JPH11222462A - 高純度(メタ)アクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents

高純度(メタ)アクリル酸エステルの製造方法

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JPH11222462A
JPH11222462A JP10021049A JP2104998A JPH11222462A JP H11222462 A JPH11222462 A JP H11222462A JP 10021049 A JP10021049 A JP 10021049A JP 2104998 A JP2104998 A JP 2104998A JP H11222462 A JPH11222462 A JP H11222462A
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映夫 谷
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進士 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 入手容易な触媒を用い高反応率で高純度の
(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法の提供。 【解決手段】 メチル(メタ)アクリレートとC3〜2
0のアルコールを、触媒としてテトラメチルチタネー
ト、重合防止剤として一般式1のN−オキシル化合物を
用い反応させて(メタ)アクリル酸エステルを製造す
る。 (R〜Rはアルキル基、RはH、OH、OR、O
COR、NHCORまたはO−[(EO)+(PO)
]−H、RはH、またはRとRは一緒に=Oを
表わす。RはC1〜18のアルキル基、アルケニル基ま
たはアリール基であり、アルキル基は直鎖状でも分岐し
てもよく、アリール基はアルキル基が置換してもよく、
EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を
示し、nとmは同一または異なる0〜10の整数を示
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は(メタ)アクリル酸
エステルのエステル交換法による製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エステル交換法による(メタ)アクリル
酸エステルの製造法としては、チタン系触媒やスズ系触
媒を使用する方法などが知られている。テトラアルキル
チタネート触媒を用いる方法として、例えば特開平1−
258642号公報には立体障害フェノールを重合防止
剤として組み合わせる方法が開示され、特開平4−66
555号公報にはアルコールのアルキル基と同一のアル
キル基を持つテトラアルキルチタネートを用いる方法が
開示されている。また、特開平5−320205号公報
および特開平5−320217号公報では、特定のN−
オキシル化合物が単独であるいはその他の重合防止剤と
併せて用いる重合防止方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
1−258642号記載の方法は高い反応率で反応を行
うと、触媒由来のアルコール又はそのエステルが反応系
に混入するという問題があった。また、特開平4−66
555号記載の方法は、原料アルコールに応じて触媒を
用意する必要があり、アルコールの種類によっては市販
品が存在しないために、その都度触媒から製造しなけれ
ばならないという問題があった。
【0004】本発明の目的は、入手が容易な触媒を用い
て高い反応率で高純度の(メタ)アクリル酸エステルを
製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な問題点を解決すべく、鋭意検討した結果、原料のエス
テルにメチル(メタ)アクリレートを使用し、触媒にテ
トラメチルチタネート、重合防止剤として特定のN−オ
キシル化合物を用いることにより、高純度の(メタ)ア
クリル酸エステルを重合することなく容易に得られるこ
とを見いだし、本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、メチル(メタ)アク
リレートと炭素数3〜20のアルコールとを反応させて
(メタ)アクリル酸エステルを製造する際に、触媒とし
てテトラメチルチタネートを用い、かつ重合防止剤とし
て下記一般式(1)で示されるN−オキシル化合物を用
いることを特徴とする高純度(メタ)アクリル酸エステ
ルの製造方法である。
【0007】
【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4はアルキル基、R5はH、
OH、OR、OCOR、NHCORまたはO−[(E
O)n+(PO)m]−H、R6はH、またはR5とR 6
一緒になって=Oを表わす。ただし、Rは炭素数1〜1
8のアルキル基、アルケニル基またはアリール基であ
り、アルキル基は直鎖状であっても分岐していてもよ
く、アリール基はアルキル基が置換したものであっても
よく、EOはエチレンオキシ基を、POはプロピレンオ
キシ基を示し、nおよびmは同一または異なる0〜10
の整数を示す。)
【0008】一般に、チタン系触媒はビニルエステル等
の重合触媒としても用いられるため、使用量が少ないこ
とが好ましい。テトラメチルチタネートは、他のテトラ
アルキルチタネートと比較して分子量が最も小さいた
め、同一モル比で反応した場合、テトラメチルチタネー
ト(分子量172)は最も少ない量で反応する利点を有
する。例えば2−エチルヘキシルメタクリレートを製造
する場合、特開平4−66555号公報によれば、テト
ラ(2−エチルヘキシル)チタネート(分子量565)
を製造し反応させる必要があるが、テトラ(2−エチル
ヘキシル)チタネートを使用する場合はテトラメチルチ
タネートの約3倍量必要とし、触媒量が多くなる。
【0009】また、テトラメチルチタネート以外のテト
ラアルキルチタネートを使用した場合、触媒に由来する
アルコールまたはそのエステルが不純物として生成する
が、テトラメチルチタネートを使用した場合、触媒に由
来するメタノールはエステル交換反応の副生物でもあ
り、メチル(メタ)アクリレートとの共沸により系外に
取り除くため、触媒に由来する不純物が発生しない利点
を有し、以下に示すすべてのアルコール類とメチル(メ
タ)アクリレートとのエステル交換反応に触媒として供
することができる。一方、ここで用いられる重合防止剤
N−オキシル化合物は系内に過剰にあるメチル(メタ)
アクリレートと反応しても、いささかも重合防止効果を
損なうことがないため、特開平1−258642号公報
のようにバルキーな基を導入して反応性を少なくした立
体障害フェノールを用いる必要がない。また、少量で優
れた重合防止効果が期待される。従って、チタン系の中
で、分子量が最も小さい触媒テトラメチルチタネートと
重合防止剤N−オキシル化合物を組み合わせた本発明
は、反応、重合防止を通して優れた利点を併せ持つ組み
合わせである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の(メタ)アクリル酸エス
テルの製造方法において原料であるメチル(メタ)アク
リレートとは、慣用されるようにメチルアクリレートま
たはメチルメタクリレートをいう。また、原料として用
いる炭素数3〜20のアルコールとしては、アルカノー
ル類、アルコキシアルカノール類、アルケノキシアルカ
ノール類、アルケノール類、フェノキシアルカノール
類、シクロアルカノール類、アルキルシクロアルカノー
ル類、シクロアルキルアルカノール類、フェニルアルカ
ノール類、アルキルフェニルアルカノール類、ハロアル
カノール類、シアノアルカノール類、アミノアルカノー
ル類などが挙げられるが、アルカノール類、アルケノー
ル類、アミノアルケノール類が好ましく、アルカノール
が特に好ましい。具体的には、n−プロパノール、イソ
プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、ター
シャリーブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノ
ール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチ
ルヘキサノール、ラウリルアルコール、ステアリルアル
コール、トリデカノール、ジメチルアミノエタノール、
ジエチルアミノエタノ−ル、シクロヘキサノール、3,
3,5−トリメチルシクロヘキサノール、4−ターシャ
リーブチルシクロヘキサノール、フェノール、ベンジル
アルコール、1−フェニルエチルアルコール、2−フェ
ニルエチルアルコール、フェノキシエタノール、メトキ
シエタノール、エトキシエタノール、ブトキシエタノー
ル、アリルアルコール、メタリルアルコールなどが挙げ
られるがこれに限定されるものではない。
【0011】メチル(メタ)アクリレートとアルコール
との仕込み混合比率は、アルコール1モルに対して、通
常メチル(メタ)アクリレート1.0〜4.0モル、好
ましくは1.2〜3.0モルである。
【0012】本発明において、触媒として用いるテトラ
メチルチタネートは市販品を用いることができる。テト
ラメチルチタネートの使用量は、仕込みアルコール1モ
ルに対して、通常0.0001〜0.1モル、好ましく
は0.0004〜0.03モル、より好ましくは0.0
005〜0.01モルである。0.0001モル未満で
は(メタ)アクリル酸エステルの収率が低下したり、未
反応物の回収量が増えたり、反応時間が長くなって生産
性を低下させるなどの欠点がある。また、0.1モルを
越えても、(メタ)アクリル酸エステルの収率や、反応
時間等が大きく変化することはなく、ただ単に触媒使用
量の増大をもたらすばかりでなく、釜残成分の増大を招
くだけである。
【0013】本発明で重合防止剤として使用する前記一
般式(1)で表わされるN−オキシル化合物としては、
例えば2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−
オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン−N−オキシル、4−アセチルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシ
ル、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン−N−オキシル、4−メタクリロイル
オキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N
−オキシル、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−
テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル、4−メトキ
シ−2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−N−オ
キシル、4−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン−N−オキシル、4−フェノキシ−2,2,
6,6−ピペリジン−N−オキシル、4−ベンジルオキ
シ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オ
キシル、4−アセチルアミノ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン−N−オキシル、4−アクリロイルア
ミノ−2,2,6,6ーテトラメチルピペリジン−N−
オキシル、4−メタクリロイルアミノ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ベンゾ
イルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
−Nーオキシル、4−シンナモイルアミノ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−
クロトニルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン−N−オキシル、4−プロピオニルアミノ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、
4−ブチリルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン−N−オキシル、2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリドン−N−オキシル、4−[H−(E
O)2−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン−N−オキシル、4−[H−(EO)4−O]−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、
4−[H−(EO)6−O]−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−(EO)
8−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−
N−オキシル、4−[H−(EO)10−O]−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−
[H−[(EO)2+(PO)4]−O]−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H
−[(EO)4+(PO)3]−O]−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−
[(EO)6+(PO)3]−O]−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−(P
O)10−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン−N−オキシル、4−[H−(PO)6−O]−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、
4−[H−[(EO)5+(PO)10]−O]−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル等
が挙げられるがこれに限定されるものではない。表1お
よび表2にこれら及びその他のオキシル化合物の代表例
を示した。
【0014】なお、一般式(1)において基O−[(E
O)n+(PO)m]−Hについては、エチレンオキシ基
とプロピレンオキシ基の配列は自由に選択することがで
きる。
【0015】これらの重合防止剤は単独でも使用できる
が、2種類以上の併用も可能であり、さらに、他の重合
防止剤を併用することによって、これらの重合防止剤に
よる相乗効果により、より優れた重合防止効果が得られ
ることもある。
【0016】N−オキシル化合物の使用量は、通常メチ
ル(メタ)アクリレートに対して30〜5000pp
m、好ましくは50〜3000ppm、より好ましくは
100〜800ppmであり、反応原料と混合して用い
られる。N−オキシル化合物が30ppm未満では充分
な重合防止効果を得るのが困難となり、製品である(メ
タ)アクリル酸エステルの収率が低下する。一方、50
00ppmを超えて使用しても重合防止効果に大きな差
は認められない。
【0017】反応温度は60〜150℃である。原料と
してメチル(メタ)アクリレートを使用するので、反応
の進行とともにメタノールが副生するが、この副生メタ
ノールはメチル(メタ)アクリレートとの共沸混合物と
して反応系外に取り出される。反応の終了はさらに共沸
混合物が留出しなくなることによって知ることができる
が、反応系内の仕込みアルコールが完全に消費されるこ
とによって知ることもできる。その後さらに反応を進行
させ、完結に至らしめる。上記反応で得られた反応生成
物中には、(メタ)アクリル酸エステルと未反応のメチ
ル(メタ)アクリレート、触媒及び重合防止剤が含ま
れ、減圧下に蒸留精製または水洗することにより(メ
タ)アクリル酸エステルを高純度、高品質で得ることが
できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例をあげて説
明する。使用した重合防止剤は表1に示す化合物の番号
で表示した。なお、メチルメタクリレートはMMA、メ
チルアクリレートはMA、テトラメチルチタネート触媒
はTMTと略記する。
【0019】[実施例1]20段オルダーショウ蒸留塔
を備えた還流装置を用い、1L容の側管付き四つ口フラ
スコに、MMA400g(4モル)、アリルアルコール
116g(2モル)、TMT 0.17g(0.001
モル)及び化合物1、0.08g(200ppm対MM
A)をフラスコ内に仕込み、空気気流下に攪拌して5時
間エステル交換反応を行った。この間、反応で生成する
メタノールはMMAとの共沸で系外に除去した。このと
き反応液の温度は89℃から115℃まで上昇した。次
にこの反応液を減圧下で蒸留し、純度100%(ガスク
ロマトグラフでの分析結果)のアリルメタクリレート2
40gが得られた。また、得られたアリルメタクリレー
ト中の重金属及び窒素化合物を分析した結果、これらの
物質は全く含まれなかった。また、釜及び塔の重合も認
められなかった。
【0020】[実施例2]化合物1に代えて化合物2を
0.08g用いた以外は実施例1と同様に反応、蒸留を
行い、アリルメタクリレート242gを得た。また、得
られたアリルメタクリレート中の重金属及び窒素化合物
を分析した結果、これらの物質は全く含まれなかった。
釜及び塔の重合も認められなかった。
【0021】[実施例3]化合物1に代えて化合物5を
0.08g用いた他は、実施例1と同様にしてアリルメ
タクリレート241gを得た。また、得られたアリルメ
タクリレート中の重金属及び窒素化合物を分析した結
果、これらの物質は全く含まれなかった。釜及び塔の重
合も認められなかった。
【0022】[比較例1]化合物1に代えて3,5−ジ
ターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエンを0.0
8g(200ppm対MMA)用いた他は、実施例1と
同様にして空気気流下に攪拌してエステル交換反応を行
った。この間、反応で生成するメタノールをMMAとの
共沸で系外に除去しようとしたが、反応2時間で釜液が
重合して粘性が増大したため、反応を継続することがで
きなくなった。
【0023】[比較例2]化合物1に代えて4−ヒドロ
キシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンを0.
08g(200ppm対MMA)用いた他は、実施例1
と同様にして空気気流下に攪拌し、エステル交換反応を
行った。この間、反応で生成するメタノールをMMAと
の共沸で系外に除去しようとしたが、反応0.5時間で
釜液が重合して粘性が増大したため、反応を継続するこ
とができなくなった。
【0024】[実施例4]アリルアルコールに代えてn
−ブチルアルコールを148g(2モル)、また化合物
1に代えて化合物5を0.08g(200ppm対MM
A)用いた他は、実施例1と同様にして5時間エステル
交換反応を行った。このとき反応液の温度は100℃か
ら135℃まで上昇した。次にこの反応液を減圧下で蒸
留し純度100%(ガスクロマトグラフでの分析結果)
のn−ブチルメタクリレート262gを得た。また、得
られたn−ブチルメタクリレート中の重金属及び窒素化
合物を分析した結果、これらの物質は全く含まれなかっ
た。釜及び塔の重合も全く認められなかった。
【0025】[実施例5]n−ブチルアルコール148
g(2モル)、MA258g(3モル)、TMT0.1
7g(0.001モル)及び化合物4、0.10g(4
00ppm対MA)を実施例4と同様に反応させた結
果、純度100%のn−ブチルアクリレート238gが
得られ、重金属及び窒素化合物は全く含まれなかった。
釜及び塔の重合も認められなかった。
【0026】[実施例6]n−ブチルアルコール148
g(2モル)、MMA300g(3モル)、TMT0.
17g(0.001モル)及び化合物13、0.09g
(300ppm対MMA)を実施例4と同様に反応させ
た結果、純度100%のn−ブチルメタクリレート26
6gが得られ、重金属及び窒素化合物は全く含まれなか
った。釜及び塔の重合も認められなかった。
【0027】[比較例3]MMAの量を280g(2.
8モル)とし、化合物5に代えてトリス(3,5−ジタ
ーシャリーブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシア
ヌレートを0.084g(300ppm対MMA)用い
た他は、実施例4と同様にして空気気流下に攪拌してエ
ステル交換反応を行った。この間、反応で生成するメタ
ノールはMMAとの共沸で系外に除去しようとしたが、
反応1.5時間で釜液が重合して粘性が増大したため、
反応を継続することができなくなった。
【0028】[実施例7]シクロヘキサノール200g
(2モル)、MMA400g(4モル)、TMT0.6
9g(0.004モル)及び化合物8、0.12g(3
00ppm対MMA)を実施例4と同様に仕込み、若干
の減圧下で反応させた。この間、反応温度は100℃か
ら115℃まで上昇した。得られた反応液を減圧下で蒸
留し、純度100%のシクロヘキシルメタクリレート3
19gが得られ、製品中には、重金属及び窒素化合物は
全く含まれなかった。また、釜及び塔の重合も認められ
なかった。
【0029】[実施例8]ベンジルアルコール216g
(2モル)、MMA400g(4モル)、TMT0.1
4g(0.0008モル)及び化合物20、0.12g
(300ppm対MMA)を実施例7と同様に若干の減
圧下で反応させた結果、純度100%のベンジルメタク
リレート336gが得られ、重金属及び窒素化合物は全
く含まれなかった。釜及び塔の重合も認められなかっ
た。
【0030】[実施例9]2−エチルヘキサノール26
1g(2モル)、MA344g(4モル)、TMT0.
34g(0.002モル)及び化合物20、0.138
g(300ppm対MA)を実施例7と同様に若干の減
圧下で反応させた結果、純度100%の2−エチルヘキ
シルアクリレート339gが得られ、重金属及び窒素化
合物は全く含まれなかった。釜及び塔の重合も認められ
なかった。
【0031】[実施例10]2−エチルヘキシルアルコ
ール261g(2.0モル)、MMA400g(4モ
ル)、TMT0.17g(0.001モル)及び化合物
20、0.12g(300ppm対MMA)を実施例7
と同様に若干の減圧下で反応させた結果、純度100%
の2−エチルヘキシルメタクリレート373gが得ら
れ、重金属及び窒素化合物は全く含まれなかった。釜及
び塔の重合も認められなかった。
【0032】[比較例4]2−エチルヘキサノール26
1g(2モル)、MMA400g(4モル)、TMT
0.17g(0.001モル)及び1,3,5−トリメ
チル−2,4,6−トリス(3,5−ジターシャリーブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン0.12g
(300ppm対MMA)を実施例7と同様に若干の減
圧下で反応させた。反応温度112℃になった時点で、
釜液が重合して粘性が増大したため、反応を継続するこ
とができなくなった。
【0033】[実施例11]ラウリルアルコール373
g(2モル)、MMA400g(4モル)、TMT0.
17g(0.001モル)及び化合物21、0.12g
(300ppm対MMA)を実施例7と同様に減圧下で
反応させた結果、純度100%のラウリルメタクリレー
ト462gが得られ、重金属及び窒素化合物は全く含ま
れなかった。釜及び塔の重合も認められなかった。
【0034】[実施例12]ラウリルアルコール373
g(2モル)、MMA400g(4モル)、TMT、
0.17g(0.001モル)及び化合物28、0.1
2g(300ppm対MMA)を実施例7と同様に減圧
下で反応させた結果、純度100%のラウリルメタクリ
レート451gが得られ、重金属及び窒素化合物は全く
含まれなかった。釜及び塔の重合も認められなかった。
【0035】[実施例13]ステアリルアルコール27
1g(1モル)、MMA300g(3モル)、TMT、
0.17g(0.001モル)及び化合物28、0.0
9g(300ppm対MMA)を実施例7と同様に減圧
下で反応させた結果、純度100%のステアリルメタク
リレート315gが得られ、重金属及び窒素化合物は全
く含まれなかった。釜及び塔の重合も認められなかっ
た。
【0036】[比較例5]ステアリルアルコール271
g(1モル)、MMA300g(3モル)、テトラステ
アリルチタネート1.11g(0.001モル)及び化
合物28、0.09g(300ppm対MMA)を実施
例7と同様に減圧下で反応させた結果、純度100%の
ステアリルメタクリレート240gが得られたが、釜残
量が多くなり、これ以上の製品取り出しは困難であっ
た。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、入手が容易な触媒と重
合防止能の優れたN−オキシル化合物を併用することに
より、高い反応率で、高純度の(メタ)アクリル酸エス
テルを製造することができる。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷 映夫 大阪府柏原市片山町18番8号 大阪有機化 学工業株 式会社柏原工場内 (72)発明者 鈴木 進士 大阪府柏原市片山町18番8号 大阪有機化 学工業株 式会社柏原工場内 (72)発明者 明日 雅文 大阪府柏原市片山町18番8号 大阪有機化 学工業株 式会社柏原工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチル(メタ)アクリレートと炭素数3
    〜20のアルコールとを反応させて(メタ)アクリル酸
    エステルを製造する際に、触媒としてテトラメチルチタ
    ネートを用い、かつ重合防止剤として下記一般式(1)
    で示されるN−オキシル化合物を用いることを特徴とす
    る高純度(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4はアルキル基、R5はH、
    OH、OR、OCOR、NHCORまたはO−[(E
    O)n+(PO)m]−H、R6はH、またはR5とR 6
    一緒になって=Oを表わす。ただし、Rは炭素数1〜1
    8のアルキル基、アルケニル基またはアリール基であ
    り、アルキル基は直鎖状であっても分岐していてもよ
    く、アリール基はアルキル基が置換したものであっても
    よく、EOはエチレンオキシ基を、POはプロピレンオ
    キシ基を示し、nおよびmは同一または異なる0〜10
    の整数を示す。)
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003034666A (ja) * 2001-07-18 2003-02-07 Mitsubishi Gas Chem Co Inc メタクリル酸アリルの製造方法
US6710204B2 (en) 2001-03-26 2004-03-23 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Decreasing method of N-oxyl compound
WO2018221314A1 (ja) * 2017-05-31 2018-12-06 大阪有機化学工業株式会社 重合禁止剤および当該重合禁止剤を用いた(メタ)アクリル酸エステルの製造方法、精留物

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JPWO2018221314A1 (ja) * 2017-05-31 2020-04-02 大阪有機化学工業株式会社 重合禁止剤および当該重合禁止剤を用いた(メタ)アクリル酸エステルの製造方法、精留物

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