JP2022512587A - アミノアルキル(メタ)アクリレートの安定化 - Google Patents

アミノアルキル(メタ)アクリレートの安定化 Download PDF

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Abstract

本発明は、アミノアルキル(メタ)アクリレートの合成方法におけるエステル交換触媒の分解を防止するための、少なくとも1種のN-オキシル化合物と、N-オキシル化合物以外の少なくとも1種の重合阻害剤とを含む安定化化合物の使用に関する。好ましくは、エステル交換触媒はチタン有機金属化合物であり、安定化組成物は、少なくとも1種のN-オキシル誘導体と、フェノール化合物及びフェノチアジン化合物から選択される少なくとも1種の重合阻害剤とを1~10の間、好ましくは4~10の間(限界値含む)の重量比で含む。

Description

本発明は、エステル交換によるアミノアルキル(メタ)アクリレートの製造に関する。
本発明のより具体的な主題は、エステル交換触媒の分解及びアミノアルキル(メタ)アクリレートのラジカル重合の両方を阻害するための、エステル交換によってアミノアルキル(メタ)アクリレートを合成する方法における、少なくとも1種のN-オキシル化合物及び従来の重合阻害剤から選択される少なくとも1種の重合阻害剤を含む安定化組成物の使用である。
式(I)の(メタ)アクリル酸エステルを
Figure 2022512587000001
[式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは直鎖若しくは分岐アルキル基、又は環状脂肪族、アリール、アルキルアリール又はアリールアルキル基であり、これらは窒素原子などのヘテロ原子を含むことができる。]
式(II)のアルキル(メタ)アクリレートと
Figure 2022512587000002
[Rは上で定義されたとおりであり、Rは1~4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝アルキル基であることができる。]
式(III)のアルコール
-OH(III)
[式中、Rは上で定義されたとおりである。]
との反応によるエステル交換処理を経て調製することは知られた慣行である。
エステル交換反応は、エステル交換触媒の存在下、一般に有機金属錯体の存在下で起こる。
しかし、このような方法の実施は重合の問題に直面している。実際、(メタ)アクリルモノマーの製造及び/又は精製における厄介な態様の1つが、これらの化合物の不安定さ及びそれらがポリマーの形成に向けて進みやすい傾向にあることはよく知られた事実である。温度の影響によるラジカル反応によって引き起こされるこの進行は、特に、これらのモノマーが合成及び精製される工程、例えば、蒸留工程の間に促進される。その結果、工場の装置では固体のポリマー堆積物が形成され、それが最終的に閉塞を引き起こし、洗浄のために工場を停止する必要が生じる。
このため、(メタ)アクリル酸エステルを合成するための方法、特にエステル交換によってジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートを合成するための方法において、反応媒体を安定化するために、重合阻害剤が使用される。
従来の重合阻害剤は、一般に、N-オキシル化合物、例えば、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル及びその誘導体、フェノール又はナフトール、例えば、2,6-tert-ブチル-p-クレゾール、ヒドロキノン又はヒドロキノンのモノメチルエーテル、芳香族アミン、例えば、N,N-ジフェニルアミン、リン化合物、例えば、トリフェニルホスファイト、及び硫黄化合物、例えば、フェノチアジンから選択される。
これらの化合物は、単独で又は混合物として使用することができ、具体的な例は、文献US2004/0171868号及びUS2004/0168903号に記載されているように、過剰のフェノチアジンと4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル(4-HTと呼ばれる)との使用である。
文献EP467850号では、エチレン性不飽和モノマーの合成方法で使用される装置の閉塞を防ぐために、フェノチアジンとN,N-ジエチルヒドロキシルアミン又はN,N-ジ-tert-ブチルヒドロキシルアミンなどのアミンとの混合物を使用することが推奨される。
重合阻害剤として2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル及びその誘導体などのN-オキシル誘導体は、(メタ)アクリルモノマーとの有効性で有名であり、該有効性はヒドロキノン又はフェノチアジン変種という従来の重合阻害剤の安定化効力よりも優れていることがある。
文献DE19956509A1号は、アクリル酸の重合を阻害するための4-ヒドロキシ2,2,6,6-テトラエチルピペリジン-N-オキシル(4-HT)の安定化特性を示す。この誘導体は単独で使用されるか、又は処理温度が高い場合には、阻害剤組成物の側で高い安定性を維持するようにフェノチアジンと組み合わせて使用され得る。
文献EP765856号によれば、アクリル酸の安定化組成物は、4-ヒドロキシ2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルオキシ(4-HT)とヒドロキノンメチルエーテルなどのフェノール誘導体との混合物によって得られる。
文献US5,322,960号には、N-オキシル化合物、フェノール化合物、フェノチアジン化合物の混合物による(メタ)アクリル酸及びそのエステルの安定化が記載されている。実施例は、4-HT/ヒドロキノン/フェノチアジン単独又はそのうち2つを組にした混合物の使用を例示する。この文献は、安定剤の三元混合物の存在下での安定化に対する改善を教示する。
N-オキシル化合物をエステル交換反応によるアミノアルキル(メタ)アクリレートの合成中に唯一の重合阻害剤として使用した場合、出願人の会社は、重合に向けた安定化におけるそのような化合物の有効性にもかかわらず、不溶性固体化合物の発生を観察した。これらの固体はエステル交換触媒の分解により生じる無機塩であると同定された。これらの固体の形成はエステル交換反応器の汚損を引き起こし、工業生産ユニットでの保守作業につながる。また、エステル交換触媒として使用される有機金属錯体の活性は、これらの条件下で低下し、その結果、反応収率が低下することに気づいた。
驚くべきことに、本発明者らは、N-オキシル化合物を、N-オキシル化合物以外の少なくとも既定量の重合阻害剤と組み合わせることにより、この問題が解決できることを見出した。本発明者らは、事実上、N-オキシル化合物と、他の従来の重合阻害剤から選択される少なくとも1種の重合阻害剤との組み合わせにより、エステル交換によるアミノアルキル(メタ)アクリレートの合成中のラジカル重合の反応の抑制だけでなく、有機金属錯体の形態のエステル交換触媒の側の分解の防止も可能になり、このため製造工場における保守作業を低減しつつ、合成中に高い触媒活性を維持することが可能になることを見出した。
先行技術は、文献EP765856号、EP620206号、及びDE19956509A1号のように、N-オキシル化合物とヒドロキノンのようなフェノール化合物及び/又はフェノチアジンとを組み合わせることを教示しているが、これは重質副生成物の生成につながるラジカル重合に対する(メタ)アクリル酸及びそれらのエステルの安定化にのみ関係する。エステル交換による合成中の触媒の分解に関連した問題は提起されず、示唆さえされていない。
したがって、本発明は、エステル交換によるアミノアルキル(メタ)アクリレートの合成中の触媒の分解を回避しながら、ラジカル重合反応から生じる重質副生成物の形成を防止するのに有効な重合阻害剤の組成物を提供する。
米国特許出願公開第2004/0171868号明細書 米国特許出願公開第2004/0168903号明細書 欧州特許出願公開第467850号明細書 独国特許出願公開第19956509号明細書 欧州特許出願公開第765856号明細書 米国特許第5322960号明細書 欧州特許出願公開第620206号明細書
したがって、本発明の主題は、式(II)のアルキル(メタ)アクリレート
Figure 2022512587000003
[式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは1~4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝のアルキル基であることができる。]
の式(III)
HO-A-N(R’)(R’)(III)
[式中、
- Aは直鎖又は分枝のC~Cアルキレン基であり、
- R’及びR’は互いに同一であるか、又は異なり、水素原子又はC~Cアルキル基を表す。好ましくは、R’及びR’はC~Cアルキル基を表す。]
のアルコールR-OHによるエステル交換により、アミノアルキル(メタ)アクリレートを合成する方法において、エステル交換触媒の分解を阻害するための、少なくとも1種のN-オキシル化合物及びN-オキシル化合物以外の少なくとも1種の重合阻害剤を含む安定化組成物の使用である。
本発明の1つの実施形態において、N-オキシル化合物は、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル(TEMPOと呼ばれる)及びその誘導体、例えば4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル(4-OH-TEMPO又は4-HT)、又は4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル(4-Oxo-TEMPO)、並びにこれらの化合物の混合物から選択される。
N-オキシル化合物は、好ましくは、以下の構造を有する4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル(4-OH-TEMPO又は4-HT)(CAS番号2226-96-2)である。
Figure 2022512587000004
1つの実施形態において、重合阻害剤はフェノール化合物及びフェノチアジン化合物から選択される。
「フェノール化合物」という用語は、フェノール、ナフトールに由来する化合物、及びキノンを包含する。
フェノール化合物としては、p-アミノフェノール、p-ニトロソフェノール、2-tert-ブチルフェノール、4-tert-ブチルフェノール、2,4-ジ-tert-ブチルフェノール、2-メチル-4-tert-ブチルフェノール、4-メチル-2,6-tert-ブチルフェノール(又は2,6-tert-ブチル-p-クレゾール)又は4-tert-ブチル-2,6-ジメチルフェノール、ヒドロキノン(HQ)、ヒドロキノンメチルエーテル(HQME)が挙げられるが、これらに限定されない。
「フェノチアジン化合物」という用語は、フェノチアジン及びその誘導体、好ましくはフェノチアジン(PTZ)を包含する。
好ましくは、安定化組成物は、フェノチアジン、4-メチル-2,6-tert-ブチルフェノール、ヒドロキノン、及びヒドロキノンメチルエーテルから選択される少なくとも1種の重合阻害剤を含む。
1つの実施形態において、N-オキシル化合物は、安定化組成物中に過剰に存在する。
1つの実施形態において、1種以上の重合阻害剤に対するN-オキシル化合物の質量比は1~10の間であり、好ましくは2~10の間であり、より優先的には4~10の間であり、より具体的には5~10の間であり、前記質量比は、含まれる端点によって表される。
1つの実施形態において、エステル交換触媒は、IV族金属をベースとする有機金属錯体である。IV族金属は好ましくはチタンである。
1つの実施形態において、エステル交換触媒は、以下の式の1つに適合する。
・ M(OR(式中、Rは直鎖又は分枝のC~Cアルキル基であり、MはTi、Zr、HfなどのIV族金属である)。
・ M{OC(CH)=CH-C(CH)=O}(式中、MはTi、Zr、HfなどのIV族金属である)。
エステル交換触媒には、より具体的には、テトラアルキル(エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル)チタネートなどのチタンアルコキシド、又はTi、Zr、又はHfアセチルアセトネートが含まれ得る。
本発明によれば、重合阻害剤とN-オキシル化合物との組み合わせにより、エステル交換によりアミノアルキル(メタ)アクリレートを合成する方法において、好ましくはエステル交換によりジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートを合成する方法において、N-オキシル化合物を唯一の重合阻害剤として使用した場合に観察される有機金属触媒の分解を抑制することができる。さらに、この組合せは重合阻害剤単独よりも重合阻害においてはるかに効果的であることが分かった。
本発明のさらなる主題は、式(II)のアルキル(メタ)アクリレートの
Figure 2022512587000005
[式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは1~4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝のアルキル基であることができる。]
式(III)のアルコールR-OH
HO-A-N(R’)(R’)(III)
[式中、
- Aは直鎖又は分枝のC~Cアルキレン基であり、
- R’及びR’は互いに同一であるか、又は異なり、水素原子又はC~Cアルキル基を表す。好ましくは、R’及びR’は、C~Cアルキル基を表す。]
を用いた、以下の式
・ M(OR(式中、Rは直鎖又は分枝のC~Cアルキル基であり、MはTi、Zr、HfなどのIV族金属である)、
・ M{OC(CH)=CH-C(CH)=O}(式中、MはTi、Zr、HfなどのIV族金属である)
の1つに適合する有機金属化合物から選択されるエステル交換触媒の存在下でのエステル交換によるアミノアルキル(メタ)アクリレートの合成方法であって、エステル交換が、1~10の間、好ましくは2~10の間、より優先的には4~10の間、より具体的には5~10の間の質量比であって、包含される端点で表される質量比の少なくとも1種のN-オキシル誘導体とフェノール化合物及びフェノチアジン化合物から選択される少なくとも1種の重合阻害剤とを含む安定化組成物の存在下で実施されることを特徴とする合成方法に関する。
本発明において、「安定化組成物」とは、前記安定化組成物の存在下で、反応混合物中において、ラジカル重合の二次反応が、また金属触媒の分解も阻害されることを意味する。
したがって、本発明は、触媒効果の損失のない、又は反応器の洗浄を必要とせずに、長期間にわたって連続的に操作することができるアミノアルキル(メタ)アクリレートの合成方法を提供する。
これから、本発明は以下の説明において、より詳細にかつ非限定的な方法で説明される。
本発明は、式(I)のアミノアルキル(メタ)アクリレート
Figure 2022512587000006
の、式R-OHのアルコール
[式中、R、R及びRは上で定義されたとおりである。]
による式(II)
Figure 2022512587000007
のアルキル(メタ)アクリレートのエステル交換反応を介した合成に関する。
「(メタ)アクリル」という用語はアクリル又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」という用語はアクリレート又はメタクリレートを意味する。
アルコールR-OHの可能な例には、N,N-ジメチルアミノエタノール(DMAE)、N,N-ジエチルアミノエタノール、N,N-ジメチルアミノプロパノール、2-アミノエタノール、及び2-メチルアミノエタノールが挙げられる。
アルコールR-OHは好ましくは式(III)のジアルキルアミノアルコールである:
HO-A-N(R’)(R’)(III)
[式中、
- Aは直鎖又は分枝のC~Cアルキレン基であり、
- R’及びR’は互いに同一であるか、又は異なり、水素原子又はC~Cアルキル基を表す。好ましくは、R’及びR’はC~Cアルキル基を表す。]
好ましくは、アルコールR-OHはN,N-ジメチルアミノエタノール(DMAE)であり、以下ジメチルアミノエタノールとも呼ばれる。
好ましくは、式(II)のアルキル(メタ)アクリレートは、メチルアクリレート又はエチルアクリレートであり、より優先的にはエチルアクリレートである。
1つの実施形態において、本発明は、エチルアクリレート(EA)とジメチルアミノエタノールとのエステル交換反応によるジメチルアミノエチルアクリレート(DMAEA)の合成に関する。
エステル交換触媒は有機金属錯体であり、一般的にはアルコールR-OH1モル当たり0.001~0.02モル、好ましくは0.005~0.01モルの範囲の量で使用される。
エステル交換触媒は、チタンをベースとする有機金属錯体であることが好ましい。
反応温度は一般に80~150℃の間であり、圧力は一般に0.5~1.1barの間に維持される。反応温度は90~130℃の間が好ましく、圧力は0.65bar~大気圧程度である。
本発明によれば、少なくとも1種のN-オキシル誘導体及びN-オキシル誘導体以外の少なくとも1種の重合阻害剤を含む安定化組成物は、不溶性塩への触媒の分解を回避しながら、合成中のラジカル重合の二次反応を防止することを可能にする。
安定化組成物は、一般に、反応物の初期充填量に対して100~5000ppm、好ましくは500~3000ppmの割合で、アルキル(メタ)アクリレート(II)中の溶液の形態でエステル交換反応器に導入される。
N-オキシル化合物は、好ましくは安定化組成物中に過剰に存在し、一般に、N-オキシル化合物の質量による量は、安定化組成物に対して50%を超え、好ましくは80%を超え、80%~95%であり得る。
本発明によってもたらされる利点は、エステル交換による方法に悪影響を及ぼさずに、(メタ)アクリルモノマーの安定化において重合阻害剤単独よりも高性能の安定化組成物を使用することの利点である。
以下の実施例は本発明を例示するが、その範囲を限定しない。
以下の例では、特に記載のない限り、すべての濃度を質量%及びppmで示し、使用した略号は次のとおりである。
EA:エチルアクリレート
DMAE:ジメチルアミノエタノール
DMAEA:ジメチルアミノエチルアクリレート
PTZ:フェノチアジン
4-HT:4-OH-TEMPO
HQME:ヒドロキノンメチルエーテル
Ti(OEt):テトラエチルチタネート
TOF:ターンオーバー頻度
MIS:懸濁物質
すべての発明例及び比較例に用いられたプロトコールは、以下のとおりであった。
ジャケット内で、135℃で恒温油を循環させて加熱され、マルチニットパッキング、カラム上部の水-グリコール混合物を含む凝縮器、還流ヘッド、真空分離器、受器及びトラップを備えた蒸留塔に乗せた撹拌0.5L反応器に、EA、重質アルコール(DMAE)、及びエステル交換触媒(Ti(OEt)を連続的に供給する。
重合阻害剤(PTZ、4-HT、EMHQ)又はこれらの化合物の混合物)をEAとの混合物として連続的に注入する。
合成の間中ずっと、空気を反応混合物中に散布する。反応を119~121℃の温度で860~870mm Hgの減圧下で行う。
反応中に生成したエタノールを、EA/エタノール共沸混合物として、エタノールが生成する速度で除去する。
変換率を共沸混合物の屈折率解析によって監視する。エタノールの含有率は58~62%の間である。
粗製反応混合物を、オーバーフローを用いて取り出し、受器に回収し、120時間の運転後に分析する。
底部流及び蒸留物流をガスクロマトグラフィーで分析して、所望のエステルの収率及び重質アルコールの変換を確認した。
阻害剤を分析し、液体クロマトグラフィーにより定量化した。
熱平衡を用いて重質不純物(触媒+生成した重質副生成物)を定量化した。
これらの分析に基づいて、120時間後の触媒活性も、下記の式に従って計算したTOFの値によって求める。滞留時間Rtはエステル交換反応器の底部での抽出流量に従って決定する。
Figure 2022512587000008
本発明に従った試験を、4-HTが過剰な4-HTとPTZとの混合物(実施例1~3)、又は4-HTが過剰な4-HTとHQMEとの混合物(実施例4)のいずれかの形態の重合阻害剤を用いて実施した。
比較のため、4-HT単独(例5)、PTZ単独(例6)、又はPTZが過剰な4-HTとPTZとの混合物(例7)を用いて試験を行った。
本発明に従ったすべての試験(実施例1~4)について、反応器は120時間の運転後も完全に清浄なままであり、反応器の汚損は観察されなかった。
4-HT単独で行われた比較試験(例5)は、合成中に蓄積する白色無機化合物の発生を示し、24時間の運転からの反応器の汚損及び触媒活性の喪失を伴った。
PTZ単独(例6)又はPTZが過剰な4-HTとPTZとの混合物(例7)で行った比較試験は、エステル交換反応器中での可溶性ポリマー(重質物>1.0%)のより多い形成を示した。
これらの試験結果を以下の表1にまとめた。
Figure 2022512587000009

Claims (10)

  1. 式(II)のアルキル(メタ)アクリレート
    Figure 2022512587000010
    (式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは1~4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝のアルキル基であることができる。)
    の、式(III)のアルコールR-OH
    (III)HO-A-N(R’)(R’
    (式中、
    - Aは直鎖又は分枝のC~Cアルキレン基であり、
    - R’及びR’は、互いに同一であるか又は異なり、水素原子又はC~Cアルキル基、好ましくはC~Cアルキル基を表す。)
    を用いた、以下の式
    ・ M(OR(式中、Rは直鎖又は分枝のC~Cアルキル基であり、MはTi、Zr、HfなどのIV族金属である)、
    ・ M{OC(CH)=CH-C(CH)=O}(式中、MはTi、Zr、HfなどのIV族金属である)
    の1つに適合する有機金属化合物から選択されるエステル交換触媒の存在下でのエステル交換によるアミノアルキル(メタ)アクリレートの合成方法であって、前記エステル交換反応が、少なくとも1種のN-オキシル誘導体とフェノール化合物及びフェノチアジン化合物から選択される少なくとも1種の重合阻害剤とを端点を含む1~10の間の質量比で含む安定化組成物の存在下で実施されることを特徴とする合成方法。
  2. 前記アミノアルキル(メタ)アクリレートがジメチルアミノエチルアクリレートであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記N-オキシル化合物が、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル(TEMPOと呼ばれる)、及び4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル(4-OH-TEMPO)又は4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル(4-Oxo-TEMPO)などのその誘導体、並びにこれらの化合物の混合物から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記安定化組成物が、フェノチアジン、4-メチル-2,6-tert-ブチルフェノール、ヒドロキノン、及びヒドロキノンメチルエーテルから選択される少なくとも1種の重合阻害剤を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記1種以上の重合阻害剤に対する前記N-オキシル化合物の質量比が、端点を含む2~10の間である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記1種以上の重合阻害剤に対する前記N-オキシル化合物の質量比が、端点を含む4~10の間である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記1種以上の重合阻害剤に対する前記N-オキシル化合物の質量比が、端点を含む5~10の間である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記アルコールR-OHがジメチルアミノエタノールである、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記IV族金属Mがチタンである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記エステル交換触媒が、テトラアルキル(エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル)チタネートなどのチタンアルコキシド、又はTi、Zr又はHfアセチルアセトネートから選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
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