JP2001039925A - (メタ)アクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステルの製造方法

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JP2001039925A
JP2001039925A JP11217329A JP21732999A JP2001039925A JP 2001039925 A JP2001039925 A JP 2001039925A JP 11217329 A JP11217329 A JP 11217329A JP 21732999 A JP21732999 A JP 21732999A JP 2001039925 A JP2001039925 A JP 2001039925A
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meth
reaction
acrylate
alcohol
catalyst
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Hiroshi Sonobe
寛 園部
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 (メタ)アクリル酸エステルをエステル交換
法により製造する方法において、入手が容易な触媒を利
用し、高い反応率で実施しても重合することなく、高純
度の(メタ)アクリル酸エステルを高収率で製造する方
法を提供する。 【解決手段】 メチル(メタ)アクリレートと炭素数3
〜20のアルコールとのエステル交換反応により(メ
タ)アクリル酸エステルを製造する方法において、触媒
としてテトラメチルチタネートを用い、かつ重合防止剤
として特定のN−オキシル化合物を用いることを特徴と
する(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は(メタ)アクリル酸
エステルをエステル交換反応により製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エステル交換反応により(メタ)アクリ
ル酸エステルを製造する際に用いられる触媒としては、
チタン系触媒やスズ系触媒等が知られている。また、同
時に使用される重合防止剤として、ハイドロキノン、ハ
イドロキノンモノメチルエーテル等のフェノール類、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等のヒンダー
ドフェノール類、N、N'−ジ−2−ナフチル−p−フ
ェニレンジアミン等のジアミン類および各種のN−オキ
シル類等が知られている。
【0003】例えば、特開平1−258642号公報に
は触媒としてテトラアルキルチタネートを用い、かつ重
合防止剤として立体障害フェノールを用いる(メタ)ア
クリル酸エステルの製造方法が記載されており、特開平
4−66555号公報には触媒としてアルコールのアル
キル基と同一のアルキル基を持つテトラアルキルチタネ
ートを用いる方法が記載されており、特開平5−320
205号公報および特開平5−320217号公報で
は、重合防止剤として特定のN−オキシル化合物を単独
あるいはその他の重合防止剤と併せて用いる方法が記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
1−258642号記載の方法は高い反応率で反応を行
うと、触媒由来のアルコールまたはそのエステルが反応
系に混入するという問題がある。また、従来の重合防止
剤では、エステル交換を高い反応率で実施すると重合し
易いという問題がある。
【0005】さらに、特開平4−66555号記載の方
法は、原料アルコールに応じて触媒を用意する必要があ
り、アルコールのアルキル基の種類によっては触媒とな
る市販のチタネートが存在しないために、その都度触媒
から製造しなければならないという問題がある。
【0006】従って、本発明の目的は、(メタ)アクリ
ル酸エステルをエステル交換法により製造する方法にお
いて、入手が容易な触媒を利用し、高い反応率で実施し
ても重合することなく、高純度の(メタ)アクリル酸エ
ステルを高収率で製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、メ
チル(メタ)アクリレートと炭素数3〜20のアルコー
ルとのエステル交換反応により(メタ)アクリル酸エス
テルを製造する方法において、触媒としてテトラメチル
チタネートを用い、かつ重合防止剤として式(1)で示
されるN−オキシル化合物および/または式(2)で示
されるシクロヘキサン−1―スピロ−2'−(4'−オキ
ソイミダゾリジン−1'−オキシル)−5'−スピロ−
1"−シクロヘキサンを用いることを特徴とする(メ
タ)アクリル酸エステルの製造方法である。
【0008】
【化3】 (式中、R1、R2、R3、R4は炭素数1〜8のアルキル
基であって直鎖状でも分岐状でもよい。さらにR1とR2
および/またはR3とR4は互いに環を形成していてもよ
い。Rは水素原子または炭素数1〜18のアルキル基、
アルケニル基またはアリール基であり、アルキル基は直
鎖状でも分岐状でもよく、アリール基は水素原子がアル
キル基で置換されたものでもよい。)
【0009】
【化4】
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において、エステル交換反
応の原料エステルはメチル(メタ)アクリレートであ
り、原料アルコールは炭素数3〜20のアルコールであ
る。メチル(メタ)アクリレートとは、慣用されるよう
にメチルアクリレートまたはメチルメタクリレートを指
す。
【0011】従来、原料エステルとしてエチル(メタ)
アクリレート等の低級アルコールの(メタ)アクリレー
トが使用されることもあったが、本発明においてはメチ
ル(メタ)アクリレートを用いることが必須である。こ
れは、後述するメトキサイドを有する触媒と組み合わせ
て使用することにより、不純物を低減するという効果を
有する。
【0012】原料アルコールとして使用する炭素数3〜
20のアルコールの種類は、例えば、アルカノール類、
アルコキシアルカノール類、アルケノキシアルカノール
類、アルケノール類、フェノキシアルカノール類、シク
ロアルカノール類、アルキルシクロアルカノール類、シ
クロアルキルアルカノール類、フェニルアルカノール
類、アルキルフェニルアルカノール類、ハロアルカノー
ル類、シアノアルカノール類、アミノアルカノール類等
が挙げられるが、アルカノール類、アルケノール類、ア
ミノアルケノール類が好ましく、特にアルカノール類が
好ましい。
【0013】具体的には、n−プロパノール、イソプロ
パノール、n−ブタノール、イソブタノール、ターシャ
リーブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノー
ル、n−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチル
ヘキサノール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコ
ール、トリデカノール、ジメチルアミノエタノール、ジ
エチルアミノエタノ−ル、シクロヘキサノール、3,
3,5−トリメチルシクロヘキサノール、4−ターシャ
リーブチルシクロヘキサノール、フェノール、ベンジル
アルコール、1−フェニルエチルアルコール、2−フェ
ニルエチルアルコール、フェノキシエタノール、メトキ
シエタノール、エトキシエタノール、ブトキシエタノー
ル、アリルアルコール、メタリルアルコール等が挙げら
れる。
【0014】本発明において、エステル交換反応の原料
エステルと原料アルコールの仕込み比率は、原料アルコ
ール1モルに対して、通常原料エステルであるメチル
(メタ)アクリレート0.8〜4.0モルであり、好ま
しくは1.0〜3.0モルである。
【0015】本発明において、エステル交換反応の触媒
としては、テトラメチルチタネートを使用する必要があ
る。テトラメチルチタネート以外のテトラアルキルチタ
ネートを使用した場合、触媒に由来するアルコールまた
はそのエステルが不純物として混入する。しかし、テト
ラメチルチタネートを使用した場合、触媒に由来するメ
タノールはエステル交換反応の副生物でもあり、メタノ
ールはメチル(メタ)アクリレートとの共沸により系外
に取り除くことができるため、不純物が少なくなるとい
う利点を有している。
【0016】また、テトラメチルチタネート(分子量1
72)は、他のテトラアルキルチタネートと比較して分
子量が最も小さいため、同一モルの触媒を反応に用いた
場合、最も少ない質量で済むという利点を有する。例え
ば、特開平4−66555号公報記載の方法でステアリ
ルメタクリレートを製造する場合、テトラステアリルチ
タネート(分子量1126)を用いて反応させる必要が
あり、テトラメチルチタネートの約6.5倍量という多
量の触媒量が必要となる。
【0017】触媒として用いるテトラメチルチタネート
は市販品として容易に入手することができる。テトラメ
チルチタネートの使用量は、原料アルコール1モルに対
して、通常0.0001〜0.1モル、好ましくは0.
0004〜0.03モル、より好ましくは0.0005
〜0.01モルである。テトラメチルチタネートの使用
量が多くなると、エステル交換反応の反応率が大きくな
り、未反応物が減少すると共に、反応時間が短くなって
生産性が向上する傾向がある。またテトラメチルチタネ
ートの使用量が少なくなると、反応後の釜残(主として
使用後の触媒)が少なくなる。ただし、チタン系触媒は
ビニルエステル等の重合触媒としても用いられることか
ら、本発明のようにモノマーの製造が目的で、重合を避
けたい場合には使用量を少なくすることが好ましい。
【0018】次に、本発明において重合防止剤として用
いる前記式(1)で示されるN−オキシル化合物および
前記式(2)で示されるシクロヘキサン−1―スピロ−
2'−(4'−オキソイミダゾリジン−1'−オキシル)
−5'−スピロ−1"−シクロヘキサン(以下、これらの
化合物を式(1)および(2)のN−オキシル化合物と
いう。)について説明する。式(1)および(2)のN
−オキシル化合物は、特公昭46-39111号公報お
よび特公昭46−39105号公報に記載の方法で製造
することができる。
【0019】これら特定のN−オキシル化合物は、系内
に過剰に存在するメチル(メタ)アクリレートと反応し
ても、重合防止効果が損なわれることがないため、特開
平1−258642号公報のようにバルキーな基を導入
して反応性を少なくした立体障害フェノールを用いる必
要がない。また、これらのN−オキシル化合物は高温で
も十分な重合防止性能を有しており、重合防止剤として
用いることにより反応温度を高く保つことができ、反応
上有利である。すなわち、高い反応温度でも製品(生成
物である(メタ)アクリル酸エステル)の重合を効果的
に抑制できることから、反応時間の短縮だけでなく、原
料アルコールに対するメチル(メタ)アクリレートの仕
込みモル比を下げることが可能になり、原料アルコール
仕込量の増加により生産性が著しく向上する。また、反
応温度を高めることにより使用する触媒量を減らすこと
が可能になることから、従来のヒンダードフェノール等
の他の重合防止剤を用いた場合より触媒コストが低減さ
れる。
【0020】式(1)および(2)のN−オキシル化合
物は、重合防止剤として用いられている従来の多くのN
−オキシル化合物と比較して沸点が高く、沸点の高い原
料アルコールを使用する反応に用いても、反応後の蒸留
工程で製品中に混入することが少ないという利点があ
る。
【0021】本発明で重合防止剤として使用する前記式
(1)で表わされるN−オキシル化合物としては、例え
ば、次の化合物Aや化合物B等が挙げられる。
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】 式(1)および(2)のN−オキシル化合物は、単独で
も使用できるが、2種類以上の併用も可能であり、さら
に、他の重合防止剤を併用することによって、相乗効果
でより優れた重合防止効果が得られることもある。
【0024】式(1)および(2)のN−オキシル化合
物の使用量は、メチル(メタ)アクリレートに対して通
常30〜5000ppm、好ましくは50〜2000p
pm、より好ましくは100〜500ppmである。
【0025】本発明において、エステル交換反応の反応
温度は特に限定されないが、通常80〜150℃であ
る。原料エステルとしてメチル(メタ)アクリレートを
使用するので、反応の進行とともにメタノールが副生す
るが、この副生メタノールはメチル(メタ)アクリレー
トとの共沸混合物として反応系外に取り出される。
【0026】反応は必ずしも完結させる必要はないが、
反応の完結は共沸混合物が留出しなくなることによって
知ることができる。また、反応系内の原料エステルまた
は原料アルコールの一方が完全に消費されたことによっ
ても反応の完結を知ることもできる。
【0027】上記反応で得られた反応生成物中には、
(メタ)アクリル酸エステルと未反応のメチル(メタ)
アクリレートまたは原料アルコール、触媒および重合防
止剤が含まれ、蒸留精製および/または水洗することに
より(メタ)アクリル酸エステルを高純度および高品質
で得ることができる。製品が高温に晒されることを避け
ることができることから、蒸留精製は減圧下で行うこと
が好ましい。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
説明する。なお、メチルメタクリレートはMMA、メチ
ルアクリレートはMA、メチルチタネート触媒はTM
T、n−ブチルチタネートはTBTと略記した。
【0029】[実施例1]20段オルダーショウ蒸留塔
を備えた還流装置を用い、1L容の側管付き四つ口フラ
スコに、MMA400.5g(4モル)、n−ブチルア
ルコール148.2g(2モル)、TMT0.17g
(0.001モル)および前記の化合物A0.08g
(200ppm対MMA)を仕込み、空気気流下に攪拌
して3時間エステル交換反応を行った。この間、反応で
副生するメタノールはMMAとの共沸で系外に除去し
た。このとき反応液の温度は102℃から125℃まで
上昇した。次にこの反応液を減圧下で3時間蒸留し、純
度99.9%(ガスクロマトグラフでの分析結果)のn
−ブチルメタクリレート283.0gが得られた。ま
た、得られたn−ブチルメタクリレート中の重金属およ
び窒素化合物を分析した結果、これらの物質は全く含ま
れなかった。また、釜および塔の重合も認められなかっ
た。
【0030】[実施例2]n−ブチルアルコールに代え
てシクロヘキサノールを200.3g(2モル)用い、
反応時間を6時間とした以外は、実施例1と同様にして
エステル交換反応を行った。このとき反応液の温度は1
02℃から最終温度が130℃になるように反応させ
た。次にこの反応液を減圧下で3時間蒸留し純度99.
9%(ガスクロマトグラフでの分析結果)のシクロヘキ
シルメタクリレート332.4gを得た。また、得られ
たシクロヘキシルメタクリレート中の重金属および窒素
化合物を分析した結果、これらの物質は全く含まれなか
った。釜および塔の重合も全く認められなかった。
【0031】[実施例3]MMAに代えてMAを34
4.4g(4モル)を用い、化合物Aに代えて前記式
(2)の化合物すなわちシクロヘキサン−1―スピロ−
2'−(4'−オキソイミダゾリジン−1'−オキシル)
−5'−スピロ−1"−シクロヘキサンを0.10g(3
00ppm対MA)用い、反応時間を6時間とした以外
は、実施例1と同様にしてエステル交換反応を行った。
このとき反応液の温度は95℃から最終温度が126℃
になるように反応させた。次にこの反応液を減圧下で蒸
留し純度99.9%(ガスクロマトグラフでの分析結
果)のシクロヘキシルアクリレート307.5gを得
た。また、得られたシクロヘキシルアクリレート中の重
金属および窒素化合物を分析した結果、これらの物質は
全く含まれなかった。釜および塔の重合も全く認められ
なかった。
【0032】[比較例1]TMTに代えてTBTを0.
34g(0.001モル)用いた他は、実施例2と同様
にして空気気流下に攪拌してエステル交換反応を行っ
た。反応で生成するメタノールをMMAとの共沸で系外
に除去した反応液から、蒸留でシクロヘキシルメタクリ
レート(沸点210℃)をとりだそうとした。しかし、
触媒TBTから副生するn−ブチルメタクリレート(沸
点163.5℃)を分離するために蒸留操作に6時間要
した。最終的に純度99.9%のシクロヘキシルメタク
リレート304.5gを得た。収率90.5%であっ
た。得られたシクロヘキシルアクリレート中の重金属お
よび窒素化合物を分析した結果、これらの物質は全く含
まれなかった。釜および塔の重合も全く認められなかっ
た。
【0033】[実施例4]20段オルダーショウ蒸留塔
を備えた還流装置を用い、1L容の側管付き四つ口フラ
スコに、MMA400.5g(4モル)、ベンジルアル
コール216.3g(2モル)、TMT0.17g
(0.001モル)および前記化合物B0.08g(2
00ppm対MMA)をフラスコ内に仕込み、空気気流
下に攪拌して3時間エステル交換反応を行った。この
間、反応で生成するメタノールはMMAとの共沸で系外
に除去した。このとき反応液の温度は102℃から13
5℃まで上昇した。次にこの反応液を減圧下で蒸留し、
純度99.9%(ガスクロマトグラフでの分析結果)の
ベンジルメタクリレート351.4gが得られた。ま
た、得られたベンジルメタクリレート中の重金属および
窒素化合物を分析した結果、これらの物質は全く含まれ
なかった。また、釜および塔の重合も認められなかっ
た。
【0034】[比較例2]化合物Bに代えて2,6−ジ
ターシャリーブチル−p−クレゾールを0.08g(2
00ppm対MMA)用いた以外は、実施例4と同様に
してエステル交換反応を行った。反応開始0.5時間で
釜液が重合して粘性が増大したため、反応を継続するこ
とができなくなった。
【0035】[実施例5]20段オルダーショウ蒸留塔
を備えた還流装置を用い、1L容の側管付き四つ口フラ
スコに、MMA400.5g(4モル)、ステアリルア
ルコール270.5g(1モル)、TMT0.17g
(0.001モル)およびシクロヘキサン−1―スピロ
−2'−(4'−オキソイミダゾリジン−1'−オキシ
ル)−5'−スピロ−1"−シクロヘキサン0.08g
(200ppm対MMA)をフラスコ内に仕込み、空気
気流下に攪拌して3時間エステル交換反応を行った。こ
の間、反応で生成するメタノールはMMAとの共沸で系
外に除去した。このとき反応液の温度は108℃から1
35℃まで上昇した。次にこの反応液を減圧下で3時間
蒸留し、純度99.9%(ガスクロマトグラフでの分析
結果)のステアリルメタクリレート337.6gが得ら
れた。また、得られたステアリルメタクリレート中の重
金属および窒素化合物を分析した結果、これらの物質は
全く含まれなかった。また、釜および塔の重合も認めら
れなかった。
【0036】[比較例3]TMTに代えてTBTを0.
34g(0.001モル)用いた以外は、実施例5と同
様にしてエステル交換反応を行った。反応で生成するメ
タノールをMMAとの共沸で系外に除去した反応液か
ら、蒸留によりステアリルメタクリレート(沸点205
℃/6.7hPa)を取り出す際、触媒TBTから副生
したn−ブチルメタクリレート(沸点163.5℃)を
分離するために蒸留操作に6時間要した。最終的にステ
アリルメタクリレート313.2gを得た。収率92.
5%であった。
【0037】[実施例6]MMA300.4g(3モ
ル)用いた以外は、実施例5と同様にしてエステル交換
反応を行った。このとき反応液の温度は110℃から最
終温度が145℃まで上昇した。次にこの反応液を減圧
下で蒸留し純度99.9%(ガスクロマトグラフでの分
析結果)のステアリルメタクリレート337.6gを得
た。また、得られたステアリルメタクリレート中の重金
属および窒素化合物を分析した結果、これらの物質は全
く含まれなかった。釜および塔の重合も全く認められな
かった。
【0038】[実施例7]TMTを0.085g(0.
0005モル)用い、反応時間を3.5時間とした以外
は、実施例6と同様にしてエステル交換反応を行った。
反応液の温度は110℃から最終温度が145℃であっ
た。次にこの反応液を減圧下で蒸留し純度99.9%
(ガスクロマトグラフでの分析結果)のステアリルメタ
クリレート337.6gを得た。また、得られたステア
リルメタクリレート中の重金属および窒素化合物を分析
した結果、これらの物質は全く含まれなかった。釜およ
び塔の重合も全く認められなかった。
【0039】[比較例4]シクロヘキサン−1―スピロ
−2'−(4'−オキソイミダゾリジン−1'−オキシ
ル)−5'−スピロ−1"−シクロヘキサンに代えてトリ
ス(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)イソシアヌレートを0.09g(300ppm
対MMA)用いた以外は、実施例7と同様にしてエステ
ル交換反応を行った。反応開始0.5時間で釜液が重合
して粘性が増大したため、反応を継続することができな
くなった。
【0040】[比較例5]シクロヘキサン−1―スピロ
−2'−(4'−オキソイミダゾリジン−1'−オキシ
ル)−5'−スピロ−1"−シクロヘキサンに代えて4−
アセチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン−N−オキシルを用い、反応時間を3.5時間とし
た以外は、実施例7と同様にしてエステル交換反応を行
った。反応液の温度は110℃から最終温度が145℃
であった。次にこの反応液を減圧下で蒸留し純度99.
9%(ガスクロマトグラフでの分析結果)のステアリル
メタクリレート337.6gを得たが、得られたステア
リルメタクリレートは薄いピンク色の着色が認められ窒
素化合物を分析した結果、製品中に4−アセチルアミノ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキ
シルが20ppm混入していることが判明した。釜およ
び塔の重合は全く認められなかった。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、(メタ)アクリル酸エ
ステルをエステル交換法により製造する方法において、
入手が容易な触媒を利用し、高い反応率で実施しても重
合することなく、高純度の(メタ)アクリル酸エステル
を高収率で製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチル(メタ)アクリレートと炭素数3
    〜20のアルコールとのエステル交換反応により(メ
    タ)アクリル酸エステルを製造する方法において、触媒
    としてテトラメチルチタネートを用い、かつ重合防止剤
    として式(1)で示されるN−オキシル化合物および/
    または式(2)で示されるシクロヘキサン−1―スピロ
    −2'−(4'−オキソイミダゾリジン−1'−オキシ
    ル)−5'−スピロ−1"−シクロヘキサンを用いること
    を特徴とする(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4は炭素数が1〜8のアルキ
    ル基であって直鎖状でも分岐状でもよい。さらにR1
    2および/またはR3とR4は互いに環を形成していて
    もよい。Rは水素原子または炭素数1〜18のアルキル
    基、アルケニル基またはアリール基であり、アルキル基
    は直鎖状でも分岐状でもよく、アリール基は水素原子が
    アルキル基で置換されたものでもよい。) 【化2】
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