JP2004111787A - 基板処理装置 - Google Patents

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Hiroyuki Takadera
高寺 浩之
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Abstract

【課題】液体原料を貯蔵するタンクに小型のものを用いて、前記液体原料を気化し、処理室へ供給する基板処理装置において、反応ガス供給の制御性を維持しつつ、タンクへの液体原料補給の回数を減少させることができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】本発明は、基板を処理する処理室と、液体の原料を気化し、前記処理室に導入する気化器と、前記気化器に送る液体原料を貯蔵する第1のタンクと、を有する基板処理装置において、前記第1のタンクに液量センサを設け、前記液体原料を貯蔵する第2のタンクを設け、前記液量センサで検出した前記第1のタンクの液体原料の残量に応じて、前記第2のタンクから前記第1のタンクへ液体原料を補給すること、を特徴とするものである。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はウエハ等の基板に薄膜の生成、不純物の拡散、エッチング等の処理を行う基板処理装置に関するものであり、特に前記基板処理に液体原料を用いる場合の液体原料供給システムに係わる。
【0002】
【従来技術】
従来の基板処理装置の液体原料供給システムの構成を、図4を用いて説明する。
【0003】
図4に示すように基板処理装置には、基板(ウエハ)200を処理する処理室201が設けられる。基板処理に用いる室温で液体の液体原料16は第1の原料タンク10に貯蔵される。前記第1の原料タンク10は密閉構造となっており、液体原料16を流通させるための第2の原料供給管37と、前記第1の原料タンク10に圧送ガスを供給するための第2の圧送ガス供給管38が設けられる。前記第2の原料供給管37には、第1の継ぎ手部分35を介して、第1の原料供給管15が取り外し可能に接続される。また、前記第2の圧送ガス供給管38には、第2の継ぎ手部分36を介して、第1の圧送ガス供給管14が取り外し可能に接続される。
【0004】
前記第1の原料供給管15には、前記液体原料16を気化する気化器30、前記第1の原料供給管15を流れる前記液体原料16の流量を制御する液体流量制御手段31が設けられる。また、前記気化器30で気化した液体原料を、処理室201に供給するための第2の原料供給管42が、前記気化器30と前記処理室201を連結するよう設けられる。また、前記第1の圧送ガス供給管14には、第1のガス流量制御手段32を介して、第1の圧送ガス供給源33が接続される。前記第1の圧送ガス供給源33より供給される圧送ガスを、前記第1の原料タンク10に供給することで、前記液体原料16を、前記液体流量制御手段31、前記気化器30、ひいては前記処理室201に供給することができる。
【0005】
前記第1の原料供給管15、及び前記液体流量制御手段31には、図示しないヒータと図示しない断熱材から成る第1の加熱手段17が設けられる。前記第1の加熱手段17は、前記第1の原料供給管15、及び前記液体流量制御手段31を、25〜45℃に維持し、前記液体原料16の粘性を下げて流れやすくしている。また、前記第2の原料供給管42と前記気化器30には、図示しないヒータと図示しない断熱材からなる第2の加熱手段43が設けられる。前記第2の加熱手段43は、前記気化器30で気化した液体原料が再度液化、又は熱分解しないように、前記第2の原料供給管42を160〜180℃に、前記気化器30を170〜190℃に加熱している。
【0006】
さらに、前記処理室201には、原料ガス供給管41と図示しない真空排気手段が接続される。前記原料ガス供給管41は、第2のカ゛ス流量制御手段40を介して原料ガス供給源39に接続されており、気体の原料ガスを処理室201に供給できるようになっている。そして、前記原料ガスと前記気化器30で気化された液体原料を用いて、基板200に所望の処理を行うことができるようになっている。前記真空排気手段は、例えば真空ポンプからなり、前記処理室210内の雰囲気を排気することができる?
【0007】
ところで、前記気化器30で気化した液体原料16は、前記第2の原料供給管42内で再度液化しないように、第2の加熱手段43で前記第2の原料供給管42を加熱しているが、様々な原因により、気化した液体原料16が凝縮してミスト状になり、前記第2の原料供給管42内壁に付着する。その結果、液体流量制御手段31で調節した量の液体原料16が、処理室201に供給されず、液体原料16の供給量を正確に制御することが困難となる。この現象は、第2の原料供給管42の管長が長いほど、気化した液体原料が凝縮する確率が高くなり、さらに液体原料の供給量制御が困難になる。それゆえ、正確な液体原料の供給量制御を行うためには、前記第2の原料ガス供給管42の管長を短くする必要がある。一方、第1の原料供給管15の管長に関しても、その管長が長くなるにつれ、コンダクタンス(流れやすさ)が減少し、第1の原料供給管15に流れる液体原料16の応答性が悪くなる。つまり、前記第1の原料供給管15を流れる前記液体原料16の流量制御性が悪くなり、気化器30への液体原料の供給量、ひいては処理室201への原料供給量を精度良く制御できない。
【0008】
したがって、液体原料の処理室201への供給量を高精度で制御し、高品質の基板処理を行うためには、前記第1の原料供給管15、及び前記第2の原料供給管42の管長を短くする必要がある。そして、前記第1の原料供給管15、及び前記第2の原料供給管42の管長を短くするためには、前記気化器30、前記液体流量制御手段31、前記第1の原料タンク10を、前記処理室201付近に配置する必要がある。しかし、前記処理室201付近の空間には、電気配線や各種の駆動機構、処理室201を加熱する加熱手段等が存在し、容量の大きな大型の原料タンクを配置するスペースがない。したがって、容量の小さな小型の原料タンクを用いている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の基板処理装置では、液体原料を貯蔵するための原料タンクに、小型の原料タンクを用いているため、頻繁に、前記原料タンクに液体原料を補給する必要がある。しかし、前記液体原料は、空気中の水分と反応すると、固体物質を生成し、不純物を形成する。従って、前記原料タンクへ液体の原料物質の補給する場合は、前記原料タンクを基板処理装置から取り外し、不活性ガス雰囲気で満たされた別の場所で行う必要がある。
【0010】
前記原料タンクを基板処理装置から取り外すためには、前記第1の継ぎ手35、及び前記第2の継ぎ手36を取り外す作業が必要であるが、その前に、前記第1の原料供給管15、前記液体流量制御手段31、前記気化器30内に残留する前記液体原料16を取り除く必要がある。また、原料タンクの交換頻度が多くなると、前記第1の原料供給管15、前記液体流量制御手段31、前記気化器30内を大気開放する機会が増え、配管内に大気圧成分が残留し、前記液体原料との反応により、配管のつまりや、パーティクルを発生させる危険性が高まるという問題があった。また、原料タンクの交換作業により、装置の稼働率(スループット)が低下するという問題もあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明は、基板を処理する処理室と、液体の原料を気化し、前記処理室に導入する気化器と、前記気化器に送る液体原料を貯蔵する第1のタンクと、を有する基板処理装置において、前記第1のタンクに液量センサを設け、前記液体原料を貯蔵する第2のタンクを設け、前記液量センサで検出した前記第1のタンクの液体原料の残量に応じて、前記第2のタンクから前記第1のタンクへ液体原料を補給すること、を特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
【0013】
図2および図3に於いて、本発明が適用される基板処理装置の概要を説明する。なお、図2、3中、図4と同一のものには、同符号を付し説明を省略する。
【0014】
なお、本発明が適用される基板処理装置においてはウエハ搬送用キャリヤとしては、FOUP(front opening unified pod 。以下、ポッドという。)が使用されている。また、以下の説明において、前後左右は図2を基準とする。すなわち、第二の搬送室121側が前側、その反対側すなわち第一の搬送室103側が後側、搬入用予備室122側が左側、搬出用予備室123側が右側とする。
【0015】
図2および図3に示されているように、基板処理装置は真空状態などの大気圧未満の圧力(負圧)に耐えるロードロックチャンバ構造に構成された第一の搬送室103を備えており、第一の搬送室103の筐体101は平面視が六角形で上下両端が閉塞した箱形状に形成されている。第一の搬送室103には負圧下でウエハ200を移載する第一のウエハ移載機112が設置されている。前記第一のウエハ移載機112は、エレベータ115によって、第一の搬送室103の気密性を維持しつつ昇降できるように構成されている。
【0016】
筐体101の六枚の側壁のうち正面側に位置する二枚の側壁には、搬入用予備室122と搬出用予備室123とがそれぞれゲートバルブ244,127を介して連結されており、それぞれ負圧に耐え得るロードロックチャンバ構造に構成されている。さらに、搬入用予備室122には搬入室用基板仮置き台140が設置され、搬出用予備室123には搬出室用基板仮置き台141が設置されている。
【0017】
搬入用予備室122および搬出用予備室123の前側には、略大気圧下で用いられる第二の搬送室121がゲートバルブ128、129を介して連結されている。第二の搬送室121にはウエハ200を移載する第二のウエハ移載機124が設置されている。第二のウエハ移載機124は第二の搬送室121に設置されたエレベータ126によって昇降されるように構成されているとともに、リニアアクチュエータ132によって左右方向に往復移動されるように構成されている。
【0018】
図2に示されているように、第二の搬送室121の左側にはオリフラ合わせ装置106が設置されている。また、図3に示されているように、第二の搬送室121の上部にはクリーンエアを供給するクリーンユニット118が設置されている。
【0019】
図2および図3に示されているように、第二の搬送室121の筐体125には、ウエハ200を第二の搬送室121に対して搬入搬出するためのウエハ搬入搬出口133、134、135が設けられ、ポッドオープナ108がそれぞれ設置されている。ポッドオープナ108は、IOステージ105に載置されたポッド100のキャップ及びウエハ搬入搬出口134を開閉するキャップ開閉機構とを備えており、IOステージ105に載置されたポッド100のキャップ及びウエハ搬入搬出口134をキャップ開閉機構によって開閉することにより、ポッド100のウエハ出し入れを可能にする。また、ポッド100は図示しない工程内搬送装置(RGV)によって、前記IOステージ105に、供給および排出されるようになっている。
【0020】
図2に示されているように、筐体101の六枚の側壁のうち背面側に位置する二枚の側壁には、ウエハに所望の処理を行う第一の処理室201と、第二の処理室137とがそれぞれ隣接して連結されている。第一の処理室201および第二の処理室137はいずれもランプ加熱型のコールドウオール式の基板処理装置によってそれぞれ構成されている。また、筐体101における六枚の側壁のうちの残りの互いに対向する二枚の側壁には、第三の処理室としての第一のクーリングユニット138と、第四の処理室としての第二のクーリングユニット139とがそれぞれ連結されており、第一のクーリングユニット138および第二のクーリングユニット139はいずれも処理済みのウエハ200を冷却するように構成されている。
【0021】
以下、前記構成をもつ基板処理装置を使用した成膜工程を説明する。
【0022】
未処理のウエハ200は25枚がポッド100に収納された状態で、成膜工程を実施する基板処理装置へ工程内搬送装置によって搬送されて来る。図2および図3に示されているように、搬送されて来たポッド100はIOステージ105の上に工程内搬送装置から受け渡されて載置される。ポッド100のキャップ及びウエハ搬入搬出口134がキャップ開閉機構によって取り外され、ポッド100のウエハ出し入れ口が開放される。
【0023】
ポッド100がポッドオープナ108により開放されると、第二の搬送室121に設置された第二のウエハ移載機124はポッド100からウエハ200をピックアップし、搬入用予備室122に搬入し、ウエハ200を搬入室用基板仮置き台140に移載する。この移載作業中には、第一の搬送室103側のゲートバルブ244は閉じられており、第一の搬送室103の負圧は維持されている。ウエハ200の搬入室用基板仮置き台140への移載が完了すると、ゲートバルブ128が閉じられ、搬入用予備室122が排気装置(図示せず)によって負圧に排気される。
【0024】
搬入用予備室122が予め設定された圧力値に減圧されると、ゲートバルブ244、130が開かれ、搬入用予備室122、第一の搬送室103、第1の処理室201が連通される。続いて、第一の搬送室103の第一のウエハ移載機112は搬入室用基板仮置き台140からウエハ200をピックアップして第一の処理室201に搬入する。そして、第1の処理室201内に反応ガスが供給され、所望の処理がウエハ200に行われる。
【0025】
第一の処理室201で前記処理が完了すると、処理済みウエハ200は第一の搬送室103の第一のウエハ移載機112によって第一の搬送室103に搬出される。
【0026】
そして、第一のウエハ移載機112は第一の処理室201から搬出したウエハ200を第一のクーリングユニット138の処理室(冷却室)へ搬入し、処理済みのウエハを冷却する。
【0027】
第一のクーリングユニット138にウエハ200を移載すると、第一のウエハ移載機112は搬入用予備室122の搬入室用基板仮置き台140に予め準備されたウエハ200を第一の処理室201に前述した作動によって移載し、第1の処理室201内に反応ガスが供給され、所望の処理がウエハ200に行われる。
【0028】
第一のクーリングユニット138において予め設定された冷却時間が経過すると、冷却済みのウエハ200は第一のウエハ移載機112によって第一のクーリングユニット138から第一の搬送室103に搬出される。
【0029】
冷却済みのウエハ200が第一のクーリングユニット138から第一の搬送室103に搬出されたのち、ゲートバルブ127が開かれる。そして、第1のウエハ移載機112は第一のクーリングユニット138から搬出したウエハ200を搬出用予備室123へ搬送し、搬出室用基板仮置き台141に移載した後、搬出用予備室123はゲートバルブ127によって閉じられる。
【0030】
搬出用予備室123がゲートバルブ127によって閉じられると、前記排出用予備室123内が不活性ガスにより略大気圧に戻される。前記搬出用予備室123内が略大気圧に戻されると、ゲートバルブ129が開かれ、第二の搬送室121の搬出用予備室123に対応したウエハ搬入搬出口134と、IOステージ105に載置された空のポッド100のキャップがポッドオープナ108によって開かれる。続いて、第二の搬送室121の第二のウエハ移載機124は搬出室用基板仮置き台141からウエハ200をピックアップして第二の搬送室121に搬出し、第二の搬送室121のウエハ搬入搬出口134を通してポッド100に収納して行く。処理済みの25枚のウエハ200のポッド100への収納が完了すると、ポッド100とウエハ搬入搬出口134がポッドオープナ108によって閉じられる。閉じられたポッド100はIOステージ105の上から次の工程へ工程内搬送装置によって搬送されて行く。
【0031】
以上の作動が繰り返されることにより、ウエハが、順次、処理されて行く。以上の作動は第一の処理室201および第一のクーリングユニット138が使用される場合を例にして説明したが、第二の処理室137および第二のクーリングユニット139が使用される場合についても同様の作動が実施される。
【0032】
次に、図1により、本発明で用いる基板処理装置の液体原料供給システムの構成を説明する。なお、図1中、図2、3、4と同一のものには、同符号を付し説明を省略する。
【0033】
図1に示すように基板処理装置には、基板(ウエハ)200を処理する処理室201が設けられる。基板処理に用いる室温で液体の液体原料16は第1の原料タンク10、及び第2の原料タンク48に貯蔵される。
【0034】
前記第1の原料タンク10は密閉構造となっており、液体原料16を流通させるための第2の原料供給管37と、前記第1の原料タンク10に圧送ガスを供給するための第2の圧送ガス供給管38と、後述する第2の原料タンク48から供給される液体原料16を流通する第5の原料供給管55が設けられる。前記第2の原料供給管37には、第1の継ぎ手部分35を介して、第1の原料供給管15が取り外し可能に接続される。また、前記第2の圧送ガス供給管38には、第2の継ぎ手部分36を介して、第1の圧送ガス供給管14が取り外し可能に接続される。また、前記第5の原料供給管55には、第3の継ぎ手部分44を介して、第3の原料供給管46が取り外し可能に接続される。また、前記第1の原料タンク10には、液量センサ56が設けられ、前記第1の原料タンク10内の液体原料16の残量を検知できる。
【0035】
前記第1の原料供給管15には、前記液体原料16を気化する気化器30、前記第1の原料供給管15を流れる前記液体原料16の流量を制御する液体流量制御手段31が設けられる。また、前記気化器30で気化した液体原料を、処理室201に供給するための第2の原料供給管42が、前記気化器30と前記処理室201を連結するよう設けられる。また、前記第1の圧送ガス供給管14には、第1のガス流量制御手段32を介して、第1の圧送ガス供給源33が接続される。前記第1の圧送ガス供給源33より供給される圧送ガスを、前記第1の原料タンク10に供給することで、前記液体原料16を、前記液体流量手段31、前記気化器30、ひいては前記処理室201に供給することができる。
【0036】
前記第1の原料供給管15、及び前記液体流量制御手段31には、図示しないヒータと図示しない断熱材から成る第1の加熱手段17が設けられる。前記第1の加熱手段17は、前記第1の原料供給管15、及び前記液体流量制御手段31を、35〜45℃に維持し、前記液体原料16の粘性を下げて流れやすくしている。また、前記第2の原料供給管42と前記気化器30には、図示しないヒータと図示しない断熱材からなる第2の加熱手段43が設けられる。前記第2の加熱手段43は、前記気化器30で気化した液体原料が再度液化、又は熱分解しないように、前記第2の原料供給管42を160〜180℃に、前記気化器30を170〜190℃に加熱している。
【0037】
さらに、前記処理室201には、原料ガス供給管41と図示しない真空排気手段が接続される。前記原料ガス供給管41は、第2のカ゛ス流量制御手段40を介して原料ガス供給源39に接続されており、気体の原料ガスを処理室201に供給できるようになっている。そして、前記原料ガスと前記気化器30で気化された液体原料を用いて、基板200に所望の処理を行うことができるようになっている。前記真空排気手段は、例えば真空ポンプからなり、前記処理室210内の雰囲気を排気することができる?
【0038】
本発明の図1に示す実施例では、図4に示す従来例と同様に、液体原料16の処理室201への供給量を高精度で制御するために、前記第1の原料供給管15、及び前記第2の原料供給管42の管長を短くし、前記気化器30、前記液体流量制御手段31、前記第1の原料タンク10を、前記処理室201付近に配置している。したがって、前記第1の原料タンクは、小型のものを使用している。
【0039】
次に、前記第2の原料タンク48について説明する。
【0040】
前記第2の原料タンク48は密閉構造となっており、液体原料16を流通させるための第4の原料供給管53と、前記第2の原料タンク48に圧送ガスを供給するための第4の圧送ガス供給管54が設けられる。前記第4の原料供給管53には、第4の継ぎ手部分47を介して、前記第3の原料供給管46が取り外し可能に接続される。前記第3の原料供給管46には、図示しないヒータと図示しない断熱材よりなる第3の加熱手段45が設けられ、前記第3の原料供給管46内を流通する前記液体原料16の粘度を下げ、前記液体原料16が流通し易いようにしている。また、前記第4の圧送ガス供給管54には、第5の継ぎ手部分49を介して、第3の圧送ガス供給管50が取り外し可能に接続される。前記第2の圧送ガス供給源52より供給される圧送ガスを、前記第2の原料タンク48に供給することで、前記液体原料16を、前記第1の原料タンク10に供給することができる。
【0041】
次に、本発明の上記構成による作用を説明する。
【0042】
本発明は、例えば、液体材料16としてテトラエトキシタンタル(Ta(OC2H5)5)、気体の原料ガス39として酸素(O2)、圧送ガスとしてヘリウム(He)を用いて、ウエハ200に酸化タンタル(Ta2O5)をCVD法により成膜する場合について説明する。
【0043】
第1の圧送ガス供給源33からヘリウムが前記第1の原料タンク10に供給され、前記供給されたヘリウムの圧力で前記第1の原料タンク10に貯蔵された液体のテトラエトキシタンタルは、液体流量制御手段17に供給される。前記液体流量制御手段17にて、所定量の流量に制御されたテトラエトキシタンタルは気化器30にて気化され、処理室201に供給される。また、前記原料ガス供給源44に貯蔵された酸素は、前記第2のカ゛ス流量制御手段40によって所望の流量に制御されたのち、前記処理室201に供給される。そして、処理室201にて、ウエハ200を図示しない基板加熱手段により所望の温度に設定し、前記ウエハ200と前記気化したテトラエトキシタンタルと前記酸素とを反応させ、前記ウエハ200上に酸化タンタル膜を形成する?
【0044】
ウエハ200に酸化タンタル膜を成膜処理すると、前記第1の原料タンク10内のテトラエトキシタンタルの量が減少する。そして、前記第1の原料タンク10内のテトラエトキシタンタルの残量が所定の量を下回ると、前記液量センサ56によって検出され、制御手段57に液体原料補給の信号が送られる。制御手段57に前記液体原料補給の信号が来ると、前記制御手段57は前記第3のガス流量制御手段51を開き、前記第2の圧送ガス供給源52に蓄えられたヘリウムを前記第2の原料タンク48に供給する。前記ヘリウムの圧力により、前記第2の原料タンク48に貯蔵された液体のテトラエトキシタンタルは、前記第3の原料供給管46を通り、前記第1の原料タンク10内に供給される。そして、前記第1の原料タンク10に貯蔵されるテトラエトキシタンタルの量が、所定の量を上回ると、前記液量センサ56によって検出され、制御手段57に、液体原料補給停止の信号が送られ、前記第3のガス流量制御手段51が閉じられ、前記第2の原料タンク48から前記第1の原料タンク10への液体原料16の供給が止まる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、第1の原料タンクに、自動的に液体原料を補給する構成としたので、第1の原料タンクに液体原料を補給する必要がない。また、第2の原料タンクは、第1の原料タンクに液体原料の補給をするのみなので、第3の原料供給管の管長を長くして、スペースのある場所に、大型の原料タンクを設置することができる(第1の原料タンクへ液体原料の供給をするとき、その応答性は悪化するが、第1の原料タンクから液体流量制御手段への液体原料の供給には関係ない)。従って、前述のように、液体原料の処理室への供給量を高精度で制御するために、第1の原料タンクに小型のものを用いたとしても、液体原料の補給を行う作業は大型の第2の原料タンクの交換時期でよい。従って、原料タンクの交換頻度が少なくなり、装置の稼働率が向上すると共に、配管を大気開放する頻度も減り、大気成分が原料供給管に混入する機会が減少する。さらに、第1のガス供給管に関していえば、第1の原料タンクを交換する必要がないので、第1のガス供給管、液体流量制御手段、気化器を大気開放する必要がなく、第1のガス供給管、液体流量制御手段、気化器に大気成分が混入し、排気管のつまりや、パーティクルを発生させることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるガス供給系を示す模式図。
【図2】本発明が適用される基板処理装置の全体構成の模式図。
【図3】本発明が適用される基板処理装置の全体構成の模式図。
【図4】従来例におけるガス供給系を示す模式図。
【符号の説明】
10     第1の原料タンク
16     液体原料
30     気化器
31     流量制御手段
33     第1の圧送ガス供給源
48     第2の原料タンク
52     第2の圧送ガス供給源
56     液量センサ
200     基板
201     処理室

Claims (1)

  1. 基板を処理する処理室と、
    液体の原料を気化し、前記処理室に導入する気化器と、
    前記気化器に送る液体原料を貯蔵する第1のタンクと、
    を有する基板処理装置において、
    前記第1のタンクに液量センサを設け、
    前記液体原料を貯蔵する第2のタンクを設け、
    前記液量センサで検出した前記第1のタンクの液体原料の残量に応じて、前記第2のタンクから前記第1のタンクへ液体原料を補給すること、
    を特徴とする基板処理装置。
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