JP2022523462A - 懸濁液中で細胞を培養するためのシステム及び方法 - Google Patents

懸濁液中で細胞を培養するためのシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

懸濁液中で接着細胞を培養する方法であって、第1の懸濁液中、第1の基材上で接着細胞を培養すること、第1の基材から接着細胞を採取すること、及びエレクトロポレーションを使用して前記採取した接着細胞をトランスフェクトすることを含む方法が提供される。該方法はまた、トランスフェクトするステップの後、トランスフェクトされた接着細胞を第2の懸濁液中に懸濁することも含む。細胞又は細胞産生物を採取するために第2のマイクロキャリア粒子を溶解させるための溶解プロセスも提供される。この溶解プロセスは、所定の時間、EDTAなどのキレート剤を第2の懸濁液に加えて、第2のマイクロキャリアから細胞を分離すること;及び、所定の時間の後、第2の懸濁液の残りの部分から細胞又は細胞産生物を単離することを含む。溶解プロセスは、ペクチナーゼ又はプロテアーゼなどの酵素なしで行われる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その内容が依拠され、その全体がここに参照することによって本願に援用される、2019年1月16日出願の米国仮特許出願第62/793,146号の米国法典第35編特許法120条に基づく優先権の利益を主張する。
本開示は、概して、細胞を培養するためのシステム及び方法に関する。特に、本開示は、懸濁液中で接着細胞を培養することに関する。
細胞培養市場は、遺伝子治療及び他の用途での需要の高まりに起因して、増加速度で成長している。しかしながら、現在利用可能な培養システム及び方法の収量は、商業規模の用途の需要を満たすには十分ではない。加えて、接着プラットフォーム上での現在のプロセスを熟知し、理解していること、及び接着プラットフォームから伝統的に高収量が達成されることから、細胞培養システム及び方法の多くのユーザは、接着プラットフォーム上で細胞を培養することを好む。
細胞培養は、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターなどのウイルスベクターを含む細胞及び細胞産生物の増殖及び採取に用いられる。幾つかの推定によれば、AAVベクターの商業的応用に必要な規模は約1018のウイルス力価を必要とすると考えられている。接着プラットフォームは高収量のAAVベクターを生産するように見えるが、商業規模の生産プロセスのためにAAVウイルスベクターの生産をスケールアップする場合には、依然として課題が残る。これらの課題には、無菌工程の汚染のリスク、時間及び労力を要するプロセス、並びに監視及び制御要素の欠如が含まれ、これらはすべて、複雑さだけでなく、商業規模でのAAVウイルスベクターの生産の費用も増加させる。
実施形態では、本開示は、懸濁液中で接着細胞を培養する方法を提供する。該方法は、第1の懸濁液中、第1の基材上で接着細胞を培養するステップ;第1の基材から接着細胞を採取するステップ;エレクトロポレーションを使用して採取した接着細胞をトランスフェクトするステップ;及び、トランスフェクトするステップの後、トランスフェクトされた接着細胞を第2の懸濁液中に懸濁するステップを含む。
実施形態では、懸濁液中で接着細胞を培養する方法を使用してアデノ随伴ウイルス(AAV)ウイルスベクターを産生する方法が提供され、AAVウイルスベクターは、培養細胞又は培養培地から採取される。
1つ以上の実施形態では、細胞を培養する方法は、エレクトロポレーションを使用して接着細胞をトランスフェクトするステップ;及び、トランスフェクトするステップの後、トランスフェクトされた接着細胞を培養懸濁液中に懸濁するステップを含む。
別の実施形態では、培養細胞を採取する方法は、懸濁液中、マイクロキャリア粒子上に接着細胞を提供するステップ;及び、培養した細胞をキレート剤と接触させてマイクロキャリア粒子から細胞を分離するステップを含む。
接着プラットフォーム上で接着細胞を培養する従来の方法を示す図 本開示の1つ以上の実施形態による、懸濁液中で接着細胞を培養する方法を示す図 1つ以上の実施形態の一例による、2D基材と比較した、懸濁液中でマイクロキャリアを使用した細胞収量を示すグラフ 試料あたりのウイルスゲノムの観点から、接着プラットフォーム及び懸濁プラットフォームを使用した接着細胞及び浮遊性細胞のウイルスゲノム(VG)数(qPCR力価)を比較したグラフ 細胞あたりのウイルスゲノムの観点から、接着プラットフォーム及び懸濁プラットフォームを使用した接着細胞及び浮遊性細胞のウイルスゲノム(VG)数(qPCR力価)を比較したグラフ 図4Aの例の感染力価の測定値を示すグラフ 図4Bの例の感染力価の測定値を示すグラフ 1つ以上の実施形態による、溶解前のマイクロキャリアの顕微鏡写真画像 1つ以上の実施形態による、溶解中のマイクロキャリアの顕微鏡写真画像 1つ以上の実施形態による、溶解後のマイクロキャリアの顕微鏡写真画像 さまざまな表面で回収された接着細胞の試料あたりのウイルスゲノムを示すグラフ さまざまな表面で回収された接着細胞の細胞あたりのウイルスゲノムを示すグラフ さまざまな表面で回収された接着細胞の試料あたりの感染力価の比較を示すグラフ さまざまな表面で回収された接着細胞の細胞あたりの感染力価の比較を示すグラフ 標準的なエレクトロポレーション後の溶解プロセスと比較した、本開示のエレクトロポレーション後の溶解プロセスを使用した後の細胞収量の比較を示すグラフ
本開示のさまざまな実施形態は、もしあれば、図面を参照して詳細に説明される。さまざまな実施形態への言及は、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。加えて、本明細書に記載された例は限定的ではなく、特許請求された発明の多くの可能な実施形態のうちの幾つかを単に記載するものである。
本開示の実施形態は、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターなどのウイルスベクターを含めた細胞及び細胞産生物を増殖及び採取するための細胞培養方法を含む。特に、1つ以上の実施形態は、懸濁液中、基材上で接着細胞を培養する方法を含む。接着プラットフォームは、同じトランスフェクション条件下の浮遊性細胞と比較して、AAVゲノム粒子及び感染力価についておそらく10倍以上の高収量のAAVベクターを産生するように見える。だが、接着プラットフォームとは異なり、懸濁プラットフォームはスケーラビリティの利点を提供する。本明細書に開示されるシステム及び方法は、懸濁液中で培養することによって接着細胞培養のスケールアップを可能にし、最大で約1018以上のウイルス力価を含めた、採取時により大きいウイルス負荷を達成する。以前は、懸濁プラットフォームに切り替えると、ユーザは新しい細胞株を開発するか、又は現在の細胞株を懸濁モードの培養用に変更する必要がある可能性があり、その結果、力価の収量が低下する可能性があり、また、リン酸カルシウム(CaPi)又はポリエチレンイミン(PEI)などの細胞増殖及び現在のトランスフェクション試薬に適合性のある、化学的に定義された無血清培地などの新しい培地の開発も必要とされうる。しかしながら、これらの調整は、ユーザに好まれない場合が多い。
本明細書の実施形態によれば、マイクロキャリアは、懸濁液中の接着細胞を増殖させるために使用することができ、それらのマイクロキャリアは、採取時に溶解させることができる。したがって、懸濁プラットフォームへの切り替えに関連する課題の多くは回避されるが、懸濁プラットフォームのスケーラビリティは達成することができる。加えて、本明細書の実施形態は、エレクトロポレーションを、懸濁液中のマイクロキャリア細胞基材と組み合わせて使用する。本明細書に開示される方法は、商業規模の細胞培養用途において、接着細胞の利点を、浮遊性細胞プラットフォームの利点(例えば、AAVウイルスベクターの産生プロセス)と組み合わせる。利点には、高い細胞産生物(例えば、AAVウイルスベクター)の収量、ユーザの満足度、及び細胞株と培地の理解による操作の容易さ、プロセスのスケーラビリティ、コスト、取り扱いの容易さ、並びに細胞汚染のリスクの最小化などが含まれる。
定義
「全合成」又は「完全合成」とは、完全に合成原料から構成され、動物由来又は動物起源の材料を欠いている、マイクロキャリア又は培養容器の表面などの細胞培養物品を指す。本開示の全合成された細胞培養物品は、異種汚染のリスクを排除する。
「含む(include,includes)」、又は同様の用語は、網羅的であるが限定的ではない、すなわち包括的であって排他的ではないことを意味する。
「ユーザ」とは、本明細書に開示されているシステム、方法、物品、又はキットを使用する人々を指し、細胞又は細胞産生物を採取するために細胞を培養している人々、又は本明細書の実施形態従って培養及び/又は採取された細胞又は細胞産生物を使用している人々を含む。
本開示の実施形態を説明する際に採用される、例えば、組成物中の成分の量、濃度、体積、プロセス温度、プロセス時間、収率、流量、圧力、粘度などの値、及びそれらの範囲、又は構成要素の寸法及び同様の値並びにそれらの範囲を変更する「約」は、例えば、材料、組成物、複合材料、濃縮物、構成部品、製造品、又は使用製剤の調製に使用される一般的な測定及び取り扱い手順を通じて;これらの手順における不注意によるエラーを通じて;方法を実行するために使用される出発材料又は原料の製造、供給源、又は純度の違いを通じて;及び同様の考慮事項を通じて発生する可能性のある数量の変動を指す。「約」という用語は、特定の初期濃度又は混合物を伴う組成物又は製剤の劣化に起因して異なる量、及び特定の初期濃度又は混合物を伴う組成物又は製剤の混合又は加工に起因して異なる量も包含する。
「任意選択の」又は「任意選択的に」とは、その後に記載される事象又状況が発生してもしなくてもよいこと、及び、その記載が、当該事象又状況が発生する場合と発生しない場合を含むことを意味する。
本明細書で用いられる不定冠詞「a」又は「an」及びその対応する定冠詞「the」は、別段の指定がない限り、少なくとも1つ又は1つ以上を意味する。
当業者によく知られている略語が用いられることがある(例えば、時間を「h」又は「hrs」、グラムを「g」又は「gm」、ミリリットルを「mL」、室温を「rt」、ナノメートルを「nm」、及び同様の略語)。
成分、原料、添加剤、寸法、条件、及び同様の特徴、並びにそれらの範囲について開示されている特定の好ましい値は、例示のみを目的としており、他の定義された値又は定義された範囲内の他の値を除外しない。本開示のシステム、キット、及び方法は、本明細書に記載されるいずれかの値、特定の値、さらに具体的な値、及び好ましい値のうちの任意の値又は任意の組合せを含みうる。
本明細書に開示される方法は、さまざまな細胞株に適用可能である。1つ以上の実施形態では、例えば、溶解可能なマイクロキャリア上で効果的に増殖及び培養されることがわかっているHEK293T細胞を含めた、接着性のHEK293細胞が用いられる。本明細書で論じられる実施形態及び例におけるHEK293又はHEK293Tへの言及は、例示的な例であるものと理解され、これらの実施形態の範囲を特定の細胞型に限定することを意図するものではない。限定はしないが、不死化細胞、初代培養細胞、癌細胞、幹細胞(例えば、胚性又は人工多能性)などを含むあらゆる種類の細胞を、本明細書の実施形態によって培養することができる。細胞は、哺乳動物細胞、鳥類細胞、魚類細胞などでありうる。細胞は、限定はしないが、腎臓、線維芽細胞、乳房、皮膚、脳、卵巣、肺、骨、神経、筋肉、心臓、結腸直腸、膵臓、免疫(例えば、B細胞)、血液などを含む、任意の組織型のものでありうる。細胞は、分散(例えば、新たに播種される)、コンフルエント、2次元、3次元、スフェロイドなどを含む、任意の培養された形態でありうる。溶解可能なマイクロキャリアなどの基材上で細胞を培養することは、基材上に細胞を播種することを含んでよく、これは、細胞を含む溶液と基材を接触させることを含みうる。基材上に細胞を播種する間、該細胞は、基材の細孔に入ることを含めて、表面基材に接着しうる。基材が接着ポリマーコーティングを含むマイクロキャリアである場合、細胞はマイクロキャリアの細孔に入り、足場材料に付着しうる。
1つ以上の実施形態は、細胞を培養し、ウイルスベクター又はタンパク質を含めた細胞又は細胞産生物を採取することを対象とする。特定の実施形態では、例えば、方法は、AAVウイルスベクター又はレンチウイルスベクターを生成及び/又は採取することを対象とする。本明細書で論じられる実施形態及び例におけるAAVウイルスベクターへの言及は、例示的な例であるものと理解され、これらの実施形態の範囲を特定の細胞培養用途に限定することを意図するものではない。例えば、実施形態は、例えばレンチウイルスの産生を含めた、他のウイルスベクター、タンパク質、及び細胞産生物の生成を含む。
本開示の実施形態の態様は、AAVウイルスベクターの産生方法の従来の方法と本開示の方法との違いに関して認識することができる。従来、AAVウイルスベクターの産生は、細胞が2次元(2D)表面で増殖する接着プラットフォームにおいて行われる。例えば、図1に示される従来の生産プロセス100に示されるように、ステップ102では、接着細胞(HEK-293T細胞など)は、2D表面(例えば、フラスコ103)を使用してスケールアップされる。次に、ステップ104では、2D表面(例えば、HYPERスタック(登録商標)フラスコ又は他の層容器105、107など)に付着した細胞に対してPEI又はCaPi法を使用してトランスフェクションが行われ、該細胞はトランスフェクション後の培養のために2D表面に留まる(ステップ106)。最後に、ステップ108では、細胞又は細胞産生物が培養表面又は培地から採取される。図1の接着プラットフォーム法が直面する課題には、スケーラビリティ、労力及び時間のかかる性質、高い汚染リスク、大きい機器及びラボスペースを必要とする2D培養表面の大きい設置面積、並びに、サイズ、プロセスの制御の欠如、及びプロセスにコストがかかることに起因する管理の難しさが含まれる。
対照的に、本開示の1つ以上の方法によれば、接着細胞(HEK293など)は、図2のプロセス110に示されるように、溶解可能なマイクロキャリア(DMC)基材を使用して懸濁液中でスケールアップされる。このスケールアップ(ステップ112)は、スピナーフラスコ又はバイオリアクタなどの三次元(3D)容積113で実施することができる。スケールアップの後、ステップ114において、細胞115がDMC基材から採取されてよく、それによって、エレクトロポレーションを使用してステップ116でトランスフェクションを実施することができる。エレクトロポレーションの後、トランスフェクトされた接着細胞117がトランスフェクション後の培養のためにDMC基材又は別の懸濁液フォーマット上に回収され(ステップ118;容器119を参照)、後に採取される(ステップ120)。
細胞培養のスケールアップ中に(図2のステップ112)、接着細胞培養容器を従来の2D表面から懸濁液中に溶解可能なマイクロキャリアへと切り替えることにより、細胞収量が増加する。具体的には、同じ培養時間を使用した場合、細胞収量の1.5~2倍の増加が達成された。加えて、細胞機能は同じままで、細胞培養の取り扱いがより容易になり、ラボの設置面積が減少し、汚染のリスクが最小限に抑えられる。ウイルスゲノム滴定及び感染力価滴定は、DMCから又は2D表面からスケールアップされた細胞間に差異がないことを示している。エレクトロポレーションステップ(ステップ116)は、高いトランスフェクション効率、スケールアップの容易さ、バッチ間の一貫性、及び時間の節約という利点を有している。例えば、トランスフェクション後の発現段階において、時間を最大で約24時間以上短縮することができる。トランスフェクション後の培養物の回収(ステップ118)では、ステップ112で前述したのと同じ利点を達成することができる。
マイクロキャリア上での細胞の培養は、バイオリアクタ又は同様の容器内で行うことができる。培養中、細胞はマイクロキャリアの表面で増殖する。細胞培養プロセスが完了すると、培養細胞はマイクロキャリアから剥離され、細胞を含む培養溶液は、使用のため又はさらなる処理のためにマイクロキャリアから分離される。本開示の実施形態の態様は、細胞及び細胞増殖培地をバイオリアクタシステムの容器に加えること、及び溶解可能なマイクロキャリアを容器に加えることを含む。加えて、該方法は、溶解可能なマイクロキャリアを溶解すること、及び溶解したマイクロキャリア材料を含む使用済み培地を容器から除去することを含む。剥離された細胞を含む培養溶液からマイクロキャリアを分離するステップは、例えば、微分勾配遠心分離、音響共鳴、接線流濾過、メッシュスクリーンによる濾過、スピンフィルタ、及び円錐形又は傾斜プレートを使用する沈降を含めた幾つかの技術を使用して実行することができる。
1つ以上の実施形態によれば、採取された細胞(例えば、図2のステップ114)は、エレクトロポレーション(EP)(例えば、図2のステップ116)を使用してトランスフェクトされる。これにより、マイクロキャリアに付着した細胞では効率的に機能しないPEI法及びCaPi法を使用した従来のトランスフェクション法を用いる際に直面する課題が克服される。エレクトロポレーションは単一細胞懸濁液を必要とするが、これは、本開示のマイクロキャリアから細胞を採取することによって可能となる。加えて、エレクトロポレーションの手順は、十分に制御されたプロセスであり、高い一貫した性能を有し、ウイルスベクター発現の時間を節約し(エレクトロポレーションでは48時間、PEI又はCaPiでは72時間)、かつ費用効率が高いという利点を提供する。図6A~6Cは、マイクロキャリア上の培養細胞からの進行(図6A)、消化酵素又は薬剤との接触から約3~4分以内のマイクロキャリアの溶解(図6B)、及び培地に再懸濁した後の単一細胞の懸濁(図6C)を示している。
エレクトロポレーションに続いて、接着細胞は、マイクロキャリア又は別の懸濁液フォーマット、例えば、Ultra-low接着フラスコ、スピナーフラスコ、又はエルレンマイヤー振とうフラスコ内に回収されうる。従来、接着細胞は、トランスフェクションにエレクトロポレーションを使用する場合でも、トランスフェクション後の培養のために2D表面に回収される。しかしながら、そうすることにより、実施形態における前のステップからの利益が排除される可能性がある。例えば、細胞は、すべての欠点(大きいスペース要件など)を伴う接着プラットフォームに戻る必要があるであろう。したがって、本開示の実施形態の一態様は、マイクロキャリア及び他の懸濁フォーマットなどの代替方法を使用する回収を含む。このような実施形態の例から得られる結果は、接着細胞が回収のために2D表面を必要とせず、マイクロキャリア及び他の懸濁フォーマット(例えば、スピナーフラスコ、振とうフラスコなど)が2D表面と同等又はそれ以上に機能することを示している。異なる基材上で回収された細胞のウイルスゲノム数の例については、以下に論じられる図7A及び7Bを参照されたい。よって、細胞を懸濁フォーマットへと回収することができる。
1つ以上の実施形態の一態様として、エレクトロポレーション後の基材としてマイクロキャリアを使用する場合の新しいマイクロキャリア溶解プロセスが提供される。すなわち、細胞又は細胞産生物を採取するためのエレクトロポレーション後の懸濁液中で用いられる、マイクロキャリアを溶解するための新しい溶解プロセスが提供される。標準的な溶解可能なマイクロキャリア溶解プロセスには、次の3つのステップが含まれる:1)マイクロキャリアを洗浄して残留血清を除去するステップ;2)TrypLE、ペクチナーゼ、及びEDTAの組合せなどの1つ以上の酵素及び/又はキレート剤を含む溶液を用いてマイクロキャリアを溶解するステップ;及び、3)マイクロキャリアの消化後、細胞を洗浄して残留TrypLE及びペクチナーゼを除去するステップ。ステップ1での洗浄は、血清がステップ2でのTrypeLE及びペクチナーゼの消化に干渉することを防ぐ。ステップ3での洗浄は、下流の処理における酵素の潜在的な悪影響を排除する。本開示の1つ以上の実施形態による溶解可能なマイクロキャリアを使用するために、新しい単純化された溶解プロセスが開発された。
1つ以上の実施形態によれば、この新しい溶解プロセスは、エレクトロポレーション後に細胞を回収するためにマイクロキャリアを用いる場合に使用することができる。この溶解プロセスは、EDTAなどのキレート剤を細胞培養培地に直接添加し、所定の時間待機し、次に細胞又は細胞産生物の単離及び/又は収集に進むことを含みうる。所定の時間は、例えば、約1時間以下、約30分以下、又は約10分、又は約1分~約30分でありうる。この溶解プロセスは、採取のターゲットがAAVウイルスベクター又はレンチウイルスの産生物である場合に効果的である。
溶解プロセスはまた、洗浄ステップを有していなくてもよく、好ましくはプロテアーゼ(例えば、TrypLE、トリプシン)又は他の酵素(例えば、ペクチナーゼ)なしで実施することができ、また、消化効率が高く、すべてのマイクロキャリアを短時間で(例えば、約 30分以内、又は約10分で)溶解する。マイクロキャリアの量が比較的多いこと、また、マイクロキャリアは細胞溶解及び精製プロセスなどの下流のステップに干渉する能力があることから、すべてのマイクロキャリアを除去することは有益である。
エレクトロポレーション後の溶解プロセスは、洗浄ステップを有しないという利点がある。採取時に、ウイルスベクター又は他の細胞産生物の発現に起因して、細胞の一部が溶解可能なマイクロキャリアから剥離する可能性がある。マイクロキャリアに付着した細胞/細胞産生物と培地中の細胞/細胞産生物の両方を収集するために、より大きい遠心分離速度及び時間が用いられる可能性がある。しかしながら、高い遠心分離速度及び/又は長い遠心分離時間、大量のマイクロキャリア、及び/又はマイクロキャリアへの細胞の緩い接着の組合せは、洗浄ステップの操作を困難にし、細胞喪失及びウイルス力価損失につながりうる。加えて、ユーザが細胞培養培地中のウイルスベクターを収集したい場合、洗浄は上清の量を増加させ、それに伴う時間と労力を増加させ、洗浄廃棄物中のウイルスベクターの損失を引き起こす。
エレクトロポレーション後の溶解プロセスはまた、プロテアーゼ(例えば、TrypLE、トリプシン)、ペクチナーゼ、又は他の酵素などの酵素の使用を必要としないことからも恩恵を受ける。プロテアーゼは、AAVウイルスベクターなどの細胞産生物を切断する可能性があり、したがって、採取したウイルスベクターの感染力を低下させる。プロテアーゼを使用する必要がある場合は、曝露時間を最小限に抑え、その後細胞を洗浄してウイルスベクターの機能を確保することが重要になるであろう。
本開示の1つ以上の実施形態は、エレクトロポレーション前のマイクロキャリアを、標準的な溶解プロセス(例えば、上述したように、洗浄し、プロテアーゼ及び/又はペクチナーゼを含む酵素を添加し、一方、エレクトロポレーション後のマイクロキャリアを、上述した新しく合理化された溶解プロセスに従って溶解させることができる、3段階プロセス)を使用して溶解させることができる細胞培養方法を含むことに留意されたい。この新しい溶解プロセスは、これまで懸濁液中の細胞には使用されておらず、問題のある酵素及び標準プロセスの洗浄を必要としない、予想外に効率的なプロセスであることが証明されている。
トリプシンは、培養細胞がコンフルエンスに達した後、接着細胞を底質から分離するために頻繁に適用される。例えば、米国特許第4,994,388号明細書には、コラーゲンでコーティングされたマイクロキャリアビーズを使用して足場依存性の細胞を培養及び採取するための方法が開示されている。増殖が完了すると、コラーゲンはマイクロキャリアから消化され、培養細胞は不溶性マイクロキャリアから分離される。しかしながら、トリプシンのタンパク質分解活性に起因して、細胞表面タンパク質はしばしば切断され、これが細胞機能の調節不全につながる可能性がある。トリプシンは、プロテオームの変化及び細胞の生理学的変化を誘発する可能性があることが報告されている。Huangらは、トリプシン化が成長及び代謝に関連するタンパク質の発現をダウンレギュレーションし、アポトーシスに関連するタンパク質の発現をアップレギュレーションすることを報告しており、これは、細胞継代培養に用いられるトリプシンが細胞生理学に悪影響を及ぼしたことを意味している(Hsiang-Ling Huang et al., “Trypsin-induced proteome alteration during cell subculture in mammalian cells”, Journal of Biomedical Science, 2010, 17:36を参照)。
プロテアーゼの有害作用の別の例として、トリプシンなどのプロテアーゼで細胞を処理すると、がん細胞から抗原が除去され、抗がん療法のワクチンを開発するためにそれらが使用できなくなる可能性があることも知られている。Lokhovらは、トリプシン処理によって糖タンパク質及び糖が細胞表面から放出され(“A sialomucopeptide liberated by trypsin from the human erythrocyte,” Nature, 1960; 188:1011-2、Gasic, G. “Removal and regeneration of the cell coating in tumour cells,” Nature, 1962; 196:170、並びにUhlenbruck, G., “Action of proteolytic enzymes on the human erythrocyte surface,” Nature, 1961; 190:181、及び“The isolation of living cells from animal tissues,” International Review of Cytology, 1956; 7:587-647を参照)、それによって抗原特性が失われることを報告した(David, J.R., et al., “The In Vitro, Desensitization of Sensitive Cells by Trypsin,” J Exp Med., 1964;120:1189-200, 40、Weiss, L, et al., “The demonstration of rupture of cell surfaces by an immunological technique,” Exp Cell Res., 1963; 30:331-8、Osunkoya, B.O., et al., “Synthesis and fate of immunological surface receptors on cultured Burkitt lymphoma cells,” Int J Cancer, 1969; 4(2):159-65、Takeichi, N, et al., “Accelerated regeneration of trypsin-treated surface antigens of simian virus 40-transformed BALB/3T3 cells induced by X-irradiation,” Cancer Res., 1976; 36(4):1258-62を参照)。特に、Takeichiらは、SV40で形質転換された3T3細胞のトリプシン処理が足蹠アッセイでそれらの抗原性を低下させることを示した。同様に、トリプシンで処理されたポリオーマウイルス形質転換細胞は、足蹠腫脹アッセイにおいて腫瘍特異的抗原に対する遅延型過敏反応を誘発できなかったことが実証されている(Molinari, J.A., et al., “Modification of surface membrane antigens by trypsin,” Proc Soc Exp Biol Med., 1975; 148(4):991-4を参照)。
米国特許第5,100,799号明細書では、Mundtらは、トリプシン溶液がフロースループロセスにおいてマイクロキャリアを含む容器を通って導かれる、マイクロキャリアから細胞培養物を放出するための方法を開示している。該特許には、採取した細胞に対するプロテアーゼの有害な影響を防ぐために、容器を出た後、トリプシン溶液は、不活性化、除去、又はその両方に供されるとともに、放出された細胞は、キャリアから直ちに回収しなければならないことが記載されている。Mundtは、「細胞が高い割合でかなり迅速に放出され、したがって、トリプシン溶液中に長期間留まる」と述べている。これは、トリプシンの作用がこれらの細胞に悪影響を及ぼすという不利な結果をもたらす。新しいマイクロキャリア上での細胞増殖及び細胞の再定着能力は、特に悪影響を受ける。
上記のように、トリプシンなしで、又はトリプシンの不存在下で細胞を採取することが非常に望ましい。ペクチナーゼは、キャリアの消化に用いられる別の酵素である。ペクチナーゼ(ポリガラクツロナーゼ)は、複雑なペクチン分子をガラクツロン酸のより短い分子へと分解する酵素である。ペクチナーゼは、ポリガラクツロン酸からのペクチンオリゴ糖(POS)の遊離を触媒する。
本明細書に開示されるように、無血清状態、化学的に定義された培地での細胞増殖を可能にし、プロテアーゼ(例えば、TrypLE、トリプシンなど)又は他の酵素(例えば、ペクチナーゼ)を添加せずに細胞採取を可能にするシステム及び方法は、有用であろう。
1つ以上の実施形態によれば、懸濁液中で接着細胞を培養する方法が提供される。該方法は、第1の懸濁液中、第1の基材上で接着細胞を培養するステップ;第1の基材から接着細胞を採取するステップ;及び、エレクトロポレーションを使用して、採取した接着細胞をトランスフェクトするステップを含む。該方法はまた、トランスフェクトするステップの後、トランスフェクトされた接着細胞を第2の懸濁液中に懸濁するステップも含む。第1の基材は、本明細書で論じられる溶解可能なマイクロキャリア粒子などの第1のマイクロキャリア粒子を含みうる。
エレクトロポレーションの後、細胞は、懸濁液中又は別の懸濁液フォーマット中の第2の基材上に回収されうる。第2の基材は、第1のマイクロキャリアと実質的に同じであっても、異なるタイプのマイクロキャリアであってもよい、第2のマイクロキャリアを含みうる。
1つ以上の実施形態の一態様は、細胞又は細胞産生物を採取するために第2のマイクロキャリア粒子を溶解するための溶解プロセスである。溶解プロセスは、第2の懸濁液にキレート剤を加えるステップ;所定の時間、培養細胞をキレート剤と接触させて、第2のマイクロキャリアから細胞を分離するステップ;及び、所定の時間の後、第2の懸濁液の残りの部分から細胞又は細胞産生物を単離するステップを含む。キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、又は適切な代替物でありうる。所定の時間は、約1分~約30分、約5分~約20分、約8分~約12分、又は少なくとも約10分でありうる。
1つ以上の実施形態では、接触させるステップ及び第2のマイクロキャリアから細胞を分離するステップは、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、又はプロテアーゼとペクチナーゼの両方の不存在下で行われる。加えて、溶解プロセスは、リン酸緩衝生理食塩水洗浄などの洗浄ステップを含まなくてもよい。
細胞又は細胞産生物を単離するステップは、第2の懸濁液を遠心分離又は濾過して、細胞又は細胞産生物を第2の懸濁液の残りの部分から分離するステップを含みうる。1つ以上の実施形態では、方法はまた、第2の懸濁液から細胞又は細胞の産生物を採取するステップも含む。単離された細胞又は細胞産生物の溶解も行うことができる。
幾つかの実施形態の一態様として、第2の懸濁液中のトランスフェクトされた細胞は、採取用のアデノ随伴ウイルス(AAV)又はレンチウイルスのウイルスベクターを産生する。
特定の培養用細胞に限定するわけではないが、細胞は、HEK293-T細胞などの接着性のHEK293細胞でありうる。
培養ステップは、バイオリアクタ、振とうフラスコ、スピナーフラスコ、又は他の懸濁液容器内に含まれている第1の懸濁液又は第2の懸濁液を含みうる。
1つ以上の実施形態の一態様として、エレクトロポレーションは、約48時間以下、約24時間以下、約12時間以下、約6時間以下、約4時間以下、約3時間以下、約2時間以下、約1時間以下、約30分以下、約10分以下、又は約10分~約1時間行われる。
第1のマイクロキャリア粒子及び/又は第2のマイクロキャリア粒子は、ペクチン酸、部分的にエステル化されたペクチン酸、部分的にアミド化されたペクチン酸、又はそれらの塩のうちの少なくとも1つから選択された少なくとも1つのポリガラクツロン酸化合物を有するベース基材を含みうる。部分的にエステル化されたペクチン酸は、1~40モル%のエステル化度を含みうる。第1のマイクロキャリア粒子及び/又は第2のマイクロキャリア粒子はまた、表面活性を有する少なくとも1つの第1の水溶性ポリマー、又は水溶性可塑剤も含みうる。ポリガラクツロン酸化合物は、共有結合的に架橋されている、イオン的に架橋されている、又はそれらの混合物でありうる。部分的にエステル化されたペクチン酸は、1~10個の炭素原子を有するアルキル基を有するアルキルカルボキシエステルを含みうる。
幾つかの実施形態では、第1のマイクロキャリア粒子又は第2のマイクロキャリア粒子は、ポリガラクツロン酸化合物の表面に接着ポリマーをさらに含む。ポリガラクツロン酸化合物の表面上の接着ポリマーは、ペプチド又はポリペプチドを含みうる。接着ポリマーコーティングはまた、BSP、ビトロネクチン、フィブロネクチン、ラミニン、I型コラーゲン、IV型コラーゲン、変性コラーゲン、及びそれらの混合物からなる群より選択されたペプチドも含みうる。接着ポリマーは、基材への足場依存性の生細胞の接着を促進することができる。
本開示の1つ以上の実施形態は、上記実施形態で論じられたように懸濁液中で接着細胞を培養する方法を使用して、アデノ随伴ウイルス(AAV)ウイルスベクターを産生する方法を含み、ここで、AAVウイルスベクターは、培養細胞又は培養培地から採取される。
本開示の1つ以上の実施形態は、細胞を培養する方法であって、エレクトロポレーションを使用して接着細胞をトランスフェクトするステップ;及び、トランスフェクトするステップの後、培養懸濁液中にトランスフェクトされた接着細胞を懸濁するステップを含む、方法を含む。該方法は、トランスフェクトされた接着細胞をマイクロキャリア粒子と接触させて、そこに細胞を接着させるステップもさらに含むことができ、接着した細胞を有するマイクロキャリア粒子は、培養懸濁液中に懸濁される。トランスフェクトするステップの前に、マイクロキャリア上の接着細胞は、最初の懸濁液中で培養されうる。1つ以上の実施形態では、培養ステップの後かつトランスフェクトするステップの前に、接着細胞は、マイクロキャリアから採取されうる。採取するステップは、培養懸濁液中の培養細胞をEDTAなどのキレート剤と接触させて、マイクロキャリアから細胞を分離するステップを含みうる。
別の実施形態では、懸濁液中、マイクロキャリア粒子上に接着細胞を提供するステップ;及び、培養した細胞をキレート剤と接触させてマイクロキャリア粒子から細胞を分離するステップを含む、培養細胞を採取する方法が提供される。分離された細胞は、組成物から単離されて、細胞又は細胞産生物を採取することができる。1つ以上の実施形態の一態様として、マイクロキャリアをキレート剤と接触させるステップは、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、又はプロテアーゼとペクチナーゼの両方の不存在下で達成される。
上述のように、本開示の実施形態によれば、同じ培養時間を使用した場合、細胞収量の1.5~2倍の増加が達成された。この細胞収量の増加が図3に示されており、この図は、DMC上、懸濁液中で接着細胞を培養することによってもたらされる細胞収量を、3回の実験でTFTT-175フラスコの2D表面で接着細胞を培養することによる細胞収量と比較している。図3の実験#1~#3の各々では、同じ数の細胞(10e6)を、同様のインキュベータ設置面積で播種し、同じ培養時間で培養し、各実験内の各タイプの基材に使用した。実験1は、それぞれの表面で72時間培養した後の収量を示しており、実験2及び3は、96時間後の収量を示している。両方の基材タイプ(DMC及び2Dフラスコ)からの細胞回収率は95%を超えていた。しかしながら、DMC基材を懸濁液中で使用した場合の収量は、2D表面の収量の1.5~2倍である。
図4A及び4Bは、本開示の実施形態による、TCTフラスコ内の2D表面上で培養された、及びDMC上で培養された接着性293-T細胞から、同等のウイルスゲノム数(qPCR)が測定されたことを示している。加えて、感染力価のこれらの値が、浮遊型293-F細胞からの値と比較されている。結果は、浮遊性293-F細胞と比較した、接着性293-T細胞の感染力価の増加(平均で約10倍)を示している。細胞は、エレクトロポレーション(EP)を使用してトランスフェクトした。
図5A及び5Bでは、感染力価(Taqmanで測定したTCID50)が、図4A及び4Bからの試料間で比較されており、図4A及び4Bに示された傾向と同様の傾向を示している。具体的には、接着性293T細胞は、浮遊性293-F細胞よりも大きい感染力価をもたらし、平均で約10倍に増加し、DMCを使用してスケールアップした293T細胞は、TCT表面を使用してスケールアップした293T細胞と同等の能力を示した。
図7A及び7Bでは、異なる基材上で回収された細胞のウイルスゲノム数が比較されている。図7A及び7Bに示されるように、4つの異なる基材(溶解可能なマイクロキャリア、TCTフラスコ、CellBindフラスコ、及びUltra-low接着フラスコ)上で回収された293T細胞は、EP試料あたり及び細胞あたり同等のAAVウイルスゲノムを示した(試料間の差は2倍未満であった)。図8A及び8Bでは、400μg/mlのエレクトロポレーション(EP)DNA濃度に基づいて、さまざまな回収面から得られた感染力価が比較されている。これらの例では、溶解可能なマイクロキャリア及びUltra-low表面フラスコが、エレクトロポレーション後の回収において最高の感染力価をもたらした。
図9では、標準的なエレクトロポレーション後の溶解プロセスを使用したプロセスの細胞収量の結果が、本開示の新しいエレクトロポレーション後の溶解プロセスを使用したプロセスの結果と比較されている。図9に示されるように、新しいプロセスでは、標準的な溶解プロセス由来の試料10mlあたり2.2e6と比較して、試料10mlあたり約3.8e6の総細胞収量が結果的に得られた。すなわち、本開示の溶解プロセスは、結果的に総細胞収量の70%の増加をもたらした。ウイルスベクターの収量は、この細胞収量の増加に比例して向上する。
細胞培養基材
本開示の宿主細胞培養物は、適切な培養基材上で培養されうる。1つ以上の実施形態では、基材は懸濁液中にあり、かつ、基材は、いわゆるマイクロキャリアでありうる。適切なマイクロキャリア物品及び製造方法は、その内容全体がここに参照することによって本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第US2013/0071916号及び同第2016/0145567号の各明細書、並びに米国仮特許出願第62/632178号明細書に記載されている。幾つかの実施形態では、基材は、接着ポリマーを用いたポリガラクツロン酸(PGA)マイクロキャリアコーティングでありうる。
マイクロキャリアは、その上で細胞を増殖させたマイクロキャリアをペクチナーゼ、及び任意選択的にキレート化剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)と接触させることにより、プロテアーゼを添加する必要なしに、迅速かつ完全な細胞採取を可能にすることができる。しかしながら、本明細書に開示される方法によれば、マイクロキャリアの使用は、その上で細胞を増殖させたマイクロキャリアをEDTAなどのキレート剤のみと接触させることにより、迅速かつ完全な細胞採取をさらに可能にすることができ、プロテアーゼやペクチナーゼを添加する必要がない。したがって、本開示の実施形態によれば、プロテアーゼ及びペクチナーゼを必要とすることなく、EDTAなどのキレート剤のみを使用することは、マイクロキャリアからの細胞の採取において予想外に効果的かつ効率的であり、また、採取の完了に必要なステップ及び材料(プロテアーゼ又はペクチナーゼなどの酵素)の数を低減する。実施形態では、キレート剤は、例えば、EDTA、類似の多座配位性キレート剤、又はそれらの混合物でありうる。
1つ以上の実施形態によれば、細胞培養物品の表面をコーティングする方法は、共有結合したポリペプチドを有するポリマーを水溶液に溶解してポリマー溶液を生成することを含む。ポリマーは、単官能性モノマーから形成される(すなわち、二官能性以上のモノマーはない)。ポリペプチドにコンジュゲートされたポリマーに対するポリペプチドの重量パーセントは、ポリペプチドにコンジュゲートされたポリマーを水溶性にするのに十分に高い。水溶液は実質的に有機溶媒を含まない。該方法は、(i)ポリマー溶液を細胞培養物品の表面に配置して、コーティングされた物品を生成するステップ;及び、(ii)コーティングされた物品を十分な熱又は電磁放射に供して、ポリペプチドにコンジュゲートされたポリマーを細胞培養物品の表面に付着させるステップをさらに含む。適切なペプチドコンジュゲートポリマーの例には、例えば、p(MAA-PEG-VN)及びp(HEMA-co-MAA-PEG-VN)、又はそれらの混合物が含まれる(米国特許出願公開第2016/0145567号明細書の図9及び10を参照)。上記において、「MAA」はメタクリル酸であり、「HEMA」はヒドロキシエチルメタクリレートであり、「PEG」はポリエチレングリコールテトラオリゴマーであり、「VN」はコンジュゲートしたビトロネクチンポリペプチドである。
本開示の合成マイクロキャリアは、例えば、ペクチン酸(PGAとしても知られている);又は部分的にエステル化されたペクチン酸(ペクチニン酸としても知られている)(PE PGE);若しくはそれらの塩、若しくはそれらの混合物から選択される、例えば少なくともイオンチャネル型に架橋した生体高分子から調製されうる。部分的にエステル化されたペクチン酸が選択される場合、エステル化度は、例えば、約40モル%以下、例えば、中間値及び範囲を含めて、1モル%~39モル%、5~35モル%、10~30モル%でありうる。
実施形態では、本開示のマイクロキャリアは、有利かつ好ましくは、ミクロスフェア寸法を有するペクチン酸又はペクチニン酸のビーズ又はそれらの塩でできており、これらのビーズは、細胞接着促進ペプチドで官能化されており、より好ましくは、接着ペプチドを有する合成ポリマーでコーティングすることによって官能化されている。接着ペプチドは、培養細胞の生体特異的な接着を可能にする。開示されたマイクロキャリアは、無血清培養における接着細胞の大規模な増殖及び回収に適している。
細胞培養基材組成物は、例えば、少なくともペクチン酸、部分的にエステル化されたペクチン酸、又はそれらの塩、及びそれらの混合物;並びに、足場依存性細胞の接着を促進する少なくとも1つのペプチドを含むことができる。
好ましくは、組成物は、足場依存性細胞の接着を促進するペプチド-ポリマー複合体を含み、より好ましくは、ペプチド-ポリマー複合体は、接着ペプチドを含むポリ(メタ)アクリレート又はポリ(メタ)アクリルアミドコポリマーであり、より好ましくは、ペプチド-ポリマー複合体はSynthemax(登録商標)IIである。
本開示の合成マイクロキャリアは、例えば、ポリガラクツロン酸(PGA)としても知られるペクチン酸、又はその塩、若しくはペクチニン酸として知られる部分的にエステル化されたペクチン酸(PE PGA)、又はその塩から選択される少なくとも1つのイオンチャネル型架橋多糖から作られうる。ペクチニン酸が選択される場合には、エステル化度が高いとイオンチャネル型架橋によるビーズ形成の効果がなくなることから、エステル化度は好ましくは約40モル%未満である。理論に縛られはしないが、許容可能なレベルのイオンチャネル型架橋を得るために、最小量の遊離カルボン酸基が必要とされうると考えられる。架橋は、イオンチャネル型のゲル化法によって得ることができ、少なくとも1つの内部ゲル化法によって得られることを含む。
本開示のマイクロキャリアとして用いられるビーズは、ペクチン酸又はペクチニン酸の混合物から調製することができる。ペクチン酸は、ペクチンのある特定のエステルの加水分解によって形成することができる。ペクチンは、植物において構造的な役割を果たす細胞壁多糖類である。それらは、1,2-結合L-ラムノースによってランダムに中断された1,4-結合アルファ-D-ガラクツロネート骨格に基づいた、主に線状のポリマーである。平均分子量は約50,000~約200,000ダルトンである。
ペクチンの2つの主な供給源は、例えば、柑橘類の皮(主にレモン及びライム)又はリンゴの皮であり、それらの抽出によって得ることができる。
ペクチンのポリガラクツロン酸鎖は、メチル基で部分的にエステル化されていてもよく、遊離酸基は、ナトリウム、カリウム、又はアンモニウムイオンなどの一価のイオンで部分的に又は完全に中和されていてもよい。メタノールで部分的にエステル化されたポリガラクツロン酸はペクチニン酸と呼ばれ、それらの塩はペクチネートと呼ばれる。
商業的な高メトキシル(HM)ペクチンのメチル化度(DM)は、例えば60~75モル%であってよく、低メトキシル(LM)ペクチンのメチル化度は、中間値及び範囲を含めて、1~40モル%、10~40モル%、及び20~40モル%でありうる。
本開示のマイクロキャリアは、好ましくはLMペクチンから調製され、また、好ましくは、ポリガラクツロン酸は、20モル%未満のメトキシル基を含み、より好ましくは、ポリガラクツロン酸は、ペクチン酸としてのメチルエステル含有量を有しないか、又は無視できる程度に有する。簡単にするために、メチルエステルを含まないか、又は無視できる程度に有するペクチニン酸及び低メトキシル(LM)ペクチンの両方を、本開示ではPGAと呼ぶ。
PGAビーズは、例えばペプチドを用いた細胞接着を促進する部分で官能化することができる。インテグリンファミリーのタンパク質によって潜在的に認識されるアミノ酸配列、又は細胞接着を維持することができる細胞分子との相互作用をもたらすアミノ酸配列を含むペプチドは、本マイクロキャリアを官能化するための候補である。好ましいペプチドは、例えば、BSP、ビトロネクチン、フィブロネクチン、ラミニン、コラーゲン、及び類似のペプチド、並びにそれらの混合物から選択することができる。特定の例示的なペプチドは、それぞれ、次の配列を有する、ビトロネクチン(VN)及びBSPペプチドである:Ac-Lys-Gly-Pro-Gln-Val-Thr-Arg-Gly-Asp-Val-Phe-Thr-Met-Pro-NH(配列番号1)、及びAc-Lys-Gly-Gly-Asn-Gly-Glu-Pro-Arg-Gly-Asp-Thr-Tyr-Arg-Ala-Tyr-NH(配列番号2)。
本開示のマイクロキャリアは、必要に応じて、接着性ペプチドなどのポリマーの単純な物理吸着によって有利に官能化することができる。
細胞接着を促進する適切なポリマーは、合成ポリマーを含みうる。細胞の接着及び増殖を促進するペプチドを含むこのような合成ポリマーの例には、Corning Incorporated社のSynthemax(登録商標)IIが含まれる。化学誘導体化は時間と労力を要し、大量の試薬を必要とし、かつ大量の廃化学物質を生成することから、接着促進ポリマーの物理吸着を使用することによって製造プロセスから化学誘導体化を排除することは魅力的に思われる。
接着性ペプチドを含むポリマーから調製されたコーティングは、内部ゲル化によって架橋されているビーズに対して行われる場合に特に効果的である。
消化時間、温度、及び添加されるキレート化剤又は酵素の量に応じて、マイクロキャリアビーズの消化の程度を選択又は事前に決定することができる。場合によっては、ビーズを完全に消化せずに、又はビーズを完全に消化した後に細胞を回収することができるように、ビーズ全体が完全に消化される前に細胞を表面から剥離することができる。前者では、ビーズは、物理的プロセス、例えば、濾過、デカンテーション、遠心分離、及び同様の処理、又はそれらの組合せによって細胞から分離する必要がある。
本開示の宿主細胞培養物は、化学的に定義された培地又は無血清培地などの懸濁培地で培養することができる。
例示的な実装形態
以下は、開示された主題の実装形態のさまざまな態様の説明である。各態様は、開示された主題のさまざまな特徴、特性、又は利点のうちの1つ以上を含みうる。実装形態は、開示された主題の幾つかの態様を説明することを意図しており、すべての可能な実装形態の包括的又は網羅的な説明と見なされるべきではない。
態様1は、懸濁液中で接着細胞を培養する方法を対象とし、該方法は、第1の懸濁液中、第1の基材上で接着細胞を培養するステップ;第1の基材から接着細胞を採取するステップ;エレクトロポレーションを使用して採取した接着細胞をトランスフェクトするステップ;及び、トランスフェクトするステップの後、トランスフェクトされた接着細胞を第2の懸濁液中に懸濁するステップを含む。
態様2は、エレクトロポレーションの後、細胞が、懸濁液中又は別の懸濁液フォーマット中の第2の基材上に回収される、態様1に記載の方法を対象とする。
態様3は、方法が、第2の懸濁液から細胞又は細胞の産生物を採取するステップをさらに含む、態様1又は態様2に記載の方法を対象とする。
態様4は、第1の基材が第1のマイクロキャリア粒子を含む、態様1から3のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様5は、トランスフェクトされた接着細胞が、第2の基材上で第2の懸濁液中に懸濁される、態様1から4のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様6は、第2の基材が第2のマイクロキャリア粒子を含む、態様5に記載の方法を対象とする。
態様7は、方法が、細胞又は細胞産生物を採取するために第2のマイクロキャリア粒子を溶解させるための溶解プロセスをさらに含む、態様6に記載の方法を対象とする。
態様8は、溶解プロセスが、第2の懸濁液にキレート剤を加えるステップ;所定の時間、培養細胞をキレート剤と接触させて、第2のマイクロキャリアから細胞を分離するステップ;及び、所定の時間の後、第2の懸濁液の残りの部分から細胞又は細胞産生物を単離するステップを含む、態様7に記載の方法を対象とする。
態様9は、キレート剤がエチレンジアミン四酢酸(EDTA)である、態様8に記載の方法を対象とする。
態様10は、単離するステップが、第2の懸濁液を遠心分離又は濾過して、第2の懸濁液の残りの部分から細胞又は細胞産生物を分離するステップを含む、態様8又は態様9に記載の方法を対象とする。
態様11は、単離された細胞又は細胞産生物の溶解を行うステップをさらに含む、態様8から10のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様12は、接触させるステップ及び第2のマイクロキャリアから細胞を分離するステップが、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、又はプロテアーゼとペクチナーゼの両方の不存在下で行われる、態様8から11のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様13は、溶解プロセスが洗浄ステップを含まない、態様7から12のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様14は、溶解プロセスがリン酸緩衝生理食塩水洗浄を含まない、態様7から13のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様15は、所定の時間が、約1分~約30分である、約5分~約20分である、約8分~約12分である、又は少なくとも約10分である、態様8から14のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様16は、第2の懸濁液中のトランスフェクトされた細胞が、採取用のアデノ随伴ウイルス(AAV)又はレンチウイルスのウイルスベクターを産生する、態様1から15のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様17は、接着細胞がHEK293細胞である、態様1から16のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様18は、培養ステップが、バイオリアクタ、振とうフラスコ、又はスピナーフラスコ内に含まれている第1の懸濁液又は第2の懸濁液を含む、態様1から17のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様19は、エレクトロポレーションが、約48時間以下、約24時間以下、約12時間以下、約6時間以下、約4時間以下、約3時間以下、約2時間以下、約1時間以下、約30分以下、約10分以下、又は約10分~約1時間行われる、態様1から18のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様20は、第1のマイクロキャリア粒子又は第2のマイクロキャリア粒子が、ペクチン酸、部分的にエステル化されたペクチン酸、部分的にアミド化されたペクチン酸、又はそれらの塩のうちの少なくとも1つから選択された少なくとも1つのポリガラクツロン酸化合物を含むベース基材を含む、態様4から19のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様21は、部分的にエステル化されたペクチン酸が、1~40モル%のエステル化度を含む、態様20に記載の方法を対象とする。
態様22は、第1のマイクロキャリア粒子又は第2のマイクロキャリア粒子が、表面活性を有する少なくとも1つの第1の水溶性ポリマー、又は水溶性可塑剤をさらに含む、態様20又は21に記載の方法を対象とする。
態様23は、ポリガラクツロン酸化合物が、共有結合的に架橋されている、イオン的に架橋されている、又はそれらの混合物である、態様20から22のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様24は、部分的にエステル化されたペクチン酸が、1~10個の炭素原子を有するアルキル基を有するアルキルカルボキシエステルを含む、態様20から23のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様25は、第1のマイクロキャリア粒子又は第2のマイクロキャリア粒子が、ポリガラクツロン酸化合物の表面に接着ポリマーをさらに含む、態様20から24のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様26は、ポリガラクツロン酸化合物の表面上の接着ポリマーが、ペプチド又はポリペプチドを含む、態様25に記載の方法を対象とする。
態様27は、接着ポリマーコーティングが、BSP、ビトロネクチン、フィブロネクチン、ラミニン、I型コラーゲン、IV型コラーゲン、変性コラーゲン、及びそれらの混合物からなる群より選択されたペプチドを含む、態様25又は態様26に記載の方法を対象とする。
態様28は、接着ポリマーが、基材への足場依存性の生細胞の接着を促進する、態様25から27のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様29は、態様1から28のいずれかに記載の懸濁液中で接着細胞を培養する方法を使用してアデノ随伴ウイルス(AAV)ウイルスベクターを産生する方法であって、AAVウイルスベクターが培養細胞又は培養培地から採取される、方法を対象とする。
態様30は、細胞を培養する方法であって、エレクトロポレーションを使用して接着細胞をトランスフェクトするステップ;及び、トランスフェクトするステップの後、培養懸濁液中にトランスフェクトされた接着細胞を懸濁するステップを含む、方法を対象とする。
態様31は、トランスフェクトされた接着細胞をマイクロキャリア粒子と接触させて、そこに細胞を接着させるステップをさらに含み、接着した細胞を有するマイクロキャリア粒子が培養懸濁液中に懸濁される、態様30に記載の方法を対象とする。
態様32は、トランスフェクトするステップの前に、最初の懸濁液中、マイクロキャリア上で接着細胞を培養するステップをさらに含む、態様30又は態様31に記載の方法を対象とする。
態様33は、培養ステップの後かつトランスフェクトするステップの前に、マイクロキャリアから接着細胞を採取するステップをさらに含む、態様30から32のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様34は、培養懸濁液中の培養細胞をキレート剤と接触させて、マイクロキャリアから細胞を分離するステップをさらに含む、態様30から33のいずれかに記載の方法を対象とする。
態様35は、キレート剤がEDTAである、態様34に記載の方法を対象とする。
態様36は、培養細胞を採取する方法であって、懸濁液中、マイクロキャリア粒子上に接着細胞を提供するステップ;及び、培養した細胞をキレート剤と接触させてマイクロキャリア粒子から細胞を分離するステップを含む、方法を対象とする。
態様37は、組成物から分離された細胞を単離するステップをさらに含む、態様36に記載の方法を対象とする。
態様38は、キレート剤がEDTAである、態様36又は態様37に記載の方法を対象とする。
態様39は、接触させるステップが、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、又はプロテアーゼとペクチナーゼの両方の不存在下で達成される、態様36から38のいずれかに記載の方法を対象とする。
特に明記しない限り、本明細書に記載の任意の方法は、その工程が特定の順序で実行されることを必要とすると解釈されることは、決して意図していない。したがって、方法クレームがその工程が従うべき順序を実際に列挙していないか、又は工程が特定の順序に限定されるべきであることが特許請求の範囲又は明細書に具体的に述べられていない場合には、いかなる特定の順序も、推測されることは決して意図していない。
開示される実施形態の精神又は範囲から逸脱することなく、さまざまな修正及び変更を加えることができることは、当業者にとって明白であろう。実施形態の精神及び本質を組み込んだ開示された実施形態の修正、組合せ、部分組合せ、及び変形が当業者に想起されうることから、本開示の実施形態は、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内のあらゆるものを含むと解釈されるべきである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
懸濁液中で接着細胞を培養する方法であって、
第1の懸濁液中、第1の基材上で接着細胞を培養するステップ;
前記第1の基材から接着細胞を採取するステップ;
エレクトロポレーションを使用して前記採取した接着細胞をトランスフェクトするステップ;
前記トランスフェクトするステップの後、前記トランスフェクトされた接着細胞を第2の懸濁液中に懸濁するステップ
を含む、方法。
実施形態2
エレクトロポレーションの後、前記細胞が、懸濁液中又は別の懸濁液フォーマット中の第2の基材上に回収される、実施形態1に記載の方法。
実施形態3
前記方法が、前記第2の懸濁液から前記細胞又は前記細胞の産生物を採取するステップをさらに含む、実施形態1又は2に記載の方法。
実施形態4
前記第1の基材が第1のマイクロキャリア粒子を含む、実施形態1から3のいずれかに記載の方法。
実施形態5
前記トランスフェクトされた接着細胞が、第2の基材上で前記第2の懸濁液中に懸濁される、実施形態1から4のいずれかに記載の方法。
実施形態6
前記第2の基材が第2のマイクロキャリア粒子を含む、実施形態5に記載の方法。
実施形態7
前記方法が、前記細胞又は細胞産生物を採取するために前記第2のマイクロキャリア粒子を溶解させるための溶解プロセスをさらに含む、実施形態6に記載の方法。
実施形態8
前記溶解プロセスが、
前記第2の懸濁液にキレート剤を加えるステップ;
前記培養細胞を前記キレート剤と所定の時間接触させて、前記第2のマイクロキャリアから前記細胞を分離するステップ;及び
前記所定の時間の後、前記第2の懸濁液の残りの部分から前記細胞又は細胞産生物を単離するステップ
を含む、実施形態7に記載の方法。
実施形態9
前記キレート剤がエチレンジアミン四酢酸(EDTA)である、実施形態8に記載の方法。
実施形態10
前記単離するステップが、前記第2の懸濁液を遠心分離又は濾過して、前記第2の懸濁液の前記残りの部分から前記細胞又は細胞産生物を分離することを含む、実施形態8又は9に記載の方法。
実施形態11
前記単離された細胞又は細胞産生物の溶解を行うステップをさらに含む、実施形態8から10のいずれかに記載の方法。
実施形態12
前記接触させるステップ及び前記第2のマイクロキャリアから前記細胞を分離するステップが、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、又はプロテアーゼとペクチナーゼの両方の不存在下で行われる、実施形態8から11のいずれかに記載の方法。
実施形態13
前記溶解プロセスが洗浄ステップを含まない、実施形態7から12のいずれかに記載の方法。
実施形態14
前記溶解プロセスが、リン酸緩衝生理食塩水洗浄を含まない、実施形態7から13のいずれかに記載の方法。
実施形態15
前記所定の時間が、約1分~約30分である、約5分~約20分である、約8分~約12分である、又は少なくとも約10分である、実施形態8から14のいずれかに記載の方法。
実施形態16
前記第2の懸濁液中の前記トランスフェクトされた細胞が、採取用のアデノ随伴ウイルス(AAV)又はレンチウイルスのウイルスベクターを産生する、実施形態1から15のいずれかに記載の方法。
実施形態17
前記接着細胞がHEK293細胞である、実施形態1から16のいずれかに記載の方法。
実施形態18
前記培養ステップが、バイオリアクタ、振とうフラスコ、又はスピナーフラスコ内に含まれている前記第1の懸濁液又は前記第2の懸濁液を含む、実施形態1から17のいずれかに記載の方法。
実施形態19
前記エレクトロポレーションが、約48時間以下、約24時間以下、約12時間以下、約6時間以下、約4時間以下、約3時間以下、約2時間以下、約1時間以下、約30分以下、約10分以下、又は約10分~約1時間行われる、実施形態1から18のいずれかに記載の方法。
実施形態20
前記第1のマイクロキャリア粒子又は前記第2のマイクロキャリア粒子が、ペクチン酸、部分的にエステル化されたペクチン酸、部分的にアミド化されたペクチン酸、又はそれらの塩のうちの少なくとも1つから選択された少なくとも1つのポリガラクツロン酸化合物を含むベース基材を含む、実施形態4から19のいずれかに記載の方法。
実施形態21
前記部分的にエステル化されたペクチン酸が、1~40モル%のエステル化度を含む、実施形態20に記載の方法。
実施形態22
前記第1のマイクロキャリア粒子又は前記第2のマイクロキャリア粒子が、表面活性を有する少なくとも1つの第1の水溶性ポリマー、又は水溶性可塑剤をさらに含む、実施形態20又は21に記載の方法。
実施形態23
前記ポリガラクツロン酸化合物が、共有結合的に架橋されている、イオン的に架橋されている、又はそれらの混合物である、実施形態20から22のいずれかに記載の方法。
実施形態24
前記部分的にエステル化されたペクチン酸が、1~10個の炭素原子を有するアルキル基を有するアルキルカルボキシエステルを含む、実施形態20から23のいずれかに記載の方法。
実施形態25
前記第1のマイクロキャリア粒子又は前記第2のマイクロキャリア粒子が、前記ポリガラクツロン酸化合物の表面に接着ポリマーをさらに含む、実施形態20から24のいずれかに記載の方法。
実施形態26
前記ポリガラクツロン酸化合物の表面上の前記接着ポリマーが、ペプチド又はポリペプチドを含む、実施形態25に記載の方法。
実施形態27
前記接着ポリマーコーティングが、BSP、ビトロネクチン、フィブロネクチン、ラミニン、I型コラーゲン、IV型コラーゲン、変性コラーゲン、及びそれらの混合物からなる群より選択されたペプチドを含む、実施形態25又は26に記載の方法。
実施形態28
前記接着ポリマーが、足場依存性の生細胞の前記基材への接着を促進する、実施形態25から27のいずれかに記載の方法。
実施形態29
実施形態1から28のいずれかに記載の懸濁液中で接着細胞を培養する方法を使用して、アデノ随伴ウイルス(AAV)ウイルスベクターを産生する方法であって、前記AAVウイルスベクターが、前記培養細胞又は前記培養培地から採取される、方法。
実施形態30
細胞を培養する方法であって、
エレクトロポレーションを使用して接着細胞をトランスフェクトするステップ;及び
前記トランスフェクトするステップの後、培養懸濁液中に前記トランスフェクトされた接着細胞を懸濁するステップ
を含む、方法。
実施形態31
前記トランスフェクトされた接着細胞をマイクロキャリア粒子と接触させて、そこに前記細胞を接着させるステップをさらに含み、
前記接着した細胞を有する前記マイクロキャリア粒子が、前記培養懸濁液中に懸濁される、
実施形態30に記載の方法。
実施形態32
前記トランスフェクトするステップの前に、最初の懸濁液中、マイクロキャリア上で接着細胞を培養するステップをさらに含む、実施形態30又は31に記載の方法。
実施形態33
前記培養ステップの後かつ前記トランスフェクトするステップの前に、前記マイクロキャリアから前記接着細胞を採取するステップをさらに含む、実施形態30から32のいずれかに記載の方法。
実施形態34
前記培養懸濁液中の前記培養細胞をキレート剤と接触させて、前記マイクロキャリアから前記細胞を分離するステップ
をさらに含む、実施形態30から33のいずれかに記載の方法。
実施形態35
前記キレート剤がEDTAである、実施形態34に記載の方法。
実施形態36
培養細胞を採取する方法であって、
懸濁液中、マイクロキャリア粒子上に接着細胞を提供するステップ;及び
前記培養した細胞をキレート剤と接触させて、前記マイクロキャリア粒子から前記細胞を分離するステップ
を含む、方法。
実施形態37
前記組成物から前記分離された細胞を単離するステップをさらに含む、実施形態36に記載の方法。
実施形態38
前記キレート剤がEDTAである、実施形態36又は37に記載の方法。
実施形態39
前記接触させるステップが、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、又はプロテアーゼとペクチナーゼの両方の不存在下で達成される、実施形態36から38のいずれかに記載の方法。

Claims (10)

  1. 懸濁液中で接着細胞を培養する方法であって、
    第1の懸濁液中、第1の基材上で接着細胞を培養するステップ;
    前記第1の基材から接着細胞を採取するステップ;
    エレクトロポレーションを使用して前記採取した接着細胞をトランスフェクトするステップ;
    前記トランスフェクトするステップの後、前記トランスフェクトされた接着細胞を第2の懸濁液中に懸濁するステップ
    を含む、方法。
  2. エレクトロポレーションの後、前記細胞が、懸濁液中又は別の懸濁液フォーマット中の第2の基材上に回収される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記方法が、前記第2の懸濁液から前記細胞又は前記細胞の産生物を採取するステップをさらに含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記第1の基材が第1のマイクロキャリア粒子を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記トランスフェクトされた接着細胞が、第2の基材上で前記第2の懸濁液中に懸濁される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記第2の基材が第2のマイクロキャリア粒子を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記方法が、前記細胞又は細胞産生物を採取するために前記第2のマイクロキャリア粒子を溶解させるための溶解プロセスをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記溶解プロセスが、
    前記第2の懸濁液にキレート剤を加えるステップ;
    前記培養細胞を前記キレート剤と所定の時間接触させて、前記第2のマイクロキャリアから前記細胞を分離するステップ;及び
    前記所定の時間の後、前記第2の懸濁液の残りの部分から前記細胞又は細胞産生物を単離するステップ
    を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記単離するステップが、前記第2の懸濁液を遠心分離又は濾過して、前記第2の懸濁液の前記残りの部分から前記細胞又は細胞産生物を分離することを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記単離された細胞又は細胞産生物の溶解を行うステップをさらに含む、請求項8又は9に記載の方法。
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