JP2022507377A - エアロゲルを生成する方法および前記方法を使用して得られるエアロゲル - Google Patents

エアロゲルを生成する方法および前記方法を使用して得られるエアロゲル Download PDF

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Abstract

本発明は、エアロゲルを圧力上昇下で生成する方法、前記方法を使用して得られるエアロゲル、およびそれらの使用に関する。

Description

本発明は、エアロゲル生成の技術分野に関する。特に、本発明は、ゾル-ゲル法によってエアロゲルを生成する方法に関する。
さらに、本発明は、エアロゲル、特に本発明による方法によって得られうるエアロゲル、およびそれらの使用、特に絶縁材料としてのまたは絶縁材料における使用に関する。
さらに、本発明は、エアロゲルを生成するための装置に関する。
最後に、本発明は、ゾル-ゲル法によってリオゲルを生成する方法に関する。
エアロゲルは高多孔性固体であり、その体積は最大で99.98%の細孔からなりうる。エアロゲルは、通常部分鎖の強力な分枝を伴った樹状構造を有し、したがって非常に多くの間隙が、特に開孔の形で形成される。鎖は多数の接触点を有し、したがって安定なスポンジ様構造が形成される。孔径は、通常ナノメートルの範囲であり、内部表面積は、最大で1,000m2/gまたはそれ以上になりうる。エアロゲルは、シリカ、プラスチックまたは炭素、およびアルギネートなどの天然有機ポリマー、または金属酸化物などの様々な材料から構成されうる。
エアロゲルは多孔度が高いために、絶縁性材、例えば熱絶縁の目的で、またはフィルター材料として使用されることが多い。同様に、エアロゲルは、貯蔵材料、例えば液体または気体の貯蔵材料としても使用される。
エアロゲルは、通常ゾル-ゲル法によって生成されるナノ構造の開孔型固体である。
エアロゲルは、通常ゼラチン状ゲル、多くの場合は縮合シリカを乾燥することによって生成される。シリカおよびシリカゾル、シラン加水分解物またはシリケートなどの同様の出発物質を用いて得られうるエアロゲルは、SiO2構造単位を有し、シリカエアロゲルと呼ばれることが多く、シリカエアロゲルとも呼ばれる。シリカエアロゲルの最初の合成は、1931/1932年にSteven Kistlerによって達成された。Kistlerは、収縮なしにゲルを乾燥する方法を開発した最初の人物であった(Kistler S. S., The Journal of Physical Chemistry 1932, 36(1): Coherent expanded Aerogels, pp. 52-64)。Kistlerによって開発された方法において、水ガラスが出発物質として使用され、これから、最初のステップにおいて鉱酸を用いた酸性化によりシリカヒドロゲルが得られる。次のステップにおいて、洗浄によって、このゲルからアルカリ金属イオンが取り除かれる。次いで、ヒドロゲルに含まれている水が、エタノールまたはメタノールと完全に交換される。この後、オートクレーブで得られたアルコゲルの超臨界乾燥が行われる。
一方で、独国特許出願公開第1811353号に記載されている方法など別の方法が開発された。独国特許出願公開第1811353号には、シリカエアロゲルの生成方法であって、正確に計量された量の水および触媒を用いて、テトラエトキシシラン(TEOS)をメタノールまたはエタノール中で加水分解する方法が開示されている。加水分解において、アルコゲルの形態のSiO2ゲルが、アルコールおよび水分解中に形成される。次いで、アルコールゲルをオートクレーブ中で超臨界乾燥する。この方法を使用して、メラミンホルムアルデヒド樹脂およびレゾルシノールホルムアルデヒド樹脂から有機エアロゲルを生成することもできる。超臨界乾燥技法では、乾燥対象のゲルを、少なくとも使用溶媒の臨界点に到達する温度および圧力状態にかける。
使用溶媒の超臨界状態に基づくそのような超臨界乾燥方法の不利な点は、温度および圧力状態ならびに不連続運転方式である。例えば、含水ゲルの乾燥には、少なくとも370℃の温度および少なくとも220バールの圧力が必要とされる。メタノールを含有するゲルを乾燥するとき、少なくとも240℃の温度および少なくとも81バールの圧力が必要とされる。
この超臨界乾燥方法に対する代案は、圧縮二酸化炭素の使用である。超臨界二酸化炭素を用いて乾燥する方法は、例えば欧州特許出願公開第171722号に開示されている。この方法では、超臨界乾燥より前に、有機溶媒が液体二酸化炭素と交換される。次いで、CO2を用いた超臨界乾燥が、はるかに低い温度、例えば二酸化炭素の臨界温度31.1℃および臨界圧力73.9バールで行われる。
さらに、亜臨界乾燥方法も公知である。亜臨界乾燥技法では、乾燥対象のゲルを、好ましくは常圧で、使用溶媒の臨界点未満である温度および圧力状態にかける。接触または対流により熱を加えた常圧における亜臨界乾燥の不利な点は、生じる毛管力がゲルの崩壊を導くことである。この危険は、例えば独国特許出願公開第4316540号から公知のように、特に低固形分のヒドロゲルまたはリオゲルの場合に存在する。
機器およびエネルギーの要件が低いので、工業規模で亜臨界乾燥する方法が、具体的にシリカエアロゲルのために既に開発されてきた。しかし、通常、ゲルを化学修飾して、乾燥時に生ずる毛管力を低減し、ゲルが崩壊しないように妨げなければならない。
通常の条件下で乾燥するためにシリカゲルネットワークを修飾する一方式は、細孔表面のSi-OH基をシラン処理することである。この目的に使用されるシラン処理剤としては、クロロトリメチルシランおよびヘキサメチルジシラザンが挙げられる。これは、Si-O-Si架橋が乾燥時に接近している孔壁間で形成しないように妨げる。したがって、発生する収縮は、ある程度可逆的である。さらに、ペンタンなど低表面張力の適切な溶媒を選択することによって、ゲルネットワーク上の力を最小限に抑えることができる。この乾燥手順は、1992年にDesphandeらによって開発された(D. M. Smith, R. Desphande, C. J. Brinker in: Ishizaki, K., Sheppard, L., Okada, S., Hamesa-ki, T., Huybrechts, B. (eds.), Porous Materials, Vol. 31, American Ceramic Societey, Westerville, 1993, pp. 71-80を参照のこと)。Cabot Cooperation社がこの方法の変形を使用して、疎水性エアロゲル粒状体を工業生成する。この方法では、リオゲル、すなわち液体、具体的には溶媒または水で満たされているゲルは、シリコンアルコキシドから生成されるのではなく、アルカリケイ酸塩水溶液(「水ガラス」)のゲル化によって生成される。
通常の条件下における乾燥を可能にするために、Einarsrudらの方法は、ゲルネットワークの機械的安定化を目的とする(M.-A. Einarsrud, L. E. Farbrodt, S. Haereid, in: Hench, L. L., West, J. K. (eds.), Chemical Processing of Advanced Materials, Wiley, Chichester, 1992, pp. 355-361を参照のこと)。このために、ウェットゲルまたはリオゲルを、TEOSなどのテトラアルコキシシラン溶液中でエージングさせる。エージング時に、テトラアルコキシシランはゲルの細孔において縮合し、それらの細孔がシリカで満たされる。これによって、多孔度の一部が失われることもあるが、ネットワークの抵抗性が高くなる(T. Kornprobst, Aerogels and photocatalysts as an example of innovative building materials, dissertation TU Munich, 2013を参照のこと)。
2015年3月に完了したEU資金提供Hipinプロジェクトによって、シリカゲルの安定性を高める別の方法が探求された。TEOSの前加水分解および前縮合によって、正式なSiO2含有量が増加し、得られるゲルがより安定である。典型的な比表面積約1000m2/gのエアロゲルを得ることができるが、超臨界乾燥が行われる(S. Naik, High Performance Insulation based on Nanostructure Encapsulation of Air, http://www.hipin.eu(2015年9月23日現在)を参照のこと)。
独国特許出願公開第4316540号は、リオゲルを誘電乾燥方法によって乾燥することによってそれらの構造を保持しながら、無機および有機リオゲルを乾燥することによって、エアロゲルを得ることができることを開示している。この文脈では、誘電乾燥方法は、エネルギーが電磁波によって供給される方法、例えばマイクロ波乾燥、高周波乾燥または放射である。電波を用いる高周波乾燥は、1MHz~1000MHzの周波数を使用し、マイクロ波乾燥は、103MHz~106MHzの周波数を使用する。このタイプの乾燥では、使用ゲル、溶媒および供試体幾何形状の選択を、毛管力とゲルの内側で蒸発する溶媒の間でバランスが確立されることができるように導入されるエネルギーと正確に適合させなけなければならない。しかし、1993年から独国特許出願公開第4316540号に記載されている教示は、誘電乾燥の工業実装にまだ至っていない。一般に、亜臨界乾燥方法によるエアロゲルの特性は、超臨界乾燥によるものより劣っている。
エアロゲルは、Cabot社の方法を使用して工業的に生成されることが多い。これは、例えば独国特許出願公開第19648798号および独国特許出願公開第69903913号(翻訳文)に記載されている。このために、希釈ケイ酸ナトリウムを60~80℃で塩酸と反応させ、ゲル化時間、すなわちゲル形成に必要な時間は数分に設定することができる。次いで、凝固およびエージングのために、ゲルを80~100℃で調質する。エージング時間を30分と指定する。エージングプロセス時またはその後、ゲルを、洗浄水に電解質がなくなるまで洗浄する。
この後、ヒドロゲルをシラン処理して、亜臨界乾燥を可能にする。トリメチルクロロシランをシラン処理剤として使用する。トリメチルクロロシランは、ヒドロゲル中に存在する水と大部分が反応して、トリメチルシラノールを形成し、さらに縮合して、ヘキサメチルジシロキサンを形成し、それが細孔に組み込まれ、水を部分置換する。
ここで、使用シラン処理剤が非常に大量に添加されることに留意すべきである。例えば、100gのヒドロゲルを140mlのトリメチルクロロシランと反応させる。このヒドロゲルとトリメチルクロロシランの比の場合のみ、ケイ素上の水酸化物基の部分変換が達成される。ガス流中のヘキサメチルジシロキサンおよび塩酸が代替シラン処理剤として使用される。これによって、ヘキサメチルジシロキサンのトリメチルクロロシランへの部分逆反応が起こり、次いで、ケイ素のヒドロキシル基と反応することができる。
記載の特許または特許出願の実施例におけるHClとヘキサメチルジシロキサンのモル比を考察すると、ヘキサメチルジシロキサンが5~6倍過剰に添加され、使用ヘキサメチルジシロキサンの一部分のみが反応して、トリメチルクロロシランを形成できることが見出される。これにより、ヘキサメチルジシロキサンをリオゲルの細孔に取り入れることの重要性が示される。このような場合のみ、亜臨界乾燥を実施することができる。次いで、乾燥それ自体が200℃の窒素流中で実施される。
Aerogel Handbook(M. A. Aergerter et al., Aerogels Handbook, Advances in Sol-Gel Derived Materials and Technologies, 2011, p. 120)に、シラン処理剤とSiO2ネットワークのモル比の重要性がより詳細に述べられている。毒性、引火性、および腐食性のトリメチルクロロシランを大量に使用する疎水化ステップは、Cabot方法によるエアロゲルの調製において最もコストのかかるプロセスステップを表す。
乾燥プロセスにおいて、特に極性溶媒から低極性溶媒への溶媒交換は、乾燥の成功にとって重要であることも頻繁に見出される。
Subrahmanyamらは、バイオポリマーをベースにしたヒドロゲルの溶媒交換および超臨界乾燥時における構造変化に対する様々な溶媒の影響を調査している(Subrahmanyam, R., Gurikov, P., Dieringer, P., Sun, M., Smirnova, I., Gels, 2015, 1(2): On the Road to Biopolymer Aerogels Dealing with the Solvent, pp. 291 to 313を参照のこと)。研究時に、様々な溶媒間で細孔幾何形状における変化に有意差が見出された。細孔幾何形状は、溶媒交換が1ステップではなく、いくつかの部分ステップで実施される場合に縮小される。溶媒交換の細孔幾何形状に対する影響は、Hansenによる溶解度パラメータを使用して推定することができ、したがって好適な溶媒の選択に寄与することができる。
一方、ケイ酸ナトリウムをベースにしたエアロゲルについてのKistlerの研究から、水からエタノールへの溶媒交換は、細孔幾何形状における有意な変化を引き起こさないことが知られている。この結果は、溶媒交換が1ステップで実施されようと数ステップで実施されようと関係なく、エタノール含有量の増加を伴う。そこで実施されたエタノールからSiO2ゲルの直接超臨界乾燥では、95質量%のエタノール質量分率は十分である。対照的に、CO2を使用する超臨界乾燥のための値は知られていない。Subrahmanyamによって研究されたバイオポリマーは、比表面積の有意な減少なしに超臨界乾燥するために93質量%の質量分率を必要とする。90%の質量分率では、バイオポリマーの場合に比表面積の90質量%が保持される。
水からエタノールへの溶媒交換は、Gurikovらによって圧縮CO2の影響下で研究されている。使用ゲルはアルギネートで作製され、CO2誘導ゲル化により調製される。試料は、直径10~12mmを構成し、予熱されたオートクレーブに配置し、超臨界CO2(120バール、313K)で取り囲まれている。次いで、水とエタノールの混合物をポンプでオートクレーブに数段階で注ぎ込み、溶媒交換を1段階当たり2.5時間実施し、第1の段階で30質量%、第2の段階で60質量%、第3の段階で90質量%のエタノール含有量が達成される。次いで、ゲルにCO2中25質量%のエタノールを再び流して、細孔から水を完全に抽出した後、ゲルを3時間超臨界乾燥する。溶媒交換の進行は、溶媒の密度から計算された組成を使用して分析する。このために、各オートクレーブから試料を5ml採取する。所与の条件下で、溶媒交換のそれぞれの段階に必要な時間を12時間から2.5時間に減少させた。
溶媒交換時に超臨界二酸化炭素を使用することによって、必要とされる乾燥時間を6時間から3時間にさらに減少させる。
圧縮CO2の影響下で溶媒交換した後、ゲルの密度は0.021g/cm3であり、BETによる比表面積は538m2/gであり、BJGによる細孔容積は5.96cm3/gである。得られたエアロゲルは、周囲条件での溶媒交換を経由して調製された参照試料と同様の特性を含む。調製されたエアロゲルの特性に対する加圧下での溶媒交換の直接的影響は、プロセスそれぞれに使用される合成条件が異なるので、使えるデータから演繹することはできない。
同じ著者は、アルギネートをベースにしたバイオポリマーにおいても周囲温度で圧縮CO2を使用して溶媒交換を行う。物質移動の加速を50バールおよび周囲温度で測定する。溶媒濃度における変化は、擬二次反応速度論モデルを使用しても定量化される。
乾燥プロセス時にゲルを安定化する前述の難題に加えて、エアロゲル、特にシリカエアロゲルの生成におけるもう一つの問題は、プロセス時間が長いことである。これらによって、エアロゲル生成がより高価になり、したがってエアロゲルがその物理的特性プロファイルのために好適である多数の適用において、エアロゲルの使用が妨げられる。オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)からのシリカエアロゲルの生成における個々のプロセスステップのそれぞれのプロセス時間は、以下の通りである。
-加水分解および縮合時間少なくとも8時間(A. A. Tweij Wesam, Temperature Influence on the Gelation Process of Tetraethylorthosilicate using Sol-Gel Techique, Iraqi Journal of Science 2009を参照のこと)。
-ゲルエージング時間は6~72時間に及ぶ(Einarsrud, M.-A., Kirkedelen, M.B., Nilsen, E., Mortensen, K., Samseth, J., Structural Development of Silicagels aged in TEOS, Journal of Non-Cryst Solids231, 1998, pp. 10-16を参照のこと)。
-超臨界洗浄時間/1回の洗浄サイクル当たり溶媒交換約24時間(Kerstin Quarch, Product design on colloidal agglomerates and gels, gelation and fragmentation on inorganic silica, PhD thesis, KIT, 2010を参照のこと)。
-超臨界乾燥時間は、先行する溶媒交換および試料サイズに強く依存する。
対照的に、ケイ酸ナトリウム溶液をベースにしたシリカエアロゲルの亜臨界乾燥による調製については、以下のプロセス時間が観測される。
-ゲル形成時間
・硫酸および水をケイ酸ナトリウム溶液に90分かけて添加、硫酸の添加後ゲル形成時間30分、SiO2含有量8.6%(Kerstin Quarch, Product design on colloidal agglomerates and gels, gelation and fragmentation on inorganic silica, dissertation, KIT, 2010を参照のこと)、
・コロイド状シリカ溶液をpH5と6の間のpH値で使用するときゲル形成時間15分(Friederike Kleinert et al., Microstructure and Transmittance of Silica Gels for Application as transparent Heat Insulation Materials, Journal Sol-Gel Science Technol. 75, pp. 602-616, 2015を参照のこと)、
・ケイ酸ナトリウム溶液(SiO2含有量8%)を使用するイオン交換体によるゲル形成時間約10分。
-ゲルのエージング時間
・ケイ酸ナトリウムをベースにしたゲルのエージング時間は50℃で約50時間である(Schwertfeger, F., Hydrophobic Water-glass based Aerogels without solvent Exchange or supercritical Dryingを参照のこと)。
・シリカゲルのエージング時間は約1.5時間である(Schwertfeger, F., Hydrophobic Water-glass based Aerogels without solvent Exchange or supercritical Dryingを参照のこと)。
亜臨界乾燥を溶媒交換および疎水化と組み合わせて、ケイ酸ナトリウムからエアロゲルを生成するのに典型的なプロセス時間は、典型的に以下の通りである。
-ゲル形成およびエージング時間1秒~2時間。
-ゲルをナトリウム不含にする洗浄時間は知られていない。
-アセトンを使用する溶媒交換は約2時間要する。
-室温でヘキサメチルジシロキサンを使用するシラン処理、すなわち疎水化の期間:5時間
-亜臨界乾燥
・150℃で17時間、または
・200℃の窒素/ヘキサメチルジシラザン流中で1時間。
したがって、最も好ましい場合でさえ、プロセス期間は少なくとも8時間であり、これはナトリウム不含ゲルを得るための洗浄時間とみなさない。
Swiss Federal Laboratories for Materials and Testing(EMPA)によって開発されたワンポット方法によって著しい改善がもたらされ、その個々のステップは以下の時間を必要とする。
-ゲル形成およびエージングの時間は、ヘキサメチルジシラザン(HDMSO)、アンモニア、水、エタノールおよびTEOSの使用のために約2時間である。
-HClとHDMSOの混合物を1時間にわたって使用して、ウェットゲルの疎水化が行われる。
-超臨界乾燥時間は約1時間である。
したがって、全プロセス時間は、4時間と6時間の間である。
しかし、溶媒交換に必要な疎水化を得るために、特に疎水化の場合に大余剰の疎水化剤も使用しなければならず、これらのプロセス時間さえ、大規模工業生成にとって大きな難題を依然として引き起こす。
エアロゲル生成の文脈の中で、シリカエアロゲルのゲル化を二酸化炭素によって誘導できることも知られている。シリカをベースにしたエアロゲルのゲル化の影響は、それぞれSmirnova(Journal of Sol-Gel Science 28, pp. 175-184, 2003)およびXiaodong Wu(Journal Ceramics International 44, pp. 821-829, 2018)によって記載されている。研究の基礎として、Smirnovaは、5~50バールの圧力範囲で考慮されるTMOS:MeOH:H2Oのモル組成1:2.4:4のオルトケイ酸テトラメチルをベースにした(TMOSをベースにした)系を使用する。ここで、ゲル化時間を230分から50分より若干短い時間に減少することができる。Xiaodong Wuによる刊行物では、ガス状のCO2をpH13の水ガラス溶液に通し、pHを9に下げることによって約35分でゲル化が開始した。
上記のエアロゲルを生成する方法のすべてに共通の問題は、通常、規則正しい外部形状のない不定の粒子が得られ、ゆるい充填における使用、または絶縁性プラスター系への組込みさえも困難であることである。これらの不規則な粒子は、規則正しい、特に球状の粒子で予想されるものより、機械的弾力性がはるかに低く、低密度の球パッキングを形成する。こういう訳で、実践現場におけるエアロゲルの有効性は、計算値に達しないことが多い。
したがって、先行技術は、有意に減少したプロセス時間でエアロゲルを再現性よく生成し、低減されたコストで連続的または準連続的生成を可能にする系に依然として欠ける。さらに、同様に、画定された幾何構造のエアロゲルを工業規模でかつ再現性よく生成することができない。多くの適用には、球状、すなわち特に球状エアロゲル粒子が、有意に高い機械的荷重負荷能力を有する可能性が高いので好ましい。
同様に、前選択された粒径のエアロゲル粒子を標的の様式で生成することがまだできない。
したがって、本発明の目的は、上記の従来技術に関連する不利な点をなくし、または少なくとも軽減することである。
特に、本発明の1つの目的は、有意により短いプロセス時間で、好ましくは連続的または準連続的に実施することができるエアロゲル粒子を生成する方法を提供することである。
本発明の別の目的は、画定された特性、特にさらに画定された外部形状および画定された粒径を有するエアロゲルを標的の様式で生成できることである。
さらに、本発明の別の目的は、機械的に荷重可能であり、絶縁材料における使用に特に適しているエアロゲルを提供することである。
本発明によれば、上記の目的は、請求項1に記載の方法によって解決され、さらに、本発明による方法の有利な実施形態および構成は、それぞれの従属請求項の主題である。
本発明の第2の態様による本発明の別の主題は、請求項55に記載のエアロゲルであり、本発明のこの態様の別の有利な実施形態は、それぞれの従属請求項の主題である。
さらに、本発明の第3の態様による本発明の別の主題は、請求項68に記載のエアロゲルの使用である。
本発明の第4の態様による本発明の別の主題は、請求項69に記載のエアロゲルの使用である。さらに、本発明のこの態様の有利な実施形態は、それぞれの従属請求項の主題である。
さらに、本発明の第5の態様による本発明の別の主題は、請求項71に記載のエアロゲルを生成するための装置である。本発明のこの態様の別の有利な実施形態および構成は、それぞれの従属請求項の主題である。
最後に、本発明の第6の態様による本発明の主題は、請求項74に記載のリオゲルを生成する方法である。
言うまでもなく、不要な反復を回避する目的で本発明の一態様のみに関する後述の特殊な特徴、特性、構成および実施形態、ならびに利点などは、明確な記載を必要とすることなく適宜本発明の他の態様に関して当然適用される。
さらに、以下に記載のすべての値またはパラメータなどは、原則として当業者によく知られている標準化または明記された決定方法または特定方法で決定または指定できることが適用される。
さらに、言うまでもなく、すべての質量または量に関連した百分率は、合計が100%になるように当業者によって選択される。しかし、これは言うまでもない。
この条件を記載して、本発明を以下により詳細に説明する。
したがって、本発明の第1の態様による本発明の主題は、ゾル-ゲル法によってシリカエアロゲルを生成する方法であり、最初に、リオゲルがゾルから生成され、その後、リオゲルがエアロゲルに変換され、リオゲルの生成が、少なくとも部分的に30バールより高い圧力で実施される。
というのは、驚いたことに本出願人が見出したように、ゾル、特に前駆体ゾル、すなわち前駆体の溶液または分散体からのリオゲルの生成時に30バールより高い圧力を加えることによって、寸法安定性ゲルをほとんど瞬時に生成することができるからである。このように、例えばゾルをオートクレーブ中に滴下または噴霧することによって、外部形状がオートクレーブに導入された液滴に対応するリオゲル粒子および最終的にさらにエアロゲル粒子を得ることができる。これは、本発明による方法においては、ほぼ球状または円柱状のエアロゲル、特にシリカエアロゲルが入手可能であるが、先行技術においてはこれまで公知でなかったことを意味する。
さらに、本発明の範囲内で、ゲル形成から乾燥完了までのシリカエアロゲルを生成するプロセス期間は、すべてのプロセスステップが上昇した圧力(elevated pressure、高圧、加圧)で実施される場合、1~2時間、特に1.5時間未満の時間に減少させることができる。これは、先行技術と比べてかなりの時間節約になり、したがってエアロゲルの連続的または準連続的生成が可能になる。プロセス時間に加えて、本発明による方法は、より速い生成のためにコストを有意に削減することもでき、したがって産業環境におけるエアロゲルのさらなる適用領域が切り開かれる。
球状または円柱状のエアロゲル粒子は、本発明による方法で入手可能であるので、熱絶縁材料として、特にゆるゆるの充填物において見事に適しているが、絶縁性プラスター系への組込みの場合にも、それらの優れた機械的特性または抵抗、および密度の高い球状パッキングを生成する可能性のために適している。
ほぼ瞬時、すなわち即時のゲル形成のために、得られるリオゲル粒子の粒径と粒径分布との両方を、したがってエアロゲル粒子の粒径と粒径分布との両方を選択的に調整することも可能である。
本発明の文脈の中で、ゾル-ゲル法は、非金属性無機もしくは有機材料または無機-有機ハイブリッド材料がコロイド状分散体、いわゆるゾルから得られる方法であると理解される。ゾル-ゲル法では、ナノメートル範囲の粒子は、通常、凝結によってコロイド状分散体、ゾルから得られ、その後、さらなる縮合および凝結によってゲル、すなわち、細孔が液体または気体である流体で満たされている三次元ネットワークを形成する。
本発明の文脈の中で、ゲルは、少なくとも、ゼラチン、ケイ酸、モンモリロナイト、ベントナイト、多糖、ペクチンなど長いまたは広く分枝した粒子を有するコロイド状に分割された固体物質、および分散剤としての流体、特に気体または液体である少なくとも2種の成分からなる、液体および/または気体に富む寸法安定性分散系である。この場合、固体物質は凝集性である。すなわち、固体物質は、粒子が様々な点、いわゆる接着点において副または主原子価で互いに接着して、分散剤中で空間的ネットワークを形成する。粒子間の空間が液体で満たされている場合、リオゲルが存在する。分散剤が空気である場合、ゲルはエアロゲルと呼ばれる。ゲルという用語についてさらに詳細には、ROEMPP Chemie Lexikon, 9th expanded and newly revised edition, Volume 2, 1999, p. 1511中の「ゲル」というキーワードの記載を参照のこと。
リオゲルはゲル、すなわち細孔が液体で満たされている三次元ネットワークである。リオゲルの特別な例は、液体が水であるヒドロゲル、または液体がアルコール、通常エタノールであるアルコゲルである。有機溶媒を含有するリオゲルは、オルガノゲルと呼ばれることもある。
本発明の文脈の中で、ゾルは、溶液または細かく分割された分散体、すなわちコロイド状分散体を意味する。
本発明の文脈の中で、溶液は、ある物質(溶質)が別の物質(溶媒)に均質に分布されている単相混合物であると理解される。本発明の文脈の中で、分散体は、分散している物質を有する第1の相、いわゆる不連続相が、第2の相、分散剤または連続相に細かく分布、特に均質に分布されている二相混合物と理解されるものとする。溶液から分散体への転移状態は流体であり、互いに厳密に画定されることはあり得ない。例えば、コロイド溶液が、明確に溶液または分散体に特定されることはあり得ない。高重合高分子の「溶液」の場合でさえ、溶液が存在するのかそれとも分散体が存在するのかを明白に決定することはできない。したがって、本発明の文脈の中で、ゾルは、好ましくは溶液、または細かく分割された分散体、すなわちコロイド状分散体を意味すると理解される。
本発明の好ましい実施形態によれば、リオゲルの生成は、全体的に上昇した圧力で実施される。この文脈では、リオゲルの生成が、オートクレーブ中で、例えばゾルをオートクレーブ中に導入することによって実施される場合に特に有用であると判明した。
好ましくは、本発明による方法、特にリオゲル形成は、プロセス媒体、特に圧縮ガスまたは超臨界物質もしくは物質の混合物中、加圧下で実施される。使用プロセス媒体は、特に二酸化炭素ならびに/または不活性ガス、特に窒素および/もしくはアルゴンであり、他の気体または物質と組み合わせてもよい。それは、特に二酸化炭素および/または窒素を、必要なら別の気体または物質と組み合わせて使用する場合に有利であると判明した。通常、二酸化炭素、二酸化炭素と窒素の混合物または窒素とアンモニアの混合物がプロセス媒体として使用される。本発明の文脈の中で、物質は、特に、特定の物理的もしくは化学的特性を有する化学物質、すなわち化合物または元素を意味する。
本発明の文脈の中で、リオゲルの生成が圧縮二酸化炭素、特に超臨界二酸化炭素中で実施される場合に特に良好な結果が得られる。超臨界二酸化炭素の使用は、特に、シリカエアロゲルの生成においてゲル形成を開始するためのゾルの酸性化を不要にすることができ、さらにその後に再度除去しなければならない他の電解質をゾルに添加する必要がないという利点を有する。pHシフトによるゲル形成の開始は、窒素またはアルゴンのアンモニアとの混合物を使用することによって達成することができ、その場合、ゾルは、好ましくは酸性範囲のpHを含む。
本発明による方法が実施される圧力に関しては、当然広範囲にわたって変動することができる。しかし、圧力は、40バールより高く、特に50バールより高く、好ましくは60バールより高く、より好ましくは70バールより高く、特に好ましくは74バールより高い場合に有利であることが判明した。
同様に、本発明の文脈の中で、圧力を30バールと300バールの間、特に40~250バールの範囲、好ましくは50~200バールの範囲、より好ましくは60~180バールの範囲、特に好ましくは70~160バールの範囲、特に好ましくは74~150バールの範囲に設定することが規定されていることがある。
リオゲルの生成が高温で実施される場合にも特に良好な結果が得られる。この文脈では、リオゲルの生成が50℃を超える温度、好ましくは70℃、より好ましくは80℃で実施される場合に有利であることが判明した。
同様に、リオゲルの生成は、50~200℃、特に60~180℃、好ましくは70~160℃、より好ましくは80~140℃の範囲の温度で実施されることを想定することができる。
上記の圧力および温度で、特に急速なゲル形成を達成することができ、それにより、例えば、寸法安定性であるほぼ球状のリオゲルが得られ、さらなる方法においてそれらの形状を保持することができる。さらに、それは、リオゲルのエアロゲルへの変換が50バールより高い圧力で実施される場合に有利であることが判明した。本発明の文脈の中で、リオゲルのエアロゲルへの変換は、好ましくはリオゲルから液体溶媒または分散剤を除去するのに必要なすべての措置および方法ステップを意味する。
本発明の好ましい実施形態によれば、リオゲルの生成およびリオゲルのエアロゲルへの変換は、連続的または準連続的に実施される。
本発明による方法では、プロセス時間、特に個々の方法ステップの時間を、エアロゲル、特にシリカエアロゲルの連続的または少なくとも準連続的生成が可能であるように短縮することができる。調製は、ワンポット法として、すなわち反応容器、特にオートクレーブ中で実施するか、または連続する装置、特に数台のオートクレーブ中で実施することができる。
本発明の文脈の中で、通常、ゾルは前駆体の溶液または分散体であることが規定されている。
本発明の文脈の中で、前駆体は、所望の標的化合物、特にSiO2ネットワークが、化学反応、特に加水分解または加溶媒分解およびその後の縮合によって形成される前駆体物質であることが理解される。
原則として、本発明の文脈の中では、前駆体からゲルを形成することができるすべての化合物を前駆体として使用することができる。特に、ゲル形成は、酸性pH値、中性pH値または塩基性pH値で行うことができる。この文脈で特に好ましくは、ゲル形成が酸性pH範囲で行われる。というのは、ここで、特に超臨界CO2がプロセス媒体として使用されるとき、ゲル形成時間が極めて短縮され、ゲル形成のための電解質の使用を不要にすることができるからである。あるいは、ゲル形成は、例えば窒素とアンモニアの混合物をプロセス媒体として使用することによって塩基性pH値でも行うことができる。
前駆体がケイ酸、特にコロイド状シリカ、シリカゾル、シラン、好ましくはテトラアルコキシシラン、シロキサンおよびそれらの混合物から選択されるとき、特に良好な結果が得られる。加水分解すると、上記の化合物は、シリカエアロゲルを生成するのに抜群に適している有機修飾してもよいシリカネットワークを形成する。
前駆体がケイ酸、特にコロイド状シリカ、シリカゾル、およびテトラアルコキシシラン、好ましくはテトラエトキシシランおよび/またはテトラメトキシシランから選択される場合に特に良好な結果がこの文脈で得られる。特に好ましくは、前駆体はケイ酸である。
本発明の文脈の中で、通常、ゾルは少なくとも1種の溶媒または分散剤を含むことが規定されている。
この文脈では、それは、溶媒または分散剤がアルコール、特にメタノール、エタノール、イソプロパノール、エーテル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトン、炭酸プロピレン、酢酸エチル、水およびそれらの混合物から選択される場合に十分に判明した。
溶媒または分散剤がアルコール、特にメタノール、エタノール、イソプロパノール、水およびそれらの混合物からなる場合に特に良好な結果がこの文脈で得られる。特に、一方では、前駆体化合物の急速な加水分解および縮合が水のために起こり、他方では、有機溶媒のある割合によってリオゲルの細孔から溶媒または分散剤の除去が増強されるので、有機溶媒と水の混合物、特にエタノールと水の混合物が本発明の文脈の中で特に好ましい。
ゲル合成のためにエタノール、アセトン、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒を使用すると、ゲル化プロセス時にトリメチルシラノール、メチルトリエトキシシラン、ジフェニルシランジオール、ヘキサメチルジシラザンなどの疎水化剤も直接に使用する可能性がもたらされる。
特にシリカエアロゲルまたはリオゲルを生成するために、好ましくはシリカゾル、コロイド状シリカおよびケイ酸テトラエチルエステルをベースにした前駆体溶液が、最初に調製および導入される。シリカゾルおよびケイ酸の場合、前駆体は、ケイ化度が様々であり、アルカリ含有量が低減された、予めケイ化された水ガラス(ポリケイ酸)である。モノケイ酸は一般的にイオン交換体によって生成されるが、縮合プロセスのために主にジ-およびトリ-ケイ酸として存在する。
他方では、シリカゾルは有意に高いケイ化度を含み、通常、5mmと40mmの間の一次粒子径を有する。エアロゲル生成において使用されることが多いケイ酸テトラエチルエステル(TMOS、TEOS)およびケイ酸カリウムと比べて、シリカゾルおよびケイ酸の使用によって、ヒドロゲルのゲル化およびその後のエージングプロセスの標的の制御の可能性がもたらされる。シリカゾルおよびシリカにおいて、シリカナノ粒子は、一般にイオン電荷を介して安定化された溶液として存在する。
低含水量でより高い割合の有機溶媒を有するポリケイ酸を得る1つの方式は、アルコール性ケイ酸テトラエチルエステルを使用することであるが、これらは、形成されるモノケイ酸の十分に急速な重縮合を確実するために最初に前加水分解されなければならない。前駆体溶液中のモノケイ酸の量を増加するために、水性シリカ溶液をケイ酸テトラエチルエステルが加水分解された後に添加することができ、次いでゲル形成を開始させて、低含水量のオルガノゲルを生成することができる。
本発明の特定の同様に好ましい実施形態によれば、溶媒または分散剤は水である。
このとき、リオゲルが形成される時間に関して、前述のように、これらは極めて短い。本発明の文脈の中で、通常、加圧下におけるリオゲルの生成は0.1~60秒、特に0.2~30秒、好ましくは0.2~10秒、より好ましくは0.3~5秒、特に好ましくは0.3~3秒の範囲内で行われることが想定される。したがって、上述のように本発明の範囲内で、ほぼ瞬時の、すなわち即時のゲル形成が可能である。
本発明の文脈の中で、さらに、ゾルが7以上、特に7より高く、好ましくは8より高く、より好ましくは8.5より高いpHを含む場合に十分に判明した。
塩基性範囲のpHを有するゾルの使用によって、一般的に時期尚早のゲル形成が妨げられ、特に超臨界CO2をプロセス媒体として使用して、特に高圧を発生させるとき、二酸化炭素が水の存在下で酸として反応し、したがってゾルが好ましくは上昇した温度(elevated temperature、高温)および上昇した圧力で、すなわち強反応的に加速度的な状況下で酸性化されるので、急速なゲル形成が起こることができる。これは、瞬時のゲル形成をもたらし、規則正しい球状または円柱状のリオゲル粒子の合成が可能になる。
本発明の文脈の中で、さらに、ゾルが7~14、特に8~11、好ましくは8.5~11の範囲のpHを含むことも規定することができる。
特にシリカエアロゲルまたはリオゲルを生成するために、プロセス媒体である二酸化炭素によるゲル形成に加えて、形成のさらなる可能性を代替としてまたはさらに利用することができる。
ケイ酸の場合、pHの中性pH範囲へのシフトによって、ゲル形成を最も容易に開始することができる。この場合、ゲル形成時間を秒の範囲に調整することができる。
好ましくは、本発明の文脈の中で、シリカゾル、ケイ酸またはテトラアルコキシシランをベースにした水性希薄溶液または分散体を、圧縮二酸化炭素が入っているオートクレーブ中に少なくとも一部分滴下し、シリカエアロゲルまたはリオゲルを生成する。ここで、圧縮二酸化炭素を使用して、pHシフトによる前駆体溶液の標的のゲル化および連続的ゲル生成を行うことができる。驚くべきことに、ゲル化は、pHを7より高く、好ましくは8.5と11の間に設定したとき、ゾルがオートクレーブに入るとすぐに起こる。ゲル形成は、急速に進行するので、寸法安定性球状または円柱状の粒子が得られる。このように調製されたヒドロゲルまたはオルガノゲルのエージング時間は、特に室温で約30分の範囲である。滴下相時における温度を100℃に上げることによって、エージング時間を数分に低減することができる。
あるいは、酸性範囲のpH値を有する前駆体溶液またはゾル、特にケイ酸溶液を使用し、塩基性プロセス媒体、例えば窒素とアンモニアの混合物と接触させることができる。これは、同様にpHシフトによってゲル形成を誘導する。
さらに、ゾルは、通常、寸法安定性ゲルが形成するためにある固形分を必要とする。ゾルの固形分は、すべての液体成分を除去した後も残っているゾルの一部分と理解されるものとする。
それは、本発明の文脈の中で、ゾルが、ゾルに対して少なくとも2質量%、特に2.5質量%、好ましくは3質量%、より好ましくは4質量%、特に5質量%の固形分を含む場合に十分に判明した。
本発明の好ましい実施形態によれば、ゾルは、ゾルに対して2~30質量%、特に2.5~20質量%、好ましくは3~15質量%、より好ましくは4~10質量%、特に好ましくは5~9質量%の範囲の固形分を含むことが規定されている。
上述の範囲の固形分では、所望の高細孔含有量も含む寸法安定性リオゲルを特に速く得ることができる。
本発明の文脈の中で、ゾルは疎水化剤、特にシラン処理剤を含むことを規定することができる。ゾルにおける疎水化剤、特にシラン処理剤の使用により、特にリオゲルの骨格構造に疎水基が組み込まれる。これは、例えば純粋なSiO2構造より、弾性のゲル構造をもたらし、実施することができるいずれの溶媒交換時にもまたは乾燥時においてさえ有意に弾力的である。
本発明の文脈の中で、それは、疎水化剤がオルガノシラン、特にモノオルガノシラン、ジオルガノシラン、トリオルガノシラン、シラザン、シラノール、特にモノオルガノシラノール、ジオルガノシラノール、およびそれらの混合物から選択される場合に好ましい。本発明の文脈の中で、オルガノシランまたはオルガノシラノールは、有機基、特にアルキル、アルケニルまたはアリールなどの疎水性有機基を有するシランまたはシラノールを意味すると理解される。
本発明の文脈の中で、シランが疎水化剤として使用される場合、その化学的性質は同様に広範囲にわたって変動しうる。しかし、一般式Iのシラン
1 nSiR2 4-n (I)
(式中、
n=1~3、特に1または2、好ましくは1であり、
1=C1-C30-アルキルおよび/またはC6-C30-アリール、
特にC2-C20-アルキルおよび/またはC6-C20-アリール、
好ましくはC3-C20-アルキルおよび/またはC6-C20-アリール、
より好ましくはC4-C15-アルキルおよび/またはC6-C15-アリール、
特に好ましくはC5-C12-アルキルおよび/またはC6-C12-アリール、
非常に好ましくはC5-C12-アルキルであり、
2=ハリド、特にクロリド、ブロミドおよび/またはヨージド、OXであり、X=水素、アルキル、アリール、ポリエーテルおよび/またはカルボン酸誘導体、
特にアルキル、好ましくはC1-C8-アルキル、
好ましくはC2-C4-アルキルである)
が使用される場合に特に良好な結果が得られる。
本発明の文脈の中で、疎水化剤が、オルガノクロロシラン、特にモノオルガノクロロシラン、ジオルガノクロロシラン、トリオルガノクロロシラン、メトキシオルガノシラン、特にトリメトキシオルガノシラン、ジメトキシジオルガノシラン、メトキシトリオルガノシラン、エトキシオルガノシラン、特にトリエトキシオルガノシラン、ジエトキシジオルガノシラン、エトキシトリオルガノシラン、ヘキサメチレンジシラザン、トリメチルシラノール、ジフェニルシランジオール、フェニルトリエトキシシラン、トリメチルイソプロペノキシシランおよびそれらの混合物から選択される場合に特に良好な結果が得られる。ゲル形成前の初期段階で疎水化剤、特にシラン処理剤を使用することによって、形成されるネットワーク構造に影響することができ、形成される孔径を制御することができる。さらに、単官能性および二官能性のシラン処理剤を組み込むことによってゲルネットワークの弾性化を達成することができる。両方を使用して、生成したヒドロゲルのその後の溶媒交換を加速することができる。
本発明の文脈の中で、それは、ゾルが加圧装置中に小滴の形で導入、特に滴下および/または噴霧される場合に好ましい。
加圧装置、特にオートクレーブ中に、例えば滴下または噴霧を介して小滴の形で導入することによって、ほとんど円形の断面をもつエアロゲルを合成することができる。装置へのゾルの滴下速度または噴霧条件の調整に応じて、ほとんど球状および/または円柱状の粒子を得ることができる。したがって、ノズルをスロットノズルまたはキャピラリーの形で設計することができ、ゾルをポンプ、特に高圧ポンプで装置に導入することができる。
したがって、小滴の形をしたゾルを加圧装置に導入することにより、別の方法においても寸法安定性を残存させるほぼ球状のリオゲル粒子を得ることが可能になる。これにより、従来技術と比べて改善された機械的特性を含み、より密度の高い球状パッキングを形成することができ、したがってゆるゆるの充填物においても、例えば絶縁性プラスター系への組込みのためにも熱絶縁材料としてより適している、球状エアロゲルが入手可能になる。
本発明の特定の実施形態によれば、ゾルは、30バールより高い圧力を適用する前に、特に加圧装置に導入する前にプレゲル化されることが規定されている。プレゲル化は、連続空間ネットワークはまだ得られていないがより大きいネットワーク構造および凝集塊の生成を意味すると理解される。プレゲル化ゾルには、依然として流動性もあり、装置中に例えば滴下または噴霧することができる。
前記のように、リオゲルは、好ましくは円形の断面をもつ粒子の形、特に球状または円柱状粒子の形をしている。
リオゲルを生成し、その後に円形の断面をもつエアロゲル粒子も生成する方法は、特にシリカエアロゲルの場合、まだ知られていない。
本発明の文脈の中で、特にゾルが加圧装置に導入される条件を調整することによって、粒径と粒径分布との両方に選択的に影響し、それらを調整することができる。
上記のように、多重反応器設計は、前駆体ゾルのゲル化を達成することができる。
好ましくは、前駆体溶液は、生成時に二酸化炭素で満たされている高圧容器中に計量される。注入は、小滴鎖またはゲル糸が形成されるように実施されると理想的である。前駆体溶液は高圧容器に入るとき、液体であり、または部分ゲル化されており、好ましくは二酸化炭素との接触のために直後に完全ゲル化し、炭酸の生成および対応するpHの変化を伴う。次いで、得られたゲル中に含まれる水またはエタノールなどの溶媒を、圧縮二酸化炭素に特にゲルの貯蔵時に溶解し、したがって乾燥粒子であるエアロゲルを得ることができる。
一般に、シリカゾルおよびケイ酸を、特に2ステップのプロセスにおいて例えばpHシフトまたは電解質添加によって選択的に不安定化して、前駆体溶液をゲル形成させることができる。電解質添加剤、酸または塩基によるpHシフト、およびエタノールやアセトンなどの変性溶媒を、ヒドロゲル形成のために使用し、したがってシリカゾルまたはポリケイ酸の加水分解および縮合速度を加速することができる。ここで、ケイ酸の重縮合能力は、寸法安定性三次元ネットワークの生成における律速段階を表す。エタノールおよび電解質の使用によって、ケイ酸またはシリカゾルの標的のゲル化が可能になることが示されてきた。エタノール含有量66体積%のオルガノゲルを合成することができる。これらは、高い加水分解および縮合速度、ならびに寸法安定性オルガノゲルネットワークの生成によって特徴づけられる。
シリカエアロゲルを生成するための前駆体溶液の流滴性に関する研究から、前駆体溶液を二酸化炭素で満たされている高圧容器の入口で圧縮二酸化炭素と接触させることによって、ゲル化を開始できることが示されている。シリカゾル、シリカ溶液および/またはシリカテトラエチルエステルからなる前駆体ゾルは、高圧容器への入口において液体または部分ゲル化された形で存在し、直後に完全ゲル化する。この場合の液滴サイズは、特に選択されたノズルオリフィスおよびゲル化速度によって制御することができ、2mmのノズルを使用すると、典型的には0.5mmと5mmの間の範囲である。より小さいノズルを選択することによって、ゲル粒径をさらに低減することができる。形成粒子は、好ましくは球状形状を含み、その形状をその後のプロセスステップにおいて保持する。
前駆体ゾルのプレゲル化または部分ゲル化のために、特に2種物質給送装置において、酸または塩基をケイ酸に添加することができ、それぞれ塩基性または酸性の形で安定化され、得られたpH値を介してゲル化時間を調整することができる。しかし、より好ましい可能性は、使用する乾燥用気体またはプロセス媒体によるpHシフトである。圧縮CO2の場合、pH低下は、上記のように炭酸の形成によって起こることがあり、pH上昇は、例えば不活性ガス、特に窒素および/またはアルゴンをアンモニアと組み合わせて使用することによって起こることがある。
シリカゾルのゲル化は、ケイ酸について上述したように類似した様式で実施することができる。さらに、電解質添加剤、例えば多価金属塩およびエタノールまたはアセトンなどの変性溶媒を使用することによって、シリカゾルをゲル化することができる。
オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)などのケイ酸テトラエチルエステルおよびオルトケイ酸テトラメチル(TMOS)は、以上に説明したように、その後の溶媒交換を有意に加速する低含水量のオルガノゲルを生成する可能性をもたらす。これらの前駆体ゾルのゲル化速度を加速するために、金属アルコラートの前加水分解を行うことができ、酸性と塩基性の両pH範囲において実施することができるが、三次元ネットワークの形成は酸性の方が好まれる。
塩酸などの鉱酸を前縮合の触媒として使用することができる。特に、有機酸、特に酢酸、塩酸などの無機酸、またはチタンテトラブタノラートなどのルイス酸などの触媒を使用することによって、前縮合を加速することができる。pH値3.5~4.5の酢酸を用いて、オルトケイ酸テトラエチルに対する水の化学量論的含有量2.5~3.5で前縮合を行うと、前駆体ゾルが数時間以内に生成し、それをpHシフトおよび水の添加によってゲル化することができる。さらに、これらの前縮合したオルトケイ酸テトラエチル溶液またはゾルのpHを塩基性範囲にシフトし、したがってケイ酸のゲル化と類似したCO2誘導ゲル化の引き金役を果たすことができる。さらに、シリカゾルは、ケイ酸と相溶性があり、したがってこれらの溶液を混合して使用することができ、ゲル化時間が有意に低減される。
本発明の好ましい実施形態によれば、本発明は、
(a)第1の方法ステップにおいて、前駆体のゾル、特に溶液または分散体を用意し、
(b)第1の方法ステップ(a)の後の第2の方法ステップにおいて、ゾルを30バールより高い圧力をかけられた装置に導入、特に滴下または噴霧し、微粒子リオゲルを得る、
上記の方法に関する。
本発明による方法のこの特定の実施形態に、上記のすべての利点および特定性ならびに特徴を同様に適用することができる。
本発明の文脈の中で、さらに、リオゲルの生成後に、リオゲルをエージングすることも規定することができる。リオゲルをエージングさせる場合、それは、リオゲルを1分間~1時間、特に2~50分間、好ましくは3~40分間、より好ましくは5~35分間、特に好ましくは10~20分間エージングする場合に好ましい。リオゲルをエージングすると、特にゲル構造が凝固し、したがってその後の乾燥プロセスにおいて有意に安定でかつ抵抗性である。
より好ましくは、リオゲルのエージングは、リオゲルの生成が行われる温度で実施される。この文脈では、それは、リオゲルのエージングが、50~130℃、特に60~120℃、好ましくは80~110℃の温度範囲で実施される場合に好ましい。
エージングプロセスが実施される圧力は、広範囲にわたって変動することができる。しかし、特に好ましくは、本発明の文脈の中で、リオゲルのエージングが、リオゲルの生成で使用された圧力と同様の圧力で実施される。高圧のために、リオゲルのはるかに速いゲル形成およびエージングが、特にCO2雰囲気中で達成される。
したがって、本発明の文脈の中で、通常少なくとも2時間かかるリオゲル、特にヒドロゲルのエージング時間を15分未満に低減することができる。
本発明の文脈の中で、リオゲルの生成後に、特に方法ステップ(b)の後に、溶媒交換が、特に第3の方法ステップ(c)において行われることを規定することができる。溶媒交換は、特にその後リオゲルのエアロゲルへの乾燥を促進するために必要でありうる。乾燥プロセスにおいて熱エネルギーを加えることによって、リオゲルの通常は親水性のネットワーク、特にSiO2ネットワークから水を除去するのは困難である。これは、リオゲルが疎水化されている場合でも当てはまる。
特に、実際の乾燥ステップより前に、予め生成したリオゲル、特にヒドロゲルまたはオルガノゲルの含水量を低減するために、例えば粒子を有機溶媒で被覆することによって、ゲルを溶媒交換にかける必要があることがある。
好ましくは円形の断面を有する生成した粒子、特にヒドロゲル粒子は、通常は乾燥をより困難にする含水量を有する。
出発物のシリカ溶液の水の低減は、添加された有機溶媒に応じて乾燥速度を有意に加速することが示されてきた。
この文脈では、より好ましくは、溶媒交換を実施するために、リオゲルを液体またはガス状有機溶媒と接触させることは事実である。
有機溶媒は、ガス状の形で反応チャンバに導入することができ、次いでリオゲルの細孔に貯蔵された水または他の有機溶媒と置き換わる。同様に、リオゲルを液体溶媒と接触させること、特に液体溶媒に分散させること、または液体溶媒で被覆すること、したがって例えば溶媒による被覆ならびに水および/または有機溶媒の混合物の除去を繰り返すことによって、徹底した溶媒交換を達成することも可能である。好ましくは、溶媒交換の実施に用いられる溶媒は、乾燥用気体、特に二酸化炭素に可溶である。このように、二酸化炭素を用いて、超臨界乾燥をより速く、より穏やかに実施することができる。
本発明の文脈の中で、それは、溶媒交換が、特にリオゲルの含水量をリオゲルに対して30質量%未満、特に20質量%未満、好ましくは15質量%未満、より好ましくは10質量%未満の値に低減する場合にも好ましい。特にリオゲル中の水の割合を低下させることによって、超臨界範囲の二酸化炭素を用いた標的指向で穏やかな乾燥が可能になる。
本発明の文脈の中で、好ましくは、溶媒交換、特にリオゲルを溶媒に接触させることが上昇した圧力で行われることが規定されている。上昇した圧力での溶媒交換は、溶媒交換を有意に加速し、特に、圧縮および加圧気体相に、少量の有機溶媒、特にガス状有機溶媒しか添加できないが、それにもかかわらず、次いで水または他の溶媒をリオゲルの細孔から追い出すのに十分である。好ましくは、本発明の文脈の中で、可能な限り完全な溶媒交換を獲得するために、液体溶媒または水と有機溶媒の混合物を溶媒交換時に装置から除去し、あるいは水で汚染されている気相を反応器から少なくとも部分除去し、新しい溶媒を気体状態で反応器に導入する。
本発明の文脈の中で、溶媒交換、特にリオゲルを溶媒と接触させることが、30バールより高く、特に50バールより高く、好ましくは70バールより高く、より好ましくは100バールより高く、特に好ましくは120バールより高い圧力で実施される場合に特に良好な結果が得られる。
同様に、溶媒交換、特にリオゲルを溶媒と接触させることは、30~300バール、特に50~250バール、好ましくは70~200バール、より好ましくは100~180バール、特に好ましくは120~170バールの範囲の圧力で行われることが可能である。
溶媒交換が実施される温度範囲に関して、溶媒交換は高温で行われることが十分に判明した。この文脈では、溶媒交換、特にリオゲルを溶媒と接触させることが、50℃を超える、特に70℃を超える、好ましくは90℃を超える、より好ましくは100℃を超える、特に好ましくは110℃を超える温度で行われる場合に特に良好な結果が得られる。高温、特に高圧と組み合わせた高温によって、溶媒は可能な限り急速にかつ完全に交換されることが確実になる。
この文脈では、同様に、溶媒交換、特にリオゲルを溶媒と接触させることは、50~180℃、特に70~160℃、好ましくは90~150℃、より好ましくは100~140℃、特に好ましくは110~130℃の範囲の温度で行われることを規定することができる。
このとき、有機溶媒に関しては、それは、溶媒が親水性有機溶媒、疎水性有機溶媒およびそれらの混合物の群から選択される場合に十分に判明した。本発明の文脈の中で、特に好ましくは、有機溶媒は二酸化炭素に可溶である。
本発明の文脈の中で、有機溶媒は、有機基を含む溶媒または分散剤と理解されるものとする。
このとき、有機溶媒に関しては、それは、有機溶媒がアルコール、エーテル、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド、C5-C8-アルカンおよびそれらの混合物の群から選択されるとき十分に判明した。本発明の文脈の中で、有機溶媒がメタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-ヘプタン、シクロヘキサンおよびそれらの混合物から選択されるとき特に良好な結果が得られる。上述の溶媒は、溶媒交換およびその後の容易な乾燥を可能にするだけではない。溶媒は、リオゲルを改質試薬と接触させるのに適していることも理想的である。
本発明の文脈の中で、特に、有機溶媒とリオゲルを疎水化剤、特にシラン処理剤と一緒に接触させることを規定することができる。したがって、本発明の範囲内で、その後に簡単な乾燥およびヒドロゲルからエアロゲルへの変換を可能にするために、リオゲルの疎水化、特にシラン処理を、溶媒交換時においてさえも実施することができる。特に効果的な疎水化、特にシラン処理を達成するために、それは、有機溶媒および疎水化剤を最初にリオゲルと接触させるときリオゲルの含水量が少なくとも50質量%、特に少なくとも60質量%、好ましくは少なくとも70質量%である場合に有利である。このように、急速な加水分解、および疎水化剤、特にシラン処理剤の反応性基の反応が得られる。
疎水化剤の化学的性質に関しては、疎水化剤が、オルガノシラン、特にモノオルガノシラン、ジオルガノシラン、トリオルガノシラン、シラザン、シラノール、特にモノオルガノシラノール、ジオルガノシラノールおよびそれらの混合物から選択されることが十分に判明した。
本発明の文脈の中で、シランが疎水性作用剤として使用される場合、その化学的性質は広範囲にわたって変動しうる。しかし、一般式Iのシラン
1 nSiR2 4-n (I)
(式中、
n=1~3、特に1または2、好ましくは1であり、
1=C1-C30-アルキルおよび/またはC6-C30-アリール、
特にC2-C20-アルキルおよび/またはC6-C20-アリール、
好ましくはC3-C20-アルキルおよび/またはC6-C20-アリール、
より好ましくはC4-C15-アルキルおよび/またはC6-C15-アリール、
特に好ましくはC5-C12-アルキルおよび/またはC6-C12-アリール、
最も好ましくはC5-C12-アルキルであり、
2=ハリド、特にクロリド、ブロミドおよび/またはヨージド、OXであり、X=水素、アルキル、アリール、ポリエーテルおよび/またはカルボン酸誘導体、
特にアルキル、好ましくはC1-C8-アルキル、
より好ましくはC2-C4-アルキルである)
が使用される場合に特に良好な結果が得られる。
この文脈では、疎水化剤が、オルガノクロロシラン、特にモノオルガノクロロシラン、ジオルガノクロロシラン、トリオルガノクロロシラン、メトキシオルガノシラン、特にトリメトキシオルガノシラン、ジメトキシジオルガノシラン、メトキシトリオルガノシラン、エトキシオルガノシラン、特にトリエトキシオルガノシラン、ジエトキシジオルガノシラン、エトキシトリオルガノシラン、ヘキサメチレンジシラザン(hexamethyldenisilazane)、トリメチルシラノール、ジフェニルシランジオール、フェニルトリエトキシシラン、トリメチルイソプロペノキシシランおよびそれらの混合物から選択される場合に特に良好な結果が得られる。
したがって、溶媒交換時に好ましく使用される疎水化剤は、ゾルの疎水化またはシラン処理時にも使用される疎水化剤と一致する。本発明の文脈の中で、より好ましくは、疎水化剤、特にシラン処理剤を前駆体ゾルに添加すること、リオゲル形成後にさらなる疎水化が実施されることは事実である。
リオゲルの細孔疎水化は、リオゲルの生成後の疎水化によって、特に溶媒交換の一部としてまたは独立した方法ステップとして達成される。溶媒交換時に、別の疎水化剤、特にシラン処理剤を使用して、細孔の疎水化、特に細孔シラン処理を達成することができる。特に、ヘキサメチルジシラザンなど別の疎水化剤の使用によって、必要とされた溶媒交換ステップを有意に加速できることが見出された。シラン処理を成功させるためには、リオゲルの残存水分量は、十分高く、好ましくはリオゲルの質量に対して50質量%を超えるべきである。
疎水化剤の溶液または分散体、特にシラン処理溶液のpH値は、使用疎水化剤、特にシラン処理剤に応じて変動しうる。トリメチルシラノール、ジフェニルシランジオール、ヘキサメチルジシラザンおよびヘキサメチルジシロキサン、ならびに他のシラノールまたはシラノール形成物質を使用するとき、8より高いpH値は有利であることが示された。先に述べた疎水化剤、特にシラン処理剤が添加される非極性物質(ヘキサン)、非プロトン性溶媒またはメタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール溶媒などの有機溶液は、シラン処理溶液として使用することができる。リオゲルを、疎水化剤を含有する溶液もしくは分散体に浸す、またはそれで被覆することができ、接触時間は、最大で30分である。
あるいは、疎水化剤、特にシラン処理剤を、有機溶媒、特にプロセス媒体で飽和または部分飽和された圧縮相、好ましくはCO2相でも使用することができ、相は亜臨界気相と超臨界相の両方とすることができる。好適な有機溶媒としては、ヘキサンなどの非極性溶媒、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性溶媒、またはエタノールなどのアルコール溶媒が挙げられる。使用溶媒は、疎水化剤、特にシラン処理剤に圧縮CO2相に対する溶解度を改善することができる。疎水化剤、特にシラン処理剤のプロセス媒体、特に圧縮CO2に対する溶解度が十分である場合、有機溶媒の使用を不要にすることができる。
溶媒交換時において、CO2可溶性溶媒が好ましくは方法に導入される。次いで、溶媒交換が、例えば圧力80バールおよび120℃で行われる。このプロセスの変形では、溶媒をCO2相に溶解することは、水を細孔から追い出すのに十分である。あるいは、特にオートクレーブに貯蔵されたゲルを液体溶媒で被覆することができる。これは、好ましくは圧力160バールおよび温度120℃で行われる。
本発明の文脈の中で、溶媒交換は、数プロセス段階、特に2~15、好ましくは3~10、より好ましくは3~4のプロセス段階で実施されることを規定することができる。この文脈では、リオゲルを有機溶媒と数回接触させることを規定することができる。好ましくは、各プロセス段階において、置き換えるべき溶媒と水の混合物または溶媒の少なくとも一部分を反応器から除去し、新しい有機溶媒を導入することが指定される。
本発明の文脈の中で、特に好ましくは、リオゲルの含水量が溶媒交換によって溶媒または分散剤の全体積に対して20体積%未満、好ましくは15体積%未満、より好ましくは10体積%未満に低減される。
好ましい実施形態によれば、溶媒交換はエタノール、メタノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシドなど水と混和可能な溶媒を使用することによって実施することができる。ここで、下流の乾燥を始める前に、球状リオゲル粒子中の残存水分量を好ましくは10体積%未満に低減すべきであることが示されている。代替法として、同様に好ましくは、ヘキサン、ペンタンまたはシクロヘキサンなど疎水性有機溶媒は、このプロセスステップで使用することもでき、十分な前シラン処理を行って、細孔に貯蔵された水をリオゲルから追い出すことができる。溶媒交換は、好ましくは圧縮二酸化炭素中で実施される。ここで、溶媒を、反応器、特にオートクレーブ中の圧力において計量する。驚くべきことに、溶媒がゲル粒子と液体の形で接触しない場合でさえ、溶媒交換が成功しうることが分かる。むしろ、それは、溶媒が圧縮CO2に溶解し、したがってゲルに浸透し、水を細孔から追い出す場合に十分である。
本発明の好ましい実施形態によれば、本発明は、
(a)第1の方法ステップにおいて、前駆体のゾル、特に溶液または分散体を用意し、
(b)第1の方法ステップ(a)の後の第2の方法ステップにおいて、ゾルを30バールより高い圧力をかけられた装置に導入、特に滴下または噴霧し、微粒子リオゲルを得、
(c)第2の方法ステップ(b)の後の第3の方法ステップにおいて、リオゲルの溶媒交換および/または疎水化を行う、
上記のエアロゲルの調製方法に関する。
方法ステップ(c)における溶媒交換は最大で50分、特に最大で40分、特に最大で30分にわたって実施することができる。本発明の文脈の中で、それは、溶媒交換が、10~50分、特に20~40分、好ましくは20~30分にわたって実施される場合に特に好ましい。
本発明による方法の上記の実施形態には、上記のすべての別の実施形態、特徴および特定性が適用される。
本発明の文脈の中で、通常、溶媒または分散剤を、特にその後の方法ステップ(d)において除去することによって、リオゲルがエアロゲルに変換されることが規定されている。
この文脈では、リオゲルの溶媒交換および/または疎水化の後に、特に方法ステップ(c)の後に、リオゲルがエアロゲルに変換されることを規定することができる。本発明の文脈の中で、より好ましくは、溶媒の除去は上昇した圧力で実施されることは事実である。
一般に、リオゲルをエアロゲルに変換するために、リオゲルを、乾燥用媒体、特に乾燥用気体または超臨界媒体と接触させることが想定される。より好ましくは、乾燥用媒体は二酸化炭素である。この文脈では、リオゲルを、乾燥用媒体、特に乾燥用気体または超臨界媒体と連続的にまたは不連続に接触させることを規定することができる。不連続接触の場合は、リオゲルを、装置中で所定量の乾燥用媒体と前選択された時間接触させる。次いで、溶媒で汚染された乾燥用媒体を除去し、必要なら、所望の乾固度が達成されるまで新鮮な乾燥用媒体で置き換える。連続乾燥とも呼ばれる、リオゲルの乾燥用媒体との連続接触の場合は、所望の乾固度が達成されるまで、装置中の乾燥用媒体によってリオゲルを被覆または流動させる。
この文脈では、溶媒の除去が、50バールより高く、特に60バールより高く、好ましくは70バールより高く、より好ましくは74バールより高い圧力で実施される場合に特に良好な結果が得られる。同様に、溶媒の除去は、50~180バール、特に55~160バール、好ましくは60~140バール、より好ましくは70~130バール、特に好ましくは74~130バールの範囲で実施されることを想定することができる。
このとき、溶媒の除去が実施される温度に関しては、それは、高温で実施される場合に十分に判明した。
通常、溶媒の除去は、50℃を超え、特に55℃を超え、好ましくは60℃を超える温度で実施される。
この文脈では、同様に、溶媒の除去は、50~160℃、特に70~160℃、好ましくは90~150℃、より好ましくは100~140℃、特に好ましくは110~130℃の範囲の温度で実施されることを想定することができる。
溶媒を上記の圧力および温度で除去することによって、特に急速に、特にCO2を使用した超臨界乾燥によってエアロゲルを得ることができる。典型的に、本発明の文脈の中で、溶媒は、リオゲルから10~50分以内、好ましくは20~30分以内で除去されることが想定される。
本発明の主題は、好ましくは
(a)第1の方法ステップにおいて、前駆体のゾル、特に溶液または分散体を用意し、
(b)第1の方法ステップ(a)の後の第2の方法ステップにおいて、ゾルを30バールより高い圧力をかけられた装置に導入、特に滴下または噴霧し、微粒子リオゲルを得、
(c)任意に、第2の方法ステップ(b)の後の第3の方法ステップにおいて、リオゲルの溶媒交換および/または疎水化を行い、
(d)その後の方法ステップ(d)において、溶媒または分散剤の除去によって、リオゲルがエアロゲルに変換される、
上記のエアロゲルの生成方法である。
本発明のこの特定の好ましい実施形態において、先に述べたすべてのプロセスの特徴および実施形態は、特に利点および特別な特徴も、限定することなく解釈することができる。
このとき、前述の方法の全期間に関しては、本発明による方法は、通常、方法ステップ(a)~(d)に及ぶ全期間で実施され、方法ステップ(c)は1~2時間、好ましくは1~1.5時間で実現される。
本発明による方法は、ワンポット合成またはプロセスとして、すなわちオートクレーブ中で実施することができる。しかし、同様に、個々のステップを、直列に連結された数台の装置、特にオートクレーブ中で実施することも可能である。しかし、特に好ましくは、本発明の文脈の中で、すべての方法ステップは上昇した圧力で、特にCO2雰囲気中で実施される。
粒子の乾燥は、好ましくは超臨界CO2中で実施される。本発明による方法で、リオゲルを疎水化しながら、得られた0.5~5mmのサイズの球状ゲル粒子の乾燥時間を10~30分に低減することができる。
特に、圧縮二酸化炭素を乾燥用媒体として給送することによって、気体流を、オルガノゲルの標的の連続乾燥に使用することができ、一段階エアロゲル粒子生成を、すなわち反応器容器または反応器中で確実にすることができる。
球状の粒子形状および典型的な0.5mmと5mmの間の粒子直径のために、超臨界乾燥は、圧力120バールおよび温度60~120℃で、最大で30分の時間窓で実施することができる。
図面は以下の通り示す。
本発明による方法を実施するための本発明による装置の断面を示す図である。 市販のエアロゲルP300および本発明による疎水化されたエアロゲルH-8の収着等温線を示す図である。
本発明の第2の態様による本発明の別の主題は、特に実質的に円形の断面を有する粒子の形で提供される、エアロゲル、特に前述の方法に従って得られうるエアロゲルである。
上記のように、本発明によるエアロゲルは、特に円形の断面によって特徴づけられ、一方では機械的荷重負荷能力、他方では密度の高い球充填物を生成する能力が有意に高められる。
本発明の文脈の中で、通常、エアロゲル粒子が、球状または円柱状であることが規定されている。
それらの形状のために、本発明によるエアロゲルは加工において利点を与える。例えば、球状エアロゲルは粉末混合物に混ぜ込むことがはるかに容易である。本発明による好ましくは球状のエアロゲルは、定形のないまたは立方の粒子をベースにした従来型のエアロゲル粉末と比べて流動性が改善され、一軸圧縮荷重下における強度が高くなり、充填密度が高いために、熱絶縁プラスターなどの粉末ブレンドまたは粉末混合物として優先的に使用することができる。
エアロゲル粒子の粒径に関しては、当然広範囲にわたって変動しうる。しかし、それは、エアロゲルが、0.1~10mm、特に0.2~8mm、好ましくは0.3~7mm、より好ましくは0.5~5mmの範囲の粒径を含む場合に十分に判明した。
同様に、本発明の文脈の中で、エアロゲル粒子は単分散粒径分布を含むことを考えることができる。
しかし、本発明の範囲内で、エアロゲル粒子が多分散粒径分布を含むこともできる。特に、反応器に噴霧または滴下する条件を変えることによって、粒径分布を選択的に制御することができる。
本発明によるエアロゲル粒子は高多孔性固体である。典型的に、エアロゲルは、94%を超え、特に95%を超え、好ましくは96%を超える多孔度を含む。
同様に、エアロゲルは、94~99.5%、特に95~99%、好ましくは96~98%の多孔度を含むことを想定することができる。
さらに、本発明によるエアロゲルは、高内部表面積を含む。したがって、エアロゲルは、少なくとも500m2/g、特に600m2/g、好ましくは650m2/g、より好ましくは700m2/g、より好ましくは800m2/gのBET表面積を含むことを規定することができる。
同様に、エアロゲルは、500~1,000m2/g、特に600~1,050m2/g、好ましくは650~1,000m2/g、より好ましくは700~950m2/g、特に好ましくは800~900m2/gの範囲のBET表面積を含むことを規定することができる。
このとき、エアロゲルの熱伝導率に関しては、広範囲にわたって変動しうる。しかし、本発明の文脈の中で、通常エアロゲルは非常に低い熱伝導率を含む。エアロゲルが、最大でも0.025W/mK、特に最大でも0.022W/mK、好ましくは0.020W/mK、より好ましくは0.019W/mKの熱伝導率を含むとき特に良好な結果が得られる。
典型的に、エアロゲルは、0.012~0.025W/mK、特に0.013~0.022W/mK、好ましくは0.014~0.020W/mK、より好ましくは0.015~0.019W/mKの範囲の熱伝導率を含む。
さらに、本発明の文脈の中で、エアロゲルは、0.01~0.60g/cm3、特に0.11~0.55g/cm3、より好ましくは0.12~0.50g/cm3、特に好ましくは0.13~0.50g/cm3の範囲の密度を含むことを規定することができる。
本発明によるエアロゲルのさらなる詳細については、本発明による方法に関する上記の説明を参照することができ、それに応じて本発明によるエアロゲルに適用される。
さらに、本発明の第3の態様による本発明の別の主題は、上記のエアロゲルの使用であって、絶縁の目的のための、特に音響絶縁、電気絶縁または熱絶縁のための、特にヒート絶縁のための使用である。
本発明による使用のさらなる詳細については、本発明の別の態様に関する説明を参照することができ、それに応じて本発明による使用に適用される。
さらに、本発明の第4の態様による本発明の別の主題は、前述のエアロゲルの使用であって、絶縁の目的のための、特に熱絶縁物としてのまたはそれらにおける使用である。
この文脈では、エアロゲルは、ゆるゆるの充填物、粉末混合物または絶縁組成物、例えば絶縁プラスターにおいて使用されることを想定することができる。
本発明による使用のさらなる詳細については、本発明の別の態様に関する以上の説明を参照することができ、それに応じて本発明による使用に適用される。
さらに、本発明の第5の態様による本発明の別の主題は、エアロゲルを加圧下で生成するための装置であって、
(a)加圧することができる少なくとも1つの反応器と、
(b)反応器に配置された、流体、特に液体を反応器に導入するための少なくとも1つの入口開口部、特にノズルと、
(c)液体または固体を反応器から除去するための、反応器に配置された少なくとも1つの出口開口部、特に水門と
を備える装置である。
本発明の文脈の中で、特に、リオゲルを生成するためのゾルは、少なくとも1つの入口開口部を介して反応器中に滴下または噴霧されることを規定することができる。しかし、好ましくは、反応器は、流体、特に液体を導入するための複数の入口開口部、すなわちゾルを反応器に導入するための少なくとも1つのノズルおよび別の溶媒を導入するための少なくとも1つのノズルを備える。
反応器の出口開口部は、リオゲルもしくはエアロゲルを反応器から急速に除去することができるために、または汚染された溶媒を被覆し、次いで反応器から排出することによって複数の溶媒交換を確実にするためにも、好ましくは水門の形をしている。
本発明の好ましい実施形態によれば、装置は、気体の反応器への導入および/または反応器からの除去のために反応器に配置された少なくとも1つの入口および/または出口開口部を備えることが規定されている。
好ましくは、反応器中の圧力は、特に気相および/もしくは超臨界相中の物質の量ならびに/または温度によって調節される。圧力調節は、例えば気体が反応器に導入され、または反応器から除去されるように行うことができる。
さらに、本発明の文脈の中で、通常、装置は、温度調節用のデバイスを備えることが規定されている。温度調節を利用して、反応器、したがって装置全体におけるプロセスに特異的に影響し、それらを特異的に制御することもできる。特に、反応器を加熱または冷却することができる。
通常、装置は、制御デバイス、特に反応器の圧力および/または温度を制御するためのデバイスも有する。
本発明による装置は、1つの反応器、または複数の反応器、特に連続するおよび/もしくは相互接続された反応器も備えることができ、したがって本発明による方法の個々の方法ステップがそれぞれ別個の反応器中で実施される。このように、連続エアロゲル生成を実施することができる。
本発明による装置のさらなる詳細については、本発明の別の態様に関する以上の説明を参照することができ、それに応じて本発明による装置に適用される。
最後に、さらに本発明の第6の態様による本発明の別の主題は、ゾル-ゲル法によってリオゲルを生成する方法であって、リオゲルの生成が少なくとも一部分、30バールより高い圧力で実施される方法である。
リオゲルの生成に関して、エアロゲルの生成方法の文脈の中でリオゲルに関して先に述べたすべての利点、特定性および実施形態はそれに応じて適用される。
本発明に従ってリオゲルを生成する方法のさらなる詳細については、本発明の別の態様に関する以上の説明を参照することができ、それに応じて本発明によるリオゲルを生成する方法に適用される。
本発明の主題を、以下で非限定的に、例として図面および実施例を例示的にかつ非限定的に参照して説明する。
図1は、反応器2を備えた本発明による装置1を概略的に示す。反応器2は、数個の入口開口部、特に液体および/または気体の入口のためのノズル3、4、5を備え、例えばエアロゲルまたはリオゲルまたは液体溶媒などの物質を反応器2から除去するための出口開口部6を有する。
本発明による方法を実施するために、前駆体溶液7を用意し、容器8に入れ、入口開口部7、特にノズルによって反応器2に導入または噴霧する。前駆体溶液7は、特にケイ酸、シリカゾルまたはシラン加水分解物の水性溶液であり、塩基性範囲、好ましくは8.5と10の間のpH値を含む。
反応器2は、好ましくは、特に圧力80~120バールおよび温度120℃の超臨界CO2の雰囲気9を含む。その結果、ほぼ球状の寸法安定性リオゲル10が直ちにゾルから形成される。リオゲル粒子10は、反応器2の底部に集合し、反応器2から除去され、または反応器中でさらに処理されることがある。好ましくは、リオゲル10の生成後に、溶媒交換を実施し、同時にリオゲル10を好適な有機溶媒および疎水化剤、特にシラン処理剤によって疎水化する。入口開口部5を介して、溶媒および疎水化剤を反応器2に導入する。ここで、より好ましくは、CO2による包囲超臨界乾燥を可能にするために、有機溶媒はCO2に可溶であることは事実である。入口開口部5を介して、CO2などの気体を反応器に導入することができ、必要なら再び除去することができる。溶媒交換が行われた後、リオゲル10を乾燥し、または特に最初に溶媒を出口開口部6に通して排出し、次いでCO2を使用してリオゲルの超臨界乾燥を実施し、したがってエアロゲルが得られる。
実施形態の実施例を非限定的に参照して、本発明の主題を以下に説明する。
シリカエアロゲルをケイ酸から生成し、それらの特性を試験する。
1.エアロゲルの生成
出発物質の調製:
ケイ酸を、イオン交換体によってケイ酸ナトリウムから調製する。固形分を5~10質量%、好ましくは7~8質量%に調整する。ケイ酸の貯蔵には、HClを使用して、1~2のpHで安定化させることができる。次いで、使用数分前にNH3を添加することによって、ケイ酸のpHを8.5~10.5のpHに調整する。
方法の説明:
生成したケイ酸を、CO2で加圧された容器に高圧ポンプによって滴下する。選択されたキャピラリーに応じて、直径2~6mmの小滴が生成される。容器内部の圧力を、最低温度60℃で、ゲル化のために30バールから300バールの間で変動させることができる。小滴は、容器に入るとすぐに形成される。CO2の水中への拡散によるpHの変化のために、ケイ酸が圧力容器に入ると直ちにゲル化が起こる。
球状の形のヒドロゲル粒子が容器の底部に集合する。ヒドロゲル中に存在する水は乾燥プロセスを妨害するので、したがって好適なCO2可溶性溶媒と交換しなければならない。このために、圧力を好ましくは超臨界範囲、例えば140バールに設定し、5%のヘキサメチルジシラザン(hexamethyldizisilazane)(HDMZ)を含有するエタノールを容器に計量する。これは、最初に容器の底部において液体エタノール相の形成を導き、CO2相がエタノールで飽和される。液体エタノール-HDMZ混合物でのゲルの被覆と、ゲルとエタノール飽和気相の排他的接触とによって、十分な溶媒交換が行われることが示されてきた。HDMZの同時添加がゲルの疎水化を導く。滞留時間30分の後、液体エタノールを容器から排出する。この後に、CO2相をエタノールで飽和することを目指して、エタノールを容器に添加するサイクルをもう2回行う。それぞれ20分間行った後、飽和気相および液体エタノール相を交換する。第1の溶媒交換は、ゲルを液体エタノール相で被覆するように実施されることが、特に有利であることが示された。
加圧下での溶媒交換の終わりに、ゲルは、水を5%未満しか含まず、超臨界乾燥することができる。このために、カラム中の圧力は、好ましくは容器温度80℃~120℃で100バールと160バールの間、好ましくは120バールと160バールの間で45分間変動する。超臨界乾燥は、連続でも、不連続でもよい。不連続の場合、ゲルを、カラム中で、画定された量の乾燥用媒体、特に二酸化炭素と接触させ、調整可能な滞留時間の後に、溶媒で富化された乾燥用媒体をカラムから部分または完全除去し、新鮮な乾燥用媒体によって置き換え、そのプロセスを、所望の乾固度が達成されるまで必要に応じて繰り返す。あるいは、連続乾燥では、カラムを乾燥用媒体、特に二酸化炭素で連続的に流す。連続乾燥では、圧力は、一定に維持することができ、または変動、特に周期的に変動することができる。乾燥ステップが完了した後、乾燥球状エアロゲルを除去することができる。
2.エアロゲルの特性
ヒドロゲルにおいて圧縮二酸化炭素を使用する溶媒交換を調査することによって、製造プロセス時におけるシラン処理剤およびそれらの添加時間の影響を試験する。
シラン処理剤のゲル形成前の添加は、形成するゲルマトリックスに対してプラスの効果を含むことが見出される。シラン処理剤は、形成するSi-Oネットワークに組み込まれる。これは、ネットワークの部分エラスティフィケーション(elastification)を導き、細孔半径の縮小、ならびに溶媒交換の加速化および収縮の低下に反映される。
疎水性(hydophobicity)度を評価するために、調製したエアロゲル試料を、液体の水中に相対湿度98%で貯蔵する。
その結果、前シラン処理は、構造増強にとって有益であるが、完全シラン処理には不十分であることが多いことが見出される。乾燥プロセス時に後シラン処理を行うことによって、4週間にわたる水中における貯蔵で、少量の水分のみがエアロゲルの細孔に吸収される。
Figure 2022507377000002

試料A5~A8は、7.0のpH値でヘキサジメチルジシラザンを使用して前シラン処理され、対照的に試料H-5~H-8は、前および後シラン処理されている。その結果、平均細孔半径は、30nmと15nmの間で変動しうる。前および後シラン処理を行った試料では、行われた乾燥による収縮を低減することができる。さらに、H-8は、最小の収縮および最高の多孔度を含む。
熱伝導率
熱伝導率の決定には、C3 Prozess und Analysetechnik GmbH社の最大感度0.005W/m*KのHot Disk型デバイスを使用する。ここで、Hot Diskセンサーは、熱源としても、測定時の温度上昇を測定するためにも機能するニッケル二重らせんからなる。
Figure 2022507377000003
細孔容積および密度
密度および細孔容積を決定するために、水銀ポロシメトリーを使用して調査した。ここで、試料を最大で400MPa加圧し、試料を破壊するが、それによって内側細孔容積の完全な検出も可能になる。
Figure 2022507377000004
データシートにより平均密度150kg/m3を含む市販の亜臨界乾燥および疎水化エアロゲルEnova P300(Cabot Corporation社)、およびエアロゲルEnova 3110(Cabot Corporation社)を参照として使用する。
同じように行った収着測定の測定値を、図2Fに疎水性エアロゲルH-8と一緒に示す。両エアロゲルは、同様の等温過程を含む。同様に、吸着体積の一定値は達成されない。この挙動は、P300も、収着測定およびBETまたはBJHによる評価で検出されない細孔を含むことを示す。さらに、P300では、窒素の脱着の阻害が増加することによって引き起こされるヒステリシスが、より低い圧力で拡張する。
Figure 2022507377000005
参照符号:
1.装置
2.反応器
3.入口開口部
4.入口開口部
5.入口開口部
6.出口開口部
7.前駆体溶液
8.容器
9.二酸化炭素雰囲気
10.リオゲル粒子

Claims (19)

  1. 最初にリオゲルがゾルから生成され、その後リオゲルがエアロゲルに変換されるゾル-ゲル法によってシリカエアロゲルを生成する方法であって、リオゲルの生成が、少なくとも部分的に30バールより高い圧力で行われることを特徴とする方法。
  2. リオゲルの生成が、圧縮ガスまたは超臨界物質もしくは物質の混合物中で行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 圧力が、40バールより高く、特に50バールより高く、好ましくは60バールより高く、より好ましくは70バールより高く、特に好ましくは74バールより高いこと、および/または
    リオゲルの生成が、50℃より高い温度、特に60℃、好ましくは70℃、より好ましくは80℃で行われること
    を特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. リオゲルのエアロゲルへの変換が、50バールより高い圧力で行われることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  5. ゾルが、前駆体の溶液または分散体であることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前駆体が、ケイ酸、特にコロイド状ケイ酸、コロイド状シリカ、シラン、シリカゾル、好ましくはテトラアルコキシシラン、シロキサン、およびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. ゾルが、疎水化剤、特にシラン処理剤を含むことを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. ゾルが、加圧装置に小滴の形で導入、特に滴下および/または噴霧されることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
  9. リオゲルの生成後に、溶媒交換が行われることを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 溶媒交換、特にリオゲルと有機溶媒を接触させることが、上昇した圧力で行われることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 有機溶媒を、疎水化剤、特にシラン処理剤と共に、リオゲルと接触させることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 溶媒交換および/またはリオゲルの疎水化の後、特に方法ステップ(c)の後に、リオゲルが、エアロゲルに変換されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. エアロゲル、特に請求項1~12のいずれか1項に記載の方法によって得ることのできるエアロゲルであって、特に少なくとも実質的に円形の断面を有する粒子の形で提供されることを特徴とするエアロゲル。
  14. エアロゲル粒子が、球状または円柱状であることを特徴とする、請求項13に記載のエアロゲル。
  15. 0.1~10mm、特に0.2~8mm、好ましくは0.3~7mm、より好ましくは0.5~5mmの範囲の粒径を含むことを特徴とする、請求項13または14に記載のエアロゲル。
  16. 請求項13~15のいずれか1項に記載のエアロゲルの使用であって、絶縁の目的のための、特に音響絶縁、電気絶縁もしくは熱絶縁のための、特にヒート絶縁のための、または担体材料、吸収剤もしくは吸着剤としての使用。
  17. 請求項13~15のいずれか1項に記載のエアロゲルの使用であって、絶縁の目的のための、特にヒート絶縁物としてのまたはヒート絶縁物における使用。
  18. エアロゲルを圧力下で生成するための装置(1)であって、
    (a)加圧することができる少なくとも1つの反応器(2)と、
    (b)流体、特に液体を反応器に導入するための、反応器(2)に配置された少なくとも1つの入口開口部(3)、特にノズルと、
    (c)液体または固体を反応器から除去するための、反応器(2)に配置された少なくとも1つの出口開口部(4)、特に水門と
    を備えることを特徴とする装置。
  19. ゾル-ゲル法によってシリカリオゲルを生成する方法であって、
    リオゲルの生成が、少なくとも部分的に30バールより高い圧力で行われることを特徴とする方法。
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