JP2022184370A - 原料ガス供給システム、粉体原料補充機構、および粉体原料補充方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】気化装置に粉体原料を供給する粉体原料供給装置に、大気に触れることなく粉体原料を補充することができる技術を提供する。
【解決手段】気化装置で粉体原料を気化して生成された原料ガスを処理装置に供給する原料ガス供給システムにおいて、気化装置に粉体原料を供給する粉体原料供給装置に粉体原料を補充する粉体原料補充機構は、一端が粉体原料供給装置に接続された配管と、粉体原料が充填された粉体原料カートリッジと、配管の他端側に設けられ、粉体原料カートリッジが着脱可能に接続される接続部と、配管の他端側に設けられ、配管と粉体原料カートリッジとの間を開閉する開閉部と、配管内を真空排気して配管内を真空に保持する真空排気部とを有し、真空排気部により配管内が真空に保持された状態で、粉体原料カートリッジを接続部に接続させ、開閉部を開くことにより、粉体原料カートリッジ内の粉体原料を粉体原料供給装置へ搬送する。
【選択図】 図1
【解決手段】気化装置で粉体原料を気化して生成された原料ガスを処理装置に供給する原料ガス供給システムにおいて、気化装置に粉体原料を供給する粉体原料供給装置に粉体原料を補充する粉体原料補充機構は、一端が粉体原料供給装置に接続された配管と、粉体原料が充填された粉体原料カートリッジと、配管の他端側に設けられ、粉体原料カートリッジが着脱可能に接続される接続部と、配管の他端側に設けられ、配管と粉体原料カートリッジとの間を開閉する開閉部と、配管内を真空排気して配管内を真空に保持する真空排気部とを有し、真空排気部により配管内が真空に保持された状態で、粉体原料カートリッジを接続部に接続させ、開閉部を開くことにより、粉体原料カートリッジ内の粉体原料を粉体原料供給装置へ搬送する。
【選択図】 図1
Description
本開示は、原料ガス供給システム、粉体原料補充機構、および粉体原料補充方法に関する。
特許文献1には、粉体原料を収容して気化させる気化装置と、気化装置で生成された原料ガスを処理装置に供給する原料ガス供給管と、気化装置に粉体原料を供給する粉体原料の供給装置(補給装置)とを有する原料ガス供給システムが提案されている。特許文献1において、供給装置(補給装置)は粉体原料が充填された原料カートリッジが着脱可能に取り付けられるように構成されている。
本開示は、気化装置に粉体原料を供給する粉体原料供給装置に、大気に触れることなく粉体原料を補充することができる技術を提供する。
本開示の一態様に係る粉体原料補充機構は、気化装置で粉体原料を気化して生成された原料ガスを処理装置に供給する原料ガス供給システムにおいて、前記気化装置に前記粉体原料を供給する粉体供給装置に粉体原料を補充する粉体原料補充機構であって、一端が前記粉体原料供給装置に接続された配管と、前記粉体原料が充填された粉体原料カートリッジと、前記配管の他端側に設けられ、前記粉体原料が着脱可能に接続される接続部と、前記配管の他端側に設けられ、前記配管と前記粉体原料カートリッジとの間を開閉する開閉部と、前記配管内を真空排気して前記配管内を真空に保持する真空排気部と、を有し、前記真空排気部により前記配管内が真空に保持された状態で、前記粉体原料カートリッジを前記接続部に接続させ、前記開閉部を開くことにより、前記粉体原料カートリッジ内の粉体原料を前記粉体原料供給装置へ搬送する。
本開示によれば、気化装置に粉体原料を供給する粉体原料供給装置に、大気に触れることなく粉体原料を補充することができる技術が提供される。
以下、添付図面を参照しながら、実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係る粉体原料補充機構を備えた原料ガス供給システムの一例を示す概略構成図である。原料ガス供給システム100は、粉体原料を気化し、生成された原料ガスを処理装置200に供給するものである。
図1は、一実施形態に係る粉体原料補充機構を備えた原料ガス供給システムの一例を示す概略構成図である。原料ガス供給システム100は、粉体原料を気化し、生成された原料ガスを処理装置200に供給するものである。
図1に示すように、処理装置200は、真空保持可能な処理容器201と、処理容器201内に設けられた基板Wを載置する載置台202と、原料ガスを処理容器201内に導入するガス導入部203とを有する。処理装置200では、原料ガス供給システム100から供給された原料ガスを処理容器201内に導入して基板Wに特定の処理、例えば成膜処理を施す。成膜処理としてはCVDやALDを挙げることができる。また、処理装置200は、ガス導入部203から原料ガスの他、反応ガスや不活性ガスを処理容器内に導入可能に構成されており、例えば、原料ガスとしてWCl6ガスが供給されて基板W上にタングステン膜が形成される。基板Wとしては、半導体ウエハが例示される。
原料ガス供給システム100は、2つの気化装置10aおよび10bと、粉体原料供給装置20と、粉体原料供給配管部30と、原料ガス供給配管部40と、キャリアガス供給部50と、粉体原料補充機構60と、制御部70と、を有する。
気化装置10aおよび10bは、粉体原料、例えばWCl6が供給されて貯留され、貯留された粉体原料を気化(昇華)させて原料ガスを生成する。気化装置10aおよび10bは、粉体原料を貯留する容器を有している。粉体原料の気化は、例えば、容器内に粉体原料を貯留した状態で容器をヒータで加熱することにより行うことができる。気化装置10aおよび10bは、処理装置200に対して並列に設けられている。気化装置10aおよび10bは、後述するように、開閉バルブの操作により、いずれか一方にて粉体原料の気化を行っている間に、他方に粉体原料を供給することができる。
粉体原料供給装置20は、粉体原料を貯留し、気化装置10aまたは10bに粉体原料を供給する。粉体原料供給装置20は、例えば図2に示すように、粉体原料を貯留する貯留容器21と、貯留容器21から粉体原料を送出するためのフィーダ22とを有する。貯留容器21としては例えばホッパ状をなすものを用いることができ、フィーダ22としては例えば振動フィーダを用いることができる。
粉体原料供給配管部30は、一端が粉体原料供給装置20に接続される共通配管31と、共通配管31の他端から分岐してそれぞれ気化装置10aおよび10bに至る分岐配管32aおよび32bとを有する。分岐配管32aおよび32bには、それぞれ開閉バルブ33aおよび33bが設けられている。開閉バルブ33aおよび33bの開閉により、粉体原料供給装置20から気化装置10aおよび10bに対する粉体原料の給断を行うことができる。
原料ガス供給配管部40は、気化装置10aおよび10bで粉体原料が気化して生成された原料ガスを処理装置200に供給するものであり、個別配管41aおよび41bと、共通配管42とを有する。個別配管41aおよび41bは、それぞれ気化装置10aおよび10bから延びて合流し、共通配管42はその合流点から処理装置200に至る。個別配管41aおよび41bにはそれぞれ開閉バルブ43aおよび43bが設けられている。開閉バルブ43aおよび43bの開閉により、気化装置10aおよび10bから処理装置200への原料ガスの給断を行うことができる。共通配管42には、マスフローメータ(MFM)のような流量計44および開閉バルブ45等が介装されている。
キャリアガス供給部50は、気化装置10aおよび10bで生成された原料ガスを処理装置200へ搬送するためのキャリアガスを供給するものであり、キャリアガス供給源51と、キャリアガス供給配管部52とを有する。キャリアガス供給配管部52は、一端がキャリアガス供給源51に接続される共通配管53と、共通配管53の他端から分岐する分岐配管54aおよび54bとを有する。分岐配管54aおよび54bの端部は、それぞれ粉体原料供給配管部30の分岐配管32aおよび32bにおける開閉バルブ33aおよび33bの下流側に接続される。分岐配管54aおよび54bには、それぞれ開閉バルブ55aおよび55bが設けられている。開閉バルブ55aは、気化装置10aから原料ガスを処理装置200に供給する際に開かれ、開閉バルブ55bは、気化装置10bから原料ガスを処理装置200に供給する際に開かれる。
粉体原料補充機構60は、粉体原料を粉体原料供給装置20に補充するものであり、配管61と、接続部62と、開閉部63と、真空排気部64と、粉体原料カートリッジ65と、を有する。
配管61は、その一端が粉体原料供給装置20に接続される。接続部62は、配管61の他端側に設けられ、接続部62には、粉体原料カートリッジ65が脱着可能に接続される。接続部62の接続口は下方を向いている。開閉部63は、配管61の他端側に設けられ、配管61と粉体原料カートリッジ65との間を開閉し、粉体原料カートリッジ65から粉体原料供給装置20への粉体原料の給断を行う。接続部62は開閉部63の底面に設けられている。
真空排気部64は、配管61内を粉体原料供給装置20側から真空排気して配管61内を真空に保持する機能を有する。真空排気部64は、共通配管31に接続される排気配管66と、排気配管66に接続された真空ポンプ等の排気装置67と、排気配管66に設けられたバルブ68とを有し、粉体原料供給装置20を介して配管61内を真空排気するように構成される。真空排気部64により配管61内を真空排気した状態で開閉部63を開にすることにより、粉体原料カートリッジ65から粉体原料が吸引され、粉体原料供給装置20へ搬送される。真空排気部64には、配管61内に空気が存在している場合に、粉体原料供給装置20の粉体原料をバイパスして排気するバイパス配管(図示せず)が設けられている。なお、配管61の一端側には開閉バルブ69が設けられている。
粉体原料カートリッジ65は、粉体原料と、キャリアガスとして機能する不活性ガスとが封入され、一端側に、開閉バルブ(図1では図示せず)と、接続部62に接続される接続面とを有している。接続部62はシール構造を有しており、粉体原料カートリッジ65の接続面は接続部62に密着される。そして、粉体原料カートリッジ65内の粉体原料は、開閉バルブが開にされることにより、不活性ガスにキャリアされて搬出される。
なお、図1では、開閉部63を配管61の他端に設け、粉体原料カートリッジ65の接続部62を開閉部63に設けた例を示しているが、開閉部63を配管61の他端部において配管61の途中に設け、接続部62を配管61の他端に設けてもよい。
図3は、粉体原料補充機構60の具体例を示す断面図である。図3では、本例における開閉部63および粉体原料カートリッジ65の詳細構造を示している。
図3に示すように、本例では、開閉部63は、ゲートバルブとして構成されており、ハウジング631と、弁体632と、ピストン633と、アクチュエータ634とを有している。
ハウジング631の上部には配管61が接続されている。ハウジング631の底壁には粉体原料カートリッジ65に連通する開口635が形成されており、底壁下面の開口635の周囲にシールリングとして構成される接続部62が設けられている。すなわち、接続部62の接続口となる開口635が下方を向いている。
弁体632は、ハウジング631の内部を水平方向にスライド可能に設けられている。ピストン633は弁体632に取り付けられており、アクチュエータ634により進出退避され、これにより弁体632がスライドして開口635を開閉する。アクチュエータ634としては例えばシリンダ機構を用いることができる。ハウジング631の底壁の上面には、開口635の周囲にシールリング636が設けられており、弁体632が開口635を閉塞した際に弁体632とハウジング631との底壁との間が密閉されるようになっている。
また、粉体原料カートリッジ65は、長尺の容器650を有し、容器650の上端に開閉バルブ651を有している。そして、開閉バルブ651の上面が接続部62との接続面となっている。粉体原料カートリッジ65の容器650内には、その内壁面に沿って容器650内を内側部分と外側部分とに区画するフィルタ653が設けられている。外側部分はキャリアガスであるN2ガス(不活性ガス)が充填されるキャリアガス充填空間654となっている。内側部分には粉体原料652が充填されている。フィルタ653を設けずに、粉体原料と不活性ガスとを充填するようにしてもよい。開閉バルブ651は、粉体原料カートリッジ65から粉体原料を粉体原料供給装置20へ補充する際以外には閉じられ、輸送等の間に充填された粉体原料に大気が接触することを防止するように構成されている。開閉バルブ651は特に限定されないが、ゲートバルブを好適に用いることができる。
本例では、配管61内が真空排気された状態で、粉体原料カートリッジ65を接続部62に接続した後、開閉バルブ651を開き、さらに、図4に示すように、弁体632を移動させて開閉部63を開くことにより、粉体原料カートリッジ65内の粉体原料652が不活性ガスであるN2ガスにキャリアされて粉体原料供給装置20に搬送される。
制御部70はコンピュータで構成されており、CPUを備えた主制御部と、入力装置、出力装置、表示装置、記憶装置(記憶媒体)を有している。主制御部は、原料ガス供給システム100の各構成部、例えば、バルブ類や気化装置10aおよび10b、排気装置67等の動作を制御する。主制御部による各構成部の制御は、記憶装置に内蔵された記憶媒体(ハードディスク、光デスク、半導体メモリ等)に記憶された制御プログラムに基づいてなされる。記憶媒体には、制御プログラムとして処理レシピが記憶されており、処理レシピに基づいて原料ガス供給システム100の処理が実行される。
次に、以上のように構成される原料ガス供給システム100の動作について説明する。
原料ガス供給システム100においては、粉体原料供給装置20内の粉体原料を、粉体原料供給配管部30を介して気化装置10aまたは10bに供給し、容器に充填する。そして、気化装置10aまたは10bにおいて、供給された粉体原料を気化し、生成された原料ガスを、原料ガス供給配管部40を介して処理装置200に供給する。このとき、原料ガスは、キャリアガス供給部50から供給されたキャリアガスにより処理装置200へ搬送される。処理装置200では、基板Wに対して、例えば成膜処理が行われる。
このとき、2つの気化装置10aおよび10bが設けられているので、一方で粉体原料の気化処理を行っている間に、他方に粉体原料を供給して容器内に貯留することができる。その例について図5を参照して説明する。図5では、気化装置10aに粉体原料を供給して容器内に貯留し、気化装置10bにおいて容器内に貯留された粉体原料を気化し原料ガスを処理装置200に供給する例を示している。なお、図5において、開閉バルブは、開の状態を白抜き、閉の状態を黒塗りで示している。
具体的には、粉体原料供給配管部30の開閉バルブ33aを開け、粉体原料供給装置20から気化装置10aへ粉体原料を供給し、容器内に貯留する。この際に、原料ガス供給配管部40の開閉バルブ43aとキャリアガス供給部50の開閉バルブ55aは閉じられている。一方、原料ガス供給配管部40の開閉バルブ43bを開いた状態で、気化装置10bの容器内の粉体原料を気化させ、生成された原料ガスを処理装置200へ供給する。このとき、原料粉体供給配管部30の開閉バルブ33bを閉じて気化装置10bへの原料粉体の供給を停止するとともに、キャリアガス供給部50の開閉バルブ55bを開いてキャリアガスを気化装置10bへ供給して気化装置10bの原料ガスを搬送する。
気化装置10bの容器に貯留している粉体原料が一定量以下になった時点で、開閉バルブを切り替えて、同様にして気化装置10bに粉体原料を供給するとともに、気化装置10aから原料ガスを処理装置200へ供給する。
これらを繰り返して、粉体原料供給装置20の粉体原料が一定量以下になった時点で、粉体原料補充機構60から粉体原料供給装置20へ粉体原料を補充する。
粉体原料は酸化されやすく、特に、微細な半導体デバイスを製造するプロセスに使用される粉体原料は、酸化によりプロセス結果に悪影響を及ぼすため、粉体原料の酸素含有量等が厳密に管理されている。このため、粉体原料供給装置20へ粉体原料を補充する際には、粉体原料への大気の接触を防止する必要がある。粉体原料を補充する際には、従来から配管をパージする等の対策が採られていたが、近時、粉体原料に対する品質の要求がより厳しくなっており、より厳密に大気との接触を防止する技術が求められている。特許文献1には、粉体原料を補充する際に、粉体原料が充填された原料カートリッジを装着することが記載されているが、粉体補充時に大気の接触を厳密に防止する対策については示されていない。
これに対して、本実施形態では、粉体原料補充機構60を、一端が粉体原料供給装置20に接続された配管61と、配管61の他端側に設けられた接続部62および開閉部63と、配管61を真空排気する真空排気部64と、接続部62に接続される粉体原料カートリッジ65とを有する構成とする。そして、真空排気部64により真空排気して配管61内を真空に保持した状態で、粉体原料カートリッジ65を接続部62に接続させ、開閉部63を開いて配管61と粉体原料カートリッジ65とを連通させる。これにより、粉体原料カートリッジ65が接続部62に密着された状態で、粉体原料カートリッジ65内の粉体原料が粉体原料カートリッジ65内の不活性ガスにキャリアされて粉体原料供給装置20に供給される。このため、粉体原料カートリッジ65から粉体原料供給装置20へ粉体原料を搬送する際に、粉体原料への大気の接触を厳密に防止することができる。
また、接続部62を開閉部63に設けたため、開閉部63を開にした状態で粉体原料カートリッジ65内の粉体原料を搬送する際に、粉体原料への空気の接触をより確実に防止することができる。また、接続部62は、開閉部63の底部にその接続口が下方を向くように設けられているので、粉体原料カートリッジ65を搬送口が上に向いた状態で接続部62に接続して、粉体原料カートリッジ65内の粉体原料が配管61に吸い上げられるように搬送される。このため、粉体原料が開閉部63のシール面に付着することが抑制され、外部リークが発生するリスクを低くすることができる。さらに、開閉部63としてゲートバルブを用いているので、開閉部63を開いたときの開口面積を大きくすることができ、粉体原料の搬送に有利である。さらにまた、粉体原料カートリッジ65の一端に開閉バルブ651が設けられているため、粉体原料カートリッジ65を輸送する際に、開閉バルブ651を閉じることにより、内部が気密に保たれ、内部の粉体原料に大気が接触することが防止される。
図6に示すように、粉体原料カートリッジ65に、キャリアガスライン655を設け、粉体原料を搬送する際に、キャリアガスライン655から粉体原料カートリッジ65内にキャリアガスとして不活性ガス、例えばN2ガスを供給してもよい。これにより、粉体原料カートリッジ65内の粉体原料をより確実に搬送することができる。
また、図7に示すように、開閉部63を構成するゲートバルブのハウジング631の底壁上面における弁体632の移動領域にブラシ637を設けてもよい。これにより、弁体632の開閉時に、弁体632のシール面をクリーニングすることができ、外部リークが発生することをより確実に防止することができる。
<他の適用>
以上、実施形態について説明したが、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
以上、実施形態について説明したが、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
例えば、上記実施形態では、開閉部63として開いた状態で開口面積を大きくとれるゲートバルブを用いた例を示したが、開いた状態で粉体原料が搬送できればこれに限るものではない。例えば、図8に示したようなダイヤフラムバルブで構成された開閉部83であってもよい。図8の開閉部83は、搬送路831と、ハウジング832と、エア導入・排出口833と、ダイヤフラム834と、バルブシート835とを有する。搬送路831は、一端が配管61に接続され、他端に接続部62が形成されており、中間にバルブシート835が設けられている。ハウジング832は、搬送路831と隣接して設けられており、搬送路831とハウジング832との間はダイヤフラム834で区画されている。エア導入・排出口833はハウジング832に設けられており、エア導入・排出口833からハウジング832に対してエアの導入・排出を行うことにより、ダイヤフラム834をバルブシート835に対して接離させ、搬送路831を開閉する。ただし、ダイヤフラムバルブでは、ゲートバルブのように開いた状態における開口面積を大きくとれないため、搬送路831にキャリアガスを供給して粉体原料の搬送を促進することが好ましい。
また、上記実施形態では、原料ガス供給システムとして気化装置を2つ設けた例を示したが、気化部は1つであってもよい。ただし、気化部を2つ設けることにより、一方の気化装置で粉体原料の気化処理を行っている間に、他方の気化装置への粉体原料の供給が可能となるため、スループットが向上するため有利である。
さらに、上記実施形態では処理装置が成膜装置の場合について示したが、これに限らず、原料ガスにより処理を施すものであればよい。
10a,10b;気化装置
20;粉体原料供給装置
30;粉体原料供給配管部
40;原料ガス供給配管部
50;キャリアガス供給部
60;粉体原料補充装置
61;配管
62;接続部
63;開閉部
64;真空排気部
65;粉体原料カートリッジ
100;原料ガス供給システム
200;処理装置
651;開閉バルブ
652;粉体原料
653;フィルタ
654;キャリアガス充填空間
W;基板
20;粉体原料供給装置
30;粉体原料供給配管部
40;原料ガス供給配管部
50;キャリアガス供給部
60;粉体原料補充装置
61;配管
62;接続部
63;開閉部
64;真空排気部
65;粉体原料カートリッジ
100;原料ガス供給システム
200;処理装置
651;開閉バルブ
652;粉体原料
653;フィルタ
654;キャリアガス充填空間
W;基板
Claims (12)
- 気化装置で粉体原料を気化して生成された原料ガスを処理装置に供給する原料ガス供給システムにおいて、前記気化装置に前記粉体原料を供給する粉体原料供給装置に粉体原料を補充する粉体原料補充機構であって、
一端が前記粉体原料供給装置に接続された配管と、
前記粉体原料が充填された粉体原料カートリッジと、
前記配管の他端側に設けられ、前記粉体原料カートリッジが着脱可能に接続される接続部と、
前記配管の他端側に設けられ、前記配管と前記粉体原料カートリッジとの間を開閉する開閉部と、
前記配管内を真空排気して前記配管内を真空に保持する真空排気部と、
を有し、
前記真空排気部により前記配管内が真空に保持された状態で、前記粉体原料カートリッジを前記接続部に接続させ、前記開閉部を開くことにより、前記粉体原料カートリッジ内の粉体原料を前記粉体原料供給装置へ搬送する、粉体原料補充機構。 - 前記接続部は、前記開閉部に設けられている、請求項1に記載の粉体原料補充機構。
- 前記開閉部は、前記配管が接続され、かつ前記接続部の接続口となる開口が形成されたハウジングと、前記ハウジング内をスライド可能に設けられ、前記開口を開閉する弁体と、前記弁体をスライドさせるアクチュエータと、を有するゲートバルブで構成される、請求項2に記載の粉体原料補充機構。
- 前記開閉部は、前記ハウジングに、前記弁体がスライドした際に前記弁体のシール面をクリーニングするブラシをさらに有する、請求項3に記載の粉体原料補充機構。
- 前記接続部の前記接続口が下方を向いている、請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の粉体原料補充機構。
- 前記粉体原料カートリッジは、前記接続面側の端部に開閉バルブを有し、前記開閉バルブは、開いた状態で前記粉体原料の補充が行われ、閉じた状態で前記粉体原料カードリッジ内が気密に保持される、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の粉体原料補充機構。
- 前記粉体原料カートリッジには、不活性ガスからなるキャリアガスが封入されており、前記粉体原料カートリッジから、前記粉体原料が前記キャリアガスにキャリアされて搬送される、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の粉体原料補充機構。
- 前記粉体原料カートリッジは、その内部を内側部分と外側部分とに区画するフィルタを有し、前記外側部分は前記キャリアガスが充填されるキャリアガス充填空間となっており、前記内側部分に前記粉体原料が充填される、請求項7に記載の粉体原料補充機構。
- 前記粉体原料カートリッジには、不活性ガスからなるキャリアガスを供給するキャリアガス供給ラインが接続される、請求項8に記載の粉体原料補充機構。
- 前記真空排気部は、前記配管内を前記粉体原料供給装置側から真空排気して前記配管内を真空に保持する、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の粉体原料補充機構。
- 基板を処理する処理装置に原料ガスを供給する原料ガス供給システムであって、
粉体原料を気化して原料ガスを生成する気化装置と、
前記気化装置に粉体原料を供給する粉体原料供給装置と、
前記粉体原料供給装置から前記気化装置に粉体原料を供給する粉体原料供給配管部と、
前記気化装置から前記処理装置に原料ガスを供給する原料ガス供給配管部と、
前記粉体原料供給装置へ粉体原料を補充する粉体原料補充機構と、
を有し、
前記粉体原料補充機構は、
一端が前記粉体原料供給装置に接続された配管と、
前記粉体原料が充填された粉体原料カートリッジと、
前記配管の他端側に設けられ、前記粉体原料カートリッジが着脱可能に接続される接続部と、
前記配管の他端側に設けられ、前記配管と前記粉体原料カートリッジとの間を開閉する開閉部と、
前記配管内を真空排気して前記配管内を真空に保持する真空排気部と、
を有し、
前記真空排気部により前記配管内が真空に保持された状態で、前記粉体原料カートリッジを前記接続部に接続させ、前記開閉部を開くことにより、前記粉体原料カートリッジ内の粉体原料を前記粉体原料供給装置へ搬送する、原料ガス供給システム。 - 気化装置で粉体原料を気化して生成された原料ガスを処理装置に供給する原料ガス供給システムにおいて、前記気化装置に前記粉体原料を供給する粉体原料供給装置に粉体原料を補充する粉体原料補充方法であって、
一端が前記粉体原料供給装置に接続された配管と、前記粉体原料が充填された粉体原料カートリッジと、前記配管の他端側に設けられ、前記粉体原料カートリッジが着脱可能に接続される接続部と、前記配管の他端側に設けられ、前記配管と前記粉体原料カートリッジとの間を開閉する開閉部と、前記配管内を真空排気して前記配管内を真空に保持する真空排気部と、を有する粉体原料補充機構を設けることと、
前記真空排気部により前記配管内を真空に保持することと、
前記粉体原料カートリッジを前記接続部に接続させることと、
前記開閉部を開いて前記粉体原料カートリッジ内の粉体原料を前記粉体原料供給装置へ搬送することと、
を有する、粉体原料補充方法。
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