JP2022188876A - 物品収容設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】規模の増大を抑えつつ、効率的に多くの物品を取り扱うことができる物品収容設備を実現する。【解決手段】収容部に収容される物品は、収容棚に収容される期間が特定期間以下である第1種物品と特定期間よりも長い第2種物品とに区分されている。制御システムは、第1種物品の入庫処理#10と第2種物品の出庫処理#20とを実行する場合、第2種物品の出庫処理#20の開始から待機時間WPの経過後であって出庫処理#20が完了する前に、第1種物品の入庫処理#10を開始する。【選択図】図3

Description

本発明は、搬送装置を用いて収容部に対する物品の入出庫を行う制御システムを備えた物品収容設備に関する。
特許第3611087号公報(特許文献1)には、搬送装置(自走台車(16)、スタッカークレーン(5))を用いて収容部(1)に対する物品(A)の入出庫を行う制御システム(管理用制御装置(H1)、搬送制御装置(H))を備えた物品収容設備(物品保管設備)が開示されている(背景技術において括弧内の名称及び符号は参照する文献のもの。)。搬送装置は、制御システムからの搬入指令に基づいて、物品(A)を収容部(1)に収容している。また、搬送装置は、制御システムからの搬出指令に基づいて、物品(A)を収容部(1)から取り出して搬出している。搬入されたそれぞれの物品(A)は、複数の収容部(1)において一定の期間、いわゆる在庫として保管されている。
特許文献1では、物品(A)を搬出する作業(第1作業)の後、別の物品(A)を搬入する作業(第2作業)、さらに別の物品(A)を搬入する作業(第3作業)が、記載の順序で予定されている場合に、より効率的に搬送作業が実行できるように制御されている。例えば、第1作業の対象となる収容部(1)と第2作業の対象となる収容部(1)とが離間しており、第1作業の対象となる収容部(1)と第3作業の対象となる収容部(1)とが近接している場合には、予定されている作業順序に拘わらず、第1作業の後で第3作業を先に実行するようにして、搬送装置の移動距離を短くし、搬送効率を向上させている。
特許第3611087号公報
ところで、このような物品収容設備では、上記のようにいわゆる複数種の物品を在庫として保管し、注文に応じて当該物品が搬出されるような用途(一般的な出荷)に限らず、例えば物品の搬送順序の並び替えや物品を搬送先毎に仕分ける仕分け処理等のために、物品を入庫して一時的に保管した後に入庫順序と異なる順序で出庫する用途に利用される場合もある。このような一時的な保管が長時間に及ぶと在庫として保管すべき物品の収容部が圧迫され、物品収容設備の収容効率や搬送効率が低下する可能性がある。また、このために物品収容設備の規模を拡大する必要が生じる可能性もある。特許文献1では、一般的な出荷の用途において搬送効率を向上させることについては、言及されているが、一時的に物品を保管する用途に品収容設備が利用される場合も含めた物品収容設備の使用効率の向上については言及されていない。即ち、物品収容設備の使用効率には、まだ向上の余地がある。
上記背景に鑑みて、規模の増大を抑えつつ、効率的に多くの物品を取り扱うことができる物品収容設備の実現が望まれる。
上記に鑑みた物品収容設備は、物品を収容可能な収容部を複数備えた収容棚と、前記収容棚への前記物品の入庫が行われる入庫部と、前記収容棚からの前記物品の出庫が行われる出庫部と、前記入庫部と複数の前記収容部の何れかとの間で前記物品を搬送する入庫動作、及び、複数の前記収容部の何れかと前記出庫部との間で前記物品を搬送する出庫動作を行う搬送装置と、前記搬送装置の制御を行う制御システムと、を備えた物品収容設備であって、前記制御システムは、出庫数を設定し、前記収容棚に収容されていた前記出庫数の前記物品を規定の出庫期間内に前記出庫部へ搬送するように前記搬送装置を制御する出庫処理と、入庫数を設定し、前記入庫部に搬送されてきた前記入庫数の前記物品を規定の入庫期間内に前記収容棚のいずれかの前記収容部へ搬送するように前記搬送装置を制御する入庫処理と、を実行し、前記物品は、前記収容棚に収容される期間が予め定められた特定期間以下である第1種物品と、前記収容棚に収容される期間が前記特定期間よりも長い第2種物品と、に区分され、前記制御システムは、前記第1種物品の前記入庫処理と前記第2種物品の前記出庫処理とを実行する場合、前記第2種物品の前記出庫処理の開始から予め規定された待機時間の経過後であって前記出庫処理が完了する前に、前記第1種物品の前記入庫処理を開始する。
第1種物品及び第2種物品の内、第1種物品は、入庫された後、相対的に短期間で出庫される物品であり、収容部を長期間占有することがない。1つの物品収容設備において、第1種物品と第2種物品との双方を取り扱う場合、このような第1種物の保管のために専用の収容部を確保しようとすると、全体の収容部の数が多く必要となるため、収容棚の規模が大型化し易い。本構成によれば、第2種物品の出庫処理の開始から規定の待機時間経過後であって出庫処理が完了する前に、第1種物品の入庫処理を開始する。第2種物品の出庫処理を開始すると、収容棚における空の収容部の数が次第に増加する。第2種物品の出庫処理の開始から待機時間経過後に第1種物品の入庫処理を開始することで、第2種物品の出庫処理により生じた空の収容部を有効に利用して第1種物品を収容することができる。従って、本構成によれば、規模の増大を抑えつつ、効率的に多くの物品を取り扱うことができる。
物品収容設備のさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する例示的且つ非限定的な実施形態についての以下の記載から明確となる。
物品収容設備の一例を示す斜視図 制御システムの一例を示す模式的ブロック図 入庫処理及び出庫処理の一例を示すタイムチャートと、物品収容設備に収容される物品の物品数の推移の一例を示すグラフ 第1種物品の出庫処理を始めるまでの規定の期間を示す図 移動処理の可否を判断する手順を示すフローチャート 物品収容設備の他の例を示す斜視図
以下、物品収容設備の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、物品収容設備100は、物品Wを収容可能な収容部10を複数備えた収容棚1と、収容棚1への物品Wの入庫が行われる入庫部2と、収容棚1からの物品Wの出庫が行われる出庫部3と、入庫部2と複数の収容部10の何れかとの間で物品Wを搬送する入庫動作、及び、複数の収容部10の何れかと出庫部3との間で前記物品Wを搬送する出庫動作を行う搬送装置4とを備えている。ここで、搬送装置4により物品Wが搬送される方向を搬送方向Xとし、当該搬送方向Xにおける一方側を搬送方向第1側X1、他方側を搬送方向第2側X2とする。本実施形態では、収容棚1は、複数の収容部10を形成する棚部20を上下方向Zに複数段備えている。上下方向Zにおける一方側は上方側Z1であり、他方側は下方側Z2である。また、搬送装置4は、複数の搬送ユニット5と、第1リフタ45(入庫リフタ)と、第2リフタ46(出庫リフタ)とを備えている。複数の搬送ユニット5は、それぞれの段の棚部20に対応して配置されている。
収容棚1には、複数の物品Wが奥行方向Yに並べて収納可能な収容部10が形成されている。収容部10は、物品Wを下方側Z2から支持する。物品Wは、例えば、段ボールケースやコンテナケース等であり、これらの内部に商品等が収容されている。本実施形態において、奥行方向Yは、搬送方向X及び上下方向Zに直交する方向である。尚、本実実施形態では、搬送方向X及び奥行方向Yは、水平面に沿う方向であり、上下方向Zは鉛直方向に沿う方向である。収容棚1を構成する棚部20は、搬送方向Xに沿って配設置されて搬送ユニット5が走行する走行レール30を挟んで、奥行方向Yの両側に配置されている。即ち、収容棚1は、搬送ユニット5の走行経路を挟んで奥行方向Yに対向するように一対設置されている。当然ながら、収容棚1は、搬送ユニット5の走行経路に対して奥行方向Yの一方側にのみ設けられていてもよい。尚、それぞれの棚部20(収容部10)において、奥行方向Yに沿って走行レール30の側を奥行方向手前側Y1、走行レール30に沿って走行レール30とは反対側を奥行方向奥側Y2と称する。
また、本実施形態では、入庫部2及び出庫部3の双方が収容棚1に対して搬送方向第1側X1に配置されている。収容棚1に入庫される物品Wは、例えば不図示の入出荷用車両などから不図示の移載装置(移載ロボット)や作業者により入庫部2に搬入される。また、収容棚1から出庫された物品Wは、出庫部3から不図示の移載装置や作業者によって、入出荷用車両などに搬出される。尚、本実施形態では、入庫部2に入庫コンベヤ41が設けられ、出庫部3に出庫コンベヤ42が設けられている。入庫コンベヤ41は、入庫部2において物品Wを搬送方向第2側X2に向けて搬送する。出庫コンベヤ42であり、出庫部3において物品Wを搬送方向第1側X1に向けて搬送する。入庫コンベヤ41及び出庫コンベヤ42として、例えば、ローラコンベヤ又はベルトコンベヤを用いることができる。
図1に示すように、搬送方向Xにおいて、入庫部2及び出庫部3と、収容部10との間には、上述した第1リフタ45(入庫リフタ)及び第2リフタ46(出庫リフタ)に加えて、第1中継コンベヤ43及び第2中継コンベヤ44が備えられている。第1中継コンベヤ43は、入庫用中継コンベヤであり、物品Wを搬送方向第2側X2に向けて搬送する。第2中継コンベヤ44は、出庫用中継コンベヤであり、物品Wを搬送方向第1側X1に向けて搬送する。第1中継コンベヤ43及び第2中継コンベヤ44として、例えば、ローラコンベヤやベルトコンベヤを用いることができる。
収容棚1に入庫される物品Wは、入庫部2から第1リフタ45、第1中継コンベヤ43、及び搬送ユニット5を介して収容部10に搬送される。また、収容棚1から出庫される物品Wは、収容部10から搬送ユニット5、第2中継コンベヤ44及び第2リフタ46を介して出庫部3に搬送される。従って、入庫動作及び出庫動作を行う搬送装置4には、複数の搬送ユニット5、第1リフタ45、第2リフタ46、第1中継コンベヤ43、第2中継コンベヤ44、が含まれる。尚、上述したように、入庫部2及び出庫部3がローラコンベヤ又はベルトコンベヤにより構成されている場合、入庫部2及び出庫部3の少なくとも一部が搬送装置4に含まれていてもよい。
図1に示すように、本実施形態では、複数の棚部20が配置された高さのそれぞれに、第1中継コンベヤ43及び第2中継コンベヤ44が設けられている。そして、搬送方向Xにおいて、入庫部2と第1中継コンベヤ43との間に第1リフタ45が設けられ、出庫部3と第2中継コンベヤ44との間に第2リフタ46が設けられている。第1リフタ45及び第2リフタ46は、上下方向Zに沿って昇降可能に(上下方向Zに移動可能に)構成されている。第1リフタ45が入庫コンベヤ41に対応する高さに昇降した状態で、第1リフタ45と入庫コンベヤ41との間で物品Wが搬送され、第1リフタ45がいずれかの第1中継コンベヤ43に対応する高さに昇降した状態で、第1リフタ45と当該第1中継コンベヤ43との間で物品Wが搬送される。また、第2リフタ46が出庫コンベヤ42に対応する高さに昇降した状態で、第2リフタ46と出庫コンベヤ42との間で物品Wが搬送され、第2リフタ46がいずれかの第2中継コンベヤ44に対応する高さに昇降した状態で、第2リフタ46と当該第2中継コンベヤ44との間で物品Wが搬送される。
即ち、複数の搬送ユニット5は、それぞれの段の棚部20に対応して配置されている。そして、第1リフタ45は、それぞれの搬送ユニット5との間、及び、入庫部2との間で物品Wを受け渡し可能に構成されて、上下方向Zに沿って物品Wを搬送する。第2リフタ46は、それぞれの搬送ユニット5との間、及び、出庫部3との間で物品Wを受け渡し可能に構成されて、上下方向Zに沿って前記物品Wを搬送する。
本実施形態では、第1リフタ45とそれぞれの搬送ユニット5との間に、それぞれ第1中継コンベヤ43が備えられおり、第1リフタ45は、それぞれの第1中継コンベヤ43を介してそれぞれの搬送ユニット5との間で物品Wを受け渡し可能に構成されている。また、第2リフタ46とそれぞれの搬送ユニット5との間に、それぞれ第2中継コンベヤ44が備えられおり、第2リフタ46は、それぞれの第2中継コンベヤ44を介してそれぞれの搬送ユニット5との間で物品Wを受け渡し可能に構成されている。また、本実施形態では、第1リフタ45は、入庫部2との間で物品Wを受け渡し可能とするために、コンベヤ(ローラコンベヤやベルトコンベヤ)を備えて構成されている。同様に、第2リフタ46は、出庫部3との間で物品Wを受け渡し可能とするために、コンベヤ(ローラコンベヤやベルトコンベヤ)を備えて構成されている。
尚、上記においては、入庫部2及び出庫部3の機能を特定して説明したが、その時々の物品収容設備100の状態に応じて、入庫部2が出庫部3として機能し、出庫部3が入庫部2として機能することを妨げるものではない。この場合において、第1リフタ45、第2リフタ46、第1中継コンベヤ43、第2中継コンベヤ44についても同様であり、何れも入庫動作及び出庫動作の双方において利用される形態であってもよい。また、例えば、入庫部2及び出庫部3が共に入庫部2として機能して、2つの入庫部2から物品Wが入庫される形態を妨げるものではない。同様に、入庫部2及び出庫部3が共に出庫部3として機能して、2つの出庫部3から物品Wが出庫される形態を妨げるものでもない。
搬送ユニット5は、収容部10に対して奥行方向手前側Y1を搬送方向Xに沿って走行して、収容部10と第1中継コンベヤ43との間、及び収容部10と第2中継コンベヤ44との間で物品Wを搬送する。搬送ユニット5は、搬送方向Xに走行する走行動作と、収容部10、第1中継コンベヤ43、第2中継コンベヤ44と、自車との間で物品Wを移載する移載動作とを行う。搬送ユニット5は、収容棚1に入庫する物品Wを、第1中継コンベヤ43から収容部10に搬送し、収容棚1から出庫する物品Wを、収容部10から第2中継コンベヤ44に搬送する。図1に示すように、本実施形態では、搬送ユニット5の走行経路は、収容棚1の棚部20各段に対応して、収容棚1の段数(言い換えれば、上下方向Zに並ぶ棚部20の数)と同数形成されている。搬送ユニット5の走行経路は、上下方向Zの同じ位置において奥行方向Yに対向するように配置された一対の走行レール30によって形成されている。尚、図1には、最も上方側Z1に配置された搬送ユニット5のみが示されている。
搬送ユニット5は、収容部10、第1中継コンベヤ43及び第2中継コンベヤ44に対して物品Wを移載可能な移載装置50を備えている。搬送ユニット5は、移載装置50を用いて物品Wの移載動作を行う。上述したように、本実施形態では、搬送ユニット5の走行経路を挟んで奥行方向Yに対向するように一対の収容棚1が設けられており、搬送ユニット5は、一対の収容棚1のいずれの収容部10に対しても、移載装置50を用いて物品Wを移載可能に構成されている。本実施形態では、移載装置50が第1移載装置51と第2移載装置52との2つを備えており、同時に2つの物品Wを移載可能に構成されている形態を例示している。しかし、移載装置50は1つでも良いし、3つ以上であってもよい。また、搬送ユニット5は、移載装置50を支持して搬送ユニット5を搬送方向Xに沿って走行させる走行装置53(図2参照)、及び移載対象の物品Wの有無や位置、搬送ユニット5の走行速度などを検出するセンサ群54(図2参照)を備えている。
移載装置50は、物品Wを奥行方向Yに移動させて物品Wを移載するように構成されている。具体的には、移載装置50は、物品Wを奥行方向手前側Y1に移動させることで、収容部10、第1中継コンベヤ43、第2中継コンベヤ44等の移載対象箇所から搬送ユニット5に物品Wを移載し、物品Wを奥行方向奥側Y2に移動させることで、搬送ユニット5から移載対象箇所に物品Wを移載する。移載対象箇所から搬送ユニット5に移載された物品Wは、搬送ユニット5が備える支持部(移載装置50が備える支持部又は走行装置53が備える支持部等)に支持されることで、搬送ユニット5に保持される。
ユニットコントローラ55は、搬送ユニット5の作動を制御する装置である。ユニットコントローラ55は、CPU等の演算処理装置を備えると共にメモリ等の周辺回路を備えている。これらのハードウェアと、演算処理装置等のハードウェア上で実行されるプログラムとの協働により、ユニットコントローラ55の各機能が実現される。ユニットコントローラ55は、例えば、センサ群54が備える各種センサの検出情報に基づきモータなどの各種アクチュエータの駆動を制御することで、搬送ユニット5の作動を制御する。ユニットコントローラ55は、走行動作を行うように走行装置53の作動を制御すると共に、移載動作を行うように移載装置50の作動を制御する。
ユニットコントローラ55に対する搬送指令は、設備全体を制御する設備コントローラHからそれぞれのユニットコントローラ55に対して与えられる。設備コントローラHは、CPU等の演算処理装置を備えると共にメモリ等の周辺回路を備え、これらのハードウェアと、演算処理装置等のハードウェア上で実行されるプログラムとの協働により、各機能を実現させる。本実施形態では、それぞれの搬送ユニット5に通信部56が備えられ、設備コントローラHとそれぞれのユニットコントローラ55とが、ワイヤレス通信によって通信可能に構成されている。当然ながら、走行レール30に沿って通信線が配置され、有線通信によって設備コントローラHとそれぞれのユニットコントローラ55とが、通信可能に構成されていてもよい。
図2に示すように、設備コントローラHは、入庫コンベヤ41、出庫コンベヤ42、第1中継コンベヤ43、第2中継コンベヤ44、第1リフタ45、第2リフタ46を含むコンベヤ装置40の作動を制御すると共に、搬送指令によってそれぞれの搬送ユニット5を制御する。また、それぞれの搬送ユニット5は、それぞれの搬送ユニット5が備えるユニットコントローラ55によってそれぞれの搬送ユニット5を自律制御する。上述したように、搬送ユニット5、第1中継コンベヤ43、第2中継コンベヤ44、第1リフタ45、第2リフタ46は、搬送装置4に相当する。そして、設備コントローラH及びユニットコントローラ55は、搬送装置4の制御を行う制御システム6に相当する。尚、ユニットコントローラ55は、設備コントローラHからの搬送指令に基づいて搬送ユニット5を制御するので、少なくとも設備コントローラHが制御システム6に相当すると考えることもできる。
制御システム6は、搬送装置4に入庫動作をさせるための入庫処理#10(図3参照)と、搬送装置4に出庫動作をさせるための出庫処理#20(図3参照)とを実行することができる。入庫処理#10とは、入庫数を設定し、入庫部2に搬送されてきた入庫数の物品Wを規定の入庫期間内に収容棚1のいずれかの収容部10へ搬送するように搬送装置4を制御する処理である。また、出庫処理#20とは、出庫数を設定し、収容棚1に収容されていた出庫数の物品Wを規定の出庫期間内に出庫部3へ搬送するように搬送装置4を制御する処理である。尚、規定の入庫期間とは、例えば図3における時刻t1から時刻t4の期間、時刻t5から時刻t6の期間に相当し、規定の出庫期間とは、例えば図3における時刻t2から時刻t3の期間、時刻t3から時刻t4の期間、時刻t4から時刻t6の期間、時刻t6から時刻t7の期間に相当する。
本実施形態では、物品Wが、収容棚1に収容される期間が予め定められた特定期間以下である第1種物品と、収容棚1に収容される期間が特定期間よりも長い第2種物品とに区分されている。ここで、「特定期間」の長さは任意に設定可能である。本実施形態では、「特定期間」は、例えば、数時間から十数時間、長くても24時間程度までの期間に設定される。一般的に、本実施形態のような物品収容設備100は、物品Wを在庫として保管し、注文に応じて当該物品Wが搬出されるような用途に利用されている。しかし、このような用途に限らず、物品Wの搬送順序の並び替えや物品Wを搬送先毎に仕分ける仕分け処理等のために、一時的に物品Wを置くために物品収容設備100を利用することもできる。このような一時的な保管が長時間に及ぶと在庫として保管すべき物品Wの収容部10が圧迫され、物品収容設備100の収容効率や搬送効率が低下する可能性がある。また、このために物品収容設備の規模を拡大する必要が生じる可能性もある。本実施形態では、このような物品Wの搬送順序の並び替えや仕分け処理等のために一時的に保管される物品Wが第1種物品に区分される。従って、「特定期間」は、このような物品Wの搬送順序の並び替えや仕分け処理等のために一時的に収容棚1に収容される場合の収容期間を含むように設定される。
本実施形態の物品収容設備100は、収容棚1の規模を比較的小さく抑えつつ、比較的多くの物品Wを取り扱うことができるように構成されている。詳細は後述するが、図3に示すように、制御システム6は、第1種物品(例えばA物品)の入庫処理#10と第2種物品(例えばB物品)の出庫処理#20とを実行する場合、第2種物品の出庫処理#20#1)の開始(時刻t4(時刻t42))から予め規定された待機時間WPの経過後であって当該出庫処理#20(#1)が完了する前に(時刻t6(時刻t61)よりも前に)、第1種物品の入庫処理#10(#2)を開始する。
図3のタイムチャートは、24時間ごとに繰り返し実行される複数の入庫処理#10及び出庫処理#20の一例を示している。また、図3のグラフは、物品収容設備100に収容される物品Wの物品数の推移の一例を示している。時刻t1から、第2種物品(B物品、C物品、D物品)を収容部10に補充する補充入庫処理#6が実行される。補充入庫処理#6によって、物品収容設備100に収容されている物品数が時刻t1から増加し始める。
本実施形態では、補充入庫処理#6の実行と並行して、第2種物品であるC物品を出庫するC物品出庫処理#4、及び、第2種物品であるD物品を出庫するD物品出庫処理#5が実行される。C物品出庫処理#4は、時刻t2に開始され、時刻t3(時刻t31)において終了する。補充入庫処理#6において入庫される物品数は、C物品出庫処理#4において出庫される物品数よりも多く、時刻t2以降、増加速度は鈍化するが、引き続き、収容されている物品数は増加している。
D物品出庫処理#5は、時刻t3(時刻t32)に開始され、時刻t4(時刻t41)において終了する。C物品出庫処理#4の終了時刻とD物品出庫処理#5の開始時刻は共に時刻t3であるが、C物品出庫処理#4とD物品出庫処理#5とは重複することなく実行される。C物品出庫処理#4が終了する時刻t31よりも後の時刻t32においてD物品出庫処理#5が開始される。D物品出庫処理#5において出庫される物品数は、補充入庫処理#6において入庫される物品数よりも多く、時刻t3以降、収容されている物品数は減少する。
本実施形態では、補充入庫処理#6及びD物品出庫処理#5が時刻t4で終了し、B物品出庫処理#1が実行される。D物品出庫処理#5の終了時刻とB物品出庫処理#1の開始時刻は共に時刻t4であるが、D物品出庫処理#5とB物品出庫処理#1とは重複することなく実行される。また、補充入庫処理#6CとB物品出庫処理#1とは重複することなく実行される。B物品出庫処理#1は、D物品出庫処理#5が終了する時刻t41及び補充入庫処理#6が終了する時刻t43よりも後の時刻t42に開始される。補充入庫処理#6が終了しているため、B物品出庫処理#1に伴って、物品収容設備100に収容されている物品数は時刻t4以降、さらに減少する。
時刻t4においてB物品出庫処理#1が開始した後、待機時間WPの経過後であってB物品出庫処理#1が完了する前の時刻t5にA物品入庫処理#2の実行が開始される。B物品出庫処理#1とA物品入庫処理#2とは重複して実行される。第2種物品の出庫処理#20であるB物品出庫処理#1を開始すると、収容棚1に保管されている物品数が減少し、空の収容部10の数が次第に増加する。B物品出庫処理#1の開始から待機時間WPの経過後に第1種物品の入庫処理であるA物品入庫処理#2が開始されることで、B物品出庫処理#1により生じた空の収容部10を有効に利用して第1種物品であるA物品を収容することができる。A物品入庫処理#2において入庫される物品数は、B物品出庫処理#1において出庫される物品数よりも多く、時刻t5以降、収容されている物品数は増加する。上述したように、A物品入庫処理#2の開始前に、空の収容部10の数が十分増えているため、収容部10の数を増やさなくてもA物品(第1種物品)を適切に収容部10に収容することができる。
そして、制御システム6は、時刻t6において、第2種物品の出庫処理#20であるB物品出庫処理#1と第1種物品の入庫処理#10であるA物品入庫処理#2との双方が完了した後、規定の期間AP内に第1種物品の出庫処理#20であるA物品出庫処理#3を開始する。B物品出庫処理#1が完了してから、迅速にA物品出庫処理#3を開始するため、第1種物品の出庫処理#20であるA物品出庫処理#3に要する期間を短く抑えることができる。例えば、搬送順序を変更するための積み替え等により、第1種物品(A物品)が入庫された場合にも所望の順序で、且つ、迅速に第1種物品を出庫することができる。A物品出庫処理#3によって、物品収容設備100に収容されている物品数が時刻t6から減少し始める。A物品出庫処理#3が終了すると、物品収容設備100に収容されている物品数が十分に減少し、空の収容部10の数が十分増加する。従って、時刻t7(24時間周期での時刻t1と同じ時刻)から開始される補充入庫処理#6において、適切に物品Wを入庫させることができる。ここで、規定の期間APは、比較的短く設定されると好適である。具体的には、期間APは、例えば、30分以下、好ましくは10分以下、より好ましくは5分以下となるように設定されると良い。
図4に示すように、待機時間WPは、第2種物品の出庫処理#20であるB物品出庫処理#1が完了する時刻t61と第1種物品の入庫処理#10であるA物品入庫処理#2が完了する時刻t62との差ΔTが規定の範囲内となるように設定されている。これにより、B物品出庫処理#1が完了すると、迅速にA物品出庫処理#3を開始することができる。通常、出庫処理#20では、物品Wを所望の順序で出庫することが多い。一方、入庫処理#10は、空いている収容部10に順次物品Wを収容していけば足りる。従って、一般的に、出庫処理#20の方が入庫処理#10に比べて処理時間を要するため、待機時間WPも設定し易い。ここで、差ΔTは、できるだけ短く設定されると好適である。具体的には、差ΔTは、例えば、例えば、30分以下、好ましくは10分以下、より好ましくは5分以下となるように設定されると良い。
A物品出庫処理#3が時刻t7(時刻t71)において完了すると、再び補充入庫処理#6が実行される。A物品出庫処理#3と補充入庫処理#6とは重複することなく実行される。補充入庫処理#6は、A物品出庫処理#3が終了する時刻t71よりも後の時刻t11に開始される。図1は、24時間における入庫処理#10及び出庫処理#20の一例を示しており、本実施形態では、24時間ごとにこれが繰り返される。
ところで、図1に示すように、本実施形態では、収容棚1には、搬送方向第1側X1に配置された複数の収容部10が含まれる第1領域E1と、全ての収容部10のうちの半数以上が含まれると共に第1領域E1よりも搬送方向第2側X2に配置された複数の収容部10が含まれる第2領域E2とが設定されている。また、複数の収容部10の内、物品Wが収容されていない収容部10を空収容部10eとする。制御システム6は、第1種物品の入庫処理#10を実行する場合、第1領域E1における空収容部10eを優先して第1種物品を収容する。換言すれば、制御システム6は、第1領域E1に空収容部10eが存在する場合には、当該空収容部10eに第1種物品を収容するように、搬送装置4を制御する。
第2領域E2よりも第1領域E1の方が入庫部2及び出庫部3に近いため、第2領域E2に収容された物品Wよりも第1領域E1に収容された物品Wの方が入庫動作及び出庫動作に要する時間が短く抑えられる。また、収容棚1に収容される期間は、第2種物品に比べて第1種物品の方が短い。つまり、第1種物品は第2種物品に比べて、頻繁に入出庫される可能性が高い。第1種物品を優先的に第1領域E1に収容することで、頻繁に入出庫される可能性が高い第1種物品の入庫処理や出庫処理に要する時間を短く抑えることができ、ひいては物品収容設備100の全体における入出庫処理の効率化を図ることができる。
また、図5に示すように、制御システム6は、収容棚1に収容された第2種物品に対する出庫処理#20の実行が決定し(#31)、搬送装置4が入庫動作及び出庫動作を実行中ではなく(#32,#33)、且つ、第1領域E1に空収容部10eが存在する場合(#34)、出庫処理#20の対象となった第2種物品を第1領域E1に移動させる移動処理を実行する(#40)。例えば、図3に示す例において、時刻t1から時刻t2の間において、通常であれば補充入庫処理#6が実行される期間であっても、入庫させる物品Wがないなどで入庫動作が実行されていない場合には、実行することが決定しているC物品出庫処理#4に備えて、第1領域E1の空収容部10eにC物品を移動させる移動処理#40が実行される。また、例えば、時刻t4よりも前に補充入庫処理#6及びD物品出庫処理#5が完了しているような場合には、実行することが決定しているB物品出庫処理#1の実行に備えて第1領域E1の空収容部10eにB物品を移動させる移動処理#40が実行される。移動処理#40が実行されることによって、その後実行される出庫処理#20に要する時間を短縮することができる。
ところで、出庫処理#20の際には、搬送装置4は、出庫部3から搬出された先で利用される順序に応じた順序で物品Wを出庫部3に搬送するとよい。例えば、C物品は、種別ごとに分類された順序で搬送され、D物品は当該物品収容設備100からの配送先である店ごとに分類された順序で搬送されるなどである。当然ながら、この搬送順序は、入庫処理#10により物品Wが入庫された順序とは異なる順序であってよい。このように出庫処理#20が実行されると、物品収容設備100を物品Wの搬送順序を入れ替えるソータとして機能させることができる。例えば、A物品は、図3に示すように、入庫処理#10の完了後、直ちに出庫処理#20が実行される対象の物品W、すなわち第1種物品である。ここでは、A物品は、搬送順序の並び替えや仕分け処理等のために、一時的に物品収容設備100に収容される物品Wである。本実施形態では、物品収容設備100をソータとして機能させることによって、迅速且つ適切にA物品の搬送順序の入れ替えを行うことができる。
以上説明したように、本実施形態の物品収容設備100によれば、規模の増大を抑えつつ、効率的に多くの物品Wを取り扱うことができる。
〔その他の実施形態〕
以下、その他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)搬送装置4は、図1に例示した物品収容設備100のように、搬送方向Xに沿って物品Wを搬送する搬送ユニット5と、上下方向Zに沿って物品Wを搬送するリフタ(第1リフタ45、第2リフタ46)とを有して構成される形態に限らず、図6に示す第2物品収容設備200のように、1台の搬送車8(スタッカークレーン)により、搬送方向X及び上下方向Zに物品Wを搬送する形態であってもよい。搬送車8は、床面に設置された走行レール80に沿って走行する走行部81と、走行部81に立設された一対のマスト82と、マスト82に沿って昇降する昇降体83と、昇降体83に支持された移載部84とを備えている。移載部84は、走行部81が走行レール80に沿って走行することで水平方向(搬送方向X)に移動し、昇降体83がマスト82に沿って昇降することで上下方向Zに移動する。これにより、搬送車8は、上下方向Zおよび搬送方向Xに並ぶ複数の収容部10のそれぞれとの間で、物品Wを移載可能となっている。尚、移載部84は、例えば、物品Wを下方から支持するフォークを備えて構成されていても良いし、物品Wを両側から把持するサイドフレームを備えて構成されていても良い。或いは、移載部84は、収容部10と昇降体83との間で物品Wを移動させることが可能なその他の公知の手段を用いて構成されていても良い。
(2)上記においては、入庫部2及び出庫部3の双方が収容棚1に対して搬送方向第1側X1に配置されている形態を例示した。しかし、入庫部2と出庫部3とが、搬送方向Xにおいて異なる側にそれぞれ配置されていてもよい。
(3)上記においては、第2種物品の出庫処理#20(B物品出庫処理#1)と第1種物品の入庫処理#10(A物品入庫処理#2)との双方が完了した後、規定の期間AP内に第1種物品の出庫処理#20(A物品出庫処理#3)を開始する形態を例示して説明した。しかし、B物品出庫処理#1及びA物品入庫処理#2が、予定よりも早く完了したような場合などでは、A物品出庫処理#3は、規定の期間APの経過後に開始されてもよい。当当然ながら、B物品出庫処理#1及びA物品入庫処理#2が、予定よりも早く完了した場合でも、規定の期間AP内にA物品出庫処理#3を開始してもよい。この場合、A物品出庫処理#3が完了する時刻も早くすることができる。
(4)上記においては、第2種物品の出庫処理#20(B物品出庫処理#1)が完了する時刻t61と、第1種物品の入庫処理#10(A物品入庫処理#2)が完了する時刻t62との差が規定の範囲ΔT内となるように、待機時間WPが設定されている形態を例示して説明した。しかし、待機時間WPは、規定の範囲ΔTを超えて、A物品入庫処理#2がB物品出庫処理#1よりも早く完了するように設定されていてもよい。A物品入庫処理#2がB物品出庫処理#1よりも早く完了することで、B物品出庫処理#1の完了後、迅速にA物品出庫処理#3を開始することができる。
(5)上記においては、第1領域E1と第2領域E2とが設定され、第1領域E1における空収容部10eが優先的に使用される形態を例示した。しかし、そのように第1領域E1と第2領域E2とが設定されることなく、搬送方向第1側X1の空収容部10eから順に優先的に使用される形態であってもよい。また、特に優先順位を決めることなく、任意の空収容部10eが使用される形態であってもよい。
(6)上記においては、物品収容設備100がソータとして機能し、出庫部3から搬出された先で利用される順序に応じた順序で物品Wが出庫部3に搬送される形態を例示した。しかし、そのような並べ替えを行う装置が出庫部3から搬出された先に存在するような場合などでは、物品収容設備100からの出庫の際に、物品Wが並べ替えられなくてもよい。
〔実施形態の概要〕
以下、上記において説明した物品収容設備の概要について簡単に説明する。
1つの態様として、物品収容設備は、物品を収容可能な収容部を複数備えた収容棚と、前記収容棚への前記物品の入庫が行われる入庫部と、前記収容棚からの前記物品の出庫が行われる出庫部と、前記入庫部と複数の前記収容部の何れかとの間で前記物品を搬送する入庫動作、及び、複数の前記収容部の何れかと前記出庫部との間で前記物品を搬送する出庫動作を行う搬送装置と、前記搬送装置の制御を行う制御システムと、を備えた物品収容設備であって、前記制御システムは、出庫数を設定し、前記収容棚に収容されていた前記出庫数の前記物品を規定の出庫期間内に前記出庫部へ搬送するように前記搬送装置を制御する出庫処理と、入庫数を設定し、前記入庫部に搬送されてきた前記入庫数の前記物品を規定の入庫期間内に前記収容棚のいずれかの前記収容部へ搬送するように前記搬送装置を制御する入庫処理と、を実行し、前記物品は、前記収容棚に収容される期間が予め定められた特定期間以下である第1種物品と、前記収容棚に収容される期間が前記特定期間よりも長い第2種物品と、に区分され、前記制御システムは、前記第1種物品の前記入庫処理と前記第2種物品の前記出庫処理とを実行する場合、前記第2種物品の前記出庫処理の開始から予め規定された待機時間の経過後であって前記出庫処理が完了する前に、前記第1種物品の前記入庫処理を開始する。
第1種物品及び第2種物品の内、第1種物品は、入庫された後、相対的に短期間で出庫される物品であり、収容部を長期間占有することがない。1つの物品収容設備において、第1種物品と第2種物品との双方を取り扱う場合、このような第1種物の保管のために専用の収容部を確保しようとすると、全体の収容部の数が多く必要となるため、収容棚の規模が大型化し易い。本構成によれば、第2種物品の出庫処理の開始から規定の待機時間経過後であって出庫処理が完了する前に、第1種物品の入庫処理を開始する。第2種物品の出庫処理を開始すると、収容棚における空の収容部の数が次第に増加する。第2種物品の出庫処理の開始から待機時間経過後に第1種物品の入庫処理を開始することで、第2種物品の出庫処理により生じた空の収容部を有効に利用して第1種物品を収容することができる。従って、本構成によれば、規模の増大を抑えつつ、効率的に多くの物品を取り扱うことができる。
ここで、前記制御システムは、前記第2種物品の前記出庫処理と前記第1種物品の前記入庫処理との双方が完了した後、規定の期間内に前記第1種物品の前記出庫処理を開始すると好適である。
この構成によれば、第2種物品の出庫処理が完了してから、迅速に第1種物品の出庫処理を開始するため、第1種物品が保管される期間を短く抑え易い。これにより、例えば、搬送順序を変更するための積み替え等により、第1種物品が入庫された場合にも所望の順序で、且つ、迅速に第1種物品を出庫することができる。
また、前記待機時間は、前記第2種物品の前記出庫処理の完了時刻と前記第1種物品の前記入庫処理の完了時刻との差が規定の範囲内となるように設定されていると好適である。
第2種物品の出庫処理が完了すると、第1種物品の出庫処理を開始することができる。上記のように、第2種物品の出庫処理の完了時刻と第1種物品の入庫処理の完了時刻との差が規定の範囲内であると、迅速に第1種物品の出庫処理を開始することができる。
また、前記搬送装置により前記物品が搬送される方向を搬送方向とし、当該搬送方向における一方側を搬送方向第1側、他方側を搬送方向第2側として、前記入庫部及び前記出庫部の双方が前記収容棚に対して前記搬送方向第1側に配置され、前記収容棚には、前記搬送方向第1側に配置された複数の前記収容部が含まれる第1領域と、全ての前記収容部のうちの半数以上が含まれると共に前記第1領域よりも前記搬送方向第2側に配置された複数の前記収容部が含まれる第2領域とが設定され、複数の前記収容部の内、前記物品が収容されていない前記収容部を空収容部として、前記制御システムは、前記第1種物品の前記入庫処理を実行する場合、前記第1領域における前記空収容部を優先して前記第1種物品を収容すると好適である。
第2領域よりも第1領域の方が入庫部及び出庫部に近いため、第2領域に収容された物品よりも第1領域に収容された物品の方が入庫動作及び出庫動作に要する時間が短く抑えられる。また、収容棚に収容される期間は、第2種物品に比べて第1種物品の方が短い。つまり、第1種物品は第2種物品に比べて、頻繁に入出庫される可能性が高い。第1種物品を優先的に第1領域に収容することで、頻繁に入出庫される可能性が高い第1種物品の入庫処理や出庫処理に要する時間を短く抑えることができ、延いては物品収容設備の全体における入出庫処理の効率化を図ることができる。
上記のように、前記収容棚に、前記第1領域と前記第2領域とが設定されている場合、前記制御システムは、前記収容棚に収容された前記第2種物品に対する前記出庫処理の実行が決定し、前記搬送装置が前記入庫動作及び前記出庫動作を実行中ではなく、且つ、前記第1領域に前記空収容部が存在する場合、前記出庫処理の対象となった前記第2種物品を前記第1領域に移動させる移動処理を実行すると好適である。
この構成によれば、搬送装置の空き時間に、第2種物品を第1領域の空収容部に移動させる。従って、決定されている当該第2種物品の出庫処理が開始された場合に、出庫処理に要する時間を短縮することができる。
また、前記制御システムは、前記出庫処理において、前記物品を前記入庫処理により入庫された順序とは異なる順序であって、前記出庫部から搬出された先で利用される順序に応じた順序で前記出庫部に搬送すると好適である。
この構成によれば、物品収容設備を物品の搬送順序を入れ替えるソータとして機能させることができる。
また、前記収容棚は、複数の前記収容部を形成する棚部を上下方向に複数段備え、前記搬送装置は、複数の搬送ユニットと、入庫リフタと、出庫リフタと、を備え、複数の前記搬送ユニットは、それぞれの段の前記棚部に対応して配置され、前記入庫リフタは、それぞれの前記搬送ユニットとの間、及び、前記入庫部との間で前記物品を受け渡し可能に構成されて、前記上下方向に沿って前記物品を搬送し、前記出庫リフタは、それぞれの前記搬送ユニットとの間、及び、前記出庫部との間で前記物品を受け渡し可能に構成されて、前記上下方向に沿って前記物品を搬送すると好適である。
本構成によれば、各棚部においてはそれぞれの段に配置された搬送ユニットにより物品の搬送が行われるのに対して、入庫リフタ及び出庫リフタは複数の搬送ユニットで共用される。このため、入庫リフタ及び出庫リフタのそれぞれの搬送能力は、複数の搬送ユニットを合せた搬送能力より低くなることが多い。上記のように、第1種物品の入庫処理と第2種物品の出庫処理とを重複した期間で実行することで、入庫リフタ及び出庫リフタのそれぞれよりも搬送能力が高い搬送ユニットを効率的に稼働させることができる。よって、入庫処理及び出庫処理を効率的に行うことができる。
1 :収容棚
2 :入庫部
3 :出庫部
4 :搬送装置
5 :搬送ユニット
6 :制御システム
10 :収容部
10e :空収容部
20 :棚部
45 :第1リフタ(入庫リフタ)
46 :第2リフタ(出庫リフタ)
100 :物品収容設備
AP :規定の期間
E1 :第1領域
E2 :第2領域
W :物品
WP :待機時間
X :搬送方向
X1 :搬送方向第1側
X2 :搬送方向第2側
Z :上下方向
ΔT :規定の範囲

Claims (7)

  1. 物品を収容可能な収容部を複数備えた収容棚と、
    前記収容棚への前記物品の入庫が行われる入庫部と、
    前記収容棚からの前記物品の出庫が行われる出庫部と、
    前記入庫部と複数の前記収容部の何れかとの間で前記物品を搬送する入庫動作、及び、複数の前記収容部の何れかと前記出庫部との間で前記物品を搬送する出庫動作を行う搬送装置と、
    前記搬送装置の制御を行う制御システムと、を備えた物品収容設備であって、
    前記制御システムは、
    出庫数を設定し、前記収容棚に収容されていた前記出庫数の前記物品を規定の出庫期間内に前記出庫部へ搬送するように前記搬送装置を制御する出庫処理と、
    入庫数を設定し、前記入庫部に搬送されてきた前記入庫数の前記物品を規定の入庫期間内に前記収容棚のいずれかの前記収容部へ搬送するように前記搬送装置を制御する入庫処理と、を実行し、
    前記物品は、前記収容棚に収容される期間が予め定められた特定期間以下である第1種物品と、前記収容棚に収容される期間が前記特定期間よりも長い第2種物品と、に区分され、
    前記制御システムは、前記第1種物品の前記入庫処理と前記第2種物品の前記出庫処理とを実行する場合、前記第2種物品の前記出庫処理の開始から予め規定された待機時間の経過後であって前記出庫処理が完了する前に、前記第1種物品の前記入庫処理を開始する、物品収容設備。
  2. 前記制御システムは、前記第2種物品の前記出庫処理と前記第1種物品の前記入庫処理との双方が完了した後、規定の期間内に前記第1種物品の前記出庫処理を開始する、請求項1に記載の物品収容設備。
  3. 前記待機時間は、前記第2種物品の前記出庫処理の完了時刻と前記第1種物品の前記入庫処理の完了時刻との差が規定の範囲内となるように設定されている、請求項1又は2に記載の物品収容設備。
  4. 前記搬送装置により前記物品が搬送される方向を搬送方向とし、当該搬送方向における一方側を搬送方向第1側、他方側を搬送方向第2側として、
    前記入庫部及び前記出庫部の双方が前記収容棚に対して前記搬送方向第1側に配置され、
    前記収容棚には、前記搬送方向第1側に配置された複数の前記収容部が含まれる第1領域と、全ての前記収容部のうちの半数以上が含まれると共に前記第1領域よりも前記搬送方向第2側に配置された複数の前記収容部が含まれる第2領域とが設定され、
    複数の前記収容部の内、前記物品が収容されていない前記収容部を空収容部として、
    前記制御システムは、前記第1種物品の前記入庫処理を実行する場合、前記第1領域における前記空収容部を優先して前記第1種物品を収容する、請求項1から3の何れか一項に記載の物品収容設備。
  5. 前記制御システムは、前記収容棚に収容された前記第2種物品に対する前記出庫処理の実行が決定し、前記搬送装置が前記入庫動作及び前記出庫動作を実行中ではなく、且つ、前記第1領域に前記空収容部が存在する場合、前記出庫処理の対象となった前記第2種物品を前記第1領域に移動させる移動処理を実行する、請求項4に記載の物品収容設備。
  6. 前記制御システムは、前記出庫処理において、前記物品を前記入庫処理により入庫された順序とは異なる順序であって、前記出庫部から搬出された先で利用される順序に応じた順序で前記出庫部に搬送する、請求項1から5の何れか一項に記載の物品収容設備。
  7. 前記収容棚は、複数の前記収容部を形成する棚部を上下方向に複数段備え、
    前記搬送装置は、複数の搬送ユニットと、入庫リフタと、出庫リフタと、を備え、
    複数の前記搬送ユニットは、それぞれの段の前記棚部に対応して配置され、
    前記入庫リフタは、それぞれの前記搬送ユニットとの間、及び、前記入庫部との間で前記物品を受け渡し可能に構成されて、前記上下方向に沿って前記物品を搬送し、
    前記出庫リフタは、それぞれの前記搬送ユニットとの間、及び、前記出庫部との間で前記物品を受け渡し可能に構成されて、前記上下方向に沿って前記物品を搬送する、請求項1から6の何れか一項に記載の物品収容設備。
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