(2mL)中の10当量の無水酢酸および2.5当量のDIPEAを使用して、懸濁液をRTで1時間、オービタルシェーカー上で振盪することによって、N末端アセチル化を行った。溶媒を除去し、樹脂をDMF(5×)およびDCM(5×)で洗浄した。次いで、この手順を再び繰り返した。あるいは、無水酢酸/N-メチルモルホリン(NMM)/DMF(10:5:85)からなるキャッピング溶液10mLを用いて、懸濁液を室温で30分間オービタルシェーカー上で振盪することによって、N末端アセチル化を行った。
ペプチド切断:
TFA/EDT/チオアニソール(90:3:7)を含有する切断カクテルを調製した。切断カクテル(2mL)をペプチド含有樹脂に添加し、懸濁液をオービタルシェーカー上で2.5時間振盪した。冷エーテル(-20℃)を加えてペプチドを沈殿させた。得られた溶液を窒素下で遠心分離し(Sigma 2-16KL)、デカンテーション後に得られた固体を、遠心分離およびデカンテーションによって、冷エーテルでさらに3回洗浄した。得られた固体を分取HPLCにより精製した。
あるいは、TFA/EDT/TIS/HO(92.5:2.5:2.5:2.5)を含む切断カクテルを調製した。切断カクテル(6mL(0.3mmolスケール))をペプチド含有樹脂に添加し、懸濁液をオービタルシェーカー上で2.5時間振盪した。冷t-ブチルメチルエーテル(-20℃)を加えてペプチドを沈殿させた。得られた溶液を3000rpmで3分間遠心分離し、デカンテーション後に得られた固体を、遠心分離およびデカンテーションによって、冷t-ブチルメチルエーテルでさらに3回(20mL×3)洗浄した。得られた粗ペプチドを真空上で2時間乾燥させ、次いで分取HPLCによって精製した。
分取HPLC:
Agilent 1260 Prep逆相HPLCまたはKnauer AZURA Prep逆相HPLCを精製に使用した。カラムは、カラムスクリーの結果に基づいて選択される。ペプチドを10~30% ACN/水(典型的にはグラディエントの開始点)に溶解する。水およびアセトニトリルは両方とも0.1%のTFAを含有する。流量20mL/分、10~30%ACN/水~85~90%ACN/水を典型的に使用した。分画を、Chromolith Speedrodカラム、5~95%ACN/水8分間のグラディエント)を使用するHPLC(Agilent 1260 Infinity)によって、および以下のLC-MS方法:方法1、方法2、方法3、方法4、方法5、方法6のうちの1つ以上によって分析した。
あるいは、Gilson GX-281 Prep逆相HPLCを精製に使用した。カラムは、カラムスクリーンの結果に基づいて選択した。ペプチドを10~30%ACN/水(典型的にはグラディエントの開始点)に溶解する。水は0.075%のTFAを含んでいた。通常、Lunaカラム(25x200mm、C18 10μm、110Å)またはGeminiカラム(30x150mm、C18 5μm、110Å)を使用した。分取高速液体クロマトグラフィーの条件:流量20mL/分、10~30%ACN/水~85~90%ACN/水、波長214/254nm、オーブン温度 30C.分画を、方法W1または方法7を用いて高速液体クロマトグラフィー(Agilent 1260 Infinity)によって分析した。その後、ペプチドを、以下の方法:方法1、方法2、方法3、方法4、方法5、方法6のうちの1つ以上によって分析した。
ジスルフィド模倣体(ここで、-S-S-ジスルフィド結合が-CH-S-、-S-CH-、-CH-CH-、-S-(CH-、-(CH-S-または-CH-S-CH-で置き換えられている)は、本明細書に記載する方法と組み合わせて、以下の参考文献に記載される方法に従って作成することができる:(1)Hong-Kui Cui、Ye Guo、Yao He、Feng-Liang Wang、Hao-Nan Chang、Yu-Jia Wang、Fang-Ming Wu、Chang-Lin Tian、Lei Liu、Angew.Chem.Int.Ed.2013、52、9558-9562;(2)Ye Guo、De-Meng Sun、Feng-Liang Wang、Yao He、Lei Liu、Chang-Lin Tian、Angew.Chem.Int.Ed.2015、54、14276-14281;(3)Yang Xu、Tao Wang、Chao-Jian Guan、Yi-Ming Li、Lei Liu、Jing Shi、Donald Bierer、Tetrahedron Letters 2017、58、1677-1680;(4)Tao Wang、Yi-Fu Kong、Yang Xu、Jian Fan、Hua-Jian Xu、Donald Bierer、Jun Wang、Jing Shi、Yi-Ming Li、Tetrahedron Letters 2017、58、3970-3973;(5)Tao Wang、Jian Fan、Xiao-Xu Chen、Rui Zhao、Yang Xu、Donald Bierer、Lei Liu、Yi-Ming Li、Jing Shi、Ge-Min Fang、Org.Lett.2018、20、6074-6078;(6)Jan-Patrick Fischer、Ria Schoenauer、Sylvia Els-Heindl、Donald Bierer、Johannes Koebberling、Bernd Riedl、Annette G. Beck-Sickinger、J Pep Sci.2019;e3147;(7)Dong-Liang Huang、Jing-Si Bai、Meng Wu、Xia Wang、Bernd Riedl、Elisabeth Pook、Carsten Alt、Marion Erny、Yi-Ming Li、Donald Bierer、Jing Shi、Ge-Min Fang、Chem.Commun.、2019、55、2821-2824;(8)Shuai-Shuai Sun、Junyou Chen、Rui Zhao、Donald Bierer、Jun Wang、Ge-Min Fang、Yi-Ming Li、Tetrahedron Letters 2019、60、1197-1201;(9)C.M.B.K.Kourra and N.Cramer、Chem.Sci.、2016、7、7007-7012。
特に断らない限り、本発明の全てのペプチドはTFA塩である。
Maspペプチドの自動SPPSの一般的方法(方法A)
((N-Me)G)-IC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IPD-NH(実施例165)の合成が代表的である。
ペプチドは、標準的なFmoc化学を用いて合成した。
自動化SPPSを、Symphony Xペプチド合成機(Protein Technologies)で行った。ChemMatrix Rink Amide樹脂を、典型的には、0.1mmolスケールで使用した(0.5mmol/gのローディング)。樹脂を反応容器に入れ、装置上に置いた。合成中に以下のソリューションが作成され使用された:
1) Fmocアミノ酸:0.2M(8当量)
2) 活性化剤1:DMF中の0.5M DIC(7.5当量)
3) 活性化剤2:DMF中の0.5M Oxyma(7,5当量)
4) Fmoc脱保護:DMF中の20%ピペリジン
5) DMF2mL中の無水酢酸(10当量)
二重カップリングは、典型的には各アミノ酸について行った。高価な非天然FmocまたはBocアミノ酸、自家合成Fmocアミノ酸、またはN-メチル化アミノ酸については、シーケンスを中断し、このアミノ酸を手動でカップリングした(二重カップリングであるが、典型的にはより少ない試薬(3~5当量))。このカップリングが完了した後、合成を典型的にはシンセサイザー上で続けた。N-メチルアミノ酸がシーケンスに付加された場合、典型的には、次のアミノ酸も同様に手動でカップリングされた。全ての工程は、窒素下、室温で行った。Fmoc-PenおよびFmoc-Oicは、典型的には自動SPPSを用いて結合させた。Fmoc(N-Me)Gは、典型的には手動でカップリングされた。Ahxは常に手動でカップリングされた。
樹脂を膨潤させ、DMF(3×3mL、10分間)で洗浄した。樹脂がFmocを含有する場合、Fmocを20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)で除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Asp(t-Bu)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Asp(Ot-Bu)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Pro(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Pro(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Ile(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Ile(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Pen(Trt)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Pen(Trt)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Ile(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Ile(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Oic(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Oic(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Pro(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Pro(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Leu(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Leu(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Ser(t-Bu)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Ser(t-Bu)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Arg(Pbf)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Arg(Pbf)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Ser(t-Bu)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Ser(t-Bu)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Cys(Trt)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Cys(Trt)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Ile(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Ile(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
自動SPPS中の手動カップリング:
Fmoc-(N-Me)G(DMF中0.2M、5当量)を樹脂に添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間振盪しながら進行させた(Thermomixer、rt)。溶液を濾過し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-(N-Me)G(DMF中0.2M、5当量)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間振盪しながら進行させた(Thermomixer、rt)。溶液を濾過し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
追加のアミノ酸が配列中に存在する場合、それらを上記の工程を用いてカップリングした。
試験切断:
手動カップリングを行った場合、典型的には、反応をモニターするために試験切断を行った。試験切断カクテルは、TFA/EDT/チオアニソール(90:3:7);室温および750rpmで、Thermomixer上で1.5時間振盪した。分析は、上記の方法の1つを用いてLC-MSによって行った。
完全切断:
ペプチドを含有する樹脂をシリンジに入れ、3.0mLの切断緩衝液TFA/EDT/チオアニソール(90:3:7)を樹脂に添加した。混合物を室温で2.5時間振盪した。該溶液を濾取し、冷ジエチルエーテル(-20C)を添加することにより該ペプチドを沈殿させた。この溶液を、窒素雰囲気下、Falconチューブ(60mL)中で遠心分離(3000rpm)した。エーテルをデカントし、固体残渣を冷ジエチルエーテル(5×10mL)で繰り返し洗浄した。次いで、固体残渣を乾燥させた。
ジスルフィド環化:
粗ペプチドを0.1M重炭酸アンモニウム(pH7.8~8.2)に1mg/2mLの濃度で溶解した。溶液をオービタルシェーカー上で一晩、丸底フラスコ中で大気に開放して振盪させた。次いで、溶液を凍結乾燥して、白色粉末を得た。
HPLC精製のためのカラムスクリーニング:
ペプチドを5%CHCNおよび95%水中に溶解した。カラムスクリーニングを各ペプチドについて行い、精製にどの分取HPLC方法を使用するかを決定した。以下の分析カラムをスクリーニングした。
カラムスクリーニングには2つの方法がある:
1) 5-60%ACN_8分_1mL/分_25°C
2) 30-85%ACN_8分_1mL/分_25°C
使用可能なカラム(50mmxID4,6mm)(分取(Prep)カラムとしても使用可能):
1) Aeris C18(Phenomenex)
2) X-Bridge C18(Waters)
3) Kinetex C18(Coreshell Material)(Phenomenex)
4) YMC Triart C18(100%水での溶出が可能)
5) Kinetix Biphenyl(Phenomenex)
6) X-Select C18(正電荷)
7) Jupiter Proteo C18(Phenomenex)
8) Luna C18(フェノメネックス)
本発明のペプチドについては、以下の5つの分取カラムのうちの1つを使用した:
1) カラム:Phenomenex、Aeris Peptide 5μ XB-C18、AXIA Packed、21,2x250mm+Cartridge 5μ
2) カラム:Phenomenex、Kinetex C18 5μ 21,5x250mm+カートリッジ 5μ
3) カラム:Phenomenex、Kinetex 5μ Biphenyl 100A、AXIA Packed、21,2x250mm+カートリッジ 5μ
4) カラム:YMC Actus Triart Prep.C18 12nm、S-10μm 250x20mm+カートリッジ 3μm(10x4mm)
5) カラム:Waters、Xbridge Prep.C18.5μ OBD 19x250mm+カートリッジ 10μ
カラムを選択したら、以下の方法の1つを使用した:
1) 方法:グラディエント5~60%ACN(水中の)(0.10%TFA)
2) 方法:グラディエント30~85%ACN(水中の)(0.10%TFA)
3) カラムスクリーニングの結果に基づく集束グラディエント。
流量20mL/分
合わせた画分を、HPLC(5~95 in 8in、Chromolith SpeedROD & YMC C18 5~95 in 18min)および上記のLC-MS方法の1つを用いて分析した。
実施例165では、粗ペプチドをCHCN/水(1:1)に溶解し、Phenomenex KinetexカラムC18 5μ、21.5×250mm+5μカートリッジ、流量:20mL/分、方法:水中5~60%ACN(それぞれ0.10%TFAを含む)で48分間に亘って精製した。合わせた画分を凍結乾燥して、39mgの実施例165(純度95%)を得た。
表6:使用した材料及び条件の注記
Figure 2022532069000036
Maspペプチドの自動SPPSの一般的方法(方法B)
((N-Me)G)-IC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+I-((5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-1-カルボン酸)-OH(実施例164)の合成が代表的である。
ペプチドは、標準的なFmoc化学を用いて合成した。
可能であれば、第1のアミノ酸(例えば、Fmoc-Asp(t-Bu)-OH、Fmoc-Pro-OHなどをプレロードした)をプレロードしたWang樹脂を、0.55~0.7mmol/gの典型的なローディングで使用した。最初のアミノ酸が利用できなかった場合、それを手動で添加した。
最初のアミノ酸がプレロード樹脂として利用できない場合、それを手動で添加し、クロロトリチル樹脂を合成に使用した。
2-クロロトリチル樹脂への最初のアミノ酸のローディング:
2-クロルトリチル樹脂(500mg、0.775mmol)を、50mLのFalconチューブ中の10mLのDCMで15分間膨潤させ、5-[(9H-フルオレン-9-イルメトキシ)カルボニル]-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-1-カルボン酸(281mg、0.775mmol)を、DIEA(6当量、0.81mL)を添加したDCMに溶解し、溶液を樹脂に添加した。溶液をアルゴンでパージし、室温で一晩振盪した。混合物を濾過し、DMF(3×5mL)およびDCM(3×5mL)で洗浄した。メタノール(5mL)を加え、混合物を30分間振盪し、次いで濾過した。樹脂をDMF(3×5mL)およびDCM(3×5mL)で洗浄した。メタノール(5mL)を再び添加し、混合物を30分間振盪し、次いで濾過した。樹脂をDMF(3×5mL)およびDCM(3×5mL)で洗浄した。ローディングは、以下に記載されるローディング手順の決定に基づいて、0.42mmol/gであると決定された。
次いで、この樹脂を、Protein TechnologiesからのSymphony X synthesizer上で、0.1mmolスケールで自動SPPSのために使用した。
樹脂ローディングの決定:
樹脂のローディングを決定するために、FMOC保護基は規定量の樹脂から切断され、その後、上澄み切断液中の得られたフルオレニル化合物の濃度は、301nmでの測光により測定される。これは、樹脂上にロードされたアミノ酸の量と直接相関する。
1) 1~3mgの樹脂を、2mLのエッペンドルフチューブまたは類似物中に秤量する(正確な量に注意)。
2) DMF中の20%ピペリジンの溶液1000μLを添加する。
3) 混合物を30分間撹拌して、FMOC基を切断する。
4) 次いで、100μLの上清溶液を石英ガラスキュベットに移し、900μLの20%ピペリジン/DMFで希釈する
5) 1000μlのピペリジン/ DMFのブランク試料を第2のキュベットで調製する。
6) 参照サンプルからブランク値を決定した後、λ=301nmでの試験サンプルの吸光度をUV-Vis光度計(Thermo Scientific Evolution 201)で測定する。
7) より高い精度のために、複数の試験サンプル(典型的には2つ)を形成することができ、次いで、測定された吸光度の算術平均が計算のために使用される。
樹脂ローディングの計算:
mmol/g単位の樹脂ローディングL301は、次式で計算される:
数式1
Figure 2022532069000037
E=吸光度
ε=波長301nmにおける吸光係数(7800L/molcm)
m=樹脂使用量(g)
V=試料量(L)
D=キュベットの層厚(cm)
VF=希釈係数(=10)
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
後続のFmocアミノ酸のカップリングは、方法Aに記載されるように進行した。
以下の溶液を調製し、合成中に使用した:
1) Fmocアミノ酸:0.2M(8当量)
2) 活性化剤1:DMF中の0.5M DIC(7.5当量)
3) 活性化剤2:DMF中の0.5M Oxyma(7,5当量)
4) Fmoc脱保護:DMF中20%ピペリジン
5) DMF2mL中の無水酢酸(10当量)
二重カップリングは、典型的には各アミノ酸について行った。高価な非天然FmocもしくはBocアミノ酸、自家合成Fmocアミノ酸、またはN-メチル化アミノ酸については、シーケンスを中断し、このアミノ酸を手動でカップリングした(二重カップリングであるが、典型的にはより少ない試薬(3~5当量))。このカップリングが完了した後、合成を典型的にはシンセサイザー上で続けた。N-メチルアミノ酸がシーケンスに付加された場合、典型的には、次のアミノ酸も同様に手動でカップリングされた。全ての工程は、窒素下、室温で行った。Fmoc-PenおよびFmoc-Oicは、典型的には自動SPPSを用いて結合させた。Fmoc(N-Me)Gは、典型的には手動でカップリングされた。Ahxは常に手動でカップリングした。
Fmoc切断:
樹脂を膨潤させ、DMF(3×3mL、10分)で洗浄した。樹脂がFmocを含有する場合、Fmocを20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)で除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Ile(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Ile(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Pen(Trt)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Pen(Trt)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Ile(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Ile(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Oic(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Oic(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Pro(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Pro(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Leu(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Leu(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Ser(t-Bu)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Ser(t-Bu)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Arg(Pbf)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Arg(Pbf)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Ser(t-Bu)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Ser(t-Bu)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Cys(Trt)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Cys(Trt)(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
カップリング:
Fmoc-Ile(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-Ile(4.0mL)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間窒素バブリングしながら進行させた。溶液を排出し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
自動SPPS中の手動カップリング:
Fmoc-(N-Me)G(DMF中0.2M、5当量)を樹脂に添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間振盪しながら進行させた(Thermomixer、rt)。溶液を濾過し、DMF(1×3mL、30秒)で洗浄した。カップリング工程を繰り返した。Fmoc-(N-Me)G(DMF中0.2M、5当量)を添加した。活性化剤1溶液(DIC、1.5mL)および活性化剤2溶液(Oxyma、1.5mL)を添加し、カップリングを2時間振盪しながら進行させた(Thermomixer、rt)。溶液を濾過し、DMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
Fmoc切断:
20%ピペリジン溶液(2×3mL、10分)を添加することによって、Fmoc保護基を除去した。樹脂をDMF(6×3mL、30秒)で洗浄した。
追加のアミノ酸が配列中に存在する場合、それらを上記の工程を用いてカップリングした。
試験切断:
手動カップリングを行った場合、典型的には、反応をモニターするために試験切断を行った。試験切断カクテルは、TFA/EDT/チオアニソール(90:3:7);室温および750rpmでThermomixer上で1.5時間振盪した。分析は、上記の方法の1つを用いてLC-MSによって行った。
完全切断:
ペプチドを含有する樹脂をシリンジに入れ、3.0mLの切断緩衝液TFA/EDT/チオアニソール(90:3:7)を樹脂に添加した。混合物を室温で2.5時間振盪した。該溶液を濾取し、冷ジエチルエーテル(-20C)を添加することにより該ペプチドを沈殿させた。この溶液を、窒素雰囲気下、Falconチューブ(60mL)中で遠心分離(3000rpm)した。エーテルをデカントし、固体残渣を冷ジエチルエーテル(5×10mL)で繰り返し洗浄した。次いで、固体残渣を乾燥させた。
ジスルフィド環化:
粗ペプチドを0.1M重炭酸アンモニウム(pH7.8~8.2)に1mg/2mLの濃度で溶解した。溶液をオービタルシェーカー上で一晩、丸底フラスコ中で大気に開放して振盪させた。次いで、溶液を凍結乾燥して、白色粉末を得た。
HPLC精製のためのカラムスクリーニング:
ペプチドを5%CHCNおよび95%水中に溶解した。カラムスクリーニングを各ペプチドについて行い、精製にどの分取HPLC方法を使用するかを決定した。以下の分析カラムをスクリーニングした。
カラムスクリーニングには2つの方法がある:
1) 5~60%ACN_8分_1 mL/分_25°C
2) 30-85% ACN_8分_1 mL/分_25°C
使用可能なカラム(50mmxID 4,6mm)(分取(Prep)カラムとしても使用可能):
1) Aeris C18(Phenomenex)
2) X-Bridge C18(Waters)
3) Kinetex C18(Coreshell Material)(Phenomenex)
4) YMC Triart C18(100%水での溶出が可能)
5) Kinetix Biphenyl(Phenomenex)
6) X-Select C18(正電荷)
7) Jupiter Proteo C18(Phenomenex)
8) Luna C18(Phenomenex)
本発明のペプチドについては、以下の5つの分取カラムのうちの1つを使用した:
1) カラム:Phenomenex、Aeris Peptide 5μ XB-C18、AXIA Packed、21,2x250mm+Cartridge5μ
2) カラム:Phenomenex、Kinetex C18 5μ 21,5x250mm+カートリッジ5μ
3) カラム:Phenomenex、Kinetex 5μ Biphenyl 100A、AXIA Packed、21,2x250mm+カートリッジ5μ
4) カラム:YMC Actus Triart Prep.C18 12nm、S-10μm 250x20mm+カートリッジ3μm(10x4mm)
5) カラム:Waters、Xbridge Prep.C18 5μ OBD 19x250mm+カートリッジ10μ
カラムを選択したら、以下の方法の1つを使用した:
1) 方法:グラディエント5~60%ACN(水中で)(0.10%TFA)
2) 方法:グラディエント30~85%ACN(水中で)(0.10%TFA)
3) カラムスクリーニングの結果に基づく集束グラディエント。
流量20mL/分
合わせた画分を、高速液体クロマトグラフィー(5-95 in 8in, Chromolith SpeedROD & YMC C18 5-95 in 18 min)によって、および上記に記載されるLC-MS方法の1つを使用して分析した。
実施例164について、粗ペプチドをCHCN/水(1:1)に溶解し、Phenomenex KinetexカラムC18 5μ、21.5×250mm+5μカートリッジ、流量:20mL/分、水中5~60%ACN(それぞれ0.10%TFAを含む)で48分間に亘って精製した。合わせた画分を凍結乾燥して、29.8mgの実施例164(純度98.3%)を得た。
表7:使用した材料及び条件の注記
Figure 2022532069000038
Maspペプチドの手動SPPSの一般的方法(方法C)
配列AIC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IPN-OH(実施例418)の合成が代表的である。
ペプチド合成:
ペプチドは、標準的なFmoc化学を用いて合成した。
1) 樹脂調製:クロロトリチル樹脂(CTC樹脂)(0.3mmol、0.3g、1.0mmol/g)に、DCM(6.0mL)中のFmoc-Asn(Trt)-OH(0.3mmol、0.18g、1.0当量)およびDIEA(0.21mL、1.2mmol、4.0当量)を添加した。混合物をNにより20℃で2時間撹拌した後、MeOH(0.3ml)を加え、さらにNにより30分間撹拌した。樹脂をDMF(6.0mL×3)で洗浄した。次いで、DMF(6.0ml)中の20%ピペリジンを加え、Nにより20℃で20分間撹拌した。次に、混合物を濾過して樹脂を得た。樹脂をDMF(6.0mL×3)で洗浄し、濾過して樹脂を得た。
2) カップリング:DMF(3.0mL)中のFmoc-Pro-OH(0.30g、0.9mmol、3.0当量)HBTU(0.32g、0.85mmol、2.85当量)およびDIEA(1.80mmol、0.32mL、6.00当量)をレジンに添加し、Nにより20℃で30分間撹拌した。次に、樹脂をDMF(6.0mL×5)で洗浄した。
3) 脱保護:DMF中の20%ピペリジン(6.0ml)を該樹脂に添加し、該混合物をNにより20℃で20分間撹拌した。
4) 他のすべてのアミノ酸について工程2~3を繰り返す:
表8:使用した材料と条件の注記
Figure 2022532069000039
DMF中の20%ピペリジンを30分間のFmoc脱保護に使用した。カップリング反応をニンヒドリン(Proを除くすべてのアミノ酸)およびクロラニル試験(Pro)によってモニターし、樹脂をDMF(5.0mL)で5回洗浄した。
ペプチド切断および精製:
1) 樹脂をMeOH(6.0mL×5)で洗浄し、真空下で乾燥させて、0.62gのペプチド樹脂を得た。次いで、6.0mlの切断緩衝液(92.5%TFA/2.5%EDT/2.5%TIS/2.5%HO)を、20℃で側鎖保護ペプチドレジンを含むフラスコに添加し、混合物を2.5時間撹拌した。
2) ペプチドを冷t-ブチルメチルエーテル(50mL)で沈殿させ、遠心分離(3000rpmで3分)して、固体粗生成物を得た。粗ペプチド沈殿物をtert-ブチルメチルエーテルでさらに2回洗浄する(20.0mL×3)。粗ペプチドを真空上で2.0時間乾燥させて、0.4gの粗ペプチドを得る。
3) 粗生成物(0.4g)をCHCN(150mL)および水(150mL)に溶解した。ヨウ素(I)(MeOH中0.1M、1.5ml)を、黄色が持続するまで20℃で添加した。次に、混合物を20℃で2分間撹拌した。次いで、チオ硫酸ナトリウム(水中0.1M、0.05mL)を、黄色が消えるまで滴下した。混合物を凍結乾燥して、粗粉末(0.41g)を得た
4) 粗ペプチドを分取HPLC(条件:A:水中0.075%TFA B:CHCN)によって精製し、凍結乾燥して、白色固形物およびTFA塩として、所望のペプチド(実施例418)(108.1mg、収率23.0%、方法W1による純度97.3%;方法7による純度97.4%)を得た。精製条件:ペプチドをTFA/HO(7:3)に溶解し、流量20mL/分、グラディエント12~42%、60分間;保持時間=42分、Luna 25×200mm、C18 10um、110Åカラムで精製し、次にGemini 150×30mm、C18 5um、110Åカラムで再度精製し、所望の純度に達した。
C末端アミドをこの方法に従って調製した場合、合成は、Rink Amide MBHA樹脂(典型的には約0.4~0.6mmol/gのローディング、上記の工程は同じである)を用いて開始した。
Maspペプチドの手動SPPSの一般的方法(方法D)
C末端アミドを調製した場合、合成はRink Amide MBHA樹脂(典型的には約0.4~0.6mmol/gのローディング)で開始し、配列PIC+SRS-((tBu)A)-PPI-(Pen)+IPD-NH2(実施例9)の合成が代表的である。
C末端酸を調製した場合、合成は2-クロロトリチル樹脂で開始し、第1のFmocアミノ酸を方法Cに記載の方法に従って添加した。
ペプチド合成:
ペプチドは、標準的なFmoc化学を用いて合成した。
1) 樹脂調製:DMF(10.0ml)中のRink Amide MBHA樹脂(0.66g、0.30mmol、ローディング=0.45mmol/g)をNにより20℃で0.5時間撹拌した。次いで、DMF(10ml)中の20%ピペリジンを加え、Nにより20℃で20分間撹拌した。次に、混合物を濾過して樹脂を得た。樹脂をDMF(10×5mL)で洗浄し、濾過して樹脂を得た。
2) カップリング:DMF(3.0mL)中のFmoc-Asn(Trt)-OH(0.9mmol、0.37g、3.0当量) HBTU(0.32g、0.85mmol、2.95当量)およびDIEA(1.80mmol、0.32mL、6.00当量)をレジンに添加し、Nにより20℃で30分間撹拌した。次に、樹脂をDMF(10.0mL×3)で洗浄した。
3) 脱保護:DMF(10.0ml)中の20%ピペリジンを該樹脂に添加し、該混合物をNにより20℃で20分間撹拌した。
4) 他のすべてのアミノ酸について、工程2~3を繰り返す。
表9:使用した材料及び条件の注記
Figure 2022532069000040
DMF中の20%ピペリジンを30分間のFmoc脱保護に使用した。カップリング反応をニンヒドリン(Proを除くすべてのアミノ酸)およびクロラニル試験(Pro)によってモニターし、樹脂をDMF(5.0mL)で5回洗浄した。
ペプチド切断および精製:
1) 樹脂をMeOH(6.0mL×5)で洗浄し、真空下で乾燥させて、0.66gのペプチド樹脂を得た。次いで、6.0mlの切断緩衝液(90%TFA/5%EDT/2.5%TIS/2.5%HO)を、20℃で側鎖保護ペプチド樹脂を含むフラスコに添加し、混合物を2.5時間撹拌した。
2) ペプチドを冷t-ブチルメチルエーテル(50mL)で沈殿させ、遠心分離(3000rpmで3分間)して、固体粗生成物を得た。粗ペプチド沈殿物をtert-ブチルメチルエーテルでさらに3回洗浄した(20.0mL×3)。粗ペプチドを真空上で2.0時間乾燥させて、0.4gの粗ペプチドを得る。
3) 粗生成物(0.4g)をCHCN(15mL)および水(15mL)に溶解して、濃度0.1mMを得た。NHHCO液(1M)を追加し、pH8~9程度に調整した。溶液を室温で約8時間振盪した。反応を高速液体クロマトグラフィーでモニターした。反応が完了した後、反応を酢酸でクエンチして、pHを約6に調整した。次いで、反応混合物を凍結乾燥し、得られた固体を逆相HPLCによって精製した。
4) 分取HPLC(条件:A:水中0.075%TFA B:CHCN)により粗ペプチドを精製し、凍結乾燥して、白色固形物およびTFA塩として所望のペプチド(実施例9)(202.40mg、収率41.4.0%、方法W1により純度93.7%;方法7により純度95.1%)を得た。精製条件:ペプチドをTFA/HO(7:3)に溶解した;流量20mL/分;60分間にわたるグラディエント12~42%;保持時間=42分;Luna 25×200mm、C18 10μm、110Åカラムで精製した。
Maspペプチドの手動SPPSのための別の一般的方法(方法E)
配列((2S)-2[(アミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)]酢酸)-IC+SRSLP-(Oic)-IC+I-OH(実施例184)の合成が代表的である。
ペプチド合成:
ペプチドは、標準的なFmoc化学を用いて合成した。
下記の化学構造における暗いボールは、固相ペプチド合成(SPPS)、例えば、2-クロロトリチル樹脂、Rink amide樹脂など、のために使用される固相ポリマー支持体を示す。
実施例1A
(2S)({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)(オキサン-4-イル)酢酸(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000041
アセトン/水(15mL/10mL)中の(2S)-アミノ(オキサン-4-イル)酢酸(950mg、5.97mmol)に、重炭酸ナトリウム(5.01g、59.7mmol)および1-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(2.11g、6.27mmol)を加えた。混合物を室温で週末にわたって撹拌した。懸濁液を水で処理し、MBTEでさらに2回抽出した。水相を1M塩酸水溶液で酸性化し、ジクロロメタンでさらに3回抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Isolera;50g SNAP Ultra;グラディエント:シクロヘキサン50%/酢酸エチル50%+1%酢酸~シクロヘキサン20%/酢酸エチル80%+1%酢酸)により精製した。適切な画分を合わせ、蒸発させた。残渣をトルエンに溶解し、さらに2回蒸発させ、次いで残渣を真空下で乾燥させて、1.08g(純度100%、収率47%)の標的化合物を得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 0.90 分; MS (ESIpos): m/z = 382 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.150 (0.43), -0.008 (4.33), 0.008 (3.74), 0.146 (0.43), 1.280 (1.03), 1.300 (2.26), 1.309 (2.36), 1.331 (2.75), 1.341 (2.92), 1.371 (2.77), 1.401 (2.54), 1.411 (2.32), 1.430 (1.49), 1.464 (6.34), 1.496 (3.49), 1.932 (1.76), 1.942 (2.14), 1.951 (1.93), 1.960 (2.08), 2.327 (0.64), 2.366 (0.64), 2.670 (0.64), 2.710 (0.65), 3.169 (2.11), 3.212 (2.67), 3.237 (6.32), 3.265 (6.90), 3.704 (0.49), 3.715 (0.49), 3.840 (4.66), 3.854 (5.62), 3.867 (4.30), 3.879 (6.28), 3.899 (5.14), 3.918 (3.56), 4.201 (2.11), 4.218 (5.83), 4.237 (9.07), 4.263 (8.42), 4.274 (9.80), 4.293 (5.14), 4.318 (1.05), 7.309 (6.35), 7.328 (15.12), 7.347 (9.86), 7.400 (9.65), 7.419 (15.88), 7.437 (7.02), 7.652 (5.77), 7.674 (5.52), 7.735 (8.21), 7.740 (8.28), 7.754 (7.63), 7.883 (16.00), 7.902 (14.80), 12.609 (0.56).
実施例2A
Figure 2022532069000042
反応はアルゴン雰囲気下で行った。53mLのジクロロメタン中のN-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-L-イソロイシン(9.40g、26.6mmol)に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(19mL、110mmol)および2-クロロトリチルクロリド樹脂(10.0g、13.3mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩振盪した。沈殿を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。回収した樹脂をジクロロメタン/メタノール1:1で30分間振盪した。樹脂を濾過によって回収し、メタノールおよびジクロロメタンで、交代で3回洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例3A
Figure 2022532069000043
200mLのDMF/ピペリジン4:1中の実施例2A(15.2g、6.82mmol)を室温で15分間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。両方の工程を繰り返し、200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例4A
Figure 2022532069000044
実施例3A(11.4g、5.13mmol)を100mLのDMF中、室温で5分間膨潤させた。50mLのDMF中のN-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-S-(トリフェニルメチル)-L-システイン(6.01g、10.3mmol)、DIC(1.5mL、10mmol)およびOxyma(1.42g、10.0mmol)の混合物を加え、反応混合物を室温で2時間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。カップリング工程を一晩繰り返した。樹脂を濾過により収集し、150mLのDMFで3回、次いで150mLのメタノールおよび150mLのジクロロメタンで、交代で3回以上洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例5A
Figure 2022532069000045
200mLのDMF/ピペリジン4:1中の実施例4A(18.9g、8.51mmol)を室温で15分間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。両方の工程を繰り返し、回収した樹脂を200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例6A
Figure 2022532069000046
実施例5A(16.3g、7.32mmol)を150mLのDMF中で室温で5分間膨潤させた。50mLのDMF中のN-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-L-イソロイシン(5.18g、14.6mmol)、DIC(2.2mL、14mmol)およびOxyma(2.03g、14.3mmol)の混合物を添加し、反応混合物を室温で2時間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。カップリング工程を一晩繰り返した。樹脂を濾過により収集し、200mLのDMFで3回、次いで200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回以上洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例7A
Figure 2022532069000047
200mLのDMF/ピペリジン4:1中の実施例6A(20.0g、8.98mmol)を室温で15分間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。両方の工程を繰り返し、回収した樹脂を200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例8A
Figure 2022532069000048
実施例7A(17.8g、7.99mmol)を150mLのDMF中で室温で5分間膨潤させた。50mLのDMF中の(2S,3aS,7aS)-1-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オクタヒドロ-1H-インドール-2-カルボン酸(6.25g、16.0mmol)、DIC(2.4mL、16mmol)およびOxyma(2.21g、15.6mmol)の混合物を添加し、反応混合物を室温で2時間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。カップリング工程を週末にわたって繰り返した。樹脂を濾過により収集し、200mLのDMFで3回、次いで200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回以上洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例9A
Figure 2022532069000049
200mLのDMF/ピペリジン4:1中の実施例8A(21.5g、9.68mmol)を室温で30分間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回、次いで200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回以上洗浄した。回収した樹脂に、200mLのDMF/ピペリジン(4:1)を加え、室温で1時間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回、次いで200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回以上洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例10A
Figure 2022532069000050
実施例9A(18.1g、8.13mmol)を150mLのDMF中で室温で5分間膨潤させた。50mLのDMF中の1-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-L-プロリン(11.0g、32.5mmol)、DIC(4.9mL、32mmol)およびOxyma(4.51g、31.7mmol)の混合物を添加し、反応混合物を室温で週末にわたって振盪した。樹脂を濾過により収集し、200mLのDMFで3回、次いで200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回以上洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例11A
Figure 2022532069000051
150mLのDMF/ピペリジン4:1中の実施例10A(20.4g、9.16mmol)を室温で30分間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。両方の工程を繰り返し、回収した樹脂を200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例12A
Figure 2022532069000052
実施例11A(18.2g、8.18mmol)を150mLのDMF中で室温で5分間膨潤させた。50mLのDMF中のN-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-L-ロイシン(11.6g、32.7mmol)、DIC(4.9mL、32mmol)およびOxyma(4.53g、31.9mmol)の混合物を添加し、反応混合物を室温で一晩振盪した。樹脂を濾過により収集し、200mLのDMFで3回、次いで200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回以上洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例13A
Figure 2022532069000053
150mLのDMF/ピペリジン4:1中の実施例12A(20.9g、9.42mmol)を室温で30分間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。両方の工程を繰り返し、回収した樹脂を200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例14A
Figure 2022532069000054
実施例13A(18.0g、8.11mmol)を150mLのDMF中で室温で5分間膨潤させた。50mLのDMF中のO-tert-ブチル-N-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-L-セリン(12.4g、32.4mmol)、DIC(4.9mL、32mmol)およびOxyma(4.49g、31.6mmol)の混合物を添加し、反応混合物を室温で一晩振盪した。樹脂を濾過により収集し、200mLのDMFで3回、次いで200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回以上洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例15A
Figure 2022532069000055
200mLのDMF/ピペリジン4:1中の実施例14A(21.4g、9.64mmol)を室温で30分間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。両方の工程を繰り返し、回収した樹脂を200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例16A
Figure 2022532069000056
実施例15A(18.9g、8.51mmol)を150mLのDMF中で室温で5分間膨潤させた。DMF50mL中のN-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-N-[N-(2,2,4,6,7-ペンタメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-スルホニル)カルバムイミドイル]-L-オルニチン(22.1g、34.0mmol)、DIC(5.1mL、33mmol)およびOxyma(4.72g、33.2mmol)の混合物を加え、反応混合物を室温で一晩振盪した。樹脂を濾過により収集し、200mLのDMFで3回、次いで200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回以上洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例17A
Figure 2022532069000057
200mLのDMF/ピペリジン4:1中の実施例16A(23.8g、10.7mmol)を室温で30分間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。両方の工程を繰り返し、回収した樹脂を200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例18A
Figure 2022532069000058
実施例17A(22.1g、9.95mmol)を150mLのDMF中で室温で5分間膨潤させた。50mLのDMF中のO-tert-ブチル-N-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-L-セリン(15.3g、39.8mmol)、DIC(6.0mL、39mmol)およびOxyma(5.51g、38.8mmol)の混合物を添加し、反応混合物を室温で一晩振盪した。樹脂を濾過により収集し、200mLのDMFで3回、次いで200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回以上洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例19A
Figure 2022532069000059
200mLのDMF/ピペリジン4:1中の実施例18A(24.7g、11.1mmol)を室温で30分間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。両方の工程を繰り返し、回収した樹脂を200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例20A
Figure 2022532069000060
実施例19A(22.2g、9.99mmol)を150mLのDMF中で室温で5分間膨潤させた。50mLのDMF中のN-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-S-(トリフェニルメチル)-L-システイン(23.4g、40.0mmol)、DIC(6.0mL、39mmol)およびOxyma(5.54g、39.0mmol)の混合物を添加し、反応混合物を室温で一晩振盪した。樹脂を濾過により収集し、200mLのDMFで3回、次いで200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回以上洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例21A
Figure 2022532069000061
200mLのDMF/ピペリジン4:1中の実施例20A(24.5g、11.0mmol)を室温で30分間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。両方の工程を繰り返し、回収した樹脂を200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例22A
Figure 2022532069000062
実施例21A(22.3g、10.0mmol)を150mLのDMF中で室温で5分間膨潤させた。50mLのDMF中のN-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-L-イソロイシン(14.2g、40.1mmol)、DIC(6.0mL、39mmol)およびOxyma(5.55g、39.0mmol)の混合物を添加し、反応混合物を室温で週末にわたって振盪した。樹脂を濾過により収集し、200mLのDMFで3回、次いで200mLのメタノールおよび200mLのジクロロメタンで、交代で3回以上洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例23A
Figure 2022532069000063
7.5mLのDMF/ピペリジン4:1中の実施例22A(1.00g、250μmol)を室温で30分間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。両方の工程を繰り返し、回収した樹脂をメタノールおよびジクロロメタンで、交代で3回洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例24A
Figure 2022532069000064
実施例23A(1.00g、250μmol)を5mLのDMF中で室温で5分間膨潤させた。1mLのDMF中の(2S)-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ(オキサン-4-イル)酢酸(381mg、1.00mmol)、DIC(150μL、980μmol)およびOxyma(139mg、975μmol)の混合物を添加し、反応混合物を室温で週末にわたって振盪した。樹脂を濾過によって集め、DMFで3回洗浄し、次いでメタノールおよびジクロロメタンで、交代でさらに3回洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例25A
Figure 2022532069000065
7.5mLのDMF/ピペリジン4:1中の実施例24A(1.00g、250μmol)を室温で30分間振盪した。樹脂を濾過により集め、DMFで3回洗浄した。両方の工程を繰り返し、回収した樹脂をメタノールおよびジクロロメタンで、交代で3回洗浄した。回収した樹脂を次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例26A
(2S,3S)-2-{[(2R)-2-{[(2S,3S)-2-{[(2S,3aS,7aS)-1-{(2S)-1-[(2S,5S,8S,11S,14R,17S,20S)-20-アミノ-17-[(2S)-ブタン-2-イル]-8-(3-カルバムイミドアミドプロピル)-5,11-ビス(ヒドロキシメチル)-2-(2-メチルプロピル)-20-(オキサン-4-イル)-4,7,10,13,16,19-ヘキサオキサ-14-(スルファニルメチル)-3,6,9,12,15,18-ヘキサアザイコサナン-1-オイル]ピロリジン-2-カルボニル}オクタヒドロ-1H-インドール-2-カルボニル]アミノ}-3-メチルペンタノイル]アミノ}-3-スルファニルプロパノイル]アミノ}-3-メチルペンタン酸(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000066
実施例25A(1.00g、250μmol)に、TFA/EDT/チオアニソール(90:3:7)の切断カクテルを添加し、混合物を室温で2時間振盪した。濾液を集め、樹脂をジクロロメタンで洗浄した。合わせた濾液を蒸発させた。残渣をジエチルエーテルと一緒に撹拌し、固体を濾過により集めた。固体をジエチルエーテルで数回洗浄し、次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例184
((2S)-2[(アミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)]酢酸)-IC+SRSLP-(Oic)-IC+I-OH(実施例184)
N-[(6S,9S,12S,15S,18R,23R,26S,28aS,29aS,33aS,35aS)-18-({N-[(2S)-2-アミノ-2-(オキサン-4-イル)アセチル]-L-イソロイシル}アミノ)-26-[(2S)-ブタン-2-イル]-12-(3-カルバムイミドアミドプロピル)-9,15-ビス(ヒドロキシメチル)-6-(2-メチルプロピル)-5,8,11,14,17,25,28,35-オクタオキソドトリアコンタヒドロ-1H,5H,22H-ピロロ[2’,1’:13,14][1,2,5,8,11,14,17,20,23,26]ジチアオクタアザシクロノナコシノ[11,10-a]インドール-23-カルボニル]-L-イソロイシン(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000067
実施例26A(425mg、304μmol)に、850mLの0.1M重炭酸アンモニウム水溶液(pH7.86)を添加した。反応混合物に空気を5分間通気した。反応混合物を開放フラスコ中で室温で一晩撹拌した。溶媒を凍結乾燥して、580mgの白色固体を得た。上記の逆相HPLC(方法B)を用いた精製により、3つの画分7.4mg(>99%)、24.5mg(98%)および15mg(95%)の所望の実施例184を得た。
一般的方法F:ペプチドTFA塩のHCl塩への変換
AIC+SRS-((tBu)A)-PPI-((N-Me)C)+IPD-NH2(HCl塩)(実施例30)の合成が代表的である。
自動イオン交換ステーションの手順:
Hirschmann社の蠕動ポンプ(Rotarus volume 50)、チューブ:Tygon 2001(ID 0,64mm)
セッティング:
Oによる洗浄:ランタイム1200s;80分-1;1サイクル(は35ml容量)
ペプチドを用いた試料循環:ランタイム1200s;80分-1;1サイクル(は70ml容量)
Oによる洗浄(またはHO中の%ACN:ランタイム1200s; 80分-1;1サイクル(は35ml容量)
Amberlite IRA 410(HCl形態)を使用した。1500mgの樹脂を2つのフィルターカートリッジに入れ、脱イオン水で洗浄した(10回)。
3mlの5%ACN/HO溶液に溶解したペプチドをカラムにロードし、カラムを10回循環させた。カラムを水で洗浄し、溶液をFalconチューブに集め、凍結乾燥した。
72.83mgの所望のペプチドをHCl塩として得た:LC-MS(>99%);イオンクロマトグラフィー分析:3.7重量%Cl-(1.57当量Cl-)、<1重量%TFA。
イオン交換プロセスはまた、以下のプロトコルを使用して実施され得る:
Amberlite IRA 410樹脂(HCl形態)(1~2g)を10mLフリットシリンジに入れた(100mgのペプチドは1gのIRA 410樹脂を必要とする)
1) 樹脂を水で洗浄する(10回×3mL)
2) 樹脂を水中の5%ACNで洗浄する(1回×3mL)
3) ペプチドを水中の5%ACNに溶解した
4) ペプチドをシリンジに添加し、溶液をカラムに10~20回循環させた。溶出液をFalconチューブに集める。
5) 樹脂を水中の5%ACN(10回×3mL)で洗浄し;この溶液をFalkon-チューブ中の溶液に添加する
6) 合わせた溶液を凍結乾燥する。
一般的方法FA:ペプチドTFA塩の他の塩への変換
その他の塩の形態:
塩化物対イオンは、所望の塩形態の溶液(例えば、酢酸ナトリウム)をカラムに繰り返し通し、次いで、カラムを水で繰り返し洗浄することによって、他の対イオンと交換され得る。次いで、ペプチドをロードし、上記の手順に従う。このようにして、ペプチドの酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、および乳酸塩が調製された。以下の3つの例は代表的なものである:
実施例249
配列:((N-Me)G)-IC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IP-NH(酢酸塩)(実施例249)
N-[(6S,9S,12S,15S,18R,23R,26S,28aS,29aS,33aS,35aS)-26-[(2S)-ブタン-2-イル]-12-(3-カルバムイミドアミドプロピル)-9,15-ビス(ヒドロキシメチル)-22,22-ジメチル-18-[(N-メチルグリシル-L-イソロイシル)アミノ]-6-(2-メチルプロピル)-5,8,11,14,17,25,28,35-オクタオキソドトリアコンタヒドロ-1H,5H,22H-ピロロ[2’,1’:13,14][1,2,5,8,11,14,17,20,23,26]ジチアオクタアザシクロノナコシノ[11,10-a]インドール-23-カルボニル]-L-イソロイシル-L-プロリンアミド,酢酸塩
IRA410塩化物樹脂(12g)を空の20mL Biotageカラムに入れ、樹脂をACN-水の5%溶液で洗浄した(10回)。カートリッジを自動イオン交換ステーションに取り付けた。レジンを20カラム容量の1MNaOH溶液(2×1800s 回転数80分-1)で洗浄した。カラムを水で洗浄し、溶離液のpHがpH9未満(カラム容量10倍)になるまで洗浄した後、カラムを1M酢酸溶液(カラム容量10倍)で溶離し、溶離液のpHが5を超えるまで水で洗浄した(カラム容量約10倍)。ペプチド(N-Me)GIC+SRSLP-(Oic)-I-Pen+IP-NH(TFA塩)(1200mg)を、12mLの5%ACN/水でカラムにロードし、一般方法Fに従って10回カラムを循環させた。次いで、レジンを5%ACN/水溶液で10回洗浄し、溶出液を50mLファルコンチューブに回収した。このスケールに使用したパラメータ設定は、以下の通りであった:
Oでの洗浄:ランタイム3085s;80分-1;1サイクル(は90ml容積)
ペプチドを用いたサンプル循環:ランタイム3085s;80分-1;1サイクル(は180mL容積)
Oで洗浄(またはHO中で%ACNを使用:ランタイム3085s;80分-1;1サイクル(は90ml容積)
合わせた溶離液を凍結乾燥して、1120mg(純度100%、収率97%)の標的酢酸塩を得た。
イオンクロマトグラフィー(塩化物含量):<1%塩化物
イオンクロマトグラフィー(TFA含量):<1%TFA
イオンクロマトグラフィー(酢酸塩含量):7.1%酢酸塩=1.84当量
LC-MS(MCW-TOF-AQ-YMC-18分):Rt=7.74分;MS(ESIpos):m/z=725[M+2H]
実施例264
配列:((N-Me)G)-IC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IP-NH(L-酒石酸塩)(実施例264)
N-[(6S,9S,12S,15S,18R,23R,26S,28aS,29aS,33aS,35aS)-26-[(2S)-ブタン-2-イル]-12-(3-カルバムイミドアミドプロピル)-9,15-ビス(ヒドロキシメチル)-22,22-ジメチル-18-[(N-メチルグリシル-L-イソロイシル)アミノ]-6-(2-メチルプロピル)-5,8,11,14,17,25,28,35-オクタオキソドトリアコンタヒドロ-1H,5H,22H-ピロロ[2’,1’:13,14][1,2,5,8,11,14,17,20,23,26]ジチアオクタアザシクロノナコシノ[11,10-a]インドール-23-カルボニル]-L-イソロイシル-L-プロリンアミド (2R,3R)-2,3-ジヒドロキシブタン二酸(L-(+)酒石酸)塩
IRA410塩化物樹脂(12.5g)を空の20mL Biotageカラムに入れ、樹脂をACN-水の5%溶液で洗浄した(10回)。カートリッジを自動イオン交換ステーションに取り付けた。樹脂を20カラム容量の1MNaOH溶液(2×1800s回転数80分-1)で洗浄した。カラムを、溶離液のpHが<pH9(10カラム容量)になるまで水で洗浄し、次いで、カラムを、1M L-酒石酸溶液(10カラム容量)で溶離し、次いで、溶離液のpHが>5(約10カラム容量)になるまで水で洗浄した。ペプチド((N-Me)G)-IC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IP-NH(TFA塩)(1200mg)を、12mLの5%ACN/水でカラムにロードし、一般法Fに従ってカラムを10回循環させ、次いで、樹脂を5%ACN/水溶液で10回洗浄し、溶出液を50mLファルコン管に回収した。このスケールに使用したパラメータ設定は、以下の通りであった:
Oによる洗浄:ランタイム3085s;80分-1;1サイクル(は90ml容積)
ペプチドを用いた試料循環:ランタイム3085s;80分-1;1サイクル(は180ml容積)
Oによる洗浄(またはHO中の%ACN:ランタイム3085s;80分-1;1サイクル(は90ml容積)
合わせた溶離液を凍結乾燥して、1170mg(純度100%、収率91%)の標的L-酒石酸塩を得た。
イオンクロマトグラフィー(塩化物含量):<1%塩化物
イオンクロマトグラフィー(TFA含量):<1%TFA
イオンクロマトグラフィー(酢酸塩含量):13.4%酢酸塩=1.49当量
LC-MS(MCW-TOF-AQ-YMC-18分):Rt=7.62分;MS(ESIpos):m/z=725[M+2H]
実施例376
配列:((N-Me)G)-IC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IP-NH(クエン酸塩)(実施例376)
N-[(6S,9S,12S,15S,18R,23R,26S,28aS,29aS,33aS,35aS)-26-[(2S)-ブタン-2-イル]-12-(3-カルバムイミドアミドプロピル)-9,15-ビス(ヒドロキシメチル)-22,22-ジメチル-18-[(N-メチルグリシル-L-イソロイシル)アミノ]-6-(2-メチルプロピル)-5,8,11,14,17,25,28,35-オクタオキソドトリアコンタヒドロ-1H,5H,22H-ピロロ[2’,1’:13,14][1,2,5,8,11,14,17,20,23,26]ジチアオクタアザシクロノナコシノ[11,10-a]インドール-23-カルボニル]-L-イソロイシル-L-プロリンアミド,2-ヒドロキシプロパン-1,2,3-トリカルボン酸(クエン酸)塩
Figure 2022532069000068
IRA410塩化物樹脂(26g)を空の20mL Biotageカラムに入れ、樹脂をACN-水の5%溶液で洗浄した(10回)。カートリッジを自動イオン交換ステーションに取り付けた。樹脂を20カラム容量の1MNaOH溶液(2×1800s回転数80分-1)で洗浄した。カラムを、溶離液のpHが<pH9(10カラム容量)になるまで水で洗浄した。次いで、カラムを、1Mクエン酸溶液(10カラム容量)で溶離し、次いで、溶離液のpHが>5(約10カラム容量)になるまで水で洗浄した。ペプチド(N-Me)GIC+SRSLP-(Oic)-I-Pen+IP-NH(TFA塩)(1200mg)を、12mLの5%ACN/水でカラムにロードし、一般法Fに従って10回カラムを循環させた。次いで、樹脂を5%ACN/水溶液で10回洗浄し、溶出液を50mLファルコンチューブに回収した。このスケールに使用したパラメータ設定は、以下の通りであった:
Oによる洗浄:ランタイム3085s;80分-1;1サイクル(は90ml容積)
ペプチドを用いた試料循環:ランタイム3085s;80分-1;1サイクル(は180ml容積)
Oによる洗浄(またはHO中の%ACN:ランタイム3085s;80分-1;1サイクル(は90ml容積)
合わせた溶離液を凍結乾燥して、1370mg(純度100%、収率97%)の標的L-酒石酸塩を得た。
イオンクロマトグラフィー(塩化物含量):<1%塩化物
イオンクロマトグラフィー(TFA含量):<1%TFA
イオンクロマトグラフィー(酢酸塩含量):19.0%酢酸塩=1.77当量
LC-MS(MCW-TOF-AQ-YMC-18分):Rt=7.6分;MS(ESIpos):m/z=725[M+2H]
当業者はイオンクロマトグラフィーによる化学量論が常に化学量論的であるとは限らない(例えば、1:2または1:1)が、水分含量は考慮されておらず、これは、いくつかの場合において測定された場合、8~15%の水分含量であり得ることを認識する。
一般的方法G:無塩形態の調製
AIC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IPD-NH(無塩形態)(実施例27)の作成が代表的である。
5グラムのTFA塩(実施例75)を、酸改質剤を用いずに70Cのアセトニトリル水グラディエントを使用する逆相HPLCによって精製した。所望の画分を合わせ、凍結乾燥した。2.2グラムの無塩形態(実施例27)が得られた;LC-MS(>純度99%);イオンクロマトグラフィー(<1%TFA)
一般的方法H:大規模合成
AIC+SRS-((tBu)A)-PPI-((N-Me)C)+IPD-NH(実施例48)の合成が代表的である
Figure 2022532069000069
ペプチドは、標準的なFmoc化学を用いて合成した。
1) MBHA樹脂(180mmol)を入れた容器にDMFを加え、樹脂を2時間膨潤させた。
2) Fmoc-Rinkアミドリンカを追加して30秒間混合し、その後、飽和バッファを追加した。混合は、Nバブルを用いて約1時間行われた。
3) 溶液を樹脂から排出し、樹脂をDMF洗浄(30秒×3回)で洗浄した。
4) 20%ピペリジン/DMFの溶液を添加し、窒素バブリングで30分間混合した。
5) 溶液を排出し、樹脂をDMFで洗浄した(5回)。
6) Fmoc-アミノ酸溶液を添加し、30秒間混合し、次いで活性化緩衝液を添加した。混合は、Nバブルを用いて約1時間行われた。
7) 各アミノ酸カップリングについて、工程3~6を繰り返した。
表10:使用した材料と条件の注記
Figure 2022532069000070
DMF中の20%ピペリジンの溶液を、Fmoc脱保護のために30分間使用した。カップリング反応をニンヒドリン試験によりモニターし、樹脂をDMFで5回洗浄した。
ペプチド切断および精製:
1) 切断緩衝液(92.5%TFA:2.5%EDT:2.5%TIS:2.5%HO)を、側鎖保護ペプチドを含むフラスコに室温で添加し、混合物を2時間撹拌した。
2) ペプチドを冷イソプロピルエーテルで沈殿させ、遠心分離した(5000rpmで2分間)。
3) ペプチドをイソプロピルエーテルでさらに2回洗浄した。
4) 粗ペプチドを真空下で2時間乾燥させた。
ジスルフィド生成
O/I(3L 2:1)中の粗線状ペプチド(15g、9.92mmol、1.0当量)(20バッチ)の溶液に、NHHCO(7.84g、99.2mmol、10当量)を添加した。混合物を30℃で16時間撹拌し、HClを添加してクエンチしてPH~6として、次いで混合物を凍結乾燥した。凍結乾燥物をPrep-HPLCによって精製して、所望の実施例48(41.8g、95.8%、収率13.3%)を白色固体として得た(合計156.8g)。
精製条件
装置:Shimadzu 10A;PeptideはDMF/HOに溶解した。移動相:A(HO(HO中に0.075%TFA)、B EtOH;グラディエント:10-50%-60分。保持時間:47分;カラム:Luna、C18、10μm,100A、25cm×50mm;流量:80mL/分;波長:220/254nm;オーブン温度:室温。
方法I:((N-Me)A)-IC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IP-((N-ベンジル)D)-NH の調整(実施例462)
N-[(6S,9S,12S,15S,18R,23R,26S,28aS,29aS,33aS,35aS)-26-[(2S)-ブタン-2-イル]-12-(3-カルバムイミドアミドプロピル)-9,15-ビス(ヒドロキシメチル)-22,22-ジメチル-18-[(N-メチル-L-アラニル-L-イソロイシル)アミノ]-6-(2-メチルプロピル)-5,8,11,14,17,25,28,35-オクタオキソドトリアコンタヒドロ-1H,5H,22H-ピロロ[2’,1’:13,14][1,2,5,8,11,14,17,20,23,26]ジチアオクタアザシクロノナコシノ[11,10-a]インドール-23-カルボニル]-L-イソロイシル-L-プロリル-N-ベンジル-L-アスパルトアミド
Figure 2022532069000071
ペプチドは、0.3mmolスケールでRink Amide MBHA樹脂(典型的には約0.4~0.6mmol/gのローディング)上で調製した。最初のアミノ酸Fmoc-Asp(2-フェニルイソプロピルエステル)-OH(CAS 200336-86-3)を、方法Cに記載の方法を用いて樹脂に添加した。ペプチド配列を、方法Cに記載の工程を用いて構築した。配列が完了したら、DCM中の1%TFAを30分間用いて、2-OPP保護基を除去した。N-ベンジルアミン(3当量)、DIC(3当量)およびOxyma(3当量)を添加し、混合物を2時間振盪した。ペプチドを切断し、ジスルフィド結合を形成し、方法Cに従ってペプチドを精製した。
一般的方法J.((N-Me)G)-IC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IP-(*Dap)-OHの調製(実施例467)
N-[(6S,9S,12S,15S,18R,23R,26S,28aS,29aS,33aS,35aS)-26-[(2S)-ブタン-2-イル]-12-(3-カルバムイミドアミドプロピル)-9,15-ビス(ヒドロキシメチル)-22,22-ジメチル-18-[(N-メチルグリシル-L-イソロイシル)アミノ]-6-(2-メチルプロピル)-5,8,11,14,17,25,28,35-オクタオキソドトリアコンタヒドロ-1H,5H,22H-ピロロ[2’,1’:13,14][1,2,5,8,11,14,17,20,23,26]ジチアオクタアザシクロノナコシノ[11,10-a]インドール-23-カルボニル]-L-イソロイシル-N-[(2S)-2-アミノ-2-カルボキシエチル]-L-プロリンアミド
Figure 2022532069000072
方法Cに従って2-クロロトリチル樹脂上にペプチドを調製した。方法Cに従ってBOC-Dap(Fmoc)-OH(CAS 122235-70-5)を樹脂上に添加し、方法Cに従ってペプチドを構築し、精製した。
一般的方法K.(2-(モルホリン)アセチル)-IC+SRS-((tBu)A)-PPI-(Pen)+IPD-NH2の調製(実施例283)
実施例27A
N-(ブロモアセチル)-L-イソロイシル-L-システイニル-L-セリル-L-アルギニル-L-セリル-4-メチル-L-ロイシル-L-プロリル-L-プロリル-L-イソロイシル-3-スルファニル-L-バリル-L-イソロイシル-L-プロリル-L-アルファ-アスパラギン
Figure 2022532069000073
配列IC+SRS-((tBu)A)-PPI-(Pen)+IPD-NH2を、Rinkamide ChemMatrix樹脂上で、方法Aに従って0.1mmolスケールで12回調製し、樹脂含有ペプチド(200mg 100μmol)に、N,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(31μL、200μmol)、エチル(ヒドロキシイミノ)シアノアセテート(28.4mg、200μmol)およびブロモ酢酸(14μL、200μmol)を添加し、混合物を、5mLのDMF中、室温で一晩、サーモミキサーシェーカー上で振盪した。樹脂を濾過し、DMF(6×5mL)で洗浄し、DCM(6×5mL)で洗浄し、次いで、次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例283
N-[(5aS,11S,14S,17S,20S,23R,28R,31S,33aS)-31-[(2S)-ブタン-2-イル]-17-(3-カルバムイミドアミドプロピル)-11-(2,2-ジメチルプロピル)-14,20-ビス(ヒドロキシメチル)-27,27-ジメチル-23-({N-[(モルホリン-4-イル)アセチル]-L-イソロイシル}アミノ)-5,10,13,16,19,22,30,33-オクタオキソオクタコサヒドロ-1H,5H,10H-ジピロロ[2,1-j:2’,1’-m][1,2,5,8,11,14,17,20,23,26]ジチアオクタアザシクロノナコシン-28-カルボニル]-L-イソロイシル-L-プロリル-L-アルファ-アスパラギン
Figure 2022532069000074
NMP(10mL)中の実施例27a(200mg、純度74%、77.7μmol)にモルホリン(34μl、390μmol)を加え、懸濁液をサーモミキサーで、37℃で振盪した。固体樹脂を濾過によって集め、10mLのDMFおよび10mLのジクロロメタンでそれぞれ2回洗浄した。残渣をTFA/EDT/チオアニソール(thionaisol)(90:3:7)で処理し、室温で2時間振盪した。冷ジエチルエーテル(-10C)で処理した後、懸濁液を窒素下で遠心分離し、冷ジエチルエーテルで3回(3×30ml)洗浄した。残渣に0.1M重炭酸アンモニウム水溶液(400mL)を加え、反応混合物を空気に開放した丸底フラスコ中で一晩振盪した。溶液を凍結乾燥し、凍結乾燥粉末を方法Aに従って精製して、実施例283の20.4mg(純度98%、収率16%)を得た。
実施例300 (2-ヒドロキシアセチル)-IC+SRS-((tBu)A)-PPI-(Pen)+IPD-NHを副生成物として単離した。
一般的方法L.ナトリウムおよびコリン塩形態の調製
これらの塩は、無塩形態のペプチドから調製した。以下の2つの実施例は、一般的な方法の代表例である:
実施例431
N-[(6S,9S,12S,15S,18R,23R,26S,28aS,29aS,33aS,35aS)-18-[(L-アラニル-L-イソロイシル)アミノ]-26-[(2S)-ブタン-2-イル]-12-(3-カルバムイミドアミドプロピル)-9,15-ビス(ヒドロキシメチル)-22,22-ジメチル-6-(2-メチルプロピル)-5,8,11,14,17,25,28,35-オクタオキソドトリアコンタヒドロ-1H,5H,22H-ピロロ[2’,1’:13,14][1,2,5,8,11,14,17,20,23,26]ジチアオクタアザシクロノナコシノ[11,10-a]インドール-23-カルボニル]-L-イソロイシル-N-[(1S)-1,2-ジカルボキラトエチル]-L-プロリンアミド、ナトリウム塩
Figure 2022532069000075
配列:AIC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IPD-OH(ナトリウム塩)(実施例431)
20mLのアセトニトリル/水1:1中のAIC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IPD-OH(無塩形態)(100mg)の溶液に、1.3mLの0.1M水酸化ナトリウム溶液を添加した。混合物を真空下で乾燥させて、109mg(収率104%、純度99%)の標的化合物を得た。
LC-MS(MCW-TOF-AQ-YMC-18分):R=8.62分;MS(ESIpos):m/z=783[M+2H]2+
イオンクロマトグラフィー(ナトリウム含量):2.9%ナトリウム=2.03当量
実施例432
N-[(6S,9S,12S,15S,18R,23R,26S,28aS,29aS,33aS,35aS)-18-[(L-アラニル-L-イソロイシル)アミノ]-26-[(2S)-ブタン-2-イル]-12-(3-カルバムイミドアミドプロピル)-9,15-ビス(ヒドロキシメチル)-22,22-ジメチル-6-(2-メチルプロピル)-5,8,11,14,17,25,28,35-オクタオキソドトリアコンタヒドロ-1H,5H,22H-ピロロ[2’,1’:13,14][1,2,5,8,11,14,17,20,23,26]ジチアオクタアザシクロノナコシノ[11,10-a]インドール-23-カルボニル]-L-イソロイシル-N-[(1S)-1,2-ジカルボキラトエチル]-L-プロリンアミド、2-ヒドロキシ-N,N,N-トリメチルエタン-1-アンモニウム)(コリン)塩
Figure 2022532069000076
20mLのアセトニトリル/水1:1中のAIC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IPD-OH(無塩形態)(100mg)の溶液に、511μLの0.25M水酸化コリン溶液を添加した。混合物を真空下で乾燥させて、122mg(収率105%、純度99%)の標的化合物を得た。
LC-MS(MCW-TOF-AQ-YMC-18分):R=8.65分;MS(ESIpos):m/z=783[M+2H]2+
イオンクロマトグラフィー(コリン含量):11.7%コリン=1.97当量
実施例13
AIC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IPD-OH(実施例13)
(3S)-4-アミノ-3-({(2S)-1-[(2S,3S)-2-{[(2R)-2-{[(2S,3S)-2-{[(2S,3aS,7aS)-1-{(2S)-1-[(2S,5S,8S,11S,14R,17S,20S)-20-アミノ-17-[(2S)-ブタン-2-イル]-8-(3-カルバムイミドアミドプロピル)-5,11-ビス(ヒドロキシメチル)-2-(2-メチルプロピル)-4,7,10,13,16,19-ヘキサオキソ-14-(スルファニルメチル)-3,6,9,12,15,18-ヘキサアザヘニコサナン-1-オイル]ピロリジン-2-カルボニル}オクタヒドロ-1H-インドール-2-カルボニル]アミノ}-3-メチルペンタノイル]アミノ}-3-メチル-3-スルファニルブタノイル]アミノ}-3-メチルペンタノイル]ピロリジン-2-カルボニル}アミノ)-4-オキソブタン酸
Figure 2022532069000077
ペプチド合成
ペプチドは、標準的なFmoc化学を用いて合成した。
1) 樹脂の調製:CTC樹脂(15.0mmol、15.0g、1.0mmol/g)に、DCM(300mL)中のFmoc-Asp(OtBu)-OH(15.0mmol、6.17g、1.0当量)およびDIEA(10.4mL、60.0mmol、4.0当量)を添加した。混合物を、20℃で2時間、Nで撹拌した。次にメタノール(15.0ml)を加え、樹脂をさらに30分間Nで撹拌した。樹脂をDMF(300mL×3)で洗浄した。次いで、DMF(300ml)中の20%ピペリジン溶液を添加し、混合物を20℃で20分間、Nで撹拌した。次に、混合物を濾過して樹脂を得た。樹脂をDMF(300mL×3)で洗浄し、濾過して樹脂を得た。
2) カップリング:DMF(100mL)中のFmoc-Pro-OH(15.2g、45.0mmol、3.0当量)、HBTU(16.2g、42.8mmol、2.85当量)およびDIEA(90.0mmol、15.6mL、6.00当量)を樹脂に添加し、樹脂を20℃で30分間、Nで撹拌した。次に、樹脂をDMF(300mL×5)で洗浄した。
3) 脱保護:DMF(300ml)中の20%ピペリジンを該樹脂に添加し、該混合物を20℃で20分間、Nで撹拌した。
4) 他のすべてのアミノ酸について、工程2および3を繰り返した:
表11:実施例13に使用した試薬
Figure 2022532069000078
DMF中の20%ピペリジンをFmoc脱保護に30分間使用した。カップリング反応をニンヒドリン(Proを除くすべてのアミノ酸)およびクロラニル試験(Pro)によってモニターし、樹脂をDMF(300mL)で5回洗浄した。
HBTU、DIEAサプライヤー:Suzhou Highfine Biotech Co、Ltd.
ペプチドの切断および精製
5) 樹脂をMeOH(300mL×5)で洗浄し、真空下で乾燥させて、41.5gのペプチド樹脂を得た。次いで、400mlの切断緩衝液(92.5%TFA/2.5%3-メルカプトプロピオン酸/2.5%TIS/2.5%HO)を、側鎖保護ペプチド樹脂を含有するフラスコに20℃で添加し、混合物を2.5時間撹拌し、次いで濾過した。
6) ペプチドを冷tert-ブチルメチルエーテル(4000mL)で沈殿させ、遠心分離(3000rpmで3分間)して、粗固体ペプチドを得た。粗ペプチド沈殿物をtert-ブチルメチルエーテルでさらに3回洗浄した(1000mL×3)。次いで、粗ペプチドを真空下で2.0時間乾燥させて、21.8gの粗ペプチドを得た。
7) 粗ペプチド(21.8g)をCHCN(6.5L)および水(6.5L)に溶解し、黄色が持続するまで、I(MeOH中に0.1M、55mL)を20℃で添加した。次に、混合物を20℃で2分間撹拌した。次いで、チオ硫酸ナトリウム溶液(水中に0.1M、15mL)を、黄色が消えるまで滴下した。次いで、混合物を凍結乾燥して、粗粉末(22.7g)を得た。
8) 分取HPLCによる粗ペプチドの精製(条件:A:水中に0.075%TFA B:CHCN)、生成物含有画分の収集、および凍結乾燥により、白色固体として、標的ペプチド(配列ID13)が得られた
;(4305.1mg,収率18.3%、110Å C18 RP-HPLCカラム(Gemini C18 5μm 110Å 150x4.6mm)によって99.1%;300Å C18 RP-HPLCカラム(Discovery BIO Wide Pore C18 5μm 300Å 150x4.6mm)によって97.8%、TFA塩)。
表12:精製条件
Figure 2022532069000079
LC-MS:Rt=1.369分;1564[M+2H]+
Rt=8.72分(純度99.1%) Gemini C18 5μm 110Å 150x4.6mm
Rt=9.42分(97.8%) Discovery BIO Wide Porei C18 5μm 300Å 150x4.6mm
実施例13(TFA塩)から、実施例29(HCl塩)を一般的方法Fを用いて調製することができ;実施例5(無塩形態)を一般的方法Gを用いて調製することができる。実施例5からの実施例431(ナトリウム塩)および実施例432(コリン塩)の調製物を、それぞれ実施例431および実施例432として以下に示す。
実施例237
AIC+SRSL-(L-デヒドロプロリン)-(Oic)-I-(Pen)+IPD-OH(実施例237)
N-[(6S,9S,12S,15S,18R,23R,26S,28aS,35aS)-18-[(L-アラニル-L-イソロイシル)アミノ]-26-[(2S)-ブタン-2-イル]-12-(3-カルバムイミドアミドプロピル)-9,15-ビス(ヒドロキシメチル)-22,22-ジメチル-6-(2-メチルプロピル)-5,8,11,14,17,25,28,35-オクタオキソ-6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,23,24,25,26,27,28,28a,29,29a,30,31,32,33,33a,35,35a-トリアコンタヒドロ-3H,5H,22H-ピロロ[2’,1’:13,14][1,2,5,8,11,14,17,20,23,26]ジチアオクタアザシクロノナコシノ[11,10-a]インドール-23-カルボニル]-L-イソロイシル-L-プロリル-L-アスパラギン酸
Figure 2022532069000080
方法Cに従ってペプチドを調製した(3.12g)。このペプチドの分析データを表16および表17に示す。
実施例142
AIC+SRSL-(Pro-D2)-(Oic)-I-(Pen)+IPD-OH(実施例142)
N-[(1R,2S,6S,9S,12S,15S,18R,23R,26S,28aS,35aS)-18-[(L-アラニル-L-イソロイシル)アミノ]-26-[(2S)-ブタン-2-イル]-12-(3-カルバムイミドアミドプロピル)-9,15-ビス(ヒドロキシメチル)-22,22-ジメチル-6-(2-メチルプロピル)-5,8,11,14,17,25,28,35-オクタオキソ(1,2-)ドトリアコンタヒドロ-1H,5H,22H-ピロロ[2’,1’:13,14][1,2,5,8,11,14,17,20,23,26]ジチアオクタアザシクロノナコシノ[11,10-a]インドール-23-カルボニル]-L-イソロイシル-L-プロリル-L-アスパラギン酸
Figure 2022532069000081
実施例237からのペプチド(30mg、19.2μmol)をメタノール-d4(3mL)(純度99.8%のD)に溶解し、ロジウムブラック(CAS 7440-16-6、ACBR、Article No.AB25746)(10mol%、1.9μmol)を、M-Braun Gloveboxにおいてアルゴン下で溶液に添加した。Chemspeed Swing XLプラットホーム上に配置され、M-Braun Glovebox(Chemspeed Technologies AG、Woelferstrasse 8,4414 Fuellinsdorf、Switzerland,Chemspeed@Chemspeed.com)内に封入されたMTP加圧反応器ブロックに8mlの反応バイアルを入れた。反応物を650rpmの軌道速度で室温、3barの重水素ガスの圧力下で16時間一晩振盪した。圧力ブロックをアルゴンでパージし、バイアルを反応器ブロックから取り出した。メタノール-d4をロータリーエバポレーターで蒸発させ、得られた固体を水(2mL)に溶解し、1時間撹拌して、交換可能な重水素原子を水素と交換した。1時間後、アセトニトリルを加え、生成物を逆相HPLCで精製した[カラム:Phenomenex Aeris Peptide 5μ XB-C18、AXIA Packed、21.2x250mm+カートリッジ5μ、流量:20mL/分、HO/ACN(酸性調整剤として0.1%TFAを含む)を使用した集束グラディエント。FOK30-40:0分5%ACN、0-13分30%ACNへの傾斜、13-39分40%ACNへの平坦な傾斜、39-46分40%ACN均一]。生成物を含むクロマトグラフィー画分を分析HPLC(集束グラディエント)およびLC-MSにより分析し、それに従ってプールして、純生成物の2つの画分:11.4mg(純度90%、収率34%)および4.2mg(純度99%、収率14%)を得た。このペプチドの分析データを表16に示す。
生成ペプチドをトリプシン消化し、続いてジチオトレイトールと反応させ、得られたフラグメントをTOF-MS-MSによって分析した。トリプシン消化は、アルギニンとセリンとの間のペプチドを切断した(正確な質量1583.8384、見出された1583.852[M+2H]2+)。ジチオトレイトールとの反応は2つのフラグメント、AICSR-OH(正確な質量548.2741、見出された548.283[M+H]+)およびSL-(Pro-D2)-(Oic)-I-(Pen)+IPD-OH(正確な質量1037.5800、見出された1038.587[M+H]+)を生成し、838.47amu((Pro-D2)-(Oic)-I-(Pen)+IPD-OH)および738.40amuSL-((Oic)-I-(Pen)+IPD-OH)のフラグメントで重水素の位置を確認した。
実施例28A
(2S,3aS,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2-カルボン酸-塩化水素(1/1)(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000082
反応はアルゴン雰囲気下で行った。炭素上パラジウム(200mg、10%)に、20mLのメタノールおよびベンジル(2S,3aS,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2-カルボン酸塩-塩化水素(1/1)(1.00g、3.55mmol)を添加した。反応フラスコに水素ガス(1気圧)を入れ、反応混合物を水素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、濾過ケーキをメタノールで洗浄した。濾液を蒸発させ、真空下で乾燥させて、698mgの標的化合物を得た。
(2S,3aS,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2-カルボン酸は、無塩形態として市販もされている。
実施例29A
(2S,3aS,6aS)-1-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2-カルボン酸(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000083
12mLの水中の(2S,3aS,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2-カルボン酸-塩化水素(1/1)(680mg,3.55mmol)に、重炭酸ナトリウム(2.98g,35.5mmol)と18mLのアセトン中の1-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(Fmoc-OSu)(1.26g,3.73mmol)の溶液を加えた。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を水で処理し、1M塩酸で酸性化し、酢酸エチルで2回抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage Isolera、カラム:50g SNAP Ultra;溶離液:ジクロロメタン/メタノール 100:2~100:5)により分離した。適切な画分を合わせ、蒸発させ、真空下で乾燥させて、1.27g(純度99%、収率94%)の標的化合物を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 2.08 分; MS (ESI pos): m/z = 378 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.260 (1.76), 1.274 (1.85), 1.299 (1.78), 1.321 (2.09), 1.335 (2.38), 1.440 (0.92), 1.455 (1.10), 1.473 (0.87), 1.521 (3.61), 1.537 (3.86), 1.551 (2.28), 1.607 (4.53), 1.620 (3.68), 1.640 (3.08), 1.653 (1.66), 1.712 (2.02), 1.781 (1.38), 1.816 (2.30), 1.827 (2.26), 1.839 (2.37), 1.855 (1.68), 2.073 (1.20), 2.305 (0.83), 2.328 (1.99), 2.351 (1.35), 2.360 (1.64), 2.384 (0.92), 2.468 (0.60), 2.606 (1.50), 2.670 (1.11), 3.860 (0.94), 3.874 (1.94), 3.893 (1.95), 3.907 (0.92), 4.143 (2.61), 4.156 (3.68), 4.167 (5.16), 4.186 (5.89), 4.266 (1.43), 4.280 (3.20), 4.294 (2.11), 4.345 (1.31), 4.371 (3.19), 4.386 (3.83), 4.396 (4.39), 4.411 (3.74), 4.422 (2.40), 4.437 (0.98), 7.292 (0.97), 7.311 (3.89), 7.329 (6.99), 7.346 (6.08), 7.363 (2.49), 7.395 (9.91), 7.414 (16.00), 7.432 (6.98), 7.663 (9.73), 7.680 (6.46), 7.879 (12.31), 7.897 (11.49), 12.586 (0.80).
実施例30A
(1R,3S,5R)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000084
(1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸(CAS RN:197142-34-0、500mg)を4MHCl-ジオキサン溶液(3mL)に溶解し、室温で8時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を次の工程に直接使用した。
実施例31A
(1R,3S,5R)-2-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000085
3mLの水中の(1R,3S,5R)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸(実施例30A、280mg、2.20mmol)の溶液に、重炭酸ナトリウム(1.85g、22.0mmol)および4.5mLのアセトン中の1-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(0.78g、2.31mmol)の溶液を加えた。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を水で処理し、酢酸エチルで2回抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物を分取逆相HPLC(カラム:Reprosil;C18;10μm;125×30mm;溶離液A:CAN、溶離液B:0.1%ギ酸を含む水)によって精製し、生成物含有画分を合わせ、凍結乾燥して、88.0mg(純度96%、収率11%)の標的化合物を得た。
LC-MS (方法 11): Rt = 1.32 分; MS (ESI pos): m/z = 372 [M+Na]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.149 (1.15), -0.008 (10.73), 0.008 (9.13), 0.146 (1.21), 0.468 (1.54), 0.534 (3.66), 0.803 (4.38), 1.682 (2.68), 2.072 (0.75), 2.128 (2.19), 2.142 (2.32), 2.223 (1.05), 2.293 (2.19), 2.327 (4.45), 2.349 (2.68), 2.366 (2.75), 2.523 (3.89), 2.670 (1.44), 2.710 (1.31), 2.816 (0.82), 3.413 (3.93), 3.757 (1.83), 4.010 (2.91), 4.140 (2.39), 4.211 (3.11), 4.285 (12.30), 6.929 (0.43), 6.950 (0.43), 7.340 (9.91), 7.358 (6.02), 7.406 (10.08), 7.425 (16.00), 7.443 (7.10), 7.650 (2.85), 7.702 (4.52), 7.724 (5.53), 7.746 (3.40), 7.892 (12.40), 7.910 (9.85), 12.680 (0.65).
このアミノ酸をFmoc SPPSに使用した。このfmocアミノ酸は市販もされている。
実施例32A
ベンジル(2R,4R)-4-[(2S)-ブタン-2-イル]-2-tert-ブチル-5-オキソ-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシレート(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000086
120mLのエタノール中のD-アロイソロイシン(8.06g、61.4mmol)の懸濁液に、11mLの水中の2.45gの水酸化ナトリウムから作製された水酸化ナトリウム溶液を添加した。反応混合物を室温で90分間撹拌し、次いで蒸発させた。残渣をペンタン195mLで処理し、次いで2,2-ジメチルプロパナール(10mL、92mmol)を添加した。反応混合物を、丸底フラスコに取り付けたDean-Starkトラップを用いて45℃で24時間撹拌した。冷却後、溶媒を蒸発させ、残渣をトルエンで数回乾燥させた(共沸蒸留)。残渣を165mLのジクロロメタンで処理し、0℃に冷却した。ベンジルカルボノクロリデート(13mL、92mmol)を添加し、反応混合物を0~4℃で1週間撹拌した。4-ジメチルアミノピリジン(375mg、3.1mmol)および65mLの水を反応混合物に添加し、反応混合物を室温にし、次いで室温で一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで数回処理し、抽出した。合わせた有機相を10%クエン酸水溶液で2回、次いで飽和重炭酸ナトリウム水溶液で2回洗浄した。水相を酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Isolera;溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル100:3~100:7)により精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させ、次いで真空下で乾燥させて、8.71gの標的化合物を得た。
実施例33A
ベンジル(2R,4R)-4-[(2S)-ブタン-2-イル]-2-tert-ブチル-4-メチル-5-オキソ-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシレート(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000087
反応はアルゴン雰囲気下で行った。100mLの乾燥THF中のベンジル(2R,4R)-4-[(2S)-ブタン-2-イル]-2-tert-ブチル-5-オキソ-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシレート(実施例32A、8.12g、24.4mmol)を-78℃に冷却した。ヘキサメチルジシラジドカリウム(44mL、29mmol)を滴下し、反応混合物を-78℃で2時間撹拌した。ヨードメタン(2.3mL、37mmol)を反応混合物に滴下し、反応混合物を室温で2.5時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)を加え、反応混合物を室温にした後、生成物を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Isolera、カラム:100g SNAP Ultra;溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル 100:3~100:7)により精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させ、次いで真空下で乾燥させて、3.2gの標的化合物を得た。
実施例34A
N-[(ベンジルオキシ)カルボニル]-2-メチル-D-アロイソロイシン(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000088
ベンジル(2R,4R)-4-[(2S)-ブタン-2-イル]-2-tert-ブチル-4-メチル-5-オキソ-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシレート(実施例33A、3.20g、9.21mmol)のメタノール(40mL)溶液に1M水酸化ナトリウム溶液(40mL)を加えた。反応混合物を還流下で2時間撹拌した。冷却後、メタノールを蒸発させた。残渣を10%クエン酸溶液で処理し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。水相を酢酸エチルでさらに2回抽出した。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させ、次いで真空下で乾燥させて、2.77gの標的化合物を得た。
実施例35A
2-メチル-D-アロイソロイシン(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000089
反応はアルゴン雰囲気下で行った。190mLのメタノール中のN-[(ベンジルオキシ)カルボニル]-2-メチル-D-アロイソロイシン(実施例34A、2.57g、9.20mmol)に、パラジウム炭素(390mg、10%)を添加した。反応混合物を水素雰囲気下、室温、常圧で4時間撹拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、濾液を濃縮し、次いで真空下で乾燥させて、1.32g(収率98%)の標的化合物を得た。
実施例36A
N-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-2-メチル-D-アロイソロイシン(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000090
水(20mL)およびアセトン(29mL)の混合物中の2-メチル-D-アロイソロイシン(実施例35A、1.32g、9.09mmol)の溶液に、重炭酸ナトリウム(7.64g、90.9mmol)を添加し、次いでアセトン(20mL)中の1-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(3.22g、9.55mmol)の溶液を添加した。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物をMTBEで処理し、抽出した。水相を濃塩酸で酸性化し(pH1)、および酢酸エチルでさらに3回抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Isolera、カラム:50g SNAP Ultra;溶離液:ジクロロメタン/メタノール 100:3~100:5)により分離した。適切な画分を合わせ、蒸発させ、次いで真空下で乾燥させた。
続いて、MTBE相を5%重炭酸ナトリウム溶液で処理し、酢酸エチル(600mL)で抽出した。水相を濃塩酸で酸性化し(pH1)、および酢酸エチルでそれぞれ抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させ、次いで真空下で乾燥した。合わせた粗生成物収量は2.53gであった。
残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Isolera、カラム:50g SNAP Ultra;溶離液:ジクロロメタン/メタノール 97:3~97:5)により精製した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させ、次いで真空下で乾燥させて、967.4mgの標的化合物を得た。生成物をさらに水/アセトニトリルに溶解し、使用前に凍結乾燥した。
LC-MS (方法 10): Rt = 2.10 分; MS (ESI pos): m/z = 368.1857 [M+H]+
このアミノ酸をFmoc SPPSに使用した。
実施例37A
(6S)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(立体異性体の混合物)
Figure 2022532069000091
85mLのジクロロメタン中の(6S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(Omega、CAS 1357482-03-1)(2.50g、9.02mmol)にトリフルオロ酢酸(15mL、250mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、次の工程のために真空下で乾燥させた。
実施例38A
(6S)-5-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(立体異性体の混合物)
Figure 2022532069000092
水(13mL)中の(6S)-1,1-ジフルオロ-5-アザピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(立体異性体の混合物)(実施例37A、1.60g、9.03mmol)の溶液に、重炭酸ナトリウム(7.59g、90.3mmol)、次いでアセトン(20mL)中の1-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(3.20g、9.48mmol)の溶液を加えた。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を水で処理し、MTBEで2回抽出した。水相を塩酸でpH3に酸性化し、ジクロロメタンで3回抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させ、真空下で乾燥させて、3.31g(収率92%)の標的化合物を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.99 分; MS (ESI pos): m/z = 400 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.106 (16.00), 1.589 (0.92), 1.605 (1.39), 1.619 (1.06), 1.627 (1.11), 1.655 (0.62), 1.682 (1.25), 1.703 (1.21), 1.916 (0.49), 1.949 (0.86), 1.978 (0.91), 2.012 (0.85), 2.042 (0.52), 2.086 (11.35), 2.558 (0.83), 2.568 (0.67), 2.591 (0.67), 2.645 (0.52), 2.670 (0.56), 3.077 (5.29), 3.442 (0.43), 3.452 (0.50), 3.471 (1.17), 3.479 (1.13), 3.500 (1.39), 3.527 (0.51), 3.562 (1.21), 3.627 (1.20), 3.652 (1.65), 3.677 (0.78), 4.186 (1.02), 4.200 (2.72), 4.223 (2.09), 4.238 (2.18), 4.257 (1.63), 4.279 (2.63), 4.294 (2.46), 4.306 (1.36), 4.322 (1.56), 4.348 (2.13), 4.359 (1.17), 4.372 (1.33), 4.382 (0.84), 4.477 (0.57), 4.499 (0.61), 4.510 (0.69), 4.518 (0.72), 4.533 (0.73), 4.541 (0.64), 5.754 (0.94), 7.300 (0.77), 7.316 (3.26), 7.334 (5.65), 7.353 (3.32), 7.406 (4.71), 7.425 (7.78), 7.443 (3.45), 7.640 (4.69), 7.659 (4.35), 7.683 (0.73), 7.884 (5.08), 7.903 (4.79).
実施例39A
(6S)-5-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー1)及び(エナンチオマー2)
Figure 2022532069000093
Chiralpcel AD-H(SFC)5μm、250×30mmカラム;溶離液:CO/イソプロパノール(83:17);圧力:135バール;溶離液温度:38℃;サイクロン温度:40℃;サイクロン圧力:24バール;流量:100g/分;検出:UV210nm;注射容量:0.4mL/注射;通常の操作条件下で、COの1g/分は約1mL/分に等しい、を使用するTHAR超臨界流体クロマトグラフィーPrep 200装置を使用して、ジアステレオマー混合物を分離した
シーケンス設定:サイクルタイム=11,2分
画分1を5.85分~8.0分の間で収集した(エナンチオマー1)
画分2を8.4分~10.25分の間で収集した(エナンチオマー2)
画分を濃縮した。
分析SFC-MS(Agilent、カラム:Chiralpak AD-3 3μm 100×4,6mm、溶離液:CO/iso-プロパノール(85:15);BPR圧力:130bar;BPR温度:60°C;カラム温度:40°C;流量:3mL/分;UV 210nm)を用いて画分を分析した。
画分1(rt=2.081分)には「(エナンチオマー1)」の追加が割り当てられた。
画分2(rt=2.838分)には「(エナンチオマー2)」の追加が割り当てられた。
2つのエナンチオマーの立体化学は割り当てられなかった。
実施例40A
(3R*,6S)-5-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-1,1-ジフルオロ-5-アザピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(単一のエナンチオマー、エナンチオマー1、3位の立体化学は定義されていない)
Figure 2022532069000094
キラルSFC分取精製から、2,015gの表題化合物(100%ee)を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.99 分; MS (ESI pos): m/z = 400 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.008 (0.70), 0.008 (0.74), 1.032 (15.85), 1.047 (16.00), 1.285 (1.59), 1.568 (0.69), 1.589 (1.52), 1.617 (1.57), 1.635 (0.96), 1.656 (0.63), 1.686 (1.36), 1.702 (1.37), 1.941 (0.90), 1.974 (1.05), 2.008 (0.87), 2.041 (0.90), 2.073 (1.11), 2.557 (1.08), 2.566 (0.95), 2.591 (0.80), 2.645 (0.71), 2.670 (0.95), 2.701 (0.65), 3.451 (0.87), 3.468 (1.64), 3.479 (1.88), 3.495 (1.12), 3.505 (1.17), 3.626 (2.11), 3.651 (2.91), 3.677 (1.38), 3.770 (0.41), 3.778 (0.42), 4.169 (0.43), 4.186 (1.17), 4.200 (3.11), 4.221 (2.05), 4.238 (1.40), 4.256 (1.57), 4.279 (3.79), 4.293 (3.74), 4.304 (1.62), 4.322 (2.70), 4.336 (1.12), 4.348 (2.93), 4.358 (1.92), 4.371 (1.64), 4.381 (1.52), 4.509 (1.14), 4.517 (1.25), 4.531 (1.28), 4.540 (1.12), 7.300 (0.91), 7.315 (3.87), 7.334 (7.04), 7.350 (3.82), 7.352 (4.21), 7.406 (5.88), 7.424 (9.76), 7.443 (4.35), 7.640 (7.54), 7.658 (6.74), 7.885 (6.80), 7.904 (6.34), 10.194 (0.55), 10.991 (0.42).
このアミノ酸をFmoc SPPSに使用した。
実施例41A
(3S*,6S)-5-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-1,1-ジフルオロ-5-アザピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(単一のエナンチオマー、エナンチオマー2、シクロプロピル中心の立体化学は割り当てられていない)
Figure 2022532069000095
キラルSFC分取精製から、1.041gの表題化合物が得られた(94.58%ee)。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.93 分; MS (ESI pos): m/z = 400 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.008 (1.19), 0.008 (1.31), 1.031 (0.55), 1.047 (0.56), 1.285 (0.60), 1.583 (1.53), 1.604 (4.87), 1.627 (5.45), 1.650 (3.25), 1.673 (2.78), 1.682 (3.76), 1.704 (3.11), 1.718 (0.95), 1.915 (3.17), 1.949 (3.55), 1.979 (3.13), 2.012 (3.33), 2.073 (3.85), 2.526 (1.60), 2.590 (1.44), 2.626 (1.61), 2.649 (0.89), 2.659 (0.80), 3.471 (2.04), 3.498 (5.50), 3.527 (3.26), 3.561 (7.96), 3.570 (4.68), 3.598 (0.84), 4.167 (0.94), 4.183 (2.75), 4.199 (6.46), 4.223 (7.75), 4.238 (9.60), 4.258 (5.95), 4.277 (4.06), 4.290 (3.98), 4.306 (3.80), 4.319 (4.63), 4.340 (4.17), 4.346 (4.47), 4.354 (2.34), 4.367 (3.96), 4.477 (3.66), 4.497 (3.66), 7.300 (1.97), 7.318 (8.34), 7.334 (11.70), 7.337 (12.42), 7.352 (6.35), 7.355 (6.41), 7.407 (9.62), 7.425 (16.00), 7.444 (7.11), 7.633 (6.46), 7.651 (10.65), 7.666 (6.62), 7.683 (4.36), 7.883 (9.71), 7.893 (10.32), 7.901 (9.57), 7.912 (8.99), 12.802 (0.79), 12.984 (0.67).
このアミノ酸をFmoc SPPSに使用した。
実施例42A
3-[4-(tert-ブトキシカルボニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-N-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-L-アラニン(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000096
水/tert.ブタノール/ジクロロメタン(1:1:1)の混合物27mL中の3-アジド-N-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-L-アラニン(1.00g、2.84mmol)に、tert-ブチル プロパ-2-イノエート(580μL、4.3mmol)、硫酸銅(II)五水和物(709mg、2.84mmol)および水14mL中のアスコルビン酸ナトリウム(1.41g、7.10mmol)を添加した。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を水で処理し、希クエン酸で酸性化し、ジクロロメタンで3回抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、次いで蒸発させた。残渣をアセトニトリル/水に溶解し、分取HPLC(カラム:Chromatorex C18 10μm 125×40mm;0.05%TFAを含む水-アセトニトリルグラディエント:0~2分、25%アセトニトリル、2~22分、25~75%アセトニトリル、23~26分、75%アセトニトリル、26~28分で25%アセトニトリルに戻し;流量100mL/分)によって2回に分けて分離した。生成物含有画分を合わせ、蒸発させ、真空下で乾燥させて、1.02g(純度100%、収率75%)の標的化合物を得た。
LC-MS (方法 11): Rt = 1.30 分; MS (ESI neg): m/z = 477 [M-H]-
このアミノ酸をFmoc SPPSに使用した。
実施例43A
5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-1-カルボン酸-トリフルオロ酢酸(1/1)
Figure 2022532069000097
25mLのジクロロメタン中の5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-1-カルボン酸(1.00g、4.14mmol)の溶液に、TFA(960μL、12mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、真空下で乾燥させて、0.80g(収率76%)の標的化合物を得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 0.18 分; MS (ESI pos): m/z = 142 [M+H]+
実施例44A
5-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-1-カルボン酸
Figure 2022532069000098
5mLのアセトニトリルおよび5mLの水の混合物中の5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-1-カルボン酸-トリフルオロ酢酸(1/1)(実施例43A、994mg、3.90mmol)の溶液に、1-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(2.63g、7.79mmol)およびトリエチルアミン(2.2mL、16mmol)を添加した。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を水で処理し、1M塩酸でpH4に酸性化し、次いでジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をアセトニトリルで粉砕し、次いで沈殿を濾過により集め、アセトニトリルで洗浄した。ろ液を、分取HPLC(カラム:Chromatorex C18 10μm 125x40mm;0.05%TFAを含む水-アセトニトリル-グラディエント:0~2分、25%アセトニトリル、2~22分、25~75%アセトニトリル、23~26分、75%アセトニトリル、26~28分で25%アセトニトリルに戻し;流量100mL/分)によって3回に分けて精製した。適切な画分を合わせ、蒸発させ、真空下で乾燥させて、1.16g(95%純度、78%収率)の標的化合物を得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 0.99 分; MS (ESI pos): m/z = 364 [M+H]+
このアミノ酸をFmoc SPPSに使用した。
実施例45A
tert-ブチル(3S,5S,6R)-3-(2-メチルアリル)-2-オキソ-5,6-ジフェニル-モルホリン-4-カルボキシレート
Figure 2022532069000099
2つのバッチを並行して実施した:THF(1.8L)およびHMPA(180mL)中のtert-ブチル(2R,3S)-6-オキソ-2,3-ジフェニル-モルホリン-4-カルボキシレート(90.0g、255mmol)および3-ブロモ-2-メチル-プロパ-1-エン(37.0g、27.6mL、274mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、-70°Cでビス(トリメチルシリル)アミドナトリウム(279mL、THF中1M)を60分間かけて滴下した。次いで、溶液を-70℃で30分間撹拌した。反応物を合わせ、飽和塩化アンモニウム水溶液(2.5L)でクエンチし、次いで酢酸エチル(2.0L×2)で抽出した。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液(1.5L×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0、10/1)によって精製して、残渣を得、残渣と石油エーテル/EtOAc(2.0L/0.2L)との混合物を25℃で0.5時間撹拌し、次いで濾過して、標的化合物145g(純度89%、収率62%)を得た。
LC-MS: Rt = 1.027 分, MS+Na = 430.2
1H NMR: CDCl3: 7.35-7.00 (m, 8H), 6.52 (m, 2H), 6.35-6.28 (m, 1H), 5.15-4.82 (m, 4H), 2.95-2.70 (m, 2H), 1.87 (s, 3H), 1.41 (s, 3H), 1.03 (s, 6H)
実施例46A
(3S,5S,6R)-3-[(1-メチルシクロプロピル)メチル]-5,6-ジフェニル-モルホリン-2-オン
Figure 2022532069000100
3つのバッチを並行して行った。1.3Lのジクロロメタン中のtert-ブチル(3S,5S,6R)-3-(2-メチルアリル)-2-オキソ-5,6-ジフェニル-モルホリン-4-カルボキシレート(実施例45A、35.0g、76mmol)の溶液に、ジエチル亜鉛(400mL、トルエン中1M)を0℃で30分かけて加え、次にクロロ(ヨード)メタン(140g、793mmol、57.6mL)を0℃で30分かけて加えた。反応物を0℃で1.5時間撹拌した。反応物を合わせ、2.0Lの飽和重炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ、溶液を濾過し、次いで濾液をジクロロメタン(1.0L×2)で抽出した。合わせた有機相を1.5Lの飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、短いシリカ片を通して濾過した。次いで、濾液を濃縮して残渣を得た。残渣と石油エーテル/酢酸エチル/ジクロロメタン(10/1/1、400mL)との混合物を25℃で0.5時間撹拌し、濾過した。濾液を約120mLに濃縮し、次いで濾過して、20g(純度92%、収率25%)の標的化合物を得た。
LC/MS: Rt = 0.909 分, M+H+ = 322.2
実施例47A
(2S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロプロピル)プロパン酸
Figure 2022532069000101
エタノール(50mL)、液体アンモニア(600mL)、THF(500mL)、および(3S,5S,6R)-3-[(1-メチルシクロプロピル)メチル]-5,6-ジフェニル-モルホリン-2-オン(実施例46A、57.4g)を含有する撹拌溶液を-70℃に冷却し、リチウム(8g、1.15モル)を、-70℃で深青色が10分間持続するまで-70℃で0.5時間かけて小片で添加した。50mLの20%塩化アンモニウム水溶液を注意深く添加することによって反応を停止させ、冷浴を除去し、反応物を25℃に加温した。反応混合物を300mLの水で希釈し、MTBE(200mL×2)で抽出した。水相を氷中で冷却し、1M塩酸水溶液でpH=1に酸性化し、直ちに酢酸エチル(800mL×2)で抽出した。合わせた酢酸エチル相を300mLの飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、24g(99ミリモル)の標的化合物を得た。
実施例48A
(2S)-2-アミノ-3-(1-メチルシクロプロピル)プロパン酸塩酸塩
Figure 2022532069000102
ジクロロメタン(60mL)中の(2S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロプロピル)プロパン酸(実施例47A、24.0g、99mmol)の溶液に、塩酸/ジオキサン(200mL、4M)を25℃で15分かけて加え、次いで溶液を25℃で0.5時間撹拌した。反応物を濃縮して残渣を得た。残渣を150mLのMTBEで処理し、25℃で15分間撹拌し、次いで濾過して、16g(収率90%)の標的化合物を得た。
1H NMR: DMSO-d6: 0.21-0.33 (3 H, m), 0.37-0.51 (1 H, m), 1.64-1.81 (2 H, d), 3.88-3.92 (1 H, t), 8.41 (3 H, s), 13.73 (1 H, s)
実施例49A
(2S)-2-(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチルシクロプロピル)プロパン酸
Figure 2022532069000103
THF(200mL)および水(200mL)中の((2S)-2-アミノ-3-(1-メチルシクロプロピル)プロパン酸塩酸塩(実施例48A、14g、77.9mmol)および炭酸ナトリウム(25g、236mmol)の溶液に、1-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(25g、74.1mmol)を0℃で30分かけて加え、次いで溶液を0℃で2時間撹拌した。100mLの水を加えた。溶液をMTBE(300mL×2)で抽出した後、水相のpHを2M塩酸水溶液で2に調整した。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液150mLで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、シリカの小カラムを通して濾過した。濾液を濃縮して残渣を得た。合わせた残渣(以前の実験から)をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル(10:1、3:1))によって精製して、半純粋な残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 250×50mm、10μm;移動相:[水(0.05%HCl)-ACN];B%:38%-68%、31分、50%分]によりさらに精製して、24.4g(純度97%、収率74%)の標的化合物を得た。
LC-MS: Rt = 0.914 分, [M+H]+ = 366.1
1H NMR: CDCl3: δ ppm 0.23- 0.40 (4 H, m), 1.02- 1.20 (3 H, m), 1.48- 1.95 (2 H, m), 4.22- 4.33 (1 H, m), 4.39 - 4.61 (3 H, m), 5.26- 5.33 (1 H, m), 7.31- 7.49 (4 H, m), 7.56- 7.81 (4 H, m).
このアミノ酸をFmoc SPPSに使用した。
実施例50A
N-(tert-ブトキシカルボニル)-D-メチオニル-L-イソロイシン酸メチル
Figure 2022532069000104
N-(tert-ブトキシカルボニル)-D-メチオニン(2.42g、9.71mmol)、L-イソロイシン酸メチル-塩酸(1/1)(1.76g、9.71mmol)、1H-ベンゾトリアゾール-1-オール(1.78g、11.6mmol)、3-{[(エチルイミノ)メチレン]アミノ}-N,N-ジメチルプロパン-1-アミン塩酸塩(1:1)(2.23g、11.6mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.5mL、20mmol)をDMF(30mL)に溶解した。混合物を周辺温度で16時間撹拌した。次に水(100mL)を加え、混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機抽出物を、塩酸、水(10mL)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10mL)およびブラインで連続的に洗浄し、次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を濾過し、濾液を濃縮した。残渣をエーテルに溶解し、生成物を結晶化させた。固体を濾過し、エーテルおよびペンタンで連続的に洗浄した。3.13g(純度99%、収率86%)の表題化合物を得た。
実施例51A
メチル(2S、3S)-2-{(3R)-3-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-オキソピロリジン-1-イル}-3-メチルペンタノエート
Figure 2022532069000105
メチルN-(tert-ブトキシカルボニル)-D-メチオニル-L-イソロイシネート(実施例50A、2.85g、7.57mmol)をジクロロメタン(40mL)に溶解し、溶液を0℃に冷却した。トリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート(1.12g、7.57mmol)を添加し、混合物を室温で3時間撹拌した。炭酸カリウム(3.13g、22.71mmol)を添加した。次に、混合物を16時間加熱還流した。反応混合物をジクロロメタン50mLに注ぎ、水で5回洗浄した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過した。濾液を濃縮し、ヘキサンから結晶化して、2.01g(純度100%、収率81%)の表題化合物を得た。
実施例52A
(2S,3S)-2-{(3R)-3-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-オキソピロリジン-1-イル}-3-メチルペンタン酸
Figure 2022532069000106
メチル(2S,3S)-2-{(3R)-3-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-オキソピロリジン-1-イル}-3-メチルペンタノエート(実施例51A、1.96g、5.97mmol)をTHF(7.8mL)およびメタノール(7.8mL)に溶解した。8mLの水中の水酸化リチウム(300mg、12.5mmol)の溶液を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮した後、白色残渣を水(40mL)に溶解し、DCM(6mL)で洗浄し、次いで1M塩酸(12mL)で酸性化した。混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、次いで濃縮した。残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから結晶化させて、表題化合物1.3g(純度100%、収率67%)を得た。
LC-MS: Rt = 0.914 分, [M+H]+ = 366.1
1H NMR: CDCl3: δ ppm 0.23- 0.40 (4 H, m), 1.02- 1.20 (3 H, m), 1.48- 1.95 (2 H, m), 4.22- 4.33 (1 H, m), 4.39 - 4.61 (3 H, m), 5.26- 5.33 (1 H, m), 7.31- 7.49 (4 H, m), 7.56- 7.81 (4 H, m).
実施例53A
N-(tert-ブトキシカルボニル)グリシル-L-イソロイシン酸メチル
Figure 2022532069000107
メチルL-イソロイシネート(3.00g、20.7mmol)およびN-(tert-ブトキシカルボニル)グリシン(3.98g、22.7mmol)をDMF(20mL)に溶解した。この溶液を氷浴中で0~5℃に冷却した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.6mL、21mmol)、1H-ベンゾトリアゾール-1-オール水和物(316mg、2.07mmol)および1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(4.36g、22.7mmol)を加え、混合物を室温で撹拌した。反応混合物を濃塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル0%~10%)により精製して、表題化合物5.40g(純度90%、収率78%)を得た。
LC-MS (方法 11): Rt = 1.13 分; MS (ESI pos): m/z = 247 [M-tBu]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.819 (4.90), 0.835 (8.09), 0.853 (2.63), 1.152 (0.40), 1.174 (0.45), 1.354 (1.52), 1.375 (16.00), 1.459 (0.46), 3.561 (0.84), 3.571 (0.98), 3.577 (1.45), 3.594 (0.81), 3.630 (11.35), 4.220 (0.63), 4.237 (0.78), 4.240 (0.82), 4.257
実施例54A
グリシル-L-イソロイシン酸メチル
Figure 2022532069000108
メチルN-(tert-ブトキシカルボニル)グリシル-L-イソロイシネート(実施例53A、1.50g、4.96mmol)をDCM(27mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(3.0mL、39mmol)を加え、反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を濃縮して粗生成物を得、これを次の工程に直接使用した。
実施例55A
N-(4-ニトロベンゼン-1-スルホニル)グリシル-L-イソロイシン酸メチル
Figure 2022532069000109
メチルグリシル-L-イソロイシネート(実施例54A、1.00g、4.96mmol)をジクロロメタン(40mL、620mmol)に溶解し、トリエチルアミン(2.4mL、17mmol)を加え、次いで溶液を0℃に冷却した。4-ニトロベンゼン-1-スルホニルクロリド(1.21g、5.46mmol)を加え、反応混合物を1時間撹拌した。次いで、反応物を濃塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次いで濃縮して、表題化合物1.70g(収率71%)を得た。生成物を次の工程に直接使用した。
実施例56A
メチル(2S、3S)-3-メチル-2-[4-(4-ニトロベンゼン-1-スルホニル)-2-オキソピペラジン-1-イル]ペンタノエート
Figure 2022532069000110
メチルN-(4-ニトロベンゼン-1-スルホニル)グリシル-L-イソロイシネート(実施例55A、1.92g、4.96mmol)および1,2-ジブロモエタン(4.3mL、50mmol)をDMFに溶解した。炭酸カリウム(6.86g、49.6mmol)を加え、混合物を60℃に3時間加熱した。次いで、反応物を濃塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、エーテルで3回抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次いで蒸発させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル6:1)により精製して、表題化合物1.40g(純度97%、収率66%)を得た。
LC-MS (方法 11): Rt = 1.30 分; MS (ESI pos): m/z = 414 [M+H]+
実施例57A
メチル(2S、3S)-3-メチル-2-(2-オキソピペラジン-1-イル)ペンタノエート
Figure 2022532069000111
メチル(2S、3S)-3-メチル-2-[4-(4-ニトロベンゼン-1-スルホニル)-2-オキソピペラジン-1-イル]ペンタノエート(実施例56A、1.40g、3.39mmol)およびベンゼンチオール(1.0mL、10mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解した。炭酸カリウム(936mg、6.77mmol)を加え、混合物を室温で撹拌した。混合物を濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(グラディエント ジクロロメタン/メタノール 100:0~95:5)により精製して、310mg(収率40%)の表題化合物を得、これを次の工程に直接使用した。
実施例58A
tert-ブチル4-[(2S,3S)-1-メトキシ-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル]-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレート
Figure 2022532069000112
メチル(2S、3S)-3-メチル-2-(2-オキソピペラジン-1-イル)ペンタノエート(実施例57A、310mg、1.36mmol)をジクロロメタン(1.7mL、26mmol)に溶解した。ジ-tert-ブチルジカーボネート(370μL、1.6mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、反応物を濃塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、次いでDCM(20mL)で3回抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮し、表題化合物440mg(純度99%、収率98%)を得た。
LC-MS (§方法 11): Rt = 1.27 分; MS (ESI pos): m/z = 273 [M+H-tBu]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.807 (0.86), 0.826 (2.27), 0.844 (1.20), 0.870 (2.25), 0.887 (2.30), 1.410 (16.00), 3.645 (6.00), 3.963 (0.63), 3.970 (0.62), 4.766 (0.82), 4.792 (0.80), 5.754 (0.87).
実施例59A
(2S,3S)-2-[4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル]-3-メチルペンタン酸
Figure 2022532069000113
tert-ブチル4-[(2S、3S)-1-メトキシ-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル]-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレート(実施例58A、440mg、純度80%、1.07mmol)をTHF(1.4mL)およびメタノール(1.4mL)に溶解した。水(1.4mL)中の水酸化リチウム(53.9mg、2.25mmol)の溶液を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を水に溶解し、次いでDCMで洗浄した。水層を分離し、1M塩酸でpH3~4に酸性化し、次いで酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで減圧下で濃縮して、310mg(純度95%、収率87%)の表題化合物を無色油状物で得た。
LC-MS (方法 11): Rt = 1.11 分; MS (ESI neg): m/z = 313 [M-H]-
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.809 (0.81), 0.827 (2.06), 0.845 (1.12), 0.908 (2.11), 0.924 (2.09), 1.411 (16.00), 3.438 (0.43), 3.968 (0.78), 4.688 (0.79), 4.713 (0.77).
実施例60A
N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-アラニル-L-イソロイシン酸メチル
Figure 2022532069000114
N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-アラニン(1.50g、7.93mmol)およびL-イソロイシン酸メチル-塩化水素(1/1)(1.58g、8.72mmol)をDMF(7.7mL)に溶解した。この溶液を氷浴中で0~5℃に冷却した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.4mL、7.9mmol)、1H-ベンゾトリアゾール-1-オール水和物(121mg、793μmol)および1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.67g、8.72mmol)を加え、混合物を室温で撹拌した。次いで、反応物を濃塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル0%~15%)により精製して、表題化合物2.12g(純度100%、収率84%)を得た。
LC LC-MS (方法 10): Rt = 1.70 分; MS (ESI pos): m/z = 317 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.008 (1.00), 0.008 (0.77), 0.818 (3.17), 0.825 (4.25), 0.836 (7.51), 0.842 (4.72), 0.855 (3.30), 1.144 (4.07), 1.161 (4.10), 1.179 (0.54), 1.200 (0.53), 1.371 (16.00), 1.398 (13.44), 1.775 (0.49), 2.523 (0.85), 3.621 (15.73), 4.021 (0.46), 4.039 (0.60), 4.207 (1.06), 4.223 (1.19), 4.228 (1.22), 4.244 (1.06), 6.908 (0.61), 6.928 (0.58), 7.886 (0.57), 7.907 (0.60).
実施例61A
L-アラニル-L-イソロイシン酸メチル
Figure 2022532069000115
メチルN-(tert-ブトキシカルボニル)-L-アラニル-L-イソロイシネート(実施例60A、2.10g、6.64mmol)をDCM(20mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(20mL、260mmol)を添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、粗ジペプチドを次の工程に直接使用した。
実施例62A
N-(4-ニトロベンゼン-1-スルホニル)-L-アラニル-L-イソロイシン酸メチル
Figure 2022532069000116
メチルL-アラニル-L-イソロイシネート(実施例61A、1.44g、6.64mmol)をジクロロメタン(54mL)に溶解し、トリエチルアミン(3.2mL、23mmol)を添加し、次いで溶液を0℃に冷却した。4-ニトロベンゼン-1-スルホニルクロリド(1.62g、7.30mmol)を加え、反応混合物を撹拌した。次いで、反応物を濃塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、ジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、表題化合物1.65g(純度95%、収率59%)を得た。
LC-MS (方法 11): Rt = 1.18 分; MS (ESI neg): m/z = 400 [M-H]-
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.008 (0.40), 0.676 (6.59), 0.693 (6.80), 0.740 (2.79), 0.758 (6.99), 0.777 (3.46), 1.013 (0.52), 1.025 (0.62), 1.047 (0.69), 1.066 (0.50), 1.117 (6.09), 1.135 (6.12), 1.175 (0.51), 1.192 (0.64), 1.203 (0.60), 1.210 (0.56), 1.222 (0.67), 1.237 (0.48), 1.243 (0.42), 1.551 (0.53), 1.568 (0.61), 1.578 (0.45), 1.584 (0.47), 1.988 (0.64), 3.577 (16.00), 3.933 (1.14), 3.948 (1.32), 3.953 (1.31), 3.968 (1.12), 4.056 (0.61), 4.073 (0.82), 4.091 (0.54), 7.994 (4.08), 7.999 (1.44), 8.012 (1.63), 8.016 (4.58), 8.135 (1.41), 8.155 (1.39), 8.365 (4.39), 8.383 (1.48), 8.388 (3.90), 8.463 (1.04), 8.482 (0.99).
実施例63A
メチル(2S、3S)-3-メチル-2-[(3S)-3-メチル-4-(4-ニトロベンゼン-1-スルホニル)-2-オキソピペラジン-1-イル]ペンタノエート
Figure 2022532069000117
メチルN-(4-ニトロベンゼン-1-スルホニル)-L-アラニル-L-イソロイシネート(実施例62A、1.65g、4.11mmol)および1,2-ジブロモエタン(3.5mL、41mmol)をDMF(35mL)に溶解した。炭酸カリウム(5.68g、41.1mmol)を加え、反応混合物を60℃に3時間加熱した。次いで、反応物を濃塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、エーテルで3回抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル6:1)により精製して、表題化合物1.60g(純度70%、収率64%)を得た。
LC-MS (方法 11): Rt = 1.30 分; MS (ESI pos): m/z = 428 [M+H]+
実施例64A
メチル(2S,3S)-3-メチル-2-[(3S)-3-メチル-2-オキソピペラジン-1-イル]ペンタノエート
Figure 2022532069000118
メチル(2S、3S)-3-メチル-2-[(3S)-3-メチル-4-(4-ニトロベンゼン-1-スルホニル)-2-オキソピペラジン-1-イル]ペンタノエート(実施例63A、900mg、2.11mmol)およびベンゼンチオール(650μL、6.3mmol)をアセトニトリル(12mL)に溶解した。炭酸カリウム(582mg、4.21mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(グラディエント ジクロロメタン/メタノール 100:0~95:5)により精製して、表題化合物336mg(純度100%、収率66%)を得た。
LC-MS (方法 11): Rt = 1.30 分; MS (ESI pos): m/z = 428 [M+H]+
[M+H]+
実施例65A
tert-ブチル(2S)-4-[(2S、3S)-1-メトキシ-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル]-2-メチル-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレート
Figure 2022532069000119
メチル(2S、3S)-3-メチル-2-[(3S)-3-メチル-2-オキソピペラジン-1-イル]ペンタノエート(実施例64A、736mg、3.04mmol)をジクロロメタン(8mL)に溶解した。ジ-tert-ブチルジカーボネート(1.0mL、4.6mmol)を添加し、反応混合物を室温で週末にわたって撹拌した。次いで、反応物を濃塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、DCMで2回抽出した。合わせた有機抽出物を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、次いで濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル 3:1)により精製して、表題化合物1.08g(純度100%、収率104%)を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.98 分; MS (ESI pos): m/z = 343 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.800 (0.95), 0.818 (2.41), 0.837 (1.25), 0.875 (2.38), 0.892 (2.43), 1.305 (2.02), 1.323 (2.06), 1.414 (16.00), 3.645 (6.08), 4.769 (0.88), 4.795 (0.86).
実施例66A
(2S、3S)-2-[(3S)-4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチル-2-オキソピペラジン-1-イル]-3-メチルペンタン酸
Figure 2022532069000120
tert-ブチル(2S)-4-[(2S,3S)-1-メトキシ-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル]-2-メチル-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレート(実施例65A、1.08g、3.15mmol)をTHF(4.5mL)とメタノール(4.5mL)の混合物に溶解した。水(4.5mL)中の水酸化リチウム(159mg、6.62mmol)の溶液を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を濃塩化アンモニウム水溶液に溶解した。水層を1M塩酸でpH3~4に酸性化し、DCMで3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮して表題化合物952mg(純度100%、収率92%)を得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 0.87 分; MS (ESI pos): m/z = 329 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.802 (1.09), 0.820 (2.24), 0.838 (1.18), 0.911 (2.22), 0.927 (2.28), 1.295 (0.50), 1.308 (2.03), 1.326 (1.99), 1.415 (16.00), 3.342 (0.65), 4.691 (0.84), 4.717 (0.82).
実施例67A
(2R,5R)-3,6-ジメトキシ-2-(プロパン-2-イル)-5-[(トリメチルシリル)メチル]-2,5-ジヒドロピラジン
Figure 2022532069000121
(2R)-3,6-ジメトキシ-2-(プロパン-2-イル)-2,5-ジヒドロピラジン(2.9mL、16mmol)をTHF(58mL)に溶解し、溶液を-78℃に冷却した。n-ブチルリチウム(10mL、1.6M、16mmol)を撹拌しながら滴下した。撹拌を-78℃で15分間続けた。(クロロメチル)(トリメチル)シラン(5.0mL、36mmol)を添加し、得られた混合物を周囲温度で一晩撹拌した。反応混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル2%)により精製して、表題化合物3.0g(純度87%、収率60%)を得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 1.47 分; MS (ESI pos): m/z = 271 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.036 (0.45), -0.028 (9.14), -0.020 (0.46), -0.008 (1.38), 0.580 (3.69), 0.597 (3.75), 0.737 (0.61), 0.762 (0.63), 0.773 (0.73), 0.798 (0.73), 0.959 (3.60), 0.977 (3.69), 1.107 (0.73), 1.119 (0.75), 1.143 (0.66), 1.148 (0.47), 1.155 (0.63), 1.370 (1.30), 2.512 (16.00), 3.574 (8.95), 3.582 (8.85), 3.885 (0.64), 3.894 (1.26), 3.903 (0.72), 3.999 (0.49), 4.023 (0.47).
実施例68A
3-(トリメチルシリル)-L-アラニン酸メチル
Figure 2022532069000122
(2R、5R)-3,6-ジメトキシ-2-(プロパン-2-イル)-5-[(トリメチルシリル)メチル]-2,5-ジヒドロピラジン(実施例67A、3.00g、11.1mmol)をメタノール(30mL、740mmol)に溶解し、溶液を0℃に冷却した。塩酸(10mL、10%)を加え、溶液を2時間撹拌した。溶液を蒸発させ、残渣をDCMおよび炭酸ナトリウム溶液(100mL、2.0M、200mmol)に溶解した。水層をDCMで2回抽出した。DCM抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(2%メタノール:(DCM中1%N,N-ジエチルエタノールアミン))により精製して、2.83g(純度68%、収率99%)の表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ[ppm]: -0.010 (3.10), 0.008 (1.81), 0.736 (0.85), 0.759 (0.89), 0.772 (1.48), 0.795 (1.56), 0.803 (1.89), 0.820 (1.90), 0.841 (1.84), 0.858 (2.43), 0.875 (1.64), 0.900 (4.19), 0.911 (1.07), 0.918 (8.65), 0.936 (4.28), 1.682 (1.42), 2.384 (1.35), 2.402 (4.11), 2.420 (4.02), 2.438 (1.25), 3.088 (0.55), 3.102 (0.54), 3.302 (1.19), 3.306 (1.81), 3.321 (1.27), 3.330 (1.15), 3.345 (1.03), 3.583 (16.00), 3.591 (0.48), 3.605 (4.33), 5.742 (4.37).
実施例69A
N-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-3-(トリメチルシリル)-L-アラニン
Figure 2022532069000123
3-(トリメチルシリル)-L-アラニン酸メチル(実施例68A、2.83g、純度68%、11.0mmol)をメタノール(44mL)に溶解し、溶液を0℃に冷却した。水酸化ナトリウム溶液(11mL、1.0M、11mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。水(40mL)、炭酸水素ナトリウム(922mg、11.0mmol)および炭酸ナトリウム(1.53g、14.4mmol)を加えた。メタノールを減圧下で除去し、次いで1,4-ジオキサン(32mL)を水溶液に添加した。この溶液を氷浴中で0℃に冷却した。次に(9H-フルオレン-9-イル)メチルカルボノクロリデート(Fmoc-Cl)(4.26g、16.5mmol)を添加し、反応混合物を室温で5時間撹拌した。追加のFmoc-Cl(1.42g、5.5mmol)を添加し、反応混合物をさらに2時間撹拌した。等量の水およびtert-ブチルメチルエーテルを反応混合物に加えた。水相を分離し、tert-ブチルメチルエーテルでさらに洗浄し、次いで1M塩酸(pH3~4)で酸性化した。酸性化した混合物をMTBEで3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Reprosil;C18;10μm;125×40mm;溶離液:0.1%HCOOHを含むAcCN/HO;流量:100mL/分;グラディエント:0~5.50分10:90;3.00分での試料注入;5.50~17.65分~95:5;17.65~19.48分95:5;19.48~19.66分10:90;19.66~20.72分10:90;)で精製し、1.65g(99%純度、収率39%)の表題化合物を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 2.20 分; MS (ESI pos): m/z = 384 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.006 (16.00), 0.987 (3.81), 1.006 (3.64), 3.309 (2.95), 3.950 (0.67), 3.970 (1.71), 3.991 (1.59), 4.010 (0.53), 4.182 (0.67), 4.199 (1.66), 4.217 (1.67), 4.228 (1.08), 4.253 (2.79), 4.268 (3.86), 4.287 (1.60), 4.293 (0.85), 4.313 (0.41), 7.286 (1.24), 7.291 (1.27), 7.293 (1.31), 7.302 (2.68), 7.304 (2.70), 7.309 (2.55), 7.321 (1.75), 7.323 (1.70), 7.328 (1.57), 7.389 (2.90), 7.408 (4.73), 7.426 (2.11), 7.566 (1.81), 7.587 (1.74), 7.697 (2.14), 7.714 (3.62), 7.731 (1.81), 7.872 (4.43), 7.891 (4.02), 12.451 (0.54).
このアミノ酸は、Fmoc SPPSで使用された。
実施例70A
ジ-tert-ブチル(2S)-5-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカルボン酸塩(異性体の混合物)
Figure 2022532069000124
ジ-tert-ブチル(2S)-5-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(CAS-RN:91229-91-3,21.0g,73.6mmol)を250mLのTHFに溶解し、溶液を-78℃に冷却した。水素化ジイソブチルアルミニウム(160mL、1.0M、160mmol)を滴下し、混合物を-78℃で1時間撹拌した。次に、反応物を2-プロパノール(25mL)でクエンチした。ナトリウムカリウム(2R,3R)-2,3-ジヒドロキシブタンジオエート溶液(200mL)を加え、混合物を室温で撹拌し、次いで反応混合物をMTBEおよび水で希釈した。水層を分離し、MTBEでさらに2回抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、残渣を減圧下で濃縮して、19.53g(純度79%、収率73%)の表題化合物を無色油として得た。
実施例71A
ジ-tert-ブチル(2S)-5-メトキシピロリジン-1,2-ジカルボン酸塩(異性体の混合物)
Figure 2022532069000125
ジ-tert-ブチル(2S)-5-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(実施例70A、19.5g、67.9mmol)をメタノール(160mL)に溶解した。ピリジニウムパラ-トルエンスルホネート(341mg、1.36mmol)を溶液に添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(グラディエント シクロヘキサン-シクロヘキサン酢酸エチル7:3)により精製して、14.4g(純度90%、収率64%)の表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.363 (9.51), 1.375 (8.10), 1.393 (2.67), 1.419 (16.00), 1.756 (0.58), 1.775 (0.93), 1.781 (0.88), 1.807 (0.46), 3.225 (3.77), 3.240 (1.93), 3.261 (2.02), 3.307 (4.01), 4.059 (0.64), 4.081 (0.82), 5.128 (0.56).
実施例72A
ジ-tert-ブチル(2S)-5-シアノピロリジン-1,2-ジカルボン酸塩(異性体の混合物)
Figure 2022532069000126
ジ-tert-ブチル(2S)-5-メトキシピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(実施例71A、14.4g、47.8mmol)をDCM(125mL)に溶解し、溶液を-40℃に冷却した。トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(1.3mL)(1体積%)を添加し、次いでトリメチルシランカルボニトリル(7.0mL、53mmol)を40分間かけて滴下した。その後、混合物を-40℃でさらに1.5時間撹拌した。反応混合物をメタノール(19mL)でクエンチし、次いで濃縮して、14.87g(収率86%)の表題化合物を単離した。
GC-MS (GC-MS 方法 1): 195.2 (M+-Boc), 139.1 (-Boc, -t-Bu)
実施例73A
ジ-tert-ブチル(2S)-5-ホルミルピロリジン-1,2-ジカルボン酸塩(異性体の混合物)
Figure 2022532069000127
ジ-tert-ブチル(2S)-5-シアノピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(実施例72A、14.0g、47.2mmol)を、ピリジン(250mL)、酢酸(130mL)および水(130mL)の混合物に溶解した。ラネー-ニッケル-水懸濁液(70.0g、純度50%)を添加し、混合物を周囲圧力、80℃で7時間にわたって水素化した。次いで、触媒を珪藻土の層上での濾過によって除去し、溶媒を250mLの水で洗浄した。水相をMTBE(650mL)で3回抽出した。合わせた有機層を水で3回洗浄し、ブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで濾過した。濾液を減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(グラディエント シクロヘキサン-シクロヘキサン/酢酸エチル7:3)により精製して、7.40g(純度85%、収率44%)の粘稠な油を得た。
GC-MS (GC-MS 方法 1): (M+ - CO); (M+ - CO, - Boc)
実施例74A
ジ-tert-ブチル(2S)-5-エテニルピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(異性体の混合物)
Figure 2022532069000128
臭化メチル(トリフェニル)ホスホニウムブロミド(17.7g、49.4mmol)を180mLのTHFに懸濁した。カリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(トルエン中1M、75mL、15%溶液、49mmol)を室温で滴下し、1時間撹拌した。混合物を-78℃に冷却した。ジ-tert-ブチル(2S)-5-ホルミルピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(実施例73A、7.40g、24.7mmol)をTHF(60mL)に溶解した。溶液を添加し、室温で2時間撹拌した。反応混合物をカリウムナトリウム(2R,3R)-2,3-ジヒドロキシブタンジオエート(140mL)および水(85mL)の溶液に注ぎ、MTBE(210mL)で3回抽出した。合わせた有機抽出物を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(グラディエント シクロヘキサン-シクロヘキサン酢酸エチル(9:1))により精製して、4.25g(純度100%、収率58%)の表題化合物を単離した。
GC-MS (GC-MS 方法 1): Rt = 5.07 分, 5.17 分; 197.3 (M+-Boc)
実施例75A
tert-ブチル5-ビニル-L-プロリネート(異性体の混合物)
Figure 2022532069000129
ジ-tert-ブチル(2S)-5-エテニルピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(実施例74A、4.25g、14.3mmol)を45mLのDCMに溶解し、溶液を0℃に冷却した。トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(2.6mL、14mmol)を滴下し、得られた混合物を0℃で5分間撹拌した。次いで、反応物を濃炭酸水素ナトリウム水溶液(21mL)でクエンチし、DCMで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(グラディエント メタノール-ジクロロメタン(100:2))により精製して、2.09g(純度100%、収率74%)の表題化合物を得た。
GC-MS (GC-MS 方法 1): Rt = 3.37 分, 3.50 分; 197.3 (M+)
実施例76A
tert-ブチル(5R)-5-エテニル-L-プロリネート(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000130
シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(グラディエント シクロヘキサン-酢酸エチル-トリメチルアミン(70:30:1))によるtert-ブチル-5-エテニル-L-プロリネート(ジアステロマー混合物)(実施例75A、2.55g、12.9mmol)の異性体分離により、表題化合物1.35g(純度100%、収率53%)を得た。
GC-MS (GC-MS 方法 1): Rt = 3.50 分; 197.3 (M+)
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.3-1.4 (1H), 1.40 (9H), 2.4 (1H), 3.5 (2H), 4.9 (1H), 5.15 (1H), 5.8 (1H).
実施例77A
1-tert-ブチル2-メチル-3-エテニルピペリジン-1,2-ジカルボキシレート(異性体の混合物)
Figure 2022532069000131
無水THF(20mL)中の臭化エテニルマグネシウム(39mL、0.70M、27mmol)の溶液を-35℃に冷却し、次いで臭化銅(I)-硫化ジメチル(1:1)(741mg、3.61mmol)の溶液を添加した。反応混合物を-35℃で1時間撹拌した。1-tert-ブチル2-メチル5,6-ジヒドロピリジン-1,2(4H)-ジカルボキシレート(CAS-RN:155905-80-9、4.35g、18.0mmol)のTHF(10ml)溶液を混合物に加え、次いで反応混合物を-35℃で6時間撹拌した。混合物を塩化アンモニウム水溶液(85mL)およびアンモニア水溶液(85mL)の混合物でクエンチし、MTBE(285mL)で2回抽出した。合わせた有機層を塩化アンモニウム水溶液(570mL)およびブライン(570mL)で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(グラディエント:シクロヘキサン-酢酸エチル(2%~20%))により精製して、表題化合物1.59g(純度100%、収率33%)を得た。
LC-MS (方法 12): Rt = 3.33 分; MS (ESI pos): m/z = 270 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.038 (0.51), 1.087 (0.77), 1.382 (16.00), 1.419 (0.83), 1.429 (0.59), 1.448 (0.73), 1.459 (0.80), 1.466 (0.54), 1.479 (1.01), 1.485 (1.09), 1.496 (0.73), 1.502 (0.66), 1.506 (0.59), 1.514 (0.47), 1.532 (0.47), 1.544 (0.42), 1.600 (0.64), 1.627 (0.61), 2.899 (0.88), 3.690 (13.11), 3.817 (0.47), 3.849 (0.45), 5.120 (2.03), 5.148 (0.90), 5.164 (1.49), 5.869 (0.57).
実施例78A
1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-エテニルピペリジン-2-カルボン酸(異性体の混合物)
Figure 2022532069000132
1-tert-ブチル2-メチル3-エテニルピペリジン-1,2-ジカルボキシレート(実施例77A、1.59g、5.90mmol)をメタノール(5.9mL)およびTHF(17.7mL)の混合物に溶解した。水酸化リチウム溶液(5.9mL、2.0M、12mmol)を添加し、混合物を50℃で5時間撹拌し、次いで室温に冷却した。反応混合物をMTBE(7.5mL)で洗浄し、0℃に冷却し、1M塩酸(14.5mL)で酸性化し、次いでDCM(15mL)で5回抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次いで濃縮して、1.39g(純度100%、収率92%)の表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.381 (16.00), 1.423 (0.70), 1.434 (0.57), 1.455 (0.77), 1.465 (1.32), 1.473 (0.93), 1.488 (1.66), 1.495 (1.29), 1.519 (0.46), 1.530 (0.40), 1.608 (0.80), 1.632 (0.75), 2.911 (0.96), 3.815 (0.50), 3.842 (0.47), 5.113 (1.95), 5.140 (0.73), 5.156 (1.59), 5.753 (0.50), 5.874 (0.51), 12.910 (0.69).
実施例79A
t-ブチル2-{[(2S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-ビニルピロリジン-1-イル]カルボニル}-3-ビニルピペリジン-カルボキシレート(異性体の混合物)
Figure 2022532069000133
1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-エテニルピペリジン-2-カルボン酸(ラセミ体)(実施例78A、1.35g、5.30mmol)およびtert-ブチル(5R)-5-エテニル-L-プロリネート(実施例76A、950mg、4.82mmol)をアセトニトリル(60mL)に溶解した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.5mL、14mmol)を加え、反応混合物を0℃に冷却した。アセトニトリル(30mL)中の1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)(トリピロリジン-1-イル)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(3.26g、6.26mmol)の溶液を混合物に加え、反応混合物を室温で20時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、MTBEに再溶解し、水で洗浄した。水相をMTBEで再抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル(85:15))により精製して、2.03g(収率88%)の表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.008 (0.60), 1.373 (10.15), 1.392 (16.00), 1.396 (14.53), 1.458 (0.57), 1.489 (0.46), 1.763 (0.46), 1.780 (0.56), 2.105 (0.42), 2.122 (0.42), 2.524 (0.41), 5.050 (0.44), 5.090 (0.70), 5.116 (0.79), 5.754 (1.04).
実施例80A
ジ-tert-ブチル(4aR,6aR,9S,11aS)-11-オキソ-2,3,4,4a,6a,7,8,9,11,11a-デカヒドロ-1H-ピリド[3,2-e]ピロロ[1,2-a]アゼピン-1,9-ジカルボキシレート(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000134
tert-ブチル2-{[(2S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-ビニルピロリジン-1-イル]カルボニル}-3-ビニルピペリジン-カルボキシレート(実施例79A、2.00g、4.60mmol)をDCM(100mL)に溶解し、[1,3-ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)イミダゾリジン-2-イリデン](ジクロロ)(フェニルメチリデン)ルテニウム-トリシクロヘキシルホスファン(1:1)(781mg、920μmol)を加えた。反応混合物を還流下で48時間撹拌し、次いで、室温に冷却した。DMSO(2.0mL)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル(25%~50%))によって精製して、表題化合物805mg(純度99%、収率42%)を得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 1.12 分; MS (ESI pos): m/z = 407 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.296 (5.30), 1.361 (16.00), 1.378 (2.93), 5.540 (0.72), 5.562 (0.51).
実施例81A
(4aR,6aR,9S,11aS)-1-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-11-オキソ-2,3,4,4a,6a,7,8,9,11,11a-デカヒドロ-1H-ピリド[3,2-e]ピロロ[1,2-a]アゼピン-9-カルボン酸(単一の立体異性体)
Figure 2022532069000135
ジ-tert-ブチル-(4aR,6aR,9S,11aS)-11-オキソ-2,3,4,4a,6a,7,8,9,11,11a-デカヒドロ-1H-ピリド[3,2-e]ピロロ[1,2-a]アゼピン-1,9-ジカルボキシレート(実施例80A,800mg、1.97mmol)を8mLのDCMに溶解し、溶液を0℃に冷却した。トリフルオロ酢酸(8.0mL、100mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を炭酸水素ナトリウム溶液(20mL、pH=8)で希釈した。(9H-フルオレン-9-イル)メチルカルボノクロリデート(CAS-RN:28920-43-6、764mg、2.95mmol)のTHF(24ml)溶液を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、1M塩酸(40mL)(pH=1)で酸性化した。溶液をDCM(50mL)で2回抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH 95/5)で精製して表題化合物676mg(純度100%、収率73%)を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.86 分; MS (ESI pos): m/z = 473 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.008 (2.87), 0.008 (2.54), 0.778 (0.66), 0.800 (1.51), 0.808 (1.58), 0.832 (2.85), 0.856 (1.93), 0.865 (2.01), 0.889 (0.79), 1.125 (0.77), 1.157 (1.38), 1.182 (0.90), 1.215 (0.50), 1.235 (1.06), 1.517 (2.61), 1.538 (3.44), 1.563 (6.49), 1.593 (6.17), 1.610 (5.67), 1.636 (4.98), 1.660 (3.92), 1.684 (2.46), 1.719 (2.25), 1.747 (2.01), 1.846 (4.49), 1.858 (7.62), 1.868 (6.96), 1.901 (3.19), 2.010 (0.57), 2.073 (9.83), 2.189 (2.95), 2.200 (3.74), 2.241 (3.30), 2.276 (2.71), 2.307 (1.21), 2.327 (1.10), 2.366 (0.52), 2.398 (0.80), 2.428 (1.41), 2.456 (0.84), 2.670 (0.63), 2.710 (0.50), 2.816 (1.60), 2.833 (1.66), 2.849 (2.51), 2.862 (2.28), 2.877 (2.34), 2.895 (1.47), 3.040 (0.69), 3.075 (1.10), 3.086 (1.04), 3.101 (1.03), 3.121 (0.69), 3.690 (1.24), 3.724 (4.64), 3.744 (6.62), 3.756 (6.47), 3.777 (4.44), 3.823 (8.20), 3.852 (7.84), 4.120 (4.36), 4.137 (4.86), 4.148 (4.24), 4.191 (3.57), 4.202 (7.64), 4.212 (4.19), 4.261 (1.02), 4.276 (2.33), 4.291 (4.52), 4.316 (4.20), 4.328 (5.37), 4.346 (4.61), 4.370 (3.31), 4.383 (5.08), 4.395 (4.54), 4.411 (5.53), 4.422 (5.83), 4.456 (3.22), 4.595 (1.63), 4.761 (4.95), 4.773 (5.04), 4.788 (4.59), 4.800 (4.19), 5.364 (2.72), 5.393 (7.67), 5.422 (7.48), 5.451 (2.73), 5.510 (0.98), 5.540 (4.23), 5.553 (4.14), 5.585 (0.91), 7.282 (3.12), 7.300 (7.84), 7.319 (10.54), 7.337 (13.57), 7.355 (9.71), 7.366 (2.95), 7.377 (5.06), 7.399 (12.17), 7.420 (16.00), 7.438 (6.68), 7.521 (8.10), 7.539 (6.98), 7.613 (12.53), 7.631 (11.16), 7.646 (3.71), 7.665 (3.16), 7.847 (8.31), 7.865 (15.04), 7.884 (10.42), 7.908 (4.87), 12.429 (2.52).
このアミノ酸をFmoc SPPSに使用した。
実施例82A
(6S)-5-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸
Figure 2022532069000136
(6S)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(CAS-RN:152723-57-4、1.38g、9.79mmol)を水(14ml)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(8.23g、97.9mmol)を加えた。次に、アセトン(21mL)中の1-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(CAS-RN:82911-69-1、3.47g、10.3mmol)からの溶液を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水で希釈し、MTBEで2回抽出した。水層を1M塩酸でpH3~4に酸性化し、DCMで3回抽出した。合わせた有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次いで濃縮して、3.3g(純度100%、収率93%)の表題化合物を得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 1.04 分; MS (ESI pos): m/z = 364 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.497 (1.67), 0.510 (2.34), 0.527 (5.55), 0.559 (3.82), 0.567 (5.51), 0.590 (9.33), 0.598 (11.21), 0.619 (1.87), 0.636 (0.58), 1.106 (9.23), 1.714 (2.14), 1.723 (2.15), 1.745 (2.40), 1.755 (2.50), 1.764 (1.94), 1.772 (1.85), 1.796 (2.02), 1.804 (1.93), 2.086 (7.36), 2.280 (2.12), 2.301 (2.47), 2.311 (2.21), 2.333 (2.24), 2.390 (1.75), 2.412 (2.07), 2.421 (1.87), 2.443 (1.71), 2.524 (0.88), 2.594 (3.10), 3.076 (2.73), 3.219 (3.24), 3.245 (4.13), 3.283 (3.41), 3.309 (5.19), 3.385 (5.05), 3.403 (4.32), 3.410 (3.56), 3.429 (3.16), 3.747 (1.01), 4.160 (0.68), 4.175 (1.57), 4.187 (3.09), 4.192 (3.69), 4.209 (6.08), 4.218 (4.18), 4.224 (3.09), 4.237 (2.43), 4.247 (1.22), 4.254 (2.15), 4.272 (16.00), 4.284 (3.83), 4.297 (4.75), 4.306 (2.72), 4.427 (2.10), 4.435 (2.31), 4.449 (2.34), 4.457 (2.02), 5.754 (0.45), 7.301 (1.47), 7.318 (5.18), 7.320 (5.43), 7.325 (2.74), 7.336 (7.24), 7.339 (7.37), 7.344 (4.81), 7.348 (3.25), 7.352 (3.50), 7.354 (3.84), 7.357 (3.67), 7.403 (9.03), 7.422 (14.80), 7.440 (6.64), 7.640 (8.10), 7.647 (7.82), 7.658 (7.43), 7.666 (6.87), 7.884 (10.09), 7.902 (9.58).
このアミノ酸をFmoc SPPSに使用した。
このFmocアミノ酸はまた、実施例124Aで調製した(6S)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸から調製した。
実施例83A
(1S,3S,5S,6S)-2-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-6-(トリフルオロメチル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸およびrel-(1R,3R,5R,6R)-2-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-6-(トリフルオロメチル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸
Figure 2022532069000137
(1S、3S、5S、6S)-6-(トリフルオロメチル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸(450mg、2.31mmol)を水(6mL)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(1.94g、23.1mmol)を加えた。次に、アセトン(9mL)中の1-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(CAS-RN:82911-69-1、817mg、2.42mmol)からの溶液を添加し、得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水で希釈し、MTBEで2回抽出した。水層を1M塩酸でpH3~4に酸性化し、DCMで3回抽出した。合わせた有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Reprosil;C18;10μm;125×40mm;溶媒:0、1%HCOOHを含むAcCN/HO;流量:100mL/分;グラディエント:0~5.50分 10:90;3.00分での試料注入;5.50~17.65分 95:5へのグラディエント;17.65~19.48分 95:5で;19.48~19.66分 10:90へ;19.66~20.72分 10:90;)により精製し、表題化合物の571mg(純度96%、収率57%)を得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 1.06 分; MS (ESI pos): m/z = 418 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 2.073 (0.99), 2.203 (4.88), 2.345 (2.00), 2.366 (1.94), 3.755 (2.94), 4.078 (1.74), 4.221 (1.50), 4.253 (4.04), 4.270 (5.55), 4.290 (4.95), 4.337 (2.21), 7.293 (3.93), 7.301 (4.07), 7.312 (9.32), 7.319 (8.88), 7.330 (6.19), 7.337 (5.57), 7.407 (9.40), 7.425 (16.00), 7.444 (7.29), 7.695 (5.70), 7.887 (13.98), 7.906 (12.87), 12.866 (0.63).
この物質はまた、商業的に入手可能である(CAS RN:1986905-54-7)。
rel-(1R,3R,5R,6R)-6-(トリフルオロメチル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸(エナミン)を用いたラセミアミノ酸を同様に調製した。
これらのアミノ酸をSPPSに使用した。
実施例84A
メチルN-(tert-ブトキシカルボニル)-L-イソロイシルセリネート(ジアステレオマーの混合物)
Figure 2022532069000138
N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-イソロイシン(7.50g、32.4mmol)およびメチルDL-セリネート-塩化水素(1/1)(5.05g、32.4mmol)をジクロロメタン(65mL)に溶解した。(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(14.9g、33.6mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(11mL、65mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン(250mL)を加え、反応混合物を水、塩酸水溶液(1M)および炭酸水素ナトリウム水溶液で連続的に洗浄した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物をDCMに溶解し、水で十分に洗浄し、再び塩酸水溶液(1M)で2回洗浄し、次いで炭酸水素ナトリウム水溶液でさらに2回洗浄した。続いて、合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物を次の工程に直接使用した。
LC-MS (方法 11): 355.2 (M+Na+)
実施例85A
メチル2-{(1S,2S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-メチルブチル}-4,5-ジヒドロ-1,3-オキサゾール-4-カルボキシレート(ジアステレオマーの混合物)
Figure 2022532069000139
メチルN-(tert-ブトキシカルボニル)-L-イソロイシルセリネート(実施例84A、4.62g、13.9mmol)をジクロロメタン(51mL)に溶解し、溶液を-78℃に冷却した。N-エチル-N-(トリフルオロ-ラムダ-スルファニル)エタナミン(2.2ml、17ミリモル)を加え、反応混合物を-78℃で1.5時間撹拌した。反応を炭酸カリウム(7.68g、55.6mmol)でクエンチし、次いで室温に冷却した。溶液を室温で1時間撹拌した。次に、溶液をDCM(50mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で3回洗浄した。水相をDCMでさらに抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮して所望の生成物5.75gを得た。
LC-MS (方法 11): 315.2 (M+H+), 337.2 (M+Na+)
実施例86A
メチル2-{(1S,2S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-メチルブチル}-1,3-オキサゾール-4-カルボキシレート
Figure 2022532069000140
メチル2-{(1S,2S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-メチルブチル}-4,5-ジヒドロ-1,3-オキサゾール-4-カルボキシレート(実施例85A、4.37g、13.9mmol)をジクロロメタン(35mL、540mmol)に溶解し、溶液を-40℃で冷却した。ブロモ(トリクロロ)メタン(2.7mL、27mmol)を添加し、次いで2,3,4,6,7,8,9,10-オクタヒドロピリミド[1,2-a]アゼピン(4.6mL、31mmol)も添加した。反応溶液を0℃で2.5時間撹拌し、次いでDCMで希釈した。反応混合物を10%クエン酸溶液で5回洗浄した。合わせた水層をDCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(グラディエント:シクロヘキサン/酢酸エチル(4:1))により精製して、2.2g(収率50.7%)の表題化合物を得た。
LC-MS (方法 10): 335.15 (M+Na+)
実施例87A
2-{(1S,2S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-メチルブチル}-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸
Figure 2022532069000141
メチル2-{(1S,2S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-メチルブチル}-1,3-オキサゾール-4-カルボキシレート(実施例86A、2.21g、7.06mmol)をメタノール(13.5mL)に溶解した。水酸化ナトリウム水溶液(4.3mL、3M)を加え、反応混合物を40分間撹拌し、次いで濃縮してメタノールを除去した。水溶液を1M塩酸水溶液(14mL)で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次いで減圧下で濃縮して、12.0g(純度95%、収率51%)の表題化合物を得た。
LC-MS (MCW_OA_S1): Rt = 1.13 分; MS (ESI neg): m/z = 297 [M+H]-
実施例88A
(4R)-3-[(3S)-3-メチルペンタノイル]-5,5-ジフェニル-4-(プロパン-2-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
Figure 2022532069000142
(3S)-3-メチルペンタン酸(867mg、7.46mmol)の無水THF(50mL)溶液を-30℃に冷却した。2,2-ジメチルプロパノイルクロリド(920μl、7.5mmol)を滴下し、反応混合物を-30℃で1.5時間撹拌した。乾燥塩化リチウム(347mg、8.17mmol)および(4R)-5,5-ジフェニル-4-(プロパン-2-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(2.00g、7.11mmol)((R)-DIOZ)を順次添加し、反応混合物をゆっくりと室温にし、一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルおよび水で希釈した。水層を分離し、酢酸エチルで抽出した。合わせた酢酸エチル層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次いで濃縮して、2.87gの白色固体を得た。粗生成物を少量のメタノールでDCMに溶解し、溶離液としてシクロヘキサン/酢酸エチル(80:20)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage Isolera、50gカートリッジ)よって精製した。生成物含有画分を合わせ、濃縮し、乾燥させて、2.25g(純度98%、収率82%)の標的化合物を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 2.69 分; MS (ESI pos): m/z = 380 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.616 (13.33), 0.633 (13.58), 0.650 (7.84), 0.660 (16.00), 0.668 (15.61), 0.676 (15.27), 0.686 (7.40), 0.719 (0.40), 0.875 (12.87), 0.893 (12.59), 0.940 (0.92), 0.958 (1.50), 0.975 (2.08), 0.993 (2.23), 1.011 (1.38), 1.028 (0.84), 1.045 (1.41), 1.061 (1.93), 1.079 (1.89), 1.095 (1.16), 1.112 (0.62), 1.541 (0.55), 1.557 (1.29), 1.574 (1.91), 1.590 (1.82), 1.607 (1.10), 1.623 (0.40), 2.020 (0.71), 2.036 (1.44), 2.049 (1.78), 2.065 (1.28), 2.082 (0.50), 2.449 (2.60), 2.468 (2.84), 2.755 (2.63), 2.771 (2.50), 2.793 (2.05), 2.808 (1.92), 5.557 (5.98), 5.563 (5.64), 7.271 (2.61), 7.289 (6.37), 7.307 (5.02), 7.352 (5.04), 7.368 (10.74), 7.385 (9.60), 7.403 (3.47), 7.557 (8.45), 7.577 (6.54), 7.639 (8.45), 7.659 (6.92).
実施例89A
ベンジル{(2S,3S)-3-メチル-2-[(4R)-2-オキソ-5,5-ジフェニル-4-(プロパン-2-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボニル]ペンチル}カルバメート
Figure 2022532069000143
文献手順(Sebesta and Seebach、Helv.Chim.Acta 2003、86、4061-4072)に従った。(4R)-3-[(3S)-3-メチルペンタノイル]-5,5-ジフェニル-4-(プロパン-2-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(実施例88A、2.20g、5.80mmol)をDCM(20mL)に溶解し、溶液を-15℃に冷却した。塩化チタン(IV)溶液(6.1mL、DCM中1.0M、6.1mmol)を-15Cに維持しながら滴下し、次いでトリエチルアミン(890μl、6.4mmol)を加え、反応混合物を-15Cで30分間撹拌した。
別の丸底フラスコ中で、ベンジル(メトキシメチル)カルバメート(1.24g、6.38mmol、CAS RN:94471-35-9)のDCM(10mL)溶液を0Cに冷却した。塩化チタン(IV)(6.4mL、DCM中1.0M、6.4ミリモル)溶液を滴下し、次いで、溶液全体を、(4R)-3-[(3S)-3-メチルペンタノイル]-5,5-ジフェニル-4-(プロパン-2-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オンを含むフラスコに滴下した。反応混合物を0Cで4時間撹拌し、次いで室温で一晩撹拌した。塩化アンモニウム水溶液を添加することによって反応を停止させ、次いで追加のDCMで希釈した。分離した有機層を1MHCl水溶液、1MNaOH水溶液、次いで塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を濾過し、次いで濃縮して、3.39gの黄色油を得た。粗生成物を、シクロヘキサン/酢酸エチル(85:15)溶離液を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage Isolera 100gカートリッジ)によって精製した。生成物含有画分を合わせ、濃縮し、次いで乾燥して、96.3%のジアステレオ選択性を有する表題化合物1.50g(純度96%、収率46%、選択性)を得た(lit.96%)。
LC-MS (方法 10): Rt = 2.63 分; MS (ESI pos): m/z = 543 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.429 (3.22), 0.446 (3.32), 0.480 (1.44), 0.498 (3.18), 0.516 (1.79), 0.595 (4.27), 0.611 (4.65), 0.643 (0.49), 0.663 (0.46), 0.768 (0.45), 0.786 (0.46), 0.874 (3.86), 0.891 (4.01), 1.098 (0.48), 1.397 (16.00), 1.993 (0.45), 2.010 (0.57), 2.023 (0.45), 3.146 (0.44), 3.169 (0.66), 3.180 (1.02), 3.192 (0.63), 3.206 (0.44), 3.222 (0.53), 3.243 (0.48), 3.816 (0.57), 4.920 (0.59), 4.952 (1.85), 4.978 (2.04), 5.010 (0.65), 5.539 (1.70), 5.544 (1.73), 7.187 (0.53), 7.201 (0.87), 7.282 (3.41), 7.289 (5.28), 7.306 (4.14), 7.322 (1.84), 7.342 (2.69), 7.362 (3.73), 7.385 (3.47), 7.405 (1.52), 7.566 (3.08), 7.584 (2.46), 7.662 (2.88), 7.681 (2.48).
実施例90A
(2S,3S)-2-({[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}メチル)-3-メチルペンタン酸
Figure 2022532069000144
THF(15mL)中のベンジル{(2S,3S)-3-メチル-2-[(4R)-2-オキソ-5,5-ジフェニル-4-(プロパン-2-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボニル]ペンチル}カルバメート(実施例89A,1.49g,2.75mmol)の溶液を調製した。水(5mL)中のLiOH(105mg、4.39mmol)の溶液を添加し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。HPLC分析は、反応が完了していないことを示したので、追加の当量の水(3mL)中のLiOH(65.8mg、2.75mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、混合物を5分間撹拌し、次いで濾過した。フィルターケーキを水およびエーテルで洗浄し、次いで層を分離した。水層を1MHCl水溶液でpH1に酸性化し、ジエチルエーテルで3回抽出した。合わせたエーテル相を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。高真空下で乾燥させた後、715mg(純度100%、収率93%)の表題化合物を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.71 分; MS (ESI pos): m/z = 280 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.837 (6.34), 0.856 (14.23), 0.863 (13.72), 0.880 (12.65), 1.098 (0.91), 1.117 (1.35), 1.133 (1.47), 1.151 (1.49), 1.170 (0.95), 1.348 (0.42), 1.367 (1.02), 1.380 (1.33), 1.398 (1.53), 1.414 (1.09), 1.431 (0.72), 1.596 (0.82), 1.611 (1.42), 1.627 (1.61), 1.644 (1.16), 1.660 (0.53), 1.908 (3.41), 2.396 (1.17), 2.413 (2.79), 2.429 (2.67), 2.445 (1.07), 2.501 (16.00), 3.139 (4.27), 3.155 (7.41), 3.171 (4.60), 5.000 (15.52), 7.221 (1.46), 7.234 (2.66), 7.248 (1.41), 7.283 (0.89), 7.290 (0.97), 7.300 (2.98), 7.318 (5.22), 7.332 (11.34), 7.339 (12.29), 7.356 (5.30), 7.375 (1.45), 12.135 (3.58).
実施例91A
(2S,3S)-2-(アミノメチル)-3-メチルペンタン酸
Figure 2022532069000145
10%炭素上パラジウム(100mg)を丸底フラスコに秤量し、フラスコをアルゴンでフラッシュした。(2S,3S)-2-({[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}メチル)-3-メチルペンタン酸(実施例90A、710mg、2.54mmol)のメタノール(40ml)溶液を加え、反応混合物を、常圧のH気体下、室温で撹拌した。HPLC分析は、室温で2時間後に反応が完了したことを示した。反応混合物をシリカゲルのプラグを通して濾過し、フィルターケーキをメタノールで数回洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮して、345mg(93%)の表題化合物を得た。化合物を次の工程に直接使用した。
実施例92A
(2S,3S)-2-[({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)メチル]-3-メチルペンタン酸
Figure 2022532069000146
(2S,3S)-2-(アミノメチル)-3-メチルペンタン酸(実施例91A、344mg、2.37mmol)を炭酸ナトリウム水溶液(32mL、0.15M、4.7mmol)に溶解した。1-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(959mg、2.84mmol)をアセトン(30mL)に溶解し、この溶液を前の溶液に加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮してアセトンを除去した。水溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。水層を1M塩酸水溶液でpH3~4に酸性化し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Reprosil;C18;10μm;125×30mm;溶媒:0.1%HCOOを含むAcCN/HO;流量:75mL/分;グラディエント:0~5.50分(10:90);3.00分での試料注入;5.50~17.65分 95:5へのグラディエント;17.65~19.48分(95:5);19.48~19.66分 10:90へのグラディエント;19.66~20.72分(10:90))によって精製して、表題化合物795mg(純度96%、収率88%)を得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 1.06 分; MS (ESI pos): m/z = 368 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.008 (1.04), 0.008 (0.54), 0.752 (0.73), 0.841 (7.69), 0.860 (16.00), 0.870 (15.28), 0.878 (10.54), 0.887 (13.22), 1.085 (0.41), 1.103 (0.99), 1.123 (1.45), 1.139 (1.58), 1.157 (1.60), 1.176 (1.00), 1.371 (1.16), 1.384 (1.50), 1.403 (1.71), 1.418 (1.23), 1.435 (0.83), 1.604 (0.88), 1.619 (1.50), 1.636 (1.70), 1.651 (1.23), 2.408 (1.27), 2.425 (2.91), 2.441 (3.13), 2.458 (1.88), 2.524 (0.87), 2.749 (0.82), 3.143 (4.18), 3.158 (6.08), 3.174 (3.40), 4.176 (1.25), 4.194 (3.04), 4.211 (4.04), 4.241 (8.74), 4.255 (4.27), 4.263 (3.35), 7.303 (5.42), 7.322 (12.94), 7.340 (10.81), 7.353 (1.98), 7.394 (7.49), 7.413 (11.83), 7.431 (5.34), 7.673 (5.88), 7.683 (5.84), 7.691 (5.19), 7.701 (4.30), 7.876 (12.54), 7.895 (11.30), 12.176 (1.21).
このアミノ酸をSPPSに使用した。
実施例93A
2-[(1S,2S)-1-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)-2-メチルブチル]-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸
Figure 2022532069000147
2-{(1S,2S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-メチルブチル}-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸(実施例87A、1.85g、6.21mmol)をトリフルオロ酢酸(7.6mL、99mmol)に溶解し、溶液を15分間撹拌した。次に、溶液をトルエンで希釈し、蒸発させた。この工程を再び繰り返した。粗生成物を1,4-ジオキサン(20mL、230mmol)および水(20mL)に溶解した。炭酸カリウム(1.60g、11.6mmol)および1-{[(9H-フルオレン-9-イルメトキシ)カルボニル]オキシ}ピロリジン-2,5-ジオン(2.35g、6.96mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水(65mL)で希釈し、10%クエン酸水溶液でpH2~3に酸性化した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し(3回)、合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン-メタノール(3~7%+1%酢酸))で精製し、生成物含有画分を合わせ、トルエンで希釈し、次いで濃縮した。次いで、トルエンを再び添加し、次いで、溶液を濃縮して、2.09g(純度100%、収率80%)の表題化合物を得た。
LC-MS (MCW_FT_MS_M1): Rt = 2.01 分; MS (ESI pos): m/z = 421 [M+H]+
このアミノ酸をSPPSに使用した。
実施例94A
ジ(プロパ-2-エン-1-イル)アミノ](1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)酢酸(ラセミ体)
Figure 2022532069000148
(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)ボロン酸(CAS-RN:590418-08-9、500mg、2.84mmol)、オキソ酢酸(CAS-RN:298-12-4、310μl、純度50%、2.8mmol)およびN-(プロパ-2-エン-1-イル)プロパ-2-エン-1-アミン(CAS-RN:124-02-7、350μl、2.8mmol)をアセトニトリル(7.5mL)に溶解し、反応混合物を60℃で40時間撹拌した。冷却後、得られた固体を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、乾燥させて、740mg(純度100%、収率91%)の表題化合物を得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 0.44 分; MS (ESI neg): m/z = 284 [M-H]-
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.008 (1.87), 2.073 (0.51), 3.110 (0.68), 3.125 (0.77), 3.147 (2.14), 3.161 (2.16), 3.176 (2.32), 3.193 (2.28), 3.213 (0.90), 3.230 (0.96), 4.030 (16.00), 4.531 (3.61), 5.110 (2.47), 5.134 (4.58), 5.174 (2.56), 5.752 (0.60), 5.768 (1.07), 5.778 (0.73), 5.783 (0.73), 5.794 (1.49), 5.810 (1.35), 5.820 (0.63), 5.826 (0.67), 5.837 (0.87), 5.852 (0.49), 6.514 (1.52), 7.432 (1.39), 7.435 (1.47), 7.454 (1.77), 7.457 (1.87), 7.602 (2.26), 7.624 (1.75), 7.699 (3.10), 8.041 (4.18).
実施例95A
({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)酢酸(ラセミ体)
Figure 2022532069000149
1,3-ジメチル-1,3-ジアジナン-2,4,6-トリオン(CAS-RN:769-42-6、1.97g、12.6mmol)とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(48.6mg,42.1μmol)をアルゴン下の丸底フラスコに入れた。次に、[ジ(プロパ-2-エン-1-イル)アミノ](1-メチル-1H-インダゾール-5-yl)酢酸(実施例94A、600mg、2.10mmol)の乾燥DCM溶液を添加し、反応混合物を35℃で2時間撹拌した。懸濁液を水アセトンおよび水で希釈し、次いで反応混合物を濃縮してDCMを除去した。炭酸水素ナトリウム(2.65g、31.5mmol)を添加した(注意ガス形成)。1-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(780mg、2.31mmol)を懸濁液に加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。水および炭酸ナトリウム水溶液(10%)を加え、溶液をMTBEで2回抽出した。水相をクエン酸水溶液で酸性化し、次いでDCMで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムを乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Reprosil;C18;10μm;125×40mm;溶剤:0.1%HCOOHを含むAcCN/HO;流量:100mL/分;グラディエント:0~5.50分(10:90);3.00分での試料注入;5.50~17.65分 95:5へのグラディエント;17.65~19.48分(95:5);19.48~19.66分 10:90へのグラディエント;19.66~20.72分(10:90))により精製して、表題化合物422mg(純度100%、収率47%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 2.073 (0.59), 4.041 (16.00), 4.198 (0.63), 4.215 (1.87), 4.231 (3.51), 4.253 (1.84), 4.269 (1.50), 4.280 (1.92), 4.298 (1.70), 4.319 (0.59), 5.256 (1.81), 5.276 (1.80), 7.275 (0.90), 7.293 (2.03), 7.320 (2.08), 7.339 (1.26), 7.388 (1.98), 7.406 (3.38), 7.424 (1.73), 7.445 (1.60), 7.467 (1.96), 7.621 (2.30), 7.643 (1.76), 7.744 (3.56), 7.763 (3.31), 7.792 (3.19), 7.875 (4.81), 7.893 (4.48), 8.063 (4.53), 8.213 (1.70), 8.232 (1.65), 12.835 (1.03).
実施例96A
({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)酢酸(エナンチオマー1)
Figure 2022532069000150
ジアステレオマー混合物(実施例95A、600mg)をメタノール/アセトニトリル(60mL)に溶解し、Chiralpak AD-H(SFC)5μm、250×30mmカラム;溶離液:CO2/イソプロパノール(80:20);圧力:135バール;温度溶離液:38℃;流量:100g/分;検出:UV210nm;注入容量0.4mL/注入;一般的な操作条件下で、CO2の1g/分は約1mL/分に等しい、を使用するTHAR超臨界流体クロマトグラフィーPrep 200装置を使用して分離した。
シーケンス設定:サイクルタイム=11.2分
画分1を5.8分で収集し(エナンチオマー1)、画分2を7.7分の間で収集した(エナンチオマー2)。画分を濃縮した。
分析用SFC-MS(Agilent、カラム:Daicel AD-3 3μm 100×4,6mm、溶離液:CO2/メタノール(80:20);BPR圧力:130バール;BPR温度:60℃;カラム温度:40℃;流量:3mL/分;UV 210nm)を用いて画分を分析した。
2つのエナンチオマーの立体化学は割り当てられなかった。
185mgのエナンチオマー1(100%純度、99.5%ee)が得られた(立体化学は測定されなかった)。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.80 分; MS (ESI pos): m/z = 428 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 4.040 (16.00), 4.197 (0.54), 4.214 (1.44), 4.230 (2.80), 4.251 (1.59), 4.268 (1.38), 4.278 (1.68), 4.295 (1.46), 4.316 (0.48), 5.241 (1.20), 5.261 (1.19), 7.275 (0.78), 7.294 (1.73), 7.321 (1.78), 7.339 (1.11), 7.386 (1.77), 7.394 (1.54), 7.405 (2.97), 7.412 (2.26), 7.423 (1.63), 7.444 (1.36), 7.466 (1.53), 7.617 (1.85), 7.638 (1.42), 7.742 (3.01), 7.761 (2.84), 7.787 (2.53), 7.874 (4.50), 7.893 (4.19), 8.058 (4.56), 8.183 (0.93), 8.201 (0.92).
このアミノ酸をSPPSに使用した。
実施例97A
({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)酢酸(エナンチオマー2)
Figure 2022532069000151
実施例96Aに記載のキラル分離法を用いて、145mg(純度100%、94.3%)のエナンチオマー2を得た(立体化学は決定されなかった)。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.80 分; MS (ESI pos): m/z = 428 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.008 (0.78), 0.008 (0.70), 4.040 (16.00), 4.198 (0.41), 4.214 (1.16), 4.230 (2.33), 4.252 (1.27), 4.268 (1.03), 4.278 (1.36), 4.295 (1.14), 4.300 (0.99), 5.243 (0.98), 5.262 (0.98), 7.276 (0.59), 7.294 (1.34), 7.313 (1.11), 7.321 (1.38), 7.340 (0.86), 7.387 (1.36), 7.394 (1.12), 7.406 (2.32), 7.413 (1.70), 7.424 (1.22), 7.431 (0.89), 7.444 (1.06), 7.466 (1.21), 7.618 (1.52), 7.640 (1.16), 7.743 (2.38), 7.762 (2.23), 7.787 (2.02), 7.875 (3.68), 7.894 (3.45), 8.059 (3.94), 8.188 (0.73), 8.207 (0.72).
このアミノ酸をSPPSに使用した。
実施例98A
ベンジルN-[(ベンジルオキシ)カルボニル]-3-ブロモ-L-フェニルアラニネート
Figure 2022532069000152
N-[(ベンジルオキシ)カルボニル]-3-ブロモ-L-フェニルアラニン(15.3g、40.5mmol)をメタノール(113mL)に溶解した。炭酸セシウム(6.59g、20.2mmol)を添加し、ガスが発生しなくなるまで混合物を撹拌した。溶液を蒸発乾固した。残渣をDMF(140mL、1.8mol)に溶解し、(ブロモメチル)ベンゼン(5.3mL、44mmol)を滴下した。短時間後、固体が沈殿した。懸濁液をエーテルおよび水で希釈した。有機相を分離し、水相をジエチルエーテルで2回抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、ブラインで洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥させた。結晶性残渣をエーテルに溶解し、ペンタンを添加した後、沈殿が形成された。固体を濾過し、乾燥させた。エーテル/ペンタン溶液を蒸発させ、エーテルに溶解した;ペンタンの添加後、沈殿が形成した。固体を濾過し、乾燥させて、16.0g(純度100%、収率84%)の表題化合物を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 2.42 分; MS (ESI pos): m/z = 468 [M+H]+
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 2.874 (2.41), 2.895 (2.86), 2.902 (3.10), 2.923 (2.76), 3.071 (2.84), 3.082 (2.96), 3.099 (2.26), 3.109 (2.09), 3.636 (0.82), 4.336 (1.73), 4.347 (2.20), 4.353 (2.43), 4.357 (2.48), 4.363 (2.48), 4.373 (1.83), 4.383 (1.37), 4.921 (0.55), 4.963 (1.81), 4.989 (12.84), 4.994 (11.01), 5.020 (1.18), 5.043 (0.96), 5.093 (1.11), 5.119 (12.74), 5.139 (0.55), 5.147 (0.97), 7.174 (0.85), 7.211 (3.13), 7.226 (9.23), 7.241 (11.35), 7.248 (16.00), 7.263 (11.82), 7.298 (10.22), 7.313 (14.37), 7.316 (14.35), 7.321 (12.62), 7.332 (10.08), 7.336 (11.10), 7.344 (8.08), 7.351 (11.64), 7.366 (7.19), 7.379 (2.35), 7.414 (5.80), 7.429 (4.73), 7.499 (7.87), 7.880 (4.47), 7.896 (4.30).
実施例99A
3-[(2S)-3-(ベンジルオキシ)-2-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-オキソプロピル]安息香酸
Figure 2022532069000153
反応をアルゴン下に設定した。2Lオートクレーブ(撹拌速度750rpm)中に、酢酸パラジウム(II)(2.16g、9.61mmol)、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(10.63g、19.22mmol)および酢酸カリウム(47.1g、480mmol)を添加する。オートクレーブをアルゴンでフラッシュし、乾燥DMF(450mL)を添加することによって試薬を溶解する。乾燥DMF(930mL)中のベンジルN-[(ベンジルオキシ)カルボニル]-3-ブロモ-L-フェニルアラニネート(実施例98A、45.0g、96.1mmol)の溶液をオートクレーブに添加し、続いて水(18mL)を添加した。オートクレーブを密封し、窒素で繰り返しパージし、短時間撹拌した。オートクレーブを一酸化炭素(3バール)で加圧し、次いで80℃に加熱し、および3バールに960分間保った。反応が完了した後、オートクレーブをパージし、開放し、次いで内容物を水(13L)に溶解した。反応混合物を酢酸エチル(7L)で3回抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、次いで濃縮した。粗生成物を、DCM/MeOH(95/5)を用いた分取順相クロマトグラフィー(10kgシリカゲル)によって精製し、次いで分取クロマトグラフィー(DCM/MeOHグラディエント、Biotage Isolera)によってさらに精製して、10.7g(純度92%)の表題化合物を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.92 分; MS (ESI neg): m/z = 432.14 [M-H]-
実施例100A
ベンジルN-[(ベンジルオキシ)カルボニル]-3-(tert-ブトキシカルボニル)-L-フェニルアラニネート
Figure 2022532069000154
3-[(2S)-3-(ベンジルオキシ)-2-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-オキソプロピル]安息香酸(実施例99A、18.0g、41.5mmol)に、ジクロロメタン(280mL、4.4mol)を加えた。シクロヘキサン(140mL、1.3mol)、tert-ブチル2,2,2-トリクロロエタンイミデート(36.3g、166mmol)および(ジエチルエーテル)(トリフルオロ)ホウ素(1.6mL、12mmol)を加え、反応混合物を室温で撹拌した。1時間後、追加の(ジエチルエーテル)(トリフルオロ)ホウ素(1.6mL、12mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。(ジエチルエーテル)(トリフルオロ)ホウ素(1mL、7.5mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。追加のtert-ブチル2,2,2-トリクロロエタンイミデート(9.0g、40.5mmol)および追加の(ジエチルエーテル)(トリフルオロ)ホウ素(1mL、7.5mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。懸濁液を濾過し、沈殿をDCM:シクロヘキサン(2:1)で洗浄した。溶液を濃炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈した。合わせた水層をDCMで2回抽出した。次いで、合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで蒸発させた。得られた黒色油状物をシクロヘキサンおよび酢酸エチル(2%)と共に撹拌し、沈殿物を濾過し、濾液を蒸発させた。得られた黒色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン-酢酸エチル(9:1))により精製して、表題化合物12.1g(純度100%、収率60%)を得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 1.34 分; MS (ESI pos): m/z = [M+H]+490
実施例101A
3-(tert-ブトキシカルボニル)-L-フェニルアラニン
Figure 2022532069000155
ベンジルN-[(ベンジルオキシ)カルボニル]-3-(tert-ブトキシカルボニル)-L-フェニルアラニネート(実施例100A、13.0g、26.6mmol)をメタノール(250mL)に溶解した。10%パラジウムチャコール(1.54g)を添加し、混合物を室温で4時間、周囲圧力で水素化した。沈殿が形成された。懸濁液をメタノールに溶解し、還流下で撹拌した。温かい溶液を珪藻土の層で濾過し、濾過ケーキをメタノール(約1L)で洗浄した。合わせた濾液を濃縮し、乾燥させて、6.10g(純度94%、収率81%)の表題化合物を得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 0.59 分; MS (ESI neg): m/z = 264 [M-H]-
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.525 (5.74), 1.546 (16.00), 2.326 (0.50), 2.366 (0.48), 2.670 (0.50), 2.709 (0.48), 3.169 (0.57), 7.400 (0.89), 7.419 (0.66), 7.501 (0.76), 7.739 (0.84), 7.759 (0.85), 7.796 (1.02).
実施例102A
3-(tert-ブトキシカルボニル)-N-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-L-フェニルアラニン
Figure 2022532069000156
3-(tert-ブトキシカルボニル)-L-フェニルアラニン(実施例101A、6.10g、23.0mmol)を水(100mL)およびアセトン(100mL)に溶解した。炭酸水素ナトリウム(19.3g、230mmol)を添加した。1-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(8.14g、24.1mmol)のアセトン(100mL)溶液を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水で希釈し、MTBEで1回抽出した。水層を1M塩酸で酸性化し、DCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮して表題化合物8.90g(純度100%、収率79%)を得た。生成物は有機層中にも存在した。有機層を濃縮した。DCMおよび1M塩酸を残渣に加え、混合物を5分間撹拌した。残渣を濾過し、水およびDCMで洗浄した。層を分離し、水層をDCMで抽出した。次いで、合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(グラディエント DCM:メタノール(0~10%))により精製した。残渣をアセトニトリルに取り、分取HPLC(カラム:Reprosil;C18;10μm;125×40mm;溶媒:0,1%HCOOHを含むAcCN/HO;流量:100mL/分;グラディエント:0~5.50分(10:90);3.00分での試料注入;5.50~17.65分 95:5へのグラディエント;17.65~19.48分(95:5);19.48~19.66分 10:90へのグラディエント;19.66~20.72分(10:90))により精製した。合計で1.58g(純度100%、収率14%)の表題化合物が得られた。
LC-MS (方法 10): Rt = 2.27 分; MS (ESI neg): m/z = 486 [M-H]-
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.106 (1.34), 1.144 (4.63), 1.519 (16.00), 1.544 (0.64), 2.086 (1.34), 2.119 (1.97), 2.483 (1.16), 2.595 (0.68), 3.077 (0.43), 3.319 (1.89), 4.158 (0.42), 4.169 (0.81), 4.181 (2.03), 4.195 (0.76), 4.203 (0.48), 4.541 (0.43), 7.259 (0.80), 7.277 (0.76), 7.293 (0.68), 7.312 (0.44), 7.378 (0.62), 7.384 (0.86), 7.397 (1.11), 7.403 (1.62), 7.415 (0.62), 7.422 (0.90), 7.521 (0.63), 7.540 (0.45), 7.583 (0.68), 7.605 (0.86), 7.626 (0.62), 7.747 (0.59), 7.766 (0.57), 7.784 (0.68), 7.806 (0.63), 7.847 (1.02), 7.864 (1.58), 7.883 (1.42).
このアミノ酸をSPPSに使用した。
実施例103A
(2S,5R)-2-(2-エチルブチル)-3,6-ジメトキシ-5-(プロパン-2-イル)-2,5-ジヒドロピラジン
Figure 2022532069000157
(2R)-3,6-ジメトキシ-2-(プロパン-2-イル)-2,5-ジヒドロピラジン(CAS-RN:109838-859、2.9mL、16mmol)を無水THF(60mL、740mmol)に溶解し、溶液を-78℃に冷却した。n-ブチルリチウム(10mL、1.6M、16mmol)を、-78℃で撹拌しながら15分間かけてゆっくりと滴下した。3-(ブロモメチル)ペンタン(5.91g、35.8mmol)を添加し、反応混合物を-78℃で2時間撹拌し、次いで一晩で室温に戻した。溶液を0Cに冷却し、水でゆっくりとクエンチした。ジエチルエーテルを添加し、数分間撹拌した後、有機層を分離した。水相をジエチルエーテルで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル2%)により精製して、表題化合物2.60g(純度95%、収率57%)を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 2.90 分; MS (ESI pos): m/z = 269 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.008 (0.51), 0.008 (0.45), 0.608 (6.77), 0.624 (6.91), 0.771 (3.04), 0.790 (7.57), 0.796 (3.51), 0.808 (4.20), 0.815 (7.45), 0.833 (3.54), 0.999 (6.56), 1.016 (6.71), 1.179 (0.65), 1.197 (0.97), 1.215 (0.95), 1.223 (0.51), 1.232 (0.73), 1.240 (0.81), 1.257 (1.26), 1.275 (1.64), 1.294 (1.28), 1.310 (0.57), 1.343 (0.55), 1.356 (1.67), 1.364 (0.66), 1.369 (0.83), 1.376 (1.52), 1.388 (1.40), 1.398 (0.66), 1.403 (0.63), 1.409 (1.04), 1.422 (0.43), 1.459 (0.56), 1.474 (0.63), 1.489 (0.45), 1.637 (0.66), 1.647 (0.68), 1.656 (0.56), 1.667 (0.69), 1.670 (0.69), 1.681 (0.54), 1.690 (0.48), 1.700 (0.44), 2.191 (0.54), 2.199 (0.55), 2.208 (0.71), 2.216 (0.71), 2.225 (0.52), 2.233 (0.51), 3.597 (16.00), 3.616 (15.85), 3.916 (1.08), 3.925 (2.24), 3.933 (1.46), 3.959 (0.67), 3.969 (1.06), 3.980 (0.99), 3.990 (1.00), 4.000 (0.49).
実施例104A
メチル4-エチル-L-ノルロイシネート
Figure 2022532069000158
メタノール(30mL)中の(2S,5R)-2-(2-エチルブチル)-3,6-ジメトキシ-5-(プロパン-2-イル)-2,5-ジヒドロピラジン(実施例103A、2.60g、9.69mmol)の溶液を0℃に冷却し、塩酸の10%水溶液(10mL)を添加し、次いで反応混合物を2時間撹拌した。溶液を蒸発させ、残渣をDCMおよび炭酸ナトリウム溶液(100mL、2.0M)で希釈した。分離した水層をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮して表題化合物3.49g(純度48%、収率100%)を得た。
GC-MS (GC-MS 方法 1): Rt = 3.18 分, m/z = 173 [M+]
実施例105A
4-エチル-N-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-L-ノルロイシン
Figure 2022532069000159
メチル4-エチル-L-ノルロイシネート(実施例104A、3.97g、純度48%、11.0mmol)にメタノール(100mL)を加え、得られた溶液を0℃に冷却した。水酸化ナトリウム溶液(24mL、1.0M)を添加し、反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで室温に温め、さらに4時間撹拌した。水(80mL)、炭酸水素ナトリウム(2.03g、24.2mmol)および炭酸ナトリウム(4.00g、37.7mmol)を溶液に連続的に添加した。ロータリーエバポレーターによって反応混合物からメタノールを除去し、水溶液を1,4-ジオキサン(60mL)で希釈した。懸濁液を0℃に冷却し、(9H-フルオレン-9-イル)メチルカルボノクロリデート(CAS-RN:28920-43-6、8.54g、33.0mmol)を添加した。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。水とMTBEを加え、短時間攪拌した後、有機層を分離した。水層をMTBEで抽出し、次いで、合わせた有機層を5%炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。合わせた水層を硫酸水素カリウムでpH1に酸性化し、水性懸濁液をDCMで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Reprosil;C18;10μm;125×40mm;溶媒:0,1%HCOOHを含むAcCN/HO;流量:100mL/分;グラディエント:0~5.50分(10:90);3.00分での試料注入;5.50~17.65分 95:5へのグラディエント;17.65~19.48分(95:5);19.48~19.66分 10:90へのグラディエント;19.66~20.72分(10:90)により精製し、表題化合物1.57g(純度100%、収率37%)を得た。
LC-MS (方法 11): Rt = 1.49 分; MS (ESI pos): m/z = 404 [M+Na]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.008 (3.19), 0.008 (3.01), 0.774 (6.73), 0.792 (16.00), 0.809 (13.36), 0.826 (14.04), 0.844 (7.32), 1.181 (0.92), 1.197 (1.90), 1.216 (3.12), 1.234 (3.84), 1.253 (2.82), 1.273 (1.79), 1.293 (2.23), 1.308 (3.41), 1.331 (4.60), 1.339 (4.12), 1.505 (0.45), 1.557 (3.55), 1.575 (5.01), 1.590 (3.09), 3.950 (1.22), 3.970 (2.67), 3.989 (2.69), 4.009 (1.11), 4.204 (1.35), 4.220 (3.90), 4.238 (7.46), 4.263 (5.22), 4.279 (3.57), 4.286 (5.10), 4.304 (3.43), 4.310 (2.32), 4.328 (1.06), 7.299 (2.60), 7.306 (2.93), 7.317 (5.73), 7.322 (5.59), 7.336 (3.69), 7.341 (3.48), 7.400 (6.17), 7.419 (10.33), 7.437 (4.62), 7.626 (4.21), 7.647 (3.80), 7.711 (8.98), 7.729 (8.16), 7.884 (9.94), 7.903 (9.15), 12.540 (0.98).
このアミノ酸をSPPSに使用した。
実施例106A
N-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-2,6-ジフルオロ-L-フェニルアラニン
Figure 2022532069000160
メチル2,6-ジフルオロ-L-フェニルアラニネート(CAS-RN:1192057-28-5、1.03g、4.79mmol)にメタノール(18.5mL)を加え、溶液を0℃に冷却した。水酸化ナトリウム溶液(4.8mL、1.0M)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。水(17mL)、炭酸水素ナトリウム(402mg、4.79mmol)および炭酸ナトリウム(667mg、6.29mmol)を溶液に加えた。メタノールをロータリーエバポレーターによって除去し、水層を1,4-ジオキサン(14mL)で希釈した。懸濁液を0℃に冷却し、(9H-フルオレン-9-イル)メチルカルボノクロリデート(CAS-RN:28920-43-6、1.86g、7.18mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、MTBEで洗浄した。水層を1M塩酸でpH1に酸性化し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して表題化合物1.74g(純度100%、収率86%)を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 2.00 分; MS (ESI pos): m/z = 424 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.157 (0.74), 1.175 (1.50), 1.193 (0.76), 1.988 (2.79), 2.992 (0.74), 3.014 (0.87), 3.025 (1.22), 3.048 (1.17), 3.118 (1.24), 3.134 (1.32), 3.153 (0.81), 3.169 (0.76), 3.316 (16.00), 4.021 (0.71), 4.039 (0.70), 4.131 (0.95), 4.149 (1.39), 4.166 (2.72), 4.194 (4.15), 4.213 (2.65), 4.235 (0.72), 7.013 (1.71), 7.033 (3.28), 7.053 (2.07), 7.290 (1.33), 7.307 (3.44), 7.323 (4.18), 7.341 (2.36), 7.357 (0.48), 7.397 (2.41), 7.415 (4.00), 7.434 (1.83), 7.639 (2.22), 7.659 (3.87), 7.679 (1.99), 7.818 (1.97), 7.839 (1.95), 7.876 (4.80), 7.894 (4.40), 12.793 (0.81).
このアミノ酸をSPPSに使用した。
実施例107A
N-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-2,5-ジフルオロ-L-フェニルアラニン
Figure 2022532069000161
メチル2,5-ジフルオロ-L-フェニルアラニネート(CAS-RN:1213491-95-2)(2.27g、10.5mmol)にメタノール(40mL)を加え、得られた溶液を0℃に冷却した。水酸化ナトリウム溶液(11mL、1.0M)を加え、反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。水(35mL)、炭酸水素ナトリウム(886mg、10.5mmol)および炭酸ナトリウム(1.47g、13.9mmol)を溶液に加えた。メタノールをロータリーエバポレーターによって除去し、水層を1,4-ジオキサン(30mL)で希釈した。懸濁液を0℃に冷却し、(9H-フルオレン-9-イル)メチルカルボノクロリデート(CAS-RN:28920-43-6、4.09g、15.8mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を水で希釈し、MTBEで洗浄した。水層を1M塩酸溶液でpH1に酸性化し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(グラディエント DCM:メタノール0-5%)により精製し、次いで残渣をアセトニトリル中に取り、再度分取HPLC(カラム:Reprosil;C18;10μm;125×40mm;溶媒:0,1%HCOOHを含むAcCN/HO;流量:100mL/分;グラディエント:0-5.50分(10:90);3.00分での試料注入;5.50-17.65分 95:5へのグラディエント;17.65-19.48分(95:5);19.48-19.66分 10:90へのグラディエント;19.66-20.72分(10:90)により精製して、表題化合物1.82g(純度100%、収率41%)を得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 1.04 分; MS (ESI pos): m/z = 424 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.008 (2.88), 0.008 (2.75), 1.234 (0.68), 2.329 (0.47), 2.671 (0.46), 2.843 (2.48), 2.870 (3.13), 2.877 (3.47), 2.904 (3.10), 3.166 (3.44), 3.177 (3.74), 3.200 (2.97), 3.212 (2.73), 4.141 (1.90), 4.158 (5.16), 4.173 (9.08), 4.196 (12.08), 4.201 (12.22), 4.211 (8.55), 4.221 (7.38), 4.233 (3.76), 4.246 (2.97), 4.259 (2.15), 7.084 (0.87), 7.093 (1.61), 7.106 (2.33), 7.114 (3.81), 7.124 (3.21), 7.135 (2.97), 7.144 (2.17), 7.175 (3.13), 7.187 (4.77), 7.197 (6.58), 7.210 (7.69), 7.220 (4.45), 7.232 (3.61), 7.263 (4.47), 7.282 (9.79), 7.301 (7.22), 7.305 (7.95), 7.325 (4.82), 7.349 (0.45), 7.389 (6.78), 7.408 (11.73), 7.426 (5.46), 7.489 (0.48), 7.509 (0.67), 7.532 (0.46), 7.610 (7.40), 7.628 (12.92), 7.646 (6.48), 7.791 (6.23), 7.812 (6.10), 7.871 (16.00), 7.890 (14.50), 12.862 (3.43).
このアミノ酸をSPPSに使用した。
このアミノ酸は、実施例126Aで調製したメチル2,5-ジフルオロ-L-フェニルアラニネートからも調製した。アミノ酸はまた、実施例106Aに記載される手順を使用して、2,5-ジフルオロ-L-フェニルアラニネート(CAS RN:31105-92-7)から調製され得る。
実施例108A
テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル酢酸ベンジル(ラセミ体)
Figure 2022532069000162
テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル酢酸(1.00g、6.94mmol)をメタノール(10mL、250mmol)に溶解した。炭酸セシウム(1.13g、3.47mmol)を添加し、反応混合物を、ガスの発生が停止するまで室温で撹拌した。次に、溶液を蒸発させた。残渣をDMF(10mL)に溶解し、(ブロモメチル)ベンゼン(1.3mL、11mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。追加の(ブロモメチル)ベンゼン(325μL、2.75mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間撹拌した。次いで、懸濁液を水およびエーテルで希釈した。数分間撹拌した後、有機層を分離した。水層をジエチルエーテルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル(85/15))により精製して、表題化合物1.50g(純度100%、収率92%)を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.84 分; MS (ESI pos): m/z = 235 [M+H]+
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.161 (0.45), 1.170 (0.51), 1.183 (0.89), 1.187 (0.68), 1.191 (0.98), 1.196 (0.60), 1.204 (0.68), 1.208 (1.03), 1.212 (0.77), 1.217 (1.00), 1.229 (0.62), 1.238 (0.63), 1.428 (0.47), 1.447 (0.62), 1.449 (0.74), 1.455 (0.95), 1.463 (0.63), 1.468 (0.83), 1.476 (1.42), 1.484 (0.80), 1.489 (0.56), 1.498 (0.98), 1.501 (0.53), 1.506 (1.11), 1.509 (1.00), 1.516 (1.65), 1.523 (1.08), 1.532 (0.56), 1.543 (0.70), 1.550 (0.40), 1.747 (0.90), 1.751 (0.77), 1.755 (0.89), 1.764 (0.62), 1.773 (0.82), 1.777 (0.69), 1.781 (0.77), 1.887 (0.41), 1.894 (0.68), 1.901 (0.68), 1.908 (0.76), 1.914 (0.90), 1.921 (0.74), 1.927 (0.68), 1.934 (0.63), 2.194 (1.30), 2.208 (1.18), 2.225 (3.67), 2.239 (3.41), 2.255 (3.55), 2.270 (3.23), 2.286 (1.23), 2.301 (1.12), 3.018 (2.02), 3.038 (2.30), 3.041 (2.34), 3.059 (2.06), 3.246 (1.05), 3.252 (1.07), 3.267 (1.61), 3.273 (1.61), 3.289 (1.21), 3.295 (1.19), 3.685 (0.75), 3.692 (1.34), 3.705 (1.77), 3.708 (1.89), 3.713 (2.24), 3.716 (2.16), 3.726 (1.17), 3.730 (1.14), 3.734 (1.08), 3.738 (0.97), 5.089 (16.00), 7.310 (0.41), 7.315 (0.73), 7.320 (0.71), 7.327 (2.21), 7.334 (1.16), 7.339 (1.36), 7.342 (1.95), 7.345 (2.49), 7.348 (2.36), 7.351 (1.63), 7.360 (9.48), 7.364 (11.33), 7.371 (1.08), 7.376 (3.55), 7.378 (3.74), 7.382 (1.62), 7.390 (0.55), 7.393 (1.20), 7.395 (0.74).
実施例109A
テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル酢酸ベンジル
Figure 2022532069000163
ジアステレオマー混合物(実施例108A、1.5g)をメタノール/アセトニトリル(30mL)に溶解し、Chiralpak AZ-H(SFC)5μm、250×30mmカラム;溶離液:CO2/エタノール(90:10);圧力:135バール;温度溶離液:35℃;流量:100g/分;検出:UV210nm;注入体積:0.4mL/注入;一般的な操作条件下で、1g/分のCO2は約1mL/分に等しい、を使用するTHAR超臨界流体クロマトグラフィーPrep 200装置を使用して分離した。
シーケンス設定:サイクルタイム=11,2分
画分1を1.48分で回収した(エナンチオマー1)
画分2を1.89分の間に収集した(エナンチオマー2)
生成物含有画分を合わせ、濃縮した。
分析用SFC-MS(Agilent、カラム:Daicel AZ-3 3μm 100×4,6mm、溶離液:CO2/エタノール(90:10);BPR圧力:130バール;BPR温度:60℃;カラム温度:40℃;流量:3mL/分;UV 210nm)を用いて画分を分析した。
2つのエナンチオマーの立体化学は割り当てられなかった。
ベンジルテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イルアセテート(エナンチオマー1)を99.5%ee(641mg(純度100%))で得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 0.98 分; MS (ESI pos): m/z = 235 [M+H]+
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.161 (0.45), 1.170 (0.51), 1.183 (0.89), 1.187 (0.67), 1.191 (0.98), 1.196 (0.61), 1.204 (0.67), 1.209 (1.03), 1.213 (0.77), 1.217 (1.00), 1.230 (0.61), 1.238 (0.62), 1.428 (0.48), 1.447 (0.61), 1.449 (0.75), 1.455 (0.95), 1.463 (0.64), 1.468 (0.82), 1.476 (1.41), 1.484 (0.79), 1.489 (0.56), 1.498 (0.98), 1.501 (0.52), 1.507 (1.05), 1.510 (1.00), 1.516 (1.65), 1.523 (1.07), 1.532 (0.55), 1.543 (0.70), 1.747 (0.90), 1.751 (0.78), 1.755 (0.89), 1.764 (0.63), 1.773 (0.81), 1.777 (0.69), 1.781 (0.78), 1.887 (0.40), 1.894 (0.69), 1.901 (0.68), 1.908 (0.76), 1.914 (0.91), 1.921 (0.74), 1.927 (0.67), 1.934 (0.64), 2.194 (1.30), 2.208 (1.18), 2.225 (3.69), 2.239 (3.42), 2.255 (3.56), 2.270 (3.24), 2.286 (1.23), 2.301 (1.12), 3.019 (2.02), 3.038 (2.29), 3.041 (2.36), 3.060 (2.07), 3.246 (1.05), 3.252 (1.08), 3.268 (1.63), 3.273 (1.63), 3.289 (1.24), 3.295 (1.23), 3.686 (0.75), 3.692 (1.34), 3.705 (1.73), 3.708 (1.90), 3.713 (2.19), 3.715 (2.20), 3.726 (1.19), 3.730 (1.13), 3.734 (1.08), 3.738 (0.97), 5.089 (16.00), 7.310 (0.40), 7.315 (0.74), 7.321 (0.69), 7.328 (2.23), 7.334 (1.13), 7.339 (1.36), 7.342 (1.99), 7.345 (2.52), 7.347 (2.34), 7.350 (1.66), 7.360 (9.33), 7.364 (11.16), 7.371 (1.09), 7.376 (3.58), 7.378 (3.72), 7.382 (1.63), 7.390 (0.54), 7.393 (1.20), 7.396 (0.75).
ベンジルテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イルアセテート(エナンチオマー2)も99.5%ee(611mg(純度100%))で得られた。
実施例110A
テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル酢酸(エナンチオマー1)
Figure 2022532069000164
10%パラジウムチャコール(84.0mg)をアルゴン下でメタノールで加湿した。ベンジルテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イルアセテート(実施例109A、641mg、2.74mmol)の溶液を添加した。次いで、反応混合物を室温で周囲圧力で2時間水素化した。触媒を珪藻土の層上で濾過により除去し、濾過ケーキをメタノールで洗浄し、ロータリーエバポレーターにより溶媒を除去して、表題化合物364mg(純度100%、収率92%)を得た。
GC-MS (GC-MS 方法 1): Rt = 3.57 分, m/z = 144 [M+]
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.145 (1.98), 1.154 (2.21), 1.166 (4.03), 1.171 (3.11), 1.175 (4.45), 1.180 (2.85), 1.188 (3.11), 1.192 (4.69), 1.196 (3.55), 1.201 (4.57), 1.213 (2.68), 1.222 (2.75), 1.428 (1.03), 1.436 (1.93), 1.445 (1.35), 1.449 (1.65), 1.455 (2.72), 1.458 (3.25), 1.463 (4.18), 1.471 (2.92), 1.476 (3.82), 1.484 (6.50), 1.493 (3.67), 1.498 (2.58), 1.506 (5.73), 1.514 (6.62), 1.521 (7.99), 1.528 (5.13), 1.537 (2.67), 1.548 (3.18), 1.554 (1.80), 1.563 (0.64), 1.759 (1.78), 1.767 (4.22), 1.771 (3.85), 1.775 (4.26), 1.784 (2.89), 1.793 (3.85), 1.797 (3.49), 1.801 (3.85), 1.809 (1.56), 1.824 (0.81), 1.832 (1.31), 1.839 (1.87), 1.846 (3.17), 1.853 (3.16), 1.859 (3.72), 1.866 (4.34), 1.873 (3.58), 1.879 (3.34), 1.886 (3.00), 1.893 (1.65), 1.900 (1.44), 1.908 (0.69), 2.023 (6.18), 2.036 (5.11), 2.054 (16.00), 2.068 (14.33), 2.087 (15.54), 2.101 (13.64), 2.118 (5.69), 2.133 (5.09), 2.999 (9.23), 3.018 (10.90), 3.021 (11.02), 3.040 (9.47), 3.134 (0.64), 3.247 (6.14), 3.253 (6.29), 3.269 (9.57), 3.275 (9.49), 3.291 (7.06), 3.297 (6.90), 3.586 (0.59), 3.696 (3.77), 3.703 (6.42), 3.709 (4.14), 3.717 (8.63), 3.725 (11.12), 3.739 (5.37), 3.743 (5.40), 3.747 (5.21), 3.750 (4.68).
この物質をSPPSに使用した。
実施例111A
(3S)-3-[(2S,5R)-3,6-ジメトキシ-5-(プロパン-2-イル)-2,5-ジヒドロピラジン-2-イル]シクロヘキサン-1-オン
Figure 2022532069000165
(2R)-3,6-ジメトキシ-2-(プロパン-2-イル)-2,5-ジヒドロピラジン(4.61g、25.0mmol)をTHF(20mL)に溶解し、-78℃に冷却した。ブチルリチウム(16mL、1.6M、25mmol)を撹拌しながら滴下した。撹拌を-78℃で15分間続けた。リチウム(アザニジリデンメチリデン)(チオフェン-2-イル)銅(100mL、0.25M、25mmol)を添加し、混合物を-78℃で15分間撹拌した。THF(10mL)中のシクロヘキサ-2-エン-1-オン(2.4mL、25mmol)からの溶液を添加し、反応混合物を-78℃で10分間撹拌し、次いでそれをさらに周囲温度で2時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を炭酸水素ナトリウム溶液およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで残渣を減圧下で濃縮して6.8gの無色油状物を得た。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(グラディエント シクロヘキサン-酢酸エチル 85-15)により精製して、表題化合物5.7g(純度90%、収率64%)を得た。
LC-MS (方法 12): Rt = 3.14 分; MS (ESI pos): m/z = 281.2 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.587 (0.94), 0.604 (1.17), 0.617 (6.04), 0.634 (6.04), 0.971 (0.51), 0.988 (5.87), 0.995 (1.32), 1.005 (5.67), 1.012 (0.98), 1.032 (0.88), 1.049 (0.91), 1.575 (0.55), 1.596 (0.42), 1.607 (0.61), 1.750 (0.61), 1.760 (0.78), 1.784 (1.05), 1.794 (1.28), 1.816 (0.50), 1.837 (0.50), 1.843 (0.57), 1.874 (0.43), 1.979 (0.82), 2.012 (1.26), 2.024 (0.52), 2.032 (0.55), 2.044 (0.95), 2.057 (0.40), 2.122 (0.46), 2.148 (0.80), 2.156 (1.00), 2.164 (1.00), 2.173 (0.67), 2.181 (0.70), 2.190 (0.69), 2.199 (0.54), 2.207 (0.59), 2.225 (0.71), 2.242 (0.64), 2.259 (0.74), 2.275 (0.64), 2.294 (0.45), 2.310 (0.65), 2.319 (0.47), 2.329 (0.48), 2.338 (0.58), 2.348 (0.54), 3.602 (0.89), 3.631 (16.00), 3.642 (4.12), 3.652 (14.26), 3.902 (1.14), 3.911 (2.10), 3.920 (1.33), 3.943 (0.45), 4.069 (1.14), 4.078 (1.82), 4.086 (0.98), 4.492 (0.55), 5.674 (0.91).
実施例112A
(1R,3S)-3-[(2S,5R)-3,6-ジメトキシ-5-(プロパン-2-イル)-2,5-ジヒドロピラジン-2-イル]シクロヘキサン-1-オール(2立体異性体存在)
Figure 2022532069000166
(3S)-3-[(2S,5R)-3,6-ジメトキシ-5-(プロパン-2-イル)-2,5-ジヒドロピラジン-2-イル]シクロヘキサン-1-オン(実施例111A、5.70g、20.3mmol)をメタノール(50mL)に溶解し、0℃に冷却した。テトラヒドロホウ酸ナトリウム(769mg、20.3mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。追加のテトラヒドロホウ酸ナトリウム(769mg、20.3mmol)を加え、撹拌を室温で続けた。この工程を0.5当量のテトラヒドロホウ酸ナトリウムでさらに2回繰り返す。メタノールを蒸発させ、残渣を水および酢酸エチルで希釈した。数分間撹拌した後、層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、残渣を減圧下で濃縮して、5.7gの黄色油を得た。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(グラディエント シクロヘキサン-シクロヘキサン酢酸エチル5%~30%)により精製して、4.95g(収率86%)の表題化合物を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.87 分; MS (ESI pos): m/z = 283.2 [M+H]+; Rt = 1.91 分; MS (ESI pos): m/z = 283.2 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.589 (1.83), 0.600 (6.10), 0.605 (2.52), 0.617 (6.02), 0.739 (0.91), 0.768 (0.96), 0.798 (0.42), 0.898 (0.47), 0.934 (0.50), 0.997 (6.80), 1.014 (7.00), 1.157 (0.53), 1.175 (0.92), 1.193 (0.73), 1.203 (0.72), 1.211 (0.59), 1.227 (0.47), 1.235 (0.72), 1.243 (0.51), 1.313 (0.52), 1.321 (0.63), 1.352 (0.99), 1.398 (2.43), 1.485 (0.59), 1.515 (0.56), 1.668 (0.44), 1.676 (0.56), 1.684 (0.44), 1.708 (0.51), 1.745 (0.57), 1.774 (0.54), 1.879 (0.58), 1.887 (0.56), 1.988 (1.39), 2.185 (0.54), 2.193 (0.57), 2.202 (0.73), 2.210 (0.75), 2.219 (0.55), 2.227 (0.55), 3.611 (7.06), 3.617 (3.03), 3.622 (16.00), 3.629 (14.28), 3.845 (0.55), 3.854 (0.50), 3.862 (1.17), 3.871 (2.39), 3.880 (1.79), 3.933 (1.11), 3.942 (1.74), 3.951 (0.86), 4.215 (0.59), 4.223 (0.57), 4.431 (2.16), 4.443 (2.10).
実施例113A
メチル(2S)-アミノ[(1S)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]アセテート(2つの立体異性体が存在する)
Figure 2022532069000167
(3S)-3-[(2S,5R)-5-イソプロピル-3,6-ジメトキシ-2,5-ジヒドロピラジン-2-イル]シクロヘキサノール(実施例112A、4.95g、17.5mmol)をメタノール(45mL)に溶解し、溶液を0℃に冷却した。10%塩酸水溶液(15mL)を加え、反応混合物を0℃で短時間撹拌し、次いで室温で3時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をDCMで希釈し、次いで炭酸ナトリウム水溶液(150mL、2.0M、300mmol)を添加した。混合物を撹拌し、次いで層を分離した。水層をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM:メタノール95+5)により精製して、1.92g(収率58%)の表題化合物を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: -0.008 (1.04), 0.008 (0.93), 0.760 (0.69), 0.777 (0.71), 0.834 (0.61), 0.867 (1.92), 0.875 (1.16), 0.885 (1.54), 0.892 (1.18), 0.910 (0.45), 0.922 (0.61), 0.942 (1.05), 0.951 (0.95), 0.973 (1.17), 0.981 (1.06), 1.003 (0.54), 1.012 (0.50), 1.157 (0.67), 1.165 (0.41), 1.190 (0.65), 1.198 (0.44), 1.223 (0.42), 1.375 (0.69), 1.407 (0.79), 1.498 (0.52), 1.513 (0.89), 1.519 (0.95), 1.527 (0.74), 1.549 (0.69), 1.633 (2.72), 1.671 (0.69), 1.680 (0.78), 1.753 (1.26), 1.783 (1.67), 1.959 (0.49), 2.086 (0.85), 3.096 (0.46), 3.110 (0.48), 3.138 (1.12), 3.151 (1.10), 3.162 (1.07), 3.175 (1.02), 3.276 (0.43), 3.288 (0.55), 3.593 (0.71), 3.603 (4.85), 3.612 (16.00), 3.626 (1.87), 3.633 (0.96), 3.637 (1.57), 4.232 (0.60), 4.240 (0.55), 4.481 (1.83), 4.492 (1.73), 5.754 (0.68).
実施例114A
(2S)-2-{[(9H-フルオレン-9-イルメトキシ)カルボニル]アミノ}-2-[(1S)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]酢酸(2つの立体異性体が存在する)
Figure 2022532069000168
メチル(2S)-アミノ[(1S)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]アセテート(実施例113A、1.92g、10.3mmol)をメタノール(40mL)に加え、溶液を0℃に冷却した。水酸化ナトリウム溶液(10mL、1.0M、10mmol)を加え、反応混合物を室温で1.5時間、次いで50℃で1時間撹拌した。水(37mL)、炭酸水素ナトリウム(861mg、10.3mmol)、および炭酸ナトリウム(1.43g、13.5mmol)を溶液に加えた。メタノールを蒸発させ、水層を1,4-ジオキサン(30mL)で希釈した。懸濁液を0℃に冷却し、(9H-フルオレン-9-イル)メチルカルボノクロリデート(CAS-RN:28920-43-6、3.98g、15.4mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。水およびMTBEを加え、有機層を分離した。水層を酸性化し、DCMで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM:メタノール/HOAc 95+5+1)により精製して、2.22g(収率55%)の表題化合物を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.62 分; MS (ESI pos): m/z = 396.18 [M+H]+; Rt = 1.67 分; MS (ESI pos): m/z = 396.18 [M+H]+
実施例115A
(2S)-2-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)-2-[(1S,3R)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]酢酸(ジアステレオマー1)
Figure 2022532069000169
ジアステレオマー1
(2S)-{[(9H-フルオレン-9-イルメトキシ)カルボニル]アミノ}[(1S)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]酢酸(実施例114A、2.22g)を、実施例96Aに記載の方法を使用するキラルクロマトグラフィーによって精製して、890mg(純度100%、収率40%、99%ee)のジアステレオマー1を得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.62 分; MS (ESI pos): m/z = 396.2 [M+H]+
H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.878 (0.88), 0.909 (1.80), 0.940 (2.23), 0.962 (1.87), 0.986 (2.99), 1.025 (4.63), 1.053 (3.69), 1.083 (1.14), 1.151 (1.18), 1.184 (2.16), 1.217 (1.71), 1.249 (0.53), 1.492 (2.55), 1.523 (2.32), 1.668 (2.86), 1.701 (2.42), 1.779 (6.54), 1.802 (4.90), 2.073 (4.22), 3.875 (0.46), 3.900 (3.08), 3.916 (3.51), 3.921 (3.52), 3.936 (2.67), 4.197 (1.31), 4.211 (3.35), 4.223 (9.23), 4.238 (12.01), 4.242 (10.59), 4.253 (6.34), 4.270 (3.91), 4.296 (0.72), 4.563 (2.04), 7.312 (6.21), 7.331 (14.61), 7.349 (9.50), 7.402 (9.30), 7.420 (15.31), 7.439 (6.83), 7.603 (4.81), 7.624 (4.95), 7.752 (11.74), 7.770 (10.65), 7.884 (16.00), 7.903 (14.82), 8.155 (0.69).
このアミノ酸をSPPSに使用した。
実施例116A
(2S)-2-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)-2-[(1S,3S)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]酢酸(ジアステレオマー2)
Figure 2022532069000170
また、(2S)-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)[(1S,3S)-3-ヒドロキシシクロヘキシル]酢酸(実施例114A)のジアステレオマー混合物のキラルクロマトグラフィー中に単離されたのは、280mg(純度95%、収率12%)のジアステレオマー2であった。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.67 分; MS (ESI pos): m/z = 396.2 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.862 (0.81), 0.879 (0.71), 1.024 (0.76), 1.055 (1.68), 1.084 (1.84), 1.113 (1.00), 1.274 (1.39), 1.308 (2.53), 1.339 (1.79), 1.404 (4.60), 1.430 (3.90), 1.498 (3.23), 1.531 (6.31), 1.566 (4.20), 1.609 (2.04), 1.640 (1.55), 2.179 (1.80), 2.328 (0.51), 2.670 (0.47), 3.820 (0.62), 3.839 (0.86), 3.858 (0.76), 3.904 (4.71), 3.920 (3.46), 3.925 (3.34), 3.941 (2.46), 4.195 (1.38), 4.210 (3.69), 4.223 (9.20), 4.238 (10.72), 4.244 (8.66), 4.254 (7.18), 4.272 (6.16), 7.309 (5.80), 7.328 (13.47), 7.346 (8.67), 7.400 (9.17), 7.419 (15.07), 7.437 (6.77), 7.487 (3.68), 7.508 (3.60), 7.546 (0.67), 7.637 (0.61), 7.748 (11.33), 7.767 (10.18), 7.883 (16.00), 7.901 (14.74).
このアミノ酸をSPPSに使用した。
実施例117A
3-({[(9H-フルオレン-9-イルメトキシ)カルボニル]アミノ}メチル)シクロヘキサンカルボン酸(ラセミ体)
Figure 2022532069000171
3-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキサンカルボン酸(ラセミ体)(CAS RN:145149-55-9、1.00g、3.89mmol)をジクロロメタン(20mL、310mmol)に溶解し、トリフルオロ酢酸(20mL、260mmol)を加え、反応混合物を室温で30分間撹拌した。溶液を蒸発させ、残渣をアセトン(15mL)に溶解した。水(10mL)、炭酸水素ナトリウム(6.53g、77.7mmol)および1-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}オキシ)ピロリジン-2,5-ジオン(CAS-RN:82911-69-11.38g、4.08mmol)を添加した。懸濁液を室温で一晩撹拌した。炭酸水素ナトリウム(6.53g、77.7mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。懸濁液を水で希釈し、MTBEで抽出した。水層に塩酸水溶液(1M)を酸性化し、次いで酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮し、蒸発させて、3つの生成物含有画分:130mg(純度96%、収率8%)、127mg(純度96%、収率8%)、51.0mg(収率3%)を得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 1.01 分; MS (ESI pos): m/z = 380 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.736 (0.49), 0.759 (1.44), 0.790 (1.73), 0.821 (0.80), 0.851 (0.96), 0.882 (2.75), 0.913 (2.99), 0.944 (1.23), 1.083 (0.45), 1.120 (0.52), 1.153 (1.38), 1.182 (3.81), 1.206 (3.18), 1.235 (1.28), 1.418 (1.48), 1.598 (1.97), 1.630 (2.23), 1.717 (2.24), 1.739 (1.48), 1.747 (1.53), 1.835 (1.93), 1.862 (3.95), 1.897 (2.04), 2.074 (2.00), 2.123 (1.19), 2.130 (1.10), 2.152 (2.02), 2.174 (0.85), 2.181 (0.95), 2.524 (1.06), 2.785 (0.60), 2.801 (1.06), 2.818 (2.22), 2.835 (3.08), 2.849 (2.89), 2.862 (3.29), 2.878 (2.21), 2.895 (1.16), 2.911 (0.57), 4.188 (1.46), 4.206 (3.84), 4.223 (3.22), 4.238 (0.88), 4.253 (0.91), 4.287 (11.07), 4.304 (6.87), 4.333 (0.64), 4.351 (0.40), 4.451 (0.68), 7.306 (6.09), 7.324 (16.00), 7.341 (10.19), 7.392 (6.85), 7.410 (10.96), 7.429 (4.86), 7.459 (0.43), 7.626 (0.73), 7.643 (0.75), 7.683 (9.67), 7.702 (8.66), 7.875 (11.34), 7.894 (10.10), 12.028 (1.95).
このアミノ酸をSPPSに使用した。
実施例118A
ベンジル(2S)-2-(モルホリン-4-イル)プロパノエート
Figure 2022532069000172
L-アラニン(589mg、6.61mmol)、1-ブロモ-2-(2-ブロモエトキシ)エタン(910μL、7.3mmol)および炭酸ナトリウムをエタノールに溶解し、溶液を2日間還流した。懸濁液を室温にし、懸濁液を濾過した。濾液を蒸発させ、エタノール(30mL)に懸濁し、3M塩酸を添加してpHを調整した(pH=3に)。懸濁液を濾過し、濾液を蒸発させた。残渣をDMF(20mL)に溶解した。炭酸セシウム(1.08g、3.30mmol)および(ブロモメチル)ベンゼン(1.6mL、13mmol)を加え、混合物を室温で2日間撹拌した。次いで、水を添加し、次いで、この溶液を逆相HPLC(カラム:Reprosil;C18;10μm;125×30mm;0.1%HCOOH修飾剤を含む溶離液ACN/HO;流量:75mL/分;グラディエント:0~5.50分10/90;3.00分までの試料注射;5.50~17.65分 95/5へのグラディエント;17.65~19.48分 95/5;19.48~19.66分 10/90へのグラディエント;19.66~20.72分 10/90;)によって精製した。所望の画分を合わせ、凍結乾燥して、800mg(純度98%、収率48%)の表題化合物を無色油として得た;ee>99%。
LC-MS (方法 9): Rt = 0.51 分; MS (ESI pos): m/z = 250 [M+H]+
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.191 (10.46), 1.205 (10.52), 2.462 (0.66), 2.469 (0.77), 2.473 (0.76), 2.485 (1.55), 2.521 (1.43), 2.562 (0.63), 3.330 (0.93), 3.344 (2.66), 3.358 (2.62), 3.372 (0.86), 3.499 (0.46), 3.506 (0.63), 3.511 (0.45), 3.521 (2.34), 3.530 (3.52), 3.532 (3.50), 3.538 (3.54), 3.549 (2.18), 3.564 (0.56), 5.101 (0.60), 5.126 (5.99), 5.131 (5.75), 5.156 (0.57), 7.323 (0.69), 7.327 (0.52), 7.332 (1.27), 7.341 (1.23), 7.343 (0.94), 7.350 (1.14), 7.358 (0.50), 7.369 (1.15), 7.377 (16.00), 7.386 (6.48), 7.392 (0.46).
実施例119A
(2S)-2-(モルホリン-4-イル)プロパン酸
Figure 2022532069000173
パラジウム(活性炭上10%)(100mg)をアルゴン下でメタノールで湿らせた。その後、ベンジル(2S)-2-(モルホリン-4-イル)プロパノエート(実施例118A、800mg、3.21mmol)をメタノール(100mL)に溶解し、湿らせた活性炭上のパラジウムをアルゴン下で溶液に添加した。次いで、懸濁液を、水素雰囲気下、周囲圧力で2時間水素化した。容器からアルゴンで水素をパージし、懸濁液をセライトで濾過した。ろ液を蒸発させ、残渣をMeCN/HOに溶解し、凍結乾燥して、表題化合物501mg(純度>99%、収率98%)を淡褐色固形物として得た。
LC-MS (方法 9): Rt = 0.16 分; MS (ESI pos): m/z = 160 [M+H]+
1H-NMR (500 MHz, deuterium oxide) δ [ppm]: 1.519 (16.00), 1.534 (15.96), 3.695 (1.39), 3.709 (4.02), 3.724 (3.89), 3.738 (1.30).
実施例120A
1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-エチリデン-L-プロリン
Figure 2022532069000174
メチル(トリフェニル)ホスホニウム臭化物(34.7g、97.1mmol)を400mLのTHFに懸濁した。トルエン中のKHMDS溶液(146.6mL、15%w/v、97.1mmol)を室温で滴下し、室温で1時間撹拌した。その後、溶液を0℃に冷却し、1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-オキソ-L-プロリン(11.1g、48.6mmol)を少しずつ添加した。混合物を室温で2.5時間撹拌した。水を反応混合物に加えた。混合物を10%クエン酸溶液でわずかに酸性にし、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた酢酸エチル層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、次いで真空下で乾燥させて、濃いオレンジ色の樹脂を得た。粗生成物をさらに精製することなく次の工程に使用した。
実施例121A
1-tert-ブチル2-メチル(2S)-4-メチリデンピロリジン-1,2-ジカルボキシレート
Figure 2022532069000175
粗1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-エチリデン-L-プロリン(実施例120A)(11.0g、48.6mmol)をDMF(60mL)に溶解した。炭酸カリウム(10.1g、72.9mmol)を添加し、次いでヨードメタン(4.5ml、73mmol)を添加し、次いで混合物を室温で一晩撹拌した。DMFをロータリーエバポレーターで除去し、酢酸エチルを加え、次いで混合物を水で1回洗浄した。水相を酢酸エチルで1回再抽出した。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、次いで真空下で乾燥し、粗生成物を得た。粗生成物をDCMに溶解し、シクロヘキサン-酢酸エチル(85/15)の溶離液を使用して、Biotage Isolaraフラッシュクロマトグラフィーシステムを使用する順相クロマトグラフィーによって精製して、10.2g(80%)の表題化合物を黄色油として得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 1.77 分; MS (ESI pos): m/z = 186 M-C4H8+
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.339 (16.00), 1.405 (10.53), 3.313 (10.02), 3.627 (3.90), 3.938 (2.21), 3.967 (0.60), 4.331 (0.51), 4.337 (0.54), 4.350 (0.57), 4.356 (0.59), 4.363 (0.47), 4.367 (0.42), 4.992 (1.33), 5.019 (1.17).
実施例122A
5-tert-ブチル6-メチル(6S)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5,6-ジカルボキシレート
Figure 2022532069000176
アルゴン下で、ジエチル亜鉛(22mL、ヘキサン中1.0M、22mmol)を無水DCM(27mL)に溶解した。溶液を5℃に冷却し、次いでDCM(17mL)中のTFA(1.7mL、22mmol)の溶液を1時間かけて滴下した。溶液を5℃でさらに30分間撹拌した。無水DCM(5mL)中のジヨードメタン(1.8mL、22mmol)の溶液を迅速に滴下し、得られた溶液を5℃で30分間撹拌した。その後、無水DCM(5mL)中の1-tert-ブチル2-メチル(2S)-4-メチリデンピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(実施例121A)(2.70g、11.2mmol)の溶液を反応混合物に添加した。反応混合物を解凍氷浴中で90時間撹拌し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。相を分離し、水相をDCMで1回再抽出した。有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次いで蒸発させて、1.57gの粗生成物を黄色油として得た。油状物を酢酸エチル(54mL)に溶解し、ジ-tert-ブチルジカーボネート(2.6mL、11mmol)およびトリエチルアミン(3.1mL、22mmol)を連続的に添加し、次いで反応混合物を室温で一晩撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル10/1;ニンヒドリンで着色)を用いて反応を制御した。石油エーテル-酢酸エチル(EA)(2%~18% EA)の溶離液グラディエントを使用して、Biotage Isolaraフラッシュクロマトグラフィーシステム(100g Biotage cartridge Ultra)を使用する順相クロマトグラフィーによって粗生成物を精製して、表題化合物1.02gを無色油として得た。
実施例123A
(6S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸
Figure 2022532069000177
5-tert-ブチル6-メチル(6S)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5,6-ジカルボキシレート(実施例122A)(2.50g、9.79mmol)を50%THF/水(40mL)に溶解した。水酸化リチウム(703mg、29.4mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。ロータリーエバポレーターを用いてTHFを除去し、水溶液を追加の水(20mL)水で希釈し、MTBEで1回洗浄した。分離した水相を1M塩酸(30mL)で酸性化し、次いでDCMで2回抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次いで濃縮して、表題化合物2.4gを無色油状物として得た。
実施例124A
(6S)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸
Figure 2022532069000178
(6S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(実施例123A)(2.36g、9.79mmol)をDCM(50mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(10mL、250mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応制御は、TLC(DCM/MeOH 9/1)を用いて行った。溶液を蒸発させ、粗生成物を真空下で乾燥させて、表題化合物を褐色残渣として得た。これを次の工程に直接使用した(Fmoc保護、実施例82A参照)。
実施例15A
(2S,5R)-2-[(2,5-ジフルオロフェニル)メチル]-3,6-ジメトキシ-5-(プロパン-2-イル)-2,5-ジヒドロピラジン
Figure 2022532069000179
反応はアルゴン下で行った。(2R)-3,6-ジメトキシ-2-(プロパン-2-イル)-2,5-ジヒドロピラジン(CAS-RN:109838-85-9)(2.9ml、16mmol)を無水THF(40mL)に溶解し、溶液を-78℃に冷却した。この温度で、n-ブチルリチウム溶液(10mL、ヘキサン中1.6M、16mmol)をゆっくりと滴下し、得られた溶液を-78℃で15分間撹拌した。次に、2-(ブロモメチル)-1,4-ジフルオロベンゼン(4.05g、19.5mmol)の無水THF(15mL)溶液を添加し、反応が室温になるまで撹拌を続けた。HPLCによって反応の進行をモニターしながら、反応混合物を室温でさらに1時間撹拌した。混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、次いで濃縮して5.46gの粗黄色油状物を得た。油状物を、Biotage Isolaraフラッシュクロマトグラフィーシステム(100g Biotage cartridge Ultra)を使用し、シクロヘキサン-酢酸エチル(EA)(95/5)の溶離液を使用する順相クロマトグラフィーによって精製して、4.16g(82%)の表題化合物を油状物として得た。
LC-MS (方法 10): Rt = 2.44 分; MS (ESI pos): m/z = 311 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 0.563 (6.79), 0.580 (6.97), 0.933 (6.65), 0.951 (6.88), 2.103 (0.58), 2.111 (0.61), 2.120 (0.78), 2.129 (0.79), 2.137 (0.59), 2.145 (0.57), 2.864 (0.79), 2.882 (0.83), 2.898 (1.08), 2.915 (1.09), 3.089 (1.06), 3.101 (1.10), 3.123 (0.82), 3.134 (0.81), 3.313 (7.20), 3.518 (1.28), 3.527 (2.46), 3.535 (1.37), 3.566 (16.00), 4.293 (0.58), 4.304 (1.07), 4.313 (1.08), 4.321 (1.01), 4.330 (0.58), 6.992 (0.47), 7.000 (0.66), 7.005 (0.63), 7.015 (1.06), 7.023 (0.71), 7.028 (0.64), 7.037 (0.63), 7.075 (0.63), 7.084 (0.91), 7.095 (0.74), 7.105 (0.66), 7.131 (0.68), 7.143 (0.73), 7.154 (1.05), 7.166 (1.04), 7.177 (0.45), 7.189 (0.40).
実施例126A
メチル2,5-ジフルオロ-L-フェニルアラニネート
Figure 2022532069000180
(2S,5R)-2-[(2,5-ジフルオロフェニル)メチル]-3,6-ジメトキシ-5-(プロパン-2-イル)-2,5-ジヒドロピラジン(実施例125A)(4.15g、13.4mmol)をメタノール(35mL)に溶解し、溶液を0℃に冷却した。10%塩酸水溶液(12mL)を加え、溶液を0℃で数分間撹拌した。次いで、反応溶液を室温にし、次いでこの温度で3時間撹拌した。メタノールを蒸発させた。残渣をDCMで希釈し、2M炭酸ナトリウム水溶液(120mL)を加え、さらに得られた混合物を数分間激しく撹拌した。層を分離し、水相をDCMで2回抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次いで濃縮して、3.97gの無色液体を得た。Biotage Isolaraフラッシュクロマトグラフィーシステム(100g Biotage cartridge Ultra)を使用し、シクロヘキサン-酢酸エチル(EA)(10%~75% EA)のグラディエント溶離液を使用して、順相クロマトグラフィーによって粗液体を精製して、2.27g(79%)の表題化合物を無色液体として得た。
LC-MS (方法 13): Rt = 1.20 分; MS (ESI pos): m/z = 216 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ [ppm]: 1.833 (16.00), 2.733 (3.07), 2.753 (3.26), 2.767 (4.81), 2.787 (5.01), 2.889 (4.71), 2.904 (4.91), 2.923 (3.10), 2.938 (3.19), 3.315 (15.20), 3.401 (0.42), 3.553 (5.22), 3.568 (6.29), 3.572 (6.60), 3.768 (0.41), 7.060 (0.89), 7.069 (1.71), 7.081 (2.21), 7.090 (4.07), 7.101 (3.20), 7.111 (2.84), 7.120 (1.89), 7.151 (5.97), 7.163 (5.82), 7.174 (9.84), 7.186 (7.52), 7.196 (4.42), 7.208 (2.10).
実施例127A
tert-ブチル(2R)-2-アミノ-3-[[(2R)-2-アミノ-3-tert-ブトキシ-3-オキソ-プロピル]ジスルファニル]プロパノエート
Figure 2022532069000181
酢酸tert-ブチル(63.22g、544.24mmol、73mL)中のL-シスチン(CAS RN:56-89-3)(10.00g、41.61mmol)の懸濁液に、HClO(18.26g、127.23mmol、11mL、純度70%)(HO中70%)を0℃で0.5時間かけて滴下し、次いで溶液を20℃で17時間撹拌した。氷を添加し、溶液をさらに精製することなく次の工程に使用した(理論上14.67g)。
実施例128A
tert-ブチル(2R)-3-[(2R)-3-tert-ブトキシ-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-オキソ-プロピル]ジスルファニル]-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエート
Figure 2022532069000182
水(200mL)およびEA(200mL)中のtert-ブチル(2R)-2-アミノ-3-[[(2R)-2-アミノ-3-tert-ブトキシ-3-オキソ-プロピル]ジスルファニル]プロパノエート(実施例127Aから、理論上14.67g)の混合物に、0℃でNaCO(30.00g、283.08mmol)およびBocO(27.25g、124.85mmol)を加え、混合物(pH8~9)を20℃で17時間撹拌した。混合物をEA(100mL)および水(200mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEA(200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、濃縮して残渣を得、残渣をシリカルゲルクロマトグラフィー(PE/EA=1/0~1/1)によって精製して、表題化合物の2つのバッチを得た:8.5gの粗生成物を淡褐色油として、6.5gを淡褐色油として。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 1.51, 1.61, 1.62. 1.64, 3.11, 3.12, 3.14, 3.16, 3.19, 3.203, 3.23, 3.24, 4.44, 4.46, 4.48, 4.49, 5.35, 5.37.
実施例129A
tert-ブチル(2R)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-スルファニル-プロパノエート
Figure 2022532069000183
THF(150mL)および水(15mL)中のtert-ブチル(2R)-3-[(2R)-3-tert-ブトキシ-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-オキソ-プロピル]ジスルファニル]-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエート(実施例128Aからの粗生成物、8.5g)の溶液に、トリブチルホスファン(3.77g、4.6mL)を0℃で0.5時間にわたって加え、次いで溶液を20℃で2時間撹拌した。混合物を、6.5gの希物質(実施例128Aから)から調製した別のバッチで後処理した。両方の反応混合物を水(300mL)に注ぎ、酢酸エチル(150mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(300ml)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EA=40/1~10/1)により精製して、12.5gの表題化合物を無色油状物として得、これを純粋として使用した。残留トリブチルホスフィンを含有する6.5gの不純なバッチも得たが、廃棄した。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 1.45, 2.94, 2.95, 2.96, 2.97, 4.46, 4.47, 4.48, 4.49, 5.39, 5.41
実施例130A
tert-ブチル(2R)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(トリフルオロメチルスルファニル)プロパノエート
Figure 2022532069000184
3,3-ジメチル-1-(トリフルオロメチル)-1,2-ベンジオドキソール(18g、54.53mmol)のMeOH(150mL)溶液に、tert-ブチル(2R)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-スルファニル-プロパノエート(実施例129Aからの14g、50.47mmol)のMeOH(20mL)溶液を-78℃で30分間N雰囲気化で加え、反応物をこの温度で1時間撹拌し、無色溶液にした。反応混合物を20℃に加温し、1時間撹拌し、濃縮して残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EA=1/0~40/1)により2回精製して、13.2gの表題化合物を無色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 1.47, 3.26, 3.28, 3.30, 3.31, 3.45, 3.46, 3.48, 3.50, 4.47, 4.48, 5.34, 5.35.
実施例131A
tert-ブチル(2R)-2-アミノ-3-(トリフルオロメチルスルファニル)プロパノエート塩酸塩
Figure 2022532069000185
DCM(10mL)中のtert-ブチル(2R)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(トリフルオロメチルスルファニル)-プロパノエート(実施例130Aからの12.20g、35.32mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(4M、50mL)の溶液を加え、反応物を10℃で3時間撹拌した。混合物を濃縮して白色ガラス状固体を得、これを次の工程に直接使用した。
実施例132A
tert-ブチル(2R)-2-(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)-3-(トリフルオロメチルスルファニル)-プロパノエート
Figure 2022532069000186
ジオキサン(80mL)中のtert-ブチル(2R)-2-アミノ-3-(トリフルオロメチルスルファニル)プロパノエート塩酸塩(実施例131Aからの粗生成物)の混合物に、飽和NaHCO(80mL)およびFmoc-OSu(19g、56.33mmol)を加え、反応物(pH~7~8)を10℃で17時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を水(100mL)で希釈し、次いでEA(100mL×2)で抽出した。有機層をブライン(100mL)で洗浄し、濃縮し、次いでシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EA=40/1~10/1)によって精製して、13gの表題化合物を無色油状物として得た。
LC-MS (方法 15): Rt = 1.028 分; MS (ESI pos): m/z = 490.2 [M+Na]+
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 1.45, 3.32, 3.47, 3.36, 3,49, 3.50, 4.16, 4.22, 4.24, 4.26, 4.37, 4.44, 4.46, 4.58, 5.62, 5.64, 7.33, 7.35, 7.40, 7.42, 7.44, 7.56, 7.61, 7.77, 7.79.
19F-NMR: (376 MHz, CDCl3) δ [ppm]: -40.85.
実施例133A
2R)-2-(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)-3-(トリフルオロメチルスルファニル)プロパン酸
Figure 2022532069000187
DCM(15mL)中のtert-ブチル(2R)-2-(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)-3-(トリフルオロメチルスルファニル)-プロパノエート(13g、27.81mmol)の溶液に、TFA(30mL)およびチオアニソール(15.75g、126.81mmol、15mL)を加え、反応混合物を10℃で17時間撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得、これを飽和NaHCO溶液(100mL)で希釈し、次いでEA(50mL×2)で抽出した。有機層を1M HCl(50mL)で洗浄し、濃縮し、次いでシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EA=10/1、次いでDCM/MeOH=40/1~5/1)によって精製して、10gの表題化合物を白色ガラス状固体として純度:98.8%で得た。1H-NMRは生成物が酢酸エチルを含有することを示したので、固体をDCM(80ml)に再溶解し、濃縮し、次いで高真空下で乾燥して、9.67g(23.22mmol、収率83.5%、純度98.8%)の表題化合物を白色ガラス状固体として得た。
LC-MS (方法 15): Rt = 0.895 分; MS (ESI pos): m/z = 434.1 [M+Na]+
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 3.25, 3.26, 3.32, 3.33, 3.93, 3.95, 4.22, 4.24, 4.26, 4.28, 4.30, 4.31, 6.95, 6.98, 7.31, 7.32, 7.33, 7.34, 7.39, 7,41, 7.42, 7.68, 7.70, 7.87, 7.89.
19F-NMR: (376 MHz, CDCl3) δ [ppm]: -40.89
キラルSFC:R=2.49分、99%ee
キラルSFC条件:AD-3_5CM_IPA(DEA)_10_20_3ML_T35カラム:Chiralpak AD-3 50×4.6mmI.D.、3μm 移動相:10%から20%までのCO中イソプロパノール(0.05% DEA) 流量:3mL/分 波長:220nm。
このアミノ酸をSPPSに使用した。このアミノ酸はまた、商業的に入手可能である(CAS-RN:1994331-25-7)。
実施例134A
ジ-tert-ブチル(2S)-5-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシレート
Figure 2022532069000188
CHCN(2.00L)中の化合物tert-ブチル(2S)-5-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(CAS-RN:35418-16-7)(290g、1.57mol、1.00当量)およびDMAP(1.91g、15.66mmol、0.01当量)の溶液に、BocO(341g、1.57mol、359mL、1.00当量)を5℃で添加した。添加後、混合物を20℃で12時間撹拌した。TLCは、出発物質が完全に消費され、2つの新しいスポット(TLC)が形成されたことを示した(PE/EA=3/1、Rf=0.43、Rf=0.9)。反応混合物を減圧濃縮してCHCNを除去し、残渣をDCM(1000mL)と水(1000mL)に分配した。有機相をブライン(300ml)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、粗生成物を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、PE/EA=100/1~10/1)により精製して、オフホワイトの固形物として表題化合物(260.00g、874.75mmol、収率55.72%、純度96%)を得た。
LC-MS (方法 15): Rt = 0.873 分; MS (ESI pos): m/z = 308.0 [M+Na]+, 331 [M+2Na]+
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 1.44-1.42 (d, J=8.4, 8H), 1.97-1.92 (m, 1H), 2.22-2.19 (m, 1H), 2.43-2.40 (m, 1H), 2.58-2.49 (m, 1H), 4.42-4.39 (m, 1H).
実施例135A
ジ-tert-ブチル(2S)-4,4-ジアリル-5-オキソ-ピロリジン-1,2-ジカルボン酸
Figure 2022532069000189
THF(40.0mL)中のジ-tert-ブチル(2S)-5-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(実施例134Aから61.9g、208mmol、1.00当量)の溶液に、LiHMDS(1M、437mL、2.10当量)を-73℃で滴下し、次いで-73℃で1時間撹拌した。混合物に臭化アリル化合物(50.4g、416mmol、2.00当量)を滴下した。添加後、混合物を15℃で2時間撹拌した。TLCは、開始材料が完全に消費され、4つの新しいスポットが形成されたことを示した(PE/EA=3/1、R=0.9、R=0.8、R=0.7、R=0.1)。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(1000mL)でクエンチし、DCM(500mL×3)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、次いで減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、PE/EA=100/1~30/1)により精製して、表題化合物(100g、収率38%、純度86%)を無色油状物として得た。
LC-MS (方法 15): Rt = 1.044 分; MS (ESI pos): m/z = 411.4 [M+2Na]+
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 1.49-1.43 (d, J=8.4, 8H), 1.87-1.82 (m, 1H), 2.22-2.18 (m,3H),
実施例136A
ジ-tert-ブチル(2S)-4,4-ジアリルピロリジン-1,2-ジカルボキシレート
Figure 2022532069000190
ジ-tert-ブチル(2S)-4,4-ジアリル-5-オキソ-ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(実施例135Aからの80.0g、188mmol、1.00当量)のTHF(300mL)溶液に、-78℃でLiBHEt(1M、225mL、1.20当量)を加えた。添加後、混合物を-78℃で3時間撹拌した。LCMSは、所望のMSが検出されたことを示した。TLCは2つの新しいスポットを形成した(PE/EA=3/1、R=0.65、R=0.8)。反応混合物を飽和炭酸ナトリウム水溶液(50mL)で、0℃でクエンチし、次いで30%H(1mL)を0℃で滴下した。混合物を減圧下で濃縮してTHFを除去し、次いで残渣を水(1000mL)およびDCM(1000mL)で希釈した。水相をDCM(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで減圧下で濃縮して粗生成物を得た。粗残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、PE/EA=80/1~30/1)により精製して、表題化合物(56.0g、収率69%、純度85%)を無色油状物として得た。
LC-MS (方法 15): Rt = 1.192 分; MS (ESI pos): m/z = 390.3 [M+K]+
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 1.53-1.47 (m, 18H), 2.13-1.98 (m, 2H), 2.22-2.15 (m,3H), 2.39-2.24 (m, 1H), 2.92-2.91 (m, 1H), 4.22-4.08 (m, 1H), 5.18-5.06 (m, 5H), 5.85-5.77 (m, 2H).
実施例137A
ジ-tert-ブチル(3S)-2-アザスピロ[4.4]ノン-7-エン-2,3-ジカルボキシレート
Figure 2022532069000191
DCM(400.00mL)中のグラブス第1世代触媒(CAS RN:172222-30-9)(2.85g、3.47mmol、0.05当量)の溶液に、ジ-tert-ブチル(2S)-4,4-ジアリルピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(実施例136Aから25.0g、69.4mmol、1.00当量)を34℃で滴下した。滴下終了後、混合物を34℃で、1時間N雰囲気下で撹拌した。TLCは2つの新しいスポットが形成されたことを示した(PE/EA=5/1、R=0.6、R=0.7)。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、PE/EA=1/0~80/1)により精製して、表題化合物(12.0g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 1.46-1.43 (m, 18H), 1.92-1.87 (m, 1H), 2.45-2.22 (m, 5H), 3.49-3.29 (m, 2H), 4.21-4.19 (m, 1H), 5.64 (s, 2H).
実施例138A
ジ-tert-ブチル(3S)-2-アザスピロ[4.4]ノナン-2,3-ジカルボキシレート
Figure 2022532069000192
EtOH(100ml)中のジ-tert-ブチル(3S)-2-アザピロ[4.4]ノン-7-エン-2,3-ジカルボキシレート(実施例137Aから12.0g、37.1mmol、1.0当量、)の溶液に、N雰囲気下でPd/C(10%、0.1g)を加えた。懸濁液を脱気し、Hガスで3回パージした。H(15Psi)下で、25℃で16時間撹拌した。懸濁液の一部を濾過し、濾液を濃縮し、プロトンNMRを行ったところ、所望の生成物が形成されたことが示された。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、10.0g(粗)の表題化合物を白色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 4.12-4.02 (m, 1H), 3.65-3.60 (m, 2H), 3.12-3.38 (m, 5H), 2.11-2.06 (m, 1H), 1.80-1.77 (m, 1H), 1.57-1.56 (m, 6H), 1.40-1.36 (m, 18H).
実施例139A
(3S)-2-アザスピロ[4.4]ノナン-3-カルボン酸
Figure 2022532069000193
化合物ジ-tert-ブチル(3S)-2-アザピロ[4.4]ノナン-2,3-ジカルボキシレート(実施例138Aから12g、36.8mmol、1当量、)をHCl/EtOAc(150mL)の溶液に添加し、次いで混合物を15℃で1時間撹拌した。LC-MS分析は、出発物質が消費され、所望の標的質量が見出されたことを示した。反応混合物を真空中で濃縮して溶媒を除去し、7.5g(36.4mmol、収率99%)の粗表題化合物を白色固体として塩酸塩として得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO) δ [ppm]: 10.07 (s, 1H), 8.81 (s, 1H), 4.38-4.27 (m, 1H), 3.16-3.02 (m, 2H), 2.22-2.21 (m, 1H), 1.96-1.90 (m, 1H), 1.63-1.56 (m, 8H).
実施例140A
(3S)-2-{[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}-2-アザピロ[4.4]ノナン-3-カルボン酸
Figure 2022532069000194
(3S)-2-アザスピロ[4.4]ノナン-3-カルボン酸(実施例139Aからの5.1g、24.8mmol)およびFmoc-OSu(10.0g、29.7mmol、1.2当量)のTHF(70mL)およびHO(70mL)溶液に、NaHCO(8.5g、101mmol、3.94、4.08当量)を加えた。混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMS分析は、出発物質が消費され、所望の標的質量が得られたことを示した。水(200ml)を加え、次いで混合物をDCM(200ml×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100ml)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、次いで濃縮した。粗生成物を逆相MPLC(EA)で精製して、6.9g(17.5mmol、収率70%、純度99%)の表題化合物を黄色固体として得た。
LC-MS (方法 15): Rt = 2.501 分; MS (ESI pos): m/z = 392.2 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 7.80-7.79 (d, J = 7.2, 2H), 7.59-7.54 (m, 2H), 7.44-7.42 (m, 2H), 7.36-7.35(m, 2H), 4.55-4.52 (m, 2H), 4.42-4.38 (m, 1H), 4.31-4.20(m, 1H), 3.34-3.17(m,2H), 2.33-2.28 (m, 1H), 2.13-2.08 (m, 1H), 1.73-1.50 (m, 8H).
このアミノ酸をSPPSに使用した。このアミノ酸も市販されている(CAS-RN:394734-78-2)。
実施例141A
(2S,4R)-4-(トリフルオロメチル)ピロリジン-2-カルボン酸
Figure 2022532069000195
DCM(70mL)中の(2S,4R)-1-tert-ブトキシカルボニル-4-(トリフルオロメチル)ピロリジン-2-カルボン酸(7g、24.7mmol、1当量)の溶液に、TFA(8.00mL、108mmol、4.37当量)を加えた。混合物を10℃で4時間撹拌した。LCMS分析は、出発物質が消費され、所望の標的質量が見出されたことを示した。反応混合物を真空下で濃縮し、粗生成物を次の工程に直接使用した。表題化合物(7.34g、24.7mmol、収率100%、TFA塩)を白色固体として得た。
LC-MS (方法 15): Rt = 0.18 分; MS (ESI pos): m/z = 184.1 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 4.51-4.48 (m, 1H), 3.82 (m, 1H), 3.57-3.55 (m, 1H), 2.65-2.62 (m, 2H), 2.53-2.49 (m, 1H).
実施例142A
(2S,4R)-1-(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニル)-4-(トリフルオロメチル)ピロリジン-2-カルボン酸
Figure 2022532069000196
O(70mL)およびアセトン(70mL)中の粗(2S,4R)-4-(トリフルオロメチル)ピロリジン-2-カルボン酸(実施例141Aからの2g、6.73mmol、1当量、TFA塩)の溶液に、NaCO(2.85g、26.9mmol、4当量)およびFmoc-OSu(2.72g、8.08mmol、1.2当量)を加えた。混合物を10℃で12時間撹拌した。LCMS分析は1つのピークのみを示し、そして所望の質量が見出された。TLC解析(DCM/MeOH=10/1)は、出発物質が消費され、主スポット(R=0.4)が現れたことを示した。HCl溶液(1M、30mL)を、pH=2になるまで混合物に添加した。混合物をDCM(70mL×2)で抽出し、合わせた有機相をブライン(70mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、次いで濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、PE/EA=10/1~5/1)により精製し、黄色固形物として1.7g(61%、純度97%)の表題化合物を得た。
LC-MS (方法 15): Rt = 2.425 分; MS (ESI pos): m/z = 406.2 [M+H]+ , 406.2 [M+Na]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO) δ [ppm]: 7.92-7.89 (m, 2H), 7.66-7.64 (m, 2H), 7.42-7.41 (m, 2H), 7.35-7.32 (m, 2H), 4.16-4.19 (m, 4H), 3.72-3.50 (m, 3H), 2.38-2.30 (m, 2H), 2.18 (s, 1H).
19F-NMR (400 MHz, DMSO) δ [ppm]: -70.128, -70.275.
キラルSFC:R=2.33分、99%ee
キラルSFC条件:AD-3_5CM_IPA(DEA)_10_20_3ML_T35カラム:Chiralpak AD-3 50×4.6mmI.D.、3μm 移動相:10%から20%までのCO中イソプロパノール(0.05%DEA) 流量:3mL/分 波長:220nm。
このアミノ酸をSPPSに使用した。
表13:参照ペプチド
Figure 2022532069000197
表14:本発明によるペプチド
Figure 2022532069000198
Figure 2022532069000199
Figure 2022532069000200
Figure 2022532069000201
Figure 2022532069000202
Figure 2022532069000203
Figure 2022532069000204
Figure 2022532069000205
Figure 2022532069000206
Figure 2022532069000207
Figure 2022532069000208
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Figure 2022532069000210
Figure 2022532069000211
Figure 2022532069000212
Figure 2022532069000213
Figure 2022532069000214
Figure 2022532069000215
Figure 2022532069000216
Figure 2022532069000217
Figure 2022532069000218
Figure 2022532069000219
Figure 2022532069000220
Figure 2022532069000221
Figure 2022532069000222
Figure 2022532069000223
Figure 2022532069000224
Figure 2022532069000225
表15:参照ペプチドの分析データ
Figure 2022532069000226
表16:本発明に従って調製したペプチドの分析データ
Figure 2022532069000227
Figure 2022532069000228
Figure 2022532069000229
Figure 2022532069000230
Figure 2022532069000231
Figure 2022532069000232
Figure 2022532069000233
Figure 2022532069000234
Figure 2022532069000235
Figure 2022532069000236
Figure 2022532069000237
Figure 2022532069000238
Figure 2022532069000239
Figure 2022532069000240
Figure 2022532069000241
Figure 2022532069000242
Figure 2022532069000243
Figure 2022532069000244
Figure 2022532069000245
Figure 2022532069000246
Figure 2022532069000247
Figure 2022532069000248
Figure 2022532069000249
Figure 2022532069000250
Figure 2022532069000251
Figure 2022532069000252
Figure 2022532069000253
表17:選択されたペプチドについてのMaldi質量スペクトルデータ
Figure 2022532069000254
以下において、実施例29、44、45、67、75、109、166、185、347、443、466および499は、それらの化学構造によって例示される。本発明は、これらの実施例の塩の薬学的に許容される塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を含む。化学構造は、無塩形態として表示される。
実施例29、配列:AIC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IPD-OH(HCl塩)
Figure 2022532069000255
実施例44、配列:((N-Me)G)-IC+SRS-((tBu)A)-PPI-(Pen)+IP-(PEG9(31原子))-NH2
Figure 2022532069000256
実施例45、配列:AI-C+SRS-((tBu)A)-P-((6S)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸)-I-(Pen)+IPD-NH2
Figure 2022532069000257
実施例67、配列:((N-Me)G)-IC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IP-NH2(HCl塩)
Figure 2022532069000258
実施例75、配列:AIC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IPD-NH2
Figure 2022532069000259
実施例109、配列:((N-Me)G)-IC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IP-NH2
Figure 2022532069000260
実施例166、配列:(3-アミノ-2,2-ジメチルプロピオン酸)-IC+SRS-((tBu)A)-PPI-(Pen)+IPD-NH2
Figure 2022532069000261
実施例185、配列:AIC+SRSLP-(Oic)-I-((N-Me)C)+IPD-NH2
Figure 2022532069000262
実施例347、配列:IC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IPD-OH
Figure 2022532069000263
実施例443、配列:((N-Me)A)-IC+SRS-((tBu)A)-P-((3R,6R)-1,1-ジフルオロ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(エナンチオマー1))-I-(Pen)+IP-NH2
Figure 2022532069000264
実施例466、配列:((N-Me)G)-IC+SRSLP-(Oic)-I-(Pen)+IPDD-OH
Figure 2022532069000265
実施例499、配列:AIC+S-(Arg(13C6,15N4))-SLP-(Oic)-I-(Pen)+IPD-OH
Figure 2022532069000266
生物学的インビトロ(in vitro)試験
1.試験化合物のセリンプロテアーゼプロファイリング
試験化合物はカリクレイン、プラスミン、FXIa、トロンビン、第Xa因子、tPA、およびトリプシンを含む異なるヒトセリンプロテアーゼからなるプロテアーゼパネルにおいて試験した。
試験の説明
試験化合物の阻害効力および/または選択性を測定した。このアッセイはプロテアーゼ触媒による切断の際に蛍光発生ペプチドプロテアーゼ基質から放出されるアミノメチルクマリン(AMC)の蛍光検出に基づく。典型的にはヒト血漿から、またはヒト膵臓からのトリプシンについて精製された活性プロテアーゼまたはチモーゲン、および対応する基質は市販されている。
セリンプロテアーゼアッセイは以下の酵素および基質を含む。全ての酵素および基質をアッセイ緩衝液(50mM Tris/HCl pH7.4、100mM NaCl、5mM CaCl2、0.1% BSA)で希釈する。最終的な分析濃度は次のとおりである;
・ カリクレイン(Kordia、0.2nM)、H-Pro-Phe-Arg-AMC(Bachem I-1295;5μM)
・ プラスミン(Kordia、0.1μg/mL、1.2nM)、MeOSuc-Ala-Phe-Lys-AMC(Bachem I-1275、50μM)
・ 第XIa因子(Kordia、0.15nM)、Boc-Glu(OBzl)-Ala-Arg-AMC(Bachem I-1575;5μM)
・ トロンビン(Kordia、0.02nM)、Boc-Asp(OBzl)-Pro-Arg-AMC(Bachem I-1560;5μM)
・ 第Xa因子(Kordia、1.3nM)、Boc-Ile-Glu-Gly-Arg-AMC(Bachem I-1100;5μM)
・ 組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA、Loxo;2nM)、CH3SO2-D-Phe-Gly-Arg-AMC(Pentapharm 091-06;5μM)
・ トリプシン(Sigma;0.042U/mL)、基質Boc-Ile-Glu-Gly-Arg-AMC(Bachem I-1100;5μM)。
試験化合物の効力を測定するために、酵素および該当する基質希釈液を使用してプロテアーゼアッセイを行う:
試験化合物または参照化合物の1μL/ウェル連続希釈物を含有する384ウェルマイクロタイタープレート(白色、Greiner)に、20μLのアッセイ緩衝液、20μLの酵素希釈物、および20μLの基質を添加する。対照反応は試験化合物(DMSOのみ)を含まない。典型的には室温で30分間インキュベートした後(線形反応速度論)、蛍光(ex360nm、em465nm)をマイクロタイタープレート蛍光リーダー(例えばTecan Safire II)で測定する。IC50値はプロテアーゼ活性のパーセンテージに対して試験化合物の対数濃度をプロットすることによって決定される。
2.生化学的ヒトMASP-1およびMASP-2アッセイ
2.1 組換えヒトMASP1およびMASP2活性プロテアーゼの組換え発現および蛋白質産生。
C末端HisタグおよびN末端Igカッパ分泌シグナル(配列番号2)を有するアミノ酸297~699に対応するフラグメントをコードするヒトMASP1の切断cDNA配列を、哺乳動物発現ベクターpcDNA3.1(Invitrogen)にサブクローニングした。
C末端HisタグおよびN末端Igカッパ分泌シグナル(配列番号3)を有するアミノ酸297~686に対応するフラグメントをコードするヒトMASP1の切断cDNA配列を、哺乳動物発現ベクターpcDNA3.1(Invitrogen)にサブクローニングした。
MASP1またはMASP2発現ベクターを、製造元の説明に従って、Lipofectamine LTX(登録商標)試薬(Thermo-Fischer)を使用してHEK293(ATCC NoCRL-1573)細胞株にトランスフェクトした。組換えヒトMASP1およびMASP2プロテアーゼの成熟型を培地中に分泌した。MASP1およびMASP2タンパク質を、製造元の説明に従って、Ni-NTA Superflow樹脂(Qiagen)上のアフィニティークロマトグラフィーによって、条件培地から精製した。
2.2 生化学的ヒトMASP1アッセイ
HEK293細胞中で産生された組換えヒトMASP1酵素を反応緩衝液(50mM HEPES pH8,0;100mM NaCl;0,01% CHAPS;0,5mM グルタチオン)中で20nMの濃度に希釈し、25μlを384ウェル白色マイクロタイタープレート(Greiner Bio One 781075)の各シングルウェルに移した。1μlの阻害剤化合物溶液(対応する濃度で、DMSOに溶解)または対照として純粋なDMSOを同じウェルに添加した。酵素反応は、FRET基質ABZ-MYGGARRL-Lys(Dnp)-NH2;(ABZ-2-アミノベンゾイル;DNP-2,4-ジニトロフェニル;Jerini Peptide Technologies、Berlinによる特注合成)の20μM溶液の25μlを反応緩衝液に添加することによって開始した。マイクロタイタープレートを32℃の温度で60~120分間インキュベートした。蛍光強度の増加を、320nmの励起波長(excitation wavelength)および420nmの発光波長(emission wavelength)を使用して、適切な蛍光プレートリーダー(例えば、TECAN Ultra)において測定した。IC50値は、試験化合物濃度の関数としてのヒトMASP1活性の阻害のパーセンテージから計算した。
2.3 生化学的ヒトMASP2アッセイ
HEK 293細胞中で産生された組換えヒトMASP2酵素を反応緩衝液(50mM HEPES pH8,0;100mM NaCl;0,01% CHAPS;0,5mM グルタチオン)中で20nMの濃度に希釈し、25μlを384ウェル白色マイクロタイタープレート(Greiner Bio One 781075)の各シングルウェルに移した。1μlの阻害剤化合物溶液(該当する濃度で、DMSOに溶解)または対照として純粋なDMSOを同じウェルに添加した。酵素反応は、FRET基質DABCYL-KISPQGYGRR-Glu(EDANS)-NH2;(Dabcyl-4-((4-(ジメチルアミノ)フェニル)アゾ)安息香酸;Edans-5-[(2-アミノエチル)アミノ]ナフタレン-1-スルホニル;Jerini Peptide Technologies、Berlinによる特注合成)の60μM溶液の25μlを反応緩衝液に添加することよって開始した。マイクロタイタープレートを32℃の温度で60~120分間インキュベートした。蛍光強度の増加を、340nmの励起波長および490nmの発光波長を使用して、適切な蛍光プレートリーダー(例えば、TECAN Ultra)において測定した。IC50値は、試験化合物濃度の関数としてのヒトMASP2活性の阻害のパーセンテージから計算した。
3.C3沈着試験(ヒト、ラット、マウス、イヌ、ミニブタ)
C3沈着アッセイは、本質的に記載されたように行った(参考文献)。マルチウェルプレート(Greiner-Nunc 384 Maxi Sorp #464718)を、Saccharomyces cerevisiae(Sigma M7504、0.05M炭酸塩-重炭酸塩緩衝液中10μg/mL、pH9.6)からのMannanで、4℃で一晩コーティングした。非特異的結合をブロックするために、ウェルをTBSで3回洗浄し、続いて、Tris緩衝生理食塩水(TBS)中の1%ウシ血清アルブミン(BSA)50μLと共に37℃で2時間インキュベートした。この工程および次のインキュベーション工程の各々の後、ウェルをC3洗浄緩衝液(TBS;0.05% Tween20;5mM CaCl)で3回洗浄した。次に、ウェルを、Veronal緩衝液(Veronal Puffer(Lonza 12624E))で希釈した血清と試験化合物の混合物50μLと共に37℃で30分間インキュベートした。血清は、プレテストにおいて、コーティングされていないプレートへの検出可能なC3沈着を示さなかった濃度で使用した。適切な希釈率はヒト、ラット、マウスおよびイヌの血清についてはそれぞれ1:100~1:200の範囲であり、ミニブタの血清についてはそれぞれ1:20~1:100の範囲であることが見出された。典型的な実験では、化合物を1×10-9~5×10-5mol/Lの濃度範囲で試験した。洗浄後、ポリクローナルウサギ抗ヒトC3抗体(Dako(Biozol)A0062)と1時間インキュベートし、続いて洗浄し、ペルオキシダーゼ結合抗ウサギIgG(Sigma A1949)と37℃で30分間インキュベートし、続いて洗浄し、暗所でTMB基質溶液とインキュベートすることによって、C3沈着を検出した。適切に発色したら、25μLの停止溶液(Sigma S5814)を添加することによって発色反応を停止させ、450nmの波長での吸収を測定することによって光度計で定量した。抗体を、0.5%BSAを補充したC3洗浄緩衝液で希釈した。
4.生化学的ラットMASP-1およびMASP-2アッセイ
4.1 組換えヒトおよびラットMASP1およびMASP2活性プロテアーゼの組換え発現および蛋白質産生。
C末端HisタグおよびN末端Igカッパ分泌シグナル(配列番号4)を有するアミノ酸302~704に対応するフラグメントをコードするラットMASP1の切断cDNA配列を、哺乳動物発現ベクターpcDNA3.1(Invitrogen)にサブクローニングした。
C末端HisタグおよびN末端Igカッパ分泌シグナル(配列番号5)を有するアミノ酸296~685に対応するフラグメントをコードするラットMASP2の切断cDNA配列を、哺乳動物発現ベクターpcDNA3.1(Invitrogen)にサブクローニングした。
MASP1またはMASP2発現ベクターを、製造元の説明に従って、Lipofectamine LTX(登録商標)試薬(Thermo-Fischer)を使用して、HEK293(ATCC No.CRL-1573)細胞株にトランスフェクトした。組換えラットMASP1およびMASP2プロテアーゼの成熟型を培地中に分泌した。MASP1およびMASP2タンパク質を、製造元の説明に従って、Ni-NTA Superflow樹脂(Qiagen)上のアフィニティークロマトグラフィーによって、条件培地から精製した。
4.2 生化学的ラットMASP1アッセイ。
HEK 293細胞で産生された組換えラットMASP1酵素を反応緩衝液(50mM HEPES pH8,0;100mM NaCl;0,01% CHAPS;0,5mM グルタチオン)で4nMの濃度に希釈し、25μlを384ウェル白色マイクロタイタープレート(Greiner Bio One 781075)の各シングルウェルに移した。1μlの阻害剤化合物溶液(対応する濃度で、DMSOに溶解)または対照として純粋なDMSOを同じウェルに添加した。酵素反応は、FRET基質Dabcyl-MYGGARRL-Glu(Edans)-NH2;(Dabcyl-4-((4-(ジメチルアミノ)フェニル)アゾ)安息香酸;Edans-5-[(2-アミノエチル)アミノ]ナフタレン-1-スルホニル;Jerini Peptide Technologies、Berlinによる特注合成)の40μM溶液の25μlを反応緩衝液に添加することによって開始した。マイクロタイタープレートを32℃の温度で60~120分間インキュベートした。蛍光強度の増加を、340nmの励起波長および490nmの発光波長を使用して、適切な蛍光プレートリーダー(例えば、TECAN Ultra)において測定した。IC50値は、試験化合物濃度の関数としてラットMASP2活性の阻害のパーセンテージから計算した。
4.3 生化学ラットMASP2アッセイ。
HEK 293細胞で産生された組換えラットMASP2酵素を反応緩衝液(50mM HEPES pH8,0;100mM NaCl;0,01% CHAPS;0,5mM グルタチオン)で20 nMの濃度に希釈し、25μlを384ウェル白色マイクロタイタープレート(Greiner Bio One 781075)の各シングルウェルに移した。1μlの阻害剤化合物溶液(対応する濃度で、DMSOに溶解)または対照として純粋なDMSOを同じウェルに添加した。酵素反応は、FRET基質Abz-IEGRTSED-(Lys)Dnp-NH2;(ABZ-2-アミノベンゾイル;DNP-2,4-ジニトロフェニル;Jerini Peptide Technologies、Berlinによる特注合成)の30μM溶液の25μlを反応緩衝液に添加することによって開始した。マイクロタイタープレートを32℃の温度で60~120分間インキュベートした。蛍光強度の増加を、320nmの励起波長および420nmの発光波長を使用して、適切な蛍光プレートリーダー(例えば、TECAN Ultra)において測定した。IC50値は、試験化合物濃度の関数としてラットMASP2活性の阻害のパーセンテージから計算した。
表18:参照ペプチドの平均IC50
Figure 2022532069000267
表19:本発明のペプチドの平均IC50
Figure 2022532069000268
Figure 2022532069000269
Figure 2022532069000270
Figure 2022532069000271
Figure 2022532069000272
Figure 2022532069000273
Figure 2022532069000274
Figure 2022532069000275
Figure 2022532069000276
Figure 2022532069000277
Figure 2022532069000278
Figure 2022532069000279
Figure 2022532069000280
Figure 2022532069000281
表20:参照ペプチドの平均IC50
Figure 2022532069000282
表21:本発明のペプチドの平均IC50
Figure 2022532069000283
Figure 2022532069000284
Figure 2022532069000285
Figure 2022532069000286
Figure 2022532069000287
Figure 2022532069000288
4. 片側腎摘出後のラットにおける腎虚血再灌流傷害(Kidney ischemia reperfusion injury)(IRI)
すべての手続きは、科学的目的で動物を使用するための国内法(Tierschutzgesetz)およびEU指令に準拠し、Bayer AGの施設内動物管理事務所および所管の地域当局(LANUV Recklinghausen)によって承認された。標準的な実験室用食餌および水道水は、自由に摂取可能であった。典型的な実験では、使用した動物の数はn=6~12であった。動物を無作為に実験群に割り付けた。腎虚血再灌流傷害(IRI)を、250~350gの範囲の好ましい体重のオスの片側腎摘出Wistarラットにおいて行った。片側腎摘出術では、ラットを空気中2%イソフルランの吸入下で麻酔し続けた。鎮痛は、0.9NaCl中の25%Ketavetおよび8%Rompunの混合物400μl/kgの皮下注射として提供した。右腎を背側腹壁の小切開で突出させ、その腎脚を結さつした後、片側腎摘除術を施行した。片側腎摘出後、腹部切開を外科的縫合により層状に閉じ、動物をIRI前に7~8日間回復させた。IRIは上記のように、麻酔および鎮痛下で行った。残存左腎を腹壁の小切開から突出させ、典型的な設定で45分間非外傷性微小血管クランプで腎脚の血管をクランプした。この間、腎臓をその場でクランプと一緒に腹腔内に再配置し、温かい虚血を確実にした。45分後、クランプを開いて取り除き、切開部を上記のように縫合糸で閉じた。試験化合物またはビヒクルを、外科手術の前に頸静脈に配置されたポリエチレンカテーテルを介して静脈内投与した。
化合物を適切なビヒクルに溶解し、IRIの前に予防的に、またはIRIの完了後に治療的に投与した。投与された典型的な用量範囲は、0.1~30mg/kg静脈内であった。化合物を含まないビヒクルを、対照として役立つ動物に投与した。偽対照動物は、虚血の誘導のためにクランプを閉鎖することなく、上記の全手順を受けた。
IRI後1日目と8日目に麻酔下で血液サンプルを採取した。典型的な設定では、IRIの8日後に動物を屠殺し、腎臓をサンプリングし、液体窒素中で凍結した。別の典型的な設定では、IRIの1日後に動物を屠殺した。
腎機能を評価するために血漿試料で測定した典型的な臨床検査パラメータはクレアチニンと尿素であった。クレアチニンクリアランス測定のため、動物を代謝ケージに入れ、少なくとも16時間尿を採取した。尿量流量(V)測定後、尿中および血漿中クレアチニン濃度(それぞれ[Crea]および[Crea]Pl)の測定後、クレアチニンクリアランス(ClCrea)を標準式:ClCrea=V*[Crea]/[Crea]Plに従って計算した。
RNA抽出および定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応:Trizol法によって組織サンプルから全RNAを抽出した。得られたRNAの完全性をBioanalyzer(Agilent)でチェックした。逆転写のために、1μgの全RNAを、最初に、RNaseを含まないDNase I(Gibco)で15分間室温で消化し、次いで、Promiscript(Promega)を用いて、キット供給者の標準プロトコルに従って40μlの全反応容量で逆転写した。15分間65℃に加熱することによって酵素を不活性化した後、得られたcDNAを、手(bidest)で最終容量150μlに希釈した。PCR反応ごとに水および4μlを選択した。ハウスキーピング遺伝子としてのサイトゾルベータアクチンへの生データのノーマライゼーションを含むリアルタイムPCRを、記載されているように実施した(Ellinghausら、2005)。結果として得られる式は、任意の単位で与えられる。使用したオリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブの配列を表1に示す。
5.大動脈バルーン閉塞後のブタの腎虚血再灌流傷害(IRI)
すべての手続きは、科学的目的で動物を使用するための国内法(Tierschutzgesetz)およびEU指令に準拠し、Bayer AGの施設動物管理事務所および所管の地域当局(LANUV Recklinghausen)によって承認された。好ましくは12~16kgの範囲の体重の雌性ゲチンゲンミニブタ(Ellegaard、Denmark)を実験に使用した。動物を無作為に実験群に割り付けた。
軽微な侵襲的方法は、記載されているように変更して適用した(Simonら、ブタ大動脈閉塞誘発性腎虚血/再灌流傷害時の静脈内硫化物の効果、Shock、2011;35:156-163;Matejkovaら、ブタ腎臓虚血/再灌流傷害時のカルバミル化エリスロポエチン-FC融合タンパク質および組換えヒトエリスロポエチン、Intensive Care Med、2011;39: 497-510)。簡単に述べると、ブタは、Ketavet(登録商標)/Stresnil(登録商標)の筋肉内注射による前投薬の後、Ketavet(登録商標)、Dormicum(登録商標)およびPancuronium(登録商標)の連続静脈内注入によって麻酔されたままであった。気管内挿管後、小児用レスピレーター(Avance CS2, GE Healthcare)を用いて、6~8mL/kgの1回換気量で、HO3~4cmの一定の呼気終末陽圧(PEEP)および13~20分-1の頻度で、動物に人工換気を行った。換気は、動脈PaCO2をベースラインで約40mmHgに保つように調整した。薬物および流体投与のために、カテーテルを右頸静脈に配置した。乳酸リンゲル液を10mL/kg/hの一定速度で静脈内に注入した。動物は50i.E./kgヘパリン静脈内を受けた。適切な圧力トランスデューサーおよび記録装置に取り付けられた必要なプローブおよびカテーテルを配置した後、通常に以下の心拍出量および呼吸パラメータを測定した:中心静脈圧(左頸静脈経由)、動脈血圧および心拍数(BPおよびHR;左頸動脈経由)および心拍出量(CO)ならびに右頸動脈に留置したPulsion 4F熱希釈カテーテル(PV2014L08N)に接続したPiCCO(登録商標)システム(Pulsion、ドイツ)を使用した全身血管抵抗(SVR)。CVP、BPおよびHRを測定するためのカテーテルを、Combitransトランスデューサー(Braun、REF 5203660)を介してPonemah記録システムに取り付けた。Fogarty閉塞カテーテル(8F/14F、Edwards Lifesiences、REF 6208014F)を左大腿動脈を介して腹部大動脈に挿入し、膨張可能なバルーンを備えた先端を腎動脈の上流に配置した。小腹部切開によりカテーテルを膀胱内に導入し、尿を継続的に採取した。クレアチニン、尿素、肝酵素、血液細胞および化合物濃度を測定する一定間隔で、動脈血サンプルを採取した。動脈血試料中の動脈pOA、pCOAおよびpHを、Stat Profile(登録商標)PRIME(登録商標)(Nova Biomedical)血液ガス分析器で、一定間隔で測定した。腎臓灌流を、2,0~5,0MHzの広域スペクトル凸型トランスデューサー(C1-5-RS、REF 5384874)を取り付けたLOGIQ e獣医用超音波装置(General Electrics)を使用して、抵抗指数のドップラー超音波測定によって、規則的な間隔で評価した。腎抵抗性指数(RRI)は患者における急性腎障害の重症度を評価するのに適したパラメータである(Darmonら、重症患者の急性腎障害の可逆性に対するドップラー腎抵抗指数の診断精度、Intensive Care Med.2011;37(1):68-76)。
心血管系パラメータが安定したベースラインを示したとき(通常は手術後60分)、記録を開始し、ベースラインパラメータのサンプルを採取した。HRおよびMABPを継続的に測定し、記録のために2分間隔で平均した。実験終了時、放血により豚を屠殺した。
腎臓損傷は、Fogartyバルーンカテーテルのバルーンを生理食塩水で膨張させることによって誘発され、これは腎臓および腹部器官への血流を直ちに遮断し、バルーンの上流の大動脈血圧の急激な上昇をもたらした。血流の停止は、腎血管のドップラー超音波検査でさらに確認した。典型的な実験では、バルーンを収縮させることによって再灌流するまで、大動脈を90~120分間閉塞状態に保つ。再灌流後、血圧を安定させ、利尿を可能にするために、乳酸リンゲル液注入速度を20mL/kg/時に倍増する。全てのパラメーターを、再灌流後6時間までモニターした。
化合物を適切なビヒクルに溶解し、IRIの前に予防的に、またはIRIの完了後に治療的に投与した。投与された典型的な用量範囲は、0.1~10mg/kg静脈内であった。典型的な実験では、1用量群あたり最大6匹の動物で3用量までの試験が行われた。化合物を含まないビヒクルを、対照として役立つ動物に投与した。偽対照動物は、虚血を誘発することなく、上記の全手順を受けた。
再灌流後の腎機能の尺度として、好ましくは、しかし排他的にではなく、利尿、血清クレアチニン、血清カリウム、血清重炭酸塩およびドップラー超音波検査により測定した抵抗指数の変化を用いた。

表22:配列表
Figure 2022532069000289
Figure 2022532069000290
参考文献
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・ Tao Wang、Jian Fan、Xiao-Xu Chen、Rui Zhao、Yang Xu、Donald Bierer、Lei Liu、Yi-Ming Li、Jing Shi、Ge-Min Fang Org.Lett.2018,20,6074-6078、
・ Tao Wang、Yi-Fu Kong、Yang Xu、Jian Fan、Hua-Jian Xu、Donald Bierer、Jun Wang、Jing Shi、Yi-Ming Li Tetrahedron Letters 2017、58、3970-3973;
・ Yang Xu、Tao Wang、Chao-Jian Guan、Yi-Ming Li、Lei Liu、Jing Shi、Donald Bierer Tetrahedron Letters 2017、58、1677-1680、
・ Ye Guo、De-Meng Sun、Feng-Liang Wang、Yao He、Lei Liu、Chang-Lin Tian Angew.Chem.Int.2015年版、54、14276-14281

Claims (15)

  1. 下記式(II)
    Figure 2022532069000291
    〔式中、
    は、天然アミノ酸または非天然アミノ酸を表し、
    qは、0または1の整数を表し、
    は、天然アミノ酸Iを表し、
    rは、0または1の整数を表し、
    は、天然アミノ酸Cまたは非天然アミノ酸L-ペニシラミン(Pen)を表し、
    は、天然アミノ酸Sを表し、
    は、天然アミノ酸Rまたは非天然アミノ酸N(5)-メチル-L-アルギニン((Me)R)を表し、
    は、天然アミノ酸Sを表し、
    は、天然アミノ酸Lまたは非天然アミノ酸L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)を表し、
    は、天然アミノ酸Pまたは非天然アミノ酸L-プロリン(3,4-H)を表し、
    は、天然アミノ酸Pまたは非天然アミノ酸2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)を表し、
    10は、天然アミノ酸Iを表し、
    11は、L-N-メチルシステイン((N-Me)C)およびL-ペニシラミン(Pen)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
    12は、天然アミノ酸Iを表し、
    13は、天然アミノ酸Pを表し、
    sは、0または1の整数を表し、
    14は、D、QおよびEからなるリストから選択される天然アミノ酸を表し、
    tは、0または1の整数を表し、
    ここで、ペプチドのN末端は、置換されていないか、アセチル化されているか、またはC-C20-アルキルで一置換もしくは二置換されており、
    ペプチドのC末端は、置換されていないか、またはアミド化されており、および
    ペプチドは、XおよびX11を結合する連結を介して環化されている〕
    のペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する化合物。
  2. 式(II)
    Figure 2022532069000292
    〔式中、
    は、天然アミノ酸または非天然アミノ酸を表し、
    qは、0または1の整数を表し、
    は、天然アミノ酸Iを表し、
    rは、0または1の整数を表し、
    は、天然アミノ酸Cまたは非天然アミノ酸L-ペニシラミン(Pen)を表し、
    は、天然アミノ酸Sを表し、
    は、天然アミノ酸Rまたは非天然アミノ酸N(5)-メチル-L-アルギニン((Me)R)を表し、
    は、天然アミノ酸Sを表し、
    は、天然アミノ酸Lまたは非天然アミノ酸L-tert-ブチルアラニン((tBu)A)を表し、
    は、天然アミノ酸Pまたは非天然アミノ酸L-プロリン(3,4-H)を表し、
    は、非天然アミノ酸2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)を表し、
    10は、天然アミノ酸Iを表し、
    11は、天然アミノ酸C、またはL-N-メチルシステイン((N-Me)C)およびL-ペニシラミン(Pen)からなりリストから選択される非天然アミノ酸を表し、
    12は、天然アミノ酸Iを表し、
    13は、天然アミノ酸Pを表し、
    sは、0または1の整数を表し、
    14は、D、QおよびEからなるリストから選択される天然アミノ酸を表し、
    tは、0または1の整数を表し、
    ここで、ペプチドのN末端は、置換されていないか、アセチル化されているか、またはC-C20-アルキルで一置換もしくは二置換されており、
    ペプチドのC末端は、置換されていないか、またはアミド化されており、および
    ペプチドは、XおよびX11を結合する連結を介して環化されている〕
    のペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する化合物。
  3. が、非天然アミノ酸2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロインドール-2-カルボン酸(Oic)を表す
    請求項1に記載のペプチド、または誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する化合物。
  4. が、AおよびGからなるリストから選択される天然アミノ酸、またはN-メチル-L-アラニン (N-Me)A、N-メチル-グリシン((N-Me)G)、L-ノルロイシン(Nle)、L-ノルバリン(Nva)およびL-オルニチン(Orn)からなるリストから選択される非天然アミノ酸を表す
    請求項1~3のいずれかに記載のペプチド、または誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する化合物。
  5. ペプチドのN末端およびC末端が置換されていない、請求項1~4のいずれかに記載のペプチド、または誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する化合物。
  6. ペプチドが、XおよびX11を結合するジスルフィド結合を介して環化されている、請求項1~5のいずれかに記載のペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する化合物。
  7. ペプチドが少なくとも1つのPEG基によって置換されている、請求項1~6のいずれかに記載のペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する化合物。
  8. MASP-1および/またはMASP-2阻害剤として作用し、および/またはC3沈着を阻害する、請求項1~7のいずれかに記載のペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくはその塩の溶媒和物を含有する化合物。
  9. 請求項1~8のいずれかに記載のペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する化合物を調製する方法であって、固相ペプチド合成を用いる前記方法。
  10. 疾患の予防および/または治療における使用のための、請求項1~8のいずれかに記載のペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する化合物。
  11. 心臓血管および心臓肺障害、挫滅、炎症性障害、心臓血管、肺、脳および腎臓の敗血症の後遺症、虚血および/または再灌流関連の損傷、急性腎臓損傷、移植片保護および遅延した移植片機能、血液および血液形成器官および免疫系の疾患、糖尿病の後遺症、神経系の炎症性疾患、眼の疾患、皮膚の疾患、呼吸器系、消化器系または泌尿生殖器系の疾患、熱傷および外傷の後遺症の予防および/または治療における使用のための、請求項1~8のいずれかに記載のペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する化合物。
  12. 請求項1~8のいずれかに記載のペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する少なくとも1つの化合物を、1つ以上の不活性な、非毒性の、薬学的に適切な賦形剤と組み合わせて含有する医薬組成物。
  13. 請求項1~8のいずれかに記載のペプチドまたは誘導体、プロドラッグ、類似体、薬学的に許容される塩、溶媒和物またはその塩の溶媒和物を含有する少なくとも1つの化合物を、ホスホジエステラーゼの阻害剤、グアニル酸シクラーゼの刺激剤または活性化剤、IP受容体アゴニスト、ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト、利尿薬、PPAR-ガンマアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、コルチコステロイド、酸化ストレス下で器官への損傷を低減する活性成分、細胞死およびアポトーシス経路の誘導を阻害する化合物、炎症反応およびT細胞増殖を阻害する化合物、抗血栓剤、血小板凝集阻害剤、トロンビン阻害剤、GPIIb/IIIaアンタゴニスト、第Xa因子阻害剤、ヘパリンまたは低分子量(LMW)ヘパリン誘導体および凝固第XI因子の阻害剤からなる群より選択される1つ以上のさらなる活性成分と組み合わせて含有する医薬組成物。
  14. 心臓血管および心臓肺障害、挫滅、炎症性障害、心臓血管、肺、脳および腎臓の敗血症の後遺症、虚血および/または再灌流関連の損傷、急性腎臓損傷、移植片保護および遅延した移植片機能、血液および血液形成器官および免疫系の疾患、糖尿病の後遺症、神経系の炎症性疾患、眼の疾患、皮膚の疾患、呼吸器系、消化器系または泌尿生殖器系の疾患、熱傷および外傷の後遺症の予防および/または治療のための請求項12または13に記載の医薬組成物。
  15. 請求項1~8のいずれかに定義されている少なくとも1つの化合物または請求項12または13に記載の医薬組成物の有効量を投与することにより、ヒトおよび動物における心臓血管および心臓肺障害、挫滅、炎症性障害、心臓血管、肺、脳および腎臓の敗血症の後遺症、虚血および/または再灌流関連の損傷、急性腎臓損傷、移植片保護および遅延した移植片機能、血液および血液形成器官および免疫系の疾患、糖尿病の後遺症、神経系の炎症性疾患、眼の疾患、皮膚の疾患、呼吸器系、消化器系または泌尿生殖器系の疾患、熱傷および外傷の後遺症の予防および/または治療のための方法。
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