JP2022518741A - JAKキナーゼ阻害剤としてのイミダゾ[1,5-a]ピリジン、1,2,4-トリアゾロ[4,3-a]ピリジンおよびイミダゾ[1,5-a]ピラジン - Google Patents

JAKキナーゼ阻害剤としてのイミダゾ[1,5-a]ピリジン、1,2,4-トリアゾロ[4,3-a]ピリジンおよびイミダゾ[1,5-a]ピラジン Download PDF

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Abstract

本発明は、JAKキナーゼ、特にJAK3の阻害剤である、式(I):TIFF2022518741000144.tif4544の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供し、式(I)において、可変物は、本明細書中で定義されている。本発明はまた、このような化合物を含有する薬学的組成物、および胃腸および他の炎症性疾患を処置するためにこのような化合物を使用する方法を提供する。本発明はまた、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、および薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物を提供する。

Description

背景
分野
本発明は、JAKキナーゼ阻害剤として、より特定すると、JAK1、JAK2およびTYK2などのJAKキナーゼファミリーの他のメンバーよりもJAK3に選択的な阻害剤であるJAK3阻害剤として有用な、イミダゾール含有二環式化合物およびトリアゾール含有二環式化合物に関する。本発明はまた、このような化合物を含有する薬学的組成物、およびこのような化合物を使用して炎症性疾患を処置する方法に関する。
技術水準
潰瘍性大腸炎は、結腸の慢性炎症性疾患である。この疾患は、直腸および大腸の粘膜層の炎症および潰瘍によって特徴付けられる。一般的な症状としては、下痢、血便、腹痛が挙げられる。臨床経過は断続的であり、悪化と小康状態との交互の期間によって特徴付けられる。発生は、発展途上国においてよりも先進国において、多いようである。主要な産業国の推定1200万人の人々が、潰瘍性大腸炎を罹患しており、そしてその数は、人口増加と共に増大すると予測されている。潰瘍性大腸炎の患者は、結腸直腸がんを発症する危険が増大している(例えば、Danese et al.N Engl J Med,2011,365,1713-1725)。患者の潰瘍性大腸炎(UC)の小康状態を促進および維持するための、種々の治療選択肢が存在するが、いずれも理想的ではない。慢性的な全身の免疫抑制から生じる安全性の懸念なく、中等度から重度のUCの小康状態を促進および維持するための有効な治療に対する、満たされていない医学的必要性が残っている。
UCの正確な病因は不明であるが、炎症性サイトカインが、免疫学的応答における中心的役割を果たすことが明らかである(Strober et al.,Gastroenterol,2011,140,1756-1767)。UCで最も一般的に上昇する炎症性サイトカインの大部分(例えば、IL-4、IL-6、IL-13、IL-15、IL-23、IL-24、IFNγおよびレプチン)は、シグナル伝達のためにJAKファミリーのチロシンキナーゼ(すなわち、JAK1、JAK2、JAK3およびTYK2)に依存する。
JAK3酵素の阻害は、多数の主要な炎症性サイトカインのシグナル伝達を阻害する。従って、JAK3阻害剤はおそらく、潰瘍性大腸炎ならびに胃腸炎症性疾患(例えば、クローン病および免疫チェックポイント阻害剤によって誘発される大腸炎)の処置において有用である。JAK3阻害剤はまた、アトピー性皮膚炎などの炎症性皮膚疾患、ならびにアレルギー性鼻炎、喘息、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの炎症性呼吸障害の処置のためにおそらく有用である。さらに、JAK3阻害剤はまた、炎症が突出した役割を果たす多数の眼疾患(例えば、ブドウ膜炎、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、ドライアイ疾患、加齢性黄斑変性、網膜静脈閉塞症(RVO)および萎縮性角結膜炎)の処置において、有用であり得る。
JAK1より高いJAK3への選択性は、有益であると予測される。なぜなら、JAK3選択性が、潜在的に有益なサイトカイン(例えば、粘液治癒に関与するIL-10、粘膜バリアの保護および上皮の再生に関与するIL-22、ならびに腸管上皮細胞の増殖に関与するIL-6)の節約を可能にするという証拠が存在するからである。JAK2より高いJAK3への選択性はまた、エリトロポエチン(EPO)およびトロンボポエチン(TPO)のシグナル伝達の節約を可能にする。従って、JAKキナーゼファミリーの他のメンバー(例えば、JAK1、JAK2およびTYK2)よりJAK3阻害剤に選択的である新規化合物を提供することが望ましい。
最後に、免疫系に対するJAK/STAT経路の調節効果に起因して、JAK阻害剤への全身曝露は、有害な全身免疫抑制の影響を有し得る。従って、有意な全身への影響なしに作用部位で効果を有する、新規JAK3阻害剤を提供することが望ましい。具体的には、潰瘍性大腸炎などの胃腸炎症性疾患の処置のためには、経口投与され得、そして全身曝露を最小にして、胃腸管内で治療に関連する曝露を達成し得る、新規JAK3阻害剤を提供することが望ましい。皮膚疾患については、全身曝露を最小にして、皮膚に局所投与され得る新規JAK3阻害剤を提供することが望ましい。
従って、JAKキナーゼファミリーの他のメンバー(例えば、JAK1、JAK2およびTYK2)よりJAK3阻害剤に選択的であり、そして最小の全身曝露を有する、新規化合物を提供することが望ましい。
Danese et al.N Engl J Med,2011,365,1713-1725 Strober et al.,Gastroenterol,2011,140,1756-1767
要旨
1つの局面において、本発明は、JAKキナーゼ阻害剤として、より特定すると、JAK3阻害剤としての活性を有する、新規化合物を提供する。
従って、本発明は、式(I):
Figure 2022518741000002
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供し、式(I)において、
およびXは各々独立して、NおよびCHから選択され;
Figure 2022518741000003
は、
Figure 2022518741000004
からなる群より選択され;
、R、R、およびRは各々独立して、HおよびC1~3アルキルからなる群より選択され;
、R、R、R、R、R、R、R、RよびRは各々独立して、HおよびC1~3アルキルからなる群より選択され、ここでこのC1~3アルキル基は、1個~3個のハロゲンで必要に応じて置換され得;
Aは、
(a)1個の窒素原子を含み、そしてN、S、S(O)およびOから選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含む、4員~8員の単環式複素環式基、ならびに
(b)1個の窒素原子を含み、そしてN、S、S(O)およびOから選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含む、6員~10員の多環式複素環式基
からなる群より選択され、
ここでLは、Aの炭素原子に結合しており、そしてAは、1個~3個のR基で必要に応じて置換されており;
各Rは独立して、F、CN、C1~3アルコキシ、およびC1~3アルキルからなる群より選択され、ここでこのC1~3アルキル基は、OH、OMeまたは1個~3個のハロゲンで必要に応じて置換され得;
は:
Figure 2022518741000005
からなる群より選択され、
ここでRおよびRは各々独立して、H、C3~5シクロアルキルおよびC1~6アルキルからなる群より選択され;
は、H、Cl、OMe、MeおよびFからなる群より選択され;
は、H、Me、Et、CF、OMe、およびFからなる群より選択され;
は、H、Me、OMe、Cl、およびFからなる群より選択され;そして
は、H、Me、Et、およびFからなる群より選択される。
本発明はまた、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、および薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物を提供する。
本発明はまた、哺乳動物における胃腸炎症性疾患を処置する方法を提供し、この方法は、この哺乳動物に、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、あるいは本開示の薬学的組成物を投与する工程を包含する。
本発明はまた、哺乳動物における炎症性疾患または障害を処置する方法を提供し、この方法は、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、あるいは本開示の薬学的組成物を、この哺乳動物の皮膚に塗布する工程を包含する。
本発明はまた、哺乳動物における皮膚T細胞リンパ腫を処置する方法を提供し、この方法は、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を含有する薬学的組成物を、この哺乳動物の皮膚に塗布する工程を包含する。
本発明はまた、医学的治療において使用するための、本明細書中に記載される、本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、ならびに哺乳動物において、胃腸炎症性疾患、または皮膚の炎症性疾患を処置するための製剤または医薬の製造における、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩の使用を提供する。
詳細な説明
他の局面のうちでもとりわけ、本発明は、式(I)のJAKキナーゼ阻害剤、およびその薬学的に受容可能な塩を提供し、これらは、JAKキナーゼファミリーの他のメンバー(例えば、JAK1、JAK2およびTYK2)よりもJAK3に選択的である。
1つの局面において、本発明は、JAKキナーゼ阻害剤として、特に、JAK3キナーゼ阻害剤としての活性を有する化合物を提供する。
従って、本発明は、式(I):
Figure 2022518741000006
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供し、式(I)において、
およびXは各々独立して、NおよびCHから選択され;
Figure 2022518741000007
は、
Figure 2022518741000008
からなる群より選択され;
、R、R、およびRは各々独立して、HおよびC1~3アルキルからなる群より選択され;
、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRは各々独立して、HおよびC1~3アルキルからなる群より選択され、ここでこのC1~3アルキル基は、1個~3個のハロゲンで必要に応じて置換され得;
Aは、
(a)1個の窒素原子を含み、そしてN、S、S(O)およびOから選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含む、4員~8員の単環式複素環式基、ならびに
(b)1個の窒素原子を含み、そしてN、S、S(O)およびOから選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含む、6員~10員の多環式複素環式基
からなる群より選択され、
ここでLは、Aの炭素原子に結合しており、そしてAは、1個~3個のR基で必要に応じて置換されており;
各Rは独立して、F、CN、C1~3アルコキシ、およびC1~3アルキルからなる群より選択され、ここでこのC1~3アルキル基は、OH、OMeまたは1個~3個のハロゲンで必要に応じて置換され得;
は:
Figure 2022518741000009
からなる群より選択され、
ここでRおよびRは各々独立して、H、C3~5シクロアルキルおよびC1~6アルキルからなる群より選択され;
は、H、Cl、OMe、MeおよびFからなる群より選択され;
は、H、Me、Et、CF、OMe、およびFからなる群より選択され;
は、H、Me、OMe、Cl、およびFからなる群より選択され;そして
は、H、Me、Et、およびFからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、この化合物は、式(II):
Figure 2022518741000010
を有する。
いくつかの実施形態において、この化合物は、式(III):
Figure 2022518741000011
を有する。
いくつかの実施形態において、この化合物は、式(IV):
Figure 2022518741000012
を有する。
いくつかの実施形態において、Rは:
Figure 2022518741000013
からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、Rは、
Figure 2022518741000014
である。
いくつかの実施形態において、Aは、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、2-アザスピロ[3.3]ヘプタン、およびノルトロパンからなる群より選択され、ここでAは、1個~3個のR基で必要に応じて置換されている。いくつかの実施形態において、Aは、アゼチジンおよびピペリジンからなる群より選択され、ここでAは、1個~3個のR基で必要に応じて置換されている。いくつかの実施形態において、Aは、1個~3個のR基で必要に応じて置換されたアゼチジンである。いくつかの実施形態において、Aは、1個~3個のR基で必要に応じて置換されたピペリジンである。
いくつかの実施形態において、
Figure 2022518741000015
は、
Figure 2022518741000016
からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、
Figure 2022518741000017
は、
Figure 2022518741000018
からなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、
Figure 2022518741000019
は:
Figure 2022518741000020
Figure 2022518741000021
からなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、
Figure 2022518741000022
は:
Figure 2022518741000023
からなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、
Figure 2022518741000024
は:
Figure 2022518741000025
Figure 2022518741000026
からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、
Figure 2022518741000027
は:
Figure 2022518741000028
からなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、
Figure 2022518741000029
は:
Figure 2022518741000030
からなる群より選択され;
Figure 2022518741000031
は、
Figure 2022518741000032
からなる群より選択され;
は、
Figure 2022518741000033
であり;そして
Aは、アゼチジンおよびピペリジンからなる群より選択され、ここでAは、1個または2個のR基で必要に応じて置換されており、ここで各Rは独立して、メチルおよびフルオロからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は:
Figure 2022518741000034
からなる群より選択される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を提供する。
本発明はまた、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、および薬学的に受容可能なキャリアを含有する薬学的組成物を提供する。いくつかの実施形態において、この薬学的組成物は、1つまたはそれより多くの他の治療剤をさらに含有する。いくつかの実施形態において、この1つまたはそれより多くの他の治療剤は、胃腸炎症性疾患、皮膚の炎症性疾患、肺の炎症性疾患または眼の炎症性疾患の処置のために有用である。いくつかの実施形態において、この1つまたはそれより多くの他の治療剤は、胃腸炎症性疾患の処置のために有用である。いくつかの実施形態において、この胃腸炎症性疾患は潰瘍性大腸炎である。いくつかの実施形態において、この胃腸炎症性疾患はクローン病である。いくつかの実施形態において、この胃腸炎症性疾患はセリアック病である。
さらに、いくつかの化合物は、ときどき、互変異性形態で存在し得る。特定の形態で構造が示されるかまたは命名されるが、本発明はまた、その互変異性体も包含することが理解される。また、いくつかの化合物は、ときどき、アトロプ異性形態で存在し得る。特定の形態で構造が示されるが、本発明はまた、その対応するアトロプ異性体も包含することが理解される。
本発明の化合物は、1つまたはそれより多くのキラル中心を含み得るので、そのような化合物(およびそれらの中間体)は、ラセミ混合物;スケールミック(scalemic)混合物;純粋な立体異性体(すなわち、エナンチオマーまたはジアステレオマー);立体異性体富化混合物などとして存在し得る。キラル中心に明確な立体化学なしに本明細書中に示されているまたは命名されているキラル化合物は、別段示されない限り、未確定の立体中心において存在し得る任意のまたはすべての立体異性体バリエーションを含むことを意図されている。特定の立体異性体の描写または呼称は、別段示されない限り、少量の他の立体異性体も存在し得ることの理解とともに、示されている立体中心が、指定の立体化学を有することを意味しているが、但し、描写されたまたは命名された化合物の有用性は、別の立体異性体の存在によって排除されない。
本発明はまた、同位体標識された本開示の化合物、例えば、同位体標識された式(I)、(II)、(III)、(IV)の化合物、すなわち、1つまたはそれより多くの原子が、同じ原子番号を有するが天然で優勢である原子質量とは異なる原子質量を有する原子で置き換えられているか、または富化されている、本開示の化合物および式(I)、(II)、(III)、(IV)の化合物を包含する。本開示の化合物および式(I)、(II)、(III)、(IV)の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、H、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、35S、および18Fが挙げられるが、これらに限定されない。特に興味深いものは、トリチウムまたは炭素-14が富化された、本開示の化合物および式(I)、(II)、(III)、(IV)の化合物であり、これらの化合物は、例えば、組織分布研究において使用され得る。また特に興味深いものは、ジュウテリウムが特に代謝部位で富化された、本開示の化合物および式(I)、(II)、(III)、(IV)の化合物であり、これらの化合物は、より高い代謝安定性を有すると予測される。従って、特に興味深いものは、陽電子放出同位体、例えば、11C、18F、15Oおよび13Nが富化された、本開示の化合物および式(I)、(II)、(III)、(IV)の化合物であり、これらの化合物は、例えば、ポジトロン放出断層撮影(PET)研究において使用され得る。
定義
様々な局面および実施形態を含む本発明を説明する際、以下の用語は、別段示されない限り、以下の意味を有する。
用語「アルキル」は、直鎖もしくは分枝鎖またはそれらの組み合わせであり得る一価の飽和炭化水素基を意味する。別段定義されない限り、そのようなアルキル基は、代表的には、1~10個の炭素原子を含む。代表的なアルキル基の例としては、メチル(Me)、エチル(Et)、n-プロピル(n-Pr)または(nPr)、イソプロピル(i-Pr)または(iPr)、n-ブチル(n-Bu)または(nBu)、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル(t-Bu)または(tBu)、n-ペンチル、n-ヘキシル、2,2-ジメチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2-エチルブチル、2,2-ジメチルペンチル、2-プロピルペンチルなどが挙げられる。
用語「ハロアルキル」とは、1個またはそれより多くのハロゲンにより置換された、上で定義されたアルキル基をいい、例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2トリフルオロエチル、1,2ジフルオロエチル、3ブロモ2フルオロプロピル、および1,2ジブロモエチルなどである。
具体的な数の炭素原子が、特定の用語に対して意図されているとき、炭素原子の数は、その用語の前に示される。例えば、用語「C1~3アルキル」は、1~3個の炭素原子を有するアルキル基を意味し、ここで、それらの炭素原子は、直鎖または分枝鎖の配置を含む化学的に許容され得る任意の配置で存在する。
用語「アルコキシ」は、一価の基-O-アルキルを意味し、ここで、アルキルは、上記のように定義される。代表的なアルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどが挙げられる。
用語「シクロアルキル」は、単環式または多環式であり得る一価の飽和炭素環式基を意味する。別段定義されない限り、そのようなシクロアルキル基は、代表的には、3~10個の炭素原子を含む。代表的なシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル(cPr)、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、アダマンチルなどが挙げられる。
用語「複素環」、「複素環式」または「複素環式環」は、合計3~10個の環原子を有する一価の飽和または部分不飽和の環式の非芳香族基を意味し、ここで、その環は、2~9個の炭素環原子、ならびに窒素、酸素および硫黄から選択される1~4個の環ヘテロ原子を含む。複素環式基は、単環式または多環式(すなわち、縮合、スピロまたは架橋)であり得る。複素環式基が多環式である場合、少なくとも1個であるが必ずしも全てではない環式基が、ヘテロ原子を含む。代表的な複素環式基の例としては、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、イミダゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリル、インドリン-3-イル、2-イミダゾリニル、テトラヒドロピラニル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-2-イル、キヌクリジニル、7-アザノルボルナニル、ノルトロパニルなどが挙げられ、ここで、結合点は、任意の利用可能な炭素または窒素環原子に存在する。状況によって複素環式基の結合点が明らかである場合、そのような基は、代わりに、無価種、すなわち、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、イミダゾール、テトラヒドロピランなどと称され得る。
用語「治療有効量」は、処置を必要とする患者に投与されたとき、処置をもたらすのに十分な量を意味する。
用語「処置」は、本明細書中で使用されるとき、哺乳動物(特にヒト)などの患者における疾患、障害または病状(例えば、胃腸炎症性疾患)の処置を意味し、それには、以下のうちの1つまたはそれより多くのものが含まれる:
(a)疾患、障害または病状の発生を予防すること、すなわち、疾患もしくは病状の再発を予防すること、またはその疾患もしくは病状になりやすい患者の予防的処置;
(b)疾患、障害または病状を回復させること、すなわち、患者の疾患、障害もしくは病状を排除するかまたはそれらを後退させること(他の治療剤の効果を相殺することを含む);
(c)疾患、障害または病状を抑制すること、すなわち、患者の疾患、障害または病状の発症を遅延させるかまたは停止させること;または
(d)患者の疾患、障害または病状の症候を軽減すること。
用語「薬学的に受容可能な塩」は、患者または哺乳動物(例えば、ヒト)への投与が許容され得る塩(例えば、所与の投与レジメンについて許容され得る哺乳動物の安全性を有する塩)を意味する。代表的な薬学的に受容可能な塩としては、酢酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、エジシル酸(edisylic)、フマル酸、ゲンチシン酸、グルコン酸、グルクロン酸(glucoronic)、グルタミン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、ナフタレン-2,6-ジスルホン酸、ニコチン酸、硝酸、オロチン酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸およびキシナホ酸(xinafoic acid)などの塩が挙げられる。
用語「アミノ保護基」は、アミノ窒素において望まれない反応を妨げるのに適した保護基を意味する。代表的なアミノ保護基としては、ホルミル;アシル基、例えば、アルカノイル基(例えば、アセチルおよびトリ-フルオロアセチル);アルコキシカルボニル基(例えば、tertブトキシカルボニル(Boc));アリールメトキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)および9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc));アリールメチル基(例えば、ベンジル(Bn)、トリチル(Tr)および1,1-ジ-(4’-メトキシフェニル)メチル);シリル基(例えば、トリメチルシリル(TMS)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、tert-ブチルジメチルシリル(TBSまたはTBDMS)、[2-(トリメチルシリル)-エトキシ]メチル(SEM));などが挙げられるが、これらに限定されない。数多くの保護基ならびにそれらの導入および除去は、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protecting Groups in Organic Synthesis,Third Edition,Wiley,New Yorkに記載されている。
一般的な合成手順
本開示の化合物およびそれらの中間体は、商業的に入手可能なまたは日常的に調製される出発物質および試薬を使用して、以下の一般的な方法および手順に従って調製され得る。以下のスキームにおいて使用される置換基および変数(例えば、A、X、X、R、R、R、R、Rなど)は、別段示されない限り、本明細書中の他の箇所に定義される意味と同じ意味を有する。さらに、酸性または塩基性の原子または官能基を有する化合物は、別段示されない限り、塩として使用され得るかまたは生成され得る(場合によっては、特定の反応において塩を使用するためには、その反応を行う前に、日常的な手順を使用して、その塩から非塩形態、例えば、遊離塩基に変換することが必要である)。
本発明の特定の実施形態が、以下の手順に示され得るかまたは記載され得るが、当業者は、本発明の他の実施形態または局面も、そのような手順を用いて、または当業者に公知の他の方法、試薬および出発物質を用いて、調製され得ることを認識する。特に、本開示の化合物は、反応体が異なる順序で混和されることにより最終生成物を生成する途中で異なる中間体が提供される種々のプロセス経路によって調製され得ることが認識される。
Lが:
Figure 2022518741000035
から選択される、本開示の最終化合物を調製するための一般方法が、スキーム1に図示されている。
Figure 2022518741000036
およびRが、同じであっても異なっていてもよいハロゲンである、出発物質P1が、P2と反応させられて、P3を与える。
P2は:
Figure 2022518741000037
であり得、ここでRは、アミノ保護基、例えばBocである。この場合、P2は、NaHまたはKHMDS(カリウムヘキサメチルジシラジド)などの塩基で脱プロトンされ、そしてP1と反応させられて、P3を与えるか、またはP1とP2とは、CsCOなどの塩基、加熱の存在下で合わせられて、P3を与える。
あるいは、P2は:
Figure 2022518741000038
であり得、ここでRは、アミノ保護基、例えばBocである。この場合、P2は、P1と、Buchwaldカップリング条件下(例えば、Pd(0)および塩基の存在下)で反応させられて、P3を与える。あるいは、P2は、P1と、DIPEAなどの塩基の存在下で、必要に応じて加熱下で反応させられて、P3を与える。
あるいは、P2は:
Figure 2022518741000039
であり得、ここでRは、アミノ保護基、例えばBocである。この場合、P2は、P1と、Pd(0)、9-BBNおよび塩基の存在下で反応させられて、P3を形成する。
P3は、ボロン酸P4と、Suzukiカップリングにより、Pd(0)および塩基の存在下デカップリングされて、P5を与える。P5は脱保護されて、P6を与える(RがBocである場合、脱保護は、TFAまたはHClなどの強酸の存在下で行われ得る)。最後に、P6は、アミドカップリング(酸との、HATUまたはヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)などのカップリング剤の存在下での反応)、あるいはHunig塩基などの塩基の存在下での塩化アシルとの反応により、アミドに誘導体化される。
この反応スキームにおいて、反応の順序は改変され得る。例えば、Suzukiカップリングは、A環を含む部分の導入前に行われてもよい。
スルホニルリンカーは、対応するスルフィドを、例えばオキソンおよび塩基性アルミナを用いて酸化することにより、得られ得る。
従って、方法の局面において、本開示は、式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩
Figure 2022518741000040
を調製するための方法を提供し、この方法は:
式:
Figure 2022518741000041
の化合物を、
(i) Cl-R、または
(ii) HO-R
と反応させる工程であって、ここでR、R、R、R、R、X、X、LおよびAは、上で定義されたとおりである、工程、ならびに
必要に応じて薬学的に受容可能な塩を形成して、式(I)の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を提供する工程
を包含する。
別の異なる局面において、本開示は、式:
Figure 2022518741000042
の化合物を提供し、ここで可変物は、上に記載された値のうちのいずれかを取る。
薬学的組成物
本開示の化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩は、通常、薬学的組成物または製剤の形態で使用される。そのような薬学的組成物は、任意の許容され得る投与経路によって患者に投与されてよく、その投与経路としては、経口、局所(経皮を含む)、直腸、経鼻、吸入、および非経口的な投与形式が挙げられるがこれらに限定されない。
したがって、上記組成物の局面の1つにおいて、本発明は、薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤および化合物(I)、(II)、(III)、もしくは(IV)、またはその薬学的に受容可能な塩を含む薬学的組成物に関する。必要に応じて、そのような薬学的組成物は、所望であれば、他の治療剤および/または製剤化剤を含んでもよい。組成物およびその使用を論じる際、「本発明の化合物」または「本開示の化合物」は、本明細書中で「活性な作用物質」と称されることがある。本明細書中で使用される場合、用語「本開示の化合物(単数または複数)」は、式(I)、(II)、(III)、および(IV)により包含される全ての化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩を包含することを意図される。
本開示の薬学的組成物は、通常、治療有効量の本開示の化合物を含む。しかしながら、薬学的組成物は、治療有効量より多い、すなわち、大量の組成物または治療有効量より少ない、すなわち、治療有効量を達成するための複数回投与のためにデザインされた個別の単位用量を含むことがあることを当業者は認識する。
代表的には、そのような薬学的組成物は、約0.1~約95重量%の活性な作用物質を含み;約5~約70重量%の活性な作用物質が含まれる。
任意の従来のキャリアまたは賦形剤を、本発明の薬学的組成物において使用してもよい。特定のキャリアもしくは賦形剤、またはキャリアもしくは賦形剤の組み合わせの選択は、特定の患者を処置するために用いられる投与様式、または病状もしくは疾患状態のタイプに依存する。この点において、特定の投与様式のために好適な薬学的組成物の調製法は、十分に薬学分野の当業者の技術の範囲内である。さらに、本発明の薬学的組成物において使用されるキャリアまたは賦形剤は、商業的に入手可能である。さらなる例証として、従来の製剤化の手法は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,20th Edition,Lippincott Williams & White,Baltimore,Maryland(2000);およびH.C.Anselら、Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,7th Edition,Lippincott Williams & White,Baltimore,Maryland(1999)に記載されている。
薬学的に受容可能なキャリアとして機能し得る材料の代表例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:糖(例えば、ラクトース、グルコースおよびスクロース);デンプン(例えば、トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプン);セルロース(例えば、微結晶性セルロース)およびその誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース);トラガント末;麦芽;ゼラチン;タルク;賦形剤(例えば、カカオバターおよび坐剤蝋);油(例えば、落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油);グリコール(例えば、プロピレングリコール);ポリオール(例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール);エステル(例えば、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル);寒天;緩衝剤(例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム);アルギン酸;発熱物質非含有水;等張食塩水;リンガー溶液;エチルアルコール;リン酸緩衝液;および薬学的組成物において使用される他の無毒性の適合性物質。
薬学的組成物は、代表的には、活性な作用物質を薬学的に受容可能なキャリアおよび1つまたはそれより多くの必要に応じた成分と十分かつ完全に混合または混和することによって調製される。次いで、得られた均一に混和された混合物は、従来の手順および器具を用いて、錠剤、カプセル剤、丸剤などに成形または充填され得る。
本開示の薬学的組成物は、好ましくは、単位剤形に包装される。用語「単位剤形」とは、患者への投与に適した物理的に別々の単位のことを指し、すなわち、各単位は、単独でまたは1つもしくはそれを超えるさらなる単位と組み合わさって所望の治療効果をもたらすように計算された所定の量の活性な作用物質を含む。例えば、そのような単位剤形は、カプセル剤、錠剤、丸剤など、または非経口投与に適した単位パッケージであり得る。
いくつかの実施形態において、本開示の薬学的組成物は、経口投与に適している。経口投与に好適な薬学的組成物は、カプセル剤、錠剤、丸剤、舐剤、カシェ剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤の形態であり得るか;または水性もしくは非水性液体における溶液または懸濁液として存在し得るか;または水中油型もしくは油中水型の液体エマルジョンとして存在し得るか;またはエリキシル剤もしくはシロップ剤などとして存在し得;それらの各々は、所定の量の本開示の化合物を活性成分として含んでいる。
固形剤形(すなわち、カプセル剤、錠剤、丸剤など)での経口投与が意図されているとき、本開示の薬学的組成物は、通常、活性な作用物質、および1つまたはそれより多くの薬学的に受容可能なキャリアを含む。必要に応じて、そのような固形剤形は、充填剤または増量剤(例えば、デンプン、微結晶性セルロース、ラクトース、リン酸二カルシウム、スクロース、グルコース、マンニトールおよび/またはケイ酸);結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアカシア);保湿剤(例えば、グリセロール);崩壊剤(例えば、クロスカルメロース(crosscarmellose)ナトリウム、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のシリケートおよび/または炭酸ナトリウム);溶解遅延剤(例えば、パラフィン);吸収促進剤(例えば、四級アンモニウム化合物);湿潤剤(例えば、セチルアルコールおよび/またはモノステアリン酸グリセロール);吸収剤(例えば、カオリンおよび/またはベントナイト粘土);滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムおよび/またはそれらの混合物);着色剤;および緩衝剤を含み得る。
離型剤、湿潤剤、コーティング剤、甘味料、香味料および香料、保存剤ならびに酸化防止剤も、本開示の薬学的組成物に存在し得る。薬学的に受容可能な酸化防止剤の例としては、水溶性の酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸、塩酸システイン、重硫酸ナトリウム、メタ重硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなど);油溶性の酸化防止剤(例えば、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、レシチン、没食子酸プロピル、アルファ-トコフェロールなど);および金属キレート剤(例えば、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸、ソルビトール、酒石酸、リン酸など)が挙げられる。錠剤、カプセル剤、丸剤などのためのコーティング剤としては、腸溶コーティングのために使用されるもの(例えば、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メタクリル酸、メタクリル酸エステル共重合体、セルロースアセテートトリメリテート、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネートなど)が挙げられる。
本開示の薬学的組成物はまた、例えば、様々な比率でヒドロキシプロピルメチルセルロース;または他のポリマーマトリックス、リポソームおよび/もしくはミクロスフェアを用いて、活性な作用物質の持続放出または制御放出を提供するように製剤化され得る。さらに、本開示の薬学的組成物は、必要に応じて不透明化剤を含んでもよく、消化管のある特定の部分において、必要に応じて遅延様式で、活性成分だけを放出するようにまたは活性成分を優先的に放出するように製剤化され得る。使用され得る包埋組成物の例としては、ポリマー物質および蝋が挙げられる。活性な作用物質は、適切な場合、上に記載された賦形剤の1つまたはそれ超とともに、マイクロカプセル化された形態でも存在し得る。
経口投与に好適な液体剤形としては、例証として、薬学的に受容可能なエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤が挙げられる。液体剤形は、代表的には、活性な作用物質および不活性な希釈剤、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、油(例えば、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、オレイン酸、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物を含む。あるいは、ある特定の液体製剤は、例えば噴霧乾燥によって、粉末に変換され得、その粉末は、従来の手順によって固形剤形を調製するために使用される。
懸濁剤は、活性成分に加えて、懸濁化剤、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガント、ならびにそれらの混合物を含み得る。
本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、非経口的に(例えば、静脈内、皮下、筋肉内または腹腔内注射によって)も投与され得る。非経口投与の場合、活性な作用物質は、代表的には、非経口投与に好適なビヒクルと混合され、そのビヒクルの例としては、滅菌水溶液、食塩水、低分子量アルコール、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、ゼラチン、脂肪酸エステル、例えば、オレイン酸エチルなどが挙げられる。非経口製剤は、1つまたはそれより多くの酸化防止剤、可溶化剤、安定剤、保存剤、湿潤剤、乳化剤、緩衝剤または分散剤も含み得る。これらの製剤は、滅菌された注射可能な媒質、滅菌剤の使用、濾過、照射または加熱によって、滅菌され得る。
あるいは、本開示の薬学的組成物は、吸入による投与のために製剤化される。吸入による投与に好適な薬学的組成物は、代表的には、エアロゾルまたは粉末の形態であり得る。そのような組成物は、一般に、周知の送達デバイス(例えば、定量吸入器、乾燥粉末吸入器、噴霧器または同様の送達デバイス)を用いて投与される。
加圧容器を用いて吸入によって投与されるとき、本開示の薬学的組成物は、代表的には、活性成分、および好適な噴射剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の好適なガス)を含み得る。さらに、薬学的組成物は、本開示の化合物、および粉末吸入器での使用に適した粉末を含むカプセルまたはカートリッジ(例えばゼラチンでできたもの)の形態であり得る。好適な粉末基剤の例としては、ラクトースまたはデンプンが挙げられる。
本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩はまた、皮膚への局所投与のために、軟膏剤またはクリーム剤として製剤化され得る。軟膏製剤は、代表的には透明である油性または脂性の基剤を有する、半固体の調製物である。軟膏製剤において使用するために適切な油性物質としては、ワセリン(petrolatum)(ワセリン(petroleum jelly))、蜜蝋、カカオ脂、シアバター、およびセチルアルコールが挙げられる。軟膏剤は、所望であれば、皮膚軟化剤および浸入増強剤を必要に応じてさらに含有し得る。
クリーム製剤は、油相および水相(代表的には精製水を含有する)を含有するエマルジョンとして調製され得る。クリーム製剤の構成要素としては、油性基剤(例えば、ペトロラタム(petrolatrum)、鉱油、植物油および動物油ならびにトリグリセリド);クリーム基剤(例えば、ラノリンアルコール、ステアリン酸およびセトステアリルアルコール);ゲル基剤(例えば、ポリビニルアルコール);溶媒(例えば、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコール);乳化剤(例えば、ポリソルベート、ステアレート(例えば、ステアリン酸グリセリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル(octylhydroxystearate)、ステアリン酸ポリオキシル、PEGステアリルエーテル、パルミチン酸イソプロピルおよびモノステアリン酸ソルビタン));安定剤(例えば、多糖および亜硫酸ナトリウム);軟化薬(すなわち、保湿剤(例えば、中鎖トリグリセリド、ミリスチン酸イソプロピルおよびジメチコーン));硬化剤(例えば、セチルアルコールおよびステアリルアルコール);抗菌剤(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール、ソルビン酸、ジアゾリジニル尿素およびブチル化ヒドロキシアニソール);浸透促進剤(例えば、N-メチルピロリドン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールモノラウレートなど);およびキレート剤(例えば、エデト酸二ナトリウム)が挙げられ得る。
以下の非限定的な例は、本発明の代表的な薬学的組成物を例証する。
錠剤経口固形剤形
本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、例えば、錠剤1つあたり5mg、20mgまたは40mgの活性な作用物質という単位投与量が提供されるように、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドンおよびクロスカルメロースナトリウムと4:5:1:1の比で乾式混合され、錠剤に圧縮される。
カプセル経口固形剤形
本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、例えば、カプセル1つあたり5mg、20mgまたは40mgの活性な作用物質という単位投与量が提供されるように、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドンおよびクロスカルメロースナトリウムと4:5:1:1の比で湿式造粒によって混和され、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースのカプセルに充填される。
液体製剤
本開示の化合物(0.1%)、水(98.9%)およびアスコルビン酸(1.0%)を含む液体製剤が、本開示の化合物を水とアスコルビン酸との混合物に加えることによって形成される。
腸溶コーティングされた経口剤形
本開示の化合物を、ポリビニルピロリドンを含む水溶液に溶解し、1:5w/wという活性な作用物質:ビーズの比で微結晶性+セルロース上または糖のビーズ上にスプレーコーティングし、次いで、アクリル共重合体、例えば、商品名Eudragit-L(登録商標)およびEudragit-S(登録商標)として入手可能なアクリル共重合体の組み合わせまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネートを含む腸溶コーティングのおよそ5%重量増加を適用する。腸溶コーティングされたビーズを、例えば、カプセル1つあたり30mgの活性な作用物質という単位投与量が提供されるように、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースのカプセルの中に充填する。
腸溶コーティングされた経口剤形
Eudragit-L(登録商標)とEudragit-S(登録商標)との組み合わせまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネートを含む腸溶コーティングを、上に記載された錠剤経口剤形またはカプセル経口剤形に適用する。
局所投与用の軟膏製剤
本開示の化合物は、重量基準で0.05%~5%の活性な作用物質を含む組成物が提供されるように、ペトロラタム、C~C10トリグリセリド、ヒドロキシステアリン酸オクチルおよびN-メチルピロリドンと、ある比で混和される。
局所投与用の軟膏製剤
本開示の化合物は、重量基準で0.05%~5%の活性な作用物質を含む組成物が提供されるように、白色ワセリン、プロピレングリコール、モノ-およびジ-グリセリド、パラフィン、ブチル化ヒドロキシトルエンおよびエデト酸カルシウム二ナトリウムと、ある比で混和される。
局所投与用の軟膏製剤
本開示の化合物は、重量基準で0.05%~5%の活性な作用物質を含む組成物が提供されるように、鉱油、パラフィン、炭酸プロピレン、白色ワセリンおよび白蝋と混和される。
局所投与用のクリーム製剤
鉱油が、本開示の化合物、プロピレングリコール、パルミチン酸イソプロピル、ポリソルベート60、セチルアルコール、モノステアリン酸ソルビタン、ステアリン酸ポリオキシル40、ソルビン酸、メチルパラベンおよびプロピルパラベンと混和されて、油相が形成され、それが、重量基準で0.05%~5%の活性な作用物質を含む組成物が提供されるように、剪断混合(shear blending)によって精製水と混和される。
局所投与用のクリーム製剤
本開示の化合物、ベンジルアルコール、セチルアルコール、無水クエン酸、モノグリセリドおよびジグリセリド、オレイルアルコール、プロピレングリコール、硫酸セトステアリルナトリウム、水酸化ナトリウム、ステアリルアルコール、トリグリセリドならびに水を含むクリーム製剤は、重量基準で0.05%~5%の活性な作用物質を含む。
局所投与用のクリーム製剤
本開示の化合物、セトステアリルアルコール、ミリスチン酸イソプロピル、プロピレングリコール、セトマクロゴール1000、ジメチコーン360、クエン酸、クエン酸ナトリウムおよび精製水を、保存剤としてイミド尿素、メチルパラベンおよびプロピルパラベンとともに含むクリーム製剤は、重量基準で0.05%~5%の活性な作用物質を含む。
有用性
JAK3の阻害は、多数の主要な炎症性サイトカインのシグナル伝達を阻害する。従って、本開示の化合物は、炎症性疾患の処置において有用であると予測される。
本開示の化合物は、JAK1、JAK2およびTYK2よりもJAK3に選択的であるように設計されている。JAK1より高いJAK3への選択性は、有益であると予測される。なぜなら、JAK3選択性が、潜在的に有益なサイトカイン(例えば、粘液治癒に関与するIL-10、粘膜バリアの保護および上皮の再生に関与するIL-22、ならびに腸管上皮細胞の増殖に関与するIL-6)の節約を可能にするといういくつかの証拠が存在するからである。JAK2より高いJAK3への選択性は、エリトロポエチン(EPO)およびトロンボポエチン(TPO)のシグナル伝達の節約を可能にする。
この理論により限定されないが、本開示の化合物は、求電子部分を有し、この求電子部分は、JAK3に存在するシステイン(Cys909)(他の3つのJAKアイソフォームではセリンにより置き換えられている残基)と共有結合を形成し得る(Goedken et al.,J Biol Chem.,2015,290,8,4573-89)。JAK3へのこのような共有結合は、延長された標的エンゲージメント(結果としてより良好な効力になり得る)を提供することにより、有利であり得る。
さらに、本開示の特定の化合物は、最小の全身曝露を有し、従って、潜在的な有害な全身免疫抑制の影響を回避する。
胃腸炎症性疾患
JAK3の強力な阻害を提供することに加えて、本開示のいくつかの化合物は、乏しく吸収されて、全身曝露を最小にするように設計されている。これらの化合物は、その作用部位、例えば結腸で、それらの効果を有するように設計される。特定の化合物は、約5×10-6cm/sec未満のK値の低い透過性を示し、これは、全身曝露を最小にし、そして結腸を標的化するために好ましいと考えられる。特定の化合物は、約10×10-6cm/sec未満のK値を有し、これはまた、全身曝露を最小にし、そして結腸を標的化するのに十分であり得る。実施例の節に記載されるように、化合物12、13、16、および24は、200を超える結腸対血漿比を示した。化合物15は、30を超える結腸対血漿比を示した。化合物30は、8を超える結腸対血漿比を示した。
高い結腸対血漿比は、耐久性のある、脈管に駆動される抗炎症活性を、全身に駆動される有害な効果を付随させずに提供すると予測される。本開示の化合物は、種々の胃腸炎症適応症のために有用であると予測され、胃腸炎症適応症としては、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎(直腸S状結腸炎、汎大腸炎、潰瘍性直腸炎および左側大腸炎)、クローン病、コラーゲン蓄積大腸炎、リンパ球性大腸炎、ベーチェット病、セリアック病、免疫チェックポイント阻害剤によって誘発される大腸炎、回腸炎、好酸球性食道炎、移植片対宿主病関連大腸炎および感染性大腸炎が挙げられるが、これらに限定されない。潰瘍性大腸炎(Reimundら、J Clin Immunology,1996,16,144-150)、クローン病(Woywodtら、Eur J Gastroenterology Hepatology,1999,11,267-276)、コラーゲン蓄積大腸炎(Kumawatら、Mol Immunology,2013,55,355-364)、リンパ球性大腸炎(Kumawatら、2013)、好酸球性食道炎(Weinbrand-Goichbergら、Immunol Res,2013,56,249-260)、移植片対宿主病関連大腸炎(Coghillら、Blood,2001,117,3268-3276)、感染性大腸炎(Stallmachら、Int J Colorectal Dis,2004,19,308-315)、ベーチェット病(Zhouら、Autoimmun Rev,2012,11,699-704)、セリアック病(de Nittoら、World J Gastroenterol,2009,15,4609-4614)、免疫チェックポイント阻害剤によって誘発される大腸炎(例えば、CTLA-4阻害剤によって誘発される大腸炎;(Yanoら、J Translation Med,2014,12,191)、PD-1阻害剤またはPD-L1阻害剤により誘導される大腸炎)、および回腸炎(Yamamotoら、Dig Liver Dis,2008,40,253-259)は、ある特定の炎症促進性サイトカインのレベルの上昇を特徴とする。多くの炎症性サイトカインは、JAKの活性化を介してシグナル伝達するので、本願に記載される化合物は、炎症を緩和すること、および症状の軽減を提供することが可能であると予測される。
特に、本開示の化合物は、潰瘍性大腸炎の小康状態の誘導および維持、ならびにクローン病、免疫チェックポイント阻害剤によって誘発される大腸炎、セリアック病、および対宿主性移植片病における胃腸の有害な影響の処置のために有用であると予測される。
従って、1つの局面において、本発明は、哺乳動物(例えば、ヒト)における胃腸炎症性疾患を処置する方法を提供し、この方法は、この哺乳動物に、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩あるいは薬学的に受容可能なキャリアおよび本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を含有する薬学的組成物を投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、この胃腸炎症性疾患は潰瘍性大腸炎である。いくつかの実施形態において、この胃腸炎症性疾患はセリアック病である。いくつかの実施形態において、この胃腸炎症性疾患はクローン病である。いくつかの実施形態において、この胃腸炎症性疾患は、免疫チェックポイント阻害剤によって誘発される大腸炎である。いくつかの実施形態において、この胃腸炎症性疾患は、対宿主性移植片病における胃腸の有害な影響である。
本発明は、哺乳動物における、潰瘍性大腸炎、セリアック病、またはクローン病を処置する方法をさらに提供し、この方法は、この哺乳動物に、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩あるいは薬学的に受容可能なキャリアおよび本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を含有する薬学的組成物を投与する工程を包含する。
潰瘍性大腸炎、セリアック病、またはクローン病を処置するために使用される場合、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は代表的に、1回の1日の用量で、または1日あたり複数の用量で、経口投与されるが、他の投与形態が使用されてもよい。1回に投与される活性な作用物質の量または1日あたりに投与される総量は、通常、処置される症状、選択される投与経路、投与される実際の化合物およびその相対的な活性、個別の患者の年齢、体重および反応、患者の症候の重症度などを含む関連する状況に照らして、医師によって決定される。
潰瘍性大腸炎、セリアック病、クローン病および他の胃腸炎症障害を処置するために適切な用量は、約1から約400mg/日までの活性な作用物質の範囲であると予測され、約5から約300mg/日、および平均70kgのヒトについて1日あたり約20から約70mgの作用物質が含まれる。
併用療法
本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩はまた、同じ機構または異なる機構により作用して胃腸炎症障害の処置を行う、1つまたはそれより多くの作用物質と組み合わせて使用され得る。異なる作用物質は、逐次的に、または同時に(別の組成物中で、もしくは同じ組成物中で)投与され得る。併用療法のために有用なクラスの作用物質としては、アミノサリチレート、ステロイド、全身免疫抑制剤、抗TNFα抗体、TNFαリガンド阻害剤、TNF結合剤、抗VLA-4抗体、抗インテグリンαβ抗体、抗微生物剤、糖質コルチコイドアゴニスト、核性因子κB阻害剤、5-リポキシゲナーゼ阻害剤、インテグリンα-4/β-7アンタゴニスト、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、IL-23アンタゴニスト、ロイコトリエンBLT受容体アンタゴニスト、IL-6アンタゴニスト、IL-8アンタゴニスト、インテグリンアンタゴニスト、ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、PPARγアゴニスト、スフィンゴシン-1-ホスフェート受容体-1モジュレーター、B-リンパ球抗原CD20阻害剤、カルシニューリン阻害剤、CD3アンタゴニスト、細胞接着分子阻害剤、好酸球ペルオキシダーゼ阻害剤、ヘパリンアゴニスト、ICAM1遺伝子阻害剤、IL-13アンタゴニスト、IL-2受容体αサブユニット阻害剤、インスリン増感剤、インターフェロンβリガンド、インターフェロンγ受容体アンタゴニスト、インターロイキン-1βリガンドモジュレーター、MAdCAM阻害剤、PDE 4阻害剤、スフィンゴシン-1-ホスフェート受容体-1アゴニスト、TLR-9アゴニスト、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、ACTH受容体アゴニスト、アクチビン受容体アンタゴニスト、CCR5ケモカインアンタゴニスト、CCR9ケモカインアンタゴニスト、および止痢薬が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のJAK阻害剤化合物と組み合わせて使用され得るアミノサリチレートとしては、メサラミン、オルサラジン(osalazine)およびスルファサラジンが挙げられるが、これらに限定されない。ステロイドの例としては、プレドニゾン、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、ブデソニド、ベクロメタゾンおよびフルチカゾンが挙げられるが、これらに限定されない。炎症性障害の処置に有用な全身免疫抑制剤としては、シクロスポリン、アザチオプリン、メトトレキサート、6-メルカプトプリンおよびタクロリムスが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、インフリキシマブ、アダリムマブ、ゴリムマブおよびセルトリズマブを含むがこれらに限定されない抗TNFα抗体も、併用療法において使用され得る。他の機序によって作用する有用な化合物としては、抗VLA-4抗体(例えば、ナタリズマブ)、抗インテグリンαβ抗体(例えば、ベドリズマブ)、抗菌薬(例えば、リファキシミン)および止痢薬(例えば、ロペラミド)が挙げられる。(Mozaffariら、Expert Opin.Biol.Ther.2014,14,583-600;Danese,Gut,2012,61,918-932;Lamら、Immunotherapy,2014,6,963-971)。
本発明のJAK阻害剤化合物と一緒に使用され得る他の化合物としては、オパガニブ(opaganib)、アバタセプト、モンゲルセン(mongersen)、フィルゴチニブ(filgotinib)、LYC-30937、BI-655130、ミリキズマブ(mirikizumab)、アダリムマブ、タクロリムス、リツキシマブ、GSK-2982772、アンデカリキシマブ(andecaliximab)、ナルトレキソン、リサンキズマブ、QBECO、アリカホルセン(alicaforsen)、エトロリズマブ(etrolizumab)、ホラルマブ(foralumab)、オクレリズマブ、ベドリズマブ、アミセリモド(amiselimod)、オザニモド(ozanimod)、ドルカナチド(dolcanatide)、カトリデカコグ、ブデソニド、STNM-01、カンナビジオール、テロトリスタットエチプレート、SHP-647、カロテグラストメチル、ペグ-イロデカキン(peg-ilodecakin)、TOP-1288、イベロガストN(iberogast N)、PF-06480605、ペフィシチニブ、ベクロメタゾン、組換えインターフェロンβ-1a、インフリキシマブ、ゴリムマブ、トラロキヌマブ(tralokinumab)、ウステキヌマブ、セルトリズマブペゴル、サリドマイド、ウパダシチニブ(upadacitinib)、アプレミラスト、ナタリズマブ、インターフェロンβ-1a、リファキシミン、RBX-2660、エトラシモド(etrasimod)、ジロイトン(zileuton)、フィンゴリモド、コビトリモッド(cobitolimod)、ロピバカイン、ABX-464、PF-06700841、プレドニゾロン、GLPG-0974、バルガンシクロビル、シクロスポリン、VB-201、ツリネルセプト(tulinercept)、MDGN-002、PTG-100、デキサメタゾン、GED-0507-34-Levo、ベルチリムマブ(bertilimumab)、ブラジクマブ(brazikumab)KHK-4083、ロシグリタゾン、モクラビモド(mocravimod)、ソトラスタウリン(sotrastaurin)、KAG-308、PUR-0110、E-6007、バルサラジド(balsalazide)、バシリキシマブ、LP-02、ASP-3291、ブタ鞭虫卵、K(D)PT、ミジスマーゼ、DNVX-078、バテリズマブ(vatelizumab)、アレクエル(alequel)、低分子量ヘパリン、メトエンケファリン、トリデカクチド(tridecactide)、HMPL-004、SB-012、オルサラジン、バルサラジド、プロピオニル-L-カルニチン、酪酸菌、ベクロメタゾンおよびアセマンナンが挙げられるが、これらに限定されない。
従って、別の局面において、本発明は、胃腸炎症障害の処置において使用するための治療用組み合わせ物を提供し、この組み合わせ物は、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、および胃腸炎症障害を処置するために有用な1つまたはそれより多くの他の治療剤、例えば、上に記載されたものを含有する。例えば、本発明は、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、ならびにアミノサリチレート、ステロイド、全身免疫抑制剤、抗TNFα抗体、抗VLA-4抗体、抗インテグリンαβ抗体、抗菌薬および止痢薬から選択される1つまたはそれより多くの作用物質を含有する、組み合わせ物を提供する。第二の作用物質(単数または複数)は、含められるとき、治療有効量で、すなわち、本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩と共投与されたときに治療的に有益な効果をもたらす任意の量で存在する。
従って、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、および胃腸炎症障害を処置するために有用な1つまたはそれより多くの他の治療剤を含有する薬学的組成物もまた、提供される。
さらに、方法の局面において、本発明は、胃腸炎症障害を処置する方法を提供し、この方法は、哺乳動物に、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、および胃腸炎症障害を処置するために有用な1つまたはそれより多くの他の治療剤を投与する工程を包含する。
それらの作用物質は、併用療法において使用されるとき、上に開示されたような単一の薬学的組成物として製剤化されてもよいし、それらの作用物質は、同時にまたは別々の時点において同じまたは異なる投与経路によって投与される別個の組成物として提供されてもよい。それらの作用物質は、別々に投与されるとき、所望の治療効果が提供されるように十分に近い時点において投与される。そのような組成物は、別々に包装されてもよいし、キットとして一緒に包装されてもよい。キットの中の2つまたはそれを超える治療剤は、同じ投与経路によって投与されてもよいし、異なる投与経路によって投与されてもよい。
炎症性皮膚疾患
アトピー性皮膚炎および他の炎症性皮膚疾患は、JAK-STAT経路に依存する炎症性サイトカインの上昇に関連している。従って、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、あるいはその結晶形は、多数の皮膚の炎症または掻痒状態において有利であり得、これらとしては、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、白斑、乾癬、皮膚筋炎、皮膚T細胞リンパ腫(Netchiporouk et al.,Cell Cycle.2014;13,3331-3335)およびサブタイプ(セザリー症候群、菌状息肉、パジェット様細網、肉芽腫性皮膚弛緩症、リンパ腫様丘疹症、慢性苔癬状ひこう疹、急性痘瘡状苔癬状ひこう疹、CD30+皮膚T細胞リンパ腫、二次性皮膚CD30+大細胞型リンパ腫、非菌状息肉CD30-皮膚大細胞型T細胞リンパ腫、多形性T細胞リンパ腫、レナートリンパ腫、皮下T細胞リンパ腫、血管中心性リンパ腫、芽球性NK細胞リンパ腫)、結節性痒疹、扁平苔癬、原発性限局性皮膚アミロイドーシス、水疱性類天疱瘡、対宿主性移植片病の皮膚症状、類天疱瘡、円板状ループス、環状肉芽腫、慢性単純性苔癬、外陰部/陰嚢/肛門周囲の掻痒、硬化性苔癬、疱疹後神経痛の痒み、毛孔性扁平苔癬、ならびに脱毛性毛包炎(foliculitis decalvans)が挙げられるが、これらに限定されない。特に、アトピー性皮膚炎(Bao et al.,JAK-STAT,2013,2,e24137)、円形脱毛症(Xing et al.,Nat Med.2014,20,1043-1049)、白斑(Craiglow et al,JAMA Dermatol.2015,151,1110-1112)、結節性痒疹(Sonkoly et al.,J Allergy Clin Immunol.2006,117,411-417)、扁平苔癬(Welz-Kubiak et al.,J Immunol Res.2015,ID:854747)、原発性限局性皮膚アミロイドーシス(Tanaka et al.,Br J Dermatol.2009,161,1217-1224)、水疱性類天疱瘡(Feliciani et al.,Int J Immunopathol Pharmacol.1999,12,55-61)、および対宿主性移植片病の皮膚症状(Okiyama et al.,J Invest Dermatol.2014,134,992-1000)は、JAK活性化を介してシグナル伝達する特定のサイトカインの上昇によって特徴付けられる。従って、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、これらのサイトカインにより駆動される、関連する皮膚の炎症または掻痒を緩和する可能性を有する。特に、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、アトピー性皮膚炎および他の炎症性皮膚疾患の処置のために有用であると予測される。
したがって、1つの局面において、本発明は、哺乳動物(例えば、ヒト)における炎症性皮膚疾患を処置する方法を提供し、この方法は、本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、および薬学的に受容可能なキャリアを含有する薬学的組成物を、この哺乳動物の皮膚に塗布する工程を包含する。1つの局面において、この炎症性皮膚疾患はアトピー性皮膚炎である。
本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩はまた、炎症性皮膚疾患を処置するために有用な1つまたはそれより多くの化合物と組み合わせて使用され得る。いくつかの実施形態において、この1つまたはそれより多くの化合物は、ステロイド、ヒスタミンH1受容体アンタゴニスト、カルシニューリン阻害剤、IL-13アンタゴニスト、PDE 4阻害剤、Gタンパク質共役型受容体-44アンタゴニスト、IL-4アンタゴニスト、5-HT 1a受容体アンタゴニスト、5-HT 2b受容体アンタゴニスト、α2アドレナリン受容体アゴニスト、カンナビノイドCB1受容体アンタゴニスト、CCR3ケモカイン、アンタゴニスト、コラゲナーゼ阻害剤、細胞質ホスホリパーゼA2阻害剤、エオタキシンリガンド阻害剤、GATA 3転写因子阻害剤、ヒスタミンH4受容体アンタゴニスト、IL-10アンタゴニスト、IL-12アンタゴニスト、IL-17アンタゴニスト、IL-2アンタゴニスト、IL-23アンタゴニスト、IL-4受容体モジュレーター、IL-5アンタゴニスト、免疫グロブリンEアンタゴニスト、免疫グロブリンEモジュレーター、インターフェロンγ受容体アンタゴニスト、インターロイキン33リガンド阻害剤、インターロイキン-31受容体アンタゴニスト、ロイコトリエンアンタゴニスト、肝臓X受容体アゴニスト、肝臓X受容体βアゴニスト、核性因子κB阻害剤、OX-40受容体アンタゴニスト、PGD2アンタゴニスト、ホスホリパーゼA2阻害剤、SH2ドメインイノシトールホスファターゼ1刺激因子、胸腺間質リンパタンパク質(thymic stromal lymphoprotein)リガンド阻害剤、TLRモジュレーター、TNFαリガンドモジュレーター、またはバニロイドVR1(vanilloid VR1)アンタゴニストである。いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの化合物は、グラム陽性抗生物質、例えば、ムピロシンまたはフシジン酸である。いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの化合物は、トラニラスト、タクロリムス、エピナスチン、SB-011、AM-1030、ZPL-521、MM-36、FB-825、PG-102、ビロメド(viromed)、GBR-830、AVX-001、AMG-0101、E-6005、DMT-210、AX-1602、ベルチリムマブ、ロシプトル酢酸塩、Q-301、ANB-020、VTP-38543、ZPL-389、レブリキズマブ(lebrikizumab)、テゼペルマブ(tezepelumab)、フェキソフェナジン、ピメクロリムス(pimecrolimus)、ベポタスチン、クリサボロール、トラロキヌマブ、フェビピプラント、ドキシサイクリン、デスロラタジン(desloratadine)、ALX-101、ネモリズマブ(nemolizumab)、アシバトレプ(asivatrep)、シクロスポリン、メポリズマブ、デュピルマブ、セクキヌマブ、チマピプラント(timapiprant)、またはウステキヌマブである。
したがって、1つの局面において、本発明は、哺乳動物における炎症性皮膚疾患を処置する方法を提供し、この方法は、本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、およびグラム陽性抗生物質を、この哺乳動物の皮膚に塗布する工程を包含する。別の局面において、本発明は、本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、グラム陽性抗生物質、および薬学的に受容可能なキャリアを含有する薬学的組成物を提供する。
呼吸器疾患
JAK-STAT経路を通じてシグナル伝達するサイトカイン、特に、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-9、IL-11、IL-13、IL-23、IL-31、IL-27、胸腺間質リンホポエチン(TSLP)、インターフェロン-γ(IFNγ)、および顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)は、喘息性炎症および他の炎症性呼吸器疾患にも関与している。上記のように、本開示の化合物は、JAK3の強力な阻害剤であることも示されており、細胞アッセイにおいてIL-2炎症促進性サイトカインの強力な阻害が実証されている。
喘息の前臨床モデルにおいて、JAK阻害剤の抗炎症活性が確実に実証されている(Malaviya et al.,Int Immunopharmacol,2010,10,829,-836;Matsunaga et al.,Biochem and Biophys Res Commun,2011,404,261-267;Kudlacz et al.,Eur J Pharmacol,2008,582,154-161)。したがって、本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、喘息などの炎症性呼吸器障害の処置に有用であると予測される。肺の炎症および線維症は、喘息に加えて他の呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症(CF)、肺臓炎、間質性肺疾患(特発性肺線維症が含まれる)、急性肺損傷、急性呼吸窮迫症候群、気管支炎、気腫、および閉塞性細気管支炎など)に特徴的である。したがって、本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症、肺臓炎、間質性肺疾患(特発性肺線維症が含まれる)、急性肺損傷、急性呼吸窮迫症候群、気管支炎、気腫、閉塞性細気管支炎、閉塞性細気管支炎 器質性肺炎(COSとも称される)、原発性移植片機能不全(PGD)、器質化肺炎(OP)、急性拒絶反応(AR)、リンパ球性細気管支炎(LB)、慢性肺同種移植片機能不全(CLAD)、拘束性CLAD(rCLADまたはRAS)、好中球性同種移植片機能不全、およびサルコイドーシスの処置に有用であり得る。
したがって、1つの局面において、本開示は、哺乳動物(例えば、ヒト)の呼吸器疾患を処置する方法を提供し、この方法は、本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を哺乳動物に投与する工程を含む。
1つの局面において、呼吸器疾患は、喘息、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症、肺臓炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症(CF)、肺臓炎、間質性肺疾患(特発性肺線維症が含まれる)、急性肺損傷、急性呼吸窮迫症候群、気管支炎、気腫、閉塞性細気管支炎、閉塞性細気管支炎 器質性肺炎(COSとも称される)、原発性移植片機能不全(PGD)、器質化肺炎(OP)、急性拒絶反応(AR)、リンパ球性細気管支炎(LB)、慢性肺同種移植片機能不全(CLAD)、拘束性CLAD(rCLADまたはRAS)、好中球性同種移植片機能不全、アレルギー性鼻炎、またはサルコイドーシスである。別の局面において、呼吸器疾患は、喘息または慢性閉塞性肺疾患である。
1つのさらなる局面において、呼吸器疾患は、肺感染症、蠕虫感染症、肺動脈高血圧症、サルコイドーシス、リンパ管平滑筋腫、気管支拡張、または浸潤性肺疾患である。さらに別の局面において、呼吸器疾患は、薬剤誘起性肺臓炎、真菌誘起性肺臓炎、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、過敏性肺臓炎、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、特発性急性好酸球性肺炎、特発性慢性好酸球性肺炎、好酸球増加症候群、レフラー症候群、閉塞性細気管支炎性器質化肺炎、または免疫チェックポイント阻害剤誘起性肺臓炎である。
本開示は、さらに、呼吸器疾患を処置する方法であって、本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物を哺乳動物に投与する工程を含む、方法を提供する。
本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩はまた、呼吸器疾患に有用な1または複数の化合物と併用して使用され得る。
眼疾患
多数の眼疾患が、JAK-STAT経路に依存する炎症促進性サイトカインの上昇に関連していることが示されている。
したがって、本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、いくつかの眼疾患(ブドウ膜炎、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、眼乾燥症、加齢性黄斑変性、網膜静脈閉塞症(RVO)およびアトピー性角結膜炎が挙げられるが、これらに限定されない)の処置に有用であり得る。
特に、ブドウ膜炎(Horai and Caspi,J Interferon Cytokine Res,2011,31,733-744)、糖尿病性網膜症(Abcouwer,J Clin Cell Immunol,2013,Suppl 1,1-12)、糖尿病性黄斑浮腫(Sohn et al.,American Journal of Opthamology,2011,152,686-694)、眼乾燥症(Stevenson et al,Arch Ophthalmol,2012,130,90-100)、網膜静脈閉塞(Shchuko et al,Indian Journal of Ophthalmology,2015,63(12),905-911)および加齢性黄斑変性(Knickelbein et al,Int Ophthalmol Clin,2015,55(3),63-78)は、JAK-STAT経路を介してシグナル伝達する一定の炎症促進性サイトカインの上昇を特徴とする。したがって、本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、関連する眼炎症を軽減し、疾患の進行を逆行させるか、症状を緩和することができ得る。
したがって、1つの局面において、本開示は、哺乳動物の眼疾患を処置する方法を提供し、この方法は、本開示の化合物(I)、あるいは本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩および薬学的キャリアを含む薬学的組成物を、哺乳動物の眼に投与する工程を含む。1つの局面において、眼疾患は、ブドウ膜炎、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、眼乾燥症、加齢性黄斑変性、網膜静脈閉塞症またはアトピー性角結膜炎である。1つの局面において、本方法は、本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を硝子体内注射によって投与する工程を含む。
本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩はまた、眼疾患に有用な1または複数の化合物と併用して使用され得る。
他の疾患
本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩はまた、他の炎症性疾患、自己免疫疾患、または癌などの他の疾患を処置するのに有用であり得る。
本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、関節炎、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、移植片拒絶、眼球乾燥、乾癬性関節炎、糖尿病、インスリン依存性糖尿病、運動ニューロン疾患、骨髄異形成症候群、疼痛、筋肉減少、悪液質、敗血症性ショック、全身性エリテマトーデス、白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、強直性脊椎炎、骨髄線維症、B細胞リンパ腫、肝細胞癌、ホジキン病、乳癌、多発性骨髄腫、黒色腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺癌、卵巣明細胞癌、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、真性赤血球増加症、シェーグレン症候群、軟部組織肉腫、肉腫、脾腫、T細胞リンパ腫、および重症型サラセミアのうちの1または複数の処置に有用であり得る。
本開示の化合物は、JAK3酵素の強力な阻害剤であり、そして酵素結合アッセイにおいて、JAK1、JAK2およびTYK2よりもJAK3に選択的であり、そして細胞アッセイにおいて、JAK3に対して強力な機能的活性を有することが、下記の実施例に記載されるとおり、実証されている。
以下の合成および生物学の実施例は、本発明を例証するために提供されるのであって、決して本発明の範囲を限定すると解釈されるべきでない。下記の実施例では、以下の省略形は、別段示されない限り、以下の意味を有する。下記に定義されない省略形は、それらの一般に認められている意味を有する。
ACN=アセトニトリル
Calcd=計算値
Boc=tert-ブトキシカルボニル
d=日数
DIPEA=N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMF=N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
EtOAc=酢酸エチル
EtOH=エチルアルコール
h=時間
HATU=N,N,N’,N’-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート
IPA=イソプロピルアルコール
MeOH=メタノール
min=分
RTまたはrt=室温
SiG=シリカゲル
TEA=トリエチルアミン
THF=テトラヒドロフラン
THP=テトラヒドロピラン
TFA=トリフルオロ酢酸
試薬および溶媒は、商業的供給業者(Aldrich、Fluka、Sigmaなど)から購入し、さらに精製せずに使用した。反応混合物の進行は、薄層クロマトグラフィー(TLC)、分析用高速液体クロマトグラフィー(anal.HPLC)および/または質量分析法によってモニターした。反応混合物は、各反応において具体的に記載されるようにワークアップした;通常、それらは、抽出および他の精製方法(例えば、温度依存性および溶媒依存性の結晶化および沈殿)によって精製した。さらに、反応混合物は、代表的にはC18またはBDSカラムパッキングおよび従来の溶離剤を用いる、カラムクロマトグラフィーまたは分取HPLCによって通例のように精製した。代表的な分取HPLC条件は、下記に記載される。
反応生成物の特徴付けは、質量分析法およびH-NMR分光法によって通例のように行った。NMR分析のために、サンプルを重水素化溶媒(例えば、CDOD、CDClまたはd-DMSO)に溶解し、標準的な観測条件下でVarian Gemini 2000装置(400MHz)を用いてH-NMRスペクトルを取得した。化合物の質量分析同定は、自動精製システムに連結された、Applied Biosystems(Foster City,CA)のモデルAPI 150 EX装置またはWaters(Milford,MA)の3100装置を用いるエレクトロスプレーイオン化法(ESMS)によって行った。
別段示されない限り、以下の条件を分取HPLC精製のために使用した。
カラム:C18、5μm 21.2×150mmまたはC18、5μm 21×250mmまたはC14 5μm 21×150mm
カラム温度:室温
流速:20.0mL/分
移動相:A=水+0.05%TFA
B=ACN+0.05%TFA、
注入体積:(100~1500μL)
検出器の波長:214nm
粗化合物を約50mg/mLで1:1水:酢酸に溶解した。4分間の分析スケールの試験ランを、2.1×50mm C18カラムを用いて行った後、15または20分間の分取スケールのランを、分析スケールの試験ランの%B保持に基づくグラジエントを伴う100μLの注入を用いて行った。正確なグラジエントは、サンプル依存的であった。近くを流れる(close running)不純物を含むサンプルは、最善の分離のために21×250mm C18カラムおよび/または21×150mm C14カラムを用いて調べた。所望の生成物を含む画分を質量分析によって特定した。
分析用HPLC条件
方法A
カラム:LUNA C18(2)、150×4.60mm、3μm
カラム温度:37℃
流速:1.0mL/分
注入体積:5μL
サンプル調製:1:1ACN:水に溶解
移動相:A=水:ACN:TFA(98:2:0.05)
B=水:ACN:TFA(2:98:0.05)
検出器の波長:250nm
グラジエント:全32分(時間(分)/%B):0/2、10/20、24/90、29/90、30/2、32/2
方法B
カラム:LUNA C18(2)、150×4.60mm、3μm
カラム温度:37℃
流速:1.0mL/分
注入体積:10μL
サンプル調製:1:1ACN:水に溶解
移動相:A=水:ACN:TFA(98:2:0.05)
B=水:ACN:TFA(10:90:0.05)
検出器の波長:254nm
グラジエント:全35分(時間(分)/%B):0/2、20/25、23/90、26/90、27/2、35/2
調製1: (S)-3-((6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000043
6-ブロモ-8-フルオロイミダゾ[1,5-a]ピリジン(500mg、2.32mmol)のDMSO(10mL)中の撹拌溶液に、(S)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(521mg、2.79mmol)およびCsCO(1.51g、4.65mmol)を室温で添加した。この反応混合物を120℃で4時間撹拌した。この反応物を水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮した。その粗製物質を、30~35%のEtOAc:ヘキサンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、そして所望の生成物を得た(550mg、1.44mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1620BrN 383.0 found 383.0。
調製2: (S)-3-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000044
(S)-3-((6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(550mg、1.43mmol)のジオキサン(12mL)および水(3mL)中の撹拌溶液に、(4-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(238mg、1.72mmol)およびNaCO(305mg、2.86mmol)を添加した。この反応物をアルゴンで15分間パージし、次いでPd(dppf)Cl.DCM(117mg、0.144mmol)を添加し、そしてこの反応物を密封し、120℃まで加熱し、そして2時間撹拌した。次いで、この反応物を室温まで冷却し、そしてその有機層をNaSO(238mg、1.73mmol)およびNaCO(305mg、2.88mmol)で乾燥させた。次いで、この混合物をセライトパッドで濾過し、そしてその濾液を減圧下で濃縮して、粗製物質を得た。この粗製物質の、30~35%のEtOAc:ヘキサンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物を得た(453mg、1.15mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2225 396.19 found 396.29。
調製3: (S)-4-(8-(ピロリジン-3-イルオキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール
Figure 2022518741000045
(S)-3-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(420mg、1.088mmol)のジオキサン(15mL)中の撹拌溶液に、ジオキサン中4MのHCl(15mL)を0℃で窒素雰囲気下で添加した。この反応混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応物を減圧下で濃縮し、そして高真空下で乾燥させて、粗製物質を得た。この粗製物をジエチルエーテルで磨砕して、生成物をHCl塩として得た(350mg、1.06mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1717 296.14 found 296.11。
実施例1: (S)-1-(3-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)ピロリジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000046
(S)-4-(8-(ピロリジン-3-イルオキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール(32mg、0.095mmol)のDMF(475μL)中の撹拌溶液に、DIPEA(83μL、0.48mmol)を添加し、そしてこの反応物を0℃まで冷却した。5分間の撹拌後、塩化アクリロイル(7.7μL、0.095mmol)を添加し、そしてこの反応物を0℃で10分間撹拌した。LCMS分析は、所望の生成物の形成を示したので、次いでこの反応物を減圧中で濃縮した。この粗製残渣を約1:1のAcOH:HOに溶解させ、そして5~45%のMeCN:HO(0.1%のTFAを含む)の勾配を使用するPhenomenex 21.2×250mm Luna Axia C18カラムでの逆相HPLCにより精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(3.2mg、0.007mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2019 350.1 found 350.1。
調製4: 4-(((6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000047
4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(451mg、2.093mmol)のDMF(3.5mL)中の撹拌溶液に、0℃で水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物)(89mg、2.2mmol)を添加した。この反応物を室温まで温め、そして30分間撹拌した。DMF(3.5mL)中の6-ブロモ-8-フルオロイミダゾ[1,5-a]ピリジン(300mg、1.40mmol)をこの反応物に0℃で添加した。この反応物を室温で一晩撹拌し、次いで10mLのHOで抽出し、そして3×10mLのEtOAcで抽出した。その有機抽出物を合わせ、そして約50mLの1:1のHO:ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そしてセライト上に濃縮した。その粗製物質を、0~80%のEtOAc:Hexの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を得た(290mg、1.40mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1824BrN 411.1 found 411.0。
調製5: 4-(((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000048
4-(((6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(290mg、0.707mmol)のジオキサン(2.8mL)中の撹拌溶液に、4-ヒドロキシフェニルボロン酸(136mg、0.989mmol)、および炭酸セシウム(691mg、2.12mmol)の水(0.7mL)中の溶液を添加した。この反応物を密封し、110℃まで加熱し、そして一晩撹拌した。この反応物を室温まで冷却し、セライト上に濃縮し、そして10~80%のEtOAc:Hexの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を得た(45mg、0.106mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2429 424.2 found 424.1。
調製6: 4-(8-(ピペリジン-4-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール
Figure 2022518741000049
4-(((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルのDCM(500μL)中の溶液に、TFA(500μL)を添加し、そしてこの反応物を2時間撹拌し、その後、減圧中で濃縮して、粗生成物を得た(47mg、0.106mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1921 324.2 found 324。
実施例2: 1-(4-(((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000050
4-(8-(ピペリジン-4-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノールのDMF(274μl)中の撹拌溶液に、DIPEA(57.5μl、0.329mmol)を添加し、次いで塩化アクリロイル(4.01μl、0.049mmol)を添加した。この反応物を室温で5分間撹拌し、次いで減圧中で濃縮した。その粗製物質を約1:1のAcOH:HOに再度溶解させ、そして19~50%のMeCN:HO(0.1%のTFA)の勾配を使用するPhenomenex 21.2×250mm Luna Axia C18カラムでの逆相HPLCにより精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(8.6mg、0.017mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2222 378.2 found 378.1。
調製7: 4-(8-フルオロイミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール
Figure 2022518741000051
6-ブロモ-8-フルオロイミダゾ[1,5-a]ピリジン(900mg、4.19mmol)のジオキサン(13.4mL)中の撹拌溶液に、4-ヒドロキシフェニルボロン酸(866mg、6.28mmol)、炭酸セシウム(4091mg、12.56mmol)のHO(3.35mL)中の溶液、およびジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(513mg、0.628mmol)を添加した。この反応物を密封し、110℃まで加熱し、そして一晩撹拌した。この反応物をセライト上に直接濃縮し、そして0~95%のEtOAc:Hexの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を得た(812mg、3.56mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C13FNO 229.1 found 229。
調製8: 5-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000052
5-ヒドロキシ-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボン酸tert-ブチルのDMF(3.3mL)中の溶液に、0℃でカリウムヘキサメチルジシラジド(THF中1.0M)(1.78mL、1.775mmol)を添加し、そしてこの反応物を室温まで温め、そして20分間撹拌した。次いで、4-(8-フルオロイミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール(150mg、0.657mmol)のDMF(3.3mL)中の溶液をこのカリウムアルコキシド溶液に添加した。得られた反応物を室温で3時間撹拌し、次いで10mLのHOで希釈し、そして3×5mLのEtOAcで抽出した。その有機画分を合わせ、そしてNaSOで乾燥させ、濾過し、そしてセライト上に濃縮した。10~100%のEtOAc:Hexの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物を得た(166mg、0.394mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C3736FN 422.2 found 422。
調製9: 4-(8-((2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-5-イル)オキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール
Figure 2022518741000053
5-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボン酸tert-ブチル(166mg、0.394mmol)のDCM(500μL)中の撹拌溶液に、TFA(500μL)を添加した。この反応物を2時間撹拌し、次いで減圧中で濃縮して、粗生成物をTFA塩として得た。この粗生成物をいかなる精製もせずに使用し、そして100%の収率とみなした(127mg、0.394mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1919 322.2 found 322。
実施例3: 1-(5-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000054
4-(8-((2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-5-イル)オキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール(127mg、0.395mmol)のDMF(1.98mL)中の溶液に、DIPEA(414μL、2.37mmol)を添加し、次いで塩化アクリロイル(24.1μL、0.296mmol)を添加した。この反応物を5分間撹拌し、次いで減圧中で濃縮した。この粗製残渣を約1:1のAcOH:HOに溶解させ、そして15~50%のMeCN:HO(0.1%のTFAを含む)の勾配を使用するPhenomenex 21.2×250mm Luna Axia C18カラムでの逆相HPLCにより精製して、所望の生成物を得た(8.6mg、0.023mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1919376.2 found 376.2。
調製10: 4-((6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)アミノ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000055
6-ブロモ-8-フルオロイミダゾ[1,5-a]ピリジン(560mg、2.80mmol)のDMSO(10ml)中の撹拌溶液に、DIPEA(0.73mL、4.20mmol)を添加した。4-アミノピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(500mg、1.40mmol)を添加し、そしてこの反応物を140℃まで加熱し、そして16時間撹拌した。次いで、この反応物を冷却し、そして水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。その有機画分をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、次いで減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この粗製物質の、10%のMeOH:DCM溶媒系を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物を得た(160mg、0.40mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1723BrN396.1 found 396.0。
調製11: 4-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)アミノ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000056
耐圧チューブに、4-((6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)アミノ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(160mg、0.406mmol)のジオキサン(12ml)およびHO(3ml)を添加し、その後、(4-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(71mg、0.487mmol)およびNaCO(91mg、0.812mmol)を添加した。この反応混合物をアルゴンで10分間パージし、次いでPdCl(dppf)(35mg、0.041mmol)を添加した。この反応物を120℃まで加熱し、そして4時間撹拌した。この反応物を冷却し、そして水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出し、次いで、その有機相を水およびブライン溶液で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、次いで減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。その粗生成物を、100%のEtOAcを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を得た。
調製12: 4-(8-(ピペリジン-4-イルアミノ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール
Figure 2022518741000057
4-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)アミノ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(100mg、0.245mmol)のDCM(10mL)中の撹拌溶液に、TFA(1mL)を0℃で添加した。得られた反応混合物を、1時間撹拌して、室温まで温めた。次いで、この反応物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この粗生成物をジエチルエーテルで磨砕して、所望の生成物をベージュの固体として得た。(m/z):[M+H] calculated for C1820 309.1 found 309.1。
実施例4: 1-(4-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)アミノ)ピペリジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000058
4-(8-(ピペリジン-4-イルアミノ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール(30mg、0.071mmol)のDMF(355μL)中の撹拌溶液に、DIPEA(75μl、0.426mmol)を添加し、次いで塩化アクリロイル(5.2μl、0.064mmol)を添加した。この反応物を5分間撹拌し、次いで減圧中で濃縮した。この粗製残渣を約1:1のAcOH:HOに溶解させ、そして10~40%のMeCN:HO(0.1%のTFAを含む)の勾配を使用するMAC-MOD 21.2×150mm ACE C18-PFP 5μmカラムでの逆相HPLCにより精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(2.3mg、0.006mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2122363.2 found 363.2。
調製13: 5-クロロ-3-フルオロ-2-ヒドラジニルピリジン
Figure 2022518741000059
5-クロロ-2,3-ジフルオロピリジン(2.0g、13.42mmol)のエタノール(30mL)中の撹拌溶液に、N.HO(3.35mL、67.11mmol)を添加し、そしてこの反応物を還流させ、そして16時間撹拌した。次いで、この反応物を冷却し、そして元の体積の半分まで濃縮し、次いで氷浴内で冷却して沈殿を誘発した。この沈殿物を濾過し、そして最小量のEtOHおよび水で洗浄し、次いで減圧下で乾燥させて、所望の生成物を白色粉末として得た(1.9g、11.76mmol)。(m/z):[M+H] calculated for CClFN163.0 found 163.9。
調製14: 6-クロロ-8-フルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン
Figure 2022518741000060
5-クロロ-3-フルオロ-2-ヒドラジニルピリジン(1.0g、6.21mmol)の、モレキュラーシーブを含むトリエトキシメタン(15mL)中の撹拌溶液に、触媒量のギ酸を添加した。この反応物を100℃まで加熱し、そして5時間撹拌した。次いで、この反応物を冷却し、そして濃縮し、そしてこの粗製物をジエチルエーテルで磨砕して、所望の化合物をオフホワイトの固体として得た(710mg、4.14mmol)。(m/z):[M+H] calculated for CClFN173.0 found 173.0。
調製15: 3-(((6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000061
tert-ブチル6-クロロ-8-フルオロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン(700mg、4.09mmol)のDMSO(20mL)中の撹拌溶液に、3-(ヒドロキシメチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(919mg、4.91mmol)およびCsCO(2.66g、8.18mmol)を添加し、そして反応物を120℃まで加熱し、そして8時間撹拌した。次いで、この反応物を室温まで冷却し、次いで水とEtOAcとの間で分配した。その有機層を単離し、水およびブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、次いで濃縮して、粗生成物を粘性液体として得た(730mg、2.15mmol)。この生成物をいかなる精製もせずに使用した。(m/z):[M+H] calculated for C1519ClN340.1 found 340.1。
調製16: 3-(((6-(4-ヒドロキシフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000062
3-(((6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(700mg、2.21mmol)のDME:EtOH:HO(7:2.3:1)(31mL)中の撹拌溶液に、(4-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(341mg、2.48mmol)を添加し、その後、NaCO(655mg、6.18mmol)を添加した。この反応混合物をアルゴンで15分間スパージし、その後、PdCl(dppf)(168mg、0.20mmol)を添加した。この反応物を120℃まで加熱し、そして6時間撹拌した。この反応混合物をセライトのパッドで濾過し、このパッドをEtOAcで洗浄し、そしてその濾液をHO(30mL)で希釈した。次いで、その濾液を、EtOAc(2×50mL)を使用して抽出した。その有機層を水で洗浄し、そしてNaSOで乾燥させ、濾過し、次いで減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。10%のMeOH:DCM溶媒系を使用する中性アルミナクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物をオフホワイトの固体として得た(400mg、1.00mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2124397.1 found 397.1。
調製17: 4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-6-イル)フェノール
Figure 2022518741000063
3-(((6-(4-ヒドロキシフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(350mg、0.88mmol)のDCM(15mL)中の撹拌溶液に、TFA(2.0mL)を添加した。この反応物を室温で3時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。その残渣をジエチルエーテルで磨砕して、所望の生成物のTFA塩を薄褐色固体として得た(445mg、1.50mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1616297.1 found 297.1。
実施例5: 1-(3-(((6-(4-ヒドロキシフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000064
4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-6-イル)フェノール(28mg、0.069mmol)のDMF(344μl)中の撹拌溶液に、DIPEA(72μl、0.412mmol)を添加し、次いで塩化アクリロイル(5.3μl、0.065mmol)を添加した。この反応を5分間行い、次いで減圧中で濃縮乾固させた。その粗製残渣を約1:1のAcOH:HOに再度溶解させ、そして18~45%のMeCN:HO(0.1%のTFAを含む)を使用する、Phenomenex 21.2×250mm Luna Axia C18カラムを使用しての逆相HPLCにより精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(7.6mg、0.022mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1918351.1 found 351.2。
調製18: 3-クロロ-5-(4-ヒドロキシフェニル)ピラジン-2-カルボニトリル
Figure 2022518741000065
3,5-ジクロロピラジン-2-カルボニトリル(300mg、1.72mmol)のジオキサン:HO(5.0mL:1.0mL)中の撹拌溶液に、(4-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(261mg、1.89mmol)を添加し、その後、CsCO(1.1g、3.44mmol)を添加した。この反応混合物をアルゴンで5分間パージし、次いでPdCl(dppf)(140mg、0.17mmol)を添加した。次いで、この反応物を100℃まで加熱し、そして3時間撹拌した。次いで、この反応物を冷却し、そしてセライトパッドで濾過し、そしてその濾液を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。次いで、この生成物を、10~12%のEtOAc:ヘキサンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を得た(140mg、0.60mmol)。位置化学を、NOE分析により確認した。(m/z):[M+H] calculated for C11ClN 233.0 found 233.1。
調製19: 3-(((3-シアノ-6-(4-ヒドロキシフェニル)ピラジン-2-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000066
NaH(鉱油中60%の分散物)(134mg、3.37mmol)を入れた、乾燥させた2つ口フラスコに、DMF(2.0mL)を0℃で添加した。これに、DMF(4.0mL)に溶解させた3-(ヒドロキシメチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(637mg、3.37mmol)を添加した。この反応物を0℃で30分間撹拌し、次いでDMF(4mL)中の3-クロロ-5-(4-ヒドロキシフェニル)ピラジン-2-カルボニトリル(650mg、2.81mmol)を添加した。この反応物を0℃で30分間撹拌した。次いで、この反応物を氷でクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この粗生成物を、20~25%のEtOAc:ヘキサンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を得た(610mg、1.60mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2022383.1 found 383.1。
調製20: 3-(((3-(アミノメチル)-6-(4-ヒドロキシフェニル)ピラジン-2-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000067
ラネーNi(1.0g)を入れた、乾燥させたフラスコに、MeOH(20mL)に溶解させた3-(((3-シアノ-6-(4-ヒドロキシフェニル)ピラジン-2-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(400mg、1.04mmol)を添加し、その後、NHOH(10mL)を添加した。次いで、この反応物を、バルーンを使用して水素の雰囲気下に置いた。この反応物を25℃で16時間撹拌した。次いで、この反応混合物をセライトのパッドで濾過し、そしてその濾液を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た(380mg、0.98mmol)。この生成物をいかなる精製もせずに使用した。(m/z):[M+H] calculated for C2026387.2 found 387.3。
調製21: 3-(((3-(ホルムアミドメチル)-6-(4-ヒドロキシフェニル)ピラジン-2-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000068
乾燥させた密封した耐圧チューブ内で、HCOH(0.53mL、14.25mmol)およびAcO(0.87mL、9.5mmol)の混合物を70℃で2時間加熱した。このホルミル化混合物を室温まで冷却し、次いで3-(((3-(アミノメチル)-6-(4-ヒドロキシフェニル)ピラジン-2-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(370mg、0.95mmol)のTHF(10mL)中の溶液に0℃で添加した。この反応物を室温で2時間撹拌した。この反応物を水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して、粗生成物を得た(360mg、0.87mmol)。この粗生成物をさらに精製せずにその後の反応で使用した。
調製22: 3-(((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピラジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000069
3-(((3-(ホルムアミドメチル)-6-(4-ヒドロキシフェニル)ピラジン-2-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(360mg、0.86mmol)のDCM(15mL)中の撹拌溶液に、TFAA(0.36mL、2.60mmol)を0℃で添加した。次いで、この反応物を室温まで温め、そして16時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得、これをさらには全く精製しなかった(350mg、0.89mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1815393.1 found 393.0。
調製23: 4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピラジン-6-イル)フェノール
Figure 2022518741000070
2,2,2-トリフルオロ-1-(3-(((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピラジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-イル)エタン-1-オン(350mg、0.89mmol)のMeOH(15mL)中の撹拌溶液に、0℃でKCO(360mg、2.67mmol)を添加した。次いで、この反応物を室温まで温め、そして1時間撹拌した。次いで、この反応物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この粗生成物を逆相prep.HPLCにより精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(90mg、0.304mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1616297.1 found 297.0。
実施例6: 1-(3-(((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピラジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000071
4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピラジン-6-イル)フェノール(28mg、0.069mmol)のDMF(344μl)中の撹拌溶液に、DIPEA(72μl、0.412mmol)を添加し、次いで塩化アクリロイル(5.3μl、0.065mmol)を添加した。この反応を5分間行い、次いで減圧中で濃縮乾固させた。この粗製残渣を約1:1のAcOH:HOに溶解させ、そして18~45%のMeCN:HO(0.1%のTFAを含む)を使用する、Phenomenex 21.2×250mm Luna Axia C18カラムを使用しての逆相HPLCにより精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(11.9mg、0.034mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1918351.1 found 351.1。
調製24: 5-ブロモ-3-フルオロピコリン酸メチル
Figure 2022518741000072
5-ブロモ-3-フルオロピコリノニトリル(8.0g、39.80mmol)のMeOH(80mL)中の撹拌溶液に、4NのHCl(80mL)を添加した。この反応物を還流下で30時間撹拌した。次いで、この反応物を減圧下で濃縮し、そしてその固体残渣を飽和NaHCOで中和し、そして酢酸エチルで抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この粗製物を、8~10%のEtOAc:ヘキサンの勾配を使用するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を白色固体として得た(5.5g、23.5mmol)。(m/z):[M+H] calculated for CBrFNO234.9 found 234.9。
調製25: (5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)メタノール
Figure 2022518741000073
5-ブロモ-3-フルオロピコリン酸メチル(2×8.0g、34.18mmol)のMeOH:THF(1:1)(2×400ml)中の撹拌溶液に、NaBH(2×3.9g、102.54mmol)を0℃で少しずつ添加し、次いでこの反応混合物を室温で2時間撹拌した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその粗製残渣を水で希釈し、そしてDCMで抽出した。その有機層を水およびブラインでさらに洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して、所望の生成物を白色固体として得た(13.01g、63.15mmol)。(m/z):[M+H] calculated for CBrFNO 206.9 found 207.0。
調製26: 5-ブロモ-2-(ブロモメチル)-3-フルオロピリジン
Figure 2022518741000074
(5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)メタノール(13.0g、63.41mmol)のDCM(200ml)中の撹拌溶液に、PBr(36.1mL、380.48mmol)を0℃で滴下により添加した。次いで、この反応混合物を室温で4時間撹拌した。この反応混合物を飽和NaHCOに少量ずつ注意深く注ぎ、そしてそのpHを約6で維持した。次いで、この溶液をDCMで抽出し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮した。次いで、この生成物を、10%のEtOAc:ヘキサンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を白色固体として得た(12.05g、44.81mmol)。(m/z):[M+H] calculated for CBrFN 266.8 found 267.1。
調製27: 2-((5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン
Figure 2022518741000075
5-ブロモ-2-(ブロモメチル)-3-フルオロピリジン(12.0g、44.60mmol)のDMF(100ml)中の撹拌溶液に、フタルイミド(7.21g、49.07mmol)およびKCO(12.30g、89.20mmol)を添加した。この反応物を室温で16時間撹拌した。次いで、この反応物を水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。その有機画分を合わせ、そして冷水およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮して、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製を全くせずにその後の反応で使用した(15.02g)。(m/z):[M+H] calculated for C14BrFN335.9 found 335.9。
調製28: (5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)メタンアミン
Figure 2022518741000076
2-((5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン(15.0g、44.77mmol)のEtOH(300ml)中の撹拌溶液に、ヒドラジン水和物(6.2mL、134.32mmol)を添加した。次いで、この反応物を50℃で6時間撹拌した。次いで、この反応物を冷却し、そして減圧下で濃縮し、そして高真空下で完全に乾燥させた。その固体残渣を過剰なDCMで希釈し、磨砕し、そして焼結漏斗で濾過し、そしてその残渣をDCMで2回洗浄した。その濾液を減圧下で濃縮して、所望の生成物を薄褐色の粘性液体として得た(9.1g、44.34mmol)。(m/z):[M+H] calculated for CBrFN205.9 found 205.8。
調製29: N-((5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)メチル)ホルムアミド
Figure 2022518741000077
密封チューブ内で、無水酢酸(41.4mL、439.02mmol)およびギ酸(19.86mL、526.8mmol)を70℃で2時間撹拌して、ホルミル化混合物を生成した。THF(200mL)中の(5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)メタンアミン(9.0g、43.90mmol)を含む別のフラスコに、0℃で、上記ホルミル化混合物を滴下の様式で添加した。この反応物を0℃で維持し、そして2時間撹拌した。次いで、この反応物を水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して、所望の生成物を薄褐色固体として得た(10.5g)。この粗生成物を、さらに精製せずにその後の反応で使用した。(m/z):[M+H] calculated for CBrFN 233.9 found 233.9。
調製30: 6-ブロモ-8-フルオロイミダゾ[1,5-a]ピリジン
Figure 2022518741000078
N-((5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)メチル)ホルムアミド(10.5g、45.06mmol)のDCM(100mL)中の撹拌溶液に、TFAA(無水トリフルオロ酢酸、20.27ml、135.1mmol)を0℃で滴下により添加した。この反応物を室温まで温め、そして3時間撹拌した。この反応物を0℃まで冷却し、そして飽和NaHCOでゆっくりとクエンチし、そしてDCMで抽出した。その有機層を減圧下で濃縮して、粗生成物を得、これを、20~25%のEtOAc:ヘキサンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を薄褐色固体として得た(5.05g、23.49mmol)。(m/z):[M+H] calculated for CBrFN215.9 found 215.9。
調製31: 3-(((6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000079
6-ブロモ-8-フルオロイミダゾ[1,5-a]ピリジン(1.5g、6.97mmol)のDMSO(20mL)中の撹拌溶液に、3-(ヒドロキシメチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.56g、8.37mmol)およびCsCO(4.54g、13.94mmol)を室温で添加した。この反応物を密封容器内で120℃で6時間撹拌した。この反応物を水で希釈し、そしてEtOAcを使用して抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮して、粗製残渣を得た。この粗製物の、30~40%のEtOAc:hex勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物を得た(1.8g、4.72mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1620BrN383.0 found 382.9。
調製32: 8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)-6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン
Figure 2022518741000080
3-(((6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.8g、4.72mmol)のDCM(18mL)中の撹拌溶液に、TFA(9.0mL)を0℃で窒素雰囲気下で添加した。この反応混合物を室温で2~3時間撹拌した。次いで、この反応物を濃縮し、そしてジエチルエーテルで磨砕して、所望の生成物をTFA塩として得た(2.2g、5.57mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1112BrN 283.0 found 282.9。
調製33: 4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-3,5-ジフルオロフェノール
Figure 2022518741000081
8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)-6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン(70mg、0.177mmol)のジオキサン(1.42mL)中の撹拌溶液に、(2,6-ジフルオロ-4-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(40mg、0.230mmol)を添加し、その後、炭酸セシウム(174mg、0.533mmol)の水(354μL)中の溶液を添加した。この反応物を密封し、そして110℃まで一晩加熱した。この反応物を減圧中で濃縮し、そしてさらに精製せずにその後の反応で使用した。(m/z):[M+H] calculated for C1715FN332.1 found 332。
実施例7: 1-(3-(((6-(2,6-ジフルオロ-4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000082
4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-3,5-ジフルオロフェノールのDMF(619μl)中の撹拌溶液に、DIPEA(130μl、0.742mmol)を添加し、次いで塩化アクリロイル(5.03μl、0.062mmol)を添加した。この反応物を10分間撹拌し、次いで減圧中で濃縮した。その粗製残渣を約1:1のAcOH:HOに溶解させ、次いで10~45%のMeCN:HOの勾配(0.1%のTFAを含む)を使用する、Phenomenex 21.2×250mm Luna Axia C18カラムを使用しての逆相HPLCにより精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(1.4mg、0.004mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2017386.1 found 386.1。
調製34: 4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-2,3-ジフルオロフェノール
Figure 2022518741000083
8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)-6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン(70mg、0.177mmol)のジオキサン(1.42mL)中の撹拌溶液に、(2,3-ジフルオロ-4-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(40mg、0.230mmol)を添加し、その後、炭酸セシウム(174mg、0.533mmol)の水(354μL)中の溶液を添加した。この反応物を密封し、そして110℃まで一晩加熱した。この反応物を減圧中で濃縮し、そしてさらに精製せずにその後の反応で使用した。(m/z):[M+H] calculated for C1715FN332.1 found 332。
実施例8: 1-(3-(((6-(2,3-ジフルオロ-4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000084
4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-2,3-ジフルオロフェノールのDMF(619μl)中の撹拌溶液に、DIPEA(130μl、0.742mmol)を添加し、次いで塩化アクリロイル(5.03μl、0.062mmol)を添加した。この反応物を10分間撹拌し、次いで減圧中で濃縮した。その粗製残渣を約1:1のAcOH:HOに溶解させ、次いで10~50%のMeCN:HOの勾配(0.1%のTFAを含む)を使用する、Phenomenex 21.2×250mm Luna Axia C18カラムを使用しての逆相HPLCにより精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(3.3mg、0.009mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2017386.1 found 386.1。
調製35: 4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-2-クロロ-6-メトキシフェノール
Figure 2022518741000085
8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)-6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン(70mg、0.177mmol)のジオキサン(1.42mL)中の撹拌溶液に、3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニルボロン酸(47mg、0.230mmol)を添加し、その後、炭酸セシウム(174mg、0.533mmol)の水(354μL)中の溶液を添加した。この反応物を密封し、そして110℃まで一晩加熱した。この反応物を減圧中で濃縮し、そしてさらに精製せずにその後の反応で使用した。(m/z):[M+H] calculated for C1818ClN361.1 found 361.2。
実施例9: 1-(3-(((6-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000086
4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-2-クロロ-6-メトキシフェノールのDMF(619μl)中の撹拌溶液に、DIPEA(130μl、0.742mmol)を添加し、次いで塩化アクリロイル(5.03μl、0.062mmol)を添加した。この反応物を10分間撹拌し、次いで減圧中で濃縮した。その粗製残渣を約1:1のAcOH:HOに溶解させ、次いで10~50%のMeCN:HOの勾配(0.1%のTFAを含む)を使用する、Phenomenex 21.2×250mm Luna Axia C18カラムを使用しての逆相HPLCにより精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(2.8mg、0.007mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2120ClN415.1 found 415.2。
調製36: (1R,3S,5S)-3-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000087
3-エキソ-ヒドロキシ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボン酸tert-ブチル(149mg、0.657mmol)のDMF(2.5mL)中の溶液に、0℃でカリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(THF中1M)(1.18mL、1.183mmol)を添加し、そしてこの反応物を0℃で10分間、室温で10分間、次いで0℃で5分間撹拌した。次いで、4-(8-フルオロイミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール(100mg、0.438mmol)のDMF(375uL)中の溶液をこの溶液に0℃で添加し、そしてその黒色の反応物を50℃まで加熱し、そして2時間撹拌した。この反応を5mLのHOでクエンチし、そして3×5mLのEtOAcで抽出した。その有機抽出物を合わせ、そしてNaSOで乾燥させ、濾過し、そしてセライト上に濃縮した。0~100%の勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、生成物を橙色固体として得た(79mg、0.181mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2925436.2 found 436。
調製37: 4-(8-(((1R,3S,5S)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)オキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール
Figure 2022518741000088
(1R,3S,5S)-3-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボン酸tert-ブチル(79mg、0.181mmol)のDCM(500μL)中の撹拌溶液に、TFA(500μL)を添加した。この反応物を2時間撹拌し、次いで減圧中で濃縮して、粗生成物をTFA塩として得た。この粗生成物をいかなる精製もせずに使用し、そして100%の収率とみなした(61mg、0.181mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2021 336.2 found 336。
実施例10: 1-((1R,3S,5S)-3-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000089
4-(8-(((1R,3S,5S)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)オキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール(61mg、0.136mmol)のDMF(950μL)中の撹拌溶液に、DIPEA(143μL、0.816mmol)を添加し、次いで塩化アクリロイル(8.84μL、0.015mmol)を添加した。この反応物を5分間撹拌し、そして減圧中で濃縮した。この粗製残渣を約1:1のAcOH:HOに溶解させ、そして10~50%のMeCN:HOの勾配(0.1%のTFAを含む)を使用する、Phenomenex 21.2×250mm Luna Axia C18カラムを使用しての逆相HPLCにより精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(12mg、0.031mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2323 390.2 found 390.0。
調製38: 3-(((6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000090
3-(ヒドロキシメチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.22g、6.51mmol)のDMF(15mL)中の溶液に、0℃で水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物)(279mg、6.98mmol)を添加し、そしてこの反応物を室温まで温め、そして30分間撹拌した。次いで、このアルコキシド懸濁物を、4-(8-フルオロイミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール(50mg、0.219mmol)のDMF(8.25mL)中の撹拌溶液に滴下により添加し、そして得られた反応物を室温まで温め、そして24時間撹拌した。この反応を60mLのHOでクエンチし、そして3×25mLのEtOAcで抽出した。その有機抽出物を合わせ、NaSOで乾燥させ、濾過し、そしてセライト上に濃縮した。その粗製物質を、0~80%のEtOAc:ヘキサンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物を白色固体として得た(1.48g、3.87mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1112BrNO 383.0 found 382.9。
調製39: 3-(((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000091
3-(((6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(889mg、2.33mmol)のジオキサン(9.3mL)中の溶液に、(4-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(385mg、2.79mmol)、水(2.3mL)中のリン酸三カリウム(1481mg、6.98mmol)、およびジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(ii)ジクロロメタン付加体(380mg、0.465mmol)を添加した。このバイアルを密封し、そして110℃まで18時間加熱した。次いで、この反応物を冷却し、そして減圧中でセライト上に濃縮して、粗生成物を得た。次いで、この生成物を、10~100%のEtOAc:Hexの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を得た。(m/z):[M+H] calculated for C2225 396.2 found 396.0。
調製40: 4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール
Figure 2022518741000092
3-(((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(671mg、1.697mmol)のDCM(5.0ml)中の溶液に、TFA(2.500ml)を添加し、そしてこの反応物を1時間撹拌した。次いで、この反応物を減圧中で直接濃縮し、そして高真空で一晩乾燥させて、粗生成物を得、これをさらには全く精製しなかった。(m/z):[M+H] calculated for C1717 296.1 found 295.9。
実施例11: 1-(3-(((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000093
4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール(39mg、0.095mmol)のDMF(475μL)中の撹拌溶液に、DIPEA(83μL、0.475mmol)を添加し、次いで塩化アクリロイル(7.7μL、0.095mmol)を添加した。この反応物を5分間撹拌し、そして減圧中で濃縮した。この粗製残渣を約1:1のAcOH:HOに溶解させ、そして5~45%のMeCN:HOの勾配(0.1%のTFAを含む)を使用する、Phenomenex 21.2×250mm Luna Axia C18カラムを使用しての逆相HPLCにより精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(2.4mg、0.007mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2019 350.1 found 350.1。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.19 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.55 (d, J = 8.5 Hz, 2H),6.88 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.80 (s, 1H), 6.32 (dd, J = 16.9, 10.2 Hz, 1H), 6.10 (dd, J = 16.9, 1.8Hz, 1H), 5.65 (dd, J = 10.3, 1.8 Hz, 1H), 4.47 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 4.38 (t, J= 8.6 Hz, 1H), 3.79 (dd, J = 10.1, 5.3 Hz, 1H)。
調製41: 3-(((6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000094
3-(ヒドロキシメチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.22g、6.51mmol)のDMF(15mL)中の溶液に、0℃で水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物)(279mg、6.98mmol)を添加し、そしてこの反応物を室温まで温め、そして30分間撹拌した。次いで、このアルコキシド懸濁物を、4-(8-フルオロイミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール(50mg、0.219mmol)のDMF(8.25mL)中の撹拌溶液に滴下により添加し、そして得られた反応物を室温まで温め、そして24時間撹拌した。この反応を60mLのHOでクエンチし、そして3×25mLのEtOAcで抽出した。その有機抽出物を合わせ、NaSOで乾燥させ、濾過し、そしてセライト上に濃縮した。その粗製物質を、0~80%のEtOAc:ヘキサンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物を白色固体として得た(1.48g、3.87mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1112BrNO 283.0 found 282.9。
調製42: 3-(((6-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000095
3-(((6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(370mg、0.968mmol)のジオキサン(5.16mL)中の撹拌溶液に、リン酸三カリウム(616mg、2.90mmol)の水(1.29mL)中の溶液、ジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(158mg、0.194mmol)、および3-クロロ-4-ヒドロキシフェニルボロン酸(200mg、1.16mmol)を添加した。このバイアルを密封し、110℃まで加熱し、そして18時間撹拌した。次いで、この反応物を室温まで冷却し、そしてセライト上に濃縮した。その粗製物質を、10~100%のEtOAc:ヘキサンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を得た(143mg、0.333mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2224ClN 431.1 found 431.1。
調製43: 4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-2-クロロフェノール
Figure 2022518741000096
tert-ブチルtert-ブチル3-(((6-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボキシレート(143mg、0.333mmol)のDCM(500μL)中の撹拌溶液に、TFA(500μL)を添加した。この反応物を2時間撹拌し、次いで減圧中で濃縮して、粗生成物をTFA塩として得た。この粗生成物をいかなる精製もせずに使用し、そして100%の収率とみなした(110mg、0.333mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1716ClN 331.0 found 331.2。
実施例12: 1-(3-(((6-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000097
4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-2-クロロフェノール(110mg、0.333mmol)のDMF(1.0mL)中の溶液に、DIPEA(192μl、1.097mmol)を添加し、次いで塩化アクリロイル(16.1μl、0.198mmol)を滴下により添加した。この反応物を5分間撹拌し、次いで減圧中で濃縮した。この粗製物質を約1:1のAcOH:HOに溶解させ、そして10~50%のMeCN:HO(0.1%のTFAを含む)の勾配を使用して、Phenomenex 21.2×250mm Luna Axia C18カラムで精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(8.6mg、0.022mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2018ClN 385.1 found 385.2。
調製44: 3-(((6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000098
3-(((6-ブロモイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(370mg、0.968mmol)のジオキサン(5.16mL)中の撹拌溶液に、リン酸三カリウム(616mg、2.90mmol)の水(1.29mL)中の溶液、ジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(158mg、0.194mmol)、および3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニルボロン酸(181mg、1.16mmol)を添加した。このバイアルを密封し、110℃まで加熱し、そして18時間撹拌した。次いで、この反応物を室温まで冷却し、そしてセライト上に濃縮した。その粗製物質を、10~100%のEtOAc:ヘキサンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を得た(274mg、0.621mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2428FN 442.2 found 442。
調製45: 4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノール
Figure 2022518741000099
3-(((6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(274mg、0.621mmol)のDCM(500μL)中の撹拌溶液に、TFA(500μL)を添加した。この反応物を2時間撹拌し、次いで減圧中で濃縮して、粗生成物をTFA塩として得た。この粗生成物をいかなる精製もせずに使用し、そして100%の収率とみなした(212mg、0.621mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1716ClN 342.1 found 342。
実施例13: 1-(3-(((6-(2-エチル-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)メチル)アゼチジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000100
4-(8-(アゼチジン-3-イルメトキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-5-エチル-2-フルオロフェノール(100mg、0.219mmol)のDMF(1.1mL)中の溶液に、DIPEA(192μl、1.097mmol)を添加し、次いで塩化アクリロイル(16.1μl、0.198mmol)を滴下により添加した。この反応物を5分間撹拌し、次いで減圧中で濃縮した。この粗製物質を約1:1のAcOH:HOに溶解させ、そして10~50%のMeCN:HO(0.1%のTFAを含む)の勾配を使用して、Phenomenex 21.2×250mm Luna Axia C18カラムで精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(2.1mg、0.005mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2222FN 396.16 found 396.1。
調製46: 3,3-ジフルオロ-4-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000101
3,3-ジフルオロ-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルのDMF(1.64mL)中の撹拌溶液に、0℃でカリウムヘキサメチルジシラジド(THF中1.0M)(1775μl、1.775mmol)を添加し、そしてこの反応物を室温まで温め、そして20分間撹拌した。このアルコキシド溶液を0℃まで冷却し、そして4-(8-フルオロイミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール(150mg、0.657mmol)の溶液を添加した。得られた反応物を室温で3時間撹拌し、次いで10mLのHOで希釈し、そして3×5mLのEtOAcで抽出した。その有機抽出物を合わせ、そしてNaSOで乾燥させ、濾過し、そしてセライト上に濃縮した。10~100%のEtOAc:ヘキサンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物を得た(176mg、0.394mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2325 446.1 found 446。
調製47: 4-(8-((3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)オキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール
Figure 2022518741000102
3,3-ジフルオロ-4-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(176mg、0.394mmol)のDCM(500μL)中の撹拌溶液に、TFA(500μL)を添加した。この反応物を2時間撹拌し、次いで減圧中で濃縮して、粗生成物をTFA塩として得た。この粗生成物をいかなる精製もせずに使用し、そして100%の収率とみなした(136mg、0.394mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C1817 346.1 found 346。
実施例14: 1-(3,3-ジフルオロ-4-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)ピペリジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000103
4-(8-((3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)オキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール(136mg、0.395mmol)のDMF(1.98mL)中の溶液に、DIPEA(414μl、2.37mmol)を添加し、次いで塩化アクリロイル(24.1μl、0.296mmol)を滴下により添加した。この反応物を5分間撹拌し、次いで減圧中で濃縮した。この粗製物質を約1:1のAcOH:HOに溶解させ、そして20~35%のMeCN:HO(0.1%のTFAを含む)の勾配を使用して、Phenomenex 21.2×250mm Luna Axia C18カラムで精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(5.6mg、0.014mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2119 400.1 found 400.1。
調製48: (2R,4R)-4-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)-2-メチルピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000104
(2R,4R)-4-ヒドロキシ-2-メチルピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(170mg、0.789mmol)のDMF(1.3mL)中の撹拌溶液に、KHMDS(THF中1.0M)(1.42mL、1.42mmol)を添加した。次いで、4-(8-フルオロイミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール(120mg、0.526mmol)のDMF(1.3mL)中の溶液をこのカリウムアルコキシド溶液に添加した。この反応物を50℃で2時間撹拌し、次いで室温まで冷却した。この反応混合物をHO(10mL)で希釈し、そして3×5mLのEtOAcで抽出した。その有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、そしてセライト上に濃縮した。0~100%のEtOAc:ヘキサンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、所望の生成物を得た(49mg、0.116mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2429 424.2 found 424.2。
調製49: (2R,4R)-4-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)-2-メチルピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022518741000105
(2R,4R)-4-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)-2-メチルピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルのDCM(1.0mL)中の撹拌溶液に、TFA(1.0mL)を添加し、そしてこの反応物を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応物を減圧下で濃縮して、所望の生成物をTFA塩として得た(51mg、0.116mmol)。この粗生成物をさらなる精製を全く行わずに使用した。(m/z):[M+H] calculated for C1921 324.1 found 324.2。
実施例15: 1-((2R,4R)-4-((6-(4-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル)オキシ)-2-メチルピペリジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2022518741000106
4-(8-(((2R,4R)-2-メチルピペリジン-4-イル)オキシ)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)フェノール(51mg、0.117mmol)のDMF(585μL)中の溶液に、DIPEA(123μL、0.702mmol)を添加し、次いで塩化アクリロイル(7.6μl、0.094mmol)を滴下により添加した。この反応物を5分間撹拌し、次いで減圧中で濃縮した。この粗製物質を約1:1のAcOH:HOに溶解させ、そして10~50%のMeCN:HO(0.1%のTFAを含む)の勾配を使用して、Phenomenex 21.2×250mm Luna Axia C18カラムで精製して、所望の生成物をTFA塩として得た(7.8mg、0.021mmol)。(m/z):[M+H] calculated for C2223 478.1 found 478.0。
表1の化合物16~52を、類似の合成方法により、適切な出発物質を使用して調製した。
Figure 2022518741000107
Figure 2022518741000108
Figure 2022518741000109
Figure 2022518741000110
Figure 2022518741000111
Figure 2022518741000112
Figure 2022518741000113
生物学的アッセイ
本開示の化合物を、下記の生物学的アッセイのうちの1つまたはそれより多くにおいて、特徴付けた。
アッセイ1:生化学的JAKおよびTyk2キナーゼアッセイ
4つのLanthaScreen JAK生化学的アッセイのパネル(JAK1、2、3およびTyk2)を、通常のキナーゼ反応緩衝液(50mM HEPES,pH7.5、0.01%Brij-35、10mM MgClおよび1mM EGTA)に含めた。組換えGSTタグ化JAK酵素およびGFPタグ化STAT1ペプチド基質をLife Technologiesから入手した。
段階または不連続希釈した化合物を、それらの4つのJAK酵素の各々および基質とともに、白色384ウェルマイクロプレート(Corning)において周囲温度で1時間プレインキュベートした。続いて、ATPを加えて、1%DMSOを含む10μLの総体積でキナーゼ反応を開始した。JAK1、2、3およびTyk2についての最終的な酵素濃度は、それぞれ4.2nM、0.1nM、1nMおよび0.25nMであり;使用された対応するKm ATP濃度は、25μM、3μM、1.6μMおよび10μMであり;基質濃度は、4つすべてのアッセイについて200nMである。キナーゼ反応を周囲温度で1時間進めた後、TR-FRET希釈緩衝液(Life Technologies)中のEDTA(最終濃度10mM)およびTb-抗pSTAT1(pTyr701)抗体(Life Technologies,最終濃度2nM)の10μL調製物を加えた。そのプレートを周囲温度で1時間インキュベートした後、EnVisionリーダー(Perkin Elmer)において読み出した。発光シグナル比(Emission ratio signals)(520nm/495nm)を記録し、それを用いて、DMSOに基づくパーセント阻害値およびバックグラウンドコントロールを算出した。
用量反応分析のために、パーセント阻害のデータを化合物の濃度に対してプロットし、Prismソフトウェア(GraphPad Software)を用いて、4パラメータのロバストな適合モデルからIC50値を決定した。結果は、pIC50(IC50の対数に負号をつけたもの)として表され、続いてCheng-Prusoff式を用いてpKi(解離定数Kiの対数に負号をつけたもの)に変換した。
アッセイ2:細胞JAK3効力アッセイ:Tall-1 T細胞におけるIL-2刺激pSTAT5の阻害
Tall-1ヒトT細胞株(DSMZ)におけるインターロイキン-2(IL-2)刺激STAT5リン酸化の阻害に対する試験化合物の効力を、AlphaLisaを使用して測定した。IL-2はJAK3を介してシグナル伝達するので、このアッセイによりJAK3細胞効力の尺度を提供する。
リン酸化STAT5を、AlphaLISA SureFire Ultra pSTAT5(Tyr694/699)キット(PerkinElmer)によって測定した。
Tall-1細胞株由来のヒトT細胞を、37℃、5%CO加湿恒温器において、15%熱失活ウシ胎児血清(FBS,Life Technologies)、2mM Glutamax(Life Technologies)、25mM HEPES(Life Technologies)、および1×Pen/Strep(Life Technologies)が補充されたRPMI(Life Technologies)中で培養した。化合物をDMSOで段階希釈し、空のウェルに音響学的に分注した。アッセイ培地(10%FBS(ATCC)が補充された無フェノールレッドDMEM(Life Technologies))を分注し(4μL/ウェル)、プレートを900rpmで10分間振盪した。細胞を、アッセイ培地(4μL/ウェル)中に45,000細胞/ウェルで播種し、37℃、5%COで1時間インキュベートした後、予め加温したアッセイ培地(4μL)中にIL-2(R&D Systems;最終濃度300ng/mL)を30分間加えた。サイトカイン刺激の後、細胞を、1×PhosStopおよびComplete tablet(Roche)を含む6ulの3×AlphaLisa溶解緩衝液(PerkinElmer)で溶解した。ライセートを、室温(RT)にて900rpmで10分間振盪した。リン酸化STAT5を、pSTAT5 AlphaLisaキット(PerkinElmer)によって計測した。新たに調製したアクセプタービーズ混合物を、緑色フィルタリングした100lux未満の光の下でライセート(5μL)上に分注した。プレートを900rpmで2分間振盪し、短時間遠沈し、RTの暗所で2時間インキュベートした。ドナービーズを、緑色フィルタリングした100lux未満の光の下で分注した(5μL)。プレートを900rpmで2分間振盪し、短時間遠沈し、RTの暗所で一晩インキュベートした。ルミネセンスを、EnVisionプレートリーダー(PerkinElmer)を用いて緑色フィルタリングした100lux未満の光の下で689nmでの励起および570nmでの発光を使用して測定した。
試験化合物のIL-2に応答する阻害性効力を測定するために、ヒトT細胞株におけるpSTAT5に結合したビーズの平均発光強度を計測した。化合物濃度に対するシグナル強度の阻害曲線の解析から、IC50値を決定した。データは、pIC50(負の常用対数IC50)値(平均値±標準偏差)として表される。
アッセイ3:マウス脾細胞から単離されたCD4+ T細胞におけるIL-2刺激pSTAT5の阻害
マウス脾細胞から単離されたCD4+ T細胞におけるインターロイキン-2(IL-2)刺激STAT5リン酸化の阻害に対する試験化合物の効力を、AlphaLisaを使用して測定した。IL-2はJAK3を介してシグナル伝達するので、このアッセイにより、マウスにおけるJAK3細胞効力の尺度を提供する。
リン酸化STAT5を、AlphaLISA SureFire Ultra pSTAT5(Tyr694/699)キット(PerkinElmer)によって測定した。
CD4+ T細胞を、マウス脾細胞から、磁気カラム(Miltnyi Biotec)での負の選択により単離し、そしてアッセイ培地(10%のFBS(ATCC)を補充した、フェノールレッドを含まないDMEM(Life Technologies))に再懸濁させた。細胞を50,000細胞/ウェルで、アッセイ培地中に播種した(2μL/ウェル)。化合物をDMSOで段階希釈し、そしてアッセイ培地中で2×最終濃度まで希釈した。化合物を添加し(4μl/ウェル)、そして細胞を37℃、5%COで1時間インキュベートし、その後、IL-2(R&D Systems;最終濃度7ng/ml)を、予熱したアッセイ培地(2μL)に30分間添加した。サイトカイン刺激の後、細胞を、2ulの5×AlphaLisa溶解緩衝液(PerkinElmer)で溶解した。ライセートを、室温(RT)にて900rpmで10分間振盪した。リン酸化STAT5を、pSTAT5 AlphaLisaキット(PerkinElmer)によって計測した。新たに調製したアクセプタービーズ混合物を、緑色フィルタリングした100lux未満の光の下でライセート(5ul)上に分注した。プレートを900rpmで2分間振盪し、短時間遠沈し、RTの暗所で2時間インキュベートした。ドナービーズを、緑色フィルタリングした100lux未満の光の下で分注した(5μl)。プレートを900rpmで2分間振盪し、短時間遠沈し、RTの暗所で一晩インキュベートした。ルミネセンスを、EnVisionプレートリーダー(PerkinElmer)を用いて緑色フィルタリングした100lux未満の光の下で689nmでの励起および570nmでの発光を使用して測定した。
試験化合物のIL-2に応答する阻害性効力を測定するために、マウス脾細胞から単離された初代CD4+ T細胞におけるpSTAT5に結合したビーズの平均発光強度を計測した。化合物濃度に対するシグナル強度の阻害曲線の解析から、IC50値を決定した。データは、pIC50(負の常用対数IC50)値(平均値±標準偏差)として表される。
化合物7、8、9、11、12、13、15、20、24、28、31、および34は全て、このアッセイにおいて、6.0を超えるpIC50値を有した。
アッセイ4:JAK細胞傷害性アッセイ
CellTiter-Glo発光細胞生存能/細胞傷害性アッセイを、通常の生育条件下のBEAS-2Bヒト肺上皮細胞(ATCC)において行った。
細胞を、37℃の5%CO加湿恒温器内にて、10%FBS(Hyclone)、100U/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン(Life Technologies)および2mM GlutaMAX(Life Technologies)が補充された50%DMEM/50%F-12培地(Life Technologies)中で生育した。アッセイの1日目に、細胞を、25μLの培地が入った、白色384ウェル組織培養プレート(Corning)に500細胞/ウェルの密度で播種し、恒温器内で一晩接着させた。アッセイの2日目に、試験化合物の用量反応物を含む5μLの培地を加え、37℃で48時間インキュベートした。その後、30μLのCellTiter-Glo検出液(Promega)を加え、オービタルシェーカー上で5分間混合し、さらに10分間インキュベートした後、EnVisionリーダーにおいて読み出した。ルミネセンスシグナルを記録し、パーセントDMSOコントロール値を算出した。
用量反応分析のために、パーセントDMSOコントロールデータを化合物の濃度に対してプロットして、各データポイントをつなぐ線によって用量反応曲線を作成した。各曲線が15%阻害閾値を横断する濃度をCC15と定義する。結果は、CC15値の対数に負号をつけたものであるpCC15として表した。
このアッセイにおいてより低いpCC15値を示す試験化合物は、細胞傷害性を引き起こす可能性がより低いと予想される。このアッセイにおいて試験した本開示の化合物は代表的に、5~約6のpCC15値を示した。
アッセイ5:Caco-2透過アッセイ
Caco-2透過アッセイを行って、試験化合物が、経口投与後に腸を通過して血流に入る能力をモデリングした。(ヒト小腸単層の密着結合を模倣するようにデザインされた)細胞単層を溶液中の試験化合物が透過する速度を測定した。
CacoReady 24ウェルトランズウェルプレートを、ADMEcell(Alameda,CA)から入手した。化合物を、10mM DMSO保存溶液から5μMの濃度で2連(n=2)にて評価した。試験した化合物の受動的透過性を、頂端-基底外側(A-B)方向のP-gp輸送タンパク質を阻害するためにベラパミル(25μM)と共にCaco-2細胞単層を使用して評価した。37℃、5%CO恒温器内で実験を行った。Caco-2培養培地は、標準的な濾過DMEM、FCS10%、L-グルタミン1%、およびPenStrep1%からなった。基底膜アッセイプレートを、750μLの輸送緩衝液をA-Bウェルに加えることによって調製した。CacoReady(商標)プレートを、頂端ウェルからCaco-2培地を除去して新鮮な輸送培地と置換する(200μLにて全部で3回洗浄)ことによって調製した。次いで、ブランク培地(200μL)を、A-Bウェルのために希釈化合物と置換した。インキュベーションを開始するために、基底プレートを恒温器から取り出し、その上に頂端部を加えた。時間ゼロ(t0)のために、頂端区分および基底区分からサンプル(40μL)を回収した。120分後(t120)に頂端区分および基底区分からサンプルを再度回収した。全サンプルを希釈し、LC-MS/MSによる生物分析のために調製した。cm/秒で示す透過係数(K、A-B方向の平均+ベラパミルの見かけ上の透過)を、dQ(flux)/(dt×領域×濃度)として計算した。
このアッセイにおいて、およそ5×10-6cm/sec未満のK値を、全身曝露を最小にして結腸を標的化するために好ましいとみなす。およそ10×10-6cm/sec未満のK値もまた、全身曝露を最小にして結腸を標的化するために十分であり得る。比較として、PF-06651600(合成により入手可能なJAK3阻害剤(2-プロペン-1-オン,1-[(2S,5R)-2-メチル-5-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ)-1-ピペリジニル]))は、25のKp値を示した。
インビトロアッセイ結果
実施例1~52の全ての化合物を、上記アッセイのうちの1つまたはそれより多くで試験した。
下記の表2において、JAK1、JAK 2、JAK3、およびTYK2酵素アッセイについて、Aは、10以上のpK値(K≦0.1nM)を表し、Bは、9~10のpK値(1nM~0.1nMのK)を表し、Cは、8~9のpK値(10nM~1nMのK)を表し、Dは、7~8のpK値(100nM~10nMのK)を表し、そしてEは、7以下のpK値(100nM以上のK)を表す。Tall-1効力アッセイについて、Aは、7.5以上のpIC50値(IC50≦32nM)を表し、Bは、6.7(を含む)~7.5のpIC50値(200nM~32nMのIC50)を表し、そしてCは、6~6.7のpIC50値(1μM~200nMのIC50)を表す。JAK3(pKi)-JAK1(pKi)の値について、Aは、3以上の値を表し、Bは、2.3~3の値を表し、そしてCは、1.8~2.3の値を表す。Cacoアッセイについて、Aは、5×10-6cm/sec未満の値を表し、Bは、5×10-6~10×10-6cm/secの値を表し、Cは、10×10-6~25×10-6cm/secの値を表す。
Figure 2022518741000114
Figure 2022518741000115
Figure 2022518741000116
アッセイ6:結腸および結晶のマウス薬物速度論
6匹の雄性Balb/cマウスに、1%のHPMC+0.1%のTween-80中10mg/kgの化合物を、PO投与により投与した。用量投与の0.5時間後、2時間後および6時間後に、動物を麻酔し、そして末梢血サンプルを心臓穿刺により集め、その後、結腸の内容物および結腸組織を集めた。
血液サンプルをKEDTA中に集め、そして遠心分離(4℃で12,000rpm)により血漿に処理するまで、氷上で貯蔵した。血漿サンプルをクラスター管に移し、そしてドライアイスに載せ、その後、冷凍庫で貯蔵した。各動物からの結腸の内容物を、末梢血採取の各時点に集めた。結腸組織を生理食塩水でフラッシュし、そして叩いて乾燥させた。結腸および結腸内容物組織を、0.1%のギ酸を含む滅菌水9:1(水:組織、v/w)を使用してホモジナイズした。ホモジナイズした組織および結腸内容物をクラスター管に移し、そしてドライアイスに載せ、その後、冷凍庫で貯蔵した。全てのサンプルを、LC/MS/MSを使用して、分析用標準物質に対して分析した。
化合物の複合薬物速度論パラーメータを、ノンコンパートメント分析により、Phoenix WinNonlin Version 6(Certara,St.Louis,MO)を使用し、そして2つの動物/時点からの平均値を使用して、決定した。定量限界(BQL)未満の血漿濃度については、測定可能な最低濃度またはBLOQ(定量限界未満)を使用した。
結腸対血漿比を、結腸AUC対結晶AUCの比として決定した。化合物12、13、16、および24は、200を超える結腸対血漿比を示した。化合物15は、30を超える結腸対血漿比を示した。化合物30は、8を超える結腸対血漿比を示した。
対照的に、参照化合物(PF-06651600、合成により入手可能なJAK3阻害剤)2-プロペン-1-オン,1-[(2S,5R)-2-メチル-5-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ)-1-ピペリジニル]は、2.8の結腸対血漿比を示した。
本発明について、その具体的な局面または実施形態を参照して記述してきたが、本発明の真の趣旨および範囲から逸脱することなく、種々の変更が為され得るまたは同等物で代用され得ることが、当業者には理解されるであろう。加えて、適用される特許法および規制によって許可される程度まで、本明細書において引用されているすべての刊行物、特許および特許出願は、各文書が参照により本明細書に個々に組み込まれたのと同程度まで、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

Claims (39)

  1. 式(I):
    Figure 2022518741000117
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式(I)において、
    およびXは各々独立して、NおよびCHから選択され;
    Figure 2022518741000118
    は、
    Figure 2022518741000119
    からなる群より選択され;
    、R、R、およびRは各々独立して、HおよびC1~3アルキルからなる群より選択され;
    、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRは各々独立して、HおよびC1~3アルキルからなる群より選択され、ここで該C1~3アルキル基は、1個~3個のハロゲンで必要に応じて置換され得;
    Aは、
    (a)1個の窒素原子を含み、そしてN、S、S(O)およびOから選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含む、4員~8員の単環式複素環式基、ならびに
    (b)1個の窒素原子を含み、そしてN、S、S(O)およびOから選択される1個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含む、6員~10員の多環式複素環式基
    からなる群より選択され、
    ここでLは、Aの炭素原子に結合しており、そしてAは、1個~3個のR基で必要に応じて置換されており;
    各Rは独立して、F、CN、C1~3アルコキシ、およびC1~3アルキルからなる群より選択され、ここで該C1~3アルキル基は、OH、OMeまたは1個~3個のハロゲンで必要に応じて置換され得;
    は:
    Figure 2022518741000120
    からなる群より選択され、
    ここでRおよびRは各々独立して、H、C3~5シクロアルキルおよびC1~6アルキルからなる群より選択され;
    は、H、Cl、OMe、MeおよびFからなる群より選択され;
    は、H、Me、Et、CF、OMe、およびFからなる群より選択され;
    は、H、Me、OMe、Cl、およびFからなる群より選択され;そして
    は、H、Me、Et、およびFからなる群より選択される、
    化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
  2. 式(II):
    Figure 2022518741000121
    を有する、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  3. 式(III):
    Figure 2022518741000122
    を有する、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  4. 式(IV):
    Figure 2022518741000123
    を有する、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  5. は:
    Figure 2022518741000124
    からなる群より選択される、請求項4に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  6. は、
    Figure 2022518741000125
    である、請求項4に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  7. Aは、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、2-アザスピロ[3.3]ヘプタン、およびノルトロパンからなる群より選択され、ここでAは、1個~3個のR基で必要に応じて置換されている、請求項4~6のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  8. Aは、アゼチジンおよびピペリジンからなる群より選択され、ここでAは、1個~3個のR基で必要に応じて置換されている、請求項4~7のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  9. Figure 2022518741000126
    は、
    Figure 2022518741000127
    からなる群より選択される、請求項4~8のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  10. Figure 2022518741000128
    は、
    Figure 2022518741000129
    からなる群より選択される、請求項4~9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  11. Figure 2022518741000130
    は:
    Figure 2022518741000131
    からなる群より選択される、請求項4~10のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  12. Figure 2022518741000132
    は:
    Figure 2022518741000133
    からなる群より選択される、請求項4~11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  13. Figure 2022518741000134
    は:
    Figure 2022518741000135
    からなる群より選択される、請求項4~12のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  14. Figure 2022518741000136
    は:
    Figure 2022518741000137
    からなる群より選択される、請求項1~13のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  15. Figure 2022518741000138
    は:
    Figure 2022518741000139
    からなる群より選択され;
    Figure 2022518741000140
    は、
    Figure 2022518741000141
    からなる群より選択され;
    は、
    Figure 2022518741000142
    であり;そして
    Aは、アゼチジンおよびピペリジンからなる群より選択され、ここでAは、1個または2個のR基で必要に応じて置換されており、ここで各Rは独立して、メチルおよびフルオロからなる群より選択される、
    請求項4に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  16. 前記化合物は:
    Figure 2022518741000143
    からなる群より選択される、請求項4に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  17. 請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、および薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。
  18. 胃腸炎症性疾患を処置するために有用な1つまたはそれより多くの他の治療剤をさらに含有する、請求項17に記載の薬学的組成物。
  19. 哺乳動物における胃腸炎症性疾患の処置において使用するための、請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  20. 前記胃腸炎症性疾患は、免疫チェックポイント阻害剤によって誘発される大腸炎、CTLA-4阻害剤によって誘発される大腸炎、移植片対宿主病関連大腸炎、コラーゲン蓄積大腸炎、リンパ球性大腸炎、ベーチェット病、回腸炎、好酸球性食道炎、および感染性大腸炎からなる群より選択される、請求項19に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  21. 前記胃腸炎症性疾患は潰瘍性大腸炎である、請求項19に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  22. 前記胃腸炎症性疾患はクローン病である、請求項19に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  23. 前記胃腸炎症性疾患はセリアック病である、請求項19に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  24. 哺乳動物における胃腸炎症性疾患の処置のための医薬の製造のための、請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩の使用。
  25. 前記胃腸炎症性疾患は、免疫チェックポイント阻害剤によって誘発される大腸炎、CTLA-4阻害剤によって誘発される大腸炎、移植片対宿主病関連大腸炎、コラーゲン蓄積大腸炎、リンパ球性大腸炎、ベーチェット病、回腸炎、好酸球性食道炎、および感染性大腸炎からなる群より選択される、請求項24に記載の使用。
  26. 前記胃腸炎症性疾患は潰瘍性大腸炎である、請求項24に記載の使用。
  27. 前記胃腸炎症性疾患はクローン病である、請求項24に記載の使用。
  28. 前記胃腸炎症性疾患はセリアック病である、請求項24に記載の使用。
  29. 哺乳動物における炎症性皮膚疾患の処置において使用するための、請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  30. 皮膚T細胞リンパ腫の処置において使用するための、請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  31. 哺乳動物における炎症性皮膚疾患の処置のための医薬の製造のための、請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩の使用。
  32. 皮膚T細胞リンパ腫の処置のための医薬の製造のための、請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩の使用。
  33. 哺乳動物における胃腸炎症性疾患を処置する方法であって、該方法は、該哺乳動物に、請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、および薬学的に受容可能なキャリアを投与する工程を包含する、方法。
  34. 前記胃腸炎症性疾患は、免疫チェックポイント阻害剤によって誘発される大腸炎、CTLA-4阻害剤によって誘発される大腸炎、移植片対宿主病関連大腸炎、セリアック病、コラーゲン蓄積大腸炎、リンパ球性大腸炎、ベーチェット病、回腸炎、好酸球性食道炎、および感染性大腸炎からなる群より選択される、請求項33に記載の方法。
  35. 前記胃腸炎症性疾患は潰瘍性大腸炎である、請求項33に記載の方法。
  36. 前記胃腸炎症性疾患はクローン病である、請求項33に記載の方法。
  37. 前記胃腸炎症性疾患はセリアック病である、請求項33に記載の方法。
  38. 哺乳動物における炎症性皮膚疾患を処置する方法であって、該方法は、請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を含有する薬学的組成物を、該哺乳動物の皮膚に塗布する工程を包含する、方法。
  39. 哺乳動物における皮膚T細胞リンパ腫を処置する方法であって、該方法は、請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を含有する薬学的組成物を、該哺乳動物の皮膚に塗布する工程を包含する、方法。
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