JP2000169429A - 高純度(メタ)アクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents
高純度(メタ)アクリル酸エステルの製造方法Info
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Abstract
分離が容易で、また反応途中で重合物の生成がなく高い
反応率で高純度の(メタ)アクリル酸エステルを製造す
る方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 メチル(メタ)アクリレートと、炭素数
3〜20のアルコールまたはフェノール類とを、触媒と
して遷移金属担持触媒を用い、重合防止剤として下記一
般式(1)で示されるN−オキシル化合物の存在下でエ
ステル交換反応させることを特徴とする高純度(メタ)
アクリル酸エステルの製造方法。 【化1】 (式中、R1〜R4はアルキル基、R5はH、OH、O
R、OCOR、NHCORまたはO−[(EO)n+
(PO)m]−H、R6はH、またはR5とR6は一緒にな
って=Oを表し、Rはアルキル基、アルケニル基または
アリール基であり、EOはエチレンオキシ基、POはプ
ロピレンオキシ基を示す。)
Description
エステルのエステル交換法による製造方法に関する。
酸エステルの製造法としては、チタン系触媒やスズ系触
媒を使用する方法などが知られている。テトラアルキル
チタネート触媒を用いる方法として、例えば特開平1−
258642号公報には立体障害フェノールを重合防止
剤として組み合わせる方法が開示され、特開平4−66
555号公報にはアルコールのアルキル基と同一のアル
キル基を持つテトラアルキルチタネートを用いる方法が
開示されている。また、特開平5−320205号公報
および特開平5−320217号公報では、特定のN−
オキシル化合物が単独であるいはその他の重合防止剤と
併せて用いる重合防止方法が提案されている。一方、ア
メリカ合衆国特許5183930号公報によると、遷移
金属担持触媒を用いてエステル交換反応を行う技術が開
示されている。
1−258642号公報に記載の方法は高い反応率で反
応を行うと、触媒由来のアルコール又はそのエステルが
反応系に混入するという問題があった。また、特開平4
−66555号公報に記載の方法は、原料アルコールに
応じて触媒を用意する必要があり、アルコールの種類に
よっては市販品が存在しないために、その都度触媒から
製造しなければならないという問題があった。さらに、
これらの技術では触媒が反応液に溶け込み、生成したエ
ステル体を蒸留などの操作によって分離する必要があっ
た。また、アメリカ合衆国特許5183930号公報に
よれば、この分離操作は必要でなくなるが、反応途中で
原料体あるいは生成物エステル体の著しい重合が見られ
る。
てなされたものであり、反応終了後の生成物からの触媒
の分離が容易で、また反応途中で重合物の生成がなく高
い反応率で高純度の(メタ)アクリル酸エステルを製造
する方法を提供することを目的とする。
タ)アクリレートと、炭素数3〜20のアルコールまた
はフェノール類とを、触媒として遷移金属担持触媒を用
い、重合防止剤として下記一般式(1)で示されるN−
オキシル化合物の存在下でエステル交換反応させること
を特徴とする高純度(メタ)アクリル酸エステルの製造
方法に関する。
はH、OH、OR、OCOR、NHCORまたはO−
[(EO)n+(PO)m]−H、R6はH、またはR5と
R6は一緒になって=Oを表す。ただし、Rは置換基を
有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基、アルケ
ニル基またはアリール基であり、EOはエチレンオキシ
基を、POはプロピレンオキシ基を示し、nおよびmは
同一または異なる0〜10の整数であってnおよびmが
同時に0になることはない。
タンを担体に担持させた触媒であるチタン担持触媒が特
に好ましい。
タ)アクリレートと炭素数3〜20のアルコールとのエ
ステル交換反応の際に、上記の触媒と重合防止剤を用い
ることにより、高純度の(メタ)アクリル酸エステルを
重合させることなく容易に得られることを見いだし本発
明に到ったものである。
を用いることにより、反応終了後、濾過などの簡単な操
作によって容易に短時間で触媒を反応液から分離するこ
とができる。一般に、チタン系触媒はビニルエステル等
の重合触媒としても用いられるため、使用量は少なく、
ビニル型単量体との接触時間は短いことが好ましいが、
本発明においては反応液と触媒との必要以上の接触を避
けることができる。
シル化合物は、系内に過剰にあるメチル(メタ)アクリ
レートと反応しても、重合防止効果が全く損なわれるこ
とがない。従って、特開平1−258642号公報のよ
うにバルキーな基を導入して反応性を小さくした立体障
害フェノールを用いる必要がない。また、少量で優れた
重合防止効果が期待される。
タン担持触媒と重合防止剤N−オキシル化合物を組み合
わせることにより、反応終了後の生成物からの触媒の分
離が容易で、また反応途中で重合物の生成がなく高い反
応率で高純度の(メタ)アクリル酸エステルを製造する
ことができる。
タ)アクリレートとは、慣用されるようにメチルアクリ
レートまたはメチルメタクリレートをいう。
リレートと反応させるアルコールまたはフェノール類
は、アルコールについては炭素数3〜20、フェノール
類については炭素数6〜20である。
ルコキシアルカノール類、アルケノキシアルカノール
類、アルケノール類、フェノキシアルカノール類、シク
ロアルカノール類、アルキルシクロアルカノール類、シ
クロアルキルアルカノール類、フェニルアルカノール
類、アルキルフェニルアルカノール類、ハロアルカノー
ル類、シアノアルカノール類、アミノアルカノール類な
どが挙げられる。
の中でも、アルカノール類、アルケノール類、アミノア
ルケノール類が好ましく、アルカノール類が特に好まし
い。具体的には、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、イソブタノール、ターシャリーブ
タノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−
ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノ
ール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、ト
リデカノール、ジメチルアミノエタノール、ジエチルア
ミノエタノール、シクロヘキサノール、3,3,5−ト
リメチルシクロヘキサノール、4−ターシャリーブチル
シクロヘキサノール、フェノール、ベンジルアルコー
ル、1−フェニルエチルアルコール、2−フェニルエチ
ルアルコール、フェノキシエタノール、メトキシエタノ
ール、エトキシエタノール、ブトキシエタノール、アリ
ルアルコール、メタリルアルコールなどが挙げられるが
これに限定されるものではない。
またはフェノール類との仕込み混合比率は、アルコール
またはフェノール類1モルに対して、通常メチル(メ
タ)アクリレート1.0〜4.0モル、好ましくは1.
2〜3.0モルである。
遷移金属を適当な担体に担持させたものであり、担体と
しては通常ヒドロキシル基を有するシリカ、アルミナ、
シリカゲル、シリカ/アルミナ、またはモンモリロナイ
ト等の粘土質等が好ましく用いられる。
国特許5183930号公報記載のように、遷移金属ア
ルコキサイドと水とを反応させてオリゴマーを製造した
後、オリゴマー溶液をヒドロキシ基を有する担体と混合
することによって容易に調製することができる。チタン
担持触媒を調製する場合は、遷移金属アルコキサイドと
して、テトラブトキシチタン等のテトラアルキルチタネ
ートを用いることができ、特にテトラブトキシチタンが
好ましい。
またはフェノール類との反応後に、触媒と反応液との分
離を簡単な濾過によって行うためには、触媒の粒径とし
て、10μm以上が好ましい。従って、触媒調製の際に
用いる原料担体の粒径としても10μm以上のものを用
いることが好ましい。
コール1モルに対して、通常、遷移金属の含有量として
0.0001〜0.1モル、好ましくは0.0004〜
0.03モル、より好ましくは0.0005〜0.01
モルである。少なすぎると、(メタ)アクリル酸エステ
ルの収率が低下したり、未反応物の回収量が増えたり、
反応時間が長くなって生産性を低下させるなどの欠点が
ある。また、多すぎても、(メタ)アクリル酸エステル
の収率や、反応時間等が大きく変化することはなく、た
だ単に触媒使用量の増大をもたらすばかりでなく、釜残
成分の増大を招くだけである。
合物は、前記一般式(1)中で、R 1、R2、R3、R4は
アルキル基、R5はH、OH、OR、OCOR、NHC
ORまたはO−[(EO)n+(PO)m]−H、R6は
H、またはR5とR6は一緒になって=Oを表す。ただ
し、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜18のア
ルキル基、アルケニル基またはアリール基であり、EO
はエチレンオキシ基を、POはプロピレンオキシ基を示
し、nおよびmは同一または異なる0〜10の整数であ
ってnおよびmが同時に0になることはない。
O)n+(PO)m]−Hについては、エチレンオキシ基
とプロピレンオキシ基の配列は自由に選択することがで
きる。例えば、エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基
とが相互にランダムに配列しているような場合、それぞ
れがいくつかのブロックに分かれて配列しているような
場合であっても、エチレンオキシ基の数の和がnであっ
てプロピレンオキシ基の数の和がmである場合は、この
表記に含まれるものである。
5の直鎖または分岐アルキル基が好ましく、メチル、エ
チル、プロピル、ブチル等を挙げることができる。この
中でもメチルおよびエチルが好ましい。
いアルキル基である場合には、アルキル基は直鎖状であ
っても分岐していてもよく、置換基としてはアリール
基、アルケニル基を挙げることができる。Rが置換基を
有していてもよいアルケニル基である場合の置換基とし
ては、アルキル基およびアリール基を挙げることができ
る。さらに、Rが置換基を有していてもよいアリール基
である場合の置換基としては、アルキル基およびアルケ
ニル基を挙げることができる。
チル、プロピル、フェニル、ベンジル等のOR;Rがメ
チル、エチル、ベンジル、ビニル、アリル等のOCO
R;Rがメチル、エチル、ビニル、プロピル等のNHC
OR;およびジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール等の水酸基の水素を除いたO−[(EO)n+
(PO)m]−Hを挙げることができる。また、R6とし
ては、Hが好ましい。
ラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ヒドロキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシ
ル、4−アセチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン−N−オキシル、4−アクリロイルオキシ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキ
シル、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ベンゾイル
オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−
N−オキシル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペラジン−N−オキシル、4−エトキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、
4−フェノキシ−2,2,6,6−ピペリジン−N−オ
キシル、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン−N−オキシル、4−アセチルアミノ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキ
シル、4−アクリロイルアミノ−2,2,6,6ーテト
ラメチルピペリジン−N−オキシル、4−メタクリロイ
ルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−
N−オキシル、4−ベンゾイルアミノ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン−Nーオキシル、4−シンナ
モイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン−N−オキシル、4−クロトニルアミノ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−
プロピオニルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン−N−オキシル、4−ブチリルアミノ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリドン−N−
オキシル、4−[H−(EO)2−O]−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H
−(EO)4−O]−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン−N−オキシル、4−[H−(EO)6−O]
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキ
シル、4−[H−(EO)8−O]−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−
(EO)10−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン−N−オキシル、4−[H−[(EO)2+(P
O)4]−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン−N−オキシル、4−[H−[(EO)4+(P
O)3]−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン−N−オキシル、4−[H−[(EO)6+(P
O)3]−O]−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン−N−オキシル、4−[H−(PO)10−O]−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシ
ル、4−[H−(PO)6−O]−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン−N−オキシル、4−[H−
[(EO)5+(PO)10]−O]−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン−N−オキシル等が挙げられる
がこれに限定されるものではない。表1および表2にこ
れらの化合物およびその他のオキシル化合物の代表例を
示した。
2種類以上併用してもよく、さらに、他の重合防止剤を
併用することによって、これらの重合防止剤による相乗
効果により、より優れた重合防止効果が得られることも
ある。
合物の重量は、原料メチル(メタ)アクリレートの重量
に対して通常30〜5000ppm、好ましくは50〜
3000ppm、より好ましくは100〜800ppm
である。N−オキシル化合物が少なすぎると充分な重合
防止効果を得るのが困難となり、製品である(メタ)ア
クリル酸エステルの収率が低下する。一方、多すぎて
も、使用しても重合防止効果に大きな差は認められな
い。
(メタ)アクリレート、炭素数3〜20のアルコールま
たはフェノール類、遷移金属担持触媒およびN−オキシ
ル化合物を、必要により適当な溶媒を用いて温度60〜
150℃で混合すればよい。
使用するので、反応の進行とともにメタノールが副生す
るが、この副生メタノールはメチル(メタ)アクリレー
トとの共沸混合物として反応系外に容易に取り出すこと
ができる。また、n−ヘキサンなどの溶媒を使用して共
沸混合物として反応系外に取り出すことも可能である。
くなることによって知ることができるが、反応系内の仕
込みアルコールが完全に消費されることによって知るこ
ともできる。
的生成物である(メタ)アクリル酸エステルと未反応の
メチル(メタ)アクリレート、触媒および重合防止剤が
含まれる。後処理時に触媒を分離するのに、その他の方
法によってもよいが、本発明では簡単な濾過で行うこと
ができ、生成した(メタ)アクリル酸エステル等との接
触時間が長くなるのを防止することができる。その後、
減圧下に蒸留精製または水洗することにより(メタ)ア
クリル酸エステルを高純度、高品質で得ることができ
る。
説明する。使用したN−オキシル化合物は表1または表
2に示した化合物番号で表示した。なお、メチルメタク
リレートはMMA、メチルアクリレートはMAと略記す
る。また、得られた(メタ)アクリル酸エステルは、ガ
スクロマトグラフを用いて純度(重量%)を分析した。
でテトラブトキシチタン83.7重量部およびブタノー
ル91.5重量部を混合し、室温で窒素気流下、攪拌し
た。この溶液へ36%塩酸水溶液2.54重量部、水
5.13重量部およびブタノール60重量部の混合液を
10時間かけゆっくり滴下した。その後、12時間攪拌
した後、5kPaの減圧下、加熱しながらブタノールお
よび水を留去した。得られた固形物42.3重量部の
内、38重量部をシクロヘキサン100重量部によって
完全に溶解し、その溶液へシリカ/アルミナ(重量組成
6.48/1)を42重量部加え、激しく攪拌した後、
回転型エバポレーターを用いて5kPaの減圧下、加熱
しながらシクロヘキサンを留去した。得られた固体を1
0kPaの減圧下120℃にて12時間乾燥して、2
0.6重量%のチタンを含有したチタン担持シリカ/ア
ルミナ触媒を得た。
装置を用い、1L容の側管付き四つ口フラスコに、MM
A400g(4モル)、アリルアルコール116g(2
モル)、チタン担持シリカ/アルミナ触媒10.0g
(Tiとして0.043モル)および0.08g(20
0ppm対MMA)のN−オキシル化合物1をフラスコ
内に仕込み、空気気流下に攪拌して5時間エステル交換
反応を行った。この間、反応で生成するメタノールはM
MAとの共沸で系外に除去した。このとき反応液の温度
は89℃から115℃まで上昇した。次に、この反応液
を常圧にて濾過を行い触媒を分離した後、減圧下で蒸留
し、純度99.5%のアリルメタクリレート239gを
得た。また、得られたアリルメタクリレートを分析した
結果、触媒および重合防止剤由来の重金属および窒素化
合物は全く含まれていなかった。また、釜および塔には
重合物の残渣や付着物は全くなかった。
料、触媒および重合防止剤を用いた以外は実施例1と同
様にエステル交換反応を行い、表3に示した対応する
(メタ)アクリル酸エステルを得た。また、シリカ/ア
ルミナ担体以外のチタン担持触媒は、実施例1において
シリカ/アルミナの代わりにシリカまたはアルミナを担
体として用いて実施例1とまったく同様にして調製し
た。
たアリルメタクリレートを分析した結果、触媒および重
合防止剤由来の重金属および窒素化合物は全く含まれて
いなかった。また、釜および塔には重合物の残渣や付着
物は全くなかった。
て3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシトル
エンを0.08g(200ppm対MMA)用いた他
は、実施例1と同様にして空気気流下に攪拌してエステ
ル交換反応を行った。この間、反応で生成するメタノー
ルをMMAとの共沸で系外に除去しようとしたが、反応
2時間で釜液が重合して粘性が増大したため、反応を継
続することができなくなった。
て4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジンを0.08g(200ppm対MMA)用いた他
は、実施例1と同様にして空気気流下に攪拌し、エステ
ル交換反応を行った。この間、反応で生成するメタノー
ルをMMAとの共沸で系外に除去しようとしたが、反応
0.5時間で釜液が重合して粘性が増大したため、反応
を継続することができなくなった。 [実施例6]アリルアルコールに代えてn−ブチルアル
コールを148g(2モル)、またN−オキシル化合物
1に代えてN−オキシル化合物5を0.08g(200
ppm対MMA)用いた他は、実施例1と同様にして5
時間エステル交換反応を行った。このとき反応液の温度
は100℃から135℃まで上昇した。実施例1と同様
にして触媒を濾別し、蒸留して純度100%のn−ブチ
ルメタクリレート263gを得た。この結果を表3に示
す。また、得られたn−ブチルメタクリレートを分析し
た結果、触媒および重合防止剤由来の重金属および窒素
化合物は全く含まれていなかった。釜および塔には重合
物の残渣、付着も全くなかった。
重合防止剤を用いた以外は実施例6と同様にエステル交
換反応を行い、表3に示した対応する(メタ)アクリル
酸エステルを得た。また、いずれの実施例においても、
得られた(メタ)アクリル酸エステルを分析した結果、
触媒および重合防止剤由来の重金属および窒素化合物は
全く含まれていなかった。釜および塔には重合物の残
渣、付着も全くなかった。
8モル)とし、N−オキシル化合物5に代えてトリス
(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)イソシアヌレートを0.084g(300ppm
対MMA)用いた他は、実施例6と同様にして空気気流
下に攪拌してエステル交換反応を行った。この間、反応
で生成するメタノールはMMAとの共沸で系外に除去し
ようとしたが、反応1.5時間で釜液が重合して粘性が
増大したため、反応を継続することができなくなった。
(2モル)、MMA400g(4モル)、チタン担持シ
リカ/アルミナ触媒10.0g(Tiとして0.01モ
ル)およびN−オキシル化合物8、0.12g(300
ppm対MMA)を実施例6と同様に仕込み、常圧から
微減圧下で反応させた。この間、反応温度は100℃か
ら115℃まで上昇した。得られた反応液を減圧下で蒸
留し、純度100%のシクロヘキシルメタクリレート3
19gを得た。得られたシクロヘキシルメタクリレート
を分析した結果、触媒および重合防止剤由来の重金属お
よび窒素化合物は全く含まれていなかった。釜および塔
には重合物の残渣、付着も全くなかった。
よび重合防止剤を用いた以外は実施例9と同様にエステ
ル交換反応を行い、表3に示した対応する(メタ)アク
リル酸エステルを得た。また、いずれの実施例において
も、得られた(メタ)アクリル酸エステルを分析した結
果、触媒および重合防止剤由来の重金属および窒素化合
物は全く含まれていなかった。釜および塔には重合物の
残渣、付着も全くなかった。
1g(2モル)、MMA400g(4モル)、チタン担
持シリカ/アルミナ触媒 10.0g(Tiとして0.
01モル)および1,3,5−トリメチル−2,4,6
−トリス(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン0.12g(300ppm対M
MA)を実施例9と同様に反応させた。反応温度112
℃になった時点で、釜液が重合して粘性が増大したた
め、反応を継続することができなくなった。
g(1モル)、MMA300g(3モル)、テトラステ
アリルチタネート1.11g(0.001モル)および
N−オキシル化合物28、0.09g(300ppm対
MMA)を実施例9と同様に減圧下で反応させた。得ら
れた反応液を減圧下で蒸留したところ結果、純度100
%のステアリルメタクリレート240gが得られたが、
釜の内容物の重合のため、これ以上の蒸留は困難であっ
た。
らの触媒の分離が容易で、また反応途中で重合物の生成
がなく高い反応率で高純度の(メタ)アクリル酸エステ
ルを製造する方法を提供することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 メチル(メタ)アクリレートと、炭素数
3〜20のアルコールまたはフェノール類とを、触媒と
して遷移金属担持触媒を用い、重合防止剤として下記一
般式(1)で示されるN−オキシル化合物の存在下でエ
ステル交換反応させることを特徴とする高純度(メタ)
アクリル酸エステルの製造方法。 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4はアルキル基、R5はH、
OH、OR、OCOR、NHCORまたはO−[(E
O)n+(PO)m]−H、R6はH、またはR5とR 6は
一緒になって=Oを表す。ただし、Rは置換基を有して
いてもよい炭素数1〜18のアルキル基、アルケニル基
またはアリール基であり、EOはエチレンオキシ基を、
POはプロピレンオキシ基を示し、nおよびmは同一ま
たは異なる0〜10の整数であってnおよびmが同時に
0になることはない。) - 【請求項2】 前記遷移金属担持触媒が、チタンを担体
に担持させた触媒であることを特徴とする請求項1記載
の高純度(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。 - 【請求項3】 前記担体が、ヒドロキシ基を有する担体
であることを特徴とする請求項2記載の高純度(メタ)
アクリル酸エステルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10351392A JP2000169429A (ja) | 1998-12-10 | 1998-12-10 | 高純度(メタ)アクリル酸エステルの製造方法 |
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