JP2001163831A - (メタ)アクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステルの製造方法

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JP2001163831A
JP2001163831A JP35126299A JP35126299A JP2001163831A JP 2001163831 A JP2001163831 A JP 2001163831A JP 35126299 A JP35126299 A JP 35126299A JP 35126299 A JP35126299 A JP 35126299A JP 2001163831 A JP2001163831 A JP 2001163831A
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oxyl
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acrylate
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Hiroshi Sonobe
寛 園部
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒由来の不純物が少ない高純度の(メタ)
アクリル酸エステルを少量の触媒で重合することなく容
易に製造する方法を提供する。 【解決手段】 メチル(メタ)アクリレートと炭素数3
〜18のアルコールとを反応させて(メタ)アクリル酸
エステルを製造する際に、触媒としてジルコニウムテト
ラメトキサイドを用い、かつ重合防止剤として特定のN
−オキシル化合物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエステル交換法によ
る(メタ)アクリル酸エステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エステル交換法による(メタ)アクリル
酸エステルの製造法として、触媒としてテトラメチルチ
タネートを用い、重合防止剤として特定のN−オキシル
化合物を用いる方法が、特開平11−222462号公
報に記載されている。また、エステル交換法による(メ
タ)アクリル酸エステルの製造用触媒としてジルコニウ
ムテトラメトキサイドを用いる方法は知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、チタン
系触媒を用いて(メタ)アクリル酸エステルを製造した
反応液から蒸留により目的生成物である(メタ)アクリ
ル酸エステルを分離すると、条件によってはチタン含有
物が製品に含まれる場合がある。
【0004】従って本発明の目的は、触媒由来の金属不
純物が少ない高純度の(メタ)アクリル酸エステルを製
造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討し
た結果、原料エステルとしてメチル(メタ)アクリレー
ト、触媒としてジルコニウムテトラメトキサイド、重合
防止剤として特定のN−オキシル化合物を用いることに
より、前記の問題が解決できることを見いだし、本発明
に到達した。
【0006】すなわち本発明は、メチル(メタ)アクリ
レートと炭素数3〜18のアルコールとを反応させて
(メタ)アクリル酸エステルを製造する際に、触媒とし
てジルコニウムテトラメトキサイドを用い、かつ重合防
止剤として下記式(1)で示されるN−オキシル化合物
を用いることを特徴とする(メタ)アクリル酸エステル
の製造方法である。
【0007】
【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4はアルキル基、R5はH、
OH、OR、OCOR、NHCORまたはO−[(E
O)n+(PO)m]−H、R6はH、またはR5とR 6
一緒になって=Oを表わす。ただし、Rは炭素数1〜1
8のアルキル基、アルケニル基またはアリール基であ
り、アルキル基は直鎖状であっても分岐していてもよ
く、アリール基はアルキル基が置換したものであっても
よく、EOはエチレンオキシ基を、POはプロピレンオ
キシ基を示し、nおよびmは同一または異なる1〜10
の整数を示す。)
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の(メタ)アクリル酸エス
テルの製造方法において原料として用いるメチル(メ
タ)アクリレートとは、慣用されるようにメチルアクリ
レートまたはメチルメタクリレートを指す。
【0009】また、原料として用いる炭素数3〜18の
アルコールとしては、アルカノール類、アルコキシアル
カノール類、アルケノキシアルカノール類、アルケノー
ル類、フェノキシアルカノール類、シクロアルカノール
類、アルキルシクロアルカノール類、シクロアルキルア
ルカノール類、フェニルアルカノール類、アルキルフェ
ニルアルカノール類、ハロアルカノール類、シアノアル
カノール類、アミノアルカノール類等が挙げられ、アル
カノール類、アルケノール類、アミノアルケノール類が
好ましく、特にアルカノール類が好ましい。
【0010】このようなアルコールとしては、例えば、
n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノー
ル、イソブタノール、ターシャリーブタノール、n−ペ
ンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n
−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ラウリルア
ルコール、ステアリルアルコール、トリデカノール、ジ
メチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノ−ル、
シクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサノール、4−ターシャリーブチルシクロヘキサノー
ル、フェノール、ベンジルアルコール、1−フェニルエ
チルアルコール、2−フェニルエチルアルコール、フェ
ノキシエタノール、メトキシエタノール、エトキシエタ
ノール、ブトキシエタノール、アリルアルコール、メタ
リルアルコール等が具体例として挙げられる。なかで
も、直鎖状アルコールである、n−プロパノール、n-ブ
タノール、n−ヘキサノール、ラウリルアルコール、ス
テアリルアルコール、ジメチルアミノエタノール等が好
ましい。
【0011】本発明では、触媒としてジルコニウムテト
ラメトキサイドを用いることが必須である。この触媒を
用いることにより反応に使用した廃触媒の量を少なくす
ることが可能である。すなわち、ジルコニウムテトラメ
トキサイドは、他のジルコニウムテトラアルコキサイド
と比較して分子量が最も小さいため、同一モル比で反応
した場合、最も少ない量になるという利点を有する。
【0012】例えば、特開平4−66555号公報記載
の方法をジルコニウム系触媒に応用してステアリルメタ
クリレートを製造する場合を考えてみる。この場合、触
媒として分子量の大きなジルコニウムテトラステアリル
オキサイド(分子量1262.2)を用いる必要がある
が、本発明で同一モル数のジルコニウムテトラメトキサ
イド(分子量215.4)を使用すると触媒の使用量は
1/6と極めて少量で済む。
【0013】また、ジルコニウムテトラメトキサイド以
外のジルコニウムテトラアルコキサイドを使用した場
合、触媒に由来するアルコールまたはそのエステルが不
純物として生成するが、ジルコニウムテトラメトキサイ
ドを使用した場合、触媒に由来するメタノールはエステ
ル交換反応の副生物でもあり、メチル(メタ)アクリレ
ートとの共沸により系外に取り除くため、触媒に由来す
る不純物が含まれないという利点を有する。
【0014】触媒として金属アルコキサイドを用いてエ
ステル交換反応を行うと、原料アルコールの金属アルコ
キサイドが生じる。エステル交換の反応液は、通常、蒸
留により目的生成物である(メタ)アクリル酸エステル
を分離するが、その際に前記の原料アルコールの金属ア
ルコキサイドが目的生成物に混入することがある。しか
しながら、直鎖状アルコールのジルコニウムテトラアル
コキサイドは、相当するチタンテトラアルコキサイドに
比べて沸点が高いので、たとえ生成したとしても、蒸留
により目的生成物と分離が容易で目的生成物に混入する
金属量を減らすことができるのでより高純度の(メタ)
アクリル酸エステルが得られるという利点がある。
【0015】本発明では、重合防止剤として前記式
(1)の特定のN−オキシル化合物を用いることが必須
である。なお、式(1)において、基O−[(EO)n
+(PO)m]−H中のエチレンオキシ基(EO)とプ
ロピレンオキシ基(PO)の配列は自由に選択すること
ができる。
【0016】このようなN−オキシル化合物としては、
例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N
−オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン−N−オキシル、4−アセチルオキシ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキ
シル、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン−N−オキシル、4−メタクリロイ
ルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−
N−オキシル、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6
−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル、4−メト
キシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−
オキシル、4−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン−N−オキシル、4−フェノキシ−2,
2,6,6−ピペリジン−N−オキシル、4−ベンジル
オキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N
−オキシル、4−アセチルアミノ−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン−N−オキシル、4−アクリロイ
ルアミノ−2,2,6,6ーテトラメチルピペリジン−
N−オキシル、4−メタクリロイルアミノ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−
ベンゾイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン−Nーオキシル、4−シンナモイルアミノ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、
4−クロトニルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン−N−オキシル、4−プロピオニルアミノ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシ
ル、4−ブチリルアミノ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン−N−オキシル、2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジン−N−オキシル、4−[H−
(EO)2−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン−N−オキシル、4−[H−(EO)4−O]−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシ
ル、4−[H−(EO)6−O]−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−(E
O)8−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン−N−オキシル、4−[H−(EO)10−O]−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、
4−[H−[(EO)2+(PO)4]−O]−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−
[H−[(EO)4+(PO)3]−O]−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H
−[(EO)6+(PO)3]−O]−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−
(PO)10−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン−N−オキシル、4−[H−(PO)6−O]−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシ
ル、4−[H−[(EO)5+(PO)10]−O]−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシ
ル等が挙げられる。これらおよびその他のオキシル化合
物の代表例を表1および表2に示した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】これらの重合防止剤は単独でも使用できる
が、2種類以上の併用も可能であり、さらに、他の重合
防止剤を併用することによって、これらの重合防止剤に
よる相乗効果により、より優れた重合防止効果が得られ
ることもある。
【0020】N−オキシル化合物の使用量は、メチル
(メタ)アクリレートに対して通常5〜5000pp
m、好ましくは50〜2000ppm、より好ましくは
100〜500ppmである。N−オキシル化合物の使
用量は、通常の範囲において、多いほど重合防止効果が
高まるが、5000ppmを超えて使用しても重合防止
効果は使用量に比例して高まらない。
【0021】本発明の製造方法における反応温度は通常
80〜160℃である。原料としてメチル(メタ)アク
リレートを使用するので、反応の進行とともにメタノー
ルが副生するが、通常、この副生メタノールはメチル
(メタ)アクリレートとの共沸混合物として反応系外に
取り出される。この場合、反応の終了は共沸混合物が留
出しなくなることによって知ることができるが、反応系
内の残存仕込みアルコールの量が変化しなくなることに
よって知ることもできる。
【0022】上記反応で得られた反応生成物には、目的
生成物である(メタ)アクリル酸エステルと未反応原
料、触媒および重合防止剤が含まれ、減圧蒸留や水洗等
により適宜精製することにより(メタ)アクリル酸エス
テルを高純度、高品質で得ることができる。
【0023】本発明において、重合防止剤であるN−オ
キシル化合物は、反応系内に過剰にあるメチル(メタ)
アクリレートと反応しても重合防止効果を損なうことが
なく、少量でも優れた重合防止効果が得られ、しかも高
温の重合し易い条件下でも重合防止効果が高い。そのた
め、反応温度を高くして反応速度を速めることが可能に
なり、短時間で反応が終わるので生産性が向上する。ま
た、アルコールに対するメチル(メタ)アクリレートの
仕込みモル比を下げることにより原料アルコールの仕込
量を増加させることができるので、相当する製品量も増
加し、生産性が著しく向上する。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
説明する。使用した重合防止剤は表1および表2に示し
た化合物の番号で表示した。生成物中の重金属について
は原子吸光法を用いて分析し、窒素化合物についてはケ
ルダール法により分析した。また実施例および比較例
中、メチルメタクリレートはMMA、メチルアクリレー
トはMA、ジルコニウムテトラメトキサイド触媒はZr
TM、ジルコニウムテトラブトキサイドはZrTBと略
記した。
【0025】[実施例1]20段オルダーショウ蒸留塔
を備えた還流装置を用い、1L容の側管付き四つ口フラ
スコに、MMAを400.5g(4モル)、n−ブチル
アルコールを148.2g(2モル)、ZrTMを4.
30g(0.02モル)および化合物5を0.08g
(200ppm対MMA)をフラスコ内に仕込み、空気
気流下に攪拌して3時間エステル交換反応を行った。こ
の間、反応で生成するメタノールはMMAとの共沸で系
外に除去した。このとき反応液の温度は102℃から1
25℃まで上昇した。次にこの反応液を減圧下で蒸留
し、純度99.9%(ガスクロマトグラフでの分析結
果)のn−ブチルメタクリレートが283.0g得られ
た。これは、仕込みアルコールベースで99.5%であ
った。また、得られたn−ブチルメタクリレート中の重
金属および窒素化合物を分析した結果、これらの物質は
全く含まれなかった。また、釜および塔の重合も認めら
れなかった。
【0026】[実施例2]n−ブチルアルコールに代え
てシクロヘキサノールを200.3g(2モル)用い、
反応時間を6時間に変えた他は、実施例1と同様にして
エステル交換反応を行った。このとき反応液の温度は1
02℃から130℃まで上昇した。次にこの反応液を減
圧下で蒸留し純度99.9%(ガスクロマトグラフでの
分析結果)のシクロヘキシルメタクリレートを332.
4g得た。また、得られたシクロヘキシルメタクリレー
ト中の重金属および窒素化合物を分析した結果、これら
の物質は全く含まれなかった。釜および塔の重合も全く
認められなかった。
【0027】[実施例3]MMAに代えてMAを34
4.4g(4モル)、化合物5に代えて化合物4を0.
10g(300ppm対MA)用い、反応時間を6時間
に変えた他は、実施例1と同様にしてエステル交換反応
を行った。このとき反応液の温度は95℃から126℃
まで上昇した。次にこの反応液を減圧下で蒸留し純度9
9.9%(ガスクロマトグラフでの分析結果)のシクロ
ヘキシルアクリレートを307.5g得た。これは仕込
みアルコールベースで99.7%であった。また、得ら
れたシクロヘキシルアクリレート中の重金属および窒素
化合物を分析した結果、これらの物質は全く含まれなか
った。釜および塔の重合も全く認められなかった。
【0028】[比較例1]ZrTMに代えてZrTBを
5.15g(0.02モル)用いた他は、実施例2と同
様にして空気気流下に攪拌してエステル交換反応を行っ
た。反応で生成するメタノールをMMAとの共沸で系外
に除去した反応液から、蒸留でシクロヘキシルメタクリ
レート(沸点210℃)をとりだそうとした。しかし、
触媒ZrTBから副生するn−ブチルメタクリレート
(沸点163.5℃)を分離するために蒸留操作に6時
間要した。最終的に純度99.9%のシクロヘキシルメ
タクリレートを304.5g得た。これは仕込みアルコ
ールベースで収率90.5%であった。得られたシクロ
ヘキシルアクリレート中の重金属および窒素化合物を分
析した結果、これらの物質は全く含まれなかった。釜お
よび塔の重合も全く認められなかった。
【0029】[実施例4]20段オルダーショウ蒸留塔
を備えた還流装置を用い、1L容の側管付き四つ口フラ
スコに、MMAを400.5g(4モル)、ベンジルア
ルコールを216.3g(2モル)、ZrTMを4.3
0g(0.02モル)および化合物20を0.08g
(200ppm対MMA)をフラスコ内に仕込み、空気
気流下に攪拌して3時間エステル交換反応を行った。こ
の間、反応で生成するメタノールはMMAとの共沸で系
外に除去した。このとき反応液の温度は102℃から1
35℃まで上昇した。次にこの反応液を減圧下で蒸留
し、純度99.9%(ガスクロマトグラフでの分析結
果)のベンジルメタクリレートが351.4g得られ
た。また、得られたベンジルメタクリレート中の重金属
および窒素化合物を分析した結果、これらの物質は全く
含まれなかった。また、釜および塔の重合も認められな
かった。
【0030】[比較例2]化合物20に代えて2,6−
ジターシャリーブチル−p−クレゾールを0.08g
(200ppm対MMA)用いた他は、実施例4と同様
にして空気気流下に攪拌し、エステル交換反応を行っ
た。この間、反応で生成するメタノールをMMAとの共
沸で系外に除去しようとしたが、反応0.5時間で釜液
が重合して粘性が増大したため、反応を継続することが
できなくなった。
【0031】[実施例5]20段オルダーショウ蒸留塔
を備えた還流装置を用い、1L容の側管付き四つ口フラ
スコに、MMAを400.5g(4モル)、ステアリル
アルコールを270.5g(1モル)、ZrTMを2.
15g(0.01モル)および化合物26を0.08g
(200ppm対MMA)をフラスコ内に仕込み、空気
気流下に攪拌して3時間エステル交換反応を行った。こ
の間、反応で生成するメタノールはMMAとの共沸で系
外に除去した。このとき反応液の温度は108℃から1
35℃まで上昇した。次にこの反応液を0.2kPaで
蒸留し、純度99.9%(ガスクロマトグラフでの分析
結果)のステアリルメタクリレートが337.6g得ら
れた。また、得られたステアリルメタクリレート中の重
金属および窒素化合物を分析した結果、これらの物質は
全く含まれなかった。また、釜および塔の重合も認めら
れなかった。
【0032】[比較例3]ZrTMに代えてZrTBを
2.58g(0.01モル)用いた他は、実施例5と同
様にして空気気流下に攪拌してエステル交換反応を行っ
た。反応で生成するメタノールをMMAとの共沸で系外
に除去した反応液を0.2kPaで蒸留してステアリル
メタクリレートを取り出そうとした。しかし、触媒Zr
TBから副生するn−ブチルメタクリレートを分離する
ために蒸留操作に3時間要した。最終的にステアリルメ
タクリレートを313.2g得た。収率は92.5%で
あった。
【0033】[実施例6]MMA300.4g(3モ
ル)用いた他は、実施例5と同様にして3時間エステル
交換反応を行った。このとき反応液の温度は110℃か
ら最終温度が145℃まで上昇した。次にこの反応液を
0.2kPaで蒸留し純度99.9%(ガスクロマトグ
ラフでの分析結果)のステアリルメタクリレート33
7.6gを得た。また、得られたステアリルメタクリレ
ート中の重金属および窒素化合物を分析した結果、これ
らの物質は全く含まれなかった。釜および塔の重合も全
く認められなかった。
【0034】[実施例7]蒸留時の圧力を0.8kPa
に変えた他は実施例6と同様にして純度99.9%(ガ
スクロマトグラフでの分析結果)のステアリルメタクリ
レートを337.6g得た。得られたステアリルメタク
リレート中の重金属および窒素化合物を分析した結果、
これらの物質は全く含まれなかった。釜および塔の重合
も全く認められなかった。
【0035】[比較例4]ZrTM触媒に代えてテトラ
メチルチタネートを用いた他は、実施例7と同様にして
純度99.9%(ガスクロマトグラフでの分析結果)の
ステアリルメタクリレートを337.6g得た。得られ
たステアリルメタクリレート中の重金属および窒素化合
物を分析した結果、12ppmのTiが検出された。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、触媒由来の金属不純物
が少ない高純度の(メタ)アクリル酸エステルを製造す
ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチル(メタ)アクリレートと炭素数3
    〜18のアルコールとを反応させて(メタ)アクリル酸
    エステルを製造する際に、触媒としてジルコニウムテト
    ラメトキサイドを用い、かつ重合防止剤として下記式
    (1)で示されるN−オキシル化合物を用いることを特
    徴とする(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4はアルキル基、R5はH、
    OH、OR、OCOR、NHCORまたはO−[(E
    O)n+(PO)m]−H、R6はH、またはR5とR 6
    一緒になって=Oを表わす。ただし、Rは炭素数1〜1
    8のアルキル基、アルケニル基またはアリール基であ
    り、アルキル基は直鎖状であっても分岐していてもよ
    く、アリール基はアルキル基が置換したものであっても
    よく、EOはエチレンオキシ基を、POはプロピレンオ
    キシ基を示し、nおよびmは同一または異なる1〜10
    の整数を示す。)
  2. 【請求項2】 炭素数3〜18のアルコールが直鎖状の
    アルコールであることを特徴とする請求項1記載の(メ
    タ)アクリル酸エステルの製造方法。
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WO2018074505A1 (ja) * 2016-10-19 2018-04-26 積水化学工業株式会社 有機el表示素子用封止剤

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